JP2020086588A - 移動経路生成装置、移動経路生成方法、および、コンピュータプログラム - Google Patents

移動経路生成装置、移動経路生成方法、および、コンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 移動経路生成装置において、自律移動体がより確実にかつ高精度に目的地に到達する技術を提供することを目的とする。【解決手段】 自律移動体の現在地から目的地までの移動経路を生成する移動経路生成装置であって、自律移動体の位置を推定するためのランドマークに関する情報が含まれる地図情報を記憶する地図データベースと、地図情報を用いて、自律移動体の現在地から目的地までの間においてランドマークを観測可能な可観測エリアを推定する可観測エリア地図生成部と、推定された可観測エリアを用いて移動経路を生成する移動経路生成部と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、移動経路生成装置、移動経路生成方法、および、コンピュータプログラムに関する。
従来、地図情報を用いて自律移動体の現在地から目的地までの移動経路を生成する移動経路生成装置が知られている。移動経路生成装置では、現在地から目的地までの移動にかかる時間やエネルギーなどの移動コストを基準として、最適な移動経路を生成する。例えば、特許文献1には、人間を乗せて移動する自律移動体の移動経路を生成する装置であって、自律移動体の移動距離に加え、自律移動体からの見通しの良し悪しと経験的に得た安心感の大きさとに基づいて、移動経路を生成する技術が開示されている。また、特許文献2には、自律移動体の移動経路上に複数のノードを設定し、現在地から当該複数のノードまで直接移動したときの移動コストを最小にする移動経路を順次選択する技術が開示されている。
特開2016−218880号公報 特開2005−50105号公報
特許文献1に記載の移動経路生成装置では、自律移動体に搭乗者がいることを想定しているため、搭乗者に安心感を与える移動経路を生成する。しかしながら、搭乗者の安心感を優先すると、自律移動体の位置を推定するための環境特徴に乏しい移動経路が設定される場合があり、自律移動体の現在地の推定誤差が大きくなるおそれがある。
また、特許文献2に記載の移動経路生成装置は、障害物や自身の現在地を推定するための環境認識手段を備えている。しかしながら、移動コストが最小となる移動経路上に、自身の現在地を推定するための環境特徴が乏しい空間が存在すると現在地の推定誤差が大きくなり、自身の現在地を見失って移動できなくなるおそれがある。また、自律移動体が目的地まで到達しても、目的地での誤差が大きいと自律移動体の次の動作に影響をおよぼすおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、自律移動体の現在地から目的地までの移動経路を生成する移動経路生成装置において、自律移動体が高精度に目的地に到達する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、自律移動体の現在地から目的地までの移動経路を生成する移動経路生成装置が提供される。移動経路生成装置は、前記自律移動体の位置を推定するためのランドマークに関する情報が含まれる地図情報を記憶する地図情報記憶部と、前記地図情報を用いて、前記自律移動体の現在地から目的地までの間において前記ランドマークを観測可能な可観測エリアを推定する可観測エリア推定部と、推定された前記可観測エリアを用いて前記移動経路を生成する移動経路生成部と、を備える。
この構成によれば、移動経路生成部は、可観測エリア推定部において推定された、ランドマークを観測可能な可観測エリアを用いて移動経路を生成する。自律移動体の移動経路が、可観測エリアを優先的に通るように生成されると、当該移動経路上を移動する自律移動体は、自身の現在地を推定するためのランドマークを確実に観測することができる。これにより、自律移動体の現在地の推定精度を高めることができるとともに、現在地を見失うことなく目的地に到達できるため目的地での誤差を小さくすることができる。したがって、自律移動体は、高精度に目的地に到達することができる。
(2)上記形態の移動経路生成装置は、さらに、前記自律移動体に配置され、前記自律移動体の外部環境を認識するための外部環境情報を取得する環境認識センサを備え、前記移動経路生成部は、前記環境認識センサが前記外部環境情報を取得する方向を、前記ランドマークを観察可能な方向に設定してもよい。この構成によれば、移動経路生成部は、移動経路の生成に加え、当該移動経路上を移動する自律移動体に配置されている環境認識センサが外部環境情報を取得する方向を、ランドマークを観察可能な方向に設定する。これにより、移動経路上を移動する自律移動体の環境認識センサがランドマークをより確実に検出することができるため、自律移動体の現在地の推定誤差をさらに小さくすることができる。
(3)上記形態の移動経路生成装置は、さらに、前記外部環境情報に含まれる前記ランドマークに関する情報を検出するランドマーク検出部と、前記ランドマーク検出部が検出したランドマークに関する情報と、前記地図情報に含まれるランドマークに関する情報とを照合して前記自律移動体の現在地を推定する現在地推定部と、を備え、前記移動経路生成部は、前記現在地推定部によって推定された現在地から目的地までの前記移動経路を生成してもよい。この構成によれば、移動経路の出発点である現在地の位置精度が向上するため、自律移動体は、より確実に、かつ、より高精度に目的地に到達することができる。
(4)上記形態の移動経路生成装置は、さらに、前記外部環境情報に含まれる移動障害物に関する情報を検出する障害物検出部と、検出された前記移動障害物に関する情報を用いて、前記移動障害物の位置変化を予測する障害物位置予測部と、を備え、前記可観測エリア推定部は、前記障害物位置予測部による前記移動障害物の位置変化予測を用いて、前記環境認識センサと前記ランドマークとの間に前記移動障害物が位置することによって前記環境認識センサが取得する前記外部環境情報に前記ランドマークに関する情報が含まれなくなる遮蔽エリアを推定し、前記可観測エリアから前記遮蔽エリアを除外してもよい。この構成によれば、可観測エリア推定部は、環境認識センサが取得する外部環境情報にランドマークに関する情報が含まれなくなる遮蔽エリアを、可観測エリアから除外するため、移動経路上を移動する自律移動体の環境認識センサがランドマークを検出できずに、現在地を見失うことを防止することができる。これにより、自律移動体は、より確実に目的地に到達することができる。
