JP2020079868A - トナー、トナーセット、二成分現像剤、トナー収容ユニット、及び画像形成方法 - Google Patents

トナー、トナーセット、二成分現像剤、トナー収容ユニット、及び画像形成方法 Download PDF

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晃大 金子
Kota Kaneko
晃大 金子
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【課題】基材の隠蔽性に優れ、反射光の明るさ、及び金属的な光輝感が良好であるトナーの提供。【解決手段】結着樹脂、光輝性顔料、白色顔料、及び離型剤を含有するトナー母体粒子を含むトナーであって、前記光輝性顔料が扁平状のアルミニウム顔料であり、前記白色顔料が無機顔料であり、前記白色顔料の体積平均粒径が200nm以上300nm以下であり、前記白色顔料の含有量が、前記トナー母体粒子に対して、1.5質量%以上4.0質量%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、トナー、トナーセット、二成分現像剤、トナー収容ユニット、及び画像形成方法に関する。
近年、電子写真式カラー画像形成装置が広く普及するに従い、その用途も多種多様に広がり、従来のカラー画像に加え、メタリック調の画像を印刷するトナーが望まれている。
このようなメタリック調の印刷ができる、光輝性顔料を含むトナーとしては、ポリエステル樹脂、光輝性顔料、及びワックスを含有するトナーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、基材の隠蔽性に優れ、反射光の明るさ、及び金属的な光輝感が良好であるトナーを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のトナーは、結着樹脂、光輝性顔料、白色顔料、及び離型剤を含有するトナー母体粒子を含むトナーであって、前記光輝性顔料が扁平状のアルミニウム顔料であり、前記白色顔料が無機顔料であり、前記白色顔料の体積平均粒径が200nm以上300nm以下であり、前記白色顔料の含有量が、前記トナー母体粒子に対して、1.5質量%以上4.0質量%以下である。
本発明によると、基材の隠蔽性に優れ、反射光の明るさ、及び金属的な光輝感が良好であるトナーを提供することができる。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、以下のことを見出した。
結着樹脂、光輝性顔料、白色顔料、及び離型剤を含有するトナー母体粒子に対して、白色顔料を2質量%以上5質量%以下の含有量で含ませる(内添する)ことにより、基材の隠蔽性が向上し、散乱方向の光による明度が高くなることを見出した。
また、白色顔料の含有量が前記範囲内にあることより、正反射光による明度も高くなり、明るさが向上することを見出した。
更に、正反射光明度と散乱光明度との差が大きくなり、画像全体としての金属的な光輝感も向上することを見出した。
ただし、特許文献1に記載のトナーは、外添剤に酸化チタンを含むが、反射光の明るさ、及び金属的な光輝感が不十分であるという問題がある。
そこで、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、トナー母体粒子に白色顔料を含むトナーとすることにより、基材の隠蔽性に優れ、反射光の明るさ、及び金属的な光輝感が良好であるトナーを見出した。
なお、本発明において、「光輝性」とは、トナーによって形成された画像を視認した際の金属光沢性の輝き、メタリック調の反射を視認できる性質をいう。
(トナー)
本発明のトナーは、結着樹脂、光輝性顔料、白色顔料、及び離型剤を含有するトナー母体粒子を含むトナーであって、前記光輝性顔料が扁平状のアルミニウム顔料であり、前記白色顔料が無機顔料であり、前記白色顔料の体積平均粒径が200nm以上300nm以下であり、前記白色顔料の含有量が、前記トナー母体粒子に対して、1.5質量%以上4.0質量%以下であり、ワックス分散剤、3価以上の金属塩を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
<結着樹脂>
前記結着樹脂は、低温定着性及び環境安全性(残モノマーによるVOC)の点から、ポリエステル樹脂が好ましい。
<<ポリエステル樹脂>>
前記ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、一般公知のアルコールと酸との重縮合反応によって得られるものを用いることができる。
前記アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類:1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどのエーテル化ビスフェノール類;これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した二価のアルコール単量体;その他の二価のアルコール単量体:ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−サルビタン、ペンタエスリトールジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上の高アルコール単量体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸としては、例えば、カルボン酸などが挙げられる。
前記カルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などのモノカルボン酸:マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、又はこれらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した二価の有機酸単量体;これらの酸の無水物;低級アルキルエステルとリノレイン酸の二量体:1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸;これらの酸の無水物等の3価以上の多価カルボン酸単量体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記結着樹脂中における前記ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、7,000以上30,000以下が好ましく、9,000以上15,000以下がより好ましい。前記重量平均分子量(Mw)が7,000以上であると、定着時にホットオフセットが生じることを抑制することができる。前記重量平均分子量(Mw)が30,000以下であると、基材への加熱加圧定着時におけるトナー延展性に優れ、隠蔽性が向上する。
前記ポリエステル樹脂の数平均分子量、重量平均分子量は、例えば、以下のようにして、テトラヒドロフラン(THF)溶解分の分子量分布をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定することにより求めることができる。
前記GPC測定装置としては、例えば、装置名:GPC−150C(ウォーターズ社製)などが挙げられる。
具体的には、カラム(例えば、商品名:KF801〜807、ショウデックス社製)を用いる。40℃のヒートチャンバー中で前記カラムを安定させる。この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mLの流速で流す。試料0.05gをTHF5gに十分に溶かした後、前処理用フィルター(例えば、商品名:クロマトディスク、倉敷紡績株式会社製、孔径:0.45μm)で濾過し、最終的に試料濃度として0.05質量%〜0.6質量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μL注入して測定する。
試料のTHF溶解分の重量平均分子量Mw、個数平均分子量Mnの測定は、例えば、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出することができる。
