JP2020077499A - 電線および電線の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易かつ信頼性を保持しながら、配設の柔軟性を向上しうる電線および電線の製造方法を提供する。【解決手段】本発明の電線は、導体と、前記導体の外周を被覆する絶縁被覆部と、を備える電線であって、前記電線は、軸線方向に延出し、断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第1電線部と、前記第1電線部から延出し、断面の外形が扁平形状をなす第1扁平電線部と、前記第1扁平電線部から延出し、断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第2電線部と、を有し、前記第1扁平電線部は、長手方向を軸として短手方向に折り曲げられていることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、電気自動車のワイヤーハーネス等として使用可能な電線および電線の製造方法に関する。
従来、車両等に使用されるワイヤーハーネスとして、配設スペースの効率化や配設のしやすさの観点から扁平電線の使用が提案されている。扁平電線は、断面の短手方向に曲げやすいため、同径の丸棒電線より2次元での配設は容易となるが、断面の長手方向(エッジワイズ方向)には曲げにくく、曲げ部の曲率半径が大きくなるため、3次元での配設では、設計の柔軟性に欠け、設置スペースも大きくなるという課題を有している。
これに対し、車両等のシールド導電体であって、金属製のパイプと、前記パイプに挿通される電線とを備え、前記パイプは軸線周りの異なる位置で扁平な第1異形部と、第2異形部と、を有し、前記パイプが前記第2異形部の断面の短手方向に曲げられたシールド導電体が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、第1異形部を扁平とすることにより、配設スペースを効率化することができ、第2異形部の断面の短手方向に容易に曲げることができる。
ここで、特許文献1では、電線のパイプへの挿通は、パイプの曲げ加工前でも加工後でも可能としている。しかし、加工前では、パイプの加工により絶縁被覆の破れ等のおそれがあり、加工後では、電線の挿通がしにくいという問題を有している。また、パイプを軸線周りで異なる位置で扁平としているが、3次元的にパイプを加工して、配設の柔軟性を向上する点については、何ら記載されていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易かつ信頼性を保持しながら、配設の柔軟性を向上しうる電線および電線の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る電線は、導体と、前記導体の外周を被覆する絶縁被覆部と、を備える電線であって、前記電線は、軸線方向に延出し、断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第1電線部と、前記第1電線部から延出し、断面の外形が扁平形状をなす第1扁平電線部と、前記第1扁平電線部から延出し、断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第2電線部と、を有し、前記第1扁平電線部は、長手方向を軸として短手方向に折り曲げられていることを特徴とする。電線は、複数の素線を撚った撚り線であっても、単一の素線であってもよい。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記電線は、前記第2電線部から延出し、断面の外形が前記第1扁平電線部とは異なる方向に扁平な第2扁平電線部と、前記第2扁平電線部から延出し、断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第3電線部と、さらに有し、前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、軸線方向と直交する断面における長手方向を軸として短手方向にそれぞれ折り曲げられ、三次元構造をなしていることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、前記断面の長手方向の長さと短手方向の長さの比である扁平率が1.2倍以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第1扁平電線部の折り曲げによる前記第1電線部と前記第2電線部とがなす角度は5°以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部の折り曲げ部の曲率半径が2.5mm以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、断面の長手方向の長さが短手方向の長さの比である扁平率が異なる部分を有していることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記電線は、前記第1電線部と前記第1扁平電線部との間に、前記断面の外形が扁平形状をなす第1放熱電線部と、前記第1扁平電線部と前記第2電線部との間に、前記断面の外形が扁平形状をなす第2放熱電線部と、をさらに有し、前記第1放熱電線部および第2放熱電線部の断面の扁平率は、前記第1扁平電線部の扁平率より小さいことを