JP2020089852A - ろ過膜の再生方法及び再生装置、並びに含油排水のろ過方法及びろ過装置 - Google Patents

ろ過膜の再生方法及び再生装置、並びに含油排水のろ過方法及びろ過装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020089852A
JP2020089852A JP2018229800A JP2018229800A JP2020089852A JP 2020089852 A JP2020089852 A JP 2020089852A JP 2018229800 A JP2018229800 A JP 2018229800A JP 2018229800 A JP2018229800 A JP 2018229800A JP 2020089852 A JP2020089852 A JP 2020089852A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
filtration membrane
containing wastewater
membrane
filtration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018229800A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7222684B2 (ja
Inventor
佳介 瀧口
Keisuke Takiguchi
佳介 瀧口
充 余田
Mitsuru Yoda
充 余田
修 金井
Osamu Kanai
修 金井
康宏 笹島
Yasuhiro Sasajima
康宏 笹島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2018229800A priority Critical patent/JP7222684B2/ja
Application filed by Organo Corp, Japan Organo Co Ltd filed Critical Organo Corp
Priority to EP23173698.4A priority patent/EP4234070A3/en
Priority to CN201980081017.5A priority patent/CN113165912A/zh
Priority to KR1020217019703A priority patent/KR102630732B1/ko
Priority to EP19892058.9A priority patent/EP3892591A4/en
Priority to PCT/JP2019/038550 priority patent/WO2020116005A1/ja
Priority to TW108140894A priority patent/TW202039061A/zh
Publication of JP2020089852A publication Critical patent/JP2020089852A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7222684B2 publication Critical patent/JP7222684B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】経済的で廃棄物量が少ないろ過膜の再生方法を提供する。【解決手段】本発明は、含油排水に浸漬され、含油排水をろ過するろ過膜3の再生方法に関する。本発明によれば、含油排水をろ過したろ過膜3は界面活性剤を含む薬剤で再生される。【選択図】図1

Description

本発明は、ろ過膜の再生方法及び再生装置、並びに含油排水のろ過方法及びろ過装置に関し、特に含油排水をろ過した後のろ過膜の再生方法に関する。
含油排水をろ過して減量化する技術が知られている。含油排水の一例として、船舶の排ガススクラバから排出されるスクラバ排水が挙げられる。排ガススクラバは、船舶に搭載されるディーゼルエンジンの排ガスに含まれる硫黄酸化物(SOx)を除去する装置である。排ガススクラバにはいくつかの種類があるが、その一つとして水洗浄式が知られている。水洗浄式の排ガススクラバでは、ディーゼルエンジンの排ガスに洗浄水を噴霧し、噴霧された洗浄水を排ガスと気液接触させ、SOxを吸着して除去する。スクラバ排水はSOxの他、排ガスに含まれている煤塵などの微細粒状体、油分、芳香族炭化水素等を含む。スクラバ排水は例えばろ過膜によって浄化することができる。
