JP2020072135A - 基板処理装置および排液管詰まり防止方法 - Google Patents

基板処理装置および排液管詰まり防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】排液管が詰まることを防止する。【解決手段】基板処理装置1では、酸性処理液を基板9に供給する酸性処理液供給部41と、酸性処理液と混ざることにより固形成分の析出または沈殿が生じるポリマー溶液を基板9に供給するポリマー溶液供給部44と、酸性処理液を基板9に供給する際に、酸性処理液を第1排液管26を介してカップ部23の外部へと排出し、ポリマー溶液を基板9に供給する際に、ポリマー溶液を第2排液管27を介してカップ部23の外部へと排出する排液切換部と、第2排液管27内における酸性処理液を検出する検出部7と、第2排液管27に洗浄液を供給可能である排液管洗浄部6とが設けられる。検出部7が酸性処理液を検出した際に、排液管洗浄部6により洗浄液を第2排液管27に供給することにより、第2排液管27内における酸性処理液が除去される。これにより、第2排液管27が詰まることを防止することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、基板処理装置および排液管詰まり防止方法に関する。
従来、半導体デバイスの製造では、半導体基板(以下、単に「基板」という。)に対して様々な種類の処理液を利用して処理を行う基板処理装置が用いられている。例えば、表面上にレジストのパターンが形成された基板に処理液を供給することにより、基板の表面に対してエッチング等の処理が行われる。また、特許文献1では、水溶性のポリマーである充填材の水溶液を基板の上面に供給することにより、上面上の隣接するパターン要素間に充填材を充填する基板処理装置が開示されている。
なお、特許文献2では、フォトレジスト膜上に上層反射防止膜が形成された基板にリンス液を供給して上層反射防止膜を除去する際に、リンス液の排液管にpH測定器を設けることにより、上層反射防止膜の除去の完了を検出する手法が開示されている。
特開2018−79413号公報 特開2000−100684号公報
ところで、基板処理装置では、混ざり合うことにより固形成分の析出または沈殿が生じる2種類の処理液(第1処理液および第2処理液)が利用されることがある。この場合、第1処理液を基板に供給する際には、第1排液管を利用して第1処理液が外部に排出され、第2処理液を基板に供給する際には、第2排液管を利用して第2処理液が外部に排出される。しかしながら、何らかのトラブル等により、第2排液管に第1処理液が入り込んだ場合、第2処理液の供給時に、第2排液管において固形成分の析出または沈殿が生じ、第2排液管が詰まる可能性がある。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、排液管が詰まることを防止することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板処理装置であって、基板を水平状態で保持する基板保持部と、前記基板保持部を回転する基板回転機構と、前記基板保持部の周囲を囲むカップ部と、第1処理液を前記基板に供給する第1処理液供給部と、前記第1処理液と混ざることにより固形成分の析出または沈殿が生じる第2処理液を、前記基板に供給する第2処理液供給部と、前記第1処理液を前記基板に供給する際に、前記第1処理液を第1排液管を介して前記カップ部の外部へと排出し、前記第2処理液を前記基板に供給する際に、前記第2処理液を第2排液管を介して前記カップ部の外部へと排出する排液切換部と、前記第2排液管内における前記第1処理液を検出する検出部と、前記第2排液管に洗浄液を供給可能である排液管洗浄部と、前記検出部が前記第1処理液を検出した際に、前記排液管洗浄部により前記洗浄液を前記第2排液管に供給することにより、前記第2排液管内における前記第1処理液を除去する制御部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記第1処理液が酸性であり、前記検出部が、pH計を含む。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の基板処理装置であって、前記第2処理液が、ポリマーを溶質とし、有機溶剤を溶媒とするポリマー溶液である。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の基板処理装置であって、有機溶剤または水を第3処理液として前記基板に供給する第3処理液供給部をさらに備え、前記第3処理液が前記第2排液管を介して前記カップ部の外部へと排出され、前記洗浄液が、前記第3処理液と同種の液である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の基板処理装置であって、前記第3処理液供給部が前記第3処理液を前記基板に供給する際に、前記検出部が前記第1処理液を検出している場合に、前記制御部の制御により、前記排液管洗浄部を兼ねる前記第3処理液供給部が、前記第3処理液の前記基板への供給時間を設定時間から延長することにより、前記第3処理液を前記洗浄液として用いて前記第2排液管内における前記第1処理液が除去される。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の基板処理装置であって、前記排液管洗浄部が、前記第2排液管に前記洗浄液を直接供給する。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の基板処理装置であって、ノズルを待機させる待機ポッドをさらに備え、前記待機ポッドの排液ラインが前記第2排液管に接続されており、前記排液管洗浄部が、前記待機ポッドに前記洗浄液を供給する。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の基板処理装置であって、前記排液管洗浄部による前記洗浄液の前記第2排液管への供給開始後、前記検出部が前記第1処理液を検出しなくなった際に、前記制御部が、前記洗浄液の前記第2排液管への供給を停止させる。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれか1つに記載の基板処理装置であって、前記カップ部が、前記第1処理液を前記基板に供給する際に、前記基板から飛散する前記第1処理液を受けるとともに、前記第1処理液を前記第1排液管に導く第1液受部と、前記第2処理液を前記基板に供給する際に、前記基板から飛散する前記第2処理液を受けるとともに、前記第2処理液を前記第2排液管に導く第2液受部とを備え、前記排液切換部が、前記第1液受部が前記基板と径方向に対向する状態と、前記第2液受部が前記基板と径方向に対向する状態とを切り換える。
