JP2020086588A - 移動経路生成装置、移動経路生成方法、および、コンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2に記載の移動経路生成装置は、障害物や自身の現在地を推定するための環境認識手段を備えている。しかしながら、移動コストが最小となる移動経路上に、自身の現在地を推定するための環境特徴が乏しい空間が存在すると現在地の推定誤差が大きくなり、自身の現在地を見失って移動できなくなるおそれがある。また、自律移動体が目的地まで到達しても、目的地での誤差が大きいと自律移動体の次の動作に影響をおよぼすおそれがある。
図1は、第1実施形態の移動経路生成装置の概略構成を示した説明図である。図2は、第1実施形態の移動経路生成方法のフローチャートである。図3は、第1実施形態で移動経路が生成される空間の模式図である。第1実施形態の移動経路生成装置1は、自律的に移動する自律移動体5の現在地から目的地までの移動経路を生成する装置である。移動経路生成装置1は、事前に取得している地図情報と、自律移動体5がオンタイムで取得する自律移動体5の外部環境を認識するための外部環境情報とを照合して、移動経路を生成する。自律移動体5としては、自身の外部環境を認識する手段を有する、自律走行型ロボットや自律飛行型ドローンなどが、例示される。なお、本実施形態では、移動経路生成装置1による2次元平面内での自律走行型ロボットの移動経路の生成を説明するが、移動経路生成装置1は、3次元空間内でのドローンの移動経路を生成してもよい。
図3の地図では、ランドマーク4は、4つの突起を有する星形で示している。図3の地図では、ランドマーク4は、自律移動体5の現在地から近い順に、ランドマーク4aからランドマーク4vまでの、22個が示されている。また、障害物7は、矩形または楕円で示している。図3に示す模式図では、障害物7は、障害物7aから障害物7kまでの、11個示されている。移動経路生成装置1は、図3に示す地図をベースにして、自律移動体5の現在地から目的地6までの移動経路を生成する。
例えば、画像特徴点でランドマーク4を記憶している場合、観測方向によってランドマーク4の見え方が変化するため、ランドマーク4は全方位から観測可能ではないが、ある程度の角度範囲であれば同じランドマーク4を観測可能であることがわかっている。また、地図を生成するときに使用されるカメラの解像度を考慮すると、ランドマーク4が観測できる距離も概算することが可能であることがわかっている。可観測エリア地図生成部14は、図3の地図を生成するときに得られるこれらの情報から、図4に示す扇形状の可観測エリア8を、複数のランドマーク4のそれぞれについて推定する。
図4に示す推定された可観測エリア8の結果から、複数の可観測エリア8が互いに重なる領域に位置する自律移動体5は、少なくとも二つ以上のランドマーク4を観測することが可能であるといえる。例えば、上述の可観測エリア8d、8f、8gでは、図4に示す領域81では、三つのランドマーク4d、4f、4gの可観測エリア8が重なっており、領域81からは、三つのランドマーク4d、4f、4gが観測可能であるといえる。同様に、図4に示す領域82aからは、二つのランドマーク4d、4fが観測可能であり、領域82bからは、二つのランドマーク4f、4gが観測可能であるといえる。また、図4に示す領域83aでは、一つのランドマーク4dが観測可能であり、領域83b、83cのそれぞれでは、一つのランドマーク4fが観測可能であり、領域83dでは、一つのランドマーク4dが観測可能であるといえる。
f(x,y,θ)
=F(nt(x,y,θ),Dt(x,y,θ),Ct,t-1,1/Zt,t-1,1/L)
・・・(1)
Ct,t-1=2×nt,t-1/(nt+nt-1) ・・・(2)
また、変数Zt,t-1は、時刻tと時刻(t−1)との間での、環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向の変化量を示す。また、変数Lは、自律移動体5の現在地から目的地までの距離を示す。変数Zt,t-1と、変数Lとは、小さくなるほど自律移動体5の現在地の推定誤差が小さくなるため、式(1)では、これらの変数の逆数が、関数Fの変数として含まれている。
一方、本実施形態では、ランドマーク4を確実に観測することができる移動経路30を通るため、現在地の位置精度が高い状態のまま目的地6に到達できる。したがって、自律移動体5は、より確実にかつ高精度に目的地6に到達することができる。
図9は、第2実施形態の移動経路生成装置の概略構成を示した説明図である。第2実施形態の移動経路生成装置2は、第1実施形態の移動経路生成装置(図1)と比較すると、ランドマーク選定部16と、障害物検出部17と、障害物位置予測部18と、を備える点が異なる。
