JPH10253766A - ノイズを除去する地震観測方法 - Google Patents

ノイズを除去する地震観測方法

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JPH10253766A
JPH10253766A JP7272097A JP7272097A JPH10253766A JP H10253766 A JPH10253766 A JP H10253766A JP 7272097 A JP7272097 A JP 7272097A JP 7272097 A JP7272097 A JP 7272097A JP H10253766 A JPH10253766 A JP H10253766A
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海平 高見沢
Masahiro Momose
匡浩 百瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震計で観測される振動のうちノイズ振動を
確実に判別し、真の地震による振動のみを取り出すこと
のできる地震観測方法を提供する。 【解決手段】 地震計で計測される振動を周波数成分に
対する強度レベルに分解し、該振動の所定周波数が15
〜25(ヘルツ)の範囲内のいずれかの周波数、例えば
20(ヘルツ)であり、その周波数成分の振動レベルを
a20(デシベル)、前記振動のノイズレベルをan
(デシベル)、前記振動のピークを与える振動周波数f
p(ヘルツ)における振動レベルをap(デシベル)と
したとき、次式 r20=(a20−an)/(ap−
an)×100 で与えられる、r20(パーセント)
が所定の値、例えば60(パーセント)を越える場合
に、ノイズと判定しその振動を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震の観測に用い
られる地震観測方法に関し、特に、地質調査、探鉱、活
断層の調査等に用いられる人工地震、あるいは地滑りの
原因や地震活動度を調査する微小地震観測に用いられる
地震観測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ダイナマイトによる人工地震
や、微小地震の振動を計測するのに、地震計による地震
観測が行われてきた。その場合、1式の地震計、1個の
センサが用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、人工地
震はダイナマイトの発破により生じさせるが、かなり大
量のダイナマイトを用いてもそれによる振動レベルはあ
まり高いものではなく、車両の走行や人間の歩行等の生
活振動によるノイズの影響を受けやすかった。また、自
然の地震であっても微小地震の振動の観測では、やはり
ノイズの影響を受けやすく、正確な観測が阻害されてい
た。
【0004】さらには、微小地震の観測では一定振動レ
ベル以上の振動をトリガとして、地震計内の遅延回路に
よりトリガ作動の数秒前からの波形を記録するように工
夫し、記録紙等の経済を図っているが、ノイズをトリガ
として記録を開始してしまうことがよくあり、観測経済
性が阻害されていた。
【0005】したがって本発明は、このような従来技術
の課題に鑑みてなされたものであり、地震計で観測され
る振動のうちノイズ振動を確実に判別し、真の地震によ
る振動のみを取り出すことのできる地震観測方法の提供
を、その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明による地震観測方法は、地震計
で計測される振動を周波数成分に対する強度レベルに分
解し、該振動の所定周波数y1ヘルツ成分の振動レベル
をay1デシベル、前記振動のノイズレベルをanデシ
ベル、前記振動のピークを与える振動周波数fpヘルツ
における振動レベルをapデシベルとしたとき、次式
ry1=(ay1−an)/(ap−an)×100
で与えられる、ry1パーセントが所定の値r1パーセ
ントを越える場合に、その振動をノイズと判別する。こ
のとき、請求項2の方法のように、前記所定周波数y1
ヘルツが15〜25ヘルツの範囲内のいずれかの周波
数、例えば20ヘルツであってもよい。このとき、請求
