JP2020076558A - 空調制御装置、冷媒回路制御装置、検査方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルタの詰まりを検査することが可能な空調制御装置、冷媒回路制御装置、検査方法及びプログラムを提供することにある。【解決手段】実施形態によれば、ファンを駆動することによってフィルタを介して取り込まれた熱媒体を、冷媒が供給される熱交換器で調温して吹き出す空調機と接続される空調制御装置が提供される。空調制御装置は、制御手段と、ログデータ取得手段と、検査処理手段とを具備する。制御手段は、熱交換器に冷媒を供給しない状態で前記ファンを駆動する空調機の検査運転を実行する。ログデータ取得手段は、検査運転中に熱交換器の近傍に設けられた温度センサによって計測された熱交換器に関する温度を示す温度データ及び当該温度が計測された時刻を含むログデータを取得する。検査処理手段は、取得されたログデータに基づいてフィルタの詰まりを検査する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、空調制御装置、冷媒回路制御装置、検査方法及びプログラムに関する。
一般に、ビル等の建物には室内の空調を行うための空調機が設置されているが、空調機に備えられるフィルタには当該空調機の運転に応じて埃等の汚れが堆積する。
このようにフィルタに汚れが堆積した状態で空調機を運転した場合、当該空調機における熱交換に要する風量が低下し、所望の空調効果を得ることができない。このため、空調機を使用する際にはフィルタを定期的に清掃することが必要である。
なお、空調機の運転にかかる電気代及び当該空調機自体の製品寿命の観点からも、フィルタの清掃を適切に行うことが必要とされている。
ところで、上記したようにフィルタは定期的に清掃されることが好ましいが、当該フィルタを清掃するタイミングを判断することは困難である。
したがって、清掃が必要な程度にフィルタに汚れが堆積していること(以下、フィルタの詰まりと表記)を検査(検知)する仕組みが有用である。
ここで、上記したフィルタの詰まりは、例えば風量計または臭気センサ等を利用することによって検査可能である。しかしながら、風量計及び臭気センサは高額であるため、フィルタの詰まりを検査するために当該風量計及び臭気センサを利用することは実用的でない。このため、低コストでフィルタの詰まりを検査可能な仕組みが望まれている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、フィルタの詰まりを検査することが可能な空調制御装置、冷媒回路制御装置、検査方法及びプログラムを提供することにある。
実施形態によれば、ファンを駆動することによってフィルタを介して取り込まれた熱媒体を、冷媒が供給される熱交換器で調温して吹き出す空調機と接続される空調制御装置が提供される。前記空調制御装置は、制御手段と、ログデータ取得手段と、検査処理手段とを具備する。前記制御手段は、前記熱交換器に冷媒を供給しない状態で前記ファンを駆動する前記空調機の検査運転を実行する。前記ログデータ取得手段は、前記検査運転中に前記熱交換器の近傍に設けられた温度センサによって計測された前記熱交換器に関する温度を示す温度データ及び当該温度が計測された時刻を含むログデータを取得する。前記検査処理手段は、前記取得されたログデータに基づいて前記フィルタの詰まりを検査する。
以下、図面を参照して、各実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態における空調制御システムの構成の一例を示す。図1に示すように空調制御システムは、空調機10及び空調制御装置20を備える。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態における空調制御システムの構成の一例を示す。図1に示すように空調制御システムは、空調機10及び空調制御装置20を備える。
ここで、空調機10は、例えばビル内の部屋等の空間(室内)の空調を行うために設置された冷媒制御型空調機(VRF:Variable Refregiant Flow)であり、図2に示すように室内機10a及び室外機10bを備える。なお、空調機10において、室内機10a及び室外機10bは例えば2本の配管10c及び10dで接続されており、これらの室内機10a、室外機10b、配管10c及び10dは、冷媒を循環させる冷媒回路を形成する。
このような空調機10によれば、冷媒との間で熱交換を行うことによって調温された空気のような熱媒体を室内機10aから吹き出すことにより、室内の空調を行うことができる。
以下、図3を参照して、上記した空調機10(室内機10a)における熱交換の概要について説明する。
本実施形態において、空調機10は、ファン11、熱交換器12、圧縮機13、膨張弁14、フィルタ15及び温度センサ(温度計)16等を備える。なお、ファン11、熱交換器12、膨張弁14及びフィルタ15は、例えば室内機10aに設けられている。一方、圧縮機13は、例えば室外機10bに設けられている。
ファン11は、外部の空気(熱媒体)を室内機10aのダクト17内に取り込み、かつ、外部から取り込まれたダクト17内の空気を外部に吹き出すように、当該ダクト17内に設けられている。
熱交換器12は、上記した室外機10bと接続される複数の配管10c及び10dの各々と接続されており、当該配管10c及び10d(冷媒回路)を循環する冷媒とダクト17内の空気との間で熱交換を行うために設けられている。
圧縮機13は、熱交換器12と接続される例えば配管10cに設けられており、当該配管10cを循環する冷媒を圧縮して熱を生成する。
膨張弁14は、熱交換器12と接続される例えば配管10dに設けられており、当該配管10dを循環する冷媒を減圧(膨張)して冷却させる。
フィルタ15は、上記したファン11により外部の空気がダクト17内に取り込まれる際に、埃等が当該ダクト17内に進入することを防ぐために設けられている。図3に示すように、フィルタ15は、空調機10に空気が取り込まれる取り込み口等に取り付けられる。
なお、本実施形態において、空調機10(室内機10a)に備えられている熱交換器12の近傍には温度センサ16が設けられている。温度センサ16は、熱交換器12に関する温度(以下、熱交換温度と表記)を計測する。なお、図3においては、温度センサ16が熱交換器12の中央近傍に設けられているが、当該温度センサ16は、熱交換温度を計測可能な位置であれば他の位置に設けられていてもよい。
ここで、空調機10の運転モードとしては、暖房運転モード、冷房運転モード及び送風運転モード等がある。
以下の説明においては、暖房運転モードでの空調機10の運転を暖房運転、冷房運転モードでの空調機10の運転を冷房運転、送風運転モードでの空調機10の運転を送風運転と称する。
例えば空調機10の暖房運転においては、図3に示すように、配管10c内の冷媒(熱交換前の冷媒)が熱交換器12に供給されることにより、室外機10bに設けられている圧縮機13(熱源)で生成された熱が当該熱交換器12の表面を伝わって、ダクト17内の空気へと伝えられる(つまり、熱交換が行われる)。
すなわち、空調機10の暖房運転中は、ファン11によりダクト17内へ次々と取り込まれた空気と冷媒との間で連続的に熱交換が行われ、当該熱交換により熱が伝えられた空気がファン11によって室内(外部空間)に吹き出されることによって、室内の温度を上げることができる。
なお、空調機10の暖房運転において熱交換が行われた後の冷媒(熱交換後の冷媒)は、膨張弁14において減圧された後に室外機10bに設けられている別の熱交換器(図示せず)で吸熱を行い、圧縮機13へと戻される。
ここでは空調機10の暖房運転について説明したが、空調機10の冷房運転の場合は、冷媒の循環方向が暖房運転とは反対となる。
すなわち、空調機10の冷房運転においては、例えば膨張弁14において減圧された冷媒が熱交換器12においてダクト17内の空気から吸熱を行い(つまり、熱交換が行われ)、このように吸熱(冷却)された空気がファン11により室内に吹き出されることによって、当該室内の温度を下げることができる。
なお、空調機10の冷房運転において熱交換が行われた後の冷媒は、圧縮機13で圧縮され、室外機10bに設けられている熱交換器において放熱し、膨張弁14へと戻される。
このような空調機10の運転(暖房運転及び冷房運転)によれば、ファン11を駆動することによってフィルタ15を介して取り込まれた空気を、冷媒が供給される熱交換器12で調温して吹き出すことにより、室内の空調を行うことが可能である。
