JP2020067925A - 状態監視システム - Google Patents

状態監視システム Download PDF

Info

Publication number
JP2020067925A
JP2020067925A JP2018201434A JP2018201434A JP2020067925A JP 2020067925 A JP2020067925 A JP 2020067925A JP 2018201434 A JP2018201434 A JP 2018201434A JP 2018201434 A JP2018201434 A JP 2018201434A JP 2020067925 A JP2020067925 A JP 2020067925A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monitoring system
data
terminal device
sensor
data analysis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018201434A
Other languages
English (en)
Inventor
貴好 菊池
Takayoshi Kikuchi
貴好 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP2018201434A priority Critical patent/JP2020067925A/ja
Publication of JP2020067925A publication Critical patent/JP2020067925A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)
  • Selective Calling Equipment (AREA)

Abstract

【課題】電動機器、油圧機器などの機器の設置箇所および機器に取り付けられるセンサーモジュールのバッテリ残量の管理を行うことができる状態監視システムを提供する。【解決手段】状態監視システム1は、データ分析装置202と、複数のセンサーモジュールMと、端末機器23とを具備する。複数のセンサーモジュールMは、バッテリ、複数の機器の状態を検出して検出データを出力する第1検出部21、データ分析装置202と通信可能な第1の通信部、および、バッテリの残量を検出する第2検出部を有する。データ分析装置202の制御部は、第1又は第2検出部からの出力信号に基づいて、複数の機器の状態の異常又はバッテリの交換要の有無を判定し、この判定結果と、センサーモジュールMから送信される位置情報とを関連付けた情報を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、近距離無線通信を用いて機器の状態を監視する状態監視システムに関する。
電動機器、油圧機器などの機器の状態を監視する、あるいは、電気、ガス、水道などの使用量を計測する機器状態監視システムとして、センサーモジュール(端末装置)ネットワークを用いたもの、例えば特許文献1および2が知られる。このような状態監視システムでは、無線/有線センサーネットワークに接続された複数のセンサーによって機器の状態を示す様々な物理量が検出される。各センサーの検出データは、そのセンサーネットワークを通じて、外部のネットワーク上のデータ分析用のコンピュータなどに送信される。
特許第6041141号公報 特開2011−163856号公報
上記のような機器状態監視システムにおいて、機器が多数存在し、それらの機器が業務内容の変更や効率化などによって移動するかまたは新たに増設されることがあるので、すべての機器の設置箇所の継続的な管理をしないと、どの機器をどこに設置したかが分からなくなるおそれがある。
そのうえ通常、機器に取り付けられる(対応する)センサーモジュールには移動性を考慮してバッテリ(電池)が用いられるが、そのバッテリがいつ切れるかが分からず、これらの懸念を改善する要望があった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、機器の設置箇所およびバッテリ残量の管理を行うことができる状態監視システムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る状態監視システムは、データ分析装置と、複数のセンサーモジュールと、端末機器とを具備する。上記複数のセンサーモジュールは、バッテリ、複数の機器の状態を検出して検出データを出力する第1検出部、上記データ分析装置と通信可能な第1の通信部、および、上記バッテリの残量を検出する第2検出部を有する。
上記端末機器は、上記複数のセンサーモジュールに対応する上記複数の機器の位置情報の入力を受け付ける入力設定部と、入力された上記位置情報を上記センサーモジュールへ送信する第2の通信部とを有する。
