(第1の実施形態)
以下、図1〜図8を参照して、開閉制御装置の第1の実施形態について説明する。開閉制御装置は、建物に含まれる空間に設けられる開口部を開閉する自動ドアに設けられている。
図1に示すように、建物1に含まれる空間2には、この空間2内を空調する空調設備10が図中左側に設置されている。また、この空間2には、人が空間2を出入りする開口部20が図中右側に設置されている。開口部20には、この開口部20を開閉する開閉部としての自動ドア21が設置されている。自動ドア21は、2枚の扉21A,21Bが水平方向(図面上下方向)に移動することで開口部20を開閉する。図中上側の扉21Aは、図面上側へ移動することで開口部20を開き、図面下側へ移動することで開口部20を閉じる。図中下側の扉21Bは、図面下側へ移動することで開口部20を開き、図面上側へ移動することで開口部20を閉じる。なお、空調設備10及び開口部20(自動ドア21)の位置は建物1や空間2に合わせて任意に設定可能である。
図2に示すように、空調設備10は、空調を行う空調部11と、空調設備10の空調に関する設定情報等を外部と通信する通信部12とを備えている。空調部11は、設定温度や設定湿度等の設定情報に従って送風する空気を調整することで空間2内の環境を調整する。通信部12は、稼動情報、設定温度TP等の設定情報を外部に送信する。
自動ドア21は、扉21A,21Bと、扉21A,21Bを駆動する駆動装置22と、扉21A,21Bの開閉を制御する開閉制御装置30とを備えている。駆動装置22は、図示しない伝達機構を介して扉21A,21Bを駆動する。
開閉制御装置30は、扉21A,21Bの開閉を行うか否かの判断を行う判断部31と、扉21A,21Bの開閉を指示する開閉制御部32と、開閉制御部32の指示に従って駆動装置22を駆動させる駆動部33とを備えている。判断部31と開閉制御部32とは、電気的に接続されている。また、開閉制御部32と駆動部33とは、電気的に接続されている。駆動部33と駆動装置22とは、電気的に接続されている。
開閉制御部32が開指令を駆動部33に出力することにより、駆動部33が駆動装置22を開駆動する。開閉制御部32が閉指令を駆動部33に出力することにより、駆動部33が駆動装置22を閉駆動する。駆動部33は、開閉制御部32の指令に従って、扉21A,21Bが全開状態、全閉状態、停止状態等の各状態となるように駆動装置22を駆動制御する。
開閉制御装置30は、空調設備10の空調に関する設定情報として設定温度TPを取得する通信部34と、空間2内の環境状態を示す気温である空間内気温TRを取得する空間内気温測定部35と、自動ドア21の動作状態を報知する報知部36とを備えている。判断部31は、通信部34と、空間内気温測定部35と、報知部36と電気的に接続されている。空間内気温測定部35は、空間内気温TRを判断部31に出力する。通信部34は、設定情報取得部として機能し、空調設備10の通信部12と通信することで、設定情報を受信して、稼動情報及び設定情報を判断部31に出力する。なお、設定温度TPと空間内気温TRとは比較可能である。
開閉制御装置30は、設定情報の値と空間内情報の値との差が所定値よりも大きいときに、開口部20を開閉する自動ドア21による開口部20の開口量を制限する。すなわち、判断部31は、空調設備10の設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する。判断部31は、設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VSよりも大きいときに、自動ドア21による開口部20の開口量を制限する開閉動作を開閉制御部32に指示する。
ここで、「開口部20の開口量」とは、単位時間当たりの開口面積であり、開口部20の開放時間が長くなるほど開口量は増大し、また開口部20の開口幅や開口高さが長くなるほど開口量は増大する。
よって、扉21A,21Bを開動作させる検知センサの検知範囲が広くなるほど自動ドア21によって扉21A,21Bが開動作するタイミングが早くなり、開口部20の開放時間が長くなるので、開口量は増大する。逆に、当該検知範囲が狭くなるほど自動ドア21によって扉21A,21Bが開動作するタイミングが遅くなり、開口部20の開放時間が短くなるので、開口量は減少する。
また、開口部20を通過した後についても、検知範囲が広くなるほど自動ドア21によって扉21A,21Bが開状態に維持される時間が長くなり、開口部20の開放時間が長くなるので、開口量は増大する。逆に、当該検知範囲が狭くなるほど自動ドア21によって扉21A,21Bが開状態に維持される時間が短くなり、開口部20の開放時間が短くなるので、開口量は減少する。
更に、扉21A,21Bの開速度を所定値よりも高くしたり、閉速度を所定値よりも低くしたりすることにより、開口部20の開放時間が長くなるので、開口量は増大する。逆に、開速度を所定値よりも低くしたり、閉速度を所定値よりも高くしたりすることにより、開口部20の開放時間が短くなるので、開口量は減少する。
更に、検知範囲の検知状況によらず強制的に開口部20の開放状態を所定時間維持する場合において、当該所定時間を長くすることで開口量を増大させたり、当該所定時間を短くすることで開口量を減少させたりすることができる。
その他、上記に限らず、開口部20の単位時間当たりの開口面積の調整に関する自動ドア21の設定値であれば、どのようなものであっても構わない。
開閉制御装置30は、所定時間THの間、自動ドア21による開口部20の開口量を制限せず、所定時間THの経過後に設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する。
