JP2020085574A - 検波回路 - Google Patents

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圭 田邊
Kei Tanabe
圭 田邊
晶裕 海野
Akihiro Unno
晶裕 海野
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Abstract

【課題】従来と比較して小型化、低コスト化が可能な検波回路を提供する。【解決手段】検波回路1Aは、GMR素子15a、15cをハーフブリッジ接続した受信部13と、信号生成部18bと、ローパスフィルタ18aと、を備える。GMR素子15a、15cのピン層の磁化方向は、互いに平行かつ反対向きである。受信部13は、空間を伝搬する磁界HINを受信する。信号生成部18bは、振幅情報を取り出したい周波数の交番電圧VEXTを受信部13に入力する。受信部13の出力電圧は、ローパスフィルタ18aに通されて高周波成分が除去される。ローパスフィルタ18aの出力電圧Voutは、磁界HINを同期検波したものとなる。【選択図】図1

Description

本発明は、磁界信号を検波する検波回路に関する。
従来より、軟磁性体歯車等の移動体の位置検出(回転検出)に、磁気検出装置が用いられている。下記特許文献1の磁気検出装置は、移動体に交番磁界を印加し、移動体の相対移動による磁界変化を磁気センサで検出する構成である。
再公表特許WO2017/073280号公報
特許文献1の磁気検出装置は、磁気センサの出力信号を同期検波する同期検波部を有する。同期検波では、一般に、検波用の信号と検波対象信号とを乗算器で乗算し、ローパスフィルタで高周波成分を除去する。乗算器は回路規模が大きいため、検波回路の小型化や低コスト化が困難であった。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、従来と比較して小型化、低コスト化が可能な検波回路を提供することにある。
本発明のある態様は、検波回路である。この検波回路は、
少なくとも1つの磁気感応素子を含む受信部と、
前記受信部を構成する磁気感応素子に所定周波数の交番電圧を印加する電圧印加部と、
前記受信部の出力信号を通すローパスフィルタと、を備える。
前記受信部は、ブリッジ接続された複数の磁気感応素子からなるブリッジ回路を含んでもよい。
前記受信部は、前記ブリッジ回路の出力電圧が入力される差動増幅器を有してもよい。
前記差動増幅器から電流を供給され、前記ブリッジ回路を磁気平衡状態にする負帰還磁界を発生する磁界発生導体と、
前記差動増幅器から前記磁界発生導体に供給される電流を電圧に変換して前記ローパスフィルタに出力する電流電圧変換手段と、を備えてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、従来と比較して小型化、低コスト化が可能な検波回路を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る検波回路1Aの回路図。 検波回路1Aの受信部13に1kHzの矩形波(方形波)の磁界が印加された場合において、信号生成部18bから1kHz、2kHz、3kHz、4kHz、5kHz、6kHzの正弦波電圧を受信部13に印加した各場合における、センサ出力電圧Voutのシミュレーションによる波形図。 信号生成部18bから1kHzの正弦波電圧を受信部13に印加した場合のセンサ出力電圧Voutの強度を基準(100%)として、図2に示す各場合のセンサ出力電圧Voutの強度を示した棒グラフ。 比較例1に係る検波回路の回路図。 本発明の実施の形態2に係る検波回路1Bの回路図。 比較例2に係る検波回路の回路図。 本発明の実施の形態3に係る検波回路1Cの回路図。 比較例3に係る検波回路の回路図。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る検波回路1Aの回路図である。検波回路1Aは、同期検波を行う回路であって、受信部13と、ローパスフィルタ18aと、電圧印加部としての信号生成部18bと、を備える。受信部13は、磁気感応素子としてのGMR素子15a、15c(GMR:Giant Magneto Resistive effect)をハーフブリッジ接続したGMR素子ハーフブリッジ回路を有する。GMR素子15aの一端は、信号生成部18bの出力端子に接続される。GMR素子15aの他端は、GMR素子15cの一端に接続される。GMR素子15cの他端は、固定電圧端子としてのグランドに接続される。