検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、4.48×10のもの(PressureChemical Co.製、又は東ソー株式会社製)を用いることができる。少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。
検出器としては、例えば、RI(屈折率)検出器を用いることができる。
前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)としては、トナーの保存安定性の点から、40℃以上80℃以下が好ましく、40℃以上75℃以下がより好ましい。前記Tgが40℃以上であると、高温雰囲気下でのトナーの劣化を抑制し、定着時にオフセットが発生することも抑制することができる。前記Tgが80℃以下であると、定着性に優れる。
[結着樹脂のガラス転移点(Tg)の測定]
前記結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、例えば、示差走査熱量計を用いることで測定することができる。
前記示差走査熱量計としては、例えば、装置名:DSC210(セイコー電子工業株式会社製)などが挙げられる。
具体的には、まず、試料0.01g〜0.02gをアルミニウムパンに入れて計量し、200℃まで昇温する。その温度から降温速度:10℃/分間で、20℃まで冷却する。その後、試料を昇温速度:10℃/分間で昇温させる。吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移点とすることができる。
前記ポリエステル樹脂の酸価としては、3mgKOH/g以上12mgKOH/g以下が好ましい。前記酸価が3mgKOH/g以上12mgKOH/g以下であると、定着時に前記ポリエステル樹脂中の酸性基と後述する3価以上の金属塩とが程よく架橋構造を形成するため、低温定着性を維持しつつ、より優れた耐高温オフセット性を得ることができる。
前記酸価が3mgKOH/g以上であると、架橋構造が多くなり、耐ホットオフセット性に優れる。前記酸価が12mgKOH/g以下であると、前記金属塩との架橋構造が多すぎず、耐ホットオフセット性、光沢性、及び低温定着性のバランスに優れる。
前記トナーの酸価は、JIS K0070−1992に記載の測定方法に準拠して以下の条件で測定することができる。
試料調製:トルエン120mLに、トナー0.5g(酢酸エチル可溶成分では0.3g)を加えて、室温(23℃)で約10時間撹拌して溶解させる。これにエタノール30mLを加えて試料溶液とする。
測定は前記装置にて計算することができるが、具体的には次のように計算することができる。予め標定されたN/10苛性カリ〜アルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求めることができる。
酸価=KOH(mL数)×N×56.1/試料質量(ただし、Nは、N/10KOHのファクター)
前記トナーの酸価は具体的に次のような手順で決定される。
測定装置:電位差自動滴定装置 DL−53 Titrator (メトラー・トレド社製)
使用電極:DG113−SC (メトラー・トレド社製)
解析ソフト:LabX Light Version 1.00.000
装置の校正:トルエン120mLとエタノール30mLとの混合溶媒を使用する
測定温度:23℃
測定条件は以下のとおりである。
〔撹拌条件〕
撹拌速度[%]:25
撹拌時間[s]:15
〔平衡滴定条件〕
滴定液: CHONa
濃度[mol/L]:0.1
電極:DG115
測定単位:mV
測定前滴定液滴下
滴下量[mL]:1.0
待ち時間[s]:0
滴定液滴下モード:Dynamic
dE(set)[mV]:8.0
dV(min)[mL]:0.03
dV(max)[mL]:0.5
〔測定モード:平衡滴定〕
dE[mV]:0.5
dt[s]:1.0
t(min)[s]:2.0
t(max) [s]20.0
〔認識条件〕
閾値:100.0
最大変化率のみ:No
レンジ:No
頻度:None
〔測定終了条件〕
最大滴下量[mL]:10.0
電位:No
勾配:No
当量点の後:Yes
n数:1
終了条件の組み合わせ:No
〔評価条件〕
手順:Standard
電位1:No
電位2:No
再評価のための停止:No
前記ポリエステル樹脂の水酸基価としては、25mgKOH/g以上45mgKOH/g以下が好ましく、30mgKOH/g以上40mgKOH/g以下がより好ましい。前記水酸基価が25mgKOH/g以上であると、樹脂が着色し、赤味がかった色相になることを抑制することができる。前記水酸基価が45mgKOH/g以下であると、高温高湿環境下で水分を吸着しすぎることを抑制するため、帯電量が低下し、地汚れやトナー飛散などの異常画像の発生も抑制することができる。
前記トナーの水酸基価は、JIS K0070−1992に記載の測定方法に準拠して以下の条件で測定することができる。
試料調製:
(1)0.5mol/L水酸化カリウム滴定液の作製
水酸化カリウム40gをイオン交換水50mLに溶解する。作製した水酸化カリウム水溶液の上澄みを10mL捨てた後、メタノールを加え全量を1000mLとする。
(2)メタノール・アセトン混合溶液の作製
メタノール1Lとアセトン1Lを混合し、BTB試薬を1滴とPP指示薬30mLを加えた後、0.1mol/L水酸化カリウムメタノール溶液を微赤紫色になるまで加える。
(3)トナー5gを三角フラスコに精評し、無水酢酸・ピリジン(1:4)混合液5mLをホールピペットで加え、更にピリジン25mLをメスシリンダーで加える。これに冷却管を取り付け、98℃のオイルバスで1.5時間反応させる。
(4)冷却管上部よりイオン交換水3mLを加え、オイルバス中で更に10分間加熱する。
(5)三角フラスコをオイルバスから取り出し室温まで冷却後、アセトンで冷却管を洗い流し冷却管を取り外す。
(6)テトラヒドロフラン50mLをメスシリンダーで加え、PP指示薬10滴加えて(1)で作製した0.5mol/L水酸化カリウム滴定液で滴定する。終点付近で、(2)で作製したメタノール・アセトン混合溶液25mLを加え、滴定を続ける。微紅色が30秒間持続する点を終点として滴定量を求める。
(7)前記(3)〜(6)の操作を試料なしで行い、空試験とする。
(8)次式により、水酸基価を算出する。
水酸基価=[(B−A)×f×28.05/S]+酸価
A:本試験に要した0.5mol/L水酸化カリウム滴定液の滴定量
B:から試験に要した0.5mol/L水酸化カリウム滴定液の滴定量
f:0.5mol/L水酸化カリウム滴定液のファクター
S:試料採取量(g)
前記ポリエステル樹脂としては、結晶性ポリエステル樹脂とし、トナー中に分散させて含有させることできる。
前記結晶性ポリエステルは、結晶性を有するため、吸熱ピーク温度付近において急激な粘度低下を示す熱溶融特性を示す。つまり、溶融開始温度直前までは結晶性による耐熱保存性がよく、溶融開始温度では急激な粘度低下(シャープメルト性)を起こし、定着することから、良好な耐熱保存性と低温定着性を兼ね備えたトナーを設計することができる。
前記ポリエステル樹脂としては、少なくとも一部に、ウレタン/ウレア変性された結晶性ポリエステルを含むことが好ましい。
前記ウレタン/ウレア変性された結晶性ポリエステルは、鋭い吸熱曲線を有することが好ましい。
前記ウレタン/ウレア変性された結晶性ポリエステルの融点としては、60℃以上110℃以下が好ましく、65℃以上75℃以下がより好ましい。
前記結晶性ポリエステルとして、鋭い吸熱曲線を有し、かつ、60℃以上110℃以下に吸熱ピークを示すものを用いることにより、トナーの低温定着性と耐熱保存性とを両立させることできる。
前記結晶性ポリエステル樹脂としては、例えば、アルコール成分として、炭素数2以上12以下の飽和脂肪族ジオール化合物と、酸性分として、炭素数2以上12以下のジカルボン酸と、を用いて合成される結晶性ポリエステルが好ましい。前記炭素数2以上12以下のジカルボン酸としては、飽和結合であってもよいし、不飽和結合(多重結合)を有していてもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記炭素数2以上12以下の飽和脂肪族ジオール化合物としては、例えば、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1、8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、これらの誘導体などが挙げられる。