具体的には、ランドマーク選定部16は、ランドマーク検出部12が検出したランドマーク4と照合させるときの、観測可能範囲の広さと、安定性とを、地図データベース10に記憶されている複数のランドマーク4のそれぞれに対して推定する。この複数のランドマーク4のそれぞれの観測可能範囲の広さと安定性との推定結果は、自律移動体5の現在地の推定に対する貢献度となる。ここで、ランドマーク4の安定性は、地図データベース10に記憶されている地図を生成するときの異なる観測間の照合結果から評価する。ランドマーク選定部16は、この推定結果を用いて、貢献度が高いランドマーク4を選定する。本実施形態のランドマーク選定部16によるランドマーク4の選定では、自律移動体5の現在地の推定に対する貢献度が所定の値より高いランドマーク4と、当該貢献度が所定の値以下のランドマーク4とに2分割する。また、ランドマーク選定部16は、複数の基準で層別する形にして、ランドマーク4の数を加味して利用するレベルを選択してもよい。
次に、第1実施形態のステップS14と同様に、現在地推定部13は、目的地情報を取得する(ステップS26)。
可観測エリア地図生成部14は、ステップS29において修正した可観測エリア地図を、移動経路生成部15に出力する。
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上述の実施形態では、移動経路生成装置は、自律移動体に搭載されるとした。しかしながら、移動経路生成装置が置かれる場所はこれに限定されない。環境認識センサ11だけが、自律移動体5に搭載され、ランドマーク検出部12と、現在地推定部13と、可観測エリア地図生成部14と、移動経路生成部15と、地図データベース10とは、自律移動体の外に置かれていてもよい。この場合、環境認識センサ11が取得する観測データを無線などによってランドマーク検出部12に送信し、移動経路生成部15で生成された移動経路を自律移動体5に送信することによって、自律移動体5が移動することとなる。
上述の実施形態では、移動経路生成部15は、環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向を設定するとした。しかしながら、移動経路生成部15は、移動経路だけを生成してもよい。例えば、環境認識センサ11が、全周方向を観測可能なカメラの場合、環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向を設定する必要はない。
第2実施形態では、ランドマーク選定部16は、自律移動体5の現在地の推定に対する貢献度が大きいランドマーク4を選定し、可観測エリア地図生成部14は、当該貢献度が大きいランドマーク4の可観測エリア8のみで、可観測エリア地図を生成するとした。しかしながら、可観測エリア地図の生成方法は、これに限定されない。例えば、可観測エリア地図生成部14は、全てのランドマーク4に対して、貢献度の重みを反映した可観測エリア8を推定し、全てのランドマーク4の可観測エリア8を、重みに応じて足し合わせる方法で可観測エリア地図を生成してもよい。
上述の実施形態では、移動経路生成部15は、可観測エリア地図と、複数の変数を含む式(1)に示す評価関数fとを用いて、移動経路を生成するとした。しかしながら、評価関数fの変数は、これに限定されない。上述した変数の少なくとも1つであってもよいし、例えば、自律移動体5の移動量の総計を変数としてもよい。また、別の評価関数と組み合わせて評価してもよい。また、移動経路生成部15は、可観測エリアのみで移動経路を生成してもよい。
上述の実施形態では、移動経路生成装置は、現在地から目的地までの移動経路を一度に生成するとした。しかしながら、現在地から目的地までの間の中間地を設定し、現在地から中間値までの移動経路を生成したのち、逐次的に目的地まで生成してもよい。
上述の実施形態では、可観測エリア地図は、グリッド表現によって観測のしやすさを示しているが、グラフで表現したり、格子状ノードで表現したりしてもよい。
第2実施形態では、移動経路生成装置2は、ランドマーク選定部16と、障害物検出部17と、障害物位置予測部18と、を備えるとした。ランドマーク選定部16だけでもよいし、障害物検出部17と、障害物位置予測部18との組み合わせだけでもよい。
4、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4h、4i、4j、4k、4l、4m、4n、4o、4p、4q、4r、4s、4t、4u、4v…ランドマーク
5…自律移動体
6…目的地
7、7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7h、7i、7j、7k…障害物
8、8d、8f、8g…可観測エリア
10…地図データベース
11…環境認識センサ
12…ランドマーク検出部
