JP2020075211A - 両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤、及び当該処理剤の製造方法 - Google Patents

両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤、及び当該処理剤の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】除去効率がより高い両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤を提供する。【解決手段】窒素原子含有複素環式化合物が担持された活性炭を有して成り、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤。【選択図】図3

Description

本発明は、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤に関すると共に、当該処理剤の製造方法にも関するものである。より詳細には、本発明は、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤に関すると共に、かかる処理剤を製造する方法にも関するものである。
アルミニウム中に不純物、特にアルミニウムと共晶を生成するFe、Si、Cu等の不純物が含まれている場合、これらの不純物を除去して高純度のアルミニウムを得るためには、このアルミニウムを溶融し、これを冷却して凝固させる際の初晶アルミニウムを選択的に取り出すことが効果的であることが知られている。
従来から上記原理を利用した種々のアルミニウムの精製法が提案されている。例えば、特許文献1には、炉体に収容された溶融アルミニウムと、溶融アルミニウム中に浸漬された冷却体の外周部との相対速度が1600〜8000mm/secとなるように冷却体を回転させることによって、凝固界面近傍の不純物の濃縮層を薄くし、精製アルミニウムの純度を高くすることが提案されている。
しかしながら、上記従来技術においては、得られるアルミニウムの不純物を十分に除去できておらず、また操業上の不具合もあった。 即ち、特許文献1に記載されたような方法では、冷却体の回転に伴って溶融アルミニウムも同方向に流れるために、不純物濃縮層を薄くするに限界がある。また、高い精製効率を得るために、冷却体の回転速度を早くしすぎると、冷却体に成長した精製アルミニウムが剥がれたり、溶融アルミニウムの跳ねや飛びも起こりやすくなるという問題があった。
さらに、高純度アルミニウムの市場として近年需要が増大してきており、この品質要求を確実に満たすためには、3層電解精製法、偏析法による二次精練工程を経てアルミニウム地金の純度を向上させている。しかし、二次精練工程を必要とするため、製造コストが高くなり、生産効率も低下する。そのようななかで、特許文献2には、ボーキサイト等のアルミナ含有鉱石からアルカリ抽出され、高温焼成工程を経て、粉体として得られたアルミナを、酸洗浄処理でSi分を低下させた後に、主原料としてホールエル式電解製錬炉に投入することを特徴とする高純度アルミニウム一次地金の製造法が記載されている。
しかしながら、特許文献2に記載の方法でも、極微量に含まれるFe、Si、Cu等の不純物の除去が不十分であり、さらに、アルミニウム中に含まれるFe、Si、Cu等の不純物を除去することのできる手法の確立が望まれている。
特公昭61−3385号公報 特許第3758501号公報
本願発明者は、従前のアルミニウム(例えば、水溶液など)に含まれるFe、Si、Cu等の不純物の除去する手法には、克服すべき課題が依然あることに気付き、そのための対策を取る必要性を見出した。具体的には以下の課題があることを本願発明者が見出した。
アルミニウム中に含まれるFe、Si、Cu等の不純物の一般的な処理として、3層電解精製法、偏析法による二次精練工程を経て、Fe、Si、Cu等の不純物を除去する方法があるが、当該除去方法ではアルミニウム中に含まれる微量のFe、Si、Cu等の不純物を除去することができない点に鑑みた。具体的には、従来の不純物の除去方法に関しては、特殊な装置や工程を経る必要があり、作業効率の点やFe、Si、Cu等の不純物の除去率の点で好適であるといえない場合があることを見出した。
本発明はかかる事情に鑑みて試されたものである。即ち、本発明の主たる目的は、アルミニウムなどの両性金属を含む水溶液中(以下、両性金属水溶液とも記載するが同義である)に含まれるFe、Si、Cu等の不純物の除去能力を有した窒素原子含有複素環式化合物を活性炭の微細孔表面上に担持することで、アルミニウムなどの両性金属水溶液に含まれるFe、Si、Cu等の不純物を容易で除去効率(特に処理剤の単位重量当たりの除去効率)に優れる処理剤を提供することである。
本願発明者は、従来技術の延長線上で対応するのではなく、新たな方向で対処することによって上記課題の解決を試みた。その結果、上記主たる目的が達成された両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤、及びその製造方法の発明に至った。
