JP2020088595A - 通信装置、通信方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】DTMF信号の存在を容易に確認可能とする通信装置を提供する。【解決手段】通信装置は、RTP送受信部と分析制御部を備える。RTP送受信部は、RTPパケットを送受信する。分析制御部は、RTPパケットを伝送する通信網に品質劣化が生じているか否かを判定する。さらに、分析制御部は、通信網に品質劣化が生じていると判定した場合に、RTPパケットに格納されて送受信されるDTMF信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、通信装置、通信方法及びプログラムに関する。
VoIP(Voice over Internet Protocol)技術における音声通話サービスでは、非特許文献1に示されるRTP(Real time Transport Protocol)プロトコルを用いた通信が多く利用されている。その際、RTPパケットが流れる通信(ネットワーク)では、異種網間又は事業者間通信網等の通信網の境界にてゲートウェイ装置を設置し、パケット通信を実現することが多い。
ここで、通話サービスにおいて、ユーザ端末の各プッシュボタンにDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号(非特許文献2参照)を割り当て、コールセンタ等のサービスに利用していることがある。なお、DTMF信号は、4種類の低群周波数(697Hz、770Hz、852Hz、941Hz)と4種類の高群周波数(1209Hz、1336Hz、1477Hz、1633Hz)から各々1つずつ周波数を選択し、加算することで生成される信号である。
コールセンタを初めとした各種サービスにおいて、DTMF信号は「みなし音声」として扱われる。つまり、DTMF信号はRTPプロトコルに準拠したRTPパケットとしてネットワーク上で送受信される(みなし音声RTPパケットによる通信)。
あるいは、DTMF信号は、RFC(Request for Comments)4733(非特許文献3参照)に記載されているDTMF信号に関わる情報(digit番号、信号レベル等)を所定のフィールドに格納したRTPパケットの1種として送受信される場合もある。
なお、「みなし音声RTPパケットによる通信」であってもRFC4733による形式であっても、DTMF信号の信号長はRTPパケットを連続して送信するパケット数に相当する。なお、「みなし音声RTPパケットによる通信」において、1つのRTPパケットに、利用する音声符号化方式で符号化済の音声フレーム、あるいはDTMF信号情報を複数同梱するような場合もある。このような場合には、RTPパケット数ではなく符号化済の音声フレームの数がDTMF信号長に相当する。
非特許文献4には、RTPの統計情報や通信品質に関するRTCP−XR(Real-time Transport Control Protocol - extended report)が開示されている。また、特許文献1には、RTPパケットにDTMF信号が含まれているか否かを判定するための周波数解析手法が開示されている。
特開2000−324519号公報
H. Schulzrinne, S. Casner, R. Frederick, V. Jacobson, "RTP: A Transport Protocol for Real-Time Applications", RFC3550, July 2003, [平成30年10月25日検索]、インターネット<URL:http://www.ietf.org/rfc/rfc3550.txt> ITU-T "MULTIFREQUENCY PUSH-BUTTON SIGNAL RECEPTION", Q.24, [平成30年10月25日検索]、インターネット<URL:https://www.itu.int/rec/T-REC-Q.24/en> H. Schulzrinne and T.Taylor, "RTP Payload for DTMF Digits, Telephony Tones, and Telephony Signals", RFC4733, December 2006,[平成30年10月25日検索]、インターネット<URL:http://www.ietf.org/rfc/rfc4733.txt> T. Friedman, R. Caceres, A. Clark, "RTP Control Protocol Extended Reports (RTCP XR)", RFC3611, November 2003, [平成30年10月25日検索]、インターネット<URL:http://www.ietf.org/rfc/rfc3611.txt>
なお、上記先行技術文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。以下の分析は、本発明者らによってなされたものである。
上述のように、RTPパケットにDTMF信号が格納されることがある。その際、十分に長い信号長(DTMF信号長)でDTMF信号を送信すれば、送信先装置では当該信号の存在を認識しやすい。
一方、DTMF信号が送受信される通信では、音声通話も行われるため、特別な理由がない限り過度に長い信号長でのDTMF信号の送信は好ましくない。また、DTMF信号に関する仕様として非特許文献2に開示されたITU−T Q.24等があり、DTMF信号長の下限定義値に近接した信号長で送信するような、DTMF信号を検出する装置側にとっては厳しい動作仕様をもつ送信装置も存在する。
しかし、RTPパケットが経由するIP(Internet Protocol)通信網での輻輳・障害等によるゆらぎやパケットロス等の発生影響により、送信先装置にて所定のDTMF信号の検出・認識が困難な状況も発生する可能性がある。
例えば、図2に示すネットワークシステム(通信システム)を考える。図2に示すネットワークには、配下にモバイル端末等に代表されるユーザ端末102と通信する通信網を備え、他のIP通信網との接続境界に配置されるようなゲートウェイ装置101a、101bが含まれる。
図2に示すRTPパケットの宛先となる送信先ゲートウェイ装置(あるいは、その先の通信装置)において、IP通信網におけるネットワークの輻輳や障害等により発生するパケットのロスや遅着等により、DTMF信号の検出及び認識が困難となる場合がある。そこで、RTPパケットの送信元となるゲートウェイ装置101a(あるいは、VoIP通信の基点となるユーザ端末102)において、送信制御を実行することが考えられる。つまり、ネットワークの影響による送信先装置(例えば、送信先となるゲートウェイ装置101b)でのDTMF信号の未検出や誤認識を軽減することを目標とした送信制御の実行が考えられる。
しかし、送信元装置からは、送信先装置又はその先のIP通信網の品質や、送信先装置におけるDTMF信号の検出状況が認識できない場合も想定され、当該送信元装置等が送信制御を行うために必要な状況を把握するのが難しいことがある。
本発明は、DTMF信号の存在を容易に確認可能とすることに寄与する、通信装置、通信方法及びプログラムを提供することを主たる目的とする。
本発明乃至開示の第1の視点によれば、RTP(Real time Transport Protocol)パケットを送受信する、RTP送受信部と、RTPパケットを伝送する通信網に品質劣化が生じているか否かを判定する、分析制御部と、を備え、前記分析制御部は、前記通信網に品質劣化が生じていると判定した場合に、RTPパケットに格納されて送受信されるDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行う、通信装置が提供される。
本発明乃至開示の第2の視点によれば、通信装置において、RTP(Real time Transport Protocol)パケットを送受信するステップと、RTPパケットを伝送する通信網に品質劣化が生じているか否かを判定するステップと、前記通信網に品質劣化が生じていると判定した場合に、RTPパケットに格納されて送受信されるDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行うステップと、を含む通信方法が提供される。
