JP2020068318A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 絶縁樹脂層の厚さの減少を抑制しながら、絶縁樹脂層から上側に突出する突起部をエッチングする。【解決手段】 半導体装置の製造方法であって、絶縁樹脂層形成工程と、開口部形成工程と、突起部エッチング工程を有する。前記絶縁樹脂層形成工程では、半導体層を備える基板の表面に絶縁樹脂層を形成する。前記開口部形成工程では、前記絶縁樹脂層に、前記絶縁樹脂層を貫通する開口部を形成する。前記開口部形成工程では、前記絶縁樹脂層の表面に上側に突出する突起部が前記開口部の縁に沿って形成される。前記突起部エッチング工程では、前記絶縁樹脂層に純水を塗布した後に、前記絶縁樹脂層に現像液を塗布することによって、前記突起部をエッチングする。【選択図】図7
Description
本明細書に開示の技術は、半導体装置の製造方法に関する。
特許文献1に開示の半導体装置の製造方法では、基板の表面に絶縁樹脂層(ポリイミド)を形成し、絶縁樹脂層に開口部(ビアホール)を形成する。絶縁樹脂層に開口部を形成すると、絶縁樹脂層の表面に開口部の縁に沿って突起部(オーバーハング)が形成される。このような突起部が存在すると、突起部に起因するさまざまな不具合が発生する。特許文献1の製造方法では、開口部を形成した後に、純粋で希釈したアルカリ性水溶液を絶縁樹脂層に塗布することによって、突起部をエッチングする。これによって。突起部が除去される。
特許文献1の製造方法では、突起部をエッチングするときに、絶縁樹脂層全体がエッチングされる。このため、絶縁樹脂層の厚さが減少するという問題が生じる。また、絶縁樹脂層の厚さが減少する結果、絶縁樹脂層の厚さのばらつきが大きくなるという問題が生じる。なお、特許文献1では、突起部が横方向に突出しているが、上側に突出する突起部が形成される場合もある。本明細書では、絶縁樹脂層の厚さの減少を抑制しながら、絶縁樹脂層から上側に突出する突起部をエッチングする技術を提案する。
本明細書が開示する半導体装置の製造方法は、絶縁樹脂層形成工程と、開口部形成工程と、突起部エッチング工程を有する。前記絶縁樹脂層形成工程では、半導体層を備える基板の表面に、絶縁樹脂層を形成する。前記開口部形成工程では、前記絶縁樹脂層に、前記絶縁樹脂層を貫通する開口部を形成する。前記開口部形成工程では、前記絶縁樹脂層の表面に上側に突出する突起部が前記開口部の縁に沿って形成される。前記突起部エッチング工程では、前記絶縁樹脂層に純水を塗布した後に、前記絶縁樹脂層に現像液を塗布することによって、前記突起部をエッチングする。
この製造方法では、突起部エッチング工程において、絶縁樹脂層に純水を塗布した後に、絶縁樹脂層に現像液を塗布する。このように純水の塗布後に現像液を塗布すると、塗布された溶液(すなわち、純水と現像液を合わせた液)中において、上側ほど現像液の濃度が高くなり、下側ほど現像液の濃度が低くなる。このため、上側に突出する突起部は現像液の濃度が高い部分の溶液によって効率的にエッチングされる。したがって、突起部の高さを低くしたり、突起部を除去したりすることができる。他方、突起部よりも下側に存在する絶縁樹脂層の表面は、現像液の濃度が低い部分の溶液に接触し、それほどエッチングされない。したがって、絶縁樹脂層の厚さが減少し難い。このように、この製造方法によれば、絶縁樹脂層の厚さの減少を抑制しながら、上側に突出する突起部をエッチングすることができる。
実施形態の製造方法では、図1に示す半導体基板から半導体装置を製造する。図1に示すように、半導体基板は、半導体層12と、半導体層12の表面を覆うAlSi電極層14を有している。
まず、図2に示すように、AlSi電極層14の表面に、ポリイミド層16を形成する。ポリイミド層16は、非感光性ポリイミドによって構成されている。次に、図3に示すように、ポリイミド層16の表面に、レジスト層18を形成する。次に、レジスト層18に開口部18aを形成する。次に、アルカリ性の水溶液からなる現像液によって、開口部18a内のポリイミド層16をエッチングする。これによって、図4に示すように、ポリイミド層16に開口部16aを形成する。開口部16aは、ポリイミド層16を貫通するように形成される。その結果、開口部16a内にAlSi電極層14が露出する。その後、図5に示すように、レジスト層18が除去される。このように開口部16aを形成すると、開口部16aの外周縁に沿って、ポリイミド層16の表面から上側に突出する突起部16bが形成される。
次に、図6に示すように、ポリイミド層16の表面に純水20を塗布する。開口部16a内は純水20で満たされる。また、ポリイミド層16の表面と突起部16bは、純水20によって覆われる。次に、ポリイミド層16の表面にアルカリ性の水溶液からなる現像液を塗布する。すると、図7に示すように、純水と現像液が合わさった溶液22が形成される。このように、純水20を塗布した後に現像液を塗布すると、溶液22中において、上側ほど現像液の濃度が高く、下側ほど現像液の濃度が低くなる。ポリイミド層16の表面から上側に突出している突起部16bは、現像液の濃度が高い部分の溶液22に接触するので、突起部16bは効率的にエッチングされる。突起部16bがエッチングされることで、図8に示すように突起部16bが除去されるか、または、突起部16bの高さが低くなる。他方、図7に示すように、ポリイミド層16の表面及び開口部16aの内面は、突起部16bよりも下側に位置するので、現像液の濃度が低い部分の溶液22に接触する。このため、ポリイミド層16の突起部16b以外の部分は、エッチングされ難い。このため、ポリイミド層16の厚さが減少し難い。したがって、図8に示すように、エッチング後にポリイミド層16の厚さがほとんど減少しない。