含油排水は高粘度である場合があり、ろ過膜でろ過を行うと膜面に含油排水がケーキ状に付着することがある。ケーキは徐々に圧密され膜閉塞が進行する。このため、含油排水の流路を確保するため、凝集ろ過や珪藻土ろ過が行われることがある(特許文献1)。これらの方法では、ろ過膜の膜面に粒径の大きい凝集物や珪素土が付着するため、含油排水の流路の確保が容易となる。
特開平4−190808号公報
凝集ろ過や珪藻土ろ過は凝集剤や珪藻土の定期的な補充が必要であるため、ランニングコスト及び廃棄物量の低減が難しい。
本発明は経済的で廃棄物量が少ないろ過膜の再生方法を提供することを目的とする。
本発明は、含油排水に浸漬され、含油排水をろ過するろ過膜の再生方法に関する。本発明によれば、含油排水をろ過したろ過膜は界面活性剤を含む薬剤で再生される。
界面活性剤は安価であり廃棄物量も少ない。従って、本発明によれば経済的で廃棄物量が少ないろ過膜の再生方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るろ過装置の概略構成図である。 逆洗の前後における吸引圧力の変化を示す模式図である。 第1の実施形態の変形例に係るろ過装置の概略構成図である。 セラミック膜の概略構造を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るろ過装置の概略構成図である。 本発明の第3の実施形態に係るろ過装置の概略構成図である。 実施例における通水日数と吸引圧力との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明のいくつかの実施形態について説明する。本発明は含油排水をろ過するろ過装置に適用される。含油排水としては船舶の排ガススクラバ(図示せず)から排出されるスクラバ排水の他、食品工場から排出される油かすを含んだ廃液などが挙げられ、本発明は油分を含む液体に広く適用することができる。スクラバ排水は油分のほか懸濁物質(SS)も含んでいる。
図1は本発明の第1の実施形態に係るろ過装置1の概略構成図を示している。含油排水のろ過装置1は、膜浸漬槽2と、膜浸漬槽2に収容されたろ過膜3と、膜浸漬槽2に含油排水を供給する含油排水供給手段4と、含油排水のろ過水を吸引する吸引手段5と、吸引されたろ過水を貯蔵するろ過水タンク(ろ過水貯蔵手段)6と、を有している。ろ過膜3はろ過膜3が浸漬されている含油排水をろ過する。ろ過膜3は中空糸膜フィルタ3Aであり、複数の中空糸膜フィルタ3Aを束ねたバンドルが複数本、共通の上部支持部7Aと下部支持部7Bとの間に設けられている。中空糸膜フィルタ3Aはケーシング等で覆われておらず、膜浸漬槽2の含油排水に対してむき出しの状態とされている。中空糸膜フィルタ3Aの材料としては親水性の高いものであれば限定されないが、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PES(ポリエーテルスルホン)、PAN(ポリアクリロニトリル)などが挙げられる。図1は概念図であり、2本の中空糸膜フィルタ3Aだけを図示している。
中空糸膜フィルタ3Aの外側から中空糸膜フィルタ3Aの側壁に接液する含油排水は中空糸膜フィルタ3Aの側壁でろ過され、油分、SS等(以下、油分等という)が側壁の外側に残存し、油分等が除去または低減されたろ過水が中空糸膜フィルタ3Aの内側空間に侵入する。以下の説明において、中空糸膜フィルタ3Aの外側空間を1次側空間8、中空糸膜フィルタ3Aの内側空間を2次側空間9という。膜浸漬槽2はろ過膜3の設置スペースよりも十分に大きな容積を有し、膜浸漬槽2とろ過膜3との間の空間が含油排水に含まれる高粘度の油成分で閉塞されることが防止される。含油排水供給手段4は膜浸漬槽2に含油排水を供給する含油排水供給ライン4Aを有している。含油排水は一例ではスクラバ装置から排出されるスクラバ排水である。含油排水供給手段4はろ過膜3を含油排水で浸漬可能な含油排水の供給能力を有している。
