JP2020075263A - 溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属の溶接部の靱性を確保する。【解決手段】2つの電極を用いて溶接を行うサブマージアーク溶接の溶接方法であって、前記2つの電極は、同一方向に移動されると共に、一方の電極が他方に対して進行方向に対して先行する先行電極であり、他方の電極が前記先行電極よりも後行する後行電極であり、前記後行電極は、前記先行電極の軌跡に沿うと共に、前記先行電極に対してテンパー効果が発生する距離をあけて移動される。【選択図】図1

Description

本発明は、溶接方法に関するものである。
例えば、特許文献1には、タンデムサブマージアーク溶接における溶接方法が開示されている。このようなタンデムサブマージアーク溶接は、先行する先行極と、先行極の軌跡に沿って移動する後行極とをフラックスが散布された対象金属部材上で移動させることで、対象金属部材を溶接する手法である。
特開2016−22504号公報
このようなタンデムサブマージアーク溶接は、入熱量が大きく高効率であるため、大型の部材の溶接等に用いられる。しかしながら、部材における溶接部の入熱量が大きいため、溶接部における組織の靱性が低下する課題がある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、金属の溶接部の靱性を確保することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、2つの電極を用いて溶接を行うサブマージアーク溶接の溶接方法であって、前記2つの電極は、同一方向に移動されると共に、一方の電極が他方に対して進行方向に対して先行する先行電極であり、他方の電極が前記先行電極よりも後行する後行電極であり、前記後行電極は、前記先行電極の軌跡に沿うと共に、前記先行電極に対してテンパー効果が発生する距離をあけて移動される、という構成を採用する。
第2の手段として、上記第1の手段において、前記先行電極と前記後行電極とは、独立する溶融プールを形成することを特徴とする、という構成を採用する。
第3の手段として、上記第1または第2の手段において、前記先行電極及び前記後行電極は、それぞれ2本のワイヤが設けられ、前記先行電極に設けられる2本のワイヤの配列方向と、前記後行電極に設けられる2本のワイヤの配列方向とが、互いに略平行とされる、という構成を採用する。
第4の手段として、上記第1〜3のいずれかの手段において、前記先行電極と前記後行電極との電極間距離は、前記先行電極により生成されたスラグが凝固しない範囲である、という構成を採用する。
本発明によれば、金属の溶接部において、テンパー効果を生じさせることにより、溶接部の組織内の細粒域の体積が増加することとなる。すなわち、テンパー処理と同様の効果(テンパー効果)を得ることが可能であり、従来のサブマージアーク溶接と比較して、溶接部の靱性を確保することができる。
本発明の一実施形態に係る溶接方法を示す模式図である。 電極間距離を変えてHAZ幅及び冷却速度をシミュレーションした結果を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る溶接方法の変形例を示す模式図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る溶接方法の一実施形態について説明する。
まず、本実施形態の溶接方法が適用される溶接装置について説明する。
本実施形態において用いる溶接装置は、先行電極1と、後行電極2とを有する2電極式であり、かつ、先行電極1に2本の先行ワイヤ3a、3bが設けられ、後行電極2に2本の後行ワイヤ4a、4bが設けられた、所謂タンデムツイン型のサブマージアーク溶接装置である。
また、本実施形態においては、先行ワイヤ3a、3b及び後行ワイヤ4a、4bは、それぞれ溶接方向に沿って配置されることで、溶接線上に一列に並んだ状態とされる。先行ワイヤ3a、3b及び後行ワイヤ4a、4bは、それぞれ2.4mm程度の細径ワイヤである。また、溶接装置は、不図示の電力供給源より給電されている。
[第1実施例]
続いて、本実施形態に係る溶接方法について説明する。
