JP2020075867A - 尿素製造方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】精製工程及び/又は濃縮工程で低圧スチームを消費した際に生じる低圧スチームコンデンセートから、比較的利用価値の高いスチームコンデンセートおよびスチームを得る。【解決手段】合成工程と、高圧分解工程と、凝縮工程と、凝縮工程で発生した低圧スチームの一部を加熱源に用いて高圧分解工程の後の尿素合成液を加熱して、尿素濃度を高めた尿素合成液と低圧スチームコンデンセートを得る精製工程と、前記低圧スチームの別の一部を加熱源に用いて精製工程の後の尿素合成液を加熱して、尿素濃度をさらに高めた尿素合成液と低圧スチームコンデンセートを得る濃縮工程と、精製工程及び/又は濃縮工程で得た低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を減圧して、低低圧スチームコンデンセートと低低圧スチームを発生させる工程とを含む、尿素製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、アンモニアと二酸化炭素から尿素を製造する方法および装置に関する。
尿素製造方法は、典型的には、合成工程、高圧分解工程、凝縮工程を含み、また、精製工程および濃縮工程を含む。合成工程では、アンモニア(NH)と二酸化炭素(CO)とから、尿素を生成させる。詳しくは、式(1)で示すように、アンモニア(NH)と二酸化炭素(CO)との反応により、アンモニウムカーバメイト(NHCOONH)が生成される。さらに、式(2)で示すように、アンモニウムカーバメイトの脱水反応により尿素(NHCONH)と水(HO)とが生成される。
2NH+CO → NHCOONH (1)
NHCOONH → NHCONH+HO (2)
いずれの反応も平衡反応であるが、(1)の反応に比べて、(2)の反応が遅く、律速となる。
高圧分解工程では、合成工程で得られた尿素合成液を加熱して、当該尿素合成液に含まれるアンモニウムカーバメイトをアンモニアと二酸化炭素に分解し、アンモニアと二酸化炭素を含む混合ガスと、より高濃度の尿素合成液を得る。凝縮工程では、高圧分解工程で得られた混合ガスを凝縮させる。
精製工程では、高圧分解工程で処理された後の尿素合成液を、高圧分解工程の圧力より低く且つ大気圧より高い圧力において加熱して、気相と液相を生じさせ、この気相を分離することによって、尿素濃度が高められた尿素合成液を得る。
濃縮工程では、精製工程で処理された後の尿素合成液を、精製工程の圧力より低く且つ大気圧もしくは大気圧より低い圧力において加熱して、気相と液相を生じさせ、この気相を分離することによって、尿素濃度がさらに高められた尿素合成液を得る。
このような尿素製造方法が非特許文献1及び特許文献1に開示される。非特許文献1によれば、精製工程や濃縮工程で低圧スチームを消費した際に生じるスチームコンデンセートを減圧し、得られる100℃のスチームコンデンセートを、凝縮工程に供給するスチームコンデンセートとして使用する。このスチームコンデンセートは100℃であるので、その圧力は大気圧である。また、同文献によれば、精製工程や濃縮工程で低圧スチームを消費した際に生じるスチームコンデンセートを、ほぼ大気圧(1.2バール)まで減圧した後にフラッシュし、それによって生じるほぼ大気圧のスチームを、アンモニアの加熱に用いている。
特許文献1には、精製工程及び/又は濃縮工程で発生したスチームコンデンセートを、合成工程に供給する原料アンモニアの加熱源として用いる方法が記載されている。
国際公開第2017/043391号
E. Dooyeweerdら、"Comparison of the energy consumptions of low-energy urea technologies", Nitrogen No. 143, May-June 1983, pp 32-38
非特許文献1によれば、精製工程や濃縮工程で低圧スチームを消費した際に生じる低圧スチームコンデンセートを減圧して、大気圧のスチームコンデンセートを生じさせている。しかし、大気圧のスチームコンデンセートは温度が低いので、凝縮工程に供給するスチームコンデンセートとして使用すると、凝縮工程における低圧スチームの発生量が少なくなってしまう。すなわち大気圧のスチームコンデンセートで回収できる熱量は小さい。また、凝縮工程に供給するスチームコンデンセートを昇圧するために必要な、ポンプの水頭が高くなる。さらに、非特許文献1に示されるほぼ大気圧のスチームは温度が低く、したがって、このスチームを加熱源として使用できる用途は限られ、また、加熱源として使用する際の熱交換器の伝熱面積が大きくなってしまう。このように、大気圧のスチームコンデンセートおよびスチームの利用価値は、高いとは言えない。
特許文献1には、原料アンモニアの加熱に用いるスチームコンデンセートの圧力レベルに関する記載はない。
本発明の目的は、精製工程および/または濃縮工程で低圧スチームを消費した際に生じる低圧スチームコンデンセートから、比較的利用価値の高いスチームコンデンセートおよびスチームを得ることが可能な尿素製造方法および装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、
アンモニアと二酸化炭素から尿素を合成し、尿素合成液を生成する合成工程と、
前記合成工程で生成した尿素合成液を加熱することによって、アンモニウムカーバメイトを分解し、かつアンモニアと二酸化炭素を含む混合ガスを前記尿素合成液から分離する高圧分解工程と、
前記高圧分解工程で得られる前記混合ガスの少なくとも一部を吸収媒体に吸収させて凝縮させ、この凝縮の際に生じる熱を用いて低圧スチームを発生させる凝縮工程と、
前記高圧分解工程で処理された後の尿素合成液を、前記高圧分解工程の圧力より低く且つ大気圧より高い圧力において加熱して、気相と液相を生じさせ、この気相を分離することによって、尿素濃度が高められた尿素合成液を得るとともに低圧スチームコンデンセートを生じさせる工程であって、前記高圧分解工程で処理された後の尿素合成液を加熱するための加熱源として、前記凝縮工程で発生させた前記低圧スチームの一部を用いる、精製工程と、
前記精製工程で処理された後の尿素合成液を、前記精製工程の圧力より低く且つ大気圧もしくは大気圧より低い圧力において加熱して、気相と液相を生じさせ、この気相を分離することによって、尿素濃度がさらに高められた尿素合成液を得るとともに低圧スチームコンデンセートを生じさせる工程であって、前記精製工程で処理された後の尿素合成液を加熱するための加熱源として、前記凝縮工程で発生させた前記低圧スチームの別の一部を用いる、濃縮工程と、