一方、空調機10の送風運転の場合は、例えば膨張弁14が閉じられた状態で、ファン11が駆動される。すなわち、空調機10の送風運転中には、熱交換が行われていない空気がファン11により吹き出される。
再び図1に戻ると、空調制御装置20は、空調機10と接続されており、
運転制御部21、ログ取得部22、格納部23及び検査処理部24を含む。
運転制御部21、ログ取得部22、格納部23及び検査処理部24を含む。
運転制御部21は、空調機10(室内機10a)の制御状態を設定する機能を有する。この空調機10の制御状態には、例えば発停状態(オン/オフ状態)、運転モード、設定温度及び風量等が含まれる。運転制御部21は、設定された制御状態に基づいて空調機10の運転を実行する。
ここで、本実施形態においては、上記した暖房運転モード、冷房運転モード及び送風運転モード以外の空調機10の運転モードとして、例えば検査運転モードが用意されているものとする。検査運転モードは、上記したフィルタ15の詰まりを検査するための運転モードである。なお、フィルタ15の詰まりとは、清掃が必要な程度にフィルタ15に汚れ(埃等)が堆積していることをいう。
ログ取得部22は、空調機10の運転モードとして検査運転モードが設定された場合に、温度センサ16によって計測された熱交換温度及び当該熱交換温度が計測された時刻を含むログデータを、空調機10から取得する。ログ取得部22によって取得されたログデータは、格納部23に格納される。
検査処理部24は、格納部23に格納されたログデータに基づいて、フィルタ15の詰まりを検査する。なお、検査処理部24は、フィルタ15の詰まりに対する検査結果を出力する。
図4は、図1に示す空調制御装置20のハードウェア構成の一例を示す。図2に示すように、空調制御装置20は、CPU201、不揮発性メモリ202、主メモリ203及び通信デバイス204等を備える。
CPU201は、空調制御装置20内の各コンポーネントの動作を制御するハードウェアプロセッサである。CPU201は、ストレージデバイスである不揮発性メモリ202から主メモリ203にロードされる様々なプログラムを実行する。CPU201によって実行されるプログラムには、オペレーティングシステム及び各種アプリケーションプログラム等が含まれる。
なお、本実施形態において、CPU201によって実行されるアプリケーションプログラムには、例えば空調機10を制御するためのアプリケーションプログラム(以下、空調制御プログラムと表記)及び上記したフィルタ15の詰まりを検査するためのアプリケーションプログラム(以下、検査プログラムと表記)等が含まれる。
上記した図1に示す空調制御装置20に含まれる運転制御部21は、例えばCPU201が空調制御プログラムを実行することによって実現される機能部である。また、空調制御装置20に含まれるログ取得部22及び検査処理部24は、例えばCPU201が検査プログラムを実行することによって実現される機能部である。なお、上記した検査プログラムは、空調制御プログラムに組み込まれていてもよい。
CPU201は、例えばハードウェア制御のためのプログラムである基本入出力システム(BIOS)等も実行する。
なお、図4においては空調制御装置20がCPU201を備えるものとして説明したが、空調制御装置20は、上記したプログラムを実行可能であれば、CPU201以外のプロセッサまたはコントローラ等を備えていてもよい。
また、ここでは空調制御装置20に含まれる運転制御部21、ログ取得部22及び検査処理部24がソフトウェア(つまり、CPU201がプログラムを実行すること)によって実現されるものとして説明したが、当該各部21、22及び24の一部または全ては、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されてもよい。
なお、本実施形態において、空調制御装置20に含まれる格納部23は、上記した不揮発性メモリ202等の記憶装置によって実現される。
通信デバイス204は、外部装置と例えば有線または無線による通信を実行するように構成されたデバイスである。
図4においては、便宜的に空調制御装置20がCPU201、不揮発性メモリ202、主メモリ203及び通信デバイス204を備えるものとして説明したが、空調制御装置20は、マウスまたはキーボード等の入力装置及びディスプレイまたは表示灯(ランプ)等の出力装置を備えていてもよい。
ここで、図5を参照して、本実施形態においてフィルタ15の詰まりを検査する原理について説明する。
図5は、空調機10において通常運転と送風運転とを繰り返した際に計測される熱交換温度の推移(ステップ応答)を模式的に示している。
なお、本実施形態において、通常運転とは、熱交換器12に冷媒を供給した状態でファン11を駆動する運転モード(通常運転モード)で空調機10を運転することをいう。通常運転には、上記した暖房運転及び冷房運転が含まれる。
一方、送風運転とは、上記したように熱交換器12に冷媒を供給しない状態でファン11を駆動する運転モード(送風運転モード)で空調機10を運転するこという。
ところで、空調機10において上記した通常運転(ここでは、暖房運転)と送風運転とを繰り返した場合、熱交換温度は、図5に示すように推移する。具体的には、暖房運転中の熱交換温度は高い状態を維持しているが、当該暖房運転が送風運転に切り替えられると、ファン11の駆動によってダクト17内に取り込まれる空気(風)が熱交換器12に接触することによって熱交換温度は低下する。この場合の熱交換温度は、時間の経過に応じて設置環境温度へ漸近する。なお、設置環境温度とは、空調機10(室内機10a)に取り込まれる空気、すなわち、当該空調機10が空調を行う室内(つまり、室内機10aが設置されている環境)の温度等に相当する。設置環境によっては、装置躯体の温度や、ビルの躯体温度にも影響を受ける。
ここで、フィルタ15の詰まりが生じている(つまり、フィルタ15に埃等の汚れが堆積している)場合を想定する。この場合、ファン11を駆動したとしても、フィルタ15の詰まりが生じていない状態と比較して、ダクト17内に取り込まれる風量が低下する。換言すれば、フィルタ15の詰まりが生じている場合には、ダクト17内の空気の流れが抑制され、熱交換器12に対する空気の接触が妨げられる。この場合、熱交換器12の温度が低下しにくくなるため、例えば図2に示す応答波形が間延びする等、熱交換温度の推移が図2と比べて変化する。
本実施形態においては、このような観点に基づいて、検査運転モードが設定された場合に熱交換器12への熱(冷媒)の供給を断って空調機10の送風運転を実行し、当該送風運転中の熱交換温度の推移(ステップ応答)を計測することによって、風量低下に起因するフィルタ15の詰まりを検査するものとする。
以下、図6のフローチャートを参照して、本実施形態に係る空調制御装置20の処理手順の一例について説明する。ここでは、空調機10を検査運転モードで運転する場合(つまり、空調機10に備えられるフィルタ15の詰まりを検査する場合)の処理について主に説明する。
なお、図6の処理は例えば空調機10の運転モードとして検査運転モードが設定された場合に実行されるが、当該検査運転モードは、空調制御装置20に対する空調機10の管理者による操作(例えば、所定のボタンを押下する操作)に応じて設定されてもよいし、予め定められた時間に自動的に設定されてもよい。
上記したように空調機10の運転モードとして検査運転モードが設定された場合、運転制御部21は、当該検査運転モードが設定される直前の空調機10の制御状態を一時的に保存する(ステップS1)。なお、この空調機10の制御状態は、空調機10から空調制御装置20に送信されてもよいし、空調制御装置20(運転制御部21)内で管理されていてもよい。
次に、運転制御部21は、空調機10の運転を制御し、通常運転(例えば、暖房運転)を開始する(ステップS2)。
ここで、空調機10に備えられる温度センサ16は熱交換温度を逐次計測しており、例えば検査運転モードが設定された場合、当該熱交換温度を示す温度データは、逐次空調機10から空調制御装置20に送信される。
これにより、ログ取得部22は、通常運転中に温度センサ16によって計測された熱交換温度を示す温度データを空調機10から受信し、当該温度データ及び当該熱交換温度が計測された時刻(タイムスタンプ)を含むログデータを取得する(ステップS3)。