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第2電線部から延出し、前記断面の外形が扁平形状をなし、前記断面の短手方向に貫通する孔部が形成された接続部を、さらに有することを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記電線は、前記第2電線部から延出し、前記第1扁平電線とは異なる方向から圧潰され、前記断面の外形が扁平形状をなす第2扁平電線部と、前記第2扁平電線部から延出し、前記断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第3電線部と、前記第3電線部から延出し、前記断面の外形が扁平形状をなし、扁平形状の短手方向に貫通する孔部が形成された接続部と、をさらに有し、前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、前記断面の長手方向を軸として短手方向にそれぞれ折り曲げられ、三次元構造をなしていることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、前記断面の長手方向の長さと短手方向の長さの比である扁平率が1.2倍以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第1扁平電線部の折り曲げによる前記第1電線部と前記第2電線部とがなす角度は5°以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部の折り曲げ部の曲率半径が2.5mm以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、前記断面の長手方向の長さと短手方向の長さの比である扁平率が異なる部分を有していることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記電線は、前記第1電線部と前記第1扁平電線部との間に、前記断面の外形が扁平形状をなす第1放熱電線部と、前記第1扁平電線部と前記第2電線部との間に、前記断面の外形が扁平形状をなす第2放熱電線部と、をさらに有し、前記第1放熱電線部および第2放熱電線部の断面の扁平率は、前記第1扁平電線部の扁平率より小さいことを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記電線の前記接続部は、他の電線の前記接続部と前記孔部が同軸となるように重ねあわせてスタッドボルトで固定されることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記電線は、前記第2電線部から延出し、前記断面の外形が扁平形状をなし、扁平形状の短手方向に貫通する孔部が形成された分岐部と、前記分岐部から延出し、断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第3電線部と、前記第3電線部から延出し、前記断面の外形が扁平形状をなす第2扁平電線部と、前記第2扁平電線部から延出し、前記断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第4電線部と、をさらに有し、前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、前記断面の長手方向を軸として短手方向にそれぞれ折り曲げられていることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第2扁平電線部は、前記第1扁平電線とは異なる方向から圧潰され、前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、前記断面の長手方向を軸として短手方向にそれぞれ折り曲げられ、三次元構造をなしていることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、断面の長手方向の長さが短手方向の長さの比である扁平率が1.2倍以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第1扁平電線部の折り曲げによる前記第1電線部と前記第2電線部とがなす角度は5°以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部の折り曲げ部の曲率半径が2.5mm以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、断面の長手方向の長さが短手方向の長さの比である扁平率が異なる部分を有していることを特徴とする。
また、本発明に係る電線は、上記発明において、前記電線の前記分岐部は、他の電線の端部に形成された接続部の孔部と、前記孔部が同軸となるように重ねあわせてスタッドボルトで固定されることを特徴とする。
また、本発明に係る電線の製造方法は、上記のいずれか一つに記載の電線の製造方法であって、断面が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の導体と、前記導体の外周を被覆する絶縁被覆部と、を備える複数の電線を、プレス機内に載置し、前記プレス機により前記複数の電線を同時に圧潰して第1扁平電線部を形成することを特徴とする。
