JP2020087061A - 無人移動体及び制御方法 - Google Patents

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俊介 久原
Shunsuke Kuhara
俊介 久原
一暢 小西
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一暢 小西
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Abstract

【課題】人の邪魔にならないようにその人を監視できる無人移動体を提供する。【解決手段】無人移動体(無人飛行体1)は、無人移動体の外部をセンシングするセンサ(撮影部100等)と、センサのセンシング結果に基づいて、無人移動体と無人移動体の外部に存在する人との位置関係を決定する位置関係決定部(人位置特定部111等)と、当該位置関係に基づいて、人の感覚器により無人移動体が感知されにくい領域を決定する領域決定部(人監視エリア決定部112)と、無人移動体が当該領域内に位置するかを判定する判定部(人監視位置該否判定部114)と、無人移動体が当該領域内に位置しないと判定された場合、無人移動体を当該領域へ移動させる移動制御部(飛行制御部116等)と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、無人移動体及びその制御方法に関するものである。
従来、自律的に移動して監視領域に侵入した不審者の顔を撮影する警備用の無人飛行体が提案されている。例えば、特許文献1には、無人飛行体に設置したカメラの撮像方向及び不審者との離隔距離に応じて無人飛行体の飛行高度を決定することにより、不審者の顔画像等の証拠画像を適切に撮影できるようにするといった技術が開示されている。
特開2014−119828号公報
しかしながら、上記従来技術では、無人飛行体が人の邪魔をしてしまうおそれがある。例えば、無人飛行体が監視のために人に近づくことにより、無人飛行体の存在が人にとって邪魔になるおそれがある。
そこで、本開示は、人の邪魔にならないようにその人を監視できる無人移動体等を提供する。
上記課題を解決するために、本開示の無人移動体は、無人移動体であって、前記無人移動体の外部をセンシングするセンサと、前記センサのセンシング結果に基づいて、前記無人移動体と前記無人移動体の外部に存在する人との位置関係を決定する位置関係決定部と、前記位置関係に基づいて、前記人の感覚器により前記無人移動体が感知されにくい領域を決定する領域決定部と、前記無人移動体が前記領域内に位置するかを判定する判定部と、前記無人移動体が前記領域内に位置しないと判定された場合、前記無人移動体を前記領域へ移動させる移動制御部と、を備える。
なお、これらの包括的または具体的な側面は、システム、装置、方法、記録媒体、または、コンピュータプログラムで実現されてもよく、システム、装置、方法、記録媒体、および、コンピュータプログラムの任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示に係る無人移動体等によれば、人の邪魔にならないようにその人を監視できる。
図1Aは、実施の形態1における無人飛行体が人を検知した状況を示す概念図である。 図1Bは、実施の形態1における無人飛行体が人監視エリアに移動する動作のイメージを示す概念図である。 図2は、実施の形態1における無人飛行体の構成を示すブロック図である。 図3は、実施の形態1における無人飛行体の動作の全体的な流れを示すフローチャートである。 図4は、実施の形態1における無人飛行体の人の監視を行う処理の詳細な流れを示すフローチャートである。 図5は、実施の形態1における無人飛行体の人監視エリアまでの移動ルートのイメージを示す概念図である。 図6は、実施の形態2における無人飛行体の構成を示すブロック図である。 図7は、実施の形態2における人監視エリアの一例を示す概念図である。 図8は、実施の形態2における無人飛行体の人の監視を行う処理の詳細な流れを示すフローチャートである。 図9は、実施の形態2における人監視エリアの範囲外に無人飛行体が存在するときの状況を示す概念図である。 図10Aは、実施の形態2における無人飛行体が第1優先度に基づいた移動ルートで移動する状況を示す概念図である。 図10Bは、実施の形態2における無人飛行体が第2優先度に基づいた移動ルートで移動する状況を示す概念図である。 図10Cは、実施の形態2における無人飛行体が第3優先度に基づいた移動ルートで移動する状況を示す概念図である。 図11Aは、水平方向における人の視界範囲を示す概念図である。 図11Bは、鉛直方向における人の視界範囲を示す概念図である。 図12は、実施の形態2における人監視エリアの他の一例を示す概念図である。
(本開示に至った経緯)
従来技術では、無人移動体は、監視領域で検知した人が不審者であるものとして、その人の顔画像等を撮影しており、検知した人が不審者であるか否かの判断をしていない。そのため、検知した人が不審者でなかった場合、その人に対して迷惑をかけてしまうことになる。例えば、無人移動体がオフィス内を移動しているときに人を検知した場合、その人は、不正に侵入した不審者である場合もあれば、オフィスを利用する利用者、または又は、オフィスを警備する警備スタッフ等の場合もある。もし、検知した人がオフィスを利用する利用者であった場合、従来技術をそのまま適用すると、その利用者の顔画像を撮影することになってしまい、利用者に迷惑をかけてしまうことになる。
そこで、無人移動体は、人を検知した後、その人が不審者か否かを判断し、判断結果に応じて適切に対応することが望まれる。ただし、予め不審者の顔が登録されていれば、無人移動体は、検知した人の顔を撮影し、瞬時に検知した人が不審者か否かを判断できるが、必ずしも不審者の顔が登録されているとは限らない。そのため、予め不審者の顔が登録されていない場合には、検知した人が不審者か否かを見極める必要がある。不審者か否かを判断するためには、顔などの外観だけで判断できないため、検知した人の振る舞いを一定期間監視することが必要である。
しかしながら、検知した人のことを考慮に入れず、その人の振る舞いを監視してしまうと、その人が不快に感じてしまう場合がある。例えば、検知した人の目の前で監視を行ってしまうと、その人にとって無人移動体が目障りになり、視覚的に邪魔と感じてしまうことが考えられる。また、検知した人の近くで監視を行ってしまうと、その人にとって無人移動体(具体的には無人飛行体)の飛行音がうるさく、聴覚的に邪魔になってしまうことが考えられる。また、検知した人の上空で監視を行ってしまうと、無人移動体(具体的には無人飛行体)の飛行により鉛直下方向に生じる風がその人に当たってしまい、触覚的に邪魔になってしまうことが考えられる。これらのように検知した人にとって邪魔になる位置、言い換えると、その人の感覚器により無人移動体を感知しやすい位置でその人を監視してしまうと、その人に対して不快な思いをさせてしまうといった課題があった。
そこで、本開示の無人移動体は、無人移動体であって、前記無人移動体の外部をセンシングするセンサと、前記センサのセンシング結果に基づいて、前記無人移動体と前記無人移動体の外部に存在する人との位置関係を決定する位置関係決定部と、前記位置関係に基づいて、前記人の感覚器により前記無人移動体が感知されにくい領域を決定する領域決定部と、前記無人移動体が前記領域内に位置するかを判定する判定部と、前記無人移動体が前記領域内に位置しないと判定された場合、前記無人移動体を前記領域へ移動させる移動制御部と、を備える。
これによれば、人を検知した後、無人移動体がその人の感覚器により無人移動体が感知されにくい領域、言い換えると、その人の邪魔にならない領域に位置しない場合、無人移動体は、当該領域へ移動させられるため、人の邪魔にならないようにその人を監視できる。
また、前記無人移動体は、前記センシング結果に基づいて前記人を監視する監視部をさらに備え、前記監視部は、前記無人移動体が前記領域内に位置する場合、前記人を監視してもよい。
これによれば、人の邪魔にならない領域内からその人を監視できる。
また、前記移動制御部は、前記無人移動体が前記領域内に位置しないと判定された場合、前記領域のうち前記人との距離が最も近い位置に前記無人移動体を移動させてもよい。
これによれば、人の邪魔にならない領域の中で最もその人に近い位置でその人を監視することができるため、より詳細なセンシング結果(例えば撮影画像)を用いて人を監視できる。
また、前記移動制御部は、前記無人移動体の位置から前記領域までの距離が最短となる移動ルートを決定し、前記移動ルートに従って前記無人移動体を移動させてもよい。
これによれば、人を検知した後、なるべく早く人の邪魔にならない領域へ無人移動体を移動させることができる。つまり、人が無人移動体を邪魔に感じる時間を減らすことができる。
また、前記移動制御部は、前記無人移動体の位置から前記領域まで移動推奨領域を通る移動ルートを決定し、前記移動ルートに従って前記無人移動体を移動させてもよい。また、前記移動推奨領域は複数であり、前記移動ルートは、複数の前記移動推奨領域を通過するルートであってもよい。
このように、人の邪魔にならないような移動推奨領域を通るように無人移動体を移動させてもよい。
また、複数の前記移動推奨領域には優先度が設定されており、前記移動制御部は、前記優先度に基づいて前記移動ルートを決定してもよい。
これによれば、例えば優先度の高い移動推奨領域から順に無人移動体が通るように移動ルートを生成できるため、例えば、人が無人移動体を不快に感じる度合いの大きい領域を避けるための移動推奨領域に対して優先度を高く設定すれば、人が無人移動体を不快に感じる度合いが大きい領域から順に避けられていき、無人移動体を人の邪魔にならない領域へ効果的に移動させることができる。
また、このとき、前記優先度は、前記位置関係に応じて設定されていてもよい。
例えば、人が無人移動体を不快に感じる度合いは、無人移動体と人との位置関係に応じて変動し得るため、当該位置関係に応じた最適な優先度を設定できる。
また、前記監視部は、前記無人移動体の前記領域への移動中に前記人を監視してもよい。
これによれば、無人移動体は、人を監視しながら、人の邪魔にならない領域に移動するため、その人を見失わないようにしながら、当該領域に移動できる。
また、前記無人移動体は、前記領域への前記無人移動体の移動の際に生じる音と逆位相の音を出力する出力部をさらに備えていてもよい。
これによれば、人の邪魔にならない領域への移動中に、無人移動体の移動の際に生じる音(例えば飛行音)が、スピーカー等から出力される当該音と逆位相の音により打ち消されるため、聴覚的に人の邪魔にならないように無人移動体を移動させることができる。
また、前記無人移動体は、前記センシング結果に基づいて、前記人の向きを特定する人向き特定部をさらに備え、前記領域決定部は、前記位置関係及び前記人の向きに基づいて、前記領域を決定してもよい。
これによれば、人を検知した場合に、その人と無人移動体との位置関係だけでなく、さらに、その人の向きにも基づいて、その人の邪魔にならない領域が決定され、無人移動体がその人の向きと反対側の当該領域に移動してその人を監視できるので、視覚的に人の邪魔にならない場所でその人を監視することができる。
