JP2020070375A - 洗剤組成物 - Google Patents

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典之 北折
早織 武末
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早織 武末
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Masaki Kobayashi
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Abstract

【課題】粒子による汚れおよび染料による汚れの双方を同時に、ピンポイントに除去することができるシミ取り洗浄機に使用される洗浄液の洗剤組成物を提供する。【解決手段】被洗浄物に付着した泥汚れ等の粒子による汚れを超音波振動で、染料による汚れを電気分解で同時かつピンポイントに洗浄できるシミ取り洗浄機に使用される洗浄液に含まれる洗剤組成物において、前記シミ取り洗浄機の使用時に酸化剤が生成し洗浄および漂白効果を発揮する洗剤組成物。【選択図】 図1

Description

本発明は、泥汚れ等の粒子による汚れや、染料による汚れを同時にかつピンポイントで洗浄できるシミ取り洗浄機用の洗剤組成物に関する。
衣服等に、泥汚れ等の粒子による汚れや、染料による汚れがピンポイントに付着することがある。これらの汚れを本明細書では総称して「シミ」ともいい、これらの汚れを落とすことを本明細書では「シミ取り」ともいう。このような被洗浄物に付着した汚れをピンポイントに洗浄・除去する方法として、特許文献1や特許文献2に記載されているような被洗浄物を水または洗浄液に含浸させた状態で超音波振動子に接触させ、超音波振動により汚れをはじき飛ばす装置があり、実際に用いられてきた。
しかし超音波振動による洗浄方法は被洗浄物の繊維間に付着した粒子を弾き飛ばすことで汚れを洗浄・除去しているため、紅茶のシミ等に代表される、染料による汚れは除去することができなかった。この超音波振動による洗浄の際に被洗浄物を洗剤に浸しておけば、染料による汚れをある程度は除去できるが、十分ではなかった。
洗浄力の強化に関し、特許文献3は、外槽内に貯留した塩水を電気分解して次亜塩素酸イオンを含む漂白水を生成し、この漂白水により洗濯物を漂白することで、汚れを除去する洗濯機について記載されている。次亜塩素酸イオンは高い酸化力を有することから漂白剤に用いられる。この次亜塩素酸の酸化力によって染料による汚れを酸化させ、漂白することでシミを除去できる。次亜塩素酸イオンは塩素イオンを含有する塩の溶液を電気分解することで得られる。しかし、次亜塩素酸イオンによる漂白では、染料による汚れを洗浄・除去することは可能だが粒子による汚れは除去できない。また、特許文献3は、内槽を回転駆動させる洗濯機に関するものであって、携帯して手軽にシミ取りができる装置ではなく、ピンポイントでシミ取りできる装置でもなかった。したがって、漂白が不要な部分も漂白してしまう問題があった。
特許文献4では、被洗浄物を水または洗浄液に含浸させた状態で一対の電極にて挟持し、電極に電圧を印加することで水または洗浄液を電解し、ピンポイントにシミ取りを行うシミ抜き器が示されている。しかし、被洗浄物のシミ抜きは、当該シミ抜き器の一対の電極にて挟持し得る部分に限られる。また、当該一対の電極を磁力で挟持するのでは作業が煩雑になる。更に、泥汚れ等の粒子による汚れを取れないので、別途の汚れ取り作業を必要としていた。
特開2000−157941号公報 特開2000−210493号公報 特開2006−247186号公報 特開2016−43026号公報
本発明の目的は、粒子による汚れおよび染料による汚れの双方を同時に、ピンポイントに除去することができるシミ取り洗浄機にて、被洗浄物を洗浄する際に使用することにより優れた洗浄、漂白効果を発揮することができる洗剤組成物を提供することにある。
