JP2020076171A - 吸液紙、塗料及び吸液紙の製造方法 - Google Patents

吸液紙、塗料及び吸液紙の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸油性及び吸水性に優れる吸液紙、このような吸液紙の製造に用いることができる塗料、及びこのような吸液紙の製造方法を提供する。【解決手段】本発明の吸液紙は、紙基材、及び上記紙基材の少なくとも一方の面側に積層され、平均繊維幅が10nm以上1,000nm以下の微細セルロース繊維を含む微細セルロース繊維層を備える吸液紙である。本発明の吸液紙の製造方法は、紙基材の少なくとも一方の面側に、平均繊維幅が10nm以上1,000nm以下の微細セルロース繊維を含む塗料を塗工又は含浸させる工程を備える吸液紙の製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、吸液紙、塗料及び吸液紙の製造方法に関する。
一般家庭の台所などで使用されるキッチンペーパー、研究室や研究機関などで実験器具などに付着した水分や汚れの拭き取りなどに用いられる産業用ワイプ、肌に浮いた余分な皮脂を抑えたり、化粧の仕上げなどに用いられるあぶらとり紙等、水や油等の液体の吸収を目的としたさまざまな種類の吸液紙が普及している。
これらの吸液紙には、吸収する対象となる液体に対する十分な吸液性が要求され、各種開発がなされている。また、用途に応じて、肌触りや柔軟性なども求められる。例えばあぶらとり紙においては、紙を構成する繊維にポリエステル繊維等の極細繊維を用いて毛細管現象による吸液性能を高めたもの(特許文献1参照)、植物繊維と絹繊維との混合繊維に、さらに無機填料が添加された混合パルプを抄紙して得られたもの(特許文献2)などが提案されている。
特開2013−118950号公報 特開2000−139755号公報
しかし、従来の吸液紙においても吸液性には改善の余地があり、特に吸油性及び吸水性の双方が共に高い吸液紙が求められている。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、吸油性及び吸水性に優れる吸液紙、このような吸液紙の製造に用いることができる塗料、及びこのような吸液紙の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、紙基材、及び上記紙基材の少なくとも一方の面側に積層され、平均繊維幅が10nm以上1,000nm以下の微細セルロース繊維を含む微細セルロース繊維層を備える吸液紙である。当該吸液紙は、吸油性及び吸水性に優れる。このような効果が生じる理由としては、所定の繊維幅を有する微細セルロース繊維が、紙基材の表面に層を形成すると共に紙基材を構成するパルプ繊維間の空隙を埋めるために毛細管現象が生じやすくなることなどが推測される。
上記微細セルロース繊維は、非変性の微細セルロース繊維であることが好ましい。変性され、ヒドロキシ基が官能基で置換された微細セルロース繊維を用いる場合と比べ、非変性の微細セルロース繊維を用いることで、吸油性及び吸水性がより高まる。
上記微細セルロース繊維層が、無機顔料及び/又は多価アルコールをさらに含むことが好ましい。微細セルロース繊維層に無機顔料や多価アルコールがさらに含まれることで、肌触りや柔軟性が改善され、例えばあぶらとり紙やキッチンペーパーなどにより好適に用いることができる。
当該吸液紙は、吸油性及び吸水性に優れるため、これらの双方の性能が高いことが望まれる、あぶらとり紙やキッチンペーパーであることが好ましい。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、平均繊維幅が10nm以上1,000nm以下の微細セルロース繊維、並びに無機顔料及び/又は多価アルコールを含む塗料である。当該塗料を用いることで、吸油性及び吸水性に優れる吸液紙を効率的に製造することができる。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、紙基材の少なくとも一方の面側に、平均繊維幅が10nm以上1,000nm以下の微細セルロース繊維を含む塗料を塗工又は含浸させる工程を備える吸液紙の製造方法である。当該製造方法によれば、吸油性及び吸水性に優れる吸液紙を効率的に製造することができる。