なお、本実施形態において、熱交換温度は、例えば熱交換器12の表面温度であってもよいし、空調機10(室内機10a)から吹き出される空気(熱媒体)の温度(以下、吹出温度と表記)であってもよい。なお、熱交換温度が熱交換器12の表面温度である場合、温度センサ16は、熱交換器12の表面に配置されていればよい。また、熱交換温度が吹出温度である場合、温度センサ16は、当該空調機10から空気が吹き出される位置(つまり、吹き出し口)に設けられていればよい。
更に、上記したように温度センサ16によって吹出温度が計測される場合、空調機10(室内機10a)に取り込まれる空気の温度(以下、取込温度と表記)で当該吹出温度を補正する構成としてもよい。なお、取込温度は、熱交換前の空気の温度に相当する。このような構成の場合、温度センサ16は空調機10から空気が吹き出される位置及び空調機10に空気が取り込まれる位置(つまり、取り込み口)の各々に設けられており、吹出温度と取込温度との差分を熱交換温度(つまり、熱交換温度=吹出温度−取込温度)とすることができる。吹出温度と取込温度との差分は、空調機10側で算出されてもよいし、空調制御装置20側で算出されてもよい。
なお、ログデータに含まれる時刻(熱交換温度が計測された時刻)は、温度データとともに空調機10から送信されてもよいし、温度データを受信した際に空調制御装置20内で取得されてもよい。
ステップS3において取得されたログデータは、格納部23に格納される(ステップS4)。なお、以下の説明では、ステップS4において格納部23に格納されたログデータ(つまり、通常運転中に取得されたログデータ)を便宜的に通常運転中のログデータと称する。
ステップS4の処理が実行されると、通常運転の停止タイミングであるか否かが判定される(ステップS5)。ステップS5においては、例えば通常運転が開始された後、予め定められた時間が経過した場合に、通常運転の停止タイミングであると判定される。なお、上記したように通常運転が暖房運転である場合には、ステップS3において取得されたログデータに含まれる温度データによって示される熱交換温度が予め定められた値以上である場合に通常運転(暖房運転)の停止タイミングであると判定してもよい。
通常運転の停止タイミングでないと判定された場合(ステップS5のNO)、ステップS3に戻って処理が繰り返される。
一方、通常運転の停止タイミングであると判定された場合(ステップS5のYES)、運転制御部21は、空調機10の運転を制御し、通常運転を停止する(ステップS6)。
ステップS6の処理が実行されると、運転制御部21は、空調機10の運転を制御し、検査運転を開始する(ステップS7)。なお、本実施形態において、検査運転は上記したように送風運転である。
次に、ログ取得部22は、送風運転中に温度センサ16によって計測された熱交換温度を示す温度データを空調機10から受信し、当該温度データ及び当該熱交換温度が計測された時刻を含むログデータを取得する(ステップS8)。なお、ステップS8の処理は、上記したステップS3の処理と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
ステップS8において取得されたログデータは、格納部23に格納される(ステップS9)。なお、以下の説明では、ステップS9において格納部23に格納されたログデータ(つまり、検査運転中に取得されたログデータ)を便宜的に検査運転中のログデータと称する。
ステップS9の処理が実行されると、検査運転(送風運転)の停止タイミングであるか否かが判定される(ステップS10)。ステップS10においては、例えば検査運転が開始された後、予め定められた時間が経過した場合に、検査運転の停止タイミングであると判定される。
検査運転の停止タイミングでないと判定された場合(ステップS10のNO)、ステップS8に戻って処理が繰り返される。
一方、検査運転の停止タイミングであると判定された場合(ステップS10のYES)、運転制御部21は、空調機10の運転を制御し、検査運転を停止する(ステップS11)。
ステップS11の処理が実行されると、運転制御部21は、検査運転モードの設定を解除し、ステップS1において保存された制御状態(つまり、検査運転モード前の制御状態)を復元する(ステップS12)。具体的には、運転制御部21は、ステップS1において保存された制御状態に応じた空調機10の運転を再開する。
上記したように本実施形態においては、検査運転モードが設定されている間の熱交換温度を示す温度データ及び当該熱交換温度が計測された時刻を含むログデータを取得して格納部23に蓄積することができる。
なお、上記した暖房運転及び検査運転(のセット)は複数回繰り返されてもよい。この場合、例えば予め定められた回数の暖房運転及び検査運転が繰り返されるまで、ステップS2〜S11の処理が繰り返し実行されればよい。
ここで、図7及び図8を参照して、検査運転モードが設定されている間に取得されるログデータについて説明する。
図7は、検査運転モードが設定された際の空調機10の運転スケジュールの一例を示す。図7においては、上記したステップS2において開始される通常運転が暖房運転である例を示している。
図7に示す例では、1回の暖房運転及び1回の検査運転を1セットとし、当該暖房運転及び検査運転を6セット分連続で繰り返す運転スケジュールが示されている。すなわち、図7に示す運転スケジュールにおいては、暖房運転及び検査運転が6回ずつ交互に繰り返される。
なお、図7に示す例では、暖房運転1回の継続時間(暖房運転を継続する時間)は4分であり、検査運転1回の継続時間(検査運転を継続する時間)は11分である。すなわち、4分の暖房運転及び11分の検査運転の合計15分間を1セットとして空調機10の運転が実行される。
また、図7に示す例において、暖房運転の設定温度は「29℃」、風量は「弱」に設定されている。また、検査運転(送風運転)の風量は「強」に設定されている。この暖房運転の設定温度及び風量や検査運転の風量は、予め設定されているものとする。
図7においては誤差等の影響を考慮して暖房運転及び検査運転が6セット分繰り返される例について説明したが、暖房運転及び検査運転の繰り返しセット数(回数)は6以外であってもよい。
図8は、図7に示す運転スケジュールに基づく空調機10の運転中に取得されたログデータのデータ構造の一例を示す。
図8に示すように、ログデータには、時刻、セット番号、弁開度及び温度データが対応づけて含まれている。
時刻は、上記したように熱交換温度が計測された時刻を示す。なお、本実施形態において、ログデータに含まれる時刻は、図8に示すように年月日の情報を含むものであってもよい。
セット番号は、上記したように暖房運転及び検査運転が繰り返される場合において、ログデータが取得された際の空調機10の運転(暖房運転または検査運転)に対応する繰り返し回数を表す番号である。具体的には、1回目の暖房運転中及び検査運転中に取得されたログデータに含まれるセット番号は「1」である。同様に、2回目の暖房運転中及び検査運転中において取得されたログデータに含まれるセット番号は「2」である。3回目以降についても同様に繰り返し回数を表すセット番号がログデータに含まれる。
図6の説明においては省略したが、暖房運転及び検査運転が繰り返される場合には、上記したステップS3及びS8において取得されるログデータに対してセット番号が付加される。
弁開度は、熱交換温度が計測された際の膨張弁14の状態(開度)を示す。ここで、上記したように暖房運転の際には膨張弁14は閉じられていないのに対し、検査運転(送風運転)の際には膨張弁14は閉じられる。このため、弁開度は、暖房運転中に取得されたログデータであるか検査運転中に取得されたログデータであるかを判別するために用いることができる。
図6の説明においては省略したが、この弁開度は、上記したステップS3及びS8において取得されるログデータに付加される。なお、弁開度は、例えば温度データとともに空調機10から空調制御装置20に送信されてもよいし、運転制御部21内で管理されていてもよい。
本実施形態においては、暖房運転中に取得されたログデータであるか検査運転中に取得されたログデータであるかを判別するために弁開度がログデータに含まれる(付加される)ものとして説明するが、当該ログデータには、暖房運転中に取得されたログデータであるか検査運転中に取得されたログデータであるかを表すフラグ等が含まれる構成であってもよい。
温度データは、対応づけられている時刻に計測された熱交換温度を示す。なお、図8においては、上記した吹出温度と取込温度との差分を熱交換温度とした場合の例を示している。