本発明は、被洗浄物に付着した泥汚れ等の粒子による汚れを超音波振動で、染料による汚れを電気分解で同時かつピンポイントに洗浄できるシミ取り洗浄機に使用される洗浄液の洗剤組成物である。シミ取り洗浄機は洗浄物に付着した泥汚れ等の粒子による汚れを超音波振動で、染料による汚れを電気分解で同時かつピンポイントに洗浄できるものであり、このシミ取り洗浄機を使用して、被洗浄物に洗浄剤を含浸させ、当該洗浄剤の洗剤組成物の成分がシミ取り洗浄機により電気分解されて酸化剤が生成し、洗浄および漂白効果を発揮する。好ましい態様としてシミ取り洗浄機は、被洗浄物を洗浄液に含浸させた状態で、洗浄部に超音波振動子および電解して酸化剤、具体的には次亜塩素酸イオン等の少なくとも1種類以上の塩化物イオンを発生させるための電極を備えている。この洗浄部を被洗浄物に押し当て、超音波振動および/または電解するときに使用される洗浄液に含まれる洗剤組成物であって、酸化剤、具体的には少なくとも1種類以上の塩化物イオンを発生させることで汚れを除去することができる洗剤組成物を提供することにより、前記の目的を達成したものである。
本発明の洗剤組成物は、被洗浄物に付着した泥汚れ等の粒子による汚れを超音波振動で、染料による汚れを電気分解で同時かつピンポイントに洗浄できるシミ取り洗浄機に使用される洗浄液に含まれる洗剤組成物において、前記シミ取り洗浄機の使用時に酸化剤が生成し洗浄および漂白効果を発揮するものである。
本発明の洗剤組成物においては、(a)洗浄液中でイオン解離し塩化物イオンを生じる1種類以上の無機塩と、(b)1種類以上の界面活性剤を含むことが好ましい。また、前記(b)1種類以上の界面活性剤が、電気分解時に生成される次亜塩素酸イオンと共存することのできる界面活性剤であるのが好ましい。
本発明の洗剤組成物は、塩素を含有する界面活性剤を含むものとすることができる。さらに、エタノール、パラペン等から選ばれる1種類以上の防腐剤を含むことができる。
本発明の洗剤組成物によれば、シミ取り洗浄機の使用時に、粒子による汚れおよび染料による汚れの双方を同時に、ピンポイントに除去することができる。
シミ取り洗浄機の一実施形態の模式的な断面図である。 図1のシミ取り洗浄機の洗浄部の拡大断面図である。
以下、本発明の洗剤組成物を、より具体的に説明する。
本発明の洗剤組成物は、被洗浄物に付着した泥汚れ等の粒子による汚れを超音波振動で、染料による汚れを電気分解で同時かつピンポイントに洗浄できるシミ取り洗浄機に使用される洗浄液に含まれる洗剤組成物において、前記シミ取り洗浄機の使用時に酸化剤が生成し洗浄および漂白効果を発揮する。
かかるシミ取り洗浄機の一実施形態の模式的な断面図を図1に示す。図1に示すように、シミ取り洗浄機1は、人の手で把持可能な大きさで概略円筒形状を有する本体部2と、この本体部2の一方の先端に設けられた洗浄部3とを備えている。洗浄部3は、図2に拡大断面図を示すように、概略円錐台形状を有し、その上底に相当する部分の開口から超音波振動子4の先端部が振動可能に突出しているとともに、陽極5および陰極6からなる一対の電極7の先端部が突出している。
図示した例では、陽極5および陰極6は、平板形状であり、概略円錐台形状の中心から突出する超音波振動子4を挟むように設けられている。陽極5および陰極6は通電可能な材料が用いられ、例えば耐食性を考慮して銅やステンレス鋼やチタンを使用することができる。また、これらの金属材料に、必要に応じて白金めっき等の適切なコーティングを形成することができる。陽極5と陰極6とは、洗浄液中の無機塩化物を電気分解することができる間隔、例えば10mm以下で隔てられている。
先端から突出している超音波振動子4および電極7を保護するために、洗浄部3は、必要に応じて図示しないキャップが取りけられるようにしてもよい。