本発明によれば、吸油性及び吸水性に優れる吸液紙、このような吸液紙の製造に用いることができる塗料、及びこのような吸液紙の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る吸液紙、塗料、及び吸液紙の製造方法について詳説する。
<吸液紙>
本発明の一実施形態に係る吸液紙は、紙基材及び微細セルロース繊維層を備える。
(紙基材)
紙基材は、パルプ繊維を抄紙して得られる一般的な紙を用いることができる。紙基材を構成するパルプ繊維としては、特に限定されず、例えば、古紙パルプ(DIP)、化学パルプ(例えば広葉樹クラフトパルプ:LBKP、針葉樹クラフトパルプ:NBKPなど)、機械パルプ(例えばサーモメカニカルパルプ:TMP、プレッシャライズドクラフトパルプ:PGW、リファイナーグランドパルプ:RGP、グランドパルプ等)やケナフ、バガス、麻、コットンなどの非木材パルプなどから得られるパルプ繊維を挙げることができる。
紙基材においては、合成樹脂繊維等、パルプ繊維以外の繊維成分がさらに含まれていてもよい。しかし、環境問題、リサイクル性等の観点から、パルプ繊維以外の繊維成分は含まれていないことが好ましい。
紙基材は、湿潤紙力増強剤が内添されていることが好ましい。湿潤紙力増強剤により、塗工時や使用時における断紙の発生を抑制することができる。湿潤紙力増強剤としては、例えばポリアミドエピクロロヒドリン、メラミン樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド、ポリアミドエポキシ、ポリビニルアミン等の公知のものから1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。湿潤紙力増強剤は、カチオン性であることが好ましい。カチオン性の湿潤紙力増強剤を用いることで、アニオン性の微細セルロース繊維が紙基材に定着しやすくなる。
紙基材は、さらに、顔料、染料、硫酸バンド、内添サイズ剤等の従来公知の添加剤が含有されていてもよい。但し、吸水性の点から、内添サイズ剤は含有されていないことが好ましい場合もある。
紙基材の紙厚としては、特に限定されず、用途等に応じて適宜設定され、例えば5μm以上1,000μm以下とすることができる。当該吸液紙があぶらとり紙などである場合、紙基材の紙厚としては、例えば5μm以上100μm以下が好ましく、10μm以上50μm以下がより好ましい。当該吸液紙がキッチンペーパーなどである場合、紙基材の紙厚としては、例えば50μm以上500μm以下が好ましく、100μm以上300μm以下がより好ましい。紙厚が上記範囲であることで、十分な吸油性及び吸水性と柔軟性等とを両立させることができる。
紙基材の密度としては、特に限定されず、用途等に応じて適宜設定され、例えば0.1g/cm以上1g/cm以下とすることができる。当該吸液紙があぶらとり紙などである場合、紙基材の密度としては、例えば0.5g/cm以上0.8g/cm以下が好ましい。当該吸液紙がキッチンペーパーなどである場合、紙基材の密度としては、例えば0.2g/cm以上0.4g/cm以下が好ましい。密度が上記範囲であることで、十分な吸油性及び吸水性と柔軟性等とを両立させることができる。
紙基材には、吸液性等を高めるために、エンボス加工などが施されていてもよい。
(微細セルロース繊維層)
微細セルロース繊維層は、上記紙基材の少なくとも一方の面側に積層された層であり、微細セルロース繊維を含む。微細セルロース繊維層は、無機顔料及び/又は多価アルコールをさらに含むことが好ましい。微細セルロース繊維、無機顔料及び多価アルコールの一部は、紙基材の一方の面から含浸した状態で、表面近傍の紙基材内部に存在していてもよい。微細セルロース繊維層は、紙基材の両面にそれぞれ積層されていてもよい。微細セルロース繊維層が両面に積層されている場合、両面からの良好な吸油性及び吸水性が発揮される。一方、微細セルロース繊維層が一方の面にのみ積層されている場合、当該吸液紙の柔軟性等が高まる。
微細セルロース繊維層の平均厚さの下限としては、1μmが好ましく、3μmがより好ましく、キッチンペーパー等の用途によっては、10μm又は20μmがさらに好ましいこともある。微細セルロース繊維層の平均厚さを上記下限以上とすることで、吸油性及び吸水性をより高めることができる。一方、微細セルロース繊維層の平均厚さの上限としては、100μmが好ましく、50μmがより好ましく、あぶらとり紙等の用途によっては、20μm又は10μmがさらに好ましいこともある。微細セルロース繊維層の平均厚さを上記上限以下とすることで、柔軟性等が高まる傾向にある。
