JP2020083296A - 飛行体 - Google Patents

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Abstract

【課題】物体を適切に固定し、且つ、物体の飛行姿勢を制御できるようにする。【解決手段】飛行体100は、上部に取付部25を有し、前記取付部がその上下方向位置を調整し得るように構成された枠状構造物として構成されており、下部に物体を連結する枠体20と、枠体20の上部に位置し、飛行機構31を有する本体部30と、物体の飛行姿勢を水平に維持するために取付部25の上下方向位置を制御する制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、飛行体に関し、特に荷物等の物体を運搬する飛行体に関する。
近年、ドローン(Drone)や無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)などの飛行体を利用して荷物を運搬する試みがなされている。例えば、特許文献1には、飛行体の本体部下面に、接続機構を介して外観略直方体状の荷台を取り付けることが記載されている。また、特許文献2には、飛行体の基台部の側部にコンテナを把持するためのアームを設けることが記載されている。
一般に、飛行体は風を受けやすく、また、前進時など、運転中に飛行体の姿勢が傾斜することもある。
この点について、例えば特許文献3には、ドローンに荷物を搭載するための搭載部が、常に所定方向(例えば鉛直下向き)を保持する構造を有し、荷物の位置及び向きを維持することを記載する。具体的には、搭載部は、ヒンジ(ジンバル)を有しており、ヒンジを支点として荷物が飛行体の傾きに応じて折れ曲がるように構成される。
特開2018‐39420号公報 特許第6084675号公報 特許第6384013号公報
このように、飛行体を用いて、搭載機構に搭載された荷物等の物体を運搬する場合、物体を適切に固定し、且つ、物体の飛行中の姿勢を制御したいとの要望がある。
本開示は、上述の点に鑑みてなされたもので、物体を固定し、且つ、物体の飛行中の姿勢を制御できるようにした飛行体を提供することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的である。
本開示の飛行体は、外管と前記外管内に収納された内管とを有し、軸方向に伸縮可能な複数の支柱からなり、下部に物体を連結する枠体と、前記枠体の上部に位置し、飛行機構を有する本体部と、前記物体の飛行姿勢を制御するために前記複数の支柱の伸縮を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
本開示の飛行体において、前記物体は、搭載物を搭載するための搭載面と、それぞれ前記搭載面から立ち上がるとともに、それぞれ外管と前記外管内に収納された内管とを有し、軸方向に伸縮可能な複数の柱部材と、前記搭載面に対向して配置され、前記複数の柱部材の伸縮に連動して前記軸方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とからなる他の枠体であり、前記制御部が、前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記複数の柱部材の伸縮を制御することが好ましい(好適例1)。
また、本開示の飛行体において、前記物体が車両であって、前記枠体の下部に前記車両を連結するための連結部が設けられるとともに、前記車両に前記連結部に連結する被連結部が設けられたことが好ましい(好適例2)。
また、本開示の飛行体において、前記物体が、搭載物を搭載するための搭載面と、それぞれ前記搭載面から立ち上がるとともに、それぞれ外管と前記外管内に収納された内管とを有し、軸方向に伸縮可能な複数の柱部材と、前記搭載面に対向して配置され、前記複数の柱部材の伸縮に連動して前記軸方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とからなる他の枠体と、前記他の枠体の下部に連結される車両とであって、前記枠体の下部に前記他の枠体を連結するための第一の連結部が設けられるとともに、前記他の枠体に前記第一の連結部に連結する第一の被連結部が設けられており、前記他の枠体の下部に前記車両を連結するための第二の連結部が設けられるとともに、前記車両に前記第二の連結部に連結する第二の被連結部が設けられており、且つ、前記制御部は、更に前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記複数の柱部材の伸縮を制御することが好ましい(好適例3)。
また、本開示の飛行体は、上部に取付部を有し、前記取付部がその上下方向位置を調整しうるように構成された枠状構造物として構成されており、下部に物体を連結する枠体と、前記枠体の上部に位置し、飛行機構を有する本体部と、前記物体の飛行姿勢を制御するために前記取付部の上下方向位置を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
本開示の飛行体において、前記物体は、搭載物を搭載するための搭載面と、前記搭載面に対向して配置され上下方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とを有し、枠状構造物として構成された他の枠体であり、前記制御部は、前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記押さえ面の上下方向の移動量を制御することが好ましい(好適例4)。
また、本開示の飛行体において、前記物体が車両であって、前記枠体の下部に前記車両を連結するための連結部が設けられるとともに、前記車両に前記連結部に連結する被連結部が設けられることが好ましい(好適例5)。
また、本開示の飛行体において、前記物体が、搭載物を搭載するための搭載面と、前記搭載面に対向して配置され上下方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とを有し、枠状構造物として構成された他の枠体と、前記他の枠体の下部に連結される車両とであって、前記枠体の下部に前記他の枠体を連結するための第一の連結部が設けられるとともに、前記他の枠体に前記第一の連結部に連結する第一の被連結部が設けられており、前記他の枠体の下部に前記車両を連結するための第二の連結部が設けられるとともに、前記車両に前記第二の連結部に連結する第二の被連結部が設けられており、且つ、前記制御部は、更に前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記押さえ面の上下方向の移動量を制御することが好ましい(好適例6)。
本開示の飛行体によれば、物体を飛行体に適切に固定できるとともに、物体の飛行姿勢を制御できる。このため、物体を安定した姿勢で運搬することができる。
また、好適例1,4によれば、他の枠体の搭載面に搭載物を搭載でき、この搭載物の高さに応じて押さえ面を移動するだけで、搭載物を飛行体に適切に固定できる。
また、好適例2,5によれば、車両を飛行体に適切に固定でき、また、連結された車両の飛行姿勢を制御できる。
また、好適例3,6によれば、上記の好適例2,5の効果に加えて、他の枠体の搭載面に搭載物を搭載でき、この搭載物の高さに応じて押さえ面を移動するだけで、搭載物を飛行体に適切に固定できる。
第一実施形態に係る飛行体の側面図である。 図1に示す飛行体を上から見た平面図である。 図1に示す飛行体の外観斜視図であって、飛行機構を有する本体部を省略して示す図である。 図1において第一枠体をA‐A矢視切断面から見た平面図である。 第一支柱,第二支柱,上端連結棒,下端連結棒,脚部として使用される管体の構成を説明するための側面図である。 継手ブロックの構成を説明するための側面図である。 第一支柱の伸縮制御を説明するための側面図であり、(a),(b)はそれぞれ荷物の高さに応じて第一支柱を伸縮する様子を説明する図である。 第二支柱の伸縮制御を説明するための側面図である。 脚部の伸縮制御を説明するための側面図である。 第二実施形態に係る飛行体の構成を説明する側面図であって、(a)はウィンチを介して第二枠体が本体部に取り付けられている状態を示し、(b)はウィンチを介して第二枠体を本体部から離して下降させた状態を示す。 図10の変形例を説明するための側面図であって、(a)はウィンチを介して第一枠体が本体部に取り付けられている状態を示し、(b)はウィンチを介して第一枠体を本体部から離して下降させた状態を示す。 第三実施形態に係る飛行体の構成を説明する側面図である。 図12に示す飛行体を上から見た平面図である。 図1に示す飛行体に自動車を搭載した状態を示す側面図である。 第四実施形態に係る飛行体の構成を説明する側面図であって、(a)は第一枠体の底面を閉鎖させた状態を示し、(b)は第一枠体の底面を開放させて、ウィンチを介して搭載物を下降させた状態を示す。 飛行体の変形例として脚部に車輪を設けた構成を説明する側面図であって、(a)は飛行体が着地した状態を示し、(b)はウィンチを介して第二枠体及び第一枠体を本体部から離して牽引する状態を示す。 飛行体の変形例として複数の飛行機構を有する構成を説明する側面図である。 飛行体の変形例として複数の飛行機構を有する別の構成を説明する側面図である。 (a)は搭載物を左右側面から支持する支持部材を第一枠体に備えた飛行体の構成を説明する側面図であり、(b)は支持部材を説明する側面図である。 第五実施形態に係る飛行体の構成を説明する側面図である。 第五実施形態に係る飛行体の変形例を説明する側面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
なお、以下に示す各実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。以下の実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
また、各図は、図中に示す構成要素のみを備えるという趣旨ではなく、他の構成要素を含むことができる。以下、図中において、同一の符号を付した部分は特に断らない限り、同一若しくは同様の部分を示す。
[第一実施形態]
[1.全体構成]
図1は第一実施形態に係る飛行体100の全体構成を例示する側面図であり、図2は飛行体100を上から見た平面図である。本実施形態の飛行体100は、第一枠体10(特許請求の範囲に記載の「他の枠体」に相当する)に搭載された荷物50(二点鎖線で示す)を飛行によって運搬するものである。本明細書において荷物50とは、第一枠体10に搭載され、運搬の対象となる搭載物である。また、飛行とは空間を三次元的に移動することを言う。以下の各図において、両矢印Xの方向を左右方向とし、両矢印Yの方向を上下方向とし、両矢印Zの方向を奥行方向(前後方向)とする。図1は、飛行体100が水平な着地面105上に着地した状態を示しているため、上下方向は鉛直方向と一致し、前後方向と左右方向とは水平方向と一致する。
飛行体100は、荷物50を搭載するための搭載面15を有する第一枠体10と、第一枠体10の上部に取り付けられ、第一枠体10の飛行姿勢を制御するための第二枠体20(特許請求の範囲に記載の「枠体」に相当する)と、第二枠体20の上部に取り付けられ、飛行体100を飛行させるための飛行機構31を有する本体部30とを備える。また、第一枠体10の下面には複数の脚部40が突設されている。
第一枠体10は、荷物50を搭載面15に搭載し、搭載した荷物50を搭載面15上に固定するための搭載機構(つまり荷台)として機能する。第一枠体10には、搭載面15の上面から立ち上がる複数の第一支柱11(特許請求の範囲に記載の「柱部材」に相当する)が設けられており、複数の第一支柱11の上端には、搭載面15に対向して配置された押さえ面17が設けられている。第一支柱11は、搭載面15と押さえ面17との間に介在し、押さえ面17を所定の高さで支持する機能を有する。各第一支柱11は、入れ子状の管体で構成されており、第一支柱11の軸方向(すなわち上下方向)に伸縮可能である。押さえ面17は、第一支柱11の伸縮に連動して、搭載面15に対して上下方向に移動可能に取り付けられている。押さえ面17は、第一支柱11の伸縮に連動した上下方向の移動により、搭載面15に搭載された荷物50を上方から押さえ付ける機能を果たす。なお、第一支柱11の具体的な構成例については後述する。
第二枠体20は、第一枠体10の上面から立ち上がる複数の第二支柱21(特許請求の範囲に記載の「支柱」に相当する)からなり、第二支柱21の上端に取付部25を備え、取付部25を介して本体部30が連結される。各第二支柱21は、第一支柱11と同様な、入れ子状の管体で構成されており、第二支柱21の軸方向(すなわち上下方向)に伸縮可能である。すなわち、第二枠体20は、第一枠体10と本体部30との間に介在し、各第二支柱21の伸縮によって第一枠体10の飛行姿勢を制御するための姿勢調整機構として機能する。なお、第二支柱21の具体的な構成例については後述する。