また、前記無人移動体は無人飛行体であってもよい。
また、前記領域は、前記人の視覚により前記無人移動体が感知されにくい領域を含み、前記移動制御部は、前記人の視界の外へ向かう方向へ前記無人移動体を移動させてもよい。
このように、視覚的に人の邪魔にならないようにその人を監視できる。
また、前記領域は、前記人の聴覚により前記無人移動体が感知されにくい領域を含み、前記移動制御部は、前記人の顔の向きと反対方向へ前記無人移動体を移動させてもよい。
このように、聴覚的に人の邪魔にならないようにその人を監視できる。
また、前記領域は、前記人の触覚により前記無人移動体が感知されにくい領域を含み、前記移動制御部は、前記無人移動体が発生させる風が前記人に当たらない姿勢又はルートで前記無人移動体を移動させてもよい。
このように、触覚的に人の邪魔にならないようにその人を監視できる。
上記課題を解決するために、本開示の制御方法は、無人移動体の制御方法であって、前記無人移動体の外部をセンシングするセンサのセンシング結果に基づいて、前記無人移動体と前記無人移動体の外部に存在する人との位置関係を決定し、前記位置関係に基づいて、前記人の感覚器により前記無人移動体が感知されにくい領域を決定し、前記無人移動体が前記領域内に位置するかを判定し、前記無人移動体が前記領域内に位置しないと判定した場合、前記無人移動体を前記領域へ移動させる。
これによれば、人の邪魔にならないようにその人を監視できる制御方法を提供できる。
上記課題を解決するために、本開示のプログラムは、上記の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
これによれば、人の邪魔にならないようにその人を監視できるプログラムを提供できる。
以下本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
以下では、無人移動体を無人飛行体とし、無人飛行体が、巡回飛行中に、人を検知した場合、その人の邪魔にならない位置に移動して、撮影部を用いてその人を監視する動作について、図面を用いながら詳細に説明する。なお、無人移動体は、以下で説明する無人飛行体に限らず、陸上を自律的に移動する車両又はロボット等であってもよい。
(実施の形態1)
図1Aは、実施の形態1における無人飛行体1が人2を検知した状況を示す概念図である。図1Bは、実施の形態1における無人飛行体1が人監視エリア3に移動する動作のイメージを示す概念図である。人監視エリア3は、無人飛行体1がそのエリアにいても人2の邪魔にならないようなエリアであり、言い換えると、人2の感覚器により無人飛行体1が感知されにくい領域である。詳細は後述するが、具体的には、人監視エリア3は、人2が視覚的、聴覚的又は触覚的に感知しにくい領域を含む。
無人飛行体1は、自律飛行が可能な飛行体であり、例えば、ドローンと呼ばれている複数のプロペラを有するマルチコプター、又は、ラジコンヘリなどの1つのプロペラを有するシングルコプターなどである。
無人飛行体1は、図1Aに示すように巡回飛行中に人2を検知した場合、図1Bに示すように人2の邪魔にならない人監視エリア3に移動して、人2を監視する。なお、無人飛行体1は、その移動中においても人2を監視してもよい。図1Bに示すように、人監視エリア3は、例えば、人2を中心とした人2から所定の距離以上の領域であり、かつ、人2の上空(真上周辺)を除く領域である。
図2は、実施の形態1における無人飛行体1の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、無人飛行体1は、撮影部100、測距部101、方位計測部102、位置測定部103、駆動部104、通信部105、制御部11、記憶部12及び電力供給部13を備えている。
撮影部100は、例えばカメラであり、無人飛行体1の周辺を撮影する。なお、撮影部100は、夜間での撮影が可能な赤外線カメラ又は暗視カメラ等であってもよい。例えば、撮影部100によって、無人飛行体1の外部をセンシングするセンサが実現される。
測距部101は、測定対象物から無人飛行体1までの距離を測定するセンサであり、例えば、赤外線センサ、超音波センサ、又は、ステレオカメラなどである。測距部101によって、無人飛行体1の外部をセンシングするセンサが実現されてもよい。
方位計測部102は、磁場(磁界)の向きを計測し、方位を求める地磁気センサである。
位置測定部103は、無人飛行体1の位置を測定するセンサであり、例えば、GPS(Global Positioning System)である。なお、無人飛行体1がGPS信号の届かない範囲にある場合もあることから、位置測定部103は、Wi-Fi(登録商標)又はビーコンを用いて無人飛行体1の位置を測定してもよく、無人飛行体1の位置を測定可能なセンサ等であれば特に限定されない。
駆動部104は、例えば、モータ及びプロペラ等からなり、後述する飛行制御部116による制御に基づき、モータを回転動作させることで、無人飛行体1の飛行動作を行う。なお、駆動部104は、モータの代わりに、エンジンを用いる構成であってもよい。
通信部105は、無人飛行体1の外部の装置との情報のやりとりを行う通信インタフェースである。通信部105は、例えば、Wi-Fi、LTE(Long Term Evolution)又は5Gなどによって無線通信を行う。無人飛行体1は、通信部105を介して、無人飛行体1の外部にある操縦器(図示しない)から操縦信号を受信したり、無人飛行体1で撮影した撮影データを遠隔監視者の端末(図示しない)に送信したりする。なお、通信部105は、用途及び接続装置に応じて使い分けられるように、複数の構成を有していてもよい。例えば、通信部105は、操縦器との操縦信号のやり取りはWi-Fiを用い、遠隔監視者への撮影データの送信は5G回線を用いるといった構成を有していてもよい。
制御部11は、各種の制御を行う部分であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)のことである。制御部11は、人検知部110、人位置特定部111、人監視エリア決定部112、自機位置特定部113、人監視位置該否判定部114、ルート生成部115、飛行制御部116及び不審者判定部117を含む。例えば、CPUが後述する制御プログラム記憶部120に記憶された制御プログラムに従って動作することにより、制御部11の当該各種機能が実現される。
人検知部110は、撮影部100で撮影された撮影画像から人2を検知する。人検知部110は、例えば、ディープラーニング等の画像認識技術を用いて、人2の検知を行う。本実施の形態1では人検知部110は、撮影画像に基づき、人2を検知する構成としているが、他のセンサを用いて、人2を検知する構成であってもよい。例えば、無人飛行体1は、測距部101として赤外線センサを搭載し、人検知部110は、赤外線センサのセンシング結果に基づいて人2を検知する構成であってもよい。また、無人飛行体1は、マイクを搭載していてもよく、人検知部110は、当該マイクによって人2の声が収音されることにより人2を検知する構成であってもよい。
人位置特定部111は、センサ(撮影部100及び測距部101等)のセンシング結果に基づいて、無人飛行体1と無人飛行体1の外部に存在する人2との位置関係を決定する位置関係決定部の一例である。人位置特定部111は、当該位置関係として、例えば、人検知部110が検知した人2の位置を特定する。本実施の形態1では、人位置特定部111は、測距部101で測定した無人飛行体1から人2までの距離、及び、方位計測部102で計測した無人飛行体1から人2への方向を用いて無人飛行体1に対する人2の相対位置を算出し、位置測定部103で測定した無人飛行体1の位置と人2の相対位置とから、人検知部110で検知した人2の位置を特定する。なお、人2の位置の特定方法は、人2の位置を特定できれば、任意の方法であってよい。例えば、無人飛行体1は、無人飛行体1が巡回する領域等である監視領域のマップ情報を予め保有しておき、検出した人2がマップ情報のどこに位置するかを特定することにより、人2の位置を特定してもよい。また、人2の絶対位置が特定されなくてもよく、少なくとも無人飛行体1と人2との位置関係(例えば無人飛行体1に対する人2の相対位置)が特定されればよい。
人監視エリア決定部112は、位置関係決定部が決定した位置関係(ここでは、人位置特定部111が特定した人2の位置)に基づいて、人2の感覚器により無人飛行体1が感知されにくい領域を決定する領域決定部の一例である。具体的には、人監視エリア決定部112は、人位置特定部111が特定した人2の位置に基づき、人2の感覚器により無人飛行体1が感知されにくい領域、言い換えると、その人の邪魔にならないエリアである人監視エリア3を決定する。本実施の形態1では、無人飛行体1は、予め人2の邪魔にならないエリアを規定するルールを保有しておき、そのルールに基づき、人2の邪魔にならないエリアを決定する。人2の邪魔にならないエリアを規定するルールの一例として、人2の上空以外で、かつ、人2から所定距離(10m)以上離れた領域を人監視エリア3とするというルールが規定される。人2の上空を無人飛行体1が飛行すると、無人飛行体1の飛行に伴う風が無人飛行体1の鉛直下方向に発生し、その風が人2に当たってしまい、触覚的に人2の邪魔になってしまうことから、人2の上空以外というルールが規定されている。また、人2の近くで無人飛行体1が飛行すると無人飛行体1の飛行音がうるさく、聴覚的に人2の邪魔になってしまうこと、及び、人2の近くで無人飛行体1が飛行すると無人飛行体1が人2にとって目障りとなってしまい、視覚的に人2の邪魔になってしまうことから、人2から所定距離以上離れた領域というルールが規定されている。
自機位置特定部113は、位置測定部103から取得した情報に基づき、自機(無人飛行体1)の位置を特定する。自機位置特定部113は、例えば、位置測定部103で取得したGPS情報により無人飛行体1の位置を特定する。なお、自機位置を特定できる方法であれば、GPS情報を用いる方法以外の他の方法により、無人飛行体1の位置が特定されてもよい。自機位置特定部113は、例えば、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術を用いて、自己の位置を推定し、その推定した位置を自機の位置としてもよい。また、自機位置特定部113は、Wi-Fi又はビーコンなどの無線信号を用いて、自機の位置を特定してもよい。
人監視位置該否判定部114は、無人飛行体1が人監視エリア3内に位置するかを判定する判定部の一例である。人監視位置該否判定部114は、自機位置特定部113で特定した自機の位置が、人監視エリア決定部112で決定した人監視エリア3内にあるか否かを判定する。具体的には、人監視位置該否判定部114は、自機の位置が、人監視エリア3を規定するルールの条件を満たすかどうかを判断する。例えば、人2の邪魔にならないエリアを規定するルールの一例として、上述したように、人2の上空以外で、かつ、人2から所定距離(10m)以上離れたところを人監視エリア3とするというルールの場合、人監視位置該否判定部114は、自機の位置が人2の上空以外であるか、さらに、自機の位置が人2から所定距離(10m)以上離れたところであるかの2つの条件を判断する。この2つの条件を共に満たしている場合、人監視位置該否判定部114は、自機の位置が人監視エリア3内にあると判断し、それ以外の場合、自機の位置が人監視エリア3内にないと判断する。なお、人監視位置該否判定部114は、無人飛行体1のエリアの座標情報を用いて、人監視エリア3を示す座標エリア内に自機位置があるかどうかによって、無人飛行体1が人監視エリア3内に位置するかを判定してもよい。
