JP2020089986A - 樹脂管の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスアシスト成形方法などのアシスト材を用いた樹脂射出成形により、所望層厚の内層および外層を有する複数層構造の樹脂管の製造方法を提供する。【解決手段】溶融した種類の異なる樹脂4a、4bをキャビティ3の延在方向に向かって射出し、一方の樹脂4aによりキャビティ3の横断面中心部に円柱状の充填部4Aを形成し、他方の樹脂4bにより円柱状の充填部4Aの外周側に積層される円筒状の充填部4Bを形成し、樹脂管6での内層厚t1に基づいて、円柱状の充填部4Aの外径D1と、アシスト材5の注入仕様とが設定されていて、この設定された注入仕様によって、キャビティ3の延在方向に向かってアシスト材5を注入した後、樹脂4a、4bを硬化させて、一方の樹脂4aにより形成された内層厚t1の内層7、他方の樹脂4bにより形成された外層厚t2の外層8を有する複数層構造の樹脂管6を製造する。【選択図】図9

Description

本発明は、樹脂管の製造方法に関し、さらに詳しくは、ガスアシスト成形方法などのアシスト材を用いた樹脂射出成形により、所望層厚の内層および外層を有する複数層構造の樹脂管を製造することができる樹脂管の製造方法に関するものである。
樹脂射出成形により樹脂管を成形する際に、溶融した樹脂をモールドに射出した後、窒素ガスなどの高圧ガスをモールドに注入するガスアシスト成形方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。高圧ガスに代わって、水や金属球、樹脂球をアシスト材としてモールドに高圧で注入することもある。
フローティングコア(アシスト材)を用いた樹脂射出成形によって、内層と外層とを有する二層構造の樹脂管を製造する方法が提案されている(特許文献2参照)。この提案の方法では、内層および外層となる樹脂をそれぞれ主キャビティに充填した後、内層となる樹脂の中にフローティングコアを通過させる。これにより、内層となる樹脂の所定量がフローティングコアによって主キャビティから押し出されて二層構造の樹脂管が成形される。
この提案の方法では、内層となる樹脂だけを、移動するフローティングコアによって主キャビティから押し出すことを前提にしているので、内層および外層を所望層厚にする自由度が小さい。それ故、所望厚みの内層および外層を有する複数層構造の樹脂管を製造するには改善の余地がある。
特開2003−181868号公報 特開平9−123212号公報
本発明の目的は、ガスアシスト成形方法などのアシスト材を用いた樹脂射出成形により、所望層厚の内層および外層を有する複数層構造の樹脂管を製造することができる樹脂管の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明の樹脂管の製造方法は、モールドに形成されたキャビティの延在方向に向かって、溶融した複数種類の樹脂をそれぞれ射出して、前記キャビティの横断面中心部に円柱状の充填部と、この円柱状の充填部の外周側にこの円柱状の充填部と同軸上に配置されて積層状態となる1つまたは複数の円筒状の充填部とを形成して、半径方向に隣り合うそれぞれの前記充填部どうしが前記複数種類の樹脂のうちの異なる種類の樹脂により形成されていて、前記キャビティに前記キャビティの延在方向に向かってアシスト材を注入し、射出したそれぞれの前記樹脂を硬化させることにより、前記円柱状の充填部の樹脂により形成された所定の内層厚の内層および最外周の前記円筒状の充填部の樹脂により形成された所定の外層厚の外層を有する複数層構造の樹脂管を製造する樹脂管の製造方法であって、前記内層厚に基づいて、前記円柱状の充填部の外径と、前記アシスト材の注入仕様とが設定されることを特徴とする。
本発明によれば、製造される樹脂管における内層の内層厚に基づいて、キャビティの横断面中心部に形成される樹脂からなる円柱状の充填部の外径と、アシスト材の注入仕様とが適切に設定されることで、製造した樹脂管の内層および外層それぞれを所望層厚にすることが可能になる。
