JP2020091362A - 規制ブレードの固定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 樹脂製の規制ブレードが固定される樹脂製の現像枠体の取付部の、規制ブレードが取り付けられる面の形状に関する特性(プロファイル)を考慮し、SBギャップが現像剤担持体の長手方向に亘って所定の範囲内になるようにする。【解決手段】 撮像された樹脂製の現像枠体の取付部の形状に関する特性情報に基づいて、SBギャップのターゲット値を決定する。続いて、SBギャップが現像剤担持体の長手方向に亘って決定したSBギャップのターゲット値を含む所定の範囲内になるように、現像枠体に支持された現像剤担持体に対する樹脂製の規制ブレードの相対位置を調整するために規制ブレードを撓ませるための力を、規制ブレードに付与する。規制ブレードに付与された力により規制ブレードが撓み、且つSBギャップが現像剤担持体の長手方向に亘って決定したSBギャップのターゲット値を含む所定の範囲内である状態で規制ブレードを取付部に固定する。【選択図】 図16

Description

本発明は、樹脂製の規制ブレードの固定方法に関する。
現像装置は、現像枠体と、像担持体に形成された静電潜像を現像するために現像剤を担持する回転可能な現像剤担持体と、現像剤担持体に担持される現像剤の量(コート量)を規制する現像剤規制部材としての規制ブレードを備える。規制ブレードは、現像剤担持体の長手方向に亘って、現像剤担持体との間に所定のギャップ(以降、SBギャップと呼ぶ)を介して、現像剤担持体に対向して配置される。SBギャップとは、現像剤担持体と規制ブレードとの間の最短距離のことである。このSBギャップの大きさを調整することにより、像担持体に形成された静電潜像を現像する位置(像担持体に現像剤担持体が対向する現像領域)に向けて搬送される現像剤の量が調整される。
近年、樹脂によって成形された樹脂製の現像剤規制部材と、樹脂によって成形された樹脂製の現像枠体とを備えた現像装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2014−197175号公報
樹脂製の規制ブレードと、樹脂製の現像枠体とを備えた現像装置では、樹脂製の現像枠体のブレード取付部に樹脂製の規制ブレードを取り付けて固定する構成が考えられる。
画像を形成するシートの幅が大きくなることに対応して、像担持体に形成可能な画像領域のうちの最大画像領域に対応する規制ブレードの領域(規制ブレードの最大画像領域)の長手方向の長さが長くなる。また、規制ブレードの最大画像領域の長手方向の長さが長くなることに対応して、現像枠体のブレード取付部の、規制ブレードが取り付けられる面(以降、ブレード取付面と呼ぶ)の長手方向の長さが長くなる。
現像枠体のブレード取付面の長手方向の長さが長い現像枠体を樹脂によって成形した場合、現像枠体のブレード取付面の凹凸が大きくなりやすくなる。その結果、現像枠体のブレード取付面の形状に関する特性として、現像枠体のブレード取付面の平面度(JISB0021)が大きくなる傾向にある。なぜなら、一般的に、樹脂成形品の長手方向の長さが長くなるほど、樹脂成形品の長手方向で平面度のバラツキが生じやすくなるからである。そして、現像枠体のブレード取付面の平面度が大きいほど、ブレード取付面に規制ブレードが取り付けられた際の、規制ブレードが現像スリーブに最も近接する位置を含む、規制ブレードの現像スリーブに対する相対位置の変動量が大きくなる傾向にある。
ブレード取付面に規制ブレードが取り付けられた際の、規制ブレードの現像スリーブに対する相対位置の変動量が大きいほど、ブレード取付面に規制ブレードが固定された状態でのSBギャップの大きさが現像スリーブの長手方向で異なりやすくなる。そして、SBギャップの大きさが現像スリーブの長手方向で異なると、現像スリーブの長手方向において現像スリーブの表面に担持される現像剤の量にムラが生じる虞がある。
そこで、樹脂製の規制ブレードを樹脂製の現像枠体のブレード取付部に固定する構成では、ブレード取付面の平面度に関わらず、SBギャップが現像スリーブの長手方向に亘って所定の範囲内になるようにする事が求められ、このためには以下の構成が望まれる。即ち、現像枠体のブレード取付面の形状に関する特性(プロファイル)に応じた規制ブレードの現像スリーブに対する相対位置の変動量を考慮して、SBギャップの大きさを調整する際にターゲットとするSBギャップの調整値の範囲を決定する構成である。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、樹脂製の規制ブレードが固定される樹脂製の現像枠体の取付部の、規制ブレード取付面の形状に関する特性を考慮し、SBギャップが現像剤担持体の長手方向に亘って所定の範囲内になるようにした規制ブレードの固定方法を提供する事にある。
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る規制ブレードの固定方法は以下のような構成を備える。即ち、像担持体に形成された静電潜像を現像するために現像剤を担持する現像剤担持体に対向するように前記現像剤担持体に対して非接触に配置され、前記現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制する樹脂製の規制ブレードを、前記規制ブレードを取り付けるための取付部を有する樹脂製の現像枠体の前記取付部に固定するための、規制ブレードの固定方法であって、前記取付部を撮像する撮像工程と、前記撮像工程で撮像された前記取付部の形状に関する特性情報に基づいて、前記現像枠体に支持された前記現像剤担持体と前記取付部に前記規制ブレードが取り付けられた際の前記規制ブレードとの間のギャップのターゲット値を決定する決定工程と、前記ギャップが前記現像剤担持体の長手方向に亘って前記決定工程で決定した前記ギャップのターゲット値を含む所定の範囲内になるように、前記現像枠体に支持された前記現像剤担持体に対する前記規制ブレードの相対位置を調整するために前記規制ブレードを撓ませるための力を、前記規制ブレードに付与する付与工程と、前記付与工程で前記規制ブレードに付与された前記力により前記規制ブレードが撓み、且つ前記ギャップが前記現像剤担持体の長手方向に亘って前記所定の範囲内である状態で前記規制ブレードを前記取付部に固定する固定工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、樹脂製の規制ブレードが固定される樹脂製の現像枠体の取付部の、規制ブレードが取り付けられる面の形状に関する特性(プロファイル)を考慮し、SBギャップが現像剤担持体の長手方向に亘って所定の範囲内になるようにすることができる。
画像形成装置の構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係る現像装置の構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る現像装置の構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る現像装置の構成を示す断面図である。 樹脂製のドクターブレード(単体)の構成を示す斜視図である。 樹脂製の現像枠体(単体)の構成を示す斜視図である。 樹脂製のドクターブレード(単体)の剛性を説明するための模式図である。 樹脂製の現像枠体(単体)の剛性を説明するための模式図である。 温度変化に起因する樹脂製のドクターブレードの変形を説明するための斜視図である。 剤圧力に起因する樹脂製のドクターブレードの変形を説明するための断面図である。 樹脂製のドクターブレードの固定方法の一工程を説明するための模式図である。 樹脂製のドクターブレードの固定方法の一工程を説明するための模式図である。 樹脂製のドクターブレードの固定方法の一工程を説明するための模式図である。 樹脂製のドクターブレードの固定方法の一工程を説明するための模式図である。 第1の実施形態に係るSBギャップのターゲット値の補正を説明するための模式図である。 第1の実施形態に係るSBギャップのターゲット値の補正を説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものではなく、また第1の実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。本発明は、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
[第1の実施形態]
(画像形成装置の構成)
まず、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の構成について、図1の断面図を用いて説明する。図1に示すように、画像形成装置60は、中間転写体としての無端状の中間転写ベルト(ITB)61、及び、中間転写ベルト61の回転方向(図1の矢印C方向)に沿って上流側から下流側にかけて4つの画像形成部600を備える。画像形成部600のそれぞれは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(Bk)の各色のトナー像を形成する。
画像形成部600は、像担持体としての回転可能な感光体ドラム1を備える。また、画像形成部600は、感光体ドラム1の回転方向に沿って配設された、帯電手段としての帯電ローラ2、現像手段としての現像装置3、一次転写手段としての一次転写ローラ4、及び、感光体クリーニング手段としての感光体クリーナ5を備える。
現像装置3のそれぞれは、画像形成装置60に着脱可能である。現像装置3のそれぞれは、非磁性トナー(以降、単にトナーと呼ぶ)と磁性キャリアを含む二成分現像剤(以降、単に現像剤と呼ぶ)を収容する現像容器50を有する。また、Y、M、C、及びBkの各色のトナーが収容されたトナーカートリッジのそれぞれは、画像形成装置60に着脱可能である。Y、M、C、及びBkの各色のトナーは、トナー搬送経路を経て、現像容器50のそれぞれに供給される。尚、現像装置3の詳細については、図2〜図4で後述し、現像容器50の詳細については、図5で後述する。
中間転写ベルト61は、テンションローラ6、従動ローラ7a、一次転写ローラ4、従動ローラ7b、及び、二次転写内ローラ66によって張架され、図1の矢印C方向へと搬送駆動される。二次転写内ローラ66は、中間転写ベルト61を駆動する駆動ローラも兼ねている。二次転写内ローラ66の回転に伴って、中間転写ベルト61が図1の矢印C方向に回転する。
中間転写ベルト61は、中間転写ベルト61の裏面側から一次転写ローラ4によって押圧されている。また、感光体ドラム1に中間転写ベルト61を当接させることにより、感光体ドラム1と中間転写ベルト61との間には一次転写部としての一次転写ニップ部が形成されている。
中間転写ベルト61を介してテンションローラ6と対向する位置には、ベルトクリーニング手段としての中間転写体クリーナ8が当接されている。また、中間転写ベルト61を介して二次転写内ローラ66と対向する位置には、二次転写手段としての二次転写外ローラ67が配設されている。中間転写ベルト61は、二次転写内ローラ66と二次転写外ローラ67との間で挟持されている。これにより、二次転写外ローラ67と中間転写ベルト61との間には、二次転写部としての二次転写ニップ部が形成されている。二次転写ニップ部では、所定の加圧力と転写バイアス(静電的負荷バイアス)を与えることによって、シートS(例えば、紙やフィルム等)の表面にトナー像を吸着させる。
シートSは、シート収納部62(例えば、給送カセットや給送デッキ等)に積載された状態で収納されている。給送手段63は、例えば、給送ローラ等による摩擦分離方式等を用いて、画像形成タイミングに合わせてシートSを給送する。給送手段63により送り出されたシートSは、搬送パス64の途中に配置されたレジストローラ65へと搬送される。レジストローラ65において斜行補正やタイミング補正を行った後、シートSは二次転写ニップ部へと搬送される。二次転写ニップ部においてシートSが到達するタイミングとトナー像が到達するタイミングとが一致し、二次転写が行われる。