開閉制御部32は、設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VS以下であるときには、自動ドア21の動作モードを「通常モード」に設定する。すなわち、判断部31は、温度差TDが所定値VS以下であると判断すると、開閉制御部32に動作モードを「通常モード」に設定させる。そして、開閉制御部32は、判断部31の設定に従って自動ドア21を「通常モード」で開閉制御する。「通常モード」は、通常状態の動作モードとして設定されるものであり、自動ドア21による開口部20の開口量が制限されていない動作モードある。ここで、「開口部20の開口量が制限されていない」とは、自動ドア21に予め設定されている、扉21A,21Bを開動作させるための検知センサの検知範囲の広さを含む設定値や、扉21A,21Bの開閉速度や開状態の時間等の種々の設定値等が通常状態で設定されるものと同じであることをいう。
開閉制御部32は、設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VSよりも大きいときには、自動ドア21の動作モードを「閉鎖モード」に設定する。すなわち、判断部31は、温度差TDが所定値VSよりも大きいと判断すると、開閉制御部32に動作モードを「閉鎖モード」に設定させる。そして、開閉制御部32は、判断部31の設定に従って自動ドア21を「閉鎖モード」で開閉制御する。「閉鎖モード」は、自動ドア21による開口部20の開口量が制限される動作モードである。
例えば、開口部20の開口量の制限は、扉21A,21Bが開く検知センサの検知範囲を通常よりも扉21A,21B寄りに狭くすることで、人の位置に対する扉21A,21Bが開く開始タイミングを通常よりも遅くするとともに、扉21A,21Bの前を通り過ぎるときの無駄な開き動作を抑制することで行う。また、当該検知センサと開口部20を挟んで反対側に設けられている検知センサの検知範囲を通常よりも扉21A,21B寄りに狭くすることで、人の位置に対する扉21A,21Bが閉じる開始タイミングを通常よりも早くすることで開口部20の開口量を制限してもよい。
また、開口部20の開口量の制限は、扉21A,21Bの開状態の時間を短縮することで行う。例えば、扉21A,21Bが開くときの速度を通常よりも高くしたり、扉21A,21Bが閉じる開始タイミングを通常よりも早くしたりする。また、扉21A,21Bが全開状態にある時間を短くしたり、扉21A,21Bが閉じるときの速度を通常よりも高くしたりする。また、開口部20の開口量の制限は、扉21A,21Bが開状態であるときの開口部20の開口幅を減少させることで行う。
判断部31は、空間内気温TRが設定温度TPに達したり、温度差TDが所定値VS以下となったりすると、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードの「閉鎖モード」を終了させて、自動ドア21の動作モードを「通常モード」に設定させる。
報知部36は、自動ドア21の動作モードが「閉鎖モード」に設定されたときに、開口部20の開口量を制限していることを報知する。報知部36は、音声や音を発するスピーカであってもよいし、報知内容を表示する表示装置であってもよい。なお、報知部36のスピーカや表示装置等の設置位置は、開閉制御装置30が備えられる無目、扉21A,21B、扉21A,21Bを収納する戸袋やフィックス等に任意に設定可能である。
次に、図3及び図4を併せ参照して、開閉制御装置30の動作について説明する。なお、図3の「状況A」及び「状況B」では、空調設備10は設定温度18℃で稼働状態である。図3の動作モードは、図4のフローチャートによって決定される動作モードである。
まず、図3に示す「状況A」の場合について図4に従って説明する。
図4に示すように、開閉制御装置30は、空調が稼動状態であるか否かを判断する(ステップS11)。すなわち、判断部31は、通信部34を介して得た稼動していることを示す稼動情報があるため、空調設備10が稼動状態であると判断して(ステップS11:YES)、空調設備10の設定温度TPを取得する(ステップS12)。すなわち、判断部31は、通信部34を介して設定温度TPとして「18℃」を取得する。
なお、判断部31は、通信部12を介して得た稼動していることを示す稼動情報がないときには、空調設備10が稼動状態でないと判断して(ステップS11:NO)、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「通常モード」に設定させて(ステップS19)、ステップS11に移行する。ステップS19において、開閉制御部32は、人が開口部20の検知範囲に侵入すると扉21A,21Bを開き、通常の開維持時間が経過すると閉じる制御を行う。
続いて、開閉制御装置30は、空間内気温TRを取得する(ステップS13)。すなわち、判断部31は、空間内気温測定部35から空間内気温TRとして「17℃」を取得する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDを算出する(ステップS14)。すなわち、判断部31は、設定温度TP(18℃)と空間内気温TR(17℃)との温度差TD(18℃−17℃=1℃)を算出する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する(ステップS15)。すなわち、判断部31は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する。そして、判断部31は、温度差TD(1℃)が所定値VS(5℃)以下であると判断すると(ステップS15:NO)、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「通常モード」に設定させて(ステップS19)、ステップS11に移行する。
