JP2020079845A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示パネルの表示部を構成する複数の画素のうち発光する画素の当該発光に伴う自己発熱による温度上昇を加味して、その駆動条件の補正が行われる表示装置を提供する。【解決手段】表示部を構成する複数の画素の駆動条件を補正する輝度補正部4は、記憶部42、自己発熱計算部43および劣化推定部44を有してなり、記憶部42には、発光画素の自己発熱を計算するための自己発熱テーブルが格納されている。自己発熱計算部43は、外部の温度情報取得部3から表示パネルが置かれる環境温度の情報を取得すると共に、自己発熱テーブルを用いて発光画素の自己発熱による温度上昇を計算し、これを環境温度に加算する。自己発熱計算部43により算出された発光画素の温度は、劣化推定部44による当該複数の画素の劣化度合いの推定に反映される。【選択図】図2
Description
本発明は、温度情報に基づいて駆動条件の補正が行われる表示装置に関する。
近年、ディスプレイ分野においては様々な表示装置が開発され、軽量化や薄型化が進められているが、特に自発光素子である有機発光ダイオード(OLED)を用いた表示装置は、表示品位を高くできるため、有望視されている。
さて、OLEDは、連続して発光させると、その発光時間に応じて発光効率が低下し、同一駆動条件であっても発光輝度が低下する特性があり、発光輝度が大きいほど、すなわち電流値が大きいほど、その特性低下の度合いが大きくなる。また、OLEDには、より高い温度の環境におかれるほど、その特性低下の度合いが大きくなる傾向がある。
ここで、表示装置では、表示部に様々な映像などが表示され、表示部を構成する画素ごとに駆動履歴が異なるのが通常である。そのため、自発光素子により構成された画素ごとに発光特性の低下度合いがばらつき、使用頻度の高い画素が、使用頻度の低い画素よりも劣化が進行して同一の駆動条件であっても輝度差が生じることで焼きついて見える、いわゆる焼きつきが生じてしまう。
このOLEDによる焼きつきを抑制するためには、劣化要因となる電流値の情報および温度情報に基づいて、各画素の駆動条件の補正を行い、各画素間の発光輝度を同程度に合わせ、人の視覚上での違和感を生じさせないようにする必要がある。このような補正が行われる表示装置としては、例えば、特許文献1に記載のものが挙げられる。
特許文献1に記載の表示装置は、映像を表示する表示部と、表示部の温度を計測する温度センサと、各画素の電流値および発光時間を取得する手段と、電流値および温度の情報に基づいて各画素の駆動条件を補正する制御手段とを備える。これにより、各画素が電流値および温度の履歴に基づいて駆動条件の補正がなされ、各画素間での輝度差が低減されるため、焼きつきが抑制される。
さて、この種の表示装置は、各画素の温度を実測することが困難であるため、温度センサにより表示部における1箇所または複数箇所の代表点の温度情報を取得する構成とされる。また、この種の表示装置は、温度センサにより取得した表示部の温度情報や各画素の通電した累積時間などを記憶し、これらの履歴データに基づいて表示部を構成する各画素の劣化度合いを推定した後、各画素の輝度が同程度になるように駆動条件の補正を行う。
しかしながら、上記した従来の表示装置では、温度センサが取得した代表点の温度情報に基づいて表示部の温度が推定され、各画素の発光による発熱(以下「自己発熱」という)や当該自己発熱の周囲への伝搬の影響が考慮されない。そのため、このような表示装置では、各画素の自己発熱の影響が加味されないまま、各画素の劣化度合いを推定することとなり、駆動条件の補正精度が低下し得る。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、発光させる画素の自己発熱による影響を加味し、各画素の駆動条件の補正を行う表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の表示装置は、自己発光素子によりなる複数の画素を有してなる表示部(11)を備える表示パネル(1)と、表示パネルが置かれている環境温度の情報を取得する温度情報取得部(3)と、自己発熱テーブルが記憶された記憶部(42)と、自己発熱テーブルを用いて、複数の画素のうち発光している発光画素の発光に伴う自己発熱による温度上昇を計算する自己発熱計算部(43)と、温度上昇に基づき、複数の画素の劣化度合いを推定する劣化推定部(44)と、劣化推定部により推定された劣化度合いに基づき、複数の画素の駆動条件の補正量を計算する補正量計算部(45)と、を備える。このような構成において、自己発熱テーブルは、発光画素の自己発熱による温度上昇を推定するためのデータテーブルである。