(5)上記形態の移動経路生成装置において、前記移動経路生成部は、前記自律移動体から観測可能な前記ランドマークの数と、前記自律移動体から観測可能な視野内の前記ランドマークの分散状態と、所定の時間間隔での前記自律移動体からの複数回の観測において、共通に観測可能な前記ランドマークの割合と、所定の時間間隔での、前記環境認識センサが前記外部環境情報を取得する方向の変化量とのうち、少なくとも一つを用いて、前記移動経路を生成してもよい。この構成によれば、移動経路生成部は、ランドマークの認識のしやすさに関連するこれら4つの項目の少なくとも1つを用いて移動経路を生成することができるため、自律移動体は、より確実に、かつ、より高精度に目的地に到達することができる。
(6)上記形態の移動経路生成装置は、さらに、前記地図情報に含まれる前記ランドマークに関する情報を用いて、当該ランドマークの前記自律移動体の位置推定への貢献度を推定するランドマーク選定部を備え、前記可観測エリア推定部は、前記貢献度が高い前記ランドマークのみの可観測エリア、または、前記貢献度の重みを反映した可観測エリア、を推定してもよい。この構成によれば、ランドマーク選定部は、自律移動体の位置推定への貢献度の高さに応じてランドマークを選定し、可観測エリア推定部は、当該選定したランドマークの可観測エリアを推定する。これにより、可観測エリア推定部は、全てのランドマークについて可観測エリアを推定する代わりに、自律移動体の位置推定への貢献度の高いランドマークについての可観測エリアを推定するため、より短時間でかつ少ない労力で移動経路を生成することができる。したがって、移動経路生成装置における移動経路の生成処理の効率化や高速化を図ることができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、移動経路生成方法、移動経路生成システム、移動経路の生成をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム、コンピュータプログラムを配布するためのサーバ装置、コンピュータプログラムを記憶した一時的でない記憶媒体等などの形態で実現することができる。
第1実施形態の移動経路生成装置の概略構成を示した説明図である。 第1実施形態の移動経路生成方法のフローチャートである。 第1実施形態で移動経路が生成される空間の模式図である。 第1実施形態で推定される可観測エリアの模式図である。 第1実施形態で生成される可観測エリア地図の模式図である。 第1実施形態で生成される移動経路を示す模式図である。 第1実施形態で設定される環境認識センサが向けられる方向を示す模式図である。 比較例の移動経路生成方法で生成される移動経路を示す模式図である。 第2実施形態の移動経路生成装置の概略構成を示した説明図である。 第2実施形態の移動経路生成方法のフローチャートである。 第2実施形態での移動障害物の移動軌跡を示す模式図である。 第2実施形態での別の移動障害物の移動軌跡を示す模式図である。 第2実施形態で生成される移動経路を示す模式図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の移動経路生成装置の概略構成を示した説明図である。図2は、第1実施形態の移動経路生成方法のフローチャートである。図3は、第1実施形態で移動経路が生成される空間の模式図である。第1実施形態の移動経路生成装置1は、自律的に移動する自律移動体5の現在地から目的地までの移動経路を生成する装置である。移動経路生成装置1は、事前に取得している地図情報と、自律移動体5がオンタイムで取得する自律移動体5の外部環境を認識するための外部環境情報とを照合して、移動経路を生成する。自律移動体5としては、自身の外部環境を認識する手段を有する、自律走行型ロボットや自律飛行型ドローンなどが、例示される。なお、本実施形態では、移動経路生成装置1による2次元平面内での自律走行型ロボットの移動経路の生成を説明するが、移動経路生成装置1は、3次元空間内でのドローンの移動経路を生成してもよい。
移動経路生成装置1は、地図データベース10と、環境認識センサ11と、ランドマーク検出部12と、現在地推定部13と、可観測エリア地図生成部14と、移動経路生成部15と、を備える。本実施形態では、移動経路生成装置1は、自律移動体5に搭載されている。しかしながら、環境認識センサ11を除く、地図データベース10と、ランドマーク検出部12と、現在地推定部13と、可観測エリア地図生成部14と、移動経路生成部15と、の一部または全部は、自律移動体5の外部に設けられていてもよい。
地図データベース10は、自律移動体5が移動する空間の地図情報であって、図2に示す移動経路生成方法によって、移動経路を生成する前に取得されているデータの集まりである。地図データベース10には、図3に示す地図のように、自律移動体5の位置を推定するための複数のランドマーク4や自律移動体5の移動の障害となる障害物7の、位置や形状、移動の有無などの情報が記憶されている。ランドマーク4や障害物7は、画像特徴点、幾何学的特徴、物体など、様々なレベルの特徴に関連付けて記憶されることが可能である。本実施形態では、ランドマーク4や障害物7の情報は、SIFTやORBといった画像特徴点に関連付けられており、例えば、ORB−SLAMを用いれば、ORBを特徴点とする地図情報を構築することができる。本実施形態では、地図データベース10には、複数のランドマーク4や障害物7の3次元位置だけでなく、ランドマーク4や障害物7の特徴点を観測したときのカメラの位置や姿勢も合わせて記憶されている。
図3の地図では、自律移動体5を、菱形の図形で示している。すなわち、図3の地図では、菱形がある位置が、自律移動体5の現在地を示している。また、自律移動体5の目的地6を、6つの突起を有する星形で示している。