本発明では、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤であって、活性炭に窒素原子含有複素環式化合物が担持していることを特徴とする、処理剤が提供される。
また、本発明では、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤の製造方法も提供される。かかる本発明の製造方法は、窒素原子含有複素環式化合物と溶剤と活性炭とを接触させ、活性炭に窒素原子含有複素環式化合物を担持させる工程(接触工程)を含んで成ることを特徴とする。
本発明の処理剤は、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属に対する除去効率、特に処理剤の単位重量当りの除去効率がより好適となっている。また、アルミニウムなどの両性金属水溶液に含まれる微量(数十ppbから数百ppm)の第一遷移金属を効率的に除去する際に好適となっている。
活性炭の細孔を模式的に示した断面図である。 本発明の製造方法の技術思想を表した模式図である。 本発明の1つの例示として、活性炭に担持された窒素原子含有複素環式化合物の第一遷移金属除去機構を模式的に示した図
以下、本発明に係る両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤、及びその製造方法を詳細に説明する。必要に応じて図面を参照して説明を行うものの、図示する内容は、本発明の理解のために模式的かつ例示的に示したにすぎず、外観や寸法比等は実物と異なり得る。
(本発明の両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤)
本発明の両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤は、窒素原子含有複素環式化合物が担持された活性炭から構成されている。本発明に係る両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤は、液相系に使用するものである。
本明細書で説明される「両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤」とは、広義には、第一遷移金属の除去又は低減が求められる両性金属水溶液と共に使用され、かかる両性金属水溶液含まれる第一遷移金属をその両性金属水溶液から除去処理又は低減処理するための処理剤のことを指している。狭義には、「両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤」は、第一遷移金属の除去又は低減が求められる両性金属水溶液と接触させることで、その両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を当該溶液中から除去又は低減できる固形状処理剤を意味している。
本発明の両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤は、活性炭に担持された窒素原子含有複素環式化合物を少なくとも有する。換言すれば、本発明の好適な処理剤では、ベース材となる活性炭に対して「窒素原子含有複素環式化合物」が固着されている。ここでいう「固着」とは、活性炭と「窒素原子含有複素環式化合物」との間の相互の親和性等に好ましくは起因して「窒素原子含有複素環式化合物」が活性炭に存在していると考えられ得る態様を実質的に意味している。よって、本明細書でいう「担持」および「固着」といった用語は、活性炭の外表面および/または細孔の近傍に窒素原子含有複素環式化合物が存在している態様を少なくとも包含しており、「窒素原子含有複素環式化合物」が活性炭の外表面および/または細孔に直接取り付けられている態様のみを必ずしも意味するものではない。また、本発明における「担持」および「固着」は、活性炭の表面および/または細孔の少なくとも一部に窒素原子含有複素環式化合物、好ましくは「窒素原子含有複素環式化合物」が存在していればよく、「窒素原子含有複素環式化合物」が表面および細孔の全体にわたって必ずしも存在していなくてもよい。但し、好ましい態様では、活性炭の外表面および細孔内の全体に及んで「窒素原子含有複素環式化合物」が存在し、かかる化合物が活性炭に特に偏在なく担持されている。
「窒素原子含有複素環式化合物」は、N原子を含む複素環式化合物である。より具体的には、「窒素原子含有複素環式化合物」は、1個以上のN原子を含む複素環式化合物を指している。本発明の処理剤につき、そのベース材となる活性炭を定性分析すれば、窒素原子含有複素環式化合物の存在を同定できることを意味している。あくまでも例示であるが、本発明の金属処理剤を製造する際に用いる溶液中のUVスペクトルを測定することを通じて、活性炭へのN原子を含む複素環式化合物の担持を間接的に確認できる。