複数の脚部40は、それぞれ、その上端において、第一枠体10の下端に取り付けられており、各脚部40の下端には、飛行体100の着地時に接地する接地部41が連結される。各脚部40も、第一支柱11と同様な、入れ子状の管体で構成されており、脚部40の軸方向(すなわち上下方向)に伸縮可能である。着地地点の地形(傾斜度)に応じて個々の脚部40を伸縮させることで、複数の脚部40は飛行体100の着地姿勢を安定させるためのアウトリガーとして機能する。脚部40の具体的な構成例については後述する。
本体部30は、飛行体100を飛行させるための飛行機構31を備える。図1,図2に示す飛行機構31は、中央に位置する基部33から放射状に延びた4つのアーム34のそれぞれの先端に回転翼32を備えるマルチコプター型の飛行機構である。回転翼32は、図2に示すように、鉛直方向に沿って配置された回転軸35と、回転軸35から放射状に突設された二枚の羽根36と、これらの羽根36の外周に設けられた保護リング37とを備え、図示しないバッテリーにより駆動される電動モーターに接続される。なお、電動モーターの駆動は、バッテリー利用に限らず、発電機を利用してもよい。発電機は、動力源としてエンジンを用いる発電機,太陽光発電機,風力発電機など、どのようなものでもよい。なお、回転翼32の駆動源は、電動モーターに限らず、内燃機関やジェットエンジン等、回転翼32を駆動できるものであれば何でもよい。
回転翼32が、それぞれ、図示しない電動モーターにより回転駆動されると、回転軸35を中心に羽根36が回転して、飛行体100の推進力が発生する。この推進力は、飛行体100を地面から離陸させ,空間中を鉛直方向及び水平方向移動させ,地面に着陸させるためのものである。各回転翼32は、飛行体100の上方から見て時計回り及び反時計回りの何れの方向にも回転され得る。なお、マルチコプター型の飛行機構31自体は周知技術である。また、例えば回転翼32に設けられた羽根36の数,羽根36の形状等の回転翼32の具体的な構成も任意に設定されてよく、図示の例に限定されない。例えば、各回転翼32の羽根36(プロペラ)のサイズは、図2に示した羽根36よりも、大きいものを適用してよい。また、各回転翼32は、同軸上に二組の羽根36(プロペラ)を配置した構造など、同軸上に複数組の羽根36を配置した多重ローター構造を有していてもよい。例えば、各回転翼32が、同軸上に配置された二組の羽根36(プロペラ)を有し、羽根36の各組を相互に逆方向に回転させる二重反転ローターとして構成された場合、周知のようにカウンタートルクを相殺できるという利点がある。
また、マルチコプター型の飛行機構31は、図1,図2に示すような四つの回転翼32を有するクアッドコプター型の飛行機構に限らず、三つの回転翼32を有するトライコプター型の飛行機構であってもよいし、あるいは、ヘキサコプター型,オクトコプター型など四つ以上の回転翼32を有する飛行機構であってもよい。なお、回転翼を有する飛行機構は、後述するように、マルチコプター型に限らず、ティルトローター型(オスプレイ型)であってもよいし、あるいは、ヘリコプター型であってもよい。
また、飛行機構31のフレーム(つまり基部33とアーム34)が、第一支柱11,第二支柱21と同様な入れ子状の管体と後述する継手ブロックとを用いた組み立て式の枠状構造物で形成されてもよい。この場合、飛行機構31のフレームの大きさを自由に変更できる。
なお、基部33やアーム34の大きさ,形状,あるいは、回転翼32の数、あるいは、羽根36の大きさ,形状など、飛行機構31の具体的構成に関して、揚力を向上するための工夫が適宜行われてよいことはもちろんである。
また、図2に示すように、基部33の内部には、飛行機構31による飛行の制御を含む各種制御を行う制御装置60(破線で示す)が備わる。制御装置60は、図示しないCPUと、ROM及びRAMを含む記憶装置と、入力インタフェースと、出力インタフェースと、これらを相互に接続するバスと、を含んで構成されるコンピュータである。記憶装置には、各種制御プログラムと、これら制御プログラムの実行に必要な各種データとが記憶される。
制御装置60は、四つの回転翼32の回転制御を含む飛行機構31の制御、すなわち、飛行体100の飛行制御を行うとともに、第一枠体10の各第一支柱11と,第二枠体20の各第二支柱21と,各脚部40との伸縮制御を行う。飛行制御は、マルチコプター型の飛行機構を用いた飛行制御として周知の技術により実現される。第一支柱11,第二支柱21,脚部40の伸縮制御の詳細については後述する。この飛行制御と伸縮制御とは、それぞれ、制御装置60のハードウェア資源を用いて実行されるソフトウェアプログラムとして設けられている。また、制御装置60には、例えば図示しない各種センサ,図示しないGPS装置,図示しない無線通信装置を含む、飛行制御と伸縮制御とを行うために必要な様々な周辺装置が接続される。もちろん、制御対象となる飛行機構31,第一支柱11,第二支柱21,脚部40の伸縮機構(後述)にも上記無線通信装置と通信可能な送信器や受信器が設けられることは言うまでもない。
飛行体100の飛行は、例えば周知のGPS機能により取得可能な現在位置情報と地図情報とに基づいて自律的又は自動的に制御されてもよい。別の例として、飛行体100の飛行は、ユーザが図示しないリモートコントローラを用いて行う遠隔操作に基づいて制御されてもよい。
次に、第一枠体10,第二枠体20,脚部40のより具体的な構成例について説明する。図3は飛行体100の外観斜視図である。なお、図示及び説明の便宜上、飛行機構31を含む本体部30と荷物50との図示を省略している。また、図4は、図1のA−A線で切断した第一枠体10の平面断面図である。図4においても、荷物50の図示を省略している。
図3に示す第一枠体10は、四本の第一支柱11と、四本の上端連結棒12と、四本の下端連結棒13とを、八個の継手ブロック14により連結した構造である。具体的には、図3,図4に示すように、四本の下端連結棒13が平面視で矩形状に配置されている。これら四本の下端連結棒13は、四本の第一支柱11の下端を相互に連結するための管体であって、四本の下端連結棒13のなす矩形枠の四隅それぞれに、継手ブロック14が配置され、各継手ブロック14に第一支柱11の下端が取り付けられる。これら四本の下端連結棒13のなす矩形枠の上面に搭載面15が設けられている。図3,図4に示す搭載面15は、下端連結棒13のなす矩形枠の全面を覆う板部材からなり、四本の下端連結棒13に対して固定される。搭載面15の上面が荷物50を搭載するための台座となる。重量物を搭載できるように、搭載面15の裏面に図示しない補強リブを設けてもよい。
また、四本の第一支柱11それぞれの上端にも継手ブロック14が取り付けられており、四本の第一支柱11の上端の継手ブロック14が四本の上端連結棒12によって相互に連結される。これら四本の上端連結棒12は、四本の第一支柱11の上端を相互に連結するための管体であって、四本の下端連結棒13と同様に、平面視で矩形状に配置される。これら四本の上端連結棒12のなす矩形枠の下面に押さえ面17が設けられている。図3に示す押さえ面17は、上端連結棒12のなす矩形枠の全面を覆う板部材からなり、四本の上端連結棒12に対して固定される。押さえ面17の下面は、搭載面15の上面と対向しており、搭載面15の上面に搭載された荷物50(図1参照)の上部を押さえ面17の下面により押さえつけることで、押さえ面17と搭載面15との間で荷物50(図1参照)を挟持できる。
つまり、第一枠体10は、四本の第一支柱11と四本の上端連結棒12と四本の下端連結棒13とによって、全体として立方体状又は直方体状の枠状構造物として構成され、この立体枠の下面部に搭載面15が設けられ、立体枠の上面部に押さえ面17が設けられる。搭載面15と押さえ面17とは、矩形枠の全面を覆う板部材に限らず、矩形枠を部分的に覆う板部材で形成されてもよい。また、搭載面15と押さえ面17とは、一枚で面を覆う板部材に限らず、例えば、メッシュ部材,互い交差して配置された複数の角材又は板材からなる格子状部材,あるいは、互いに平行に配置された複数の角材又は板材からなる柵状部材であってもよい。要するに、搭載面15と押さえ面17とは、荷物50を搭載でき、また、搭載された荷物50を上から押さえつけることができさえすれば、どのような形状,大きさ,材質で構成されてもよい。また、変形例として、搭載面15は四本の下端連結棒13のなす矩形枠の下面に設けられてもよく、押さえ面17は四本の上端連結棒12のなす矩形枠の上面に設けられてもよい。なお、第一枠体10の下面部の形状は、矩形状に限らず、三角形,五角形,六角形,円形など、どのような形状であってもよい。
また、四本の第一支柱11の上端に取り付けられた継手ブロック14の上面には、それぞれ、第二支柱21の下端が取り付けられる。すなわち、第二枠体20は、第一枠体10の上面(上端連結棒12のなす平面状の矩形枠)の四隅に立設された四本の第二支柱21により枠状構造物として構成される。なお、第一枠体10の上面部の形状も、矩形状に限らず、三角形,五角形,六角形,円形など、どのような形状であってもよい。
更に、四本の第一支柱11の下端に取り付けられた継手ブロック14の下面には、それぞれ、脚部40の上端が取り付けられる。すなわち、第一枠体10の下面(下端連結棒13のなす平面状の矩形枠)の四隅に、脚部40が取り付けられる。各脚部40の下端には接地部41が取り付けられている。
[2.入れ子状管体の詳細構成]
次に、第一支柱11,第二支柱21,及び,脚部40として用いる管体の構成について説明する。第一支柱11,第二支柱21,及び,脚部40は概ね同一構成であるため、ここでは第一支柱11を例に挙げて説明する。図5は第一支柱11の側面図である。第一支柱11は、外管110と外管110内に収納された内管112とを有する入れ子状の構造である。
外管110内には、内管112を移動するためのアクチュエータ113が設けられている。アクチュエータ113は、例えば図示しないバッテリーにより駆動される電動モーターであり、電動モーターの回転運動を第一支柱11の軸方向への直線運動に変換する変換機構(図示せず)を介して、内管112に接続される。例えば、電動モーターの回転軸が第一支柱11と同軸方向に配置され、この回転軸が軸方向に伸びる雄ネジ体を有し、内管112の内周面にこの雄ネジ体に螺合する雌ネジ部が設けられており、この雄ネジ体と雌ネジ部とが変換機構を構成する。この場合、電動モーターの回転により雄ネジ体が回転すると、雄ネジ体の回転は雌ネジ部により内管112の軸方向への移動に変換される。変換機構は、上記のほか、例えばラックピニオン機構など、回転運動を直線運動に変換する周知の変換機構を適用してよい。アクチュエータ113は、図示しないバッテリーに接続されるとともに制御装置60(図2参照)と無線通信可能に接続されており、制御装置60からの制御信号を受けて作動する。制御信号に応じてアクチュエータ113を作動させることで、外管110内で内管112を軸方向(矢印Dの方向)に移動させて、第一支柱11を全体として軸方向(矢印Dの方向)に伸縮制御できる。すなわち、アクチュエータ113が変換機構を介して内管112を軸方向に移動させる機構が「伸縮機構」を構成する。また、アクチュエータ113として、外管110内に設けられ、そのピストンロッドが伸縮して内管112を駆動するための流体シリンダを用いることもできる。
第一支柱11の両端には、継手ブロック14を取り付けるための手段として、雄ネジ114が設けられている。図6は、継手ブロック14の側面図である。継手ブロック14は正六面体形状を有し、六面の全てに第一支柱11の雄ネジ114を螺合するための雌ネジ141を有する。雄ネジ114を雌ネジ141に螺合することで、第一支柱11に継手ブロック14が取り付けられる。なお、継手ブロック14の形状は、正六面体形状に限らず、五角形,六角形など任意の底面形状の角柱、円柱、あるいは、球体など、どのような形状であってもよい。また、様々な形状の継手ブロック14を組み合わせて使用することもできる。
第二支柱21と脚部40とは、それぞれ、図5に示す第一支柱11と同様に、角パイプ又は丸パイプからなる外管110と外管110内に収納された内管112とを有する入れ子状の構造を有し、内蔵されたアクチュエータ113により内管112を軸方向に移動させることで、全体として軸方向に伸縮可能に構成される。
