JP2020076451A - 作業車両 - Google Patents

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拓人 澤木
Takuto Sawaki
拓人 澤木
楫野 豊
Yutaka Kajino
楫野  豊
大地 関谷
Daichi Sekiya
大地 関谷
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

【課題】 従来の作業車両においては、好ましい発進フィーリングが十分に実現されないリスクがある。【解決手段】 踏込み操作開放量が基準量を超えてもクラッチ出力回転数が検出されない場合には、コントローラー200は、踏込み操作開放量と対応するクラッチ接続圧力が、クラッチ接続圧力カーブのクラッチ接続圧力と比べて大きくなるように、クラッチ接続圧力カーブの補正を行い、補正されたクラッチ接続圧力カーブを利用して前後進クラッチ110のクラッチ接続制御を行う農業用トラクターである。【選択図】 図5

Description

本発明は、農業用トラクターなどのような作業車両に関する。
クラッチストロークのばらつきおよびアクセル操作の影響なしにクラッチの経時変化に対処することができる作業車両が、知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平09−170630号公報
しかしながら、上述された従来の作業車両においては、好ましい発進フィーリングが十分に実現されないリスクがある。
本発明は、上述された従来の課題を考慮し、好ましい発進フィーリングを実現することができる作業車両を提供することを目的とする。
第1の本発明は、エンジンの回転動力の伝達をオンオフするための油圧式のクラッチと、
運転者による踏込み操作に応じて前記クラッチの接続をオフするためのクラッチペダルと、
前記クラッチペダルの踏込み操作開放量を検出する踏込み操作開放量検出センサーと、
前記クラッチの出力側のクラッチ出力回転数を検出するクラッチ出力回転数検出センサーと、
前記踏込み操作開放量と前記クラッチのクラッチ接続圧力との対応を示すクラッチ接続圧力カーブを利用して前記クラッチのクラッチ接続制御を行うコントローラーと、
を備え、
前記踏込み操作開放量が基準量を超えても前記クラッチ出力回転数が検出されない場合には、前記コントローラーは、前記踏込み操作開放量と対応する前記クラッチ接続圧力が、前記クラッチ接続圧力カーブの前記クラッチ接続圧力と比べて大きくなるように、前記クラッチ接続圧力カーブの補正を行い、補正された前記クラッチ接続圧力カーブを利用して前記クラッチのクラッチ接続制御を行うことを特徴とする作業車両である。
これにより、補正されたクラッチ接続圧力カーブを利用してクラッチのクラッチ接続制御を行うので、好ましい発進フィーリングを実現することができる。
第2の本発明は、前記クラッチ出力回転数が検出されるまでは、前記コントローラーは、時間経過に応じて前記クラッチ接続圧力カーブの補正を繰り返し行うことを特徴とする第1の本発明の作業車両である。
これにより、時間経過に応じてクラッチ接続圧力カーブの補正を繰り返し行うので、好ましい発進フィーリングを確実に実現することができる。
第3の本発明は、前記踏込み操作開放量が前記基準量より小さい所定範囲には、クラッチ半接続領域が、設定されており、
前記踏込み操作開放量が前記クラッチ半接続領域に入っても前記クラッチ出力回転数が検出されない場合には、前記コントローラーは、前記踏込み操作開放量と対応する前記クラッチ接続圧力が、前記クラッチ接続圧力カーブの前記クラッチ接続圧力と比べて大きくなるように、前記クラッチ接続圧力カーブの予備的な補正を行い、
前記踏込み操作開放量が前記基準量を超えても前記クラッチ出力回転数が検出されない場合には、前記コントローラーは、予備的に補正された前記クラッチ接続圧力カーブを対象として前記クラッチ接続圧力カーブの補正を行うことを特徴とする第1の本発明の作業車両である。
これにより、予備的に補正されたクラッチ接続圧力カーブを対象としてクラッチ接続圧力カーブの補正を行うので、好ましい発進フィーリングを確実に実現することができる。
第4の本発明は、前記踏込み操作開放量が前記クラッチ半接続領域に入った後、前記クラッチ出力回転数が検出されるまでは、前記コントローラーは、時間経過に応じて前記クラッチ接続圧力カーブの予備的な補正を繰り返し行い、
繰り返し行われる前記クラッチ接続圧力カーブの予備的な補正については、前記クラッチ接続圧力の増加量の累計和の上限値が、設定されていることを特徴とする第3の本発明の作業車両である。
これにより、繰り返し行われるクラッチ接続圧力カーブの予備的な補正については、クラッチ接続圧力の増加量の累計和の上限値が、設定されているので、発進時において運転者に与える違和感が少ない発進フィーリングを実現することができる。
第5の本発明は、前記踏込み操作開放量が前記基準量より大きい、前記クラッチペダルの踏込み操作開放側には、クラッチ接続領域が、設定されており、
前記クラッチ接続圧力カーブの各補正については、前記クラッチ半接続領域での前記クラッチ接続圧力の増加量が、前記クラッチ接続領域での前記クラッチ接続圧力の増加量より小さいことを特徴とする第3の本発明の作業車両である。
これにより、クラッチ接続圧力カーブの各補正については、クラッチ半接続領域でのクラッチ接続圧力の増加量が、クラッチ接続領域でのクラッチ接続圧力の増加量より小さいので、発進時において運転者に与える違和感が少ない発進フィーリングを実現することができる。
本発明により、好ましい発進フィーリングを実現することが可能な作業車両を提供することができる。
