JP2021135445A - 表示制御装置および表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成する画素群が自発光素子によりなる表示パネルにおいて、温度影響を加味したゲイン値の調整を可能とする。【解決手段】温度センサ4からの出力信号から表示パネル2の表面温度をパネル温度算出部52が算出し、この表面温度の情報を表示制御部3が取得する。表示制御部3は、映像信号および算出された表面温度に基づき、表示パネル2の画素群の劣化量を算出し後、算出した劣化量に基づいてゲイン調整前の映像信号で当該画素群を駆動した場合の温度上昇量を算出する。表示制御部3は、表示パネル2の画素群について、算出した表面温度に温度上昇量を加算して得られる上昇後温度が設定された上限温度以上となる場合、上昇後温度が上限温度未満となるようにゲイン値を調整する。【選択図】図2

Description

本発明は、自発光素子によりなる画素群を備える表示パネルにおける表示制御を行う表示制御装置および表示装置に関する。
近年、表示装置の分野では、精緻なグラフィックを用いるものが多くなっており、その中でも自発光素子により画素が構成された表示パネルを備える表示装置は、表示品位を高くできるため、有望視されている。この種の表示パネルとしては、例えば、有機発光ダイオード(OLED)パネルが挙げられる。
この種の表示パネルは、各画素を個別に駆動させて各種映像を表示する構成であるため、部分的な高輝度の表示を行った場合には、高輝度の表示に用いた画素群では他の画素群よりも多くの電流が流れ、他の画素群よりも余分に温度上昇してしまう。表示パネルの特定の画素群について上記の部分的な高輝度表示を実行した場合、当該特定の画素群のみ他の部分よりも劣化が促進してしまう。この場合、特定の画素群における実際の劣化量と推定される劣化量とが乖離し、これに伴い、補正の精度の低下ひいては映像の視認性が低下し得る。このような部分的な劣化の進行および映像の視認性の低下を抑制する表示制御装置としては、例えば、特許文献1に記載のものが挙げられる。
特許文献1に記載の表示制御装置は、映像信号に基づいて表示パネルの画素群における高輝度領域を検出する。その後、この表示装置は、高輝度領域のAPL値(輝度平均値)に基づき、高輝度の映像信号に乗算するゲイン値を1より小さく、高輝度ではない映像信号に乗算するゲイン値を1とする制御を実行する。これにより、特定の画素群が高輝度で発光することが抑制され、この種の表示パネルにおける部分的な劣化の進行および映像の視認性の低下を低減することができる。
国際公開第2017/018261号
自発光素子、例えばOLEDは、通電影響に加えて、温度影響によってもその発光効率が低下し、同じ電流値であっても輝度が低下する特性を有している。そのため、自発光素子によりなる画素群を備える表示パネルは、例えば、一部が日射に晒される、表示パネルより小さい他の発熱体の近傍に配置されるなどの表示パネルにバラツキのある温度分布が生じる場合には、一部の画素群の温度影響による劣化が進んでしまう。以下、説明の簡略化のため、自発光素子によりなる画素を「自発光画素」と称する。
また、自発光素子は、劣化が進行すると、同じ電流値で駆動しても劣化前よりも発光せず、熱に変換される電流の割合が増えてしまう。つまり、自発光素子は、劣化が進行すると、発光に伴う発熱の度合い、すなわち通電による温度上昇の度合いも上昇し、劣化前と同一の電流量であっても発熱量が増加する。
よって、自発光画素群を備える表示パネルにおいて、自発光素子の劣化による映像の視認性低下を精度良く低減するには、表示パネルの温度および劣化進行に伴う発熱量の上昇を加味したゲイン値の調整が必要となる。
しかしながら、従来の映像信号にのみ基づくゲイン値の調整では、温度影響による劣化が加味されないため、ゲイン値の調整の精度が低下し、映像の視認性の低下を抑制できない。
本発明は、上記の点に鑑み、自発光画素群を備える表示パネルにおける温度影響を加味したゲイン値の調整を実行可能な表示制御装置および表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の表示制御装置は、自発光素子によりなる複数の画素を備える表示パネル(2)における表示制御を実行する表示制御装置であって、表示パネルに取り付けられ、表示パネルの温度に応じた信号を出力する温度センサ(4)と、温度センサからの出力信号に基づいて、表示パネルの温度を算出するパネル温度算出部(52)と、外部からの映像信号、およびパネル温度算出部が算出した算出温度に基づいて表示パネルの複数の画素の劣化量を算出する劣化量算出部(32、53)と、映像信号で所定時間駆動した場合における画素の所定時間後の温度である上昇後温度を算出する上昇温度算出部(33、54)と、上昇後温度が所定の条件を満たす場合に映像信号に乗算されるゲイン値の調整を行うゲイン調整部(35、56)とを有する制御部(3、5)と、を備える。
この表示制御装置は、表示パネルに取り付けられた温度センサから表示パネルの温度情報を取得し、当該温度情報に基づいて自発光素子によりなる表示パネルの画素の劣化量を算出する。そして、この表示制御装置は、外部からの映像信号により所定時間だけ画素を駆動した場合における当該画素の所定時間後の温度、すなわち上昇後温度を算出し、上昇後温度が所定の条件を満たす場合に、映像信号に乗算するゲイン値の調整を行う構成である。そのため、自発光素子によりなる画素における温度影響を加味した上で、ゲイン値の調整がなされることとなり、ゲイン値の調整の精度が向上する。