前記精製工程および前記濃縮工程のうちの一方もしくは両方から得られた低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を、大気圧より高い圧力に減圧することによって、低低圧スチームコンデンセートと低低圧スチームを発生させる低低圧流体発生工程と
を含む、尿素製造方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、
アンモニアと二酸化炭素から尿素を合成し、尿素合成液を生成するよう構成された合成器と、
前記合成器で生成した尿素合成液を加熱することによって、アンモニウムカーバメイトを分解し、かつアンモニアと二酸化炭素を含む混合ガスを前記尿素合成液から分離するよう構成された高圧分解器と、
前記高圧分解器で得られる前記混合ガスの少なくとも一部を吸収媒体に吸収させて凝縮させ、この凝縮の際に生じる熱を用いて低圧スチームを発生させるよう構成された凝縮器と、
前記高圧分解器で処理された後の尿素合成液を、前記高圧分解器の圧力より低く且つ大気圧より高い圧力において加熱して、気相と液相を生じさせ、この気相を分離することによって、尿素濃度が高められた尿素合成液を得るとともに低圧スチームコンデンセートを生じさせるよう構成された精製装置であって、前記高圧分解器で処理された後の尿素合成液を、前記凝縮器で発生させた前記低圧スチームの一部を用いて加熱する熱交換構造を含む精製装置と、
前記精製装置で処理された後の尿素合成液を、前記精製装置の圧力より低く且つ大気圧もしくは大気圧より低い圧力において加熱して、気相と液相を生じさせ、この気相を分離することによって、尿素濃度がさらに高められた尿素合成液を得るとともに低圧スチームコンデンセートを生じさせるよう構成された濃縮装置であって、前記精製装置で処理された後の尿素合成液を、前記凝縮装置で発生させた前記低圧スチームの別の一部を用いて加熱する熱交換構造を含む濃縮装置と、
前記精製装置および前記濃縮装置のうちの一方もしくは両方から得られた低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を、大気圧より高い圧力に減圧することによって、低低圧スチームコンデンセートと低低圧スチームを発生させるよう構成された低低圧流体発生装置と
を含む、尿素製造装置が提供される。
本発明によれば、精製工程および/または濃縮工程で低圧スチームを消費した際に生じる低圧スチームコンデンセートから、比較的利用価値の高いスチームコンデンセートおよびスチームを得ることが可能な尿素製造方法および装置が提供される。
低低圧スチームコンデンセートおよび低低圧スチームの製造と利用の例を説明するための模式図である。 尿素製造プラントの概略構成例を示すプロセスフローダイアグラムである。 ガス中の原料(アンモニアおよび二酸化炭素)を回収する工程の概略構成例を示すプロセスフローダイアグラムである。
本発明に係る尿素製造方法は、合成工程、高圧分解工程、凝縮工程、精製工程、濃縮工程、および低低圧流体発生工程を含む。本発明に係る尿素製造方法は、さらに、ガス中の原料を回収する工程(回収工程)を含むことができる。原料としてのアンモニアおよび二酸化炭素は、合成工程、高圧分解工程、凝縮工程、精製工程、回収工程のうちの一つもしくは複数の工程に、外部から供給することができる。
〔合成工程〕
合成工程において、アンモニアと二酸化炭素から尿素を合成し、尿素合成液を生成する。合成工程において、後述する凝縮工程からの循環液に含まれるアンモニウムカーバメイトからも、尿素が合成される。
合成工程の運転圧力は一般的に130バール(絶対圧。以下においても同様)から250バール、好ましくは140バールから200バールであり、温度は一般的に160℃から200℃、好ましくは170℃から190℃である。
〔高圧分解工程〕
高圧分解工程では、典型的には中圧スチームを加熱源として用いて、合成工程で生成した尿素合成液を加熱する。これによって、合成工程から得られる尿素合成液に含まれるアンモニウムカーバメイトを分解し、アンモニアと二酸化炭素を含む混合ガスを尿素合成液から分離する。高圧分解工程から得られるこの混合ガスを、以下、「高圧分解出口ガス」と呼ぶことがある。また、加熱源として用いた中圧スチームが凝縮することによって、中圧スチームコンデンセートが生じる。
高圧分解工程における加熱には、高温の加熱媒体が必要である。典型的には、当該加熱において、後述する凝縮工程で回収される低圧スチームでは温度が不十分であり、低圧スチームより圧力が高い中圧スチームが利用される。
中圧スチームの圧力は一般的に12バールから40バール、好ましくは14バールから25バールである。中圧スチームコンデンセートの圧力も同程度である。中圧スチームは、尿素製造プラント内でスチームタービンの背圧スチームとして適宜発生させる場合が多い。あるいは、尿素製造プラントの外部から供給することができる。
高圧分解工程の運転温度は一般的に150℃から220℃、好ましくは160℃から200℃である。
詳しくは、合成工程で得られた尿素合成液は、尿素、アンモニア、二酸化炭素、アンモニウムカーバメイトおよび水を含む。この尿素合成液は、通常、合成工程の圧力と実質的にほぼ等しい圧力下で加熱され、これにより、アンモニア、二酸化炭素およびアンモニウムカーバメイトが、アンモニア、二酸化炭素および水を含む混合ガスとして分離される。
高圧分解工程として、加熱のみによる分解法を採用することができる。しかし、分解を促進するために、加熱に加えて、二酸化炭素ガスを供給して尿素合成液と接触させるストリッピング法を採用することもできる。
〔凝縮工程〕
凝縮工程では、高圧分解工程で得られる混合ガス(高圧分解出口ガス)の少なくとも一部を吸収媒体に吸収させて凝縮させる。この凝縮の際に生じる熱を用いて、低圧スチームを発生させる。なお、低圧スチームを、他の流体を加熱する加熱源として用いたとき、低圧スチームが凝縮することによって、低圧スチームコンデンセートが生じる。
低圧スチームの圧力は一般的に3バールから9バール、好ましくは5バールから7バールである。低圧スチームコンデンセートの圧力も同程度である。
吸収媒体としては、水(尿素、アンモニア、二酸化炭素及びアンモニウムカーバメイトを含んでいてもよい)など、尿素製造方法の分野で公知の吸収媒体を適宜使用できる。
凝縮工程で得られる液の温度は一般的に100℃から210℃、好ましくは160℃から190℃である。なお、尿素製造における高圧プロセス(合成工程、高圧分解工程及び凝縮工程を含む)には、圧力損失以外に圧力を減じるものが無いので(後述する循環のためにエジェクターによる昇圧は行う)、合成工程、高圧分解工程及び凝縮工程は、ほぼ同等の圧力となる。