13…現在地推定部
14…可観測エリア地図生成部
15…移動経路生成部
16…ランドマーク選定部
17…障害物検出部
18…障害物位置予測部
30、50…移動経路
41…地点
51a、52a…移動障害物
51b、52b…移動軌跡
81、82a、82b、83a、83b、83c、83d…領域
Claims (8)
- 自律移動体の現在地から目的地までの移動経路を生成する移動経路生成装置であって、
前記自律移動体の位置を推定するためのランドマークに関する情報が含まれる地図情報を記憶する地図情報記憶部と、
前記地図情報を用いて、前記自律移動体の現在地から目的地までの間において前記ランドマークを観測可能な可観測エリアを推定する可観測エリア推定部と、
推定された前記可観測エリアを用いて前記移動経路を生成する移動経路生成部と、を備える、
移動経路生成装置。 - 請求項1に記載の移動経路生成装置は、さらに、
前記自律移動体に配置され、前記自律移動体の外部環境を認識するための外部環境情報を取得する環境認識センサを備え、
前記移動経路生成部は、前記環境認識センサが前記外部環境情報を取得する方向を、前記ランドマークを観察可能な方向に設定する、
移動経路生成装置。 - 請求項2に記載の移動経路生成装置は、さらに、
前記外部環境情報に含まれる前記ランドマークに関する情報を検出するランドマーク検出部と、
前記ランドマーク検出部によって検出された前記ランドマークに関する情報と、前記地図情報に含まれる前記ランドマークに関する情報とを照合して前記自律移動体の現在地を推定する現在地推定部と、を備え、
前記移動経路生成部は、前記現在地推定部によって推定された現在地から目的地までの前記移動経路を生成する、
移動経路生成装置。 - 請求項2または請求項3に記載の移動経路生成装置は、さらに、
前記外部環境情報に含まれる移動障害物に関する情報を検出する障害物検出部と、
検出された前記移動障害物に関する情報を用いて、前記移動障害物の位置変化を予測する障害物位置予測部と、を備え、
前記可観測エリア推定部は、
前記障害物位置予測部による前記移動障害物の位置変化予測を用いて、前記環境認識センサと前記ランドマークとの間に前記移動障害物が位置することによって、前記環境認識センサが取得する前記外部環境情報に前記ランドマークに関する情報が含まれなくなる遮蔽エリアを推定し、
前記可観測エリアから前記遮蔽エリアを除外する、
移動経路生成装置。 - 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の移動経路生成装置であって、
前記移動経路生成部は、
前記自律移動体から観測可能な前記ランドマークの数と、
前記自律移動体から観測可能な視野内の前記ランドマークの分散状態と、
所定の時間間隔での前記自律移動体からの複数回の観測において、共通に観測可能な前記ランドマークの割合と、
所定の時間間隔での、前記環境認識センサが前記外部環境情報を取得する方向の変化量と、のうち少なくとも一つを用いて、前記移動経路を生成する、
移動経路生成装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の移動経路生成装置は、さらに、
前記地図情報に含まれる前記ランドマークに関する情報を用いて、当該ランドマークの、前記自律移動体の位置推定への貢献度を推定するランドマーク選定部を備え、
前記可観測エリア推定部は、前記貢献度が高い前記ランドマークのみの可観測エリア、または、前記貢献度の重みを反映した可観測エリア、を推定する、
移動経路生成装置。 - 自律移動体の現在地から目的地までの移動経路を生成する移動経路生成方法であって、
前記自律移動体の位置を推定するためのランドマークに関する情報が含まれる地図情報を記憶する地図情報記憶工程と、
前記地図情報を用いて、前記自律移動体の現在地から目的地までの間において前記ランドマークを観測可能な可観測エリアを推定する可観測エリア推定工程と、
推定された前記可観測エリアを用いて前記移動経路を生成する移動経路生成工程と、を備える、
移動経路生成方法。 - 自律移動体の現在地から目的地までの移動経路の生成をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
前記自律移動体の位置を推定するためのランドマークに関する情報が含まれる地図情報を記憶する地図情報記憶機能と、
前記地図情報を用いて、前記自律移動体の現在地から目的地までの間において前記ランドマークを観測可能な可観測エリアを推定する可観測エリア推定機能と、
推定された前記可観測エリアを用いて前記移動経路を生成する移動経路生成機能と、を前記コンピュータに実行させる、
コンピュータプログラム。
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