ルート生成部115は、無人飛行体1の人監視エリア3までの移動ルートを決定する移動制御部の一例である。ルート生成部115は、人監視位置該否判定部114において、自機の位置が人監視エリア3内にないと判断された場合、自機の位置から人監視エリア3までの飛行ルートを生成する。なお、ルートを「生成する」を、ルートを「決定する」とも言う場合もある。ルート生成部115は、具体的には、まず、人監視エリア3内のどの位置に移動するのかを決定し、自機の位置から決定した移動先の位置までの移動ルートを生成する。人監視エリア3内のどの位置を移動先として決定するのかは、予め記憶されたルールに従って決定する。例えば、無人飛行体1は、ルールとして、自機の位置から人監視エリア3までの最短となる点を移動先として決定するルールを記憶部12に記憶しておく。
飛行制御部116は、無人飛行体1が人監視エリア3内に位置しないと判定された場合、無人飛行体1を人監視エリア3へ移動させる移動制御部の一例である。飛行制御部116は、通信部105から受信した操縦信号、予めプログラミングされた飛行プログラム、又は、各種制御部からの飛行制御情報に基づき、駆動部104を制御し、無人飛行体1の飛行を制御する。ルート生成部115は、無人飛行体1の位置から人監視エリア3までの距離が最短となる移動ルートを決定し、飛行制御部116は、当該移動ルートに従って無人飛行体1を移動させる。
不審者判定部117は、センサ(撮影部100等)のセンシング結果に基づいて人2を監視する監視部の一例である。不審者判定部117は、撮影部100で撮影された撮影情報に基づき、人検知部110で検知した人2が不審者であるかどうかを判定する。本実施の形態1では、不審者判定部117は、人検知部110で検知した人2が、所定の行動を行うかどうかを監視し、検知した人2が所定の行動を行った場合に、不審者であると判断する。なお、不審者判定部117は、不審者か否かの判断を、他の任意の方法を用いて行ってもよい。
記憶部12は、情報を記憶するためのものであり、例えば、不揮発性メモリである。記憶部12は、制御プログラム記憶部120、巡回ルート記憶部121を含む。
制御プログラム記憶部120は、制御部11にある各種構成よそが動作をするための制御プログラムを記憶する。各種プログラムは、記憶部12に予め記憶されていてもよいし、通信部105を介して、サーバなどの外部装置から取得して記憶され、また更新されてもよい。
巡回ルート記憶部121は、無人飛行体1が巡回飛行するルートを示す巡回ルート情報を記憶する。巡回ルート情報は、例えば、ルートの位置情報を時系列に並べた情報である。巡回ルート情報は、無人飛行体1が巡回を開始する前から予め巡回ルート記憶部121に記憶されている。この情報は、通信部105を介して、外部の装置から取得されてもよいし、記憶媒体などを介して取得されてもよい。なお、巡回ルート情報は、ルートに沿って無人飛行体1が移動している途中に変更されてもよい。例えば、巡回ルート上に障害物などがあり、無人飛行体1が巡回ルートに沿って進めない場合は、自律的に巡回ルートを変更してもよい。また、無人飛行体1は、通信部105を介して、遠隔にいる管理者等の端末から変更ルートを取得して、巡回ルートを変更してもよい。
電力供給部13は、例えば、バッテリ又は有線給電装置であり、無人飛行体1における各構成要素に電力を供給する。
次に、本開示の実施の形態1に係る無人飛行体1が、巡回飛行中に、人2を検知し、その人の邪魔にならない位置に移動して、撮影部100を用いてその人を監視する処理について説明する。
図3は、実施の形態1における無人飛行体1の動作の全体的な流れを示すフローチャートである。具体的には、図3は、実施の形態1に係る無人飛行体1が、巡回飛行中に、人2の検知を行い、検知した人2が不審者かどうかを判断し、不審者であった場合には不審者に対して所定の対応を行う処理の流れを示すフローチャートである。
以下に図3に示すフローチャートについて説明する。
まず、無人飛行体1は、巡回ルート記憶部121に予め記憶された巡回ルート情報に従って、巡回飛行を開始し(ステップS01)巡回ルート情報が示す巡回ルートに沿って巡回する(ステップS02)。本実施の形態1では、位置測定部103が自機の位置情報を取得し、自機の位置情報がルート情報に沿うように飛行制御部116が無人飛行体1の飛行制御をすることで、巡回ルート情報に従った飛行を行う。また、無人飛行体1は、飛行中、監視対象領域に人2がいないかどうかを監視するため、撮影部100で無人飛行体1の周囲を撮影しながら、飛行する。
巡回飛行中、人検知部110は、撮影部100から取得した撮影情報に基づき、監視対象領域に人2が存在するか否か(つまり、人2を検知したか否か)を判断する(ステップS03)。
人検知部110が人2を検知しなかった場合(ステップS03でNO)、制御部11は、自機の位置が、巡回ルートの最終地点に到達したか否かを判断する(ステップS04)。制御部11は、自機の位置が、巡回ルートの最終地点まで到達したと判断した場合(ステップS04でYES)、巡回が終了したとみなし、巡回の処理を終了する。なお、無人飛行体1は、再度巡回を開始してもよい。一方、制御部11は、自機の位置が、巡回ルートの最終地点まで到達していないと判断した場合(ステップS04でNO)、ステップS02の処理に戻り、無人飛行体1は、巡回ルートの残りの部分を引き続き巡回飛行する。
人検知部110が人2を検知した場合(ステップS03でYES)、無人飛行体1は、人の邪魔にならない人監視エリア3にて、人2を監視する動作を行う(ステップS05)。ステップS05の処理の詳細については、後述する図4で説明する。無人飛行体1は、人検知部110が検知した人2の監視を行い、人2が不審者か否かの判断を行う(ステップS06)。例えば、撮影部100で撮影した撮影画像を解析し、人2が所定の動作を行ったか否かを判定することで、人2が不審者であるか否か判断される。なお、当該判断の方法は、撮影部100の撮像画像(具体的には映像)に基づき、映像に映し出された人2が不審者かどうかを判断できれば、既存の任意の方法であってよい。なお、この例では、人2が不審者か否かの判断を無人飛行体1が自動で判断するものとして説明するが、人2が不審者か否かが人手によって判断されてもよい。例えば、撮影部100の映像が通信部105を介して、遠隔の管理者の有する端末(図示しない)に送信され、管理者が送信された映像を確認して、その人が不審者か否かを判断してもよい。この場合、管理者が不審者か否かの判断をした結果を無人飛行体1が通信部105を介して受信し、その判断結果に基づき、次の処理を行う。
無人飛行体1は、人2が不審者でないと判断した場合(ステップS06でNO)、ステップS02の処理に戻り、巡回ルートを監視しながら飛行する処理を行う。ここで、ステップS05の処理により、巡回ルートから外れた位置で人2を監視した場合は、ステップS05の処理を行う直前に、無人飛行体1が最後に飛行していた巡回ルート上の位置を記憶しておくことが好ましい。これにより、ステップS06の処理で、人2が不審者でないと判断された場合、人2の監視を行った場所から、ステップS05の処理を行う直前の巡回ルート上の場所にまで戻ることができる。なお、無人飛行体1は、ステップS05の処理を行う直前の巡回ルート上の最後の位置を記憶せず、人2の監視を行った場所から巡回ルートまでの距離が最短となる巡回ルート上の位置を特定し、その位置に移動して、巡回を再開してもよい。
無人飛行体1は、人2が不審者であると判断した場合は(ステップS06でYES)、不審者に対して所定の対応処理を行う(ステップS07)。不審者に対する所定の対応処理は、予め記憶部12に記憶されている。不審者への対応処理の例として、例えば、遠隔にいる管理者等に対して、不審者を発見した旨を通知する処理であってもよい。また別の例としては、無人飛行体1が警報出力部をさらに備え、不審者に接近して、不審者に対して警報出力部から警報を出力する処理であってもよい。また、不審者への対応処理の別の例として、不審者についての証拠を残すため、不審者を追跡して撮影する処理であってもよい。
不審者に対して所定の対応処理を行った後は、巡回の処理を終了する。なお、不審者に対する所定の対応処理を行った後、巡回の処理を終了せず、巡回が再開されてもよい。
次に、ステップS05の処理である、人2を検知した後、人2の邪魔にならない人監視エリア3にて、人2を監視する処理の詳細について図4を用いて説明する。
図4は、実施の形態1における無人飛行体1の人2の監視を行う処理の詳細な流れを示すフローチャートであり、具体的には、図3におけるステップS05の処理の流れを示すフローチャートである。
人検知部110により人2が検知されると(図3のステップS03でYES)、まず、自機位置特定部113は、位置測定部103を介して、自機の位置を取得し、自機の位置を特定する(ステップS11)。
次に、人位置特定部111は、人検知部110が検知した人2の位置を特定する(ステップS12)。本実施の形態1では、人位置特定部111は、測距部101を用いて測定した無人飛行体1から人2までの距離、及び、方位計測部102で計測した無人飛行体1から人2への方向を用いて、位置測定部103で測定した無人飛行体1の絶対位置に対する人の相対位置を算出することで、検知した人2の位置を特定する。なお、人2の位置の特定方法は、人2の位置を特定できれば、任意の方法であってよい。例えば、監視領域のマップ情報が予め保有されており、人位置特定部111は、検出された人2がマップ情報のどこに位置するかを特定することにより、人2の位置を特定してもよい。
そして、人監視エリア決定部112は、人検知部110で検知した人2の位置に基づき、人2の邪魔にならないエリアである人監視エリア3を決定する(ステップS13)。本実施の形態1では、予め人2の邪魔にならないエリアを規定するルールが保有されており、人監視エリア決定部112は、そのルールに基づき、人2の邪魔にならないエリアを決定する。
無人飛行体1は、飛行のために駆動部104を動作させると風が発生するという特徴があり、その風が人2にあたり、触覚的に人2の邪魔になる場合が考えられる。また、無人飛行体1は、駆動部104を動作させる際に駆動音が生じるという別の特徴を有し、その音が人2にとって聴覚的に邪魔になる場合が考えられる。また、無人飛行体1が人2の目の前で飛行することで、視覚的に人2の邪魔になる場合が考えられる。このように、人2の感覚器により無人飛行体が感知されることで、感覚毎に人2の邪魔になるケースが考えられるため、これらの人2の感覚の邪魔にならないようなルールを設定することが好ましい。