請求項10に記載の発明は、基板処理装置における排液管詰まり防止方法であって、前記基板処理装置が、基板を水平状態で保持する基板保持部と、前記基板保持部を回転する基板回転機構と、前記基板保持部の周囲を囲むカップ部と、第1処理液を前記基板に供給する第1処理液供給部と、前記第1処理液と混ざることにより固形成分の析出または沈殿が生じる第2処理液を、前記基板に供給する第2処理液供給部と、前記第1処理液を前記基板に供給する際に、前記第1処理液を第1排液管を介して前記カップ部の外部へと排出し、前記第2処理液を前記基板に供給する際に、前記第2処理液を第2排液管を介して前記カップ部の外部へと排出する排液切換部とを備え、前記排液管詰まり防止方法が、a)検出部により前記第2排液管内における前記第1処理液を検出する工程と、b)前記検出部が前記第1処理液を検出した際に、排液管洗浄部により洗浄液を前記第2排液管に供給することにより、前記第2排液管内における前記第1処理液を除去する工程とを備える。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の排液管詰まり防止方法であって、前記第1処理液が酸性であり、前記a)工程において、前記検出部により前記第2排液管内のpHが測定される。
請求項12に記載の発明は、請求項10または11に記載の排液管詰まり防止方法であって、前記第2処理液が、ポリマーを溶質とし、有機溶剤を溶媒とするポリマー溶液である。
請求項13に記載の発明は、請求項10ないし12のいずれか1つに記載の排液管詰まり防止方法であって、前記基板処理装置が、有機溶剤または水を第3処理液として前記基板に供給する第3処理液供給部をさらに備え、前記第3処理液が前記第2排液管を介して前記カップ部の外部へと排出され、前記洗浄液が、前記第3処理液と同種の液である。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の排液管詰まり防止方法であって、前記第3処理液供給部が前記第3処理液を前記基板に供給する際に、前記検出部が前記第1処理液を検出している場合に、前記排液管洗浄部を兼ねる前記第3処理液供給部が、前記第3処理液の前記基板への供給時間を設定時間から延長することにより、前記第3処理液を前記洗浄液として用いて前記b)工程が実行される。
請求項15に記載の発明は、請求項10ないし14のいずれか1つに記載の排液管詰まり防止方法であって、前記b)工程において、前記検出部が前記第1処理液を検出しなくなった際に、前記洗浄液の前記第2排液管への供給が停止される。
本発明によれば、第2排液管が詰まることを防止することができる。
基板処理装置の構成を示す図である。 基板処理装置を示す図である。 基板処理装置を示す図である。 検出部の構成を示すブロック図である。 基板の処理の流れを示す図である。 基板処理における基板の回転速度、および、処理液の吐出流量を示す図である。 排液管の詰まりを防止する処理の流れを示す図である。 基板処理装置の他の例を示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る基板処理装置1の構成を示す図である。基板処理装置1は、制御部10と、スピンチャック22と、スピンモータ21と、カップ部23と、チャンバ5とを備える。制御部10は、例えばCPU等を含むコンピュータであり、基板処理装置1の全体制御を担う。スピンチャック22は基板保持部であり、円板状の基板9が載置される。スピンチャック22は、基板9の下面を吸引吸着することにより、基板9を水平状態で保持する。以下の説明では、上方を向く基板9の主面91を「上面91」という。上面91には、所定のパターンが形成されており、当該パターンは、例えば直立する多数のパターン要素を含む。
スピンチャック22には、上下方向(鉛直方向)に伸びるシャフト221が接続される。シャフト221は、基板9の上面91に垂直であり、シャフト221の中心軸J1は、基板9の中心を通る。基板回転機構であるスピンモータ21は、シャフト221を回転する。これにより、スピンチャック22および基板9が、上下方向を向く中心軸J1を中心として回転する。
カップ部23は、スピンチャック22の周囲を囲む。詳細には、カップ部23は、カップ下部230と、第1液受部24と、第2液受部25とを備える。カップ下部230は、ベース部231と、環状底部232と、第1周壁部233と、第2周壁部234とを備える。ベース部231は、中心軸J1を中心とする筒状である。ベース部231は、後述のチャンバ内側壁部53に嵌め込まれて、チャンバ内側壁部53の外側面に取り付けられる。環状底部232は、中心軸J1を中心とする円環板状であり、ベース部231の下端部から外側に広がる。第1周壁部233および第2周壁部234は、共に中心軸J1を中心とする筒状である。第1周壁部233は、環状底部232の外周部から上方に突出し、第2周壁部234は、環状底部232上においてベース部231と第1周壁部233との間にて上方に突出する。ベース部231、環状底部232、第1周壁部233および第2周壁部234は、好ましくは1つの部材として一体的に形成される。
第1液受部24および第2液受部25は、共に中心軸J1を中心とする略円筒状の部材であり、スピンチャック22の周囲を囲む。第2液受部25は、第1液受部24とスピンチャック22との間に配置される。第2液受部25の下部には、第2周壁部234との間にて微小な間隙を形成する係合部251が設けられる。係合部251と第2周壁部234とは、非接触状態が維持される。第2液受部25は、カップ昇降機構29により、上下方向に移動可能である。第1液受部24の下部にも係合部241が設けられ、係合部241と第1周壁部233との間にて微小な間隙が形成される。係合部241と第1周壁部233とは、非接触状態が維持される。第1液受部24も、カップ昇降機構29により、第2液受部25と個別に上下方向に移動可能である。カップ昇降機構29は、モータまたはエアシリンダ等を駆動源として有する。