項3の方法のように、前記所定の値r1パーセントが、
55〜65パーセントのいずれかの値、例えば60パー
セントであってもよい。
【0007】このような方法では、振動の所定周波数y
1ヘルツ成分、例えば20ヘルツの振動レベルとノイズ
の振動レベルとの差と、振動のピークの振動レベルとの
差の比が、所定の値例えば60パーセントを越えるか否
かでノイズを判別し排除できる。
【0008】また、請求項4に記載の地震観測方法は、
地震計で計測される振動を周波数成分に対する振動レベ
ルに分解し、該振動のノイズレベルをanデシベル、前
記振動のピークを与える振動周波数fpヘルツにおける
振動レベルをapデシベル、所定の比をxパーセントと
したとき、式 ax=an+(ap−an)×(x/1
00) で与えられる、axデシベルにおける帯域幅W
ヘルツがW1ヘルツを越える場合に、その振動をノイズ
と判別する。ここで、請求項5に記載のように、前記x
パーセントが、65〜75パーセントの範囲内のいずれ
かの比であってもよく、請求項6に記載のように、前記
所定の値W1ヘルツが、10〜20ヘルツのいずれかの
値であってもよい。
【0009】このような方法では、振動のノイズレベル
と振動のピークにおける振動レベルとの間の所定の比、
例えば70パーセントの振動レベルにおける帯域幅Wが
W1例えば15ヘルツを越えるか否かでノイズを判別し
除去できる。
【0010】請求項7に係る発明による地震観測方法
は、地震計で計測される振動を周波数成分に対する強度
レベルに分解し、該振動の所定周波数y1ヘルツ成分の
振動レベルをay1デシベル、前記振動のノイズレベル
をanデシベル、前記振動のピークを与える振動周波数
fpヘルツにおける振動レベルをapデシベルとしたと
き、式 ry1=(ay1−an)/(ap−an)×
100 で与えられる、ry1パーセントが所定の値r
1パーセントを越える場合に、その振動をノイズと判別
し、さらに、所定の比をxパーセントとしたとき、式
ax=an+(ap−an)×(x/100)で与えら
れる、axデシベルにおける帯域幅WヘルツがW1ヘル
ツを越える場合に、その振動をノイズと判別する。
【0011】このとき、請求項8に記載のように、前記
所定周波数yヘルツが15〜25ヘルツの範囲内のいず
れかの周波数であり、前記所定の値r1パーセントが、
55〜65パーセントのいずれかの値であり、前記xパ
ーセントが、65〜75パーセントの範囲内のいずれか
の比であり、前記所定の値W1ヘルツが、10〜20ヘ
ルツのいずれかの値であってもよい。
【0012】このような場合、2つの条件の重畳的な判
別になるので、判別の精度が上がる。
【0013】また、請求項9に記載のように、さらに、
ピーク周波数fpヘルツが所定の周波数f1を越える場
合に、その振動をノイズと判定し、次式 ad=ap−
anで与えられる振動レベル差adデシベルが、所定の
値a1を越えない場合に、その振動をノイズと判定して
もよい。
【0014】この場合、ピーク周波数fpと、振動レベ
ル差を判定条件に加えるので、さらに判定精度が上が
る。
【0015】また、請求項10に記載の地震観測方法の
ように、地震計で計測される前記振動を、水平方向につ
いて直交する2方向、その2方向に垂直な1方向の各々
について計測するようにしてもょく、この場合サンプル
が3倍でしかも振動方向が異なるデータに基づく判定が
可能となり、さらに判定の精度が上がる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の発明者は、地震とノイズ
それぞれの振動が有する特性を研究し、真の地震の振動
とノイズの振動には特性上の差があることを見出した。
即ち、(a)約20ヘルツ前後の周波数の振動レベルが
ピークの振動レベルの60%前後を境にして、真の地震
とノイズの振動とが区別できること、(b)真の地震の
周波数は比較的低い領域例えば、チリ等遠方の地震は1
ヘルツ前後、国内の地震の周波数は3ヘルツ前後にあ
り、一般的には3〜10ヘルツが多く、ノイズは比較的
高い周波数領域例えば10〜20ヘルツにあることが多
いこと、(c)70%前後のレベルの帯域幅Wヘルツ
が、真の地震では比較的狭く例えば7ヘルツ前後が多い