これを踏まえて、人2の邪魔にならないエリアを規定するルールの一例として、人2の上空以外で、かつ、人2から所定距離(10m)以上離れたところを人監視エリア3とするというルールを規定することができる。図1Bにおいてドットで示した人監視エリア3は、このルールに基づき決定された人監視エリア3のイメージ図である。このルールは、人2の上空に無人飛行体1が飛行すると、飛行に伴う風が無人飛行体1の下側に発生し、人2に風が当たってしまい、触覚的に人2の邪魔になってしまうこと、また、人2の近くで無人飛行体1が飛行すると無人飛行体1の飛行音がうるさく聴覚的に人2の邪魔になってしまうこと、また、人2の近くでの飛行のため無人飛行体1が目障りとなり視覚的に人2の邪魔になってしまうこと、を避けるように定められたルールである。なお、本実施の形態1では、触覚的、聴覚的及び視覚的の3つの観点で邪魔にならないようなルールが設定されたが、いずれか1つ、もしくは、いずれか2つを組み合わせたルールが設定されてもよい。
次に、人監視位置該否判定部114は、自機位置特定部113が特定した自機の位置が、人監視エリア決定部112が決定した人監視エリア3内にあるか否かを判定する(ステップS14)。具体的には、人監視位置該否判定部114は、自機の位置が、人監視エリア3を規定するルールの条件を満たすかどうかを判断する。例えば、人2の邪魔にならないエリアを規定するルールの一例として、人2の上空以外で、かつ、人2から所定距離(10m)以上離れたところを人監視エリア3とするというルールの場合、人監視位置該否判定部114は、自機の位置が人2の上空以外であるか、さらに、自機の位置が人2から所定距離(10m)以上離れたところであるかの2つの条件を判断する。この2つの条件を共に満たしている場合、人監視位置該否判定部114は、自機の位置が人監視エリア3内にあると判断し、それ以外の場合、自機の位置が人監視エリア3内にないと判断する。
人監視位置該否判定部114が、自機の位置が、人監視エリア決定部112で決定した人監視エリア3内にあると判断した場合(ステップS14でYES)、無人飛行体1は、その位置から人2を撮影して、人2を監視する(ステップS17)。なお、無人飛行体1は、人監視エリア3内のうち人2との距離が最も近い位置に無人飛行体1を移動させて、当該位置から人2を撮影して、人2を監視してもよい。人2の邪魔にならない人監視エリア3の中で最もその人に近い位置でその人を監視することができるため、より詳細なセンシング結果(例えば撮影画像)を用いて人2を監視できるためである。
一方、人監視位置該否判定部114が、自機の位置が、人監視エリア決定部112で決定した人監視エリア3内にないと判断した場合(ステップS14でNO)、ルート生成部115は、自機の位置から人監視エリア3までの移動ルートを生成する(ステップS15)。具体的には、ルート生成部115は、まず、人監視エリア3内のどの位置に移動するのかを決定し、自機の位置から決定した移動先の位置までの移動ルートを生成する。人監視エリア3内のどの位置を移動先として決定するのかは、例えば、予め記憶されたルールに従って決定される。当該ルールの一例として、例えば、自機の位置から人監視エリア3までの距離が最短となる点を移動先として決定するルールが予め記憶される。自機の位置から人監視エリア3までの最短ルートのイメージについて図5に示す。
図5は、実施の形態1における無人飛行体1の人監視エリア3までの移動ルートのイメージを示す概念図である。
図5に示す人2から無人飛行体1への直線(点線で示す)に沿って、無人飛行体1から人監視エリア3へ向かうルートが最短ルートとなり、人2から無人飛行体1への直線と人監視エリア3との交点が移動先として決定される。なお、自機の位置から移動先までの移動ルートは、任意のものであってよく、例えば、既存のルート生成アルゴリズムを用いて、自機の位置から移動先までの移動ルートが生成されてよい。
ルート生成部115によりルートが生成されると、次は、飛行制御部116は、生成されたルートに従って無人飛行体1の飛行制御を行い、無人飛行体1を移動先へ移動させる(ステップS16)。そして、無人飛行体1は、移動先に到着すると、移動先から人2を撮影して、人2の監視を開始する(ステップS17)。
以上の処理により、人2を検知した場合に、その人の邪魔にならない人監視エリア3にて、その人を監視できるので、検知した人2が不快にならないように監視することができる。
なお、本実施の形態1では、ルート生成部115は、自機の位置から人監視エリア3に移動する際の移動先として、自機の位置から人監視エリア3まで最短で行ける位置を移動先として決定したが、それ以外の場所を移動先に決定してもよい。例えば、ルート生成部115は、人2を監視するための高度を予め決めておき、人監視エリア3とその高度の交点を移動先として決定してもよい。人2を監視する際、高度が低すぎると無人飛行体1と人2との間に存在する物体が死角となって、人2をうまく監視できない可能性があるためである。また、人2を監視する際、人2を監視する高度が高すぎると、人2から無人飛行体1が離れすぎてしまい、人2を撮影しても人2が小さくしか捉えられず、人2をうまく監視できない可能性があるためである。そこで、適度な高度を予め決定しておき、その高度と人監視エリア3との交点を移動先として決定することで、人2の邪魔にならず、かつ、適度な高度で人2を監視することができる。ただし、人監視エリア3とその高度の交点だけだと、ユニークな点が決まらない場合があるため、さらに、自機の位置から最も近いものを選ぶルールが設けられてもよい。このように、管理者等により人2の監視を行いたい場所のルールを事前に決めてそのルールを記憶しておき、人監視エリア3の範囲において、そのルールを満たす位置を移動先として決定することで、管理者の意思を反映した場所で人2を監視することができる。他のルールの例としては、人監視エリア3の境界で、かつ、人2からの距離が最も小さいというルールが考えられる。このルールにすることで、人監視エリア3のうち人2から最も近い場所を移動先として決定できる。このルールの場合も、人2から最も近い場所が複数存在する可能性があり、ユニークな点が決まらないこともある。そこで、自機の位置から最も近いものを移動先として選ぶルールがさらに設けられてもよい。このルールが設けられることで無人飛行体1は最短で移動先に移動できる。また、無人飛行体1が指向性マイクを搭載している場合は、指向性マイクが人2の方向に向くような位置を移動先として選ぶルールがさらに設けられてもよい。これにより、人2の映像だけでなく、音声の収音も効果的にできるようになる。
なお、実際に人2を監視する場所が、他の人の邪魔になってしまう場所となっている可能性があるため、無人飛行体1は人が存在する可能性の少ないエリアを示すマップ情報を予め保有していてもよい。これにより、人監視エリア3内で、かつ、人が存在する可能性の少ないという条件を満たすエリアから、実際に人2を監視する場所が決定されてもよい。もしくは、撮影部100等のセンサのセンシング結果に基づいて、人の存在する可能性の少ないエリアが特定され、当該特定されたエリアから人監視エリア3が決定されてもよい。
なお、本実施の形態1では、ルート生成部115が、まず、自機の位置から人監視エリア3に移動する際の移動先を決定し、移動ルートを決定して移動する例について説明したが、移動先ではなく、移動方向を決定し、その方向に移動を行い、人監視エリア3に到達した地点を人2を監視する位置として決定してもよい。例えば、無人飛行体1が人2を検知した後、人監視エリア3に移動する際、人2を撮影しながら人監視エリア3に向かって移動しないと監視対象である人2を見失ってしまう可能性がある。予め移動先を決めて移動をしてしまうと移動途中で検知した人2を見失ってしまい、移動先に到着した際に、監視対象の人2を監視できなくなってしまうことが考えられる。そこで、人2から離れる方向に優先的に移動するルールを規定しておき、人2を検知した後は、その人を見失わないように撮影しながら、人2から離れる方向に優先的に移動し、人監視エリア3に到達した地点を人2を監視する位置として決定する。つまり、不審者判定部117は、無人飛行体1の人監視エリア3への移動中に人2を監視してもよい。これにより、人2を見失わないようにしつつ、人2の邪魔にならない位置に移動できる。
無人飛行体1は、移動先を決定して当該移動先へ移動する場合であっても、人2を撮影しながら移動を行い、人2を見失いそうになった場合、人2の撮影を継続できるよう、途中で移動先の変更を行ってもよいし、移動ルートの変更を行ってもよい。人2を見失いそうになる場合とは、例えば、撮影画像の端に近いエリアに人2が存在する場合である。これにより、人2を見失わないようにしつつ、人2の邪魔にならない位置に移動できる。
撮影部100の向き又は位置を制御できる場合は、撮影部100の向き又は位置を制御して、人2を見失わないようにする制御が行われてもよい。もしくは、無人飛行体1は、撮影部100の向き又は位置の制御を優先し、撮影部100のこれらの制御では人2を見失わないようにするのが困難だと判断した場合に、移動ルート又は移動先を変更してもよい。これにより、無人飛行体1は、人2を見失わないように移動するということは考慮にいれず、人監視エリア3に移動することだけを考慮に入れて移動でき、処理が少なくなる。なお、無人飛行体1は、人2を撮影しながら移動する際、移動中に撮影した撮影画像から、不審者を判断する処理を行ってもよい。これにより、無人飛行体1が人監視エリア3に移動するまでに人2が不審な行動を行った場合であっても、移動中に人2が不審者かどうかの判断を行うことができる。
なお、本実施の形態1では、監視対象となる人2が移動しないことが前提となっているが、人2が移動することを想定し、無人飛行体1は、人監視エリア3への移動中に、定期的に人2の位置を特定して人監視エリア3を見直し(つまり決定し直し)、見直した人監視エリア3へと移動ルートを変更してもよい。これにより、人2の位置が刻々と変化する場合であっても、無人飛行体1は、現在の人2の位置に応じた人監視エリア3へ移動することができる。また、無人飛行体1が人監視エリア3内で人2を監視している最中に人2が移動する場合も考えられる。このため、無人飛行体1は、人監視エリア3内で人2を監視している最中にも定期的に人2の位置を特定して人監視エリア3を見直し、見直した人監視エリア3へと移動ルートを変更してもよい。
なお、無人飛行体1が人監視エリア3に移動している途中に障害物を検知した場合は、人2から遠ざかる方向に優先的に障害物を避けてもよい。人2から遠ざかる方向とは、例えば、無人飛行体1から見て左下に人2が存在する場合だと、右方向、上方向、右上方向となる。これにより、無人飛行体1は、人2の邪魔にならないように障害物を避けることができる。
なお、本実施の形態1では、ルート生成部115が、自機の位置から人監視エリア3に移動する移動ルートとして、自機の位置から実際に人2を監視する場所までの最短ルートを生成する例について説明したが、これに限らない。人監視エリア3は、人2の邪魔にならないエリアであることから、ルート生成部115は、まず、無人飛行体1から人監視エリア3に到達することを優先させるために、無人飛行体1から人監視エリア3まで最短距離で行けるルートを生成し、そこから実際に人2を監視する場所に移動するルートを生成してもよい。これにより、実際に人2を監視する場所に最短で無人飛行体1を移動させることはできないが、できる限り人2の邪魔にならないように無人飛行体1を移動させることができる。
