JP2020078889A - 画像形成体および画像形成方法 - Google Patents

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Sanenori Tokumaru
実紀 徳丸
牛腸 智
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Abstract

【課題】熱転写フィルムからの熱転写記録により、通常の目視画像とは異なるセキュリティ画像が高精細に形成された、個人認証媒体等のセキュリティ性を有する画像形成体を提供する。【解決手段】少なくとも赤色、緑色、青色の3色の、干渉光を射出する光輝性顔料を含む熱転写インクが転写されて形成された複数の光輝性ドット141からなる光輝性画像14を有し、複数の光輝性ドットは、隣接するドットが互いに部分的に重なって転写されている。【選択図】図1

Description

本発明は、IDカードやパスポート等、本人であることを照明する個人認証用の画像形成体に関し、特に偽造防止効果が高く、真正品と贋造品・偽造品との判別を行う真贋判定が容易に行える画像形成体に関する。
パスポート、査証用ステッカー、またはカード類のような個人認証媒体は、従来、色々なセキュリティ手法が提案されてきている。例えば、現在使用されているパスポートは、ICAO(International Civil Aviation Organization)の規定によると目視および光学文字識別方式の両方で読めなければならないとされている。ICAOの規定によれば、パスポートに使用する材質やセキュリティに関しては各国の自由裁量である。
パスポートの目視確認情報としての顔写真は、従来写真を貼り合わせたものであったが、近年では写真情報をデジタル化し、これをパスポートに再現する傾向にある。この画像再現方法としては、例えば転写リボンによる感熱転写記録法が検討されている。
しかしながら、昨今では感熱記録方式のプリンタが広く普及している状況を考慮すると、パスポートから顔写真を取り除いた後、そこに別の顔写真を形成することは、必ずしも困難ではない。そこで、セキュリティ向上のために、これら画像形成体に、通常の目視情報としての顔写真に加えて、セキュリティ特性を加えた第2の顔写真などの画像を記録することが行われるようになっている。
セキュリティ特性を加えた画像の形成法として、例えば特許文献1には、蛍光インクを別々の基材フィルムに設けた熱転写リボンで、各色の蛍光インクのドットが重ならないように配置するドットマトリクス法で画像形成する方法が開示されている。また、特許文献2にはパール顔料(光輝性顔料)を溶融型熱転写インクリボン化して顔写真を形成する方法が開示されている。
しかしながら、蛍光材料を用いる前記方法では、画像を認識するために紫外線ランプ(ブラックライト)を用いる必要があり、認証できる場面が限られている。また各色の蛍光インクごとに別々のリボンを用意する必要があり、煩雑であった。またパール顔料による顔写真は、目視による確認は可能であるが、パール顔料の粒子が大きいため、精細な画像の形成が困難であった。
また、顔写真等の個人情報をオンデマンドでホログラム化する方法も考えられている。例えば、特許文献3にはホログラムリボンを用いた熱転写方式で個人情報をホログラム化する方法が開示されている。
しかしながら、この方法では顔写真などの画像情報を形成するにはドットを非常に微細にすることで高解像度を得る必要があるが、解像度を上げると画質が汚くなってしまい、目視での真偽判定が困難になってしまい、ホログラムとしての効果も低下してしまうという問題がある。また、ホログラムリボンの製造には真空蒸着などの工程が必要なため、通常のインクリボンとは別にホログラムリボンを用意しなければならないため手間とコストが掛かり、プリンタの機構も複雑になるという問題があった。
特許第3773810号公報 特開2003−170685号公報 特開平10−049647号公報
本発明は、以上の様な従来技術の問題を解決するためになされたもので、個人認証媒体の様なセキュリティ性を有する画像形成体であって、熱転写フィルムからの熱転写記録により、通常の目視画像とは異なるセキュリティ画像が高精細に形成された画像形成体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る発明は、
少なくとも赤色、緑色、青色の3色の、干渉光を射出する光輝性顔料を含む熱転写インクが転写されて形成された複数の光輝性ドットからなる光輝性画像を有し、
前記複数の光輝性ドットは、隣接するドットが互いに部分的に重なって転写されていることを特徴とする画像形成体である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、