詳しくは、高圧分解工程において分離された混合ガス(高圧分解出口ガス)は、凝縮工程に導入されて、水を含む吸収媒体と冷却下に接触し、この混合ガスが凝縮する。凝縮の際に、一部のアンモニアと二酸化炭素はアンモニウムカーバメイトとなり(上記式(1)参照)、凝縮温度を高く保つことによって尿素合成反応(上記式(2)参照)も進む。
凝縮工程で混合ガスが凝縮する際には大量の熱を発生するが、この熱を有効活用するために熱回収を行う。熱回収の方法としては、高圧分解工程で処理された後の尿素合成液と、凝縮器の内部流体(プロセス流体)との熱交換による方法がある。あるいは、凝縮器の内部流体(プロセス流体)と温水(加圧水を用いる場合が多い)とを熱交換して、より高温となった温水を得る方法がある。しかし、多くの場合、凝縮器の内部流体(プロセス流体)とスチームコンデンセート(特には低圧スチームコンデンセート)とを熱交換して、低圧スチームを発生させる方法が採用される。あるいは、この方法に前述の2つの方法の少なくとも一方を組み合わせることもできる。
このように、凝縮工程では、熱回収によって低圧スチームを発生させるために、スチームコンデンセートの供給が必要である。例えば、凝縮工程において、凝縮器とは別に、低圧スチームコンデンセートを貯めるためのベッセルを用いる場合、このベッセルに低圧スチームコンデンセートを供給し、そのベッセルから凝縮器に低圧スチームコンデンセートを移送することができる。本明細書では、この低圧スチームを発生させるために、凝縮工程(凝縮器)に供給するスチームコンデンセートを「凝縮工程供給用スチームコンデンセート」ということがある。
高圧分解工程で発生する中圧スチームコンデンセートを減圧して、凝縮工程供給用スチームコンデンセートに使うことが多い。この際、中圧スチームコンデンセートが、別の工程の加熱源として使われて温度が低下した後に、凝縮工程供給用スチームコンデンセートとして使われることもある。いずれにしても、凝縮工程で発生する低圧スチーム量が多いので、高圧分解工程で発生した中圧スチームコンデンセートだけでは、凝縮工程供給用スチームコンデンセートの量が不十分であることが一般的である。そこで、後に詳述する低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部(通常は、低低圧スチームコンデンセートの一部)を、ポンプで昇圧して凝縮工程において低圧スチームを発生させるための凝縮工程供給用スチームコンデンセートとして利用することができる。
凝縮器の内部流体(プロセス流体)とスチームコンデンセートとの熱交換のために、縦型もしくは横型のシェル&チューブ型の熱交換器を採用できる。チューブ側で混合ガスを凝縮する方法も採用できるが、凝縮工程の滞留時間を、凝縮と反応のために長くとることができるように、シェル側で混合ガスを凝縮する方法を採用することもできる。
なお、凝縮工程で凝縮しなかったガスは、適宜減圧した後に、冷却しながら吸収媒体(液体)中に吸収および凝縮させて、アンモニアおよび二酸化炭素を含む回収液を得ることができる(回収工程)。この回収液を、適宜昇圧した後に、再度高圧プロセス(合成工程、高圧分解工程及び凝縮工程を含む)、通常は凝縮工程に返送することによって、未反応アンモニアおよび未反応二酸化炭素を回収できる。吸収媒体としては、水(尿素、アンモニア、二酸化炭素及びアンモニウムカーバメイトを含んでいてもよい)など、尿素製造方法の分野で公知の吸収媒体を適宜使用できる。
〔循環〕
凝縮工程で得られた凝縮液(高圧分解出口ガスの少なくとも一部を吸収した吸収媒体)が再度合成工程に送られる。このようにして、尿素に転化しなかった未反応アンモニアと未反応二酸化炭素に、合成工程、高圧分解工程および凝縮工程の間を循環させる方法を採用することができる。凝縮工程で得られた凝縮液を循環させる方法としては下方に合成器(合成工程を行う)を配置し、その上方に凝縮器(凝縮工程を行う)を設置して、重力を用いて凝縮液を循環させる方法がある。また、別の循環方法として、合成器もしくは凝縮器に供給する原料アンモニアを駆動流体として、凝縮工程で得られた凝縮液をエジェクターによって昇圧して循環させる方法がある。また、重力を用いて循環する方法とエジェクターを用いて循環する方法を組み合わせてもよい。
〔精製工程および濃縮工程〕
高圧分解工程で処理された後の尿素合成液に対して減圧と加熱の処理を行うことによって、未分離のアンモニア、二酸化炭素およびアンモニウムカーバメイト、ならびに水を、アンモニア、二酸化炭素および水を含む混合ガス(気相)として分離する。これによって尿素濃度が高められた尿素合成液(液相)が得られる。
この混合ガスは、通常冷却しながら吸収媒体(液体)中に吸収および凝縮させることによって、吸収媒体中に回収し、回収液を得ることができる(回収工程)。この回収液を、再度高圧プロセス、通常は凝縮工程に返送することによって、未反応アンモニアおよび未反応二酸化炭素を回収できる。吸収媒体としては、水(尿素、アンモニア、二酸化炭素及びアンモニウムカーバメイトを含んでいてもよい)など、尿素製造方法の分野で公知の吸収媒体を適宜使用できる。
このような減圧と加熱の処理において、高圧分解工程で処理された後の尿素合成液を可能な限り減圧したほうが、未分離のアンモニア、二酸化炭素、アンモニウムカーバメイトおよび水を、加熱によって混合ガスとして分離しやすい。一方、分離した混合ガスを冷却しながら吸収媒体に吸収させ、得られた回収液を再度高圧プロセスに返送するためには、減圧と加熱の処理において尿素合成液は可能な限り高圧である方が有利である。そのため、高圧分解工程で処理された後の尿素合成液に対して、減圧と加熱による処理を複数段階に分けて行うことにより、効率的にアンモニア、二酸化炭素、アンモニウムカーバメイトおよび水の含有量を減らし、高濃度の製品尿素を得ることができる。そのために、精製工程と、濃縮工程とを行う。
精製工程および濃縮工程のいずれにおいても、凝縮工程において発生する低圧スチームを加熱源として用いることができる。この低圧スチームは、高圧分解工程で加熱源として用いられる中圧スチームと比べて、低温である。
なお、精製工程および濃縮工程のいずれにおいても、加熱源として、低圧スチームに加えて、中圧スチームコンデンセートを併用することができ、且つ/または、中圧スチームコンデンセートを減圧して生じるスチームを併用することができる。中圧スチームコンデンセートは、中圧スチームが加熱源として消費されて生じるスチームコンデンセートである。中圧スチームコンデンセートを減圧することにより、中圧スチームよりも低圧のスチームおよびスチームコンデンセートが得られる。
〔精製工程〕