また、ルート生成部115は、自機の位置から実際に人2を監視する場所までのルートとして、自機の位置から、まず、飛行高度を所定高度より低い高度にして視覚的に邪魔にならないエリアまで移動するルートを生成し、そこから実際に人2を監視する場所に移動するルートを生成してもよい。無人飛行体1が、高度を高くして移動させてしまうと目立ってしまい、視覚的に人2の邪魔になってしまう可能性があるためである。これにより、無人飛行体1を視覚的に目立たなくなるようにして、人監視エリア3まで移動させることができる。
ただし、無人飛行体1が人2の邪魔にならないように移動するという観点で移動ルートが作成される場合、最短で移動するという観点で作成された移動ルートに比べると、移動距離が長くなるため効率は悪い。例えば、自機の位置から実際に人2を監視する場所までの最短ルートの距離がわずかである場合にも関わらず、人2の邪魔にならないように移動するという観点で移動ルートが生成されると、人監視エリア3までの移動に時間がかかってしまい、効率が悪くなる。そこで、ルート生成部115は、自機の位置から実際に人2を監視する場所までの最短ルートの距離が所定距離より小さい場合は、自機の位置から実際に人2を監視する場所までの最短ルートを移動ルートに決定し、無人飛行体1の位置から人監視エリア3までの最短ルートの距離が所定距離以上である場合、無人飛行体1の飛行高度が所定高度より低いエリアを通るルートを移動ルートに決定してもよい。これにより、無人飛行体1は、最短ルートであっても移動時間が大きくなる場合にのみ、人2の邪魔にならないように移動するという観点で作成した移動ルートを用いて移動することができる。
もしくは、ルート生成部115は、自機の位置から実際に人2を監視する場所までの最短ルートの距離と、人2の邪魔にならないように移動するという観点を優先させて作成したルートの距離との差が所定値より小さい場合、人2の邪魔にならないように移動するという観点を優先させて作成した移動ルートを移動ルートとして決定し、距離の差が所定値以上の場合、自機の位置から実際に人2を監視する場所までの最短ルートを移動ルートとして決定してもよい。これにより、無人飛行体1は、最短ルートで移動した場合の移動距離と人2の邪魔にならないように移動するという観点で作成した移動ルートで移動した場合の距離の差が大きくない場合にのみ、人2の邪魔にならないように移動するという観点で作成した移動ルートを用いて移動することができる。
なお、無人飛行体1は、人監視エリア3への無人飛行体1の移動の際に生じる音と逆位相の音を出力する出力部をさらに備えてもいてもよい。具体的には、無人飛行体1に、無人飛行体1の飛行音と逆位相の音声信号を発するスピーカーが搭載され、無人飛行体1は、自機の位置から人監視エリア3までを移動している間に、スピーカーから飛行音と逆位相の音声信号を発するようにしてもよい。これにより、自機の位置から人監視エリア3までの移動している間の飛行音がスピーカーから発せられる飛行音と逆位相の音声信号により打ち消され、聴覚的に人2の邪魔にならないように無人飛行体1を移動させることができる。
また、無人飛行体1が無人飛行体1の飛行音と逆位相の音声信号を発するスピーカーを搭載することにより、無人飛行体1の飛行音を抑制できることから、無人飛行体1が飛行音と逆位相の音声信号を発している場合は、無人飛行体1の飛行音と逆位相の音声信号を発していない場合に比べ、聴覚的に人2の邪魔になるエリアが小さくなる。そこで、無人飛行体1が飛行音と逆位相の音声信号を発している場合と発していない場合とで、人監視エリア3を規定するルールにおける聴覚的に人2の邪魔にならないようにする条件をそれぞれ異ならせるようにしてもよい。例えば、無人飛行体1が飛行音と逆位相の音声信号を発している場合は、人2の位置から第1所定距離(例えば5m)以上離れたエリアを条件とし、無人飛行体1が飛行音と逆位相の音声信号を発していない場合、人2の位置から第2所定距離(例えば10m)以上離れたエリアを条件としてもよい。無人飛行体1が飛行音と逆位相の音声信号を発するとバッテリ残量が減ってしまうため、状況に応じて、音声信号を発するようにすることが好ましい。例えば、無人飛行体1が自機の位置から人監視エリア3までを移動中の場合又は人2をできる限り近くで監視したい場合等に無人飛行体1が飛行音と逆位相の音声信号を発するようにしてもよい。人2をできる限り近くで監視したい場合は、管理者等は事前にその旨を設定しておく。例えば、予め登録された人2を監視する場合、特定の場所にいる人2を監視したい場合、遠隔の管理者により指定された人2を監視する場合、特定の時間帯において人2を監視する場合などに当該設定がなされる。また、無人飛行体1は、そのバッテリ残量に応じて飛行音と逆位相の音声信号を発するかを判断してもよい。例えば、無人飛行体1は、バッテリ残量に余裕がある場合(例えば、バッテリ残量が所定の閾値以上である場合)、当該音声信号を発するようにしてもよい。
なお、無人飛行体1が人監視エリア3内で実際に人2を監視する位置に移動した後、人監視エリア3の範囲内で監視位置が調整されてもよい。例えば、無人飛行体1から人2の方向を撮影した際に撮影方向に物体があり、人2の一部が死角に入ってしまう場合などがあり、人2をうまく撮影できないときが考えられる。監視位置の調整とは、具体的には、人2を撮影する方向を変更したり、撮影高度を変更したりすることである。当該調整は、予め用意した調整ルールに基づき行われる。また、無人飛行体1が指向性マイクを搭載している場合においては、指向性マイクが人2に向くように調整されてもよい。これにより、人2の音声を効果的に収音することができる。
なお、本実施の形態1では、無人飛行体1は、人2を検知したときに、その人の邪魔にならないように監視する構成であったが、検知した人2を監視対象としなくてもよい。例えば、監視対象としたい人2の顔又は特徴が予め登録され、無人飛行体1が撮影しながら巡回しているときに、登録内容に合致した人2を発見した場合に、その人を監視対象としてもよい。つまり、無人飛行体1は、予め登録した人と異なる人を検知した場合、その人を監視対象としなくてもよい。また、別の例として、無人飛行体1が撮影した映像を遠隔監視者が確認し、撮影された映像の中から遠隔監視者が指定した人2を監視対象としてもよい。また、無人飛行体1は、現在飛行している場所が所定の場所であったり、現在時刻が所定の時間帯であったりする等、管理者等が予め設定したルールに現在の無人飛行体1の状況が合致する場合には、人2を検知したとしてもその人を監視対象としないようにしてもよい。
また、無人飛行体1は、監視対象とする人2を状況に応じて変更してもよい。例えば、無人飛行体1は、監視領域である場所又は時間毎にどの人を監視対象にするのかを決定してもよい。例えば、人通りが多いエリアについては、遠隔監視者により指定された人が監視対象とされ、人通りが少ないエリアについては、無人飛行体1が検知した人が監視対象とされてもよい。また、別の例として、昼間は、遠隔監視者により指定された人が監視対象とされ、夜間は、無人飛行体1が検知した人が監視対象とされてもよい。
なお、本実施の形態1では、無人飛行体1が予め設定された所定のルートを自律的に飛行して巡回しているケースを例に説明したが、監視対象となる人2が特定され、その人の邪魔にならない位置で監視できれば、他の例であっても本開示を適用できる。例えば、操縦者によって、無人飛行体1を遠隔で操縦して監視対象エリアを監視する例に本開示が適用されてもよいし、無人飛行体1を所定の場所でホバリングさせて監視対象エリアを監視する例に本開示が適用されてもよい。また、外部装置などから指定された位置に無人飛行体1を移動させて、指定された位置までの移動中又は指定された位置を監視する例に本開示が適用されてもよい。
なお、本実施の形態1では、無人飛行体1は、検知した人2を監視して、人2が不審者であるか否かを判断したが、人2を監視してその人の行動からどのような人かを判断できるものであれば、不審者以外の観点により人2がどのような状態であるかを判断してもよい。例えば、無人飛行体1は、人2が所定の行動を行ったかどうかにより、その人が困っている状態の人か否かを判断してもよい。例えば、無人飛行体1は、人2がマップを確認している、周辺の建物を見回している、又は、看板を確認している等の行動をしていると判断した場合、人2が道に迷って困っている状態の人であると判断する。また、例えば、無人飛行体1は、介護施設などにおいて、人2がしゃがみこんでいる、又は、胸を抑えている等の行動をしていると判断した場合、人2が具合が悪く困っている状態の人であると判断する。無人飛行体1は、その人が困っている状態の人と判断した場合に、その人に接近して、その人にアドバイスを出力して、その人を支援してもよい。また、無人飛行体1は、人2を監視する際、複数の観点で人2の状態等を判断する構成であってもよい。例えば、無人飛行体1は、不審者か否かの判断だけでなく、さらに、困っている状態の人か否かも判断してもよい。
なお、人監視エリア3は、検知した人2が存在するエリアに基づき決定されてもよい。例えば、複数のエリアが事前に定められており、人2が存在するエリアに隣接するエリアが人監視エリア3として決定されてもよい。これによれば、検知した人2が存在するエリアに基づき、事前に定められた複数のエリアのうちの、検知した人2が存在するエリアに隣接するエリアが人監視エリア3として決定されるため、人2の位置を詳細に計算する必要がなく、また、人監視エリア3の形状、大きさ等を詳細に計算する必要がないため、計算量を減らすことができる。
なお、本実施の形態1では、人監視位置該否判定部114が、自機の位置が、人監視エリア決定部112で決定した人監視エリア3内にあると判断した場合、無人飛行体1はその位置から人2を撮影して、人2を監視したが、より効果的に人2を監視できる場所に移動してもよい。例えば、無人飛行体1は、人監視エリア3内で、最も人2に近い位置となるところを特定し、現在の自機の位置から特定した位置まで移動してもよい。これにより、人2をより近くで撮影することができる。
なお、無人飛行体1の制御部11の処理の一部又は全てがサーバなどの外部装置により実施されてもよい。この場合、無人飛行体1は、制御部11で必要となるデータを通信部105を介して、外部装置に送信し、外部装置で処理したデータを受信する。また、記憶部12に記憶する情報の一部又は全てがサーバなどの外部装置で記憶されてもよい。この場合、無人飛行体1は、通信部105を介して外部装置に記憶するデータを送信し、外部装置からデータを受信することで必要なデータの読み出しを行う。
