JP2020091167A - 感震センサ - Google Patents

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志英 高橋
Yukihide TAKAHASHI
志英 高橋
村瀬 孝治
Koji Murase
孝治 村瀬
良平 小西
Ryohei Konishi
良平 小西
葵 西畑
Aoi NISHIHATA
葵 西畑
裕介 北野
Yusuke Kitano
裕介 北野
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Abstract

【課題】震度強度値の計算中に衝撃を与えられた場合でも、衝撃によって大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる感震センサを提供すること。【解決手段】加速度を測定する加速度センサ1と、加速度センサ1で測定した加速度値をもとに、特徴量と地震強度値を演算する演算部2と、演算部2で演算した特徴量をもとに、加速度の発生要因の判定を行う判定部3とを持ち、演算部2は、所定の判定が出た時間に対応する地震強度値を演算する際、少なくともその時間を含む範囲の加速度値、もしくは地震強度値の演算の過程で算出される、その時間を含む範囲に対応する数値を所定の方法で補正して、その補正値を用いて地震強度値を演算する。【選択図】図4

Description

本発明は、地震の発生を検知し、地震強度値を演算する感震センサに関するものである。
従来、地震の強度を表す指標として、SI値や計測震度が用いられており、感震センサは地震や衝撃の検出と、地震強度値の演算を行うものが提案されている。
SI値は、減衰定数が20%で、固有周期が0.1から2.5秒までの構造物の速度応答値をそれぞれ演算し、地震開始から終了までの各固有周期の速度応答値の最大値の平均値を演算した値である。
計測震度は、加速度のフーリエ変換を求め、地震波の周期による影響を補正するフィルターをかけ、逆フーリエ変換を行った加速度波形が、ある値a以上となる時間の合計が0.3秒となるaを求め、2loga+0.94の小数第3位を四捨五入した値である。フーリエ変換、フィルター、逆フーリエ変換を行った加速度波形と同等の値を、インパルス応答などで演算する方法が提案されている。
そして、地震発生を検出したらSI値の計算を開始し、地震終了を検知したら演算アルゴリズムを終了させている。また、速度応答スペクトルの最大値を順次演算している(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−205920号公報
しかしながら、前記従来の方法では、震度強度値としてのSI値の計算中に衝撃を与えられた場合、衝撃がない場合よりも大きなSI値が計算されるという課題を有していた。
さらに、感震センサによって計算されたSI値に基づいて機器が動作を行う場合、衝撃によって大きく計算されたSI値によって、不適切な動作を起こす可能性がある。
例えば、ガスメータなどのガス供給機器で、感震センサが地震を検知し、高いSI値が得られた場合、ガスを遮断するというような使い方が想定される。しかし、特許文献1に示された従来の方法では、本来遮断するべきではない微弱な地震を検知した後、SI値の演算を開始し、SI値の計算の最中に物が落下してガスメータに衝撃が与えられた場合、衝撃により大きなSI値が演算されることで、誤遮断を起こす恐れがある。
図7(a)は、ガスメータに約600gの金属球を秒速約30cm/sで衝突させた際の加速度波形、図7(b)は、震度5強に相当する地震の加速度波形である。それぞれグラフの左側に、演算された震度強度値(SI値と計測震度)を示している。与えた衝撃は、実使用上を考えても微弱なものであるが、SI値、計測震度に換算すると、参照した地震波形よりも大きな値が演算されており、震度強度値としてはガスの遮断が必要な強震に相当している。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算する感震センサを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の感震センサは、加速度を測定する加速度センサと、前記加速度センサで測定した加速度値をもとに、振幅や周期などの特徴量と地震強度値を演算する演算部と、前記演算部で演算した特徴量をもとに、加速度の発生要因を判定する判定部と、を備え、前記演算部は、前記判定部で所定の判定が出た時間に対応する地震強度値の演算を、少なくともその時間を含む所定の範囲の加速度値、もしくは地震強度値の演算の過程で算出される、その時間を含む所定の範囲に対応する物理量などの数値を所定の方法で補正して、補正後の数値を用いて行うことを特徴としたものである。
これによって、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる。