上記データ分析装置は制御部を有する。上記制御部は、上記第1又は第2検出部からの出力信号に基づいて、上記複数の機器の状態の異常又は上記バッテリの交換要の有無を判定し、その判定結果と、上記センサーモジュールから送信される上記位置情報とを関連付けた情報を生成する。
上記状態監視システムにおいて、上記複数のセンサーモジュールは、上記データ分析装置と上記第2の通信部とで異なる通信方式で通信してもよい。
上記状態監視システムにおいて、上記制御部は、上記複数の機器の状態の異常又は上記バッテリの交換要と判定したときにアラート情報を生成し、上記データ分析装置は、上記制御部で生成されたアラート情報を出力する第1の出力部をさらに有してもよい。
上記状態監視システムにおいて、上記第2の通信部は、上記制御部で生成されたアラート情報を受信し、上記端末機器は、受信した上記アラート情報を出力する第2の出力部をさらに有してもよい。
上記状態監視システムにおいて、上記センサーモジュールは、上記端末装置が撮影した画像信号を受信し、上記データ分析装置は、上記センサーモジュールから上記画像信号を受信し、上記位置情報と上記画像信号とを関連付けた情報を生成してもよい。
また上記状態監視システムにおいて、上記制御部は、上記センサーモジュール間の接続情報が変更された場合に、当該センサーモジュールの位置が移動した旨のアラート情報を生成してもよい。
以上のように本発明によれば、機器の設置箇所およびバッテリ残量の管理を行うことができる。
本発明に係る一実施形態である機器状態監視システムの全体的な概念図である。 監視システム内の、複数の機器、複数のセンサー及び複数の端末装置等をより具体的に説明するための図である。 データ分析装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 メッシュ型の無線センサーネットワークの構成例を示す図である。 端末装置の構成を示すブロック図である。 端末装置により実行される処理のフローチャートである。 データ分析装置により実行される処理のメインフローチャートである。 端末装置の設置または移動時に行う位置情報の更新処理フローチャートである。 データ分析装置により実行される機器の状態の診断処理フローチャートである。 機器状態監視システムの1つのユーザインターフェースを示した概念図である。 機器状態監視システムの他のユーザインターフェースを示した概念図である。 メッシュ型の機器状態監視システムの構成例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面をもとに説明する。
1.機器状態監視システムの概要
図1は本発明に係る一実施形態である機器状態監視システムの全体的な概念図である。
機器状態監視システム1は、例えば工場などの施設内の複数の監視対象である複数の機器10(10a、10b、10c、10d(以下、個別に説明する場合を除き、機器10とも総称する))の状態を監視するシステムである。監視システム1は、無線センサーネットワーク100と、データ分析システム200とを有する。無線センサーネットワーク100とデータ分析システム200とはネットワーク300を通じて接続可能である。ここでネットワークはLAN(Local Area Network)であってもWAN(Wide Area Network)であってもよい。
無線センサーネットワーク100は、IoTゲートウェイ(親機)Gと複数の端末装置(子機)Mなどを含む。
端末装置(センサーモジュール)Mは、機器10a、10b、10c、10dの状態を検出する1以上のセンサー21(第1検出部)の検出信号を取り込み、デジタルデータ化する。端末装置Mは、内蔵する第2の加速度センサー19の検出信号を、デジタルデータ化する。さらに端末装置Mは、センサー21(21a、21b、21b、21c、21d(以下、個別に説明する場合を除き、センサー21とも総称する))及び端末装置Mが内蔵する第2の加速度センサー19(後述)の出力から機器10a、10b、10c、10dの診断用の検出データを生成し、他のノード(ゲートウェイG、他の端末装置M)との間で無線通信より検出データを送受信することが可能である。
ゲートウェイGは、複数の端末装置Mで生成された各検出データを収集し、外部のネットワーク300を通じてデータ分析システム200に送信する。
データ分析システム200は、無線センサーネットワーク100のゲートウェイGから外部のネットワーク300を通じて伝送された検出データを蓄積するデータ蓄積装置201と、データ蓄積装置201に蓄積された検出データを所定のプログラムに従って分析して機器の状態を診断するデータ分析装置202とを有する。
ゲートウェイGは、データ分析装置202および複数の端末装置(センサーモジュールM)と通信する。
図2は機器状態監視システム1内の、複数の機器、複数のセンサー及び複数の端末装置等をより具体的に説明するための図である。