次に、図3に示す「状況B」の場合について図4に従って説明する。
図4に示すように、開閉制御装置30は、空間内気温TRを取得する(ステップS13)。すなわち、判断部31は、空間内気温測定部35から空間内気温TRとして「10℃」を取得する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDを算出する(ステップS14)。すなわち、判断部31は、設定温度TP(18℃)と空間内気温TR(10℃)との温度差TD(18℃−10℃=8℃)を算出する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する(ステップS15)。すなわち、判断部31は、温度差TD(8℃)が所定値VS(5℃)よりも大きいと判断すると(ステップS15:YES)、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「閉鎖モード」に設定させる(ステップS16)。ステップS16において、開閉制御部32は、扉21A,21Bが開状態である時間が短くなるよう制御を行うことで、開口部20の開口量を制限する。
続いて、開閉制御装置30は、「閉鎖モード」を報知する(ステップS17)。すなわち、報知部36は、自動ドア21によって開口部20の開口量を制限していることを報知する。
続いて、開閉制御装置30は、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS18)。すなわち、判断部31は、自動ドア21の動作モードが「通常モード」から「閉鎖モード」になってからの経過時間が所定時間(10分)未満である場合には、所定時間(10分)が経過していないと判断して(ステップS18:NO)、所定時間(10分)が経過するまで待機する。
一方、判断部31は、自動ドア21の動作モードが「通常モード」から「閉鎖モード」になってからの経過時間が所定時間(10分)以上である場合には、所定時間(10分)が経過したと判断して(ステップS18:YES)、ステップS11に移行する。
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)自動ドア21による開口部20の開口量を制限することで、開口部20における空気の出入りが抑制されて、空間2内の環境状態の変動が抑制され、空調設備10の設定情報の値に空間内情報の値が達するまでの時間を短くすることができる。よって、空調設備10の稼働量を抑制することができる。
(2)所定時間THの間は通常通り自動ドア21による開口部20の開口量が制限されないため、利便性の低下を抑制することができる。
(3)自動ドア21が開動作する検知センサの検知範囲が狭くなると、センサの検知が減るため、自動ドア21による開口部20の開口量を制限することができる。
(4)自動ドア21の開状態の時間が減るため、自動ドア21による開口部20の開口量を制限することができる。
(5)自動ドア21が自動で開かないので、開状態の時間が減り、自動ドア21による開口部20の開口量を制限することができる。
(6)報知部36により自動ドア21によって開口部20の開口量を制限していることが報知されるので、開口部20の利用者が自動ドア21の状況を理解して対応することができる。
(第2の実施形態)
以下、図5及び図6を参照して、開閉制御装置の第2の実施形態について説明する。この実施形態の開閉制御装置は、空調設備の空調負荷を加味して開閉部による開口部の開口量を制限する点が上記第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
開閉制御装置30は、設定情報の値と空間内情報の値との差が所定値よりも大きく、且つ空調負荷が大きいときに、開口部20を開閉する自動ドア21による開口部20の開口量を制限する。すなわち、判断部31は、空調負荷が大きいか否かを判断する。ここでは、判断部31は、空調風量が強いときに空調負荷が大きいと判断し、空調風量が弱いときに空調負荷が小さいと判断する。また、判断部31は、空調設備10が取り込んだ空気の温度と設定温度TPとの差が大きいときに空調負荷が大きいと判断し、空調設備10が取り込んだ空気の温度と設定温度TPとの差が小さいときに空調負荷が小さいと判断してもよい。判断部31は、設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VSよりも大きく、且つ空調負荷が大きいときに、自動ドア21による開口部20の開口量を制限する開閉動作を開閉制御部32に指示する。
判断部31は、設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VS以下であるときには、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「通常モード」に設定させる。また、判断部31は、設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VSよりも大きく、且つ空調負荷が大きいときに、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「閉鎖モード」に設定させる。