本発明の処理剤では、活性炭のベース材に窒素原子含有複素環式化合物が少なくとも担持されている。換言すれば、活性炭上に存在し得る窒素原子含有複素環式化合物としては、ジアザビシクロノネン類、イミダゾピリジン類、トリアゾール類、ピリジン類、ジピリジン類、テルピリジン類、フェナントロリン類、キノリン類、イソキノリン類、アミジン類及びグアニジン類などを例示することができる。また、複素環は5員環または6員環であってもよく、より具体的には2個以上、好ましくは2個又は3個の窒素原子を含有する6員複素環であってもよい。5員環式化合物としては、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、テルラゾール、イソテルラゾール、セレナゾール、イソセレナゾール、チオゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、フラザン、トリアゾールなどを例示することができる。また、6員環式化合物としては、ピリジン、ピリミジン、ピペリジン、ピラジン、ピペラジン、ピリダジン、セレノモルホリン、モルホリンなどを例示することができる。中でも、ピリジン類、ジピリジン類、テルピリジン類、フェナントロリン類及びキノリン類が好ましい。
より具体的な窒素原子含有複素環式化合物としては、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン(テトラヒドロピロール)、ピロリン(例えば、3−ピロリン、2,5−ジヒドロピロール)、2H−ピロール又は3H−ピロール(イソピロール、イソアゾール)、ピペリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、アゼピン、イミダゾリジン、ピラゾリジン(ジアゾリジン)、イミダゾリン、ピラゾリン(ジヒドロピラゾール)、ピペラジン、テトラヒドロオキサゾール、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、モルホリン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジン、オキサジン、チアゾリン、チアゾリジン、チオモルホリン、オキサジアジン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラゾリジン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアジアゾール、チアゾリル、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、キノリン、イソキノリン、オキサジアゾール、フェナントロリン及び2,2’−ビピリジルを例示することができる。中でも、1,10−フェナントロリン、4,7−ジフェニル-1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、4,7−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリンが好ましい。
ある好適な態様では、窒素原子含有複素環式化合物が、ピリジン類、ジピリジン類、テルピリジン類、フェナントロリン類、キノリン類から選択される化合物である。つまり、ベースの有機多孔質材となる活性炭に担持された「窒素原子含有複素環式化合物」が、ピリジン類、ジピリジン類、テルピリジン類、フェナントロリン類、キノリン類から成る群から選択される化合物である。このような窒素原子含有複素環式化合物が活性炭に含まれており、特に窒素原子含有複素環式化合物が活性炭担持の構成元素となっていると、除去または低減の対象となる両性金属水溶液含まれた第一遷移金属を除去し易くなる。
上記窒素原子含有複素環式化合物が、例えばフェナントロリン類である場合、本発明の処理剤は、少なくともフェナントロリン類が活性炭に担持されており、好ましくは「フェナントロリン類」が担持された活性炭から少なくとも構成されている。
本発明の処理剤では、被担持材として活性炭が用いられている。つまり、本発明の処理剤は、処理剤の大部分(処理剤の見掛け体積の大部分)を成すベース材として有機炭素材を含んで成る。
活性炭は、細孔(特に微細孔)を有する有機多孔質体である。それゆえ、本発明では好ましくは「窒素原子含有複素環式化合物」と「有機多孔質体」とから組み合わされたハイブリッド型の処理剤(両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤)が供されている。
本発明に係る処理剤の活性炭は、細孔を備えており、かかる細孔が、いわゆるミクロ孔(またはマイクロ孔)、メソ孔およびマクロ孔の少なくとも1つの範疇に入るものであってよい。あくまでも例示にすぎないが、本発明において活性炭の多孔質体を構成する孔の直径は、0.01nm〜500nmの範囲あるいは0.1nm〜250nmもしくは0.1nm〜50nmの範囲であってよい。
本発明において活性炭の形態は、種々の形態であってよく、例えば粉末状、粒状、繊維状および/または柱形状(例えば円柱状)等であってよい。活性炭は、処理剤のベース材に相当するので、処理剤の全体形態を造っている。よって、本発明の処理剤もまた、好ましくは粉末状、粒状、繊維状、柱形状(例えば円柱状)等の形態を有する。