次に、図9に示すように、ポリイミド層16の表面と開口部16aの内面を覆うように、Ni電極層24を形成する。次に、図10に示すように、Ni電極層24の表面にはんだ層26を形成する。はんだ層26を介して、Ni電極層24が図示しない配線部材に接続される。以上の工程によって、半導体装置が製造される。
次に、突起部16bが存在する場合に生じる問題点について説明する。図11は、突起部16bが存在する半導体装置の突起部16b近傍の拡大断面図を示している。突起部16bが存在する状態でNi電極層24を形成すると、図11に示すように、突起部16bの上部のNi電極層24の表面にスリット24aが形成される。このため、スリット24a内にはんだ層26が入り込む。このようにスリット24aを有する半導体装置に対して、半導体装置を繰り返し発熱させるパワーサイクル試験を行うと、図12に示すように、はんだ層26が塑性変形してスリット24a内に移動する。その結果、Ni電極層24が開口部16aの内面(すなわち、ポリイミド層16の側面及びAlSi電極層14の表面)から剥離し、AlSi電極層14にクラック50が生じる。このように、突起部16bが存在すると、半導体装置の信頼性が低くなる。
これに対し、本実施形態の製造方法では、突起部16bをエッチングすることによって、突起部16bを除去するか、または、突起部16bの高さを低くする。このため、図13に示すように、開口部16aの外周縁の上部においてNi電極層24が滑らかに接続され、Ni電極層24にスリット24aが形成されない。したがって、本実施形態の製造方法によれば、信頼性が高い半導体装置を製造することができる。
図14は、突起部16bの高さh(図15参照)と、突起部16bの傾斜角度θ(図15参照)と、スリット24aの有無との関係を調べた実験結果を示している。図14から明らかなように、傾斜角度θとスリット24aの有無との間には、ほとんど相関がない。他方、突起部16bの高さhが低いほど、スリット24aが形成され難い。特に、突起部16bの高さhが0.45μm以下であれば、スリット24aが全く発生しない。本実施形態の製造方法によって突起部16bの高さhを0.45μm以下とすれば、スリット24aの発生を防止することができる。
また、上述したように、本実施形態の製造方法によれば、突起部16bをエッチングする工程において、ポリイミド層16の厚さがほとんど減少しない。このため、十分な厚さを有するポリイミド層16を形成することができるとともに、ポリイミド層16の厚さにばらつきが生じ難い。また、ポリイミド層16の表面の面内均一性が向上する。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独あるいは各種の組み合わせによって技術有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの1つの目的を達成すること自体で技術有用性を持つものである。
12 :半導体層
14 :AlSi電極層
16 :ポリイミド層
16a :開口部
16b :突起部
20 :純水
22 :溶液
24 :Ni電極層
24a :スリット
26 :はんだ層
50 :クラック
14 :AlSi電極層
16 :ポリイミド層
16a :開口部
16b :突起部
20 :純水
22 :溶液
24 :Ni電極層
24a :スリット
26 :はんだ層
50 :クラック
Claims (1)
- 半導体装置の製造方法であって、
半導体層を備える基板の表面に、絶縁樹脂層を形成する工程と、
前記絶縁樹脂層に、前記絶縁樹脂層を貫通する開口部を形成する工程であって、前記絶縁樹脂層の表面に上側に突出する突起部が前記開口部の縁に沿って形成される工程と、
前記絶縁樹脂層に純水を塗布した後に、前記絶縁樹脂層に現像液を塗布することによって、前記突起部をエッチングする工程、
を有する製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018200879A JP2020068318A (ja) | 2018-10-25 | 2018-10-25 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018200879A JP2020068318A (ja) | 2018-10-25 | 2018-10-25 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020068318A true JP2020068318A (ja) | 2020-04-30 |
Family
ID=70388668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018200879A Pending JP2020068318A (ja) | 2018-10-25 | 2018-10-25 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020068318A (ja) |
-
2018
- 2018-10-25 JP JP2018200879A patent/JP2020068318A/ja active Pending
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