前記炭素数2以上12以下のジカルボン酸としては、例えば、フマル酸、1,4−ブタン二酸、1,6−ヘキサン二酸、1、8−オクタン二酸、1,10−デカン二酸、1,12−ドデカン二酸、これらの誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、吸熱ピーク温度と吸熱ショルダー温度との差をより小さくする点から、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1、8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、及び1,12−ドデカンジオールのいずれか1種類のアルコール成分と、フマル酸、1,4−ブタン二酸、1,6−ヘキサン二酸、1、8−オクタン二酸、1,10−デカン二酸、及び1,12−ドデカン二酸のいずれか1種類のジカルボン酸成分とから構成される結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。
[結晶性ポリエステルの吸熱ピークの測定]
前記結晶性ポリエステルの吸熱ピークは、例えば、示差走査熱量計を用いることで測定することができる。
前記示差走査熱量計としては、例えば、装置名:DSC210(セイコー電子工業株式会社製)などが挙げられる。
具体的には、まず、試料0.01〜0.02gをアルミニウムパンに計量し、昇温速度10℃/分間で、150℃まで昇温し、吸熱の最高ピークの温度を結晶性ポリエステルの吸熱ピークとすることができる。
<光輝性顔料>
前記光輝性顔料は、扁平状のアルミニウム顔料である。
前記扁平状とは、薄片状、鱗片状、平板状、フレーク状などと称されることもある。
本発明において、扁平状のアルミニウム顔料とは、略平坦な面を有し、かつ該略平坦な面に対して垂直方向の厚みが略均一である粒子を意味する。また、前記扁平状のアルミニウム顔料とは、厚みが非常に薄く、略平坦な面の長さが非常に長い形状のアルミニウム顔料を意味する。
略平坦な面の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、略三角形、略四角形、略五角形、略六角形、略七角形、略八角形等の多角形、ランダムな不定形などが挙げられる。
扁平状のアルミニウム顔料は、1層であってもよいし、2層以上が積層して一次粒子となっていてもよい。また、扁平状のアルミニウム顔料の一次粒子が凝集し、二次粒子を形成していてもよい。
前記アルミニウム顔料の最表面は、樹脂層を有することが好ましい。樹脂層はアルミニウム顔料の最表面の少なくとも一部に形成されていればよく、また、全最表面に形成されていてもよい。
樹脂層の樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル樹脂、アクリル共重合体、アクリル酸アルキルポリマー、アクリル合成ポリマーなどが挙げられる。
アルミニウム顔料は電気抵抗が低いため、樹脂層のないアルミニウム顔料を使用した場合、トナーの帯電量が低下し、地汚れやトナー飛散などの異常画像の原因となることがある。また、結着樹脂としてポリエステル樹脂を使用し、混練・粉砕法で製造し、更にポリエステル樹脂と相溶性の低いアクリル樹脂層が存在しない場合、粉砕界面にアルミニウム顔料が露出し、トナーの帯電量が低下し、地汚れやトナー飛散など異常画像の原因となることがある。
前記アルミニウム顔料の最表面が樹脂層を有することにより、これらの原因を抑制し、異常画像の発生を抑制することができる。
樹脂層は表面処理により形成することができるが、例えば、アクリル樹脂コートによる処理が好ましい。
前記表面処理としては、金属酸化物による処理を行った後、アクリル樹脂コートによる処理を行うことが好ましい。これにより、前述したそれぞれの効果を得ることができる。
前記金属酸化物による処理は、顔料の強度を向上し、混錬工程等での剪断力による形状変化を抑制することができる。
前記アクリル樹脂コートによる処理は、トナー中への顔料分散性が向上し、トナーをより均一化することができる。
扁平状のアルミニウム顔料としては、適宜市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、東洋アルミニウム株式会社製のFZシリーズ、BPシリーズなどが挙げられる。
前記アルミニウム顔料の体積平均粒径としては、10μm以上25μm以下が好ましく、12μm以上20μm以下がより好ましく、15μm以上20μm以下が特に好ましい。前記体積平均粒径が10μm以上であると、定着時に光輝性顔料の配向性を揃い、反射面積が大きくなることから、光輝性が向上する。前記体積平均粒径が25μm以下であると、定着時の延展性に優れ、基材隠蔽性が向上する。また、トナーの粒径が大きくなりすぎることを抑制することができる。
前記扁平状のアルミニウム顔料のアスペクト比(体積平均粒径/厚み)としては、20以上125以下が好ましく、40以上100以下がより好ましい。前記アスペクト比(径/厚み)が20以上であると、顔料が球形に近づきすぎず、光輝性に優れる。前記アスペクト比が125以下であると、定着時にアルミニウム顔料が屈曲することを抑制するため、光輝性が向上する。
[顔料の体積平均粒径、及びアスペクト比(体積平均粒径/厚み)の測定]
前記顔料の体積平均粒径、アスペクト比(体積平均粒径/厚み)は、例えば、走査型電子顕微鏡を用いて測定することができる。
前記走査型電子顕微鏡としては、例えば、装置名:Zeiss Ultra55(カールツァイスマイクロスコピー株式会社製)などが挙げられる。
具体的には、得られた画像を画像処理(例えば、商品名:ソフトA像君、旭化成エンジニアリング株式会社製)で二値化し、顔料面積を算出することにより求めることができる。
前記体積平均粒径は、上記で得られた値が円形面積によるものと仮定し、直径の値に換算されたものとする。
前記厚みは、各顔料が同一方向となるよう、2液混合型エポキシ樹脂に包埋した後、顔料方向に対し垂直となるように、例えば、装置名:ウルトラミクロトームULTRACUT−S(ライカ株式会社製)を用いて薄片化した後、その断面を測定することにより求めることができる。
前記アルミニウム顔料の含有量としては、トナー母体粒子に対して、10質量%以上30質量%以下が好ましく、15質量%以上20質量%以下がより好ましい。前記含有量が、10質量%以上であると、光輝性に優れる。前記含有量が30質量%以下であると、現像性、転写性の悪化、及び低温定着性に優れる。
前記アルミニウム顔料の含有量は、トナー母体粒子の一部を王水で溶解し、樹脂分をろ過した後、水洗いし、更に乾燥した後に、質量を測定することにより算出できる。
<白色顔料>
白色顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、中空シリカ、中空架橋スチレンポリマーなどが挙げられる。これらの中でも、隠蔽性が高く、少量で基材の隠蔽性を向上させることができる点から、二酸化チタンが好ましい。
前記二酸化チタンとしては、ポリオールにて表面処理をされている二酸化チタンが好ましく、アルミニウムとトリメチロールプロパン及び/又はトリメチロールエタンで被覆されている二酸化チタンがより好ましい。
前記白色顔料としては、適宜市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、商品名:タイペークPF−739、CR−50−2、タイペークCR−60−2(いずれも石原産業株式会社製)などが挙げられる。これらの中でも、ジルコニア処理により吸湿水分量が抑制される点から、商品名:タイペークPF−739が好ましい。
前記白色顔料の体積平均粒径としては、200nm以上300nm以下であり、220nm以上270nm以下が好ましい。前記体積平均粒径が200nm以上であると、可視光の散乱が十分となり、隠蔽性に優れる。前記体積平均粒径が300nm以下であると、隠蔽性に優れる。
前記白色顔料の体積平均粒径は、例えば、以下の方法で求めることができる。
まず、トナーをエポキシ樹脂に包埋した後、例えば、装置名:ウルトラミクロトーム ULTRACUT−S(ライカ株式会社製)を用いて、約100nmに超薄片にする。次に、前記超薄片の裁断面を透過型電子顕微鏡(例えば、装置名:H7000、株式会社日立製作所製)を用いて、10,000倍の大きさでデジタル撮影する。次に、撮影した裁断面の画像を画像解析ソフト(例えば、商品名:A像くん、旭化成エンジニアリング株式会社製)を用いて、白色顔料と他の成分とに2値化する。個々の面積を算出し、解析することにより、白色顔料の体積平均粒径を求めることができる。