図3の地図では、ランドマーク4は、4つの突起を有する星形で示している。図3の地図では、ランドマーク4は、自律移動体5の現在地から近い順に、ランドマーク4aからランドマーク4vまでの、22個が示されている。また、障害物7は、矩形または楕円で示している。図3に示す模式図では、障害物7は、障害物7aから障害物7kまでの、11個示されている。移動経路生成装置1は、図3に示す地図をベースにして、自律移動体5の現在地から目的地6までの移動経路を生成する。
環境認識センサ11は、自律移動体5に配置され、自律移動体5の外部環境情報を取得する機能を有している、例えば、カメラやレーザーレンジファインダなどである。本実施形態では、自律移動体5には、自律移動体5自身に固定されているカメラが搭載されており、自律移動体5の姿勢を変化させることで、カメラが外部環境情報を取得する方向を変更することが可能である。なお、環境認識センサ11は、自律移動体5に対して相対移動可能な機構を介して自律移動体5に設けられ、自律移動体5の姿勢を変化させることなく環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向を変更できるようにしてもよい。
ランドマーク検出部12は、環境認識センサ11に電気的に接続している。ランドマーク検出部12は、環境認識センサ11が取得した外部環境情報を処理し、当該外部環境情報から環境認識センサ11が認識しているランドマーク4を検出する。
現在地推定部13は、ランドマーク検出部12と地図データベース10とに電気的に接続している。現在地推定部13は、ランドマーク検出部12が検出したランドマークに関する情報と、地図データベース10に記憶されている地図情報のランドマークに関する情報と、を照合し、自律移動体5の現在地と、環境認識センサ11の姿勢と、を推定する。
可観測エリア地図生成部14は、現在地推定部13と地図データベース10とに電気的に接続している。可観測エリア地図生成部14は、地図データベース10に記憶されている地図上においてランドマーク4を観測可能なエリアとしての可観測エリアを推定する。可観測エリア地図生成部14は、図3に示すように地図中に複数のランドマーク4がある場合、それぞれのランドマーク4について可観測エリアをそれぞれ推定し、複数の可観測エリアを組み合わせた可観測エリア地図を生成する。可観測エリア地図生成部14での可観測エリア地図の生成方法の詳細は、後述する。
移動経路生成部15は、可観測エリア地図生成部14に電気的に接続している。移動経路生成部15は、可観測エリア地図生成部14の可観測エリア地図を用いて、自律移動体5の移動経路を生成する。移動経路生成部15での移動経路の生成方法の詳細は、後述する。
次に、移動経路生成装置1による自律移動体5の移動経路の生成方法について説明する。本実施形態の移動経路生成装置1における移動経路の生成方法は、自律移動体5の現在地を高精度に推定可能な場所を選択しつつ、目的地まで向かうことが可能な移動経路を生成する。
最初に、地図データベース10は、自律移動体5が移動する地図情報を記憶する(ステップS10)。地図データベース10は、上述したように、複数のランドマーク4に関する情報や障害物7に関する情報を含む地図情報を記憶する。
次に、環境認識センサ11は、外部環境情報を取得する(ステップS11)。具体的には、環境認識センサ11は、自律移動体5に搭載されているカメラによって自律移動体5の外部環境を撮影し、撮像結果を自律移動体5の外部環境情報として取得する。環境認識センサ11は、撮像結果をランドマーク検出部12に出力する。
次に、ランドマーク検出部12は、外部環境情報からランドマーク4を検出する(ステップS12)。具体的には、ランドマーク検出部12は、環境認識センサ11の撮像結果に写っているランドマーク4を検出する。ランドマーク検出部12は、検出したランドマーク4を現在地推定部13に出力する。
次に、現在地推定部13は、検出したランドマーク4に関する情報と地図情報のランドマーク4に関する情報と照合し、自律移動体5の現在地を推定する(ステップS13)。具体的には、現在地推定部13は、ランドマーク検出部12が検出したランドマーク4と同じランドマーク4を、地図情報内で探す。ランドマーク検出部12が検出したランドマーク4と一致するランドマーク4を地図情報内で見つけた場合、当該ランドマーク4について、地図データベース10に記憶されている当該ランドマーク4の位置や特徴点を観測したときのカメラの位置と姿勢とから、自律移動体5の位置と、環境認識センサ11の姿勢とを推定する。
次に、現在地推定部13は、目的地情報を取得する(ステップS14)。具体的には、現在地推定部13は、図示しない入力装置によって移動経路生成装置1に入力される自律移動体5の目的地6を記憶する。
次に、可観測エリア地図生成部14は、地図情報を用いてランドマーク4の可観測エリア8を推定する(ステップS15)。具体的には、可観測エリア地図生成部14は、地図データベース10から取得する図3のランドマーク4が分布している地図情報を用いて、複数のランドマーク4のそれぞれについて可観測エリア8を推定する。
図4は、本実施形態で推定される可観測エリア8の模式図である。地図データベース10の地図情報に含まれるランドマーク4のそれぞれは、見える位置と方向とが、地図を生成するときに得られる情報から明らかとなっている。
例えば、画像特徴点でランドマーク4を記憶している場合、観測方向によってランドマーク4の見え方が変化するため、ランドマーク4は全方位から観測可能ではないが、ある程度の角度範囲であれば同じランドマーク4を観測可能であることがわかっている。また、地図を生成するときに使用されるカメラの解像度を考慮すると、ランドマーク4が観測できる距離も概算することが可能であることがわかっている。可観測エリア地図生成部14は、図3の地図を生成するときに得られるこれらの情報から、図4に示す扇形状の可観測エリア8を、複数のランドマーク4のそれぞれについて推定する。
図4には、複数のランドマーク4のうち3つのランドマーク4d、4f、4gの可観測エリア8を示す。具体的には、ランドマーク4dでは、図4に示す扇形状の可観測エリア8dが推定される。同様に、ランドマーク4fでは、図4の扇形状の可観測エリア8fが推定され、ランドマーク4gでは、図4の扇形状の可観測エリア8gが推定される。