これによれば、発光画素の自己発熱による温度上昇を加味した、発光画素の温度に基づいて発光画素の劣化度合いを推定し、複数の画素の駆動条件の補正を行う表示装置となる。そのため、発光画素の自己発熱に伴う温度上昇を反映して、その駆動条件の補正が行われ、従来よりも補正精度の高い表示装置となる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態の表示装置について、図1〜図4を参照して述べる。本実施形態の表示装置は、例えば自動車などの車両に搭載される車載表示装置などに適用されるが、勿論、他の用途にも適用され得る。
第1実施形態の表示装置について、図1〜図4を参照して述べる。本実施形態の表示装置は、例えば自動車などの車両に搭載される車載表示装置などに適用されるが、勿論、他の用途にも適用され得る。
本実施形態の表示装置は、例えば、図1に示すように、OLEDを有してなる複数の画素で構成される表示部11を備える表示パネル1と、表示部11を駆動するための駆動部2と、を有してなり、これらがフレキシブルな配線21により接続された構成とされる。なお、図1に示す表示パネル1と駆動部2との配置関係は、あくまで一例であり、これに限定されるものではない。
表示パネル1は、映像信号に基づいて各種の映像を表示する表示部11を備え、本実施形態では、自発光素子としてOLEDとその駆動用の薄膜トランジスタとにより構成された複数の画素を有してなるOLEDパネルとされる。車載用途に適用される場合には、表示パネル1は、例えばイグニッションをON状態にしたときにONの状態とされ、イグニッションをOFF状態にしたときにOFFの状態とされるが、これに限定されるものではない。
なお、OLEDパネルとされた表示パネル1は、「有機ELディスプレイ」と称され得る。OLEDパネルは、例えば、ガラスなどの無機材料や樹脂などの有機材料によりなる基板上に任意の構成とされた薄膜トランジスタ、OLED素子、これらの駆動用の回路配線が形成され、封止材によりこれらが覆われた構成とされる。OLEDは、例えば、一対の電極間に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などが順次積層されてなり、電圧を印加することで発光する構成とされる。OLEDパネルやOLEDの構成や材料などについては、公知であるため、本明細書ではそれらの詳細の説明を省略するが、上記した例に限られず、任意の構成や材料が採用され得る。
駆動部2は、表示パネル1を駆動するために用いられる任意の回路であり、駆動用の回路配線や駆動制御用の各種電子部品を備え、図示しない外部の電源に接続される。駆動部2は、例えば、図2に示す後述の輝度補正部4を有した構成とされ、輝度補正部4では、次に説明する温度情報取得部3から温度情報を取得し、表示部11の焼きつきを抑制するように構成画素の駆動条件が調整される。
温度情報取得部3は、表示パネル1が置かれている環境の温度、すなわち環境温度についての情報を取得するものであり、例えば任意の温度センサとされる。温度情報取得部3は、環境温度を測定できる任意の箇所に配置される。温度情報取得部3は、例えば、表示パネル1や駆動部2などに配置されてもよいし、本実施形態の表示装置が車載用途として適用される場合には、車室内の任意の箇所に配置されてもよい。他のシステムなどに搭載された温度センサなどを温度情報取得部3として流用してもよい。温度情報取得部3は、少なくとも1つ配置されればよいが、複数配置されても構わない。温度情報取得部3が取得した環境温度のデータは、例えば図2に示すように、輝度補正部4のうち自己発熱計算部43に伝送される。
輝度補正部4は、例えば、図2に示すように、時間情報取得部41と、記憶部42と、自己発熱計算部43と、劣化推定部44と、補正量計算部45と、映像信号入力部46とを有してなる。輝度補正部4は、例えば、図示しないCPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイコンによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種処理を行う。
ここで、以下、説明を簡略化して理解を助けるため、便宜的に、表示部11を構成する複数の画素を「構成画素」と称し、構成画素のうち発光(駆動)している画素を「発光画素」と称する。
