JP2020082483A - 液体吐出装置、および液体吐出方法 - Google Patents

液体吐出装置、および液体吐出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020082483A
JP2020082483A JP2018219397A JP2018219397A JP2020082483A JP 2020082483 A JP2020082483 A JP 2020082483A JP 2018219397 A JP2018219397 A JP 2018219397A JP 2018219397 A JP2018219397 A JP 2018219397A JP 2020082483 A JP2020082483 A JP 2020082483A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
control unit
tank
liquid
pressure control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018219397A
Other languages
English (en)
Inventor
裕介 小峯
Yusuke Komine
裕介 小峯
昌也 濱口
Masaya Hamaguchi
昌也 濱口
戸田 直博
Naohiro Toda
直博 戸田
ジー テンフイ
Hui Zee Then
ジー テンフイ
佐藤 敏哉
Toshiya Sato
敏哉 佐藤
禎一郎 石川
Teiichiro Ishikawa
禎一郎 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2018219397A priority Critical patent/JP2020082483A/ja
Publication of JP2020082483A publication Critical patent/JP2020082483A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】吐出安定性の向上を図る。【解決手段】液体吐出装置10は、液体36を吐出する液体吐出ヘッド12と、第1のタンク14と、第2のタンク16と、圧力測定部18と、複数の圧力制御部23と、を備える。第1のタンク14は、液体吐出ヘッド12に連通し液体36を貯留する。第2のタンク16は、第1のタンク14に連通し、気体38を保持する。また、液体吐出装置10は、圧力測定部18の測定結果に基づいて第2のタンク16の圧力を制御する、応答速度の異なる複数の圧力制御部23を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、液体吐出装置、および液体吐出方法に関する。
液滴を吐出することで画像や造形物を生成する液体吐出装置が知られている。液体吐出装置では、液体の吐出量の変化に伴うメニスカス圧力の変化により、吐出安定性を損なう事が知られている。このため、液体を吐出する液体吐出ヘッドに供給するインクの圧力を測定し、測定結果に基づいてポンプを動作させることで、メニスカス圧力の変化を抑制する技術が開示されている。
例えば、特許文献1には、サブタンクの圧力を制御するポンプに加えて、サブタンクからインクジェットヘッドに供給されるインクに圧力を加えるためのマイクロポンプを配置し、ヘッドに供給されるインクをヘッド近くで加圧する構成が開示されている。特許文献1には、サブタンクからインクジェットヘッドに供給されるインクの圧力の検知結果に基づいて、マイクロポンプを制御する構成が開示されている。
しかし、ポンプなどの圧力制御部に電圧が印加されてから該圧力制御部の駆動によって圧力変化が発生するまでには、応答遅延が生じる。このため、従来技術では、この応答遅延によって、メニスカス圧力を一定に保つことが困難となり、吐出安定性を損なうことが課題となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって吐出安定性の向上を図る事を目的とする。
上述した課題を解決するために、液体吐出装置は、液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドに連通し前記液体を貯留する第1のタンクと、前記第1のタンクに連通し気体を保持する第2のタンクと、前記第2のタンクの圧力を測定する圧力測定部と、
前記圧力測定部の測定結果に基づいて前記第2のタンクの圧力を制御する、応答速度の異なる複数の圧力制御部と、を備える。
本発明によれば、吐出安定性の向上を図ることができる、という効果を奏する。
図1は、第1の実施の形態の液体吐出装置の一例を示す模式図である。 図2は、第1の実施の形態の液体吐出装置の機能ブロック図の一例である。 図3は、第1の実施の形態の液体吐出装置で実行する圧力制御の手順の一例を示す、フローチャートである。 図4は、従来の比較液体吐出装置の一例を示す模式図である。 図5は、比較液体吐出装置における圧力測定部の測定結果の一例を示す模式図である。 図6は、第1の実施の形態の液体吐出装置における、圧力測定部の測定結果の一例を示す模式図である。 図7は、第2の実施の形態の液体吐出装置の一例を示す模式図である。 図8は、第2の実施の形態の液体吐出装置における、圧力測定部の測定結果の一例を示す模式図である。 図9は、第3の実施の形態の液体吐出装置の一例を示す模式図である。 図10は、第3の実施の形態の液体吐出装置で実行する圧力制御の手順の一例を示す、フローチャートである。 図11は、第3の実施の形態の液体吐出装置における、圧力測定部の測定結果の一例を示す模式図である。 図12は、第4の実施の形態の圧力制御部の一例を示す模式図である。 図13は、第4の実施の形態に係る、測定結果と時間との関係の一例を示す線図である。 図14は、第4の実施の形態の圧力測定部の測定結果の一例を示す模式図である。 図15は、第5の実施の形態の液体吐出装置の一例を示す模式図である。 図16は、変形例1の液体吐出装置の圧力測定部の測定結果の一例を示す模式図である。 図17は、変形例2の液体吐出装置10の圧力測定部の測定結果の一例を示す模式図である。 図18は、比較例2の第2のタンクの圧力の測定結果の一例を示す模式図である。 図19は、比較例3の第2のタンクの圧力の測定結果の一例を示す模式図である。 図20は、実施例および比較例の、圧力変動最大値と吐出から定常状態に至るまでの時間を示す図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る液体吐出装置、および液体吐出方法の実施の形態を詳細に説明する。
なお、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施の形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換および変更を行うことができる。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態に係る液体吐出装置10の一例を示す模式図である。
液体吐出装置10は、液体吐出ヘッド12と、第1のタンク14と、第2のタンク16と、圧力測定部18と、圧力制御部23と、制御部100と、を備える。
液体吐出ヘッド12は、液体36を吐出する公知の吐出ヘッドである。液体吐出ヘッド12は、液室に貯留された液体36を、液室に連通するノズルから吐出する。液室には、圧電素子などの電気機械変換素子が設けられている。印加電圧に応じて電気機械変換素子が駆動することで、液室内の圧力が変化し、液室内の液体36がノズルを介して吐出される。液体吐出ヘッド12は、ノズルと、ノズルに連通された液室と、液室の圧力を変化させる電気機械変換素子と、の組を複数備える。このため、液体吐出ヘッド12は、複数のノズルの各々に対応する電気機械変換素子の駆動によって、複数のノズルの各々から液体36を吐出可能な構成である。
液体36は、画像形成に用いる液体(例えば、インク)や、三次元造形物を造形するための造形液である。液体36としてインクを用いることで、液体吐出ヘッド12のノズルからインク滴が吐出され、画像が形成される。すなわち、液体36としてインクを用いることで、液体吐出装置10は画像形成装置として機能する。また、液体36として造形液を用いることで、液体吐出装置10は、三次元造形物の造形装置として機能する。
液体吐出装置10は、加圧機構Pと、減圧機構Dと、を備える。加圧機構Pおよび減圧機構Dは、液体吐出ヘッド12から吐出される液体36のメニスカス圧力の変化を抑制するための機構である。加圧機構Pは、液体吐出ヘッド12に供給される液体36の圧力を調整する。減圧機構Dは、液体吐出ヘッド12から排出される液体36の圧力を調整する。
加圧機構Pおよび減圧機構Dは、それぞれ、第1のタンク14と、第2のタンク16と、圧力測定部18と、圧力制御部23と、を備える。
第1のタンク14は、液体吐出ヘッド12に連通し、液体36を貯留するタンクである。第1のタンク14は、連結経路30を介して液体吐出ヘッド12に連通されている。
詳細には、加圧機構Pは、第1のタンク14として、第1のタンク14Aを備える。また、減圧機構Dは、第1のタンク14として、第1のタンク14Bを備える。なお、第1のタンク14Aおよび第1のタンク14Bを総称して説明する場合には、単に、第1のタンク14と称して説明する。
第1のタンク14Aは、液体36を貯留し、連結経路30Aを介して液体吐出ヘッド12に連通されている。連結経路30Aは、連結経路30の一例である。連結経路30は、液体36を流通させるための管である。第1のタンク14Aに貯留された液体36は、連結経路30Aを介して液体吐出ヘッド12に供給される。
