JP2020083560A - 搬送装置及び搬送装置を備える画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 それぞれのシートの搬送方向が異なっている画像形成装置と給送装置に接続可能な搬送装置において、画像形成装置に対する給送装置の配置に制約が生じない構成を提供することが難しかった。【解決手段】 搬送装置は、給送装置の収容部に収容された第1のシートが、前記第2の方向で給送装置から前記搬送装置へ給送された場合に、給送装置から搬送された第1のシートの搬送方向を、第1の方向になるように変更する変更搬送手段を備え、変更搬送手段は、給送装置から搬送された前記第1のシートの、シート搬送方向と直交する幅方向における中心位置を、画像形成装置で搬送される際の第1のシートの中心位置と一致するように、第1のシートの幅方向における一端部の位置を規制する。【選択図】 図8
Description
本発明はシートを搬送する搬送装置及び画像形成システムに関するものである。
近年、画像形成装置の画像形成速度の高速化に伴って、短時間で大量のシートに対して画像形成することが可能になってきている。高速化された画像形成装置において、シート補給の煩わしさを除くために、大容量のシートの積載が可能なシート給送装置(以下、シート給送部という)を画像形成装置に接続することが望まれている。
一般的に、A4サイズのシートまで対応して画像形成可能な画像形成装置は、シートを、シートの長辺側が搬送方向と平行になる向き(以下、縦向きという)に搬送する。そして、A4サイズのシートに対応した画像形成装置に接続可能な給送装置の構成は、A4サイズの画像形成装置に対応するため、縦向き1列にシートを収納している。
一方、A3サイズのシートまで対応して画像形成可能な画像形成装置は、A3サイズのシートを縦向きに搬送し、A4サイズのシートを、シートの短辺側が搬送方向と平行になる向き(以下、横向きという)に搬送する。A3サイズのシートまで対応した画像形成装置に接続可能な給送装置は、A4サイズのシートを、画像形成装置のA4サイズのシートの搬送時の向きと同じ横向きに、2列で収納する構成のものが知られている。
特許文献1には、A3サイズのシートまで対応して画像形成可能な画像形成装置が開示されている。そして、特許文献1には、A4サイズのシートを横向きに2列で収納することが開示され、横向きに収納されたA4サイズのシートをシートの向きを縦向きに変更して搬送する変更手段が開示されている。
画像形成装置に対してオプション装置として着脱可能な給送装置においては、画像形成装置の中心位置と収容部に収容されたシートの中心位置が異なる場合が考えられる。
しかしながら、特許文献1の変更手段は、シートの搬送方向を変更する前と変更する後で、シート搬送方向と直交する幅方向に関して、その中心位置が略一致するように構成している。よって、特許文献1の構成では、画像形成装置に対する給送装置の配置に制約が生じ、場合によっては、画像形成システム全体の小型化が難しかった。
よって、本発明は、それぞれのシートの搬送方向が異なっている画像形成装置と給送装置に接続可能な搬送装置において、画像形成装置に対する給送装置の配置に制約が生じない構成を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る代表的な構成は、搬送されるシートに画像形成を行う画像形成装置と、前記画像形成装置に向かってシートを給送する給送装置の両方に接続可能であって、シートを搬送する搬送装置において、前記画像形成装置は、シートの長辺又は短辺のどちらか一方がシート搬送方向と平行な方向になる第1の方向にシートを搬送し、前記給送装置は、シートの長辺又は短辺のどちらか他方がシート搬送方向と平行な方向になる第2の方向にシートを搬送し、前記搬送装置は、前記給送装置の収容部に収容された第1のシートが、前記第2の方向で前記給送装置から前記搬送装置へ給送された場合に、前記給送装置から搬送された前記第1のシートの搬送方向を、前記第1の方向になるように変更する変更搬送手段を備え、前記変更搬送手段は、前記給送装置から搬送された前記第1のシートの、シート搬送方向と直交する幅方向における中心位置を、前記画像形成装置で搬送される際の前記第1のシートの前記中心位置と一致するように、前記第1のシートの前記幅方向における一端部の位置を規制することを特徴とする。
本発明によれば、それぞれのシートの搬送方向が異なっている画像形成装置と給送装置に接続可能な搬送装置において、画像形成装置に対する給送装置の配置に制約が生じない構成を提供することが可能になる。
