JP2020076434A - 逆止弁 - Google Patents

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【課題】部品数の最小限に抑えて製造コストの低減を可能とし、かつ、二次側の異常な昇圧時には、二次圧を確実に一次側に逃すことが可能な逆止弁を提供すること。【解決手段】弁座6と、弁体5と、弁体5を弁座6に着座させる方向に付勢するばね17逆止弁1であって、弁体5は、弁座6に着座する弾性部材で形成される弁パッキン18と、弁パッキン18を一次側端部に締め代を持たせて保持するホルダー12とから構成され、ホルダー12には、弁パッキン18が二次側圧力を受ける圧力導入孔26と、一次側と連通する圧力逃し孔24bとを、圧力逃し孔24bの孔径面積の総和が圧力導入孔26の孔径面積の総和以上に設定して設けた。【選択図】図4

Description

本願に開示の技術は、逆止弁に関し、特に、二次側における異常な圧力上昇を緩和可能としたものに関する。
従来より、給湯器等に用いられる水栓器具の内部、あるいはこの水栓器具に接続される給水管や給湯管には逆止弁を組み込むことが多い。この逆止弁には流体の逆流を阻止する機能の他に、逆止弁の二次側でウォータハンマや流体の体積膨張等による異常な昇圧が起きたときに、逆止弁自体や二次側の流路に配置されている種々の部品を保護するために、例えば特許文献1に開示されたように圧力逃し弁を備えたものがある。
特許文献1には、一次側と二次側とを連通する流体通路中に形成された逆止弁座と、逆止弁座に着座して流体通路を閉止及び開放可能な逆止弁体と、逆止弁体に対し逆止弁座へ着座させる方向に付勢する第1付勢部材とからなる逆止弁において、逆止弁体に二次側から一次側に通じる逃がし流路と(逃がし流路の)一次側端部に形成された逃がし弁座とを設けるとともに、逆止弁体の外部には、逃がし弁座に着座して逃がし流路を閉止及び開放可能な逃がし弁体と、逃がし弁体に対し逃がし弁座へ着座させる方向に付勢する第2付勢部材とからなる圧力逃し弁を備えた逆止弁が開示されている。
特許第6059581号公報
特許文献1に記載された逆止弁は、逆止弁とは別に圧力逃し弁の構成も加わるため、逆止弁自体の構成が複雑になり、製造コストが上昇してしまうという問題があった。
本願に開示される技術は、上記の課題に鑑み提案されたものであって、逆止弁を構成する部品に新たに加工を追加して圧力逃しを可能にすることにより、部品数の最小限に抑えて製造コストの低減を可能とし、かつ、二次側の異常な昇圧時には、二次圧を確実に一次側に逃すことが可能な逆止弁を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1に係る逆止弁は、一次側と二次側とを通じる流体通路中に形成された弁座と、弁座に着座して流体通路を閉止及び開放可能な弁体と、弁体に対し弁座へ着座させる方向に付勢する付勢部材とからなる逆止弁であって、弁体は、弁座に着座する弾性部材で形成されるシール部材と、シール部材を一次側端部に締め代を持たせて保持するホルダー部材とから構成され、ホルダー部材には、シール部材が二次側圧力を受ける圧力導入孔と、一次側と連通する圧力逃し孔とが、圧力逃し孔の孔径面積の総和が圧力導入孔の孔径面積の総和以上に設定されて設けられ、ホルダー部材及びシール部材のいずれか一方には、圧力導入孔と圧力逃し孔との間において、ホルダー部材とシール部材とが当接する部位に、対向する方向に向かって突出する凸部を設けたことを特徴とする。
請求項2に係る逆止弁は、請求項1に記載の逆止弁において、凸部は、ホルダー部材に設ける場合はシール部材の内周面に、シール部材に設けられる場合はホルダー部材の外周面に沿って円環状に設けたことを特徴とする。
請求項3に係る逆止弁は、請求項1または2に記載の逆止弁において、ホルダー部材は、シール部材を一次側端部に締め代を持たせて保持するホルダー部と、二次側方向へ同軸で延出するガイド筒部とから構成され、一次側と二次側とを通じる流体通路には、ガイド筒部が流体通路に沿って摺動可能とする案内部が形成されていることを特徴とする。