図4に示す推定された可観測エリア8の結果から、複数の可観測エリア8が互いに重なる領域に位置する自律移動体5は、少なくとも二つ以上のランドマーク4を観測することが可能であるといえる。例えば、上述の可観測エリア8d、8f、8gでは、図4に示す領域81では、三つのランドマーク4d、4f、4gの可観測エリア8が重なっており、領域81からは、三つのランドマーク4d、4f、4gが観測可能であるといえる。同様に、図4に示す領域82aからは、二つのランドマーク4d、4fが観測可能であり、領域82bからは、二つのランドマーク4f、4gが観測可能であるといえる。また、図4に示す領域83aでは、一つのランドマーク4dが観測可能であり、領域83b、83cのそれぞれでは、一つのランドマーク4fが観測可能であり、領域83dでは、一つのランドマーク4dが観測可能であるといえる。
図5は、本実施形態で生成される可観測エリア地図の模式図である。可観測エリア地図生成部14は、図5に示すように、地図データベース10に記憶されている地図の自律移動体5が移動可能な領域に、グリッドを生成し、全てのランドマーク4について可観測エリア8を推定した結果を、当該グリッドに反映することが可能である。具体的には、グリッドごとに可観測エリア8が重なった数に応じて表示分けをし、可視化する。例えば、図5では、各ランドマーク4の可観測エリア8が重なった数が多いほど、グリッド内に表示されているドットの密度が高くなるように表示している。
可観測エリア地図生成部14は、このようにして、自律移動体5からランドマーク4を観測可能な可観測エリア8を複数のランドマーク4のそれぞれについて推定し、複数の可観測エリア8を足し合わせた可観測エリア地図(図5)を生成する。可観測エリア地図生成部14は、生成した可観測エリア地図を、移動経路生成部15に出力する。
次に、移動経路生成部15は、推定された可観測エリア8を用いて移動経路を生成するとともに環境認識センサ11を向ける方向を設定する(ステップS16)。具体的には、移動経路生成部15は、可観測エリア地図生成部14が生成した可観測エリア地図と、以下の式(1)に示す評価関数fとを用いて、自律移動体5の移動経路を生成し、環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向を設定する。
f(x,y,θ)
=F(nt(x,y,θ),Dt(x,y,θ),Ct,t-1,1/Zt,t-1,1/L)
・・・(1)
ここで、式(1)に示す関数Fの変数nt(x,y,θ)は、地図内での位置座標が(x,y)であって、環境認識センサ11の外部環境情報を取得する方向がθとなっている自律移動体5から観測可能なランドマーク4の数を示す。また、変数Dt(x,y,θ)は、地図内での位置座標が(x,y)であって、環境認識センサ11の外部環境情報を取得する方向がθとなっている自律移動体5から観測可能な視野内でのランドマーク4の分散状態を示す。また、変数Ct,t-1は、時刻tと時刻(t−1)との間での自律移動体5からの複数回の観測において、共通に観測可能なランドマーク4の割合を示す。変数Ct,t-1は、例えば、時刻tでの観測と時刻(t−1)での観測とで共通に観測可能なランドマーク4の数を変数nt,t-1として表すと、以下の式(2)で表される。
t,t-1=2×nt,t-1/(nt+nt-1) ・・・(2)
また、変数Zt,t-1は、時刻tと時刻(t−1)との間での、環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向の変化量を示す。また、変数Lは、自律移動体5の現在地から目的地までの距離を示す。変数Zt,t-1と、変数Lとは、小さくなるほど自律移動体5の現在地の推定誤差が小さくなるため、式(1)では、これらの変数の逆数が、関数Fの変数として含まれている。
図6は、本実施形態で生成される移動経路を示す模式図である。自律移動体5の移動経路30は、可観測エリア地図生成部14が推定した可観測エリア8に含まれる領域であって、評価関数fが最大となる地図内での位置座標(x、y)を優先的に通過するように生成される。その生成結果を図6に示す。図6に示す移動経路30は、評価関数fの値が大きいグリッドを通過するように生成されている。具体的には、移動経路30は、図6に示すグリッドのうち評価関数fの値が大きいことを示すドットの密度が高いグリッドを通過するように、生成されている。このとき、例えば、自律移動体5の操舵輪が切れる角度など、自律移動体5の運動制約を考慮し、移動経路30の曲線部分の最小内径が設定されてもよい。
また、本実施形態のように環境認識センサ11が自律移動体5に固定されている場合、自律移動体5の運動制約によって、ランドマーク4の観察に不具合が生じる場合がある。そこで、本実施形態では、移動経路生成部15は、移動経路30の生成だけでなく、移動経路30上での環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向も設定する。
図7は、本実施形態で設定される環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向を示す模式図である。図7には、図6に示した自律移動体5の移動経路30を示してある。移動経路生成部15は、移動経路30上の各所における環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向θが、評価関数fが最大となるように設定する。図7では、一例として、環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向を、符号31〜36で示している。例えば、符号31が示す環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向には、例えば、ランドマーク4b、4cが位置していることを示している。また、符号32が示す環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向には、例えば、ランドマーク4f、4eが位置していることを示している。また、符号33〜36についても同様である。このように、本実施形態では、移動経路生成部15は、自律移動体5の移動経路30上において、評価関数fが最大となるように、環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向を設定する。