中空糸膜フィルタ3Aの2次側空間9には吸引ライン5Aが接続されている。吸引ライン5Aにはろ過水を2次側空間9に吸引するための吸引ポンプ5Bが設けられている。吸引ライン5Aと吸引ポンプ5Bはろ過水の吸引手段5を構成する。図示は省略するが、水頭圧を利用してろ過水を吸引するようにしてもよい。例えば、吸引ライン5Aを上下方向に配置し、ろ過水が下向きに流れるようにすることでろ過水を2次側空間9に吸引するための駆動力を得ることができる。吸引ライン5Aにはさらに吸引ライン5Aの圧力、すなわち吸引圧力を測定する圧力計10が設けられている。圧力計10の測定値と膜浸漬槽2の液位から、中空糸膜フィルタ3Aに生じている差圧(1次側空間8と2次側空間9の圧力差)を算出することもできる。2次側空間9に吸引されたろ過水は、所定の水質基準を満たすことが確認された後、系外に排出することができる。ろ過水の一部は、吸引ライン5Aに接続されたろ過水タンク6に貯蔵され、逆洗水として利用される。ろ過水タンク6には逆洗ライン11が接続されている(図1では吸引ライン5Aと区別するため、破線で表示している)。逆洗ライン11は中空糸膜フィルタ3Aと吸引ポンプ5Bとの間の位置で吸引ライン5Aに合流している。逆洗ライン11には逆洗水を圧送するための逆洗ポンプ12が設けられている。逆洗時にはろ過水タンク6に貯蔵されたろ過水が逆洗ライン11を通って中空糸膜フィルタ3Aの2次側空間9に供給され、中空糸膜フィルタ3Aの膜面に付着した油分等が剥離され、1次側空間8に放出される。膜浸漬槽2の内部には攪拌翼14が設けられている。攪拌翼14はモータ15によって回転駆動され、膜浸漬槽2の内部の含油排水を攪拌する。これによって油分等の沈降や浮上を防止し、ろ過効率を高めることができる。膜浸漬槽2の下部には内部の含油排水を排出するための排水ライン16が設けられている。
ろ過装置1は薬剤貯蔵タンク17Aと薬剤貯蔵タンク17Aを逆洗ライン11に接続する薬剤供給ライン17Bと、を有している。薬剤貯蔵タンク17Aを薬剤供給ライン17Bは薬剤供給手段17を構成する。また、薬剤供給手段17と膜浸漬槽2と逆洗ライン11は中空糸膜フィルタ3Aの再生装置18を構成する。ろ過膜3の再生装置18は、含油排水に浸漬され含油排水をろ過する中空糸膜フィルタ3Aを再生する。薬剤は界面活性剤を含み、好ましくは水酸化ナトリウムをさらに含んでいる。
ろ過装置1は以下のように作動する。排ガススクラバからの含油排水は含油排水供給手段4によって膜浸漬槽2に供給される。吸引ポンプ5Bの吸引圧力によって含油排水は1次側空間8から2次側空間9に移動し、油分等が中空糸膜フィルタ3Aに捕捉される。この間、攪拌翼14で膜浸漬槽2の含油排水を攪拌することが好ましい。中空糸膜フィルタ3Aの膜面に油分等が付着するため、一定時間吸引ポンプ5Bを作動させてろ過工程を行った後、吸引ポンプ5Bを停止し、不図示の弁を切り替えて、逆洗ライン11による短時間の逆洗(この逆洗を簡易逆洗という)を行う。このようにろ過と簡易逆洗をセットとして、これを繰り返すことで中空糸膜フィルタ3Aの性能を維持しながらろ過工程を行うことができる。
しかしながら、この方法では簡易逆洗の効果が限定的であるため、中空糸膜フィルタ3Aの1次側空間8に面する膜面には時間とともに油分等がケーキ状に付着していく。このため、従来はろ過と簡易逆洗をセットとする運転を所定時間行った後、流水や薬剤による洗浄ないし再生を行い、膜面に付着したケーキを除去し、再生された中空糸膜フィルタで再び含油排水のろ過を行っている。図2には、従来の方法で中空糸膜フィルタを再生する前後における吸引圧力の変化を模式的に示している。ここでは、新品の中空糸膜フィルタを用いてろ過を行っており、時間とともに中空糸膜フィルタの膜面にケーキが付着し吸引圧力が上昇している(ろ過工程A)。吸引圧力が一定のレベルに達したときに再生を行う(図2のB)。これによって、中空糸膜フィルタの膜面に付着したケーキが除去され、吸引圧力が回復する。その後ろ過を行うと吸引圧力は再び上昇する(ろ過工程C)。しかし、吸引圧力は前回のろ過工程と比べてより急激に増加する。すなわち、図2に示すように、吸引圧力は前回のろ過工程(ろ過工程A)の増加率(破線で示す)よりも大きな増加率で増加する。