(実施例1)
図を用いて本発明の実施例1について説明をする。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施例に限定する趣旨のものではない。
図を用いて本発明の実施例1について説明をする。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施例に限定する趣旨のものではない。
図1は、画像形成システム201の全体の斜視図を示す。図1において、100はシートSに画像形成を行う画像形成装置であるプリンタ、300はシートSを収容部から給送する給送装置である給送デッキである。400は、プリンタ100と給送デッキ300の間に配置され、搬送中のシートSの向きを変更する変更搬送手段を備えた搬送装置である変更搬送装置である。画像形成システム201は、プリンタ100に対してオプション装置として給送デッキ300、変更搬送装置400を接続して構成している。ここで、プリンタ100と給送デッキ300は、どちらか一方が、シートの長辺がシート搬送方向と平行な方向にシートを搬送し、他方がシートの短辺がシート搬送方向と平行な方向にシートを搬送する。
以下の説明においては、図1に示すように、プリンタ100が使用可能に設置された状態を基準として上下方向Zが定義される。同様に、プリンタ100の装置本体に対して給送カセット11を着脱するために操作する側を手前側(前面)として前後方向Xが定義される。同様に、プリンタ100を手前側(前面)から視て左右方向Yが定義される。
なお、プリンタ100と給送デッキ300の幅が異なる場合、図1のように、装置全体の左右方向Yの左側面側がフラットになるように構成しているが、図2のように左右方向Yの右側面側がフラットになるように構成してもよい。これは、変更搬送装置400のシートSを排出する位置をプリンタ100の設置位置に応じて設定すればよい。
図3は、プリンタ100と給送デッキ300と変更搬送装置400を分解した分解斜視図を示している。また同図では、給送デッキ300から変更搬送装置400を通り、プリンタ100で排出されるまでのシートSの向きを示している。
給送デッキ300ではシートSの長辺側が前後方向Xに平行な向き(以下、横向きという)にシートSがセットされている。給送デッキ300の収容部内に横向きで収容されたシートSを第1のシートとする。
給送デッキ300は、シートSの短辺がシート搬送方向と平行な方向である横向き方向で、シートSを搬送する。一方、給送デッキ300からシートSが供給されるプリンタ100は、シートSの長辺がシート搬送方向と平行な方向である縦向き方向で、シートSを搬送する。よって、プリンタ100は、横向き方向で搬送されるシートS(少なくとも、画像形成装置が画像形成可能なシートとして設定される最大サイズの定型シート)を給送デッキ300から供給されても、搬送することができない。
そこで、本実施例では、プリンタ100の下側であって給送デッキ300の上側に、シートを搬送しつつシートSの搬送方向を変更する変更搬送装置400を配置する。変更搬送装置400において、シートSを横向きから、略90度、つまり、シートSの長辺側が左右方向Yに平行な向き(以下、縦向きという)に変更する。そして、縦向きに変更されたシートSはプリンタ100に送り込まれ、プリンタ100の画像形成部によって画像形成が行われる。
図4は、画像形成システム201の全体の側面図を示しており、給送デッキ300とプリンタ100におけるシートSの位置も示している。本構成は給送デッキ300でのシートSの位置、プリンタ100でのシートSの位置の両方とも、前後方向Xの前側に寄せている。(断面図で見た時に、各装置の最前面は仮想線L1に沿って配置されている。)理由としては、給送デッキ300へのシートS補給時や、プリンタ100で排紙されたシートSをとる時に、ユーザーがアクセスしやすいためである。そのため、図4で示すように、プリンタ100のシート搬送方向と直交する幅方向における中心位置C1と、給送デッキ300の幅方向における中心位置C2は、X方向に関してずれてしまう。
このように、給送デッキ300とプリンタ100との間でシートSの中心位置がずれてしまうが、本構成では、変更搬送装置400において中心位置を調整している。
なお、本実施例のプリンタ100及び変更搬送装置400では、シートSを搬送する搬送路において前後方向(X方向)の中央位置にシートSの中心位置を合わせて搬送する、いわゆる中央基準でシートSを搬送する構成を一例として説明をする。