各第二支柱21の上端,各脚部40の下端は、それぞれ、継手ブロック14に連結しないので、その形状が第一支柱11の雄ネジ114とは異なる。具体的には、第二支柱21の上端には本体部30への取付部25(図1参照)が設けられている。取付部25(図1参照)は、例えば本体部30(具体的には飛行機構31の基部33)に連結するためのピボットジョイント(ボールジョイント)により構成される。また、脚部40の下端には、接地部41(図1,図3参照)に連結するためのピボットジョイント(ボールジョイント)が設けられている。これにより、後述する第一枠体10の飛行姿勢の制御(第二支柱21の伸縮制御)を行う際に第二支柱21が本体部30に対して揺動することを許容でき、また、後述する飛行体100の着地時に接地部41が脚部40に対して揺動することを許容できる。
また、取付部25は、更に、第二支柱21の上端と本体部30とを着脱自在に係止する着脱式係止構造(アタッチメント)を有してよい。すなわち、第二枠体20を本体部30に結合した状態では、ピボットジョイント(ボールジョイント)により第二支柱21が本体部30に対して揺動可能に結合されており、また、第二枠体20を本体部30から分離させる(取り外す)際には、アタッチメントにより、第二枠体20を本体部30から自由,簡単,手軽に取り外し可能である。
四本の第一支柱11どうし,四本の第二支柱21どうし,四本の脚部40どうしは、同一寸法に設定される。また、第一支柱11,第二支柱21,脚部40は、互いに同一寸法に設定されてもよいし、あるいは、互いに異なる寸法に設定されてよい。例えば図1に示す第一枠体10では、第一支柱11と第二支柱21とが同一寸法に設定され、脚部40が第一支柱11,第二支柱21よりも短い寸法に設定されることを想定している。
四本の上端連結棒12と四本の下端連結棒13とは、それぞれ、角パイプ又は丸パイプからなる一本の管体であり、両端に継手ブロック14の雌ネジ141に螺合するための雄ネジ114を備える。別の例として、四本の上端連結棒12と四本の下端連結棒13とが、第一支柱11,第二支柱21,脚部40と同様な、外管と外管内に収納された内管とを有する入れ子状の構造を有し、全体として軸方向に伸縮可能に構成されてもよい。上端連結棒12と下端連結棒13とを入れ子状の管体で構成した場合、各上端連結棒12と各下端連結棒13との伸縮によって、第一枠体10の上下面(搭載面15,押さえ面17)のサイズ及び形状を変更可能である。
[3.伸縮制御]
次に、制御装置60が行う第一支柱11,第二支柱21,脚部40の伸縮制御について説明する。以下に説明する伸縮制御は、何れも、制御装置60が、個々の第一支柱11,第二支柱21,又は,脚部40に内蔵されたアクチュエータ113に制御信号を与えて、その作動を制御することで行われるものである。
先ず、飛行体100に荷物50を搭載する際に、押さえ面17と搭載面15とにより荷物50を挟持するために行う第一支柱11の伸縮制御について説明する。図7(a),(b)は、第一支柱11の伸縮制御を説明するための側面図であり、(a)は或る高さの荷物50aを搭載した場合を例に挙げて示し、(b)は荷物50aよりも高さの高い荷物50bを搭載した場合を例に挙げて示す。
第一支柱11の伸縮制御の手順は例えば以下の通りである。制御装置60(図2参照)は、先ず、第一枠体10の各第一支柱11を最大長に伸長させ、次いで、各第一支柱11を軸方向に収縮させる。この各第一支柱11の収縮に連動して、押さえ面17は、第一支柱11の軸方向(上下方向)に沿って下方に移動して、荷物50の上部に当接する。この当接が図示しないセンサにより検知されると、制御装置60(図2参照)は各第一支柱11の収縮制御を停止する。この結果、図7(a),(b)に示すように、各第一支柱11の長さ、すなわち、第一枠体10の高さH1,H2は、搭載された荷物50a,50bに応じた高さ(つまり押さえ面17が荷物50a,50bの上部に当接する高さ)に設定される。押さえ面17の位置が50a,50bの上部に当接する位置まで下げられているので、押さえ面17と搭載面15との間に荷物50a,50bが挟持され、この挟持力により、荷物50a,50bを搭載面15上に固定することができる。
このように、第一枠体10を構成する第一支柱11の伸縮制御を行うだけで、押さえ面17の上下方向の移動量を制御できる。押さえ面17を上下方向に移動させることで押さえ面17と搭載面15とにより荷物50を挟持して、荷物50を第一枠体10に適切に固定できる。荷物50a,50bを固定する力(挟持力)の強さは、各第一支柱11の伸縮(言い換えれば押さえ面17の上下方向の移動量)によって調整自在である。この第一支柱11の伸縮制御が、「前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記複数の柱部材の伸縮を制御する」ことに相当する。
次に、飛行体100の飛行中に第一枠体10の飛行姿勢を水平に維持するために行われる第二支柱21の伸縮制御について説明する。図8は、第二支柱21の伸縮制御を説明するための側面図である。飛行体100の飛行機構31として用いるマルチコプター型の飛行機構においては、飛行中に自律的に姿勢を水平に維持する制御が従来行われており、本実施形態の本体部30(詳しくは飛行機構31)もまた、自律的に自身の飛行中の姿勢を水平に維持する機能を有する。しかし、風や自身の運転状況等によって飛行体100が一時的に傾斜することがあり得るため、飛行機構31の姿勢の制御とは独立に、第一枠体10の姿勢を制御することが望ましい。この点、本実施形態の飛行体100は、四本の第二支柱21を個別に伸縮制御することで、第一枠体10の飛行姿勢を水平に維持できる。本明細書において、第一枠体10の「飛行姿勢」とは、飛行体100の飛行中における第一枠体10の姿勢である。
第二支柱21を伸縮制御は例えば以下のような手順で行われる。制御装置60(図2参照)は、先ず、飛行体100(詳しくは、本体部30の飛行機構31)の姿勢の傾きをセンサにより検知し、次に、検知された飛行機構31の傾きに応じて各第二支柱21を伸縮制御する。具体的には、飛行機構31の傾きを吸収するように、各第二支柱21の下端から各第二支柱21の上端までの高さ(言い換えれば各第二支柱21の長さ)、つまり第一枠体10の上面に対する取付部25の上下方向の位置を調整する。図8は、紙面に対して左側が右側よりも下がるように飛行機構31が傾斜した場合を例に挙げて示す。この場合、四本の第二支柱21のうち、紙面に対して左側に位置する2本の第二支柱21の長さを、紙面に対して右側に位置する2本の第二支柱21よりも短くすることで、第一枠体10の姿勢を水平に維持できる。なお、本明細書において、飛行体100(詳しくは、本体部30の飛行機構31)の姿勢の傾きとは、左右方向(X方向)と前後方向(Z方向)とを有する水平面に対する飛行体100の傾き(X方向に延びるX軸周りの回転角度とZ方向に延びるZ軸周りの回転角度と)である。
このように、本体部30(飛行機構31)と第一枠体10との間に介在する四本の第二支柱21を個別に伸縮制御することで、飛行機構31が傾斜した場合であっても、第一枠体10の飛行姿勢は水平に維持できる。したがって、荷物50を安定した姿勢で運搬することができる。この第二支柱21を伸縮制御が「前記物体の飛行姿勢を制御するために前記複数の支柱の伸縮を制御する」ことに相当する。
次に、飛行体100の着地時に第一枠体10の姿勢を水平に維持するために行われる脚部40の伸縮制御について説明する。図9は、飛行体100の着地時に行われる脚部40の伸縮制御を説明するための側面図である。
制御装置60(図2参照)は、飛行体100の着地に際して、着地地点の地形に応じて、四本の脚部40を個別に伸縮制御する。具体的には、制御装置60(図2参照)は、例えば距離センサ等を用いて各脚部40の接地部41から着地面までの距離を検出し、検出した距離に応じて各脚部40を伸縮制御する。各脚部40を伸縮量は、例えば各脚部40の接地部41が設置する地点の高低差に応じて決定できる。図9は、紙面に対して左側が右側よりも下がる傾斜面106に飛行体100が着地する場合を例に挙げて示す。この場合、四本の脚部40のうち、紙面に対して左側に位置する2本の脚部40の長さが、紙面に対して右側に位置する2本の脚部40よりも短くすることで、傾斜面106に着陸する場合でも、第一枠体10の姿勢を水平に維持できる。
このように、飛行体100の着地時に脚部40の伸縮制御を行うことで、例えば傾斜面等の地形条件に関わらず第一枠体10の姿勢を水平に維持して、飛行体100を着地させることができる。この脚部40の伸縮制御が「着陸地の地形に応じて前記複数の脚部の伸縮を制御する」ことに相当する。
[第二実施形態]
図10(a),(b)は、第二実施形態に係る飛行体200を示す側面図である。図1〜図9を参照して既に説明した要素については、図1〜図9と同じ符号を付けて、その説明を省略する。図10(a),(b)に示す飛行体200は、本体部30に複数のウィンチ210を備える。各ウィンチ210は、第二枠体20を本体部30に昇降可能に取り付けるために設けられるもので、回転可能なドラム211と、ドラム211に巻き付けられた索体212と、ドラム211を回転駆動する駆動装置213とからなる。駆動装置213は、例えば図示しないバッテリーにより駆動される電動モーターである。
図10(a)に示す飛行体200は、本体部30の基部33の前後左右の四辺(図2参照)に1つずつ、4つのウィンチ210を備えている。各ウィンチ210のドラム211は、基部33の上面に突設された一対の支持フレーム211aにより軸方向両端を回転可能に支持される。各ウィンチ210のドラム211の回転軸が基部33の四辺(図2参照)に対して平行に配置され、ドラム211から繰り出された索体212は本体部30から鉛直方向に垂れ下がる。索体212は例えばロープである。
各第二支柱21の上端の相互間は、四本の上端連結棒12に対して平行に配置された四本の取り付け棒22が架設されている。取り付け棒22は索体212を取り付けるために設けられており、各取り付け棒22には、それぞれの上方に設けられたウィンチ210の索体212の一端が連結される。第二枠体20と本体部30(飛行機構31)との間は、第二支柱21の上端と本体部30とを着脱自在に係止する着脱式係止構造(アタッッチメント)を介して、取り外し自由,簡単,手軽に、結合されている。第二実施形態において、第二枠体20と本体部30との間のアタッチメントを介した結合は、制御装置60(図2参照)の制御により自動的に着脱制御されるものとする。
次に、ウィンチ210を用いた第二枠体20及び第一枠体10の昇降制御について説明する。制御装置60(図2参照)は、例えばユーザによるリモートコントローラを用いた遠隔操作に応じて、各ウィンチ210の駆動装置213の作動を制御して、ドラム211から索体212を繰り出すとともに、第二枠体20と本体部30との連結を解除する。図10(b)は、第二枠体20及び第一枠体10が、上空を飛行中の本体部30から離れて、鉛直方向に降下した状態を示す。図10(b)に示すように、飛行機構31を含む本体部30を上空に待機させたまま、荷物50を搭載した第二枠体20及び第一枠体10だけが降下する。降下させた第二枠体20及び第一枠体10を上昇させる場合、制御装置60(図2参照)は、各ウィンチ210の駆動装置213の作動を制御してドラム211に索体212を巻き取り、第二枠体20及び第一枠体10を鉛直方向に上昇させる。そして、第二枠体20の上端が本体部30の下面に当接する位置まで上昇したとき、制御装置60(図2参照)は、第二枠体20と本体部30とを連結させる。
このようにウィンチ210を用いて、荷物50を搭載した第二枠体20及び第一枠体10だけを降下させる構成は、例えば荷物50として農薬散布機等の農業機器を第一枠体10に搭載する場合など、本飛行体200を農業用途に適用する場合に好適である。また、建築用途,林業用途などその他の用途にも好適である得ることはもちろんである。飛行機構31を含む本体部30を上空に待機させることで、飛行機構31から風圧が農作物に与える影響を抑制できるからである。上述した各ウィンチ210の駆動装置213の作動制御が「前記ドラムから前記索体を繰り出し、また、前記ドラムに前記索体を巻き取るために、前記駆動装置の作動を制御する」ことに相当する。
図11(a),(b)は、図10(a),(b)の変形例を示す側面図である。図11(a),(b)に示す飛行体200は、第一枠体10の四本の上端連結棒12に、それぞれの上方に設けられたウィンチ210の索体212の一端が連結される点で図10(a),(b)とは異なる。この場合、図11(b)に示すように、第一枠体10が第二枠体20から切り離されて下降する。第二枠体20は本体部30に連結されたままである。この構成も、飛行機構31を含む本体部30を上空に待機させたまま、荷物50を搭載した第一枠体10を降下させることができるという点で、農業用途に好適である。また、建築用途,林業用途などその他の用途にも好適である得ることはもちろんである。
[第三実施形態]
図12は第三実施形態の飛行体300を説明する側面図であり、図13は図12の飛行体300を上から見た平面図である。図12,図13に示す飛行体300の本体部30は、飛行機構として、ティルトローター型(オスプレイ型)の飛行機構310を備える。ここで、図12,図13の紙面に対して左側を飛行体300の進行方向Fの前方とする。