また、請求項6に記載の表示装置は、自発光素子によりなる複数の画素を備える表示パネル(2)と、表示パネルに取り付けられ、表示パネルの温度に応じた信号を出力する温度センサ(4)と、温度センサからの出力信号に基づいて、表示パネルの表面温度を算出するパネル温度算出部(52)と、外部からの映像信号、およびパネル温度算出部が算出した算出温度に基づいて表示パネルの複数の画素の劣化量を算出する劣化量算出部(32、53)と、映像信号で所定時間駆動した場合における画素の所定時間後の温度である上昇後温度を算出する上昇温度算出部(33、54)と、上昇後温度が所定の条件を満たす場合に映像信号に乗算されるゲイン値の調整を行うゲイン調整部(35、56)とを有する制御部(3、5)と、を備える。
これによれば、請求項1に記載の表示制御装置と、自発光素子によりなる画素群を備える表示パネルとを有した構成となり、当該表示パネルには、当該画素群への温度影響が加味された調整後のゲイン値が乗算された映像信号が入力される。そのため、ゲイン値の調整の精度が向上し、表示パネルにおける映像の視認性の低下が抑制される。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
実施形態に係る表示装置を示す図である。 実施形態に係る表示装置の構成例を示すブロック図である。 自発光素子によりなる画素における累積発光時間と相対輝度との関係例を示す図である。 自発光素子によりなる画素を所定の温度に保持した前後における相対輝度と温度との関係例を示す図である。 温度センサにより得られる表示パネルの温度分布の一例を示す図である。 表示パネルのAPL値と初期ゲイン値との関係の一例を示す図である。 ゲイン調整部におけるゲイン調整を説明するための図である。 表示パネルを構成する自発光素子の劣化係数と温度との関係の一例を示す図である。 初期状態の画素群について面積別に定電流駆動したときの当該駆動領域における温度の経時変化の一例を示す図である。 所定の累積発光時間に達した画素群について面積別に定電流駆動したときの当該駆動領域における温度の経時変化の一例を示す図である。 ゲイン調整におけるゲイン値の変化の制御について説明するための図である。 実施形態に係る表示装置における処理動作の一例を示すフローチャートである。 変形例に係る表示装置の構成例を示すブロック図である。 他の実施形態に係る表示装置におけるパターン映像の表示例を示す図である。 他の実施形態に係る表示装置における温度センサの配置例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(実施形態)
実施形態に係る表示装置1について、図1〜図5を参照して説明する。本実施形態の表示装置1は、例えば、自動車などの移動体といった温度変化が大きい環境において使用されると好適である。本明細書では、表示装置1が自動車などの車両に搭載される車載用表示装置とされた場合を代表例として説明するが、表示装置1は、車載用途に限定されるものではなく、他の用途にも用いられ得る。
図1では、見易くするため、後述する表示パネル2のうち映像を表示する表面2a側からは見えない裏面2bに配置される温度センサ4の外郭を破線で示すと共に、複数の温度センサ4のうちの1つのみを示している。
本実施形態の表示装置1は、例えば図1に示すように、自発光素子によりなる画素、すなわち自発光画素を備える表示パネル2と、表示制御部3と、温度センサ4と、電子制御部5と、フレキシブル配線6とを有してなる。表示装置1は、表示パネル2に取り付けされた温度センサ4から信号が出力され、電子制御部5が当該信号から表示パネル2の温度を算出した後、電子制御部5から表示制御部3に映像信号および算出した温度情報が入力される。そして、表示装置1は、表示制御部3にて表示パネル2の温度情報に基づいて、映像信号に乗算されるゲイン値の調整をした後、調整されたゲイン値が乗算された映像信号を表示パネル2に入力する構成とされている。
表示パネル2は、自発光画素群が配列されてなる映像表示領域21に各種映像を表示するものであり、例えば、OLEDパネルとされる。表示パネル2は、例えば図1に示すように、任意のフレキシブル配線6により表示制御部3に接続される。
なお、OLEDパネルは、例えば、任意の基板上にTFT(薄膜トランジスタ)層とOLED層とがこの順に積層されてなる。TFT層は、ゲート電極、ゲート絶縁層、半導体層、ソース電極およびドレイン電極を備え、ゲート電極の電圧調整により電流のオンオフを制御可能なTFT素子が複数形成されてなる。TFT素子は、例えば、TFT層における面方向に繰り返し配列されており、OLED層内のOLED素子に接続され、OLED素子によりなる各画素の駆動制御に用いられる。OLED層は、例えば、一対の電極間に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などが順次積層されてなり、電圧を印加することで発光する複数のOLED素子を有してなる。OLEDパネルは、TFT素子およびOLED素子で構成された、例えば赤色、緑色および青色の発光色の異なる3つの副画素を有してなる主画素が、平面視にてある一方向および当該一方向に直交する直交方向に沿って繰り返し配列されてなる。
また、OLED素子やTFT素子並びにOLEDパネルの構成やこれらの材料などについては、公知であるため、本明細書ではそれらの詳細の説明を省略する。さらに、TFT素子やOLED素子の構成については上記した例に限られず、任意の構成が採用され得る。