精製工程では、高圧分解工程で処理された後の尿素合成液を、高圧分解工程の圧力より低く且つ大気圧より高い圧力において、凝縮工程で発生させた低圧スチームの一部を加熱源に用いて加熱することによって、気相と液相を生じさせる。このとき、高圧分解工程で処理された後の尿素合成液に含まれるアンモニウムカーバメイトを分解することができる。この気相を液相から分離することによって、尿素濃度が高められた尿素合成液を得る。また、加熱源として使用した低圧スチームから、低圧スチームコンデンセートが生じる。
このために、精製工程において、減圧操作を少なくとも一回行い、また、加熱操作を少なくとも一回行う。精製工程を一段階で行うことができ、あるいは複数段階で行うことができる。例えば精製工程を、中圧分解工程と、低圧分解工程の二段階で行うことができる。
中圧分解工程は、高圧分解工程で処理された直後の尿素合成液を、大気圧を超える圧力に減圧し、必要に応じて加熱して、気相(混合ガス)と液相を生じさせ、気相を分離する工程である。ただし、前述のように、高圧分解工程で処理された直後の尿素合成液と、凝縮器の内部流体(プロセス流体)との熱交換によって、凝縮工程で熱回収する場合がある。この場合は、当該熱回収によって加熱された後の尿素合成液を、高圧分解工程より低い圧力で加熱して混合ガスを分離する工程が、中圧分解工程に該当する。
中圧分解工程では、低圧スチームを加熱源として用いることができる。中圧分解工程では、高圧分解工程で処理された後の尿素合成液に含まれるアンモニウムカーバメイトが分解される。中圧分解工程から、アンモニア及び二酸化炭素を含む混合ガス(以下、「中圧分解出口ガス」ということがある)と、アンモニウムカーバメイト濃度が低下した尿素合成液が得られる。
中圧分解工程の運転圧力は、減圧と加熱による処理を何段階行うかにもよるが、例えば、2段階(中圧分解工程と低圧分解工程)の場合、一般的に3バールから130バール、好ましくは6バールから70バール、より好ましくは10バールから20バールである。中圧分解工程の運転温度は運転圧力にもよるが、一般的に100℃から180℃、好ましくは130℃から170℃程度である。
低圧分解工程では、中圧分解工程の後に、中圧分解工程より低い圧力(ただし大気圧以上)において、中圧分解工程で処理された後の尿素合成液を減圧および/または加熱することができる。低圧分解工程から、アンモニア及び二酸化炭素を含む混合ガス(以下、「低圧分解出口ガス」ということがある)と、アンモニウムカーバメイト濃度がさらに低下した尿素合成液が得られる。
低圧分解工程の運転圧力は、一般的に1.5バールから6バール、好ましくは2バールから4バールである。低圧分解工程の運転温度は運転圧力にもよるが、一般的に90℃から170℃、好ましくは110℃から150℃程度である。
精製工程を行う精製装置は、減圧を行うための減圧弁、加熱を行うための熱交換構造、および気液分離構造を含むことができる。例えば、中圧分解工程を行う中圧分解器は、加熱源としてのスチームとプロセス流体(尿素合成液)との熱交換構造を有することができる。また、プロセス流体(尿素合成液)の流れを基準として、中圧分解器の上流に、減圧を行うための減圧弁を配することができる。
〔濃縮工程〕
濃縮工程では、精製工程で処理された後の尿素合成液を、精製工程の圧力(精製工程における最後の減圧操作の後の圧力)より低く且つ大気圧もしくは大気圧より低い圧力において、凝縮工程で発生させた低圧スチームの別の一部を加熱源に用いて加熱することによって、気相と液相を生じさせる。この気相を液相から分離することによって、尿素濃度がさらに高められた尿素合成液を得る。また、加熱源として使用した低圧スチームから、低圧スチームコンデンセートが生じる。濃縮工程では、大気圧下もしくは真空下で加熱を行うことにより、尿素合成液に含まれる水の含有量を減らす。
このために、濃縮工程において、減圧操作を少なくとも一回行い、また、加熱操作を少なくとも一回行う。濃縮工程を一段階で行うことができ、あるいは複数段階で行うことができる。例えば濃縮工程を、二段階で行うことができる。
濃縮工程の条件は造粒方法にも依存するが、例えば、二段階の濃縮を以下に示す条件で行い、プリル状個体尿素を製造することができる。
・1段目
尿素濃度:80〜98質量%、
圧力:100mmHg(0.13バール)〜500mmHg(0.67バール)、好適には150mmHg(0.20バール)〜350mmHg(0.47バール)、
温度:125〜140℃。
・2段目
尿素濃度:94〜99.9質量%、
圧力:10mmHg(0.013バール)〜100mmHg(0.13バール)、好適には15mmHg(0.020バール)〜50mmHg(0.067バール)、
温度:130〜145℃。
濃縮工程を行う濃縮装置は、減圧を行うための減圧弁、加熱を行うための熱交換構造、および気液分離構造を含むことができる。濃縮工程から得られる尿素を製品尿素とすることができ、あるいは濃縮工程に続いて造粒工程を行い、粒状の製品尿素を得ることもできる。
〔低低圧流体発生工程〕
低低圧流体発生工程において、精製工程および濃縮工程のうちの一方もしくは両方から得られた低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を、大気圧より高い圧力に減圧することによって、低低圧スチームコンデンセートと低低圧スチームを発生させる。低低圧スチームコンデンセートおよび低低圧スチームは、大気圧より高く、かつ精製工程および濃縮工程のうちの一方もしくは両方から得られた低圧スチームコンデンセートよりも低い圧力を有する。したがって、低低圧スチームコンデンセートおよび低低圧スチームは、凝縮工程で発生させる低圧スチームよりも低い圧力を有する。低低圧スチームコンデンセートおよび低低圧スチームは、それぞれ大気圧のスチームコンデンセートおよびスチームと比べて、利用価値が高い。
低低圧流体発生工程を行うために用いる低低圧流体発生装置は、減圧弁を含むことができ、さらに気液分離器(ベッセル)を含むことができる。
低低圧スチームおよび低低圧スチームコンデンセートの温度を比較的高くする観点から、低低圧スチームおよび低低圧スチームコンデンセートの圧力は2バール以上が好ましく、3バール以上がより好ましい。低低圧スチームおよび低低圧スチームコンデンセートの圧力と、凝縮工程で生じる低圧スチームとの圧力差は1バール以上が好ましく、2バール以上がより好ましい。圧力差がこのような範囲にあると、低圧スチームコンデンセートを低低圧流体発生装置に流入させて、低低圧流体を発生させることが容易である。
〔低低圧スチームの利用〕
低低圧スチームを、尿素製造装置内で、加熱源として利用することができる。加熱源としての利用先は、原料アンモニアの予熱、造粒工程に供給する空気の加熱、ならびに、低圧精製工程および濃縮工程での加熱(合成液の分解および濃縮、尿素水溶液の濃縮)が考えられる。