前記白色顔料の含有量としては、トナー母体粒子に対して、1.5質量%以上4.0質量%以下である。前記含有量が1.5質量%以上であると、基材隠蔽性に優れる。前記含有量が4.0質量%以下であると、散乱光が多すぎず、正反射光を抑制しにくいため、光輝性に優れる。
<離型剤>
離型剤としては、モノエステルワックスが好ましい。
モノエステルワックスは、一般的な結着樹脂との相溶性が低いため、定着時に表面に染み出しやすく、高い離型性を示し、高光沢と高い低温定着性を確保できる。
前記モノエステルワックスとしては、合成エステルワックスが好ましい。
前記合成エステルワックスとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、長鎖直鎖飽和脂肪酸及び長鎖直鎖飽和アルコールから合成されるモノエステルワックスなどが挙げられる。
前記長鎖直鎖飽和脂肪酸としては、一般式C2n+1COOHで表わされ、n=5以上28以下が好ましい。
前記長鎖直鎖飽和脂肪酸としては、例えば、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、テトラデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラモン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記長鎖直鎖飽和アルコールとしては、一般式C2n+1OHで表わされ、n=5以上28以下が好ましい。
前記長鎖直鎖飽和アルコールとしては、例えば、アミルアルコール、ヘキシールアルコール、ヘプチールアルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、セリルアルコール、ヘプタデカンノオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、低級アルキル基、アミノ基、ハロゲン等の置換基を有していてもよい。
前記モノエステルワックスの含有量としては、トナー100質量部に対して、5質量部以上10質量部以下が好ましく、6質量部以上9質量部以下がより好ましい。前記含有量が5質量部以上であると、定着時における表面への染み出し不十分となり、離型性が向上し、光沢性、低温定着性、及び耐高温オフセット性に優れる。前記含有量が10質量部以下であると、トナー表面に析出する離型剤の量が増えすぎず、トナーとしての保存安定性を維持し、感光体等へのフィルミング性を向上させることができる。
[離型剤の融点の測定]
前記離型剤の融点は、例えば、示差走査熱量計を用いることで測定することができる。
前記示差走査熱量計としては、例えば、装置名:DSC210(セイコー電子工業株式会社製)などが挙げられる。
具体的には、まず、試料0.01〜0.02gをアルミニウムパンに計量し、昇温速度10℃/分間で、150℃まで昇温し、吸熱の最高ピークの温度を融点とすることができる。
<ワックス分散剤>
前記トナーとしては、ワックス分散剤を含有することが好ましい。
前記トナーがワックス分散剤を含有することにより、離型剤の分散効果が得られ、製造方法に左右されることなく安定的に保存性の向上が期待できる。また、ワックスの分散効果によりワックス径が小さくなり、感光体等へのフィルミング現象を抑制できる。
前記ワックス分散剤としては、スチレン、ブチルアクリレート、及びアクリロニトリルをモノマーとして含む共重合体、又は前記共重合体のポリエチレン付加物であることが好ましい。
前記結着樹脂であるポリエステル樹脂に比べて、スチレン樹脂は、一般的なワックスとの相溶性がよいため、離型剤の分散状態は小さくなりやすい。また、スチレン樹脂は、内部凝集力が弱く、ポリエステル樹脂に比べ、粉砕性に優れる。このため、離型剤の分散状態が同等であっても、ポリエステル樹脂の場合のように、ワックスと樹脂の界面が粉砕面となる確率が低く、トナー粒子表面に離型剤が存在することを抑制でき、トナーとしての保存安定性を高めることができる。
前記結着樹脂であるポリエステル樹脂とスチレン樹脂は非相溶であるため、光沢性が低下しやすい。しかし、一般的なスチレン樹脂の中ではSP値がポリエステル樹脂に近い、アクリル種がブチルアクリレートとすることにより、非相溶のものを含有しても光沢性の低下を抑制することができる。また、アクリル種がブチルアクリレートの場合、ポリエステルの熱的特性に近いものとしやすく、ポリエステルが持つ低温定着性と内部凝集力を大きく崩すものではない。
前記ワックス分散剤の含有量としては、トナー100質量部に対して、7質量部以下が好ましい。前記含有量が7質量部以下であると、ポリエステル樹脂に対する非相溶成分が多すぎず、光沢性を維持できる。また、ワックスの分散性が高くなりすぎず、耐フィルミング性、低温定着性、耐ホットオフセット性のバランスに優れる。
<3価以上の金属塩>
前記トナーとしては、3価以上の金属塩を含むことが好ましい。トナーが前記金属塩を含むことにより、定着時に結着樹脂の酸性基と架橋反応が進行し、弱い三次元的な架橋を形成するため、低温定着性を維持しつつ、耐高温オフセット性を得ることができる。
前記金属としては、3価以上の多価イオン金属であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄、ジルコニウム、アルミニウム、チタン、ニッケルなどが挙げられる。
前記金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サリチル酸誘導体の金属塩、アセチルアセトナート金属塩、から選択される少なくとも一種が好ましく、3価以上のサリチル酸金属化合物が好ましい。
前記金属塩の含有量としては、トナー100質量部に対して、0.5質量部以上2質量部以下が好ましく、0.5質量部以上1質量部以下がより好ましい。前記含有量が0.5質量部以上であると、耐ホットオフセット性に優れる。前記含有量が2質量部以下であると、耐ホットオフセット性、光沢性、低温定着性のバランスに優れる。
<その他の成分>
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、外添剤などが挙げられる。
−外添剤−
前記外添剤としては、例えば、シリカ、テフロン(登録商標)樹脂粉末、ポリ沸化ビニリデン粉末、酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末等の研磨剤、;酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末等の流動性付与剤、凝集防止剤、樹脂粉末;酸化亜鉛粉末、酸化アンチモン粉末、酸化スズ粉末等の導電性付与剤、逆極性の白色微粒子、黒色微粒子等の現像性向上剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、空転等の現像ストレスに対して耐性を持たせるように選択されることができる。
[トナーの体積平均粒径]
トナーの体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、コールターカウンターマルチサイザーIIIを用い、測定試料は界面活性剤を加えた電解液中に測定トナーを加え超音波分散機で1分間分散させたものを50,000個測定することなどが挙げられる。
前記トナーの体積平均粒径(Dv)としては、前記光輝性顔料の体積平均粒径に対し、1.2倍以上2.0倍以下が好ましい。前記トナーの体積平均粒径が1.2倍以上であると、顔料がはみ出することを抑制し、トナーとしての機能を維持することができる。
前記トナーの体積平均粒径が2.0倍以下であると、顔料隠蔽率が向上し、光輝性に優れる。
[トナー円形度]
前記トナーの平均円形度としては、クリーニングの点から、0.94以下が好ましい。前記トナーの平均円形度が0.94以下であると、ブレードクリーニングなどを採用しているシステムであっても、感光体上及び転写ベルトでクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こすことを抑制することができる。
