JP2020084579A - 構真柱支持方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1では、後に基礎梁6に定着される構真柱2を仮設で支持するにあたり、構真柱2の下端部を既存耐圧盤である既存基礎スラブ5の上面部に載置し、構真柱2の軸力を既存基礎スラブ5に直接的に伝達する支持方法が開示されている。
特許文献2では、後に新設底盤4に定着される新設柱2を仮設で支持するにあたり、新設柱(構真柱)2の下端部に、新設柱2の横断面積よりも広い接地面積を有する平面視十字状のシアーヘッド3を取付け、この新設柱2のシアーヘッド3を既存底盤1の上面部に載置し、新設柱2の軸力をシアーヘッド3を介して既存底盤1に直接的に伝達する支持方法が開示されている。
前記既存耐圧盤の上面部と前記構真柱の下端部との間の空間に充填材を充填し、当該充填材を介して前記構真柱の軸力を平面的に分散させた状態で前記既存耐圧盤に伝達する点にある。
図1、図2は、地下構造部1Aと地上構造部を有する既存構造物1を解体し、その解体後に残置された既存耐圧盤2の上方に新設構造物を構築する建替工事の途中状態を示す。図1、図2に示す既存構造物1は、鉄骨鉄筋コンクリート製の一般的な建物である。
図1には、解体された既存構造物1の一部である地下1階B1〜地下5階B5までの既存地下構造部1Aが残置されている。この既存地下構造部1Aの既存地下躯体は、既存基礎底となる既存耐圧盤2と、この既存耐圧盤2の上面部2a側に平面視で格子状に構築されている既存基礎梁3と、既存耐圧盤2の外周部に連続して地下1階B1〜地下5階B5までの高さを有する既存地下外壁4と、地上1階F1〜地下4階B4の既存床スラブ5と、を備える。
図6に示すように、構真柱7の下端部が、既存基礎ピット
空間6内の中央側に配置される状態を第1ケースとする。この第1ケースでは、既存基礎ピット空間6内の充填材8は、既存基礎梁3の天端3aと同一高さまで充填され、充填材8の上面における構真柱7の建て込み部位には、図4に示すように、構真柱7の建て込み精度を高める先行敷モルタル12が構築されている。この先行敷モルタル12の上面には、鉛直度及び水平位置が高精度に調整された構真柱7の下端部のベースプレート7Aが配置される。構真柱7のベースプレート7Aは、既存基礎ピット空間6内の充填材8に後施工される建方用のアンカーボルト11(図4参照)に固定される。
このように、構真柱7の軸力が充填材8を介して平面的に分散することで、既存耐圧盤2の破壊を回避しながら、構真柱7を既存耐圧盤2の下方の支持部である地盤改良体13に支持させることができる。また、図6に示すように、後に構築する新設基礎51と既存耐圧盤2の上面部2aとの設置レベル差Hを利用して構真柱7の軸力を平面的に分散するための充填材8の充填高さを確保することができる。
そして、既存基礎ピット空間6内に充填された高強度側の第1充填材8Aにより、構真柱7から軸力を適切に伝達することができる。
図7に示すように、構真柱7の下端部が、既存基礎ピット空間6内の既存基礎梁3の内面側近傍に配置される状態を第2ケースとする。この第2ケースでも、既存基礎ピット空間6内の充填材8は、既存基礎梁3の天端3aと同一高さまで充填され、充填材8の上面における構真柱7の建て込み部位には、構真柱7の建て込み精度を高める先行敷モルタル12が構築されている。この先行敷モルタル12(図4参照)の上面には、鉛直度及び水平位置が高精度に調整された構真柱7の下端部のベースプレート7Aが配置される。構真柱7のベースプレート7Aは、既存基礎ピット空間6の充填材8に後施工される建方用のアンカーボルト11(図4参照)に固定される。
(1)第1充填材8Aの強度を高める。
(2)既存基礎梁3との接合力を高めるシアコネクターを用いる、若しくは、図8に示すように、既存基礎梁3における既存基礎ピット空間6側の躯体面3bを粗に目荒しすることにより、既存基礎梁3にせん断力を伝達することができる。そのため、構真柱7から軸力が伝達される第1領域T1は、既存基礎梁3の幅と第1充填材8Aの充填幅との和に拡大することが可能になる。
図9に示すように、構真柱7の下端部のベースプレート7Aが、当該ベースプレート7Aの幅よりも巾狭な既存基礎梁3の天端3aに配置され、且つ、構真柱7のベースプレート7Aが、隣り合う両既存基礎ピット空間6に突出する状態を第3ケースとする。この第3ケースでも、既存基礎ピット空間6内の充填材8は、既存基礎梁3の天端3aと同一高さまで充填され、隣り合う両既存基礎ピット空間6内の充填材8の上面と既存基礎梁3の天端3aとに亘る構真柱7の建て込み部位には、構真柱7の建て込み精度を高める先行敷モルタル12(図4参照)が構築されている。この先行敷モルタル12の上面には、鉛直度及び水平位置が高精度に調整された構真柱7の下端部のベースプレート7Aが配置される。構真柱7のベースプレート7Aは、既存基礎ピット空間6の充填材8に後施工される建方用のアンカーボルト11(図4参照)に固定される。