本発明乃至開示の第3の視点によれば、通信装置に搭載されたコンピュータに、RTP(Real time Transport Protocol)パケットを送受信する処理と、RTPパケットを伝送する通信網に品質劣化が生じているか否かを判定する処理と、前記通信網に品質劣化が生じていると判定した場合に、RTPパケットに格納されて送受信されるDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行う処理と、を実行させるプログラムが提供される。
なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
本発明乃至開示の各視点によれば、DTMF信号の存在を容易に確認可能とすることに寄与する、通信装置、通信方法及びプログラムが、提供される。
一実施形態の概要を説明するための図である。 第1の実施形態に係る通信システムの概略構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るゲートウェイ装置の処理構成の一例を示す図である。 U−Planeデータ処理部の変換動作を説明するための図である。 RTCPパケットのAPP種別の定義を説明するための図である。 U−Plane統計情報蓄積部に格納された情報の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るゲートウェイ装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係るユーザ端末の処理構成の一例を示す図である。 ゲートウェイ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
初めに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。また、各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。さらに、本願開示に示す回路図、ブロック図、内部構成図、接続図などにおいて、明示は省略するが、入力ポート及び出力ポートが各接続線の入力端及び出力端のそれぞれに存在する。入出力インターフェイスも同様である。
一実施形態に係る通信装置10は、RTP(Real time Transport Protocol)送受信部11と分析制御部12を備える(図1参照)。RTP送受信部11は、RTPパケットを送受信する。分析制御部12は、RTPパケットを伝送する通信網に品質劣化が生じているか否かを判定する。さらに、分析制御部12は、通信網に品質劣化が生じていると判定した場合に、RTPパケットに格納されて送受信されるDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行う。
上記通信装置10は、例えば、IP通信網を介して、DTMF信号を「みなし音声」又は「RFC4733形式」のRTPパケットを送受信するVoIP通信環境に配置される。通信装置10は、他の通信装置(例えば、下流の通信装置)におけるDTMF信号の認識情報やネットワーク品質(例えば、パケットロス率)の分析を行い、当該品質が劣化していると判断した場合、RTPパケットに関する送信制御を行う。例えば、通信装置10は、RTPパケットの送信元装置(上流の通信装置)に対してRTPパケットを送信する際のDTMF信号の時間長を増やすような送信制御の実施を指示する。具体的には、通信装置10は、送信元装置に対して、DTMF信号が格納され、連続して送信されるRTPパケットの数を増やすように指示する。あるいは、通信装置10は、自装置の内部モジュールにおいて、DTMF信号の時間長を増やすような変換動作を行いRTPパケットに関する送信制御を実施する。
このように、通信装置10は、ネットワーク品質を示す統計情報や他の装置におけるDTMF信号の認証情報に基づき、送信元装置に対して情報のフィードバックを行いRTPパケットに関する適切な送信制御の実施を促す。その結果、送信元装置が出力するDTMF信号が格納されたRTPパケットを下流の通信装置に確実に伝達することができるようになる。
以下に具体的な実施の形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。なお、各実施形態において同一構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
図2は、第1の実施形態に係る通信システムの概略構成の一例を示す図である。図2を参照すると、通信システムには、2台のゲートウェイ装置101a、101bと、ユーザ端末102が含まれる。なお、図2は例示であってシステムの構成を限定する趣旨ではないことは勿論である。
また、図2に示す2台のゲートウェイ装置101a、101bはそれぞれ同じ機能を備え、これらを区別する特段の理由がない場合には単に「ゲートウェイ装置101」と表記する。
図3は、第1の実施形態に係るゲートウェイ装置101の処理構成の一例を示す図である。図3を参照すると、ゲートウェイ装置101は、呼制御部201と、複数のU−Plane(User−Plane)処理部202a〜202nと、U−Plane統計情報記憶部210と、U−Plane分析・制御部211と、を含んで構成される。なお、以降の説明において、U−Plane処理部202a〜202nを区別する特段の理由がない場合には、単に「U−Plane処理部202」と表記する。
U−Plane処理部202は、第1のRTP送受信部203と、第1のRTCP(Real-time Transport Control Protocol)送受信部204と、U−Planeデータ処理部205と、統計情報記憶部206と、分析・制御部207と、第2のRTP送受信部208と、第2のRTCP送受信部209と、を含む。
U−Plane処理部202a〜202nのそれぞれは、上記各部を備える。
呼制御部201は、上位の呼制御装置、又は、対向の通信装置との呼制御を終端する。呼制御部201は、当該呼制御の内容に従い、配下のU−Plane処理部202に対し、該当する呼の通信が可能となるよう呼接続に関わる設定、制御、及びリソース管理等を行う。なお、図3は、U−Plane処理部202の個数(a〜n)分、複数の通信セッションが実施できることを想定した構成例である。
U−Plane処理部202は、呼制御部201からの指示に従い各機能部(各処理モジュール)に対し、U−Plane通信を行うための設定、制御を行い対象となる通信の呼のU−Plane通信を実現する。
第1のRTP送受信部203は、RTPパケットを送受信する。具体的には、第1のRTP送受信部203は、IP回線網から届く対象呼のRTPパケットの送受信を行う。第1のRTP送受信部203は、受信RTPパケットに含まれるU−Planeデータ(ユーザデータ)をU−Planeデータ処理部205へ出力する。
逆方向に関し、第1のRTP送受信部203は、U−Planeデータ処理部205から取得するパケットデータ情報を基にRTPパケットを構成し、当該構成したRTPパケットをIP回線の先の通信装置に向けて送信する。
第1のRTP送受信部203は、受信したRTPパケットから通信網(IP回線網)の品質を示す統計情報を算出する。例えば、第1のRTP送受信部203は、上記統計情報として、パケットロス率やジッタ値等を算出する。第1のRTP送受信部203は、当該算出した統計情報をU−Plane統計情報記憶部210に格納する。
さらに、第1のRTP送受信部203は、第1のRTCP送受信部204からの要求に応じて統計情報を算出する。算出された統計情報は、第1のRTCP送受信部204に出力される(第1のRTP送受信部203は要求に応答する)。
また、第1のRTP送受信部203は、第1のRTCP送受信部204から取得する情報であって、対向装置から送信されてくるRTCPパケット内に含まれるRTP統計情報(パケットロス率やジッタ値等)を使用してRTP送受信制御(自装置のRTP送受信制御)を行う。
第1のRTCP送受信部204は、対象通信呼のRTCPパケットの送受信を行う。第1のRTCP送受信部204は、受信RTCPパケットに含まれる各種統計情報を第1のRTP送受信部203に引き渡す。第1のRTCP送受信部204は、受信RTCPパケットに含まれる制御情報を分析・制御部207へ出力する。
第1のRTCP送受信部204は、定期的に第1のRTP送受信部203からRTPに関する統計情報を取得し、当該情報に基づきRTCPパケットを構築して送信する。第1のRTCP送受信部204は、第1のRTP送受信部203、又は、分析・制御部207からの情報又は指示を契機にしてRTCPパケットを構築し、IP回線網にRTCPパケットを送信することもある。