次に、プリンタ100に関して詳細に説明する。プリンタ100は、シートSの長辺側が左右方向Yに平行な方向である縦向き方向(第1の方向)にシートSを搬送する画像形成装置である。本実施例では、プリンタ100は、最大通紙可能なシートサイズがA4サイズのシートに対応した画像形成装置である。よって、プリンタ100は、少なくともA4サイズのシートSを搬送する時は、シートSを縦向き方向にしか搬送できない画像形成装置である。
図5は、画像形成システム201の全体の概略断面図を示す。図5を用いてそれぞれの装置について説明する。図5に示すプリンタ100は、4個の感光体ドラム1(1Y,1M,1C,1K)を備えている。また、プリンタ100は、感光体ドラム1表面を均一に帯電する帯電手段2(2Y,2M,2C,2K)と、トナーを付着させてトナー像として顕像化する現像手段4(4Y,4M,4C,4K)と、を備えている。また、プリンタ100は、転写後の感光体ドラム1表面に残った転写後トナーを除去するクリーニング手段8(8Y,8M,8C,8K)を備えている。本実施例では、各色に対応してプロセスカートリッジ7(7Y〜7K)を構成し、プリンタ100に対して着脱可能な構成である。例えば、イエローに対応するプロセスカートリッジ7Yは、感光体ドラム1Y、帯電手段2Y、現像手段4Y、クリーニング手段8Yによって、一体ユニットとして構成する。その他の色に対応する各プロセスカートリッジ7M、7M、7Kも、同様である。
また、プリンタ100は、画像情報に基づいてレーザービームを照射し各感光体ドラム1上の静電潜像を形成する露光手段3を有している。また、プリンタ100は、各感光体ドラム1上のトナー像を中間転写体12(中間転写体)に転写させる転写手段26(26Y,26M,26C,26K)を有している。
本実施例では、画像形成部であるプロセスカートリッジ7Y,7M,7C,7Kは、現像手段としての現像ユニット4Y,4M,4C,4Kと、ドラムユニット5Y,5M,5C,5Kによってそれぞれ構成されている。
現像ユニット4Y,4M,4C,4Kは、現像ローラ24Y,24M,24C,24Kと、現像剤塗布ローラ25Y,25M,25C,25K、及びトナー容器を有している。ドラムユニット5Y,5M,5C,5Kは、像担持体である感光ドラム1Y,1M,1C,1Kと、帯電手段である帯電ローラ2Y,2M,2C,2Kと、を備えている。また、ドラムユニット5Y,5M,5C,5Kは、さらに、クリーニング手段であるドラムクリーニングブレード8Y,8M,8C,8Kと、廃トナー容器とを有している。
感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kは、アルミニウム製シリンダの外周面に有機光導伝体層(OPC)を塗布して構成したものであり、その両端部をフランジによって回転自在に支持されている。感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの一方の端部に不図示の駆動モータから駆動力を伝達することにより、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kは、図1の矢印に示す時計回り方向に回転駆動される。
露光手段3は、プロセスカートリッジ7Y,7M,7C,7Kの鉛直下方に配置され、画像信号に基づく露光を感光ドラム1Y,1M,1C,1Kに対して行う。
上述の構成により,感光ドラム1Y,1M,1C,1Kは、帯電ローラ2Y,2M,2C,2Kによって所定の負極性の電位に帯電された後、露光手段3によってそれぞれ静電潜像が形成される。この静電潜像は現像ユニット4Y,4M,4C,4Kによって反転現像されて負極性のトナーが付着され、それぞれの色のトナー像が形成される。
中間転写体ユニット12は、中間転写ベルト12aが駆動ローラ12b、テンションローラ12dに張架されており、該テンションローラ12dが矢印E方向に張力をかけている。また、各感光ドラム1Y,1M,1C,1Kに対向して、中間転写ベルト12aの内側に転写手段として一次転写ローラ26Y,26M,26C,26Kが配設されており、不図示の電圧印加手段により転写電圧を印加する構成となっている。
感光ドラム1Y,1M,1C,1K上に形成されたトナー像は、各感光ドラムが矢印方向に回転し、中間転写ベルト12aが矢印F方向に搬送される。さらに一次転写ローラ26Y,26M,26C,26Kに正極性の電圧を印加することにより、感光ドラム1Y上のトナー像から順次、中間転写ベルト12a上に一次転写され、4色のトナー像が重なった状態で二次転写ニップ部15まで搬送される。