超音波振動子4は、例えばホーン型やコーン型の形状を有し、先端は超音波振動による洗浄に適切な形状となっている。超音波振動子4を振動させるために、超音波振動子4に圧電素子4aが一体的に取り付けられている。この圧電素子4aは、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のような公知の圧電素子を用いることができる。
本体部2の外形を付与している外装8の内部空間には、超音波振動子4のための発信回路部9,超音波振動子4を作動させるためのスイッチ10、電極に通電するためのスイッチ11が収容されている。また、図1に示したシミ取り洗浄機1においては、外装8の内部空間に電源としての乾電池12が収容されている。
電源としての乾電池12は、電極7の陽極5および陰極6の間で、所定の電圧、詳しくは洗浄液中の無機塩化物を電気分解することができる電圧を供給することができ、また超音波振動子4を駆動させるための電圧を供給することができるものである。具体的には2V以上であり、3〜5V程度の電圧があればよい。なお、本体部内で電源としての乾電池12と、電極7や超音波振動子4との間に変圧回路が設けられることを妨げない。
シミ取り洗浄機1は、洗浄部3に超音波振動を生じさせるための超音波振動子4と、洗浄液を電気分解して酸化剤、具体的には次亜塩素酸イオン等の少なくとも1種類以上の塩化物イオンを発生させるための陽極5および陰極6からなる一対の電極7と、を備えており、超音波振動子4の先端並びに陽極5および陰極6の先端を、被洗浄物Cの被洗浄領域C1に押し当てることにより、被洗浄物Cの被洗浄面C1に付着した泥汚れ等の粒子による汚れを超音波振動で、染料による汚れを電気分解で同時かつピンポイントに洗浄できる。つまり、超音波振動子4の振動によって被洗浄物の繊維間に付着した粒子を弾き飛ばすことで汚れを洗浄・除去するとともに、被洗浄物Cの被洗浄領域C1に含浸させた洗浄液中に含まれる無機塩化物を陽極5および陰極6で電気分解し、次亜塩素酸イオン等の少なくとも1種類以上の塩化物イオンを発生させ、この塩化物イオンの漂白力を用いて被洗浄物の染料による汚れを洗浄する。
そして、シミの範囲がピンポイントであるときには、そのままで、シミの範囲が所定領域に広がっている場合には、シミ取り洗浄機1を手で動かし、被洗浄領域C1の表面上で超音波振動子4および電極7を移動させることにより、シミが生じている所定領域を洗浄する。
なお、衣類等の被洗浄物に付着した汚れを除去する技術として、超音波振動子により繊維間の粒子を弾き飛ばす方法が存在し、また、次亜塩素酸イオンの漂白力を用いた方法が存在するが、どちらの方法も除去・洗浄できる汚れとできない汚れがあった。これは、衣類等の汚れには泥汚れ等の粒子が繊維間に付着したことによる汚れと紅茶のシミ等の染料による汚れの二種類存在することによる。かかる粒子による汚れには超音波洗浄が、染料による汚れは次亜塩素酸イオンによる漂白が汚れの除去に適している。
そこで、シミ取り洗浄機1は、超音波振動子4を振動させることによって超音波洗浄をすることができ、洗浄液中の無機塩化物を電極7で電気分解することによって、次亜塩素酸イオン等の少なくとも1種類以上の塩化物イオンによる漂白をすることができる。そして、超音波振動子4と電極7とを同時に作動させることによって、泥汚れ等と染料による汚れとの複合汚れさえも一度に洗浄することができる。同時に作動させる場合に限られず、どちらか一方を稼働させることもできる。
次に、シミ取り洗浄機1の変形例について説明する。
電極7の陽極5および陰極6は、図1に示した陽極5を陰極に、陰極6を陽極にしてもよい。いずれにせよ電極7には直流電源から電力が供給される。陽極5および陰極6の形状は、図1に示したような平板状に限らない。陽極5および陰極6が被洗浄物Cの被洗浄領域C1に接触している面積が電解面積となるので、この電解面積を変更することでシミ取りが可能な範囲を変更することができる。例えば、陽極5および陰極6を径の細い棒状にすることで、平板状に比べて、よりピンポイントに被洗浄物C上のシミを除去することも考えられる。陽極5および陰極6は、互いに対向して配置され、電気分解時は陽極5および陰極6が洗浄液を含浸させた被洗浄物に接触している必要がある。