表示制御部3は、例えば、図示しない回路基板にT−CON、ROMやRAM等が搭載され、表示パネル2の駆動用ICを備えてなる電子制御ユニットである。表示制御部3は、例えば図2に示すように、温度情報取得部31、劣化量算出部32、上昇温度算出部33、記憶部34、ゲイン調整部35、補正量算出部36および補正部37を備える。表示制御部3は、外部からの映像信号に基づいて表示パネル2に各種映像を表示させる表示制御、および外部からの取得する表示パネル2の温度情報に基づいて各画素の劣化量を算出し、映像信号に乗算するゲイン値の調整を行う駆動制御の2つの制御を実行する。表示制御部3は、図示しない配線を介して電子制御部5に接続されており、電子制御部5からの映像信号および表示パネル2の温度分布情報を取得する。
温度情報取得部31は、例えば、電子制御部5のうち後述するパネル温度算出部52が算出した表示パネル2の温度、すなわち算出温度およびその分布に関する情報(以下、単に「温度分布情報」という)を取得する。取得した温度分布情報は、例えば、記憶部34に記憶され、劣化量算出部32および上昇温度算出部33における処理に用いられる。
劣化量算出部32は、例えば、表示パネル2がOLEDパネルの場合、各画素の駆動履歴および温度履歴と、記憶部34に格納されたOLEDの劣化量算出用のプログラムとにより各画素の劣化量を算出する。各画素の劣化量は、例えば、相対輝度と累積発光時間との関係をプロットした図3に示す劣化曲線のデータに、取得した通電履歴や温度履歴を当てはめることで算出され得る。また、OLEDの相対輝度の低下度合いは、例えば図4に示すように、温度に応じて変化する。
なお、図3に示すOLEDの劣化曲線のデータは、例えば、表示パネル2の各画素と同一の構成とされたOLED素子を別途作製した後、所定の電流値で定電流駆動をし、累積発光時間ごとに輝度測定を行うなどの方法により得られる。図3でいう「相対輝度」とは、例えば、定電流駆動をする直前(初期状態)の輝度を1とし、当該直前の輝度に対する累積発光時間ごとのOLED素子の輝度の割合を示すものである。
また、図4でいう「相対輝度」とは、例えば、表示パネル2の各画素と同一の構成とされたOLED素子をある電流値で駆動したときの輝度に対する、当該OLED素子を所定の温度環境下に所定期間置いた後に同一の電流値で駆動したときの輝度の割合である。図4に示すデータは、例えば、表示パネル2の各画素と同一の構成とされたOLED素子を複数用意し、それぞれのOLED素子を異なる温度環境下に置き、その前後の輝度測定をするなどの方法により得られる。
上記したように、OLEDは通電および温度それぞれの影響により発光特性が低下するため、例えば、図3に示す通電影響による劣化曲線データを温度ごとに用意し、当該劣化曲線データを記憶部34に格納しておく。そして、例えば、温度履歴に対応する劣化曲線データに累積発光時間を当てはめることにより、各画素について通電影響に加えて、温度影響をも加味した劣化量を算出することができる。劣化量算出部32で算出した各画素の劣化量は、補正部37による映像信号の補正に用いられ、必要に応じて記憶部34に記憶される。
なお、表示パネル2がOLEDパネルである場合における各画素の劣化量の算出については、上記した方法に限定されるものではなく、公知の他の方法により行われてもよい。
上昇温度算出部33は、電子制御部5からの取得する表示パネル2の温度情報と、劣化量算出部32が算出した各画素の劣化量とに基づいて、ゲイン値の調整前の映像信号を所定時間入力した場合の各画素における温度上昇量を算出する。また、上昇温度算出部33は、取得した表示パネル2の表面温度に所定時間後の温度上昇量を加算して得られる温度である「上昇後温度」を算出する。上昇温度算出部33が算出した上昇後温度は、例えば記憶部34に記憶され、ゲイン調整部35における処理に用いられる。なお、上昇後温度の算出の詳細については、後述する。
記憶部34は、例えば、ROMなどの不揮発性メモリとRAMなど揮発性メモリとを有してなる記憶媒体である。記憶部34には、劣化量算出部32、上昇温度算出部33やゲイン調整部35などで実行される各種プログラムやこれに用いられる各種データなどが格納されている。また、記憶部34は、必要に応じて、表示パネル2の温度情報や映像信号などの表示制御部3における処理に必要な各種情報を一時的に記憶する。
なお、上記の各種プログラムとしては、例えば、OLEDによりなる画素の劣化量算出、画素の劣化に応じた画素の温度上昇量の算出やゲイン値の算出などに用いられるプログラムが挙げられるが、これらに限定されない。上記の各種データとしては、例えば、表示制御部3に入力される映像信号や温度情報に基づく各画素の駆動履歴や温度履歴、OLEDによりなる画素の通電や温度の影響による各種の劣化曲線データ、温度と画素の劣化係数との相関データなどが挙げられる。また、上記の各種データとしては、例えば、ゲイン値を決定するためのデータテーブルやゲイン値の調整に用いる後述する画素群の上限温度などが挙げられるが、これらに限定されない。
ゲイン調整部35は、表示制御部3が表示パネル2へ出力する映像信号に乗算するゲイン値の決定および調整を実行する。ゲイン値は、例えば、映像信号から算出される表示パネル2でのAPL値に応じて予め設定された数値(以下「初期ゲイン値」という)に決定される。ゲイン調整部35は、表示パネル2の画素群において所定の条件を満たす場合に、所定の条件を満たす画素群における温度影響による劣化を抑制するため、初期ゲイン値を表示パネル2での温度影響を加味した値に変更する。