図8に示す例では、上記した図7に示す運転スケジュールで空調機10が運転された際に取得されたログデータが示されているが、図8に示す4個のログデータ301は、上記した図7に示す運転スケジュールにおける1セット目(1回目)の暖房運転中のログデータに相当する。また、図8に示す11個のログデータ302は、1セット目(1回目)の検査運転中のログデータに相当する。
更に、図8に示す4個のログデータ303は、2セット目(2回目)の暖房運転中のログデータに相当する。また図8に示す11個のログデータ304は、2セット目(2回目)の検査運転中のログデータに相当する。
すなわち、図8は、暖房運転中及び検査運転中において1分毎にログデータが取得された例について示している。
図8においては1セット目及び2セット目の暖房運転中及び検査運転中に取得されたログデータのみが示されており、3セット目以降の暖房運転中及び検査運転中に取得されたログデータについては省略されている。
なお、図9は、図7に示す運転スケジュールで空調機10が運転された際に取得されたログデータ(図8に示すログデータ)に含まれる温度データによって示される熱交換温度の推移及び当該ログデータに含まれる弁開度(膨張弁開度)の推移を示している。
図9に示す例によれば、通常運転(暖房運転)から検査運転(送風運転)への切り替えタイミングで熱交換温度が減衰し、所定時間の経過後に収束していることが示されている。
また、通常運転中の弁開度は0以上(つまり、弁開度>0)であり、検査運転中の弁開度は0(つまり、弁開度=0)となっている。
再び図6に戻ると、検査処理部24は、格納部23に格納されたログデータに基づいてフィルタ15の詰まりを検査する処理(以下、検査処理と表記)を実行する(ステップS13)。
この検査処理においては、格納部23に格納されたログデータからフィルタ15の詰まりに関する特徴量を算出し、当該算出された特徴量を基準時の特徴量と比較することによってフィルタ15の詰まりが検査される。なお、基準時の特徴量とは、基準時の空調機10に検査運転モードを設定することによって取得されたログデータから算出された特徴量に相当する。
以下、検査処理について詳細に説明する。本実施形態においては、上記したフィルタ15の詰まりに関する特徴量として熱交換温度の時定数を用いるものとする。
この場合、検査処理部24は、格納部23に格納されたログデータに含まれるセット番号に基づいて1セット分のログデータ(例えば、セット番号「1」を含むログデータ)を特定する。なお、格納部23に1セット分のログデータのみが格納されている場合には、当該格納部23に格納されている全てのログデータが特定されればよい。
上記した1セット分のログデータには暖房運転中のログデータ及び検査運転中のログデータが含まれるが、検査処理部24は、当該1セット分のログデータに含まれる弁開度に基づいて検査運転中のログデータを特定する(切り出す)。具体的には、検査処理部24は、1セット分のログデータのうち、弁開度が0であるログデータを検査運転中のログデータとして特定する。
ここで、本実施形態においては通常運転の後に送風運転が実行されるが、送風運転中は熱交換器12に新たな熱(冷媒)が供給されないため、当該熱交換器12からは、一定の風(送風)により熱が奪われる。したがって、検査運転(送風運転)中の熱交換温度は、図9に示すように指数関数的に減衰する。
このため、検査処理部24は、特定された検査運転中のログデータをytとし、当該ログデータytを以下の指数関数(以下、式(1)と表記)で近似することによって、3つの未知パラメタT0、T∞、τを算出する。
yt=(T0−T∞)exp(−t/τ)+T∞ 式(1)
なお、tは、検査運転開始時を基準とする時刻である。T0は、検査運転開始時、つまり、時刻tが0であるときの熱交換温度(初期温度)である。また、T∞は、時刻tが∞であるときの熱交換温度(終端温度)である。また、τは、熱交換温度の時定数である。
なお、tは、検査運転開始時を基準とする時刻である。T0は、検査運転開始時、つまり、時刻tが0であるときの熱交換温度(初期温度)である。また、T∞は、時刻tが∞であるときの熱交換温度(終端温度)である。また、τは、熱交換温度の時定数である。
ここで、式(1)において、時定数は初期から約63%温度が低下する時間である。フィルタ15の詰まりにより風量が低下すると、熱交換温度の波形が間延びし、時定数が増大する。なお、上記したように熱交換温度が吹出温度と取込温度との差分としている場合には、T∞=0と仮定してもよい。
上記した式(1)を用いることによって、例えば1セット分のログデータ(同一のセット番号を含むログデータ)に対して、1つの時定数τを算出することができる。換言すれば、上記したように通常運転及び検査運転が複数セット分繰り返し実行されている場合には、当該セット毎に時定数τが算出される。
本実施形態においては、上記した式(1)を用いて算出される時定数τをフィルタ15の詰まりに関する特徴量として利用するが、上記したログデータから得られるフィルタ15の詰まりに関する特徴量であれば、時定数以外のものが用いられても構わない。時定数以外の特徴量として、例えば終端温度T∞や、時定数と終端温度の合成変数、もしくはShapelets法などにより抽出された特徴波形との乖離度などがある。
ここで、図10は、図8に示すログデータに基づいて算出された時定数の一例を示す。図10に示す例では、図8に示す同一のセット番号を含むログデータ(熱交換温度)に基づいて算出された時定数(分)が当該セット番号毎に示されている。
なお、図10に示す時刻は、対応するセット番号を含む検査運転中のログデータに含まれる時刻のうちの最も早い時刻(検査運転開始時刻)を示している。
検査処理においては、上記したように算出された時定数(以下、検査時の時定数と表記)と基準時の時定数とを比較し、当該検査時の時定数と基準時の時定数との差分が予め定められた値以上である場合に、フィルタ15の詰まりが発生しているとの検査結果を得る。一方、検査時の時定数と基準時の時定数との差分が予め定められた値以上でない場合には、フィルタ15の詰まりが発生していないとの検査結果を得る。基準時の時定数は、予め用意されており、例えば空調制御装置20(検査処理部24)内で管理されているものとする。
なお、図10に示すようにセット(番号)毎に時定数が算出されている場合は、当該セット毎に算出された時定数の代表値(例えば、平均値)を検査時の時定数とする。なお、セット毎に算出された時定数のうちの最小値または最大値等を検査時の時定数としてもよい。
ここで、ビル(建物)の断熱性能等を含む空調機10(室内機10a)の設置環境によっては、基準時の時定数が異なる場合がある。この場合、例えば検査時の時定数と基準時の時定数との差分が同じ値であっても、基準時の時定数が比較的小さい場合と基準時の時定数が比較的大きい場合とでは、当該差分が検査結果に与える影響が異なる。
そこで、例えば図11に示すように基準時の時定数に対する現在の時定数の増大率が予め定められた値以上である場合に、フィルタ15の詰まりが発生しているとの検査結果を得る構成としてもよい。図11においては、基準時の時定数は1.39であり、検査時の時定数は1.80であり、当該基準時の時定数に対する検査時の時定数の増大率が130%であることを示している。この増大率が予め定められた値以上であれば、フィルタ詰まりが発生しているとの検査結果を得ることができる。
なお、本実施形態において、基準時とは、空調機10が新品である時点等を想定しており、例えば空調機10が最初に通電した時を含む。なお、基準時は、フィルタ15の詰まりが発生していない時点であればよく、例えばフィルタ15が清掃または交換された時であってもよい。更に、上記したフィルタ15の詰まりに関する特徴量(時定数)は空調機10の設置環境に応じて変化するため、基準時は、熱負荷が異なる場所等へ空調機10の設置場所が変更された(つまり、施工環境が変更された)時等であってもよい。
上記したように本実施形態における検査処理によれば、検査運転中のログデータに基づいてフィルタ15の詰まりを検査することができる。
再び図6に戻ると、ステップS13の処理が実行された場合、当該処理の結果(つまり、検査結果)が出力される(ステップS14)。
なお、検査結果には上記したようにフィルタ15の詰まりが発生していることまたはフィルタ15の詰まりが発生していないことが含まれるが、当該フィルタ15の詰まりが発生しているとの検査結果は、例えば空調制御装置20に備えられる出力装置にアラートとして出力されてもよい。出力装置がディスプレイ等である場合には、検査結果は、当該ディスプレイに表示することができる。また、出力装置が表示灯である場合には、当該表示灯を点灯することができる。これによれば、例えば空調機10を管理する管理者等に対してフィルタ15の詰まりを通知することができる。