二次転写ニップ部よりもシートSの搬送方向下流側には、定着装置9が配設されている。定着装置9へ搬送されたシートSに対して、所定の圧力と熱量が定着装置9から加えられることにより、シートSの表面上にトナー像が溶融固着される。このようにして画像が定着されたシートSは、排出ローラ69の順回転により、そのまま排出トレイ601に排出される。
両面画像形成を行う場合には、排出ローラ69の順回転によりシートSの後端が切り替えフラッパー602を通過するまで搬送された後、排出ローラ69を逆回転させる。これにより、シートSは、先後端が入れ替えられて、両面搬送パス603へと搬送される。その後、次の画像形成タイミングに合わせて、再給送ローラ604によって再び搬送パス64へと搬送される。
(画像形成プロセス)
画像形成時において、感光体ドラム1は、モータによって回転駆動される。帯電ローラ2は、回転駆動される感光体ドラム1の表面を予め一様に帯電する。露光装置68は、画像形成装置60に入力される画像情報の信号に基づいて、帯電ローラ2により帯電された感光体ドラム1の表面上に静電潜像を形成する。感光体ドラム1は、複数のサイズの静電潜像を形成可能である。
現像装置3は、現像剤を担持する現像剤担持体としての回転可能な現像スリーブ70を有する。現像装置3は、現像スリーブ70の表面に担持されている現像剤を用いて、感光体ドラム1の表面上に形成された静電潜像を現像する。これにより、感光体ドラム1の表面上の露光部には、トナーが付着し、可視像化される。一次転写ローラ4には転写バイアス(静電的負荷バイアス)が印加され、感光体ドラム1の表面上に形成されたトナー像が、中間転写ベルト61上に転写される。一次転写後の感光体ドラム1の表面上に僅かに残ったトナー(転写残トナー)は、感光体クリーナ5によって回収されて、再び次の作像プロセスに備えられる。
Y、M、C、及びBkの各色の画像形成部600により並列処理される各色の作像プロセスは、中間転写ベルト61上に一次転写された上流色のトナー像の上に順次重ね合わせるタイミングで行われる。その結果、中間転写ベルト61上にはフルカラーのトナー像が形成され、トナー像が二次転写ニップ部へ搬送される。二次転写外ローラ67には転写バイアスが印加され、中間転写ベルト61上に形成されたトナー像が、二次転写ニップ部へ搬送されたシートSに転写される。シートSが二次転写ニップ部を通過した後の中間転写ベルト61上に僅かに残ったトナー(転写残トナー)は、中間転写体クリーナ8によって回収される。定着装置9は、シートS上に転写されたトナー像を定着する。定着装置9により定着処理を受けた記録材Sは、排出トレイ601に排出される。
以上説明したような一連の画像形成プロセスが終了し、次の画像形成動作に備えられる。
(現像装置の構成)
続いて、本発明の第1の実施形態に係る現像装置の構成について、図2の斜視図、図3の斜視図、及び図4の断面図を用いて説明する。図4は、図2の断面Hにおける現像装置3の断面図である。
現像装置3は、樹脂によって成形された樹脂製の現像枠体(以降、単に、現像枠体30と呼ぶ)と、現像枠体30と別体に形成され、樹脂によって成形された樹脂製のカバー枠体(以降、単に、カバー枠体40と呼ぶ)によって構成された現像容器50を備える。図2及び図4は、現像枠体30に対してカバー枠体40が取り付けられている状態を示したものであり、図3は、現像枠体30に対してカバー枠体40が取り付けられていない状態を示したものである。尚、現像枠体30(単体)の構成の詳細については図6で後述する。
現像容器50には、現像スリーブ70が感光体ドラム1と対向する現像領域に相当する位置に開口が設けられている。現像容器50の開口に現像スリーブ70の一部が露出するように、現像容器50に対して現像スリーブ70が回転可能に配置されている。現像スリーブ70の両端部のそれぞれには、軸受部材であるベアリング71が設けられている。
現像容器50の内部は、鉛直方向に延在する隔壁38によって、第一室としての現像室31と、第二室としての撹拌室32とに区画されている(仕切られている)。現像室31と撹拌室32は、隔壁38が有する2箇所の連通部39を介して、長手方向の両端で繋がっている。そのため、現像室31と撹拌室32の間で、連通部39を介して、現像剤が連通可能になっている。現像室31と撹拌室32は、水平方向に関して左右に並べて配設されている。
現像スリーブ70の内部には、現像スリーブ70の回転方向に沿って複数の磁極を有し、現像スリーブ70の表面に現像剤を担持させるための磁界を発生する磁界発生手段としてのマグネットロールが固定して配置されている。現像室31内の現像剤は、マグネットロールの磁極による磁場の影響で汲み上げられ、現像スリーブ70に供給される。このようにして現像室31から現像スリーブ70へ現像剤が供給されるので、現像室31のことを、供給室とも呼ぶ。
現像室31には、現像室31内の現像剤を撹拌し且つ搬送する搬送手段としての第一搬送スクリュー33が、現像スリーブ70に対向して配置されている。第一搬送スクリュー33は、回転可能な軸部としての回転軸33aと、回転軸33aの外周に沿って設けられた現像剤搬送部としての螺旋状の羽根部33bを備え、現像容器50に対して回転可能に支持されている。回転軸33aの両端部のそれぞれには、軸受部材が設けられている。
また、撹拌室32には、撹拌室32内の現像剤を撹拌し且つ第一搬送スクリュー33とは逆方向に搬送する搬送手段としての第二搬送スクリュー34が配置されている。第二搬送スクリュー34は、回転可能な軸部としての回転軸34aと、回転軸34aの外周に沿って設けられた現像剤搬送部としての螺旋状の羽根部34bを備え、現像容器50に対して回転可能に支持されている。回転軸34aの両端部のそれぞれには、軸受部材が設けられている。そして、第一搬送スクリュー33と第二搬送スクリュー34が回転駆動されることにより、現像室31と撹拌室32の間で、連通部39を介して、現像剤が循環する循環経路が形成される。
現像容器50には、現像スリーブ70の表面に担持される現像剤の量(現像剤コート量とも呼ぶ)を規制する現像剤規制部材としての規制ブレード(以降、ドクターブレード36と呼ぶ)が、現像スリーブ70の表面に対して非接触に対向して取付けられている。ドクターブレード36は、現像スリーブ70の表面に担持される現像剤の量を規制する規制部としてのコート量規制面36rを有する。ドクターブレード36は、樹脂によって成形された樹脂製のドクターブレードである。尚、ドクターブレード36(単体)の構成については、図5で後述する。
ドクターブレード36は、現像スリーブ70の長手方向(即ち、現像スリーブ70の回転軸線に平行な方向)に亘って現像スリーブ70との間に所定のギャップ(以降、SBギャップGと呼ぶ)を介して、現像スリーブ70に対向して配置される。本発明では、SBギャップGとは、現像スリーブ70の最大画像領域とドクターブレード36の最大画像領域との間の最短距離のことであるとする。尚、現像スリーブ70の最大画像領域とは、現像スリーブ70の回転軸線方向に関して、感光体ドラム1の表面上に画像を形成可能な画像領域のうちの最大画像領域に対応する現像スリーブ70の領域(所謂、現像スリーブ70の最大画像領域)のことである。また、ドクターブレード36の最大画像領域とは、現像スリーブ70の回転軸線に平行な方向に関して、感光体ドラム1の表面上に画像を形成可能な画像領域のうちの最大画像領域に対応するドクターブレード36の領域のことである。第1の実施形態では、感光体ドラム1が複数のサイズの静電潜像を形成可能であるので、最大画像領域とは、感光体ドラム1に形成可能な複数のサイズの画像領域のうち最も大きいサイズ(例えば、A3サイズ)に対応する画像領域のことを示すものとする。一方、感光体ドラム1が1つのサイズのみの静電潜像を形成可能である変形例にあっては、最大画像領域とは、感光体ドラム1に形成可能なその1つのサイズの画像領域のことを示すものとして読み替えるものとする。
ドクターブレード36は、マグネットロールの磁極の磁束密度のピーク位置に略対向して配置される。現像スリーブ70に供給された現像剤は、マグネットロールの磁極による磁場の影響を受ける。また、ドクターブレード36によって規制されて掻き取られた現像剤は、SBギャップGの上流部で滞留しやすい傾向にある。その結果、ドクターブレード36よりも現像スリーブ70の回転方向上流側には現像剤溜まりが形成される。そして、現像剤溜まりの一部の現像剤は、現像スリーブ70の回転に伴ってSBギャップGを通過するように搬送される。このとき、SBギャップGを通過する現像剤の層厚がドクターブレード36のコート量規制面36rによって規制される。このようにして、現像スリーブ70の表面には、現像剤の薄層が形成される。
そして、現像スリーブ70の表面に担持された所定量の現像剤は、現像スリーブ70の回転に伴って現像領域に搬送される。故に、SBギャップGの大きさを調整することによって、現像領域に搬送される現像剤の量が調整されることになる。第1の実施形態では、SBギャップGの大きさを調整する際にターゲットとするSBギャップGの大きさ(所謂、SBギャップGのターゲット値)を約300μmに設定している。
現像領域に搬送された現像剤は、現像領域で磁気的に立ち上がることで磁気穂が形成される。この磁気穂が感光体ドラム1に接触することにより、現像剤中のトナーが感光体ドラム1に供給される。そして、感光体ドラム1の表面上に形成された静電潜像がトナー像として現像される。現像領域を通過し感光体ドラム1にトナーを供給した後の現像スリーブ70の表面上の現像剤(以降、現像工程後の現像剤と呼ぶ)は、マグネットロールの同極の磁極間で形成された反発磁界により現像スリーブ70の表面から剥ぎ取られる。現像スリーブ70の表面から剥ぎ取られた現像工程後の現像剤は、現像室31に落下することにより、現像室31へと回収される。
図4に示すように、現像枠体30には、SBギャップGに向かって現像剤が搬送されるようにガイドするための現像剤ガイド部35が設けられている。現像剤ガイド部35と現像枠体30は一体に形成された構成になっており、現像剤ガイド部35とドクターブレード36は別体に形成された構成になっている。現像剤ガイド部35は、現像枠体30の内部に形成され、ドクターブレード36のコート量規制面36rよりも現像スリーブ70の回転方向上流側に配置されている。現像剤ガイド部35によって現像剤の流れを安定化させて、所定の現像剤密度になるように整えることにより、ドクターブレード36のコート量規制面36rが現像スリーブ70の表面に最近接する位置での現像剤の重量を規定することができる。
また、図4に示すように、カバー枠体40は、現像枠体30と別体に形成され、現像枠体30に取り付けられる。また、カバー枠体40は、現像スリーブ70の長手方向の全域に亘って現像スリーブ70の外周面の一部がカバーされるように現像枠体30の開口の一部をカバーする。このとき、カバー枠体40は、現像スリーブ70の感光体ドラム1と対向する現像領域が露出するように現像枠体30の開口の一部をカバーしている。現像枠体30に対してカバー枠体40が超音波接着によって固定されているが、現像枠体30に対するカバー枠体40の固定方法は、ビス締結、スナップフィット、接着、溶着等のいずれかの方法であってもよい。尚、カバー枠体40に関して、図4に示すように、カバー枠体40が1つのパーツ(樹脂成形品)により構成されているものであってもよく、カバー枠体40が複数のパーツ(樹脂成形品)により構成されているものであってもよい。
(樹脂製のドクターブレードの構成)
ドクターブレード36(単体)の構成について、図5の斜視図を用いて説明する。