U−Planeデータ処理部205は、受信したRTPパケットに含まれるU−Planeデータに対して所定の変換処理を行う。具体的には、U−Planeデータ処理部205は、U−Planeデータに対して、呼制御部201からの設定・制御内容、又は、分析・制御部207からの指示内容にU−Planeデータを変換する。変換されたデータは、第2のRTP送受信部208に出力される。
また、U−Planeデータ処理部205は、取得したU−Planeデータを解析する。具体的には、U−Planeデータ処理部205は、U−PlaneデータがDTMF信号か否かの分析を行う。つまり、U−Planeデータ処理部205は、受信したRTPパケットにDTMF信号が格納されていたか否かの判定、分析を行う。
さらに、U−Planeデータ処理部205は、U−PlaneデータがDTMF信号と判定した際には、当該情報(U−PlaneデータはDTMF信号)を統計情報記憶部206に格納する。つまり、U−Planeデータ処理部205は、DTMF信号を検出した事実(DTMF信号の検出履歴)を統計情報記憶部206に格納する。
U−Planeデータ処理部205は、第2のRTP送受信部208から取得するU−Planeデータに対しても同様に、呼制御部201、又は、分析・制御部207からの指示内容に従いU−Planeデータに所定の変換処理を行う。その後、U−Planeデータ処理部205は、第1のRTP送受信部203へU−Planeデータを出力したり、該当方向のU−PlaneデータについてDTMF信号か否かの分析、DTMF信号と判定した際の情報格納処理を行う。
統計情報記憶部206は、各処理部(第1のRTP送受信部203、第1のRTCP送受信部204、U−Planeデータ処理部205、第2のRTP送受信部208、第2のRTCP送受信部209)から入力される情報(統計情報、DTMF信号に関する情報;DTMF検出履歴)を蓄積する。統計情報記憶部206は、分析・制御部207からの要求に応じて、当該情報を出力する。
分析・制御部207は、各種情報を分析し、U−Plane処理部202の各部を制御する。具体的には、分析・制御部207は、RTPパケットを伝送する通信網に品質劣化が生じているか否かを判定する。さらに、分析・制御部207は、通信網に品質劣化が生じていると判定した場合に、RTPパケットに格納されて送受信されるDTMF信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行う。
分析・制御部207は、統計情報記憶部206から取り出した統計情報やDTMF信号に関する情報を基に分析を行う。分析・制御部207は、当該分析結果に基づいて、RTPパケットの送信元へ情報の通知(情報のフィードバック)が必要か否かを判断する。
分析の結果、送信元へのフィードバックが必要と判断した場合には、分析・制御部207は、第1のRTCP送受信部204、又は、第2のRTCP送受信部209に制御情報を出力する。具体的には、分析・制御部207は、DTMF信号が所定の周波数の組み合わせによる「みなし音声」として格納されている場合、他の通信装置(送信元装置)に対して、RTPパケットに格納されるDTMF信号の信号長が長くなるように指示する。
あるいは、分析の結果、自装置でDTMF信号に関するU−Planeデータの変換が必要と判断した場合には、分析・制御部207は、U−Planeデータ処理部205へ変換指示を出力する。具体的には、分析・制御部は、DTMF信号がRFC4733の形式によりRTPパケットに格納されている場合、U−Planeデータ処理部205に対してDTMF信号の信号長が長くなるようにU−Planeデータを変換するように指示する。
第2のRTP送受信部208及び第2のRTCP送受信部209のそれぞれは、第1のRTP送受信部203及び第1のRTCP送受信部204と同様の機能を備える。第2のRTP送受信部208及び第2のRTCP送受信部209の説明に関し、第1のRTP送受信部203を第2のRTP送受信部208に、第1のRTCP送受信部204を第2のRTCP送受信部209に、IP回線網を他方のIP回線網にそれぞれ読み替えれば良い。
U−Plane統計情報記憶部210は、呼制御部201から取得する呼情報(IPアドレスやUDP(User Datagram Protocol)ポート番号など)、U−Plane処理部202a〜202nそれぞれからのRTP統計情報、DTMF信号の検出・認識履歴等を蓄積する。U−Plane統計情報記憶部210は、U−Plane分析・制御部211からの要求に応じて、上記蓄積されている情報を出力する。
U−Plane分析・制御部211は、U−Plane統計情報記憶部210から取り出した情報を基に分析を行う。具体的には、U−Plane分析・制御部211は、送信元へ情報の通知(情報のフィードバック)が必要と判断した場合には、U−Plane処理部202a〜202nのうち少なくとも1つに制御指示を出力する。
[動作の説明]
続いて、図3を参照しつつ第1の実施形態に係るゲートウェイ装置の動作を説明する。なお、図2のゲートウェイ装置101aをRTPパケットの送信元、ゲートウェイ装置101bを送信先として説明する。
[送信先装置(RTPパケットの受信装置)としての動作]
ゲートウェイ装置101bの呼制御部201は、上位の呼制御装置、又は、対向する通信装置とのやりとりによって決定した呼情報(IPアドレス、UDPポート番号、使用する音声符号化方式やRTPペイロードタイプ値等)によるRTP通信が可能となるようにU−Plane処理部202に呼設定・指示を行う。
U−Plane処理部202は、呼制御部201からの呼設定・指示により、内包する各機能部(第1のRTP送受信部203等)を制御することで所望のRTP通信を実現する。RTP通信について、一方のIP通信網から届くRTPパケットは、第1のRTP送受信部203で受信される。
第1のRTP送受信部203は、受信RTPパケット内のU−Planeデータを抽出し、RTPヘッダ情報(例えば、非特許文献1に記載のRTPのシーケンス番号やタイムスタンプ等)を付随情報として、U−Planeデータと共にU−Planeデータ処理部205に引き渡す。
U−Planeデータ処理部205は、呼設定内容に従いU−Planeデータと付随情報に対して所定の処理を行い、その結果を第2のRTP送受信部208へ出力する。第2のRTP送受信部208は、再び、U−PlaneデータをRTPパケット化して他方の通信網へ出力する。
なお、上述のU−Planeデータ処理部205による所定の処理とは、例えば、入出力が同一の音声符号化方式の場合にはU−Planeデータを加工せず転送する透過転送が該当する。あるいは、入出力が異なる音声符号化方式の場合にはU−Planeデータを復号して別の音声符号化方式で符号化するような変換処理が、上記所定の処理に該当する。
また、RFC4733形式のRTPパケットを受信した際には、U−Planeデータ処理部205は、受信側IP通信網と送信側IP通信網でRTPヘッダ情報(例えばペイロードタイプ値、シーケンス番号、タイムスタンプ値等)を付け替える等、付随情報の書き換えを行ったりもする。
上記説明した一連の流れに従い、一方のIP通信網から届くRTPパケット内のU−Planeデータは他方のIP通信網に出力される。その際、(送信先装置の立場の観点として)第1のRTP送受信部203、U−Planeデータ処理部205、第2のRTP送受信208、第2のRTCP送受信部209の各部はそれぞれ以下の動作も行う。
<第1のRTP送受信部203>
第1のRTP送受信部203は、受信RTPパケットに関する統計情報(例えば、ジッタ値、パケットロス率等)を算出する。また、第1のRTP送受信部203は、第1のRTCP送受信部204からの要求に対し、上記算出した統計情報を応答する。その際、第1のRTP送受信部203は、当該統計情報を統計情報記憶部206、U−Plane統計情報記憶部210に格納する。
<U−Planeデータ処理部205>
U−Planeデータ処理部205は、受信RTPパケットのRTPヘッダ情報と、U−Planeデータを解析し、当該U−PlaneデータにDTMF信号が含まれているか否かを判定する。
例えば、U−Planeデータ処理部205は、RTPヘッダ情報のペイロードタイプを確認し、対応するRTPパケットがみなし音声パケットかRFC4733形式のRTPパケットかを判定する。