時間情報取得部41は、構成画素それぞれを発光させた時間(以下「動作時間」という)についての情報を取得するものであり、例えば任意のタイマーを有した構成とされる。時間情報取得部41は、例えば、図2に示すように、映像信号入力部46から映像信号を取得すると共に、少なくとも表示部11がONの状態にされた後の経過時間の情報を取得する。時間情報取得部41は、例えば、映像信号に基づいて構成画素のうち発光する発光画素を特定し、発光画素の情報と経過時間の情報とにより、発光画素の動作時間を算出する。時間情報取得部41で取得した動作時間の情報は、例えば図2に示すように、記憶部42に伝送され、記憶部42に構成画素ごとの動作時間が記憶され、累積動作時間として格納される。
記憶部42は、例えば、ROM、RAMや不揮発性RAMなどにより構成される記憶媒体であり、後述する自己発熱テーブルや基準カーブなどの各種データテーブルが格納され、時間情報取得部41で取得した構成画素ごとの動作時間を記憶する。記憶部42は、図2に示すように1つに集約されてもよいし、格納するデータの種類ごとに複数に分けられ、格納するデータを使用する部分とのやり取りを行う構成とされてもよい。記憶部42は、後者の場合には、例えば、累積動作時間、自己発熱テーブル、基準カーブなどが別々に格納され、それぞれ「累積動作時間保持部」、「自己発熱テーブル格納部」、「基準カーブ格納部」などと称され得る。
自己発熱計算部43は、発光画素の発光による当該発光画素の発熱、すなわち自己発熱による温度上昇(以下「自己発熱温度上昇」という)を計算すると共に、当該温度上昇を温度情報取得部3から取得した環境温度に上乗せし、画素温度を算出する。
具体的には、自己発熱計算部43は、発光画素ごとの通電電流値および予め記憶部42に格納された自己発熱テーブルに基づいて、発光画素の自己発熱に伴う温度上昇を計算する。そして、自己発熱計算部43は、環境温度に自己発熱温度上昇を加算し、画素温度を算出する。つまり、画素温度は、以下の(1)式で表すことができる。
画素温度=環境温度+自己発熱温度上昇・・・(1)
なお、温度情報取得部3から取得した環境温度をそのまま画素温度の算出に用いる例について説明したが、これに限られず、環境温度を代表点として表示部11内の温度分布を推定し、推定された温度分布の温度を環境温度の代わりに用いてもよい。この場合、例えば、記憶部42には、環境温度に対応する温度分布を算出するための温度分布テーブルが予め格納され、自己発熱計算部43は、例えば温度分布テーブルに基づいて温度分布を推定し、推定した温度に自己発熱温度上昇を加算する構成とされ得る。
なお、温度情報取得部3から取得した環境温度をそのまま画素温度の算出に用いる例について説明したが、これに限られず、環境温度を代表点として表示部11内の温度分布を推定し、推定された温度分布の温度を環境温度の代わりに用いてもよい。この場合、例えば、記憶部42には、環境温度に対応する温度分布を算出するための温度分布テーブルが予め格納され、自己発熱計算部43は、例えば温度分布テーブルに基づいて温度分布を推定し、推定した温度に自己発熱温度上昇を加算する構成とされ得る。
ここで、自己発熱テーブルの一例について図3を参照して説明する。自己発熱テーブルは、例えば、ある発光画素が所定の電流値で発光した場合、その発光による当該発光画素における温度上昇が関数データ化されたデータテーブルである。具体的には、自己発熱テーブルは、例えば、図3に示すように、発光画素ごとの電流値、すなわち通電電流値に対する当該発光画素の自己発熱温度上昇Tselfが実温測定などにより予め取得され、関数データ化されたものである。自己発熱テーブルは、記憶部42に予め格納されており、自己発熱計算部43での自己発熱による温度上昇の計算の際に用いられる。
なお、自己発熱テーブルの一例として、図3を示したが、通電電流量と自己発熱温度上昇Tselfとが正比例の関係になる場合に限定されるものではない。
自己発熱計算部43が算出した画素温度のデータは、図2に示すように、劣化推定部44に伝送されるが、任意のタイミングで利用されるために、必要に応じて記憶部42に記憶されてもよい。
劣化推定部44は、例えば、構成画素の駆動履歴(例えば累積動作時間、通電電流値)、画素温度、および画素の輝度低下量を算出するための基準カーブに基づいて、表示部11の構成画素ごとにその劣化度合いを推定する。言い換えると、劣化推定部44は、電流値および温度の影響による構成画素ごとのストレス量を推定するものである。