以上説明した、本実施形態の移動経路生成装置1によれば、移動経路生成部15は、可観測エリア地図生成部14において推定された、ランドマーク4を観測可能な可観測エリア8を用いて移動経路30を生成する。自律移動体5の移動経路30は、可観測エリア8を優先的に通るように生成されるため、当該移動経路30上を移動する自律移動体5は、現在地を推定するためのランドマーク4を確実に観測することができる。これにより、自律移動体5の推定される現在地の位置精度を高めることができるとともに、現在地を見失うことによって移動不能となることなく目的地6に到達できるため目的地6での誤差を小さくすることができる。したがって、自律移動体5は、より確実にかつ高精度に目的地6に到達することができる。
図8は、比較例の移動経路生成方法で生成される移動経路を示す模式図である。図8に示す地図は、本実施形態の地図データベース10に記憶される地図と同じであって(図3参照)、比較例の移動経路生成方法で生成される移動経路40は、自律移動体5の現在地から目的地6まで、最小コストとなるように生成されている。図8には、比較例の移動経路生成方法で生成される移動経路40のうち、地点41以降の予定されていた移動経路40aで示し、地点41以降で実際に移動した移動経路40を移動経路40bで示す。
図8に示す移動経路40では、移動経路40上の地点41において、自律移動体5の位置に誤差が生じ始めていることが分かる。これは、図5に示す可観測エリア地図から分かるように、ランドマーク4fの近傍では、ランドマーク4を認識しづらくなり、ランドマーク4を認識することによって現在地を推定する方法では、その精度に誤差が生じるためである。このため、比較例の移動経路生成方法で生成される移動経路40では、地点41を通過した後、移動予定であった移動経路40aを通らず、移動経路40bを通ることとなり、図8に示すように、最終到達地にずれが生じるおそれがある。
一方、本実施形態では、ランドマーク4を確実に観測することができる移動経路30を通るため、現在地の位置精度が高い状態のまま目的地6に到達できる。したがって、自律移動体5は、より確実にかつ高精度に目的地6に到達することができる。
また、本実施形態の移動経路生成装置1は、自律移動体5の外部環境を認識し、外部環境情報を取得する環境認識センサ11を備えており、移動経路生成部15は、移動経路30上での環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向を設定する。これにより、環境認識センサ11がランドマーク4を確実に検出することができるため、自律移動体5の現在地の推定誤差をより小さくすることができる。
また、本実施形態の移動経路生成装置1は、ランドマーク検出部12が検出したランドマーク4に関する情報と、地図情報に含まれるランドマーク4に関する情報とを照合し、自律移動体5の現在地を推定する現在地推定部13を備える。移動経路生成部15は、現在地推定部13が推定する現在地から目的地6までの移動経路30を生成する。これにより、移動経路30の出発点である現在地の位置精度が向上するため、自律移動体5は、より高精度に目的地に到達することができる。
また、本実施形態の移動経路生成装置1によれば、移動経路生成部15は、式(1)に示す評価関数fを用いて移動経路30を生成する。評価関数fは、自律移動体5から観測可能なランドマーク4の数と、自律移動体5から観測可能な視野内のランドマーク4の分散状態と、所定の時間間隔での自律移動体5からの複数回の観測において共通に観測可能なランドマーク4の割合と、所定の時間間隔での環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向の変化量と、を変数として含んでいる。この構成によれば、移動経路生成部15は、さらにランドマーク4を観測しやすい移動経路30を生成することができるため、自律移動体5は、より確実に、かつ、より高精度に目的地に到達することができる。
<第2実施形態>
図9は、第2実施形態の移動経路生成装置の概略構成を示した説明図である。第2実施形態の移動経路生成装置2は、第1実施形態の移動経路生成装置(図1)と比較すると、ランドマーク選定部16と、障害物検出部17と、障害物位置予測部18と、を備える点が異なる。
ランドマーク選定部16は、現在地推定部13と、可観測エリア地図生成部14と、地図データベース10と、に電気的に接続している。ランドマーク選定部16は、ランドマーク4における自律移動体5の現在地の推定に対する貢献度を推定し、貢献度が高いランドマーク4を選定する。
具体的には、ランドマーク選定部16は、ランドマーク検出部12が検出したランドマーク4と照合させるときの、観測可能範囲の広さと、安定性とを、地図データベース10に記憶されている複数のランドマーク4のそれぞれに対して推定する。この複数のランドマーク4のそれぞれの観測可能範囲の広さと安定性との推定結果は、自律移動体5の現在地の推定に対する貢献度となる。ここで、ランドマーク4の安定性は、地図データベース10に記憶されている地図を生成するときの異なる観測間の照合結果から評価する。ランドマーク選定部16は、この推定結果を用いて、貢献度が高いランドマーク4を選定する。本実施形態のランドマーク選定部16によるランドマーク4の選定では、自律移動体5の現在地の推定に対する貢献度が所定の値より高いランドマーク4と、当該貢献度が所定の値以下のランドマーク4とに2分割する。また、ランドマーク選定部16は、複数の基準で層別する形にして、ランドマーク4の数を加味して利用するレベルを選択してもよい。