RTPパケットが音声パケットであると判定された場合、U−Planeデータ処理部205は、当該パケットがDTMF信号を含む「みなし音声RTPパケット」か否かを判定する。具体的には、U−Planeデータ処理部205は、U−Planeデータを所定の(対応する)音声符号化方式で復号した後に周波数成分解析を行うことで、上記DTMF信号が受信RTPパケットに含まれるか否かを判定する。周波数成分解析の手法としては、例えば、高速フーリエ変換や特許文献1等にも記載されているGoertzelアルゴリズムを利用した方法を採用できる。但し、上記解析方法はこれらに限定されない。
DTMF信号が含まれると判定した際には、U−Planeデータ処理部205は、DTMF信号の情報(例えば、検出したdigit番号、信号長、信号レベルや雑音レベル、検出時刻等)を統計情報記憶部206に格納する。
<第2のRTCP送受信部209>
第2のRTCP送受信部209は、他方のIP通信網から届くRTCPパケットに含まれるRTP統計情報(ジッタ値、パケットロス数)を抽出し、当該RTP統計情報をU−Plane統計情報記憶部210に格納する。
<統計情報記憶部206>
統計情報記憶部206は、呼単位に各種統計情報を蓄積する。例えば、統計情報記憶部206は、各処理部から収集した下記のような統計情報を蓄積する。
・第1のRTP送受信部203から入力されるRTP統計情報(例えば、ジッタ値、パケットロス率)。
・U−Planeデータ処理部205から入力されるDTMF信号情報(例えば、検出したdigit番号、信号長、信号レベルや雑音レベル、検出時刻等)。
・第2のRTCP送受信部209から入力される(ゲートウェイ装置101bから見た場合の)RTPパケットの送信先から受信したRTCPパケットに含まれるRTP統計情報(例えば、ジッタ値、パケットロス率)。
<分析・制御部207>
分析・制御部207は、統計情報記憶部206から取り出した各種統計情報を基に、(送信先装置の立場として)以下の少なくとも1つの分析/指示/動作を行う。
動作a1:
分析・制御部207は、下記のケース1〜3のうち少なくとも1つが該当した場合に、下記に示す(a1−1)又は(a1−2)の指示を行う。より具体的には、分析・制御部207は、RTPパケットを受信した際に算出されたRTP統計情報、あるいは、自装置を基準として送信先である他方のIP通信網から届くRTCPパケットに含まれるRTP統計情報を分析した結果、下記のケース1〜3のいずれかに該当するか確認する。
ケース1:
ジッタ値、又は、パケットロス率が予め設定した指標(閾値)に比べて高い場合。分析・制御部207は、通信品質が悪化した場合に下記の指示(a1−1)又は(a1−2)を行う。つまり、分析・制御部207は、自装置又は他の通信装置により算出された統計情報に基づいて通信網の品質劣化を判定し、下記の2つの指示のうちいずれかを行う。
ケース2:
自装置で検出・認識した直近N(Nは正の整数、以下同じ)回のDTMF信号の検出履歴と、自装置を基準として送信先である他方のIP通信網から届くRTCPパケットに含まれるDTMF信号の検出履歴(送信先が後述の動作a2をした場合)と、を比較し両者の差分が予め設定した不一致数(閾値)を超過した場合。分析・制御部207は、自装置で検出したDTMF信号の検出回数と、送信先が検出したDTMF信号の検出回数と、の差が予め定めた回数を超えている場合、下記の指示(a1−1)又は(a1−2)を行う。このように、分析・制御部207は、自装置で検出したDTMF信号の検出履歴と他の通信装置が検出したDTMF信号の検出履歴に基づき、通信網の品質劣化を判定する。分析・制御部207は、判定の結果に基づき、RTPパケットに格納されて送受信されるDTMF信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行う。
ケース3:
自装置で検出・認識した際のDTMF信号長の信号長が、非特許文献2に記載の基準値に非常に近接した信号として観測された場合。つまり、分析・制御部207は、自装置で検出したDTMF信号とDTMF信号に関する規格値(非特許文献2に記載の基準値)に基づき、通信網の品質劣化を判定する。分析・制御部207は、分析結果に基づき、下記の2つの指示のうちいずれかを行う。
分析・制御部207は、分析結果が上記ケース1〜3のいずれかに該当する場合、下記の指示(a1−1)又は(a1−2)を行う。
指示a1−1:
DTMF信号が「みなし音声」としてRTPパケットに格納されている場合、分析・制御部207は、第1のRTCP送受信部204に指示をする。具体的には、分析・制御部207は、DTMF信号長を長くしたい旨の要求、又は、具体的に長くしたい信号長情報が送信元装置(例えば、ゲートウェイ装置101a)に伝わるように第1のRTCP送受信部204に指示をする。
指示を受けた第1のRTCP送受信部204は、RTCPパケットのAPP形式に上記情報(DTMF信号長を長くする旨の要求、具体的なDTMF信号長)を格納して送信元装置に向けてRTCPパケットを送信する。なお、上記要求又は具体的なDTMF信号長の情報に加え、当該要求の有効時間もRTCPパケットで送信されてもよい。
使用するRTCPパケットのパケット形式は、例えば、アプリケーション側で定義可能なAPP種別(非特許文献1参照)を利用してRTCPパケットを送信することが想定される。但し、当該形式に限定されず、例えば、検出したDTMF信号に関わる情報についてRTCP−XR(非特許文献4参照)の1種別として新規定義し送信元に伝達されてもよい。
指示a1−2:
分析・制御部207は、DTMF信号がRFC4733形式のRTPパケットで送受信されている場合、DTMF信号長が長くなるようにU−Planeデータを変換するようにU−Planeデータ処理部205に指示する。
指示を受けたU−Planeデータ処理部205は、RFC4733形式のRTPパケットから抽出されたU−Planeデータと付随情報を扱う際、上記指示に従った動作を行う。具体的には、U−Planeデータ処理部205は、DTMF信号長が長くなるように、連続して受信するRFC4733形式のRTPパケットから抽出したU−Planeデータと付随情報を付け替える変換処理を行う。
変換されたU−Planeデータと付随情報は、第2のRTP送受信部208に出力される。第2のRTP送受信部208は、取得したU−Planeデータと付随情報に従ってU−PlaneデータをRTPパケット化し他方のIP通信網に送信する。なお、上記変換処理は通信品質の悪化が解消した時点で停止してもよいし、呼切断されるまで継続してもよい。
なお、上記の指示(a1−1)、(a1−2)の選択について、上位の呼制御装置、又は対向の通信装置とのやりとりによって決定した呼情報に沿って選択してもよく、あるいは、送信先装置の設定ファイル等による設定としてもよい。例えば、DTMF信号がRFC4733の形式によりRTPパケットに格納されている場合であっても、分析・制御部207は、送信元装置にDTMF信号の信号長を長くように指示してもよい。
動作a2:
分析・制御部207は、直近N回のDTMF信号の検出履歴を送信元装置(例えば、ゲートウェイ装置101a)にRTCPパケットで伝達するよう、第1のRTCP送受信部204に検出履歴を提供しつつ、当該指示を行う。指示を受けた第1のRTCP送受信部204は、上記指示(a1−1)と同様に、RTCPパケットのAPP形式に上記情報(DTMF信号の検出履歴)を格納し、送信元装置に向けてRTCPパケットを送信する。
続いて、指示(a1−2)の変換処理について、図面を参照しつつ説明する。
図4は、U−Planeデータ処理部205の変換動作を説明するための図である。図4(a)は、ゲートウェイ装置から出力する通常時(無変換動作時)のRTPパケットの一例を示す図である。図4(b)は、ゲートウェイ装置から出力する変換動作時のRTPパケットの一例を示す図である。
図4では、RTPヘッダ情報やRFC4733の情報を示す。なお、図4において、RTPヘッダのシーケンス番号(図ではSN(Sequence Number)と表記)やタイムスタンプ値(図ではTS(Time Stamp)と表記)は時系列に従って変動する情報であるが、説明の便宜上、具体的な数値を使って表記している。ジッタ値等、これらの値を図4の開示に限定する趣旨ではないことは勿論である。
図4の各列が1つのRTPパケットに含まれる情報を示し、各列に記載の値は、使用音声符号化方式について、サンプリング周期は8KHz、RTPパケット化周期は20msと仮定した表記例である。
図4(a)では、列#1〜#2、列#10〜#12が音声RTPパケットである(ペイロードタイプが100)。列#3〜#9はRFC4733形式のRTPパケット、即ち、DTMF信号部分に相当するRTPパケットである(ペイロードタイプが101)。