給送手段13は、A4サイズのシートSを縦向きに収納する給送カセット11と、給送カセット11からシートSを給送する給紙ローラ9と、給送されたシートSを搬送する搬送ローラ対10とを有している。給送手段13から搬送されたシートSはレジストローラ対17によって二次転写ニップ部15に搬送され、シートSに、中間転写ベルト12a上の4色のトナー像を二次転写する。
定着手段14は、シートS上に形成した画像に熱及び圧力を加えて定着させるものである。14aは円筒状の定着ベルトであり、ヒータ等の発熱装置を接着したベルトガイド部材14cにガイドされている。14bは弾性を有する加圧ローラであり、定着ベルト14aを挟みベルトガイド部材14cと所定の圧接力をもって所定幅の定着ニップ部Nを形成している。
加圧ローラ14bが不図示の駆動装置により回転駆動され、それに伴って円筒状の定着ベルト14aが回転し、不図示の内部ヒータにより定着ベルト14aは加熱される。
定着ニップ部Nが所定の温度に立ち上がって温調された状態において、画像形成部から搬送された未定着トナー画像が形成されたシートSが定着ニップ部Nの定着ベルト14aと加圧ローラ14bとの間に対向して導入される。
この定着ニップ部Nを定着ベルト14aと一緒にシートSが挟持搬送されていく過程において転写材であるシートS上の未定着トナー画像が加熱定着される。定着されたシートSは排紙ローラ対20によって排紙トレイ21に排出される。
一方、トナー像転写後に、感光ドラム1Y、1M、1C、1K表面に残ったトナーは、ドラムクリーニングブレード8Y、8M、8C、8Kによって除去され、除去されたトナーはドラムユニット5Y、5M、5C、5K内の廃トナー容器に回収される。
また、シートSへの二次転写後に中間転写ベルト12a上に残ったトナーは、転写ベルトクリーニング手段22によって除去され、除去されたトナーは、廃トナー搬送路(不図示)を通過し、装置奥面部に配置された廃トナー回収容器(不図示)へと回収される。
このように、プリンタ100は、電子写真方式を利用したカラーレーザープリンタとして説明したが、モノクロレーザープリンタでも良く、また、その他の方式を利用した画像形成装置であってもよい。例えば、インクジェット方式を利用した画像形成装置であってもよい。
次に、給送デッキ300に関して説明する。図5に示すように、給送デッキ300は、A4サイズのシート束を横向きに収納できるシート収納部を左右方向Yに並列して2個有しており、それぞれが積載されたシートを給送可能に構成されている。なお、ここでは左右2つのシート収納部及びそれに関わる基本的な構成は同じである。
同図に示すように給送デッキ300は、シートSを収納するシート収納部であるシート収納庫30A(30B)を備える。収納庫30A(30B)内に昇降自在に設けられ、第1のシートの束である第1シート束としてシート束SaA(SaB)が積載されるシート積載部材(シート積載台)32A(32B)を備えている。また、給送デッキ300は、シート積載部材32A(32B)に積載されたシート束SaA(SaB)の最上位シートS1A(S1B)を送り出すシート給送手段である給送ローラ34A(34B)を備える。また給送デッキ300は、給送ローラ34A(34B)により送り出されたシートSを分離する分離ローラ対35A(35B)を備える。また、また給送デッキ300は、分離ローラ対35A(35B)によって1枚ずつに分離給送されたシートSを搬送する搬送ローラ対36A(36B)と、を備えている。また、給送デッキ300は、搬送ローラ対37を備える。
給送デッキ300は、プリンタ100より給送信号が送られてくると、給送ローラ34A(34B)が、最上位のシートS1A(S1B)に当接し回転することで、最上位のシートS1A(S1B)を次の分離ローラ対35A(35B)まで給送する。分離ローラ対35A(35B)は、給送ローラ34A(34B)によって送りこまれたシートを1枚ずつ分離して搬送ローラ対36A(36B)に送る。そして、ローラ対36Aにより左右方向Yの左側の構成においては、さらに搬送ローラ対37を用いて、変更搬送装置400に送り込む。プリンタ100より給送信号が送られてくるたびに上記動作を繰り返し、シートを1枚ずつ送り出している。このように、給送デッキ300は、シート収納庫30A(30B)に横向きに収容されたシートSを、横向き方向(第2の方向)に搬送する装置である。