本発明に係る処理剤の活性炭の種類は、上述の細孔が供されるものであれば特に限定されるものでなく、例えばいわゆる薬品賦活またはガス賦活の活性炭であってよい。活性炭自体の原料も、最終的に活性炭として上述の細孔が供されるものであれば特に限定されるものでなく、木炭、ヤシ殻炭、石炭(例えば亜炭、褐炭、瀝青炭および/または無煙炭等)、オガ屑、木材チップ、草炭(例えばビート)、石炭ピッチならびに石油ピッチから成る群から選択される原料であってよい(なお、繊維状活性炭については、レーヨン、アクリロニトリルおよび/またはフェノールが原料となっていてもよい)。
ある好適な態様の処理剤では、窒素原子含有複素環式化合物が活性炭の細孔に少なくとも存在している。つまり、好ましくは活性炭自体の表面積増大に寄与する細孔内に「窒素原子含有複素環式化合物」が少なくとも設けられている。“少なくとも”ゆえ、細孔内のみならず、その外側となる活性炭の外表面に対して「窒素原子含有複素環式化合物」が存在していてよい。
好ましくは、本発明の処理剤では、活性炭10のミクロ孔12、メソ孔14およびマクロ孔16の少なくとも1つに「窒素原子含有複素環式化合物」が存在している(図1参照)。より好ましくは、活性炭10の少なくともミクロ孔12およびメソ孔14の双方、少なくともメソ孔14およびマクロ孔16の双方、または、少なくともミクロ孔12およびマクロ孔16の双方に窒素原子含有複素環式化合物が存在している。更に好ましくは、活性炭10のミクロ孔12、メソ孔14およびマクロ孔16の全てに窒素原子含有複素環式化合物が存在している。本明細書において「ミクロ孔」、「メソ孔」および「マクロ孔」といった用語は、国際純正応用化学連合:IUPAC(International Union of Pure and Applied Chemistry)の分類に従ったものを意味している。より具体的には、本発明において「ミクロ孔」は細孔サイズが2nm以下の細孔を意味し、「メソ孔」は細孔サイズが2nm(2nm含まず)〜50nm(50nm含まず)の細孔を意味し、また、「マクロ孔」は細孔サイズが50nm以上の細孔を意味している。なお、かかる細孔サイズは、ガス吸着法又は水銀圧入法で測定されるサイズを指しており、特にマクロ孔については水銀圧入法で測定される細孔サイズを意味し、メソ孔およびミクロ孔はガス吸着法で測定される細孔サイズを意味している。
特に活性炭の細孔の内部(すなわち、ミクロ孔、メソ孔およびマクロ孔の少なくとも1つ)にまで至るように「窒素原子含有複素環式化合物」が存在することによって、より多くの「窒素原子含有複素環式化合物」が担持された活性炭がもたらされ得る。これは、単位重量当りでより多くの窒素原子含有複素環式化合物が含まれた処理剤となることを意味している。後述するように、活性炭に担持された窒素原子含有複素環式化合物自体は、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属に対して親和性が高く、第一遷移金属を処理剤に結合又は引き寄せる等の作用で両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去または減少させるのに資する。よって、単位重量当りでより多くの「窒素原子含有複素環式化合物」を含んだ処理剤となっていることは、処理剤の単位重量でより多くの第一遷移金属を除去または低減できることを意味している。したがって、本発明の処理剤は、より向上した除去効率(処理剤の単位重量当りで捉えた場合の除去効率)を有し得る。
換言すれば、好適な本発明の処理剤では、“窒素原子含有複素環式化合物”が活性炭ベース材に担持されている。“窒素原子含有複素環式化合物”を備えた処理剤の場合、除去または低減が求められる両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属成分がより除去・低減されやすくなる。特に、活性炭に担持されている窒素原子含有複素環式化合物、より具体的には、フェナントロリンの場合、両性金属水溶液からより効率的に第一遷移金属を除去または低減され易くなる。特定の理論に拘束されるわけではないが、HSAB則及びπ逆供与作用により、第一遷移金属、特にFe、Co、Ni、Cuはフェナントロリンと選択的かつ強固な錯結合をし、活性炭表面上にフェナントロリンが担持されたまま、フェナントロリン錯体が生成するためと考えられる。
本発明に係る処理剤は、特に両性金属水溶液用の処理剤である。つまり、本発明の処理剤は、両性金属水溶液に用いる処理剤であって、その両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去または低減するために用いる処理剤である。