次に、図5及び図6を併せ参照して、開閉制御装置30の動作について説明する。なお、図5の「状況C」、「状況D」、及び「状況E」では、空調設備10は設定温度18℃で稼働状態である。図5の動作モードは、図6のフローチャートによって決定される動作モードである。
まず、図5に示す「状況C」の場合について図6に従って説明する。
図6に示すように、空間内気温TRを取得する(ステップS13)。すなわち、判断部31は、空間内気温測定部35から空間内気温TRとして「17℃」を取得する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDを算出する(ステップS14)。すなわち、判断部31は、設定温度TP(18℃)と空間内気温TR(17℃)との温度差TD(18℃−17℃=1℃)を算出する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する(ステップS15)。すなわち、判断部31は、温度差TD(1℃)が所定値VS(5℃)以下であると判断すると(ステップS15:NO)、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「通常モード」に設定させて(ステップS19)、ステップS11に移行する。
次に、図5に示す「状況D」の場合について図6に従って説明する。
図6に示すように、空間内気温TRを取得する(ステップS13)。すなわち、判断部31は、空間内気温測定部35から空間内気温TRとして「10℃」を取得する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDを算出する(ステップS14)。すなわち、判断部31は、設定温度TP(18℃)と空間内気温TR(10℃)との温度差TD(18℃−10℃=8℃)を算出する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する(ステップS15)。すなわち、判断部31は、温度差TD(8℃)が所定値VS(5℃)よりも大きいと判断すると(ステップS15:YES)、ステップS20に移行する。
続いて、開閉制御装置30は、空調負荷が大きいか否かを判断する(ステップS20)。すなわち、判断部31は、空調風量が「弱い」ので空調負荷が小さいと判断すると(ステップS20:NO)、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「通常モード」に設定させて(ステップS19)、ステップS11に移行する。
次に、図5に示す「状況E」の場合について図6に従って説明する。
図6に示すように、開閉制御装置30は、空調設備10の設定温度TPを取得する(ステップS12)。すなわち、判断部31は、通信部34を介して設定温度TPとして「18℃」を取得する。
続いて、開閉制御装置30は、空間内気温TRを取得する(ステップS13)。すなわち、判断部31は、空間内気温測定部35から空間内気温TRとして「10℃」を取得する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDを算出する(ステップS14)。すなわち、判断部31は、設定温度TP(18℃)と空間内気温TR(10℃)との温度差TD(18℃−10℃=8℃)を算出する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する(ステップS15)。すなわち、判断部31は、温度差TD(8℃)が所定値VS(5℃)よりも大きいと判断すると(ステップS15:YES)、ステップS20に移行する。
続いて、開閉制御装置30は、空調負荷が大きいか否かを判断する(ステップS20)。すなわち、判断部31は、空調風量が「強い」ので空調負荷が大きいと判断すると(ステップS20:YES)、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「閉鎖モード」に設定させる(ステップS16)。
続いて、開閉制御装置30は、「閉鎖モード」を報知し(ステップS17)、自動ドア21の動作モードが「通常モード」から「閉鎖モード」になってから所定時間(10分)が経過するまで待機して(ステップS18:NO)、所定時間(10分)が経過すると(ステップS18:YES)、ステップS11に移行する。
次に、本実施形態の効果について説明する。なお、第1の実施形態の(1)〜(6)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(7)空調設備10の空調負荷が大きい、つまり空調設備10の稼働に影響が大きいときに自動ドア21による開口部20の開口量を制限することができる。
(第3の実施形態)
以下、図7及び図8を参照して、開閉制御装置の第3の実施形態について説明する。この実施形態の開閉制御装置は、自動ドア21の動作モードに「マニュアル(手動)モード」を有する点が上記第2の実施形態と異なっている。以下、第2の実施形態との相違点を中心に説明する。
開閉制御装置30は、自動ドア21の動作モードが「閉鎖モード」の状態となってから第1所定時間を経過すると、自動ドア21を「マニュアル(手動)モード」で開閉制御する。すなわち、判断部31は、自動ドア21の動作モードが「手動モード」の状態となってから第1所定時間を経過したと判断すると、開閉制御部32に動作モードを「手動モード」に設定させる。そして、開閉制御部32は、判断部31の設定に従って自動ドア21を「手動モード」で開閉制御する。「手動モード」は、扉21A,21Bを手動で操作することによって開口部20の開口量が制限される動作モードである。例えば、自動ドア21の開動作及び閉動作の両方が手動のみ可能であってもよいし、自動ドア21の開動作のみが手動で可能であってもよい。報知部36は、自動ドア21の動作モードが「手動モード」に設定されたときに、手動操作であることを報知する。