なお、上記では、初期ゲイン値がAPL値に基づいて設定される例について説明したが、これに限定されるものではなく、初期ゲイン値は、APL値によらず、初期設定などにより決定されてもよい。この場合であっても、後述するゲイン調整部35により、必要に応じて、初期ゲイン値を表示パネル2での温度影響を加味した値に変更することで、所定の条件を満たす画素群における温度影響の劣化を抑制できることに変わりはない。
以下、説明の便宜上、ゲイン調整部35においてゲイン値を初期ゲイン値に決定することを単に「ゲイン決定」と称し、初期ゲイン値を表示パネル2での温度影響を加味した値に調整することを「ゲイン調整」と称する。また、ゲイン調整部35によりゲイン調整された後のゲイン値を「調整ゲイン値」と称する。
つまり、ゲイン調整部35は、ゲイン決定を行うと共に、必要に応じてゲイン調整を実行する。このゲイン決定およびゲイン調整については、後述する。また、ゲイン調整部35は、例えば、電子制御部5から表示制御部3に入力された映像信号(以下「第1映像信号」という)に、初期ゲイン値または調整ゲイン値を乗算する処理を行う。
補正量算出部36は、劣化量算出部32が算出した各画素の劣化量に基づいて、各画素について劣化に起因する輝度低下を補う電流値とするための補正量を算出する。補正量算出部36が算出した補正量は、例えば、記憶部34に記憶され、必要に応じて補正部37における処理に用いられる。
補正部37は、補正量算出部36が算出した補正量に基づいて、第1映像信号に初期ゲイン値または調整ゲイン値が乗算された映像信号(以下「第2映像信号」という)を補正する。補正部37は、第2映像信号が表示パネル2に入力されたと仮定した場合における画素群の輝度差が人の眼に視認されないレベル(例えば限定するものではないが、1.5%以内など)であるとき、第2映像信号に対する補正を実行しない構成とされてもよい。
つまり、表示制御部3は、電子制御部5から取得した映像信号および温度情報に基づき、表示パネル2の通電および温度の影響による各画素の劣化量の算出後にゲイン決定をし、必要に応じて、ゲイン調整もしくは第2映像信号の補正またはその両方を実行する。そして、表示制御部3は、図示しない出力部により、第2映像信号または補正した第2映像信号を表示パネル2に出力する。
温度センサ4は、例えば図1に示すように、表示パネル2の裏面2b上に複数配置され、表示パネル2の温度に応じた温度信号を出力する任意のセンサであり、例えばサーミスタとされる。温度センサ4は、例えば、図示しない接着材または粘着材を介して裏面2bに貼り付けられる外付けのセンサとされる。複数の温度センサ4は、例えば、表示パネル2が映像表示領域21の全域に各種映像を表示する用途に適用される場合には、表示パネル2の裏面2bのうち表面2a側の映像表示領域21に対応する領域内において、等間隔で均等に繰り返し並べて配置され得る。温度センサ4は、図示しない配線を介して電子制御部5に接続されており、例えば図2に示すように、温度信号を電子制御部5に出力する。
電子制御部5は、図示しない回路基板にCPU、ROMやRAM等が搭載されてなる電子制御ユニットであり、例えば、ECU(Electronic Control Unitの略)とされる。電子制御部5は、例えば図2に示すように、表示制御部3に映像信号を出力する映像信号出力部51と、温度センサ4からの入力信号に基づいて表示パネル2の温度を算出し、温度情報を表示制御部3に出力するパネル温度算出部52とを備える。電子制御部5は、例えば車載用途の場合には、車両に搭載される車載ECUとされ、温度センサ4のほか、図示しない他の各種の車載センサや車載機器などに接続され得る。
なお、車載センサとしては、例えば、速度センサ、ジャイロセンサ、シートベルトセンサやオイル検知センサ等の車両に搭載され得る任意のセンサが挙げられるが、これらに限定されない。他の車載機器としては、例えば、ナビゲーション装置、カーエアコンや車載カメラ等が挙げられるが、これらに限定されない。
映像信号出力部51は、例えば、電子制御部5に接続された図示しない他の各種の車載センサや車載機器などから信号が入力されると、当該信号に対応する第1映像信号を表示制御部3に出力する。第1映像信号は、表示制御部3における各種処理に用いられる。
パネル温度算出部52は、図2に示すように、表示パネル2に取り付けられた複数の温度センサ4から温度に応じた信号が入力され、当該信号に基づいて温度を算出する。具体的には、パネル温度算出部52は、例えば図5に示すように、表示パネル2のうち映像表示領域21の面内温度分布、すなわち各画素の温度を算出し、この算出結果である温度情報を電気信号として表示制御部3に出力する。パネル温度算出部52から出力される温度情報は、表示制御部3における各画素の劣化量算出に用いられる。
これにより、表示制御部3は、リアルタイムでの映像表示領域21の面内温度分布を把握でき、各画素の温度履歴をより正確に取得でき、ひいては温度影響による劣化量の算出およびゲイン調整の精度が向上させることができる。
以上が、実施形態に係る表示装置1の基本的な構成である。まとめると、表示装置1は、表示パネル2と、温度センサ4と、表示制御部3および電子制御部5によりなり、表示パネル2の自発光画素の温度影響による特性低下を加味したゲイン調整と映像信号補正が可能な表示制御装置と、を備えた構成となっている。
(ゲイン調整)
次に、ゲイン調整部35で実行されるゲイン調整について、図6〜図11を参照して説明する。なお、以下では、初期ゲイン値がAPL値に基づいて決定される場合を代表例として説明するが、これに限定されるものではなく、初期ゲイン値がAPL値以外に基づいて決定される場合であっても、ゲイン調整部35でのゲイン調整に支障はない。