チャンバ5は、チャンバ底部51と、チャンバ上底部52と、チャンバ内側壁部53と、チャンバ外側壁部54と、チャンバ天蓋部55とを備える。チャンバ底部51は、板状であり、スピンモータ21およびカップ部23の下方を覆う。チャンバ上底部52は、中心軸J1を中心とする略円環板状である。チャンバ上底部52は、チャンバ底部51の上方にて、スピンモータ21の上方を覆うとともにスピンチャック22の下方を覆う。チャンバ内側壁部53は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。チャンバ内側壁部53は、チャンバ上底部52の外周部から下方に広がり、チャンバ底部51に至る。チャンバ内側壁部53は、中心軸J1を中心とする径方向においてカップ部23の内側(中心軸J1側)に位置する。
チャンバ外側壁部54は、略筒状であり、カップ部23の径方向外側に位置する。チャンバ外側壁部54は、チャンバ底部51の外周部から上方に広がり、チャンバ天蓋部55の外周部に至る。チャンバ天蓋部55は、板状であり、カップ部23およびスピンチャック22の上方を覆う。チャンバ外側壁部54には、基板9をチャンバ5内に搬入および搬出するための搬出入口(図示省略)が設けられる。
基板処理装置1は、第1ノズル31と、第2ノズル32と、第1ノズル移動機構33と、第2ノズル移動機構34と、酸性処理液供給源411と、リンス液供給源421と、有機溶剤供給源431と、ポリマー溶液供給源441とをさらに備える。第1ノズル31および第2ノズル32は、例えば上下方向に伸びるストレートノズルである。第1ノズル31および第2ノズル32は、他の形状であってもよい。第1ノズル31は、第1ノズル移動機構33のアーム331に取り付けられる。第1ノズル移動機構33は、モータを有し、アーム331を中心軸J1に平行な軸を中心として回動する。これにより、第1ノズル31が、基板9の上面91に対向する対向位置と、上面91の上方から外れた待機位置とに選択的に配置される。対向位置に配置された第1ノズル31は、上面91の中央部に対向する。待機位置は、水平方向において基板9から離れた位置である。第1ノズル移動機構33は、アーム331を上下方向に昇降することも可能である。第2ノズル移動機構34は、第1ノズル移動機構33と同様の構造であり、第2ノズル移動機構34により、第2ノズル32も、基板9の上面91に対向する対向位置と、上面91の上方から外れた他の待機位置とに選択的に配置される。
酸性処理液供給源411は、開閉弁412を介して第1ノズル31に接続される。リンス液供給源421は、開閉弁422を介して第1ノズル31に接続される。酸性処理液供給源411および第1ノズル31により、酸性の処理液(以下、単に「酸性処理液」という。)を基板9の上面91に供給する酸性処理液供給部41が構成される。リンス液供給源421および第1ノズル31により、処理液であるリンス液を上面91に供給するリンス液供給部42が構成される。酸性処理液供給部41およびリンス液供給部42では、第1ノズル31が共有される。酸性処理液供給部41およびリンス液供給部42では、個別のノズルが用いられてもよい。
有機溶剤供給源431は、開閉弁432を介して第2ノズル32に接続される。ポリマー溶液供給源441は、開閉弁442を介して第2ノズル32に接続される。有機溶剤供給源431および第2ノズル32により、処理液である有機溶剤を上面91に供給する有機溶剤供給部43が構成される。ポリマー溶液供給源441および第2ノズル32により、ポリマー溶液を上面91に供給するポリマー溶液供給部44が構成される。ポリマー溶液は、ポリマーを溶質とし、有機溶剤を溶媒とする処理液である。有機溶剤供給部43およびポリマー溶液供給部44では、第2ノズル32が共有される。有機溶剤供給部43およびポリマー溶液供給部44では、個別のノズルが用いられてもよい。
基板処理装置1では、第1ノズル31が対向位置に配置される場合に、図2に示すように、カップ昇降機構29により第2液受部25の上端が基板9よりも下方に配置され、第1液受部24が基板9と水平方向に直接対向する状態となる。回転する基板9の上面91に対して、第1ノズル31から処理液が供給されると、上面91から飛散する当該処理液は第1液受部24により受けられる。当該処理液は、環状底部232において第2周壁部234と第1周壁部233との間の環状領域へと流れる。当該環状領域には排液ポート261が設けられ、排液ポート261には、第1排液管26が接続される。当該処理液は、排液ポート261および第1排液管26を介してカップ部23の外部に排出される。
また、第2ノズル32が対向位置に配置される場合に、図3に示すように、カップ昇降機構29により第2液受部25の上端が基板9よりも上方に配置され、第2液受部25が基板9と水平方向に直接対向する状態となる。回転する基板9の上面91に対して、第2ノズル32から処理液が供給されると、上面91から飛散する当該処理液は第2液受部25により受けられる。当該処理液は、環状底部232においてベース部231と第2周壁部234との間の環状領域へと流れる。当該環状領域には排液ポート271が設けられ、排液ポート271には、第2排液管27が接続される。当該処理液は、排液ポート271および第2排液管27を介してカップ部23の外部に排出される。
以上のように、図1の基板処理装置1では、第1液受部24がスピンチャック22上の基板9と径方向に直接対向し、処理液を第1排液管26に導く状態と、第2液受部25が基板9と径方向に直接対向し、処理液を第2排液管27に導く状態とが、カップ昇降機構29により切り換えられる。換言すると、第1ノズル31から処理液を基板9に供給する際に、当該処理液を第1排液管26を介してカップ部23の外部へと排出し、第2ノズル32から処理液を基板9に供給する際に、当該処理液を第2排液管27を介してカップ部23の外部へと排出する排液切換部が、カップ昇降機構29により実現される。基板処理装置1では、第1液受部24および第2液受部25を含む3以上の液受部が設けられてもよい。また、排液切換部が、カップ昇降機構29以外により実現されてもよい。例えば、第1液受部24および第2液受部25が図2に示す位置で固定されており、スピンチャック22を昇降する排液切換部により、径方向において基板9が第1液受部24と対向する状態と、第2液受部25と対向する状態とが切り換えられてもよい。
図1の基板処理装置1は、排液管洗浄部6と、検出部7とをさらに備える。排液管洗浄部6は、洗浄液供給源61と、供給管62とを備える。洗浄液供給源61は、供給管62を介して第2排液管27に接続される。第2排液管27において供給管62が接続される接続位置P1は、排液ポート271の近傍であり、後述のpH計71と排液ポート271との間である。供給管62には、開閉弁63が設けられる。排液管洗浄部6では、開閉弁63を開くことにより、第2排液管27に有機溶剤が供給可能である。後述するように、排液管洗浄部6から第2排液管27に供給される有機溶剤は、第2排液管27の内部の洗浄に用いられるため、以下、「洗浄液」という。