本発明により製造された樹脂管を例示し、図1(A)は縦断面図、図1(B)は横断面図である。 樹脂管を製造する成形装置を例示する説明図である。 図2のモールドを縦断面視で例示する説明図である。 図3のキャビティに2種類の樹脂を充填した状態を例示する説明図である。 図4のキャビティにアシスト材を注入している状態を例示する説明図である。 図5のキャビティの中で成形された樹脂管を例示する説明図である。 本発明により製造された別の樹脂管を例示し、図7(A)は縦断面図、図7(B)は横断面図である。 キャビティに2種類の樹脂を充填した状態をモールドの縦断面視で例示する説明図である。 図8のキャビティにアシスト材を注入している状態を例示する説明図である。 図9のキャビティの中で成形された樹脂管を例示する説明図である。 本発明により製造されたさらに別の樹脂管を例示し、図11(A)は縦断面図、図11(B)は横断面図である。 キャビティに3種類の樹脂を充填した状態を例示する説明図である。 図12のキャビティの中で成形された樹脂管を例示する説明図である。
以下、本発明の樹脂管の製造方法を、図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1、図2に例示するように、本発明により製造される樹脂管6は、円筒状の内層7と円筒状の外層8とが一体的に接合されていて、内層7および外層8を有する二層構造になっている。詳述すると、この樹脂管6(内径D1、外径D2)では、所望の内層厚t1の内層7の外周面に、所望の外層厚t2の外層8が積層されている。
樹脂管6の形状は設置場所等のスペースの制約によって決定されるので、この実施形態のように直管状に限らず屈曲管の場合もある。図中の一点鎖線CLは、管路10の横断面中心を通過する中心線を示している。
内層7と外層8には、樹脂管6において要求される性能を満足するために、互いに異なる種類の樹脂が用いられている。ここで、異なる種類の樹脂とは、樹脂自体の種類が異なることだけを意味するのではなく、樹脂自体の種類が同じであっても混合されている添加物の配合量または種類が異なっていることも意味する。
例えば、内層7には管路10を流れる流体に対する耐久性に優れた樹脂が使用され、外層8には外部からの衝撃、摩耗、紫外線等に対する耐久性に優れた樹脂が使用される。この実施形態では、内層7には管路10を流れる流体に対する耐久性に優れた樹脂が使用され、外層8には内層7に使用されている樹脂と同じ種類の樹脂に、補強繊維(例えばガラス繊維または炭素繊維など)が所定割合で混合された繊維強化樹脂が使用されている。即ち、内層7と外層8とは、樹脂に補強繊維が含有されているか否かだけが異なっている。
この樹脂管6は、図2に例示する成形装置1を用いて製造される。成形装置1は、溶融した樹脂4(2種類の樹脂4a、4b)をモールド2(2a、2b)に射出するシリンダ1aと、アシスト材5をモールド2に注入するアシスト材注入部1bとを備えている。
一方の樹脂4aにより内層7が形成され、他方の樹脂4bにより外層8が形成されることになる。シリンダ1aは、それぞれの樹脂4a、4bを溶融した状態で射出することができる、いわゆる2色成形可能な公知の機構が採用される。
アシスト材5は公知のものでよく、窒素ガスなどの気体、水などの液体、金属球や樹脂球、砲弾形状の金属塊、樹脂塊などの固体から適切な材料が選択される。アシスト材注入部1bは、アシスト材5の種類に応じて公知の適切な機構が採用される。
図3に例示するように、モールド2はいわゆる2つ割りタイプであり、組み付けられる一方のモールド2aと他方のモールド2bとで構成されている。互いのモールド2a、2bはパーティングラインPLを境界にして接合および分離する。
モールド2には、空洞であるキャビティ3が形成されている。このキャビティ3は、製造される樹脂管6と同じ外形状であり、この実施形態では外径D2の円柱状である。キャビティ3は、モールド2に形成されたランナー等を介して、成形装置1の射出ノズルに接続される。モールド2には、余分な量の樹脂4(4a、4b)をキャビティ3から排出させる排出部と、キャビティ3に注入されたアシスト材5の排出部も設けられている。
次に、図1に例示した樹脂管6の製造方法の手順の一例を説明する。
まず、図3に例示するようにモールド2a、2bを互いに組み付けて型閉めした状態にする。この状態で、溶融した2種類の樹脂4a、4bをそれぞれ、シリンダ1aからキャビティ3の延在方向に向かって射出してキャビティ3に注入する。