(微細セルロース繊維)
微細セルロース繊維は、微細セルロース繊維層の主成分であることが好ましい。主成分とは、質量基準で最も含有量の多い成分であり、微細セルロース繊維層における微細セルロース繊維の含有量としては、例えば30質量%以上が好ましく、50質量%以上又は70質量%以上がより好ましいこともある。また、微細セルロース繊維層における微細セルロース繊維の含有量は、100質量%以下であってよく、無機顔料や多価アルコール等の他の成分を含有させる場合などは、80質量%以下又は60質量%以下が好ましいこともある。
微細セルロース繊維の平均繊維幅の下限は、10nmであり、30nmがより好ましい。一方、この平均繊維幅の上限は、1,000nmであり、500nmが好ましいこともあり、200nmがより好ましいこともある。微細セルロース繊維の平均繊維幅が上記範囲内であることにより、紙基材を構成するパルプ繊維間の空隙を効果的に微細セルロース繊維で埋め、また、微細セルロース繊維同士でも微細な多孔構造が形成されることで、毛細管現象が生じやすい状態が形成され、その結果、吸油性及び吸水性が高まると推測される。
微細セルロース繊維の平均繊維幅は、電子顕微鏡(走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM))を使用して以下の方法により測定された値とする。SEMの場合、固形分濃度0.01〜0.1質量%の微細セルロース繊維の水分散液100mLをテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターでろ過し、エタノール100mLで1回、t−ブタノール20mLで3回溶媒置換する。次に、凍結乾燥し、オスミウムコーティングして試料とする。この試料について、構成する繊維の幅に応じて5000倍、10,000倍又は30,000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡SEM画像による観察を行う。この観察においては、観察画像に2本の対角線を引き、更に対角線の交点を通過する直線を任意に3本引く。そして、この3本の直線と交錯する合計100本の繊維の幅を目視で計測する。この計測値の中位径を平均繊維幅とする。
TEMの場合、固形分濃度を0.005〜0.0001質量%の微細化セルロース分散液をTEM用の貼り付け用マイクログリッドに適下後、酢酸ガドリニウムを滴下し余剰分をろ紙で吸い取る。これを乾燥し、TEM用観察試料とする。この試料について、構成する繊維の幅に応じて30,000倍、100,000倍、300,000倍、800,000倍又は1,000,000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡TEM画像による観察を行う。この観察においては、無作為に選択した30本の繊維に幅を目視で計測する。この計測値の中位径を平均繊維幅とする。
微細セルロース繊維は、通常、植物原料(繊維原料)を公知の方法により解繊することにより得ることができる。この微細セルロース繊維の原料は、植物原料であれば特に限定されないが、パルプ繊維が好ましい。微細セルロース繊維の原料となるパルプ繊維としては、紙基材を構成するパルプ繊維として例示したものを挙げることができる。
微細セルロース繊維の製造方法としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば水分散状態のパルプ繊維を機械的処理による解繊に付してよく、酵素処理、酸処理、TEMPO触媒酸化、リン酸エステル化、亜リン酸エステル化等の化学的処理を施した後に解繊に付してもよい。
機械的処理による解繊方法としては、例えばパルプを回転する砥石間で磨砕するグラインダー法、高圧ホモジナイザーを用いた対向衝突法、ボールミル、ロールミル、カッターミル等を用いる粉砕法などが挙げられる。
なお、微細セルロース繊維の原料となるパルプ繊維は解繊の前に予備叩解に付してもよい。予備叩解(機械的前処理)は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。具体的な方法の例としては、例えば、リファイナーを用いる方法を挙げることができる。