画像形成動作(現像動作)中には、現像剤の流れから発生する現像剤の圧力(以降、剤圧力と呼ぶ)がドクターブレード36にかかる。ドクターブレード36の剛性が低いほど、画像形成動作中に剤圧力がドクターブレード36にかかったときに、ドクターブレード36が変形しやすく、SBギャップGの大きさが変動しやすくなる傾向にある。画像形成動作中には、剤圧力がドクターブレード36の短手方向(図5の矢印M方向)にかかる。そこで、画像形成動作中におけるSBギャップGの大きさの変動を抑制するためには、ドクターブレード36の短手方向の剛性を大きくすることにより、ドクターブレード36の短手方向の変形に対して強くすることが望ましい。
図5に示すように、ドクターブレード36の形状を、量産性及びコストの観点から板状にしている。また、図5に示すように、ドクターブレード36の側面36tの断面積を小さくしており、更に、ドクターブレード36の厚み方向の長さtは、ドクターブレード36の短手方向の長さtよりも小さくしている。これにより、ドクターブレード36(単体)は、ドクターブレード36の長手方向(図5の矢印N方向)と直交する方向(図5の矢印M方向)に対して変形しやすい構成になっている。そこで、コート量規制面36rの真直度を補正するために、ドクターブレード36の少なくとも一部を図5の矢印M方向に撓ませた状態で、ドクターブレード36を現像枠体30のブレード取付部41に固定するものである。尚、ドクターブレード36の真直度補正の詳細については、図11以降(特に図12)で後述する。
(樹脂製の現像枠体の構成)
現像枠体30(単体)の構成について、図6の斜視図を用いて説明する。図6は、現像枠体30に対してカバー枠体40が取り付けられていない状態を示している。
現像枠体30は、現像室31と、現像室31と隔壁38によって区画された撹拌室32を有する。隔壁38は、樹脂によって成形されており、現像枠体30と別体に形成された構成であってもよく、現像枠体30と一体に形成された構成であってもよい。
現像枠体30は、現像スリーブ70の両端部のそれぞれに設けられたベアリング71を支持することにより、現像スリーブ70を回転可能に支持するためのスリーブ支持部42を有する。また、現像枠体30は、スリーブ支持部42と一体に形成され、ドクターブレード36を取り付けるためのブレード取付部41を有する。図6は、ブレード取付部41からドクターブレード36を浮かせた仮想状態を示している。
ブレード取付部41にドクターブレード36が取り付けられた状態で、ブレード取付部41のブレード取付面41sに塗布された接着剤Aが硬化することにより、ブレード取付部41に対してドクターブレード36が固定されるものである。ブレード取付部41に対してドクターブレード36を固定する方法の詳細については、図11以降(特に図13及び図14)で後述する。
(樹脂製のドクターブレードの剛性)
ドクターブレード36(単体)の剛性について、図7の模式図を用いて説明する。ドクターブレード36(単体)の剛性は、現像枠体30のブレード取付部41に対してドクターブレード36が固定されていない状態で測定される。
図7に示すように、ドクターブレード36の長手方向におけるドクターブレード36の中央部36zに対して、ドクターブレード36の短手方向に集中荷重F1をかける。このとき、ドクターブレード36の中央部36zにおける、ドクターブレード36の短手方向への撓み量に基づいて、ドクターブレード36(単体)の剛性を測定する。
例えば、ドクターブレード36の長手方向におけるドクターブレード36の中央部36zに対して、ドクターブレード36の短手方向に300gfの集中荷重F1をかけたとする。このとき、ドクターブレード36の中央部36zにおける、ドクターブレード36の短手方向への撓み量は700μm以上である。尚、このとき、断面上におけるドクターブレード36の中央部36zの変形量は5μm以下である。
(樹脂製の現像枠体の剛性)
現像枠体30(単体)の剛性について図8の模式図を用いて説明する。現像枠体30(単体)の剛性は、現像枠体30のブレード取付部41に対してドクターブレード36が固定されていない状態で測定される。
図8に示すように、ブレード取付部41の長手方向におけるブレード取付部41の中央部41zに対して、ブレード取付部41の短手方向に集中荷重F1をかける。このとき、ブレード取付部41の中央部41zにおける、ブレード取付部41の短手方向への撓み量に基づいて、現像枠体30(単体)の剛性を測定する。
例えば、ブレード取付部41の長手方向におけるブレード取付部41の中央部41zに対して、ブレード取付部41の短手方向に300gfの集中荷重F1をかけたとする。このとき、ブレード取付部41の中央部41zにおける、ブレード取付部41の短手方向への撓み量は60μm以下である。
ドクターブレード36の中央部36zと、現像枠体30のブレード取付部41の中央部41zのそれぞれに同じ大きさの集中荷重F1をかけたとする。このときの、ドクターブレード36の中央部36zの撓み量は、ブレード取付部41の中央部41zの撓み量の10倍以上になっている。故に、現像枠体30(単体)の剛性は、ドクターブレード36(単体)の剛性よりも10倍以上高い。そのため、ドクターブレード36が現像枠体30のブレード取付部41に取り付けられて、ドクターブレード36が現像枠体30のブレード取付部41に固定された状態では、ドクターブレード36の剛性に対して現像枠体30の剛性の方が支配的になる。また、現像枠体30に対して、ドクターブレード36の最大画像領域の全域に亘って固定した場合には、ドクターブレード36の長手方向における両端部のみを固定した場合と比べて、現像枠体30に固定された状態でのドクターブレード36の剛性が高くなる。
また、現像枠体30(単体)の剛性の大きさは、カバー枠体40(単体)の剛性の大きさよりも大きくなっている。そのため、カバー枠体40が現像枠体30に取り付けられて、カバー枠体40が現像枠体30に固定された状態では、カバー枠体40の剛性に対して現像枠体30の剛性の方が支配的になる。
(接着剤)
第1の実施形態では、ブレード取付部41にドクターブレード36が取り付けられた状態で、ブレード取付部41のブレード取付面41sに塗布された接着剤Aが硬化することにより、ブレード取付部41に対してドクターブレード36が固定されるものである。接着剤Aの選定については、画像形成動作(現像動作)中にドクターブレード36が現像枠体30のブレード取付面41sから剥がれない程度の接着強度を有することが必要である。画像形成動作(現像動作)中にドクターブレード36にかかる荷重は、落下試験時において2kgf程度であり、その大きさの荷重において、ドクターブレード36が現像枠体30のブレード取付面41sから剥がれなければ問題がない。そのため、一般的な接着剤Aであれば十分に接着強度を確保できることが分かっており、量産性の確保の観点から言えば、接着剤Aの硬化時間は短ければ短いほど良い。
続いて、現像枠体30のブレード取付面41sに塗布する接着剤Aの膜厚について説明する。接着剤Aを用いてドクターブレード36と現像枠体30のブレード取付面41sとを結合するため、ドクターブレード36と現像枠体30のブレード取付面41sの間には接着剤Aが介在することとなる。そのため、ドクターブレード36と現像枠体30のブレード取付面41sの間に介在する接着剤AがSBギャップGの大きさに影響を与えないように、ブレード取付面41sに塗布する接着剤Aの膜厚を考慮する必要がある。
接着剤Aの膜厚と、接着剤Aにより接着された部分の破断荷重の大きさの関係については、接着剤Aの量が多くなればなるほど、接着剤Aによる接着強度が大きくなる関係にある。前述したとおり、画像形成動作(現像動作)中にドクターブレード36にかかる荷重の大きさは2kgf程度であり、裕度を持って、第1の実施形態では、接着剤Aの接着強度として要求する強度を10kgf以上に設定している。そこで、接着剤Aの接着強度として10kgf以上を確保するために、現像枠体30のブレード取付面41sに塗布する接着剤Aの膜厚を20μm以上にすればよい。
続いて、接着剤Aを塗布する厚さと、接着剤Aの厚み方向の寸法変動の大きさの関係について説明する。一般的に、接着剤Aの膜厚が大きくなればなるほど、接着剤Aが硬化する時の接着剤Aの収縮に起因する接着剤Aの厚み方向の寸法変動が発生する。一方、接着剤Aの膜厚が150μmであるときの接着剤Aの厚み方向の寸法変動の大きさは、接着剤Aの膜厚が30μmであるときの接着剤Aの厚み方向の寸法変動の大きさに対して、約8μm大きいだけである。接着剤Aの厚み方向の寸法変動の大きさとして約8μmの差異であれば、接着剤Aの厚み方向と直交する方向(即ち、SBギャップGを規定する方向)の寸法変動の影響として無視できるレベルである。したがって、現像枠体30のブレード取付面41sに塗布する接着剤Aの膜厚の上限は、接着剤Aの収縮の影響で決定するのではなく、接着剤Aの硬化時間やコストといった個別の生産要件で決定すればよい。
(線膨張係数)
続いて、画像形成動作中に発生した熱によって温度が変化することに起因するドクターブレード36と現像枠体30の変形について、図9の斜視図を用いて説明する。現像動作中に発生する熱として、例えば、現像スリーブ70の回転軸とベアリング71の回転時に発する熱や、第一搬送スクリュー33の回転軸33aとその軸受部材の回転時に発する熱や、SBギャップGを現像剤が通過する際に発生する熱などがある。画像形成動作中に発生したこれらの熱によって現像装置3の周囲の温度が変化し、ドクターブレード36や現像枠体30やカバー枠体40の温度も変化する。
図9に示すように、温度変化によるドクターブレード36の伸び量をH[μm]、温度変化による現像枠体30のブレード取付部41のブレード取付面41sの伸び量をI[μm]とする。また、ドクターブレード36を構成する樹脂の線膨張係数α1と、現像枠体30を構成する樹脂の線膨張係数α2が異なるとする。この場合、これらの線膨張係数の違いから温度変化による現像枠体30とドクターブレード36の変形量が異なり、H[μm]とI[μm]の差を埋めるために、ドクターブレード36は、図9の矢印J方向へ変形してしまう。図9の矢印J方向へのドクターブレード36の変形を、以降、ドクターブレード36の反り方向の変形と呼ぶ。そして、ドクターブレード36の反り方向の変形が、SBギャップGの大きさの変動に繋がってしまう。熱に起因するSBギャップGの大きさの変動を抑制するためには、現像枠体30(単体)のスリーブ支持部42とブレード取付部41を構成する樹脂の線膨張係数α2と、ドクターブレード36(単体)を構成する樹脂の線膨張係数α1のそれぞれが関係している。即ち、ドクターブレード36を構成する樹脂の線膨張係数α1と、現像枠体30を構成する樹脂の線膨張係数α2が異なる場合、これらの線膨張係数の違いから温度変化による変形量が異なってしまう。
一般的に、樹脂材料は、金属材料と比べて線膨張係数が大きい。ドクターブレード36が樹脂製である場合、画像形成動作中に発生する熱による温度変化に伴って、ドクターブレード36に反り変形が発生し、ドクターブレード36の長手方向の中央部が撓みやすい。その結果、樹脂製のドクターブレード36が樹脂製の現像枠体に固定される現像装置では、画像形成動作中の温度変化に伴ってSBギャップGの大きさが変動しやすい。
コート量規制面36rの真直度を50μm以下に補正するために、ドクターブレード36の最大画像領域の少なくとも一部を撓ませている。そして、ドクターブレード36の最大画像領域の少なくとも一部を撓ませたドクターブレード36を、現像枠体30のブレード取付部41に対して、ドクターブレード36の最大画像領域の全域に亘って接着剤Aにより固定する方法を採用している。
このとき、現像枠体30を構成する樹脂の線膨張係数α2と、ドクターブレード36を構成する樹脂の線膨張係数α1との間に大きな差異がある場合、温度変化が発生した時に以下の問題がある。即ち、温度変化が発生した時に、温度変化によるドクターブレード36の変形量(伸縮量)と、温度変化による現像枠体30の変形量(伸縮量)が異なってしまうことである。その結果、ドクターブレード36を現像枠体30のブレード取付面41sに取り付ける位置を決めるときにSBギャップGを高精度に調整したとしても、画像形成動作中の温度変化に起因してSBギャップGの大きさを変動させてしまうことになる。