こと、ノイズでは17ヘルツ前後が多いこと、(d)振
動のピーク値とノイズレベルの差で、真の地震とノイズ
とを区別できる場合が多いこと、を見出した。このよう
な知見に基づいて本発明はなされた。
【0017】以下、本発明の実施の形態について、説明
する。図8は、本発明に用いられる地震計システムの概
要を示す図である。地震を観測したい地点に設置される
センサ1と地震計本体2の間は、信号リード線4により
接続されている。図中では、リード線は長いので途中で
省略して示されている。地震計本体と計測されたデータ
を処理するコンピュータ3とは、電気的に接続されてい
る。コンピュータ3は、観測された振動を周波数分析す
ること、また観測され又は分析された数値を設定値と比
較して、所定の判定をすることができるように構成され
ている。
【0018】センサ1は、地面に水平な面上の直交する
座標、東西方向E−W、南北方向N−S、地面に垂直な
鉛直方向U−Dの合計3方向について、それぞれ振動を
計測することができるように構成されている。また、検
知する量は、振動加速度であるが、振動速度であっても
よい。
【0019】地震計本体2は遅延回路を備えており、ト
リガとなる振動を検知し、その振動の検知された時刻の
数秒前からの振動を記録できるように構成されている。
【0020】本発明の実施の形態では、地震計で計測さ
れた振動を周波数分析し、次の4項目について設定値と
比較して、真の地震による振動か、ノイズの振動かを判
別する。特にの所定周波数例えば20Hz前後の振動
レベルr20が設定値以上であるか以下であるかによる
判別が最も顕著な判別法である。
【0021】さらに、4項目全てをAND条件で充足し
た場合を真の地震とすると、信頼性は非常に高くなる。
真の地震であるための条件を与える、4項目は以下の通
りである。
【0022】ピーク周波数が設定値以内であること。
【0023】所定振動レベル%の帯域幅が設定値内で
あること。
【0024】所定周波数における振動レベルが設定値
以内であること。
【0025】ピーク振動レベル値とノイズレベル値の
差が設定値以上であること。
【0026】このような項目の条件をはずれる振動はノ
イズによるものであるとして、除去し記録対称からはず
すことができ、観測精度が上がると共に、記録の経済性
も高めることができる。
【0027】また、各項目毎にノイズか地震かの判定は
できるが、重畳的に用いることもできる。即ち、上記項
目の条件を1つでもはずれる振動はノイズとして除去す
ればよい。あるいは、上記項目の条件を全て充足する振
動を真の地震として、選び出せばよい。
【0028】次に、図1以下を参照して本発明の実施例
を説明する。図1は、地震計で計測された振動を周波数
分析した結果を、横軸を周波数Hz(ヘルツ)、縦軸を
振動レベルdB(デシベル)で示す図である。本実施例
では、センサ1で検知された、トリガ振動の時刻の3秒
(300サンプル)及びトリガの時刻以後の約7秒(7
23サンプル)分のデータを取り出して、コンピュータ
3中の高速CPUによりフーリエ変換を行った。
【0029】図1中、fpはピークの振動を与える周波
数Hz、apはピーク周波数fpヘルツにおける振動レ
ベル、anは40〜50ヘルツの周波数成分に於ける振
動レベルの平均値デシベルであり、これをノイズレベル
とする。a70デシベルはピーク値apとノイズレベル
anとの差の70%をノイズレベルに加えた値、即ちa
70=an+(ap−an)×(70/100)、r2
0パーセントはノイズレベルanを0%、ピーク値ap
を100%としたときの、周波数成分20Hzでのレベ
ル、即ちr20=(a20−an)/(ap−an)×
100、Wヘルツはa70以上の振動レベルを有する周
波数の帯域幅、adデシベルはピークレベルとノイズレ
ベルとの差、即ちad=ap−an、である。
【0030】ここで各パラメータの性質を説明する。
【0031】ピーク周波数fpヘルツ:地震のピーク周
波数は、ほとんどの場合1〜15ヘルツの間に分布して
いる。計測した振動がこの条件を充足しているか否かを
調べるため、ピーク周波数について、下限flwヘルツ
と上限fhi(本発明のf1)ヘルツを設定する。
【0032】70%の帯域幅Wヘルツ:地震及びノイズ
波形の周波数解析を行うと、地震の場合はWが15ヘル