開閉制御装置30は、設定情報の値と空間内情報の値との差が所定値よりも大きく、且つ空調負荷が大きいときに、自動ドア21の動作モードが「通常モード」であるか否かを判断する。すなわち、判断部31は、自動ドア21の動作モードが「通常モード」でなければ、自動ドア21の動作モードが「閉鎖モード」になってから第1所定時間(例えば10分)を経過しているか、すでに自動ドア21の動作モードが「手動モード」になっているかを判断する。そして、開閉制御部32は、自動ドア21の動作モードが「通常モード」でないときには、第2所定時間(例えば5分)の間、「手動モード」で開閉制御する。
次に、図7及び図8を併せ参照して、開閉制御装置30の動作について説明する。なお、図7の「状況E」及び「状況F」では、空調設備10は設定温度18℃で稼働状態である。図7の「状況E」における図8のフローチャートによって決定される前の動作モードは、「通常モード」である。図7の「状況F」における図8のフローチャートによって決定される前の動作モードは、「閉鎖モード」である。
まず、図7に示す「状況E」の場合について図8に従って説明する。
図8に示すように、空間内気温TRを取得する(ステップS13)。すなわち、判断部31は、空間内気温測定部35から空間内気温TRとして「10℃」を取得する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDを算出する(ステップS14)。すなわち、判断部31は、設定温度TP(18℃)と空間内気温TR(10℃)との温度差TD(18℃−10℃=8℃)を算出する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する(ステップS15)。すなわち、判断部31は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する。そして、判断部31は、温度差TD(8℃)が所定値VS(5℃)よりも大きいと判断すると(ステップS15:YES)、ステップS20に移行する。
続いて、開閉制御装置30は、空調負荷が大きいか否かを判断する(ステップS20)。すなわち、判断部31は、空調風量が「強い」ので空調負荷が大きいと判断すると(ステップS20:YES)、ステップS21に移行する。
続いて、開閉制御装置30は、自動ドア21の動作モードが「通常モード」であるか否かを判断する(ステップS21)。すなわち、判断部31は、自動ドア21の動作モードが「通常モード」であるので、自動ドア21の動作モードが「通常モード」であると判断して(ステップS21:YES)、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「閉鎖モード」に設定させる(ステップS16)。
続いて、開閉制御装置30は、「閉鎖モード」を報知し(ステップS17)、自動ドア21の動作モードが「通常モード」から「閉鎖モード」になってから第1所定時間(10分)が経過すると(ステップS18:YES)、ステップS11に移行する。
次に、図7に示す「状況F」の場合について図8に従って説明する。
図8に示すように、開閉制御装置30は、空間内気温TRを取得する(ステップS13)。すなわち、判断部31は、空間内気温測定部35から空間内気温TRとして「12℃」を取得する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDを算出する(ステップS14)。すなわち、判断部31は、設定温度TP(18℃)と空間内気温TR(12℃)との温度差TD(18℃−12℃=6℃)を算出する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する(ステップS15)。すなわち、判断部31は、温度差TD(6℃)が所定値VS(5℃)よりも大きいと判断すると(ステップS15:YES)、ステップS20に移行する。
続いて、開閉制御装置30は、空調負荷が大きいか否かを判断する(ステップS20)。すなわち、判断部31は、空調風量が「強い」ので空調負荷が大きいと判断すると(ステップS20:YES)、ステップS21に移行する。
続いて、開閉制御装置30は、自動ドア21の動作モードが「通常モード」であるか否かを判断する(ステップS21)。すなわち、判断部31は、自動ドア21の動作モードが「閉鎖モード」であるので、「通常モード」でないと判断して(ステップS21:NO)、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「手動モード」に設定させる(ステップS22)。すなわち、開閉制御部32は、扉21A,21Bを手動で操作することで開口部20を開閉するように制御する。
続いて、開閉制御装置30は、「手動モード」を報知し(ステップS23)、自動ドア21の動作モードが「手動モード」になってから第2所定時間(5分)が経過するまで待機し、第2所定時間(5分)を経過すると(ステップS24:YES)、ステップS11に移行する。