GMR素子15a、15cの相互接続点は、ローパスフィルタ18aの入力端子に接続される。GMR素子15a、15cのピン層(固定層)の磁化方向は、互いに平行かつ反対向きである。図示は省略したが、信号生成部18bの出力する交番電圧の位相を調整してGMR素子ハーフブリッジ回路に入力する位相調整手段を設け、GMR素子ハーフブリッジ回路への入力磁界HINの位相(すなわちGMR素子15a、15cの抵抗値変化の位相)と、GMR素子ハーフブリッジ回路に印加される電圧の位相と、を合わせるようにしてもよい。
受信部13は、空間を伝搬する磁界HINを受信する。磁界HINは、矩形波であってもよいし、振幅変調波(AM波)でもよい。信号生成部18bは、振幅情報を取り出したい周波数の交番電圧VEXTを受信部13に入力する(動作電圧として供給する)。受信部13の出力電圧(GMR素子15a、15cの相互接続点の電圧)は、ローパスフィルタ18aに通されて高周波成分が除去される。ローパスフィルタ18aの出力端子の電圧が、センサ出力電圧Voutとなる。センサ出力電圧Voutは、後述のように、受信部13に印加される磁界信号を同期検波したものとなる。センサ出力電圧Voutを2値に変換する増幅器を設けてもよい。
図2は、検波回路1Aの受信部13(GMR素子ハーフブリッジ回路)に1kHzの矩形波(方形波)の磁界が印加された場合において、信号生成部18bから1kHz、2kHz、3kHz、4kHz、5kHz、6kHzの正弦波電圧を参照信号として受信部13に印加した各場合における、センサ出力電圧Voutのシミュレーションによる波形図である。図3は、信号生成部18bから1kHzの正弦波電圧を受信部13に印加した場合のセンサ出力電圧Voutの強度を基準(100%)として、図2に示す各場合のセンサ出力電圧Voutの強度を示した棒グラフである。
1kHzの矩形波は、基本波となる1kHzの正弦波の他に、3次、5次、・・・の奇数次の高調波成分(3kHz、5kHz、・・・の成分)を含み、2次、4次、・・・の偶数次の高調波成分(2kHz、4kHz、・・・の成分)は含まない。3次成分は基本波成分の1/3であり、5次成分は基本波成分の1/5である。Nを正の奇数とすれば、N次成分は基本波成分の1/Nである。
図2及び図3に示す結果は、2次、4次、6次の高調波成分(2kHz、4kHz、6kHzの成分)が若干あるものの、3次の高調波成分(3kHzの成分)が基本波成分である1kHzの成分の32%(≒1/3)の強度、5次の高調波成分(5kHzの成分)が基本波成分である1kHzの成分の19%(≒1/5)の強度という結果であった。この結果から、検波回路1Aにより、1kHzの矩形波から1kHz、3kHz、5kHzの各成分(振幅情報)をセンサ出力電圧Voutとして得られること、すなわち同期検波が可能であることが確認できた。
図4は、比較例1に係る検波回路の回路図である。図4の回路は、図1に示した実施の形態1のものと比較して、GMR素子ハーフブリッジ回路への入力電圧が信号生成部18bの出力電圧VEXTから電源電圧Vccに替わった点と、GMR素子15a、15cの相互接続点とローパスフィルタ18aの入力端子との間に乗算器18cが追加された点と、信号生成部18bの出力電圧VEXTが乗算器18cに入力される点で相違し、その他の点で一致する。
以下、図1及び図4の各回路において、GMR素子ハーフブリッジ回路への入力磁界をHIN、GMR素子15aの抵抗値をRMR+、GMR素子15cの抵抗値をRMR-、GMR素子15a、15cの相互接続点の電圧をVa、信号生成部18bの出力電圧をVEXT、乗算器18cの出力電圧をVMULTI(図4のみ)、ローパスフィルタ18aの出力電圧をVoutとする。
図1に示す実施の形態1の検波回路1Aでは、図4に示す比較例1の検波回路における乗算器18cが存在しない。しかし、図1に示す検波回路1AにおけるGMR素子ハーフブリッジ回路の出力電圧(GMR素子15a、15cの相互接続点の電圧)Vaは、HIN×VEXTに比例する演算結果、すなわち図4に示す比較例1の検波回路における乗算器18cの出力電圧と同等の電圧信号(同期検波の過程における乗算済みの電圧信号)となる。これは、GMR素子ハーフブリッジ回路への入力電圧を、信号生成部18bの出力電圧VEXTとしたことによる。
GMR素子15a、15cの無磁界時の抵抗値をR0、磁界による抵抗値の変化量をΔrとすると、
MR+=R0+Δr 式1