まず、先行ワイヤ3a、3bは、被溶接材間の溶接線に沿って移動しつつ、溶接する。また、後行ワイヤ4a、4bは、先行ワイヤ3a、3bに対して所定の電極間距離を開けて、上記溶接線(先行ワイヤの軌跡)に沿って移動されつつ、対象金属部材を溶接する。具体的には、先行ワイヤ3a、3bと後行ワイヤ4a、4bとの電極間距離は、先行ワイヤ3a、3bにより形成された溶融プールと後行ワイヤ4a、4bにより形成される溶融プールとが一体とならずに別個に形成される程度とされる。すなわち、後行ワイヤ4a、4bは、先行ワイヤ3a、3bから所定の電極間距離をあけて移動される。また、上記電極間距離は、先行ワイヤ3a、3bにより溶融されたフラックスのスラグが凝固するよりも前に後行ワイヤ4a、4bが通過するように設定される。
例えば、本実施形態において、溶接施工要領書に基づいて、先行電極1及び後行電極2は、電流が500〜700A、電圧が30〜40Vに設定される。また、溶接速度は、50〜80cm/分に設定される。そして、このような条件下において、先行ワイヤ3a、3bと後行ワイヤ4a、4bとの電極間距離(テンパー効果が発生する距離)は、約40〜50mmに設定される。
なお、以下におけるテンパー効果とは、一度加熱された鋼材に再入熱されることで、鋼材内の内部組織の細粒域の体積比率が上昇することを示す。なお、テンパー効果は、鋼材において適切なタイミングで再入熱された場合にのみ発生する。したがって、溶接作業においてテンパー効果を発生させるためには、2つの電極のそれぞれによって金属部材に発生される熱影響領域(HAZ)を制御する必要がある。すなわち、電極間距離を制御することにより、金属部材においてテンパー効果を発生させることができる。
次に、このような本実施形態に係る溶接方法における電極間距離の算出方法について、図2を参照して説明する。
図2には、一例として電流700A、電圧34V、溶接速度60cm/分、熱効率0.9の条件下において電極間距離を変えてHAZ幅及び冷却速度をシミュレーションした結果を示している。
図2のグラフに示すように、極間距離が大きくなるにつれて、HAZ幅が大きくなる。また、冷却速度は、電極間距離の影響が少ない。また、電極間距離が50mm以上となると、後行ワイヤ4a、4bの到達前にスラグが凝固する。したがって、本条件下におけるテンパー効果を生じさせるための適切な電極間距離は、45mmと推定される。
なお、電流条件、電圧条件、溶接速度等を変更することで、HAZ幅や、スラグが凝固する条件が異なる。したがって、同様のシミュレーションを行うことで、適切な電極間距離を適宜算出する。
このような本実施形態の溶接方法によれば、先行ワイヤ3a、3bによって金属が溶融され、内部組織において粗粒域と細粒域とが表層部に層状に形成される。さらに、後行ワイヤ4a、4bにより溶融した金属が再加熱されることで、粗粒域と細粒域とがさらに表層に層状に形成される。これにより、金属の溶接部において、細粒域の体積比率が上昇することとなる。すなわち、本実施形態によれば、テンパー効果が得られる距離とすることで、従来のサブマージアーク溶接と比較して、溶接部の靱性を確保することができる。
また、先行ワイヤ3a、3bと、後行ワイヤ4a、4bとが独立した溶融プールを形成することから、先行ワイヤ3a、3bと後行ワイヤ4a、4bとの距離を、テンパー効果を得るために適切な距離とすることが可能である。したがって、従来のサブマージアーク溶接と比較して、溶接部の靱性を確保することができる。
下表1は、ツイン型の溶接装置とタンデムツイン型の溶接装置とにおける溶接結果を比較した表である。
タンデムツイン型の溶接装置を用いることにより、タンデム型の溶接装置と比較してビード幅を広くとることが可能であり、溶接ビード中央を狙って溶接することが容易である。また、表1に示すように、タンデムツイン型の溶接装置を用いることで、シャルピ吸収エネルギを増加させ、細粒域をより増加させることができる。したがって、タンデムツイン型の溶接装置を用いることで、溶接部の靱性をより向上させることができる。
Figure 2020075263
また、先行ワイヤ3a、3b及び後行ワイヤ4a、4bに細径ワイヤを採用することにより、入熱量を従来よりも減少させることができ、熱による溶接部の靱性の低下を防止できる。
また、溶接施工要領書に基づいて、電流が500Aから700Aの範囲であり、電圧が30Vから40Vの範囲であり、溶接速度が50cm/minから80cm/minの範囲であることにより、テンパー効果が生じる適切な速度、出力にて先行ワイヤ3a、3b及び後行ワイヤ4a、4bを移動させることが可能である。
