JP2020084816A - エアクリーナ - Google Patents
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Abstract
【課題】 エアフローセンサーの出力を安定化し、センシング性能を高める。【解決手段】 エアフローセンサー82の上流に設けられるエアクリーナは、流入口を有する第1ケース2と、流出口32を有する第2ケース3と、第1ケースと第2ケースの間に挟まれる平板状のフィルタエレメント1とを有する。フィルタエレメント1は、平板状の濾過材11と、枠体12と、シール材13と、シール材と枠体の間を気密に接続する封止板14とを有する。少なくとも枠体12が流出口32に近接する部分で、枠体12の一部がシール面からクリーンサイド側に突出する。流出口がシール面に近接する部分32aと枠体のクリーンサイド側の端縁12aとを結ぶ仮想面を第1面P1として、枠体12と流出口32の間に、シール面PSと前記第1面P1の間を枠体12の周方向に沿って流れようとする周回流を抑制する周回流抑制構造(15,15)が設けられる。【選択図】 図2
Description
本発明は、内部を通流する気流を濾過するエアクリーナに関する。特に、自動車等の内燃機関に供給する空気を濾過するエアクリーナに関する。
内燃機関は、自動車や自動2輪車や発電装置など、多彩な用途に使用されている。内燃機関に供給される空気は、吸気系(吸気システム)に設けられたエアクリーナによって濾過され、清浄な空気が内燃機関に供給される。近年、内燃機関の吸気系には、エアフローセンサー(空気流量計)が設けられて、内燃機関が吸い込む空気の量を測定し、それに応じた燃料を供給するよう制御が行われる。通常、エアフローセンサーは、エアクリーナよりも下流側の流路内に設けられる。
エアフローセンサーの測定精度を高めるために、エアクリーナに整流構造が採用されることがある。
例えば、特許文献1には、エアフローセンサーが設けられたダクトに空気を導くための湾曲した整流板を有するエアクリーナが開示され、湾曲板の曲率が下流側にむかって小さくされている。かかるエアクリーナによって、流量の測定精度が向上する。
例えば、特許文献1には、エアフローセンサーが設けられたダクトに空気を導くための湾曲した整流板を有するエアクリーナが開示され、湾曲板の曲率が下流側にむかって小さくされている。かかるエアクリーナによって、流量の測定精度が向上する。
ところで、エアクリーナのために確保できる空間の形状によっては、エアクリーナの形状が偏平にならざるを得ない場合がある。例えば、自動車用内燃機関に使用されるエアクリーナが、内燃機関と車両のフードとの間に配置されるような場合等には、エンジンルーム内のスペースの制約から、エアクリーナの形状が偏平にならざるを得ない。
しかしながら、エアクリーナの形状が偏平になると、エアフローセンサーの出力が安定しにくく、精度の高い流量センシングができないことがあることが判明した。
本発明の目的は、エアフローセンサーの出力を安定化し、センシング性能を高めうるエアクリーナを提供することにある。
本発明の目的は、エアフローセンサーの出力を安定化し、センシング性能を高めうるエアクリーナを提供することにある。
発明者は、鋭意検討の結果、エアクリーナが偏平化した場合において、エアクリーナエレメントの枠体がクリーンサイド側に突出していると、エアフローセンサーの出力が安定化しにくくなることを発見した。そして、発明者はさらに検討を重ね、エアクリーナエレメントの枠体と気流の流出口との間に生ずる空間が、エアフローセンサーの出力の安定性に関係していることを発明者は発見した。
発明者は、鋭意検討の結果、枠体と気流の流出口との間の空間で、枠体に沿って流れる気流を抑制するようにすると、エアクリーナの流出口から流れ出る気流の整流効果が高められてエアフローセンサーの出力を安定化できることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、内燃機関の吸気系において、エアフローセンサーの上流に設けられるエアクリーナであって、エアクリーナは、空気が流れ込む流入口を有する第1ケースと、空気が流れ出る流出口を有する第2ケースと、第1ケースと第2ケースの間に挟まれて設けられ空気を濾過する平板状のフィルタエレメントとを有し、フィルタエレメントは、平板状の濾過材と、濾過材を取り囲