ブレード取付面41sに対してドクターブレード36を最大画像領域の全域に亘って固定しているので、画像形成動作中の温度変化に起因するSBギャップGの大きさの変動を抑制する必要がある。熱に起因するSBギャップGの変動量としては、現像スリーブ70の長手方向において現像スリーブ70の表面に担持される現像剤量のムラを抑制するために、一般に±20μm以下に抑える必要がある。
ドクターブレード36を構成する樹脂の線膨張係数α1に対する、スリーブ支持部42とブレード取付部41を有する現像枠体30を構成する樹脂の線膨張係数α2の差を、以降、線膨張係数差α2−α1と呼ぶ。この線膨張係数差α2−α1による、ドクターブレード36の最大撓み量の変化について、表1を用いて説明する。現像枠体30のブレード取付部41に対して、ドクターブレード36の最大画像領域の全域に亘ってドクターブレード36が固定された状態において、常温(23℃)から高温(40℃)の温度変化を与えた時のドクターブレード36の最大撓み量の測定を行った。
スリーブ支持部42とブレード取付部41を有する現像枠体30を構成する樹脂の線膨張係数をα1[m/℃]、ドクターブレード36を構成する樹脂の線膨張係数をα2[m/℃]とする。そして、線膨張係数差α2−α1のパラメータを変化させて、ドクターブレード36の最大撓み量の測定を夫々行った結果を、表1に示す。表1では、ドクターブレード36の最大撓み量の絶対値が20μm以下である場合に、最大撓み量を「〇」とし、ドクターブレード36の最大撓み量の絶対値が20μmよりも大きい場合に、最大撓み量を「×」として示している。
Figure 2020091362
表1から分かるように、熱に起因するSBギャップGの変動量を±20μm以下に抑えるためには、線膨張係数差α2−α1について、以下の関係式(式1)を満たすようにする必要がある。
(式1)
−0.45×10−5[m/℃]≦α2−α1≦0.55×10−5[m/℃]
そこで、線膨張係数差α2−α1が、−0.45×10−5[m/℃]以上0.55×10−5[m/℃]以下になるように、現像枠体30を構成する樹脂、及び、ドクターブレード36を構成する樹脂を選択すればよい。尚、現像枠体30を構成する樹脂とドクターブレード36を構成する樹脂として同じものを選択した場合、線膨張係数差α2−α1がゼロとなる。
尚、ドクターブレード36や現像枠体30に対して接着剤Aが塗布されると、接着剤Aが塗布されたドクターブレード36や現像枠体30は、線膨張係数が変動することになる。しかしながら、ドクターブレード36や現像枠体30に対して塗布される接着剤Aの体積そのものは非常に小さく、温度変化による接着剤Aの厚み方向に対する寸法変動への影響としては無視できるレベルである。そのため、ドクターブレード36や現像枠体30に対して接着剤Aが塗布されたときに、線膨張係数差α2−α1が変動することに起因する、ドクターブレード36の反り方向の変形は無視できるレベルである。
同様に、カバー枠体40は、現像枠体30に固定されているため、温度変化による現像枠体30とカバー枠体40の変形量が異なると、カバー枠体40の反り方向の変形が、SBギャップGの大きさの変動に繋がってしまう。スリーブ支持部42とブレード取付部41を有する現像枠体30を構成する樹脂の線膨張係数をα2[m/℃]、カバー枠体40を構成する樹脂の線膨張係数をα3[m/℃]とする。そして、スリーブ支持部42とブレード取付部41を有する現像枠体30を構成する樹脂の線膨張係数α2に対する、カバー枠体40を構成する樹脂の線膨張係数α3の差を、以降、線膨張係数差α3−α2と呼ぶ。このとき、線膨張係数差α3−α2について、表1と同様にして、以下の関係式(式2)を満たすようにする必要がある。
(式2)
−0.45×10−5[m/℃]≦α3−α2≦0.55×10−5[m/℃]
そこで、線膨張係数差α3−α2が、−0.45×10−5[m/℃]以上0.55×10−5[m/℃]以下になるように、現像枠体30を構成する樹脂、及び、カバー枠体40を構成する樹脂を選択すればよい。尚、現像枠体30を構成する樹脂とカバー枠体40を構成する樹脂として同じものを選択した場合、線膨張係数差α3−α2がゼロとなる。
(剤圧力)
続いて、画像形成動作中に、現像剤の流れから発生する剤圧力がドクターブレード36にかかることに起因するドクターブレード36の変形について、図10の断面図を用いて説明する。図10は、現像スリーブ70の回転軸線に直交する断面(図2の断面H)における現像装置3の断面図である。また、図10は、現像枠体30のブレード取付部41に対して接着剤Aにより固定されたドクターブレード36の近傍の構成を示している。
図10に示すように、コート量規制面36rにおけるドクターブレード36の現像スリーブ70との最近接位置と、現像スリーブ70の回転中心とを結んだ線をX軸とする。このとき、ドクターブレード36は、X軸方向の長さが長く、X軸方向の断面における剛性が高くなっている。また、図10に示すように、現像剤ガイド部35の近傍に位置する現像枠体30の壁部30aの断面積T2に対して、ドクターブレード36の断面積T1が占める割合が小さくなっている。
前述したように、現像枠体30(単体)の剛性は、ドクターブレード36(単体)の剛性に対して10倍以上高くしている。したがって、現像枠体30のブレード取付部41に対してドクターブレード36が固定された状態では、ドクターブレード36に対して現像枠体30の剛性が支配的になる。その結果、画像形成動作中において、ドクターブレード36が剤圧力を受けたときのドクターブレード36のコート量規制面36rの変位量(最大撓み量)は、現像枠体30の変位量(最大撓み量)と実質的に等価になる。
画像形成動作中において、第一搬送スクリュー33から汲み上げられた現像剤は、現像剤ガイド部35を通り、現像スリーブ70の表面へ搬送される。その後、ドクターブレード36によりSBギャップGの大きさに現像剤の層厚が規定されるときにも、ドクターブレード36は、様々な方向から剤圧力を受けている。図10に示したように、X軸方向(SBギャップGを規定する方向)に直交する方向をY軸方向としたとき、Y軸方向の剤圧力は、現像枠体30のブレード取付面41sに対して垂直である。即ち、Y軸方向の剤圧力は、ブレード取付面41sからドクターブレード36を引き剥がす方向の力となっている。故に、接着剤Aによる結合力は、Y軸方向の剤圧力に対して十分に大きい必要がある。そこで、剤圧力によりブレード取付面41sからドクターブレード36を引き剥がそうとする力や、接着剤Aの接着力を考慮して、ブレード取付面41sに対する接着剤Aの接着面積や塗布厚さを最適化している。
(樹脂製のドクターブレードの真直度補正)
画像を形成するシートSの幅がA3サイズである等、シートSの幅が大きくなる事に対応して、現像スリーブ70の回転軸線に平行な方向に関して、感光体ドラム1の表面上に画像を形成可能な画像領域のうちの最大画像領域の長さが大きくなる。そのため、画像を形成するシートSの幅が大きくなる事に対応して、ドクターブレード36の最大画像領域の長さが大きくなる。長手方向の長さが長いドクターブレードを樹脂によって成形した場合、樹脂によって成形された樹脂製のドクターブレードのコート量規制面の真直度を保証することが難しい。なぜなら、長手方向の長さが長いドクターブレードを樹脂によって成形する場合には、熱膨張した樹脂が熱収縮する際に、ドクターブレードの長手方向の位置によって熱収縮の進行が進んでいる箇所と遅れている箇所が生じやすいからである。
そのため、樹脂製のドクターブレードでは、ドクターブレードの長手方向の長さが大きくなるほど、ドクターブレードのコート量規制面の真直度に起因して、現像剤担持体の長手方向においてSBギャップが異なりやすくなる傾向にある。現像剤担持体の長手方向においてSBギャップが異なると、現像剤担持体の長手方向において現像剤担持体の表面に担持される現像剤の量にムラが生じる虞がある。
例えば、長手方向の長さがA3サイズに対応する長さである樹脂製のドクターブレード(以降、A3サイズ対応の樹脂製のドクターブレードと呼ぶ)を、一般的な樹脂成形品の精度で製造した場合、コート量規制面の真直度は300μm〜500μm程度である。また、仮に、A3サイズ対応の樹脂製のドクターブレードを、高精度な樹脂材料を用いて高精度で製造したとしても、コート量規制面の真直度は100μm〜200μm程度である。
第1の実施形態では、SBギャップGの大きさを約300μmに設定し、且つSBギャップGの公差(即ち、SBギャップGのターゲット値に対する公差)を±10%以下に設定している。故に、第1の実施形態では、SBギャップGの調整値が300μm±30μmであって、SBギャップGの公差として許容されるのは最大で60μmまでであることを意味する。このため、A3サイズ対応の樹脂製のドクターブレードを、一般的な樹脂成形品の精度で製造したとしても、高精度な樹脂材料を用いて高精度で製造したとしても、コート量規制面の真直度の精度だけでSBギャップGの公差として許容される範囲を超えてしまう。
樹脂製のドクターブレードを備えた現像装置では、コート量規制面の真直度に関わらず、ブレード取付部に対してドクターブレードが固定されている状態において、SBギャップGが現像スリーブの長手方向に亘って所定の範囲内になるようにする事が望まれる。そこで、第1の実施形態では、コート量規制面の真直度が低い樹脂製のドクターブレードを用いても、「ドクターブレードを撓ませるための力」をドクターブレードに付与することにより、コート量規制面の真直度を補正する。これにより、樹脂製の現像枠体のブレード取付部に対して樹脂製のドクターブレードが固定されている状態では、SBギャップGが現像スリーブの長手方向(現像スリーブの回転軸線に平行な方向)に亘って所定の範囲内になるようにする。
(第1の実施形態に係るドクターブレードの固定方法)
前述したように、樹脂製のドクターブレード36と、樹脂製の現像枠体30とを備えた現像装置では、樹脂製の現像枠体30のブレード取付部41に樹脂製のドクターブレード36を取り付けて固定する構成が考えられる。
また、前述したように、画像を形成するシートSの幅が大きくなることに対応して、ドクターブレード36の最大画像領域の長手方向の長さが長くなる。また、ドクターブレード36の最大画像領域の長手方向の長さが長くなることに対応して、ブレード取付面41sの長手方向の長さが長くなる。
ブレード取付面41sの長手方向の長さが長い現像枠体30を樹脂によって成形した場合、ブレード取付面41sの凹凸が大きくなりやすくなる。その結果、ブレード取付面41sの形状に関する特性(プロファイル)として、ブレード取付面41sの平面度(JISB0021)が大きくなる傾向にある。なぜなら、一般的に、樹脂成形品の長手方向の長さが長くなるほど、樹脂成形品の長手方向で平面度のバラツキが生じやすくなるからである。そして、ブレード取付面41sの平面度が大きいほど、ブレード取付面41sにドクターブレード36が取り付けられた際の、ドクターブレード36の現像スリーブ70に対する相対位置の変動量が大きくなる傾向にある。尚、ブレード取付面41sにドクターブレード36が取り付けられた際の、ドクターブレード36の現像スリーブ70に対する相対位置は、ドクターブレード36が現像スリーブ70に最も近接する位置を含む。
ここで、ブレード取付面41sにドクターブレード36が取り付けられた際の、ドクターブレード36の現像スリーブ70に対する相対位置の変動量が大きい場合について考える。ドクターブレード36の現像スリーブ70に対する相対位置の変動量が大きいほど、ブレード取付面41sにドクターブレード36が固定された状態でのSBギャップGの大きさが現像スリーブ70の長手方向で異なりやすくなる。そして、SBギャップGの大きさが現像スリーブ70の長手方向で異なると、現像スリーブ70の長手方向において現像スリーブ70の表面に担持される現像剤の量にムラが生じる虞がある。