超音波振動子4および電気分解を行う電極7は、スイッチ10、11を操作することによって超音波振動子4および電極7のうちの片方または両方を同時に作動させることが可能である。これにより、粒子と染料との両方に起因する汚れに対しても、超音波振動を行った後に電解を行うというような複数の手順を踏むことなく、汚れを除去することができる。
また、シミの成分によって、超音波振動または電気分解の片方のみを使い分けることで、シミ取りを適切にコントロールすることができる。例えば、被洗浄物が泥のみによって汚れてしまった場合、超音波振動子4による超音波振動のみを被洗浄物に加えることで、より低電力で汚れを落とすことができる。図1に示した例では、超音波振動子4に対するオンオフスイッチ10と、電極7に対するオンオフスイッチ11とが示されているが、スイッチ10の機能と、スイッチ11の機能とを一つにまとめた切り替えスイッチを用いることもできる。
また、シミ取り洗浄機1は、図1に示した例ではコードレスとして、乾電池12により電力を供給することとしているが、乾電池12の代わりに、充電可能な二次電池であってもよい。また、本体部2内に電源を有しないで、外部から有線の電源コードまたは無線により電力が供給されることも考えられる。もっとも、シミ取り洗浄機1は、乾電池12や充電可能な二次電池を本体部2に収容してコードレスとすることで、電源コードが不要となり、洗浄時における取扱いをより容易にしている。
次に、シミ取り洗浄機1を用いたシミ取り時に使用される本発明の洗剤組成物について説明する。
シミ取り洗浄機1を用いたシミ取り時に、被洗浄物Cは、水または洗浄液に含浸させることができるが、洗浄液が特に好ましい。電極7により電気分解による漂白を行うことができるからである。水に含浸させる場合には、電極7に通電しても次亜塩素酸イオン等の塩化物イオンは生じない。
洗浄液は、好適には水と、本発明の洗剤組成物とを含むものである。本発明の洗剤組成物は、(a)洗浄液中でイオン解離し塩化物イオンを生じる1種類以上の無機塩化物と、(b)1種類以上の界面活性剤とが含まれる。この無機塩化物が水中で電離した時に生じる塩化物イオンによって、電気分解時に漂白能力のある次亜塩素酸イオン等を生成することができる。洗浄液中で塩化物イオンを生じる無機塩化物は、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム、等があり、これらの1種類以上用いることができる。かかる無機塩化物の洗浄液中の濃度は0.1〜20%程度が好ましい。
洗浄液に塩化物イオンを生じる無機塩化物を含まない場合は、一般には漂白能力のある次亜塩素酸イオン等が生成されない。しかし、界面活性剤のなかには、塩素を含有する界面活性剤がある。塩素を含有する界面活性剤は溶液中で塩素イオンを放出するので漂白することが可能である。したがって、本発明の洗剤組成物は、無機塩化物を含み、または無機塩化剤を含まないで、塩素を含有する界面活性剤を含むことができる。花王株式会社製の商品名:コータミン86W(塩化ステアリルトリメチルアンモニウム)が挙げられる。
また、洗剤組成物は、電気分解時に生成される次亜塩素酸イオン等の塩化物イオンと共存できる界面活性剤を含むことが好ましい。上記塩化物イオンと共存できる界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルアンモニウム塩等が挙げられる。
上記の界面活性剤の他、両性界面活性剤、陰イオン界面活性剤および非イオン界面活性剤の1種または2種以上を含むことができる。
両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミノ脂肪酸ベタイン等のベタイン、アルキルジメチルアミンオキシド等のアミンオキシド等が挙げられる。