図4は、検出部7の構成を示すブロック図である。図4では、第2排液管27および排液管洗浄部6等も示している。検出部7は、pH計71と、比較部72とを備える。pH計71は、インライン式であり、第2排液管27において接続位置P1よりもカップ部23(排液ポート271)から離れた位置に設けられる。pH計71は、第2排液管27を流れる液のpH(水素イオン濃度指数)を測定する。pH計71の測定値(以下、「pH測定値」という。)は、比較部72に出力される。比較部72では、pH測定値と、酸性処理液を検出するための所定の閾値とが比較される。pH測定値が閾値よりも低い場合には、比較部72から制御部10に検出信号が出力される。このようにして、検出部7では、第2排液管27内における酸性処理液が検出される。
図5は、基板処理装置1における基板9の処理の流れを示す図である。図6は、基板処理における基板9の回転速度、および、第1および第2ノズル31,32からの処理液の吐出流量を示す図である。図6の上段は、基板9に対する各処理の内容を示し、中段は、各処理における基板9の回転速度を示し、下段は、各処理における処理液の吐出流量を示す。図6に示す基板9の回転速度および処理液の吐出流量は一例に過ぎず、適宜変更されてよい。
基板9の処理では、まず、基板9の上面91に対して酸性処理液による処理が行われる(ステップS11)。具体的には、第1ノズル31が、基板9の上面91の中央部に対向する対向位置に配置されるとともに、スピンモータ21により、第1回転速度での基板9の回転が開始される。そして、酸性処理液供給部41により酸性処理液が第1ノズル31を介して上面91に連続的に供給され、上面91に対して酸性処理液による処理が行われる。このとき、図2に示すように、第1液受部24の上端が基板9よりも上方に配置され、第2液受部25の上端が基板9よりも下方に配置される。したがって、回転する基板9の上面91から飛散する酸性処理液は、第1液受部24にて受けられる。酸性処理液は、排液ポート261および第1排液管26を介してカップ部23の外部に排出される。本処理例では、酸性処理液は、DHF(希フッ酸)等のフッ酸を含む処理液であり、ステップS11では、酸性処理液を用いた洗浄処理が行われる。酸性処理液の供給は所定時間継続される。
酸性処理液による処理が完了すると、リンス液供給部42によりリンス液が第1ノズル31を介して上面91に連続的に供給される。これにより、上面91上の酸性処理液がリンス液により洗い流される(ステップS12)。すなわち、ステップS12では、リンス処理が行われる。基板9の上面91から飛散するリンス液および酸性処理液は、第1液受部24にて受けられ、排液ポート261および第1排液管26を介してカップ部23の外部に排出される。本処理例では、リンス液は、水であり、純水(DeIonized Water)、または、二酸化炭素が溶解した水等である。リンス処理では、基板9の回転速度が第1回転速度で所定時間維持され、続いて、十分に低い第2回転速度まで下げられて所定時間維持される。基板9の回転速度が第2回転速度である期間では、上面91を覆うリンス液の液膜(パドル)が形成されて保持される。リンス液の供給は所定時間継続され、その後、停止される。
上面91へのリンス液の供給が停止されると、第1ノズル移動機構33により第1ノズル31が待機位置へと移動する。また、第2ノズル移動機構34により、第2ノズル32が上面91の中央部に対向する対向位置に配置される。さらに、図3に示すように、第2液受部25が上昇し、第2液受部25が基板9と水平方向に直接対向する状態となる。そして、有機溶剤供給部43により有機溶剤が第2ノズル32を介して上面91に連続的に供給される。このとき、基板9の回転速度が第2回転速度で維持されている。上面91上のリンス液は有機溶剤により置換され、上面91を覆う有機溶剤の液膜が形成される(ステップS13)。基板9の上面91から外側に流れ出る有機溶剤およびリンス液は、第2液受部25にて受けられ、排液ポート271および第2排液管27を介してカップ部23の外部に排出される。本処理例では、有機溶剤は、IPA(イソプロピルアルコール)である。有機溶剤は、メタノール、エタノールまたはアセトン等であってもよい。
その後、基板9の回転速度が第1回転速度近傍まで短時間に上げられるとともに、有機溶剤の上面91への供給が停止される。これにより、有機溶剤の振り切り処理(スピンオフ)が行われる(ステップS14)。有機溶剤の振り切り処理では、上面91の全体を覆う有機溶剤の液膜を保持しつつ、当該液膜の厚さ、すなわち、上面91上に残留する有機溶剤の量が低減される。
有機溶剤の振り切り処理が完了すると、ポリマー溶液供給部44によりポリマー溶液が第2ノズル32を介して上面91に連続的に供給される。有機溶剤の液膜に供給されたポリマー溶液は、基板9の回転により上面91の中央部から外周縁部へと広がる。これにより、ポリマー溶液が上面91の全体に塗布される(ステップS15)。基板9の上面91から外側に飛散するポリマー溶液および有機溶剤は、第2液受部25にて受けられ、排液ポート271および第2排液管27を介してカップ部23の外部に排出される。本処理例では、ポリマー溶液は、ノボラック系またはアクリル系等の非水溶性ポリマーを溶質とし、非水溶性有機溶剤(例えば、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート))を溶媒としている。ポリマー溶液の供給は所定時間継続され、その後、停止される。また、図6に示すように、基板9の回転速度が段階的に下げられ、隣接するパターン要素間の間隙へのポリマーの充填(当該間隙に存在する有機溶剤へのポリマーの溶け込み)が促進される。その後、基板9の回転速度が上げられ、上面91上の余分なポリマー溶液が除去される。