図7では、表示パネル2のうち温度T0の画素群を所定の第1映像信号に初期ゲイン値を乗算した第2映像信号に基づいて駆動させたときの当該画素群の温度変化を二点鎖線で示している。また、図7では、上記した温度T0の画素群を所定の第1映像信号に調整ゲイン値を乗算した第2映像信号に基づいて駆動させたときの当該画素群の温度変化を実線で示している。
ゲイン調整部35は、例えば図6に示すように、表示パネル2におけるAPL値に対応する初期ゲイン値の決定を行う。初期ゲイン値は、例えば、自発光画素の発熱量が低い所定以下のAPL値までは通常1に設定され、所定のAPL値を超えるにつれて1よりも小さい数値に設定される。これにより、表示パネル2において発熱量の大きい所定以上の高輝度となることが抑制され、部分的に劣化が他の自発光画素よりも進行した自発光画素が生じることを抑制できる。
しかしながら、映像表示前の時点で何らかの原因により表示パネル2の初期温度が高い、劣化により自発光画素の温度上昇の度合いが大きいなどの場合、映像信号に基づいて算出されるAPL値では、上記のような温度影響が反映されない。そのため、APL値による初期ゲイン値の決定のみでは、自発光画素の温度影響による劣化抑制が不十分となり得る。
そこで、ゲイン調整部35は、表示パネル2の自発光画素が特性の低下度合いが特に大きくなる所定以上の温度に達することを防ぐため、必要に応じて初期ゲイン値を変更するゲイン調整を実行する構成とされる。
具体的には、例えば図7に示すように、温度T0の所定の画素群を所定の第1映像信号に初期ゲイン値を乗算して得られる第2映像信号に基づいて所定時間駆動したと仮定し、上昇温度算出部33により当該画素群の上昇後温度を算出する。この場合において、算出した当該画素群の上昇後温度が所定の温度Tx以上になる場合には、ゲイン調整部35は、上昇後温度が所定の温度Tx未満となるようにゲイン調整を実行する。これにより、表示パネル2の自発光画素が特性の低下度合いが高くなる温度に達することが抑制され、部分的な温度上昇による劣化の進行やそのバラツキの発生を低減することができる。
このゲイン調整の処理に用いられる所定の温度Txは、表示パネル2の自発光画素の「上限温度」とも称され得る。所定の温度Txは、ゲイン調整を実行するか否かの閾値ともいえる値であり、自発光素子の発光特性に基づいて設定される。
具体的には、自発光素子(例えばOLED)は、例えば図8に示すように、輝度の低下度合いを示す指標である劣化係数が温度上昇に伴って大きくなる特性を有する。また、自発光素子は、ある温度までは劣化係数の増加度合いが小さいものの、ある温度以上になると劣化係数の増加度合いが急激に大きくなる特性を有する場合がある。つまり、この場合には、自発光素子は、ある温度を境に特性の低下度合いが大きくなる特性がある。例えば図8に示すように、自発光素子の劣化係数のうち変化の境目、すなわち変曲点における劣化係数をαとすると、当該自発光素子は、劣化抑制の観点から、劣化係数がαを超えない温度範囲で使用されることが好ましい。言い換えると、自発光素子は、劣化係数の変曲点における温度Tx未満で使用されることで、その劣化の進行度合いが低減可能である。
なお、自発光素子(例えばOLED)での劣化係数は、例えば、表示パネル2の画素と同一構成のOLED素子を作製し、初期の輝度に対する、所定の温度環境下に所定時間置かれた後の輝度を測定し、アレニウスの式により算出する公知の方法により得られる。
また、自発光素子の劣化係数が温度に対して単に比例する傾向を有し、劣化係数における所定の変曲点がない場合には、劣化係数に閾値を設け、劣化係数が当該閾値に到達する温度を上限温度として設定してもよい。この場合、劣化係数の閾値は、例えば1.5とされるが、これに限定されるものではなく、表示装置1の用途等に応じて適宜変更され得る。このように、上限温度は、OLED素子の特性や表示装置1の用途等に応じて適宜変更され得る。
さらに、初期ゲイン値と調整ゲイン値との差をゲイン調整量として、ゲイン調整におけるゲイン調整量は、表示パネル2の自発光画素群における通電影響による温度上昇の特性(以下、単に「温度特性」という)によって決定される。この表示パネル2の温度特性は、主に、電流値、表示面積や表示時間により定まる。
具体的には、自発光素子は、電流値が大きくなるほど発熱量が大きくなる。このような自発光素子によりなる自発光画素を備える表示パネル2は、発光面積(映像の表示面積)および発光時間(表示時間)によりその温度上昇が変化する。表示パネル2は、映像表示前の初期温度および自発光画素のAPL値が同じ場合、映像の表示面積により温度上昇の度合いが変化する。例えば図9に示すように、初期温度をT0とし、表示面積をS1、S2、S3、S4、S5(S1>S2>S3>S4>S5)とすると、表示パネル2の温度は、時間X1が経過時点にて、T1、T2、T3、T4、T5(T1>T2>T3>T4>T5)となる。
また、表示パネル2の温度特性は、自発光素子の劣化の進行度合いにより変化する。自発光画素を所定の時間X2駆動させた後に、初期温度T0、表示面積S1〜S5、かつ図9に示したグラフの場合と同じAPL値で同じ時間X1駆動させた場合、例えば図10に示すように、表示パネル2の温度上昇の度合いは大きくなる。これは、自発光素子の発光特性が低下し、同一の電流値であっても発熱に消費される電流の割合が増加するためである。
つまり、表示パネル2の通電による温度上昇量は、APL値、表示面積、表示時間、自発光素子の劣化レベルに起因して変化し、下記の(1)式の関係式が成立すると考えられる。