ツ以下、ノイズの場合はWが10ヘルツ以上となってい
る場合が多い。計測した振動がこの条件を充足している
か否かを調べるため、Wの上限Wmax(本発明のW
1)ヘルツを設定する。
【0033】20ヘルツのレベルr20:車などのノイ
ズの場合、r20が60%を越えることが多い。計測し
た振動がこの条件を充足しているか否かを調べるため、
r20の上限r20maxデシベル(本発明のr1)を
設定する。
【0034】ピーク値apとノイズレベルanとの差:
計測された振動のピーク周波数の振動レベルがノイズレ
ベルの何倍に相当するかを調べるため、レベル差の下限
amin(本発明のa1)デシベルを設定する。
【0035】以下、本発明の実施例である試験結果を示
し説明する。本試験では、パラメータは以下のように設
定した。
【0036】flw=1 ヘルツ fhi=15 ヘルツ Wmax=15 ヘルツ r20max=60 % amin=10 デシベル(ノイズレベルの約3倍) サンプル数は、76件(地震24件、ノイズ48件、不
明4件)であった。試験の結果、地震と判定されたの
は、31件であり、ノイズと判定されたのは、45件で
あった。即ち、実際のノイズ48件中、45件をノイズ
と判定しており、ノイズ判別精度は、歩実施例の場合9
2%であり、ノイズ除去の効果はかなり高かった。
【0037】本実施例では、ノイズが周波数の低域から
高域まで(5〜20ヘルツ)広く分布していることを利
用しており、特に、比較的センサの近くで発生した車の
ノイズや衝撃性のノイズに対しては判別精度は高かっ
た。
【0038】図2〜図7を参照して、具体的な試験結果
を説明する。
【0039】図2は、周波数20ヘルツの振動レベルr
20%と度数の関係を示す。横軸がr20%であり、縦
軸が各%幅に入るサンプルの度数である。図2で(a)
は地震の場合、(b)はノイズの場合を示す。(a)か
ら分かるように、本実施例では、地震の場合r20は6
0%より下であり、ノイズは50%を越えていることが
分かる。したがって、この条件だけでかなりの確率で判
別できることが分かる。
【0040】図3は、ピーク周波数fpと度数の関係を
示す。横軸がfpヘルツであり、縦軸が各周波数幅に入
るサンプルの度数である。図3で(a)は地震の場合、
(b)はノイズの場合を示す。(a)から分かるよう
に、本実施例では、地震の場合fpは15ヘルツより
下、またほとんどのサンプルは12ヘルツより下であ
り、ノイズの場合は3ヘルツより上、多くのサンプルは
9ヘルツを越えていることが分かる。したがって、この
条件だけでは正確な判別はできないが、他の条件と組み
合わせることで精度を高めることができることが分か
る。
【0041】図4は、70%帯域幅Wと度数の関係を示
す。横軸がWヘルツであり、縦軸が各周波数幅に入るサ
ンプルの度数である。図4で(a)は地震の場合、
(b)はノイズの場合を示す。(a)から分かるよう
に、本実施例では、地震の場合Wは15ヘルツより下、
また多くのサンプルは12ヘルツより下であり、ノイズ
の場合は6ヘルツより上、多くのサンプルは12ヘルツ
を越えていることが分かる。したがって、この条件だけ
でもある程度の判別が可能であり、さらに他の条件と組
み合わせることで精度を高めることができることが分か
る。
【0042】図5は、判定結果を示す。左欄のs014
〜s423はデータ番号であり、サンプル76件に対応
する。中央欄に人によるチェック結果、右欄にシミュレ
ータによる判定結果を示す。図中、0がノイズと判定さ
れたものであり、1が地震と判定されたもの、2が不明
と判定されたものである。例えば、データ番号s113
では人によるチェック結果は地震かノイズか不明である
のに対して、シミュレータは地震と判定、データ番号s
405では人によるチェック結果はノイズであるのに対
して、シミュレータは地震と判定している、等の僅かな
差は認められるものの、ほとんどは一致しており、シミ
ュレータの精度の高さについて、先に述べた結果が読み
とれる。
【0043】図6と図7は、先の4項目即ち、ピーク
周波数、所定振動レベル%の帯域幅、周波数20H
zにおける振動レベル、ピーク振動レベル値とノイズ
レベル値の差、をそれぞれE−W、N−S、U−Dの3
方向について判定した結果である。総合判定は、先の判