第1のタンク14Bは、連結経路30Bを介して液体吐出ヘッド12に連通されている。連結経路30Bは、連結経路30の一例である。第1のタンク14Aから液体吐出ヘッド12に供給された液体36は、連結経路30Bを介して第1のタンク14Bに排出される。
第1のタンク14Aと第1のタンク14Bとの間には、第1のタンク14Aと第1のタンク14Bとを連通する連結経路31が設けられている。第1のタンク14Bに貯留された液体36は、ポンプなどの循環機構によって第1のタンク14Aへ供給される。このように、本実施の形態では、第1のタンク14A、液体吐出ヘッド12、第1のタンク14B、および第1のタンク14A、のこの順に、液体36が循環可能な構成とされている(矢印X1、矢印X2、矢印X3、矢印X4参照)。なお、この液体36の循環速度は限定されない。例えば、液体36の循環速度は、10mL/minである。
第2のタンク16は、第1のタンク14に連通し、気体38を保持するタンクである。本実施の形態では、第2のタンク16と第1のタンク14とは、連結経路32を介して連通されている。連結経路32は、気体38を流通させるための管である。
詳細には、加圧機構Pは、第2のタンク16として、第2のタンク16Aを備える。また、減圧機構Dは、第2のタンク16として、第2のタンク16Bを備える。なお、第2のタンク16Aおよび第2のタンク16Bを総称して説明する場合には、単に、第2のタンク16と称して説明する。
第2のタンク16Aは、気体38を保持する。第2のタンク16Aは、気体38を流通させるための連結経路32Aを介して第1のタンク14Aに連通されている。また、第2のタンク16Aは、気体38を流通させるための連結経路34Aを介して、圧力制御部23に接続されている。連結経路34Aは、連結経路34の一例である。
圧力制御部23による制御によって、第2のタンク16A内の気体38の圧力が加圧されることで、第1のタンク14A内の液体36に圧力が加えられる。この加圧制御により、第1のタンク14A内の液体36が連結経路30Aを介して液体吐出ヘッド12へ供給され、加圧された液体36が液体吐出ヘッド12へ供給される。
第2のタンク16Bは、気体38を保持する。第2のタンク16Bは、気体38を流通させるための連結経路32Bを介して第1のタンク14Bに連通されている。また、第2のタンク16Bは、気体38を流通させるための連結経路34Bを介して、圧力制御部23に接続されている。連結経路34Bは、連結経路34の一例である。
圧力制御部23による制御によって、第2のタンク16B内の気体38の圧力が減圧されることで、第1のタンク14B内が減圧される。この減圧制御により、液体吐出ヘッド12から第1のタンク14Bへ排出される液体36が減圧される。
圧力測定部18は、第2のタンク16の圧力を測定する。本実施の形態では、圧力測定部18は、第1のタンク14と第2のタンク16とを連通する連結経路32内の気体38の圧力を測定することで、第2のタンク16の圧力を測定する。
詳細には、加圧機構Pは、圧力測定部18として圧力測定部18Aを備える。圧力測定部18Aは、連結経路32A内の気体38の圧力を測定することで、第2のタンク16Aの圧力を測定する。そして、圧力測定部18Aは、測定結果を制御部100へ出力する。本実施の形態では、圧力測定部18Aは、所定時間ごとに時系列で連結経路32A内の圧力を測定し、測定するごとに、測定結果を順次制御部100へ出力する。
減圧機構Dは、圧力測定部18として、圧力測定部18Bを備える。圧力測定部18Bは、連結経路32B内の気体38の圧力を測定することで、第2のタンク16Bの圧力を測定する。そして、圧力測定部18Bは、測定結果を制御部100へ出力する。本実施の形態では、圧力測定部18Bは、所定時間ごとに時系列で連結経路32B内の圧力を測定し、測定するごとに、測定結果を順次制御部100へ出力する。
なお、圧力測定部18は、第1のタンク14内の気体38の圧力を測定し、該圧力を、第2のタンク16の圧力として測定してもよい。また、圧力測定部18は、第2のタンク16内の気体38の圧力を測定し、該圧力を、第2のタンク16の圧力として測定してもよい。
次に、圧力制御部23について説明する。圧力制御部23は、第2のタンク16の圧力を制御する。言い換えると、圧力制御部23は、第2のタンク16内の気体38の圧力を制御する。すなわち、圧力制御部23は、第2のタンク16の圧力を制御することで、第2のタンク16、および第1のタンク14の圧力が略一定となるように制御する。詳細には、圧力制御部23は、圧力制御により、液体吐出ヘッド12の加圧機構P側と減圧機構D側の双方の圧力を、略一定となるように制御する。
圧力制御部23は、印加された駆動電圧に応じて、加圧または減圧を行うための駆動機構を備えている。駆動機構は、例えば、公知のポンプ機構等であるが、これに限定されない。圧力制御部23は、駆動機構に印加する駆動電圧などを調整することで、加圧の程度や減圧の程度を調整可能である。圧力制御部23は、例えば、ダイヤグラムポンプである。
本実施の形態では、液体吐出装置10は、1つの第2のタンク16に対して、複数の圧力制御部23を備える。複数の圧力制御部23は、連結経路34を介して第2のタンク16に連通されている。連結経路34は、気体38を流通させるための管である。
圧力制御部23は、圧力測定部18による第2のタンク16Aの圧力の測定結果に基づいて、第2のタンク16の圧力を制御する。1つの第2のタンク16に対して設けられた複数の圧力制御部23は、互いに応答速度が異なる。
応答速度とは、圧力制御部23が測定結果を受信してから、圧力制御部23が駆動機構を駆動して第2のタンク16内の気体38の圧力制御が開始されるまで、に要する時間を示す。応答速度が速い、とは、この時間が短い事を示す。また、応答速度が遅い、とは、この時間が長い事を示す。
本実施の形態では、液体吐出装置10は、1つの第2のタンク16に対して、2つの圧力制御部23を備える形態を一例として説明する。1つの第2のタンク16に対して設けられた2つの圧力制御部23は、第1の圧力制御部20と、第2の圧力制御部22と、に分類される。なお、1つの第2のタンク16に対して、3つ以上の圧力制御部23が設けられていてもよい。この場合、これらの複数の圧力制御部23の内の少なくとも2以上が、互いに異なる応答速度であればよい。
第1の圧力制御部20は、第1の応答速度の圧力制御部23である。第2の圧力制御部22は、第2の応答速度の圧力制御部23である。第2の応答速度は、第1の応答速度未満である。このため、第1の圧力制御部20は、応答速度の速い圧力制御部23であり、第2の圧力制御部22は、応答速度の遅い圧力制御部23である。
第1の圧力制御部20は、第2の圧力制御部22より応答速度の速い圧力制御部23であればよい。第2の圧力制御部22は、例えば、ダイヤグラムポンプである。また、第1の圧力制御部20は、例えば、ダイヤグラムポンプより応答速度の速い圧力制御部23である。
なお、第1の応答速度および第2の応答速度は、予め定めればよい。また第1の応答速度および第2の応答速度の少なくも一方は、所定の応答速度の範囲を示すものであってもよい。
詳細には、加圧機構Pは、複数の圧力制御部23として、第1の圧力制御部20Aと、第2の圧力制御部22Aと、を備える。減圧機構Dは、複数の圧力制御部23として、第1の圧力制御部20Bと、第2の圧力制御部22Bと、を備える。なお、第1の圧力制御部20Aおよび第1の圧力制御部20Bを総称して説明する場合には、単に第1の圧力制御部20と称して説明する。同様に、第2の圧力制御部22Aおよび第2の圧力制御部22Bを総称して説明する場合には、単に、第2の圧力制御部22と称して説明する。
第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aは、連結経路34Aを介して第2のタンク16Aに連通されている。第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aは、各々、圧力測定部18Aから受付けた第2のタンク16Aの圧力の測定結果に基づいて、第2のタンク16A内を加圧することで、第2のタンク16Aの圧力を制御する。
詳細には、第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aは、第2のタンク16Aの圧力の測定結果に基づいて、第2のタンク16Aの圧力が予め定めた第1の圧力値となるように、第2のタンク16A内を加圧制御する。この第1の圧力値には、液体吐出ヘッド12から吐出される液体36のメニスカス圧力を略一定に調整するための値を、予め設定すればよい。なお、第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aの各々が、これらに連通した第2のタンク16Aを制御する期間の少なくとも一部は、重複していてもよい。
同様に、第1の圧力制御部20Bおよび第2の圧力制御部22Bは、第2のタンク16Bの圧力の測定結果に基づいて、第2のタンク16Bの圧力が予め定めた第2の圧力値となるように、第2のタンク16B内を減圧制御する。この第2の圧力値としては、液体吐出ヘッド12から吐出される液体36のメニスカス圧力を略一定に調整するための値を、予め設定すればよい。なお、第1の圧力制御部20Bおよび第2の圧力制御部22Bの各々が、これらに連通した第2のタンク16Bを制御する期間の少なくとも一部は、重複していてもよい。
また、加圧機構Pの第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aと、減圧機構Dの第1の圧力制御部20Bおよび第2の圧力制御部22Bと、は、各々に対応する圧力測定部18(圧力測定部18A、圧力測定部18B)から受付けた測定結果に基づいて圧力制御を行えばよい。このため、加圧機構Pの第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aと、減圧機構Dの第1の圧力制御部20Bおよび第2の圧力制御部22Bとは、各々独立して、各々に対応する第2のタンク16(第2のタンク16A、第2のタンク16B)内の圧力を制御してもよく、また、同じタイミングとなるようにタイミングを調整して圧力制御を行ってもよい。