そこで、樹脂製のドクターブレード36を樹脂製の現像枠体30のブレード取付部41に固定する構成では、ブレード取付面41sの平面度に関わらず、SBギャップGが現像スリーブ70の長手方向に亘って所定の範囲内になるようにする事が求められる。
このために第1の実施形態では、以下の構成を採用している。現像枠体のブレード取付面の形状に関する特性(プロファイル)に応じた規制ブレードの現像スリーブに対する相対位置の変動量を考慮する。そして、SBギャップGの大きさを調整する際にターゲットとするSBギャップGの調整値の範囲(SBギャップGのターゲット値)を、現像枠体のブレード取付面の形状に関する特性情報に基づいて決定する構成である。即ち、樹脂製の規制ブレードが固定される樹脂製の現像枠体の取付部の、規制ブレードが取り付けられる面の形状に関する特性を考慮し、SBギャップGが現像剤担持体の長手方向に亘って所定の範囲内になる様にした規制ブレードの固定方法を提供する。以下にその詳細を説明する。
第1の実施形態では、以下に述べる方法によって、SBギャップGが現像スリーブ70の回転軸線に平行な方向に亘って所定の範囲内であるかを判断する。まず、ドクターブレード36の最大画像領域を等間隔に4分割以上し、ドクターブレード36の各分割箇所(但し、ドクターブレード36の最大画像領域の両端部と中央部を含む)の夫々で、SBギャップGを5箇所以上測定する。そして、5箇所以上測定されたSBギャップGの測定値のサンプルから、SBギャップGの最大値、SBギャップGの最小値、及びSBギャップGの中央値を抽出する。このとき、SBギャップGの最大値とSBギャップGの中央値の差分の絶対値がSBギャップGの中央値の10%以下であり、且つSBギャップGの最小値とSBギャップGの中央値の差分の絶対値がSBギャップGの中央値の10%以下であればよい。この場合、SBギャップGの公差が±10%以下であるとして、SBギャップGが現像スリーブ70の回転軸線に平行な方向に亘って所定の範囲内であることを満たすものとする。例えば、5箇所以上測定されたSBギャップGの測定値のサンプルから、SBギャップGの中央値(ターゲット値)が300μmであった場合、SBギャップGの最大値は330μm以下、及びSBギャップGの最小値は270μm以上であればよい。即ち、この場合、SBギャップGの調整値が300μm±30μmであって、SBギャップGの公差として最大で60μmまで許容される。
ここで、図11〜図14の模式図を用いて、ドクターブレード36の固定方法の各工程について説明する。外部装置(以降、単に、装置100と呼ぶ)は、以下に述べるドクターブレード36の固定方法の各工程を行う。
まず、装置100は、ドクターブレード36のコート量規制面36rの外形を検出する。続いて、装置100は、コート量規制面36rの長手方向におけるコート量規制面36rの外形に関して、コート量規制面36rの中央部(ドクターブレード36の先端部36e3)を基準として、コート量規制面36rの真直度を認識する。ドクターブレード36の固定方法の工程では、一般的な樹脂成形品の精度で製造されたA3サイズ対応の樹脂製のドクターブレードを使用する。そのため、装置100は、コート量規制面36rの真直度が300μm〜500μm程度であると認識する。そして、装置100は、ドクターブレード36に付与された力によって、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域の少なくとも一部を撓ませる。そして、装置100は、コート量規制面36rの真直度を50μm以下に補正する(以降、撓ませ工程と呼ぶ)。
続いて、装置100は、撓ませ工程で最大画像領域に対応する領域の少なくとも一部を撓ませたドクターブレード36を現像枠体30のブレード取付部41に固定する位置を、SBギャップGを所定の範囲内にするために決める(以降、位置決め工程と呼ぶ)。続いて、装置100は、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域の一部が撓んだ状態で、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域の一部を、位置決め工程で決めたブレード取付部41の所定の位置で固定する(以降、固定工程と呼ぶ)。
装置100は、ドクターブレード36(単体)を載置するための置台103を有する。また、装置100は、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域内の5箇所に設けられた掴み部37(37p1〜37p5)のそれぞれを掴むための5箇所のフィンガー101(101p1〜101p5)を有する。フィンガー101(101p1〜101p5)のそれぞれは、独立して、図11のJ方向に移動可能であり、図11のJ方向に対して前進及び後退することができる。
また、装置100は、ドクターブレード36のコート量規制面36rに含まれる5箇所の先端部36e(36e1〜36e5)の位置をそれぞれ測定するための5箇所のカメラ102(102p1〜102p5)を有する。カメラ102(102p1〜102p5)は、ドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)に向かう方向(図11の矢印F方向)に沿って配置されている。そして、カメラ102(102p1〜102p5)は、ドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)の位置を測定することにより、ドクターブレード36のコート量規制面36rの外形を検出する。続いて、装置100は、コート量規制面36rの長手方向におけるコート量規制面36rの外形に関して、コート量規制面36rの中央部(ドクターブレード36の先端部36e3)を基準として、コート量規制面36rの真直度を認識する。尚、ドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)の位置の測定を、カメラ102(102p1〜102p5)で行う例について以降説明するが、非接触式センサで行う変形例であってもよい。
ドクターブレード36は、一般的な樹脂成形品の精度で製造されている。前述したように、A3サイズ対応の樹脂製のドクターブレードを、一般的な樹脂成形品の精度で製造した場合、コート量規制面の真直度は300μm〜500μm程度である。ドクターブレード36が一般的な樹脂成形品の精度で製造されたA3サイズ対応の樹脂製のドクターブレードであるとする。この場合、ドクターブレード36が置台103に載置された状態では、カメラ102(102p1〜102p5)でドクターブレード36の5箇所の先端部36e(36e1〜36e5)の位置を測定すると、300μm〜500μm程度の差異を持つことになる。一方、前述したように、現像スリーブ70の長手方向において現像スリーブ70の表面に担持される現像剤量のムラを抑制するために、SBギャップGの公差を±10%以下に設定している。
そこで、SBギャップGの公差の許容値や、現像枠体30に対するドクターブレード36の取り付け精度等を鑑みて、ドクターブレード36の先端部36e1〜36e5の真直度(即ち、コート量規制面36rの真直度)を50μm以下に補正する必要がある。尚、2次切削加工により金属製のドクターブレードの真直度の精度が20μm以下であることを鑑みて、より好ましくは、樹脂製のドクターブレード36のコート量規制面36rの真直度を20μm以下に補正することである。
続いて、ドクターブレード36の固定方法の一連の工程(撓ませ工程、位置決め工程、固定工程)の詳細について以降説明する。
(1)撓ませ工程
まず、撓ませ工程の詳細について図11の模式図を用いて説明する。装置100は、ドクターブレード36の掴み部37(37p1〜37p5)をフィンガー101(101p1〜101p5)で掴むことにより、ドクターブレード36を保持する。続いて、カメラ102(102p1〜102p5)は、ドクターブレード36の掴み部37(37p1〜37p5)をフィンガー101(101p1〜101p5)で掴んだ状態で、ドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)の位置を測定する。これにより、装置100は、ドクターブレード36のコート量規制面36rの外形を検出する。続いて、装置100は、コート量規制面36rの長手方向におけるコート量規制面36rの外形に関して、コート量規制面36rの中央部(ドクターブレード36の先端部36e3)を基準として、コート量規制面36rの真直度を認識する。
そして、装置100は、ドクターブレード36の掴み部37(37p1〜37p5)をフィンガー101(101p1〜101p5)で掴んだ状態で、フィンガー101のそれぞれを図11のJ方向に移動させる。これにより、装置100は、フィンガー101で掴んだドクターブレード36の掴み部37を介して、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域の少なくとも一部を撓ませるための力を、ドクターブレード36に付与する。故に、ドクターブレード36の掴み部37は、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域の少なくとも一部を撓ませるために装置100からドクターブレード36に付与される力を受けるための力受け部としての役割を果たす。
図12に示すように、ドクターブレード36(単体)では、ドクターブレード36の長手方向においてドクターブレード36のコート量規制面36rの中央部が大きく撓んでいる形状になっている。そのため、ドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)の位置の差異を小さくすることにより、ドクターブレード36のコート量規制面36rの真直度を補正する必要がある。そこで、ドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)の位置を測定した結果(検出されたコート量規制面36rの外形)に基づいて、ドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)の位置の差異が小さくなるようにする。その為に、装置100は、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域の少なくとも一部を撓ませるための力(真直度補正力とも呼ぶ)を、ドクターブレード36に付与する事により、コート量規制面36rの真直度が50μm以下に補正するものである。
続いて、装置100は、置台103に載置されたドクターブレード36の掴み部37(37p1〜37p5)をフィンガー101(101p1〜101p5)で掴む。そして、装置100は、フィンガー101(101p1〜101p5)によってドクターブレード36の掴み部37(37p1〜37p5)を掴んだ状態で、フィンガー101のそれぞれを独立に図11の矢印J方向に対して前進移動又は後退移動させる。このとき、装置100は、ドクターブレード36の掴み部37を介して、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域の少なくとも一部を撓ませるための力を、ドクターブレード36に付与する。