例えば、前記トナーの平均円形度が0.94以下であると、カラー写真画像など画像面積率の高いものであっても、給紙不良等で未転写の画像形成したトナーが感光体上に転写残トナーとして発生し、蓄積すると画像の地汚れが発生することを抑制することができる。また、前記トナーの平均円形度が0.94以下であると、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染することを抑制し、帯電能力に優れる。
前記トナーの平均円形度としては、例えば、フロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)により測定することができる。
前記フロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)としては、例えば、装置名:FPIA−3000(シスメックス株式会社製)を用いることができる。
具体的には、まず、不純固形物を除去した水100mL以上150mL以下に、分散剤として、界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)0.1mL以上0.5mL以下を加えたものを、容器に入れる。次に、測定試料を0.1g〜0.5g加える。次に、試料を分散した懸濁液を、1分間以上3分間以下の時間、超音波分散器で分散処理を行う。分散液濃度を3,000個/μL以上10,000個/μL以下にして、前記装置により、トナーの形状を測定することで求めることができる。
[トナーの付着量]
画像を形成するトナーの付着量としては、0.30mg/cm以上0.8mg/cm以下が好ましく、0.35mg/cm以上0.5mg/cm以下がより好ましい。前記付着量が0.30mg/cm以上であると、基材の隠蔽率を上げることができる。前記付着量が0.80mg/cm以下であると、ベタ画像の膜厚が大きくなりすぎず、画像上のカラートナーを積層する際の付着量を制御できる。したがって、ホットオフセットが抑制することができる。
[トナー体積固有抵抗]
前記トナーの体積固有抵抗としては、転写性の点から、3.0×1010Ωcm以上が好ましい。前記体積固有抵抗が3.0×1010Ωcm以上であると、被転写体、及び転写ベルトへの転写性に優れ、トナーイールドが悪化することを抑制できる。
前記トナーの体積固有抵抗は、以下の条件で測定することができる。
まず、荷重:30kgを印加し、試料の厚み:1.0mmになるよう加圧整形したトナーを、ガード電極を有する直径:18mmの円筒状の電極をもつ容器に入れる。
前記電極を抵抗測定装置(例えば、装置名:TR−10C型 交流ブリッジ型、安藤電気社製)を用い、周波数:1KHzにおける体積固有抵抗を求める。
体積固有抵抗(Ωcm)
=[抵抗値(Ω)×主電極面積(cm)]/ペレット厚み(cm)
[正反射光明度L(A)]
以下の条件で測定するベタ画像における正反射光明度L(A)としては、反射光の明るさの点から、98以上が好ましい。
−測定条件−
反射濃度1.8以上の黒色基材上に、トナー付着量0.5mg/cmのベタ画像を形成し、前記ベタ画像に対する法線方向を0°とすると、−45°の方向から入射光を照射し、−15°、+15°、+25°、+45°、+75°、及び+110°の各方向を受光角をとする。
−15°の明度Lと、+15°の明度Lとの平均値を、「正反射光明度L(A)」とする。
明度を測定する多角度測色計としては、例えば、装置名:BYK−mac(BYK社製)などが挙げられる。
[散乱光明度L(B)]
以下の条件で測定するベタ画像における散乱光明度L(B)としては、基材の隠蔽性の点から、35以上が好ましい。
−測定条件−
反射濃度1.8以上の黒色基材上に、トナー付着量0.5mg/cmのベタ画像を形成し、前記ベタ画像に対する法線方向を0°とすると、−45°の方向から入射光を照射し、−15°、+15°、+25°、+45°、+75°、及び+110°の各方向を受光角をとする。
+75°の明度Lと、+110°の明度Lと平均値を、「散乱光明度L(B)」とする。
明度を測定する多角度測色計としては、例えば、装置名:BYK−mac(BYK社製)などが挙げられる。
[正反射光明度L(A)と散乱光明度L(B)との差 L(A)−L(B)]
前記正反射光明度L(A)と前記散乱光明度L(B)との差 「L(A)−L(B)」の値としては、金属的な光輝感の点から、50を超えることが好ましく、55以上がより好ましい。測定条件としては、前記測定条件と同様とすることができる。
[トナーの製造方法]
前記トナー粒子の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知である混練・粉砕法等の乾式法や、溶解懸濁法や乳化凝集法等の湿式法によって作製することができる。
(トナーセット)
本発明のトナーセットは、結着樹脂及び着色剤を含むカラートナーと、前記トナーとを有する。
前記カラートナーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜公知のカラートナーを選択することができる。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明のトナーに含まれる結着樹脂と同様のものとすることができる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜公知の着色剤を選択することができる。
(二成分現像剤)
本発明の二成分現像剤は、本発明のトナーと、磁性キャリアとを有する。
<磁性キャリア>
磁性キャリアにおける磁性体微粒子としては、例えば、マグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライト、鉄以外の金属(Mn、Ni、Zn、Mg、Cu等)を一種又は二種以上含有するスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表面に酸化層を有する鉄や合金の粒子などが挙げられる。
これらの中でも、化学的な安定性の点から、マグネタイト、ガンマ酸化鉄を含むスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライトが好ましい。
強磁性微粒子の種類及び含有量を選択することにより、所望の磁化を有する樹脂キャリアを使用することができる。キャリアの磁気特性としては、1,000エルステッドにおける磁化の強さが、30emu/g以上150emu/g以下が好ましい。
磁性キャリアは、磁性体微粒子と絶縁性バインダー樹脂との溶融混練物をスプレードライヤーで噴霧し製造する手段、磁性体微粒子の存在下に水性媒体中でモノマーないしプレポリマーを反応、硬化させ縮合型バインダー中に磁性体微粒子が分散された樹脂キャリアを製造する手段を用いることができる。
磁性キャリアの表面には、正又は負帯電性の微粒子又は導電性微粒子を固着させる、樹脂をコーティングするなどして帯電性を制御することができる。
表面のコート材としては、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。
更に、正又は負帯電性の微粒子又は導電性微粒子を含んでコーティングすることができるが、シリコーン樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
前記トナーと磁性キャリアとの混合比としては、トナー濃度として2質量%以上10質量%以下が好ましい。
に成分現像剤の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粒状、球状、針状などが挙げられる。特に高磁化を要する場合は、鉄等の強磁性微粒子を用いることが好ましい。
(トナー収容ユニット)
本発明のトナー収容ユニットとは、トナーを収容する機能を有するユニットに、トナーを収容したものをいう。ここで、トナー収容ユニットの態様としては、例えば、トナー収容容器、現像器、プロセスカートリッジが挙げられる。
トナー収容容器とは、トナーを収容した容器をいう。
現像器は、トナーを収容し現像する手段を有するものをいう。
プロセスカートリッジとは、少なくとも静電潜像担持体(像担持体ともいう)と現像手段とを一体とし、トナーを収容し、画像形成装置に対して着脱可能であるものをいう。前記プロセスカートリッジは、更に帯電手段、露光手段、クリーニング手段のから選ばれる少なくとも一つを備えてもよい。
(画像形成装置、及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