障害物検出部17は、環境認識センサ11に電気的に接続している。障害物検出部17は、環境認識センサ11で取得した外部環境情報に含まれる障害物のうち、移動する移動障害物を検出する。環境認識センサ11がカメラである場合、例えば、パターン認識で人やロボットなど自律移動体5にとっての移動障害物を認識することが可能である。また、カメラがステレオカメラである場合、距離情報を取得することが可能であるため、時間経過に伴う障害物の位置変化から移動障害物を検出することが可能である。レーザーレンジファインダのようなレーザを用いたセンサについても同様である。障害物検出部17は、カルマンフィルタなどのフィルタリングによって外部環境情報の時間変化を検出し、障害物が移動するものであるか否かを判定するとともに、移動障害物である場合、その位置や移動方向を推定する。
障害物位置予測部18は、障害物検出部17と、可観測エリア地図生成部14と、に電気的に接続している。障害物位置予測部18は、障害物検出部17が検出した移動障害物について、移動障害物の移動軌跡を算出し、特定の時刻tにおける移動障害物の位置を推定する。
図10は、本実施形態の移動経路生成方法のフローチャートである。次に、移動経路生成装置2による自律移動体5の移動経路の生成方法について説明する。
最初に、第1実施形態のステップS10、S11と同様に、地図データベース10は、自律移動体5が移動する地図情報を記憶し(ステップS20)、環境認識センサ11は、外部環境情報を取得する(ステップS21)。次に、第1実施形態のステップS12、S13と同様に、ランドマーク検出部12は、外部環境情報からランドマーク4を検出し(ステップS22)、現在地推定部13は、検出したランドマークに関する情報と地図情報のランドマークに関する情報と照合し、自律移動体5の現在地を推定する(ステップS23)。
次に、障害物検出部17は、外部環境情報に含まれる移動障害物を検出する(ステップS24)。具体的には、障害物検出部17は、上述したように、環境認識センサ11が出力する外部環境情報に含まれる障害物情報のうち移動している障害物を移動障害物として検出する。障害物検出部17は、検出した移動障害物について、その位置や移動方向を、障害物情報を用いて推定する。障害物検出部17は、移動障害物に関する情報を障害物位置予測部18に出力する。
次に、障害物位置予測部18は、時刻tにおける移動障害物の位置を予測する(ステップS25)。具体的には、障害物位置予測部18は、障害物検出部17が出力する移動障害物に関する情報を用いて、移動障害物の移動軌跡を算出し、時刻tにおける位置を推定する。
図11は、本実施形態での移動障害物の移動軌跡を示す模式図である。図11(a)の地図では、移動障害物51aが、ランドマーク4g、4i、4j、4kの近傍に位置している。移動障害物51aは、図11(a)に示す移動軌跡51bのように、楕円を描くように移動している。障害物位置予測部18は、障害物検出部17が出力する移動障害物51aに関する情報を用いて、この移動軌跡51bを算出し、特定の時刻における位置を推定する。
図12は、本実施形態での別の移動障害物の移動軌跡を示す模式図である。図12(a)の地図では、移動障害物52aが、ランドマーク4d、4e、4fの近傍に位置している。移動障害物52aは、図12(a)に示す移動軌跡52bのように、一定区間を往復移動するように移動する。障害物位置予測部18は、障害物検出部17が出力する移動障害物52aに関する情報を用いて、この移動軌跡52bを算出し、特定の時刻における位置を推定する。障害物位置予測部18は、移動障害物51a、52aの移動軌跡51b、52bの情報を、可観測エリア地図生成部14に出力する。
次に、第1実施形態のステップS14と同様に、現在地推定部13は、目的地情報を取得する(ステップS26)。
次に、ランドマーク選定部16は、ランドマーク4ごとに自律移動体5の現在地の推定に対する貢献度を推定する(ステップS27)。具体的には、ランドマーク選定部16は、上述したように、ランドマーク4ごとの観測可能範囲の広さと安定性とを推定し、自律移動体5の現在地の推定に対する貢献度が高いランドマーク4を選定する。ランドマーク選定部16は、選定したランドマーク4を、可観測エリア地図生成部14に出力する。
次に、可観測エリア地図生成部14は、地図情報を用いてランドマーク4の可観測エリア8を推定する(ステップS28)。具体的には、可観測エリア地図生成部14は、地図データベース10から取得するランドマーク4が分布している地図情報を用いて、ランドマーク選定部16が選定したランドマーク4について可観測エリア8を推定する。
次に、可観測エリア地図生成部14は、移動障害物51a、52aの影響を考慮し、ランドマーク4の可観測エリア8を修正する(ステップS29)。ステップS29における可観測エリア地図生成部14での処理を、図11と図12とを用いて具体的に説明する。
図11(a)では、上述したように、移動障害物51aが、ランドマーク4g、4i、4j、4kの近傍において楕円を描くように移動している。自律移動体5が図11(a)に示す位置から環境認識センサ11をランドマーク4i、4jに向ける場合、移動障害物51aが環境認識センサ11とランドマーク4i、4jとの間に位置するため、環境認識センサ11は、移動障害物51aに遮蔽されるランドマーク4i、4jを認識することができない。このため、図11(a)に示す位置の自律移動体5では、現在地の推定に誤差が生じるおそれがある。そこで、可観測エリア地図生成部14は、障害物位置予測部18が出力する移動障害物51aの移動軌跡51bの情報から、ステップS28において推定した可観測エリア8を修正する。この修正によって、図11(a)に示すドットの密度の表示では、ランドマーク4i、4j近傍のグリッド内に表示されているドットの密度が低くなる(移動障害物51aがある本実施形態の可観測エリア地図の図11(a)と、移動障害物がない第1実施形態の可観測エリア地図の図11(b)とを比較参照)。
また、図12(a)では、上述したように、移動障害物52aが、ランドマーク4d、4e、4fの近傍において一定区間を往復移動するように移動する。自律移動体5が、移動障害物52aの移動軌跡52bの近傍を通ると、自律移動体5と移動障害物52aとが接触するおそれがある。そこで、可観測エリア地図生成部14は、障害物位置予測部18が出力する移動障害物52aの移動軌跡52bの情報から、ステップS28において推定した可観測エリア8を修正する。この修正によって、図12(a)に示すドットの密度の表示では、移動障害物52aの移動軌跡52b近傍のグリッド内のドットの表示がなくなり、可観測エリアから完全に除外される。(移動障害物52aがある本実施形態の可観測エリア地図の図12(a)と、移動障害物がない第1実施形態の可観測エリア地図の図11(b)とを比較参照)。