これに対し、本実施形態では、含油排水をろ過した中空糸膜フィルタ3Aは、逆洗時に界面活性剤を含む薬剤で再生される。界面活性剤には、イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤があり、イオン性界面活性剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤に分類される。本発明における界面活性剤としては、いずれの種類の界面活性剤でも適用可能であるが、非イオン性界面活性剤またはアニオン界面活性剤が排水に含まれる懸濁物質、油分との親和性の観点から好ましい。特に、非イオン性界面活性剤であれば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを主成分にしたもの(例えば、セドラン(三洋化成工業株式会社製)など)やポリオキシエチレン脂肪酸ジエステルやポリオキシエチレン脂肪酸モノエステルを主成分としたもの(例えば、イオネット(三洋化成工業株式会社製)など)が好ましく、アニオン界面活性剤では、ドデシルジメチルアミンオキドやドデシル硫酸ナトリウムを主成分としたもの(例えば、MCL−20(住友電気工業株式会社製)など)が好ましい。また、非イオン性界面活性剤とアニオン界面活性剤とが含まれているもの(例えば、ピンク石鹸(monotaRO社製)など)も好ましい。
薬剤は薬剤供給ライン17Bから逆洗水に添加される。図2に示すように、吸引圧力は従来例と同程度まで低下し(回復し)、再生直後(図2のB)においては本実施形態と従来例で吸引圧力に顕著な差はない。しかし、本実施形態では、その後のろ過工程における吸引圧力の増加は従来例よりも緩やかであり、かつ吸引圧力の増加率は前回のろ過工程(ろ過工程A)の増加率(破線)よりも小さい。
この理由は以下のように考えられる。本実施形態においても従来例においてもケーキは薬剤によって完全に除去されない(中空糸膜フィルタ3Aの膜面は新品状態には戻らない)。このため、従来例においては僅かに付着した(残存した)油分等に新たな油分等が付着しやすくなり、新品状態と比べて油分等の付着速度が速くなる。この結果、吸引圧力は急激に増加する。これに対して、本実施形態では僅かに付着した(残存した)油分等が界面活性剤で覆われ、親水基である−OH基などが表面に形成されるため、新たな油分等の付着が生じにくくなる。換言すれば、中空糸膜フィルタ3Aの膜面に付着した油分等の表面が界面活性剤によって一種の改質を受け、新たな油分等が付着しにくくなっている。
なお、逆洗を行うタイミング(薬剤による再生を行うタイミング)は特に限定されないが、逆洗は中空糸膜フィルタ3Aの膜面への油分等の付着量が小さいときに実施することが好ましい。逆洗のタイミングは、例えば圧力計10で測定した2次側空間9の圧力が所定値を下回ったとき(1次側空間8と2次側空間9の差圧が所定値を越えたとき)または、吸引ライン5Aの流量が所定値を下回ったときとすることができる。あるいは、中空糸膜フィルタ3Aの膜面に付着したケーキの膜厚をカメラで撮像し測定してもよい。一般的な使用環境であれば、薬剤による再生は数時間から数日に1回の頻度で行えば十分である。
さらに、逆洗時に攪拌翼14によって、中空糸膜フィルタ3Aの周囲の含油排水(ろ過膜3の周囲の薬剤が含まれる液体の一例)を攪拌してもよい。攪拌効果によってケーキの膜面からの剥離が促進される。また、逆洗の前に膜浸漬槽2の含油排水を排水ライン16から排水してもよい。
図3は第1の実施形態の変形例を示す。本変形例は、ろ過膜3としてセラミック膜3Bが使用されている点で第1の実施形態と異なり、その他の構成は第1の実施形態と同じである。セラミック膜3Bは親水性の膜であることが好ましい。膜浸漬槽2には一つまたは複数のセラミック膜3Bがむき出しで収容される。複数のセラミック膜3Bが収容される場合、隣接するセラミック膜3Bの間に含油排水が流通可能なギャップが設けられる。図4にセラミック膜3Bの概略構造を示す。セラミック膜3Bはセラミック製の平膜であり、内部に含油排水が流通する複数の流路41が形成されている。流路はセラミック膜3Bの2次側空間9を形成する。流路41の両端はセラミック膜3Bの側面で開口しており、両端には集水管107A,107B(図3参照)が接続されている。集水管107A,107Bは吸引ライン5Aに接続されている。含油排水は矢印43で示すようにセラミック膜3Bの外表面からセラミックの無数の細孔を通って内部に浸透し、矢印44で示すように流路41に排出される。粒径の大きな油分等はセラミック膜3Bの外表面にとどまり、粒径の小さな油分等はセラミックの細孔に捕捉され、流路41には油分等が十分に除去されたろ過水が集水される。このようなセラミック膜3Bを用いた場合でも界面活性剤を含む薬剤で逆洗再生することで同様の効果が得られる。