ここで、基準カーブの一例について図4を参照して説明する。基準カーブは、例えば図4に示すように、累積動作時間に対する相対輝度の変化をプロットした関数データであり、構成画素とされるOLEDを用いて実際に測定することにより得られる。
なお、ここでいう「相対輝度」とは、累積動作時間がゼロまたはエージング処理後の画素を、所定の電流値で発光させた際の輝度を初期輝度として、「初期輝度」に対する「所定の時間で当該所定の電流値により発光させた後の輝度」の比率である。つまり、相対輝度が1の状態では、初期状態のまま輝度低下(劣化)が生じておらず、相対輝度が小さいほどOLEDの輝度低下が進行したことを意味する。
基準カーブは、例えば、公知のOLEDの推定寿命方法で用いられる下記の(2)式により表される。
L=α0×exp(−t×β0)+α1×exp(−t×β1)・・・(2)
この(2)式は、OLEDの劣化を劣化度合いの大きい初期劣化とその後の劣化度合いの小さい通常劣化との2つの成分に分けて得られる公知の理論式である。また、(2)式におけるLは輝度、α0、β0は初期劣化における係数、α1、β1は初期劣化後の通常劣化における係数、tは累積動作時間である。
この(2)式は、OLEDの劣化を劣化度合いの大きい初期劣化とその後の劣化度合いの小さい通常劣化との2つの成分に分けて得られる公知の理論式である。また、(2)式におけるLは輝度、α0、β0は初期劣化における係数、α1、β1は初期劣化後の通常劣化における係数、tは累積動作時間である。
基準カーブは、画素を構成するOLED素子を所定の定電流で駆動した際における、当該OLED素子の輝度の経時変化の実測値を上記の(2)式に適用して各種係数を算出することで得られる。また、図4に示す累積動作時間に対する相対輝度の低下度合いは、概ね累積動作時間が大きくなるほど緩やかになる傾向を示すが、発光画素の通電電流値や温度により変わる。そのため、基準カーブは、通電電流値や温度ごとに対応して複数作成され、記憶部42に格納される。また、複数の基準カーブに加えて、通電電流値や温度に対応した各種の加速係数を公知の方法で算出しておき、これらの加速係数が記憶部42に予め格納される。
劣化推定部44は、発光画素の累積動作時間および自己発熱計算部43から取得した画素温度に対応して、上記した基準カーブや各種の加速係数を用いることにより、構成画素の劣化度合いを推定する。なお、劣化推定部44は、少なくとも自己発熱計算部43から取得した画素温度を用いて構成画素の劣化度合いを推定する構成とされればよく、上記した方法や数式に限定されるものではなく、他の公知の方法が採用されてもよい。
補正量計算部45は、劣化推定部44により推定された各画素の劣化度合いに基づいて、画素間の輝度差を低減するように各画素の駆動条件の補正量を計算する。各画素の駆動条件の補正としては、例えば、各画素の相対輝度が使用者の肉眼で同程度となるように、各画素の電流値を調整するなどの任意の方法が採用され得る。補正量計算部45で算出された補正量のデータは、図2に示すように、映像信号入力部46に伝送される。
映像信号入力部46は、例えば図2に示すように、図示しない外部の各種電子機器からの入力信号が伝送されると共に、当該入力信号に対応して、表示部11に表示される映像に関する映像信号を表示パネル1に入力する。また、映像信号入力部46は、補正量計算部45により算出された補正量のデータに対応して、映像信号の補正、すなわち各画素の駆動に用いられる信号の補正を行う。映像信号入力部46から出力された映像信号は、図2に示すように、表示パネル1に伝送されるほか、時間情報取得部41に伝送される。
なお、映像信号入力部46に入力信号を出力する各種電子機器としては、本実施形態の表示装置が車載表示装置とされる場合、例えばカーナビゲーションシステムや車載カメラなどが想定されるが、これらに限定されない。また、映像信号入力部46から出力される映像信号は、表示パネル1に直接伝送されてもよいし、図示しない任意の信号出力回路などを介して表示パネル1に伝送されてもよい。
以上が、本実施形態の表示装置の基本的な構成である。
本実施形態によれば、温度情報取得部3から取得した環境温度の情報に、発光画素の自己発熱による温度上昇分を加算して、各画素の画素温度を推定し、当該画素温度のデータを輝度補正に用いる構成とされた輝度補正部4を備える表示装置となる。そのため、発光画素の自己発熱による温度上昇を加味した画素温度の推定ができ、従来よりも画素温度の推定精度が向上し、ひいては輝度補正の精度が高い表示装置となる。
(第2実施形態)
第2実施形態の表示装置について、図5〜図8Bを参照して述べる。