図12の例では、装置100は、ドクターブレード36の先端部36e1,36e5の外形を基準とし、当該基準に対して先端部36e2,36e3,36e4の外形を合わせ込むように、ドクターブレード36に真直度補正力を付与するものである。図12の例では、ドクターブレード36が、5箇所のうち3箇所の掴み部37(37p2〜37p4)を介して、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域の少なくとも一部を撓ませるための力を外部から受ける。そして、3箇所の掴み部37(37p2〜37p4)を介してドクターブレード36が受けた力により、ドクターブレード36の先端部36e2〜36e4に対してコート量規制面36rの真直度を補正するための真直度補正力が図12の矢印I方向にかかる。このとき、コート量規制面36rに真直度補正力が掛かり、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域の少なくとも一部が撓むことにより、ドクターブレード36のコート量規制面36rの真直度の補正が行われる。図12の例では、ドクターブレード36のコート量規制面36rの形状が、コート量規制面36r1からコート量規制面36r2に補正される。
その結果、ドクターブレード36のコート量規制面36rの真直度を50μm以下に補正することができる。尚、図12の例では、装置100がドクターブレード36の先端部36eの外形を合わせ込む際の基準を、ドクターブレード36の先端部36e1,36e5の外形としたが、先端部36e3(即ち、コート量規制面36rの中央部)とする変形例であってもよい。この変形例においては、装置100は、ドクターブレード36の先端部36e3の外形を基準とし、当該基準に対して先端部36e1,36e2,36e4,36e5の外形を合わせ込むように、ドクターブレード36に真直度補正力を付与する。
第1の実施形態では、現実的な量産工程を鑑みて、ドクターブレード36のコート量規制面36rの真直度補正の設定値を20μm〜50μm程度に設定し、ドクターブレード36の先端部36eにかける真直度補正力の大きさを約500g程度に設定している。一般的には、ドクターブレード36の先端部36eにかける真直度補正力の大きさは、小さくした方が装置100として安価で小型化することができる。しかしながら、ドクターブレード36の剛性の大きさに対して、ドクターブレード36の先端部36eにかける真直度補正力の大きさが小さ過ぎる場合、ドクターブレード36のコート量規制面36rの真直度を補正することができなくなる。そこで、ドクターブレード36の先端部36eにかける真直度補正力の大きさは、ドクターブレード36の剛性の大きさに基づいて設定される。
尚、図11の例では、掴み部37がドクターブレード36の5箇所に設けられた例を説明したが、コート量規制面36rに真直度補正力を掛けられるのであれば、掴み部37がドクターブレード36に設けられる箇所や個数はこれに限られない。また、図11の例では、ドクターブレード36の掴み部37が凸形状である例を説明したが、掴み部37の形状はこれに限られない。前述したように、装置100が、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域の少なくとも一部を撓ませるための力(真直度補正力)をドクターブレード36に付与するために、フィンガー101が、ドクターブレード36の掴み部37を掴むものである。故に、フィンガー101が掴み部37を掴むことができるのであれば、掴み部37の形状としては、凸形状の他にも、例えば、凹形状、溝形状、切り欠き形状、又はフラットな形状であってもよく、更にはこれらの形状を組み合わせたものであってもよい。尚、本明細書の図面のうち、ドクターブレード36が示されている図面においては、図11〜図14を除いて、ドクターブレード36の掴み部37を省略して示しているものとする。
(2)位置決め工程
続いて、位置決め工程の詳細について図13及び図14の模式図を用いて説明する。図13及び図14に示すように、位置決め工程は、現像スリーブ70を現像枠体30のスリーブ支持部42に支持させた状態(即ち、現像スリーブ70を現像枠体30に組み付けた状態)で行われる。また、位置決め工程は、ブレード取付面41sに接着剤Aが塗布された状態で行われる。即ち、第1の実施形態では、位置決め工程に先んじて、ブレード取付面41sに接着剤Aを塗布する塗布工程が行われる。
図14(A)は、フィンガー101(101p1〜101p5)により、撓ませ工程で撓ませた状態のドクターブレード36の掴み部37(37p1〜37p5)を保持している状態の模式図を示している。図14(B)は、接着剤Aが塗布されたブレード取付面41s及び接着剤Aからドクターブレード36を離間させた状態でドクターブレード36をフィンガー101で保持しているときの、ブレード取付面41sの近傍における拡大図である。
フィンガー101(101p1〜101p5)は、撓ませ工程で撓ませた状態(即ち、コート量規制面36rの真直度が補正された状態)のドクターブレード36を保持したまま、ドクターブレード36を置台103からブレード取付部41まで移動させる。尚、フィンガー101(101p1〜101p5)の移動量や移動方向は、プログラムで予め設定されている。フィンガー101(101p1〜101p5)は、アクチュエータによって駆動され、予め設定されたプログラムに従って動作する。
そして、装置100は、撓ませ工程で撓ませた状態のドクターブレード36の掴み部37(37p1〜37p5)をフィンガー101(101p1〜101p5)が掴んだ状態のまま、撓ませた状態のドクターブレード36を、ブレード取付部41まで移動させる。このとき、装置100は、撓ませた状態のドクターブレード36の掴み部37をフィンガー101で掴んだ状態のまま、接着剤Aが塗布されたブレード取付面41s及び接着剤Aからドクターブレード36を離間させた状態でドクターブレード36を保持している。
例えば、現像枠体30のブレード取付面41sに塗布された接着剤Aの膜厚が100μmであるとする。この場合、ドクターブレード36を現像枠体30のブレード取付面41sから裕度を持って、ブレード取付面41sから鉛直方向上方に数mm離した位置でドクターブレード36を保持する。
前述した様に、現像スリーブ70の長手方向において現像スリーブ70の表面に担持される現像剤量のムラを抑制する為に、SBギャップGの公差の範囲(SBギャップGのターゲット値に対する公差として許容する範囲)をレンジで60μm程度に設定している。このようにSBギャップGの公差の範囲がシビアである。このため、ブレード取付面41sに対してドクターブレード36を単に着地させただけでは、SBギャップGの大きさが、SBギャップGの公差の範囲が考慮されたSBギャップGの調整範囲(SBギャップGのターゲット値を含んでいる)内に入る可能性が低い。故に、SBギャップGが公差の範囲内になるように、現像枠体30のブレード取付面41sに対してドクターブレード36を固定する位置を決めることにより、SBギャップGの大きさが、SBギャップGの調整範囲内に入るように調整する必要がある。
装置100は、接着剤Aが塗布されたブレード取付面41s及び接着剤Aから離間させた状態のドクターブレード36の5箇所の先端部36e(36e1〜36e5)の位置をそれぞれ測定するための5箇所のカメラ104(104p1〜104p5)を有する。カメラ104(104p1〜104p5)はドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)に向かう方向(図13の矢印F方向)に沿って配置されており、ドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)の位置を測定する事ができる。
<SBギャップGの大きさの測定>
ここで、SBギャップGの大きさの測定方法(算出方法)について説明する。SBギャップGの測定は、現像枠体30に現像スリーブ70が支持され、ブレード取付部41にドクターブレード36が取付けられていない状態(接着剤Aが塗布されたブレード取付面41s及び接着剤Aからドクターブレード36を離間させた状態)で行われる。また、SBギャップGの大きさを測定するにあたって、現像室31の長手方向にわたって現像室31内に光源(例えば、LEDアレイやライトガイド等)が挿入される。現像室31内に挿入された光源は、現像室31内からSBギャップGに向けて光を照射する。そして、カメラ104(104p1〜104p5)は、SBギャップGから現像枠体30の外部に出射した光線を撮像する。
カメラ104は、下降位置と上昇位置との少なくとも2水準の位置に移動可能に取り付けられている。ここで、下降位置とは、ブレード取付面41sにドクターブレード36を取り付けたときに焦点距離を合わせた位置のことである。上昇位置とは、接着剤Aが塗布されたブレード取付面41s及び接着剤Aからドクターブレード36を離間させた状態でドクターブレード36をフィンガー101で保持したときの、ドクターブレード36の先端部36eの位置を読み取るための位置のことである。
まず、カメラ104(104p1〜104p5)は、下降位置において、現像スリーブ70の表面における現像スリーブ70の位置を読み取る。続いて、カメラ104(104p1〜104p5)を下降位置から上昇位置に移動させる。カメラ104は、接着剤Aが塗布されたブレード取付面41s及び接着剤Aからドクターブレード36を離間させた状態でドクターブレード36をフィンガー101で保持した時の、ドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)の位置を読み取る。
続いて、装置100は、カメラ104(104p1〜104p5)で読み取って生成された画像データから画素値を距離に変換する。そして、装置100は、カメラ104が下降位置に在る時に読み取った現像スリーブ70の位置情報と、上昇位置に在る時に読み取ったドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)の位置情報とに基づいて、SBギャップGの大きさを算出する。算出されたSBギャップGの大きさが、SBギャップGの調整範囲内に入っていない場合、装置100は、現像枠体30に支持された現像スリーブ70に対するドクターブレード36の相対位置の調整を行う。そして、現像枠体30に支持された現像スリーブ70に対するドクターブレード36の相対位置を調整した後、カメラ104(104p1〜104p5)は、下降位置において、現像スリーブ70の表面における現像スリーブ70の位置を再度読み取る。そして、装置100は、カメラ104が下降位置に在る時に読み取った現像スリーブ70の位置情報と、上昇位置で再度読み取ったドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)の位置情報とに基づいて、SBギャップGの大きさを再度算出する。再度算出されたSBギャップGの大きさが、SBギャップGの調整範囲内に入っている場合、接着剤Aが塗布されたブレード取付面41sにドクターブレード36を取り付けて、後述する固定工程に移行する。
<SBギャップGのターゲット値の補正>
前述した様に、樹脂製のドクターブレード36を樹脂製の現像枠体30のブレード取付部41に固定する構成では、ブレード取付面41sの平面度に関わらず、SBギャップGが現像スリーブ70の長手方向に亘って所定の範囲内になる様にする事が求められる。
このために第1の実施形態では、現像枠体のブレード取付面の形状に関する特性(プロファイル)に応じた規制ブレードの現像スリーブに対する相対位置の変動量を考慮して、SBギャップGのターゲット値を決定するものである。具体的に第1の実施形態において、装置100は、図13に示したカメラ104(104p1〜104p5)を用いて、現像枠体30のブレード取付面41sを撮像し、現像枠体30のブレード取付面41sの形状に関する特性(プロファイル)を解析する。続いて、装置100は、この解析結果から、ブレード取付面41sの形状に関する特性情報に基づいてSBギャップGのターゲット値を補正する。続いて、装置100は、SBギャップGが現像スリーブ70の長手方向に亘って所定の範囲内(撮像されたブレード取付面41sの形状に関する特性情報に基づいて決定したSBギャップGのターゲット値を含む)になるようにドクターブレード36を固定する。以下にその詳細を説明する。