また、微細セルロース繊維の原料となるパルプ繊維には、解繊の前に化学的な前処理を施してもよい。この化学的な前処理としては、硫酸等の酸や、酵素などを用いた加水分解処理、オゾンなどの酸化剤を用いた酸化処理などを挙げることができる。このように化学的な前処理を施した後に解繊処理することにより、効率的に微細セルロース繊維を得ることができる。また、前処理として、TEMPO触媒等を用いた酸化や、リン酸エステル化、亜リン酸エステル化などの処理を行ってもよい。
当該吸液紙に用いられる微細セルロース繊維は、非変性の微細セルロース繊維であることが好ましい。非変性の微細セルロース繊維とは、微細セルロース繊維を構成するセルロースのヒドロキシ基が、他の官能基で置換されていない微細セルロース繊維をいう。変性微細セルロース繊維、すなわち、ヒドロキシ基が他の官能基で置換されている微細セルロース繊維を用いた場合、他の官能基が吸油性や吸水性に影響を与える場合がある。すなわち、非変性の微細セルロース繊維を用いることで、吸油性や吸水性をより高めることができる。
非変性の微細セルロース繊維は、例えば、パルプ繊維等に対する機械的処理による解繊、酵素等を用いた加水分解処理による解繊、又はこれらの組み合わせによって得ることができる。一方、TEMPO触媒酸化やリン酸エステル化、亜リン酸エステル化等の化学的処理を施すと、変性された微細セルロース繊維が得られることとなる。
微細セルロース繊維の保水度は、例えば250%以上500%以下である。微細セルロース繊維の保水度(%)とは、JAPAN TAPPI No.26に準拠して測定される値である。
微細セルロース繊維のパルプ粘度は、例えば2cps以上6cps以下が好ましく、3cps以上5cps以下がより好ましい。パルプ粘度とは、JIS−P−8215(1998)に準拠して測定される値である。
当該吸液紙における微細セルロース繊維の含有量としては、例えば0.1g/m以上10g/m以下とすることができる。当該吸液紙があぶらとり紙などである場合、微細セルロース繊維の含有量としては、例えば0.1g/m以上5g/m以下が好ましく、0.3g/m以上2g/m以下がより好ましい。当該吸液紙がキッチンペーパーなどである場合、微細セルロース繊維の含有量としては、例えば1g/m以上10g/m以下が好ましく、2g/m以上6g/m以下がより好ましい。微細セルロース繊維の含有量を上記下限以上とすることで、吸油性及び吸水性をより十分に高めることができる。一方、微細セルロース繊維の含有量を上記上限以下とすることで、肌触り感や柔軟性等を高めることができる。なお、吸液紙における微細セルロース繊維の含有量は、微細セルロース繊維が存在する面の単位面積当たりの存在量であり、例えば塗工により微細セルロース繊維を紙基材に付着・存在させる場合、微細セルロース繊維の塗工量である。
(無機顔料)
好適な成分である無機顔料は、当該吸液紙の肌触りや柔軟性、特に肌触りを改善することができる。また、無機顔料は、吸油性の向上を補完する効果を有する。無機顔料としては、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、モンモリロナイト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフィライト、マイカ(雲母)、ベントナイト、ナトリウムテニオライト、白雲母、マーガライト、タルク、バーミキュライト、金雲母、ザンソフィライト、緑泥石、合成雲母等の層状無機化合物顔料を挙げることができ、これらの中でも、滑らかさや、油脂類の馴染み易さ(親油性)を有するタルクが好ましい。
微細セルロース繊維層中の無機顔料の含有量としては、例えば10質量%以上70質量%以下が好ましく、15質量%以上40質量%以下がより好ましいこともある。無機顔料の含有量を上記範囲とすることで、優れた吸油性及び吸水性を発揮しつつ、肌触りや柔軟性を十分に改善することができる。
(多価アルコール)
好適な成分である多価アルコールは、当該吸液紙の肌触りや柔軟性、特に柔軟性を改善することができる。多価アルコールは、保湿性を有し、また、皮膚刺激性が低いことからも好ましい。微細セルロース繊維と共に、無機顔料及び多価アルコールの双方を少なくとも一方の面側に存在させた場合、肌触りや柔軟性が改善するとともに、吸油性が高まる場合もある。
多価アルコールとしては、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ブチレングリコール等を挙げることができ、これらの中でも、ポリエチレングリコールが好ましい。