請求項4に係る逆止弁は、請求項3に記載の逆止弁において、ホルダー部材は硬質部材で形成され、ホルダー部は、シール部材と略同形状で、かつ、略同径に形成される円板状の基部と、基部においてシール部材と対向する側の面の中心部に一次側へ向けて突設されシール部材が同軸で差し込まれる取付け筒部と、シール部材を抜け止める抜け止め片とから構成され、取付け筒部において圧力導入孔が設けられ、抜け止め片において圧力逃し孔が設けられることを特徴とする。
請求項5に係る逆止弁は、請求項4に記載の逆止弁において、凸部は、ホルダー部材に設ける場合は取付け筒部において、或いは、シール部材に設けられる場合はホルダー部材の取付け筒部と当接する内周面において、圧力導入孔と前記抜け止め片との間に設けられることを特徴とする。
請求項1に係る逆止弁では、二次側の圧力が所定の圧力を超えた(異常な昇圧)場合、ホルダー部材に設けられた圧力導入孔から受ける二次側圧力によりシール部材が押圧されて変形し、ホルダー部材とシール部材との間に隙間が生成し、圧力導入孔と(ホルダー部材に設けられた)一次側と連通する圧力逃し孔とが連通して二次側圧力を一次側に逃がすことができることから、特許文献1などに開示された逆止弁のように、逆止弁とは別に圧力逃し弁の構成を付加する必要がない。そのため、構成する部品数を最小化し、製造コストを低減することができる。
また、圧力逃し孔の孔径面積の総和が圧力導入孔の孔径面積の総和以上に設定されているため、例えば、本発明にかかる逆止弁が給水管などに設けられる場合、二次側の異常な昇圧時において、上述のように、圧力導入孔からホルダー部材とシール部材との間に隙間と圧力逃し孔を介して二次側圧力を一次側に逃がす場合に、二次側から一次側への放水が容易となり、圧力導入孔と、ホルダー部材とシール部材との間に生成した隙間と、圧力逃し孔とからなる連通路内に水が残留することを抑止することができる。これにより、残留水による逆止弁の不具合なども抑止することができる。
また、ホルダー部材及びシール部材のいずれか一方には、圧力導入孔から受ける二次側圧力により変形するシール部材が当接する部位に、対向する方向(ホルダー部材ついてはシール部材の方向、シール部材についてはホルダー部材の方向)に向かって突出する凸部が設けられているため、二次側圧力を一次側に逃がした後には、すぐに、凸部によりホルダー部材とシール部材とが当接して、(圧力導入孔とホルダー部材とからなる)二次側から一次側への流路を閉止することができることから、一次側から二次側への逆流を抑止できる。
請求項2に係る逆止弁では、ホルダー部材に凸部を設ける場合はシール部材の内周面に、シール部材に凸部を設ける場合はホルダー部材の外周面に沿って円環状に設けることにより、凸部による(圧力導入孔とホルダー部材とからなる)二次側から一次側への流路の開放および閉止が効率的に、かつ、効果的に実施することができる。
請求項3に係る逆止弁では、ホルダー部材に、二次側方向へ同軸で延出するガイド筒部を設け、一次側と二次側とを通じる流体通路に、ガイド筒部が流体通路に沿って摺動可能とする案内部を形成することにより、逆止弁の閉止及び開放がスムーズに実施することができる。
請求項4に係る逆止弁では、シール部材を保持するホルダー部をシール部材と同形状で同径の基部とシール部材が同軸で差し込まれる取付け筒部とシール部材を抜け止める抜け止め片とから構成することにより、二次側圧力をシール部材の二次側に隣接する(硬質部材で形成された)基部で受けることにより、弁体が安定して二次側圧力を受けることができることから、逆止弁が安定して閉止及び開放することができる。
また、シール部材が差し込まれる取付け筒部に圧力導入孔が、抜け止め片に圧力逃し孔を設けることにより、圧力導入孔とホルダー部材とにより効率よく二次側から一次側への圧力逃し流路を形成することができる。
請求項5に係る逆止弁では、二次側が異常な昇圧となった場合にシート部材が二次側圧力を受ける圧力導入孔と一次側に連通する圧力逃し孔が設けられた抜け止め片との間の取付け筒部に取付け筒部に差し込まれ当接するシート部材に向かって、或いは、シール部材の内周面にシール部材と当接するホルダー部材の取付け筒部に向かって、凸部を設けることにより、シート部材が変形して(形成された隙間により)二次側圧力を一次側に逃がした後にシート部材が元の状態に戻り設けられた凸部により、ホルダー部材の取付け筒部とシート部材とが当接するため、迅速に、かつ、確実に二次側から一次側への圧力逃し流路を閉止することができる。