シアン、マゼンタ、イエロー、墨の4色の熱転写インクが転写されて形成された複数のカラードットからなるカラー画像が別に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成体である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、
前記光輝性画像に、シアン、マゼンタ、イエロー、墨の4色のうち少なくとも1色の熱転写インクが転写された複数のカラードットがさらに形成され、
前記光輝性ドットと、前記カラードットが、少なくともその一部で隣接し、互いに部分的に重なって転写されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成体である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、
前記重なって転写されたドットの中心間距離が、一定、かつ、ドットピッチの1/2以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成体である。
また、本発明の請求項5に係る発明は、
前記光輝性顔料を含む熱転写インクが光透過性を有し、かつ、その光透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像形成体である。
また、本発明の請求項6に係る発明は、
前記光輝性画像が、個人情報を含んだ画像であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像形成体である。
また、本発明の請求項7に係る発明は、
前記個人情報が、顔画像であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画像形成体である。
また、本発明の請求項8に係る発明は、
基材フィルムに、赤色、緑色、青色の3色の干渉光を射出する光輝性顔料を含む光輝性熱転写インク層と、シアン、マゼンタ、イエロー、墨の4色のカラー熱転写インク層とが、各色面順次に設けられた熱転写リボンを用い、記録媒体の記録面に、
前記光輝性熱転写インク層から光輝性熱転写インクをドット状に転写して光輝性画像を形成し、
前記カラー熱転写インク層からカラー熱転写インクをドット状に転写してカラー画像を形成し、
前記光輝性画像のドットを、互いに部分的に重なるように転写することを特徴とする画像形成方法である。
また、本発明の請求項9に係る発明は、
前記カラー熱転写インク層から少なくとも1色のカラー熱転写インクを、前記光輝性画像の光輝性熱転写インクのドットと、互いに部分的に重なるようにドット状に転写することを特徴とする請求項8に記載の画像形成方法である。
本発明によれば、赤色、緑色、青色の3色の干渉光を射出する光輝性顔料を含む熱転写インクの光輝性ドットにより、見る角度により見え方や色が変化して、真贋判定効果や偽造防止効果等のセキュリティ性を有し、かつ、各色の光輝性ドットの中心位置がずらされて隣接するドットが互いに部分的に重なって転写されていることにより、ドットのパターンのピッチが見かけ上細かくなって高精細にすることができ、高品質な光輝性画像が形成された画像形成体が得られる。
また、顔写真画像や文字等の通常のカラー画像がシアン、マゼンタ、イエロー、墨の4色の熱転写インクのカラードットで別に設けられた画像形成体が得られる。
また、光輝性画像において、赤色、緑色、青色の3色の干渉光を射出する光輝性顔料を含む熱転写インクの光輝性ドットと、シアン、マゼンタ、イエロー、墨の4色のうち少なくとも1色の熱転写インクのカラードットとが少なくともその一部で隣接し、互いに部分的に重なって形成され、見る角度により見え方や色が変化して、通常のカラー画像と光輝性顔料から射出する干渉光による光輝性画像が切り替わって見え、真贋判定効果や偽造防止効果等のセキュリティ性がより高められた画像形成体が得られる。
このとき重なって転写されたドットの中心間距離を、一定、かつ、各色のドットが配置されている一定間隔であるドットピッチの1/2以下とすることで、見かけ上高精細にする効果がより好適に再現できる。
また光輝性顔料を含む熱転写インクが光透過性を有し、かつ、その光透過率が70%以上とすることで、ドットが重なった部分でも下地となったインクの射出光または色をより好ましく観察できる。
また顔写真画像などの個人情報の改竄、贋造がし難い画像形成体とすることができる。
また、本発明の画像形成方法によれば、セキュリティ性を有する高精細な光輝性顔料を含む熱転写インクの光輝性画像と、通常の熱転写インクのカラー画像とを、一つの熱転写リボンを用いて記録媒体に形成できる。