樹脂4a、4bを射出することで、図4に例示するように、一方の樹脂4aがキャビティ3の横断面中心部に充填されて、外径T1の円柱状の充填部4Aが形成される。また、他方の樹脂4bがキャビティ3に充填されて、円柱状の充填部4Aの外周側に円柱状の充填部4Aと同軸上に配置されて積層状態となる層厚T2の円筒状の充填部4Bが形成される。したがって、半径方向に隣り合うそれぞれの充填部4A、4Bどうしが、溶融した異なる種類の樹脂4a、4bにより形成される。
内径D1、外径D2、内層厚t1の内層7および外層厚t2の外層8を有する樹脂管6を製造する場合には、この内層厚t1の大きさに基づいて、キャビティ3内の円柱状の充填部4Aの外径T1と、アシスト材5の注入仕様とが設定される。注入仕様とは、樹脂4(4a、4b)を所望層厚(内層厚t1、外層厚t2)にするために必要とされるアシスト材5の注入圧力、注入速度、通過外径W、樹脂4(4a、4b)の温度を含む作業条件である。
内層厚t1が、所定の基準値C以上の厚肉の場合に、円筒状の充填部4Bの層厚T2は、外層厚t2と同じ大きさに設定される(T2=t2)。キャビティ3の外径D2は決まっているので、層厚T2の大きさが設定されることにより、円柱状の充填部4Aの外径T1も自動的に設定される。この外径T1は、内層厚t1よりも大きく設定される(T1>t1)。
アシスト材5の注入仕様は、キャビティ3内の円筒状の充填部4Bの層厚T2を変化させずに、円柱状の充填4Aを、内層厚t1の円筒状に変形させる仕様に設定される。具体的には、アシスト材5の通過外径Wは、製造される樹脂管6の内径D1と実質的に同じ大きさに設定される。固体のアシスト材5を使用する場合は、アシスト材5の外径を通過外径W(外径D1)と同じにする。アシスト材5の注入圧力、注入速度、樹脂4(4a、4b)の温度は、樹脂管6の成形テスト時のデータ等に基づいて適切な許容範囲内の値に設定する。円筒状の充填部4B(樹脂4b)は流動性を抑えるために、円柱状の充填部4A(樹脂4a)よりも低温にするとよい。気体や液体のアシスト材5を使用する場合は、その通過外径W(外径D1)になるようにアシスト材5の注入圧力、注入速度等を調整する。
キャビティ3に樹脂4(4a、4b)を充填した後、直ちに、図5に例示するように、設定された注入仕様で、アシスト材注入部1bからアシスト材5をモールド2に所定の高圧で注入する。注入されたアシスト材5は、未硬化の円柱状の充填部4Aの内部をキャビティ3の延在方向に沿って高圧で通過する。アシスト材5が通過することで、まだ完全に硬化していない円柱状の充填部4Aの樹脂4aの一部がキャビティ3の外部に排出されて、円柱状の充填部4Aが所望層厚(内層厚t1)の円筒状に成形される。アシスト材5の通過外径Wは、円柱状の充填部4Aの外径T1よりも小さく設定されている。そのため、アシスト材5を注入しても、円筒状の充填部4Bの層厚T2には実質的な変化は生じない。
その後、図6に例示するように、それぞれの樹脂4a、4bが硬化することで内層厚t1の内層7、外層厚t2の外層8が形成されるとともに、互いの樹脂4a、4bが接合される。これにより、キャビティ3に沿った所望形状の樹脂管6が成形される。即ち、樹脂4の射出成形工程の完了とともに内層7と外層8を有する二層構造の樹脂管6が製造される。
上述のように、内層厚t1が所定の基準値C以上の厚肉の場合には、キャビティ3内に形成された円柱状の充填部4Aだけを、注入したアシスト材5によって変形させて、その樹脂4aの一部をキャビティ3から排出する。このように成形を行うと、所望の内層厚t1、外層厚t2を確保し易い。
次に、図7に例示するように、内層厚t1が、所定の基準値C未満の薄肉の場合の樹脂管6を製造する手順を説明する。
この場合に、図8に例示するように、キャビティ3内の円柱状の充填部4Aの外径T1、円筒状の充填部4Bの層厚T2はそれぞれ、内層厚t1、外層厚t2よりも大きく設定される(T1>t1、T2>t2)。
アシスト材5の注入仕様は、キャビティ3内の円柱状の充填部4Aを内層厚t1の円筒状に変形させ、かつ、円筒状の充填部4Bの層厚T2を外層厚t2に低減させる仕様に設定される。具体的には、アシスト材5の通過外径Wは、製造される樹脂管6の内径D1と実質的に同じ大きさに設定される。固体のアシスト材5を使用する場合は、アシスト材5の外径を通過外径W(外径D1)と同じにする。アシスト材5の注入圧力、注入速度、樹脂4(4a、4b)の温度は、樹脂管6の成形テスト時のデータ等に基づいて適切な許容範囲内の値に設定する。円柱状の充填部4A(樹脂4a)、円筒状の充填部4B(樹脂4b)はそれぞれ、高い流動性を確保するために、それぞれの樹脂4a、4bの射出温度に相当する程度の高温に維持するとよい。気体や液体のアシスト材5を使用する場合は、その通過外径W(外径D1)になるようにアシスト材5の注入圧力、注入速度等を調整する。