第2実施形態の表示装置について、図5〜図8Bを参照して述べる。
以下、説明の簡略化のため、図5に示すように、任意のタイミングにおいて、構成画素のうち通電が行われている発光画素を「発光画素111」と称し、構成画素のうち通電が行われていない画素を「非通電画素112」と称する。
図5では、見易くして理解を助けるため、構成画素のうち21個の画素が3行7列で格子状に配置された部分をデフォルメして示すと共に、断面を示すものではないが、発光画素111にハッチングを施している。また、図5では、図6、図7に示す発光画素111の自己発光による温度上昇およびその周囲の非通電画素112の温度上昇と、これらの配置との対応関係を明確にするため、便宜的に、列にはA1〜A7の符号を、行にはB1〜B3の符号を付している。以下、図5における画素の配置の説明に際して、例えば、行B1かつ列A4に位置する画素を便宜的に「B1・A4の画素」と称し、他の行・列に位置する画素も同様に称する。
本実施形態の表示装置は、自己発熱計算部43が発光画素111の自己発熱による温度上昇だけでなく、その発光画素111の周辺に配置されている画素群(以下「周辺画素」という)における温度上昇も計算する点において、上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
なお、ここでいう「周辺画素」とは、発光画素111の周辺に配置されている画素群であって、発光画素111の自己発熱温度上昇に伴って温度が上昇する画素を意味する。周辺画素は、発光画素111の通電電流値によりその数が変動するものであり、発光画素111に隣接する画素に限定されるものではない。
自己発熱計算部43は、本実施形態では、例えば図5に示すように、発光画素111と非通電画素112とが存在する場合に、発光画素111の自己発熱温度上昇だけでなく、その周辺画素の温度上昇を加味して、画素温度を算出する。具体的には、自己発熱計算部43が用いる自己発熱テーブルは、本実施形態では、例えば図6、図7に示す発光画素111の自己発熱温度上昇およびその周辺画素の温度上昇に基づいて、予め作成されたデータテーブルとされる。
図6では、行B2に位置する発光画素111および非通電画素112の自己発熱テーブルの一例を示し、図7では、列A4に位置する発光画素111および非通電画素112の自己発熱テーブルの一例を示している。また、図6、図7では、環境温度のみにより推定される各画素の温度T0を一点鎖線で、実際の温度測定により得られる温度T1を破線で、温度T1に基づいて得られる各画素の代表点の温度T2を実線で、配置関係を示すための補助線を二点鎖線で示している。さらに、図6、図7では、発光画素111の自己発熱に伴う各画素の温度上昇ΔTを矢印で示している。
ここでは、例えば、図5に示すように、B2・A4の画素が発光画素111であり、その周囲の画素群が非通電画素112である場合について説明する。
例えば図6に示すように、発光画素111(A4)および他の周辺画素(A1〜A3、A5〜A7)について、実温測定により温度T1を取得する。また、任意の温度センサとされた温度情報取得部3で取得した環境温度に基づいて、各画素の温度T0を推定する。この場合、発光画素111の自己発熱に伴う温度上昇は、T1−T0となる。本実施形態では、図6に示すように、データ容量の軽減の観点から、温度T1に基づいて各画素の1つの代表点(例えば平面視における画素の中心位置など)の温度T2を求め、T2−T0で表されるΔTが自己発熱テーブルとして記憶部42に格納される。また、例えば図7に示すように、列A4に位置する発光画素111(B2)および非通電画素112(B1、B3)についても、同様に列A4の各画素のΔTが自己発熱テーブルとして記憶部42に格納される。
なお、図6、図7では、B2・A4の発光画素111の周辺画素として行B2に位置する各画素、および列A4に位置する各画素での温度上昇を示した。しかしながら、自己発熱テーブルについては、これらの各画素に限られず、発光画素111の自己発熱により温度上昇する他の画素群についても同様にΔTが自己発熱テーブルとして記憶部42に格納されることは言うまでもない。
自己発熱計算部43は、上記した自己発熱テーブルに基づいて、発光画素111の画素温度に加え、その周辺画素の画素温度を計算する。このようにして表示部11の画素温度を計算したイメージを図8A、図8Bを参照して説明する。
図8Aでは、発光画素111を黒色で示し、非通電画素112を白色で示している。図8Bでは、発光画素111を黒色で示し、非通電画素112のうち発光画素111の自己発熱により温度上昇しないものを白色で示し、温度上昇する周辺画素113を灰色で示している。