本発明の画像形成体の一形態を示す模式図である。 本発明の画像形成体の記録に用いられる熱転写リボンの例を示す図である。 本発明の画像形成体の光輝性画像の形成工程の一例を概略的に示す断面図である。 本発明の画像形成体の第二の形態を示す模式図である。 本発明の画像形成体の第二の形態の光輝性画像の説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また以下において同等の部材等には同一の符号を付して、説明を省略することがある。
図1は、本発明の画像形成体の一形態を示す模式図であり、画像形成体であるパスポートの個人情報記録ページを示している。図1(a)は平面図であり、図1(b)は直線A−A´での断面図である。
個人情報記録ページ1には、セキュリティ画像14が、光輝性画像として形成されている。セキュリティ画像14は、特定の角度で干渉光を射出する光輝性顔料を含む熱転写インクが転写されて形成されている。セキュリティ画像14は、赤色、緑色、青色の3色の干渉光を射出する光輝性顔料を含む熱転写インクの光輝性ドット141により形成されており、見る角度により見え方や色が変化し、見えなくなる場合もある等、通常のカラー画像とは異なる視覚効果を有するため、真贋判定効果や偽造防止効果等のセキュリティ性を有する。この場合、セキュリティ画像14は、サーマルヘッドを用いた熱転写記録法により、図2に例示したような各色のインクで塗り分けられた熱転写インクリボン3からインクを熱転写することにより形成される。
また、図1(b)の断面図に示す様に、光輝性ドット141は隣接するドットと互いに部分的に重なって転写されている。光輝性ドット141の互いに隣接するドットを部分的に重なった状態で被転写基材17に転写することにより、例えば300dpiのサーマルヘッドの場合、本来ドットピッチが0.084mm角の300dpiでの一定の解像度になるところを、擬似的に0.084mm×0.042mmサイズまたは0.042mm×0.042mmサイズ、つまり600dpi相当の高解像度の画像を得ることができる。
このような光輝性顔料を含む熱転写インクは、光透過性を有する。このため、ドット同士が重なっていても、下層となるドット部分も画素として機能させることが可能になる。光輝性顔料を含む熱転写インクは、可視光に対する透過率が70%以上、より好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上であることが望ましい。透過率が70%以上であれば、2色を重ねた場合でも、下地側のインクからの射出光の透過率は50%程度となり、十分な視認性を有する。
光輝性顔料としては、例えば天然雲母にTiO、SiO、Alを所定の色となる様に厚みを制御して1層コーティングし、焼結することで得られ、中でもTiOは屈折率が高く好ましいが、これに限定するものではない。具体的には、
赤色:Iriodin211(登録商標、MERK社製)
緑色:Iriodin231(登録商標、MERK社製)
青色:Iriodin221(登録商標、MERK社製)
などが例示できる。
個人情報記録ページ1にはまた、顔写真画像11、文字情報12、機械読み取り情報13がシアン、マゼンタ、イエロー、墨の4色の通常の熱転写インクが熱転写されたカラー画像としてカラードット111で形成されている。一般的には、顔写真画像11はシアン、マゼンタ、イエローの3色の色重ねにより、また文字情報12および機械読み取り情報13は墨インクで形成される。すなわち顔写真画像11、文字情報12および機械読み取り情報13は光の吸収を利用して表示される画像である。具体的には、顔写真画像11、文字情報12は白色光で照明し、肉眼で観察した場合に視認可能な画像であり、機械読み取り情報13はOCR装置などで電子的に読み取るための画像である。
文字情報12には、個人情報として氏名、生年月日、性別、国籍、住所等のパスポートの規格で規定された個人情報が記録されるが、それ以外の情報を含んでも良い。
顔写真画像11、文字情報12および機械読み取り情報13は、例えば染料および顔料で構成することができる。ただし、一般に顔料の方が耐光性、耐薬品性などの耐久性に優れ、OCR装置での読み取りに適しているため、より好ましい。この場合、顔写真画像11、文字情報12および機械読み取り情報13は、サーマルヘッドを用いた熱転写記録法により、図2に例示したような各色のインクで塗り分けられた熱転写インクリボン3からインクを熱転写することにより形成される。