可観測エリア地図生成部14は、ステップS29において修正した可観測エリア地図を、移動経路生成部15に出力する。
次に、移動経路生成部15は、推定された可観測エリア8を用いて移動経路を生成するとともに環境認識センサ11を向ける方向を設定する(ステップS30)。移動経路生成部15は、可観測エリア地図生成部14が出力したステップS29において修正した可観測エリア地図と、式(1)に示す評価関数fとを用いて、自律移動体5の移動経路を生成し、環境認識センサ11を向ける方向を設定する
図13は、本実施形態で生成される移動経路を示す模式図である。図13の地図には、図11(a)と図12(a)とに示す修正された可観測エリア地図を組み合わせた可観測エリア地図が示されている。ステップS30では、移動経路生成部15は、図13に示す地図を用いて、自律移動体5の移動経路50を生成する。図13には、比較例として、移動障害物がない第1実施形態で生成される移動経路30を点線で示している。移動経路50は、修正された可観測エリア地図において、ドットの密度が高いグリッドを通るように生成されている。第1実施形態で生成される移動経路30と比較すると、環境認識センサ11が取得する外部環境情報にランドマーク4i、4jに関する情報が含まれなくなる遮蔽エリアを形成する移動障害物51aの近傍や、衝突するおそれがある移動障害物52aの近傍を通らない移動経路となる。
以上説明した、本実施形態の移動経路生成装置2によれば、障害物位置予測部18は、移動障害物51a、52aの移動軌跡51b、52bを算出し、特定の時刻における移動障害物の位置を推定する。可観測エリア地図生成部14は、障害物位置予測部18による移動障害物51aの位置の推定結果を用いて、環境認識センサ11が取得する外部環境情報にランドマーク4i、4jに関する情報が含まれなくなる遮蔽エリアを、可観測エリア8から除外し、可観測エリア8を修正する。これにより、移動経路50上を移動する自律移動体5の環境認識センサ11がランドマーク4を検出できずに現在地を見失うことを防止することができる。したがって、自律移動体5は、より確実に目的地に到達することができる。
また、本実施形態の移動経路生成装置2によれば、可観測エリア地図生成部14は、障害物位置予測部18による移動障害物52aの移動軌跡52bを算出し、自律移動体5と移動障害物52aとの衝突を防止するように、可観測エリア8を修正する。これにより、自律移動体5は、移動障害物52aとの衝突による移動不能を防止することができるため、より確実に目的地に到達することができる。
また、本実施形態の移動経路生成装置2によれば、ランドマーク選定部16は、自律移動体5の位置推定への貢献度の高さに応じてランドマーク4を選定する。可観測エリア地図生成部14は、ランドマーク選定部16が選定したランドマーク4の可観測エリア8のみから、可観測エリア地図を生成する。これにより、可観測エリア地図生成部14は、全てのランドマーク4について可観測エリア8を推定する代わりに、自律移動体5の位置推定への貢献度の高いランドマーク4についての可観測エリアを推定するため、より短時間でかつ少ない労力で移動経路50を生成することができる。したがって、移動経路生成装置2における移動経路50の生成処理の効率化や高速化を図ることができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
[変形例1]
上述の実施形態では、移動経路生成装置は、自律移動体に搭載されるとした。しかしながら、移動経路生成装置が置かれる場所はこれに限定されない。環境認識センサ11だけが、自律移動体5に搭載され、ランドマーク検出部12と、現在地推定部13と、可観測エリア地図生成部14と、移動経路生成部15と、地図データベース10とは、自律移動体の外に置かれていてもよい。この場合、環境認識センサ11が取得する観測データを無線などによってランドマーク検出部12に送信し、移動経路生成部15で生成された移動経路を自律移動体5に送信することによって、自律移動体5が移動することとなる。
[変形例2]
上述の実施形態では、移動経路生成部15は、環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向を設定するとした。しかしながら、移動経路生成部15は、移動経路だけを生成してもよい。例えば、環境認識センサ11が、全周方向を観測可能なカメラの場合、環境認識センサ11が外部環境情報を取得する方向を設定する必要はない。
[変形例3]
第2実施形態では、ランドマーク選定部16は、自律移動体5の現在地の推定に対する貢献度が大きいランドマーク4を選定し、可観測エリア地図生成部14は、当該貢献度が大きいランドマーク4の可観測エリア8のみで、可観測エリア地図を生成するとした。しかしながら、可観測エリア地図の生成方法は、これに限定されない。例えば、可観測エリア地図生成部14は、全てのランドマーク4に対して、貢献度の重みを反映した可観測エリア8を推定し、全てのランドマーク4の可観測エリア8を、重みに応じて足し合わせる方法で可観測エリア地図を生成してもよい。
[変形例4]
上述の実施形態では、移動経路生成部15は、可観測エリア地図と、複数の変数を含む式(1)に示す評価関数fとを用いて、移動経路を生成するとした。しかしながら、評価関数fの変数は、これに限定されない。上述した変数の少なくとも1つであってもよいし、例えば、自律移動体5の移動量の総計を変数としてもよい。また、別の評価関数と組み合わせて評価してもよい。また、移動経路生成部15は、可観測エリアのみで移動経路を生成してもよい。
[変形例5]
上述の実施形態では、移動経路生成装置は、現在地から目的地までの移動経路を一度に生成するとした。しかしながら、現在地から目的地までの間の中間地を設定し、現在地から中間値までの移動経路を生成したのち、逐次的に目的地まで生成してもよい。
[変形例6]
上述の実施形態では、可観測エリア地図は、グリッド表現によって観測のしやすさを示しているが、グラフで表現したり、格子状ノードで表現したりしてもよい。