次に、本実施形態の効果について説明する。なお、第1及び第2の実施形態の(1)〜(7)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(8)自動ドア21の動作モードが「手動モード」に設定されるため、自動ドア21の開状態の時間が減り、自動ドア21による開口部20の開口量が制限され、空調設備10への影響を抑制しつつ、利便性の低下を抑制することができる。
(第4の実施形態)
以下、図9〜図12を参照して、開閉制御装置の第4の実施形態について説明する。この実施形態の開閉制御装置は、空間の開口部に接続された風除室を有する点、及び風除室の温度(空間外の温度)を加味して開閉部による開口部の開口量を制限する点が上記第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図9に示すように、空間2の開口部20を有する面(図中右側)には、風除室3が設けられている。風除室3は、開口部20を介して空間2と接続されている。風除室3の開口部20と反対側の面には、人が風除室3(空間2)を出入りする開口部40が図中右側に設置されている。開口部40には、この開口部40を開閉する自動ドア41が設置されている。自動ドア41は、2枚の扉41A,41Bが水平方向(図面上下方向)に移動することで開口部40を開閉する。図中上側の扉41Aは、図面上側へ移動することで開口部40を開き、図面下側へ移動することで開口部40を閉じる。図中下側の扉41Bは、図面下側へ移動することで開口部40を開き、図面上側へ移動することで開口部40を閉じる。自動ドア41は、自動ドア21と異なり、人を検知すると、扉41A,41Bを開き、開状態を維持する開維持時間が経過すると、扉41A,41Bを閉じる。
図10に示すように、開閉制御装置30は、空間2外である風除室3の環境の気温である空間外気温TOを取得する空間外気温測定部37を備えている。判断部31は、空間外気温測定部37と電気的に接続されている。空間外気温測定部37は、空間外気温TOを判断部31に出力する。なお、設定温度TPと空間外気温TOとは比較可能である。
開閉制御装置30は、設定情報の値と空間内情報の値との差が所定値よりも大きいときに、開口部20を開閉する自動ドア21による開口部20の開口量を制限するとともに、空間外情報の値が設定情報の値と空間内情報の値との間であるときに、自動ドア21による開口部20の開口量を増加させる。すなわち、判断部31は、空調設備10の設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断することに加え、空間外気温TOが設定温度TPと空間内気温TRとの間であるか否かを判断する。判断部31は、設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VSよりも大きく、且つ空間外気温TOが設定温度TPと空間内気温TRとの間でないときに、自動ドア21による開口部20の開口量を制限する開閉動作を開閉制御部32に指示する。
また、判断部31は、設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VSよりも大きく、且つ空間外気温TOが設定温度TPと空間内気温TRとの間であるときに、自動ドア21による開口部20の開口量を増加させる開閉動作を開閉制御部32に指示する。
開閉制御部32は、設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VS以下であるときには、自動ドア21を「通常モード」で開閉制御する。すなわち、温度差TDが所定値VS以下であると判断部31が判断すると、開閉制御部32は動作モードを「通常モード」に設定する。
一方、開閉制御部32は、設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VSよりも大きく、且つ空間外気温TOが設定温度TPと空間内気温TRとの間でないときには、自動ドア21の動作モードを「閉鎖モード」に設定する。「閉鎖モード」は、自動ドア21による開口部20の開口量を制限する上記した動作モードである。
また、開閉制御部32は、設定温度TPと空間内気温TRとの温度差TDが所定値VSよりも大きく、且つ空間外気温TOが設定温度TPと空間内気温TRとの間であるときには、自動ドア21の動作モードを「開放モード」に設定する。「開放モード」は、自動ドア21による開口部20の開口量を増加させる動作モードである。例えば、開口部20の開口量の増加は、扉21A,21Bの開放状態を維持する。開口部20の開口量が増加することで、空間内気温TRを短時間で空間外気温TOに近づけることができる。
判断部31は、空間内気温TRが空間外気温TOに達すると、空間2外の空気を取り入れる必要がないため、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードの「開放モード」を終了させて、自動ドア21の動作モードを「閉鎖モード」に設定させる。
判断部31は、空間内気温TRが設定温度TPに達したり、温度差TDが所定値VS以下となったりすると、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードの「閉鎖モード」を終了させて、自動ドア21の動作モードを「通常モード」に設定させる。
報知部36は、自動ドア21の動作モードが「閉鎖モード」であるときに、開口部20の開口量を制限していることを報知する。また、報知部36は、自動ドア21の動作モードが「開放モード」であるときに、開口部20の開口量が増加されていることを報知する。
次に、図11及び図12を併せ参照して、開閉制御装置30の動作について説明する。なお、図11の「状況G」、「状況H」、及び「状況I」では、空調設備10は設定温度18℃で稼働状態である。図11の動作モードは、図12のフローチャートによって決定される動作モードである。