図12,図13に示すように、飛行機構310の基部311には、その進行方向Fに対して左右の各側面から水平方向(図12において紙面に対して垂直方向)に延びる左右一対のアーム312が、進行方向Fの前後に一組ずつ設けられている。各アーム312の先端には回転翼320が取り付け角度を変更可能に取り付けられている。各回転翼320は、回転軸321と、回転軸321から放射状に突設された複数枚の羽根322とを備え、図示しないバッテリーにより駆動される電動モーターに接続される。各回転翼320が図示しない電動モーターにより回転駆動されると、回転軸321を中心に羽根322が回転して、飛行体300の推進力を発生する。なお、電動モーターの駆動は、バッテリー利用に限らず、発電機を利用してもよい。発電機は、動力源としてエンジンを用いる発電機,太陽光発電機,風力発電機など、どのようなものでもよい。なお、回転翼320の駆動源は、電動モーターに限らず、内燃機関やジェットエンジン等、回転翼320を駆動できるものであれば何でもよい。
個々の回転翼320は、垂直飛行時には回転軸321を鉛直方向に立てる第一取り付け角度に設定され、前進飛行時には回転軸321を進行方向に向ける第二取り付け角度に設定される。図12において第二取り付け角度に設定された回転翼320を破線で示す。各アーム312の長さは、回転翼320第二取り付け角度に設定された状態であっても羽根322の先端が飛行機構310の基部311の側面に接触,干渉しない長さに設定されるものとする。
例えば離着陸時など飛行体300を鉛直方向に飛行させる場合、個々の回転翼320が第一取り付け角度に設定される。飛行体300を進行方向Fに前進させる場合、個々の回転翼320が第二取り付け角度に設定される。このようなティルトローター型の飛行機構310を備える飛行体300も、伸縮自在な支柱11,21からなる第一枠体10,第二枠体20を備えることで、押さえ面17と搭載面15の間に荷物50を挟持して第一枠体10に荷物50を固定でき、また、第二枠体20の複数の第二支柱21を伸縮制御することで、荷物50が搭載されている第一枠体10の飛行姿勢を水平に維持できる。
変形例として、飛行体300は、アーム312が基部311に対して、第一取り付け角度と第二取り付け角度とで取り付け角度を変更可能に取り付けられており、アーム312の取り付け角度を変更することでアーム312の先端に固定された回転翼320の回転軸321の角度を切り替えるティルトウイング型であってもよい。この場合、アーム312に対する回転翼320の取り付け角度は固定されていてよい。
なお、本明細書において、ティルトローター型の飛行機構とは、ティルトウイング型の飛行機構を含む、回転翼320の回転軸321の角度を切り替え可能な転換式回転翼飛行機構を総称するものとする。
以上説明した各実施形態の飛行体100(200,300)によれば、第一枠体10が、荷物50を搭載するための搭載面15と、それぞれ搭載面から立ち上がる伸縮可能な入れ子状の複数の第一支柱11と、搭載面15に対向して配置され、複数の第一支柱11の伸縮に連動して上下方向に移動可能に取り付けられた押さえ面17とを有し、この第一枠体10の上部に、それぞれ搭載面から立ち上がる伸縮可能な入れ子状の複数の第二支柱21からなる第二枠体20を取り付けて、第二枠体20の上部に、飛行機構31(310)を有する本体部30が取り付けられる。かかる構造において、制御装置60が複数の第一支柱11の伸縮制御を行うことで、押さえ面17と搭載面15とにより荷物50を挟持し、荷物50を第一枠体10に固定できる。このため、荷物50を固定するための固定具を取り付ける手間が不要である。また、押さえ面17と搭載面15とにより荷物50を挟持することで、第一枠体10に搭載された荷物50の荷崩れを効果的に抑制できる。また、制御装置60が、複数の第二支柱21の伸縮を制御することで、第一枠体10の飛行姿勢を制御できる。このため、第一枠体10に搭載された荷物50を適切な姿勢に保持して運搬することができる。すなわち、入れ子状の管体からなる第一枠体10,第二枠体20を用いた簡単な構成で、荷物50を適切に固定し、且つ、第一枠体10の飛行中の姿勢を制御できる。
また、第一枠体10,第二枠体20は管体からなる立体状の枠体であるため、飛行時の空気抵抗が少なく、飛行効率が下がらない。また、複数の第二支柱21の伸縮制御により第一枠体10の飛行姿勢を制御する構成は、例えば、ヒンジを介して飛行体に荷物を搭載する従来技術に比較して、第一枠体10の飛行姿勢を所望の姿勢に制御できるという点で優れている。
また、飛行体100(200,300)は、第一枠体10の下面に突設され、それぞれ外管と外管内に収納された内管とを有し、軸方向に伸縮可能な複数の脚部40を備え、制御装置60が着陸地の地形に応じて複数の脚部40の伸縮を制御することで、着陸地点の地形条件に制限されず、例えば傾斜面などどのような地形の着陸地点でも安定した姿勢で離着陸することが可能となる。
また、第一枠体10が四本の第一支柱11と四本の上端連結棒12と四本の下端連結棒13とを八つの継手ブロック14を介して連結した構造であり、第二枠体20が複数の第二支柱21のそれぞれを複数の第一支柱11それぞれの上端に取り付けられた継手ブロック14に連結した構造であることから、第一枠体10,第二枠体20のサイズの変更,拡張,形状の変更,枠体の増設等が容易である。
また、本実施形態の飛行体100(200,300)は、管体11,12,13,21,40と複数の継手ブロック14との部品群を用いた組み立て式であるため、部品毎の組み替え,入れ替えが可能である。構成部品の数,配置を自由に組み合わせて、第一枠体10,第二枠体20,脚部40の形状や大きさを自在に変更可能である。また、部品毎の修理,交換などのメンテナンスが容易である。
また、管体11,12,13,21,40と複数の継手ブロック14との部品群を用いた組み立て式であるため、例えば、継手ブロック14と上端連結棒12と下端連結棒13とを用いて、複数台の飛行体100(200,300)を相互に連結できる。この場合、複数台の飛行体100(200,300)を水平方向に円形状に並べて連結したり、あるいは、水平方向に一列並べて連結したり、あるいは、垂直方向に並べたりできる。複数台の飛行体100(200,300)を水平方向に一列に並べて連結した場合、例えば広大な面積を持つ大規模農地において消毒噴射,散水,農薬散布、草刈りなどの作業を効率的に行うことができる。
このように、複数台の飛行体100(200,300)を並べて連結させる編隊飛行タイプでの使用形態においては、管体11,12,13,21,40と複数の継手ブロック14との部品群を用いた組み立て式であるため、飛行体100(200,300)の台数や並べ方において自由度が高いという利点がある。
このように、本実施形態の飛行体100(200,300)は、管体11,12,13,21,40をふんだんに用いて第一枠体10,第二枠体20,脚部40を構成した点にも特徴がある。
飛行機構としてマルチコプター型の飛行機構31を適用した場合、姿勢安定性に優れ、荷物の運搬に好適である。
また、飛行機構としてティルトローター型の飛行機構310を適用した場合、前進飛行、垂直飛行とも安定するので、荷物の運搬に好適である。
また、本体部30に、回転可能なドラム211とドラム211に巻き付けられた索体212とドラム211を回転駆動する駆動装置213とを有するウィンチ210を備え、第二枠体20又は第一枠体10が、ウィンチ210を介して、本体部30に昇降可能に取り付けられており、制御装置60が、ドラム211から索体212を繰り出し、また、ドラム211に索体212を巻き取るために、駆動装置213の作動を制御することで、飛行機構31を含む本体部30を上空に待機させたまま、荷物50を搭載した第一枠体10を降下させることができる。このような構成は、飛行体100の直下への風圧による影響を抑制できるという点で、農業用途に好適である。また、建築用途,林業用途などその他の用途にも好適である得ることはもちろんである。
[その他]
本体部30の飛行機構は、マルチコプター型の飛行機構31,ティルトローター型の飛行機構310に限らず、どのような飛行機構でもよい。飛行機構の例としては、パラグライダー,気球,飛行船,飛行機,ヘリコプター,ジャイロコプターなどがある。
また、第一枠体10の四方の側面にそれぞれ開閉可能な壁面を備え、壁面により第体10の四方の側面を閉鎖することで、第一枠体10をコンテナタイプの枠状構造物として構成することもできる。
また、第一枠体10及び第二枠体20の全体を、もしくは、第一枠体10又は第二枠体20の各々の全体を、風の抵抗を低減するための風防カプセル体で覆ってもよい。
搭載物(荷物50)は、どのような物品であってもよい。例えば、搭載物は、いわゆる荷物50の他、例えば自動車,バス,オートバイ,船,潜水艦,雪上車,ブルドーザーや掘削機等の建設車両,トラクターやコンバイン収穫機等の農業車両,フォークリフトや無人搬送車等の産業車両,車いすなどの様々な乗り物や、農薬散布機,草刈り機などの各種農業作業に用いる農業機器などであってもよい。また、搭載物は、物品に限らず人や生き物であってもよい。
例えば、搭載物として車両(普通乗用車など)を飛行体100に搭載する場合、図14に示すように、車両55の底面において、前輪56と後輪57との間に、第一枠体10の搭載面15を位置させて、車両55の屋根部を第一枠体10の押さえ面17で押さえつけることで、車両55を第一枠体10に搭載するとよい。図14に示す飛行体100では、車両55の前輪56と後輪57とが第一枠体10の下面よりも下方に位置し、車両55の前輪56と後輪57とが着陸地への接地部として構成される。
脚部40(図14において破線で示す)は、その下端(図1の接地部41)を接地させないように、収縮させておくとよい。この場合、例えば、脚部40を第一枠体10の下面側に折り畳んで収納できるように構成されてもよい。
図14に示す飛行体100においても、脚部40を伸長させて、脚部40の下端を車両55の車輪(前輪56と後輪57)よりも下方に位置させれば、脚部40の下端(図1の接地部41)を接地部として利用できることは、もちろんである。例えば、着陸地が道路,平らにならした整地などである場合に、車両55の車輪56,57を接地部として利用し、また、例えば、着陸地が凹凸地形やぬかるみなど、車両55の車輪56,57を接地部として利用するのに適さない場合に、脚部40を伸長させて、脚部40の下端(図1の接地部41)を接地部として利用することができる。このように、接地部として車両55の車輪56,57と脚部40とを併用することで、車両55の車輪56,57又は脚部40を着陸地の状態に応じて選択的に使用できる。なお、脚部40の伸縮制御は、図示しないセンサの検知信号に基づき自動的に行われてもよいし、図示しないリモートコントローラを用いたユーザによる遠隔操作によって制御されてもよい。このように車両55の車輪56,57が着陸地への接地部として構成される場合、飛行体100に車両55を搭載したままの状態で、この車両55自身が地上を走行できる。すなわち、一種の空陸両用車(空飛ぶ自動車)として、本実施形態の飛行体100を利用することも可能である。さらに、車両55をより確実に固定するために、押さえ面17で上から押さえつけることに加えて、図示しないストッパーにより車両55を搭載面15に固定してもよい。車両55を搭載する際は、押さえ面17を上方に移動させてストッパーを開けた状態で、第一枠体10内へ車両55を走行させて搭載面15上で車両55を停止させて、押さえ面17を下方に移動させてストッパーを閉じるだけでよい。飛行体100から車両55を取り外す際は、押さえ面17を上方に移動させて、ストッパーを外して、車両55を発進させるだけでよく、簡単である。なお、車両55の車輪56,57が着陸地への接地部として構成される場合、脚部40が省略されてもよい。
図示しないが図12に示すようなティルトローター型の飛行体300にも車両55を搭載できることはもちろんである。また、車両55の搭載形式は図14のような形式に限らず、例えば第一枠体10の搭載面15上に車両55全体を搭載してもよい。
また、搭載物として車両55を飛行体100に搭載した場合、搭載された車両55の発電能力を、第一支柱11,第二支柱21を伸縮駆動する電動モーター(アクチュエータ113)や、飛行機構31の回転翼32を駆動する電動モーターなどの駆動装置の電源として利用してもよい。また、搭載された車両55の動力が、飛行機構31の回転翼32を駆動するための動力源として利用されてもよい。
また、飛行体100に搭載される車両は、普通乗用車にかぎらず、消防車,救急車などの緊急車両でも良い。例えば、飛行体100に救急車を搭載することでドクターヘリとしての利用が可能となる。また、飛行体100に消防車を搭載することで空中消火を行う消火防災飛行体としての利用が可能となる。また、車両のように地上を走る走行体に限らず、ロッケットなど飛行体を搭載してもよい。