む枠体と、シール材と、シール材と枠体の間を気密に接続する封止板とを有しており、シール材は、所定のシール面に沿って配置されて、少なくとも封止板と第2ケースの間をシールし、少なくとも枠体が第2ケースの流出口に近接する部分において、枠体の一部がシール面からクリーンサイド側に突出しており、枠体が第2ケースの流出口に近接する部分において、流出口の縁部がシール面に近接する部分と枠体のクリーンサイド側の端縁とを結ぶ仮想面を第1面として、枠体の突出部分と流出口の間には、シール面と前記第1面の間の空間を枠体の周方向に沿って流れようとする周回流を抑制する周回流抑制構造が設けられている、エアクリーナである(第1発明)。
第1発明において、好ましくは、周回流抑制構造が、枠体の周方向と交わる方向に延在するように封止板から立設されたリブを含む(第2発明)。また、第1発明において、好ましくは、周回流抑制構造が、枠体の周方向と交わる方向に延在するビード形状となるように波打って形成された封止板を含む(第3発明)。また、第1発明において、好ましくは、周回流抑制構造が、シール面と第1面の間の空間にブロック状に膨出した形状となるように形成された封止板を含む(第4発明)。また、第1発明において、好ましくは、周回流抑制構造が、シール面と第1面の間の空間に設けられ、封止板に固定されたブロック状の部材を含む(第5発明)。また、第1発明において、好ましくは、周回流抑制構造が、第1面に沿った形状となるように形成された封止板を含む(第6発明)。
本発明のエアクリーナ(第1発明)によれば、エアクリーナが偏平化した形態であっても、エアフローセンサーの出力が安定化され、センシング性能が高められる。
さらに、第2発明ないし第5発明のようにした場合には、周回流抑制構造を効率的に構成することができる。また、第6発明のようにした場合には、周回流抑制構造を効率的に構成することができると共に、流れが封止板に沿って流れることになって、より整流効果が高められ、エアフローセンサーの出力がより安定化する。
以下図面を参照しながら、自動車の内燃機関に空気を供給する吸気系に使用されるエアクリーナを例として、発明の実施形態について説明する。発明は以下に示す個別の実施形態に限定されるものではなく、その形態を変更して実施することもできる。例えば、内燃機関が使用される対象は、自動車に限定されず、自動2輪車や発電設備、動力設備等であってもよい。
図1には、第1実施形態のエアクリーナの構造を分解斜視図で示す。図1では、エアクリーナの流出口32にエアフローセンサー82が取り付けられた状態を示している。即ち、エアクリーナはエアフローセンサーの上流に設けられる。なお、エアフローセンサー82は通常通気ダクトの内側に突出する形態で設けられるが、図1〜図4では、エアフローセンサー82を模式的に図示している。
図1に示したエアクリーナが通気経路中に配されるように、内燃機関の吸気系が構成される。空気は、エアクリーナの流入口21の上流側に接続される吸気ダクト(図示せず)から吸い込まれ、エアクリーナの内部の濾過材11により濾過され、エアフローセンサー82が設けられたダクトを通過し、スロットルボディ(図示せず)やインテークマニフォールド(図示せず)を経て、内燃機関に供給される。
第1実施形態のエアクリーナの構造を、図1及び図2に示す。エアクリーナは、第1ケース2と、第2ケース3とフィルタエレメント1を有する。
第1ケース2は、エアクリーナに空気が流れ込む流入口21を有する。第2ケース3は、エアクリーナから空気が流れ出る流出口32を有する。第1ケース2と第2ケース3は互いに組み合わされて中空箱状のチャンバーとなる。第1ケース2と第2ケース3には、必要に応じて、互いを締結する部材(例えばクリップ等)や、取付け部材(グロメット、ステー、バンド等)が設けられる。
第1ケース2は、エアクリーナに空気が流れ込む流入口21を有する。第2ケース3は、エアクリーナから空気が流れ出る流出口32を有する。第1ケース2と第2ケース3は互いに組み合わされて中空箱状のチャンバーとなる。第1ケース2と第2ケース3には、必要に応じて、互いを締結する部材(例えばクリップ等)や、取付け部材(グロメット、ステー、バンド等)が設けられる。