また、DTMF信号長は列#3〜#7の4つ分(4つ分=20ms×4=80ms相当で、列#8、#9は非特許文献3による再送パケットとして表記している;エンドビットが1)となる。
上述のように、図4(b)は、指示(a1−2)の変換処理を実施した場合のRTPパケットの送信例を示す。図4(b)では、列#1〜#2、#12が音声RTPパケットで、DTMF信号部分は列#3〜#11である。図4(b)において、DTMF信号長は列#3〜#9の6つとしている。
図4に示すように、列#10、#11の音声RTPパケットに代えて、RFC4733形式のRTPパケットを列#10、#11で送信することでDTMF信号長が長くなる。なお、図4(a)に示す列#10、列#11の音声RTPパケットは、図4(a)から図4(b)のような変換処理と、DTMF検出処理の分析結果あるいは変換処理以前に受信したRF4733パケットに含まれるDTMF信号のdigit番号や信号レベルの情報等を用いて、図4(b)に示す列#10、列#11のRFC4733形式のRTPパケットに差し替えられる。図4の例では、DTMF信号の伝送時間(Duration)が、80ms(20m×4パケット)から120ms(20×6パケット)に長くなっている。このように、U−Planeデータ処理部205は、DTMF信号の伝送時間が長くなるように、RTPパケットを差し替える。
U−Planeデータ処理部205は、変換対象のDTMF信号を含むRTPパケットに続く音声RTPパケットのペイロードタイプをRFC4733形式のペイロードタイプに書き換えて、DTMF信号長を長くする。なお、U−Planeデータ処理部205は、上記ペイロードタイプに加え、シーケンス番号、タイムスタンプ値、エンドビット等も書き換える。
続いて、RTCPパケットのAPP種別の定義例について非特許文献1、4及び図5を参照しつつ説明する。図5には、複数の情報を1つのRTCPパケットのAPP種別に格納した例が示されている。
図5の範囲Aの部分(非特許文献1のAPPのデータ形式の“application−dependent data”の部分)に、載せる情報ごとに識別ID(Identification)を定義する。当該IDに続く領域(DATA_1、DATA_2・・・)の部分に各種情報が格納される。
例えば、DATA_1には要求情報又は送信元に要望する具体的なDTMF信号長値が格納される。DATA_2にはDATA_1の情報の有効期限が格納される。DATA_3には前述の有効期限の起点となる時刻情報が格納される。DATA_4には直近で検出したDTMF信号の直近N回の検出履歴が格納される。
なお、図5は複数の情報を載せた例だが、フィールドのビット割当も含め、図5のフィールド定義に限定するわけではなく、別の定義であってもよい。
U−Plane統計情報記憶部210は、呼制御部201からの呼情報や、複数のU−Plane処理部202から出力される呼単位のRTP統計情報を、取り纏めて蓄積や更新する。
U−Plane統計情報記憶部210による情報管理の一例を図6に示す。図6には、左から順に管理ID、対象IP通信網(2つのIP通信網をA、Bと表記)、通信相手の情報、呼種別、統計値1、統計値2、自装置のDTMF検出・認識履歴等を図示している。なお、第1の実施形態では、各ゲートウェイ装置101は入力と出力のIP通信網と接続されているため、枝番で入力側を「01」、出力側を「02」として区別している。
図6では1行あたり、2つの統計値の列を設けている。統計値1には自装置で受信したRTP統計値としてパケットロス率を格納し、統計値2には(自装置から見て送信先となる)対向装置から届いたRTCPパケットに含まれるRTP統計情報としてパケットロス率を格納する想定である。
U−Plane分析・制御部211は、通信呼に関してグループ分けを行い、グループごとに通信品質の分析を行う。さらに、U−Plane分析・制御部211は、通信品質が劣化したと判定されたグループに属するRTPパケットに格納されて送受信されるDTMF信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行う。即ち、U−Plane分析・制御部211は、対向装置をグループ化し、グループ内で品質的問題が検出された場合、グループ内のセッションにおいて同様の品質的問題が発生したものと判定し、DTMF信号の検出が容易に検出可能となるように制御する。
U−Plane分析・制御部211は、U−Plane統計情報記憶部210から取り出した統計情報を基に、(送信先装置の立場として)以下の2つの動作のうち少なくとも1つの分析・判定動作を行う。
動作b1:
U−Plane分析・制御部211は、通信呼に関してグループ化し、グループ毎の品質状況の分析を行う。分析の結果に応じて、U−Plane分析・制御部211は、下記の(b1−1)又は(b1−2)の動作を行う。
なお、上記グループ化は、例えば、IPアドレスごとや呼種別ごと、提供サービスごと等のグループ化などが相当し、接続関係によって外部から与えられるものとする。
一例を説明する。U−Plane分析・制御部211は、IP通信網内の呼接続に使用されている対向IPアドレスについて、ネットワークアドレス毎にグループ分けする。図6の例では、IP通信網A側について、管理IDの202A−01、202B−1、202D−01が同じグループに分類され、202C−01と202E−01が同じグループに分類される。
U−Plane分析・制御部211は、グループ分けの後、個々のグループに属する通信呼のRTP統計情報について分析する。具体的には、U−Plane分析・制御部211は、指標値に対して予め設定した基準を超える呼が規定数を上回った場合(閾値を超過した場合)、該当ネットワークアドレスグループに関して「品質悪化発生」と判定する。
分析の結果、「品質悪化発生」と判定されると、U−Plane分析・制御部211は以下の2つの動作のいずれかを行う。
動作(b1−1):
U−Plane分析・制御部211は、DTMF信号の信号長を長くしたい旨の要求、又は、具体的に長くしたい信号長値を送信元装置にRTCPパケットで伝達するよう、該当グループに属する呼の制御を行っているU−Plane処理部202に対して指示を行う。指示を受けたU−Plane処理部202は、該当グループに属する呼に対して、指示(a1−1)にて説明した第1のRTCP送受信部204と同様の動作を行う。
動作(b1−2):
DTMF信号がRFC4733形式のRTPで通信されている場合、U−Plane分析・制御部211は、DTMF信号長が長くなるような変換を行うよう該当グループに属する呼の制御を行っているU−Plane処理部202に対して指示を行う。指示を受けたU−Plane処理部202は、該当グループに属する呼に対して、指示(a1−2)にて説明したU−Planeデータ処理部205及び第2のRTP送受信部208と同様の動作を行う。
送信先としてのゲートウェイ装置101の動作をまとめると図7に示すフローチャートのとおりとなる。
ゲートウェイ装置101は、RTPパケットにDTMF信号が含まれるか否かを判定する(ステップS01)。
RTPパケットにDTMF信号が含まれない場合(ステップS01、No分岐)には、ゲートウェイ装置101はステップS01の処理を繰り返す。
RTPパケットにDTMF信号が含まれる場合(ステップS01、Yes分岐)には、ゲートウェイ装置101は、統計情報又はDTMF検出履歴を分析し、IP通信網に品質劣化が生じているか否かを判定する(ステップS02)。
品質劣化が生じていなければ(ステップS02、No分岐)、ゲートウェイ装置101は、処理を終了する。
品質劣化が生じていれば(ステップS02、Yes分岐)、ゲートウェイ装置101は、DTMF信号がRTPパケットに格納されている形式(タイプ)を判定する(ステップS03)。
格納タイプが「みなし音声」である場合には、ゲートウェイ装置101は、他の通信装置に対してDTMF信号の信号長を長くするように指示する(ステップS04)。
格納タイプが「RFC4733形式」である場合には、ゲートウェイ装置101は、自装置の内部モジュールにおいて、DTMF信号の信号長が長くなるようにRTPパケットの変換を行う(ステップS05)。
[送信元装置(RTPパケットの送信装置)としての動作]
続いて、上述の送信先装置の動作内容に対して異なる箇所に関し、送信元装置としての動作を説明する。
上述のように、送信元装置としてゲートウェイ装置101a、送信先装置としてゲートウェイ装置101bを考える。