定について地震であるとの判定をAND条件でまとめた
ものである。図7は図6の続きの一覧表を示す図であ
る。例えば、データ番号s406では、最も信頼性の高
い周波数20Hzにおける振動レベル3方向を含めてほ
とんどが地震の判定であるが、レベル値差N−Sがノイ
ズの判定であり、そのため総合判定はノイズとなり、図
5に示されるように、人のチェック結果と同じ結果にな
っている。
【0044】このように、前記4項目の条件をANDで
処理することにより、正しい判定を得る可能性を高めて
いる。
【0045】以上の実施例では、所定周波数y1ヘルツ
を20ヘルツとしたが、y1は一つの基準であって、地
震の種類、ノイズの種類によって適切に選定すればよ
く、またこのy1に応じて、適切なry1の判定用のr
max(あるいはr1)を定めればよい。但し一般的に
は、15〜25ヘルツの範囲内のいずれかの周波数が望
ましく、さらに望ましくは17〜23ヘルツ程度とす
る。
【0046】また、所定の値r1パーセントは60パー
セントとしたが、これもy1に応じて適切な値を設定す
ればよく、60%にはこだわらない。地震の種類、ノイ
ズの種類によって適切に選定すればよい。但し一般的に
は、55〜65パーセントが望ましく、さらに望ましく
は57〜63%程度とする。
【0047】また所定の比xは、70%としたが、比x
は一つの基準であって、地震の種類、ノイズの種類によ
って適切に選定すればよく、またこのxに応じて、適切
なWmax(あるいはW1)を定めればよい。但し一般
的には、65〜75%の範囲内のいずれかの比が望まし
く、さらに望ましくは67〜73%程度とする。
【0048】また、所定の周波数幅W1は15Hzとし
たが、W1は一つの基準であって、地震の種類、ノイズ
の種類によって適切に選定すればよい。但し一般的に
は、10〜20Hzの範囲内のいずれかの周波数が望ま
しく、さらに望ましくは12〜18ヘルツ程度とする。
【0049】また、所定の周波数f1は、15Hzとし
たが、f1は一つの基準であって、地震の種類、ノイズ
の種類によって適切に選定すればよい。但し一般的に
は、10〜20Hzの範囲内のいずれかの周波数が望ま
しく、さらに望ましくは12〜18ヘルツ程度とする。
【0050】また所定の値a1は、10dBとしたが、
a1は一つの基準であって、地震の種類、ノイズの種類
によって適切に選定すればよい。但し一般的には、5〜
15Hzの範囲内のいずれかの周波数が望ましく、さら
に望ましくは8〜13dB程度とする。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、地震計
で計測される振動を周波数成分に対する振動レベルに分
解し、該振動の所定周波数について、ピーク周波数、振
動レベル%の帯域幅、振動レベル、ピーク振動レベル値
とノイズレベル値の差、に基づき地震による振動か、ノ
イズかを判断するので、地震計で観測される振動のうち
ノイズ振動を確実に判別し、真の地震による振動のみを
取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる周波数分析の典型例を示す図で
ある。
【図2】本発明の実施例のサンプルについて、20Hz
でのレベル%と度数の関係を示す図である。
【図3】本発明の実施例のサンプルについて、ピーク周
波数と度数の関係を示す図である。
【図4】本発明の実施例のサンプルについて、70%帯
域幅と度数の関係を示す図である。
【図5】本発明の実施例の総合判定結果を示す図であ
る。
【図6】本発明の各データ番号で示されるサンプルの、
個別判定結果と総合判定結果を示す図である。
【図7】図6の続きを示す図である。
【図8】本発明に用いられる地震計システムの概要を示
す図である。
【符号の説明】
1 センサ 2 地震計本体 3 コンピュータ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地震計で計測される振動を周波数成分に
    対する強度レベルに分解し、該振動の所定周波数y1ヘ
    ルツ成分の振動レベルをay1デシベル、前記振動のノ
    イズレベルをanデシベル、前記振動のピークを与える
    振動周波数fpヘルツにおける振動レベルをapデシベ