図5は本発明の第2の実施形態に係るろ過装置1の概略構成図を示している。本実施形態では、薬剤は含油排水供給ライン4Aに注入される。ろ過膜3の再生時には、薬剤が添加された含油排水を含油排水供給ライン4Aから供給しながら、ろ過膜3が逆洗される。換言すれば、ろ過膜が浸漬されている含油排水に含油排水供給ライン4Aから新たな含油排水を加えながらろ過膜3が逆洗され、薬剤は新たな含油排水に添加される。この際、攪拌翼14によってろ過膜3の周囲の含油排水(ろ過膜3の周囲の薬剤が含まれる液体の一例)を攪拌してもよい。本実施形態によれば、逆洗により膜表面に堆積した油分等の一部が剥離し、膜表面に残った油分等に界面活性剤が付着する。これによって新たな油分等の堆積が起こりにくくなるため、ろ過圧力の上昇が緩やかになる。ただし、逆洗によって剥離する油分等は一部であるため、浸漬槽内の水を抜いて膜を露出し、吹きつけ洗浄などで油分などを落としてから界面活性剤に接触させることが望ましい。ろ過膜3は中空糸膜フィルタ3Aであっても、セラミック膜3Bであってもよい。
第2の実施形態の変形例として、まず、ろ過膜3が浸漬される含油排水を排水ライン16によって排水し、その後薬剤が添加された含油排水を含油排水供給ライン4Aから膜浸漬槽2に供給してもよい。ろ過膜3は薬剤が添加された含油排水で再浸漬される。この際、攪拌翼14によってろ過膜3の周囲の含油排水(ろ過膜3の周囲の薬剤が含まれる液体の一例)を攪拌してもよい。本変形例は第2の実施形態に係るろ過装置1と同じ構成のろ過装置1を用いて実施することができる。本変形例も第2の実施形態と同様の効果を奏する。
図6は本発明の第3の実施形態に係るろ過装置1の概略構成図を示している。本実施形態では、第1の清水供給ライン19が膜浸漬槽2に接続されている。薬剤供給ライン17Bが第1の清水供給ライン19に合流しており、第1の清水供給ライン19からは薬品が添加された清水が供給される。また、膜浸漬槽2の上部には清水の吹き付け装置20が設けられている。吹き付け装置20は第2の清水供給ライン22を介して清水タンク21に接続されている。吹き付け装置20は清水をろ過膜3に吹き付けることができれば特に限定されないが、多数のノズルを備えた散水手段などを用いることができる。本実施形態では、まず含油排水が貯蔵された膜浸漬槽2に、清水タンク21に貯蔵された清水を、第2の清水供給ライン22を介して吹き付け装置20でろ過膜3に吹き付ける。これによって予めろ過膜3を露出させることができる。ケーキを下に落とすため、清水はろ過膜3の上から下に向けて吹き付けることが望ましい。これによって膜表面に付着したケーキの一部が剥離される。次に、排水ライン16を通して膜浸漬槽2の含油排水を排水する。その後、薬剤が添加された清水を第1の清水供給ライン19から膜浸漬槽2に供給し、ろ過膜3を再浸漬する。この際、攪拌翼14によってろ過膜3の周囲の薬剤が添加された清水(ろ過膜3の周囲の薬剤が含まれる液体の一例)を攪拌してもよい。なお、吹き付け装置20は省略することもできる。この場合、排水ライン16を通して膜浸漬槽2の含油排水を排水した後、薬剤が添加された清水を第1の清水供給ライン19から膜浸漬槽2に供給し、ろ過膜3を再浸漬する。ろ過膜3は中空糸膜フィルタ3Aであっても、セラミック膜3Bであってもよい。
(実施例)
図1に示すろ過装置1を用いて、第1のろ過工程と、中空糸膜フィルタ3Aの再生工程と、第2のろ過工程とを行い吸引圧力の変化を測定した。具体的には、含油排水としてカーボンブラック含有液を用い、第1のろ過工程において吸引圧力が所定値まで上昇した後、薬剤を含む再生液に中空糸膜フィルタ3Aを約3時間浸漬し、その後第2のろ過工程を行った。第1及び第2のろ過工程では約30分のろ過と約1分の逆洗のセットを繰り返し実施した。実施例1では、界面活性剤(ドデシルジメチアミンオキドを主成分とする)と1%濃度の水酸化ナトリウムとを含む再生液を用い、実施例2では、界面活性剤(ドデシルジメチアミンオキドを主成分とする)のみを含む再生液を用いた。再生液は水に薬剤を溶かしたものを用いた。比較例は薬剤による再生を行わず、流水洗浄のみを行った。図7は第2のろ過工程の開始時点からの通水時間(単位:日)と吸引圧力との関係を示している。比較例では通水日数の経過とともに徐々に吸引圧力が増加している。実施例1,2では吸引圧力は徐々に増加しているが増加率は比較例より小さい。特に実施例1は吸引圧力の増加率が最小であった。実施例1は水酸化ナトリウムを含む薬剤を用いているため、水酸化ナトリウムの加水分解によって油分等の分解が促進されたと考えられる。ただし、実施例2に示すように水酸化ナトリウムを用いない場合でも比較例と比べると吸引圧力の増加が抑えられ、本発明の効果が得られる。