制御部100は、液体吐出装置10に設けられた各機器を制御する。本実施の形態では、制御部100は、圧力測定部18の測定結果に基づいて圧力制御部23が圧力制御を実行するように、圧力制御部23を制御する。詳細には、制御部100は、圧力測定部18から受付けた測定結果を、圧力制御部23へ出力する。具体的には、制御部100は、圧力測定部18Aから受付けた測定結果を、第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aへ出力する。また、制御部100は、圧力測定部18Bから受付けた測定結果を、第1の圧力制御部20Bおよび第2の圧力制御部22Bへ出力する。
図2は、液体吐出装置10の機能ブロック図の一例である。
液体吐出装置10の制御部100は、主制御部100Aと、NVRAM104と、ホストI/F113と、ASIC105と、I/O106と、印刷制御部107と、圧力系制御部108と、がバスを介して接続されている。
主制御部100Aは、CPU101、ROM102、およびRAM103を含む。ホストI/F113は、プリンタドライバ109と通信する通信インターフェイスである。プリンタドライバ109は、画像データや造形データなどの画像形成や造形に用いるデータを、制御部100へ出力する。制御部100の印刷制御部107は、画像データや造形データなどのデータをヘッドドライバ110へ出力することで、液体吐出ヘッド12による画像形成や造形のためのデータを出力する。ヘッドドライバ110は、液体吐出ヘッド12を駆動制御する駆動ICである。
I/O106は、圧力測定部18や液体吐出装置10に設けられた各種のセンサ群112と通知する。操作パネル111は、主制御部100Aに接続されている。操作パネル111は、ユーザによる操作指示を受付けると共に、各種情報を表示する。
圧力系制御部108は、圧力測定部18から受付けた、第2のタンク16の圧力の測定結果を、圧力制御部23へ出力する。圧力系制御部108は、圧力測定部18から時系列で測定結果を順次受付け、受付けるごとに、受付けた測定結果を圧力制御部23へ出力する。
次に、本実施の形態の液体吐出装置10で実行される圧力制御の手順の一例を説明する。
図3は、液体吐出装置10で実行する圧力制御の手順の一例を示す、フローチャートである。なお、図3では、加圧機構Pにおける、液体吐出処理の手順を一例として説明する。
まず、制御部100が、圧力測定部18Aから第2のタンク16Aの圧力の測定結果を取得する(ステップS200)。制御部100は、取得した圧力の測定結果を圧力制御部23、すなわち、第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aへ出力する(ステップS202)。
圧力の測定結果を受付けた第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aは、各々、受付けた測定結果に応じた制御値を算出する(ステップS204)。
詳細には、第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aは、各々、ステップS202で受付けた測定結果に基づいて、第2のタンク16Aの圧力が予め定めた第1の圧力値となるように、第2のタンク16A内を加圧制御するための制御値を算出する。
制御値は、例えば、第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aの各々が、圧力制御のための駆動を実行するために用いる電圧の電圧値、および電圧の印加時間、の少なくとも一方によって表される。
そして、第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aは、ステップS204で各々が算出した制御値を用いて、第2のタンク16Aを圧力制御する(ステップS206)。詳細には、ステップS206では、第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aは、ステップS204で各々が算出した制御値によって表される電圧値の電圧を、圧力制御のための駆動機構を駆動するための駆動電圧として用いることで、第2のタンク16Aを加圧する。このとき、制御値が電圧の印加時間を示す場合には、第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aは、算出した電圧値の駆動電圧を、算出した駆動時間、駆動機構に印加することで、第2のタンク16A内の気体38の圧力を制御する。そして、本ルーチンを終了する。
なお、減圧機構Dでも、図3に示す圧力制御と同様の処理を実行すればよい。
このように、第2のタンク16に設けられた、応答速度の異なる第1の圧力制御部20および第2の圧力制御部22によって、第2のタンク16の圧力が制御されることで、液体吐出ヘッド12から吐出される液体36のメニスカス圧力を略一定に調整するための圧力制御が実行される。
ここで、従来では、第2のタンク16などの1つのタンクに対して、1つの圧力制御部が接続されていた。
図4は、従来の比較液体吐出装置1000の一例を示す模式図である。比較液体吐出装置1000は、第2のタンク16に対して、1つのポンプ182を設けた点以外は、本実施の形態の液体吐出装置10(図1参照)と同様である。加圧機構Pでは、圧力測定部180Aが第1のタンク14Aの圧力を測定した測定結果を、ポンプ182Aへ出力する。ポンプ182Aは、第2のタンク16A内の気体38の加圧制御を実行する。同様に、減圧機構Dでは、圧力測定部180Bが、第1のタンク14Bの圧力を測定した測定結果を、ポンプ182Bへ出力する。ポンプ182Bは、第2のタンク16B内の加圧制御を実行する。ポンプ182(ポンプ182Aおよびポンプ182B)は、これらの圧力制御により、液体吐出ヘッド12の加圧機構P側および減圧機構D側の双方の圧力を、略一定となるように制御する。
ここで、ポンプ182(ポンプ182A、ポンプ182B)は、例えば、ダイヤグラムポンプなどの応答速度の遅い圧力制御部である。
比較液体吐出装置1000のように、1つの第2のタンク16に対して1つのポンプ182が設けられた構成であると、ポンプ182が測定結果を受付けてから圧力制御が開始されるまでの期間に、液体吐出ヘッド12に供給される液体36に圧力変化が生じる。
図5は、比較液体吐出装置1000における、圧力測定部180の測定結果の一例を示す模式図である。なお、比較液体吐出装置1000の測定結果を、比較例1として示した。図6は、液体吐出装置10における、圧力測定部18の測定結果の一例を示す模式図である。なお、液体吐出装置10の測定結果を、実施例1として示した。
なお、図5および図6は、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数を10kHzとして吐出を行ったときの、第2のタンク16の圧力の測定結果を示す線図である。図5および図6中、縦軸は、圧力測定部180または圧力測定部18の圧力の測定結果を示し、横軸は時間を示す。また、図5および図6では、液体吐出ヘッド12が吐出を開始した瞬間の時刻を時間の原点とした。
図5および図6に示すように、比較液体吐出装置1000および液体吐出装置10の各々において、第2のタンク16の圧力は、圧力変動を示すピークを過ぎると、圧力変動前の圧力に戻る。しかし、本実施の形態の液体吐出装置10における第2のタンク16の圧力変動は(図6参照)、比較液体吐出装置1000における第2のタンク16の圧力変動(図5参照)に比べて、圧力変動のピーク後に圧力変動前の圧力に戻るまでの時間が短い、という結果が得られた。
以上説明したように、本実施の形態の液体吐出装置10は、液体36を吐出する液体吐出ヘッド12と、第1のタンク14と、第2のタンク16と、圧力測定部18と、複数の圧力制御部23と、を備える。第1のタンク14は、液体吐出ヘッド12に連通し液体36を貯留する。第2のタンク16は、第1のタンク14に連通し、気体38を保持する。また、液体吐出装置10は、圧力測定部18の測定結果に基づいて第2のタンク16の圧力を制御する、応答速度の異なる複数の圧力制御部23を備える。
このように、本実施の形態の液体吐出装置10では、1つの第2のタンク16に対して、応答速度の異なる複数の圧力制御部23が、該第2のタンク16の圧力制御を行う。
このため、圧力制御部23の応答遅延に起因する、吐出安定性を損なう事を抑制することができる。すなわち、図5および図6に示すように、本実施の形態の液体吐出装置10は、比較液体吐出装置1000に比べて、第2のタンク16の圧力変動のピーク後に圧力変動前の圧力に戻るまでの時間短縮を図ることができる。
従って、本実施の形態の液体吐出装置10では、液体吐出ヘッド12の吐出安定性の向上を図ることができる。
また、複数の圧力制御部23は、第1の応答速度の第1の圧力制御部20と、第1の応答速度未満の第2の応答速度の第2の圧力制御部22と、を含む。
また、本実施の形態の液体吐出方法は、液体36を吐出する液体吐出ヘッド12と、液体吐出ヘッド12に連通し液体36を貯留する第1のタンク14と、第1のタンク14に連通し気体38を保持する第2のタンク16と、を備えた液体吐出装置10で実行する液体吐出方法である。本実施の形態の液体吐出方法は、第2のタンク16の圧力を測定するステップと、応答速度の異なる複数の圧力制御部23によって、測定結果に基づいて第2のタンク16の圧力を制御するステップと、を含む。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、フィルタを更に備えた構成を説明する。
図7は、本実施の形態の液体吐出装置10Bの一例を示す模式図である。なお、第1の実施の形態の液体吐出装置10と同様の機能および構成には、同じ符号を付与し、詳細な説明を省略する場合がある。