また、検査結果は、例えば空調機10に出力されても構わない。更に、検査結果は、ネットワーク等を介して空調機10を監視するサポートセンターに設置されているサーバ装置に出力されても構わない。これによれば、例えば空調機10を使用する使用者(在室者)やサポートセンターに対してフィルタ15の詰まりを通知することができる。
なお、図6においては検査運転の前に通常運転(暖房運転)が実行されるものとして説明したが、例えば検査運転モードが設定される前に通常運転が実行されているような場合には、検査運転の前に通常運転を再度必要はなく、検査運転モードが設定された直後から検査運転が開始されればよい。この場合には、図6に示すステップS2〜S6の処理が省略される構成であってもよい。
また、図6に示すステップS1においては空調機10の制御状態が保存されるが、当該制御状態に基づいてステップS2〜S6の処理を実行するか否かを決定するようにしてもよい。すなわち、ステップS1において保存された制御状態に含まれる空調機10の発停状態がOffである(つまり、検査運転モードが設定される時点で空調機10の電源がオフされていた)場合には、熱交換器12を予熱するためにステップS2〜S6の処理が実行されるようにしてもよい。一方、ステップS1において保存された制御状態に含まれる運転モードが暖房運転モードである(つまり、検査運転モードが設定される時点で空調機10の運転モードとして暖房運転モードが設定されていた)場合には、ステップS2〜S6の処理を省略するようにしてもよい。
なお、図6においては、検査運転モードが設定されている間(通常運転中及び検査運転中)にログデータを取得し、検査処理において当該ログデータの中から検査運転中のログデータを切り出すものとして説明したが、当該検査処理においては検査運転中のログデータがあればよいため、通常運転中にはログデータが取得されない構成であってもよい。この場合、図6に示すステップS3及びS4の処理が省略されればよい。
また、本実施形態においては、上記したように熱交換温度の時定数を用いてフィルタ15の詰まりが検査される。このため、図6に示すステップS10においては、例えばステップS8において取得されたログデータに含まれる温度データによって示される熱交換温度の推移に基づいて当該熱交換温度が収束したと判定される場合に、検査運転の停止タイミングであると判定されるようにしてもよい。なお、熱交換温度が収束したことは、直前に取得された複数のログデータに含まれる温度データによって示される熱交換温度の差分が予め定められた値以下であること等によって判定することが可能である。
更に、本実施形態においては通常運転が暖房運転である場合について主に説明したが、当該通常運転は冷房運転であってもよい。
なお、冷房運転の後に検査運転(送風運転)が実行される場合、冷房運転中の熱交換温度は低い状態を維持しているが、当該冷房運転が検査運転に切り替えられると、ファン11の駆動によってダクト17内に取り込まれる空気が熱交換器12に接触することにより、当該熱交換温度は上昇する。
すなわち、検査運転モードが設定された際に通常運転として暖房運転が実行される場合には熱交換温度が減衰する際の時定数を用いてフィルタ15の詰まりが検査されるが、当該通常運転として冷房運転が実行される場合には熱交換温度が増進する際の時定数を用いてフィルタ15の詰まりが検査される。なお、この点以外の空調制御装置20の動作については通常運転が暖房運転である場合と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
また、図6に示す処理においてはステップS2において暖房運転が開始されるものとして説明したが、上記したようにステップS1において保存された制御状態に基づいてステップS2において暖房運転を開始するか冷房運転を開始するかを判定する構成としてもよい。具体的には、ステップS1において保存された制御状態に含まれる運転モードが暖房運転モードである(つまり、検査運転モードが設定される時点で空調機10の運転モードとして暖房運転モードが設定されていた)場合にはステップS2において暖房運転を開始し、当該制御状態に含まれる運転モードが冷房運転モードである(つまり、検査運転モードが設定される時点で空調機10の運転モードとして冷房運転モードが設定されていた)場合にはステップS2において冷房運転を開始するようにしてもよい。
また、ステップS2において暖房運転を開始するか冷房運転を開始するかは、空調機10が空調を行う室内の温度等に基づいて判定されてもよい。
上記したように本実施形態においては、熱交換器12に冷媒を供給しない状態でファン11を駆動する検査運転(送風運転)を実行し、当該検査運転中に温度センサ16によって計測された熱交換器12に関する温度(熱交換温度)を示す温度データ及び当該温度が計測された時刻を含むログデータを取得し、当該取得されたログデータに基づいてフィルタ15の詰まりを検査する。
本実施形態においては、上記した構成により、空調機10を管理する管理者または当該空調機10を利用するユーザはフィルタ15の詰まりの検査結果に基づいて当該フィルタ15を清掃または交換するタイミングを容易に判断することが可能となる。
また、本実施形態においては熱交換温度を計測する温度センサ16以外に他のセンサ等を用いる必要がないため、本実施形態に係る空調制御装置20を低コストで実現することができる。
更に、本実施形態においては、検査運転として実行される送風運転は冷媒回路を稼働させない単純な制御で実行可能なため、検査を妨げる雑多な要因が混入されにくく、フィルタ15の詰まりのような静的なトラブルを解析するのに適しているといえる。
本実施形態においては、検査運転を実行する前に、熱交換器12に冷媒を供給した状態でファン11を駆動する通常運転(暖房運転または冷房運転)を実行する。
ここで、本実施形態においては、ログデータに基づくフィルタ15の詰まりに関する特徴量として時定数を利用し、検査時の熱交換温度の時定数(第1時定数)と予め用意された基準時の時定数(第2時定数)とを比較することによってフィルタ15の詰まりを検査する(フィルタ15の詰まりが発生しているか否かを判定する)ことが可能であるが、上記した構成によれば、検査運転の前に通常運転を実行することによって熱交換温度を上昇または低下させることが可能であるため、時定数を算出するために有用なログデータを取得することが可能となる。
なお、上記したように通常運転が開始された後、温度センサ16によって計測された熱交換温度が予め定められた値以上である場合に検査運転を実行する構成としてもよい。このような構成によれば、例えば熱交換温度が必要な温度にまで上昇または低下していないにもかかわらず、検査運転が開始されてしい、有用なログデータを取得することができないような事態を回避することができる。
また、本実施形態において、温度センサ16は熱交換器12の表面に配置されており、当該熱交換器12の表面温度を熱交換温度とする。このような構成によれば、精度の高い熱交換温度を計測することが可能であり、フィルタ15の詰まりに対する検査精度を向上させることが可能となる。
なお、温度センサ16は空調機10の吹き出し口に設けられていてもよい。この場合、空調機10から吹き出される空気(熱媒体)の温度を熱交換温度とする。このような構成によれば、熱交換器12の表面温度を計測することができない(つまり、熱交換器12の表面に温度センサ16を取り付けることができない)業者以外の者等であっても、本実施形態に係る空調制御装置20においてフィルタ15の詰まりを検査することが可能となる。
更に、本実施形態における温度センサ16として、第1温度センサが空調機10(室内機10a)の空気の吹き出し口に設けられ、第2温度センサが空調機10(室内機10a)の空気の取り込み口に設けられる構成であってもよい。このような構成によれば、第1温度センサによって計測された温度(吹出温度)及び第2温度センサによって計測された温度(取込温度)に基づく温度(例えば、吹出温度−取込温度)を熱交換温度とすることによって、上記した吹出温度を取込温度(つまり、熱交換前の空気温度)により補正し、精度の高い熱交換温度を示す温度データ(ログデータ)を取得することができる。