本発明にかかる一実施形態である逆止弁の、(A)弁座に逆止弁体が着座している状態を示す断面図、(B)通常の通水状態を示す断面図である。 本実施形態の逆止弁の特徴であるホルダーの側面図および図面に対し右側から見た矢視図である。 ホルダーの(A)の側面図における、(B)A−A矢視図(透視図)、(C)B−B矢視図(透視図)である。 逆止弁の圧力逃し機構の(A)通常閉弁時、(B)二次側異常昇圧時の作用効果を説明する図である。 他の実施形態にかかる(A)ホルダー、(B)弁パッキンの側面透視図と(C)弁パッキンがホルダーに差し込まれた状態を説明する図である。
まず、本発明にかかる一実施形態である逆止弁1について図面を参照して説明する。
本実施形態の逆止弁1は、例えば給湯器を含む給湯回路中に組込んで使用することができる。図1は、逆止弁1を配管2内に組込んだ状態を示している。図1の(A)は、逆止弁1において、弁座6に弁体5が着座している状態を示す断面図であり、図1の(B)は、通常の通水状態を示す断面図である。同図において逆止弁1の右側が一次側であり、左側が二次側である。
逆止弁1のハウジング3は、例えば、合成樹脂材などの硬質部材により円筒状に形成されており、内部には流体通路4が形成されている。ハウジング3の一次側外周部に設けられた凹部14にはOリング13が嵌合されており、配管2の内周面に対してハウジング3が密閉されるようになっている。ハウジング3において一次側開口からやや内方に入り込んだ位置には弁体5が着座可能な弁座6が形成されている。一方、ハウジング3において二次側開口部には保持部材7が組み付けられている。
保持部材7は、外周側にリング状の取付け部8が形成され、中心部には軸方向に延びる保持筒9が形成されている。取付け部8と保持筒9とは放射状に延びる複数の連結片10によって連結され、各連結片10の間は流体が通過する開口11となっている。保持筒9の内部には弁体5のホルダー12を摺動可能に支持する差し込み孔19が軸方向に沿って貫通して形成されている。
弁体5は、弁座6に着座可能な弁パッキン18と、この弁パッキン18を支持するホルダー12とを備えて構成されている。弁パッキン18は、例えば、フッ素ゴムなどの弾性部材によって形成され、全体は円板状に形成されている。弁パッキン18の中心部は肉厚となって表裏双方向へ円盤状に盛り上がる肉厚部18aが形成されている。
ホルダー12は、例えば、合成樹脂材などの硬質部材によって一体に形成されており、円板状の基部12aを有している。基部12aは弁パッキン18の外径とほぼ同径に形成され、外周縁には二次側方向へ下り勾配となるテーパ面20が形成されている。基部12aにおいて弁パッキン18と対向する側の面の中心部には取付け筒部12bが一次側へ向けて突設されている。取付け筒部12bには弁パッキン18が同軸で差し込まれている。取付け筒部12bの一次側端部には、取付け筒部12bの外径より大きな外径を有する円盤状の抜け止め片24がホルダー12と一体に形成されており、弁パッキン18の肉厚部18aを基部12aとの間で挟み付けつつ弁パッキン18を抜け止め状態で取り付けている。
取付け筒部12bの一次側端部には、圧力導入孔26およびリブ25が設けられ、抜け止め片24の一次側面には図2などで図示する圧力逃し孔24bを有する十字状の陥没部24aが設けられている。圧力導入孔26、リブ25、圧力逃し孔24bおよび陥没部24aについては、詳細は後述するので、ここでは詳述しない。
基部12aにおいて取付け筒部12bが形成されている側と反対側の面には二次側方向へ向けてガイド筒部12cが突設されている。このガイド筒部12cは、取付け筒部12bと同軸をなし、その外径は取付け筒部12bより大径に形成されている。ガイド筒部12cは、保持部材7における保持筒9の差し込み孔19へ摺動可能に差し込まれ、先端は二次側へ貫通するようにしてある。また、ガイド筒部12c周りにおいて、ホルダー12の基部12aと保持部材7の保持筒9周りの部位との間には、ばね17が介在されている。ばね17は弁体5を閉弁させる方向に、つまり弁パッキン18を弁座6に着座させる方向に付勢している。