温度上昇量∝APL値×表示面積×表示時間×自発光素子の劣化レベル・・・(1)
なお、上記(1)式におけるAPL値や表示面積については、例えば、表示制御部3に入力される映像信号から算出でき、自発光素子の劣化レベルについては、上記したように劣化量算出部32により算出できる。表示時間については、自発光素子の通電影響による温度上昇のデータを取得しておき、当該データに基づいて予め設定され得る。
上記(1)式は、上昇温度算出部33における上昇後温度の算出の基礎となるものである。上昇温度算出部33は、例えば、APL値、表示面積、表示時間および劣化レベルの指標となる劣化量に基づいて自発光画素群の温度上昇量を算出し、温度情報取得部31が取得した表示パネル2の温度に当該温度上昇量を加算して上昇後温度を算出する。
ゲイン調整部35は、上昇後温度が所定の温度Tx、すなわち上限温度未満である場合には初期ゲイン値のままとし、上昇後温度が上限温度以上である場合には、初期ゲイン値を調整ゲイン値に変更するゲイン調整を行う。この調整ゲイン値は、図7に示すように、上昇後温度が上限温度未満となる値とされる。
なお、このときのゲイン調整量は、調整ゲイン値を用いて上昇後温度を再計算した際に上限温度未満となればよく、適宜変更され得る。
また、ゲイン調整部35によるゲイン調整においては、初期ゲイン値から調整ゲイン値に急激に変化させた場合、映像の輝度変化が大きく、ユーザが視認することで違和感を覚えてしまうため、調整ゲイン値への変更を緩やかに行うことが好ましい。具体的には、例えば図11に示しように、初期ゲイン値を1とし、調整ゲイン値をβとして、この場合、1からβへの変化の傾きが所定の値以下となるようにゲイン調整を行うことが好ましい。
人の眼は、例えばウェーバー・フェヒナーの法則に基づき、一般的に、1.5%を超える輝度差を認識できるとされている。逆に言えば、輝度を連続的に変化させる際に、輝度差が常に1.5%以下となるようにした場合には、人は、その輝度変化を認識しにくく、違和感を覚えにくい。
そこで、初期ゲイン値から調整ゲイン値への変更においては、映像の視認性を確保する観点から、ゲイン調整部35は、輝度変化させる際の単位時間(秒)あたりにおける輝度差が1.5%以下となるようにゲイン調整をすることが好ましい。
以下、説明の便宜上、表示パネル2を構成する自発光画素群のうちゲイン調整がなされることで輝度が変化する画素を「制御画素」と称することがある。
例えば、ゲイン調整部35は、ゲイン調整がなされる制御画素群のゲイン調整直前における輝度をLとし、ゲイン調整前後にわたる単位時間あたりの輝度変化の傾きを輝度傾きとして、輝度傾きの絶対値がL×0.015以下となるようにゲイン調整を行う。
(処理動作例)
次に、表示装置1が実行する処理動作の一例について、図12を参照して説明する。
表示装置1は、例えば、電源がオン状態になったときに図12に示す制御フローを実行する。
ステップS101では、パネル温度算出部52は、温度センサ4からの出力信号に基づいて表示パネル2の温度を算出する。
続くステップS102では、電子制御部5は、映像信号のほか、ステップS101にて算出した表示パネル2の温度情報を表示制御部3に入力する。
次いで、ステップS103では、劣化量算出部32は、電子制御部5から入力された映像信号および温度情報に基づいて、表示パネル2の自発光画素の個々の劣化量を算出する。表示制御部3は、ステップS103の後、処理をステップS104に進める。
ステップS104では、例えば、ゲイン調整部35が映像信号に基づいて初期ゲイン値を決定し、その後、上昇温度算出部33は、表示パネル2の温度、表示面積、APL値および算出した劣化量に基づいて、上昇後温度を算出する。
続くステップS105では、例えば、ゲイン調整部35は、ステップS104にて算出された上昇後温度が上限温度(閾値)未満であるか否かを判定する。表示制御部3は、ステップS105にて肯定判定の場合には処理をステップS107に進め、ステップS105にて否定判定の場合には処理をステップS106に進める。なお、ステップS104での処理に用いられる上限温度のデータは、例えば、記憶部34に格納されている。
ステップS106では、ゲイン調整部35は、上昇後温度が上限温度未満となるように初期ゲイン値を調整ゲイン値に変更するゲイン調整を行う。
ステップS107では、表示制御部3は、電子制御部5から入力される第1映像信号に初期ゲイン値または調整ゲイン値を乗算し、第2映像信号を生成する。以下、説明の便宜上、第1映像信号にゲイン値を乗算して第2映像信号を生成する処理を「映像信号の更新」と称する。ステップS107の映像信号の更新においては、第1映像信号に乗算するゲイン値は、ステップS106を経由しない場合には初期ゲイン値とされ、ステップS106を経由した場合には調整ゲイン値とされる。その後、表示制御部3は、第2映像信号を生成後、処理をステップS108に進める。
ステップS108では、表示制御部3は、ステップS103で算出した各画素の劣化量、およびステップS107で生成した第2映像信号に基づいて表示パネル2の各画素の輝度を算出する。
続くステップS109では、表示制御部3は、ステップS108で算出した各画素の輝度に基づいて、画素間の輝度差が所定未満か否かを判定する。ステップS109での輝度差は、例えば、輝度差のある画素間において低い輝度を基準として、高い輝度と低い輝度との差が用いられ得る。この場合、ステップS109での輝度差としては、限定するものではないが、例えば、人が輝度の違いを認識し得る1.5%とされ得る。表示制御部3は、ステップS109にて肯定判定の場合には処理をステップS112に進め、ステップS109にて否定判定の場合には処理をステップS110に進める。