キャビティ3に樹脂4(4a、4b)を充填した後、直ちに、図9に例示するように、設定された注入仕様で、アシスト材注入部1bからアシスト材5をモールド2に所定の高圧で注入する。注入されたアシスト材5は、未硬化の円柱状の充填部4Aの内部をキャビティ3の延在方向に沿って高圧で通過する。アシスト材5が通過することで、まだ完全に硬化していない円柱状の充填部4Aの樹脂4aの一部がキャビティ3の外部に排出されて、円柱状の充填部4Aは所望層厚(内層厚t1)に成形される。
アシスト材5の通過外径Wは、円柱状の充填部4Aの外径T1よりも大きく設定されている。そのため、アシスト材5を注入すると、円柱状の充填部4Aが拡径しつつ円筒状に変形し、円筒状の充填部4Bの一部の樹脂4bもキャビティ3の外部に排出されて、円筒状の充填部4Bは所望層厚(外層厚t2)に成形される。
その後、図10に例示するように、それぞれの樹脂4a、4bが硬化することで内層厚t1の内層7、外層厚t2の外層8が形成されるとともに、互いの樹脂4a、4bが接合される。これにより、キャビティ3に沿った所望形状の樹脂管6が成形される。即ち、樹脂4の射出成形工程の完了とともに内層7と外層8を有する二層構造の樹脂管6が製造される。
上述のように、内層厚t1が所定の基準値C未満の薄肉の場合には、キャビティ3内の円柱状の充填部4Aおよび円筒状の充填部4Bを、注入したアシスト材5によって変形させて、それぞれの樹脂4a、4bの一部をキャビティ3から排出する。このように成形を行うと、所望の内層厚t1、外層厚t2を確保し易い。
樹脂4の種類(仕様)に応じて、内層7の厚みt1についての所定の基準値Cは異なる。そこで、例えば、樹脂4の種類(仕様)毎に、キャビティ3内の充填部4A、4Bの寸法T1、T2を様々に異ならせた条件で樹脂管6の成形テストを繰り返し行う。このような成形テストによって成形された樹脂管6の内層7、外層8の層厚のデータを取得し、これら取得したデータに基づいて、所定の基準値Cを決定することができる。内径D1が10mm〜20mm程度の樹脂管6の場合は、所定の基準値Cは例えば1mm程度である。
このようにして、樹脂管6における内層7の予め設定された内層厚t1に基づいて、キャビティ3内の円柱状の充填部4Aの外径T1と、アシスト材5の注入仕様とを適切に設定する。この設定された条件に基づいて射出成形を行うことで、所望の内層厚t1の内層7および所望の外層厚t2の外層8を有する樹脂管6を製造することが可能になる。
樹脂管6は、上述したそれぞれの実施形態のような二層構造に限らず、図11に例示するように、内層7と外層8との間に中間層9が1層または複数層介在して、内層7、中間層9、外層8とが一体的に接合された複数層構造の場合もある。図11に例示する樹脂管6は、内層厚t1の内層7と外層厚t2の外層8との間に1層の中間層9(層厚t3)が介在する三層構造である。中間層9を2層や3層にして四層構造、五層構造の樹脂管6を製造することも可能であるが、中間層9の層数が増える程、樹脂管6を製造し難くなる。
3層構造の樹脂管6を製造するには、図12に例示するように、溶融した3種類の樹脂4(4a、4b、4c)をそれぞれ射出して、キャビティ3の横断面中心部に外径T1の円柱状の充填部4Aと、円柱状の充填部4Aの外周側に円柱状の充填部4aと同軸上に配置されて積層状態となる2つ円筒状の充填部4B、4Cとを形成する。それぞれの円筒状の充填部4B、4Cの層厚は、T2、T3である。充填部4A、4B、4Cはそれぞれ、樹脂4a、4b、4cにより形成されている。半径方向に隣り合うそれぞれの充填部4A、4B、4Cどうしは異なる種類の樹脂4により形成されている。
次いで、先の実施形態のように、キャビティ3にキャビティ3の延在方向に向かってアシスト材5を注入する。ここで、内層厚t1が、所定の基準値C以上の厚肉の場合は、図4、図5に例示した実施形態のように、最外周の円筒状の充填部4Bの層厚T2が、外層厚t2と同じ大きさに設定され、かつ、円柱状の充填部4Aの外径T1が、内層厚t1よりも大きく設定される。さらに、円筒状の充填部4Cの層厚T3は、中間層9の層厚t3と実質的に同じに設定される。