以上、本発明を実施形態と実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されない。例えば、本実施形態は含油排水をろ過するろ過膜の再生方法を対象としているが、本発明は油分以外の高粘性物質を含む液体をろ過するろ過膜の再生にも用いることができる。粘性の高い物質がろ過膜の膜面に付着すると本実施形態と同様、付着した物質による膜閉塞あるいは吸引圧力の増加が生じる。また、本実施形態では膜浸漬槽2を用いてろ過膜の再生を行っているが、ろ過膜の再生は専用の再生槽で行うこともできる。すなわち、ろ過膜の再生を行うときはろ過膜を膜浸漬槽2から取り出し、界面活性剤、より好ましくは水酸化ナトリウムをさらに含む再生液に浸漬し、再生されたろ過膜を膜浸漬槽2に戻すことができる。また、ろ過膜装置の連続運転が求められる場合は、複数のろ過膜装置を並列設置してもよい。再生が必要な系統を隔離することで、ろ過膜装置の運転と、隔離したろ過膜の再生と、を同時に行うことができる。さらに、ケーキの剥離を促進するため、膜浸漬槽2の底部に空気吹き出し部を設けてエアレーション操作を行ってもよい。
1 ろ過装置
2 膜浸漬槽
3 ろ過膜
4 含油排水供給手段
5 吸引手段
5A 吸引ライン
5B 吸引ポンプ
6 ろ過水貯蔵手段
11 逆洗ライン
12 逆洗ポンプ
14 攪拌翼
16 浸漬液排水ライン
17 薬剤供給手段
17A 薬剤貯蔵タンク
17B 薬剤供給ライン
18 再生装置
19 第1の清水供給ライン
20 吹き付け装置
21 清水タンク
22 第2の清水供給ライン

Claims (10)

  1. 含油排水に浸漬され、前記含油排水をろ過するろ過膜の再生方法であって、
    前記含油排水をろ過した前記ろ過膜を、界面活性剤を含む薬剤で再生することを有する、ろ過膜の再生方法。
  2. 前記薬剤は水酸化ナトリウムを含む、請求項1に記載のろ過膜の再生方法。
  3. 前記ろ過膜を逆洗することを有し、前記薬剤は逆洗水に添加される、請求項1または2に記載のろ過膜の再生方法。
  4. 前記ろ過膜が浸漬される前記含油排水に新たな含油排水を加えながら前記ろ過膜を逆洗することを有し、前記薬剤は前記新たな含油排水に添加される、請求項1または2に記載のろ過膜の再生方法。
  5. 前記ろ過膜が浸漬される前記含油排水を排水し、その後前記薬剤が添加された含油排水で前記ろ過膜を再浸漬する、請求項1または2に記載のろ過膜の再生方法。
  6. 前記ろ過膜が浸漬される前記含油排水を排水し、その後前記薬剤が添加された清水で前記ろ過膜を再浸漬する、請求項1または2に記載のろ過膜の再生方法。
  7. 前記ろ過膜の周囲の前記薬剤が含まれる液体を攪拌する、請求項3から6のいずれか1項に記載のろ過膜の再生方法。
  8. 含油排水でろ過膜を浸漬し、前記ろ過膜が浸漬される前記含油排水を前記ろ過膜でろ過することと、
    請求項1から7のいずれか1項に記載のろ過膜の再生方法によって、前記含油排水をろ過した前記ろ過膜を再生することと、
    再生された前記ろ過膜で再び含油排水をろ過することと、を含む含油排水のろ過方法。
  9. 含油排水に浸漬されるろ過膜であって、浸漬される前記含油排水をろ過するろ過膜の再生装置であって、
    前記ろ過膜が収容される膜浸漬槽と、
    前記ろ過膜を再生させる薬剤を前記膜浸漬槽に供給する供給手段と、を有し、
    前記薬剤は界面活性剤を含む、ろ過膜の再生装置。
  10. 請求項9に記載のろ過膜の再生装置と、
    前記膜浸漬槽に収容されたろ過膜と、
    前記膜浸漬槽に前記含油排水を供給し、前記ろ過膜を前記含油排水で浸漬可能な含油排水供給手段と、
    前記含油排水のろ過水を吸引する吸引手段と、を有する含油排水のろ過装置。
JP2018229800A 2018-12-07 2018-12-07 ろ過膜の再生方法及び再生装置、並びに含油排水のろ過方法及びろ過装置 Active JP7222684B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018229800A JP7222684B2 (ja) 2018-12-07 2018-12-07 ろ過膜の再生方法及び再生装置、並びに含油排水のろ過方法及びろ過装置