本実施形態におけるセキュリティ画像14は、顔写真画像11と同じ顔画像がやや縮小されて記録されている。この場合、顔写真画像11とセキュリティ画像14の画像が同一であることが本物であることの証明であるとすると、仮に顔写真画像11の印刷画像の情報を改竄したとしても、顔写真画像11とセキュリティ画像14の情報は同一でなければならないため、セキュリティ画像14も同一の絵柄に改竄する必要があり、偽造または模造は困難となる。特に、光輝性顔料を含む熱転写インクの光輝性ドット141は、その色や干渉光の射出方向が特徴的であり、一般に改竄は困難である。
また、顔写真画像11とセキュリティ画像14を見比べることでも真贋判定が可能であるため、個人識別を行う審査官に対してより精度のよい認証が可能となる。また、真贋判定の方法は画像を見比べることで、比較的簡便な方法であるため、審査官に限らず、誰もが真贋判定を簡易に行うことができる。
図1に示す個人情報記録ページ1に含まれるセキュリティ画像14は顔写真画像で構成されている。この場合、パスポートなどの個人認証媒体の偽造または模造をより困難とすることができるが、個人認証媒体以外の情報媒体に適用することも可能である。
図1(b)に例示した画像形成体は、間接転写方式で作成されたパスポートであり、顔写真画像11、文字情報12および機械読み取り情報13およびセキュリティ画像14は一旦、図示しない中間転写媒体に転写された後、被転写基材17に設けられた接着層16上に再転写されている。そのため、最上層には中間転写媒体から再転写する際の剥離性を得るための剥離層15が覆っている。
中間転写媒体としては、ポリエチレンテレフタレートのような樹脂のフィルム上に剥離層および受像層をこの順序で形成した積層体を用いることができる。受像層の材料は、例えばプロプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂等を挙げることができる。
このような積層体の受像層に、前述した手法で熱転写インクリボンからインクを転写することにより、記録情報が記録された中間転写媒体が作製される。中間転写媒体は、その記録情報を画像形成体の記録面に再転写することにより画像形成を行うことができる。
熱転写記録法には、熱転写インクリボンからインクを画像形成体に直接熱転写する直接転写方式と、インクを一旦中間転写媒体に転写し、その後、中間転写媒体から画像形成体に再度転写する間接転写方式が知られている。本実施形態では、間接転写方式により記録した例を示しているが、本発明は直接転写方式にも適用することができる。
画像形成体をパスポートとする場合、個人情報記録ページ1の被転写基材17は紙とな
ることが多いが、本発明の画像形成体の被転写基材17の材質は、天然の紙および合成紙などの紙でなくてもよい。例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(熱可塑性PET)、ポリ塩化ビニル樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメタクリル樹脂およびポリスチレン樹脂などの合成樹脂、ガラス、陶器および磁器などのセラミックス、または、単体金属および合金などの金属材料であってもよい。
本発明の画像形成体を作成するために使用できる熱転写インクリボンについて、図2に例示してより具体的に説明する。熱転写インクリボン3は、基材フィルムの一方の面に、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の干渉光を射出する光輝性顔料を含む熱転写インク層が面順次に設けられて構成され、さらにシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、墨(K)の4色の通常の熱転写インク層が面順次に設けられている。すなわち、同一の基材フィルムにすべての熱転写インク層が設けられていて良く、単一のインクリボンとすることができ、取り扱いが容易であり、プリンタの構成も複雑にならない。
また必要に応じ、基材フィルムと熱転写インク層の間に剥離層を、基材フィルムの他方の面、すなわちサーマルヘッドに当接する面にバックコート層を、それぞれ設けても良い。また再転写時の接着層となるプライマ層がさらに設けられても良い。
基材フィルムは、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレン(PE)等のプラスチックシートが好適に用いられる。基材フィルムの厚さは、一般的に1〜100μm程度であるが、転写性を向上させるために薄い方が良く、特に1〜10μm程度であることがより好ましい。
図3は、本発明の画像形成体の光輝性画像の形成工程の一例を概略的に示す断面図である。なお、図3では説明の煩雑さを避けるために直接転写方式の場合で説明しているが、間接転写方式においても再転写するためインクの重ね順が逆になるだけであり、基本的には変わりがない。