アシスト材5の注入仕様は、最外周の円筒状の充填部4Bの層厚T2を変化させずに、円柱状の充填部4Aを内層厚t1の円筒状に変形させる仕様に設定される。さらに、円筒状の充填部4Cの層厚T3も変化させない仕様に設定される。
内層厚t1が、所定の基準値C未満の薄肉の場合は、図8、図9に例示した実施形態のように、円柱状の充填部4Aの外径T1、最外周の円筒状の充填部4Bの層厚T2がそれぞれ、内層厚t1、外層厚t2よりも大きく設定される。さらに、円筒状の充填部4Cの層厚T3は中間層9の層厚t3よりも大きく設定される。
アシスト材の注入仕様は、円柱状の充填部4Aを内層厚t1の円筒状に変形させ、かつ、最外周の円筒状の充填部4Bの層厚T2を外層厚t2に低減させる仕様に設定される。さらに、円筒状の充填部4Cの層厚T3を中間層9の層厚t3に低減させる仕様に設定される。
そして、射出したそれぞれの樹脂4を硬化させることにより、図13に例示するように、円柱状の充填部4Aを形成していた樹脂4aにより所定の内層厚t1の内層7、円筒状の充填部4Bを形成していた樹脂4bにより所定の外層厚t2の外層8、円筒状の充填部4Cを形成していた樹脂4cにより所定の層厚t3の中間層9を形成する。
その後、それぞれの樹脂4a、4b、4cが硬化することで内層厚t1の内層7、外層厚t2の外層8、層厚t3の中間層9が形成されるとともに、半径方向に隣り合う樹脂4a、4b、4cどうしが接合される。これにより、キャビティ3に沿った所望形状の樹脂管6が成形される。即ち、樹脂4の射出成形工程の完了とともに内層7、外層8、中間層9を有する三層構造の樹脂管6が製造される。
1 成形装置
1a シリンダ
1b アシスト材注入部
2(2a、2b) モールド
3 キャビティ
4(4a、4b、4c) 樹脂
4A 円柱状の充填部
4B、4C 円筒状の充填部
5 アシスト材
6 樹脂管
7 内層
8 外層
9 中間層
10 管路

Claims (4)

  1. モールドに形成されたキャビティの延在方向に向かって、溶融した複数種類の樹脂をそれぞれ射出して、前記キャビティの横断面中心部に円柱状の充填部と、この円柱状の充填部の外周側にこの円柱状の充填部と同軸上に配置されて積層状態となる1つまたは複数の円筒状の充填部とを形成して、半径方向に隣り合うそれぞれの前記充填部どうしが前記複数種類の樹脂のうちの異なる種類の樹脂により形成されていて、前記キャビティに前記キャビティの延在方向に向かってアシスト材を注入し、射出したそれぞれの前記樹脂を硬化させることにより、前記円柱状の充填部の樹脂により形成された所定の内層厚の内層および最外周の前記円筒状の充填部の樹脂により形成された所定の外層厚の外層を有する複数層構造の樹脂管を製造する樹脂管の製造方法であって、
    前記内層厚に基づいて、前記円柱状の充填部の外径と、前記アシスト材の注入仕様とが設定されることを特徴とする樹脂管の製造方法。
  2. 前記内層厚が所定の基準値以上の場合に、最外周の前記円筒状の充填部の層厚が、前記外層厚と同じ大きさに設定され、かつ、前記円柱状の充填部の外径が、前記内層厚よりも大きく設定され、前記アシスト材の注入仕様が、最外周の前記円筒状の充填部の層厚を変化させずに、前記円柱状の充填部を前記内層厚の円筒状に変形させる仕様に設定される請求項1に記載の樹脂管の製造方法。
  3. 前記内層厚が所定の基準値未満の場合に、前記円柱状の充填部の外径、最外周の前記円筒状の充填部の層厚がそれぞれ、前記内層厚、前記外層厚よりも大きく設定され、前記アシスト材の注入仕様が、前記円柱状の充填部を前記内層厚の円筒状に変形させ、かつ、最外周の前記円筒状の充填部の層厚を前記外層厚に低減させる仕様に設定される請求項1に記載の樹脂管の製造方法。
  4. 最内周の前記円筒状の充填部の樹脂が、前記円柱状の充填部の樹脂と同じ種類の樹脂に補強繊維が混合された繊維強化樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂管の製造方法。
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