CN201980081017.5A CN113165912A (zh) 2018-12-07 2019-09-30 含油排水的过滤装置及过滤方法、以及过滤膜装置的再生方法及再生装置
KR1020217019703A KR102630732B1 (ko) 2018-12-07 2019-09-30 오일 함유 배수의 여과장치 및 여과방법 그리고 여과막 장치의 재생방법 및 재생장치
EP19892058.9A EP3892591A4 (en) 2018-12-07 2019-09-30 DEVICE AND METHOD FOR FILTERING OIL CONTAINED DRAINAGE WATER AND METHOD AND DEVICE FOR RECOVERING FILTRATION MEMBRANE DEVICE
EP23173698.4A EP4234070A3 (en) 2018-12-07 2019-09-30 Appratus and method for filtrating oil-containing drainage water, and method and apparatus for restoring filtration membrane device
PCT/JP2019/038550 WO2020116005A1 (ja) 2018-12-07 2019-09-30 含油排水のろ過装置及びろ過方法並びにろ過膜装置の再生方法及び再生装置
TW108140894A TW202039061A (zh) 2018-12-07 2019-11-12 含油排水之過濾裝置及過濾方法、過濾膜裝置之再生方法及再生裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018229800A JP7222684B2 (ja) 2018-12-07 2018-12-07 ろ過膜の再生方法及び再生装置、並びに含油排水のろ過方法及びろ過装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020089852A true JP2020089852A (ja) 2020-06-11
JP7222684B2 JP7222684B2 (ja) 2023-02-15

Family

ID=71012127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018229800A Active JP7222684B2 (ja) 2018-12-07 2018-12-07 ろ過膜の再生方法及び再生装置、並びに含油排水のろ過方法及びろ過装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7222684B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002530188A (ja) * 1998-11-23 2002-09-17 ゼノン、エンバイロンメンタル、インコーポレーテッド 浸漬型薄膜を用いる水の濾過
JP2005028336A (ja) * 2003-07-11 2005-02-03 Daicel Chem Ind Ltd 洗車排水処理装置の運転方法
JP2010149123A (ja) * 2008-11-28 2010-07-08 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 海水淡水化方法および海水淡水化装置
WO2011101961A1 (ja) * 2010-02-17 2011-08-25 住友電工ファインポリマー株式会社 含油排水処理用の分離膜モジュール、含油排水処理方法および含油排水処理装置
JP2013031839A (ja) * 2011-07-06 2013-02-14 Mitsubishi Rayon Co Ltd 濾過膜洗浄剤および濾過膜の洗浄方法
JP2014057931A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Toray Ind Inc 造水方法
JP2016055236A (ja) * 2014-09-08 2016-04-21 住友電気工業株式会社 濾過装置及び濾過膜の洗浄方法