機器10a、10b、10c、10dは、例えば、電動機器、油圧機器などである。機器10a、10b、10c、10dは、それぞれ、駆動軸40に軸支された回転構造体42を内部に有する。稼働中に回転構造体42が回転するため、機器10a、10b、10c、10dは稼働中に振動し得る。具体的には、メインポンプである機器10aと電動機である10bは、1つの駆動軸40に対して同軸に接続される。同様に、メインポンプである機器10cと電動機である10dは、1つの駆動軸40に対して同軸に接続される。
各機器10a、10b、10c、10dには、それぞれ、例えば、駆動軸40を受けるフロント側及びリア側の軸受41、41の付近に、それぞれ第1の加速度センサー21a(第1の振動センサー)及び温度センサー21bが1つずつ直接装着(外付け)される。第1の加速度センサー21aは、例えば、圧電式1軸加速度センサーである。各機器10a、10b、10c、10dには、さらに、圧力センサー21c及び油状態センサー21dが設けられるがここでは図示しない(図5を参照して後述)。各センサー21は機器10に例えば磁石で装着される。各センサー21a、21b等を軸受41、41付近に装着するのは、軸受41、41付近の振動や温度等を監視するためである。
機器10a、10b、10c、10dは、工場内にある耐久試験機のフレームF(単数)に固定され支持される。フレームFの柱や枠等には、複数の端末装置M1、M2、M3、M4が例えば磁石で装着される。端末装置M1、M2、M3、M4には、それぞれ、機器10a、10b、10c、10dに装着された第1の加速度センサー21a及び温度センサー21b(並びに圧力センサー21c及び油状態センサー21d)からの検出信号が入力される。典型的には、端末装置M1、M2、M3、M4には、それぞれ、機器10a、10b、10c、10dに装着された第1の加速度センサー21a及び温度センサー21b(並びに圧力センサー21c及び油状態センサー21d)が有線接続される。端末装置M1、M2、M3、M4は、それぞれ相対的に、機器10a、10b、10c、10dの近くに設置される。
端末装置M1、M2、M3、M4は、それぞれ、第2の加速度センサー19a、19b、19c、19d(第2の振動センサー)を内蔵する。上述のように機器10a、10b、10c、10dは、稼働中に振動し得る。このため、機器10a、10b、10c、10dを支持するフレームFには、機器10a、10b、10c、10dの振動が伝達し得る。従って、端末装置M1、M2、M3、M4に内蔵された第2の加速度センサー19a、19b、19c、19dは、機器10a、10b、10c、10dの振動が伝達することにより振動するフレームFの振動を検出する。
具体的には、端末装置M1に内蔵された第2の加速度センサー19aは、端末装置M1の相対的近くに設置された機器10aの振動が主に伝達することにより振動するフレームFの振動を検出する。端末装置M2に内蔵された第2の加速度センサー19bは、端末装置M2の相対的近くに設置された機器10bの振動が主に伝達することにより振動するフレームFの振動を検出する。端末装置M3に内蔵された第2の加速度センサー19cは、端末装置M3の相対的近くに設置された機器10cの振動が主に伝達することにより振動するフレームFの振動を検出する。端末装置M4に内蔵された第2の加速度センサー19dは、端末装置M4の相対的近くに設置された機器10dの振動が主に伝達することにより振動するフレームFの振動を検出する。
第2の加速度センサー19は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等の3軸加速度センサーである。図中のXYZ軸は、3軸加速度センサーの感度軸方向を示す。ところで、第2の加速度センサー19としてのMEMS等の3軸加速度センサーは、第1の加速度センサー21aとしての圧電式1軸加速度センサーより、一般的に簡易的で安価である。しかしながら、第1の加速度センサー21aでより精密に振動を検出することができるため、第2の加速度センサー19を簡易的で安価なものとしても、機器10の状態を診断することができる。第2の加速度センサー19を簡易的で安価なものとしてもよいので、既存の設備への導入が容易である。第2の加速度センサー19としてのMEMS等の3軸加速度センサーとして、例えば、静電容量式の加速度センサーを用いてもよい。
ところで、一般的に、振動周波数帯域と機器の損傷の種類との関係は、低周波から高周波の順に、以下の様に知られている。
(1)約0.1Hz〜約100Hz・・・機器構造体の異常。
(2)約1Hz〜約1kHz・・・回転構造体の異常。
(3)約100Hz〜約10kHz・・・機械的損傷(軸受、歯車などの損傷)。
(4)約10kHz〜約100kHz・・・材料の微小亀裂。