また、ホルダー12には軸心に沿って連続する開口部21および22が形成されている。二次側に連通し開口する開口部21の開口径は、開口部22の開口径よりやや大きく形成されている。開口部22の一次側端部は、取付け筒部12bの位置まで開口し、抜け止め片24の手前で閉塞されるようになっている。そして、取付け筒部12bの位置において、外側(弁パッキン18側)向かって貫通する圧力導入孔26が設けられている。圧力導入孔26は、図1に示すように、通常時においては、弁パッキン18により閉塞されている。ここで、本実施形態では二次側に連通する開口部を連続する開口部21および22において開口部21の方が開口部22より開口径を大きくしているが、開口部21および開口部22の開口径は、これに限定するものではなく、開口部21および開口部22の開口径を同径としてもよい。これにより、ホルダー12の加工が単純になり、コスト低減可能である。
次に、上記のように構成された本実施形態にかかる逆止弁1の作用効果を説明する。
配管2内に流体が流れていない状態では、図1の(A)に示すように、ばね17の付勢力によって弁体5が弁座6に着座しているため、二次側から一次側への逆流が阻止されている。配管2内に流体が流れ始めると、図1の(B)の矢印(1)に示すように、一次側の通水圧が弁体5の弁パッキン18に作用する。すると、矢印(2)に示すように、ばね17を圧縮しつつ弁体5が弁座6から離間し、開弁状態となる。これにより、矢印(3)に示すように、流体は弁座6の内側を通ってハウジング3内に進入し、さらに保持部材7の各連結片10間の開口11を経て配管2内を二次側へと流れてゆく。このように、本実施形態にかかる逆止弁1では、逆止弁としての作用効果を奏するのである。
次に、本発明の特徴である圧力逃し機構について、図面を参照して説明する。例えば給水栓を急速に閉じた場合には、通水の停止に伴いばね17の付勢力により弁体5は弁座6に着座して閉弁状態となるが、二次側においてウォータハンマー現象が生じ、二次側の配管2内の圧力が一気に高められてしまうことがある。本圧力逃し機構は、このような場合に、二次側に生じた圧力を一次側へ逃がして、二次側の過大な逆圧を緩和し、弁体5が変形あるいは破損に至る事態を未然に回避するためのものである。
図2および図3は、本発明の特徴であるホルダー12の詳細を説明する図である。図2は、ホルダー12の側面透視図と抜け止め片24から見た透視図である。図2の(B)は、図2の(A)を矢印(1)にように90°回転させた状態におけるホルダー12の側面透視図と抜け止め片24から見た透視図であり、図2の(C)は、図2の(A)を矢印(2)にように45°回転させた状態におけるホルダー12の側面透視図と抜け止め片24から見た透視図である。図3は、ホルダー12に形成した圧力導入孔26、リブ25および圧力逃し孔24bの詳細を説明する図であり、図3の(B)は、ホルダー12の側面図である図3の(A)におけるA−A矢視の透視図であり、図3の(C)は、図3の(A)におけるB−B矢視の透視図である。
図2に示すように、基部12aからガイド筒部12cに向かって円柱状の規制部12dが形成されている。規制部12dの外径はガイド筒部12cの外径よりやや大きく設定されており、逆止弁1が開弁する際に保持筒9と当接して、弁体5の一次側への移動を規制するようになっている。
そして、弁パッキン18が同軸で差し込まれる取付け筒部12bには、圧力導入孔26が形成されている。圧力導入孔26は、ホルダー12の開口部22から外部に向かって貫通する円柱形状の貫通穴である。開口部22は、開口部21を介して二次側に連通するため、圧力導入孔26も(開口部21および開口部22を介して)二次側に連通している。そして、圧力導入孔26と抜け止め片24との間の取付け筒部12bには、取付け筒部12bの外周に沿って外側に向かって円弧状に突出するリブ25が円環状に形成されている。