[第四実施形態]
また、図15(a),(b)に示す第四実施形態において、飛行体400は、第二枠体20の下部、すなわち、第一枠体10の上部に備わる押さえ面17の上面に、ウィンチ210を備える。この場合、押さえ面17の上面には、ウィンチ210の索体212を通す穴が設けられてよく、索体212が荷物50に取り付けられるとよい。
第一枠体10には、搭載面15を移動させることで第一枠体10の底面を開閉する開閉機構19が設けられている。開閉機構19は、搭載面15を移動させるための駆動装置を備える。駆動装置は例えば図示しないバッテリーにより駆動される電動モーターである。なお、電動モーターの駆動は、バッテリー利用に限らず、発電機を利用してもよい。発電機は、動力源としてエンジンを用いる発電機,太陽光発電機,風力発電機など、どのようなものでもよい。開閉機構19は、例えば、第一枠体10の底面の一辺を軸として搭載面15を上下方向に搖動させることで底面を開閉するものである。
制御装置60は、ウィンチ210から索体212を繰り出し、また、巻き取るために駆動装置の作動を制御するとともに、底面を開閉するために搭載面15の移動を制御(開閉機構19の開閉を制御)する。図15(b)は、搭載面15を下方向に搖動させて第一枠体10の底面を開放させ、ウィンチ210を用いて荷物50を第一枠体10から下降させた状態を示す。
図15(b)のように第一枠体10の底面を開放させ、ウィンチ210を用いて荷物50を第一枠体10から下降させる利用形態においては、荷物50を犬に置き換えることで、飛行体400を利用した犬の散歩が可能である。この場合、索体212は、その端部が犬の首輪又はハーネスに結合されて、犬の散歩用の綱(リード)として機能する。この場合、例えば、第一枠体10に犬を載せた状態で飛行体400を広い場所(河川敷など)まで飛行させて、到着後、犬を地面に降ろして、飛行体400が犬を散歩させる、という使い方もできる。
また、荷物50として、トラクター,耕作機などの農耕機械(図示略)を搭載した場合、第一枠体10の底面を開放させて、ウィンチ210を用いて農耕機械を第一枠体10から地面に降ろしてから、農耕機械を飛行体400により牽引することもできる。飛行体400により農耕機械を牽引することで、農耕機械の走行をサポートするとともに、農耕機械の転倒を抑制できる。
この場合、第一枠体10に農耕機械を搭載させた状態で飛行体400を作業場所(圃場など)まで飛行させ、到着後、農耕機械を地面に降ろして、飛行体400により農耕機械を牽引しつつ所定の作業を行わせた後、農耕機械を第一枠体10に引き上げて、飛行体400で別の作業場所に移動したり、倉庫に帰還したりするという使い方ができる。ここで、牽引される農耕機械の動作は遠隔制御されてよく、このとき、飛行体400の制御装置60がその遠隔制御用の制御信号を無線又は有線で農耕機械に送信してもよいし、あるいは、飛行体400とは別体のリモートコントローラ(図示略)から送信された遠隔制御用の制御信号を制御装置60が中継して無線又は有線で農耕機械に送信してもよい。
また、飛行体400により牽引する農耕機械の例の一つとして、チェーンを利用した除草器具を挙げることができる。この除草器具は、棹部材と或る長さ(例えば数十センチほど)の複数本のチェーンとからなり、各チェーンの一端を棹部材に取り付けて、これらチェーンを棹部材の軸方向に並べて配置することで、棹部材から複数本のチェーンを垂らすように構成され、棹部材が牽引方向及び鉛直方向に対して垂直向きになるように除草器具を牽引することで、複数本のチェーンにより圃場の地面をひっかいて、圃場内の草を取り除くものである。飛行体400によりこの除草器具を牽引すれば、かかる除草器具を利用した除草を簡単に行うことができる。
開閉機構19は、図示の例に限らず、ハッチ式の開閉機構やスライド式開閉機構など、どのようなものであってもよい。
また、飛行体100(200,300,400)の変形例として、脚部40の下端に、接地部41に替えて車輪42を設けてもよい。図16は、第二実施形態に係る飛行体200を例に挙げて、脚部40の下端に車輪42を設けた変形例を示している。図16(a)は、車輪42を有する飛行体200が地面105に着地した様子を示す。この場合、飛行体200を台車として利用できる。飛行体200の地上での移動を制動するために、第一枠体10の下面に、図示しないストッパーを設けてもよい。また、車輪42毎に車輪を駆動するための駆動装置を設けることで、飛行体200が地上を自走できるようにしてもよい。駆動装置は例えば図示しないバッテリーにより駆動される電動モーターである。図示省略したが、図1の飛行体100、図12の飛行体300など、いずれの構成の飛行体においても脚部40の下端に車輪42を設けてよいことはもちろんである。
また、図16(b)のように、ウィンチ210を介して、本体部30から第二枠体20と第一枠体10とを分離させた状態で、空中を飛ぶ本体部30が、ウィンチ210の索体212を介して、地上に降ろされた第一枠体10を牽引してもよい。また、本体部30から(索体212から)地上の第一枠体10と第二枠体20とを一旦切り離し、その後再び第二枠体20に索体212を連結して、ウィンチ210で巻き上げることで本体部30に第一枠体10と第二枠体20とを回収できる。また、空中を飛ぶ本体部30が地上の第一枠体10を牽引する使用形態は、例えば羊、牛などの複数頭の家畜、動物の移動に好適である。
また、変形例として、図17に示す飛行体500は、複数の本体部30(複数の飛行機構)を有する。図17に示す飛行体500では、本体部30A,30B,30C,30Dの4つを備えており、第二枠体20の上部に取り付けられた本体部30Aの上方に本体部30B,30C,30Dが垂直方向に並べて相互に連結されている。本体部30B,30C,30Dには、それぞれウィンチ210が設けられており、最上段の本体部30Dのウィンチ210の索体212を本体部30Cに連結し、本体部30Cのウィンチ210の索体212を本体部30Bに連結し、本体部30Bのウィンチ210の索体212を最下段の本体部30Aに連結している。この場合、飛行停止中は、本体部30Aの上に本体部30Bを重ね、本体部30Bの上に本体部30Cを重ね、本体部30Cの上に本体部30Dを重ねて、これ本体部30A〜30Dをコンパクトにまとめて収納できるようにしてもよい。飛行時には本体部30A,30B,30C,30Dの垂直方向の相互間隔をウィンチ210から繰り出された索体212の長さに応じて調整できる。
図18は、複数の本体部30(複数の飛行機構)を有する飛行体500の変形例であって、第二枠体20の上部に取り付けられた本体部30Aの上方に、複数の本体部30B,30Cが水平方向に並べて配置される。複数の本体部30B,30Cは、それぞれウィンチ210を有し、それぞれ索体212により本体部30Aに連結される。この場合、複数の本体部30B,30Cの水平方向のサイズは、本体部30Aよりも小さくなっているとよい。飛行状態において本体部30B,30Cの水平方向の相互間隔を広くとるためである。
図17や図18に示すような、複数の本体部30(複数の飛行機構)を有する飛行体500において、複数の本体部30A,30B,30C,30Dを相互に連結する手段は、ウィンチ210に限らない。例えば、第一支柱11や第二支柱21として用いた入れ子状の管体により複数の本体部30A,30B,30C,30Dを相互に連結してよい。この場合、飛行時には、複数の本体部30A,30B,30C,30Dを相互に連結する管体を伸長させて、複数の本体部30A,30B,30C,30Dの相互間隔を離間させることができ、また、飛行停止時には、管体を収縮させて複数の本体部30A,30B,30C,30Dを重ね合わせて収納できる。第二枠体20の上部に複数の本体部30(複数の飛行機構)を備えることで飛行体500の飛行力を増強できる。多段に連結される本体部30の数は自由に拡張,変更できる。
また、複数の本体部30A,30B,30C,30Dのフレーム(つまり各飛行機構の基部とアーム)を、それぞれ、第一支柱11,第二支柱21と同様な入れ子状の管体と継手ブロック14とを用いた組み立て式の枠状構造物で形成してもよい。これにより、個々の本体部30A,30B,30C,30Dの大きさを自由に変更できる。例えば、個々の本体部30A〜30Dに搭載された回転翼32の羽根36(プロペラ)の大きさに応じて、各本体部30A〜30Dの大きさを自由に変更できる。個々の本体部30A,30B,30C,30Dの大きさを違えることもできる。例えば、各本体部30A〜30Dの大きさを、下方から上方へ向かって順次大きくしたり、あるいは、各本体部30A〜30Dの大きさを、下方から上方へ向かって順次小さくしたりできる。本体部30A〜30Dの大きさの組み合わせを自由に設定,変更できる。また、本体部30A〜30Dのフレームを組み立て式とした場合、一つの本体部30に設ける回転翼32の数も自由に拡張,変更でき、また、フレームの形状も自由に変更できる。フレームの拡張変更は、継手ブロック14と管体とを用いて行うので、簡単,手軽である。
また、第一枠体10,第二枠体20,さらには本体部30のフレームが、複数の入れ子状の管体を用いた組み立て式の枠状構造物である場合、管体を相互に連結するために、前述した継手ブロック14に替えて、又は、継手ブロック14と組み合わせて、ピボットジョイント(ボールジョイント)を用いてもよい。これにより、管体の連結部分(関節)の角度を自由に調整して、枠状構造物の形状を変形できる。例えば、本体部30のフレーム(基部33とアーム34)が複数の管体をピボットジョイント(ボールジョイント)により相互に連結させて形成されている場合、基部33に対するアーム34の取り付け角度を自由に変更できる。なお、ピボットジョイント(ボールジョイント)には、管体の連結部分(関節)の角度を固定するための固定機構が付随されてもよい。これにより、管体の連結部分(関節)の角度を調整した後、管体の連結部分の角度を調整後の角度で固定できる。
また、図19(a)に示すように、第一枠体10に、搭載された荷物50を左右側面から押さえ付けて支持するための左右一対の支持部材70を設けてもよい。支持部材70は、それぞれ、上下方向及び前後方向に延在する面に沿って配置された支持板71と、上下方向に延びて配置され、支持板71を支持するための第三支柱72とを有し、第一枠体10に対して左右方向に移動可能に取り付けられている。
第一枠体10の上方には、左右方向に沿って配置され、第三支柱72の上端に連結された上側支持棒73が設けられる。第一枠体10の下方には、左右方向に沿って配置され、第三支柱72の下端に連結された下側支持棒74が設けられる。上側支持棒73を取り付けるために、第一枠体10の上端に配置された継手ブロック14aと第一支柱11の上端との間には継手ブロック14bが挿入されており、左右方向に対向する一対の継手ブロック14bの間に上側支持棒73が配設される。また、下側支持棒74を取り付けるために、第一枠体10の下端に配置された継手ブロック14cと第一支柱11の下端との間には継手ブロック14dが挿入されており、左右方向に対向する一対の継手ブロック14dの間に下側支持棒74が配設される。
図19(a)には表れていないが、第一枠体10には、上側支持棒73と一対の継手ブロック14bと、下側支持棒74と一対の継手ブロック14dとが、それぞれ、前後方向に並べられて2組ずつ設けられている。
図19(b)は支持部材70を矢印Bから見た図である。図19(a),(b)に示す支持部材70は上下方向に並べて配置された二つの支持板71を有しており、これら支持板71の前後方向の両端に一対の第三支柱72が取り付けられている。各第三支柱72の上端部75には、上側支持棒73が挿通される孔77が設けられており、下端部76には、下側支持棒74が挿通される孔78が設けられている。
図19(a)に示すように、上側支持棒73の一端は、図示しないバッテリーにより駆動される電動モーター80に接続される。上側支持棒73の外周面にはネジ山が形成されており、上側支持棒73は全体として雄ネジ体として機能する。電動モーター80の回転軸は上側支持棒73と同軸方向に配置される。各第三支柱72の上端部75に設けられた孔77の内周面には上側支持棒73の外周面のネジ山に螺合するネジ山が形成され、孔77は雌ネジ体として機能する。したがって、電動モーター80の回転運動は、上側支持棒73の軸方向に沿う支持部材70の直線運動(左右方向への移動)に変換される。ここで、左右一対の支持部材70においては、孔77の内周面のネジ山が逆向きに形成されることで、左右一対の支持部材70は電動モーター80の回転運動に対して互いに逆方向に移動される。すなわち、電動モーター80が或る一方向に回転された場合、右側の支持部材70が左方向に移動するとともに左側の支持部材70が右方向に移動し(つまり左右一対の支持部材70が互いに近づき)、電動モーター80が他方向に回転された場合、右側の支持部材70が右方向に移動するとともに左側の支持部材70が左方向に移動する(つまり左右一対の支持部材70が互いに離間する)。