本発明に関する画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記画像形成方法は、前記画像形成装置により好適に行うことができ、前記静電潜像形成工程は、前記静電潜像形成手段により好適に行うことができ、前記現像工程は、前記現像手段により好適に行うことができ、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
本発明の画像形成装置は、より好ましくは、静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する、トナーを備える現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段とを含む。
また、本発明の画像形成方法は、より好ましくは、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、前記記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着工程とを含む。
次に、本発明の画像形成装置の一の態様について、図1を参照しながら説明する。図1に示すカラー画像形成装置100Aは、前記静電潜像担持体としての感光体ドラム10(以下「感光体10」と称することがある)と、前記帯電手段としての帯電ローラ20と、前記露光手段としての露光装置30と、前記現像手段としての現像器40と、中間転写体50と、クリーニングブレードを有する前記クリーニング手段としてのクリーニング装置60と、前記除電手段としての除電ランプ70とを備える。
中間転写体50は、無端ベルトであり、その内側に配置されこれを張架する3個のローラ51によって、矢印方向に移動可能に設計されている。3個のローラ51の一部は、中間転写体50へ所定の転写バイアス(一次転写バイアス)を印加可能な転写バイアスローラとしても機能する。中間転写体50の近傍には、クリーニングブレードを有するクリーニング装置90が配置されている。また、中間転写体50の近傍には、記録媒体としての転写紙95に現像像(トナー画像)を転写(二次転写)するための転写バイアスを印加可能な前記転写手段としての転写ローラ80が、中間転写体50に対向して配置されている。中間転写体50の周囲には、中間転写体50上のトナー画像に電荷を付与するためのコロナ帯電器58が、該中間転写体50の回転方向において、感光体10と中間転写体50との接触部と、中間転写体50と転写紙95との接触部との間に配置されている。
現像器40は、前記現像剤担持体としての現像ベルト41と、現像ベルト41の周囲に併設したブラック(Bk)現像ユニット45K、イエロー(Y)現像ユニット45Y、マゼンタ(M)現像ユニット45M、シアン(C)現像ユニット45C、及びメタリック(G)現像ユニット45Gとから構成されている。なお、ブラック現像ユニット45Kは、現像剤収容部42Kと現像剤供給ローラ43Kと現像ローラ44Kとを備えている。イエロー現像ユニット45Yは、現像剤収容部42Yと現像剤供給ローラ43Yと現像ローラ44Yとを備えている。マゼンタ現像ユニット45Mは、現像剤収容部42Mと現像剤供給ローラ43Mと現像ローラ44Mとを備えている。シアン現像ユニット45Cは、現像剤収容部42Cと現像剤供給ローラ43Cと現像ローラ44Cとを備えている。メタリック現像ユニット45Gは、現像剤収容部42Gと現像剤供給ローラ43Gと現像ローラ44Gとを備えている。また、現像ベルト41は、無端ベルトであり、複数のベルトローラに回転可能に張架され、一部が静電潜像担持体10と接触している。
以下、画像形成方法の具体的な態様について説明する。
画像処理部(以下、「IPU」という)に送られた画像データは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)、G(メタリック)の5色の各画像信号を作成する。
次に画像処理部でY、M、C、K、Gの各画像信号は、書き込み部へ伝達される。上記書き込み部はY、M、C、K、G用の5つのレーザービームをそれぞれ変調・走査して、帯電部によって感光体ドラム上を帯電した後に順次各感光体ドラム上に、静電潜像を作る。ここでは、例えば第1の感光体ドラムがKに、第2の感光体ドラムがYに、第3の感光体ドラムがMに、第4の感光体ドラムがCに、第5の感光体ドラムがG(メタリック)に対応している。
次に、現像付着手段としての現像ユニットによって各色のトナー像が上記感光体ドラム上に作られる。また、給紙部によって給紙された転写紙は、転写ベルト上を搬送され、転写チャージャによって順次に上記感光体ドラム上のトナー像が転写紙上に転写される。
この転写工程終了後、上記転写紙は定着ユニットに搬送されて、この定着ユニットで、上記転写されたトナー像は転写紙上に定着される。
転写工程終了後、上記感光体ドラム上に残留したトナーは、クリーニング部によって除去される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下において、特に明記しない限り、部は質量部を示す。
(実施例1、2)
<光輝性トナー1の製造例>
トナーの原材料として、ポリエステルA(商品名:RN−306、花王株式会社製、Tg:59.5℃、重量平均分子量(Mw):7,500)89部、アクリルニトリル−ポリエチレン付加ブチルアクリレート−スチレン共重合体(商品名:EXD−001、三洋化成工業株式会社製)5.0部、エステルワックス(商品名:LW−13、三洋化成工業株式会社製、融点:70.5℃)6.0部、アルミニウム顔料A(東洋アルミニウム株式会社製、粒径16μmの扁平状アルミニウム顔料85部に、アクリルコポリマー15部でコーティング処理をした乾燥顔料)20部、白色顔料としての酸化チタン(商品名:タイペークPF−739、石原産業株式会社製、体積平均粒径:250μm)2部、及びサリチル酸誘導体ジルコニウム塩(商品名:TN−105、保土谷化学工業株式会社製)1.0部を、へンシェルミキサー(装置名:FM20B、日本コークス工業株式会社製)を用いて予備混合した後、一軸混練機(装置名:コニーダ混練機、Buss社製)を用いて150℃の温度で溶融、混練した。得られた混練物を室温まで冷却した後、ロートプレックスにて1μm以下に粗粉砕した。
次に、カウンタジェットミル(装置名:100AFG、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて、重量平均粒径:16μm±2.0μmとなるように、粉砕エアー圧を適宜調整しながら微粉砕した後、気流分級機(装置名:EJ−LABO、株式会社マツボー製)を用いて重量平均粒径:18μm±2.0μm、8μm超:98%以下、25μm超:3%以下となるようにルーバー開度を適宜調整しながら分級し、光輝性トナー母体粒子1を得た。
次に、光輝性トナー母体粒子1 100部に対し、添加剤として、商品名:UFP−35(電気化学工業株式会社製)0.65部、商品名:ZD−30ST(株式会社トクヤマ製)0.45部、及び商品名:MT−150AFM(テイカ株式会社製)0.35部を、ヘンシェルミキサーを用いて撹拌、混合し、光輝性トナー1を作製した(実施例1、2)。
次に、光輝性トナー1をエポキシ樹脂に包埋した後、装置名:ウルトラミクロトーム ULTRACUT−S(ライカ株式会社製)を用いて、約100nmに超薄片にした。次に、前記超薄片の裁断面を透過型電子顕微鏡(装置名:H7000、株式会社日立製作所製)を用いて、10,000倍の大きさでデジタル撮影した。次に、撮影した裁断面の画像を画像解析ソフト(商品名:A像くん、旭化成エンジニアリング株式会社製)を用いて、白色顔料と他の成分とに2値化した。個々の面積を算出し、解析することにより、光輝性トナー1に含まれる白色顔料としての酸化チタンの体積平均粒径は、250nm±50nmと求められた。
(実施例3、4)
<光輝性トナー2の製造例>
光輝性トナー1の製造例において、白色顔料としての酸化チタンの含有量を2部から5部に変更した以外は、光輝性トナー1の製造例と同様にして、光輝性トナー2を作製した(実施例3、4)。
なお、光輝性トナー2に含まれる白色顔料としての酸化チタンの体積平均粒径は、250nm±50nmであった。
(実施例5、6)
<光輝性トナー3の製造例>