陰イオン界面活性剤としては、高級アルコールスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、硫酸化脂肪酸塩、リン酸化エステル塩、スルホン化脂肪酸塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩またはスルホン酸エステル塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩またはスルホン酸エステル塩、アミノ酸と脂肪酸の縮合物、脂肪酸アミドのアルキロール化硫酸エステル塩またはアルキル化スルホン酸塩、エーテルカルボン酸またはその塩、アミドエーテルカルボン酸またはその塩、スルホコハク酸エステル塩、アルキルフェノールスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルポリグリコシド、アルキルポリグリコールエーテル、グルカミド、アミンオキシド、ショ糖脂肪酸エステル、アルケニルエーテル、アルキルアミンオキサイド、脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
かかる界面活性剤の洗浄液中の濃度は合計で0.1〜10%程度が好ましい。
更に、洗剤組成物は、エタノール、パラベン等から選ばれる1種以上の防腐剤を含むことがより好ましい。かかる防腐剤の洗浄液中の濃度は0.01〜3.0%程度が好ましい。
また、pH調整剤として、硫酸、塩酸、酢酸といった1種類以上の酸を含有することができる。塩化物イオンとしての次亜塩素酸イオンは、水溶液のpHによりその形態を変化させ、酸性下では非解離の次亜塩素酸として存在する。非解離の次亜塩素酸は、次亜塩素酸イオンより高い漂白力を有する。非解離の次亜塩素酸は水溶液中のpHを調整することで得られる。そこで、上記pH調整剤を添加することで、電気分解を行うと電解次亜塩素酸水が生成され、被洗浄物に対し、より高い洗浄・漂白能力を示すことができる。
かかるpH調整剤を添加する場合、更に陽イオン界面活性剤を添加することができる。陽イオン界面活性剤としては、第1級アミン塩、第2級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモニウム塩等が挙げられるが、このうち第4級アンモニウム塩が特に好ましい。
洗剤組成物は、その他、香料などを含むことができる。
かかる洗剤組成物を含む洗浄液は、使用時以前から液体のものでもよいし、粉末の洗剤組成物を使用時に水に溶解させたものでもよい。またジェル状であってもよい。粘度の高いジェル状の洗浄液であることにより、被洗浄物の洗浄箇所からの拡散を抑制して洗浄箇所のみに洗浄液を含浸させることができ、日線状箇所の漂白を抑制することができる。
洗浄時には、洗浄液を含浸させた被洗浄物Cの裏に当て布を配置してシミの除去を行ってもよい。洗浄を行うと、被洗浄物Cに含浸させた水または洗浄液には、シミ成分が含まれるため、被洗浄物の裏に当て布を入れることにより汚染した水または洗浄液を被洗浄物から当て布に吸収させ、汚染した水または洗浄液が被洗浄物の洗浄対象箇所以外を汚すことを防止することができる。
次に、シミ取り洗浄機1及び本発明の洗剤組成物を用いたシミ取り洗浄方法を以下に示す。
被洗浄物Cの被洗浄領域C1を洗浄液にて含浸させた後、シミ取り洗浄機1を片手で持ち、超音波振動子4と電極7によって構成される洗浄部3の先端を下方に向け、被洗浄物Cの被洗浄領域C1に押し当てて接触させる。
この状態で超音波振動子4を駆動させると、超音波振動子4による超音波振動が水または洗浄液を介して被洗浄物Cに伝播し、被洗浄物Cに付着した粒子由来の汚れが除去される。
また、電極7に電力を供給すると、被洗浄物Cを含浸させた洗浄液が電気分解され、発生した次亜塩素酸イオン等の塩化物イオンにより被洗浄物C上の染料由来の汚れが除去される。