[変形例7]
第2実施形態では、移動経路生成装置2は、ランドマーク選定部16と、障害物検出部17と、障害物位置予測部18と、を備えるとした。ランドマーク選定部16だけでもよいし、障害物検出部17と、障害物位置予測部18との組み合わせだけでもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
1、2…移動経路生成装置
4、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4h、4i、4j、4k、4l、4m、4n、4o、4p、4q、4r、4s、4t、4u、4v…ランドマーク
5…自律移動体
6…目的地
7、7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7h、7i、7j、7k…障害物
8、8d、8f、8g…可観測エリア
10…地図データベース
11…環境認識センサ
12…ランドマーク検出部
13…現在地推定部
14…可観測エリア地図生成部
15…移動経路生成部
16…ランドマーク選定部
17…障害物検出部
18…障害物位置予測部
30、50…移動経路
41…地点
51a、52a…移動障害物
51b、52b…移動軌跡
81、82a、82b、83a、83b、83c、83d…領域

Claims (8)

  1. 自律移動体の現在地から目的地までの移動経路を生成する移動経路生成装置であって、
    前記自律移動体の位置を推定するためのランドマークに関する情報が含まれる地図情報を記憶する地図情報記憶部と、
    前記地図情報を用いて、前記自律移動体の現在地から目的地までの間において前記ランドマークを観測可能な可観測エリアを推定する可観測エリア推定部と、
    推定された前記可観測エリアを用いて前記移動経路を生成する移動経路生成部と、を備える、
    移動経路生成装置。
  2. 請求項1に記載の移動経路生成装置は、さらに、
    前記自律移動体に配置され、前記自律移動体の外部環境を認識するための外部環境情報を取得する環境認識センサを備え、
    前記移動経路生成部は、前記環境認識センサが前記外部環境情報を取得する方向を、前記ランドマークを観察可能な方向に設定する、
    移動経路生成装置。
  3. 請求項2に記載の移動経路生成装置は、さらに、
    前記外部環境情報に含まれる前記ランドマークに関する情報を検出するランドマーク検出部と、
    前記ランドマーク検出部によって検出された前記ランドマークに関する情報と、前記地図情報に含まれる前記ランドマークに関する情報とを照合して前記自律移動体の現在地を推定する現在地推定部と、を備え、
    前記移動経路生成部は、前記現在地推定部によって推定された現在地から目的地までの前記移動経路を生成する、
    移動経路生成装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の移動経路生成装置は、さらに、
    前記外部環境情報に含まれる移動障害物に関する情報を検出する障害物検出部と、
    検出された前記移動障害物に関する情報を用いて、前記移動障害物の位置変化を予測する障害物位置予測部と、を備え、
    前記可観測エリア推定部は、
    前記障害物位置予測部による前記移動障害物の位置変化予測を用いて、前記環境認識センサと前記ランドマークとの間に前記移動障害物が位置することによって、前記環境認識センサが取得する前記外部環境情報に前記ランドマークに関する情報が含まれなくなる遮蔽エリアを推定し、
    前記可観測エリアから前記遮蔽エリアを除外する、
    移動経路生成装置。
  5. 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の移動経路生成装置であって、
    前記移動経路生成部は、
    前記自律移動体から観測可能な前記ランドマークの数と、
    前記自律移動体から観測可能な視野内の前記ランドマークの分散状態と、
    所定の時間間隔での前記自律移動体からの複数回の観測において、共通に観測可能な前記ランドマークの割合と、
    所定の時間間隔での、前記環境認識センサが前記外部環境情報を取得する方向の変化量と、のうち少なくとも一つを用いて、前記移動経路を生成する、
    移動経路生成装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の移動経路生成装置は、さらに、
    前記地図情報に含まれる前記ランドマークに関する情報を用いて、当該ランドマークの、前記自律移動体の位置推定への貢献度を推定するランドマーク選定部を備え、
    前記可観測エリア推定部は、前記貢献度が高い前記ランドマークのみの可観測エリア、または、前記貢献度の重みを反映した可観測エリア、を推定する、
    移動経路生成装置。
  7. 自律移動体の現在地から目的地までの移動経路を生成する移動経路生成方法であって、
    前記自律移動体の位置を推定するためのランドマークに関する情報が含まれる地図情報を記憶する地図情報記憶工程と、
    前記地図情報を用いて、前記自律移動体の現在地から目的地までの間において前記ランドマークを観測可能な可観測エリアを推定する可観測エリア推定工程と、
    推定された前記可観測エリアを用いて前記移動経路を生成する移動経路生成工程と、を備える、
    移動経路生成方法。
  8. 自律移動体の現在地から目的地までの移動経路の生成をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記自律移動体の位置を推定するためのランドマークに関する情報が含まれる地図情報を記憶する地図情報記憶機能と、
    前記地図情報を用いて、前記自律移動体の現在地から目的地までの間において前記ランドマークを観測可能な可観測エリアを推定する可観測エリア推定機能と、
    推定された前記可観測エリアを用いて前記移動経路を生成する移動経路生成機能と、を前記コンピュータに実行させる、
    コンピュータプログラム。
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