液体吐出装置10Bは、第1のフィルタ40および第2のフィルタ42を更に備える点以外は、液体吐出装置10と同じ構成である。
第1のフィルタ40は、圧力測定部18の測定結果の高周波成分を、第2のタンク16に接続された複数の圧力制御部23(第1の圧力制御部20、第2の圧力制御部22)の内、第1の圧力制御部20へ供給する。すなわち、第1のフィルタ40は、ハイパスフィルタである。高周波成分は、測定結果を示す信号における、予め定めた所定周波数以上の周波数の成分であればよい。
詳細には、加圧機構Pの圧力測定部18Aと第1の圧力制御部20Aとの間には、第1のフィルタ40Aが設けられている。第1のフィルタ40Aは、第1のフィルタ40の一例である。第1のフィルタ40Aは、圧力測定部18Aから出力された測定結果の内、高周波成分のみを第1の圧力制御部20Aへ供給する。
同様に、減圧機構Dの圧力測定部18Bと第1の圧力制御部20Bとの間には、第1のフィルタ40Bが設けられている。第1のフィルタ40Bは、第1のフィルタ40の一例である。第1のフィルタ40Bは、圧力測定部18Bから出力された測定結果の内、高周波成分のみを第1の圧力制御部20Bへ供給する。
第2のフィルタ42は、圧力測定部18の測定結果の低周波成分を、第2のタンク16に接続された複数の圧力制御部23(第1の圧力制御部20、第2の圧力制御部22)の内、第2の圧力制御部22へ供給する。すなわち、第2のフィルタ42は、ローパスフィルタである。低周波成分は、測定結果を示す信号における、上記所定周波数未満の周波数の成分であればよい。
詳細には、加圧機構Pの圧力測定部18Aと第2の圧力制御部22Aとの間には、第2のフィルタ42Aが設けられている。第2のフィルタ42Aは、第2のフィルタ42の一例である。第2のフィルタ42Aは、圧力測定部18Aから出力された測定結果の内、低周波成分のみを第2の圧力制御部22Aへ供給する。
同様に、減圧機構Dの圧力測定部18Bと第2の圧力制御部22Bとの間には、第2のフィルタ42Bが設けられている。第2のフィルタ42Bは、第2のフィルタ42の一例である。第2のフィルタ42Bは、圧力測定部18Bから出力された測定結果の内、低周波成分のみを第2の圧力制御部22Bへ供給する。
このように、本実施の形態の液体吐出装置10Bには、圧力測定部18と第1の圧力制御部20との間に第1のフィルタ40が設けられ、圧力測定部18と第2の圧力制御部22との間に第2のフィルタ42が設けられている。
このため、圧力測定部18が、第2のタンク16の圧力の測定結果を、該第2のタンク16の圧力を制御する第1の圧力制御部20および第2の圧力制御部22へ出力したと想定する。すると、該測定結果の内、高周波成分のみが第1のフィルタ40を介して第1の圧力制御部20へ出力され、低周波成分のみが第2のフィルタ42を介して第2の圧力制御部22へ出力される。
このため、圧力測定部18によって検出された第2のタンク16の圧力の測定結果の内、急激な圧力変化を示す高周波成分が、応答速度の速い第1の圧力制御部20へ出力される。また、圧力測定部18によって検出された第2のタンク16の圧力の測定結果の内、ゆるやかな圧力変化を示す低周波成分が、応答速度の遅い第2の圧力制御部22へ出力される。
このため、本実施の形態の液体吐出装置10Bでは、上記第1の実施の形態の液体吐出装置10の効果に加えて、吐出安定性の向上を更に図ることできる。
図8は、液体吐出装置10Bにおける、圧力測定部18の測定結果の一例を示す模式図である。なお、液体吐出装置10Bの測定結果を、実施例2として示した。なお、図8は、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数を10kHzとして吐出を行ったときの、第2のタンク16の圧力の測定結果を示す線図である。図8中、縦軸は、圧力測定部18の圧力の測定結果を示し、横軸は時間を示す。また、図8では、液体吐出ヘッド12が吐出を開始した瞬間の時刻を時間の原点とした。
図8に示すように、本実施の形態の液体吐出装置10Bにおける第2のタンク16の圧力変動は(図8参照)、比較液体吐出装置1000における第2のタンク16の圧力変動(図5参照)に比べて、圧力変動のピーク後に圧力変動前の圧力に戻るまでの時間が短い、という結果が得られた。また、本実施の形態の液体吐出装置10Bにおける第2のタンク16の圧力変動(図8参照)は、第1のフィルタ40および第2のフィルタ42を備えない構成の第1の実施の形態の液体吐出装置10に比べて(図6参照)、圧力変動のピークの前後の圧力変動が、更に抑制された。
(第3の実施の形態)
本実施の形態では、切替部によって第1の圧力制御部20と第2の圧力制御部22とを切替える形態を説明する。
図9は、本実施の形態の液体吐出装置10Cの一例を示す模式図である。なお、第1の実施の形態の液体吐出装置10と同様の機能および構成には、同じ符号を付与し、詳細な説明を省略する場合がある。
液体吐出装置10Cは、切替部44および切替制御部46を更に備え、制御部100に代えて制御部100Cを備える点以外は、第1の実施の形態の液体吐出装置10と同じ構成である。
切替部44は、複数の圧力制御部23の内の少なくとも1つに、測定結果を選択的に出力する。切替制御部46は、前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上の場合、第1の圧力制御部20に今回の測定結果を出力し、差が閾値未満の場合、第2の圧力制御部22に今回の前記測定結果を出力するように、切替部44を制御する。
詳細には、加圧機構Pおよび減圧機構Dの各々が、切替部44および切替制御部46を備える。
加圧機構Pの切替部44Aは、圧力測定部18Aと圧力制御部23との間に設けられている。切替部44Aは、切替部44の一例である。切替部44Aは、圧力測定部18Aと第1の圧力制御部20Aとが接続された状態、または、圧力測定部18Aと第2の圧力制御部22Aとが接続された状態、となるように、接続状態を切替えるスイッチである。
切替部44Aが、第1の圧力制御部20Aと圧力測定部18Aとが接続された状態に接続状態を切替えることで、圧力測定部18Aから出力された測定結果が第1の圧力制御部20Aへ出力される。切替部44Aが、第2の圧力制御部22Aと圧力測定部18Aとが接続された状態に接続状態を切替えることで、圧力測定部18Aから出力された測定結果が第2の圧力制御部22Aへ出力される。
切替制御部46Aは、制御部100Cを介して圧力測定部18Aから、第2のタンク16Aの圧力の測定結果を受付ける。切替制御部46Aは、第2のタンク16Aの圧力の前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上の場合、圧力測定部18Aと第1の圧力制御部20Aとが接続された状態となるように、切替部44Aを制御する。この閾値は、予め定めればよい。一方、切替制御部46Aは、第2のタンク16Aの圧力の前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値未満の場合、圧力測定部18Aと第2の圧力制御部22Aとが接続された状態となるように、切替部44Aを制御する。
このため、第2のタンク16Aの圧力の前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上の場合には、圧力測定部18Aから第1の圧力制御部20Aへ測定結果が出力される。また、第2のタンク16Aの圧力の前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値未満の場合には、圧力測定部18Aから第2の圧力制御部22Aへ測定結果が出力される。
同様に、減圧機構Dの切替部44Bは、圧力測定部18Bと圧力制御部23との間に設けられている。切替部44Bは、切替部44の一例である。切替部44Bは、圧力測定部18Bと第1の圧力制御部20Bとが接続された状態、または、圧力測定部18Bと第2の圧力制御部22Bとが接続された状態、となるように、接続状態を切替えるスイッチである。
切替部44Bが、第1の圧力制御部20Bと圧力測定部18Bとが接続された状態に接続状態を切替えることで、圧力測定部18Bから出力された測定結果が第1の圧力制御部20Bへ出力される。切替部44Bが、第2の圧力制御部22Bと圧力測定部18Bとが接続された状態に接続状態を切替えることで、圧力測定部18Bから出力された測定結果が第2の圧力制御部22Bへ出力される。
切替制御部46Bは、制御部100Cを介して圧力測定部18Bから、第2のタンク16Bの圧力の測定結果を受付ける。切替制御部46Bは、前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上の場合、圧力測定部18Bと第1の圧力制御部20Bとが接続された状態となるように、切替部44Bを制御する。この閾値は、予め定めればよい。一方、切替制御部46Bは、前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値未満の場合、圧力測定部18Bと第2の圧力制御部22Bとが接続された状態となるように、切替部44Bを制御する。
このため、第2のタンク16Bの圧力の前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上の場合には、圧力測定部18Bから第1の圧力制御部20Bへ測定結果が出力される。また、第2のタンク16Bの圧力の前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値未満の場合には、圧力測定部18Bから第2の圧力制御部22Bへ測定結果が出力される。
制御部100Cは、液体吐出装置10Cに設けられた各機器を制御する。本実施の形態では、制御部100Cは、圧力測定部18の測定結果を、切替制御部46へ出力する。