また、先行ワイヤ3a、3bと後行ワイヤ4a、4bとの電極間距離が、先行ワイヤ3a、3bにより生成されたスラグが凝固しない範囲とすることにより、後行ワイヤ4a、4bが先行ワイヤ3a、3bから離れ過ぎないため、テンパー効果とタンデムツイン型の溶接としての効果とを得ることが可能である。
[第2実施例]
続いて、本実施形態に係る溶接方法の変形例を第2実施例として説明する。
本実施形態においては、図3に示すように、先行ワイヤ3a、3b及び後行ワイヤ4a、4bは、溶接方向に対して直交するように配列される。すなわち、先行ワイヤ3a、3b及び後行ワイヤ4a、4bの配列方向は、互いに略平行かつ溶接方向に対して直交して設けられる。なお、先行ワイヤ3a、3b及び後行ワイヤ4a、4bの配列方向は、互いのなす角が15°程度まで傾けてもよい。すなわち、先行ワイヤ3a、3bに対して、後行ワイヤ4a、4bが15°程度まで傾いていてもよい。
このように先行ワイヤ3a、3b及び後行ワイヤ4a、4bを配置することにより、溶接ビードの幅を広くすると共に、溶接層の厚さを薄くすることが可能であり、テンパー効果を高めることが可能である。したがって、溶接時に金属に対する入熱が過大となることを防止し、金属の靱性を確保することができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
上記第1実施例及び第2実施例においては、タンデムツイン型の溶接装置に本発明に係る溶接方法を適用したが、本発明はこれに限定されない。ツイン型の溶接装置においても、本発明を適用することが可能である。
また、タンデムツイン型の溶接装置において、先行ワイヤ及び後行ワイヤにおけるワイヤの本数は、2本に限定されるものではなく、3本以上としてもよい。各電極に対して先行ワイヤ及び後行ワイヤがそれぞれ1列に設けられている。このような構成の場合、先行ワイヤ及び後行ワイヤは、溶接方向に対して直交するように設けられることで、溶接ビードの幅をより広くすることが可能である。
また、先行ワイヤ3a、3b及び後行ワイヤ4a、4bの配列方向は、溶接方向に対して、直交または平行とならなくともよい。
また、先行ワイヤ3a、3b及び後行ワイヤ4a、4bの配列方向をそれぞれ溶接方向に沿う方向とし、さらに、先行ワイヤ3a、3b及び後行ワイヤ4a、4bを振動させる(オシレート溶接)ことも可能である。これにより、配列方向がそれぞれ溶接方向に沿う方向であっても、溶接ビードの幅を広くすると共に、溶接層の厚さを薄くすることが可能であり、テンパー効果をより高めることが可能となる。
1 先行電極
2 後行電極
3a 先行ワイヤ
3b 先行ワイヤ
4a 後行ワイヤ
4b 後行ワイヤ

Claims (4)

  1. 2つの電極を用いて溶接を行うサブマージアーク溶接の溶接方法であって、
    前記2つの電極は、同一方向に移動されると共に、一方の電極が他方に対して進行方向に対して先行する先行電極であり、他方の電極が前記先行電極よりも後行する後行電極であり、
    前記後行電極は、前記先行電極の軌跡に沿うと共に、前記先行電極に対してテンパー効果が発生する距離をあけて移動されることを特徴とする溶接方法。
  2. 前記先行電極と前記後行電極とは、独立する溶融プールを形成することを特徴とする請求項1記載の溶接方法。
  3. 前記先行電極及び前記後行電極は、それぞれ2本のワイヤが設けられ、
    前記先行電極に設けられる2本のワイヤの配列方向と、前記後行電極に設けられる2本のワイヤの配列方向とが、互いに略平行とされることを特徴とする請求項1または2記載の溶接方法。
  4. 前記先行電極と前記後行電極との電極間距離は、前記先行電極により生成されたスラグが凝固しない範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶接方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023111720A1 (en) * 2021-12-13 2023-06-22 Esab Ab Dual twin-saw wire cladding

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