機器10に装着される第1の加速度センサー21aが検出可能な周波数の範囲は、例えば、10Hz〜15kHzであり、低周波の振動から高周波の振動まで検出する。端末装置Mのマイクロプロセッサ(制御部)12(後述)は、フィルタ処理や実効値演算等により、1kHz〜10kHzの高い周波数領域の振動レベルを算出する。一方、フレームFに装着される第2の加速度センサー19が検出可能な周波数の範囲は、例えば、DC〜50Hz程度の低周波の振動を検出する。
即ち、機器10に装着される第1の加速度センサー21aが検出可能な周波数の範囲は、フレームFに装着される第2の加速度センサー19が検出可能な周波数の範囲より広くて高い。より具体的には、機器10に装着される第1の加速度センサー21aは、上記(3)機械的損傷及び(4)材料の微小亀裂時に発生する振動を検出する。一方、フレームFに装着される第2の加速度センサー19は、上記(1)機器構造体の異常及び(2)回転構造体の異常を検出する。例えば、機器10に装着される第1の加速度センサー21aが検出する高周波数の振動は、各部品の損傷状態や劣化の傾向、故障の予測を判断するのに用いることができる。一方、フレームFに装着される第2の加速度センサー19が検出する低周波数の振動は、機器の異常、ガタ、軸ずれなどを判断するのに用いることができる。このように、第1の加速度センサー21aが検出可能な周波数の範囲と第2の加速度センサー19が検出可能な周波数の範囲とを異ならせることで、様々なタイプの異常を検出することができる。
2.データ分析装置のハードウェア構成
図3はデータ分析装置202のハードウェア構成を示すブロック図である。
データ分析装置202は、具体的には、例えばパーソナルコンピュータやサーバ用計算機などであり、CPU(Central Processing Unit)31、メモリ32、ストレージデバイス33、ネットワークインタフェース34、後述するユーザインターフェース26、26'を表示するためのディスプレイ35、ユーザ入力装置(マウス、キーボードなど)36などで構成される。メモリ32にはデータ分析のためのアプリケーションプログラムなどが格納される。CPU31はメモリ32に格納されたアプリケーションプログラムに従って機器の診断のためのデータ分析を行う。なお、ストレージデバイス33は、データ分析システム200のデータ蓄積装置201として用いられてもよい。
データ分析装置202は、蓄積されたデータより、各種分析モデル、診断アルゴリズムなどを構築し、対象機器の状態監視を行う。
3.無線センサーネットワーク
無線センサーネットワーク100には、例えばISA100.11aの規格による近距離無線通信などが採用される。複数の端末装置MとゲートウェイGはメッシュ型のネットワークの形態で接続可能とされている。メッシュ型のネットワークは、無線通信において障害物による遮断や反射波による干渉にさらされることによる電波環境の変化に対し、すべての端末装置Mで生成された検出データがゲートウェイGに収集されるための最適な無線通信経路が得られるように、互いにピアツーピアで無線接続されるノードのペアを変更することができる。
図4はメッシュ型の無線センサーネットワーク100の構成例を示す図である。
このメッシュ型の無線センサーネットワーク100には、1機のゲートウェイGと4機の端末装置M1、M2、M3、M4がノードとして存在する。4機の端末装置M1、M2、M3、M4はゲートウェイGとピアツーピア接続により無線通信することが可能とされている。
メッシュ型の無線センサーネットワーク100にはマネージャ(図示せず)が接続されている。なお、ゲートウェイGがこのマネージャの機能をもっていてもよい。マネージャは、ピアツーピア接続するノードのペアの管理と、各ノードのペアが通信に利用するタイムスロットの割り当てを行う。
例えば、図4において、ゲートウェイGは端末装置M1とのペア、端末装置M2とのペア、端末装置M3とのペア、端末装置M4とのペアに各々固有に割り当てられたタイムスロットを用いて無線通信するように設定される。
このメッシュ型の無線センサーネットワーク100では、上記のペアの他、例えば、端末装置M1と端末装置M3とのペア、端末装置M2と端末装置M3とのペアなどの設定も可能とされる。
なお、本発明は、必ずしもメッシュ型の無線センサーネットワークを用いたもの限定されるものではなく、スター型、バス型の無線センサーネットワークであってもよい。また、本発明は、必ずしも無線ネットワークを用いたものとは限らず、有線ネットワークを用いたものであってもよい。
4.端末装置の構成
図5は端末装置Mの例示的な一構成を示すブロック図である。
端末装置(無線センサーモジュール)Mは、センサー信号処理回路11、判断・処理などを行うマイクロプロセッサ(制御部)12、メモリ13、第1の無線モジュール(第1の通信モジュール)14、第1の無線アンテナ15、電源部16、第2の無線モジュール(第1の通信部)17、および第2の無線アンテナ18を有する。端末装置Mは、エラーなどをオペレータ(現場作業員)に知らせるためのLED表示器(図示せず)、第2の加速度センサー19および機械スイッチ24をさらに有する。