まず、前述したように基材フィルム31に熱転写インク層32が設けられた熱転写リボン3への熱圧により、受像体4に赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の光輝性顔料を含む熱転写インクのうちの1色目の光輝性ドット41を転写する。色の順番は熱転写リボン3の仕様によるが、基本的には任意である。図3(a)では、受像体4と熱転写リボン3とが離れて描かれているが、転写時にはそれら部材は互に密着される。
同様に熱転写リボン3から2色目の転写を行うことで、図3(b)に示すように光輝性ドット42が受像体4の光輝性ドット41上に転写される。このとき光輝性ドット42の中心位置を光輝性ドット41の中心位置からずらし、部分的に重なった状態で受像体4に転写することにより、例えば300dpiのサーマルヘッドを用いた場合、本来ドットピッチが0.084mmの解像度になるところを、中心位置をその半分、すなわち0.042mmずらすことで擬似的に0.084mm×0.042mmサイズまたは0.042mm×0.042mmサイズ、つまり600dpi相当の高解像度の画像を得ることができる。重なり合うドットの中心間距離は、ドットが円形の場合、一定、かつ、ドットピッチの1/2以下にすることによって、より高解像度でムラのない高品位な画像を受像体4に形成することが可能となる。
同一の層構成のドットが重なっている場合、下層のドットは上層のドットと比較して、透過率の自乗の明るさとなる。しかし、人間が感じる感覚は変化量に対してその対数となる。例えば、透過率が70%の場合、下層のドットの輝度は上層のドットの輝度の49%となる。この場合、実際に人間が感じる感覚はその対数となるので、一般的に輝度値が半
分程度であれば、それほど暗くなったようには感じない。したがって、転写層が70%以上の可視光の透過率を有すれば、ドットが重なった領域でも下層のドットからの射出光を問題なく観察することが可能となる。
また、隣接するドットにおいて、少なくとも一部においてR、G、Bが互いに隣接するようにドットを配置することにより、フルカラー表示を画素単位で表現することが可能となる。また、この場合、表示したいフルカラーの原画像のR、G、B成分を抽出して規則的に配置すればよいため、画像処理の負荷を大きく軽減することが可能となる。
図4は、本発明の画像形成体の第二の形態を示す模式図であり、前述の実施形態同様、画像形成体であるパスポートの個人情報記録ページを示している。図4(a)は平面図であり、図4(b)は直線B−B´での断面図である。本実施形態においては、光輝性画像として形成されているセキュリティ画像24が、シアン、マゼンタ、イエロー、墨の4色の通常の熱転写インクが熱転写されたカラードット112と、赤色、緑色、青色の3色の干渉光を射出する光輝性顔料を含む熱転写インクの光輝性ドット141が互いに部分的に重なって転写されて形成されている。
このとき、セキュリティ画像24のドットは、例えば図5(a)に示したような構成となる。すなわち、被転写基材4上に、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、墨(K)の4色の通常の熱転写インク層から転写されたカラードット51が形成される。カラードット51は1色、あるいは2色以上が重なったドットであるが、ここでは簡易的に示している。カラードット51と部分的に重なって、赤色、緑色、青色の3色の干渉光を射出する光輝性顔料を含む熱転写インクのうちの1色目の光輝性ドット52が転写され、さらに2色目の光輝性ドット53の転写が行なわれている。このとき前述の実施形態と同様、カラードット51、光輝性ドット52、53の中心位置を互いにずらし、部分的に重なった状態で被転写基材4に転写することにより、擬似的により高解像度で、ムラのない高品位な画像を被転写基材4に形成することが可能となる。
このセキュリティ画像24は、見る角度を変えることで、図5(b)の左図の様に、干渉光が見えずに通常のカラードットで形成された画像のみが見える状態と、右図の様に光輝性ドットから射出する干渉光が見える状態を切り替えることができる。このようなセキュリティ画像24は、偽造、改竄が前述の実施形態よりもさらに困難であり、より高いセキュリティ性が得られる。
以上の各実施形態では、パスポートとしての画像形成体を例示したが、上述した技術はパスポート以外の個人認証媒体等にも適用することも可能である。例えば、この技術は査証およびIDカードなどの各種カードに適用することも可能である。また、上述した技術は、個人認証媒体以外の情報媒体に適用することも可能である。即ち、上述した技術は、個人認証以外の目的で利用してもよい。