本発明における実施の形態の農業用トラクターの模式的な左側面図(その一) 本発明における実施の形態の農業用トラクターの模式的な左側面図(その二) 本発明における実施の形態の農業用トラクターの運転ユニット近傍の模式的な部分斜視図 本発明における実施の形態の農業用トラクターの動力伝達系の説明図 本発明における実施の形態の農業用トラクターの制御系の説明図 本発明における実施の形態の農業用トラクターの模式的な上面図 (a)本発明における実施の形態の農業用トラクターのクラッチペダル近傍の部分左側面図、(b)本発明における実施の形態の農業用トラクターの踏込み操作開放量検出センサー近傍の部分左側面図 (a)本発明における実施の形態の農業用トラクターの前後進レバー近傍の模式的な部分左側面図(その一)、(b)本発明における実施の形態の農業用トラクターの前後進レバー近傍の模式的な部分左側面図(その二)、(c)本発明における実施の形態の農業用トラクターの前後進レバー近傍の模式的な部分左側面図(その三) 本発明における実施の形態の農業用トラクターのクラッチ油圧系の説明図 本発明における実施の形態の農業用トラクターの前後進クラッチ近傍の模式的な部分断面図 本発明における実施の形態の農業用トラクターのクラッチ接続圧力カーブの説明図 本発明における実施の形態の農業用トラクターの前後進クラッチ接続制御タイミング図 本発明における別の実施の形態の農業用トラクターのクラッチ接続圧力カーブの説明図
以下、図面を参照しながら、本発明における実施の形態について詳細に説明する。
(A)はじめに、図1〜5を主として参照しながら、本実施の形態の農業用トラクターの構成および動作について具体的に説明する。
ここに、図1および2は本発明における実施の形態の農業用トラクターの模式的な左側面図(その一および二)であり、図3は本発明における実施の形態の農業用トラクターの運転ユニット20近傍の模式的な部分斜視図であり、図4は本発明における実施の形態の農業用トラクターの動力伝達系の説明図であり、図5は本発明における実施の形態の農業用トラクターの制御系の説明図である。
図1においては、作業機11が、重量があまり大きくない、ロータリー耕耘作業機のような作業機である状態が示されている。図2においては、作業機11が、重量がかなり大きい、ビートハーベスターのような作業機である状態が示されている。
以下同様であるが、いくつかの構成要素は図面において示されていないこともあるし透視的にまたは省略的に示されていることもある。
まず説明されるのは、本実施の形態の農業用トラクターの基本的な構成および動作である。したがって、コントローラー200に関連する構成および動作などについては、後に詳細に説明する。
本実施の形態の農業用トラクターは、本発明における作業車両の一例である。前後進クラッチ110は、本発明におけるクラッチの一例である。
車体10の前部のボンネット31の内部には、エンジン30が設けられている。
エンジン30の回転動力は、運転ユニット20のフロア22の下方に設けられているトランスミッションケースの内部のさまざまなクラッチを介して伝達される。そして、主変速装置120および副変速装置130で変速された回転動力は、左前輪40Lおよび右前輪40R、ならびに左後輪50Lおよび右後輪50Rへ伝達される。
運転ユニット20には、主変速スイッチ220および走行モード切替え指示部240とともに、副変速レバー230が設けられている。
エンジン30の後方には、前後進レバー210とともに、操舵ハンドル23が設けられている。
操舵ハンドル23の後方には、運転席21が設けられている。
操作コラムカバーの左側のフロア22には、ブレーキペダル連結解除ペダルおよびクラッチペダル25が配置されている。
操作コラムカバーの右側のフロア22には、左ブレーキペダル24Lおよび右ブレーキペダル24R、ならびにアクセルペダル26が配置されている。
車体10の後部には、作業機11が、たとえば、3点リンク機構を利用して装着される。
作業機昇降機構60は、メインシリンダー61、リフトアーム62、トップリンク63およびロワーリンク64、ならびに回動カバー65aおよびサイドカバー65bを有する。
トップリンク63およびロワーリンク64の前端部は車体10の側と接続されており、トップリンク63およびロワーリンク64の後端部は作業機11の側と接続されている。そして、メインシリンダー61により回動されるリフトアーム62の後端部は、ロワーリンク64と接続されている。
耕耘深さセンサー66は回動カバー65aの回動角度を検出するセンサーであり、リフトアームセンサー67はリフトアーム62の回動角度を検出するセンサーである。
メモリー201はコントローラー200と協働して動作するメモリーであり、タイマー250はコントローラー200と協働して動作するタイマーである。
作業機11の情報は、作業機11と接続されたISOBUS281、および運転ユニット20に搭載された情報端末282などを利用して取得され、コントローラー200へ通知される。
車体10の位置の情報は、車体位置測定機構270を利用して取得され、コントローラー200へ通知される。車体位置測定機構270は、GPS(Global Positioning System)機構であってもよいし、三角測量機構であってもよい。
(B)つぎに、図6を主として参照しながら、本実施の形態の農業用トラクターの構成および動作についてより具体的に説明する。
ここに、図6は、本発明における実施の形態の農業用トラクターの模式的な上面図である。
エンジン30の回転動力は、前後進クラッチ110、主変速装置120、副変速装置130および後輪差動ギヤ312を介して、左後輪50Lおよび右後輪50Rへ伝達される。4WD(4−Wheel Drive)駆動が行われる場合には、エンジン30の回転動力は、前後進クラッチ110、主変速装置120、副変速装置130、4WDクラッチ320および前輪差動ギヤ311を介して、左前輪40Lおよび右前輪40Rへも伝達される。
左ブレーキ装置500Lは、左ブレーキシリンダーの状態に応じて左後輪50Lの制動を行う装置である。
右ブレーキ装置500Rは、右ブレーキシリンダーの状態に応じて右後輪50Rの制動を行う装置である。