また、本発明に係る電線の製造方法は、上記のいずれか一つに記載の電線の製造方法であって、断面が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の導体と、前記導体の外周を被覆する絶縁被覆部と、を備える複数の電線を整列させて、少なくとも1つのローラにより前記複数の電線を同時に圧潰して第1扁平電線部を形成することを特徴とする。
本発明によれば、信頼性が高く、配設の柔軟性を有する電線を得ることが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、発明の実施の形態1に係る電線1の概略図であり、(a)が平面図、(b)が側面図、(c)が(a)のAA線断面図、(d)が(a)のBB線断面図である。電線1は、導体2と、導体2の外周を被覆する絶縁被覆部3とを備え、延出方向に部分的に圧潰された扁平部を有している。
図1は、発明の実施の形態1に係る電線1の概略図であり、(a)が平面図、(b)が側面図、(c)が(a)のAA線断面図、(d)が(a)のBB線断面図である。電線1は、導体2と、導体2の外周を被覆する絶縁被覆部3とを備え、延出方向に部分的に圧潰された扁平部を有している。
電線1は、図1に示すように、軸線方向に延出し、軸線方向と垂直な断面の外形が円状の第1電線部10−1と、第1電線部10−1から延出し、xy平面の方向に圧潰されて断面の外形が扁平形状をなす、第1扁平電線部20と、第1扁平電線部20から延出し、断面の外形が円状の第2電線部10−2と、第2電線部10−2から延出し、第1扁平電線部20とは異なる方向、図1では、XY平面と直交するXZ平面方向に圧潰されて断面の外形が扁平形状をなす第2扁平電線部30と、第2扁平電線部30から延出し、断面の外形が円状の第3電線部10−3と、を備えている。第1電線部10−1、第2電線部10−2および第3電線部10−3は同一径の丸棒電線の一部であり、第1扁平電線部20および第2扁平電線部30は、丸棒電線の軸線方向の任意の位置を圧潰することにより形成される。本実施の形態1では、第1電線部10−1等の外形が円状である丸棒電線である電線1について説明しているが、第1電線部10−1等の外形が楕円状、正方形状、長方形状、多角形状のものも本発明の対象となる。また、導体2は、複数の素線を撚った撚り線であっても、単一の素線であってもよい。
第1扁平電線部20は、図1(c)に示すように、圧潰により、XY方向に扁平な導体22と、導体22を被覆する絶縁被覆23と、を有する。第2扁平電線部30は、図1(d)に示すように、圧潰により、XZ方向に扁平な導体32と、導体32を被覆する絶縁被覆33と、を有する。
図1(a)では、電線1を折り曲げる前の状態で示しているが、第1扁平電線部20では、長手方向、すなわち図1(c)の切断面を軸として、短手方向に折り曲げられる。また、第2扁平電線部30では、長手方向、すなわち、図1(d)の切断面を軸として、短手方向に折り曲げられる。なお、本明細書において、「第1扁平電線部20を折り曲げる」とは、第1電線部10−1と第2電線部10−2との角度が5°以上の角度に折り曲げることを意味している。また、第2扁平電線部30を折り曲げる」とは、第2電線部10−2と第3電線部10−3との角度が5°以上の角度に折り曲げることを意味している。
第1扁平電線部20および第2扁平電線部30は、軸線方向と垂直な断面における長手方向の長さと短手方向の長さの比である扁平率が1.2倍以上であることが好ましい。扁平率が1.2倍以上であることにより、断面の長手方向を軸として短手方向に折り曲げ易くなる。扁平率は1.5倍以上であることがより好ましく、2倍以上であることが特に好ましい。図2は、電線1の扁平率を説明する導体2の断面図である。図2(a)は、断面形状が略矩形状の導体2、図2(b)は断面形状が楕円状の導体2である。なお、本明細書において、扁平率とは、各部の断面における長手方向の最長の長さrbと、短手方向の最長の長さraとの比=rb/raを意味している。電線1では、第1扁平電線部20および第2扁平電線部30の扁平率は同一としているが、第1扁平電線部20および第2扁平電線部30の扁平率が異なるものであってもよい。なお、第1電線部10−1等の外形が楕円状等の扁平形状である場合、第1電線部10−1等の扁平率は第1扁平電線部20の扁平率より小さい、好ましくは1.2倍未満である。
また、第1扁平電線部20および第2扁平電線部30の厚さは、1mm以上4mm以下であることが好ましい。厚さが1mm未満である場合、導体2の断線や絶縁被覆部3の破れのおそれがあり、4mmを超えると折り曲げにくくなる。第1扁平電線部20および第2扁平電線部30の厚さは、1mm以上2mm以下であることが特に好ましい。
実施の形態1に係る電線1は、太径電線である場合、第1扁平電線部20および第2扁平電線部30を設けることにより、所望の方向に電線1を容易に折り曲げ可能となるため、好ましく適用することができる。第1扁平電線部20および第2扁平電線部30の折り曲げ部の曲率半径が2.5mm以上であることが好ましい。曲率半径が2.5mm以上であることにより、導体2の断線や絶縁被覆部3の破れを防止することができる。第1扁平電線部20および第2扁平電線部30の折り曲げ部の曲率半径は、10mm以上であることが特に好ましい。
続いて、電線1の製造方法について図を参照して説明する。図3は、本発明の実施の形態1に係る電線1の製造方法を説明する図である。
