JP2020077481A - 燃料電池用膜電極接合体の検査方法 - Google Patents

燃料電池用膜電極接合体の検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】膜電極接合体の検査において、想定以上の電流が流れる可能性を低減する。【解決手段】セパレータと膜電極接合体が熱接合されることによって形成された燃料電池用膜電極接合体モジュールに印加する電圧を開始電圧から終了電圧に亘って変化させて、前記膜電極接合体に流れる電流値を計測して、前記膜電極接合体の良否を検査する工程を有する燃料電池用膜電極接合体の検査方法であって、前記膜電極接合体の良否を検査する工程を開始する時点における前記膜電極接合体の含水量を、前記セパレータが前記膜電極接合体に接合される前の状態の含水量未満の状態とする工程を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池用膜電極接合体の検査方法に関する。
特許文献1には、燃料電池(fuel cell、FC)に用いられる膜電極接合体(membrane and electrode assembly、MEA)の検査方法が開示されている。この検査のうちの耐電圧検査では、開始電圧から終了電圧に亘って膜電極接合体に印加する電圧を変化させて、膜電極接合体に流れる電流値を計測して良品/不良品の判定を行なっている。
特開2016−81596号公報
しかし、上記耐電圧検査において、本来であれば良品と判定されるべき膜電極接合体であっても、状況によって想定以上の電流が流れて不良品とされる可能性があり、想定以上の電流によって膜電極接合体自体の劣化を招く可能性がある、ことが分かった。
本発明は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、セパレータと膜電極接合体が熱接合されることによって形成された燃料電池用膜電極接合体モジュールに印加する電圧を開始電圧値から終了電圧に亘って変化させて、前記膜電極接合体に流れる電流値を計測して、前記膜電極接合体の良否を検査する工程を有する、燃料電池用膜電極接合体の検査方法が提供される。この膜電極接合体の検査方法は、前記膜電極接合体の良否を検査する工程を開始する時点における前記膜電極接合体の含水量を、前記セパレータが前記膜電極接合体に接合される前の状態の含水量未満の状態とする工程を含む。
この形態の検査方法では、モジュール検査開示時において膜電極接合体モジュールに含まれる膜電極接合体の含水量が、接合される前の膜電極接合体の含水量未満に低減されるので、膜電極接合体に含まれる水分によって想定以上の電流が流れて、不良品とされる可能性や、膜電極接合体自体の劣化を招く可能性、を低減することが可能である。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、膜電極接合体の検査方法、膜電極接合体の検査装置などの種々の形態で実現することができる。
第1実施形態における燃料電池用膜電極接合体の検査方法の流れを示すフローチャートである。 膜電極接合体モジュールの構成を拡大して示す模式図である。 図1のステップS20における膜電極接合体の検査の内容を示すフローチャートである。 耐電圧検査装置の構成を示す模式図である。 耐電圧検査における膜電極接合体に流れる電流値を説明するためのグラフである。 膜電極接合体モジュール作製後の放置時間と耐電圧検査におけるピーク電流との関係の一例を示すグラブである。 第2実施形態における燃料電池用膜電極接合体の検査方法の流れを示すフローチャートである。 膜電極接合体モジュールの低湿度環境保持時間と耐電圧検査におけるピーク電流との関係の一例を示すグラブである。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の第1実施形態における燃料電池用膜電極接合体の検査方法の流れを示すフローチャートである。この燃料電池用膜電極接合体の検査方法では、以下で説明するように、膜電極接合体モジュールの作製(ステップS10)と、これに連続して膜電極接合体モジュールに含まれる膜電極接合体の検査(ステップS20)とが、行なわれる。