多価アルコールの重量平均分子量としては、例えば10,000以上50,000以下が好ましい。このような重量平均分子量を有する多価アルコールを用いることで、粘度が好適化することなどにより、塗工性を高め、吸油性及び吸水性がより良好な微細セルロース繊維層(塗工層)を形成することができる。
微細セルロース繊維層中の多価アルコールの含有量としては、例えば10質量%以上70質量%以下が好ましく、30質量%以上55質量%以下がより好ましいこともある。多価アルコールの含有量を上記範囲とすることで、優れた吸油性及び吸水性を発揮しつつ、肌触りや柔軟性を十分に改善することができる。
微細セルロース繊維層には、バインダー(接着剤)が含有されていても、含有されていなくてもよいが、実質的に含有されていないことが好ましい。微細セルロース繊維層中のバインダーの含有量の上限としては、10質量%が好ましく、3質量%がより好ましく、1質量%がさらに好ましく、実質的に0質量%であることがよりさらに好ましい。一般的に無機顔料を塗工層中に含有させる場合、同時にバインダーを含有させ、無機顔料の脱落を防止するのが一般的であり、特許4913414号においてもバインダーの配合が開示されている。しかしながら、一般的に使用されるバインダーは石油化学品であることが多く、皮膚への刺激性が強い場合がある。また、澱粉糊等の自然由来のバインダーを使用した場合には、接着力が不十分な場合がある。さらに、バインダーを用いた場合は、バインダーの成膜により吸液が阻害される可能性もある。一方、本発明の吸液紙における微細セルロース繊維層では、微細化したセルロース繊維が、その物理的・化学的結合によってバインダーと同様の働きを示し、無機顔料の粉落ちを抑制できる。更に石油化学品由来の薬品が主成分で無いため、皮膚への刺激性を低く抑えることができ、安全性の高い製品を供給可能とする効果を有する。なお、無機顔料(填料)を紙の中に抄き込み、無機顔料の脱落を防止する策もあるが、紙の中に抄き込む場合には、パルプと無機顔料の混合スラリーを網に載せ、脱水する必要があり、この際、微細セルロース繊維や無機顔料は網から抜け易く、生産性に劣る。このため、塗布等により、微細セルロース繊維や無機顔料を含む微細セルロース繊維層を紙基材の上に形成する方法は、生産性の向上の点から有利である。
(用途等)
当該吸液紙は、キッチンペーパー、産業用ワイプ、あぶらとり紙等、吸油性や吸水性等の吸液性が要求される各種用途に用いることができるが、これらの中でも、あぶらとり紙やキッチンペーパーとして特に好適に用いることができる。
当該吸液紙の紙厚としては、特に限定されず、用途等に応じて適宜設定され、例えば5μm以上1,000μm以下とすることができる。当該吸液紙があぶらとり紙などである場合、当該吸液紙の紙厚としては、例えば5μm以上100μm以下が好ましく、10μm以上50μm以下がより好ましい。当該吸液紙がキッチンペーパーなどである場合、当該吸液紙の紙厚としては、例えば50μm以上500μm以下が好ましく、100μm以上300μm以下がより好ましい。紙厚が上記範囲であることで、十分な吸油性及び吸水性と柔軟性等とを両立させることができる。
当該吸液紙の密度としては、特に限定されず、用途等に応じて適宜設定され、例えば0.1g/cm以上1g/cm以下とすることができる。当該吸液紙があぶらとり紙などである場合、当該吸液紙の密度としては、例えば0.5g/cm以上0.8g/cm以下が好ましい。当該吸液紙がキッチンペーパーなどである場合、当該吸液紙の密度としては、例えば0.2g/cm以上0.4g/cm以下が好ましい。密度が上記範囲であることで、十分な吸油性及び吸水性と柔軟性等とを両立させることができる。
<吸液紙の製造方法>
本発明の一実施形態に係る吸液紙の製造方法は、紙基材の少なくとも一方の面側に、平均繊維幅が10nm以上1,000nm以下の微細セルロース繊維を含む塗料を塗工又は含浸させる工程を備える。この塗料により、微細セルロース繊維層が形成される。
(塗料)
塗料は、通常、微細セルロース繊維の水分散液である。上記塗料には、無機顔料及び/又は多価アルコールを含むことが好ましい。