まず、図11に示す「状況G」の場合について図12に従って説明する。
図12に示すように、開閉制御装置30は、空間内気温TRを取得する(ステップS13)。すなわち、判断部31は、空間内気温測定部35から空間内気温TRとして「15℃」を取得する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDを算出する(ステップS14)。すなわち、判断部31は、設定温度TP(18℃)と空間内気温TR(15℃)との温度差TD(18℃−15℃=3℃)を算出する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する(ステップS15)。すなわち、判断部31は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する。そして、判断部31は、温度差TD(3℃)が所定値VS(5℃)以下であると判断すると(ステップS15:NO)、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「通常モード」に設定させて(ステップS19)、ステップS11に移行する。
次に、図11に示す「状況H」の場合について図12に従って説明する。
図12に示すように、開閉制御装置30は、空間内気温TRを取得する(ステップS13)。すなわち、判断部31は、空間内気温測定部35から空間内気温TRとして「10℃」を取得する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDを算出する(ステップS14)。すなわち、判断部31は、設定温度TP(18℃)と空間内気温TR(10℃)との温度差TD(18℃−10℃=8℃)を算出する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する(ステップS15)。すなわち、判断部31は、温度差TD(8℃)が所定値VS(5℃)よりも大きいと判断すると(ステップS15:YES)、ステップS31に移行する。
続いて、開閉制御装置30は、空間外気温TOを取得する(ステップS31)。すなわち、判断部31は、空間外気温測定部37から空間外気温TOとして「10℃」を取得する。
続いて、開閉制御部32は、空間外気温TOが設定温度TPと空間内気温TRとの間であるか否かを判断する(ステップS32)。すなわち、判断部31は、空間外気温TO(10℃)が設定温度TP(18℃)と空間内気温TR(10℃)との間ではないと判断すると(ステップS32:NO)、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「閉鎖モード」に設定させる(ステップS16)。
続いて、開閉制御装置30は、「閉鎖モード」を報知する(ステップS17)。すなわち、報知部36は、自動ドア21によって開口部20の開口量を制限していることを報知する。
続いて、開閉制御装置30は、第1所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS18)。すなわち、判断部31は、自動ドア21の動作モードが「通常モード」から「閉鎖モード」になってからの経過時間が第1所定時間(10分)未満である場合には、第1所定時間(10分)が経過していないと判断して(ステップS18:NO)、第1所定時間(10分)が経過するまで待機する。
一方、判断部31は、自動ドア21の動作モードが「通常モード」から「閉鎖モード」になってからの経過時間が第1所定時間(10分)以上である場合には、第1所定時間(10分)が経過したと判断して(ステップS18:YES)、ステップS11に移行する。
次に、図11に示す「状況I」の場合について図12に従って説明する。
図12に示すように、開閉制御装置30は、空間内気温TRを取得する(ステップS13)。すなわち、判断部31は、空間内気温測定部35から空間内気温TRとして「10℃」を取得する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDを算出する(ステップS14)。すなわち、判断部31は、設定温度TP(18℃)と空間内気温TR(10℃)との温度差TD(18℃−10℃=8℃)を算出する。
続いて、開閉制御装置30は、温度差TDが所定値VSよりも大きいか否かを判断する(ステップS15)。すなわち、判断部31は、温度差TD(8℃)が所定値VS(5℃)よりも大きいと判断すると(ステップS15:YES)、ステップS31に移行する。
続いて、開閉制御装置30は、空間外気温TOを取得する(ステップS31)。すなわち、判断部31は、空間外気温測定部37から空間外気温TOとして「13℃」を取得する。
続いて、開閉制御部32は、空間外気温TOが設定温度TPと空間内気温TRとの間であるか否かを判断する(ステップS32)。すなわち、判断部31は、空間外気温TO(13℃)が設定温度TP(18℃)と空間内気温TR(10℃)との間であると判断すると(ステップS32:YES)、開閉制御部32に自動ドア21の動作モードを「開放モード」に設定させる(ステップS33)。
続いて、開閉制御装置30は、「開放モード」を報知する(ステップS34)。すなわち、報知部36は、自動ドア21によって開口部20の開口量を増加させていることを報知する。