次に、本実施の形態の液体吐出装置10Cで実行される圧力制御の手順の一例を説明する。
図10は、液体吐出装置10Cで実行する圧力制御の手順の一例を示す、フローチャートである。なお、図10では、加圧機構Pにおける、液体吐出処理の手順を一例として説明する。
まず、制御部100Cが、圧力測定部18Aから第2のタンク16Aの圧力の測定結果を取得する(ステップS300)。制御部100Cは、取得した圧力の測定結果を切替制御部46Aへ出力する。切替制御部46Aは、前回の第2のタンク16Aの圧力の測定結果と、今回の第2のタンク16Aの圧力の測定結果との差を算出する(ステップS302)。なお、ステップS302の処理は、制御部100Cが実行してもよい。
次に、切替制御部46Aは、ステップS302で算出した差が閾値以上であるか否かを判断する(ステップS304)。差が閾値以上である場合(ステップS304:Yes)、ステップS306へ進む。
ステップS306では、切替制御部46Aは、第1の圧力制御部20Aを有効とし、第2の圧力制御部22Aを無効に切替えるように、切替部44Aを制御する(ステップS306)。具体的には、切替制御部46Aは、圧力測定部18Aと第1の圧力制御部20Aとが接続された状態となるように、切替部44Aを制御する。
次に、制御部100Cは、ステップS300で取得した測定結果を第1の圧力制御部20Aへ出力する(ステップS308)。ステップS306の処理によって、圧力測定部18Aと圧力制御部23との接続状態が、圧力測定部18Aと第1の圧力制御部20Aとが接続された状態となるように切り替えられる。このため、圧力測定部18Aから出力された測定結果は、第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aの内、第1の圧力制御部20Aに選択的に出力される(ステップS308)。
次に、第1の圧力制御部20Aは、受付けた測定結果に応じた制御値を算出する(ステップS310)。ステップS310の処理は、上記ステップS204(図3参照)と同様である。
次に、第1の圧力制御部20Aは、ステップS310で算出した制御値を用いて、第2のタンク16Aを圧力制御する(ステップS312)。そして、本ルーチンを終了する。
一方、ステップS304で、差が閾値未満であると判断した場合(ステップS304:No)、ステップS314へ進む。
ステップS314では、切替制御部46Aは、第2の圧力制御部22Aを有効とし、第1の圧力制御部20Aを無効に切替えるように、切替部44Aを制御する(ステップS314)。具体的には、切替制御部46Aは、圧力測定部18Aと第2の圧力制御部22Aとが接続された状態となるように、切替部44Aを制御する。
次に、制御部100Cは、ステップS300で取得した測定結果を第2の圧力制御部22Aへ出力する(ステップS316)。ステップS316の処理によって、圧力測定部18Aと圧力制御部23との接続状態が、圧力測定部18Aと第2の圧力制御部22Aとが接続された状態となるように切り替えられる。このため、圧力測定部18Aから出力された測定結果は、第1の圧力制御部20Aおよび第2の圧力制御部22Aの内、第2の圧力制御部22Bに選択的に出力される(ステップS316)。
次に、第2の圧力制御部22Aは、受付けた測定結果に応じた制御値を算出する(ステップS318)。ステップS318の処理は、上記ステップS204(図3参照)と同様である。
次に、第2の圧力制御部22Aは、ステップS318で算出した制御値を用いて、第2のタンク16Aを圧力制御する(ステップS320)。そして、本ルーチンを終了する。
なお、減圧機構Dでも、図10に示す圧力制御と同様の処理を実行すればよい。
図11は、液体吐出装置10Cにおける、圧力測定部18の測定結果の一例を示す模式図である。なお、液体吐出装置10Cの測定結果を、実施例3として示した。なお、図11は、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数を10kHzとして吐出を行ったときの、第2のタンク16の圧力の測定結果を示す線図である。図11中、縦軸は、圧力測定部18の圧力の測定結果を示し、横軸は時間を示す。また、図11では、液体吐出ヘッド12が吐出を開始した瞬間の時刻を時間の原点とした。
図11に示すように、本実施の形態の液体吐出装置10Cにおける第2のタンク16の圧力変動は(図11参照)、比較液体吐出装置1000における第2のタンク16の圧力変動(図5参照)に比べて、圧力変動のピーク後に圧力変動前の圧力に戻るまでの時間が短い、という結果が得られた。また、本実施の形態の液体吐出装置10Cにおける第2のタンク16の圧力変動(図11参照)は、第1の圧力制御部20と第2の圧力制御部22の切替を行わない第1の実施の形態の液体吐出装置10に比べて(図6参照)、圧力変動のピークの前後の圧力変動が、更に抑制され、圧力制御の安定性が向上した。
以上説明したように、本実施の形態の液体吐出装置10Cは、切替部44が、複数の圧力制御部23の内の少なくとも1つに、第2のタンク16の圧力の測定結果を選択的に出力する。切替制御部46は、前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上の場合、第1の圧力制御部20に今回の前記測定結果を出力し、差が前記閾値未満の場合、第2の圧力制御部22に今回の測定結果を出力するように、切替部44を制御する。
従って、本実施の形態の液体吐出装置10Cは、上記実施の形態の効果に加えて、液体吐出ヘッド12の吐出安定性の向上を更に図ることができる。
(第4の実施の形態)
本実施の形態では、弁を備えた構成の圧力制御部23を用いる場合を説明する。
図12は、本実施の形態の圧力制御部21の一例を示す模式図である。圧力制御部21は、圧力制御部23(第1の圧力制御部20、第1の圧力制御部20A、第1の圧力制御部20B、第2の圧力制御部22、第2の圧力制御部22A、第2の圧力制御部22B)の一例である。
上記実施の形態では、第2のタンク16の圧力を制御する、応答速度の異なる複数の圧力制御部23は、例えば、ダイヤグラムポンプである場合を一例として説明した。
しかし、第2のタンク16の圧力を制御する複数の圧力制御部23の内、少なくとも第1の圧力制御部20は、ポンプ47と、圧力レギュレータ48と、電磁弁49と、を備えた構成の圧力制御部21であってもよい。
ポンプ47は、第2のタンク16に連結経路53を介して連通されている。圧力レギュレータ48は、連結経路53における、第2のタンク16とポンプ47との間に設置されている。電磁弁49は、連結経路53における、第2のタンク16と圧力レギュレータ48との間に接続されている。
液体吐出装置10における加圧機構Pおよび減圧機構Dの少なくとも一方における、複数の圧力制御部23の内の少なくとも第1の圧力制御部20が、図12に示す圧力制御部21の構成であればよい。すなわち、圧力制御部23の内、応答速度の速い第1の圧力制御部20が、図12に示す構成の圧力制御部21であることが好ましい。
ポンプ47は、連結経路53を介して第2のタンク16を一定の圧力で加圧または減圧する。
加圧機構Pを例に挙げて説明する。この場合、加圧機構Pに設けられたポンプ47は、第2のタンク16Aを一定の圧力で加圧する。圧力レギュレータ48は、ポンプ47から第2のタンク16Aへ加えられる圧力を高圧に一定に保つ。電磁弁49は、制御部100によって制御される。制御部100は、電磁弁49の開閉を制御することで、ポンプ47から第2のタンク16Aへ加えられる圧力を制御する。
減圧機構Dについても同様に、減圧機構Dに設けられたポンプ47は、第2のタンク16Bを一定の圧力で減圧する。圧力レギュレータ48は、ポンプ47へ気体38を吸引する圧力を一定に保つ。電磁弁49は、制御部100によって制御される。制御部100は、電磁弁49の開閉を制御することで、第2のタンク16Bの圧力を制御する。
この場合、第1の実施の形態と同様に、圧力制御部21の構成とされた第1の圧力制御部20Aは、第2のタンク16Aの測定結果に基づいて、第2のタンク16Aの圧力が予め定めた第1の圧力値となるように、第2のタンク16A内を加圧制御するための制御値を算出する。但し、制御値は、電磁弁49の開閉時間によって表されるものであればよい。
また、同様に、圧力制御部21の構成とされた第1の圧力制御部20Bは、第2のタンク16Bの測定結果に基づいて、第2のタンク16Bの圧力が予め定めた第1の圧力値となるように、第2のタンク16B内を加圧制御するための制御値を算出する。但し、制御値は、電磁弁49の開閉時間によって表されるものであればよい。
このように、第1の圧力制御部20および第2の圧力制御部22の内、少なくとも一方を、電磁弁49を備えた構成の圧力制御部21とする。そして、圧力制御部21は、電磁弁49の開閉の制御により、第2のタンク16の圧力制御を行う。
電磁弁49の応答速度は、ポンプ47の応答速度に比べて早い。このため、第1の圧力制御部20の応答速度を、より高速とすることができる。
このため、本実施の形態の液体吐出装置10は、ポンプ47では制御することの困難であった高速な圧力変化に対応することができ、上記実施の形態の効果に加えて、吐出安定性の更なる向上を図ることができる。
図13は、圧力測定部18が測定した測定結果を示す圧力と、時間と、の関係の一例を示す線図である。図13中、線図50は、第1の圧力制御部20を図12に示す電磁弁49を備えた圧力制御部21とし、第2の圧力制御部22をダイヤグラムポンプで構成した場合の、測定結果(圧力)と時間との関係を示す線図である。線図51は、圧力制御部21と第2の圧力制御部22の双方を、ダイヤグラムポンプで構成した場合の、測定結果(圧力)と時間との関係を示す線図である。線図52は、第2のタンク16の圧力制御を行わない場合の、第2のタンク16の圧力の測定結果と時間との関係を示す線図である。