フィルタエレメント1は、第1ケース2と第2ケース3の間に挟まれて設けられる。フィルタエレメント1により、エアクリーナを通過する空気が濾過される。フィルタエレメント1は平板状である。第1ケース2と第2ケース3の内部空間はフィルタエレメント1により区画されて、第1ケース2とフィルタエレメント1の間の空間がダストサイドDSとされ、第2ケース3とフィルタエレメント1の間の空間がクリーンサイドCSとされる。
フィルタエレメント1は、平板状の濾過材11と、濾過材を取り囲む枠体12と、シール材13と、シール材13と枠体12の間を気密に接続する封止板14とを有している。
平板状の濾過材11は、例えば襞折りされた濾紙や不織布や、平板状の発泡スポンジなどの通気性素材により構成される。濾過材11の外形は、典型的には扁平な直方体状であるが、湾曲した板状であってもよく、その平面形状も、矩形状の他、台形状等であってもよく、特に限定されない。
平板状の濾過材11は、例えば襞折りされた濾紙や不織布や、平板状の発泡スポンジなどの通気性素材により構成される。濾過材11の外形は、典型的には扁平な直方体状であるが、湾曲した板状であってもよく、その平面形状も、矩形状の他、台形状等であってもよく、特に限定されない。
濾過材11を取り囲むように、枠体12が設けられる。枠体12はクリーンサイド側にダストが漏れないように濾過材11と一体化される。必須ではないが、枠体12は合成樹脂や金属などの非通気性の材料により構成される。本実施形態においては、4枚の板材によって濾過材11を取り囲むように枠体12が設けられている。また、本実施形態のように、枠体の一部が濾過材の中を横断するように設けられていてもよい。
封止板14は、シール材13と枠体12の間を気密に接続している。典型的には、封止板14は合成樹脂により枠体12と一体成形される。
シール材13は、所定のシール面PSに沿って配置される。エアクリーナが組み立てられた際に、シール材13は、第1ケース2のシールフランジ26と第2ケース3のシールフランジ36との間に挟持される。シール材13は、少なくとも封止板14と第2ケース3の間をシールし、クリーンサイドへのダスト侵入を阻止する。シール部のダストの侵入が阻止される限りにおいて、シール材13の材料は特に限定されず、ゴムやエラストマー、発泡樹脂、不織布、パテ等によりシール材を構成すればよい。
フィルタエレメント1では、少なくとも、枠体12が第2ケース3の流出口32に近接する部分において、枠体12の一部がシール面PSからクリーンサイドCS側に突出している。即ち、フィルタエレメント1では、当該部分で、濾過材11がシール面PSに対しクリーンサイドCS側にはみ出すように配置されている。
図2に示すように、本実施形態のエアクリーナでは、枠体12の突出部分と流出口32の間には、周回流抑制構造が設けられている。本実施形態では、周回流抑制構造はリブ15,15である。
枠体12が第2ケースの流出口32に近接する部分において、流出口32の縁部がシール面PSに近接する部分32aと、枠体12のクリーンサイド側の端縁12aと、を結ぶ仮想面を考え、この仮想面を第1面P1とする。
枠体12の突出部分と流出口32の間において、シール面PSと第1面P1の間の空間では、枠体12の周方向(図2の紙面奥行き方向)に沿って流れようとする周回流が流れうるが、周回流抑制構造(リブ15,15)は、この周回流が生ずることを抑制する。
枠体12の突出部分と流出口32の間において、シール面PSと第1面P1の間の空間では、枠体12の周方向(図2の紙面奥行き方向)に沿って流れようとする周回流が流れうるが、周回流抑制構造(リブ15,15)は、この周回流が生ずることを抑制する。
周回流抑制構造は、好ましくは、本実施形態のようなリブ15,15であるが、周回流が抑制可能であれば、後述する他の実施形態のように、ビードやブロック等の構造であってもよい。
図3にも示すように、本実施形態においては、周回流抑制構造は、枠体12の周方向(図2の紙面奥行き方向)と交わる方向に延在するように封止板14から立設されたリブ15,15を含む構造である。具体的には、リブ15,15は、封止板14の法線方向に沿って見て、枠体の周方向と45度以上の角度で交わる方向に設けられることが好ましく、本実施形態のように枠体の周方向と略直交する方向(図3の下側の図の左右方向)に設けられることが特に好ましい。
好ましくは、リブは複数本、枠体12の周方向に所定の間隔を隔てて並んで設けられる。本実施形態では5本のリブ15,15が設けられている。リブは1本であってもよいが、周回流や渦の発生を効果的に抑制する観点からは、リブの本数が複数本であることが好ましい。