次に、変更搬送装置400について説明する。図6は変更搬送装置400の概略断面図を示している。本構成では、変更搬送装置400において上下方向Zの下の段ではシートSを水平方向に搬送させたのち、シートSをUターンさせて上の段でシートSを水平方向に搬送させている。Uターンの上下方向Zの下の段では変更搬送手段500を備えており、この変更搬送手段500において給送デッキ300から横向きで搬送されたシートSの姿勢を略90度変更させて縦向きにする。変更搬送手段500によって搬送方向が変更されたシートSは、下流搬送部であるUターン搬送部40によって、図6の左から右へ、ガイドされながら搬送される。
Uターン搬送部40には、紙間調整手段600を備えており、変更搬送手段500から搬送された縦向きのシートSの紙間(連続して搬送されるシートSの先のシートSの後端と後のシートSの先端との間隔)を調整する。紙間調整手段600は、変更搬送手段500によって縦向き方向に搬送方向が変更されたシートSの搬送速度を、プリンタ100のステータス(状態)に合わせて変更する調整手段である。
変更搬送手段500で横向きから縦向きに変更されたシートSの先端を、シートS先端検知センサ60を用いて検知することで紙間情報を得る。搬送ローラ対61、62、63の回転速度を調整することで所望の紙間に調整し、プリンタ100に送り込まれる。
このように、変更搬送手段500は、プリンタ100と給送デッキ300の間であって略水平な領域において、シートSの搬送方向を、横向き方向から縦向き方向へ変更する。また、変更搬送装置400は、Uターン搬送部40を備えているため、Y方向に関してプリンタ100と給送デッキ300の間でシート受け渡し位置が異なっていても、シートSを給送デッキ300からプリンタ100へ搬送させることが可能である。
次に、変更搬送手段500について説明する。図7は変更搬送手段500の斜視図、図8(a)は上視図を示している。シートSの向きを横向きから縦向きに略90度変更させる方法として、本実施例では、基準部材である突き当て壁53にシートSを接触させ、シートSを旋回させて姿勢を変更させる突き当て構成を用いている。本実施例では変更搬送手段500によって、シート搬送方向の向きを変更するとともに、プリンタ100に合わせてシートの中心位置の位置を調整している。プリンタ100で搬送するシートの中心位置を給送デッキ300で搬送するシートの中心位置より前方にし、排紙トレイ18のユーザビリティやアクセシビリティをよくしている。
ローラ対51F、51Rは、給送デッキ300から搬送されたシートSを受け取る搬送ローラ対(第1の搬送手段)である。ローラ対51F、51Rは、横向き方向でシートSを搬送する。そして、搬送ローラ対51F、51Rの下流側にある、第2の搬送手段であるローラ対52と突き当て壁53のガイド面を用いてシートSの姿勢を略90度変更させる。シートSの姿勢(シートSの搬送方向)を変更する際に、変更搬送手段500は、突き当て壁53の突き当て点54を基準に、プリンタ100の中心位置C1に合せるように、搬送ローラ対で搬送されたシートSの中心位置を調整する。
図8(a)を用いて突き当て点54に関して説明する。幅方向におけるシートの位置は、突き当て点54の位置によって決まる。例えば、シートSの短辺の長さをL2とした場合、突き当て壁53に接触したシートSの中心位置は、突き当て壁53からL2/2だけ離れた位置になる。図8で示すC1、C2は、図4で示したプリンタの中心位置C1、給送デッキ300の中心位置C2と同じ位置である。ローラ対51F、51Rによって中心位置C2で搬送されるシートS1を、プリンタ100の中心位置C1で搬送されるように、突き当て壁53の位置は設定されている。即ち、突き当て壁53のガイド面は、プリンタ100の中心位置C1に基づいて、シートSの幅方向における一端部の位置を規制している。図8(b)は、比較例の変更搬送手段505を説明する上視図である。変更搬送手段500は、突き当て壁53の位置が図8(a)と異なる以外は変更搬送手段500と同じ構成である。図8(b)に示すように、比較例の構成では、突き当て壁53の位置が実施例1に対して後ろ方向にずれている。図8(b)の構成では、シートSの中心位置は変更搬送手段505で搬送中に変更されず、プリンタ100の中心位置C1とずれたままである。