図13に示すように、第1の圧力制御部20を圧力制御部21で構成した場合(線図50)、第1の圧力制御部20および第2の圧力制御部22の双方をダイヤグラムで構成した場合(線図51)および圧力制御を行わない場合(線図52)に比べて、圧力変化の抑制を図ることができた。
図14は、本実施の形態の液体吐出装置10における、圧力測定部18の測定結果の一例を示す模式図である。なお、本実施の形態の液体吐出装置10の測定結果を、実施例4として示した。なお、図14は、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数を10kHzとして吐出を行ったときの、第2のタンク16の圧力の測定結果を示す線図である。図14中、縦軸は、圧力測定部18の圧力の測定結果を示し、横軸は時間を示す。また、図14では、液体吐出ヘッド12が吐出を開始した瞬間の時刻を時間の原点とした。
図14に示すように、第1の圧力制御部20および第2の圧力制御部22の内、第1の圧力制御部20を電磁弁49を備えた圧力制御部21とした場合の第2のタンク16の圧力変動は、上記実施の形態と比べて(図6、図8、図11)に比べて効果的に抑制されていた。また、実施例3(図11)に比べて、圧力変動のピーク後に圧力変動前の圧力に戻るまでの時間が更に短縮されていた。これば、電磁弁49の開閉制御による圧力制御は、ダイヤグラムポンプによる圧力制御に比べて、応答速度が速いためと考えられる。
以上説明したように、本実施の形態では、第2のタンク16の圧力を制御する複数の圧力制御部23の内、少なくとも第1の圧力制御部20が、ポンプ47と、圧力レギュレータ48と、電磁弁49と、を備えた構成の圧力制御部21である。
従って、本実施の形態の液体吐出装置10では、上記実施の形態の効果に加えて、更に、吐出安定性の向上を図ることができる。
(第5の実施の形態)
本実施の形態では、1つの第2のタンク16の圧力を制御する複数の圧力制御部23の内、応答速度の速い2以上の圧力制御部23が、加圧制御を行う圧力制御部23と、減圧制御を行う圧力制御部23と、に分類された形態を説明する。
図15は、本実施の形態の液体吐出装置10Eの一例を示す模式図である。なお、第1の実施の形態の液体吐出装置10と同様の機能および構成には、同じ符号を付与し、詳細な説明を省略する場合がある。
液体吐出装置10Eは、切替部56および切替制御部54を更に備え、制御部100に代えて制御部100Eを備える点以外は、第1の実施の形態の液体吐出装置10と同じ構成である。
また、液体吐出装置10Eは、1つの第2のタンク16に対して、3つの圧力制御部23を備える。詳細には、液体吐出装置10Eの加圧機構Pおよび減圧機構Dの各々が、3つの圧力制御部23を備える。
圧力制御部23は、2つの第1の圧力制御部20と、1つの第2の圧力制御部22と、を有する。また、本実施の形態では、2つの第1の圧力制御部20は、加圧制御部と減圧制御部とに分類される。
詳細には、加圧機構Pの第1の圧力制御部20Aは、加圧制御部20A1と、減圧制御部20A2と、から構成される。加圧制御部20A1は、第2のタンク16Aを加圧するように圧力制御する。減圧制御部20A2は、第2のタンク16Aを減圧するように圧力制御する。
すなわち、本実施の形態では、液体吐出装置10Eの加圧機構Pは、応答速度の速い第1の圧力制御部20Aとして、加圧制御部20A1と減圧制御部20A2とを備える。なお、加圧制御部20A1と減圧制御部20A2の応答速度は、第2の圧力制御部22Aより速ければよく、加圧制御部20A1と減圧制御部20A2の応答速度は同じであっても異なっていてもよい。
同様に、減圧機構Dの第1の圧力制御部20Bは、加圧制御部20B1と、減圧制御部20B2と、から構成される。加圧制御部20B1は、第2のタンク16Bを加圧するように圧力制御する。減圧制御部20B2は、第2のタンク16Bを減圧するように圧力制御する。
すなわち、本実施の形態では、液体吐出装置10Eの減圧機構Dは、応答速度の速い第1の圧力制御部20Bとして、加圧制御部20B1と減圧制御部20B2とを備える。なお、加圧制御部20B1と減圧制御部20B2の応答速度は、第2の圧力制御部22Bより速ければよく、加圧制御部20B1と減圧制御部20B2の応答速度は同じであっても異なっていてもよい。
切替部56は、複数の圧力制御部23の内の少なくとも1つに、測定結果を選択的に出力する。切替制御部54は、前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上の場合、第1の圧力制御部20に今回の測定結果を出力し、差が閾値未満の場合、第2の圧力制御部22に今回の前記測定結果を出力するように、切替部56を制御する。すなわち、切替部56および切替制御部54は、切替部44および切替制御部46と同様である。
詳細には、加圧機構Pおよび減圧機構Dの各々が、切替部56および切替制御部54を備える。
加圧機構Pの切替部56Aは、圧力測定部18Aと圧力制御部23との間に設けられている。切替部56Aは、切替部56の一例である。切替部56Aは、圧力測定部18Aと加圧制御部20A1とが接続された状態、圧力測定部18Aと減圧制御部20A2とが接続された状態、または、圧力測定部18Aと第2の圧力制御部22Aとが接続された状態、となるように、接続状態を切替えるスイッチである。
切替制御部54Aは、制御部100Eを介して圧力測定部18Aから、第2のタンク16Aの圧力の測定結果を受付ける。切替制御部54Aは、前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上の場合、圧力測定部18Aと第1の圧力制御部20Aとが接続された状態となるように、切替部44Aを制御する。この閾値は、予め定めればよい。
このとき、切替制御部54Aは、前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上であり、且つ、今回の測定結果が前回の測定結果より大きい(すなわち、圧力上昇の)場合、減圧制御部20A2へ測定結果を出力するように、切替部56Aを制御する。
また、切替制御部54Aは、前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上であり、且つ、今回の測定結果が前回の測定結果より小さい(すなわち、圧力低下の)場合、加圧制御部20A1へ測定結果を出力するように、切替部56Aを制御する。
このため、第2のタンク16Aの圧力の前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上であり、且つ、今回の測定結果が前回の測定結果より大きい(すなわち、圧力上昇の)場合、減圧制御部20A2が第2のタンク16Aを減圧するように圧力制御することができる。
また、第2のタンク16Aの圧力の前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上であり、且つ、今回の測定結果が前回の測定結果より小さい(すなわち、圧力低下の)場合、加圧制御部20A1が第2のタンク16Aを加圧するように圧力制御することができる。
また、第2のタンク16Aの圧力の前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値未満の場合には、切替制御部54Aは、圧力測定部18Aと第2の圧力制御部22Aとを接続するように、切替部56Aを制御すればよい。
同様に、減圧機構Dの切替部56Bは、圧力測定部18Bと圧力制御部23との間に設けられている。切替部56Bは、切替部56の一例である。切替部56Bは、圧力測定部18Bと加圧制御部20B1とが接続された状態、圧力測定部18Bと減圧制御部20B2とが接続された状態、または、圧力測定部18Bと第2の圧力制御部22Bとが接続された状態、となるように、接続状態を切替えるスイッチである。
切替制御部54Bは、制御部100Eを介して圧力測定部18Bから、第2のタンク16Bの圧力の測定結果を受付ける。切替制御部54Bは、前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上の場合、圧力測定部18Bと第1の圧力制御部20Bとが接続された状態となるように、切替部44Bを制御する。この閾値は、予め定めればよい。
このとき、切替制御部54Bは、前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上であり、且つ、今回の測定結果が前回の測定結果より大きい(すなわち、圧力上昇の)場合、減圧制御部20B2へ測定結果を出力するように、切替部56Bを制御する。
また、切替制御部54Bは、前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上であり、且つ、今回の測定結果が前回の測定結果より小さい(すなわち、圧力低下の)場合、加圧制御部20B1へ測定結果を出力するように、切替部56Bを制御する。
このため、第2のタンク16Bの圧力の前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上であり、且つ、今回の測定結果が前回の測定結果より大きい(すなわち、圧力上昇の)場合、減圧制御部20B2が第2のタンク16Bを減圧するように圧力制御することができる。
また、第2のタンク16Bの圧力の前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値以上であり、且つ、今回の測定結果が前回の測定結果より小さい(すなわち、圧力低下の)場合、加圧制御部20B1が第2のタンク16Bを加圧するように圧力制御することができる。
また、第2のタンク16Bの圧力の前回の測定結果と今回の測定結果との差が閾値未満の場合には、切替制御部54Bは、圧力測定部18Bと第2の圧力制御部22Bとを接続するように、切替部56Bを制御すればよい。
以上説明したように、本実施の形態の液体吐出装置10Eでは、1つの第2のタンク16の圧力を制御する複数の圧力制御部23の内、少なくとも応答速度の速い第1の圧力制御部20Aが、加圧制御部20A1と、減圧制御部20A2と、を含む。