必須ではないが、周回流抑制構造(リブ15,15)は、上記第1面P1付近に達する高さに設けられることが好ましい。高さが低いと周回流抑制効果が低くなるからである。また、必須ではないが、濾過材11のクリーンサイド面から流出口32に向かって流れる気流の妨げとならないように、周回流抑制構造(リブ15,15)は、上記第1面P1を越えないように設けられることが好ましい。また、リブ15,15が上記第1面P1よりも高く設けられる場合には、濾過材11のクリーンサイド面から流出口32に向かって流れる気流に沿ってリブを設けることが好ましい。
また、周回流抑制構造(リブ15,15)によって、枠体12の突出部分と流出口32の間のシール面PSと第1面P1の間の空間を、完全に間仕切りするようにしてもよいが、それは必須ではなく、多少の隙間があってもよい。
エアクリーナを構成する第1ケース2や第2ケース3、フィルタエレメント1などを構成する材料は特に限定されず、これらを熱可塑性樹脂や不織布、ゴム等の公知の材料により形成することができる。また、これら部材の製造は、公知の製造方法を利用して行うことができる。
上記実施形態のエアクリーナの作用及び効果について説明する。上記実施形態のエアクリーナによれば、エアフローセンサーの出力が安定化され、センシング性能が高められる。
まず、従来技術において、エアフローセンサーの出力が不安定化する要因について説明する。エアフローセンサーに流れ込む流れに乱れが生じることにより、エアフローセンサーの出力は不安定化する。エアフローセンサーに流れ込む流れの乱れを小さくすると、エアフローセンサーの出力の安定化が図れる。
ここで、エアフローセンサーの上流側に位置するエアクリーナが、厳しいレイアウト上の制約により偏平化せざるを得ない場合を考える。この時、レイアウト上の制約により、平板状の濾過材91や枠体92を、シール材93が配置されるシール面PSよりもクリーンサイドCS側に突出させて配置する場合がある。従来技術によってこのような配置となった例を対比例として、図4に示している。この場合、流出口32とフィルタエレメントの枠体92の間に、流れのよどみ領域STが生ずる。濾過材91で濾過された空気は、濾過材のクリーンサイド面(図4では濾過材91の上面)から流出口32に向かって流れるため、枠体92の上端縁92aと流出口32の下端32aを結ぶ面の下側の空間がよどみ領域STとなる。
図4に示した従来技術にかかる対比例においては、よどみ領域STが枠体92の延在方向(図4の上の図においては紙面奥行き方向、図4の下の図においては図の上下方向)に連続した空間となっている。そのため、よどみ領域に近接して流れる気流の影響を受けて、よどみ領域STにおいて、渦が発生し、枠体92の周方向に沿って流れる周回流が生ずる。図4の下の図には、こうした渦や周回流と、濾過材から流出口に直接流れ込む気流(以下「本流」と呼ぶ)とを模式的に図示している。
よどみ領域STに生じた渦は、本流の影響を受けて成長して大きくなり、渦の一部が流入口32に流れ込む。渦が流出口32に流れ込むと、管内の流れを乱し、エアフローセンサーの出力が不安定化し、センシング性能が低下することになる。
一方、上記第1実施形態のエアクリーナにおいては、図3に示すように、枠体12の突出部分と流出口32の間には、シール面PSと第1面P1の間の空間を枠体12の周方向に沿って流れようとする周回流を抑制する周回流抑制構造(リブ15,15)が設けられているので、図4の対比例にみられたような渦や周回流の発生を抑制できる。図3には、濾過材11のクリーンサイド面から流出口32に直接流れ込む気流を模式的に図示している。そして、上記第1実施形態のエアクリーナにおいては、流出口32に続く管内の流れの乱れが抑制され、エアフローセンサーの出力が安定化し、センシング性能が高められる。
図3に示した本実施形態のエアクリーナの例と、図4に示した対比例のエアクリーナの例について、エアクリーナからエアフローセンサーまでの部分をCAEモデル化し、所定の流量の空気を流した数値流体シミュレーションを行って、エアフローセンサー82が設けられた管内の流れを計算した。