また、突き当て点54を中心にシートSの姿勢を変更させるためには、シートS姿勢変更中はローラ対52だけでニップしている必要がある。それは、ローラ対52とその他のローラ対が同時にシートSをニップしていると、左右方向Yへの搬送力が強くなり、突き当て点55を中心にシートSが旋回することが困難になるためである。姿勢を縦向きに変更したシートSは、突き当て壁53が備える端面ガイド56に沿って、ローラ対55F、55Rに搬送され、第3の搬送手段であるローラ対55F、55Rによって紙間調整手段600に送り込まれる。
図8(a)を用いてローラ位置関係、シート搬送距離について説明する。シートSの長辺側の長さをL1、突き当て点54から姿勢変更直後(縦送り時)のシート先端までの左右方向Yの距離をaとする。また、突き当て点54からローラ対52までの左右方向Yの距離をb、ローラ対52からローラ対55F、55Rまでの左右方向Yの距離をcとする。シートの姿勢を変更させるにはローラ対52だけでニップしている必要があるため、シート姿勢変更中はローラ対55F、55RにシートSが届かないように配置する必要がある、つまり、(a+b)>cを満たさなければいけない。
また、シートSの搬送方向が変更した後、シートSを搬送するためには、シートSが縦向き時にローラ対52とローラ対55Fと55Rが同時にニップしている必要がある、つまり、c<L1を満たさなければいけない。以上の条件を満たすようにローラ対52とローラ対55Fと55Rを配置することで、シートSの姿勢を変更させ搬送することができる。また、シートSを旋回させて姿勢を変更させるためには最低でもa以上の搬送距離が必要になる。本実施例では、A4サイズのシートSに対応できるように、a=150mm、b=40mm、c=270mm(L1=297mm)とした。
シートSの搬送方向を変更するためには、シートSの長さと各搬送部材の位置関係、シートSの搬送距離に上記のような条件が必要になる。変更搬送手段500は、一般的に使用されるA4サイズのシートSに対応できるようにする必要がある。A4サイズのシートSに対応するため、変更手段500は最低でもa=150mmの長さが必要になるため、変更搬送手段500を図8で示すように、左右方向Yと平行な面の略水平な領域(水平部)に設置した。
仮に、上下方向Zと平行な面の垂直方向に変更搬送手段500を設置すると、上下方向Zにa=150mm大きくなってしまい装置が大型化してしまう。本実施例では、変更搬送手段500を水平部に設置することで、装置全体の上下方向Zの大型化を抑制することができる。
また、本実施例では、図5に示すように給送デッキ300内にてA4サイズのシートSを横向きに2列積載しているため、左右方向Yの長さは最低でも210mm×2=420mmは必要である。シートSの搬送方向を変更させるために必要な距離は150mmであるため、給送デッキ300の左右方向Y内に変更搬送手段500は収まる。よって、変更搬送装置400を備え付けることで、装置全体の左右方向Yの大きさが大型化することもない。
以上の構成を用いることで、シートSが横向きに収納された給送デッキ300を、縦向きにシートSを搬送するプリンタ100に接続でき、画像形成システム201全体の上下方向Zが大きくなることを抑制することができる。
比較構成について、図9を用いて説明する。図9のAで示す画像形成システム201は、本実施例の構成である。図9のBで示す画像形成システム701は、比較例の構成である。画像形成システム701は、変更搬送装置400を備えておらず、プリンタ100にオプション装置として給送デッキ700を接続した構成である。
図9の画像形成システム201で示すT1、T2は、給送デッキ300内に収納されたシート束SaA、SaBのそれぞれのシート積載高さを示す。T1>T2の場合、給送デッキ300の高さは最低でもT1mmは必要になる。
図9の画像形成システム701で示すSbは、給送デッキ700に収納されるシート束を示す。シート束Sbは給送デッキ300内に収納されているシート束SaA、SaBの合計、つまりSb=SaA+SaBである。シート束Sbのシート積載高さは(T1+T2)mmとなるため、給送デッキ700の高さが最低でも(T1+T2)は必要になる。本実施例では、シートSの搬送方向を変更するため変更搬送装置400が必要になるが、変更搬送装置400の高さT3は、図9に示すように、シート束SaBのシート積載高さT2よりも小さい。よって、本実施例と比較例の装置全体の高さの差T4は、T4=T2−T3となる。