MR-=R0−Δr 式2
と表される。Δrは、GMR素子15a、15cに印加される磁界HINによって変化し、
Δr=AMRIN 式3
と表される。AMRは、GMR素子15a、15cの抵抗変化率によって決まる定数である。
図4に示す比較例1の検波回路では、GMR素子15a、15cの相互接続点の電圧Vaは、
Figure 2020085574
となる。乗算器18cの出力電圧VMULTIは、
MULTI=Va×VEXT 式5
で表される。式4より、
Figure 2020085574
となる。さらに、式3より、
Figure 2020085574
となる。
図1に示す実施の形態1の回路では、GMR素子15a、15cの相互接続点の電圧Vaは、
Figure 2020085574
となる。式3及び式8より、
Figure 2020085574
となる。
このように、図1に示す検波回路1AにおけるGMR素子15a、15cの相互接続点の電圧Va(式9)は、図4に示す比較例1の検波回路における乗算器18cの出力電圧VMULTI(式7)と比例する。よって、図1に示す検波回路1Aでは、GMR素子15a、15cの相互接続点の電圧Vaをローパスフィルタ18aに通した後の信号(センサ出力電圧Vout)は、GMR素子ハーフブリッジ回路に印加される磁界信号HINを同期検波した結果の信号となる。すなわち、図1に示す検波回路1Aは、図4に示す比較例1と異なり乗算器18cを有さないにもかかわらず、GMR素子15a、15cの相互接続点の電圧Vaとして乗算済みの信号が得られることから、乗算器18cを有さずに同期検波が可能である。
以下、HIN及びVEXTの時間変化を考慮して、
IN=HIN・sin(ωt+θ) 式10
EXT=VEXT・sin(ωt) 式11
とする。位相調整によりθ=0とすると、図1に示す検波回路1Aにおいて、式9〜式11より、
Figure 2020085574
となる。式12の導出過程において、下記式13に示す三角関数の公式、
Figure 2020085574
を利用した。ローパスフィルタ18aの出力電圧Voutは、式12のVaから低周波成分を取り出したものであり、
Figure 2020085574
となる。このVoutが検波後の信号強度出力となる。
本実施の形態によれば、信号生成部18bの出力する交番電圧VEXTをGMR素子ハーフブリッジ回路に動作電圧として供給するため、GMR素子ハーフブリッジ回路の出力電圧Vaは乗算済みの信号(HIN×VEXTに比例する電圧)となる。このため、乗算のための専用回路(例えば図4に示す比較例1の検波回路の乗算器18c)を設けずに、GMR素子ハーフブリッジ回路に印加される磁界信号の同期検波が可能となる。よって、本実施の形態の検波回路1Aは、乗算のための専用回路が不要な分、小型かつ低コストなものとなる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係る検波回路1Bの回路図である。以下、図1に示した実施の形態1の検波回路1Aとの相違点を中心に説明する。検波回路1Bにおいて、受信部13は、GMR素子15a〜15dをフルブリッジ接続したGMR素子フルブリッジ回路を有する。検波回路1Bは、GMR素子フルブリッジ回路とローパスフィルタ18aとの間に、オペアンプ等の差動増幅器17を有する。
GMR素子15a、15bのピン層の磁化方向は、互いに平行かつ反対向きである。GMR素子15b、15dのピン層の磁化方向は、互いに平行かつ反対向きである。GMR素子15a、15bの相互接続点は、信号生成部18bの出力端子に接続される。GMR素子15a、15cの相互接続点は、差動増幅器17の反転入力端子に接続される。GMR素子15b、15dの相互接続点は、差動増幅器17の非反転入力端子に接続される。GMR素子15c、15dの相互接続点はグランドに接続される。
差動増幅器17は、電源電圧Vcc、−Vccの供給を受けて動作する。差動増幅器17の出力端子は、ローパスフィルタ18aの入力端子に接続される。差動増幅器17の出力端子とグランドとの間に、抵抗19が接続される。抵抗19は、グランドに対する差動増幅器17の出力端子の電圧を確実に決めるために設けられるが、不要であれば省略してもよい。GMR素子15a〜15dの出力電圧は、差動増幅器17によって増幅され、ローパスフィルタ18aに入力される。ローパスフィルタ18aは、差動増幅器17の出力信号の高周波成分を除去する。検波回路1Bの回路構成のその他の点は、実施の形態1の検波回路1Aと同様である。