図3(a)に示すように、導体2と、導体2の外周を被覆する絶縁被覆部3とを備える複数の丸棒電線1’を、上金型50Aと下金型50Bとを有するプレス機の間に載置して、プレス機で丸棒電線1’の軸線方向の所定の位置を圧潰して第1扁平電線部20を有する電線1’’とする。その後、プレス機内に載置する電線1’’の軸線方向の位置をずらすとともに、電線1’’を回転して、第1扁平電線部10とは異なる方向に圧潰して第2扁平電線部30を形成して、複数の電線1を簡易に製造することができる。また、電線1は、上記のプレス機で製造するほか、少なくとも1つのローラ、好ましくは2つのローラにより圧潰して製造することもできる。
本実施の形態1では、第2扁平電線部30は、第1扁平電線部20の圧潰方向と90°回転させて圧潰しているが、これに限定するものではなく、第1扁平電線部20と異なる方向に圧潰するものであればよい。第2扁平電線部30を、第1扁平電線部20と異なる方向に圧潰し、第1扁平電線部20および第2扁平電線部30を、軸線方向と垂直な断面の長手方向を軸として短手方向に折り曲げることにより、電線1を容易に所望の3次元形状とすることが可能となる。
なお、実施の形態1では、第1扁平電線部20と第2扁平電線部30とを有する電線1について説明したが、電線が第1扁平電線部20を少なくとも1つ有することにより、柔軟な電線1の配設設計が可能となる。
(実施の形態1の変形例1)
実施の形態1の変形例1では、第1扁平電線部20Fおよび第2扁平電線部30Fは、2段階に圧潰されている。図4は、本発明の実施の形態1の変形例1に係る電線1Fの概略図であり、(a)が平面図、(b)が側面図、(c)が(a)のCC線断面図、(d)が(a)のDD線断面図、(e)が(a)のEE線断面図、(f)が(a)のFF線断面図である。図4(a)では、電線1Fを折り曲げる前の状態で示しているが、第1扁平電線部20Fでは、長手方向、すなわち図4(d)の切断面を軸として、短手方向に折り曲げられ、第2扁平電線部30Fでは、長手方向、すなわち図4(f)の切断面を軸として、短手方向に折り曲げられる。
実施の形態1の変形例1では、第1扁平電線部20Fおよび第2扁平電線部30Fは、2段階に圧潰されている。図4は、本発明の実施の形態1の変形例1に係る電線1Fの概略図であり、(a)が平面図、(b)が側面図、(c)が(a)のCC線断面図、(d)が(a)のDD線断面図、(e)が(a)のEE線断面図、(f)が(a)のFF線断面図である。図4(a)では、電線1Fを折り曲げる前の状態で示しているが、第1扁平電線部20Fでは、長手方向、すなわち図4(d)の切断面を軸として、短手方向に折り曲げられ、第2扁平電線部30Fでは、長手方向、すなわち図4(f)の切断面を軸として、短手方向に折り曲げられる。
第1扁平電線部20Fは、低扁平率部24と、高扁平率部25と、を有する。低扁平率部24は、図4(c)に示すように、XY方向に低扁平な導体22−1と、導体22−1を被覆する絶縁被覆23−1と、を有する。高扁平率部25は、図4(d)に示すように、XY方向に高扁平な導体22−2と、導体22−2を被覆する絶縁被覆23−2と、を有する。第1扁平電線部20Fは、まず扁平率が低い低扁平率部24を形成した後、低扁平率部24の中央部をさらに圧潰することにより高扁平率部25を形成することにより、得ることができる。
第2扁平電線部30Fは、低扁平率部34と、高扁平率部35と、を有する。低扁平率部34は、図4(e)に示すように、XZ方向に低扁平な導体32−1と、導体32−1を被覆する絶縁被覆33−1と、を有する。高扁平率部35は、図4(f)に示すように、XZ方向に高扁平な導体32−2と、導体32−2を被覆する絶縁被覆33−2と、を有する。第2扁平電線部30Fは、まず扁平率が低い低扁平率部34を形成した後、低扁平率部34の中央部をさらに圧潰することにより高扁平率部35を形成することにより、得ることができる。
電線1Fは、第1扁平電線部20Fおよび第2扁平電線部30Fを2段階に圧潰して形成することにより、1段で高扁平率部25、35と同じ扁平率の扁平電線部を形成する場合に比べて、絶縁被覆の破れを防止することができる。なお、実施の形態1の変形例1では、第1扁平電線部20Fと第2扁平電線部30Fとが、ともに2段階に圧潰されている電線1Fについて説明したが、いずれか一方のみが2段階に圧潰されていてもよく、また3段階以上にわけて圧潰されていてもよい。
(実施の形態1の変形例2)
実施の形態1の変形例2では、第1扁平電線部20Gは、複数個所で2段階に圧潰されている。図5は、本発明の実施の形態1の変形例2に係る電線1Gの概略図である。図5では、電線1Gを折り曲げる前の状態で示している。
実施の形態1の変形例2では、第1扁平電線部20Gは、複数個所で2段階に圧潰されている。図5は、本発明の実施の形態1の変形例2に係る電線1Gの概略図である。図5では、電線1Gを折り曲げる前の状態で示している。
第1扁平電線部20Gは、低扁平率部24Gと、複数の高扁平率部25−1、25−2、25−3と、を有する。低扁平率部24Gは、XY方向に低扁平な導体と、導体を被覆する絶縁被覆と、を有する。高扁平率部25−1、25−2、25−3は、XY方向に高扁平な導体と、導体を被覆する絶縁被覆と、を有する。第1扁平電線部20Gは、まず扁平率が低い低扁平率部24Gを形成した後、低扁平率部24Gをさらに3箇所圧潰することにより高扁平率部25−1、25−2、25−3を形成することにより、得ることができる。