左前輪40Lおよび右後輪50Rのステアリングは、操舵シリンダー330の状態に応じて行われる。操舵シリンダー330の状態は、操舵ハンドル23からの指示により変化させられる。
コントローラー200は、協働して動作する、耕耘作業機昇降制御部、エンジン制御部および走行制御部を有する。
ブレーキペダル踏込みセンサー、操舵角度センサー340、前進センサー461、後進センサー462、主変速スイッチ220、前進圧力センサー441および後進圧力センサー442の検出値は、コントローラー200の走行制御部へ入力される。そして、走行制御部は、前後進クラッチ110、主変速装置120、右ブレーキシリンダーおよび左ブレーキシリンダーの制御を、入力された検出値に基づいて行う。
(B1)図7(a)および7(b)を主として参照しながら、クラッチペダル25の踏込み操作に関する構成および動作について具体的に説明する。
ここに、図7(a)は本発明における実施の形態の農業用トラクターのクラッチペダル25近傍の部分左側面図であり、図7(b)は本発明における実施の形態の農業用トラクターの踏込み操作開放量検出センサー290近傍の部分左側面図である。
図7(a)においては、踏込まれていないクラッチペダル25は実線で示されており、ペダルストッパー25cへ当接するように踏込まれているクラッチペダル25は一点鎖線で示されている。図7(b)においては、踏込み操作開放量検出センサー290の構成がより理解しやすくなるように、クラッチペダル25のペダルアームなどは示されていない。
ペダル回動軸25aがペダルアームの上端部に設けられているクラッチペダル25は前後進クラッチ110の接続がオンされるようにペダルスプリング25bにより常に付勢されているが、前後進クラッチ110の接続はペダルスプリング25bの付勢力に抗するクラッチペダル25の踏込み操作に応じてオフされる。
クラッチペダル25の踏込み操作開放量は、両矢印Xの方向において回動される、クラッチペダル25のセンサー接続部25dに接続されたセンサーアーム290aを有するポテンショメーターとして構成された踏込み操作開放量検出センサー290により検出される。
ペダルストッパー25cへ当接するように踏込まれているクラッチペダル25の位置は、クラッチオフの踏込みセンサーアーム位置に対応する。踏込まれていないクラッチペダル25の位置は、クラッチオンの開放センサーアーム位置に対応する。
(B2)図8〜10を主として参照しながら、車体10の前後進切替えに関する構成および動作について具体的に説明する。
ここに、図8(a)から8(c)は本発明における実施の形態の農業用トラクターの前後進レバー210近傍の模式的な部分左側面図(その一から三)であり、図9は本発明における実施の形態の農業用トラクターのクラッチ油圧系の説明図であり、図10は本発明における実施の形態の農業用トラクターの前後進クラッチ110近傍の模式的な部分断面図である。
図8(a)においては、前後進レバー210のレバー位置が前進位置である状態が示されている。図8(b)においては、前後進レバー210のレバー位置が中立位置である状態が示されている。図8(c)においては、前後進レバー210のレバー位置が後進位置である状態が示されている。
前後進レバー210は、下端部が前後進カム450に接続されているレバーである。
前後進カム450は、前後進レバー210のレバー位置に応じて回動するカムである。
前後進レバー210のレバー位置が前進位置である場合には、前後進カム450が強く当接している前進センサー461のアクチュエーター461bは前進センサー461の感知部461aに接触しており、後進センサー462のアクチュエーター462bは後進センサー462の感知部462aから乖離しているので、前進状態が検出される。
前後進レバー210のレバー位置が中立位置である場合には、前進センサー461のアクチュエーター461bは前進センサー461の感知部461aから乖離しており、後進センサー462のアクチュエーター462bは後進センサー462の感知部462aから乖離しているので、中立状態が検出される。
前後進レバー210のレバー位置が後進位置である場合には、前進センサー461のアクチュエーター461bは前進センサー461の感知部461aから乖離しており、前後進カム450が強く当接している後進センサー462のアクチュエーター462bは後進センサー462の感知部462aに接触しているので、後進状態が検出される。
前後進クラッチ110は、車体10の前後進切替えを行うクラッチである。前後進クラッチ110の状態は、コントローラー200の走行制御部からの指示により変化させられる。走行制御部からの指示は、前進切替えソレノイド411、後進切替えソレノイド412、前後進昇圧ソレノイド413、可変リリーフバルブ420およびポンプ430を利用して行われる。
前進油圧クラッチ多板部491の状態が噛合状態であり、後進油圧クラッチ多板部492の状態が非噛合状態である場合には、前後進クラッチ110は入力軸471の回転を前進ギヤ部481および前進油圧クラッチ多板部491を介してカウンター軸472へ伝達するので、前進状態が実現される。
前進油圧クラッチ多板部491の状態が非噛合状態であり、後進油圧クラッチ多板部492の状態が噛合状態である場合には、前後進クラッチ110は入力軸471の回転を後進ギヤ部482、逆転ギヤ部483および後進油圧クラッチ多板部492を介してカウンター軸472へ伝達するので、後進状態が実現される。
前進の動き出しの場合には、前進側シリンダー空間491aの体積が前進側昇圧指示値のイニシャル出力が行われている期間において増加させられ始め、後進の動き出しの場合には、後進側シリンダー空間492aの体積が後進側昇圧指示値のイニシャル出力が行われている期間において増加させられ始める。
前後進クラッチ110はメインクラッチとしても機能し、前進油圧クラッチ多板部491の状態が非噛合状態であり、後進油圧クラッチ多板部492の状態も非噛合状態である場合には、中立状態が実現される。