本発明にかかる処理剤は両性金属水溶液に用いることができる。ここで、両性金属水溶液とは、両性金属であるアルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)、スズ(Sn)のいずれかの両性金属成分を含む水溶液を意味し、水溶液中における両性金属成分の濃度や状態(イオン、塩など)は問わない。中でも、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)を含む水溶液が好ましく、アルミニウム(Al)を含む水溶液がより好ましい。水溶液中の両性金属の濃度としては、1〜50重量%であり、3〜30重量%が好ましい。
本発明の処理剤を用いることのできる両性金属水溶液として、アルミニウムを含む水溶液を例示することができる。より具体的には、ボーキサイト等のアルミナ含有鉱石からのアルカリ抽出液、または、アルミン酸塩をアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)の水溶液に溶解した水溶液などを例示することができる。なお、水酸化物のアルカリ水溶液中では、両性金属は水酸化金属の状態となっている。具体的には、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化スズ、水酸化鉛である。ただし、水酸化物のアルカリ水溶液中において、全ての両性金属が水酸化金属の形状となっていることを意味するものではない。
本発明は、好適には窒素原子含有複素環式化合物と活性炭有機物とから構成された両性金属水溶液用の処理剤といった点で特徴を有する。つまり、当業者の一般認識からすると相互の接合・固定化等の点で互いに相性が良くないものと考えられていた窒素原子含有複素環式化合物および活性炭有機物から構成されており、かかるユニークな構成が本発明の“両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤”を成している。
本発明の処理剤は、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤となっている。このような処理剤では、活性炭に担持された「窒素原子含有複素環式化合物」は両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属に対して活性ポイントを有するように効果的に働くことになり得、かかる活性ポイントまたはその近傍に第一遷移金属を結合させる又は引き寄せておく作用がより効果的に奏され得る。
本発明の処理剤は、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属の除去に用いるものである。両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属であれば特に制限なく除去することが可能である。両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属としては、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、Cr(クロム)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)を例示することができる。本発明の処理剤は、中でも、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)を好適に除去することができ、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、をより好適に除去することができる。
処理に用いることのできる両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属の濃度は特に制限されないが、0.01から100ppmの範囲であれば問題除去することができ、0.01から10ppmの範囲であることが好ましい。なお、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属の濃度は、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属のいずれか1種類の金属濃度の範囲を意味する。即ち、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を好適に除去することのできる濃度範囲を表すものである。また、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属の濃度、並びに、本発明の処理剤で第一遷移金属を除去した両性金属水溶液に含まれる金属の濃度は、一般的な測定方法で測定することができる。例えば、滴定法やICP発光分光分析法等を例示することができる。
(本発明の両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤の製造方法)
本発明の製造方法は、上述の処理剤を得るための方法である。かかる製造方法は、複数の原料を好適に組み合わせて用いることを特徴とする。
具体的には、本発明の製造方法は、窒素原子含有複素環式化合物と溶剤と活性炭とを互いに接触させ、活性炭に窒素原子含有複素環式化合物を担持させる工程(接触工程)を含んで成る、活性炭に窒素原子含有複素環式化合物が担持していることを特徴とするものである。