図2は、作製される膜電極接合体モジュール40の構成を示す模式図である。膜電極接合体モジュール40は、膜電極接合体(MEA)41の両面にセパレータ47、セパレータ48が接合された構造を有する。膜電極接合体モジュール40は、例えば、比較的小型で発電効率に優れる固体高分子型燃料電池の単セルとして用いられる。燃料電池は、単セルが複数積層されて構成される燃料電池スタック構造を有する。
膜電極接合体(MEA)41は、電解質膜42を備える。電解質膜42の一方の面には、アノードとしての触媒電極43が形成されている。電解質膜42の他方の面には、カソードとしての触媒電極44が形成されている。触媒電極43および触媒電極44の外面には、それぞれ、ガス拡散層45、ガス拡散層46が形成されている。
電解質膜42は、固体高分子材料、例えばフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。
触媒電極43および触媒電極44は、電気化学反応を促進する触媒を含有する触媒インクを電解質膜42上に塗布し、所定時間乾燥させ触媒層として形成したものである。触媒インクとしては、例えば触媒担持カーボンとしての白金担持カーボンと、アイオノマーと、予め定められた溶媒とを混合したものが用いられる。
ガス拡散層45およびガス拡散層46は、ガス透過性および導電性を有する部材によって構成されている。ガス拡散層45,46を設けることによって、燃料電池として機能させた際に、触媒電極43,44に対するガス供給効率を向上させることができる。
ステップS10(図1)における膜電極接合体モジュールの作製は、具体的には、以下のようにして行なわれる。すなわち、膜電極接合体41のアノード側の面にセパレータ47を配置し、カソード側の面にセパレータ48を配置した積層体(図2参照)を作製する。そして、作製した積層体を、セパレータ47とセパレータ48の両側からホットプレス機を用いて加熱押圧する。これにより、膜電極接合体41にセパレータ47,48が加熱接合された膜電極接合体モジュール40が作製される。
そして、ステップS20では、以下で説明するように、膜電極接合体モジュールの作製(ステップS10)に連続して、膜電極接合体モジュールに含まれる膜電極接合体の検査(ステップS20)が行なわれる。なお、「連続して」とは、「前の工程の後、可能な限り短時間で」、すなわち、「直ちに」、という意味であり、移行準備に要する時間は除かれる。より具体的には、「連続して」とは、「加熱押圧によって膜電極接合体41の水分が蒸発することで、膜電極接合体モジュール40の膜電極接合体41の含水量が、作製前の膜電極接合体41の含水量未満となった状態を保持している間に」という意味である。なお、この点については、さらに後述する。
図3は、図1のステップS20における膜電極接合体の検査の内容を示すフローチャートである。膜電極接合体の検査では、「耐電圧検査」(ステップS210)と、「判定のための定電圧測定」(ステップS220)と、が行なわれる。「判定のための定電圧測定」は、「耐電圧検査」において合格(OK)と判定された燃料電池用電解質膜に対して行われるものである。
まず、ステップS210における耐電圧検査を行う際に用いられる耐電圧検査装置10の構成について説明する。図4は、耐電圧検査装置10の構成を示す模式図である。
図4に示す耐電圧検査装置10は、膜電極接合体モジュール40に予め定められた電圧領域で電圧を変化させながら印加し、膜電極接合体モジュール40に含まれる膜電極接合体41の耐電圧を検査する装置である。
耐電圧検査装置10は、測定制御部20と、陽極23と、陰極24とを備える。陽極23と陰極24とは、測定制御部20と電気的に接続されている。測定制御部20は、陽極23と陰極24との間に電圧を印加し、電極間に流れた電流を測定する。測定制御部20は、予め設定した電圧領域において、電極間に印加する電圧を変化させる(「掃引する」とも言う)ことができる。また、測定制御部20は、印加電圧を変化させることによって膜電極接合体41に流れた電流を測定する。
陽極23と陰極24との間には、耐電圧検査の検査対象である膜電極接合体41を含む膜電極接合体モジュール40が設置されている。具体的には、膜電極接合体モジュール40(図2)は、陽極23が膜電極接合体41のアノード側に接合されたセパレータ47に接触し、陰極24が膜電極接合体41のカソード側に接合されたセパレータ48に接触する向きで設置されている。なお、膜電極接合体モジュール40の設置の向きは、逆向き、すなわち、膜電極接合体41のカソードを陽極23側、アノードを陰極24側としてもよい。