    ルとしたとき、次式 ry1=(ay1−an)/(ap−an)×100 で与えられる、ry1パーセントが所定の値r1パーセ
    ントを越える場合に、その振動をノイズと判別する、地
    震観測方法。
  2. 【請求項2】 前記所定周波数y1ヘルツが15〜25
    ヘルツの範囲内のいずれかの周波数である、請求項1に
    記載の、地震観測方法。
  3. 【請求項3】 前記所定の値r1パーセントが、55〜
    65パーセントのいずれかの値である、請求項1または
    請求項2に記載の、地震観測方法。
  4. 【請求項4】 地震計で計測される振動を周波数成分に
    対する強度レベルに分解し、該振動のノイズレベルをa
    nデシベル、前記振動のピークを与える振動周波数fp
    ヘルツにおける振動レベルをapデシベル、所定の比を
    xパーセントとしたとき、次式ax=an+(ap−a
    n)×(x/100)で与えられる、axデシベルにお
    ける帯域幅Wヘルツが所定の周波数幅W1ヘルツを越え
    る場合に、その振動をノイズと判別する、地震観測方
    法。
  5. 【請求項5】 前記所定の比xパーセントが、65〜7
    5パーセントの範囲内のいずれかの値である、請求項4
    に記載の、地震観測方法。
  6. 【請求項6】 前記所定の周波数幅W1ヘルツが、10
    〜20ヘルツのいずれかの値である、請求項4または請
    求項5に記載の、地震観測方法。
  7. 【請求項7】 地震計で計測される振動を周波数成分に
    対する強度レベルに分解し、該振動の所定周波数y1ヘ
    ルツ成分の振動レベルをay1デシベル、前記振動のノ
    イズレベルをanデシベル、前記振動のピークを与える
    振動周波数fpヘルツにおける振動レベルをapデシベ
    ルとしたとき、次式 ry1=(ay1−an)/(ap−an)×100 で与えられる、ry1パーセントが所定の値r1パーセ
    ントを越える場合に、その振動をノイズと判別し、さら
    に、 所定の比をxパーセントとしたとき、次式ax=an+
    (ap−an)×(x/100)で与えられる、axデ
    シベルにおける帯域幅WヘルツがW1ヘルツを越える場
    合に、その振動をノイズと判別する、地震観測方法。
  8. 【請求項8】 前記所定周波数yヘルツが15〜25ヘ
    ルツの範囲内のいずれかの周波数であり、前記所定の値
    r1パーセントが、55〜65パーセントのいずれかの
    値であり、前記xパーセントが、65〜75パーセント
    の範囲内のいずれかの比であり、前記所定の値W1ヘル
    ツが、10〜20ヘルツのいずれかの値である、請求項
    7に記載の、地震観測方法。
  9. 【請求項9】 さらに、ピーク周波数fpヘルツが所定
    の周波数f1を越える場合に、その振動をノイズと判定
    し、次式 ad=ap−an で与えられる振動レベル差adデシベルが、所定の値a
    1を越えない場合に、その振動をノイズと判定する、請
    求項1乃至請求項8のいずれかに記載の、地震観測方
    法。
  10. 【請求項10】 地震計で計測される前記振動を、水平
    方向について直交する2方向、その2方向に垂直な1方
    向の各々について計測する、請求項1乃至請求項9のい
    ずれかに記載の、地震観測方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007309659A (ja) * 2006-05-16 2007-11-29 Akebono Brake Ind Co Ltd 3軸相対変位計
JP2012137327A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Okuma Corp 振動検出装置及び振動検出方法
JP2020091167A (ja) * 2018-12-05 2020-06-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 感震センサ

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