続いて、基板9の上面91または下面の外周縁部に対向する位置に、図示省略の第3ノズルが配置され、第3ノズルから有機溶剤が連続的に吐出される。これにより、パターン要素が形成されていない上面91の外周縁部や、基板9の外周端面に付着したポリマーが除去される(ステップS16)。基板9の外周縁部等におけるポリマーの除去処理は、「エッジカット」とも呼ばれる。基板9の外周縁部から外側に飛散する有機溶剤は、第2液受部25にて受けられ、排液ポート271および第2排液管27を介してカップ部23の外部に排出される。第3ノズルから吐出される有機溶剤は、例えばIPAである。第3ノズルからの有機溶剤の吐出完了後、基板9の回転速度がさらに上げられ、所定時間維持される。これにより、外周縁部の有機溶剤を除去するスピンドライが行われる(ステップS17)。その後、基板9の回転が停止され、基板処理装置1における基板9の処理が完了する。
基板9はホットプレートで加熱され、上面91上のポリマー溶液における溶媒(有機溶剤)が除去されるとともに、ポリマーが硬化(固化)する。すなわち、隣接するパターン要素間の間隙に、固化したポリマーが充填される。ポリマーが充填された基板9は、外部のドライエッチング装置へと搬送され、ドライエッチングによりポリマーが除去される。このとき、隣接するパターン要素間に介在する介在物(ポリマー)は固体であるため、パターン要素に対して介在物の表面張力が作用しない状態で当該介在物が除去される。
上述のように、図5および図6に示す基板9の処理では、第1ノズル31から処理液を基板9に供給する際に、当該処理液は第1液受部24および第1排液管26を介してカップ部23の外部へと排出される。第2ノズル32から処理液を基板9に供給する際に、当該処理液は第2液受部25および第2排液管27を介してカップ部23の外部へと排出される。また、好ましい基板処理装置1では、第1ノズル31から処理液を基板9に供給する際に、第2液受部25が基板9と径方向に対向することを禁止するインターロックが設けられている。しかしながら、カップ昇降機構29に異常が生じた場合、作業者が上記インターロックを解除した状態で誤操作した場合、または、ミスト状の酸性処理液が用いられた場合等に、第1ノズル31から吐出される酸性処理液が、第2液受部25から第2排液管27に至るカップ部23内の領域、および、第2排液管27の内部に入り込む可能性がある。
ここで、本処理例におけるポリマー溶液がリンス液(水)と混ざる場合、相分離は生じるが、固形成分が析出または沈殿することはない。また、ポリマー溶液は、有機溶剤供給部43からの有機溶剤に溶解する。しかしながら、ポリマー溶液が酸性処理液と混ざる場合、固形成分(例えば、溶質)の析出または沈殿が生じる。固形成分の析出または沈殿が生じる理由は明確ではないが、ポリマー溶液に含まれるポリマーの溶媒和が酸性処理液により阻害され、ポリマー同士が集合しやすくなることが一因として考えられる。酸性処理液が第2排液管27等に存在する状態で、ポリマー溶液の基板9への供給を行うと、第2排液管27等で多量の固形成分の析出または沈殿が生じ、第2排液管27が詰まる可能性がある。第2排液管27が詰まると、基板処理装置1が使用できなくなるため、第2排液管27の詰まりを防止する手法が必要となる。なお、固形成分が乾燥すると、パーティクル等として飛散して、基板9に悪影響を及ぼす可能性もある。
次に、第2排液管27の詰まりを防止する処理(排液管詰まり防止処理)について図7を参照しつつ説明する。基板処理装置1が稼働している間、検出部7のpH計71では、第2排液管27内のpH測定値が常時取得される。比較部72では、pH測定値が閾値と比較される。閾値は、例えばpH3〜4であり、基板処理装置1で利用される処理液のうち、閾値よりも低いpHを有する処理液は、酸性処理液のみである。例えば、リンス液として利用される、二酸化炭素が溶解した水のpHも上記閾値以上である。したがって、pH測定値が閾値よりも低い場合、第2排液管27内における酸性処理液の存在が検出され、比較部72から制御部10に検出信号が出力される(ステップS21)。
検出部7が酸性処理液を検出すると、制御部10の制御により、排液管洗浄部6から第2排液管27への洗浄液の供給が開始される(ステップS22)。第2排液管27内における酸性処理液は、洗浄液により流し出されて除去される。すなわち、第2排液管27の内部が洗浄される。第2排液管27への洗浄液の供給開始後も、検出部7では、pH測定値が取得され、閾値と比較される。pH測定値が閾値以上となる、すなわち、検出部7により第2排液管27内で酸性処理液が検出されなくなると、比較部72から制御部10に非検出信号が出力される(ステップS23)。これにより、排液管洗浄部6から第2排液管27への洗浄液の供給が停止される(ステップS24)。基板処理装置1では、稼働を停止するまでpH測定値が常時取得され、pH測定値と閾値との比較結果に基づいて、上記動作が行われる。なお、洗浄液の第2排液管27への供給開始後、所定の上限時間を超えても検出部7により酸性処理液が検出される場合には、例えば、洗浄液の供給が停止されるとともに、制御部10に設けられるディスプレイにおいてメンテナンスを促す表示等が行われる(以下同様)。
排液管詰まり防止処理において、第2排液管27内で酸性処理液が検出された場合に、第2排液管27への洗浄液の供給と共に、図5の基板処理が停止されてもよい。例えば、ステップS11の洗浄処理の際に第2排液管27内で酸性処理液が検出された場合、第1ノズル31からの酸性処理液の吐出(洗浄処理)が直ぐに停止される。これにより、第2排液管27内の酸性処理液の量が増加することがより確実に防止される。
ステップS12,S13のリンス処理およびIPA置換の際に第2排液管27内で酸性処理液が検出された場合、リンス処理およびIPA置換の完了までは処理が継続され、第2ノズル32からのポリマー溶液の吐出(ポリマー塗布)は行われない。これにより、ポリマー溶液が第2排液管27内を流れることが防止され、第2排液管27が詰まることが防止される。ステップS14,S15のスピンオフおよびポリマー塗布の際に第2排液管27内で酸性処理液が検出された場合も、第2ノズル32からのポリマー溶液の吐出(ポリマー塗布)が停止される。これにより、第2排液管27内に多量のポリマー溶液が流れることが防止または抑制される。ステップS16,S17のエッジカットおよびスピンドライの際に第2排液管27内で酸性処理液が検出された場合、エッジカットおよびスピンドライが完了するまで処理が継続され、次の基板9に対する処理は停止される。上記の基板処理の停止は、検出部7により酸性処理液が検出されなくなった後、作業者による指示により、または、自動的に解除される。