電線1Gは、第1扁平電線部20Gを2段階に圧潰して形成することにより、1段で高扁平率部25−1、25−2、25−3と同じ扁平率の扁平電線部を形成する場合に比べて、絶縁被覆の破れを防止することができる。また、低扁平率部24G内に複数の高扁平部25−1、25−2、25−3を設けることにより、絶縁被覆の破れを防止しながら、曲げ部の曲げ形状の調整が容易となる。
(実施の形態1の変形例3)
実施の形態1の第1扁平電線部20は、xy平面の方向、かつ軸線方向と垂直に圧潰されておるが、実施の形態1の変形例2では、第1扁平電線部20Eは、xy平面の方向であって、かつ軸線方向と垂直な方向からずらして圧潰されている。図6は、本発明の実施の形態1の変形例3に係る電線1Eの概略図である。
実施の形態1の第1扁平電線部20は、xy平面の方向、かつ軸線方向と垂直に圧潰されておるが、実施の形態1の変形例2では、第1扁平電線部20Eは、xy平面の方向であって、かつ軸線方向と垂直な方向からずらして圧潰されている。図6は、本発明の実施の形態1の変形例3に係る電線1Eの概略図である。
図5に示すように、第1扁平電線部20Eは、XY平面の方向であって、かつ軸線方向と垂直な方向から角度θずらして圧潰されている。第2扁平電線部30は、XZ平面の方向であって、かつ軸線方向と垂直に圧潰されている。
第1偏平電線部20Eを軸線方向と垂直な方向からずらして圧潰することにより、XY平面からずらして折り曲げ可能となり、より柔軟な電線1Eの配設設計が可能となる。なお、実施の形態1の変形例2では、第1扁平電線部20Eと第2扁平電線部30とを有する電線1Eについて説明したが、電線が第1扁平電線部20Eを少なくとも1つ有するものであってもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る電線1Aは、放熱電線部を有している。図7は、本発明の実施の形態2に係る電線1Aの概略図であり、(a)が平面図、(b)が側面図、(c)が(a)のGG線断面図、(d)が(a)のHH線断面図である。図7(a)では、電線1Aを折り曲げる前の状態で示しているが、第1扁平電線部20Aでは、長手方向、すなわち図7(d)の切断面を軸として、短手方向に折り曲げられ、第2扁平電線部30では、長手方向を軸として、短手方向に折り曲げられる。
実施の形態2に係る電線1Aは、放熱電線部を有している。図7は、本発明の実施の形態2に係る電線1Aの概略図であり、(a)が平面図、(b)が側面図、(c)が(a)のGG線断面図、(d)が(a)のHH線断面図である。図7(a)では、電線1Aを折り曲げる前の状態で示しているが、第1扁平電線部20Aでは、長手方向、すなわち図7(d)の切断面を軸として、短手方向に折り曲げられ、第2扁平電線部30では、長手方向を軸として、短手方向に折り曲げられる。
電線1Aは、図7に示すように、軸線方向に延出し、軸線方向と垂直な断面の外形が円状の第1電線部10−1と、第1電線部10−1から延出し、xy平面の方向に圧潰されて断面の外形が扁平形状をなす、第1放熱電線部11−1と、第1放熱電線部11−1から延出し、xy平面の方向に圧潰されて断面の外形が扁平形状をなす、第1扁平電線部20Aと、第1扁平電線部20Aから延出し、xy平面の方向に圧潰されて断面の外形が扁平形状をなす、第2放熱電線部11−2と、第2放熱電線部11−2から延出し、断面の外形が円状の第2電線部10−2と、第2電線部10−2から延出し、第1扁平電線部20Aとは異なる方向、図7では、XY平面と直交するXZ平面方向に圧潰されて断面の外形が扁平形状をなす第2扁平電線部30と、第2扁平電線部30から延出し、断面の外形が円状の第3電線部10−3と、を備えている。
第1放熱電線部11−1は、図7(c)に示すように、XY方向に扁平な導体12と、導体12を被覆する絶縁被覆13と、を有する。第2放熱電線部11−2も、第1放熱電線部11−1と同様に、XY方向に扁平な導体12と、導体12を被覆する絶縁被覆13と、を有する。第1扁平電線部20Aは、図7(d)に示すように、XZ方向に扁平な導体22Aと、導体22Aを被覆する絶縁被覆23Aと、を有する。
第1放熱電線部11−1と第2放熱電線部11−2の圧潰の方向は、第1の扁平電線部20Aの圧潰の方向と同じである。また、第1放熱電線部11−1と第2放熱電線部11−2の断面の扁平率は同じであり、第1放熱電線部11−1と第2放熱電線部11−2の断面の扁平率は、第1偏平電線部20の扁平率より小さい。電線1Aは、第1放熱電線部11−1と第2放熱電線部11−2を、プレス機またはローラにより圧潰して形成した後、さらに圧潰して第1扁平電線部20Aを形成することにより、得ることができる。
第1放熱電線部11−1および第2放熱電線部11−2は、断面が扁平形状であるため、断面が円状の電線部10より放熱効果が大きくなる。電線1Aの配線経路等を考慮したうえで、第1放熱電線部11−1および第2放熱電線部11−2を設けることにより、電線1Aの温度上昇を抑制することができる。また、配線場所に合わせて圧潰する方向を選択することにより、設置スペースを低減することも可能となる。
実施の形態2では、第1電線部10−1と、第1放熱電線部11−1と、第1扁平電線部20Aと、第2放熱電線部11−2と、第2電線部10−2と、第2扁平電線部30と、第3電線部と、を有する電線1Aについて説明したが、電線は、第1電線部10−1と、第1放熱電線部11−1と、第1扁平電線部20Aと、第2扁平電線部30と、第3電線部10−3と、から構成されるものであっても柔軟な配線の設計が可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る電線1Bは、他の電線1Bと接続可能な接続部40を有する。図8は、本発明の実施の形態3に係る電線1Bの概略図であり、(a)が平面図、(b)が(a)のJJ線断面図である。図8では、電線1Bを折り曲げる前の状態で示しているが、第1扁平電線部20Fでは、長手方向の切断面を軸として、短手方向に折り曲げられ、第2扁平電線部30Fでは、長手方向の切断面を軸として、短手方向に折り曲げられる。