なお、下側支持棒74の外周面と、各第三支柱72の下端部76に設けられた孔78の内周面とにはネジ山が形成されておらず、各第三支柱72の下端部76は、電動モーター80の回転運動に応じた各第三支柱72の上端部75の直線運動に従動して下側支持棒74に沿って移動するようになっている。
また、各第三支柱72の下端部76は、それぞれ、第三支柱72の内部に入れ子状に挿入されており、上下方向伸縮可能である。従って、第一枠体10の第一支柱11が上下方向に伸縮すると、この伸縮に従動して各第三支柱72の下端部76も伸縮する。
制御装置60は、左右一対の支持部材70を左右方向に移動させて荷物50を側面から押さえ付けるために、電動モーター80の駆動を制御する。これにより、第一枠体10において、搭載された荷物50を左右一対の支持部材70により側面から押さえ付けることができる。これにより、搭載された荷物50をより一層安定させることができ、また、荷物50の荷崩れをより一層効果的に抑制できる。なお、電動モーター80の駆動は、バッテリー利用に限らず、発電機を利用してもよい。発電機は、動力源としてエンジンを用いる発電機,太陽光発電機,風力発電機など、どのようなものでもよい。
なお、左右一対の支持部材70の移動は、制御装置60と電動モーター80とを用いた自動制御に限らず、手動で行われてもよい。
また、下側支持棒74の外周面と第三支柱72の下端部76に設けられた孔78の内周面とにネジ山を形成して下側支持棒74を電動モーター80で回転駆動してもよい。また、上側支持棒73と下側支持棒74との両方を電動モーター80で回転駆動してもよい。
左右一対の支持部材70の形状は、図示の例に限定されない。例えば支持板71は一枚板であってもよい。例えば、上側支持棒73と電動モーター80と、下側支持棒74とはそれぞれ外側筒体で覆われていてもよい。また、支持部材70を左右方向に移動させるための機構も上記の例に限定されない。
飛行体100(200,300,400,500)の一利用形態として、水平方向に架け渡されたロープに飛行体100を移動可能に取り付けることで、このロープに沿って飛行体100を水平方向に移動させる、つまり、ロープを移動ガイドとし、飛行体100の移動方向を移動ガイドの延在方向に規制するようにしてもよい。飛行体100は例えば滑車を介してロープに取り付けられる。
この場合、本体部30の飛行機構31,310に替えて、飛行体100の進行方向の前後方向に推進力を出力するホバークラフト型のプロペラ機構を備えるようにしてもよい。
別の例として、垂直方向に架け渡されたロープに沿って移動可能に飛行体100を取り付けることで、このロープを移動ガイドとして飛行体100を垂直方向に移動させるようにしてもよい。
ロープを架け渡す方向は水平,垂直に限らず、斜めでもよい。ロープを架け渡す方向がどのような方向であっても、ロープを移動ガイドとして飛行体100を直線移動させることができる。ロープは一本に限らず二本以上であってよい。
また、ロープに限らず、レールを飛行体100(200,300,400,500)の移動ガイドとして用いてもよい。
また、マルチコプター型の飛行機構31において、回転翼32がアーム34に対して軸を介して上下方向に揺動可能な、フラップ式の回転翼として設けられていてもよい。この場合、回転翼32の取り付け角度を変更することで、マルチコプター型の飛行機構31から噴射される風の向きを制御できる。このことは、例えば飛行体100(200,300,400,500)を農薬,除草剤,消毒剤,肥料などの散布や、受粉作業,塗装作業など液体又は粉末を扱う作業において、飛行機構31から噴射される風の影響を避ける方策として有益である。例えば、農薬散布する際に、作業対象エリア外に農薬が漂白することを防ぐことができる。
また、飛行体100(200,300,400,500)が飛行していないときに、飛行機構31(310)の発生する風力を空気循環の用途に利用する、つまり、飛行機構31をサーキュレーターとして利用してもよい。また、飛行体100(200,300,400,500)が飛行していないときに、飛行機構31(310)の発生する風力を送風の用途に利用する、つまり、飛行機構31を送風機として利用してもよい。このような柔軟な利用は、例えば災害発生時において便利である。
更に、飛行体100(200,300,400,500)の飛行停止中又は飛行中に、飛行機構31(310)の発生する風力を風力発電に利用してもよい。飛行体100(200,300,400,500)は、そのための風力発電機を搭載していてもよい。
飛行体100(200,300,400,500)を、農薬,除草剤,消毒剤,肥料などの液体又は粉末の散布に利用する場合、一利用形態として、農薬,除草剤などの入ったタンク及び散布装置を第一枠体10に搭載して、畑や水田や果樹園の上空に飛行体100(200,300,400,500)を飛行させながら農薬,除草剤等を散布させることもできる。
ここで、液体又は粉末の散布(噴出)用のノズルは、第一枠体10から延出され、その噴出口が第一枠体10から離間して位置され、噴出口から散布(噴出)された液体又は粉末が飛行機構31からの風の影響を受けないようにするとよい。
すなわち、第一枠体10に任意の作業機械を搭載すれば、飛行体100(200,300,400,500)を利用して、その作業機械を用いた作業を行うことができる。
例えば、飛行体100(200,300,400,500)を、受粉作業に利用する場合、第一枠体10に花粉の入った容器(タンク)と受粉させるための装置とを搭載する。飛行体100(200,300,400,500)は第一枠体10の飛行姿勢の水平維持に優れているため、対象となる特定の花を狙って、蜂のようにピンポイントで行う受粉作業に好適である。
また、第一枠体10に鳥獣除外用の音響設備を取り付けて、飛行体100(200,300,400,500)を鳥獣除外に利用してもよい。
また、例えば、第一枠体10に、打音検査装置のような非破壊検査装置を搭載し、検査対象物の表面の欠陥やひび割れ検査等を行うこともできる。
また、第一枠体10に塗装装置を取り付けて、飛行体100(200,300,400,500)を塗装作業に利用してもよい。
特に上記のようなピンポイントの作業に飛行体100(200,300,400,500)を利用する場合、飛行体100(200,300,400,500)又は作業機械にカメラを搭載して、カメラの撮影した映像を用いた周知の自動認識技術により、作業を高精度に行うことができる。また、第一枠体10に打音検査装置のような非破壊検査装置や塗装装置を搭載している場合に、更にカメラを搭載することで、検査や塗装作業にカメラの映像を利用したり、発見した欠陥の補修作業にカメラの映像を利用したりできる。
また、第一枠体10に草刈機を搭載して、飛行体100(200,300,400,500)を飛行機構付きの草刈機として利用してもよい。例えば、第一枠体10の下面に複数のローター式草刈を備えるとよい。草刈機はローター式に限らず、どのようなタイプの草刈り機であってもよい。飛行体100(200,300,400,500)の草刈機としての利用は、例えば、林業での下草刈り作業や、傾斜地での草刈り作業においてより一層有効である。
また、第一枠体10に苗移植機、耕運機など農業機械を搭載して、飛行体100(200,300,400,500)を飛行機構付きの農業機械として利用してもよい。
この場合、移動自由度の高い草刈機,農業機械を提供できる。飛行体100(200,300,400,500)は第一枠体10の飛行姿勢の水平維持に優れているため、安定した姿勢で草刈り作業や農作業を行うことができる。
また、第一枠体10に様々な建設機械や産業機械を搭載してもよい。
また、第一枠体10にロボットアームを搭載してもよい。飛行体100(200,300,400,500)は、水平飛行性能と、ホバリング飛行性能と、第一枠体10の飛行姿勢の水平維持性能とを有しているので、ロボットアームを用いたピンポイント作業を効率よく行うことができ、例えば、家屋補修作業に好適である。また、家屋補修に限らず、様々な建物補修,橋脚補修,堤防補修,護岸工事,法面補修などその他何等かの構造物の補修作業,保護作業,補強作業などにおいても好適であることはもちろんである。
また、第一枠体10にロボットアームを搭載した場合、ロボットアームを用いて枝払い、剪定、伐採,間伐などの作業を行わせることで、飛行体100(200,300,400,500)を林業に利用できる。
また、第一枠体10や本体部30に作業者を搭乗させて、人手で作業を行わせてもよい。飛行体100(200,300,400,500)は水平安定性が良いため作業者にとって作業しやすい。
なお、第一枠体10に搭載する搭載物は、前述した荷物,車両,各種の作業機械に限定されず、あらゆるものとすることができる。第一枠体10は第一支柱11と上端連結棒12と下端連結棒13と継手ブロック14とを組み立てた組み立て式枠状構造物であるため、大きさ、形状を自在に変形、拡張できる。この自由度のため、様々な荷物,車両,各種の作業機械を搭載できる。
第一枠体10の下面に更にネット(網)を取り付けて、ネットに荷物50を入れてもよい。更に、第一枠体10の下面に更にネット(網)を取り付けた飛行体100(200,300,400,500)は、ネットを魚網として用いることで漁業での利用も可能である。
また、第二枠体20の複数の第二支柱21がそれぞれ空気ばね装置を有し、空気ばね装置が第一枠体10の飛行姿勢の水平維持機能を果たしてもよい。また、第一枠体10の複数の第一支柱11がそれぞれ空気ばね装置を有してもよい。
また、複数の第一支柱11,複数の第二支柱21がそれぞれサスペンションを有していてもよい。
また、複数の第一支柱11,複数の第二支柱21がそれぞれショックアブソーバーを有していてもよい。
また、飛行体100(200,300,400,500)の上面、下面、及び/又は側面に、安全装置として、衝撃緩和装置を設けてもよい。衝撃緩和装置の例としては、エアカバー,エアクッション,エアバッグが挙げられる。また、安全装置としてパラシュートを有していてもよい。安全装置の搭載例として、飛行体100(200,300,400,500)の全周をエアカバー,エアクッション,エアバッグなどの衝撃緩和材で包み込み、且つ、飛行体100(200,300,400,500)の上部にパラシュートを開くように搭載するとよい。
また、第一枠体10の搭載面15は、空気ダンパーや金属バネを組み合わせたサスペンションを介して第一枠体10に取り付けられていてもよい。例えば、第一枠体10の上方から下方に延びるサスペンションを介して搭載面15が吊り下げられていてもよい。
また、第一枠体10,第二枠体20の形状は、上下面が矩形の立方体又は直方体に限らず、例えば円筒形状の枠体など、どのような形状であってもよい。
また、制御装置60による制御対象の制御は、無線を介した制御のほか、有線を介した制御でもよい。
また、アクチュエータ113,駆動装置213,回転翼32の駆動装置,回転翼320などの駆動装置としては、実施形態に示したものに限定されず、あらゆるものを使用することができる。
上述したバッテリーにより駆動される電動モーターのほか、例えば、油圧モーター、エンジン(内燃機関)を駆動装置として使用できる。エンジンはガソリンエンジン,水素エンジン,ハイブリットエンジン,圧縮空気式の空気エンジンなどであってよい。
当然ながら、電動モーターを使用する場合には電力供給系統が、油圧モーターを使用する場合には油圧供給系統が、エンジンを使用する場合は燃料供給系統(燃料タンク、ガスボンベ等)が飛行体100(200,300,400,500)に装備される。電力供給系統は、バッテリーや、動力源としてエンジンを用いる発電機,太陽光発電機,風力発電機や、これらを組み合わせたものが例示できる。
また、飛行体100(200,300,400,500)は、上述した様々な用途の他、火災現場での消火・救援作業に利用したり,防犯活動,防災活動に利用したり、地震,津波,高潮,洪水などの災害が発生した場合に救援活動,復旧・復興支援活動に利用したり、あるいは、高層ビル火災での消火・救援作業に利用したり,原子力発電所での作業(人が立ち入れない場所での作業)に利用したりする他、様々な用途に利用できる。
また、飛行体100(200,300,400,500)は、人が搭乗して運転する有人機であってもよい。
本発明は、上述した各実施形態及び変形例に開示された種々の構成を適宜組み合わせたものを全て含むものである。
[第五実施形態]
図20は、第五実施形態に係る飛行体600を説明する側面図である。図20に示すように飛行体600は、第二枠体20の下部に運搬の対象となる物体を直接的に連結させる構造に構成されており、第一枠体10は具備されていない。