以上に説明したように、基板処理装置1では、第2排液管27内における酸性処理液を検出する検出部7と、第2排液管27に洗浄液を供給可能である排液管洗浄部6とが設けられる。そして、検出部7が酸性処理液を検出した際に、排液管洗浄部6により洗浄液を第2排液管27に供給することにより、第2排液管27内における酸性処理液が除去される。このように、万一、第2排液管27に酸性処理液が入り込んだ場合でも、第2排液管27内の酸性処理液を洗浄液により除去することにより、酸性処理液とポリマー溶液との混触により第2排液管27が詰まることを防止(または抑制)することができる。また、検出部7が、pH計71を含むことにより、第2排液管27内における酸性処理液を容易に検出することができる。なお、検出部7がフッ酸を含む処理液を検出する場合には、pH計71に代えてフッ酸濃度計を用いることも可能である。
基板処理装置1では、有機溶剤供給部43が設けられ、酸性処理液およびポリマー溶液とは異なる処理液である有機溶剤が基板9に供給される。有機溶剤供給部43からの有機溶剤は、第2排液管27を介してカップ部23の外部へと排出される。また、排液管洗浄部6により第2排液管27に供給される洗浄液は、当該有機溶剤と同種の液である。このように、基板9の処理に用いられる有機溶剤と同種の液を洗浄液として用いることにより、洗浄液が第2排液管27を流れる際に、想定外の不具合が生じることを抑制することができる。
排液管洗浄部6では、専用の供給管62を用いて洗浄液が第2排液管27に直接供給される。これにより、基板9に対して影響を与えることなく、第2排液管27内における酸性処理液を効率よく除去することができる。また、排液管洗浄部6による洗浄液の第2排液管27への供給開始後、検出部7が酸性処理液を検出しなくなった際に、洗浄液の第2排液管27への供給が停止される。これにより、洗浄液の無駄を低減しつつ、第2排液管27内における酸性処理液をより確実に除去することができる。基板処理装置1の設計によっては、第2排液管27内で酸性処理液が検出された際に、一定量の洗浄液が第2排液管27に供給されてもよい。
基板処理装置1では有機溶剤供給部43から基板9に供給される有機溶剤を洗浄液として利用することも可能である。例えば、有機溶剤供給部43が有機溶剤を基板9に供給するIPA置換(図5:ステップS13)において、検出部7が酸性処理液を検出している場合に(図7:ステップS21)、制御部10の制御により、有機溶剤供給部43による有機溶剤の基板9への供給時間が、設定時間(予め設定された時間であり、例えば、図6の下段における有機溶剤の吐出継続時間)から延長される。基板9に供給された有機溶剤は第2液受部25および排液ポート271を介して、第2排液管27に流入する(ステップS22)。これにより、有機溶剤を洗浄液として用いて第2排液管27内における酸性処理液が除去される。以上のように、有機溶剤供給部43が排液管洗浄部を兼ねることにより、有機溶剤供給部43が有機溶剤を基板9に供給する処理(ここでは、IPA置換)に並行して、第2排液管27内の酸性処理液を除去することが可能となる。
なお、有機溶剤供給部43が排液管洗浄部を兼ねる上記処理では、有機溶剤の基板9への供給は、設定時間の経過後、検出部7が酸性処理液を検出しなくなった際に停止される(ステップS23,S24)。リンス液供給部42が排液管洗浄部を兼ねる後述の処理において同様である。有機溶剤の基板9への供給開始後、設定時間よりも長い上限時間を超えても検出部7により酸性処理液が検出される際には、有機溶剤の基板9への供給が停止されることが好ましい。この場合、図1の排液管洗浄部6により第2排液管27に洗浄液が供給される、または、制御部10に設けられるディスプレイにおいてメンテナンスを促す表示等が行われる。
ここで、酸性処理液およびポリマー溶液をそれぞれ第1処理液および第2処理液と呼ぶと、上記処理では、第3処理液である有機溶剤を洗浄液として用いて、または、第3処理液と同種の液である洗浄液を用いて、第2排液管27内における第1処理液が除去される。基板処理装置1では、リンス液を第3処理液として捉えて、同様の手法により第2排液管27の洗浄に利用することも可能である。
この場合、例えば、排液管洗浄部6では、洗浄液供給源61から第2排液管27に対して、水であるリンス液が洗浄液として供給される。既述のように、図1の基板処理装置1では、リンス液を基板9に供給するリンス液供給部42が設けられ、有機溶剤の基板9への供給時に、上面91から除去されたリンス液も第2排液管27を介してカップ部23の外部へと排出される。したがって、基板処理装置1では、リンス液が第2排液管27を流れることを予定している。よって、リンス液と同種の液(すなわち、水)を洗浄液として用いる場合も、洗浄液が第2排液管27を流れることにより想定外の不具合が生じることを抑制することができる。以上のように、基板処理装置1では、有機溶剤または水(リンス液)が第3処理液として基板9に供給され、かつ、第3処理液が第2排液管27を介してカップ部23の外部へと排出される場合、洗浄液が第3処理液と同種の液であることが好ましい。
また、リンス液供給部42から基板9に供給されるリンス液を洗浄液として利用することも可能である。例えば、リンス液供給部42がリンス液を基板9に供給するリンス処理(図5:ステップS12)の開始から所定時間経過後に、カップ昇降機構29により第2液受部25が上昇し、図3に示すように、基板9の周囲に第2液受部25が配置される。これにより、基板9の上面91から飛散するリンス液が第2液受部25により受けられ、第2排液管27を介してカップ部23の外部へと排出される。この状態において、検出部7が酸性処理液を検出している場合に(図7:ステップS21)、制御部10の制御により、リンス液供給部42によるリンス液の基板9への供給時間が設定時間から延長される。既述のように、基板9に供給されたリンス液は第2液受部25を介して、第2排液管27に流入する(ステップS22)。これにより、リンス液を洗浄液として用いて第2排液管27内における酸性処理液が除去される。以上のように、リンス液供給部42が排液管洗浄部を兼ねることにより、リンス液供給部42がリンス液を基板9に供給する処理(リンス処理)に並行して、第2排液管27内の酸性処理液を除去することが可能となる。
図8は、基板処理装置1の他の例を示す図である。図8の基板処理装置1では、図1の基板処理装置1に対して、待機ポッド81およびノズル洗浄部82が追加されるとともに、排液管洗浄部6が省略される。他の構成は、図1と同様であり、同じ構成に同じ符号を付す。