続いて、開閉制御装置30は、第3所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS35)。すなわち、判断部31は、自動ドア21の動作モードが「開放モード」になってからの経過時間が第3所定時間(5分)未満である場合には、第3所定時間(5分)が経過していないと判断して(ステップS35:NO)、第3所定時間(5分)が経過するまで待機する。
一方、判断部31は、自動ドア21の動作モードが「閉鎖モード」になってからの経過時間が第3所定時間(5分)以上である場合には、第3所定時間(5分)が経過したと判断して(ステップS35:YES)、ステップS11に移行する。
次に、本実施形態の効果について説明する。なお、第1の実施形態の(1)〜(6)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(9)空間内気温TRよりも空間外気温TOの方が設定温度TPに近いため、自動ドア21による開口量を増加させることで、空間2外の空気が空間2内に入り、空間内気温TRが設定温度TPに近づき易くなり、空調設備10の設定温度TPに空間内気温TRが達するまでの時間を短くすることができる。
(他の実施形態)
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記各実施形態において、図13に示すように、自動ドア21の扉21A,21Bとは別に手動で開閉可能な手動扉23が設置されている場合には、上記実施形態の「閉鎖モード」において、扉21A,21Bをインタロックして完全に閉鎖してもよい。
・上記各実施形態では、1個の開口部20が設けられた空間2としたが、図14に示すように、複数の開口部20が設けられた空間102としてもよい。例えば、空間102は、開口部20が5個設けられている。これら各開口部20には、開閉制御装置30によって制御される自動ドア21が設置されている。各開閉制御装置30は、上記各実施形態と同様に、各自動ドア21の動作モードを同一の動作モードで制御してもよい。
・また、各開閉制御装置30は、各開口部20における空間外気温に応じて各自動ドア21の動作モードを設定してもよい。空間102の各開口部20は、位置によって、太陽の光が当たっている場所や、太陽の光が当たっていない場所、太陽の光が遮られている場所等があり、開口部20の空間外気温が異なる。このため、第4の実施形態と同様に、空間2の外の空気を利用して設定温度TPに到達するまでの時間を短縮することができる。
・また、各開閉制御装置30は、電気的に接続されて、各開閉制御装置30が連携して、開口部20の開口量が制限されるように制御してもよい。例えば、設定温度TPと空間内気温TRとの差が大きいほど、開口部20の開口量を制限する自動ドア21の数量を多くしてもよい。
・上記第3の実施形態では、自動ドア21の動作モードが「閉鎖モード」の後、「手動モード」とした。しかしながら、「閉鎖モード」に設定する判断のときに「手動モード」としてもよい。また、上記他の実施形態においても、「閉鎖モード」に設定する判断のときに「手動モード」としてもよい。このようにすれば、動作モードを「閉鎖モード」にしたときよりも開口部20の開口量を制限することができ、空調設備10の稼働量を抑制することができる。
・上記各実施形態では、開閉制御装置30が空間2内の気温を取得する空間内気温測定部35を備えた。しかしながら、図2及び図10に示すように、空調設備10に設けられる空間内気温測定部13が測定した空間内気温TRを、空調設備10の通信部12及び開閉制御装置30の通信部34を介して判断部31が取得してもよい。
・上記各実施形態において、報知部36の構成を省略してもよい。
・上記各実施形態では、所定時間THの間、開口部20の開口量の制限をせず、所定時間THの経過後に開口部20の開口量を制限した。しかしながら、所定時間THを設けず、最初から開口部20の開口量を制限してもよい。
・上記各実施形態では、気温に基づいて開口部20の開口量を制限したが、温度に替えて湿度に基づいて開口部20の開口量を制限してもよい。すなわち、設定温度→設定湿度、空間内気温→空間内湿度、空間外気温→空間外湿度としてもよい。また、温度及び湿度の両方に基づいて開口部20の開口量を制限してもよい。このようにしても、空調設備10の稼働量を抑制することができる。
・上記各実施形態では、空間2内の環境状態を示す空間内情報の値である空間内気温TRと設定情報の値である設定温度TPとを比較して、温度差TDが所定値VSよりも大きいときに、開口部20の開口量を制限した。しかしながら、空間内情報を使わずに、空調設備10の稼働状態、設定情報に基づいて開口部20の開口量を制限してもよい。例えば、判断部31は、空調設備10の空調負荷が大きいと判断したときに、開口部20の開口量を制限する「閉鎖モード」に設定してもよい。このようにしても、空調設備10の稼働量を抑制することができる。
・上記各実施形態では、扉21A,21Bが水平に移動することで開口部20を開閉する自動ドア21としたが、扉が回転することで開口部を開閉する回転型の自動ドアであってもよい。
・上記各実施形態では、自動ドア21を有する開口部20としたが、窓を有する開口部としてもよい。この場合には、窓の開閉を制御する開閉制御装置が窓による開口部の開口量を制限することで空間内と空間外との空気の出入りを抑制する。よって、空間に設置された空調設備の稼働量を抑制することができる。
・また、同一空間に自動ドアを有する開口部と、窓を有する開口部とを備える場合には、自動ドアの開閉を制御する開閉制御装置と、窓の開閉を制御する開閉制御装置とがそれぞれ、各開口部の開口量を制限することで空間内と空間外との空気の出入りを抑制してもよい。