また、図2に示すように、抜け止め片24の一次側面には十字状の陥没部24aが設けられ、十字の4つの先端部には圧力逃し孔24b、24b、24b、24bが形成されている。図3の(C)に示すように、圧力逃し孔24b、24b、24b、24bは、取付け筒部12bの外周面に沿って抜け止め片24を貫通する円弧状の貫通穴である。そして、本実施形態では、4つの圧力逃し孔24b、24b、24b、24bの孔径面積の総和は、圧力導入孔26の孔径面積以上になるように設定されている。これにより、後述するように、二次側の異常な昇圧時において、圧力導入孔26および圧力逃し孔24bを介して二次側圧力を一次側に逃がす場合に、二次側から一次側への放水が容易となり、圧力導入孔26と取付け筒部12bと弁パッキン18と圧力逃し孔24bとからなる連通路内に水が残留することを抑止することができる。これにより、残留水による逆止弁1の不具合などの発生も抑止することができる。
次に、上記のように構成された本実施形態にかかる逆止弁1の圧力逃し機構の作用効果を説明する。
図4は、本実施形態である逆止弁1の圧力逃し機構の作用効果を説明する図である。図4の(A)は、逆止弁1が通常閉弁時の圧力逃し機構の状態を示した図であり、図4の(B)は、二次側においてウォータハンマー現象などが生じて二次側の配管2内の圧力が一気に高まった時の圧力逃し機構の状態を示した図である。
逆止弁1が通常閉弁時では、図4の(A)の拡大図(A−1)に示すように、圧力導入孔26の外側開口部は弁パッキン18に封鎖されるとともに、弁パッキン18が取付け筒部12bに設けられたリブ25と当接して圧力逃し機構は、二次側と一次側が隔離される。
逆止弁1が通常閉弁した状態で、図4の(B)の矢印(1)のように、二次側の配管2内の圧力が一気に高まると、二次側と連通している圧力導入孔26を介して弁パッキン18に、矢印(2)のように高まった二次側圧力が導入される。弁パッキン18は、フッ素ゴムなど弾性部材によって形成されているため、弁パッキン18のうち、圧力導入孔26に面した部分が導入された二次側圧力により押圧されて、図4の(B)の拡大図(B−1)の矢印(3)のように、外方向に移動変形し、取付け筒部12bと弁パッキン18との間に隙間が生じる。これにより、圧力導入孔26と、取付け筒部12bと弁パッキン18との隙間と、圧力逃し孔24bとからなる連通路が生成して、矢印(4)に示すように、二次側に生じた圧力を一次側へ逃がしてことができる。圧力を逃した後は、弁パッキン18がリブ25と当接するため、弁パッキン18が元の状態に復元する前に、二次側と一次側が隔離させることができる。そのため、二次側に生じた圧力を一次側へ圧力を逃した後に、一次側から二次側への逆流を抑止することができる。
このように、本実施形態にかかる逆止弁1においては、逆止弁を構成する部品(本実施形態ではホルダー12)に加工を追加することにより、特許文献1などに開示された逆止弁のように、逆止弁とは別に圧力逃し弁の構成を付加する必要がないため、構成する部品数を最小化して、製造コストを低減することができるのである。
ここで、逆止弁1は逆止弁の一例であり、弁座6は弁座の一例であり、弁体5は弁体の一例であり、ばね17は付勢部材の一例であり、弁パッキン18はシール部材の一例であり、ホルダー12はホルダー部材の一例であり、圧力導入孔26は圧力導入孔の一例であり、圧力逃し孔24bは圧力逃し孔の一例であり、リブ25は凸部の一例であり、ガイド筒部12cはガイド筒部の一例であり、差し込み孔19は案内部の一例であり、基部12aは基部の一例であり、取付け筒部12bは取付け筒部の一例であり、抜け止め片24は抜け止め片の一例である。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明はかかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることが、理解されるべきである。