塗料における固形分濃度としては、例えば0.5質量%以上30質量%以下である。固形分濃度とは、分散媒(通常、水)以外の成分の含有量(濃度)をいう。上記塗料には、水、微細セルロース繊維、無機顔料及び多価アルコールの他に、本発明の効果を阻害しない範囲で他の成分が含有されていてもよい。他の成分としては、pH調整剤、界面活性剤、ワックス、水溶性樹脂、その他のバインダー等が挙げられる。但し、塗料における固形分中の微細セルロース繊維、無機顔料及び多価アルコール以外の成分の含有量としては、10質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましい。特に上述のように、塗料における固形分中のバインダーの含有量としては、10質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましく、実質的に0質量%であることがよりさらに好ましい。
塗料のB型粘度の下限としては、50cpsが好ましく、100cpsがより好ましい。一方、このB型粘度の上限としては、4,000cpsが好ましく、2,000cpsがより好ましい。このような粘度であることで、塗工性に優れ、塗工ムラの発生を十分に抑制することができる。B型粘度とは、JIS−K−7117−1(1999)に準拠して、25℃60rpmで測定される値をいう。
塗料の塗工又は含浸は、公知の方法により行うことができる。塗工は、例えばブレードコーティング、カーテンコーティング、スプレーコーティング、ロッドコーティング、ロールコーティング等により行うことができる。
塗料の片面あたりの塗工又は含浸量(固形分量)としては、0.1g/m以上10g/m以下とすることができる。当該吸液紙があぶらとり紙などである場合、上記塗工又は含浸量としては、例えば0.1g/m以上5g/m以下が好ましく、0.3g/m以上2g/m以下がより好ましい。当該吸液紙がキッチンペーパーなどである場合、上記塗工又は含浸量としては、例えば1g/m以上10g/m以下が好ましく、2g/m以上6g/m以下がより好ましい。塗工又は含浸量を上記下限以上とすることで、吸油性及び吸水性をより十分に高めることができる。一方、塗工又は含浸量を上記上限以下とすることで、肌触り感や柔軟性等を高めることができ、また、乾燥効率も高まる。
塗料の塗工又は含浸後は、塗工又は含浸された塗料を乾燥させることにより微細セルロース繊維層が形成され、当該吸液紙を得ることができる。乾燥は公知の方法により行うことができる。また、塗工及び乾燥後には、カレンダー処理等の表面処理を施してもよいし、施さなくてもよい。更に吸液性を向上する目的でエンボス加工を施すこともできる。
本発明を以下の実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
各種測定及び評価は、以下の方法により行った。
・平均繊維幅
電子顕微鏡を使用した上記方法にて測定した。
・パルプ粘度
JIS−P−8215(1998)に準拠して測定した。
・保水度
JAPAN TAPPI No.26に準拠して測定した。
・坪量
JIS−P−8124(2011)に準拠して測定した。
・紙厚及び密度
JIS−P−8118(1998)に準拠して測定した。
・クレム吸水度
JIS−P−8141(2004)に準拠して測定した。溶媒として、水道水又は市販のオリーブ油を使用してそれぞれクレム吸水度試験を行った。なお、オリーブ油を用いて測定した場合も、形式的にクレム吸水度と表記している。
・吸水量及び吸油量
バットに水道水又は市販のオリーブ油を入れ、15cm×15cmに切断した吸液紙を浸した。その後、吸液紙表面に付着した余剰の溶媒をろ紙で挟み、含浸後の質量を測定した。含浸後の単位面積当たりの質量と含浸前の単位面積当たりの質量との差を吸水量又は吸油量として算出した。
・官能評価
以下の項目について、10人のモニターによるモニタリング評価を行い、(1)あぶらが取れた感覚、(2)顔にあてたときの肌触り感、(3)手触り感の全3項目を官能評価した。評価方法は、各項目について、良い:○(2点)、普通:△(1点)、悪い:×(0点)とし、1人あたりの合計の平均値(6点満点)で評価した。
・柔軟性
柔軟性について、以下の方法で評価した。10人のモニターによるモニタリング評価を行い、紙の手触り感(柔軟性)について官能評価した。評価基準は、最もよい:◎、良い:○、普通:△、悪い:×とし、10人の評価のうちの最も多かった評価をそのサンプルの評価とした。
実施例及び比較例で用いた各成分を以下に示す。
・CNF−A:パルプ繊維を酵素処理することにより得られた微細セルロース繊維
平均繊維幅30nm、パルプ粘度3cps、保水度404%
・CNF−B:パルプ繊維を機械的処理することにより得られた微細セルロース繊維