本発明の感震センサは、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる。
本発明の実施の形態における感震センサの構成図 本発明の実施の形態における感震センサの動作の概念図 本発明の実施の形態における感震センサの加速度の補正の概念図 (a)〜(d)本発明の実施の形態の動作のシミュレーションにおいて用いた加速度のX軸の波形図 本発明の実施の形態のSI値の演算結果を示すグラフ (a)〜(d)本発明の実施の形態の計測震度の演算に用いられるX軸の加速度波形に周波数フィルターをかけた後の波形図 (a)ガスメータに約600gの金属球を秒速約30cm/sで衝突させた際の加速度波形を示す図、(b)震度5強に相当する地震の加速度波形を示す図
第1の発明は、加速度を測定する加速度センサと、前記加速度センサで測定した加速度値をもとに、振幅や周期などの特徴量と地震強度値を演算する演算部と、前記演算部で演算した特徴量をもとに、加速度の発生要因を判定する判定部と、を備え、前記演算部は、前記判定部で所定の判定が出た時間に対応する地震強度値の演算を、少なくともその時間を含む所定の範囲の加速度値、もしくは地震強度値の演算の過程で算出される、その時間を含む所定の範囲に対応する物理量などの数値を所定の方法で補正して、補正後の数値を用いて行うことを特徴とすることにより、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の感震センサを、前記加速度センサで測定した加速度は、第1の所定の条件で複数の時間領域に分割され、前記判定部は、時間領域毎に判定を行うことを特徴とすることにより、計算量を軽量化し、処理能力の低い計算機でも用いることができ、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる。
第3の発明は、特に、第1または2の発明の感震センサを、前記加速度センサで測定した加速度は、第2の所定の条件で複数の時間領域に分割され、前記演算部は、時間領域毎
に特徴量を演算することを特徴とすることにより、計算量を軽量化し、処理能力の低い計算機でも用いることができ、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる。
第4の発明は、特に、第2または3の発明の感震センサを、前記時間領域は、加速度が所定の閾値を上下するタイミングで分割することを特徴とすることにより、計算量を軽量化し、処理能力の低い計算機でも用いることができ、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる。
第5の発明は、特に、第2または3の発明の感震センサを、前記時間領域は、加速度の極値で分割することを特徴とすることにより、計算量を軽量化し、処理能力の低い計算機でも用いることができ、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる。
第6の発明は、特に、第2または3の発明の感震センサを、前記時間領域は、加速度の極値の中間で分割することを特徴とすることにより、計算量を軽量化し、処理能力の低い計算機でも用いることができ、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる。
第7の発明は、特に、第1から6のいずれか1つの発明の感震センサを、前記地震強度値はSI値であり、前記演算部は、速度応答値を補正することを特徴とすることにより、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる。
第8の発明は、特に、第1から7のいずれか1つの発明の感震センサを、前記地震強度値は計測震度であり、前記演算部は、加速度または加速度に周波数フィルターをかけた値を補正することを特徴とすることにより、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる。
第9の発明は、特に第1から8のいずれか1つの発明の感震センサを、前記判定部は、前記加速度の発生要因として地震もしくは衝撃である確率を判定することを特徴とすることによって、確率に応じた処理を適宜設定し、多様な対応を行うことができ、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる。
第10の発明は、特に第1から8のいずれか1つの発明の感震センサを、前記判定部は、前記加速度の発生要因を「地震」「衝撃」「不明」を含むいくつかのパターンとして判定することを特徴とすることによって、判定の処理を単純化でき、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態における感震センサの構成図を示すものである。