実施の形態3に係る電線1Bは、他の電線1Bと接続可能な接続部40を有する。図8は、本発明の実施の形態3に係る電線1Bの概略図であり、(a)が平面図、(b)が(a)のJJ線断面図である。図8では、電線1Bを折り曲げる前の状態で示しているが、第1扁平電線部20Fでは、長手方向の切断面を軸として、短手方向に折り曲げられ、第2扁平電線部30Fでは、長手方向の切断面を軸として、短手方向に折り曲げられる。
電線1Bは、図8に示すように、軸線方向に延出し、軸線方向と垂直な断面の外形が円状の第1電線部10−1と、第1電線部10−1から延出し、xy平面の方向に2段階に圧潰されて断面の外形が扁平形状をなす、第1扁平電線部20Fと、第1扁平電線部20Fから延出し、断面の外形が円状の第2電線部10−2と、第2電線部10−2から延出し、第1扁平電線部20Aとは異なる方向、図8では、XY平面と直交するXZ平面方向に2段階に圧潰されて断面の外形が扁平形状をなす第2扁平電線部30Fと、第2扁平電線部30Fから延出し、断面の外形が扁平形状をなす接続部40と、を備えている。
接続部40は、図8(b)に示すように、XY方向に扁平な導体42と、導体42を被覆する絶縁被覆43と、を有する。また、接続部40には、断面の短手方向、すなわちZ方向に貫通する孔部41が形成されている。孔部41は、他の電線1Bの接続部40の孔部41と同軸となるように重ねあわせ、孔部41にスタッドボルトを挿入し、ナットで固定することにより、他の電線1Bと接続することができる。なお、接続部40は、孔部41を形成せず、溶接などで接続可能なように絶縁被覆43を除去したものであっても良い。
電線1Bは、扁平な形状の接続部40を設けることにより、導体42を貫通する孔部41を容易に形成することができるとともに、他の電線1B等と重ねあわせて電気的かつ物理的な接続が可能となり、より柔軟な配線設計が可能となる。
実施の形態3では、第1電線部10−1と、第1扁平電線部20Fと、第2電線部10−2と、第2扁平電線部30Fと、接続部40と、を有する電線1Bについて説明したが、電線は、第1電線部10−1と、第1扁平電線部20Fと、第2電線部10−2と、第2扁平電線部30Fと、接続部40と、第1電線部10−1と、第1放熱電線部11−1と、第1扁平電線部20Aと、第3電線部と、接続部から構成されるものであっても、柔軟な配線の設計が可能となる。
(実施の形態4)
実施の形態4に係る電線1Dは、他の電線1Bの分岐が可能な分岐部50を有する。図9は、本発明の実施の形態4に係る電線1Dの概略図である。図9では、電線1Dを折り曲げる前の状態で示しているが、第1扁平電線部20−1および第2扁平電線部20−2では、長手方向を軸として、短手方向に折り曲げられる。
実施の形態4に係る電線1Dは、他の電線1Bの分岐が可能な分岐部50を有する。図9は、本発明の実施の形態4に係る電線1Dの概略図である。図9では、電線1Dを折り曲げる前の状態で示しているが、第1扁平電線部20−1および第2扁平電線部20−2では、長手方向を軸として、短手方向に折り曲げられる。
電線1Dは、図9に示すように、軸線方向に延出し、軸線方向と垂直な断面の外形が円状の第1電線部10−1と、第1電線部10−1から延出し、XZ平面の方向に圧潰されて断面の外形が扁平形状をなす、第1扁平電線部20−1と、第1扁平電線部20−1から延出し、断面の外形が円状の第2電線部10−2と、第2電線部10−2から延出し、第1扁平電線部20Aとは異なる方向、図9では、XZ平面と直交するXY平面方向に圧潰されて断面の外形が扁平形状をなす分岐部50と、分岐部50から延出し、断面の外形が円状の第2電線部10−3と、第2電線部10−3から延出し、XZ平面の方向に圧潰されて断面の外形が扁平形状をなす、第2扁平電線部20−1と、第2扁平電線部20−2から延出し、断面の外形が円状の第4電線部10−4と、を備えている。
分岐部50は、図示していないが、XY方向に扁平な導体と、導体を被覆する絶縁被覆と、を有する。また、分岐部50には、断面の短手方向、すなわちZ方向に貫通する孔部51が形成されている。孔部51は、他の電線1Bの接続部40の孔部41等と同軸となるように重ねあわせ、孔部51、41にスタッドボルトを挿入し、ナットで固定することにより、他の電線1Bを電線1Dから分岐させることができる。なお、分岐部50は、孔部51を形成せず、溶接などで接続可能なように絶縁被覆43を除去したものであっても良い。
電線1Dは、扁平な形状を有する分岐部50を設けることにより、導体を貫通する孔部51を容易に形成することができるとともに、他の電線1B等を電気的かつ機械的に接続しながら分岐させることが可能となり、より柔軟な配線の設計が可能となる。
1、1A、1B、1D、1E、1F、1G 電線
2、12、22、22A、22−1、22−3、32、32−1、32−2 導体
3、13、23、23A23−1、23−2、33、33−1、33−2 絶縁被覆部
10−1 第1電線部
10−2 第2電線部
10−3 第3電線部
10−4 第4電線部
11−1 第1放熱電線部
11−2 第2放熱電線部