第1の実施形態に係るSBギャップGのターゲット値の補正について、図15及び図16の模式図を用いて説明する。第1の実施形態では、ドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)の位置の測定を、図13に示したカメラ104(104p1〜104p5)を用いて行う。尚、第1の実施形態では、SBギャップGの大きさを測定する手段として、カメラ104を用いる例について以降説明するが、カメラ以外のセンサ(例えば、透過型センサに)よって、SBギャップGの大きさを測定してもよい。
図15に示すように、SBギャップGの大きさを測定する際の、カメラ104(104p1〜104p5)の光軸Lは、図16で後述する実際のSBギャップG(GReal)に対して、所定の角度を持って配置される。即ち、カメラ104の光軸Lは、現像スリーブ70がドクターブレード36と最近接する位置70aを通る現像スリーブ70の接線Lに対して平行であって且つドクターブレード36の先端部36eを通る直線Lに対して、角度θを持って配置される。尚、角度θは、装置100におけるカメラ104の設置位置を表すものである。このため、角度θは、装置固有の値であり、設定値である。
図16(A)は、設計称呼状態における現像枠体30のブレード取付部41を模式的に表した図である。ここで、実際のSBギャップGをGReal、カメラ104(104p1〜104p5)によって測定されたSBギャップGをGcam1とする。図15と同様にして図16(A)においても、カメラ104(104p1〜104p5)が、直線Lに対して角度θを持って配置される。
このとき、図16(A)に示す直線L、及び、図16(A)に示す直線Lは、以下の関係式(式3)によって表される。尚、直線Lは、カメラ104(104p1〜104p5)による撮像光線(カメラ104の光軸L)であって且つドクターブレード36の先端部36eを通る直線である。
(式3)
:ax+by+c=0(ただし、a,b,cは、定数)
:ax+by+c=0(ただし、a,b,cは、定数)
また、現像スリーブ70の半径をR、直線Lから現像スリーブ70までの最短距離をGcam1、且つ、直線Lから現像スリーブ70までの最短距離をGRealとしたとき、Gcam1とGRealの関係は、以下の関係式(式4)によって表される。
(式4)
cam1=(bcosθ−bR)/(bcosθ−bR)・GReal
第1の実施形態では、角度θ(設定値)を用いた換算式(式4)を用いて、カメラ104(104p1〜104p5)によって測定されたSBギャップGcam1の値から、実際のSBギャップGRealを算出する。そして、角度θに応じた換算式(式4)を用いて算出された実際のSBギャップGRealが、現像スリーブ70の長手方向に亘って所定の範囲内(SBギャップGのターゲット値を含む)になるようにドクターブレード36を固定する。
前述したように、現像枠体30のブレード取付面41sの平面度が大きいほど、ブレード取付面41sにドクターブレード36が取り付けられた際の、ドクターブレード36の現像スリーブ70に対する相対位置の変動量が大きくなる傾向にある。尚、ブレード取付面41sにドクターブレード36が取り付けられた際の、ドクターブレード36の現像スリーブ70に対する相対位置は、ドクターブレード36が現像スリーブ70に最も近接する位置70aを含む。
図16(B)の例では、設計称呼状態におけるブレード取付部41(図16(A)の例)に対して、ブレード取付部41の長手方向に亘って角度θ(ただし、θは変数)の傾斜バラツキを有している。このため、図16(B)の例では、ブレード取付面41sにドクターブレード36が取り付けられた際の、ドクターブレード36の現像スリーブ70に対する相対位置が変動することになる。
図16(B)では、具体的に、ブレード取付面41sにドクターブレード36が取り付けられた際の、現像スリーブ70のドクターブレード36に最も近接する位置が、図16(A)に示す「位置70a」から、図16(B)に示す「位置70a’」に変更される。また、ブレード取付面41sにドクターブレード36が取り付けられた際の、ドクターブレード36の現像スリーブ70に最も近接する位置が、図16(A)に示す先端部36eから、図16(B)に示す先端部36e’に変更される。
また、図16(B)では、具体的に、カメラ104(104p1〜104p5)による撮像光線であって且つドクターブレード36の先端部36e(36e’)を通る直線が、図16(A)に示す直線L1から、図16(B)に示す直線L1’に変更される。その結果、カメラ104(104p1〜104p5)によって測定されたSBギャップGcam1の値が、図16(A)に示す「Gcam1」から、図16(B)に示す「Gcam2」に変更される。尚、図16(B)に示す「Gcam2」は、設計称呼状態におけるブレード取付部41に対して、ブレード取付部41の長手方向に亘って角度θの傾斜バラツキを有するときの、カメラ104(104p1〜104p5)によって測定されたSBギャップである。ここで、図16(A)において測定されたSBギャップGcam1の値と、図16(B)において測定されたSBギャップGcam2の値との差分をΔGcamとしたとき、Gcam1とGcam2とΔGcamの関係は、以下の関係式(式5)によって表される。
(式5)
ΔGcam=Gcam2−Gcam1
また、ΔGcamと角度θと角度θの関係は、以下の関係式(式6)によって表される。尚、(式6)における「t」は、ドクターブレード36の短手方向の長さ(設定値)である(図5、図16(B)参照)。
(式6)
ΔGcam=tsinθtanθ
そして、(式4)と(式5)と(式6)を参照することにより、角度θと角度θを用いてGcam2とGRealの関係が導かれる。Gcam2とGRealと角度θと角度θの関係は、以下の関係式(式7)によって表される。
(式7)
cam2=Gcam1+ΔGcam
=(bcosθ−bR)/(bcosθ−bR)・GReal+tsinθtanθ
前述したように、「a」,「b」,「c」,「a」,「b」,「c」は定数、「R」は現像スリーブ70の半径、「角度θ」,「t」の大きさは設定値、且つ、「角度θ」の大きさは変数である。このため、設計称呼状態におけるブレード取付部41に対して、ブレード取付部41の長手方向に亘って角度θの傾斜バラツキを有するときの、「角度θ」の大きさが分かれば、換算式(式7)を用いてGRealからGcam2を換算することができる。そこで、実際のSBギャップGRealが現像スリーブ70の長手方向に亘って所定の範囲内になるようにするための、ブレード取付部41の長手方向の各点におけるSBギャップGのターゲット値(Gcam2)を、(式7)を用いてGRealから換算する。第1の実施形態では、このようにして、ブレード取付部41の長手方向の各点におけるSBギャップGのターゲット値に補正をかける。
そこで、第1の実施形態では、ブレード取付面41sにドクターブレード36を取り付ける際に、カメラ104を用いて現像枠体30のブレード取付面41sを撮像し、現像枠体30のブレード取付面41sの形状に関する特性(プロファイル)を解析する。具体的には、カメラ104は、現像スリーブ70の回転軸線に直交する断面(2次元平面)におけるブレード取付面41sの任意の2点の座標を測定し、測定した2点の座標に基づいて、ブレード取付部41の設計称呼状態からの傾斜角度(角度θ)を算出する。続いて、ブレード取付部41の設計称呼状態からの傾斜角度(図16(B)に示した角度θの傾斜バラツキ)を考慮して、角度θを用いた換算式(式7)を用いて、ブレード取付部41の長手方向の各点におけるSBギャップGのターゲット値に補正をかける。
このようにして、第1の実施形態では、現像枠体30のブレード取付面41sの平面度に応じたドクターブレード36の現像スリーブ70に対する相対位置の変動量を考慮して、SBギャップGのターゲット値を決定する。これにより、樹脂製の規制ブレードが固定される樹脂製の現像枠体の取付部の、規制ブレード取付面の形状に関する特性を考慮し、SBギャップが現像剤担持体の長手方向に亘ってSBギャップのターゲット値を含む所定の範囲内になるようにすることができる。
<現像スリーブに対するドクターブレードの相対位置の調整>
ここで、現像枠体30に支持された現像スリーブ70に対するドクターブレード36の相対位置の調整方法の詳細について図14(A)の模式図を用いて説明する。装置100は、ドクターブレード36の掴み部37(37p1〜37p5)をフィンガー101(101p1〜101p5)で掴んだ状態で、図14(A)に示す矢印K方向にフィンガー101を移動させる。尚、図14(A)の矢印K方向は、現像枠体30のスリーブ支持部42に支持された現像スリーブ70に対するドクターブレード36の相対位置が調整される方向(即ち、SBギャップGを規定する方向)である。また、図14(A)の矢印K方向は、現像枠体30のスリーブ支持部42に支持された現像スリーブ70に対して、ドクターブレード36が近づく又は遠ざかる方向を示している。これにより、現像スリーブ70の表面において現像スリーブ70がドクターブレード36と最近接する位置70a(70a1〜70a5)に対するドクターブレード36の先端部36e(36e1〜36e5)の相対位置が調整される。
例えば、接着剤Aが塗布されたブレード取付面41s及び接着剤Aからドクターブレード36を離間させた状態でドクターブレード36をフィンガー101で保持したとする。そして、このときの、5箇所のカメラ104(104p1〜104p5)のうちの1つのカメラ104p1が測定した初期位置で算出したSBギャップGが350μmであったとする。一方、SBギャップGの調整範囲が300μm±30μmであって、SBギャップGの公差として最大で60μmまで許容されるとする。この場合、接着剤Aが塗布されたブレード取付面41s及び接着剤Aからドクターブレード36を離間させた状態でドクターブレード36をフィンガー101で保持した時の初期の位置では、SBギャップGの称呼値300μmから50μmだけ大きいことになる。そこで、フィンガー101は、ドクターブレード36の掴み部37を掴んだ状態で、図14(A)に示す矢印K方向であって、現像スリーブ70の表面に対してドクターブレード36を50μmだけ近づける方向に、ドクターブレード36を平行移動させる。
そして、カメラ104p1は、フィンガー101p1により平行移動させたドクターブレード36の先端部36e1を読み取る。続いて、装置100は、フィンガー101p1により平行移動させたドクターブレード36に関して、SBギャップGを再度算出する。
装置100は、フィンガー101p1の箇所において、算出されたSBギャップGの大きさが、SBギャップGの調整値の範囲内(300μm±30μm)に入っていると判定した場合、フィンガー101p1の箇所においてはSBギャップGの調整を終了する。尚、図16(B)で前述したように、SBギャップGの調整値の範囲内には、カメラ104(104p1〜104p5)によって撮像されたブレード取付面41sの形状に関する特性情報に基づいて決定したSBギャップGのターゲット値が含まれる。
一方、装置100は、算出されたSBギャップGの大きさが、SBギャップGの調整範囲内(300μm±30μm)に入っていないと判定した場合、SBギャップGの調整範囲内(300μm±30μm)に入るまで、前述したSBギャップGの調整を繰り返す。以上説明した調整動作を、フィンガー101(101p1〜101p5)の5箇所において独立して並行して行う。そして、装置100は、フィンガー101(101p1〜101p5)の5箇所のそれぞれで算出されたSBギャップGの大きさのすべてが、SBギャップGの調整値の範囲内(300μm±30μm)に入っていると判定したとする。この場合、フィンガー101(101p1〜101p5)によりドクターブレード36を調整方向と垂直方向に移動させて、ドクターブレード36をブレード取付面41sに着地させる。そして、後述する固定工程に移行する。