このため、1つの第2のタンク16を圧力制御するときに、加圧および減圧の双方の制御を行うことができる。従って、本実施の形態の液体吐出装置10Eは、上記実施の形態の効果に加えて、更に、液体吐出ヘッド12の吐出安定性の向上を図ることができる。
(変形例1)
なお、複数の圧力制御部23は、圧力測定部18による第2のタンク16の圧力の測定結果に基づいて、液体吐出ヘッド12から液体36が吐出される吐出タイミングに応じたタイミングで、第2のタンク16の圧力を制御することが好ましい。
詳細には、1つの第2のタンク16に対して設けられた、応答速度の異なる複数の圧力制御部23は、そぞれ、圧力測定部18から受付けた測定結果に基づいて、液体吐出ヘッド12から液体36が吐出される吐出タイミング、または、該吐出タイミングより前のタイミングで、第2のタンク16の圧力を制御することが好ましい。吐出タイミングより前のタイミングで制御する場合には、吐出タイミングより、圧力制御部23の応答速度の遅延に応じた時間、前のタイミングを、圧力制御するタイミングとして用いればよい。
圧力制御部23が、液体吐出ヘッド12による液体36の吐出タイミングより前のタイミングで、第2のタンク16の圧力を制御すると、液体吐出ヘッド12からの液体36の吐出によって第2のタンク16の圧力減少が発生する前に、第2のタンク16の圧力を制御することができる。このため、本変形例では、上記実施の形態に比べて、第2のタンク16の圧力変動を更に抑制することができる。
図16は、本変形例の液体吐出装置10における、圧力測定部18の測定結果の一例を示す模式図である。なお、本変形例の液体吐出装置10の測定結果を、実施例6として示した。なお、図16は、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数を10kHzとして吐出を行ったときの、第2のタンク16の圧力の測定結果を示す線図である。図16中、縦軸は、圧力測定部18の圧力の測定結果を示し、横軸は時間を示す。また、図16では、液体吐出ヘッド12が吐出を開始した瞬間の時刻を時間の原点とした。
図16に示すように、液体吐出ヘッド12による液体36の吐出タイミングより前のタイミングで、第2のタンク16の圧力を制御すると、該制御を行わない上記実施の形態(図14)に比べて、圧力変動が抑制されていた。
従って、本変形例の液体吐出装置10では、上記実施の形態の効果に加えて、更に、吐出安定性の向上を図ることができる。
(変形例2)
なお、上記実施の形態では、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数を10kHzとして吐出を行う形態を一例として示した。しかし、液体吐出ヘッド12が液体36を吐出するときの最大吐出周波数は、30kHz以上であることが好ましい。
図17は、上記実施の形態4で説明した構成の液体吐出装置10において、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数を30kHzとしたときの、圧力測定部18の測定結果の一例を示す模式図である。なお、本変形例の液体吐出装置10の測定結果を、実施例7として示した。図17中、縦軸は、圧力測定部18の圧力の測定結果を示し、横軸は時間を示す。また、図17では、液体吐出ヘッド12が吐出を開始した瞬間の時刻を時間の原点とした。
図17に示すように、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数を30kHzとした場合(図17参照)、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数を10kHzとした場合(図14参照)に比べて、より短時間に圧力変動が生じていた。すなわち、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数が大きいほど、第2のタンク16の圧力変動幅が大きくなるため、より短時間で圧力変動が生じると考えられる。このため、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数が大きいほど、圧力制御部23は、より応答速度の速い圧力制御を行う必要がある。
一方、上記実施の形態および変形例では、1つの第2のタンク16に対して、応答速度の異なる複数の圧力制御部23を備えるため、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数が30kHzといった高い周波数であっても、吐出安定性の向上を図ることができる。
(第2のタンクの圧力測定結果のまとめ)
第1の実施の形態の液体吐出装置10の構成において、圧力制御部23を備えない構成とし、第2のタンク16の圧力の制御を行わない場合の、第2のタンク16の測定結果を比較例2として、図18に示した。なお、比較例2では、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数を10kHzとした。
また、比較例2の構成において、液体吐出ヘッド12の最大吐出周波数を30kHzとした場合の、第2のタンク16の測定結果を比較例3として図19に示した。
また、上記実施例1〜実施例4、実施例6〜実施例8、比較例1〜比較例3、として示した第2のタンク16の圧力の測定結果によって示される、圧力変動最大値と吐出から定常状態に至るまでの時間(s)を、図20に示した。
図20に示すように、本実施の形態および変形例の測定結果である実施例1〜実施例8は、比較例1〜比較例3に比べて、圧力変動最大値が小さく、また、吐出から定常状態に到るまでの時間が短かった。
このため、本実施の形態および変形例では、比較例に比べて、吐出安定性の向上を図ることができたといえる。
なお、本実施の形態および変形例における液体吐出ヘッド12とは、ノズルから液体36を吐出・噴射する機能部品であればよい。
吐出される液体36は、ノズルから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、三次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、液体吐出ヘッド12に設けられる圧電素子は、電気機械変換素子の一例である。圧電素子は、液体36を吐出するエネルギー発生源であり、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
また、本実施の形態および変形例の液体吐出装置は、液体吐出ヘッド12を備え、液体吐出ヘッド12を駆動させて液体36を吐出させる装置であればよい。液体吐出装置には、液体36が付着可能なものに対して液体36を吐出することが可能な装置だけでなく、液体36を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
また、本実施の形態および変形例の液体吐出装置は、液体36が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
なお、本実施の形態および変形例の液体吐出装置は、液体36を用紙へ付着させることで画像を形成する形態に限定されない。例えば、液体吐出装置は、インクジェット方式の立体造形装置であってもよい。この場合、例えば、液体吐出装置は、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)として用いることができる。また、液体吐出装置は、立体造形物を造形するための造形液を吐出し、造形液を積層するように吐出することで造形物を形成する、立体造形装置であってもよい。
また、本実施の形態および変形例の液体吐出装置は、吐出された液体36によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
なお、「液体36が付着可能なもの」とは、液体36が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体36が付着するすべてのものが含まれる。
また、上記「液体36が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体36が一時的でも付着可能であればよい。
また、本実施の形態および変形例の液体吐出装置は、液体吐出ヘッド12と液体36が付着可能なものとが相対的に移動する装置に限定されない。具体例としては、液体吐出装置は、液体吐出ヘッド12を移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッド12を移動させないライン型装置などであってもよい。
また、本実施の形態および変形例の液体吐出装置としては、他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
なお、上記には、実施の形態および変形例を説明したが、上記実施の形態および変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記新規な実施の形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施の形態および変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上述した上記実施の形態および変形例の液体吐出装置を構成する各部の制御動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成を用いて実行することも可能である。