かかる製造方法においては、窒素原子含有複素環式化合物と溶剤と活性炭とを接触させることを通じて、窒素原子含有複素環式化合物を活性炭に担持させるといった特徴を有する。
接触工程
本発明の製造方法における接触工程では、窒素原子含有複素環式化合物と溶剤と活性炭とを接触させ、活性炭に窒素原子含有複素環式化合物を担持させる。なお、接触工程において、窒素原子含有複素環式化合物と溶剤と活性炭を接触させる方法は、一般的に用いられる方法であれば、特に制限なく用いることができる。
接触工程で用いる溶剤は、水、エーテル類、アルコール類、ケトン類、酢酸エステル類、アミド類、ニトリル類およびハロゲン化炭化水素類からなるから成る群から選択される溶剤であってよく、水、ニトリル類、アルコール類、ケトン類からなる群より選択される溶剤が好ましい。すなわち、単体溶剤として溶剤を用いることのみならず、それら媒体の種々の組合せから成る混合溶剤として溶剤を用いてもよい。
ある好適な態様では、活性炭の細孔内に窒素原子含有複素環式化合物をより効率的および/またはより多く担持させることができる点で、例えば、溶剤が二塩化エチレン、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、n−プロパノール、クロロホルム、エタノール、酢酸エチル、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、メタノール、アセトニトリル、酢酸、ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、ジメチルスルホキシドおよび水からなる群より選択される少なくとも1種であってよい。
好ましい溶剤として、水、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジオキサン、アセトン、メタノールおよびアセトニトリルからなる群より選択される少なくとも1種であってよい。また、より好ましいものとして、水、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジオキサン、アセトン、メタノールおよびアセトニトリルからなる群より選択される少なくとも1種であってよい。更に好ましいものとして、水、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジオキサン、アセトンおよびメタノールからなる群より選択される少なくとも1種であってよい。
本発明の製造方法で用いる窒素原子含有複素環式化合物は、ピリジン類、ジピリジン類、テルピリジン類、フェナントロリン類及びキノリン類から選択される化合物を例示することができる。中でも、ピリジン類、キノリン類、フェナントロリン類が好ましく、フェナントロリン類がより好ましい。
本発明の製造方法では、窒素原子含有複素環式化合物と溶剤と活性炭とを互いに接触させることになる。これにより、窒素原子含有複素環式化合物が担持された活性炭を得ることができる。用いられる窒素原子含有複素環式化合物としては、例えば、フェナントロリン類またはそれらの組合せ等であってよい。窒素原子含有複素環式化合物が、フェナントロリン類である場合、フェナントロリン類と溶剤と活性炭とを互いに接触させることになる。これにより、フェナントロリン類が担持された活性炭を得ることができる。用いられるフェナントロリン類としては、例示にすぎないが1,10−フェナントロリン、4,7−ジフェニル-1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、4,7−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリンまたはそれらの組合せ等であってよい。
本発明の製造方法で用いる活性炭は、例えば粉末状、粒状、繊維状および/または柱形状(例えば円柱状)等であってよい。活性炭の種類は、細孔を備えるものであれば特に限定されるものでなく、例えばいわゆる薬品賦活またはガス賦活の活性炭であってよい。活性炭の由来となる原料も、特に限定されるものでなく、木炭、ヤシ殻炭、石炭(例えば亜炭、褐炭、瀝青炭および/または無煙炭等)、オガ屑、木材チップ、草炭(例えばビート)、石炭ピッチならびに石油ピッチから成る群から選択される原料であってよい(なお、繊維状の活性炭については、レーヨン、アクリロニトリルおよび/またはフェノールが原料となっていてもよい)。