20、20A、0D、20E 第1偏平電線部
24、34 低扁平率部
25、35 高扁平率部
30、30F 第2扁平電線部
40 接続部
41、51 孔部
50 分岐部
2、12、22、22A、22−1、22−3、32、32−1、32−2 導体
3、13、23、23A23−1、23−2、33、33−1、33−2 絶縁被覆部
10−1 第1電線部
10−2 第2電線部
10−3 第3電線部
10−4 第4電線部
11−1 第1放熱電線部
11−2 第2放熱電線部
20、20A、0D、20E 第1偏平電線部
24、34 低扁平率部
25、35 高扁平率部
30、30F 第2扁平電線部
40 接続部
41、51 孔部
50 分岐部
Claims (24)
- 導体と、前記導体の外周を被覆する絶縁被覆部と、を備える電線であって、
前記電線は、
軸線方向に延出し、断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第1電線部と、
前記第1電線部から延出し、断面の外形が扁平形状をなす第1扁平電線部と、
前記第1扁平電線部から延出し、断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第2電線部と、
を有し、
前記第1扁平電線部は、長手方向を軸として短手方向に折り曲げられていることを特徴とする電線。 - 前記電線は、
前記第2電線部から延出し、断面の外形が前記第1扁平電線部とは異なる方向に扁平な第2扁平電線部と、
前記第2扁平電線部から延出し、断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第3電線部と、
をさらに有し、
前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、軸線方向と直交する断面における長手方向を軸として短手方向にそれぞれ折り曲げられ、三次元構造をなしていることを特徴とする請求項1に記載の電線。 - 前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、前記断面の長手方向の長さと短手方向の長さの比である扁平率が1.2倍以上であることを特徴とする請求項2に記載の電線。
- 前記第1扁平電線部の折り曲げによる前記第1電線部と前記第2電線部とがなす角度は5°以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の電線。
- 前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部の折り曲げ部の曲率半径が2.5mm以上であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の電線。
- 前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、断面の長手方向の長さが短手方向の長さの比である扁平率が異なる部分を有していることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載の電線。
- 前記電線は、
前記第1電線部と前記第1扁平電線部との間に、前記断面の外形が扁平形状をなす第1放熱電線部と、
前記第1扁平電線部と前記第2電線部との間に、前記断面の外形が扁平形状をなす第2放熱電線部と、をさらに有し、
前記第1放熱電線部および第2放熱電線部の断面の扁平率は、前記第1扁平電線部の扁平率より小さいことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の電線。 - 前記第2電線部から延出し、前記断面の外形が扁平形状をなし、前記断面の短手方向に貫通する孔部が形成された接続部を、さらに有することを特徴とする請求項1に記載の電線。
- 前記電線は、
前記第2電線部から延出し、前記第1扁平電線とは異なる方向から圧潰され、前記断面の外形が扁平形状をなす第2扁平電線部と、
前記第2扁平電線部から延出し、前記断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第3電線部と、
前記第3電線部から延出し、前記断面の外形が扁平形状をなし、扁平形状の短手方向に貫通する孔部が形成された接続部と、をさらに有し、
前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、前記断面の長手方向を軸として短手方向にそれぞれ折り曲げられ、三次元構造をなしていることを特徴とする請求項1に記載の電線。 - 前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、前記断面の長手方向の長さと短手方向の長さの比である扁平率が1.2倍以上であることを特徴とする請求項9に記載の電線。
- 前記第1扁平電線部の折り曲げによる前記第1電線部と前記第2電線部とがなす角度は5°以上であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一つに記載の電線。
- 前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部の折り曲げ部の曲率半径が2.5mm以上であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一つに記載の電線。