なお、本実施の形態1では、無人飛行体1が単体で巡回及び監視を行う場合について説明したが、複数の無人飛行体1が連携して本開示の処理を行ってもよい。例えば、複数の無人飛行体1として、2つの無人飛行体A及びB、ならびに、2つの無人飛行体C及びDを例に説明する。例えば、無人飛行体Aが、人2を検知した後、人2の位置に基づき、人2の邪魔にならない人監視エリア3を生成し、人監視エリア3に既に存在する無人飛行体Bに対して、検知した人2を監視するように依頼する。この場合、無人飛行体Bは、無人飛行体Aから人監視エリア3で人2を監視するための種々の情報を取得し、それらの情報に基づき、人2を監視する。これにより、人監視エリア3での人2の監視を時間的に早く開始することができる。また、人2の監視を別の無人飛行体に委託できるため、他のタスクを効率的に行うことができる。なお、別の無人飛行体は、必ずしも人監視エリア3内にいるものでなくてもよく、人監視エリア3外のものであってもよい。また、別の例として、無人飛行体毎に役割を割り当てておき、役割に応じた無人飛行体に処理を依頼してもよい。例えば、人2を検知して人監視エリア3を生成する役割を持つ無人飛行体Cと人監視エリア3で人2を監視する無人飛行体Dとが予め定められ、無人飛行体Cが人2を検知して人監視エリア3を生成すると、無人飛行体Cは無人飛行体Dに人監視エリア3での人2の監視を依頼し、無人飛行体Dはその依頼を受諾して、人監視エリア3で人2を監視してもよい。
また、無人飛行体1は、人2を監視する位置、当該位置への方向又は当該位置までの移動ルート等を監視者等の端末に通知してもよい。これにより、監視者等はこれらの情報を把握できる。
また、無人飛行体1は、決定した人監視エリア3についての情報を監視者等の端末に通知し、監視者等は通知された人監視エリア3内から監視位置を指定し、無人飛行体1は、当該監視位置で人2を監視してもよい。例えば、このとき、監視者等の端末には、人監視エリア3内の位置のみが指定可能となるような表示がされてもよい。これにより、監視者等は、人監視エリア3内の所望の位置を監視位置として指定できる。
また、無人飛行体1は、人監視エリア3についての情報に加え、人監視エリア3の撮影により得られる実際のエリアの画像等を監視者等の端末へ通知してもよい。これにより、監視者等は、人監視エリア3が人2を監視するのに適当な場所かどうかを確認しながら、監視位置を決定できる。例えば、監視者等は、監視対象の人2以外の人が存在しているエリア付近において監視位置を選ばないようにすることができる。
また、無人飛行体1は、人監視エリア3についての情報に加え、人2の撮影により得られる画像等を監視者等の端末へ通知してもよい。これにより、監視者等は、監視対象の人2が無人飛行体1に気付いているかどうか等、人2の様子を画像等で確認しながら、無人飛行体1の監視位置、監視位置への方向又は監視位置までの移動ルート等を調整できる。
また、無人飛行体1は、人監視エリア3への方向又は人監視エリア3までの移動ルート等の候補を複数決定し、最適な候補を監視者等に選択させるためにこれらを監視者等の端末へ通知してもよい。例えば、無人飛行体1は、人監視エリア3への最短ルート、及び、人2に視覚的に気付かれにくい低高度なルート等をそれぞれ提示し、その際に、それぞれのルートにどのようなメリットがあるのかを合わせて表示させるようにしてもよい。これにより、監視者等は、ルートを選択しやすくなる。
また、これまでに説明した無人飛行体1が判断及び決定をする内容について、監視者等に問い合わせて、監視者等に判断及び決定をさせ、その判断及び決定の結果に基づいて無人飛行体1は処理を行ってもよい。無人飛行体1が判断及び決定をする内容は、例えば、上述しように、人監視エリア3、監視位置、飛行高度、移動方向、移動ルート、障害物、不審者、飛行音と逆位相の音声信号等について判断及び決定をする内容である。これにより、監視者等の意向に応じた監視が可能となる。
(効果)
以上、本開示の実施の形態1によれば、無人飛行体1が、人2を検知した後、その人の位置に基づき、その人の邪魔にならないエリアである人監視エリア3を決定し、自機の位置が人監視エリア3内に存在しない場合は、人監視エリア3に移動して、その人を監視する構成としたので、その人の邪魔にならないようにその人を監視できる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、無人飛行体は、人を検知した場合に、その人の位置だけでなく、さらに、その人の向きに基づき、視覚的にその人の邪魔にならない人監視エリアを決定し、当該人監視エリアに移動してその人を監視する場合の例について説明する。
図6は、実施の形態2における無人飛行体1Aの構成を示すブロック図である。図2と同様の要素には、同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図6に示す無人飛行体1Aは、図2に示す無人飛行体1に対して、制御部11の代わりに制御部11Aを備える。制御部11Aは、制御部11に対して、さらに人向き特定部118を備え、人監視エリア決定部112の代わりに人監視エリア決定部112Aを備える点が異なる。その他の点については、実施の形態1におけるものと同じであるため説明は省略する。
人向き特定部118は、撮影部100等のセンサのセンシング結果に基づいて、人の向きを特定する。具体的には、人向き特定部118は、撮影部100で撮影された人を含む撮影画像から、人の顔の向きを特定する。本実施の形態2では、人向き特定部118は、人を含む撮影画像から、人の頭部をパターン認識し、その人の顔がどちらの方向に向いているかを推定することで、人の顔の向きを特定する。なお、本実施の形態2では、人向き特定部118は、人の顔の向きを用いて人の向きを特定するが、人の顔以外の部分を用いて人の向きを特定してもよい。例えば、人向き特定部118は、体全体の向き又は足の向きなどを用いて人の向きを特定してもよい。また、例えば、人向き特定部118は、人を含む撮影画像を監視者等に送信し、その人の向きを監視者等に撮影画像から判断してもらうようにしてもよい。
人監視エリア決定部112Aは、位置関係決定部が決定した位置関係(ここでは、人位置特定部111が特定した人2の位置)及び人向き特定部118が特定した人の向きに基づいて、人監視エリアを決定する領域決定部の一例である。人監視エリア決定部112Aは、人検知部110で検知した人の位置、及び、向きに基づき、その人の邪魔にならないエリアである人監視エリアを決定する。本実施の形態2では、無人飛行体1Aは、予め人の邪魔にならないエリアを規定するルールを保有しておき、そのルールに基づき、人の邪魔にならないエリアを決定する。
人の位置だけでなく、人の向きの情報を用いることで、人の視界範囲を特定できるため、視覚的に人の邪魔にならないルールとして、人の視界範囲ではないエリアを規定できる。
本実施の形態2では、人の視界範囲ではないエリアを条件の1つとして含む人監視エリアのルールとして、人の上空以外のエリアで、かつ、人から所定距離(10m)以上離れたエリアで、かつ、人の後方エリアを人監視エリアとするルールが規定される。人の上空に無人飛行体1Aが飛行すると、無人飛行体1Aの飛行に伴う風が無人飛行体1Aの下側に発生し、人にその風が当たってしまい、触覚的に人の邪魔になってしまうことから人2の上空以外というルールが規定されている。また、人の近くで無人飛行体1が飛行すると無人飛行体1の飛行音がうるさく聴覚的に人の邪魔になってしまうことから、人から所定距離以上離れた領域というルールが規定されている。また、人の視界範囲内では人の目障りとなって視覚的に人の邪魔になってしまうことから、人の後方エリアというルールが規定されている。
図7は、実施の形態2における人監視エリア31の一例を示す概念図である。図7は、上記3つのルールを用いた場合の人監視エリア31のイメージを示す図である。人監視エリア31は、ドットで表示したエリアであり、人2の上空以外のエリアで、かつ、人2から所定距離(10m)以上離れたエリアで、かつ、人2の後方エリアとなるエリアである。なお、ここで示したこれらのルールは一例であり、人2の位置、及び、人2の向きに基づき、視覚的に人2の邪魔にならないエリアを規定するルールであれば、任意のルールであってよい。
図8は、実施の形態2における無人飛行体1Aの人2の監視を行う処理の詳細な流れを示すフローチャートであり、具体的には、図3におけるステップS05の処理の流れを示すフローチャートである。図8は、本実施の形態2における無人飛行体1Aが、人2を検知した後、視覚的に人2の邪魔にならない位置で人2を監視する動作を行う処理の流れを示す。図8において、図4と同様の要素には、同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図8に示すフローチャートは、図4に示すフローチャートに対して、ステップS21、及び、ステップS22の処理が異なる。
無人飛行体1Aが、人2を検知し、自機の位置、及び、検知した人2の位置を特定した後、人向き特定部118は、撮影部100で撮影した撮影画像に基づき、検知した人2の頭部をパターン認識して、人2の頭部がどちらの方向を向いているか(つまり、人2の向き)を特定する(ステップS21)。なお、本実施の形態2では、人2の頭部をパターン認識することにより人2の向きを特定したが、人2の向きを特定できれば、任意の方法であってよい。例えば、人向き特定部118は、人2の頭部ではなく、人2の体全体、人2の足の向き、人2の姿勢、又は、人2の服装など人2の頭部以外を用いてパターン認識して、その人の向きを特定してもよい。また別の例として、無人飛行体1Aは、他の装置が人2の向きを特定した結果を受信して、人向き特定部118は、その受信した結果に基づき、無人飛行体1Aから見た場合の人2の向きを特定してもよい。例えば、無人飛行体1Aとは別の装置(例えば監視カメラ)で人2が撮影され、その撮影画像からその人の向きが特定され、その別の装置から人2の向きの情報(例えば、東向き等)を通信部105で受信し、人向き特定部118は、その受信した結果に基づきその人の向きを特定してもよい。
次に、人監視エリア決定部112Aは、人検知部110で検知した人2の位置、及び、向きに基づき、その人の邪魔にならないエリアである人監視エリア31を決定する(ステップS22)。本実施の形態2では、無人飛行体1Aは、予め人2の邪魔にならないエリアを規定するルールを保有しておき、人監視エリア決定部112Aは、そのルールに基づき、人2の邪魔にならないエリアを決定する。例えば、人2の上空以外のエリアで、かつ、人2から所定距離(10m)以上離れたエリアで、かつ、人2の後方エリアを人監視エリア31とするルールが予め記憶部12に記憶される。このルールは、人2の上空に無人飛行体1Aが飛行すると、飛行に伴う風が無人飛行体1Aの下側に発生し、人2に風が当たってしまい、触覚的に人2の邪魔になってしまうこと、また、人2の近くで無人飛行体1Aが飛行すると無人飛行体1Aの飛行音がうるさく聴覚的に人2の邪魔になってしまうこと、また、人2の視界範囲内では人2の目障りとなって視覚的に人2の邪魔になってしまうこと、を避けるように定められたルールである。
以上の処理により、人2を検知した場合に、その人の位置だけでなく、さらに、その人の向きにも基づき、視覚的にもその人の邪魔にならない人監視エリア31が決定され、人監視エリア31に無人飛行体1Aが移動してその人を監視できるので、確実に視覚的に人2の邪魔にならない場所でその人を監視することができる。
なお、人監視エリア決定部112Aが決定した人監視エリア31に自機が存在しないと判断された場合、ルート生成部115は、人2の位置だけでなく、さらに、人2の向きに基づき、自機の位置から人監視エリア31までの飛行ルートを生成してもよい。これについて、図9を用いて説明する。
図9は、実施の形態2における人監視エリア31の範囲外に無人飛行体1Aが存在するときの状況を示す概念図である。