送信元装置(ゲートウェイ装置101a)が、送信先装置(ゲートウェイ装置101b)から、第2のRTCP送受信部209においてRTCPパケットを受信したとする。この時、受信RTCPパケットの中に、DTMF信号の信号長を長くしたい旨を示す要求情報、又は、具体的に長くしたい信号長値が含まれていた場合、第2のRTCP送受信部209は、分析・制御部207にその情報を出力する。
分析・制御部207は、以下の2つの動作のうちいずれかの判断・指示を行う。なお、いずれの動作を選択するかは送信元装置の上位の呼制御装置、又は、対向の通信装置とのやりとりによって決定した呼情報に従って選択可能とする。但し、予め送信元についてDTMF信号の伸長制御や送信制御の対応/非対応が判明している場合は、送信先装置の設定ファイル等で選択可能な仕組みとしてもよい。
動作c1:
DTMF信号の生成点が自装置から見た送信元である場合(例えば、図2ではゲートウェイ装置101aから見た送信元はユーザ端末)、又は、自装置ではDTMF信号の信号長の変更が困難な場合、分析・制御部207は、上述の動作(a1−1)と同様の動作を行う。
動作c2:
DTMF信号の生成点が自装置である場合、分析・制御部207は、上述の(a1−2)と同様にDTMF信号の信号長が長くなるようにRTPパケットが生成されるように指示を行う。具体的には、「みなし音声」としてRTPパケットに格納するDTFM信号の伝送時間が長くなるように音声データを生成し、RTPパケットに格納するようにRTPパケット生成手段(例えば、後述する音声入力部502)に指示がなされる。
以上のように、第1の実施形態に係るゲートウェイ装置101は、IP通信網の輻輳、障害等に伴うパケットロス発生状況を観測・集計し、DTMF信号検出状況も考慮して分析を行う。その後、ゲートウェイ装置101は、送信元となる通信装置へDTMF信号に関しての送信制御要望等をフィードバックする。送信元装置(あるいはDTMF信号の発生点である更にその先の送信元装置)は、当該要望に基づき、DTMF時間長を伸長する等の送信制御を行う。その結果、DTMF信号情報をRTPパケットで送受信する通信において、通信網の品質劣化(例えばジッタ値やパケットロス率の上昇)による送信先装置でのDTMF信号の未検出、検出に伴うDTMF信号によるサービス品質劣化の軽減(回避)が実現される。
また、第1の実施形態では、未だ通信品質に問題ない通信呼に対して、これから先、通信品質劣化が起こりえる可能性に備えてDTMF信号の未検出を軽減、又は回避できる可能性も期待できる。第1の実施形態では、送信相手(自装置から見た送信元/送信先装置)をグループ毎(例えば、IPネットワークアドレス毎にグループ化)に分析し、当該グループに属する複数の通信呼の品質悪有無も確認して制御するためである。第1の実施形態では、ある通信呼に関する通信品質の劣化を検出した時点で、同じIPネットワークアドレスに属する別の通信呼に対しても送信元に対してDTMF信号の送信制御を促し、グループ全体に生じうるDTMF信号に関する問題を事前に回避する。
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
本願開示は、ゲートウェイ装置間への適用だけでなく、例えば、図2において、送信元装置をユーザ端末102、送信先装置をゲートウェイ装置101aとし、その間の制御方法に適用してもよい。第2の実施形態では、上記構成、動作を説明する。
送信先装置のゲートウェイ装置101の構成、動作等は第1の実施形態で説明した送信先装置と同様とする。
図8は、第2の実施形態に係るユーザ端末102の処理構成の一例を示す図である。図8を参照すると、ユーザ端末102は、第2の呼制御部501と、音声入力部502と、第2のU−Planeデータ処理部503と、第3のRTP送受信部504と、第3のRTCP送受信部505と、音声出力部506と、画面制御部507と、制御部508と、を備える。
第2の呼制御部501は、対向の通信装置との呼制御を終端し、その呼制御内容に沿って、配下の各部(音声入力部502〜制御部508)に対して、通信可能となるよう呼情報の設定、制御を行う。
音声入力部502は、ユーザの音声を取得し、U−Planeデータとして第2のU−Planeデータ処理部503に出力する。
なお、通信中にユーザがプッシュボタンを押下した際、第2の呼制御部501の呼情報でDTMF信号を「みなし音声」で伝えるような通信を採用することができる。この場合、音声入力部502は、予めプッシュボタン毎に割当てられたDTMF信号を生成し、「みなし音声」として第2のU−Planeデータ処理部503にU−Planeデータを出力する。
第2の呼制御部501の指示でDTMF信号をRFC4733形式で伝達するような通信の場合には、音声入力部502は、取得したU−Planeデータの他に、予めボタン毎に割当てられたDTMF信号の情報も付随情報として併せて第2のU−Planeデータ処理部503に出力する。
なお、DTMF信号の情報とは、digit番号、信号レベル、時間長等、最終的に第3のRTP送受信部504でRFC4733のRTPパケットを構築の基礎にできる情報である。なお、音声入力部502は、DTMF信号を送信した場合には、「DTMF信号送信履歴」としては制御部508に出力する。
また、音声入力部502は、制御部508からの指示があった場合は後述する動作を実施する。
第2のU−Planeデータ処理部503は、第2の呼制御部501から入力された呼情報に沿って、音声入力部502から入力されたU−Planeデータを所定の音声符号化方式で符号化する。符号化されたU−Planeデータは、第3のRTP送受信部504に出力される。また、U−Planeデータと併せて付随情報が存在する場合には、第2のU−Planeデータ処理部503は、当該付随情報も第3のRTP送受信部504へ出力する。
また、反対方向の動作として、第3のRTP送受信部504から入力される、符号化されたU−Planeデータに対して、第2のU−Planeデータ処理部503は、当該符号化されたU−Planeデータを復号し、得られるU−Planeデータを音声出力部506へ出力する。第3のRTP送受信部504からの入力に付随情報が存在する場合には、当該付随情報も音声出力部506へ出力される。
第3のRTP送受信部504は、第2のU−Planeデータ処理部503から入力される符号化されたU−PlaneデータをRTPパケット化し、対向通信相手に向けて送信する。また、対向通信相手から受信するRTPパケットに関し、ジッタバッファ制御やパケット解析の結果により得られるU−Planeデータは第2のU−Planeデータ処理部503へ出力される。
第3のRTP送受信部504は、RTPパケット送受信に関わる統計情報を算出し、第3のRTCP送受信部505からの要求に対する応答として出力する。第3のRTP送受信部504は、第3のRTCP送受信部505から入力される、対向の通信相手から届くRTCPパケット内に含まれるRTP統計情報(例えばパケットロス率やジッタ値等)を活用して、RTP送受信制御を行う。
第3のRTCP送受信部505は、IP通信網から届くRTCPパケットに含まれる各種統計情報を第3のRTP送受信部504に、制御情報を制御部508にそれぞれ出力する。第3のRTCP送受信部505は、定期的にRTCPパケットを送信する他、制御部508からの情報・指示を起点にRTCPパケットを構成し、IP通信網にRTCPパケットを送信する。
音声出力部506は、第2のU−Planeデータ処理部503から入力されるU−Planeデータを使用ユーザに音声として出力(再生)する。あるいは、音声出力部506は、付随情報が存在する場合、当該情報をRFC4733(DTMF信号)に関する情報として参照し、指定のDTMF信号を生成・再生する。音声出力部506は、制御部508からの指示に沿って、所定の制御動作を行う。
画面制御部507は、第2の呼制御部501からの指示に従って、通信の開始/終了の表示、あるいは制御部508や音声入力部502からの指示に沿って、所定の画面表示を行う。
[動作の説明]
次に、第2の実施形態に係るシステムの動作について説明する。
送信先装置の動作は第1の実施形態の内容と同様であり、送信元装置の動作として説明する。ユーザ端末102について、第2の呼制御部501は、対向の通信装置とのやりとりによって決定した呼情報(IPアドレスやUDPポート番号、使用する音声符号化方式やRTPペイロードタイプ値等)で、RTP通信可能となるよう、内包する各処理モジュールに通信開始/終了のための設定、制御を行う。
呼接続完了後のRTP送信動作について、音声入力部502は、マイク等の集音部を介してユーザの音声を取得し、U−Planeデータとして第2のU−Planeデータ処理部503に出力する。