また、本実施形態においては、通常運転と検査運転とを交互に繰り返すことによって、当該繰り返される検査運転毎に当該繰り返し回数を表すセット番号を含むログデータを取得し、当該取得されたログデータに含まれるセット番号毎に当該ログデータに基づく熱交換温度の時定数を算出する。これによれば、セット番号毎に算出された複数の時定数の平均値等を基準時の時定数と比較することによってフィルタ15の詰まりを検査することが可能であり、1セット分のログデータにおける熱交換温度の誤差等の影響を緩和することができる。
ここで、上記したように通常運転と検査運転とを交互に繰り返す構成の場合にはセット番号毎に算出された複数の時定数からフィルタ15の詰まりを検査することになるが、この検査を行う際に、例えばウィルコクソンの符号順位検定を利用してもよい。これは正規分布するとは限らない母集団の平均値に関する検定手法の一つであり、例えば被験者に対して介入を行い、計測されたスコアについて、介入の前後で被験者集団の平均スコアに差があったかどうかを検定するために用いられる。本実施形態においては、介入が風量の違い(低下)、被験者番号がセット番号、スコアが時定数に相当する。
通常運転(例えば、暖房運転等)を実行した直後は、熱交換器12の周辺に当該暖房運転の影響が残っている。繰り返された検査運転の結果(検査時の時定数)に対してウィルコクソンの符号順位検定を用いることにより、各検査運転の直前に実行された通常運転の影響を考慮して、時定数の平均値に有意差があるかどうか検定することが可能となる。
すなわち、各セット番号に対応する予め用意された基準時の時定数(基準時の時定数のセット番号付きリスト)と当該セット番号毎に算出された検査時の時定数(検査時の時定数のセット番号付きリスト)とについて、平均値に有意差があるかどうかを検定し、有意差がある場合、フィルタ15の詰まりが発生しているとの検査結果を得ることができる。
ここでは、ウィルコクソンの符号順位検定を用いる場合について説明したが、例えばセット番号毎に算出された検査時の時定数(第1時定数)と、当該セット番号に対応する基準時の時定数(第2時定数)とをそれぞれ比較することによってフィルタ15の詰まりを検査する構成であれば、他の処理が実行されても構わない。
また、本実施形態においては、検査運転時には膨張弁14を閉じるように当該膨張弁14を制御し、当該膨張弁14の開度(弁開度)を含むログデータを取得する。本実施形態においては、このような構成により、ログデータに含まれる膨張弁14の開度に基づいて検査運転中のログデータを特定することが可能となり、当該検査運転中のログデータに基づいてフィルタ15の詰まりを検査することが可能となる。
なお、膨張弁14を閉じる代わりに圧縮機13を停止する構成であっても検査運転(送風運転)を実行することが可能である。このため、本実施形態においては、膨張弁14の開度の代わりに圧縮機13の稼働量(回転数)を含むログデータを取得する構成であっても構わない。このような構成であっても、圧縮機13の回転数が0であるログデータを検査運転中のログデータとして特定することが可能である。
ところで、上記したログデータに含まれる膨張弁14の開度は当該膨張弁14を制御するための制御値であることが一般的であるため、ログデータに含まれる膨張弁14の開度が0である場合であっても、当該膨張弁14が閉じられるまでにはタイムラグがある場合がある。この場合、タイムラグの間は熱交換器へ熱(冷媒)が流入し続けることから、検査運転初期の熱交換温度が適切に計測されない可能性がある。
一方、例えば図2に示すように室内機10a及び室外機10bが1対1に対応するタイプの冷媒回路の場合には、熱容量が小さい場合が多く、室内機10aに備えられる熱交換器12に冷媒が供給されているか否かを秒単位で把握することが必要である。また、例えば暖房運転時の室内機10aの膨張弁14は、冷媒が熱交換器12を通過した後となる位置に設けられている。このため、上記した室内機10a及び室外機10bが1対1に対応するタイプの冷媒回路の場合には、膨張弁14の開度を用いるよりも圧縮機13の稼働量(稼働状態)を用いる方がよい。このような冷媒回路の場合は、配管が比較的短い点においても圧縮機13の稼働量を用いることに利点がある。なお、このタイプの冷媒回路を形成する空調機10としては、例えばルームエアコン等が該当する。
ここで、本実施形態においては、上記した図6に示す処理が実行されることによってフィルタ15の詰まりを検査することが可能であるが、空調制御装置20は、図6に示すステップS2〜S11の処理が実行されている間は空調機10の制御状態を逐次監視するものとする。これによれば、例えばユーザのリモコン操作等によって空調機10の制御状態が変化した場合には、図6に示す処理(例えば、検査運転)を中断し、検査運転モードの設定を解除する構成とすること等が可能となる。換言すれば、検査運転モードが設定され、検査運転が開始された場合であっても、空調機10の制御状態が非定常状態となった場合には当該検査運転を停止する構成としてもよい。
このような構成によれば、検査運転モードにおける検査運転とは異なる運転によるログデータに基づいて誤った検査結果が得られることを回避することが可能となる。
ここでは、空調機10の制御状態が非定常状態となった場合に検査運転を停止するものとして説明したが、例えば除霜運転または油回収運転等が実行されることにより、冷媒回路の状態が非定常状態となった場合にも検査運転を停止する構成としてもよい。なお、冷媒回路の状態を示す情報は空調機10から取得することが可能である。
また、上記した空調機10または冷媒回路の状態が非定常状態となった場合には、当該非定常状態となったことを示すフラグ等を時刻とともに保持しておくことにより、当該非定常状態であった期間以外に取得されたログデータのみを用いて検査処理が実行されるようにしてもよい。
また、図6に示す処理は、例えば空調制御装置20に対する管理者の操作等に応じて検査運転モードが設定された場合に実行されるものとして説明したが、当該検査運転モードが設定されるタイミングは、他のタイミングであってもよい。
具体的には、例えば空調機10がオフィスビル等に設置されており、当該オフィスに勤務する従業員の勤怠状況を管理するデータベース等から当該従業員の出社時刻及び退社時刻等を示す情報を空調制御装置20が取得することが可能な場合には、従業員が出社する前または退社した後の時間帯を決定し、当該時間帯に検査運転モードが設定されるようにしてもよい。すなわち、本実施形態においては、空調機が設置されている設置されている建物の管理状態に基づいて検査運転を実行する時間帯を決定する構成としてもよい。このような構成によれば、例えば在室者の意図に反して検査運転(送風運転)が実行されることを回避することができるため、在室者の快適性を維持することができるとともに、出社時等のピーク電力の抑制等についても期待できる。
また、本実施形態においては図2に示すように室内機10a及び室外機10bを1つずつ備える空調機10について説明したが、本実施形態は、図12に示すように複数の室内機10a及び1つの室外機10bを備える空調機10(冷媒回路)に適用されても構わない。
なお、図12に示すような1つの冷媒回路で複数の室内機10aを制御すること可能な空調機10(空調システム)はマルチエアコンと称される。この場合、複数の室内機10aは、それぞれファン11、熱交換器12、膨張弁14及びフィルタ15等を備えている。
また、図12に示す冷媒回路においては、途中で並列に分岐する配管により冷媒が各室内機10a(熱交換器12)へ供給される。なお、各室内機10aにおける熱交換の概要については上記した図3において説明した通りである。
以下、図12に示すように複数の室内機10a及び1つの室外機10bを備える空調機10をマルチエアコンタイプの空調機10と称する。
ここで、図13は、検査運転モードが設定された際のマルチエアコンタイプの空調機10の運転スケジュールの一例を示す。図13においては、便宜的に、2つの室内機10aを備えるマルチエアコンタイプの空調機10の運転スケジュールを示している。ここでは、マルチエアコンタイプの空調機10に備えられる2つの室内機10aをそれぞれ第1室内機10a及び第2室内機10aと称する。
例えば第1室内機10aを検査運転モードで運転する際に第2室内機10aを運転している(つまり、第2室内機10aが稼働している)と、第1室内機10aの要求とは関係なく室外機10bに備えられている圧縮機13が稼働する場合がある。この場合、第1室内機10aに備えられる膨張弁14が閉じられていたとしても、冷媒の圧力が変化し、第1室内機10aに備えられる熱交換器12に関する温度(熱交換温度)が変動する等の影響が生じる。