平均繊維幅50nm、パルプ粘度5cps、保水度342%
・CNF−C:パルプ繊維を機械的処理することにより得られた微細セルロース繊維
(CNF−Bに比べて、処理回数が少ない)
平均繊維幅900nm、パルプ粘度4cps、保水度321%
・CNF−a:パルプ繊維を亜リン酸エステル化変性して得られた微細セルロース繊維
平均繊維幅4nm、パルプ粘度及び保水度は測定不可
・CNF−b:パルプ繊維を機械的処理することにより得られた微細セルロース繊維
(CNF−Cに比べて、処理回数がより少ない)
平均繊維幅15,000nm、パルプ粘度6.1cps、保水度308%
・タルク:富士タルク工業社の「DS−34」
・PEG:和光薬品社のポリエチレングリコール(重量平均分子量20,000)
[実施例1]
CNF−Aを水に分散させて、塗料を調製した。この塗料を市販のあぶらとり紙(丸菱ペーパーテック社製「脂取紙」)の片面に、塗工量(固形分換算)1.3g/mで塗工し、乾燥することにより、実施例1の吸液紙(あぶらとり紙)を得た。
[実施例2〜6、比較例1〜4]
塗料の組成及び塗工量を表1の通りとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2〜6及び比較例1〜4の各吸液紙(あぶらとり紙)を得た。
[参考例1]
上記市販のあぶらとり紙を参考例1とした。
[実施例7]
CNF−Aを水に分散させて、塗料を調製した。この塗料を市販のキッチンペーパー:大王製紙社製「ピーチキッチンタオル」)の片面に、ワイヤーバーにより塗工量(固形分換算)4.5g/mで塗工し、乾燥することにより、実施例7の吸液紙(キッチンペーパー)を得た。
[実施例8〜11、比較例5〜6]
塗料の組成及び塗工量並びに塗工方法を表2の通りとしたこと以外は実施例7と同様にして、実施例8〜11及び比較例5〜6の各吸液紙(キッチンペーパー)を得た。
[参考例2]
上記市販のキッチンペーパーを参考例2とした。
[評価]
上記した方法にて、得られた各吸液紙の坪量、紙厚、密度、クレム吸水度(水又は油)、吸水量、及び吸油量を評価した。また、実施例1〜6、比較例1〜4及び参考例1の各吸液紙(あぶらとり紙)については、上記あぶらが取れた感覚、顔にあてたときの肌触り感及び手触り感に係る官能評価をした。実施例7〜11、比較例5〜6及び参考例2の各吸液紙(キッチンペーパー)については、柔軟性を評価した。評価結果を表1又は表2に示す。
Figure 2020076171
Figure 2020076171
表1、2に示されるように、各実施例の吸液紙は吸水量及び吸油量が大きく、吸水性及び吸油性が共に優れることがわかる。また、実施例1〜6の吸液紙は肌触り感等の官能評価が良好であり、あぶらとり紙として好適に利用できるといえる。特に、微細セルロース繊維(CNF)に加えて、無機顔料であるタルクと多価アルコールであるPEGとを塗工した実施例3の吸液紙は、肌触り感等が特に優れ、また、吸油量も増加している。また、実施例7〜11の吸液紙は柔軟性も十分であり、キッチンペーパーとして好適に利用できるといえる。
本発明の吸液紙は、あぶらとり紙やキッチンペーパーなど吸油性や吸水性が要求される各種紙に用いることができる。

Claims (7)

  1. 紙基材、及び
    上記紙基材の少なくとも一方の面側に積層され、平均繊維幅が10nm以上1,000nm以下の微細セルロース繊維を含む微細セルロース繊維層
    を備える吸液紙。
  2. 上記微細セルロース繊維は、非変性の微細セルロース繊維である請求項1に記載の吸液紙。
  3. 上記微細セルロース繊維層が、無機顔料及び/又は多価アルコールをさらに含む請求項1又は請求項2に記載の吸液紙。
  4. あぶらとり紙である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の吸液紙。
  5. キッチンペーパーである請求項1、請求項2又は請求項3に記載の吸液紙。
  6. 平均繊維幅が10nm以上1,000nm以下の微細セルロース繊維、並びに無機顔料及び/又は多価アルコールを含む塗料。
  7. 紙基材の少なくとも一方の面側に、平均繊維幅が10nm以上1,000nm以下の微細セルロース繊維を含む塗料を塗工又は含浸させる工程
    を備える吸液紙の製造方法。
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