例えば、濃縮工程において、精製工程で処理された後の尿素合成液を、低低圧スチームの少なくとも一部を用いて加熱し、その後、低圧スチームを用いて加熱することができる。そのために、濃縮装置が、低低圧スチームの少なくとも一部を用いて精製装置で処理された後の尿素合成液を加熱するよう構成された熱交換構造と、その下流に設けられた、この熱交換構造で加熱された尿素合成液を、低圧スチームを用いて加熱するよう構成された熱交換構造とを含むことができる。
〔低低圧スチームによるアンモニア予熱工程〕
低低圧スチームの少なくとも一部を加熱源として用いて、原料アンモニアを加熱することができる。この工程には、適宜の熱交換構造(原料アンモニアと、低低圧スチームとの間の熱交換を行う)を設けた装置(アンモニア予熱器)を使用することができる。この工程によって、低圧スチームより利用価値が低い低低圧スチームを用いて、合成工程の温度を高めることができる。
〔低低圧スチームコンデンセートの、凝縮工程への供給水としての利用〕
低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を、凝縮工程において低圧スチームを発生させるための凝縮工程供給用スチームコンデンセートとして利用することができる。そのために、低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を昇圧する昇圧工程(低低圧スチームコンデンセート昇圧工程)を行うことができる。このために、低低圧流体発生装置から凝縮器に低低圧スチームコンデンセートを導くラインを設け、そのラインにポンプなどの昇圧機を設けることができる。
このような構成によれば、凝縮工程供給用スチームコンデンセートとして大気圧のスチームコンデンセートを用いる場合と比較して、凝縮工程供給用スチームコンデンセートの温度が高くなる。したがって、凝縮工程で発生する低圧スチームの発生量を増やすことができる。また、スチームコンデンセートの昇圧用のポンプの水頭を低くすることができる。
〔低低圧スチームコンデンセートの加熱源としての利用〕
低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を、尿素製造装置内で、加熱源として利用することができる。加熱源としての好ましい利用先の例として、原料アンモニアの予熱、造粒工程における加熱、および濃縮工程における加熱を挙げることができる。
例えば、濃縮工程において、精製工程で処理された後の尿素合成液を、低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を用いて加熱し、その後、低低圧スチームまたは低圧スチームまたはその両方を用いて加熱することができる。そのために、濃縮装置が、低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を用いて精製装置で処理された後の尿素合成液を加熱するよう構成された熱交換構造と、その下流に設けられた、この熱交換構造で加熱された尿素合成液を、低圧スチームを用いて加熱するよう構成された熱交換構造とを含むことができる。
〔低低圧スチームコンデンセートによるアンモニア予熱工程〕
低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を加熱源として用いて、原料アンモニアを加熱することができる。特には、合成工程および/または凝縮工程に供給する原料アンモニアを、低低圧スチームコンデンセートによって加熱することが好ましい。ただし、合成工程と凝縮工程の両方に原料アンモニアを供給する場合は、合成工程に供給する原料アンモニアの加熱を、凝縮工程に供給する原料アンモニアの加熱よりも優先することが好ましい。この工程において、合成工程に供給する原料アンモニアを加熱すれば、低圧スチームより利用価値が低い低低圧スチームコンデンセートを用いて、合成工程の温度を高めることができる。この工程において、凝縮工程に供給する原料アンモニアを加熱すれば、凝縮工程において発生する低圧スチームの量を増やすことができる。
原料アンモニアの温度は通常低温であるため、原料アンモニアの加熱によって低低圧スチームコンデンセートの温度が低下しても、低低圧スチームコンデンセートが持つ熱を有効に活用しやすい。原料アンモニアは低圧スチームでさらに加熱してもよいし、さらに別の高温の加熱源を利用して加熱してもよい。原料アンモニアを、低低圧スチームコンデンセートで加熱し、次いで低低圧スチームで加熱し、次いで低圧スチームで加熱することもできる。
低低圧スチームコンデンセートによるアンモニア予熱工程には、適宜の熱交換構造(原料アンモニアと、低低圧スチームコンデンセートとの間の熱交換を行う)を設けた装置(アンモニア予熱器)を使用することができる。
〔造粒工程〕
尿素製造方法は、濃縮工程で処理された尿素合成液から空気を用いて粒状固体尿素を製造する造粒工程を含むことができる。造粒工程が、低低圧スチームコンデンセートの一部を用いて空気を加熱する工程を含むことができる。空気の加熱は、例えば、外部からの空気を昇温および/または乾燥させるために行う。
大気温度は通常低低圧スチームコンデンセートに比べて十分に低温である。そのため、低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を造粒工程で用いる空気の加熱に利用すれば、低低圧スチームコンデンセートが持つ熱を有効に活用しやすい。さらに、低低圧スチームおよび/または低圧スチームおよび/または別の高温の加熱源を利用して、空気をさらに加熱してもよい。
上記造粒工程を行うために、尿素製造の分野で公知の造粒装置に、適宜の熱交換構造(低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部と空気との間の熱交換を行う熱交換構造、低低圧スチームの少なくとも一部と空気との間の熱交換を行う熱交換構造)を設けた装置を使用することができる。
〔その他〕
凝縮工程でも尿素合成反応は進行するため、凝縮工程と合成工程を単一の圧力容器の中で行うことができる。つまり、凝縮器と合成器とが一体化された単一の圧力容器を用いることができる。
本発明によれば、大気圧よりも高い圧力に低圧スチームコンデンセートを減圧させて、低低圧スチームおよび低低圧スチームコンデンセートを発生させる。したがって、低圧スチームコンデンセートを大気圧まで減圧する場合と比べて、発生したスチームの温度が高く、これらを加熱源として使用できる用途が多い。また、これらを加熱源として使用するための熱交換器の伝熱面積を小さくできる。