ステップS110では、補正量算出部36は、輝度差を低減するための補正量を算出する。
ステップS111では、補正部37は、ステップS110で算出した補正量に基づいて第2映像信号を補正し、第3映像信号を生成する。
ステップS112では、表示制御部3は、例えば、ステップS110、S111を経由しない場合には第2映像信号を、ステップS110、S111を経由した場合には第3映像信号を表示パネル2に出力する。
例えば上記の処理動作により、表示装置1は、必要に応じてゲイン調整および映像信号の補正を実行する。これにより、表示パネル2が自発光素子の特性低下が大きくなる温度に達すると見込まれるときにはゲイン値の調整を行うことでこれを回避し、自発光画素の劣化が進行した後についても、その劣化の進行具合に応じた発熱量を加味したゲイン調整がなされる。そのため、温度影響が加味されたゲイン調整となり、その精度が向上し、ひいては映像の視認性が向上することとなる。
なお、上記の処理動作例については、あくまで一例であり、図11に示すフローチャートに限定されるものではなく、可能な範囲内において処理の順番が変更されてもよい。
実施形態に係る表示装置1は、上記したように、自発光画素群を備える表示パネル2の温度を取得すると共に、外部からの映像信号および取得した温度情報に基づいて、各画素の劣化量を算出する。また、表示装置1は、算出した劣化量および自発光素子の温度特性に基づいて、所定の映像信号で所定時間駆動した場合における自発光画素群の温度である上昇後温度を算出し、上昇後温度が所定の上限温度以上となる場合、ゲイン値を調整する制御を実行する。
これにより、自発光画素群が特性の低下度合いが特に大きくなる温度に達することが抑制され、温度影響による部分的な劣化の進行を抑制できる。また、劣化進行に伴う自発光素子の発熱量の上昇を加味したゲイン調整が可能となるため、ゲイン調整の精度が従来よりも向上する。
(変形例)
上記では、電子制御部5にて温度センサ4からの温度信号に基づいて表示パネル2の温度を算出し、表示制御部3にて温度情報を取得し、表示パネル2の画素群の劣化量算出およびゲイン調整を実行する例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、電子制御部5が表示制御部3で実行する上記の処理も実行した後、上記よりも回路規模が小さくなった表示制御部3に映像信号を出力する構成であってもよい。
具体的には、この場合、電子制御部5は、例えば図13に示すように、映像信号出力部51およびパネル温度算出部52に加えて、劣化量算出部53、上昇温度算出部54、記憶部55、ゲイン調整部56、補正量算出部57、補正部58を有した構成とされる。
なお、劣化量算出部53、上昇温度算出部54、記憶部55、ゲイン調整部56、補正量算出部57および補正部58は、それぞれ劣化量算出部32、上昇温度算出部33、記憶部34、ゲイン調整部35、補正量算出部36、補正部37と同じ役割を果たす。
この場合、表示制御部3は、自発光画素群の劣化量算出、上昇後温度の算出、ゲイン調整などの処理を実行する劣化量算出部32、上昇温度算出部33、記憶部34、ゲイン調整部35、補正量算出部36、補正部37を有しない構成となる。また、表示制御部3は、上記の場合に比べて回路規模が小さくなり、その分だけ発熱量も低減する。これにより、表示パネル2の近傍に配置される表示制御部3による自発光画素群への熱影響が低減する効果が期待される。
本変形例によっても、上記した実施形態と同様の効果が得られる表示装置1となる。また、電子制御部5よりも表示パネル2の近傍に配置される表示制御部3の発熱量が低下するため、表示パネル2の温度負荷が低減する効果も得られる。さらに、表示パネル2側の表示制御部3によらず、電子制御部5にてゲイン調整が可能となるため、自発光素子群を備える任意の市販品のパネルを表示パネル2として用いた場合であっても、電子制御部5での微調整によりゲイン調整の対応が可能となる。
(他の実施形態)
本発明は、実施例に準拠して記述されたが、本発明は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本発明は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらの一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本発明の範疇や思想範囲に入るものである。
例えば、上記第1実施形態では、表示パネル2の裏面2b側に複数の温度センサ4を等間隔で均等に配置した例について説明したが、表示パネル2が所定の領域に決まったパターン映像を表示する用途(例えばメータ表示など)の場合等には、これに限定されない。
具体的には、例えば、表示パネル2が図14に示すように所定のパターン映像P1〜P5を表示する場合には、温度センサ4は、図15に示すように、裏面2bのうちパターン映像P1〜P5が表示された領域に相当する領域2ba〜2be内にのみ配置され得る。この場合、表示パネル2の画素群のうちパターン映像P1〜P5の表示に用いられるものおよびその近傍のみが発光により発熱する。そのため、温度センサ4は、裏面2bのうちパターン映像P1〜P5が表示された領域に相当する領域2ba〜2be内にのみ配置されれば足りる。