図20では、物体として自動車(車両)55を第二枠体20の下部に連結した場合を例に挙げて示している。第二枠体20を構成する各第二支柱21の下端に設けられた継手ブロック14の下面には、第二枠体20の下部に自動車55を連結するための手段として、連結突起(連結部)91が設けられている。連結突起91は、継手ブロック14の下面から下方に突出された円柱状の突起として形成される。
自動車55の屋根には、四本の第二支柱21それぞれの下端に設けられた連結突起91に対応して、四つの連結部材(被連結部)92が設けられている。各連結部材92は、自動車55を飛行体600(詳しくは第二枠体20)に連結するための手段であり、自動車55の屋根の上面に固定されている。図20では、前後方向の前方側に配置された二つの連結部材92のみが図示されており、他の二つは図示省略されている。
図20の連結部材92は、その上面が自動車55の屋根の上面よりも上方に突出されており、各連結部材92の上面には、連結突起91を嵌合させる嵌合孔93が設けられている。
連結突起91と連結部材92とには、嵌合孔93に連結突起91を嵌合させた状態で、連結突起91を連結部材92に固定するためのロック機構(図示せず)が設けられている。ロック機構の一例としては、連結突起91の外周にボス部を設けるとともに、嵌合孔93の内周にボス部に係合する溝を設けて、ボス部と溝との係合により連結突起91を連結部材92に着脱自在に固定する構造を挙げることができる。ロック機構はこれに限らずどのような構造であってもよい。
第二枠体20の下部に自動車55を連結する場合、例えば、飛行体600を自動車55の上方に位置させ、第二支柱21それぞれの下端に設けられた連結突起91を、自動車55の屋根上の各連結部材92(詳しくは嵌合孔93)の上方に位置させた後、飛行体600を下降させることで、各連結突起91を嵌合孔93に嵌合させる。そして、ロック機構により連結突起91を連結部材92に固定する。このように、連結突起91を嵌合孔93に嵌合させて、連結突起91と連結部材92とが相互に固定(連結)されることで、自動車55が第二枠体20の下部に連結される。更に、ロープ,チェーン,ネットなどを用いて、自動車55と第二枠体20との連結を補強してもよい。また、第二枠体20の下部に連結された自動車55を、防護ネット,防護カバー等により被覆して、保護してもよい。
上記の構成の飛行体600において、制御装置60が第二支柱21を伸縮制御することで、自動車55の飛行姿勢を制御できる。例えば、制御装置60は、飛行体600(詳しくは、本体部30)の姿勢の傾きがセンサにより検知されたとき、検知された傾きに応じて各第二支柱21を伸縮制御する。これにより、第二枠体20の下部に連結された自動車55の姿勢を水平に維持できる。
このように、飛行体600は、第二枠体20の下部に自動車55を連結させる構成であるため、自動車55を飛行体600に適切に固定でき、また、この第二枠体20の第二支柱21を軸方向に伸縮制御するだけで、自動車55の飛行姿勢を制御できる。このため、飛行体600は、第二枠体20の下部に連結された自動車55を安定した姿勢で運搬することができる。なお、自動車55に設けられた連結部材(被連結部)92を上方に突出された円柱状の突起として形成し、各第二支柱21の下端に設けられた継手ブロック14の下面に、その突起に嵌合する嵌合孔93(連結部)を設けてもよいことは、もちろんである。
なお、自動車55の屋根に設けられた連結部材92は、自動車55が飛行体600から切り離された状態では、例えば、ルーフキャリアを自動車55に取り付けるための取り付け部として利用されてもよい。
飛行体600の変形例として、図21に示すように、第二枠体20の下部に第一枠体10を設け、第一枠体10の下部に自動車(車両)55を連結してもよい。すなわち、自動車55は、第二枠体20の下部に第一枠体10を介して(すなわち間接的に)、設けられていることになる。
第二枠体20の下部には、第一枠体10を連結するための第一の連結部として、各第二支柱21の下端に設けられた継手ブロック14eが備わり、また、第一枠体10には、第一の連結部に連結するための第一の被連結部として、各第一支柱11の上端に設けられた雄ネジ114(図6参照)が備わる。また、第一枠体10の下部には、車両55を連結するための第二の連結部として、各第一支柱11の下端に設けられた継手ブロック14fの下面から突出する連結突起91が設けられており、また、自動車55には、第二の連結部に連結する第二の被連結部として、嵌合孔93を有する連結部材92が設けられている。
上記の構成において、各第一支柱11の下端の連結突起91が、それぞれ、自動車55の屋根に設けられた連結部材92の嵌合孔93に嵌合されて、連結突起91と連結部材92とが相互に固定(連結)されることで、自動車55が第一枠体10の下部に連結される。
この場合、第一枠体10の搭載面15には、搭載物50(図21において破線で示す)を搭載でき、第一支柱11の伸縮を制御することにより、押さえ面17と搭載面15とにより搭載物50を挟持させることができる。
なお、図21に示す実施形態については、図1〜図19に示した実施形態のものを、車両55の上部に搭載することもできる。この場合、図1〜図19に示した実施形態の脚部40の下端面に第二の連結部を設けるか、または、図1〜図19に示した実施形態のものから脚部40を除去し、第一支柱11の継手ブロック14fの下端面に第二の連結部を設けることが行われる。
なお、車両55は、図20,図21に例示した自動車(普通乗用車)に限らず、バス,トラック,鉄道車両,オートバイ,自転車,雪上車,ブルドーザーや掘削機等の建設車両,トラクターやコンバイン収穫機等の農業車両,フォークリフトや無人搬送車等の産業車両,車いすなど、いかなる種類の車両であってもよい。
[付記]
上記の変形例を含む実施形態に関し、以下の付記を開示する。
(付記1)
外管と前記外管内に収納された内管とを有し、軸方向に伸縮可能な複数の支柱からなり、下部に物体を連結する枠体と、
前記枠体の上部に位置し、飛行機構を有する本体部と、
前記物体の飛行姿勢を制御するために前記複数の支柱の伸縮を制御する制御部と、を備える
ことを特徴とする飛行体。
(付記2)
前記物体は、搭載物を搭載するための搭載面と、それぞれ前記搭載面から立ち上がるとともに、それぞれ外管と前記外管内に収納された内管とを有し、軸方向に伸縮可能な複数の柱部材と、前記搭載面に対向して配置され、前記複数の柱部材の伸縮に連動して前記軸方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とからなる他の枠体であり、
前記制御部は、前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記複数の柱部材の伸縮を制御する
ことを特徴とする付記1に記載の飛行体。
(付記3)
それぞれ前記他の枠体の下面に突設され、それぞれ外管と前記外管内に収納された内管とを有し、軸方向に伸縮可能な複数の脚部を備え、
前記制御部は、着陸地の地形に応じて前記複数の脚部の伸縮を制御する
ことを特徴とする付記2に記載の飛行体。
(付記4)
前記他の枠体は、前記複数の柱部材に対して、前記複数の柱部材の上端を相互に連結するための複数の上端連結棒と、前記複数の柱部材の下端を相互に連結するための複数の下端連結棒とを、前記複数の柱部材の上下端に取り付けられた複数の継手ブロックを介して連結した構造であり、
前記枠体は、前記複数の支柱のそれぞれを、前記他の枠体の前記複数の柱部材それぞれの上端に取り付けられた前記継手ブロックに連結した構造である
ことを特徴とする付記2又は3に記載の飛行体。
(付記5)
前記本体部に、回転可能なドラムと前記ドラムに巻き付けられた索体と前記ドラムを回転駆動する駆動装置とを有するウィンチを備え、
前記枠体及び前記他の枠体の何れか一方は、前記ウィンチを介して、前記本体部に昇降可能に取り付けられており、
前記制御部は、前記ドラムから前記索体を繰り出し、また、前記ドラムに前記索体を巻き取るために、前記駆動装置の作動を制御する
ことを特徴とする、付記2〜4のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記6)
前記枠体に、回転可能なドラムと前記ドラムに巻き付けられた索体と前記ドラムを回転駆動する駆動装置とを有するウィンチを備え、
前記他の枠体の前記搭載面に搭載された前記搭載物は、前記ウィンチを介して前記他の枠体に対して昇降可能に搭載されており、
前記他の枠体に、前記搭載面を移動させることで前記他の枠体の底面を開閉する開閉機構を備え、
前記制御部は、前記ドラムから前記索体を繰り出し、また、前記ドラムに前記索体を巻き取るために、前記駆動装置の作動を制御するとともに、前記底面を開閉するために前記搭載面の移動を制御する
ことを特徴とする、付記2〜4のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記7)
前記他の枠体に、左右方向に移動可能に取り付けられ、前記搭載面に搭載された前記搭載物を左右方向から押さえつける支持部材を備えることを特徴とする、付記2〜6のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記8)
前記搭載物が車両であって、
前記車両の車輪が前記他の枠体の下面よりも下方に位置し、
前記車輪が着陸地への接地部として構成されたことを特徴とする、付記2〜7のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記9)
前記物体が車両であって、
前記枠体の下部に前記車両を連結するための連結部が設けられるとともに、
前記車両に前記連結部に連結する被連結部が設けられた
ことを特徴とする付記1に記載の飛行体。
(付記10)
前記物体が、
搭載物を搭載するための搭載面と、それぞれ前記搭載面から立ち上がるとともに、それぞれ外管と前記外管内に収納された内管とを有し、軸方向に伸縮可能な複数の柱部材と、前記搭載面に対向して配置され、前記複数の柱部材の伸縮に連動して前記軸方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とからなる他の枠体と、
前記他の枠体の下部に連結される車両とであって、
前記枠体の下部に前記他の枠体を連結するための第一の連結部が設けられるとともに、前記他の枠体に前記第一の連結部に連結する第一の被連結部が設けられており、
前記他の枠体の下部に前記車両を連結するための第二の連結部が設けられるとともに、前記車両に前記第二の連結部に連結する第二の被連結部が設けられており、且つ、
前記制御部は、更に前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記複数の柱部材の伸縮を制御する
ことを特徴とする付記1に記載の飛行体。
(付記11)
前記飛行機構は、マルチコプター型の飛行機構である
ことを特徴とする付記1〜10のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記12)
前記飛行機構は、ティルトローター型の飛行機構である
ことを特徴とする、付記1〜10のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記13)
前記枠体の上部に、それぞれ前記飛行機構を有する複数の前記本体部を位置させることを特徴とする、付記1〜12のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記14)
前記本体部のフレームが、軸方向に伸縮可能な複数の入れ子状管体を連結した組み立て式の枠状構造物として構成される
ことを特徴とする、付記1〜13のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記15)
上部に取付部を有し、前記取付部がその上下方向位置を調整しうるように構成された枠状構造物として構成されており、下部に物体を連結する枠体と、
前記枠体の上部に位置し、飛行機構を有する本体部と、
前記物体の飛行姿勢を制御するために前記取付部の上下方向位置を制御する制御部と、を備える
ことを特徴とする飛行体。
(付記16)
前記物体は、搭載物を搭載するための搭載面と、前記搭載面に対向して配置され上下方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とを有し、枠状構造物として構成された他の枠体であり、
前記制御部は、前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記押さえ面の上下方向の移動量を制御する
ことを特徴とする付記15に記載の飛行体。
(付記17)
前記他の枠体の下面に突設され、下部に接地部を有し、前記接地部がその上下方向位置を調整しうるように構成されたに脚部を備え、