また、超音波振動子4と電極7との両方を、同時に作動することにより、粒子と染料の双方に由来する汚れに関しても、複数の手順を踏むことなく容易に汚れを除去できる。
洗浄中は、水または洗浄液を洗浄部に吹き付けながら行うことができる。これにより、洗浄後の汚れた洗浄液を素早く除去し、汚れの再付着を防止することができる。
また、洗浄中は、水または洗浄液を洗浄部に吹き付けながら行うこと同時に水または洗浄液を吸引しながら行うこともできる。これにより、洗浄後の汚れた洗浄液を素早く除去し、汚れの再付着を防止することができる。
シミ汚れ除去後は、被洗浄物Cを含浸させた洗浄液には次亜塩素酸イオンといった電解生成物やシミ成分が含まれているため、被洗浄物Cを流水で洗い流す。
このようにして、シミ取り洗浄機1と共に本発明の洗剤組成物を用いれば、被洗浄物に付着した様々なシミ汚れを、片手の操作で、簡便に除去することができる。
図1に示したシミ取り洗浄機を用いて洗浄剤の実施テストを行った。洗浄に用いたシミ取り洗浄機は、超音波振動子として、50kHzの圧電体を備え、6Wの出力をかけることができるものである。また、2枚の電極には、10質量%の食塩水で直流の電流が0.5A流れるようにセットされている。
(実施例1)
洗浄力の確認には、泥汚れとシミの除去効果を明示するために、粒子汚れの一つである赤土で汚した白地の木綿生地の泥汚染布、自然染料の一つである紅茶で汚した白地の木綿生地の紅茶汚染布、および泥粒子と染料の両方で汚した白地の木綿生地の3種類の汚れた木綿布を用意して、各汚染布を上記のシミ取り洗浄機を用い、本発明の洗剤組成物を含む洗浄液を用いて漂白性能を測定した結果で示す。
漂白実験に使用した泥汚染布は、以下の方法で作製した。13.0質量%の赤玉土汚染液に綿100%の白布(金布#2003)を浸漬させて汚れを付着させ、泥をすりこむブラッシング汚染を行った。その布をよく乾燥させた後、余計な泥を払い落としたものを5×5cm程度に裁断した。分光色差計(日本電色 NF333)にて裁断した汚染布の反射率を測定し、平均の反射率との差が1%以内の汚染布を試験片とした。
また、漂白実験に使用した紅茶汚染布は以下の方法で作製した。市販の紅茶(日東紅茶 黄色のパッケージ)7個を1Lのイオン交換水にて10分間煮沸し、あく抜きをしたさらし木綿で濾し、紅茶液とした。この液に白布を浸漬させ、5分間煮沸させた。その後、火からおろし、一昼夜放置することで白布に紅茶の色を定着させた。その布を紅茶液から取り出し、自然乾燥し、水道水にて洗浄液に色が付かなくなるまでもみ洗いを行った後、アイロンにて平滑乾燥させ、5×5cm程度に裁断した。分光色差計(日本電色 NF333)にて裁断した汚染布の反射率を測定し、平均の反射率との差が1%以内の汚染布を試験片とした。
また、漂白実験に使用した紅茶と泥の汚染布は以下の方法で作製した。上記のように作製した紅茶汚染布を13.0質量%の赤玉土汚染液に浸漬させ、汚れを付着させ、泥をすりこむブラッシング汚染を行って作製した。その布をよく乾燥させた後、余計な泥を払い落としたものを5×5cm程度に裁断した。分光色差計(日本電色 NF333)にて裁断した汚染布の反射率を測定し、平均の反射率との差が1%以内の汚染布を試験片とした。
各汚染布に、洗浄液を浸漬させ、図1に示したシミ取り洗浄機を用いて洗浄して漂白性能を調べた。
洗浄に使用した洗浄液は、市販の花王株式会社製の衣料用洗剤(商品名:アタック 抗菌EXスーパークリアジェル)を約200倍に水道水で薄めた水溶液に10質量%の食塩を添加したものを用いた。この衣料用洗剤は、界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、脂肪酸塩、アルキルアンモニウム塩を含む。
洗浄は、図1に示したシミ取り洗浄機の超音波振動と電気分解の電源を同時に入れ、まず、紅茶汚染布の漂白を行った。洗浄液は布が十分濡れる程度に常に補給しながら行った。その処理時間は3分間であった。次いで、同じ洗浄液を用いて、泥汚染布の漂白実験を同じく3分間行った。次いで、同じ洗浄液を用いて、紅茶と泥の汚染布の漂白実験を同じく3分間行った。