図1に示すように、本実施の形態の感震センサ10は、加速度センサ1と、演算部2と、判定部3と、計時部4と、記憶部5と、出力部6から構成されている。
加速度センサ1は、3軸の加速度を計測する。演算部2は、振動開始を検知する振動検知部2a、時間領域を分ける時間領域演算部2b、特徴量を抽出する特徴量演算部2c、加速度や地震強度値の演算の過程で算出される数値を補正する補正値演算部2d、地震強度値を計算する地震強度値演算部2e、振動終了を検知する静止検知部2fからなる。
判定部3は、特徴量演算部2cで抽出された特徴量をもとに、各時間領域での加速度の発生要因を「地震」「衝撃」「不明」の3種類に判定する。計時部4は、振動開始を検出してからの経過時間を出力する。記憶部5は、加速度センサ1で得られた加速度と演算部2で得られた特徴量と判定部3で得られた判定結果を、計時部4の出力する経過時間と共に記憶する。加速度と時間領域は、振動開始からの時間と紐付けて記憶されており、特徴量、補正値、判定結果は、時間領域と紐付けて記憶されている。出力部6は、記憶部5の数値を出力する。
以上のように構成された感震センサ10について、以下その動作、作用を説明する。
図2は、本発明の実施の形態における感震センサ10の動作モード及びモード遷移の概念図を示すものであり、白抜き文字で示す構成要素が、その動作モードにおいて主に稼働している部位である。
感震センサ10の動作モードは、加速度計測のみ行う「待機モード」、加速度計測と地震判別を行う「警戒モード」、加速度計測と地震判別と地震強度値演算を行う「計測モード」の3つに大別される。
待機モードでは、加速度センサ1と、振動検知部2aが稼働しており、加速度の監視が行われている。加速度が所定の閾値以上であることを検知すると、警戒モードに遷移する。
警戒モードでは、加速度センサ1と、時間領域演算部2bと、特徴量演算部2cと、静止検知部2fと、判定部3と、計時部4と、記憶部5が稼働している。警戒モード中は一定時間の間、加速度が記録されており、判定部3で地震が判定されると、計測モードに遷移する。また、加速度が所定の時間の間、所定の閾値以下であることを検知すると、待機モードに遷移する。
計測モードでは、加速度センサ1と、時間領域演算部2bと、特徴量演算部2cと、補正値演算部2dと、地震強度値演算部2eと、静止検知部2fと、判定部3と、計時部4と記憶部5と、出力部6が稼働している。そして、地震強度値演算部2eは、警戒モード中に記録された加速度を含めて、補正された加速度をもとに、地震強度値を演算し出力する。また、加速度が所定の時間の間、所定の閾値以下であることを検知すると、待機モードに遷移する。
上記のように動作モードを3つに分けて、それぞれのモードにおいて稼働する要素を限定することによって、必要以上の演算を避け、消費電流を抑制することができる。また、地震強度値演算部2eは、地震が検知されるより前の警戒モード中に計測された加速度も参照して地震強度値を演算することによって、より正確な地震強度値を演算することができる。
本発明の実施の形態において、地震強度値演算部2eは、補正値として、判定部3によって、加速度が衝撃であると判定された時間領域の加速度値を0とした加速度を出力し、地震強度値として、SI値と計測震度を演算する。
図3は、本発明の実施の形態における感震センサの加速度の補正の概念を説明する為の図であり加速度センサ1で計測された3軸(X軸、Y軸、Z軸)のそれぞれの加速度と、それぞれのゼロクロス点(計測された加速度が所定の閾値としての加速度0を上下する点)で区切られた時間領域において、判定部3で判定された「地震」「衝撃」「不明」の3つの判定結果を示している。
以下、図3を用いて、補正値演算部2dにおける加速度の補正方法について説明する。
警戒モードおよび計測モードでは、X軸、Y軸、Z軸の加速度は、それぞれゼロクロス点で時間領域に区切られ、判定部3は、時間領域毎に、「地震」「衝撃」「不明」の3つの発生要因を判定される。
そして、X軸、Y軸、Z軸の何れかで衝撃と判別された時間領域Tにおける加速度は、他の軸の加速度の時間領域が地震と判別されていても0とした補正値とし、この補正値を用いてSI値と計測震度を演算する。
なお、記憶部5には補正前の衝撃を含む加速度と、衝撃を除いた加速度(補正値)は別々に記憶されており、補正前の加速度のデータを上書きするわけではない。また、特徴量は補正前の加速度から抽出される。
以下に、本発明の実施の形態における感震センサ10の地震判別の方法について説明する。
まず、演算部2の特徴量演算部2cは、特徴量として、X軸、Y軸、Z軸の各軸で時間領域毎に、時間領域の長さである「領域長」と、時間領域中の加速度の絶対値の最大値である「振幅」を演算する。各軸のそれぞれの軸で時間領域毎に特徴量を演算することにより、計算量を軽量化できるので、演算部2としては、処理能力の低い計算機(例えば、マイクロコンピュータ)を用いることができる。