前記制御部は、着陸地の地形に応じて前記脚部の伸縮を制御する
ことを特徴とする付記16に記載の飛行体。
(付記18)
前記本体部に、回転可能なドラムと前記ドラムに巻き付けられた索体と前記ドラムを回転駆動する駆動装置とを有するウィンチを備え、
前記枠体及び前記他の枠体の何れか一方は、前記ウィンチを介して、前記本体部に昇降可能に取り付けられており、
前記制御部は、前記ドラムから前記索体を繰り出し、また、前記ドラムに前記索体を巻き取るために、前記駆動装置の作動を制御する
ことを特徴とする、付記16又は17に記載の飛行体。
(付記19)
前記枠体に、回転可能なドラムと前記ドラムに巻き付けられた索体と前記ドラムを回転駆動する駆動装置とを有するウィンチを備え、
前記他の枠体の前記搭載面に搭載された前記搭載物は、前記ウィンチを介して前記他の枠体に対して昇降可能に搭載されており、
前記他の枠体に、前記搭載面を移動させることで前記他の枠体の底面を開閉する開閉機構を備え、
前記制御部は、前記ドラムから前記索体を繰り出し、また、前記ドラムに前記索体を巻き取るために、前記駆動装置の作動を制御するとともに、前記底面を開閉するために前記搭載面の移動を制御する
ことを特徴とする、付記16又は17に記載の飛行体。
(付記20)
前記他の枠体に、左右方向に移動可能に取り付けられ、前記搭載面に搭載された前記搭載物を左右方向から押さえつける支持部材を備えることを特徴とする、付記16〜19のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記21)
前記搭載物が車両であって、
前記車両の車輪が前記他の枠体の下面よりも下方に位置し、
前記車輪が着陸地への接地部として構成されたことを特徴とする、付記16〜20のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記22)
前記物体が車両であって、
前記枠体の下部に前記車両を連結するための連結部が設けられるとともに、
前記車両に前記連結部に連結する被連結部が設けられた
ことを特徴とする付記15に記載の飛行体。
(付記23)
前記物体が、
搭載物を搭載するための搭載面と、前記搭載面に対向して配置され上下方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とを有し、枠状構造物として構成された他の枠体と、
前記他の枠体の下部に連結される車両とであって、
前記枠体の下部に前記他の枠体を連結するための第一の連結部が設けられるとともに、前記他の枠体に前記第一の連結部に連結する第一の被連結部が設けられており、
前記他の枠体の下部に前記車両を連結するための第二の連結部が設けられるとともに、前記車両に前記第二の連結部に連結する第二の被連結部が設けられており、且つ、
前記制御部は、更に前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記押さえ面の上下方向の移動量を制御する
ことを特徴とする付記15に記載の飛行体。
(付記24)
前記飛行機構は、マルチコプター型の飛行機構である
ことを特徴とする付記15〜23のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記25)
前記飛行機構は、ティルトローター型の飛行機構である
ことを特徴とする、付記15〜23のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記26)
前記枠体の上部に、それぞれ前記飛行機構を有する複数の前記本体部を位置させることを特徴とする、付記15〜25のいずれか1項に記載の飛行体。
(付記27)
外管と前記外管内に収納された内管とを有し、軸方向に伸縮可能な複数の支柱からなり、下部に物体を連結し得る枠体と、
前記枠体の上部に位置し、飛行機構を有する本体部と、
前記物体の飛行姿勢を制御するために前記複数の支柱の伸縮を制御する制御部と、を備える
ことを特徴とする飛行体。
(付記28)
付記27に記載の飛行体において、
前記枠体の下部に連結され、搭載物を搭載するための搭載面と、それぞれ前記搭載面から立ち上がるとともに、それぞれ外管と前記外管内に収納された内管とを有し、軸方向に伸縮可能な複数の柱部材と、前記搭載面に対向して配置され、前記複数の柱部材の伸縮に連動して前記軸方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とからなる他の枠体を更に備え、
前記制御部は、更に前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記複数の柱部材の伸縮を制御する
ことを特徴とする飛行体。
(付記29)
外管と前記外管内に収納された内管とを有し、軸方向に伸縮可能な複数の支柱からなり、下部に車両を連結する枠体と、
前記枠体の上部に位置し、飛行機構を有する本体部と、
前記物体の飛行姿勢を制御するために前記複数の支柱の伸縮を制御する制御部と、を備え、
更に、前記枠体の下部に前記車両を連結するための連結部が設けられるとともに、
前記車両に前記連結部に連結する被連結部が設けられた
ことを特徴とする飛行体。
(付記30)
付記29に記載の飛行体において、
前記枠体の下部に連結され、搭載物を搭載するための搭載面と、それぞれ前記搭載面から立ち上がるとともに、それぞれ外管と前記外管内に収納された内管とを有し、軸方向に伸縮可能な複数の柱部材と、前記搭載面に対向して配置され、前記複数の柱部材の伸縮に連動して前記軸方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とからなる他の枠体を更に備え、
前記枠体の下部に前記他の枠体を連結するための第一の連結部が設けられるとともに、前記他の枠体に前記第一の連結部に連結する第一の被連結部が設けられ、
前記他の枠体の下部に前記車両を連結するための第二の連結部が設けられるとともに、前記車両に前記第二の連結部に連結する第二の被連結部が設けられ、且つ、
前記制御部は、更に前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記複数の柱部材の伸縮を制御する
ことを特徴とする飛行体。
(付記31)
上部に取付部を有し、前記取付部がその上下方向位置を調整し得るように構成された枠状構造物として構成されており、下部に物体を連結し得る枠体と、
前記枠体の上部に位置し、飛行機構を有する本体部と、
前記物体の飛行姿勢を制御するために前記取付部の上下方向位置を制御する制御部と、を備える
ことを特徴とする飛行体。
(付記32)
付記31に記載の飛行体において、
前記枠体の下部に連結され、搭載物を搭載するための搭載面と、前記搭載面に対向して配置され上下方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とを有し、枠状構造物として構成された他の枠体を更に備え、
前記制御部は、前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記押さえ面の上下方向の移動量を制御する
ことを特徴とする飛行体。
(付記33)
上部に取付部を有し、前記取付部がその上下方向位置を調整し得るように構成された枠状構造物として構成されており、下部に車両を連結する枠体と、
前記枠体の上部に位置し、飛行機構を有する本体部と、
前記物体の飛行姿勢を制御するために前記取付部の上下方向位置を制御する制御部と、を備え、
更に前記枠体の下部に前記車両を連結するための連結部が設けられるとともに、
前記車両に前記連結部に連結する被連結部が設けられた
ことを特徴とする飛行体。
(付記34)
付記33に記載の飛行体において、
前記枠体の下部に連結され、搭載物を搭載するための搭載面と、前記搭載面に対向して配置され上下方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とを有し、枠状構造物として構成された他の枠体を更に備え、
前記枠体の下部に前記他の枠体を連結するための第一の連結部が設けられるとともに、前記他の枠体に前記第一の連結部に連結する第一の被連結部が設けられ、
前記他の枠体の下部に前記車両を連結するための第二の連結部が設けられるとともに、前記車両に前記第二の連結部に連結する第二の被連結部が設けられ、且つ、
前記制御部は、更に前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記押さえ面の上下方向の移動量を制御する
ことを特徴とする飛行体。
100,200,300,400,500,600 飛行体
10 第一枠体(他の枠体)
11 第一支柱(柱部材)
12 上端連結棒
13 下端連結棒
14 継手ブロック
15 搭載面
17 押さえ面
19 開閉機構
20 第二枠体(枠体)
21 第二支柱(支柱)
22 取り付け棒
25 取付部
30 本体部
31,310 飛行機構
32 回転翼
33 基部
34 アーム
35 回転軸
36 羽根
37 保護リング
40 脚部
41 接地部
42 車輪
50 荷物
55 自動車(車両)
60 制御装置(制御部)
70 支持部材
71 支持板
72 第三支柱
73 上側支持棒
74 下側支持棒
75 上端部
76 下端部
77,78 孔
80 電動モーター
91 連結突起(連結部)
92 連結部材(被連結部)
93 嵌合孔
105 着地面
106 傾斜面
110 外管
112 内管
113 アクチュエータ
114 雄ネジ
141 雌ネジ
210 ウィンチ
211 ドラム
211a 支持フレーム
212 索体
213 駆動装置
311 基部
312 アーム
320 回転翼
321 回転軸
322 羽根
F 進行方向
D 軸方向
また、本開示の飛行体は、上部に取付部を有し、前記取付部がその上下方向位置を調整しうるように構成された枠状構造物として構成されており、下部に物体を連結する枠体と、前記枠体の上部に位置し、飛行機構を有する本体部と、前記物体の飛行姿勢を水平に維持するために前記取付部の上下方向位置を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
また、飛行体100に搭載される車両は、普通乗用車にかぎらず、消防車,救急車などの緊急車両でも良い。例えば、飛行体100に救急車を搭載することでドクターヘリとしての利用が可能となる。また、飛行体100に消防車を搭載することで空中消火を行う消火防災飛行体としての利用が可能となる。また、車両のように地上を走る走行体に限らず、ロケットなど飛行体を搭載してもよい。

Claims (4)

  1. 上部に取付部を有し、前記取付部がその上下方向位置を調整し得るように構成された枠状構造物として構成されており、下部に物体を連結する枠体と、
    前記枠体の上部に位置し、飛行機構を有する本体部と、
    前記物体の飛行姿勢を制御するために前記取付部の上下方向位置を制御する制御部と、を備える
    ことを特徴とする飛行体。
  2. 前記物体は、搭載物を搭載するための搭載面と、前記搭載面に対向して配置され上下方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とを有し、枠状構造物として構成された他の枠体であり、
    前記制御部は、前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記押さえ面の上下方向の移動量を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の飛行体。
  3. 前記物体が車両であって、
    前記枠体の下部に前記車両を連結するための連結部が設けられるとともに、
    前記車両に前記連結部に連結する被連結部が設けられた
    ことを特徴とする請求項1に記載の飛行体。
  4. 前記物体が、
    搭載物を搭載するための搭載面と、前記搭載面に対向して配置され上下方向に移動可能に取り付けられた押さえ面とを有し、枠状構造物として構成された他の枠体と、
    前記他の枠体の下部に連結される車両とであって、
    前記枠体の下部に前記他の枠体を連結するための第一の連結部が設けられるとともに、前記他の枠体に前記第一の連結部に連結する第一の被連結部が設けられており、
    前記他の枠体の下部に前記車両を連結するための第二の連結部が設けられるとともに、前記車両に前記第二の連結部に連結する第二の被連結部が設けられており、且つ、
    前記制御部は、更に前記押さえ面と前記搭載面とにより前記搭載物を挟持するために前記押さえ面の上下方向の移動量を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の飛行体。
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