クラッチペダル25が踏込まれると、クラッチペダルソレノイド410を利用して、前進油圧クラッチ多板部491の非噛合状態および後進油圧クラッチ多板部492の非噛合状態が同時に実現される。
発進時における運転者の操作について具体的に説明すると、つぎの通りである。
主変速スイッチ220および副変速レバー230が、前後進レバー210のレバー位置が中立位置である状態において操作される。
このとき、左ブレーキペダル24Lおよび右ブレーキペダル24Rが安全のために踏込まれてもよいが、クラッチペダル25は踏込まれない。
そして、エンジン30が、エンジンキーを利用して始動させられる。
もちろん、前後進レバー210がつぎに操作され、発進は直ちに実現されてもよい。
しかしながら、本実施の形態においては、クラッチペダル25がつぎに踏込まれ、前後進レバー210は前後進クラッチ110の接続がクラッチペダル25の踏込み操作に応じてオフされている状態において操作され、発進は運転者による踏込み操作開放に応じて実現される。
(C)つぎに、図11および12を主として参照しながら、本実施の形態の農業用トラクターの構成および動作についてさらにより具体的に説明する。
ここに、図11は本発明における実施の形態の農業用トラクターのクラッチ接続圧力カーブの説明図であり、図12は本発明における実施の形態の農業用トラクターの前後進クラッチ接続制御タイミング図である。
図11においては、補正されていないクラッチ接続圧力カーブCpが実線で示されており、第一回目の補正が行われたクラッチ接続圧力カーブCp1、第二回目の補正が行われたクラッチ接続圧力カーブCp2、第三回目の補正が行われたクラッチ接続圧力カーブCp3、第四回目の補正が行われたクラッチ接続圧力カーブCp4、および第五回目の補正が行われたクラッチ接続圧力カーブCp5が破線で示されており、横軸は踏込み操作開放量検出センサー値を表し、縦軸はクラッチ接続圧力値を表す。
踏込み操作開放量検出センサー値160は、クラッチオフの踏込みセンサーアーム位置に対応する。踏込み操作開放量検出センサー値572は、クラッチオンの開放センサーアーム位置に対応する。
踏込み操作開放量検出センサー値が196より小さい範囲においては、クラッチ接続圧力カーブの関数は最小クラッチ接続圧力値
(数1)
1[kgf/cm
をとる定数関数である。
踏込み操作開放量検出センサー値が196より大きい範囲においては、クラッチ接続圧力カーブの関数は全圧クラッチ接続のための最大クラッチ接続圧力値
(数2)
20[kgf/cm
へ向かって増加する増加関数である。
踏込み操作開放量検出センサー値が196と280との間である領域D1はクラッチ半接続領域であり、踏込み操作開放量検出センサー値が280と572との間である領域D2はクラッチ接続領域である。
クラッチ接続圧力カーブの第一から第三回目の補正については、クラッチ接続圧力の増加量は
(数3)
δ1=1[kgf/cm
であり、領域D1およびD2において利用される。クラッチ接続圧力カーブの第四回目以降の補正については、クラッチ接続圧力の増加量は
(数4)
δ2=2[kgf/cm
であり、領域D2において利用されるが領域D1において利用されない。したがって、領域D1においては、クラッチ接続圧力の増加量の累計和の上限値
(数5)
3×δ1=3[kgf/cm
が設定されている。
図12においては、グラフg1およびg1x、g2、g2aおよびg2x、g3およびg3x、ならびにg4が示されており、共通な横軸は経過時間tを表す。
グラフg1は、経過時間に対応する踏込み操作開放量検出センサー値を示すグラフである。グラフg1xは、クラッチペダル25が全圧クラッチ接続の未完了にもかかわらず踏込まれた場合における、経過時間に対応する踏込み操作開放量検出センサー値を示すグラフである。
グラフg2は、クラッチ接続圧力値がクラッチ接続圧力指示値に一致する理想的な場合における、経過時間に対応するクラッチ接続圧力値を示すグラフである。グラフg2aは、クラッチ接続圧力値がクラッチ接続圧力指示値と比べて遅延する現実の場合における、経過時間に対応するクラッチ接続圧力値を示すグラフである。グラフg2xは、クラッチペダル25が全圧クラッチ接続の未完了にもかかわらず踏込まれた場合における、経過時間に対応するクラッチ接続圧力値を示すグラフである。
作動油の粘性などに起因するこのようなクラッチ接続圧力値の機械的な応答遅延を考慮し、たとえば、コントローラー200の制御周期が100ヘルツである場合には、クラッチ接続圧力カーブの補正指示が繰り返される時間間隔は80〜120ミリ秒であるように設定され、不必要なクラッチ接続圧力カーブの補正指示が抑制される。このような時間間隔は一定でなくてもよく、たとえば、第二回目の補正と第三回目の補正との間の時間間隔(=t3−t2)は第一回目の補正と第二回目の補正との間の時間間隔(=t2−t1)と等しくてもよいが、第三回目の補正と第四回目の補正との間の時間間隔(=t4−t3)は第二回目の補正と第三回目の補正との間の時間間隔より大きくてもよい。
グラフg3は、経過時間に対応するクラッチ接続圧力の増加量の累計和を示すグラフである。グラフg3xは、クラッチペダル25が全圧クラッチ接続の未完了にもかかわらず踏込まれた場合における、経過時間に対応するクラッチ接続圧力の増加量の累計和を示すグラフである。
グラフg4は、経過時間に対応する車速を示すグラフである。
経過時間t=t0の時点においては、踏込み操作開放量検出センサー値はまだ160であるが、踏込み操作開放が始まる。
経過時間t=t1の時点においては、クラッチ接続圧力カーブの第一回目の補正が行われる。経過時間t=t2の時点においては、クラッチ接続圧力カーブの第二回目の補正が行われる。経過時間t=t3の時点においては、クラッチ接続圧力カーブの第三回目の補正が行われる。経過時間t=t4の時点においては、クラッチ接続圧力カーブの第四回目の補正が行われる。
経過時間t=t5の時点においては、車速はまだゼロであるが、車体10が動き出し、クラッチ出力回転数が検出される。