以上から、本実施例は、シートSの搬送方向を変更しない構成に対して、T4mm分、高さを抑制することができる。よって、本実施例では、A4サイズのシートSを横向きに収納できるシート収納部を左右方向Yに2個並列する給送デッキ300を用いて、且つ、変更搬送手段500を水平部に設置することで、画像形成システム201の全体の高さを小型化することが可能となる。
変更搬送手段500によって、プリンタ100の中心位置C1に合わせて、搬送中のシートSの中心位置を、中止位置C2から中心位置C1に変更することが可能である。この構成により、プリンタ100に対して給送デッキ300を自由に配置することが可能になる。具体的には、プリンタ100で搬送するシートの中心位置を給送デッキ300で搬送するシートの中心位置より前方にし、排紙トレイ18のユーザビリティやアクセシビリティを向上させている。
本実施例では、変更搬送装置400によって、シート搬送方向を横向き方向から縦向き方向へ変更する構成を説明したが、シート搬送方向を、縦向き方向から横向き方向へ変更する構成であってもよい。例えば、画像形成装置であるプリンタがA4サイズを搬送する際に、シート搬送方向が、横向き方向であり、給送装置である給送デッキがA4サイズのシートを給送する際に、シート搬送方向が、縦向き方向になる組み合わせが考えられる。このような場合であっても、変更搬送装置がシート搬送方向を、縦向き方向から横向き方向へ変更する構成であれば、画像形成システムとして成立させることが可能である。
100 画像形成装置
300 給送装置
400 変更搬送装置
500 変更搬送手段
600 紙間調整手段
300 給送装置
400 変更搬送装置
500 変更搬送手段
600 紙間調整手段
Claims (12)
- 搬送されるシートに画像形成を行う画像形成装置と、前記画像形成装置に向かってシートを給送する給送装置の両方に接続可能であって、シートを搬送する搬送装置において、
前記画像形成装置は、シートの長辺又は短辺のどちらか一方がシート搬送方向と平行な方向になる第1の方向にシートを搬送し、
前記給送装置は、シートの長辺又は短辺のどちらか他方がシート搬送方向と平行な方向になる第2の方向にシートを搬送し、
前記搬送装置は、前記給送装置の収容部に収容された第1のシートが、前記第2の方向で前記給送装置から前記搬送装置へ給送された場合に、前記給送装置から搬送された前記第1のシートの搬送方向を、前記第1の方向になるように変更する変更搬送手段を備え、
前記変更搬送手段は、前記給送装置から搬送された前記第1のシートの、シート搬送方向と直交する幅方向における中心位置を、前記画像形成装置で搬送される際の前記第1のシートの前記中心位置と合わせるように、前記第1のシートの前記幅方向における一端部の位置を規制することを特徴とする搬送装置。 - 前記搬送装置は、前記画像形成装置の下側であって前記給送装置の上側に配置された状態で前記画像形成装置及び前記給送装置に接続され、
前記第1の方向は、シートの長辺がシート搬送方向と平行な方向であり、
前記第2の方向は、シートの短辺がシート搬送方向と平行な方向であり、
前記変更搬送手段は、前記画像形成装置と前記給送装置の間であって略水平な領域において、前記第1のシートの搬送方向を、前記第2の方向から前記第1の方向へ変更することを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。 - 前記変更搬送手段は、前記給送装置から搬送された前記第1のシートを、前記第2の方向で搬送する第1の搬送手段と、前記第1の搬送手段によって搬送される前記第1のシートと突き当たる基準部材を、備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
- 前記変更搬送手段は、前記基準部材が備えるガイド面に、前記第1のシートを接触させつつ前記第1のシートを回転させながら搬送する第2の搬送手段と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の搬送装置。
- 前記ガイド面は、前記画像形成装置において搬送されるシートの前記中心位置を基準に配置されることを特徴とする請求項4に記載の搬送装置。
- 前記搬送装置は、前記変更搬送手段によって前記第1の方向に搬送方向が変更された前記第1のシートの搬送速度を、前記画像形成装置の状態に合わせて変更する調整手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の搬送装置。
- 搬送されるシートに画像形成を行う画像形成装置と、
前記画像形成装置に向かってシートを給送する給送装置と、