待機ポッド81は、第2ノズル32を待機させる容器であり、第2ノズル32の待機位置に配置される。待機位置に配置される第2ノズル32の吐出口近傍は、待機ポッド81内に位置する。ノズル洗浄部82は、洗浄ノズル821および洗浄液供給源822を有する。洗浄液供給源822は、開閉弁823を介して洗浄ノズル821に接続される。洗浄液供給源822が洗浄ノズル821に洗浄液(例えば、有機溶剤または水)を供給することにより、洗浄ノズル821から待機ポッド81内に洗浄液が吐出される。これにより、第2ノズル32の吐出口近傍が洗浄される。また、待機ポッド81内も洗浄される。待機ポッド81の底部には、排液ライン811の一端が接続される。排液ライン811の他端は、第2排液管27において排液ポート271とpH計71との間の接続位置P1に接続される。
第2排液管27内における酸性処理液が検出部7により検出されると(図7:ステップS21)、ノズル洗浄部82により洗浄ノズル821から待機ポッド81内に洗浄液が吐出(供給)される。当該洗浄液は、待機ポッド81の底部および排液ライン811を介して第2排液管27の接続位置P1へと供給される(ステップS22)。これにより、第2排液管27内における酸性処理液が除去される。このように、排液管洗浄部を兼ねるノズル洗浄部82が待機ポッド81内に洗浄液を供給することにより、基板9に対して影響を与えることなく、第2排液管27内における酸性処理液を効率よく除去することができる。
基板処理装置1では、第2ノズル32が待機ポッド81に配置された状態において、有機溶剤供給部43が第2ノズル32から有機溶剤を吐出することにより、第2排液管27に当該有機溶剤が洗浄液として供給されてもよい。この場合、有機溶剤供給部43が排液管洗浄部を兼ねていると捉えることができる。また、酸性処理液およびリンス液が個別のノズルから吐出される場合に、リンス液用のノズルが待機ポッド81に配置され、リンス液供給部42が当該ノズルからリンス液を吐出することにより、第2排液管27に当該リンス液が洗浄液として供給されてもよい。この場合、リンス液供給部42が排液管洗浄部を兼ねていると捉えることができる。
上記基板処理装置1では様々な変形が可能である。
上記実施の形態では、正常時にポリマー溶液が流れる排液管27において酸性処理液が検出される場合に、当該排液管27に洗浄液が供給されるが、基板処理装置1の設計によっては、正常時に酸性処理液が流れる排液管26においてポリマー溶液が検出される場合に、当該排液管26に洗浄液が供給されてもよい。ただし、ポリマー溶液と酸性処理液とが混ざった場合に、ポリマー溶液に含まれるポリマーが固形成分として析出または沈殿する上記の例では、比較的多くのポリマー溶液が流れる排液管27に検出部7が設けられることが好ましい。
排液管の詰まりを防止する上記手法は、他の処理液の組合せにおいて利用されてもよい。例えば、当該組合せにおける第1処理液は、水、酸性水溶液またはアルカリ性水溶液である。第2処理液の一例は、ポリマーを溶質とし、水溶性有機溶剤(例えば、PGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、PGEE(プロピレングリコールモノエチルエーテル)、乳酸エチル、または、これらの混合溶媒等)を溶媒とするポリマー溶液である。第2処理液の他の例は、昇華剤である樟脳を溶質とし、水溶性有機溶剤(例えば、IPA、メタノール等)を溶媒とする樟脳溶液である。いずれの第2処理液も第1処理液と混ざることにより、固形成分の析出または沈殿が生じる。
上記第1および第2処理液を利用する基板処理装置1では、第1処理液が、第1排液管26を介してカップ部23の外部に排出され、第2処理液が、第2排液管27を介してカップ部23の外部に排出される。また、第2排液管27において、水分を検出するインラインの水分計(例えば、赤外線の出射部および検出部を有する水分計)が、pH計71に代えて設けられる。検出部7では、水分の測定値(水分濃度)と閾値とを比較することにより、第1処理液(水分)が検出される。第2排液管27において第1処理液が検出された際に、排液管洗浄部により洗浄液が第2排液管27に供給され、第2排液管27内における第1処理液が除去される。洗浄液は、例えば有機溶剤(IPA等)である。これにより、第2排液管27に第1処理液が入り込んだ場合でも、第2排液管27が詰まることを防止することができる。検出部7では、第1処理液の検出が可能であるならば、様々な種類のセンサが利用可能である。
基板処理装置1では、基板9の外周端面に接触する複数のチャックピンを用いて基板9を保持する基板保持部が用いられてもよい。また、基板回転機構は、例えば、基板保持部に取り付けられた環状のロータマグネットを、当該ロータマグネットの周囲に配置される環状のステータが、非接触状態で回転させる機構等であってもよい。
基板処理装置1において処理が行われる基板は半導体基板には限定されず、ガラス基板や他の基板であってもよい。また、基板の形状は、円板状以外であってもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 基板処理装置
6 排液管洗浄部
7 検出部
9 基板
10 制御部
21 スピンモータ
22 スピンチャック
23 カップ部
24 第1液受部
25 第2液受部
26 第1排液管
27 第2排液管
29 カップ昇降機構
31 第1ノズル
32 第2ノズル
41 酸性処理液供給部
42 リンス液供給部
43 有機溶剤供給部
44 ポリマー溶液供給部
71 pH計
81 待機ポッド
82 ノズル洗浄部
91 (基板の)上面
811 排液ライン
S11〜S17,S21〜S24 ステップ

Claims (15)

  1. 基板処理装置であって、
    基板を水平状態で保持する基板保持部と、
    前記基板保持部を回転する基板回転機構と、
    前記基板保持部の周囲を囲むカップ部と、
    第1処理液を前記基板に供給する第1処理液供給部と、
    前記第1処理液と混ざることにより固形成分の析出または沈殿が生じる第2処理液を、前記基板に供給する第2処理液供給部と、
    前記第1処理液を前記基板に供給する際に、前記第1処理液を第1排液管を介して前記カップ部の外部へと排出し、前記第2処理液を前記基板に供給する際に、前記第2処理液を第2排液管を介して前記カップ部の外部へと排出する排液切換部と、
    前記第2排液管内における前記第1処理液を検出する検出部と、
    前記第2排液管に洗浄液を供給可能である排液管洗浄部と、
    前記検出部が前記第1処理液を検出した際に、前記排液管洗浄部により前記洗浄液を前記第2排液管に供給することにより、前記第2排液管内における前記第1処理液を除去する制御部と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記第1処理液が酸性であり、