例えば、図5に示すような他の実施形態にかかるホルダー32および弁パッキン38を採用してもよい。図5の(A)はホルダー32の側面透視図であり、(B)は弁パッキン38の側面透視図であり、(C)は弁パッキン38がホルダー32に差し込まれた状態を説明した図である。上記実施形態では、リブ25はホルダー12の取付け筒部12bに設けたが、図5に示す弁パッキン38のように、弁パッキン38の内周面38bにリブ35を一体的に設けてもよい。弁パッキン38は、上述のようにフッ素ゴムなどの弾性部材によって形成されているため、リブ35とホルダー32との密着性が高められ、圧力逃し機構において圧力逃し路を安定して閉止させることができる。
また、上記実施形態では、圧力導入孔26は1つ設けたが、2つ以上設けてもよい。複数設けることにより、1つの圧力導入孔が何かの不具合で穴詰まりを生じても、他の圧力導入孔が作用して圧力逃し機構を作用させることができる。
また、上記実施形態では、圧力逃し孔24bは取付け筒部12bの外周面に沿って略等間隔に4つ設けているが、圧力逃し孔は、これに限定するものではなく、圧力逃し孔の孔径面積の総和が、圧力導入孔の孔径面積以上であれば、1つでもよいし、4つに限定することなく、適宜適切な位置に、適切な形状にて、適切な数だけ設ければよい。
また、上記実施形態では、抜け止め片24の一次側面に十字状の陥没部24aを設けたが、陥没部24aは必ずしも必要ではなく、陥没部24aを設けることなく、圧力逃し孔を設けてもよい。さらに言えば、陥没部24aの形状は十字状に限定するものではなく、適宜適切な形状に形成してもよい。
1・・逆止弁
2・・配管
3・・ハウジング
5・・弁体
6・・弁座
12・・ホルダー
12a・・基部
12b・・取付け筒部
17・・ばね
18・・弁パッキン
24・・抜け止め片
24b・・圧力逃し孔
25・・リブ
26・・圧力導入孔

Claims (5)

  1. 一次側と二次側とを通じる流体通路中に形成された弁座と、
    前記弁座に着座して前記流体通路を閉止及び開放可能な弁体と、
    前記弁体に対し前記弁座へ着座させる方向に付勢する付勢部材とからなる逆止弁であって、
    前記弁体は、前記弁座に着座する弾性部材で形成されるシール部材と、
    前記シール部材を一次側端部に締め代を持たせて保持するホルダー部材とから構成され、
    前記ホルダー部材には、前記シール部材が二次側圧力を受ける圧力導入孔と、一次側と連通する圧力逃し孔とが、前記圧力逃し孔の孔径面積の総和が前記圧力導入孔の孔径面積の総和以上に設定されて設けられ、
    前記ホルダー部材及び前記シール部材のいずれか一方には、前記圧力導入孔と前記圧力逃し孔との間において、前記ホルダー部材と前記シール部材とが当接する部位に、対向する方向に向かって突出する凸部を設けたことを特徴とする逆止弁。
  2. 前記凸部は、前記ホルダー部材に設ける場合は前記シール部材の内周面に、前記シール部材に設けられる場合は前記ホルダー部材の外周面に沿って円環状に設けたことを特徴とする請求項1に記載の逆止弁。
  3. 前記ホルダー部材は、前記シール部材を一次側端部に締め代を持たせて保持するホルダー部と、二次側方向へ同軸で延出するガイド筒部とから構成され、
    一次側と二次側とを通じる前記流体通路には、前記ガイド筒部が前記流体通路に沿って摺動可能とする案内部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の逆止弁。
  4. 前記ホルダー部材は硬質部材で形成され、前記ホルダー部は、前記シール部材と略同形状で、かつ、略同径に形成される円板状の基部と、該基部において前記シール部材と対向する側の面の中心部に一次側へ向けて突設され前記シール部材が同軸で差し込まれる取付け筒部と、前記シール部材を抜け止める抜け止め片とから構成され、
    前記取付け筒部において前記圧力導入孔が設けられ、
    前記抜け止め片において前記圧力逃し孔が設けられることを特徴とする請求項3に記載の逆止弁。
  5. 前記凸部は、前記ホルダー部材に設ける場合は前記取付け筒部において、或いは、前記シール部材に設けられる場合は前記ホルダー部材の前記取付け筒部と当接する内周面において、前記圧力導入孔と前記前記抜け止め片との間に設けられることを特徴とする請求項4に記載の逆止弁。
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