好ましくは、本発明の製造方法で用いる活性炭10は、ミクロ孔12、メソ孔14およびマクロ孔16の少なくとも1つの細孔を含んでいる(図1参照)。このような活性炭をおよび「窒素原子含有複素環式化合物」と共に用いると、活性炭表面への担持化に加えて又はそれに代えて、活性炭の少なくともミクロ孔12およびメソ孔14の双方、少なくともメソ孔14およびマクロ孔16の双方、または、少なくともミクロ孔12およびマクロ孔16の双方に窒素原子含有複素環式化合物を担持化させることができる。より好ましくは、活性炭10のミクロ孔12、メソ孔14およびマクロ孔16の全てに窒素原子含有複素環式化合物を担持化できる。ここでいう「ミクロ孔」、「メソ孔」および「マクロ孔」といった用語は、上述したように国際純正応用化学連合(IUPAC)の分類に従ったものである。より具体的には、本発明の製造方法で用いる活性炭における「ミクロ孔」は細孔サイズ(特にガス吸着法で測定されるサイズ)が2nm以下の細孔を意味し、「メソ孔」は細孔サイズ(特にガス吸着法で測定されるサイズ)が2nm(2nm含まず)〜50nm(50nm含まず)の細孔を意味し、また、「マクロ孔」は細孔サイズ(特に水銀圧入法で測定されるサイズ)が50nm以上の細孔を意味している。
本発明のおける接触工程における窒素原子含有複素環式化合物と溶剤と活性炭の接触温度は適宜調整すればよく、例えば、0℃〜100℃の範囲であり、室温(25℃)〜60℃の範囲が好ましい。また、窒素原子含有複素環式化合物と溶剤と活性炭の接触時間は1分から数時間の範囲であればよく、10分〜4時間程度が好ましい。
本発明の製造方法は、種々の態様で具現化することができる。例えば、接触工程の後に得られる活性炭を乾燥処理に付してよい。つまり、接触工程で得られた活性炭を乾燥に付してよい。これにより、活性炭に付着した余分な溶剤等を気化除去させることができる。例えば、接触工程の後の活性炭を大気圧下で40〜200℃程度の温度の熱処理条件下に付してよい。あるいは、接触工程の後に得られる活性炭を減圧下または真空下に置いてもよい。減圧下または真空下に置く場合では、減圧度または真空度を溶剤の飽和蒸気圧以下に維持することによって溶剤を蒸発させる。必要に応じて「熱処理」と「減圧下または真空下」とを組み合わせてもよい。
(より具体的な製法の例示)
窒素原子含有複素環式化合物が、フェナントロリン類となる場合、および溶剤として、ケトン類の溶剤を用いる場合を例として、本発明の製造方法をより具体的に例示しておく。
まず、窒素原子含有複素環式化合物とケトン類の溶剤とから活性炭接触用の液体を調製する。例えば、撹拌処理に付すことを通じてフェナントロリン類をケトン類(例えば、アセトン)の溶剤に溶解させた溶液を調製し、かかる調製液体を活性炭と接触させる。より具体的には、粒状の活性炭を充填した容器に対して「フェナントロリン類が溶解したアセトン溶液」を供すことで接触処理を行ってよい。前記接触処理によって、フェナントロリン類が担持した活性炭が得られる。接触処理後の活性炭は乾燥処理に付してよく、例えば加熱乾燥に付してよい。以上の工程を経ることによって、「1,10−フェナントロリン」が担持された活性炭とから構成される処理剤を得ることができる。
このようにして得られた処理剤では、両性金属水溶液(特にはアルミニウム溶液)に含まれる第一遷移金属(特には鉄成分)を特に効果的に除去できる。あくまでも例示にすぎないが、例えば活性炭に窒素原子含有複素環式化合物が担持された処理剤を用いると、図3に示すような機構で両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属(例えば、鉄等)を吸着除去することができる。
以上、本発明の各種態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく、特許請求の範囲に規定される範囲から逸脱することなく種々の変更が当業者によって為され得ることを理解されよう。
例えば、本発明では、その構成要素として活性炭が用いられているが、同様の有機系多孔質材と捉えることができる材料があれば、それを処理剤のベース材として用いることができる。
本発明に関連して各種試験を実施した。
(実施例1)
ビーカーに1.8gの1,10−フェナントロリン・一水和物(東京化成工業(株)製)、35gのアセトン(和光純薬工業(株)製)を仕込み、室温(約25℃)および大気圧の条件下でスターラー(アズワン製、型式RSH−1AN)を用いて約30分間撹拌に付すことによって、1,10−フェナントロリン・一水和物がアセトン溶液に溶解した処理溶液を得た。そこに十分に乾燥させた活性炭20g(クラレケミカル製:クラレコールGW40/20)を加え、10分間静置した。次いで、この活性炭をロータリーエバポレーター(アズワン製、型式NA−2VGS)で40℃、1時間乾燥させた。以上の工程によって処理剤を得た。
かかる被検液は、オルガノ製ピュアライトPRO−0100で精製した超純水200gと48%水酸化ナトリウム水溶液((株)大阪ソーダ製)100gを混合した溶液にアルミン酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)を50g加え、90℃に加熱しながら2時間撹拌し、アルミン酸ナトリウムを溶解させることで調整した。処理剤1gをこの被検液100mLに添加し、90℃で加熱しながらスターラーで撹拌することで除去試験を実施した。具体的には、処理剤の入った被検液をスターラーで2時間撹拌して得られた溶液を回収し、次いで、被検液中の鉄の除去効果を把握するため、回収溶液の鉄濃度について求めた。