- 前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、前記断面の長手方向の長さと短手方向の長さの比である扁平率が異なる部分を有していることを特徴とする請求項10〜12のいずれか一つに記載の電線。
- 前記電線は、
前記第1電線部と前記第1扁平電線部との間に、前記断面の外形が扁平形状をなす第1放熱電線部と、
前記第1扁平電線部と前記第2電線部との間に、前記断面の外形が扁平形状をなす第2放熱電線部と、をさらに有し、
前記第1放熱電線部および第2放熱電線部の断面の扁平率は、前記第1扁平電線部の扁平率より小さいことを特徴とする請求項9〜13のいずれか一つに記載の電線。 - 前記電線の前記接続部は、他の電線の前記接続部と前記孔部が同軸となるように重ねあわせてスタッドボルトで固定されることを特徴とする請求項8に記載の電線。
- 前記電線は、
前記第2電線部から延出し、前記断面の外形が扁平形状をなし、扁平形状の短手方向に貫通する孔部が形成された分岐部と、
前記分岐部から延出し、断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第3電線部と、
前記第3電線部から延出し、前記断面の外形が扁平形状をなす第2扁平電線部と、
前記第2扁平電線部から延出し、前記断面の外形が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の第4電線部と、
をさらに有し、
前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、前記断面の長手方向を軸として短手方向にそれぞれ折り曲げられていることを特徴とする請求項1に記載の電線。 - 前記第2扁平電線部は、前記第1扁平電線とは異なる方向から圧潰され、
前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、前記断面の長手方向を軸として短手方向にそれぞれ折り曲げられ、三次元構造をなしていることを特徴とする請求項16に記載の電線。 - 前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、断面の長手方向の長さが短手方向の長さの比である扁平率が1.2倍以上であることを特徴とする請求項16または17に記載の電線。
- 前記第1扁平電線部の折り曲げによる前記第1電線部と前記第2電線部とがなす角度は5°以上であることを特徴とする請求項16〜18のいずれか一つに記載の電線。
- 前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部の折り曲げ部の曲率半径が2.5mm以上であることを特徴とする請求項16〜19のいずれか一つに記載の電線。
- 前記第1扁平電線部および前記第2扁平電線部は、断面の長手方向の長さが短手方向の長さの比である扁平率が異なる部分を有していることを特徴とする請求項16〜20のいずれか一つに記載の電線。
- 前記電線の前記分岐部は、他の電線の端部に形成された接続部の孔部と、前記孔部が同軸となるように重ねあわせてスタッドボルトで固定されることを特徴とする請求項16に記載の電線。
- 請求項1〜22のいずれか一つに記載の電線の製造方法であって、
断面が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の導体と、前記導体の外周を被覆する絶縁被覆部と、を備える複数の電線を、プレス機内に載置し、
前記プレス機により前記複数の電線を同時に圧潰して第1扁平電線部を形成することを特徴とする電線の製造方法。 - 請求項1〜22のいずれか一つに記載の電線の製造方法であって、
断面が円状、楕円状、正方形状、長方形状、または多角形状の導体と、前記導体の外周を被覆する絶縁被覆部と、を備える複数の電線を整列させて、少なくとも1つのローラにより前記複数の電線を同時に圧潰して第1扁平電線部を形成することを特徴とする電線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018209134A JP2020077499A (ja) | 2018-11-06 | 2018-11-06 | 電線および電線の製造方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022210331A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 絶縁電線およびワイヤーハーネス |
WO2022210332A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 絶縁電線およびワイヤーハーネス |
WO2023189982A1 (ja) * | 2022-03-30 | 2023-10-05 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 絶縁電線、ワイヤーハーネス、および絶縁電線の製造方法 |
JP7405789B2 (ja) | 2021-04-01 | 2023-12-26 | 矢崎総業株式会社 | 電線及びワイヤーハーネス |
-
2018
- 2018-11-06 JP JP2018209134A patent/JP2020077499A/ja active Pending
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