SBギャップの調整をより高精度に行うためには、ドクターブレード36のコート量規制面36rの真直度だけでなく、現像スリーブ70の表面の真直度を考慮する必要がある。現像スリーブ70の外殻を構成するスリーブ管は金属製であるため、スリーブ管を2次切削加工することにより、現像スリーブ70の表面の真直度を±15μm以下といった高精度にすることができる。しかしながら、現像スリーブ70が持つ±15μmの真直度は、実使用における現像スリーブ70の回転状態の場合、現像スリーブ70の外径が見かけ上±15μm変動しているように捉えられる。そこで、位置決め工程でフィンガー101は、現像スリーブ70の表面に対してドクターブレード36を近づける方向にドクターブレード36を平行移動させつつ、以下の動作を行うものである。即ち、現像スリーブ70の回転状態において、ドクターブレード36のコート量規制面36rの真直度の精度に起因するSBギャップGへの影響を最小限とするために、現像スリーブ70を回転させながらSBギャップGを測定する。尚、このとき、接着剤Aが塗布されたブレード取付面41s及び接着剤Aからドクターブレード36を離間させた状態である。これにより、現像スリーブ70の表面の真直度を考慮した、SBギャップGの調整をより高精度に行うことができる。
(3)固定工程
続いて、固定工程の詳細について図14(A)の模式図を用いて説明する。第1の実施形態では、図14(A)に示すように、固定工程は、位置決め工程で決められた現像枠体30のブレード取付部41の所定の位置で、撓ませ工程で撓ませた状態のドクターブレード36が着地している状態で行われる。
ドクターブレード36を接着剤Aによりブレード取付部41に固定する場合、ブレード取付部41に対してドクターブレード36を十分な接着強度で接着するためには、ドクターブレード36とブレード取付部41の密着度が重要となる。なぜなら、ドクターブレード36を接着剤Aによりブレード取付部41に固定する際に、ドクターブレード36とブレード取付部41の隙間が大きい場合には、当該隙間に接着剤Aが介在したとしても、接着強度が弱くなるからである。
ブレード取付部41の所定の位置に着地させたドクターブレード36とブレード取付部41との間で所望の接着強度を有する状態にする為に、接着剤Aが硬化するまでの間、ドクターブレード36をブレード取付部41に密着させておく必要がある。そこで、装置100は、ドクターブレード36を現像枠体30のブレード取付面41sに着地させた状態で、ドクターブレード36の上に所定の重量を持つ錘を落として、ドクターブレード36をブレード取付部41に密着させるための荷重をかける。十分な接着強度を得るためには、接着剤Aが十分に硬化するまでの時間だけ、このような荷重をかけ続けて、ブレード取付部41に対してドクターブレード36を密着させた状態で、フィンガー101はドクターブレード36を保持し続けなければならない。例えば、接着剤Aの硬化時間が15秒である場合、ドクターブレード36をブレード取付部41に密着させるための荷重を、裕度を持って20秒間かけるよう設定すればよい。
そして、ブレード取付部41に対するドクターブレード36の接着が完了した後に、装置100は、錘を上げてドクターブレード36から荷重を抜く。そして、装置100は、フィンガー101(101p1〜101p5)を動作させて、ドクターブレード36からフィンガー101(101p1〜101p5)を離した後、次の動作のための準備位置にフィンガー101(101p1〜101p5)を移動する。
尚、第1の実施形態では、装置100は、ドクターブレード36を現像枠体30のブレード取付面41sに着地する前に、ブレード取付面41sに対して最大画像領域に対応する領域の略全域にわたって接着剤Aを塗布する。そして、撓ませ工程で撓ませた状態のドクターブレード36を最大画像領域に対応する領域の略全域にわたってブレード取付部41に接着する(固定する)ものである。このとき、ドクターブレード36は、コート量規制面36rの真直度が50μm以下に補正された状態でブレード取付部41に接着される(固定される)。このように第1の実施形態では、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域のうち、コート量規制面36rの真直度を補正するために撓ませた領域に関しては、ブレード取付部41に固定されることになる。これにより、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域のうちコート量規制面36rの真直度を補正するために撓ませた領域が、撓んでいる状態から、撓む前の元の状態に戻ろうとすることを抑制することができる。
前述した図11〜図14の例では、装置100は、ドクターブレード36を現像枠体30のブレード取付面41sに着地する前に、ブレード取付面41sに対して最大画像領域に対応する領域の略全域にわたって接着剤Aを塗布する例について説明した。一方、ブレード取付部41の形状次第では、装置100がブレード取付面41sに対して接着剤Aを塗布することが難しい領域が存在することも考えられる。そのような場合、ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域の少なくとも一部を撓ませるための力を受けた領域が接着剤Aによりブレード取付部41に固定されるのであれば、ブレード取付面41sの一部に接着剤Aが塗布されてなくてもよいとする。
そこで、ブレード取付面41sに対して最大画像領域に対応する領域の略全域にわたって接着剤Aが塗布されているものとは、以下の条件を満たすことをいう。ドクターブレード36の最大画像領域に対応する領域のうちコート量規制面36rの真直度を補正するために撓ませた領域を含み、ブレード取付面41sの長手方向において最大画像領域に対応する領域の95%以上の領域で接着剤Aが塗布されていることである。
尚、図11〜図14の例では、接着剤Aをブレード取付部41側に塗布する例について説明したが、接着剤Aをブレード取付部41側とドクターブレード36側の両方に塗布する変形例であってもよい。また、接着剤Aをブレード取付部41側に塗布するタイミングとして、撓ませ工程と並行させて行えば、ドクターブレード36の固定方法の一連の工程にかかるトータルの時間を短縮することができる。即ち、この例では、コート量規制面36rの真直度を補正しながら、接着剤Aを現像枠体30のブレード取付部41に塗布するという一連の工程を意味する。前述した図11〜図14の例では、接着剤Aを現像枠体30のブレード取付部41側に塗布する工程(塗布工程)を、位置決め工程に先んじて行うものとする。
塗布工程を、位置決め工程に先んじて行う場合、位置決め工程の途中で接着剤Aの硬化が進行し過ぎてしまうと、ドクターブレード36をブレード取付部41に着地させたときに、ブレード取付部41にドクターブレード36を接着できなくなってしまう。そのため、位置決め工程は、接着剤Aの硬化が進行するまでの間に完了させる必要がある。接着剤Aが硬化する時間は、接着剤Aの材料や接着剤Aの塗布量に起因して決めるものである。そのため、接着剤Aが硬化する時間は、或る程度予測することができる。そこで、接着剤Aの硬化が進行するまでに、SBギャップGの調整を繰り返し行うことが可能な回数は、SBギャップGの調整の1回あたりにかかる時間から予め決定される。そのため、その回数の範囲内であれば、接着剤Aがまだ十分に硬化していないので、SBギャップGの調整を繰り返し行うことができる。
以上説明した様に第1の実施形態では、現像枠体のブレード取付面の形状に関する特性(プロファイル)に応じた規制ブレードの現像スリーブに対する相対位置の変動量を考慮して、SBギャップのターゲット値を決定した。これにより、樹脂製の規制ブレードが固定される樹脂製の現像枠体の取付部の、規制ブレード取付面の形状に関する特性を考慮し、SBギャップが現像剤担持体の長手方向に亘ってSBギャップのターゲット値を含む所定の範囲内になるようにすることができる。
(その他の実施形態)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
上記実施形態では、図1に示したように、中間転写ベルト61を中間転写体として用いる構成の画像形成装置60を例に説明したが、これに限られない。感光体ドラム1に順に記録材を直接接触させて転写を行う構成の画像形成装置に本発明を適用することも可能である。
また、上記実施形態では、現像装置3を1つのユニットとして説明したが、現像装置3を含む画像形成部600(図1参照)を一体的にユニット化し、画像形成装置60に着脱可能としたプロセスカートリッジの形態であっても同様の効果が得られる。さらに、これら現像装置3またはプロセスカートリッジを備えた画像形成装置60であれば、モノクロ機、カラー機を問わず本発明を適用することが可能である。
3 現像装置
30 現像枠体
36 ドクターブレード
41 ブレード取付部
70 現像スリーブ
100 装置
104 カメラ

Claims (4)

  1. 像担持体に形成された静電潜像を現像するために現像剤を担持する現像剤担持体に対向するように前記現像剤担持体に対して非接触に配置され、前記現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制する樹脂製の規制ブレードを、前記規制ブレードを取り付けるための取付部を有する樹脂製の現像枠体の前記取付部に固定するための、規制ブレードの固定方法であって、
    前記取付部を撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程で撮像された前記取付部の形状に関する特性情報に基づいて、前記現像枠体に支持された前記現像剤担持体と前記取付部に前記規制ブレードが取り付けられた際の前記規制ブレードとの間のギャップのターゲット値を決定する決定工程と、
    前記ギャップが前記現像剤担持体の長手方向に亘って前記決定工程で決定した前記ギャップのターゲット値を含む所定の範囲内になるように、前記現像枠体に支持された前記現像剤担持体に対する前記規制ブレードの相対位置を調整するために前記規制ブレードを撓ませるための力を、前記規制ブレードに付与する付与工程と、
    前記付与工程で前記規制ブレードに付与された前記力により前記規制ブレードが撓み、且つ前記ギャップが前記現像剤担持体の長手方向に亘って前記所定の範囲内である状態で前記規制ブレードを前記取付部に固定する固定工程と、
    を有することを特徴とする規制ブレードの固定方法。
  2. 前記所定の範囲内は、前記ギャップの最大値と前記決定工程で決定した前記ギャップのターゲット値の差分の絶対値が当該ターゲット値の10%以下であり、且つ前記ギャップの最小値と前記決定工程で決定した前記ギャップのターゲット値の差分の絶対値が当該ターゲット値の10%以下であることを満たす範囲である
    ことを特徴とする請求項1に記載の規制ブレードの固定方法。
  3. 接着剤を前記取付部に塗布する塗布工程を更に有し、
    前記付与工程は、前記塗布工程で前記接着剤が塗布された前記取付部から前記規制ブレードを離間させた状態で、前記力を、前記規制ブレードに付与する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の規制ブレードの固定方法。
  4. 前記塗布工程は、前記接着剤を、前記像担持体に画像を形成可能な前記像担持体の画像領域のうちの最大画像領域に対応する前記取付部の領域の略全域に亘って塗布する
    ことを特徴とする請求項3に記載の規制ブレードの固定方法。
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