経過時間t=t6の時点においては、クラッチペダル25が全圧クラッチ接続の未完了にもかかわらず踏込まれる。経過時間t=t7の時点においては、クラッチペダル25が全圧クラッチ接続の未完了にもかかわらず踏込まれたので、踏込み操作開放量検出センサー値は196となり、クラッチ接続圧力の増加量の累計和がリセットされる。
経過時間t=t8の時点においては、踏込み操作開放が終わり、踏込み操作開放量検出センサー値は572となり、クラッチ接続圧力の増加量の累計和がリセットされる。
本実施の形態の農業用トラクターの動作について説明しながら、本発明に関連した発明のクラッチ接続圧力制御方法についても説明する。
クラッチペダル25は、運転者による踏込み操作に応じて、エンジン30の回転動力の伝達をオンオフするための油圧式の前後進クラッチ110の接続をオフするためのペダルである。
踏込み操作開放量検出センサー290は、クラッチペダル25の踏込み操作開放量を検出するセンサーである。
前後進レバー210は、油圧式の前後進クラッチ110により車体10の前後進を指示する指示部である。前後進レバー210の代わりに、車体10の前後進を指示するための前後進指示を行う、ペダル、スイッチまたはダイヤルなどが設けられていてもよい。
クラッチ入力回転数検出センサー261は、前後進クラッチ110の入力側のクラッチ入力回転数を検出するセンサーである。クラッチ入力回転数検出センサー261が設けられている箇所は、前後進クラッチ110の入力側のクラッチ入力回転数が検出可能である、動力伝達系における任意の箇所である。
クラッチ出力回転数検出センサー262は、前後進クラッチ110の出力側のクラッチ出力回転数を検出するセンサーである。クラッチ出力回転数検出センサー262が設けられている箇所は、前後進クラッチ110の出力側のクラッチ出力回転数が検出可能である、動力伝達系における任意の箇所である。
作業機装着状況取得部280は、車体10に装着される作業機11の作業機装着状況を取得する状況取得部である。ISOBUS281および情報端末282は、作業機装着状況取得部280に含まれる。
主変速スイッチ220は、車体10の主変速を切替えるための主変速切替え指示を行う指示部である。主変速スイッチ220の代わりに、主変速切替え指示を行う、ペダル、レバーまたはダイヤルなどが設けられていてもよい。
副変速レバー230は、車体10の副変速を切替えるための副変速切替え指示を行う指示部である。副変速レバー230の代わりに、副変速切替え指示を行う、ペダル、スイッチまたはダイヤルなどが設けられていてもよい。
コントローラー200は、踏込み操作開放量と前後進クラッチ110のクラッチ接続圧力との対応を示すクラッチ接続圧力カーブを利用して前後進クラッチ110のクラッチ接続制御を行う。
より具体的に説明すると、つぎの通りである。
踏込み操作開放量が基準量を超えてもクラッチ出力回転数が検出されない場合には、コントローラー200は、踏込み操作開放量と対応するクラッチ接続圧力が、クラッチ接続圧力カーブのクラッチ接続圧力と比べて大きくなるように、クラッチ接続圧力カーブの補正を行い、補正されたクラッチ接続圧力カーブを利用して前後進クラッチ110のクラッチ接続制御を行う。
走行負荷が大きくなって動き出しのために必要なクラッチ接続圧力が大きくなっても、クラッチ接続圧力の増加量を利用するクラッチ接続圧力カーブの補正が素早く行われるので、動力伝達の遅延にともなう動き出しの遅延は発生しにくい。
そして、踏込み操作開放量の基準量である踏込み操作開放量検出センサー値280は、走行負荷なしの場合の設計上の動き出し点を与える踏込み操作開放量検出センサー値196より少し大きい。したがって、クラッチペダル25の踏込み操作開放による発進時においても、運転者に与える違和感が多いもたつきは発生しにくい。
(C1)クラッチ出力回転数が検出されるまでは、コントローラー200は、時間経過に応じてクラッチ接続圧力カーブの補正を繰り返し行ってもよい。
走行負荷が大きくても、クラッチ接続圧力の増加量を利用するクラッチ接続圧力カーブの補正が所定時間ごとに動き出しまで徐々に行われるので、発進時におけるもたつきは発生しにくい。
クラッチ接続圧力カーブの補正に利用するクラッチ接続圧力の増加量は、時間経過に応じて増加させられてもよい。たとえば、所定増加量を利用するクラッチ接続圧力カーブの補正が所定回数だけ行われたが、クラッチ出力回転数がまだ検出されない場合には、以後のクラッチ接続圧力の増加量は所定時間ごとに増加させられてもよい。
しかしながら、上述されたクラッチ接続圧力値の機械的な応答遅延を考慮し、不必要なクラッチ接続圧力カーブの補正指示を抑制するために、このような所定時間は過度に小さくないことが望ましい。
クラッチ接続圧力カーブの補正が何回か行われ、クラッチ出力回転数が検出された場合には、以後の補正は停止されてもよい。クラッチ出力回転数が検出されてもクラッチ接続圧力の増加量の累計和は同時にはリセットされないので、踏込み操作開放がゆっくりである場合にも、クラッチ出力回転数が動き出しにともなう累計和の同時リセットで意図せずゼロに戻りにくい。
つぎの発進時において発進ショックのような違和感が少ない好ましい発進フィーリングを実現するために、クラッチ接続圧力の増加量の累計和は所定タイミングでリセットされることが望ましい。たとえば、クラッチ接続圧力の増加量の累計和は全圧クラッチ接続の完了にともなってリセットされてもよいし、クラッチペダル25が全圧クラッチ接続の未完了にもかかわらず踏込まれた場合には、クラッチ接続圧力の増加量の累計和は即時にリセットされてもよい。
しかしながら、クラッチペダル25が全圧クラッチ接続の未完了にもかかわらず踏込まれた場合においては、走行負荷は車体10の位置を少し調整するためのクラッチ半接続操作ではほとんど変化しないので、発進時における前後進レバー210のレバー位置が前進位置から後進位置へまたは後進位置から前進位置へ変化させられない限り、クラッチ接続圧力の増加量の累計和は即時にリセットされずに維持されてもよい。