図5、図6は、数値流体シミュレーションの解析結果を図示したものである。図5が上記実施形態のエアクリーナ(図1〜3に示したもの)に対応し、周回流抑制構造(リブ15,15)を有するものの解析結果である、図6は対比例のエアクリーナ(周回流抑制構造が設けられていないもの、図4に対応)に対応する解析結果である。周回流抑制構造の有無を除いて、両シミュレーションの解析条件は同じである。図5、図6は、エアフローセンサーが設けられた管体の断面を取り、断面上の測定点における気流の流速ベクトルのうち、管の中心軸方向(気流全体の流れ方向)と直交する速度成分を図示している。エアフローセンサーの上流側10mmの位置の断面における速度分布を表示している。図5、図6において、エアフローセンサーは長方形で模式的に示されており、速度ベクトルの線が長いことは、気流の速度ベクトルのダクト中心軸と直交する方向の成分が大きく、流れが乱れていることを表している。
対比例のエアクリーナの解析結果(図6)では、速度ベクトルが全体に大きく、大きな渦も発生しており、流れが乱れていることが観察できる。一方、第1実施形態のエアクリーナの解析結果(図5)では、大きな乱れは観察されず流れが安定している。
発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をして実施することができる。以下に発明の他の実施形態について説明するが、以下の説明においては、上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様である部分についてはその詳細な説明を省略する。また、これら実施形態は、その一部を互いに組み合わせて、あるいは、その一部を置き換えて実施できる。
上記第1実施形態のエアクリーナの説明では、周回流抑制構造が、枠体の周方向と交わる方向に延在するリブ15,15である場合について説明したが、流出口32と枠体12の間に生じうる周回流を抑制できるのであれば、他の構造の周回流抑制構造をエアクリーナに備えさせてもよい。以下に、他の構造の周回流抑制構造の例を例示する。
図7には、第2実施形態のエアクリーナに用いられるフィルタエレメント4の構造を示す、第1ケース2や第2ケース3の構成は、第1実施形態のエアクリーナと同様である。本実施形態のフィルタエレメント4では、濾過材41や枠体42、シール材43等の構成は、第1実施形態のフィルタエレメント1と同様である。本実施形態のフィルタエレメント4では、周回流抑制構造が、枠体12の周方向と交わる方向(例えば、図7のY−Y方向)に延在するビード形状45,45となるように波打って形成された封止板44を含むよう構成されている。
第2実施形態のエアクリーナにおいても、封止板44がビード状に波打って突出形成された部分45,45が、周回流が発生することを抑制し、エアフローセンサーの出力が安定化し、センシング性能が高められる。
図8には、第3実施形態のエアクリーナに用いられるフィルタエレメント5の構造を示す、第1ケース2や第2ケース3の構成は、第1実施形態のエアクリーナと同様である。本実施形態のフィルタエレメント5では、濾過材51や枠体52、シール材53等の構成は、第1実施形態のフィルタエレメント1と同様である。本実施形態のフィルタエレメント5では、周回流抑制構造が、シール面PSと第1面P1の間の空間にブロック状に膨出した形状(55,55)となるように膨出形成された封止板54を含むよう構成されている。
第3実施形態のエアクリーナにおいても、封止板54がブロック状に膨出形成された部分55,55が、周回流が発生することを抑制し、エアフローセンサーの出力が安定化し、センシング性能が高められる。
図9には、第4実施形態のエアクリーナに用いられるフィルタエレメント6の構造を示す、第1ケース2や第2ケース3の構成は、第1実施形態のエアクリーナと同様である。本実施形態のフィルタエレメント6では、濾過材61や枠体62、シール材63等の構成は、第1実施形態のフィルタエレメント1と同様である。本実施形態のフィルタエレメント6では、周回流抑制構造が、シール面PSと第1面P1の間の空間に設けられ、封止板64に固定されたブロック状の部材65を含むよう構成されている。
第4実施形態のエアクリーナにおいても、封止板64に固定されたブロック状の部材65が、周回流が発生することを抑制し、エアフローセンサーの出力が安定化し、センシング性能が高められる。
ブロック状の部材65は、金属や合成樹脂などにより中実または中空の箱状に形成してもよい。また、ブロック状の部材65を複数設けてもよい。また、ブロック状の部材65を不織布や連続気泡構造を有する発泡樹脂により構成し、部材65を吸音材として配置してもよい。