図6は、比較例2に係る検波回路の回路図である。図6の回路は、図5に示した実施の形態2のものと比較して、GMR素子フルブリッジ回路への入力電圧が信号生成部18bの出力電圧VEXTから電源電圧Vccに替わった点と、差動増幅器17の出力端子とローパスフィルタ18aの入力端子との間に乗算器18cが追加された点と、信号生成部18bの出力電圧VEXTが乗算器18cに入力される点で相違し、その他の点で一致する。
以下、図5及び図6の各回路において、GMR素子フルブリッジ回路への入力磁界をHIN、GMR素子15a、15dの抵抗値をRMR+、GMR素子15b、15cの抵抗値をRMR-、差動増幅器17の反転入力端子の電圧をVa、非反転入力端子の電圧をVb、差動増幅器17の出力端子の電圧をVdiff、信号生成部18bの出力電圧をVEXT、コイル12に流れる電流をIEXT、乗算器18cの出力電圧をVMULTI(図6のみ)、ローパスフィルタ18aの出力電圧をVoutとする。前述の式1〜式3は、図5及び図6の各回路においても共通である。
図6に示す比較例2の検波回路では、差動増幅器17の反転入力端子の電圧Va、非反転入力端子の電圧Vbは、
Figure 2020085574
Figure 2020085574
となる。差動増幅器17の出力電圧Vdiffは、
Vdiff=Adiff(Va−Vb) 式17
と表される。Adiffは、差動増幅器17のゲイン(定数)である。式15〜式17より、
Figure 2020085574
となる。乗算器18cの出力電圧VMULTIは、
MULTI=Vdiff×VEXT 式19
で表される。式18より、
Figure 2020085574
となる。さらに、式3より、
Figure 2020085574
となる。
図5に示す実施の形態2の検波回路1Bでは、差動増幅器17の反転入力端子の電圧Va、非反転入力端子の電圧Vbは、
Figure 2020085574
Figure 2020085574
となる。差動増幅器17の出力電圧Vdiffは、式17、式22、式23より、
Figure 2020085574
となる。さらに、式3より、
Figure 2020085574
となる。
このように、図5に示す検波回路1Bにおける差動増幅器17の出力電圧Vdiff(式25)は、図6に示す比較例2の検波回路における乗算器18cの出力電圧VMULTI(式21)と比例する。よって、図5に示す検波回路1Bでは、差動増幅器17の出力電圧Vdiffをローパスフィルタ18aに通した後の信号(センサ出力電圧Vout)は、GMR素子フルブリッジ回路に印加される磁界信号を同期検波した結果の信号となる。すなわち、図5に示す検波回路1Bは、図6に示す比較例2と異なり乗算器18cを有さないにもかかわらず、差動増幅器17の出力電圧Vdiffとして乗算済みの信号が得られることから、乗算器18cを有さずに同期検波が可能である。
実施の形態1と同様に、HIN及びVEXTの時間変化を考慮して、HIN=HIN・sin(ωt+θ)(式10)、VEXT=VEXT・sin(ωt)(式11)として計算すると、
Figure 2020085574
Figure 2020085574
となる。このVoutが検波後の信号強度出力となる。
本実施の形態によれば、信号生成部18bの出力する交番電圧VEXTをGMR素子フルブリッジ回路に動作電圧として供給するため、GMR素子フルブリッジ回路の出力電圧(Va−Vb)は乗算済みの信号(HIN×VEXTに比例する電圧)となる。このため、乗算のための専用回路(例えば図6に示す比較例2の検波回路の乗算器18c)を設けずに、GMR素子フルブリッジ回路に印加される磁界信号の同期検波が可能となる。よって、本実施の形態の検波回路1Bは、乗算のための専用回路が不要な分、小型かつ低コストなものとなる。
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3に係る検波回路1Cの回路図である。以下、図5に示した実施の形態2の検波回路1Bとの相違点を中心に説明する。検波回路1Cは、差動増幅器17の出力端子とローパスフィルタ18aの入力端子との間に、磁界発生導体としてのコイル12を有する。コイル12の一端は、差動増幅器17の出力端子に接続される。コイル12の他端は、ローパスフィルタ18aの入力端子に接続される。