なお、ソフトウェアを用いて処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、リムーバブル記録媒体に一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。リムーバブル記録媒体は、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種記録媒体があげられる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールすることになる。また、ダウンロードサイトからコンピュータに無線転送することになる。また、ネットワークを介してコンピュータに有線で転送することになる。
10、10B、10C、10E 液体吐出装置
12 液体吐出ヘッド
14、14A、14B 第1のタンク
16、16A、16B 第2のタンク
18、18A、18B 圧力測定部
21、23 圧力制御部
20、20A、20B 第1の圧力制御部
22、22A、22B 第2の圧力制御部
20A1 加圧制御部
20A2 減圧制御部
32、32A、32B 連結経路
40、40A、40B 第1のフィルタ
42、42A、42B 第2のフィルタ
44、44A、44B、56、56A、56B 切替部
46、46A、46B、54、54A、54B 切替制御部
47 ポンプ
48 圧力レギュレータ
49 電磁弁
特開2010−228358号公報

Claims (9)

  1. 液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドに連通し前記液体を貯留する第1のタンクと、
    前記第1のタンクに連通し気体を保持する第2のタンクと、
    前記第2のタンクの圧力を測定する圧力測定部と、
    前記圧力測定部の測定結果に基づいて前記第2のタンクの圧力を制御する、応答速度の異なる複数の圧力制御部と、
    を備える液体吐出装置。
  2. 複数の前記圧力制御部は、
    第1の応答速度の第1の圧力制御部と、
    前記第1の応答速度未満の第2の応答速度の第2の圧力制御部と、
    を含む、請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記測定結果の高周波成分を、前記第1の圧力制御部へ供給する第1のフィルタ(ハイパスフィルタ)と、
    前記測定結果の低周波成分を、前記第2の圧力制御部へ供給する第2のフィルタ(ローパスフィルタ)と、
    を備える、請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 複数の前記圧力制御部の内の少なくとも1つに前記測定結果を選択的に出力する切替部と、
    前回の前記測定結果と今回の前記測定結果との差が閾値以上の場合、前記第1の圧力制御部に今回の前記測定結果を出力し、前記差が前記閾値未満の場合、前記第2の圧力制御部に今回の前記測定結果を出力するように、前記切替部を制御する切替制御部と、
    を備える、請求項2に記載の液体吐出装置。
  5. 複数の前記圧力制御部の内、少なくとも前記第1の圧力制御部は、
    前記第2のタンクに連結経路を介して接続されたポンプと、
    前記連結経路における、前記第2のタンクと前記ポンプとの間に設置された圧力レギュレータと、
    前記連結経路における、前記第2のタンクと前記圧力レギュレータとの間に設置された電磁弁と、
    から構成される、
    請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 複数の前記圧力制御部の内、少なくとも前記第1の圧力制御部は、
    前記第2のタンクを加圧するように圧力制御する加圧制御部と、
    前記第2のタンクを減圧するように圧力制御する減圧制御部と、
    を含む、請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 複数の前記圧力制御部は、
    前記圧力測定部の測定結果に基づいて、前記液体吐出ヘッドから前記液体が吐出される吐出タイミングに応じたタイミングで、前記第2のタンクの圧力を制御する、
    請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記液体吐出ヘッドが液体を吐出するときの最大吐出周波数が、30kHz以上である、
    請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  9. 液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドに連通し前記液体を貯留する第1のタンクと、
    前記第1のタンクに連通し気体を保持する第2のタンクと、
    を備えた液体吐出装置で実行する液体吐出方法であって、
    前記第2のタンクの圧力を測定するステップと、
    応答速度の異なる複数の圧力制御部御によって、測定結果に基づいて前記第2のタンクの圧力を制御するステップと、
    を含む液体吐出方法。
JP2018219397A 2018-11-22 2018-11-22 液体吐出装置、および液体吐出方法 Pending JP2020082483A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018219397A JP2020082483A (ja) 2018-11-22 2018-11-22 液体吐出装置、および液体吐出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018219397A JP2020082483A (ja) 2018-11-22 2018-11-22 液体吐出装置、および液体吐出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020082483A true JP2020082483A (ja) 2020-06-04

Family

ID=70905580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018219397A Pending JP2020082483A (ja) 2018-11-22 2018-11-22 液体吐出装置、および液体吐出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020082483A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11760104B2 (en) 2021-05-18 2023-09-19 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge apparatus, and liquid discharge method

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11760104B2 (en) 2021-05-18 2023-09-19 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge apparatus, and liquid discharge method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6389386B2 (ja) 液体吐出装置の制御方法、および液体吐出装置
JP6409262B2 (ja) インクジェット装置及びインクジェットシステム
US20130155134A1 (en) Liquid ejecting apparatus and liquid ejecting method
JP2019162738A (ja) 駆動波形生成装置、液体を吐出する装置、ヘッド駆動方法
US20160355012A1 (en) Liquid discharge apparatus
JP2006255974A (ja) 液滴吐出記録ヘッドの駆動方法及び液滴吐出記録装置
JP2020082483A (ja) 液体吐出装置、および液体吐出方法
JP2019162722A (ja) 液体を吐出する装置
EP3412461B1 (en) Driving device and inkjet recording apparatus
JP2017128113A (ja) 液体吐出装置、インクジェットシステム、フラッシング方法
JP2006212984A (ja) 液体吐出口形成方法
JP2017159643A (ja) ヘッド駆動装置、液体吐出ヘッドユニット及び液体吐出装置
JP6409261B2 (ja) 装置及びシステム
JP7230612B2 (ja) 液体吐出装置、制御方法、及びプログラム
JP2017154490A (ja) 液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置
EP3659807A1 (en) Liquid discharge apparatus and method for controlling liquid discharge
JP2017206004A (ja) 駆動波形生成装置、液体を吐出する装置
JP2005288915A (ja) 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP7215101B2 (ja) 制御装置、および液体吐出装置
JP7400415B2 (ja) 液体を吐出する装置、ヘッド駆動制御方法、ヘッド駆動制御装置
JP7487465B2 (ja) 液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの制御方法
JP2019162731A (ja) 液体を吐出する装置
JP7013972B2 (ja) 液体を吐出する装置
JP7501148B2 (ja) 液体を吐出する装置、駆動波形生成装置、ヘッド駆動方法
JP2018043453A (ja) 液体を吐出する装置、液体供給装置、液体供給方法