本発明の実施の形態では、衝撃による加速度は、減衰が強く、周波数の高い振動と、減衰が弱く、周波数の低い、周期が一定の振動を想定している。判定部3は、演算部2で得られた特徴量に基づき、以下に示す判定方法1〜6に従って加速度の発生要因を「地震」「衝撃」「不明」の3つの要因に判定する。
1.時間領域の振幅が30gal以上で、次の5つの時間領域の振幅がその30%以下であれば、その時間領域と次の5回の時間領域を衝撃とする。
2.時間領域が0.5秒間に15回以上あれば、その15回の時間領域を衝撃とする。
3.直前の時間領域から、領域長の変化が30%以下かつ振幅の変化が30%以下の時間領域が10回連続した場合、その10回の時間領域を衝撃とする。
4.上記1〜3の判定方法で衝撃とされた時間領域の直前の5回の時間領域を衝撃とする。
5.振幅が200gal以上で、その時間領域の3つ前から5つ前までの3つの時間領域の振幅の平均が、その時間領域の振幅の20%以下であり、かつ、その時間領域の次の10回の時間領域の中に、上記1〜4の判定方法で衝撃と判定された時間領域がある場合、その時間領域から、次の衝撃と判定された時間領域までの時間領域および、その時間領
域の直前の5回の時間領域を衝撃とする。
6.領域長が0.1秒以上、振幅が20gal以上であり、上記1〜5の判定方法で衝撃とされていない時間領域を地震とする。
なお、上記判定条件において、閾値等の数値は、実際に計測した衝撃による加速度波形をもとに決定している。また、判定方法1〜6は、それぞれ以下に示す衝撃の種類を検出するものとして定義したものである。
判定方法1は、瞬間的に大きな加速度を与える衝撃を検出する。
判定方法2は、感震センサを取付ける装置自体が、衝撃によって高い固有振動周波数で振動したことを検出する。
判定方法3は、感震センサを取付ける装置自体が、衝撃によって一定の固有振動周波数と減衰率で振動したことを検出する。
判定方法4、5は、衝撃が与えられた時の初期振動を処理するために用いる。
判定方法6は、感震センサを取付ける装置自体の振動では起こらない、周期の長い地震の振動を検出する。
上記の判定方法によって、衝撃を漏れなく検知することができる。
以下、本発明の実施の形態における衝撃判別の動作を図4に示すシミュレーション波形を用いて説明する。
図4は、本発明の実施の形態の動作のシミュレーションにおいて用いた3軸の加速度の内のX軸の波形を示しており、図4(a)は、気象庁で公開されている地震加速度波形、図4(b)は、感震センサを取付ける装置に実際に衝撃を与えた時の衝撃加速度波形(なお、一部編集している)、図4(c)は、その2つを合成して作成した合成加速度波形、図4(d)は、上記の方法で衝撃が検出された時間帯の加速度を0とした補正加速度波形である。なお、縦軸のスケールを統一しているが、衝撃加速度波形と合成加速度波形の振幅は、表示している範囲を超過している。
以下に、図4(a)〜(d)に示す加速度から得られたそれぞれの地震強度値の演算結果について説明する。
図5は、本発明の実施の形態のSI値の演算結果を示している。SI値は、加速度をもとに演算した、速度応答スペクトルの最大値から求めるため、時間が経過するほど大きい値となる。合成加速度波形を補正なし用いてSI値を演算すると、地震加速度波形のみの場合よりも大きなSI値が演算されている。また、補正加速度波形の演算結果は、地震加速度波形のみの場合とおよそ一致していることが分かる。
上記の方法によって、地震の間に、落下物などによって衝撃が発生した場合も、地震強度値の演算の時に、衝撃の影響を除くことができることが分かる。
図6は、本発明の実施の形態の計測震度の演算に用いられるX軸の加速度波形に周波数フィルターをかけた後の波形を示しており、図5と同様に、図4(a)は、地震加速度波形、図4(b)は、衝撃加速度波形、図4(c)は、合成加速度波形、図4(d)は、補
正加速度波形を示している。それぞれのグラフの右上に記載した値Iが計測震度の演算結果であり、計測震度の演算には3軸を全て使っている。
計測震度は、3軸の加速度をそれぞれ、周波数成分を増減させた後、合成して絶対値を取り、aよりも大きな値の期間が0.3秒間となるaを求め、I=2loga+0.94として演算する。図5と同様に、合成加速度波形を補正なし用いて計測震度を演算すると、地震加速度波形のみの場合よりも大きな計測震度が演算されている。また、補正加速度波形の演算結果は、地震加速度波形のみの場合とおよそ一致していることが分かる。
以上のように、本発明の実施の形態においては、時間領域毎に「地震」「衝撃」「不明」を判定として演算することを特徴とすることにより、計算量を軽量化し、処理能力の低い計算機でも用いることができる。また、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぐことで、より正確な地震強度値を求めることができる。更に、動作モードを3つに分けて、それぞれのモードにおいて稼働する要素を限定して必要以上の演算を避けることで、消費電流を抑制でき、地震が検知されるより前の加速度も参照して地震強度値を演算することによって、より正確な地震強度値を演算でき、衝撃を漏れなく検知することができる。