次に、図4に示した耐電圧検査装置10を用いた「耐電圧検査」(図3のステップS210)について説明する。図5は、「耐電圧検査」において、膜電極接合体41に流れる電流値を示すグラフである。
図5に示すグラフF1は、膜電極接合体41に予め定められた電圧を印加した場合に、耐電圧検査装置10で測定された電流である。耐電圧検査では、膜電極接合体41に予め定められた電圧領域で電圧を変化させながら印加し、膜電極接合体41に流れる電流値を計測する。本実施形態における耐電圧検査では、印加電圧0V(試験開始電圧)〜試験終了電圧に亘って検査を行っている。同図から明らかなように、グラフF1で示される電流値は、印加電圧0V〜試験終了電圧に亘って電流閾値より小さいため、この膜電極接合体41は耐電圧検査の合格と判定される。このように、膜電極接合体モジュール40に試験開始電圧から試験終了電圧(第1の電圧値)に亘って電圧を印加し、膜電極接合体モジュール40に含まれる膜電極接合体41に流れる電流が電流閾値(第1の所定値)以下であった場合に耐電圧検査の合格と判定される。なお、耐電圧検査における試験終了電圧(第1の電圧値)としては例えば3.3V、電流閾値(第1の所定値)としては例えば44.8Aに設定されるが、この値に限定されず様々な値が選択され得る。
以上のように、「耐電圧検査」(図3のステップS210)では、膜電極接合体に予め定められた電圧領域で電圧を印加し、膜電極接合体に流れる電流値を計測して不良品の判定を行う。不良品の判定としては、膜電極接合体に流れる電流値が電流閾値(第1の所定値)以上であれば不良品(NG)と判定し、第1の所定値未満であれば合格品(OK)と判定する。
ところで、耐電圧検査で合格品(OK)と判定された膜電極接合体41を含む膜電極接合体モジュール40であっても、不良品が含まれていることがある。なぜなら、試験終了電圧(第1の電圧値)直前で絶縁破壊した膜電極接合体41では、電流閾値(第1の所定値)を超える前に耐電圧検査が終了するので、不良品(NG)と判定されないためである。言い換えれば、電解質膜42(図2参照)が絶縁破壊してから電流が立ち上がるまでタイムラグあるため、電解質膜42が試験終了電圧(第1の電圧値)で絶縁破壊した場合、絶縁破壊時に流れる電流閾値(第1の所定値)以上の電流を検知できずに不良品を流出してしまうおそれがある。
そこで、耐電圧検査において、このようなタイムラグを考慮して、絶縁破壊時に流れる電流を検知できるまで試験終了電圧(第1の電圧値)で電圧を保持すればよい。しかしながら、絶縁破壊時に流れる電流を検知できるまで試験終了電圧で電圧を保持すると、発生したジュール熱により電解質膜42が溶解してしまう可能性がある。
そこで、本実施形態では、耐電圧検査によって合格品(OK)と判定された中に含まれる、電解質膜42の溶解による不良品(NG)を判定するために、「耐電圧検査」で合格と判定された合格品に対し、「判定のための定電圧測定」(図3のステップS220)を行う。
「判定のための定電圧測定」では、所定の電流量によって発生する熱量(定電圧の印加により発生する熱量)が電解質膜42の溶解熱量未満の範囲内で、耐電圧検査後の合格品に対し不良か否かの判定を行う。
具体的には、「判定のための定電圧測定」として、耐電圧検査における試験終了電圧より低い定電圧(例えば1.4V以上)を電解質膜42に印加して所定時間(例えば0.3秒間)保持し、当該所定時間内で電解質膜42からリークするリーク電流値が第2の所定値を超えた際に不良と判定する。リーク電流値が第2の所定値以下であれば合格品(OK)と判定して出荷し、リーク電流値が第2の所定値以上であれば不良品(NG)と判定する(図2のステップS220)。なお、第2の所定値としては、本実施形態では1Aと設定されるが、当該第2の所定値は上述した第1の所定値(例えば44.8A)よりも低い値であれば様々な値を設定することが可能である。
以上のように、膜電極接合体の検査(図1のステップS20)では、耐電圧検査後の合格品に対して「判定のための定電圧測定」(図3のステップS210)を行う。「判定のための定電圧測定」(図3のステップS220)では、耐電圧検査における試験終了電圧(第1の電圧値)よりも低い定電圧で所定時間保持して電解質膜42のリーク電流値を測定し、リーク電流値が第2の所定値を超えた際に不良と判定する。このリーク電流値が第2の所定値以上の場合には不良品(NG)と判定し、リーク電流値が第2の所定値以下の場合には合格品(OK)と判定して出荷する。定電圧を保持する所定時間では、所定の電流量(定電圧の印加)により発生する熱量が電解質膜の溶解熱量未満となるよう定電圧を印加する。