例えば、図9に示すように、人2の上空以外のエリアで、かつ、人2から所定距離(10m)以上離れたエリアで、かつ、人2の後方エリアを人監視エリア31とするルールにおいて、無人飛行体1Aが、人2の後方ではあるが、人2から10m以内に存在する場合において、無人飛行体1Aは、人2の後方のエリア内だけを通るように、人監視エリア31に移動するためのルートを生成してもよい。つまり、ルート生成部115は、無人飛行体1Aの位置から人監視エリア31まで移動推奨領域を通る移動ルートを決定してもよく、飛行制御部116は、当該移動ルートに従って無人飛行体1Aを移動させてもよい。例えば、この例の場合、移動推奨領域は人2の後方のエリアとなる。これにより、無人飛行体1Aは、人2の視覚に入ることなく、人監視エリア31に移動することができる。また、この例の場合、人2の上空以外という条件も既に満たしているため、この条件も満たしたままで移動ルートを生成することが好ましい。具体的には、人2の後方のエリア内、かつ、人2の上空以外のエリアで形成されるエリア内で移動ルートを生成することが好ましい。つまり、移動推奨領域は複数であってもよく、移動ルートは、複数の移動推奨領域を通過するルートであってもよい。例えば、この例の場合、複数の移動推奨領域は、人2の後方のエリア及び人2の上空以外のエリアとなる。これにより、人2に風を当てることなく、また、人2の視界に入ることなく、無人飛行体1Aを人監視エリア31に移動させることができる。このように、人監視エリア31を規定するルールが複数の条件から構成されている場合において、既にいくつかの条件を満たしている場合は、それらの条件を満たした状態を維持しながら、未だ条件を満たしていない条件を満たせるようルートを生成することが好ましい。
なお、この例の場合、無人飛行体1Aの人監視エリア31への移動ルートは、人2の後方のエリア内だけを通るという条件を満たせば、任意のものであってよいが、短時間で移動しないと、人2に飛行音が聞こえてしまう時間が長くなってしまうため、短時間で人監視エリア31に移動できるルートが好ましい。
例えば、人監視エリア31を規定するルールの条件が複数ある場合、各条件に優先度を付与しておき、ルート生成部115は、優先度の高い条件から順に条件を満たすように移動ルートを生成してもよい。言い換えると、複数の移動推奨領域には優先度が設定されており、ルート生成部115は、当該優先度に基づいて移動ルートを決定してもよい。例えば、人監視エリア31を規定するルールが、(i)人2の上空以外のエリアで、かつ、(ii)人2から所定距離(10m)以上離れたエリアで、かつ、(iii)人2の後方エリアとなるエリアであるという3つ条件を有するもので、条件の優先度を(i)が最も高く、(ii)が(i)の次に高く、(iii)が(ii)の次に高くなるように設定された場合、優先度の高い上記(i)から順に条件を満たすように移動ルートが生成される。すなわち、移動推奨領域として、(i)人2の上空以外のエリア、(ii)人2から所定距離(10m)以上離れたエリア、(iii)人2の後方エリアの順序でこれらの移動推奨領域を通る移動ルートが決定される。これについて、図10A〜図10Cを用いて説明する。
図10Aは、実施の形態2における無人飛行体1Aが第1優先度に基づいた移動ルートで移動する状況を示す概念図である。図10Bは、実施の形態2における無人飛行体1Aが第2優先度に基づいた移動ルートで移動する状況を示す概念図である。図10Cは、実施の形態2における無人飛行体1Aが第3優先度に基づいた移動ルートで移動する状況を示す概念図である。なお、第1優先度は最も優先度が高いことを意味し、第2優先度は第1優先度の次に優先度が高いことを意味し、第3優先度は第2優先度の次に優先度が高いことを意味する。図10A〜図10Cは、この例において、無人飛行体1Aが優先度の高い順に移動推奨領域を移動していくことを示す。
図10Aでは、まず、人2の上空にいる無人飛行体1Aが、優先度の最も高い移動推奨領域である(i)人2の上空以外のエリアを通る際の無人飛行体1Aの移動ルートのイメージを示す。図10Aには、無人飛行体1Aが人2の上空のエリアから出るために、例えば、人2の前方(図10Aの紙面左側)へ移動する状況が示されている。
図10Bでは、人2の上空以外のエリアへ移動した無人飛行体1Aが、次に優先度が高い移動推奨領域である(ii)人2から所定距離(10m)以上離れたエリアを通る際の無人飛行体1Aの移動ルートのイメージを示す。図10Bには、無人飛行体1Aが人2から所定距離(10m)内のエリアから出るために、例えば、さらに上空(図10Bの紙面上側)へ移動する状況が示されている。
図10Cは、人2から所定距離(10m)以上離れたエリアに移動した無人飛行体1Aが、次に優先度が高い移動推奨領域である(iii)人2の後方エリアに移動する際の無人飛行体1Aの移動ルートのイメージを示す。図10Cには、無人飛行体1Aが人2の前方エリアから出るために、例えば、人2の後方(図10Cの紙面右側)へ、人2の上空のエリアを避けるように移動する状況が示されている。
このように優先度の高い条件から順に条件を満たすように移動ルートを生成できるため、例えば、人2が不快に感じる度合いの大きい条件に対して優先度を高く設定すれば、人2が不快に感じる度合いが大きいものから順に人2が不快に感じることを抑制していくことができる。
なお、図10Aでは、優先度の高い移動推奨領域として人2の上空以外のエリアに移動するために無人飛行体1Aが人2の前方へ移動したが、優先度の低い移動推奨領域として人2の後方エリアが存在するため、優先度の高い移動推奨領域に移動しつつ、さらに、優先度の低い移動推奨領域にも移動できるように、図10Aの時点で無人飛行体1Aは人2の後方エリアに移動してもよい。つまり、無人飛行体1Aは、優先度の高い移動推奨領域と優先度の低い移動推奨領域とが一部重複している場合には、優先度の高い移動推奨領域のうちの当該重複領域へ移動してもよい。
また、優先度は、無人飛行体1Aと人2との位置関係に応じて設定されてもよい。例えば、無人飛行体1Aと人2とが接近しているときには、人2の聴覚的にかなり邪魔になるおそれがあることから、無人飛行体1Aがなるべく早く人2から離れるために、移動推奨領域として(ii)人2から所定距離(10m)以上離れたエリアに最も高い優先度が設定されてもよい。このように、状況に応じて優先度が変えられもよい。また、優先度は、人2の仕草又は状態等に応じて設定されてもよい。例えば、人2が耳をふさいでいる場合には、聴覚的に邪魔にならない領域に高い優先度が設定され、一方で、人2がイヤホン等をしている場合には、聴覚的に邪魔にならない領域に高い優先度が設定されないようにしてもよい。
なお、本実施の形態2では、人2の位置、及び、人2の向きに基づき、視覚的にその人の邪魔にならないエリアとして、人監視エリア31を人2の後方のエリアとした場合について説明したが、人2の視界範囲を推定して、人2の視界範囲外を視覚的にその人の邪魔にならないエリアとしてもよい。これについて、図11A及び図11Bを用いて説明する。
図11Aは、水平方向における人2の視界範囲を示す概念図である。具体的には、図11Aは、人2の上空から俯瞰して見た場合における人2の水平方向の視界範囲を示す。図11Aに示す矢印の方向を人2の正面が向いている方向とした場合、一般的に、人の片目の水平方向における視界範囲は、耳側に約90〜100度であることから、ドットで示すエリア41が両目の水平方向での視界範囲となる。
図11Bは、鉛直方向における人2の視界範囲を示す概念図である。具体的には、図11Bは、人2を水平方向から見た場合における人2の上下方向の視界範囲を示す。一般的に、人の上下方向における視界範囲は、上側に約60度、下側に約70度であることから、ドットで示すエリア42が両目の上下方向での視界範囲となる。人の視界範囲の推定は、例えば、人2の位置、人2の向き、及び、視界範囲の角度を用いて算出することができる。
なお、人2の視界範囲を正確に推定するために、人2の位置、人2の向き、及び、視界範囲の角度に加え、さらに、検知した人2の高さを計測し、人2の目の高さにも応じて人2の視界範囲が推定されてもよい。推定された人2の視界範囲外を視覚的にその人の邪魔にならないエリアとして含む人監視エリアについて図12を用いて説明する。
図12は、実施の形態2における人監視エリアの他の一例を示す概念図である。人監視エリア32は、図12に示すように、人2の上空以外のエリアで、かつ、人2から所定距離(10m)以上離れたエリアで、かつ、推定された人2の視界範囲外のエリアとなる。図12は、水平方向から見た場合の人2に対する人監視エリア32を示しており、ドットで表示したエリアが人監視エリア32である。人監視エリア31は、人2の前方のエリアを含んでいないが、人監視エリア32は、人2の前方のエリアの一部を含んでいるいため、人監視エリア32は、人監視エリア31と比べて広い。つまり、人監視エリア32が広い分、無人飛行体1Aの現在位置によっては、より早く人監視エリア32へ到達することができるようになる。
さらに、無人飛行体1Aは、人2の視界範囲を考慮して人監視エリア32に移動してもよい。例えば、人2の視界内で無人飛行体1Aが移動していると、人2は無人飛行体1Aが気になり、視覚的に邪魔になる可能性がある。そこで、無人飛行体1Aは、最初に人2の視界から外れる方向に移動してもよい。例えば、無人飛行体1Aは、無人飛行体1Aの位置と人2の視界範囲とに基づき、自機の位置から視界範囲外のエリアまでの最短ルートを生成し、次に、視界範囲外のエリアに出た地点から実際に人2を監視する位置に向かうルートを生成してもよい。
なお、人2の視界範囲内で、かつ、人2の近くに無人飛行体1Aが位置する場合において、無人飛行体1Aが人2の上方向の視界範囲外に移動するために急に高度を上げると、人2が驚いてしまう可能性がある。これは、人2の視界範囲内で、かつ、人2の近くにおいて、急に高度を上げるような物体が存在するケースは多くないため、そのような物体が現れると、人2はそのようなケースに遭遇することに慣れていないため、驚いてしまうと考えられるためである。そこで、無人飛行体1Aは、人2の視界範囲内で、かつ、人2の近くにいる場合は、まず、水平方向に移動して、その後、人2の上方向の視界範囲の外になるまで高度を上げてもよい。これにより、無人飛行体1Aが人2の近くで高度を上げることにより人2を驚かせてしまうことを防止することができる。また、別の例として、無人飛行体1Aは、人2の視界範囲内で、かつ、人2の近くにいる場合は、水平方向に人2から離れるように移動して、無人飛行体1Aと人2との間の距離が所定距離以上になった場合に、人2の上方向の視界範囲の外になるまで高度を上げてもよい。これにより、無人飛行体1Aが人2の近くで高度を上げることにより人2を驚かせてしまうことを防止することができる。なお、無人飛行体1Aが既に高度の高い位置にいる場合は、無人飛行体1Aが高度を上げたとしても人2は驚く可能性が低いため、無人飛行体1Aの高度が所定の高度以下の場合に、上述したような、無人飛行体1Aにいったん水平方向へ移動させるようにしてもよい。
上述したように、人監視エリア31、32は、人2の視覚により無人飛行体1Aが感知されにくい領域を含み、飛行制御部116は、例えば、人2の視界の外へ向かう方向へ無人飛行体1Aを移動させる。