以上のように、本発明の画像形成体は、高解像度で、かつ偽造、改竄が困難なセキュリティ画像が光輝性画像として設けられた画像形成体が得られ、パスポート等の個人認証媒体に好適な画像形成体が得られる。
以下に実施例により本発明を具体的に説明する。
<実施例1>
(光輝性インクの調製)
・光輝性顔料:赤色:Iriodin211(登録商標、MERK社製)
:緑色:Iriodin231(登録商標、MERK社製)
:青色:Iriodin221(登録商標、MERK社製)
・インキ塗液構成比率
光輝性顔料:樹脂(ダイヤナール(登録商標)BR116(三菱ケミカル製)):30部溶剤(MEK/トルエン=30/70):89部
添加剤(サイロホービック(登録商標)(富士シリシア化学製)):1部
(印刷)
・基材フィルム(PETフィルム(厚み4.5μm)、東レ製)に、乾燥時膜厚が1〜1.5μmとなる様に、グラビア印刷にて各色のインキを印刷した。
・各色のインクパネルは、90×60mmの大きさとした。
(画像プリント)
・解像度300dpiのサーマルヘッドを備えた熱転写プリンタで、各色のドットの中心位置を0.042mmずらし、擬似的に600dpi相当となる様にして冊子状媒体に転写した。
(結果)
・冊子状媒体から30cmの距離で目視したところ、RGB各色のドットが目立たず、高精細な光輝性画像が得られることが確認された。
1、2・・・個人情報記録ページ
3・・・熱転写インクリボン
4・・・受像体
11・・・顔写真画像
12・・・文字画像
13・・・機械読み取り情報
14・・・セキュリティ画像
15・・・剥離層
16・・・粘着層
17・・・被転写基材
31・・・基材フィルム
32・・・熱転写インク層
41、42、52、53、141・・・光輝性ドット
51、111、112・・・カラードット

Claims (9)

  1. 少なくとも赤色、緑色、青色の3色の、干渉光を射出する光輝性顔料を含む熱転写インクが転写されて形成された複数の光輝性ドットからなる光輝性画像を有し、
    前記複数の光輝性ドットは、隣接するドットが互いに部分的に重なって転写されていることを特徴とする画像形成体。
  2. シアン、マゼンタ、イエロー、墨の4色の熱転写インクが転写されて形成された複数のカラードットからなるカラー画像が別に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成体。
  3. 前記光輝性画像に、シアン、マゼンタ、イエロー、墨の4色のうち少なくとも1色の熱転写インクが転写された複数のカラードットがさらに形成され、
    前記光輝性ドットと、前記カラードットが、少なくともその一部で隣接し、互いに部分的に重なって転写されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成体。
  4. 前記重なって転写されたドットの中心間距離が、一定、かつ、ドットピッチの1/2以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成体。
  5. 前記光輝性顔料を含む熱転写インクが光透過性を有し、かつ、その光透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像形成体。
  6. 前記光輝性画像が、個人情報を含んだ画像であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像形成体。
  7. 前記個人情報が、顔画像であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画像形成体。
  8. 基材フィルムに、赤色、緑色、青色の3色の干渉光を射出する光輝性顔料を含む光輝性熱転写インク層と、シアン、マゼンタ、イエロー、墨の4色のカラー熱転写インク層とが、各色面順次に設けられた熱転写リボンを用い、記録媒体の記録面に、
    前記光輝性熱転写インク層から光輝性熱転写インクをドット状に転写して光輝性画像を形成し、
    前記カラー熱転写インク層からカラー熱転写インクをドット状に転写してカラー画像を形成し、
    前記光輝性画像のドットを、互いに部分的に重なるように転写することを特徴とする画像形成方法。
  9. 前記カラー熱転写インク層から少なくとも1色のカラー熱転写インクを、前記光輝性画像の光輝性熱転写インクのドットと、互いに部分的に重なるようにドット状に転写することを特徴とする請求項8に記載の画像形成方法。
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