また、低低圧スチームコンデンセートは、大気圧より高い圧力で加熱源として利用することを可能にするので、回収できる熱量が増え、熱回収のための熱交換器の伝熱面積に対しても有利である。
〔プロセス例〕
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されない。図1、2において、「MP STM」は中圧スチームを、「LP STM」は低圧スチームを、「LLP STM」は低低圧スチームを、「MP SC」は中圧スチームコンデンセートを、「LP SC」は低圧スチームコンデンセートを、「LLP SC」は低低圧スチームコンデンセートを、それぞれ意味する。図1において、実線はスチームを、破線はスチームコンデンセートを表す。より厳密には、圧力の高いスチームコンデンセートを減圧すると、スチームとスチームコンデンセートの2相流になるが、ここではこのような2相流も破線で示す。
図1に示すように、ライン1の低圧スチームコンデンセートは、凝縮器Aでプロセス流体によって加熱され(凝縮熱の回収に利用され)、低圧スチームとなる。ライン1の低圧スチームコンデンセートは、高圧分解器で中圧スチームが凝縮した中圧スチームコンデンセートに由来する。高圧分解器からの中圧スチームコンデンセートは、例えば減圧弁(不図示)によって減圧されて低圧スチームと低圧スチームコンデンセートとなり、これらがベッセル(不図示)で気液分離され、低圧スチームコンデンセートが得られる。
凝縮器Aからライン2に抜き出された低圧スチームは、一部がライン3を経て精製装置Bに送られ、加熱源として利用される。ライン2の低圧スチームの別の一部が、ライン4を経て濃縮装置Cに送られ、加熱源として利用される。ライン2の低圧スチームの残部は、これら以外の加熱源として適宜利用できるが、図1には示していない。
精製装置Bおよび濃縮装置Cから、低圧スチームが凝縮した低圧スチームコンデンセートが、それぞれライン5およびライン6に抜き出される。これら低圧スチームコンデンセートは、合流し、ライン7を経て低低圧流体発生装置Dに送られる。
低低圧流体発生装置Dでは、低圧スチームコンデンセートを減圧させて低低圧スチームコンデンセートと低低圧スチームとを発生させ、これらをベッセルで気液分離して、ライン8に低低圧スチームを得、ライン9に低低圧スチームコンデンセートを得る。低低圧スチームは、アンモニア予熱器Eに送られて、原料アンモニアを加熱する。低低圧スチームコンデンセートは、ライン10と11に分岐される。ライン10の低低圧スチームコンデンセートは、アンモニア予熱器Fに送られて原料アンモニアを加熱し、ライン12に低低圧スチームコンデンセートとして抜き出される。原料アンモニアの流れを基準として、アンモニア予熱器Eよりも、アンモニア予熱器Fを上流に配することができる。ライン12の低低圧スチームコンデンセートは、例えば、大気圧下に置かれたスチームコンデンセート保持タンク(不図示)に蓄えられる。ライン11の低低圧スチームコンデンセートは、昇圧されて、凝縮器Aに凝縮工程供給用スチームコンデンセートとして送られる。ただし、ライン11の低低圧スチームコンデンセートは不図示のベッセルに供給され、このベッセルから低低圧スチームコンデンセートが凝縮器Aに送られる。図1においてこのベッセルは凝縮器Aを示すブロックに含まれると理解されたい。また、この昇圧のための昇圧機は図1に示していない。図1においては、この昇圧機は、ライン9もしくは11に設けられていると理解されたい。また、当該昇圧機で昇圧されたスチームコンデンセートは低圧スチームコンデンセートと同等の圧力となっても、温度は昇圧機前後で実質的な変化はなく、低低圧スチームコンデンセートと同程度である。低圧スチームが凝縮して発生した低圧スチームコンデンセートと区別するために、当該昇圧機で昇圧されたスチームコンデンセートを低低圧スチームコンデンセートと表記することとする。例えば、低低圧スチームコンデンセート(ライン11)を、低圧スチームコンデンセート(ライン1)と同じ圧力まで昇圧し、これらのスチームコンデンセート(ライン1および11)を合流させて、凝縮器Aで用いることができる。
図2に示すように、不図示のポンプにより適宜昇圧された原料アンモニアが、ライン101、102、103及びライン104を経て、合成器Hに供給される。原料二酸化炭素がライン105、106を経て合成器Hに供給される。原料アンモニア(ライン101)を、熱交換器(アンモニア予熱器)Fにおいて、低低圧スチームコンデンセートとの熱交換によって加熱する。次いで、加熱した原料アンモニア(ライン102)を、熱交換器(アンモニア予熱器)Eにおいて低低圧スチームとの熱交換によって加熱する。熱交換器Eで低低圧スチームは凝縮して低低圧スチームコンデンセートとなる。その後、加熱した原料アンモニア(ライン103)を、エジェクターIの駆動流体として利用することができる。図示はしないが、ライン103にさらに熱交換器を追加して、低圧スチームとの熱交換によって原料アンモニアをさらに加熱することもできる。
合成器Hから、尿素合成液がライン110を経て、高圧分解器Gに送られる。高圧分解器Gでは、尿素合成液が、中圧スチームによる加熱部(熱交換構造)において加熱される。中圧スチームは、中圧スチームコンデンセートとなって当該加熱部から抜き出される。高圧分解器Gの底部には、ライン105および107を経て二酸化炭素がストリッピングガスとして供給される。
高圧分解器Gから、ライン112を経て、高圧分解出口ガスが凝縮器Aに導入される。また、高圧分解出口ガスが分離された尿素合成液が、ライン111を経て精製装置Bに送られる。
凝縮器Aに導入された高圧分解出口ガスは、ライン120から導入される吸収液(吸収媒体)によって吸収されて凝縮する。得られた凝縮液はライン121を経て、エジェクターIで昇圧され、ライン104から合成器Hに循環される。凝縮しなかったガス(凝縮器出口ガス)は、ライン122から抜き出され、減圧弁Jで減圧される。凝縮器Aには、冷却源として低圧スチームコンデンセートが導入される。低圧スチームコンデンセートが、凝縮器Aの内部流体(プロセス流体)によって加熱されて、低圧スチームが発生する。
精製装置Bは、減圧弁B1、中圧分解器B2、減圧弁B3、および低圧分解器B4を含む。ライン111からの尿素合成液は、減圧弁B1で減圧され、ライン113を経て、中圧分解工程を行う中圧分解器B2に送られる。ライン113から中圧分解器B2に導入された尿素合成液(気液二相流でもよい)は、中圧分解器B2の低圧スチームによる加熱部(熱交換構造)で加熱される。低圧スチームは、低圧スチームコンデンセートとなって当該加熱部から抜き出される。