第2軸力伝達系においては、既存基礎ピット空間6内の充填材8の下層ほど平面的に分散され、既存耐圧盤2の上面における既存基礎ピット空間6の中央側に向かって構真柱7の軸力が伝達される。
そのため、第3ケースにおいても、第1ケース又は第2ケースと同様な効果を奏する。特に、構真柱7の軸力を充填材8を介して平面的に分散し、且つ、後に構築する新設基礎51と既存耐圧盤2との設置レベル差Hを利用して構真柱7の軸力を平面的に分散するための充填材8の充填高さを確保することにより、既存耐圧盤2の破壊を回避しながら既存耐圧盤2の下方の支持部である地盤改良体13に構真柱7を支持させることができる。
図10に示すように、構真柱7の下端部のベースプレート7Aが、当該ベースプレート7Aの幅よりも幅広な既存基礎梁3の天端3aに配置され、且つ、構真柱7のベースプレート7Aが、隣り合う両既存基礎ピット空間6に突出しない状態を第4ケースとする。この第4ケースでも、既存基礎梁3の天端3aにおける構真柱7の建て込み部位には、構真柱7の建て込み精度を高める先行敷モルタル12(図4参照)が構築されている。この先行敷モルタル12の上面には、鉛直度及び水平位置が高精度に調整された構真柱7の下端部のベースプレート7Aが配置される。構真柱7のベースプレート7Aは、既存基礎梁3に後施工される建方用のアンカーボルト11(図4参照)に固定される。そのため、構真柱7の軸力は、既存基礎梁3から既存耐圧盤2に伝達される。構真柱7から軸力が伝達される第1領域T1は、既存基礎梁3の幅よりも広くなる。
既存基礎ピット空間6内の充填材8には、構真柱7から軸力が伝達されないため、高強度側の第1充填材8Aが不要で、低強度側の第2充填材8Bのみが充填される。
尚、既存基礎梁3による第1領域T1だけでは支持力が不足する場合は、上述の第3ケースを採用する。
3 既存基礎梁
3a 天端
6 空間(既存基礎ピット空間)
7 構真柱
8 充填材
8A 第1充填材
8B 第2充填材
13 支持部(地盤改良体)
51 新設基礎
T1 第1領域
T2 第2領域
Claims (3)
- 後に構築する新設基礎に定着される構真柱を、新設基礎の設置予定箇所よりも下方の既存耐圧盤を介して前記既存耐圧盤の下方の支持部に支持させる構真柱支持方法であって、
前記既存耐圧盤の上面部と前記構真柱の下端部との間の空間に充填材を充填し、当該充填材を介して前記構真柱の軸力を平面的に分散させた状態で前記既存耐圧盤に伝達する構真柱支持方法。 - 前記充填材が、前記既存耐圧盤の上面から既存基礎梁の天端までの既存基礎ピット空間に充填される請求項1記載の構真柱支持方法。
- 前記既存基礎ピット空間のうち、前記構真柱から軸力が伝達される第1領域には、前記充填材として高強度側の第1充填材が充填され、前記既存基礎ピット空間のうち、前記構真柱から軸力が伝達されない第2領域には、前記充填材として低強度側の第2充填材が充填される請求項2記載の構真柱支持方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11148235A (ja) * | 1997-11-14 | 1999-06-02 | Takenaka Komuten Co Ltd | 建造物の建て替え方法 |
JP2008255645A (ja) * | 2007-04-04 | 2008-10-23 | Takenaka Komuten Co Ltd | 建物建て替え方法 |
JP2016028184A (ja) * | 2015-09-15 | 2016-02-25 | 大成建設株式会社 | 既設建物を利用した新設建物の地下躯体 |
US20180044907A1 (en) * | 2016-08-12 | 2018-02-15 | Wuhan Zhihe Geotechnical Engineering Co., Ltd | Inverse construction method for deep, large and long pit assembling structure of suspension-type envelope enclosure |
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