クラッチ接続圧力カーブの補正に利用するクラッチ接続圧力の増加量は、車体10に装着される作業機、作業機による作業、主変速、副変速およびエンジン回転数などに応じて定められていてもよい。これは、動き出しのために必要なクラッチ接続圧力は、走行負荷に影響する作業機重量が大きい場合には大きくなり、車速帯にも依存するからである。
クラッチ接続圧力カーブの補正に利用するクラッチ接続圧力の増加量は、メーターパネルのようなメインモニター、作業設定サブモニター、またはアグリサポートシステムのインターフェースなどからのユーザー指示により、運転者が好む発進フィーリングに応じてタイムリーに調整されてもよい。たとえば、ユーザー操作ダイヤルが設けられており、ダイヤルが右へ回されればクラッチ接続圧力の増加量は増加させられてもよいし、ダイヤルが左へ回されればクラッチ接続圧力の増加量は減少させられてもよい。
クラッチ接続圧力カーブの補正に利用するクラッチ接続圧力の増加量の目標比率は、耕耘、代掻き、播種および収穫などのような作業の種類に応じて切替え可能に記憶されていてもよい。
作業の種類に応じた目標比率は、メーターパネルのようなメインモニター、作業設定サブモニター、またはアグリサポートシステムのインターフェースなどからのユーザー指示により、運転者が好む発進フィーリングに応じてタイムリーに調整されてもよい。たとえば、ユーザー操作ダイヤルが設けられており、ダイヤルが右へ回されれば目標比率は増加させられてもよいし、ダイヤルが左へ回されれば目標比率は減少させられてもよい。
作業の種類に応じた目標比率は、作業機データを通知するISOBUS281などを利用して自動で切替えられてもよいし、いわゆる作業メモ機能を有するメーターパネルのようなメインモニター、作業設定機能を有するサブモニター、またはアグリサポートシステムのインターフェースなどからのユーザー指示などを利用して手動で切替えられてもよい。
より具体的に説明すると、つぎの通りである。
δ1またはδ2のようなクラッチ接続圧力の増加量、およびδ1−δ2のようなクラッチ接続圧力の増加量の増分のようなクラッチ接続圧力カーブの補正に利用する補正パラメーターは、(1)ドラフトセンサーの検出機能、(2)メーターパネルの作業メモ機能、(3)アグリサポートシステムの作業設定機能、(4)ISOBUS281の作業機重量通知機能、(5)リフトアームセンサー67の検出機能、(6)PTO(Power Take Off)回転数検出センサーの検出機能、(7)操舵角度センサー340の検出機能、および(8)前後傾斜角度センサーの検出機能などを利用して調整されてもよい。
(1)ドラフトセンサーの検出機能は、牽引負荷を検出するための機能である。いわゆるドラフト制御をオンオフするためのスイッチが設けられており、牽引負荷が大きい場合には、ドラフト制御がスイッチのオン状態に応じて行われる。
動き出しのために必要なクラッチ接続圧力は、牽引負荷が大きい場合には大きくなる。したがって、上述された補正パラメーターをドラフトセンサーの検出機能を利用して調整することにより、ドラフト制御が行われていても、クラッチペダル25の良好な追従性は維持され、動力伝達の遅延にともなう動き出しの遅延は発生しにくい。
(2)メーターパネルの作業メモ機能は、メーターパネルを利用して作業負荷などを指定するための機能である。ユーザーが作業負荷を指定するための項目が設けられており、作業負荷が高い場合には、高負荷制御がユーザー指定に応じて行われる。
動き出しのために必要なクラッチ接続圧力は、作業負荷が高い場合には大きくなる。したがって、上述された補正パラメーターをメーターパネルの作業メモ機能を利用して調整することにより、高負荷制御が行われていても、クラッチペダル25の良好な追従性は維持され、動力伝達の遅延にともなう動き出しの遅延は発生しにくい。
(3)アグリサポートシステムの作業設定機能は、アグリサポートシステムを利用して作業機重量などを登録するための機能である。ユーザーが作業機重量を登録するための項目が設けられており、作業機重量が大きい場合には、大重量制御がユーザー登録に応じて行われる。
動き出しのために必要なクラッチ接続圧力は、作業機重量が大きい場合には大きくなる。したがって、上述された補正パラメーターをアグリサポートシステムの作業設定機能を利用して調整することにより、大重量制御が行われていても、クラッチペダル25の良好な追従性は維持され、動力伝達の遅延にともなう動き出しの遅延は発生しにくい。
(4)ISOBUS281の作業機重量通知機能は、自動的に作業機重量を通知するための機能である。
動き出しのために必要なクラッチ接続圧力は、作業機重量が大きい場合には大きくなる。したがって、上述された補正パラメーターをISOBUS281の作業機重量通知機能を利用して調整することにより、作業機重量が大きい場合にも、クラッチペダル25の良好な追従性は維持され、動力伝達の遅延にともなう動き出しの遅延は発生しにくい。
(5)リフトアームセンサー67の検出機能は、リフトアーム62の回動角度を検出するための機能である。
動き出しのために必要なクラッチ接続圧力は、作業が行われていてリフトアーム62が下降されている場合には大きくなりやすい。したがって、上述された補正パラメーターをリフトアームセンサー67の検出機能を利用して調整することにより、リフトアーム62が下降されている場合にも、クラッチペダル25の良好な追従性は維持され、動力伝達の遅延にともなう動き出しの遅延は発生しにくい。
(6)PTO回転数検出センサーの検出機能は、PTO軸の回転数を検出するための機能である。
動き出しのために必要なクラッチ接続圧力は、作業が行われていてPTO軸が回転されている場合には大きくなりやすい。したがって、上述された補正パラメーターをPTO回転数検出センサーの検出機能を利用して調整することにより、PTO軸が回転されている場合にも、クラッチペダル25の良好な追従性は維持され、動力伝達の遅延にともなう動き出しの遅延は発生しにくい。