また、人監視エリア31、32は、人2の聴覚により無人飛行体1Aが感知されにくい領域を含み、飛行制御部116は、例えば、人2の顔の向きと反対方向へ無人飛行体1Aを移動させてもよい。つまり、人2の向きに基づき、その人の邪魔にならない人監視エリア32を決定することで、聴覚的にも人2の邪魔にならないようにすることができる。なお、人2が無人飛行体1Aを聴覚的に感知しにくい領域は、人2の周辺環境にもよるが、無人飛行体1Aがその領域に存在するときに、人2の位置における無人飛行体1Aによる騒音のレベルが所定以下になると推定される領域であってもよい。
また、人監視エリア31、32は、人2の触覚により無人飛行体1Aが感知されにくい領域を含み、飛行制御部116は、無人飛行体1Aが発生させる風が人2に当たらない姿勢又はルートで無人飛行体1Aを移動させてもよい。つまり、無人飛行体1Aが人監視エリア32に向けて移動する際に、人監視エリア32に到達するまでの間も触覚的に人2の邪魔にならないようにすることができる。
なお、人監視エリア3までの移動推奨領域についての優先度は、監視者等に設定されてもよい。
また、無人飛行体1Aは、監視者等に人監視エリア3までの移動ルートを決定してもらう場合には、優先度が高い条件を満足させるための移動方向を優先的に監視者等の端末に表示させるようにしてもよい。これにより、監視者等による移動ルートの決定を支援できる。
また、無人飛行体1Aは、監視者等の端末に複数の移動方向を提示する場合、それぞれがどのような観点で人2の邪魔にならないのか(例えば人2に風が当たりにくくなる等)を表示させるようにしてもよい。これにより、提示された各移動方向への移動によりどのような効果があるのかを監視者等が理解できるようになる。
(効果)
以上、本開示の実施の形態2によれば、無人飛行体1Aが、人2を検知した場合に、その人の位置だけでなく、さらに、その人の向きに基づき、その人の邪魔にならない人監視エリア31、32を決定し、人監視エリア31、32に移動してその人を監視できるので、視覚的に人2の邪魔にならない場所でその人を監視することができる。
(その他の実施の形態)
以上、本開示の一つ又は複数の態様に係る無人移動体(無人飛行体1、1A)について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を各実施の形態に施したもの又は、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
例えば、本開示は、無人移動体として実現できるだけでなく無人移動体を構成する各構成要素が行うステップ(処理)を含む制御方法として実現できる。
図4に示すように、制御方法は、無人移動体の制御方法であって、無人移動体の外部をセンシングするセンサのセンシング結果に基づいて、無人移動体と無人移動体の外部に存在する人との位置関係を決定し(ステップS11、S12)、当該位置関係に基づいて、人の感覚器により無人移動体が感知されにくい領域を決定し(ステップS13)、無人移動体が当該領域内に位置するかを判定し(ステップS14)、無人移動体が当該領域内に位置しないと判定した場合(ステップS14でNO)、無人移動体を当該領域へ移動させる(ステップS16)。
例えば、当該制御方法におけるステップは、コンピュータ(コンピュータシステム)によって実行されてもよい。そして、本開示は、当該制御方法に含まれるステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムとして実現できる。さらに、本開示は、そのプログラムを記録したCD−ROM等である非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現できる。
例えば、本開示が、プログラム(ソフトウェア)で実現される場合には、コンピュータのCPU、メモリ及び入出力回路等のハードウェア資源を利用してプログラムが実行されることによって、各ステップが実行される。つまり、CPUがデータをメモリ又は入出力回路等から取得して演算したり、演算結果をメモリ又は入出力回路等に出力したりすることによって、各ステップが実行される。
なお、上記各実施の形態において、無人飛行体1、1Aに含まれる各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
本開示の実施の形態1、2に係る無人飛行体1、1Aの機能の一部又は全ては典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続及び設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、本開示の実施の形態1、2に係る無人飛行体1、1Aの機能の一部又は全てを、CPU等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現してもよい。
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示は例示された数字に制限されない。
また、上記図3、図4、及び、図8に示す、各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためのものであり、同様の効果が得られる範囲で上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(例えば並列)に実行されてもよい。
さらに、本開示の主旨を逸脱しない限り、本開示の各実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本開示に含まれる。
本開示は、自律的に移動可能な無人移動体であって人を監視する無人移動体に適用できる。
1、1A 無人飛行体(無人移動体)
2 人
3、31、32 人監視エリア
11、11A 制御部
12 記憶部
13 電力供給部
41、42 エリア
100 撮影部(センサ)
101 測距部
102 方位計測部
103 位置測定部
104 駆動部
105 通信部
110 人検知部
111 人位置特定部(位置関係決定部)
112、112A 人監視エリア決定部(領域決定部)
113 自機位置特定部(位置関係決定部)
114 人監視位置該否判定部(判定部)
115 ルート生成部(移動制御部)
116 飛行制御部(移動制御部)
117 不審者判定部(監視部)
118 人向き特定部
120 制御プログラム記憶部
121 巡回ルート記憶部

Claims (17)

  1. 無人移動体であって、
    前記無人移動体の外部をセンシングするセンサと、
    前記センサのセンシング結果に基づいて、前記無人移動体と前記無人移動体の外部に存在する人との位置関係を決定する位置関係決定部と、
    前記位置関係に基づいて、前記人の感覚器により前記無人移動体が感知されにくい領域を決定する領域決定部と、
    前記無人移動体が前記領域内に位置するかを判定する判定部と、
    前記無人移動体が前記領域内に位置しないと判定された場合、前記無人移動体を前記領域へ移動させる移動制御部と、
    を備える無人移動体。
  2. 前記無人移動体は、前記センシング結果に基づいて前記人を監視する監視部をさらに備え、
    前記監視部は、前記無人移動体が前記領域内に位置する場合、前記人を監視する
    請求項1に記載の無人移動体。
  3. 前記移動制御部は、前記無人移動体が前記領域内に位置しないと判定された場合、前記領域のうち前記人との距離が最も近い位置に前記無人移動体を移動させる
    請求項2に記載の無人移動体。
  4. 前記移動制御部は、前記無人移動体の位置から前記領域までの距離が最短となる移動ルートを決定し、前記移動ルートに従って前記無人移動体を移動させる
    請求項2又は3に記載の無人移動体。
  5. 前記移動制御部は、前記無人移動体の位置から前記領域まで移動推奨領域を通る移動ルートを決定し、前記移動ルートに従って前記無人移動体を移動させる
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の無人移動体。
  6. 前記移動推奨領域は複数であり、
    前記移動ルートは、複数の前記移動推奨領域を通過するルートである
    請求項5に記載の無人移動体。
  7. 複数の前記移動推奨領域には優先度が設定されており、
    前記移動制御部は、前記優先度に基づいて前記移動ルートを決定する
    請求項6に記載の無人移動体。
  8. 前記優先度は、前記位置関係に応じて設定されている
    請求項7に記載の無人移動体。
  9. 前記監視部は、前記無人移動体の前記領域への移動中に前記人を監視する
    請求項2〜8のいずれか1項に記載の無人移動体。
  10. 前記無人移動体は、前記領域への前記無人移動体の移動の際に生じる音と逆位相の音を出力する出力部をさらに備える
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の無人移動体。
  11. 前記無人移動体は、前記センシング結果に基づいて、前記人の向きを特定する人向き特定部をさらに備え、
    前記領域決定部は、前記位置関係及び前記人の向きに基づいて、前記領域を決定する
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の無人移動体。
  12. 前記無人移動体は無人飛行体である
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の無人移動体。
  13. 前記領域は、前記人の視覚により前記無人移動体が感知されにくい領域を含み、
    前記移動制御部は、前記人の視界の外へ向かう方向へ前記無人移動体を移動させる
    請求項12に記載の無人移動体。
  14. 前記領域は、前記人の聴覚により前記無人移動体が感知されにくい領域を含み、
    前記移動制御部は、前記人の顔の向きと反対方向へ前記無人移動体を移動させる
    請求項12又は13に記載の無人移動体。
  15. 前記領域は、前記人の触覚により前記無人移動体が感知されにくい領域を含み、
    前記移動制御部は、前記無人移動体が発生させる風が前記人に当たらない姿勢又はルートで前記無人移動体を移動させる
    請求項12〜14のいずれか1項に記載の無人移動体。
  16. 無人移動体の制御方法であって、
    前記無人移動体の外部をセンシングするセンサのセンシング結果に基づいて、前記無人移動体と前記無人移動体の外部に存在する人との位置関係を決定し、
    前記位置関係に基づいて、前記人の感覚器により前記無人移動体が感知されにくい領域を決定し、
    前記無人移動体が前記領域内に位置するかを判定し、
    前記無人移動体が前記領域内に位置しないと判定した場合、前記無人移動体を前記領域へ移動させる
    制御方法。
  17. 請求項16に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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