光輝性トナー1の製造例において、アルミニウム顔料Aをアルミニウム顔料B(東洋アルミニウム株式会社製 粒径16μmの扁平状アルミニウム顔料82部に、10部のシリカ処理をし、更にアクリルコポリマー8部でコーティング処理をした乾燥顔料)に変更した以外は、光輝性トナー1の製造例と同様にして、光輝性トナー3を作製した(実施例5、6)。
なお、光輝性トナー3に含まれる白色顔料としての酸化チタンの体積平均粒径は、250nm±50nmであった。
(実施例7、8)
<光輝性トナー4の製造例>
光輝性トナー3の製造例において、白色顔料としての酸化チタンの含有量を2部から5部に変更した以外は、光輝性トナー3の製造例と同様にして、光輝性トナー4を作製した(実施例7、8)。
なお、光輝性トナー4に含まれる白色顔料としての酸化チタンの体積平均粒径は、250nm±50nmであった。
(比較例1、2)
<光輝性トナー5の製造例>
光輝性トナー1の製造例において、白色顔料としての酸化チタンを加えなかった以外は、光輝性トナー1の製造例と同様にして、光輝性トナー5を作製した(比較例1、2)。
(比較例3、4)
<光輝性トナー6の製造例>
光輝性トナー1の製造例において、白色顔料としての酸化チタンの含有量を2部から7部に変更した以外は、光輝性トナー1の製造例と同様にして、光輝性トナー6を作製した(比較例3、4)。
なお、光輝性トナー6に含まれる白色顔料としての酸化チタンの体積平均粒径は、250nm±50nmであった。
(比較例5、6)
<光輝性トナー7の製造例>
光輝性トナー1の製造例において、白色顔料としての酸化チタン2部を、酸化チタン微粒子(商品名:JMT−150IB、テイカ株式会社製、重量平均粒径:30μm)5部に変更した以外は、光輝性トナー1の製造例と同様にして、光輝性トナー7を作製した(比較例5、6)。
なお、光輝性トナー7に含まれる白色顔料としての酸化チタンの体積平均粒径は、35nm±5nmであった。
(カラートナーの製造例1)
実施例1の光輝性トナーの製造例において、酸化チタン顔料を、ペリレンブラックに変更した以外は、実施例1の光輝性トナー1の製造例1と同様にして、ブラックのカラートナーを作製した。
(カラートナーの製造例2)
カラートナーの製造例1において、ペリレンブラックをC.I.ピグメントイエロー74に変更した以外は、カラートナーの製造例1と同様にして、イエローのカラートナーを作製した。
(カラートナーの製造例3)
カラートナーの製造例1において、着色剤をC.I.ピグメントレッド122に変更した以外は、カラートナーの製造例1と同様にして、マゼンタのカラートナーを作製した。
(カラートナーの製造例4)
カラートナーの製造例1において、着色剤をC.I.ピグメントブルー15:3に変更した以外は、カラートナーの製造例1と同様にして、シアンのカラートナーを作製した。
(二成分現像剤の製造例)
<キャリアAの作製>
シリコーン樹脂(オルガノストレートシリコ−ン)100部、トルエン100部、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5部、及びカーボンブラック10部を混合し、混合物とした。前記混合物をホモミキサーで20分間分散し、コート層形成液を調製した。
このコート層形成液を芯材として、Mnフェライト粒子(重量平均粒径:35μm)を用いて、芯材表面において平均膜厚:0.20μmとなるように、流動床型コーティング装置を使用して、流動槽内の温度:各70℃に制御して塗布し、乾燥させた。
得られたキャリアを電気炉中にて、180℃で2時間焼成し、キャリアAを作製した。
<二成分現像剤の製造例>
作製した各光輝性トナー及び各カラートナーと、キャリアAとを、ターブラーミキサー(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製)を用いて、48rpmで5分間均一に混合して帯電させ、それぞれ二成分現像剤を作製した。なお、各トナーとキャリアAとの混合比率は、評価機の初期現像剤のトナー濃度を4質量%に合わせて混合した。
[光輝感を評価する画像の作製]
まず、平滑な印刷評価紙(商品名:オーロラコート76.5K紙、日本製紙株式会社製、サイズ:A4)に、縦方向に4分割で「白部、黒部、白部、黒部」、かつ、黒部の反射濃度(ID)が1.8以上となるようにして、UVオフセット印刷を行い、印刷テスト紙を作製した。
次に、前記各実施例及び比較例により作製した光輝性トナー1〜7を用いた二成分現像剤を備えたデジタルフルカラー複合機(装置名:Imagio Neo C600、株式会社リコー製)の改造機を用いて、前記印刷テスト紙の各白部、各黒部に、4cm×4cmの角ベタ画像を形成した(付着量:0.35mg/cm及び0.50mg/cmの2条件)。
なお、定着機の条件は、線速:140mm/秒間、ニップ幅:11.3mm、ニップ圧:37N/cmとした。
定着ローラ温度を130℃〜200℃まで10℃ずつ変化させて定着を行い、ホットオフセットが発生する温度よりも10℃低い温度で定着した画像サンプルを光輝感評価画像とした。
本実施例、比較例における光輝性トナーの定着温度は、いずれも160℃であった。
光輝性トナーの定着温度は、トナーに含まれる結着樹脂などの材料構成により変化する。
[正反射光明度L(A)、及び散乱光明度L(B)の測定]
多角度測色計(装置名:BYK−mac、BYK社製)を用いて、トナーの種類及び付着量を変更し、前記印刷テスト紙の黒部上に形成した各ベタ画像について、明度Lを測定した。
なお、測定条件としては、ベタ画像に対する法線方向を0°とすると、−45°の方向から入射光を照射し、−15°、+15°、+25°、+45°、+75°、及び+110°の各方向を受光角をとした。
得られた各明度Lのうち、−15°の明度Lと、+15°の明度Lとの平均値を、「正反射光明度L(A)」とした。また、+75°の明度Lと、+110°の明度Lと平均値を、「散乱光明度L(B)」とした。
次に、以下のようにして、「反射光明度L(A)−反射光の明るさ−」、「散乱光明度L(B)−基材の隠蔽性−」、及び「正反射光明度L(A)と散乱光明度L(B)との差 L(A)−L(B)−金属的な光輝感−」を評価した。結果を表1〜表2に示す。
<正反射光明度L(A)−反射光の明るさ−>
無作為に選んだ25歳から55歳までの男女のパネラー30人に、付着量:0.35mg/cm及び0.50mg/cmのベタ画像について、「反射光の明るさ」を判断してもらったところ、正反射光明度L(A)の値が大きいほど、正反射光が多く、反射光の明るさを感じることができた、という結果を得た。また、十分に明るいと感じる人数が90%を超えたL(A)の値は、98であった。したがって、正反射光明度L(A)の評価基準を、以下のように規定した。そこで、下記評価基準に基づいて、「正反射光明度L(A)−反射光の明るさ−」を評価した。
−評価基準−
○:「L(A)」が98以上である
×:「L(A)」が98未満である
<散乱光明度L(B)−基材の隠蔽性−>
無作為に選んだ25歳から55歳までの男女のパネラー30人に、付着量が0.35mg/cm及び0.50mg/cmのベタ画像について、黒色の基材を隠蔽する「基材の隠蔽性」を判断してもらったところ、L(B)の値が大きいほど、隠蔽性が高いと感じる、という結果を得た。また、基材の色の影響を受けないと感じる人数が90%を超えたL(B)の値は、35であった。したがって、散乱光明度L(B)の評価基準を、以下のように規定した。そこで、下記評価基準に基づいて、「散乱光明度L(B)−基材の隠蔽性−」を評価した。
−評価基準−
○:「L(B)」が35以上である
×:「L(B)」が35未満である
<正反射光明度L(A)と散乱光明度L(B)との差 L(A)−L(B)−金属的な光輝感−>
無作為に選んだ25歳から55歳までの男女のパネラー30人に、付着量:0.35mg/cm及び0.50mg/cmのベタ画像について、「金属的な光輝感」を判断してもらったところ、「L(A)−L(B)」の値が大きいほど、光輝感が高いと感じる、という結果を得た。また、光輝感を感じる人数が90%を超えた「L(A)−L(B)」の値は、50であった。更に、光輝感を感じる人数が全員となった「L(A)−L(B)」の値は、55であった。したがって、正反射光明度L(A)と散乱光明度L(B)との差「L(A)−L(B)」の評価基準を、以下のように規定した。そこで、下記評価基準に基づいて、「正反射光明度L(A)と散乱光明度L(B)との差 L(A)−L(B)−金属的な光輝感−」を評価した。
−評価基準−
○:「L(A)−L(B)」が55以上である