(7)操舵角度センサー340の検出機能は、操舵ハンドル23の操舵角度を検出するための機能である。
動き出しのために必要なクラッチ接続圧力は、車体10が旋回していて操舵ハンドル23の操舵角度が所定レベルを超えている場合には大きくなりやすい。したがって、上述された補正パラメーターを操舵角度センサー340の検出機能を利用して調整することにより、操舵ハンドル23の操舵角度が所定レベルを超えている場合にも、クラッチペダル25の良好な追従性は維持され、動力伝達の遅延にともなう動き出しの遅延は発生しにくい。
(8)前後傾斜角度センサーの検出機能は、車体10の前後傾斜角度を検出するための機能である。
動き出しのために必要なクラッチ接続圧力は、車体10が上り坂を前進していて車体10の前後傾斜角度が所定レベルを超えている場合には大きくなりやすい。したがって、上述された補正パラメーターを前後傾斜角度センサーの検出機能を利用して調整することにより、車体10の前後傾斜角度が所定レベルを超えている場合にも、クラッチペダル25の良好な追従性は維持され、動力伝達の遅延にともなう動き出しの遅延は発生しにくい。
(C2)踏込み操作開放量が基準量より小さい所定範囲には、クラッチ半接続領域が、設定されていてもよい。
上述されたように、踏込み操作開放量検出センサー値が196と280との間である領域D1は、クラッチ半接続領域である。
踏込み操作開放量がクラッチ半接続領域に入ってもクラッチ出力回転数が検出されない場合には、コントローラー200は、踏込み操作開放量と対応するクラッチ接続圧力が、クラッチ接続圧力カーブのクラッチ接続圧力と比べて大きくなるように、クラッチ接続圧力カーブの予備的な補正を行ってもよい。
走行負荷が大きくても、クラッチ接続圧力カーブの予備的な補正が行われるので、発進時におけるもたつきは発生しにくい。
踏込み操作開放量が基準量を超えてもクラッチ出力回転数が検出されない場合には、コントローラー200は、予備的に補正されたクラッチ接続圧力カーブを対象としてクラッチ接続圧力カーブの補正を行ってもよい。
(C2a)踏込み操作開放量がクラッチ半接続領域に入った後、クラッチ出力回転数が検出されるまでは、コントローラー200は、時間経過に応じてクラッチ接続圧力カーブの予備的な補正を繰り返し行ってもよい。
走行負荷が大きくても、クラッチ接続圧力カーブの予備的な補正が所定時間ごとに動き出しまで徐々に行われるので、発進時におけるもたつきは発生しにくい。
繰り返し行われるクラッチ接続圧力カーブの予備的な補正については、クラッチ接続圧力の増加量の累計和の上限値が、設定されていてもよい。
もちろん、クラッチ接続圧力カーブの補正が予備的であるか否かにかかわらず、クラッチ半接続領域におけるクラッチ接続圧力の増加量の累計和の上限値が設定されていてもよい。このような上限値を設定することにより、急発進が抑制され、繊細なクラッチ半接続操作のためのいわゆる踏み代が踏込み操作開放量が小さい範囲において十分に確保される。
変形例の実施の形態においては、図13に示されているように、クラッチ接続圧力カーブの補正に利用するクラッチ接続圧力の増加量は踏込み操作開放量に依存してもよい。
ここに、図13は、本発明における別の実施の形態の農業用トラクターのクラッチ接続圧力カーブの説明図である。
図13においても、補正されていないクラッチ接続圧力カーブCpは実線で示されており、補正が行われたクラッチ接続圧力カーブCp6は破線で示されており、横軸は踏込み操作開放量検出センサー値を表し、縦軸はクラッチ接続圧力値を表す。
走行負荷が大きくても、クラッチ接続圧力カーブの予備的な補正が行われるので、発進時におけるもたつきは発生しにくい。
もちろん、クラッチ半接続領域におけるクラッチ接続圧力の増加量の上限値が設定されていてもよい。このような上限値を設定することにより、急発進が抑制され、繊細なクラッチ半接続操作のためのいわゆる踏み代が踏込み操作開放量が小さい範囲において十分に確保される。
(C2b)踏込み操作開放量が基準量より大きい、クラッチペダル25の踏込み操作開放側には、クラッチ接続領域が、設定されていてもよい。
上述されたように、踏込み操作開放量検出センサー値が280と572との間である領域D2は、クラッチ接続領域である。
クラッチ接続圧力カーブの各補正については、クラッチ半接続領域でのクラッチ接続圧力の増加量が、クラッチ接続領域でのクラッチ接続圧力の増加量より小さくてもよい。
発進時におけるもたつきが発生しにくいのみならず、急発進が抑制され、繊細なクラッチ半接続操作のためのいわゆる踏み代が踏込み操作開放量が小さい範囲において十分に確保される。
なお、本発明に関連した発明のプログラムは、上述された本発明に関連した発明のクラッチ接続圧力制御方法の全部または一部のステップ(または工程、動作および作用など)の動作をコンピューターに実行させるためのプログラムであって、コンピューターと協働して動作するプログラムである。
また、本発明に関連した発明の記録媒体は、上述された本発明に関連した発明のクラッチ接続圧力制御方法の全部または一部のステップ(または工程、動作および作用など)の全部または一部の動作をコンピューターに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であり、読取られたプログラムがコンピューターと協働して利用されるコンピューター読取り可能な記録媒体である。
なお、上述された「一部のステップ(または工程、動作および作用など)」は、それらの複数のステップの内の一つまたはいくつかのステップを意味する。
また、上述された「ステップ(または工程、動作および作用など)の動作」は、上述されたステップの全部または一部の動作を意味する。
また、本発明に関連した発明のプログラムの一利用形態は、インターネット、光、電波または音波などのような伝送媒体の中を伝送され、コンピューターにより読取られ、コンピューターと協働して動作するという形態であってもよい。