中圧分解出口ガスがライン132から抜き出される。中圧分解出口ガスが分離された尿素合成液がライン131から抜き出され、減圧弁B3で減圧され、ライン134から、低圧分解工程を行う低圧分解器B4に導入される。なお、カーバメートの分解を促進するために、ライン144から低圧分解器B4に二酸化炭素が供給される。
ライン134から低圧分解器B4に導入された尿素合成液(気液二相流でもよい)は、低圧分解器B4の低圧スチームによる加熱部(熱交換構造)で加熱される。低圧分解出口ガスがライン142から抜き出される。低圧分解出口ガスが分離された尿素合成液がライン141から抜き出され、濃縮装置Cに送られる。
濃縮装置Cは、減圧弁C1、加熱器C2、気液分離器C3、加熱器C4、および気液分離器C5を含む。ライン141からの尿素合成液は減圧弁C1で減圧され、ライン145から、加熱器C2に導入される。この加熱器(特にはその熱交換構造)では、低圧スチームによって尿素合成液が加熱され、低圧スチームコンデンセートが発生する。加熱された尿素合成液は、気液二相流となってライン151から気液分離器C3に導入され、気相がライン153に、液相(さらに尿素が濃縮された尿素合成液)がライン152に抜き出される。
ライン152の尿素合成液は、加熱器C4に導入される。この加熱器(特にはその熱交換構造)では、低圧スチームによって尿素合成液が加熱され、低圧スチームコンデンセートが発生する。加熱された尿素合成液は、気液二相流となってライン161から気液分離器C5に導入され、気相がライン163に、液相(さらに尿素が濃縮された尿素合成液)がライン162に抜き出され、造粒工程に送られる。
凝縮器A、中圧分解器B2および低圧分解器B4から抜き出されるガスに含まれるアンモニア、二酸化炭素および水を回収することができる。また、気液分離器C3および気液分離器C5から抜き出されるガスに含まれる水を回収することができる。このような回収処理においては、ガスを冷却しながら吸収媒体に吸収させることができる。吸収媒体としては、水(尿素、アンモニア、二酸化炭素及びアンモニウムカーバメイトを含んでいてもよい)など、尿素製造方法の分野で公知の吸収媒体を適宜使用できる。
以下、このような処理の例について説明する。図2に示したように、中圧分解出口ガス(ライン132)を、減圧弁Jで減圧された凝縮器出口ガス(ライン123)と混合した混合ガス(ライン133)を得る。この混合ガスを、図3に示すように、中圧吸収器K1において、冷却しながらライン173からの液体中に吸収および凝縮させて、ライン171に回収液を得る。この回収液をポンプP1で昇圧して、ライン120から凝縮器Aに供給する。
低圧分解出口ガス(ライン142)を、低圧吸収器K2において、冷却しながらライン175からの液体中に吸収および凝縮させて、ライン172に回収液を得る。この回収液をポンプP2で昇圧して、ライン173から中圧吸収器K1に吸収媒体として送る。
気液分離器C3から抜き出されたライン153のガスが、熱交換器K3に送られ、気液分離器C5から抜き出されたライン163のガスが、熱交換器K4に送られ、それぞれのガスが各熱交換器で冷却されて凝縮する。凝縮した水(ライン174)をポンプP3で昇圧して、ライン175から低圧吸収器K2に吸収媒体として送る。
吸収器K1およびK2、ならびに熱交換器K3およびK4における冷却のために、冷却水などの適宜の冷却媒体を用いることができる。
MP STM :中圧スチーム
LP STM :低圧スチーム
LLP STM:低低圧スチーム
MP SC :中圧スチームコンデンセート
LP SC :低圧スチームコンデンセート
LLP SC :低低圧スチームコンデンセート
A :凝縮器
B :精製装置
B1、B3、C1、J:減圧弁
B2:中圧分解器
B4:低圧分解器
C :濃縮装置
C2:加熱器
C3:気液分離器
C4:加熱器
C5:気液分離器
D :低低圧流体発生装置
E :熱交換器(アンモニア予熱器)
F :熱交換器(アンモニア予熱器)
G :高圧分解器
H :合成器
I :エジェクター
K1:中圧吸収器
K2:低圧吸収器
K3、K4:熱交換器
P1、P2、P3:ポンプ

Claims (20)

  1. アンモニアと二酸化炭素から尿素を合成し、尿素合成液を生成する合成工程と、
    前記合成工程で生成した尿素合成液を加熱することによって、アンモニウムカーバメイトを分解し、かつアンモニアと二酸化炭素を含む混合ガスを前記尿素合成液から分離する高圧分解工程と、
    前記高圧分解工程で得られる前記混合ガスの少なくとも一部を吸収媒体に吸収させて凝縮させ、この凝縮の際に生じる熱を用いて低圧スチームを発生させる凝縮工程と、
    前記高圧分解工程で処理された後の尿素合成液を、前記高圧分解工程の圧力より低く且つ大気圧より高い圧力において加熱して、気相と液相を生じさせ、この気相を分離することによって、尿素濃度が高められた尿素合成液を得るとともに低圧スチームコンデンセートを生じさせる工程であって、前記高圧分解工程で処理された後の尿素合成液を加熱するための加熱源として、前記凝縮工程で発生させた前記低圧スチームの一部を用いる、精製工程と、
    前記精製工程で処理された後の尿素合成液を、前記精製工程の圧力より低く且つ大気圧もしくは大気圧より低い圧力において加熱して、気相と液相を生じさせ、この気相を分離することによって、尿素濃度がさらに高められた尿素合成液を得るとともに低圧スチームコンデンセートを生じさせる工程であって、前記精製工程で処理された後の尿素合成液を加熱するための加熱源として、前記凝縮工程で発生させた前記低圧スチームの別の一部を用いる、濃縮工程と、
    前記精製工程および前記濃縮工程のうちの一方もしくは両方から得られた低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を、大気圧より高い圧力に減圧することによって、低低圧スチームコンデンセートと低低圧スチームを発生させる低低圧流体発生工程と
    を含む、尿素製造方法。
  2. 前記低低圧スチームコンデンセートおよび低低圧スチームが、3バール以上の圧力を有する、請求項1に記載の尿素製造方法。
  3. 前記低低圧スチームコンデンセートおよび低低圧スチームの圧力と、前記凝縮工程で発生させる低圧スチームの圧力との差が、2バール以上である、請求項1または2に記載の尿素製造方法。
  4. 前記低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を、前記凝縮工程において前記低圧スチームを発生させるためのスチームコンデンセートとして利用するために、昇圧する昇圧工程を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の尿素製造方法。