自己発熱計算部43が発光画素111の画素温度のみを計算した場合には、図8Aに示すイメージとなる。本実施形態では、自己発熱計算部43は、例えば図8Bに示すように、発光画素111の画素温度に加えて、発光画素111の周辺画素113についての画素温度も計算する。算出された周辺画素113の画素温度のデータは、劣化推定部44に伝送され、周辺画素113の劣化度合いの推定に用いられる。
本実施形態によれば、発光画素111の自己発熱の影響を受ける周辺画素113の画素温度を算出でき、周辺画素113の画素温度の推定精度が向上した表示装置となる。そのため、上記第1実施形態の効果に加え、周辺画素113の劣化度合いの推定精度、ひいてはその駆動条件の補正精度が向上した表示装置となる。
(他の実施形態)
なお、上記した各実施形態に示した表示装置は、本発明の表示装置の一例を示したものであり、上記の各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
なお、上記した各実施形態に示した表示装置は、本発明の表示装置の一例を示したものであり、上記の各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記各実施形態では、自発光素子である構成画素としてOLEDの例を挙げたが、自発光により経時劣化する素子であればよく、これに限定されるものではない。
1 表示パネル
2 駆動部
3 温度情報取得部
4 輝度補正部
41 時間情報取得部
42 記憶部
43 自己発熱計算部
44 劣化推定部
45 補正量計算部
46 映像信号入力部
2 駆動部
3 温度情報取得部
4 輝度補正部
41 時間情報取得部
42 記憶部
43 自己発熱計算部
44 劣化推定部
45 補正量計算部
46 映像信号入力部
Claims (4)
- 自発光素子によりなる複数の画素を有してなる表示部(11)を備える表示パネル(1)と、
前記表示パネルが置かれている環境温度の情報を取得する温度情報取得部(3)と、
自己発熱テーブルが記憶された記憶部(42)と、
前記自己発熱テーブルを用いて、前記複数の画素のうち発光している発光画素の当該発光に伴う自己発熱による温度上昇を計算する自己発熱計算部(43)と、
前記温度上昇に基づき、前記複数の画素の劣化度合いを推定する劣化推定部(44)と、
前記劣化推定部により推定された劣化度合いに基づき、前記複数の画素の駆動条件の補正量を計算する補正量計算部(45)と、を備え、
前記自己発熱テーブルは、前記発光画素の自己発熱による前記温度上昇を推定するためのデータテーブルである、表示装置。 - 前記自己発熱テーブルは、前記複数の画素のうち前記発光画素の周囲に位置する前記画素である周辺画素の温度上昇を推定するためにも用いられるデータテーブルであり、
前記自己発熱計算部は、前記発光画素に加え、前記発光画素の自己発熱に伴う前記周辺画素の温度上昇も計算する、請求項1に記載の表示装置。 - 前記自己発熱計算部は、前記環境温度に前記発光画素の自己発熱による温度上昇を加算し、前記発光画素の温度を算出する、請求項1または2に記載の表示装置。
- 前記自己発光素子は、OLEDである、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の表示装置。
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JP2004354635A (ja) * | 2003-05-28 | 2004-12-16 | Seiko Epson Corp | 電気光学装置、電気光学装置の駆動方法および電子機器 |
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JP2015106096A (ja) * | 2013-11-29 | 2015-06-08 | 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. | 表示装置及びその補償データ算出方法及びその駆動方法 |
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2018
- 2018-11-12 JP JP2018212394A patent/JP2020079845A/ja active Pending
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