なお、ユーザがプッシュボタンを押下した際、第2の呼制御部501からの設定を参照し、DTMF信号を「みなし音声」で伝える呼の場合は、音声入力部502は、予めプッシュボタン毎に割当てられたDTMF信号情報でDTMF信号を作成し、U−PlaneデータとしてDTMF信号情報と併せて第2のU−Planeデータ処理部503に出力する。
一方、DTMF信号をRFC4733形式で伝える呼の場合には、音声入力部502は、無音に相当するU−Planeデータと、DTMF信号情報を付随情報として、第2のU−Planeデータ処理部503に出力する。
なお、DTMF信号情報とは、押下したプッシュボタンに対応するdigit番号、信号レベル、信号時間長等の情報とし、最終的に第3のRTP送受信部504にてRFC4733形式のRTPパケットの作成の際に利用できる情報とする。
DTMF信号を発信しない出力タイミングの際には、音声入力部502は、付属情報は例えば空とするなど、後続の処理部でDTMF発信時/非発信時の区別ができるようにする。
第2のU−Planeデータ処理部503は、音声入力部502から入力されたU−Planeデータと付随情報に対して、U−Planeデータを所定の音声符号化方式に沿って符号化し、符号化されたU−Planeデータと付随情報を第3のRTP送受信部504に出力する。
第3のRTP送受信部504は、以下の2つの動作のうちいずれかを行いIP通信網にRTPパケットを出力する。
(1)付随情報が空の場合、第3のRTP送受信部504は、符号化されたU−PlaneデータをRTP化する。
(2)付随情報がある場合、第3のRTP送受信部504は、当該付随情報を基にRFC4733形式でRTPパケット化する。
また、RTCPパケットの送信動作について、第3のRTCP送受信部505は、第3のRTP送受信部504から一定周期でRTP統計情報を取得し、当該情報を基にRTCPパケットを構築し、IP通信網に出力する。
呼接続完了後のRTP受信動作について、第3のRTP送受信部504で受信したRTPパケットは、ジッタバッファ制御やパケット解析の結果、符号化されたU−Planeデータ、又は、RFC4733に含まれたDTMF信号情報を付随情報として、第2のU−Planeデータ処理部503へ出力される。
第2のU−Planeデータ処理部503では、第3のRTP送受信部504から入力されるデータが、符号化されたU−Planeデータであれば復号し、得られるU−Planeデータを音声出力部506へ出力する。その際、付随情報が含まれていれば、第2のU−Planeデータ処理部503は、当該情報も含めて音声出力部506に出力する。
音声出力部506は、第2のU−Planeデータ処理部503からのU−Planeデータを再生する、又は、付随情報が存在すれば、当該付随情報も参考にし、DTMF信号のU−Planeデータを生成し、再生する。
第3のRTCP送受信部505で受信したRTCPパケットはパケット解析され、得られた統計情報・制御情報は第3のRTP送受信部504に出力される。当該これらの情報は、RTPパケットの送受信制御に活用される。
上記の説明は、通常のRTP/RTCPパケットの通信の動作例だが、第2の実施形態の特徴部分について以下説明する。
第3のRTCP送受信部505は、対向装置から受信するRTCPパケットを解析した際に、受信RTCPパケットの中に、第1の実施形態で挙げた、DTMF信号の信号長を長くしたい旨を示す要求情報、又は、具体的に長くしたい信号長の値、あるいは、DTMF信号の検出履歴等が含まれていた場合、制御部508にその情報を出力する。
制御部508は、上記情報に応じて以下の2つの動作のうちいずれかの指示・動作を行う。
動作d1:
DTMF信号長を長くしたい旨を示す情報が含まれていた場合、又は、具体的に長くしたい信号長の値が含まれていた場合、制御部508は、同じ趣旨の情報を音声入力部502に指示する。
指示を受けた音声入力部502は、上記要求に対応可能な場合、指示の受信以降、ユーザがプッシュボタンを押下した際に生成するDTMF信号の信号長をあらかじめ定めた一定の割合に長くした値、又は、指示された値に従ってDTMF信号を生成し、U−Planeデータとして、第2のU−Planeデータ処理部503に出力する。なお、有効期限や有効期限の起点となる時刻情報も含まれていた場合、制御部508はこれらの情報も併せて音声入力部502に情報を出力する。
動作d2:
DTMF信号の検出履歴が含まれていた場合、制御部508は、蓄積した直近N回の送信履歴と照合する。なお、ユーザ端末102からDTMF信号に該当する「みなし音声」、又は、RFC4733形式のRTPパケットを送信したばかりで送信先装置で検出していない可能性も考慮して、直前に送信したDTMF信号の送信履歴は照合対象から除外してもよい。
照合の結果、双方の履歴に不一致箇所が予め定めた数以上確認された場合、制御部508は、音声入力部502にDTMF信号の信号長を長くする指示をする。
指示を受けた音声入力部502は、以降、ユーザがプッシュボタンを押下した際に生成するDTMF信号の信号長を予め定めた一定の割合に長くした値でDTMF信号を生成し、U−Planeデータとして、第2のU−Planeデータ処理部503に出力する。
なお、有効期限や有効期限の起点となる時刻情報も含まれる場合、音声入力部502は、当該情報に従って一定時間経過後に通常時のDTMF信号長で生成する処理に戻っても良いし、呼切断されるまで継続しても良い。
制御部508について、検出履歴と送信履歴の照合結果やDTMF信号長を長くする一連の動作を行う際に、音声出力部506へ指示してアラーム音を再生させる、あるいは、画面制御部507へ指示し、対向装置の検出状況の進捗表示や安定した通信エリアへの移動を促すような表示をしても良い。
[ハードウェア構成]
続いて、システムに含まれる各装置のハードウェア構成について説明する。
図9は、ゲートウェイ装置101のハードウェア構成の一例を示す図である。ゲートウェイ装置101は、図9に例示する構成を備える。例えば、ゲートウェイ装置101は、内部バスにより相互に接続される、CPU(Central Processing Unit)301、メモリ302、通信手段であるNIC(Network Interface Card)303等を備える。
但し、図9に示す構成は、ゲートウェイ装置101のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。ゲートウェイ装置101は、図示しないハードウェアを含んでもよい。ゲートウェイ装置101に含まれるCPU等の数も図9の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のCPU301がゲートウェイ装置101に含まれていてもよい。
メモリ302は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、補助記憶装置(ハードディスク等)等である。
ゲートウェイ装置101の機能は、上述の処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ302に格納されたプログラムをCPU301が実行することで実現される。また、そのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。即ち、上記処理モジュールが行う機能は、何らかのハードウェア、或いはハードウェアを利用して実行されるソフトウェアにより実現できればよい。
なお、ユーザ端末102の基本的なハードウェア構成はゲートウェイ装置101と同一とすることができ、且つ、当業者にとって明らかであるため詳細な説明を省略する。
[変形例]
なお、上記実施形態にて説明した通信システムの構成、動作等は例示であってシステム等の構成、動作を限定する趣旨ではない。例えば、上記実施形態では、RFC4733の形式のRTPパケットのDTMF信号の信号長を長くする際、音声RTPパケットをDTMF信号が格納されたRTPパケットに変換(差し替え)している。このような変換ではなく、DTMF信号の信号長が長くなるように新たなRFC4733形式のRTPパケットが挿入(追加)されてもよい。例えば、図4を参照すると、図4(a)の列#9と列10の間に、図4(b)の列#10、列#11のRFC4733形式のRTPパケットが挿入されてもよい。なお、この場合であっても、DTMF信号の信号長を長くした結果の整合性を確保するための変換(例えば、図4(a)の列#7〜#9の変換)は必要となる。