    前記検出部が、pH計を含むことを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理装置であって、
    前記第2処理液が、ポリマーを溶質とし、有機溶剤を溶媒とするポリマー溶液であることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の基板処理装置であって、
    有機溶剤または水を第3処理液として前記基板に供給する第3処理液供給部をさらに備え、
    前記第3処理液が前記第2排液管を介して前記カップ部の外部へと排出され、
    前記洗浄液が、前記第3処理液と同種の液であることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項4に記載の基板処理装置であって、
    前記第3処理液供給部が前記第3処理液を前記基板に供給する際に、前記検出部が前記第1処理液を検出している場合に、前記制御部の制御により、前記排液管洗浄部を兼ねる前記第3処理液供給部が、前記第3処理液の前記基板への供給時間を設定時間から延長することにより、前記第3処理液を前記洗浄液として用いて前記第2排液管内における前記第1処理液が除去されることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の基板処理装置であって、
    前記排液管洗浄部が、前記第2排液管に前記洗浄液を直接供給することを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の基板処理装置であって、
    ノズルを待機させる待機ポッドをさらに備え、
    前記待機ポッドの排液ラインが前記第2排液管に接続されており、
    前記排液管洗浄部が、前記待機ポッドに前記洗浄液を供給することを特徴とする基板処理装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の基板処理装置であって、
    前記排液管洗浄部による前記洗浄液の前記第2排液管への供給開始後、前記検出部が前記第1処理液を検出しなくなった際に、前記制御部が、前記洗浄液の前記第2排液管への供給を停止させることを特徴とする基板処理装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1つに記載の基板処理装置であって、
    前記カップ部が、
    前記第1処理液を前記基板に供給する際に、前記基板から飛散する前記第1処理液を受けるとともに、前記第1処理液を前記第1排液管に導く第1液受部と、
    前記第2処理液を前記基板に供給する際に、前記基板から飛散する前記第2処理液を受けるとともに、前記第2処理液を前記第2排液管に導く第2液受部と、
    を備え、
    前記排液切換部が、
    前記第1液受部が前記基板と径方向に対向する状態と、前記第2液受部が前記基板と径方向に対向する状態とを切り換えることを特徴とする基板処理装置。
  10. 基板処理装置における排液管詰まり防止方法であって、
    前記基板処理装置が、
    基板を水平状態で保持する基板保持部と、
    前記基板保持部を回転する基板回転機構と、
    前記基板保持部の周囲を囲むカップ部と、
    第1処理液を前記基板に供給する第1処理液供給部と、
    前記第1処理液と混ざることにより固形成分の析出または沈殿が生じる第2処理液を、前記基板に供給する第2処理液供給部と、
    前記第1処理液を前記基板に供給する際に、前記第1処理液を第1排液管を介して前記カップ部の外部へと排出し、前記第2処理液を前記基板に供給する際に、前記第2処理液を第2排液管を介して前記カップ部の外部へと排出する排液切換部と、
    を備え、
    前記排液管詰まり防止方法が、
    a)検出部により前記第2排液管内における前記第1処理液を検出する工程と、
    b)前記検出部が前記第1処理液を検出した際に、排液管洗浄部により洗浄液を前記第2排液管に供給することにより、前記第2排液管内における前記第1処理液を除去する工程と、
    を備えることを特徴とする排液管詰まり防止方法。
  11. 請求項10に記載の排液管詰まり防止方法であって、
    前記第1処理液が酸性であり、
    前記a)工程において、前記検出部により前記第2排液管内のpHが測定されることを特徴とする排液管詰まり防止方法。
  12. 請求項10または11に記載の排液管詰まり防止方法であって、
    前記第2処理液が、ポリマーを溶質とし、有機溶剤を溶媒とするポリマー溶液であることを特徴とする排液管詰まり防止方法。
  13. 請求項10ないし12のいずれか1つに記載の排液管詰まり防止方法であって、
    前記基板処理装置が、有機溶剤または水を第3処理液として前記基板に供給する第3処理液供給部をさらに備え、
    前記第3処理液が前記第2排液管を介して前記カップ部の外部へと排出され、
    前記洗浄液が、前記第3処理液と同種の液であることを特徴とする排液管詰まり防止方法。
  14. 請求項13に記載の排液管詰まり防止方法であって、
    前記第3処理液供給部が前記第3処理液を前記基板に供給する際に、前記検出部が前記第1処理液を検出している場合に、前記排液管洗浄部を兼ねる前記第3処理液供給部が、前記第3処理液の前記基板への供給時間を設定時間から延長することにより、前記第3処理液を前記洗浄液として用いて前記b)工程が実行されることを特徴とする排液管詰まり防止方法。
  15. 請求項10ないし14のいずれか1つに記載の排液管詰まり防止方法であって、
    前記b)工程において、前記検出部が前記第1処理液を検出しなくなった際に、前記洗浄液の前記第2排液管への供給が停止されることを特徴とする排液管詰まり防止方法。
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WO2023058317A1 (ja) * 2021-10-08 2023-04-13 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置および基板処理方法

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