このため、例えば第1室内機10aを検査運転モードで運転する場合には、第2室内機10aの発停状態をOffとする(つまり、第2室内機10aの運転を停止する)ものとする。同様に、第2室内機10aを検査運転モードで運転する場合には、第1室内機10aの発停状態をOffとする(つまり、第1室内機10aの運転を停止する)ものとする。
図13に示す例では、第1室内機10aを検査運転モードで運転している17時41分から19時11分までの間は、第2室内機10aの発停状態はOffとなっている。同様に、第2室内機10aを検査運転モードで運転している19時11分から20時41分までの間は、第1室内機10aの発停状態はOffとなっている。
これによれば、上記した検査運転対象の室内機10a以外の室内機10aが稼働していることによって、当該検査運転対象の室内機10aに備えられる熱交換器12の温度が変動することを回避することが可能となる。
なお、ここでは、検査運転モードで運転している間に他の室内機10aの運転を停止するものとして説明したが、検査運転モードで運転している場合であっても、通常運転が実行されている間は他の室内機10aを運転し、検査運転が実行されている間のみ他の室内機10aの運転を停止するようにしてもよい。
更に、本実施形態においては空調機10(室内機10a)が1つのファン11を備えるものとして説明したが、本実施形態は、図14に示すように室内機10aが複数のファンを備える空調機10に適用されても構わない。なお、図14においては、空調機10が2つのファン11a及び11bを備える例が示されている。
ところで、複数のファンを備える構成においては、例えば送風レベルをファンの稼働数で制御する場合がある。具体的には、例えば送風レベルが低い場合にはファン11aのみを稼働させ、送風レベルが高い場合にはファン11a及び11bを稼働させるような制御が実行される場合がある。
しかしながら、本実施形態において説明したように空調機10の検査運転が実行される際に例えばファン11a及び11bのうちのファン11aのみを稼働させた場合、停止しているファン11b側の吹き出し口から風(空気)が逆流する可能性がある。このように逆流した風は、フィルタ15や熱交換器12を通過することなく、例えばファン11a側の吹き出し口から吹き出される。これによれば、熱交換温度を変化させる風の作用が効果的に計測できなくなり、フィルタ15の詰まりの検査に対して悪影響が生じる。これは、フィルタ15の詰まりが進行するほど顕著となる。
このため、上記したように空調機10が複数のファン11a及び11bを備える構成において空調機10の検査運転を実行する際には、当該複数のファン11a及び11bの全てを同一の回転数で駆動するものとする。
このような構成によれば、効果的に熱交換温度を変化させることができ、上記した悪影響を回避することができる。
なお、本実施形態においては空調制御装置20が1つの装置であるものとして説明したが、当該空調制御装置20は、例えば空調機10を制御する機能を有する装置及びフィルタ詰まりを検査する機能を有する装置等の複数の装置によって実現されても構わない。この場合、これらの装置は、例えば室内機10aに備えられているマイコン内に実装されていてもよいし、空調機10を制御するためにユーザによって使用されるリモコン内に実装されていてもよいし、ネットワーク等を介して空調機10を監視するサポートセンターに設置されているサーバ装置内に実装されていてもよい。
なお、本実施形態においては空調機10の運転を制御する空調制御装置20が当該空調機10(室内機10a)に備えられるフィルタ15の詰まりを検査するものとして説明したが、本実施形態においては、例えば冷蔵ショーケース等の要冷機器を制御する冷媒回路制御装置が当該要冷機器に備えられるフィルタの詰まりを検査する場合に適用されても構わない。この場合、冷媒回路制御装置及び当該冷媒回路制御装置によるフィルタ詰まりの検査結果をアラートとして出力する出力装置等が要冷機器に組み込まれていてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。前述した第1実施形態においては検査運転の前に通常運転が実行されるものとして説明したが、本実施形態は、検査運転の前に通常運転とは異なる特殊な運転(以下、特殊運転と表記)を実行する点で当該第1実施形態とは異なる。
次に、第2実施形態について説明する。前述した第1実施形態においては検査運転の前に通常運転が実行されるものとして説明したが、本実施形態は、検査運転の前に通常運転とは異なる特殊な運転(以下、特殊運転と表記)を実行する点で当該第1実施形態とは異なる。
なお、本実施形態に係る空調制御システムの構成等については前述した第1実施形態と同様であるため、適宜、図1〜図3等を用いて説明する。
以下、図15のフローチャートを参照して、本実施形態に係る空調制御装置20の処理手順の一例について説明する。
なお、図15に示す処理は、前述した第1実施形態において検査運転モードが設定された際に実行される通常運転の代わりに実行される特殊運転に関する処理である。換言すれば、図15に示す処理は、前述した図6に示すステップS2〜S5に代えて実行される処理である。なお、図6に示すステップS2〜S6の処理に代えて図15に示す処理が実行される以外は、当該図6に示す処理が実行される。
まず、検査運転モードが設定され、図6に示すステップS1の処理が実行された場合、運転制御部21は、例えば暖房運転を実行する際の空調機10の要求量を最大に設定する(ステップS21)。
なお、空調機10の要求量とは熱交換器12における熱交換量を含み、当該要求量を最大に設定するとは、例えば暖房運転を実行する際の設定温度及び風量(ファン11の回転数)等を最大値に設定することに相当する。
次に、運転制御部21は、ステップS21において設定された要求量(最大)に基づいて空調機10の運転を制御し、特殊運転を開始する(ステップS22)。
ここで、ステップS21において設定された要求量に基づいて空調機10の運転が制御された場合、例えば設定温度の最大値に基づいて熱交換器12に熱(冷媒)が供給されるとともに、最大の回転数でファン11が駆動される。
しかしながら、ステップS22において開始される特殊運転においては、ファン11の駆動は停止した状態で、熱交換器12に熱が供給される運転が実行されるものとする。換言すれば、本実施形態における特殊運転とは、例えばファン11を駆動しない暖房運転に相当する。
ステップS22の処理が実行された場合、上記した図6に示すステップS3及びS4の処理に相当するステップS23及びS24の処理が実行される。
次に、ステップS23において取得されたログデータに含まれる温度データによって示される熱交換温度が予め定められた値(以下、閾値と表記)を超えたか否かが判定される(ステップS25)。
熱交換温度が閾値を超えていないと判定された場合(ステップS25のNO)、上記したステップS23に戻って処理が繰り返される。
一方、熱交換温度が閾値を超えたと判定された場合(ステップS25のYES)、運転制御部21は、空調機10の運転を制御し、上記した特殊運転を停止する(ステップS26)。
ステップS26の処理が実行された場合には、図6に示すステップS7以降の処理が実行される。
上記したように本実施形態においては、例えば暖房運転を実行する際の空調機10の要求量を最大に設定することにより、当該設定された要求量に応じて熱交換器12に冷媒を供給する一方で、空調機10(室内機10a)に備えられるファン11の駆動を停止する特殊運転を実行する。
ここで、前述した図9によれば通常運転の後に検査運転を実行した場合の熱交換温度の落差(つまり、T0−T∞)は概ね4℃〜7℃程度である。この場合において、温度センサ16の計測粒度(温度センサ16の温度分解能)が例えば0.5℃程度である場合、ログデータに含まれる温度データによって示される熱交換温度は滑らかに収束せず、精度の高い時定数を算出することができない可能性がある。
これに対して、本実施形態においては、最大の要求量に応じて熱交換器12に冷媒を供することによって熱交換温度を上昇させるとともに、ファン11を駆動することによる熱交換温度の低下を抑制することができる。
すなわち、本実施形態においては、特殊運転を実行することによって十分に熱交換温度を高めることにより、検査運転が実行された際の熱交換温度の落差を大きくすることができるため、温度センサ16における熱交換温度の計測のS/N比を向上させることが可能となる。
これによれば、上記したように温度センサ16の温度分解能が低いような場合であっても精度の高い時定数を算出するために有用なログデータ(熱交換温度)を取得することが可能となり、検査精度の向上が期待できる。