また、SI値と共に計測震度を求めることで、それぞれの特徴を踏まえて適切な判断を行うことができる。
また、特徴量は、上記の振幅と領域長以外にも、ゼロクロス点での加速度の微分値、波形の正弦波との一致率、極値の個数・値・タイミングなどを抽出し、より判定の精度を高めることもできる。
また、上記の説明では、特徴量演算部2cが特徴量を演算する時間領域と判定部3が判定を出す時間領域を同じとしたが、特徴量演算部2cが特徴量を演算する時間領域の分け方と、判定部3が判定を出す時間領域の分け方を別にし、例えば、特徴量演算部2cが特徴量を演算する時間領域より、判定部3が判定を出す時間領域を長く設定(例えば、特徴量演算部2cが特徴量を演算する時間領域の複数分とする)することにより演算量を減らすこともできる。
また、時間領域を加速度の極値や、極値の中間で分割することで、ゼロクロス点で分割するよりも、さらに多くの時間領域に分割することができ、より多くの特徴量を抽出することもでき、補正の精度を向上させることができる。
また、衝撃のある時間の加速度を0として扱うのではなく、衝撃以外の前後の波形から、衝撃のある時間の波形を推測して代入することで、地震強度値が小さく計算されすぎることを防ぐこともできる。
また、補正する値は、加速度ではなく、速度応答値として、SI値を演算することもできる。
また、補正する値は、加速度ではなく、加速度に周波数フィルターをかけた値として、計測震度を演算することもできる。
また、判定結果は、「地震」「衝撃」「不明」の3つの発生要因のみではなく、振動の周期、振動の方向、振動の頻度等を踏まえて、「地震」である可能性を大と小、「衝撃」である可能性を大と小の様により細分化することで、より判定結果に応じて危険レベルの報知を行うなどの対応を行うこともできる。
さらに、判定結果は、加速度が地震もしくは衝撃である確率とすることで、前述の判定結果の細分化よりも、更に状況に応じた対応を行うこともできる。
以上のように、本発明にかかる感震センサは、衝撃によって、衝撃がない場合よりも大きな地震強度値が計算されることを防ぎ、より正確な地震強度値を計算することができるので、ガスメータ等の用途にも適用できる。
1 加速度センサ
2 演算部
2a 振動検知部
2b 時間領域演算部
2c 特徴量演算部
2d 補正値演算部
2e 地震強度値演算部
2f 静止検知部
3 判定部
5 記憶部
10 感震センサ

Claims (10)

  1. 加速度を測定する加速度センサと、
    前記加速度センサで測定した加速度値をもとに、振幅や周期などの特徴量と地震強度値を演算する演算部と、
    前記演算部で演算した特徴量をもとに、加速度の発生要因を判定する判定部と、を備え、前記演算部は、前記判定部で所定の判定が出た時間に対応する地震強度値の演算を、少なくともその時間を含む所定の範囲の加速度値、もしくは地震強度値の演算の過程で算出される、その時間を含む所定の範囲に対応する物理量などの数値を所定の方法で補正して、補正後の数値を用いて行うことを特徴とする感震センサ。
  2. 前記加速度センサで測定した加速度は、第1の所定の条件で複数の時間領域に分割され、前記判定部は、時間領域毎に判定を行う、請求項1に記載の感震センサ。
  3. 前記加速度センサで測定した加速度は、第2の所定の条件で複数の時間領域に分割され、前記演算部は、時間領域毎に特徴量を演算する、請求項1または2に記載の感震センサ。
  4. 前記時間領域は、加速度が所定の閾値を上下するタイミングで分割する、請求項2または3に記載の感震センサ。
  5. 前記時間領域は、加速度の極値で分割する、請求項2または3に記載の感震センサ。
  6. 前記時間領域は、加速度の極値の中間で分割する、請求項2または3に記載の感震センサ。
  7. 前記地震強度値はSI値であり、前記演算部は、速度応答値を補正する、請求項1から6のいずれか1項に記載の感震センサ。
  8. 前記地震強度値は計測震度であり、前記演算部は、加速度または加速度に周波数フィルターをかけた値を補正する、請求項1から7のいずれか1項に記載の感震センサ。
  9. 前記判定部は、前記加速度の発生要因として地震もしくは衝撃である確率を判定する、請求項1から8のいずれか1項に記載の感震センサ。
  10. 前記判定部は、前記加速度の発生要因を「地震」「衝撃」「不明」を含むいくつかのパターンとして判定する、請求項1から8のいずれか1項に記載の感震センサ。
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