また、上述の説明で用いたフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、例えば各処理を並行して実行する等、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
上記の説明により、本発明の産業上の利用可能性は明らかであるが、本発明は、DTMF信号をRTPパケットで送信するようなモバイル端末、あるいは、主に他のIP通信網との境界点に配置されるメディアゲートウェイ装置等に好適に適用可能である。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
上述の第1の視点に係る通信装置のとおりである。
[付記2]
前記RTP送受信部は、受信したRTPパケットから前記通信網の品質を示す統計情報を算出し、
前記分析制御部は、前記統計情報に基づいて前記通信網の品質劣化を判定する、好ましくは付記1に記載の通信装置。
[付記3]
前記分析制御部は、自装置で検出したDTMF信号の検出履歴と他の通信装置が検出したDTMF信号の検出履歴に基づき、前記通信網の品質劣化を判定する、好ましくは付記1に記載の通信装置。
[付記4]
前記分析制御部は、自装置で検出したDTMF信号とDTMF信号に関する規格値に基づき、前記通信網の品質劣化を判定する、好ましくは付記1に記載の通信装置。
[付記5]
前記分析制御部は、他の通信装置に対して、RTPパケットに格納されるDTMF信号の信号長が長くなるように指示する、好ましくは付記1乃至4のいずれか一に記載の通信装置。
[付記6]
受信したRTPパケットに含まれるユーザデータに対して所定の変換処理を行う、データ処理部をさらに備え、
前記分析制御部は、DTMF信号がRFC4733形式によりRTPパケットに格納されている場合には、前記データ処理部に対してDTMF信号の信号長が長くなるように前記ユーザデータを変換するように指示する、好ましくは付記1乃至4のいずれか一に記載の通信装置。
[付記7]
前記データ処理部は、DTMF信号がみなし音声としてRTPパケットに格納されているか、DTMF信号がRFC(Request for Comments)4733の形式によりRTPパケットに格納されているか、を判定する、好ましくは付記6に記載の通信装置。
[付記8]
通信呼に関してグループ分けを行い、前記グループごとに通信品質の分析を行うと共に、通信品質が劣化したと判定されたグループに属するRTPパケットに格納されて送受信されるDTMF信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行う、U−Plane(ユーザプレーン)分析制御部をさらに備える、好ましくは付記1乃至7のいずれか一に記載の通信装置。
[付記9]
前記データ処理部は、ユーザデータを音声符号化方式で復号した後に周波数成分解析を行い、DTMF信号がRTPパケットに含まれるか否かを判定する、好ましくは付記7又は8に記載の通信装置。
[付記10]
前記統計情報は、少なくともパケットロス率及びジッタ値のいずれかである、好ましくは付記1乃至9のいずれか一に記載の通信装置。
[付記11]
上述の第2の視点に係る通信方法のとおりである。
[付記12]
上述の第3の視点に係るプログラムのとおりである。
なお、付記11の形態及び付記12の形態は、付記1の形態と同様に、付記2の形態〜付記10の形態に展開することが可能である。
なお、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
10 通信装置
11 RTP送受信部
12 分析制御部
101、101a、101b ゲートウェイ装置
102 ユーザ端末
201 呼制御部
202、202a〜202n U−Plane処理部
203 第1のRTP送受信部
204 第1のRTCP送受信部
205 U−Planeデータ処理部
206 統計情報記憶部
207 分析・制御部
208 第2のRTP送受信部
209 第2のRTCP送受信部
210 U−Plane統計情報記憶部
211 U−Plane分析・制御部
301 CPU(Central Processing Unit)
302 メモリ
303 NIC(Network Interface Card)
501 第2の呼制御部
502 音声入力部
503 第2のU−Planeデータ処理部
504 第3のRTP送受信部
505 第3のRTCP送受信部
506 音声出力部
507 画面制御部
508 制御部

Claims (10)

  1. RTP(Real time Transport Protocol)パケットを送受信する、RTP送受信部と、
    RTPパケットを伝送する通信網に品質劣化が生じているか否かを判定する、分析制御部と、
    を備え、
    前記分析制御部は、前記通信網に品質劣化が生じていると判定した場合に、RTPパケットに格納されて送受信されるDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行う、通信装置。
  2. 前記RTP送受信部は、受信したRTPパケットから前記通信網の品質を示す統計情報を算出し、
    前記分析制御部は、前記統計情報に基づいて前記通信網の品質劣化を判定する、請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記分析制御部は、自装置で検出したDTMF信号の検出履歴と他の通信装置が検出したDTMF信号の検出履歴に基づき、前記通信網の品質劣化を判定する、請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記分析制御部は、自装置で検出したDTMF信号とDTMF信号に関する規格値に基づき、前記通信網の品質劣化を判定する、請求項1に記載の通信装置。
  5. 前記分析制御部は、他の通信装置に対して、RTPパケットに格納されるDTMF信号の信号長が長くなるように指示する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の通信装置。
  6. 受信したRTPパケットに含まれるユーザデータに対して所定の変換処理を行う、データ処理部をさらに備え、
    前記分析制御部は、DTMF信号がRFC4733形式によりRTPパケットに格納されている場合には、前記データ処理部に対してDTMF信号の信号長が長くなるように前記ユーザデータを変換するように指示する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の通信装置。
  7. 前記データ処理部は、DTMF信号がみなし音声としてRTPパケットに格納されているか、DTMF信号がRFC(Request for Comments)4733の形式によりRTPパケットに格納されているか、を判定する、請求項6に記載の通信装置。
  8. 通信呼に関してグループ分けを行い、前記グループごとに通信品質の分析を行うと共に、通信品質が劣化したと判定されたグループに属するRTPパケットに格納されて送受信されるDTMF信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行う、ユーザプレーン分析制御部をさらに備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の通信装置。
  9. 通信装置において、
    RTP(Real time Transport Protocol)パケットを送受信するステップと、
    RTPパケットを伝送する通信網に品質劣化が生じているか否かを判定するステップと、
    前記通信網に品質劣化が生じていると判定した場合に、RTPパケットに格納されて送受信されるDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行うステップと、
    を含む通信方法。
  10. 通信装置に搭載されたコンピュータに、
    RTP(Real time Transport Protocol)パケットを送受信する処理と、
    RTPパケットを伝送する通信網に品質劣化が生じているか否かを判定する処理と、
    前記通信網に品質劣化が生じていると判定した場合に、RTPパケットに格納されて送受信されるDTMF(Dual-Tone Multi-Frequency)信号の信号長が長くなるようにRTPパケットに関する制御を行う処理と、
    を実行させるプログラム。
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