また、本実施形態においては、前述した第1実施形態と比較して、より効率的に熱交換温度を高めることが可能となるため、検査運転の前に空調機10を運転する時間を短縮することができる。
なお、本実施形態においては、ファン11を駆動しない暖房運転が特殊運転として実行されるものとして説明したが、特殊運転は、ファン11を駆動しない冷房運転であってもよい。特殊運転としてファン11を駆動しない暖房運転を実行するかファン11を駆動しない冷房運転を実行するかは、図6に示すステップS1において保存された制御状態に基づいて判定されてもよい。
また、前述した第1実施形態においては変形例としてのいくつかの構成について説明したが、本実施形態は、これらの構成と組み合わせて実現されても構わない。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、フィルタの詰まりを検査することが可能な空調制御装置、冷媒回路制御装置、検査方法及びプログラムを提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…空調機、10a…室内機、10b…室外機、10c,10d…配管、11…ファン、12…熱交換器、13…圧縮機、14…膨張弁、15…フィルタ、16…温度センサ、17…ダクト、21…運転制御部、22…ログ取得部、23…格納部、24…検査処理部、201…CPU、202…不揮発性メモリ、203…主メモリ、204…通信デバイス。
Claims (20)
- ファンを駆動することによってフィルタを介して取り込まれた熱媒体を、冷媒が供給される熱交換器で調温して吹き出す空調機と接続される空調制御装置において、
前記熱交換器に冷媒を供給しない状態で前記ファンを駆動する前記空調機の検査運転を実行する制御手段と、
前記検査運転中に前記熱交換器の近傍に設けられた温度センサによって計測された前記熱交換器に関する温度を示す温度データ及び当該温度が計測された時刻を含むログデータを取得するログデータ取得手段と、
前記取得されたログデータに基づいて前記フィルタの詰まりを検査する検査処理手段と
を具備する空調制御装置。 - 前記制御手段は、前記検査運転を実行する前に、前記熱交換器に冷媒を供給した状態で前記ファンを駆動する前記空調機の通常運転を実行する請求項1記載の空調制御装置。
- 前記制御手段は、前記通常運転を開始した後、前記温度センサによって計測された前記熱交換器に関する温度が予め定められた値以上である場合に前記検査運転を実行する請求項2記載の空調制御装置。
- 前記制御手段は、前記通常運転を実行する際の前記空調機の要求量を最大とする請求項2記載の空調制御装置。
- 前記制御手段は、前記検査運転を実行する前に、前記空調機の最大の要求量に応じて前記熱交換器に冷媒を供給し、前記ファンの駆動を停止する特殊運転を実行する請求項1記載の空調制御装置。
- 前記温度センサは、前記熱交換器の表面に配置されており、
前記熱交換器に関する温度は、前記熱交換器の表面温度である請求項1記載の空調制御装置。 - 前記温度センサは、前記空調機から熱媒体が吹き出される位置に設けられており、
前記熱交換器に関する温度は、前記空調機から吹き出される熱媒体の温度である請求項1記載の空調制御装置。 - 前記温度センサは、前記空調機に熱媒体が取り込まれる位置に設けられた第1温度センサと、前記空調機から熱媒体が吹き出される位置に設けられた第2温度センサとを含み、
前記熱交換器に関する温度は、前記第1温度センサによって計測された温度及び前記第2温度センサによって計測された温度に基づく温度である
請求項1記載の空調制御装置。 - 前記空調機は、前記冷媒が循環する冷媒回路を備え、
前記制御手段は、前記検査運転を開始した後、前記冷媒回路の状態が非定常状態となった場合は、当該検査運転を停止する
請求項1記載の空調制御装置。 - 前記制御手段は、前記検査運転を開始した後、当該空調機の制御状態が非定常状態となった場合は、当該検査運転を停止する請求項1記載の空調制御装置。
- 前記制御手段は、前記空調機が設置されている建物の管理状態を示す情報を取得し、当該建物の管理状態に基づいて前記検査運転を実行する時間帯を決定する請求項1記載の空調制御装置。
- 前記検査処理手段は、前記取得されたログデータに基づく前記熱交換器に関する温度の第1時定数と予め用意された第2時定数とを比較することによって前記フィルタの詰まりを検査する請求項1記載の空調制御装置。
- 前記制御手段は、前記通常運転の実行と前記検査運転の実行とを交互に繰り返し、
前記ログデータ取得手段は、前記繰り返される検査運転毎に、当該繰り返し回数を表すセット番号、前記温度センサによって計測された前記熱交換器に関する温度を示す温度データ及び当該温度が計測された時刻を含むログデータを取得し、
前記検査処理手段は、前記取得されたログデータに含まれるセット番号毎に、当該ログデータに基づく前記熱交換器に関する温度の第1時定数と当該セット番号に対応する予め用意された第2時定数とを比較することによって前記フィルタの詰まりを検査する
請求項2記載の空調制御装置。 - 前記空調機は、前記熱交換器をそれぞれ備える複数の室内機を備え、
前記制御手段は、前記複数の室内機のうちの1つの室内機に対して前記検査運転を実行する際に、他の室内機の運転を停止する
請求項1記載の空調制御装置。 - 前記空調機は、前記熱交換器に供給される冷媒を調節する弁を備え、
前記制御手段は、前記検査運転を実行する場合に、前記弁を閉じるように当該弁を制御し、
前記ログデータ取得手段は、前記温度データ及び前記時刻を前記弁の開度に対応づけて含むログデータを取得し、
前記検査処理手段は、前記弁の開度に基づいて特定されたログデータに基づいて前記フィルタの詰まりを検査する
請求項1記載の空調制御装置。 - 前記空調機は、前記熱交換器に供給される冷媒を調整する圧縮機を備え、
前記制御手段は、前記検査運転を実行する場合に、前記圧縮機の動作を停止するように当該圧縮機を制御し、
前記ログデータ取得手段は、前記温度データ及び前記時刻を前記圧縮機の稼働量に対応づけて含むログデータを取得し、
前記検査処理手段は、前記圧縮機の稼働量に基づいて特定されたログデータに基づいて前記フィルタの詰まりを検査する
請求項1記載の空調制御装置。 - 前記空調機は、複数のファンを備え、
前記制御手段は、前記検査運転を実行する場合に、前記複数のファンを同一の回転数で駆動する
請求項1記載の空調制御装置。 - ファンを駆動することによってフィルタを介して取り込まれた熱媒体を、冷媒が供給される熱交換器で調温して吹き出す要冷機器と接続される冷媒回路制御装置において、
前記熱交換器に冷媒を供給しない状態で前記ファンを駆動する前記要冷機器の検査運転を実行する制御手段と、
前記検査運転中に前記熱交換器の近傍に設けられた温度センサによって計測された前記熱交換器に関する温度を示す温度データ及び当該温度が計測された時刻を含むログデータを取得する取得手段と、
前記取得されたログデータに基づいて前記フィルタの詰まりを検査する検査処理手段と
を具備する冷媒回路制御装置。 - ファンを駆動することによってフィルタを介して取り込まれた熱媒体を、冷媒が供給される熱交換器で調温して吹き出す空調機と接続される空調制御装置が実行する検査方法において、
前記熱交換器に冷媒を供給しない状態で前記ファンを駆動する前記空調機の検査運転を実行するステップと、
前記検査運転中に前記熱交換器の近傍に設けられた温度センサによって計測された前記熱交換器に関する温度を示す温度データ及び当該温度が計測された時刻を含むログデータを取得するステップと、
前記取得されたログデータに基づいて前記フィルタの詰まりを検査するステップと
を具備する検査方法。 - ファンを駆動することによってフィルタを介して取り込まれた熱媒体を、冷媒が供給される熱交換器で調温して吹き出す空調機と接続される空調制御装置のコンピュータによって実行されるプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記熱交換器に冷媒を供給しない状態で前記ファンを駆動する前記空調機の検査運転を実行するステップと、
前記検査運転中に前記熱交換器の近傍に設けられた温度センサによって計測された前記熱交換器に関する温度を示す温度データ及び当該温度が計測された時刻を含むログデータを取得するステップと、
前記取得されたログデータに基づいて前記フィルタの詰まりを検査するステップと
を実行させるためのプログラム。
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