漂白性能の測定は、洗浄後の各試料布を乾燥させた後、表面反射率を測定しその反射率から漂白率を求めた。反射率は、分光色差計(日本電色 NF333)にて測定した。
測定した反射率から漂白率を求めるためには次式を用いた。
Figure 2020070375
なお、白布とは、汚染布を作製した元の綿100%の白布である。
(上記汚染布の作製方法および洗浄効果の測定方法に関する参考文献は、北折典之、勝村元美、Material Technology, Vol.31,No.2,31-38(2013))
その結果を表1にまとめて示す。表1より、泥汚染布、紅茶汚染布、紅茶と泥の汚染布の三種類とも漂白率は80%を超えており、泥による粒子汚れも染料によるシミも漂白できた。
Figure 2020070375
表中、USは超音波洗浄、Eは電気分解を示し、US+Eは超音波洗浄と電気分解とを同時に行ったことを示す。また、表中の数字は漂白率(%)であり、数値が高いほど漂白力が高いことを示す。
(実施例2)
洗浄液にコータミン86W(塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、水溶液中で塩素イオンを放出する。花王株式会社製)界面活性剤を5倍に水道水で希釈した溶液を用いて同様の実験を行った。その結果も表1に示した。すべての汚れが80%以上の漂白率を示した。
(実施例3)
実施例1同様、使用する洗浄液は、市販の花王株式会社製の衣料用洗剤アタック 抗菌EXスーパークリアジェルを約200倍に水道水で薄めた水溶液に塩化カリウム(関東化学株式会社製)を10質量%添加したものを用い同様の実験を行った。その結果も表1に示した。すべての汚れが80%以上の漂白率を示した。
(比較例1)
実施例1同様、使用する洗浄液は、市販の花王株式会社製の衣料用洗剤アタック 抗菌EXスーパークリアジェルを約200倍に水道水で薄めた水溶液を用いて実験を行った。その結果を表1に示す。泥汚染布の漂白率は92%となったが、紅茶汚染布と泥と紅茶による汚染布の漂白率は非常に低い値であった。
あらゆる汚れに対応するには、超音波振動子と電解用電極を具備してなるシミ取り洗浄機を用いて、本発明の洗剤組成物を含む洗浄液を使用することで洗浄漂白効率が飛躍的に向上することが分かる。
以上、本発明の洗剤組成物について説明したが、本発明の洗剤組成物は、実施例の記載に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で幾多の変形が可能である。
1 シミ取り洗浄機
2 本体部
3 洗浄部
4 超音波振動子
5 陽極
6 陰極
7 電極
8 外装
9 発振回路部
10 スイッチ
11 スイッチ
12 乾電池

Claims (5)

  1. 被洗浄物に付着した泥汚れ等の粒子による汚れを超音波振動で、染料による汚れを電気分解で同時かつピンポイントに洗浄できるシミ取り洗浄機に使用される洗浄液に含まれる洗剤組成物において、前記シミ取り洗浄機の使用時に酸化剤が生成し洗浄および漂白効果を発揮する洗剤組成物。
  2. (a)洗浄液中でイオン解離し塩化物イオンを生じる1種類以上の無機塩と、(b)1種類以上の界面活性剤を含む請求項1記載の洗剤組成物。
  3. 前記(b)1種類以上の界面活性剤が、電気分解時に生成される次亜塩素酸イオンと共存することのできる界面活性剤である請求項2記載の洗剤組成物。
  4. 塩素を含有する界面活性剤を含む請求項1記載の洗剤組成物。
  5. エタノール、パラベン等から選ばれる1種類以上の防腐剤を含む請求項1〜4記載のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
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