△:「L(A)−L(B)」が50を超え55未満である
×:「L(A)−L(B)」が50以下である
<総合評価>
前記「反射光明度L(A)−反射光の明るさ−」、前記「散乱光明度L(B)−基材の隠蔽性−」、及び前記「正反射光明度L(A)と散乱光明度L(B)との差 L(A)−L(B)−金属的な光輝感−」の評価結果を踏まえ、これら3つの評価項目を総合し、以下の評価基準に基づいて、総合評価を行った。
−総合評価の評価基準−
○:3つの評価結果全てが、○である
△:3つの評価結果全てにおいて、×を有さない
×:3つの評価結果全てにおいて、少なくとも1つ×を有する
本発明の構成を満たす実施例のトナーは、反射光の明るさ、基材の隠蔽性、及び金属的な光輝感のいずれの評価においても優れる結果となった。しかし、本発明の構成を満たさない比較例のトナーは、反射光の明るさ、基材の隠蔽性、及び金属的な光輝感の評価の少なくとも1つが劣る結果となった。また、比較例のトナーは、画像のバラツキが大きく感じられ、十分な再現性が得られなかった。
本発明の態様としては、例えば、以下の通りである。
<1> 結着樹脂、光輝性顔料、白色顔料、及び離型剤を含有するトナー母体粒子を含むトナーであって、
前記光輝性顔料が扁平状のアルミニウム顔料であり、
前記白色顔料が無機顔料であり、
前記白色顔料の体積平均粒径が200nm以上300nm以下であり、
前記白色顔料の含有量が、前記トナー母体粒子に対して、1.5質量%以上4.0質量%以下であることを特徴とするトナーである。
<2> 前記アルミニウム顔料の最表面が樹脂層を有する前記<1>に記載のトナーである。
<3> 前記アルミニウム顔料の体積平均粒径が、10μm以上25μm以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーである。
<4> 前記アルミニウム顔料のアスペクト比(体積平均粒径/厚み)が、20以上125以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーである。
<5> 前記アルミニウム顔料の含有量が、トナー母体粒子に対して、10質量%以上30質量%以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーである。
<6> 前記白色顔料が二酸化チタンである前記<1>から<5>のいずれかに記載のトナーである。
<7> 前記結着樹脂としてポリエステル樹脂を含有し、
前記離型剤としてモノエステルワックスを含有する前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーである。
<8> ワックス分散剤を含有し、
前記ワックス分散剤が、スチレン、ブチルアクリレート、及びアクリロニトリルをモノマーとして含む共重合体である前記<7>に記載のトナーである。
<9> 反射濃度1.8以上の黒色基材上に、トナー付着量0.5mg/cmのベタ画像を形成し、前記ベタ画像に対する法線方向を0°とすると、
−45°の方向から入射光を照射し、−15°、+15°、+75°、及び+110°の各方向を受光角をとし、−15°の明度Lと、+15°の明度Lとの平均値を正反射光明度L(A)とし、+75°の明度Lと、+110°の明度Lとの平均値を散乱光明度L(B)とすると、
前記L(A)が98以上であり、前記L(B)が35以上であり、前記L(A)と前記L(B)との差(L(A)−L(B))が50を超える前記<1>から<8>のいずれかに記載のトナーである。
<10> 結着樹脂及び着色剤を含むカラートナーと、前記<1>から<9>のいずれかに記載のトナーとを有することを特徴とするトナーセットである。
<11> 前記<1>から<9>のいずれかに記載のトナーと、磁性キャリアとを含むことを特徴とする二成分現像剤である。
<12> 前記<1>から<9>のいずれかに記載のトナーを収容することを特徴とするトナー収容ユニットである。
<13> 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記記録媒体に転写された転写像を定着する定着工程と、を含む画像形成方法であって、
前記トナーが、前記<1>から<9>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法である。
<14> カラートナーによりカラートナー像を形成するカラートナー像現像工程を更に含み、
前記トナー像が、前記カラートナー像よりも前記記録媒体側に形成される前記<13>に記載の画像形成方法である。
<15> 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された転写像を定着する定着手段と、を有する画像形成装置であって、
前記トナーが、前記<1>から<9>のいずれか記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置である。
<16> カラートナーによりカラートナー像を形成するカラートナー像現像手段を更に有し、
前記トナー像が、前記カラートナー像よりも前記記録媒体側に形成される前記<15>に記載の画像形成装置である。
前記<1>から<9>のいずれかに記載のトナー、前記<10>に記載のトナーセット、前記<11>に記載の二成分現像剤、前記<12>に記載のトナー収容ユニット、前記<13>から<14>のいずれかに記載の画像形成方法、及び前記<15>から<16>のいずれかに記載の画像形成装置によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特開2018−054739号公報

Claims (10)

  1. 結着樹脂、光輝性顔料、白色顔料、及び離型剤を含有するトナー母体粒子を含むトナーであって、
    前記光輝性顔料が扁平状のアルミニウム顔料であり、
    前記白色顔料が無機顔料であり、
    前記白色顔料の体積平均粒径が200nm以上300nm以下であり、
    前記白色顔料の含有量が、前記トナー母体粒子に対して、1.5質量%以上4.0質量%以下であることを特徴とするトナー。
  2. 前記アルミニウム顔料の最表面が樹脂層を有する請求項1に記載のトナー。
  3. 前記結着樹脂としてポリエステル樹脂を含有し、
    前記離型剤としてモノエステルワックスを含有する請求項1から2のいずれかに記載のトナー。
  4. ワックス分散剤を含有し、
    前記ワックス分散剤が、スチレン、ブチルアクリレート、及びアクリロニトリルをモノマーとして含む共重合体である請求項3に記載のトナー。
  5. 反射濃度1.8以上の黒色基材上に、トナー付着量0.5mg/cmのベタ画像を形成し、前記ベタ画像に対する法線方向を0°とすると、
    −45°の方向から入射光を照射し、−15°、+15°、+75°、及び+110°の各方向を受光角をとし、−15°の明度Lと、+15°の明度Lとの平均値を正反射光明度L(A)とし、+75°の明度Lと、+110°の明度Lとの平均値を散乱光明度L(B)とすると、
    前記L(A)が98以上であり、前記L(B)が35以上であり、前記L(A)と前記L(B)との差(L(A)−L(B))が50を超える請求項1から4のいずれかに記載のトナー。
  6. 結着樹脂及び着色剤を含むカラートナーと、請求項1から5のいずれかに記載のトナーとを有することを特徴とするトナーセット。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載のトナーと、磁性キャリアとを含むことを特徴とする二成分現像剤。
  8. 請求項1から5のいずれかに記載のトナーを収容することを特徴とするトナー収容ユニット。
  9. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
    前記記録媒体に転写された転写像を定着する定着工程と、を含む画像形成方法であって、
    前記トナーが、請求項1から5のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法。
  10. カラートナーによりカラートナー像を形成するカラートナー像現像工程を更に含み、
    前記トナー像が、前記カラートナー像よりも前記記録媒体側に形成される請求項9に記載の画像形成方法。
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