回収溶液の鉄濃度は、吸光光度法で測定した。具体的には、回収溶液2mLに8mLの10w/v%硫酸(林純薬工業(株)製)を加え、更に100mgのL(+)−アスコルビン酸(和光純薬工業(株)製)10mgの2、2−ビピリジン(東京化成工業製)を加えて撹拌に付した。これにより回収溶液中に含まれる鉄(II)を赤色に発色させた。かかる発色回収溶液について524nmの吸光度の測定を行い、鉄濃度レベルを間接的に確認した。(表1における「鉄濃度」)。
吸光度の測定には、HITACHI製、型式U−1800の試験機を用いた。かかる吸光度(無次元)の値が高いほど、鉄濃度が高いことを示している一方、吸光度の値が低いほど、鉄濃度が低いことを示している。また、吸光度が“0”の場合は、回収溶液中に鉄が存在していないことを示している。
また、実施例1において、回収液中の鉄濃度をICP発光分析法にて測定した。具体的には試料5mLに対し、35%塩酸を10mL加えた後、濾過を行い、得られた溶液10mLをオルガノ製ピュアライトPRO−0100で精製した超純水で50mLまでメスアップした溶液を用いて、ICP発光分析装置(HORIBA製 ULTIMA2)で測定を実施した。
(比較例1)
処理剤の1gに代えて活性炭(クラレケミカル製:クラレコールGW40/20)1g用いたこと以外は、実施例1と同じ「鉄除去試験」を行った。
上記実施例1および比較例1の結果を以下の表1に示す。
ICP測定の結果、実施例1におけるブランクの鉄濃度は4.5ppm、処理後の鉄濃度は0.2ppmであった。この結果より、被検液中の水酸化ナトリウム及びアルミン酸ナトリウムに阻害されることなく、本処理剤を用いることにより、両性金属水溶液に含まれる鉄成分を効率的に除去することが可能であることが示唆された。
本発明に係る処理剤は、第一遷移金属の除去又は低減が求められる両性金属水溶液を用いる様々な分野(特には、アルミニウム水溶液を用いる分野)に利用することができる。

Claims (10)

  1. 両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤であって、
    活性炭に窒素原子含有複素環式化合物が担持していることを特徴とする。
  2. 前記両性金属水溶液の両性金属が、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)のいずれかを含む水溶液である請求項1に記載の処理剤。
  3. 前記第一遷移金属が、コバルト(Co)、銅(Cu)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)からなる群より選択される少なくとも1種以上である請求項1または2に記載の処理剤。
  4. 前記窒素原子含有複素環式化合物が、ピリジン類、ジピリジン類、テルピリジン類、フェナントロリン類及びキノリン類から選択される化合物である請求項1から3の何れかに記載の処理剤。
  5. 両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤を製造する方法であって、
    窒素原子含有複素環式化合物と溶剤と活性炭とを接触させ、活性炭に窒素原子含有複素環式化合物を担持させる工程(接触工程)を含んでなる、
    活性炭に窒素原子含有複素環式化合物が担持していることを特徴とする、両性金属水溶液に含まれる第一遷移金属を除去するための処理剤の製造方法。
  6. 前記両性金属水溶液の両性金属が、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)のいずれかを含む水溶液である請求項5に記載の処理剤の製造方法。
  7. 前記窒素原子含有複素環式化合物が、ピリジン類、ジピリジン類、テルピリジン類、フェナントロリン類及びキノリン類から選択される化合物である請求項5または6に記載の処理剤の製造方法。
  8. 前記溶剤が、ヘテロ原子を有するものである請求項5から7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記ヘテロ原子を有する溶剤が、水、エーテル類、アルコール類、ケトン類、酢酸エステル類、アミド類、ニトリル類およびハロゲン化炭化水素類から成る群から選択される溶剤である、請求項8に記載の重金属処理剤の製造方法。
  10. 前記接触工程の後に前記活性炭を乾燥処理に付す、請求項5〜9の何れかに記載の処理剤の製造方法。
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JPH03504099A (ja) * 1987-09-28 1991-09-12 マセドー,ペドロ ビー. 後半の遷移金属を分解し除去する際支承されるヘテロ多環式化合物
JP2000514705A (ja) * 1996-06-24 2000-11-07 アイビーシー・アドヴァンスト・テクノロジーズ・インコーポレーテッド 溶液からイオンを分離および濃縮するための固体支持体に結合したポリn―環式芳香族配位子

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