このように耐電圧検査後に「判定のための定電圧測定」を行うことで、耐電圧検査において試験終了電圧の直前又は耐電圧検査試験終了値(第1の電圧値)で絶縁破壊した電解質膜42を確実に検出することができる。その結果、耐電圧検査において不良と検出されないものであっても不良の判定ができるので、市場に不良品が流出することを防止することができる。また、「判定のための定電圧測定」では、耐電圧検査における電流閾値(例えば44.8A)よりも低い第2の閾値(例えば1A)を基準として不良品か否かを判定するものであるため、耐電圧検査において検出されない程度の小さな破壊をした電解質膜も検出することができる。
第1実施形態の燃料電池用膜電極接合体の検査方法では、上述したように、膜電極接合体モジュールの作製(図1のステップS10)後、連続して(直ちに)、すなわち、作製した膜電極接合体モジュールを放置せずに、膜電極接合体モジュールに含まれる膜電極接合体の検査(図1のステップS20)を実行している。これは、以下の理由による。
従来、膜電極接合体モジュールの作製設備と、膜電極接合体モジュールに含まれる膜電極接合体の検査設備とが別設備になっており、設備間での搬送時間や検査開始までの放置時間等の滞留時間が発生する。また、膜電極接合体、特に、膜電極接合体に含まれる電解質膜の含水量には可逆の特性があり、大気中の水分が電解質膜に吸収されたり、電解質膜から水分が放出されたりする。そして、設備間での搬送は、通常、大気中で行なわれるため、膜電極接合体に水分が吸収される可能性が高い。発明者は、大気中に放置されている時間が長いほど、吸湿量が増加し、膜電極接合体の検査において、膜電極接合体への電圧の印加による総電荷量が増加し、膜電極接合体に大きな電流が流れることを見出した。また、膜電極接合体に大きな電流が流れると、触媒電極に含まれる炭素が酸化して触媒が劣化し、膜電極接合体の性能が低下することを見出した。
図6は、膜電極接合体モジュール作製後の放置時間と耐電圧検査におけるピーク電流との関係の一例を示すグラブである。放置環境の湿度は、50%RHである。図6から分かるように、膜電極接合体モジュール作製後の放置時間が増えるとピーク電流の値が増加する。そして、例えば、ピーク電流の値を耐電圧検査の電流閾値(第1の所定値)以下で測定可能とするためには、膜電極接合体モジュール作製後の短時間で検査を行なう必要があることが分かった。
そこで、第1実施形態の膜電極接合体の検査方法では、上述したように、膜電極接合体モジュールの作製(図1のステップS10)後、連続して(直ちに)、膜電極接合体の検査(図1のステップS20)を実行することとしている。これにより、加熱押圧によって膜電極接合体の水分が蒸発することで、膜電極接合体モジュールの膜電極接合体の水分が除去され、含水量膜電極接合体モジュールの膜電極接合体の含水量が、作製前の膜電極接合体の含水量未満となった状態、すなわち、除湿された状態で、膜電極接合体の検査を実行することができる。この結果、膜電極接合体の検査において本来なら合格品であるにも関わらず、電流閾値以上の電流が流れて不良品と判定されてしまう可能性を低減することができる。また、検査において大きな電流が流れて膜電極接合体の性能を低下させてしまうことを低減することができる。
なお、第1実施形態において、「膜電極接合体の良否を検査する工程を開始する時点における膜電極接合体の含水量を、セパレータが膜電極接合体に接合される前の状態の含水量未満の状態とする工程」は、ステップS10の膜電極接合体モジュールを作製する工程に相当する。
B.第2実施形態:
第1実施形態の膜電極接合体の検査方法では、膜電極接合体モジュールの作成後、直ちに、膜電極接合体の検査を実行することで、膜電極接合体に吸収されている水分の検査への影響を低減している。これに対して、膜電極接合体の検査の開始時前に膜電極接合体の除湿を行なった後、連続して(直ちに)、膜胃電極接合体の検査を実行するようにしてもよい。