なお、図14では、見易くするため、断面を示すものではないが、表示パネル2が表示する後述のパターン映像P1〜P5にハッチングを施している。図15では、表示パネル2の裏面2bからは見えない映像表示領域21の外郭を二点鎖線で示すと共に、裏面2bのうち図7に示すパターン映像P1〜P5を投影したときの外郭を破線で示している。また、図15では、見易くするため、温度センサ4にハッチングを施している。
また、パターン映像P1〜P5は、車載用途の場合、例えば、テルテール(警告表示)、フューエルゲージなどの燃料計、ピードメータやタコメータ等の各種メータ、車両の走行距離、シフトポジションや走行速度(数値表示)などに対応する映像とされ得る。パターン映像P1〜P5の配置、数、面積や種類などについては適宜変更されてもよい。
裏面2bのうち表面2a側のパターン映像P1、P2、P3、P4、P5を投影した領域をそれぞれ映像投影領域2ba、2bb、2bc、2bd、2beとして、これらの領域の配置、数、面積や種類などはパターン映像P1〜P5に合わせて適宜変更され得る。
2 表示パネル
3 表示制御部
32 劣化量算出部
33 温度上昇算出部
35 ゲイン調整部
4 温度センサ
52 温度算出部

Claims (10)

  1. 自発光素子によりなる複数の画素を備える表示パネル(2)における表示制御を実行する表示制御装置であって、
    前記表示パネルに取り付けられ、前記表示パネルの温度に応じた信号を出力する温度センサ(4)と、
    前記温度センサからの出力信号に基づいて、前記表示パネルの温度を算出するパネル温度算出部(52)と、
    外部からの映像信号、および前記パネル温度算出部が算出した算出温度に基づいて前記表示パネルの複数の前記画素の劣化量を算出する劣化量算出部(32、53)と、前記映像信号で所定時間駆動した場合における前記画素の所定時間後の温度である上昇後温度を算出する上昇温度算出部(33、54)と、前記上昇後温度が所定の条件を満たす場合に前記映像信号に乗算されるゲイン値の調整を行うゲイン調整部(35、56)とを有する制御部(3、5)と、を備える、表示制御装置。
  2. 前記制御部は、前記表示パネルの前記画素の上限温度を設定しており、
    前記ゲイン調整部は、前記上昇後温度が前記上限温度よりも大きい場合、前記上昇後温度が前記上限温度よりも小さくなるように前記ゲイン値の調整を行う、請求項1に記載の表示制御装置。
  3. 前記自発光素子は、有機発光ダイオードであり、
    前記上限温度は、前記自発光素子の温度に対する劣化係数が所定の閾値以上となる温度である、請求項2に記載の表示制御装置。
  4. 前記上昇温度算出部は、前記劣化量算出部が算出した前記劣化量に基づき、劣化が進行した前記画素における前記上昇後温度を算出する、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の表示制御装置。
  5. 複数の前記画素のうち前記ゲイン値の調整により輝度が変化する前記画素を制御画素とし、前記ゲイン値の調整前後の前記制御画素の輝度変化の傾きを輝度傾きとし、前記ゲイン値の調整直前における前記制御画素の輝度をLとして、
    前記ゲイン調整部は、単位時間(秒)における輝度傾きの絶対値がL×0.015以下となるように前記ゲイン値の調整を行う、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の表示制御装置。
  6. 自発光素子によりなる複数の画素を備える表示パネル(2)と、
    前記表示パネルに取り付けられ、前記表示パネルの温度に応じた信号を出力する温度センサ(4)と、
    前記温度センサからの出力信号に基づいて、前記表示パネルの表面温度を算出するパネル温度算出部(52)と、
    外部からの映像信号、および前記パネル温度算出部が算出した算出温度に基づいて前記表示パネルの複数の前記画素の劣化量を算出する劣化量算出部(32、53)と、前記映像信号で所定時間駆動した場合における前記画素の所定時間後の温度である上昇後温度を算出する上昇温度算出部(33、54)と、前記上昇後温度が所定の条件を満たす場合に前記映像信号に乗算されるゲイン値の調整を行うゲイン調整部(35、56)とを有する制御部(3、5)と、を備える、表示装置。
  7. 前記制御部は、前記表示パネルの前記画素の上限温度を設定しており、
    前記ゲイン調整部は、前記上昇後温度が前記上限温度よりも大きい場合、前記上昇後温度が前記上限温度よりも小さくなるように前記ゲイン値の調整を行う、請求項6に記載の表示装置。
  8. 前記自発光素子は、有機発光ダイオードであり、
    前記上限温度は、前記自発光素子の温度に対する劣化係数が所定の閾値以上となる温度である、請求項7に記載の表示装置。
  9. 前記上昇温度算出部は、前記劣化量算出部が算出した前記劣化量に基づき、劣化が進行した前記画素における前記上昇後温度を算出する、請求項6ないし8のいずれか1つに記載の表示装置。
  10. 複数の前記画素のうち前記ゲイン値の調整により輝度が変化する前記画素を制御画素とし、前記ゲイン値の調整前後の前記制御画素の輝度変化の傾きを輝度傾きとし、前記ゲイン値の調整直前における前記制御画素の輝度をLとして、
    前記ゲイン調整部は、単位時間(秒)における輝度傾きの絶対値がL×0.015以下となるように前記ゲイン値の調整を行う、請求項6ないし9のいずれか1つに記載の表示装置。
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