図10には、第5実施形態のエアクリーナに用いられるフィルタエレメント7の構造を示す、第1ケース2や第2ケース3の構成は、第1実施形態のエアクリーナと同様である。本実施形態のフィルタエレメント7では、濾過材71や枠体72、シール材73等の構成は、第1実施形態のフィルタエレメント1と同様である。本実施形態のフィルタエレメント7では、周回流抑制構造が、フィルタエレメントをエアクリーナに組み付けた際に第1面P1におおむね沿った形状となるように形成された封止板74,75を含むよう構成されている。
即ち、本実施形態のフィルタエレメントでは、封止板74の中央部が第1面P1に沿った位置まで膨出した形状75となるように形成されており、クリーンサイド側の流出口32と枠体72の間に、よどみ領域が生じない、もしくは、よどみ領域が板状のフィルタエレメントの厚み方向に薄くなる。そのため、第5実施形態のエアクリーナにおいても、周回流が発生することを抑制し、エアフローセンサーの出力が安定化し、センシング性能が高められる。また、本実施形態のフィルタエレメントでは、流れが封止板に沿って流れることになって、より整流効果が高められ、エアフローセンサーの出力がより安定化するとの効果も得られる。
周回流抑制構造は、他の構造であってもよく、例えば、枠体12と流出口32の間の空間に、多数のピンをフィルタエレメントの封止板から立設した構造としてもよい。周回流抑制構造の具体的構造は、これら列挙した構造に限定されない。
エアクリーナは内燃機関に供給する空気を濾過し、産業上の利用価値が高い。
1 フィルタエレメント
11 濾過材
12 枠体
12a 枠体のクリーンサイド側の端縁
13 シール材
14 封止板
15 リブ(周回流抑制構造)
2 第1ケース
21 流入口
DS ダストサイド
3 第2ケース
32 流出口
32a 流出口のシール面側の縁部
CS クリーンサイド
PS シール面
P1 第1面
82 エアフローセンサー
11 濾過材
12 枠体
12a 枠体のクリーンサイド側の端縁
13 シール材
14 封止板
15 リブ(周回流抑制構造)
2 第1ケース
21 流入口
DS ダストサイド
3 第2ケース
32 流出口
32a 流出口のシール面側の縁部
CS クリーンサイド
PS シール面
P1 第1面
82 エアフローセンサー
Claims (6)
- 内燃機関の吸気系において、エアフローセンサーの上流に設けられるエアクリーナであって、
エアクリーナは、空気が流れ込む流入口を有する第1ケースと、空気が流れ出る流出口を有する第2ケースと、第1ケースと第2ケースの間に挟まれて設けられ空気を濾過する平板状のフィルタエレメントとを有し、
フィルタエレメントは、平板状の濾過材と、濾過材を取り囲む枠体と、シール材と、シール材と枠体の間を気密に接続する封止板とを有しており、
シール材は、所定のシール面に沿って配置されて、少なくとも封止板と第2ケースの間をシールし、
少なくとも枠体が第2ケースの流出口に近接する部分において、枠体の一部がシール面からクリーンサイド側に突出しており、
枠体が第2ケースの流出口に近接する部分において、流出口の縁部がシール面に近接する部分と枠体のクリーンサイド側の端縁とを結ぶ仮想面を第1面として、
枠体の突出部分と流出口の間には、
シール面と前記第1面の間の空間を枠体の周方向に沿って流れようとする周回流を抑制する周回流抑制構造が設けられている、
エアクリーナ。 - 周回流抑制構造が、枠体の周方向と交わる方向に延在するように封止板から立設されたリブを含む、
請求項1に記載のエアクリーナ。 - 周回流抑制構造が、枠体の周方向と交わる方向に延在するビード形状となるように波打って形成された封止板を含む、
請求項1に記載のエアクリーナ。 - 周回流抑制構造が、シール面と第1面の間の空間にブロック状に膨出した形状となるように形成された封止板を含む、
請求項1に記載のエアクリーナ。 - 周回流抑制構造が、シール面と第1面の間の空間に設けられ、封止板に固定されたブロック状の部材を含む、
請求項1に記載のエアクリーナ。 - 周回流抑制構造が、第1面に沿った形状となるように形成された封止板を含む、
請求項1に記載のエアクリーナ。
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