  5. 前記合成工程、前記高圧分解工程及び前記凝縮工程から選ばれる少なくとも一つの工程に供給される原料アンモニアを、前記低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を加熱源として用いて加熱するアンモニア予熱工程を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の尿素製造方法。
  6. 前記合成工程、前記高圧分解工程及び前記凝縮工程から選ばれる少なくとも一つの工程に供給される原料アンモニアを、前記低低圧スチームの少なくとも一部を加熱源として用いて加熱するアンモニア予熱工程を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の尿素製造方法。
  7. 前記濃縮工程において、前記精製工程で処理された後の尿素合成液を加熱するための加熱源として、前記低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を用いる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の尿素製造方法。
  8. 前記濃縮工程において、前記精製工程で処理された後の尿素合成液を加熱するための加熱源として、前記低低圧スチームの少なくとも一部を用いる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の尿素製造方法。
  9. 前記濃縮工程で処理された尿素合成液から空気を用いて粒状固体尿素を製造する造粒工程を含み、
    前記造粒工程が、
    前記低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を用いて前記空気を加熱する工程、および、
    前記低低圧スチームの少なくとも一部を用いて前記空気を加熱する工程
    のうちの一方もしくは両方を含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の尿素製造方法。
  10. 前記合成工程と前記凝縮工程を単一の圧力容器の中で行う、請求項1〜9のいずれか一項に記載の尿素製造方法。
  11. アンモニアと二酸化炭素から尿素を合成し、尿素合成液を生成するよう構成された合成器と、
    前記合成器で生成した尿素合成液を加熱することによって、アンモニウムカーバメイトを分解し、かつアンモニアと二酸化炭素を含む混合ガスを前記尿素合成液から分離するよう構成された高圧分解器と、
    前記高圧分解器で得られる前記混合ガスの少なくとも一部を吸収媒体に吸収させて凝縮させ、この凝縮の際に生じる熱を用いて低圧スチームを発生させるよう構成された凝縮器と、
    前記高圧分解器で処理された後の尿素合成液を、前記高圧分解器の圧力より低く且つ大気圧より高い圧力において加熱して、気相と液相を生じさせ、この気相を分離することによって、尿素濃度が高められた尿素合成液を得るとともに低圧スチームコンデンセートを生じさせるよう構成された精製装置であって、前記高圧分解器で処理された後の尿素合成液を、前記凝縮器で発生させた前記低圧スチームの一部を用いて加熱する熱交換構造を含む精製装置と、
    前記精製装置で処理された後の尿素合成液を、前記精製装置の圧力より低く且つ大気圧もしくは大気圧より低い圧力において加熱して、気相と液相を生じさせ、この気相を分離することによって、尿素濃度がさらに高められた尿素合成液を得るとともに低圧スチームコンデンセートを生じさせるよう構成された濃縮装置であって、前記精製装置で処理された後の尿素合成液を、前記凝縮装置で発生させた前記低圧スチームの別の一部を用いて加熱する熱交換構造を含む濃縮装置と、
    前記精製装置および前記濃縮装置のうちの一方もしくは両方から得られた低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を、大気圧より高い圧力に減圧することによって、低低圧スチームコンデンセートと低低圧スチームを発生させるよう構成された低低圧流体発生装置と
    を含む、尿素製造装置。
  12. 前記低低圧スチームコンデンセートおよび低低圧スチームが、3バール以上の圧力を有する、請求項11に記載の尿素製造装置。
  13. 前記低低圧スチームコンデンセートおよび低低圧スチームの圧力と、前記凝縮器で発生させる低圧スチームの圧力との差が、2バール以上である、請求項11または12に記載の尿素製造装置。
  14. 前記低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を、前記凝縮器において前記低圧スチームを発生させるためのスチームコンデンセートとして利用するために、昇圧する昇圧機を含む請求項11〜13のいずれか一項に記載の尿素製造装置。
  15. 前記合成器、前記高圧分解器及び前記凝縮器から選ばれる少なくとも一つに供給される原料アンモニアを、前記低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を加熱源として用いて加熱するよう構成されたアンモニア予熱器を含む請求項11〜14のいずれか一項に記載の尿素製造装置。
  16. 前記合成器、前記高圧分解器及び前記凝縮器から選ばれる少なくとも一つに供給される原料アンモニアを、前記低低圧スチームの少なくとも一部を加熱源として用いて加熱するよう構成されたアンモニア予熱器を含む請求項11〜15のいずれか一項に記載の尿素製造装置。
  17. 前記濃縮装置が、前記精製装置で処理された後の尿素合成液を、前記低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を用いて加熱する熱交換構造を含む請求項11〜16のいずれか一項に記載の尿素製造装置。
  18. 前記濃縮装置が、前記精製装置で処理された後の尿素合成液を、前記低低圧スチームの少なくとも一部を用いて加熱する熱交換構造を含む請求項11〜17のいずれか一項に記載の尿素製造装置。
  19. 前記濃縮装置で処理された尿素合成液から空気を用いて粒状固体尿素を製造する造粒装置を含み、
    前記造粒装置が、
    前記低低圧スチームコンデンセートの少なくとも一部を用いて前記空気を加熱する熱交換構造、および、
    前記低低圧スチームの少なくとも一部を用いて前記空気を加熱する熱交換構造
    のうちの一方もしくは両方を含む請求項11〜18のいずれか一項に記載の尿素製造装置。
  20. 前記合成器と前記凝縮器が一体化された単一の圧力容器を含む請求項11〜19のいずれか一項に記載の尿素製造装置。
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