前記画像形成装置と前記給送装置に接続され、シートを搬送する搬送装置と、を有する画像形成システムであって、
前記画像形成装置は、シートの長辺又は短辺のどちらか一方がシート搬送方向と平行な方向になる第1の方向にシートを搬送し、
前記給送装置は、シートの長辺又は短辺のどちらか他方がシート搬送方向と平行な方向になる第2の方向にシートを搬送し、
前記搬送装置は、前記給送装置の収容部に収容された第1のシートが、前記第2の方向で前記給送装置から前記搬送装置へ給送された場合に、前記給送装置から搬送された前記第1のシートの搬送方向を、前記第1の方向になるように変更する変更搬送手段を備え、
前記変更搬送手段は、前記給送装置から搬送された前記第1のシートの、シート搬送方向と直交する幅方向における中心位置を、前記画像形成装置で搬送される際の前記第1のシートの前記中心位置と合わせるように、前記第1のシートの前記幅方向における一端部の位置を規制することを特徴とする画像形成システム。 - 前記搬送装置は、前記画像形成装置の下側であって前記給送装置の上側に配置された状態で前記画像形成装置及び前記給送装置に接続され、
前記第1の方向は、シートの長辺がシート搬送方向と平行な方向であり、
前記第2の方向は、シートの短辺がシート搬送方向と平行な方向であり、
前記変更搬送手段は、前記画像形成装置と前記給送装置の間であって略水平な領域において、前記第1のシートの搬送方向を、前記第2の方向から前記第1の方向へ変更することを特徴とする請求項7に記載の画像形成システム。 - 前記変更搬送手段は、前記給送装置から搬送された前記第1のシートを、前記第2の方向で搬送する第1の搬送手段と、前記第1の搬送手段によって搬送される前記第1のシートと突き当たる基準部材を、備えることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の画像形成システム。
- 前記変更搬送手段は、前記基準部材が備えるガイド面に、前記第1のシートを接触させつつ前記第1のシートを回転させながら搬送する第2の搬送手段と、を備えることを特徴とする請求項9に記載の画像形成システム。
- 前記ガイド面は、前記画像形成装置において搬送されるシートの前記中心位置を基準に配置されることを特徴とする請求項10に記載の画像形成システム。
- 前記搬送装置は、前記変更搬送手段によって前記第1の方向に搬送方向が変更された前記第1のシートの搬送速度を、前記画像形成装置の状態に合わせて変更する調整手段を備えることを特徴とする請求項7から請求項11のいずれか一項に記載の画像形成システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018221733A JP2020083560A (ja) | 2018-11-27 | 2018-11-27 | 搬送装置及び搬送装置を備える画像形成システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018221733A JP2020083560A (ja) | 2018-11-27 | 2018-11-27 | 搬送装置及び搬送装置を備える画像形成システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020083560A true JP2020083560A (ja) | 2020-06-04 |
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ID=70906245
Family Applications (1)
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JP2018221733A Pending JP2020083560A (ja) | 2018-11-27 | 2018-11-27 | 搬送装置及び搬送装置を備える画像形成システム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2020083560A (ja) |
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2018
- 2018-11-27 JP JP2018221733A patent/JP2020083560A/ja active Pending
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