また、記録媒体としては、ROM(Read Only Memory)などが含まれる。
また、コンピューターは、CPU(Central Processing Unit)などのような純然たるハードウェアに限らず、ファームウェア、OS(Operating System)、そしてさらに周辺機器を含んでもよい。
なお、上述されたように、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現されてもよいし、ハードウェア的に実現されてもよい。
本発明における作業車両は、好ましい発進フィーリングを実現することができ、たとえば、農業用トラクターなどのような作業車両に利用する目的に有用である。
10 車体
11 作業機
20 運転ユニット
21 運転席
22 フロア
23 操舵ハンドル
24L 左ブレーキペダル
24R 右ブレーキペダル
25 クラッチペダル
25a ペダル回動軸
25b ペダルスプリング
25c ペダルストッパー
25d センサー接続部
26 アクセルペダル
30 エンジン
31 ボンネット
40L 左前輪
40R 右前輪
50L 左後輪
50R 右後輪
60 作業機昇降機構
61 メインシリンダー
62 リフトアーム
63 トップリンク
64 ロワーリンク
65a 回動カバー
65b サイドカバー
66 耕耘深さセンサー
67 リフトアームセンサー
110 前後進クラッチ
120 主変速装置
130 副変速装置
200 コントローラー
201 メモリー
210 前後進レバー
220 主変速スイッチ
230 副変速レバー
240 走行モード切替え指示部
250 タイマー
261 クラッチ入力回転数検出センサー
262 クラッチ出力回転数検出センサー
270 車体位置測定機構
280 作業機装着状況取得部
281 ISOBUS
282 情報端末
290 踏込み操作開放量検出センサー
290a センサーアーム
311 前輪差動ギヤ
312 後輪差動ギヤ
320 4WDクラッチ
330 操舵シリンダー
340 操舵角度センサー
410 クラッチペダルソレノイド
411 前進切替えソレノイド
412 後進切替えソレノイド
413 前後進昇圧ソレノイド
420 可変リリーフバルブ
430 ポンプ
441 前進圧力センサー
442 後進圧力センサー
450 前後進カム
461 前進センサー
461a 感知部
461b アクチュエーター
462 後進センサー
462a 感知部
462b アクチュエーター
471 入力軸
472 カウンター軸
481 前進ギヤ部
482 後進ギヤ部
483 逆転ギヤ部
491 前進油圧クラッチ多板部
491a 前進側シリンダー空間
492 後進油圧クラッチ多板部
492a 後進側シリンダー空間
500L 左ブレーキ装置
500R 右ブレーキ装置

Claims (5)

  1. エンジンの回転動力の伝達をオンオフするための油圧式のクラッチと、
    運転者による踏込み操作に応じて前記クラッチの接続をオフするためのクラッチペダルと、
    前記クラッチペダルの踏込み操作開放量を検出する踏込み操作開放量検出センサーと、
    前記クラッチの出力側のクラッチ出力回転数を検出するクラッチ出力回転数検出センサーと、
    前記踏込み操作開放量と前記クラッチのクラッチ接続圧力との対応を示すクラッチ接続圧力カーブを利用して前記クラッチのクラッチ接続制御を行うコントローラーと、
    を備え、
    前記踏込み操作開放量が基準量を超えても前記クラッチ出力回転数が検出されない場合には、前記コントローラーは、前記踏込み操作開放量と対応する前記クラッチ接続圧力が、前記クラッチ接続圧力カーブの前記クラッチ接続圧力と比べて大きくなるように、前記クラッチ接続圧力カーブの補正を行い、補正された前記クラッチ接続圧力カーブを利用して前記クラッチのクラッチ接続制御を行うことを特徴とする作業車両。
  2. 前記クラッチ出力回転数が検出されるまでは、前記コントローラーは、時間経過に応じて前記クラッチ接続圧力カーブの補正を繰り返し行うことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記踏込み操作開放量が前記基準量より小さい所定範囲には、クラッチ半接続領域が、設定されており、
    前記踏込み操作開放量が前記クラッチ半接続領域に入っても前記クラッチ出力回転数が検出されない場合には、前記コントローラーは、前記踏込み操作開放量と対応する前記クラッチ接続圧力が、前記クラッチ接続圧力カーブの前記クラッチ接続圧力と比べて大きくなるように、前記クラッチ接続圧力カーブの予備的な補正を行い、
    前記踏込み操作開放量が前記基準量を超えても前記クラッチ出力回転数が検出されない場合には、前記コントローラーは、予備的に補正された前記クラッチ接続圧力カーブを対象として前記クラッチ接続圧力カーブの補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  4. 前記踏込み操作開放量が前記クラッチ半接続領域に入った後、前記クラッチ出力回転数が検出されるまでは、前記コントローラーは、時間経過に応じて前記クラッチ接続圧力カーブの予備的な補正を繰り返し行い、
    繰り返し行われる前記クラッチ接続圧力カーブの予備的な補正については、前記クラッチ接続圧力の増加量の累計和の上限値が、設定されていることを特徴とする請求項3に記載の作業車両。
  5. 前記踏込み操作開放量が前記基準量より大きい、前記クラッチペダルの踏込み操作開放側には、クラッチ接続領域が、設定されており、
    前記クラッチ接続圧力カーブの各補正については、前記クラッチ半接続領域での前記クラッチ接続圧力の増加量が、前記クラッチ接続領域での前記クラッチ接続圧力の増加量より小さいことを特徴とする請求項3に記載の作業車両。
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