JP2017056371A (ja) * 2015-09-14 2017-03-23 国立大学法人北海道大学 ろ過装置の運転方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002530188A (ja) * 1998-11-23 2002-09-17 ゼノン、エンバイロンメンタル、インコーポレーテッド 浸漬型薄膜を用いる水の濾過
JP2005028336A (ja) * 2003-07-11 2005-02-03 Daicel Chem Ind Ltd 洗車排水処理装置の運転方法
JP2010149123A (ja) * 2008-11-28 2010-07-08 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 海水淡水化方法および海水淡水化装置
WO2011101961A1 (ja) * 2010-02-17 2011-08-25 住友電工ファインポリマー株式会社 含油排水処理用の分離膜モジュール、含油排水処理方法および含油排水処理装置
JP2013031839A (ja) * 2011-07-06 2013-02-14 Mitsubishi Rayon Co Ltd 濾過膜洗浄剤および濾過膜の洗浄方法
JP2014057931A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Toray Ind Inc 造水方法
JP2016055236A (ja) * 2014-09-08 2016-04-21 住友電気工業株式会社 濾過装置及び濾過膜の洗浄方法
JP2017056371A (ja) * 2015-09-14 2017-03-23 国立大学法人北海道大学 ろ過装置の運転方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7222684B2 (ja) 2023-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4704475B2 (ja) 逆洗量が減少した処理
KR102439657B1 (ko) 스크러버 배수의 정화 장치 및 방법, 그리고 염분 농도차 발전 시스템
WO2011158559A1 (ja) 膜モジュールの洗浄方法
KR101902185B1 (ko) 버블층을 이용한 미세입자 제거 및 가스 처리용 스크러버
JP7222684B2 (ja) ろ過膜の再生方法及び再生装置、並びに含油排水のろ過方法及びろ過装置
JP2023063447A (ja) 含油排水のろ過装置
JP4828964B2 (ja) ステンレス鋼帯の洗浄装置
WO2020116005A1 (ja) 含油排水のろ過装置及びろ過方法並びにろ過膜装置の再生方法及び再生装置
JP6022811B2 (ja) 油水分離装置
KR100407180B1 (ko) 나선형 분리막의 세정방법 및 장치
JPH0667456B2 (ja) 濾過装置
CN204911249U (zh) 一种用于制备中水的浸没式超滤系统
KR200342377Y1 (ko) 오일탱크 세척장치
JP3453695B2 (ja) 油水分離装置
CN215756811U (zh) 一种化工废水处理装置
CN220387318U (zh) 可在线清洁的循环罐以及钢材清洗系统
JP3359448B2 (ja) 油水分離装置
KR100975694B1 (ko) 오폐수 여과장치
RU2143503C1 (ru) Линия для гальванохимической обработки деталей
JP2006002219A (ja) 金属表面洗浄防錆方法とそのシステム
JP2004162157A (ja) 洗浄液再生装置を備えた洗浄システム
CN117597179A (zh) 油的净化
JP2009136850A (ja) 浮遊粒子状物質除去装置
JP2022129028A (ja) 排水ろ過装置及び排水ろ過方法
McLaughlin Closed-loop cleaner recycling

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7222684

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150