コイル12は、差動増幅器17の出力電流が流れることにより、受信部13を磁気平衡状態にする負帰還磁界を発生する。磁気平衡状態は、GMR素子15a〜15dの位置における磁界の感磁方向成分が所定値(例えばゼロ)の状態である。抵抗19は、本実施の形態ではコイル12に流れる電流を電圧に変換する電流電圧変換手段であって、コイル12の他端とグランドとの間に設けられる。検波回路1Cでは、受信部13を磁気平衡状態とするためにコイル12に流れる電流(負帰還電流IFB)を利用して、入力磁界HINを検波する。すなわち、実施の形態1及び2の検波回路1A、1Bでは入力磁界HINの検出方式が磁気比例式であるのに対し、本実施の形態の検波回路1Cでは入力磁界HINの検出方式が磁気平衡式である。
検波回路1Cにおいて、負帰還電流IFBは、入力磁界HIN及びGMR素子フルブリッジ回路への入力電圧VEXTの積と一対一でリニアに対応し、
FB=α×HIN×VEXT 式28
の関係が成り立つ。αは、差動増幅器17のゲインやコイル12とGMR素子フルブリッジ回路との磁気結合度によって決まる定数である。ローパスフィルタ18aへの入力電圧Vdiffは、抵抗19の抵抗値Rsを用いて、
Vdiff=Rs×IFB
=Rs×α×HIN×VEXT 式29
となり、実施の形態2の検波回路1Bにおける上記式25と比例する値となる。
図8は、比較例3に係る検波回路の回路図である。図8の回路は、図7に示した実施の形態3のものと比較して、GMR素子フルブリッジ回路への入力電圧が信号生成部18bの出力電圧VEXTから電源電圧Vccに替わった点と、コイル12とローパスフィルタ18aの入力端子との間に乗算器18cが追加された点と、信号生成部18bの出力電圧VEXTが乗算器18cに入力される点で相違し、その他の点で一致する。
比較例3の検波回路では、
FB=α×HIN×Vcc 式30
Vdiff=Rs×IFB
=Rs×α×HIN×Vcc 式31
MULTI=Vdiff×VEXT
=Rs×α×HIN×Vcc×VEXT 式32
である。
本実施の形態によれば、信号生成部18bの出力する交番電圧VEXTをGMR素子フルブリッジ回路に動作電圧として供給するため、差動増幅器17の出力電圧Vdiff(式29)が、図8に示す比較例3の検波回路における乗算器18cの出力電圧VMULTI(式32)と比例する。よって、図7に示す検波回路1Cでは、差動増幅器17の出力電圧Vdiffをローパスフィルタ18aに通した後の信号(センサ出力電圧Vout)は、GMR素子フルブリッジ回路に印加される磁界信号を同期検波した結果の信号となる。すなわち、図7に示す検波回路1Cは、図8に示す比較例3と異なり乗算器18cを有さないにもかかわらず、差動増幅器17の出力電圧Vdiffとして乗算済みの信号が得られることから、乗算器18cを有さずに同期検波が可能である。したがって、本実施の形態の検波回路1Cは、乗算のための専用回路が不要な分、小型かつ低コストなものとなる。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
受信部13は、1つのGMR素子と1つの固定抵抗とがハーフブリッジ接続されたものであってもよい。受信部13が実施の形態1のようなGMR素子ハーフブリッジ回路である場合においても、入力磁界HINの検出方式を磁気平衡式としてもよい。磁気感応素子は、GMR素子等の磁気抵抗効果素子に限定されず、ホール素子等の他の種類のものであってもよい。
1A〜1C 検波回路、13 受信部、15a〜15d GMR素子(磁気抵抗効果素子)、17 差動増幅器、18a ローパスフィルタ、18b 信号生成部(電圧印加部)、18c 乗算器、19 抵抗

Claims (4)

  1. 少なくとも1つの磁気感応素子を含む受信部と、
    前記受信部を構成する磁気感応素子に所定周波数の交番電圧を印加する電圧印加部と、
    前記受信部の出力信号を通すローパスフィルタと、を備える、検波回路。
  2. 前記受信部は、ブリッジ接続された複数の磁気感応素子からなるブリッジ回路を含む、請求項1に記載の検波回路。
  3. 前記受信部は、前記ブリッジ回路の出力電圧が入力される差動増幅器を有する、請求項2に記載の検波回路。
  4. 前記差動増幅器から電流を供給され、前記ブリッジ回路を磁気平衡状態にする負帰還磁界を発生する磁界発生導体と、
    前記差動増幅器から前記磁界発生導体に供給される電流を電圧に変換して前記ローパスフィルタに出力する電流電圧変換手段と、を備える、請求項3に記載の検波回路。
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