図7は、第2実施形態における燃料電池用膜電極接合体の検査方法の流れを示すフローチャートである。この燃料電池用膜電極接合体の検査方法では、膜電極接合体モジュールの作製(ステップS10)の後、搬送されて低湿度庫に投入保持されることで除湿(ステップS15)され、除湿に連続して膜電極接合体モジュールに含まれる膜電極接合体の検査(ステップS20B)が行なわれる。なお、第2実施形態においても、「連続して」とは、「前の工程の後、可能な限り短時間で」、すなわち、「直ちに」、という意味であり、移行準備に要する時間は除かれる。より具体的には、「連続して」とは、「除湿されることで、膜電極接合体モジュール40の膜電極接合体41の含水量が、作製前の膜電極接合体41の含水量未満となった状態を保持している間に」という意味である。なお、膜電極接合体モジュールの作製(ステップS10)および膜電極接合体の検査(ステップS20B)の内容は、第1実施形態の膜電極接合体モジュールの作製(図1のステップS10)および膜電極接合体の検査(図1のステップS20)と同じである。低湿度庫への投入時間、すなわち、除湿時間は、例えば、以下のようにして決定される。
図8は、膜電極接合体モジュールの低湿度環境保持時間と耐電圧検査におけるピーク電流との関係の一例を示すグラブである。これは、膜電極接合体モジュールの滞留環境から膜電極接合体が十分に吸湿した状態を考慮して(図6参照)、作製された膜電極接合体モジュール(ワーク)10日間大気放置後、低湿度環境(1%RH以下)に保持する保持時間と耐電圧検査におけるピーク電流との関係を測定したものである。
図8からわかるように、保持時間を増やすと膜電極接合体の除湿が進みピーク電流の値が低下する。例えば、ピーク電流の値を耐電圧検査の電流閾値(第1の所定値)以下で測定可能とするためには、投入時間(除湿時間)を45時間以上とすれば良いことが分かった。なお、投入時間(除湿時間)としては、図8から分かるように、上述した45時間以上の値であれば様々な値を設定することが可能である。また、図8の結果は、一例であって、対象となる膜電極接合体モジュールに含まれる膜電極接合体の特性に応じて変化するものである。このため、投入時間(除湿時間)は、対象となる膜電極接合体モジュールについて、低湿度環境保持時間と耐電圧検査におけるピーク電流との関係を実験により測定し、測定結果に基づいて設定されることが好ましい。
第2実施形態の膜電極接合体の検査方法では、上述したように、作製された膜電極接合体モジュールが低湿度庫に投入されて保持されることで除湿(ステップS15)され、除湿に連続して(直ちに)膜電極接合体モジュールに含まれる膜電極接合体の検査(ステップS20B)が行なわれる。これにより、低湿度庫での保持によって膜電極接合体モジュールの膜電極接合体の水分が除去され、膜電極接合体モジュールの膜電極接合体の含水量が、膜電極接合体モジュールの作製前の膜電極接合体の含水量未満となった状態、すなわち、除湿された状態で、膜電極接合体の検査を実行することができる。この結果、膜電極接合体の検査において本来なら合格品であるにも関わらず、電流閾値以上の電流が流れて不良品と判定されてしまうことを低減することができる。また、検査において大きな電流が流れて膜電極接合体の性能を低下させてしまうことを低減することができる。
なお、第2実施形態において、「膜電極接合体の良否を検査する工程を開始する時点における膜電極接合体の含水量を、セパレータが膜電極接合体に接合される前の状態の含水量未満の状態とする工程」は、ステップS15の低湿度庫に投入保持する工程に相当する。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…耐電圧検査装置、20…測定制御部、23…陽極、24…陰極、40…膜電極接合体モジュール、41…膜電極接合体、42…電解質膜、43…触媒電極、44…触媒電極、45…ガス拡散層、46…ガス拡散層、47…セパレータ、48…セパレータ

Claims (1)

  1. セパレータと膜電極接合体が熱接合されることによって形成された燃料電池用膜電極接合体モジュールに印加する電圧を開始電圧から終了電圧に亘って変化させて、前記膜電極接合体に流れる電流値を計測して、前記膜電極接合体の良否を検査する工程を有する燃料電池用膜電極接合体の検査方法であって、
    前記膜電極接合体の良否を検査する工程を開始する時点における前記膜電極接合体の含水量を、前記セパレータが前記膜電極接合体に接合される前の状態の含水量未満の状態とする工程
    を含む、検査方法。
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