端末装置Mは、必要に応じて第2の無線モジュール17によって、ゲートウェイGを介さずに端末装置M同士で通信してもよい。
この機械スイッチ24は、端末装置Mの監視対象である機器10の保守管理を担うオペレータ等によってON/OFFされるものである。機械スイッチ24がオペレータなどによって手動操作(外部操作)されると、第1の無線モジュール14への供給電源がON/OFFされ、第1の無線モジュール14と後述する端末機器23との接続/非接続が切り替られる。
センサー信号処理回路11は1以上のセンサー21a、21b、21cの出力信号をデジタルデータに増幅変換して、マイクロプロセッサ12に送信する。機器の状態を検出するためのセンサーには、例えば、機器の振動を検出するための第1の加速度センサー21a、温度を検出するための温度センサー21b、圧力を検出するための圧力センサー21cなどが挙げられる。
なお、本実施形態において、機器10の油状態を検出する油状態センサー21dの出力は、端末装置Mの外部の信号変換モジュール22によってデジタルデータに変換されてマイクロプロセッサ12に送信される。但し、油状態センサー21dの出力も、その他のセンサー21a、21b、21cと同様にセンサー信号処理回路11に送信され、センサー信号処理回路11にてデジタルデータに変換されてもよい。
なお図示しないが、スイッチ類、エンコーダなどのデジタル出力センサーからの出力信号が、マイクロプロセッサ12に直接送信されてもよい。
第2の加速度センサー19は、デジタル検出信号を直接的に、または、アナログ検出信号をデジタルデータに変換してマイクロプロセッサ12に送信する。
少なくとも第1の加速度センサー21aは、通常モード又は低消費電力モードで動作可能である。通常モード時に、第1の加速度センサー21aは、検出信号を端末装置Mに出力する。低消費電力モード時に、第1の加速度センサー21aは、信号を検出しない、あるいは、検出信号を端末装置Mに出力しない。温度センサー21b、圧力センサー21c及び油状態センサー21dも、通常モード又は低消費電力モードで動作可能でもよい。第2の加速度センサー19も、通常モード又は低消費電力モードで動作可能でもよい。低消費電力モード時に、第2の加速度センサー19は、信号を検出しない、あるいは、検出信号をマイクロプロセッサ12に供給しない。
マイクロプロセッサ12は、(検出部として)センサー信号処理回路11から供給されたセンサー出力データから機器診断用の検出データを生成(出力)する。例えば、マイクロプロセッサ12は、第1の加速度センサー21aの出力データから、加速度の実効値、加速度の時間波形、速度の実効値、速度の時間波形、エンベロープ加速度のp-p値、エンベロープ加速度の時間波形などを、第1の振動検出データとして算出する。その他、マイクロプロセッサ12は、温度センサー21b、圧力センサー21cおよび油状態センサー21dなどの各種のセンサーの出力データから機器診断用の検出データ(例えば、温度値、油状態値、比誘電率、導電率、油温など)(温度検出データ、圧力検出データ、油状態検出データ)を生成する。一方、マイクロプロセッサ12は、第2の加速度センサー19から供給されたセンサー出力データ(3軸方向それぞれの加速度値)をそのまま、第2の振動検出データとして使用してもよい。あるいは、マイクロプロセッサ12は、第2の加速度センサー19から供給されたセンサー出力データ(3軸方向それぞれの加速度値)に平均化処理等を行い、平均化処理後のデータを第2の振動検出データとして使用してもよい。
メモリ13は、端末装置Mのマイクロプロセッサ12により生成された機器診断用の検出データ(第1の振動検出データ、第2の振動検出データ、温度検出データ、圧力検出データ、油状態検出データ)の一時保存、および検出データに基づく異常などの状態の判定のための作業領域などとして用いられる。
第1の無線モジュール14は、オペレータが携帯する端末機器23(タブレットコンピュータ、スマートフォン、ウェアラブル機器等の無線端末)との無線通信を行うモジュールである。ここで、端末機器23は、第1の無線モジュール14またはデータ分析装置202との無線通信を行う第3の無線モジュール(第2の通信部、図示せず)を有している。さらなる複数の無線モジュール(複数の通信部)が、備えられてもよい。
第1の無線モジュール14は、無線センサーネットワーク100で採用される無線方式とは異なる第2の無線方式、例えばBluetooth(登録商標)、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)規格などによるものである。第1の無線モジュール14は、第1の無線アンテナ15を有する。
端末機器23は、複数のセンサーモジュールMに対応する複数の機器10の位置情報の入力を受け付ける入力設定部(タッチパネル、キーパッド、ディスプレイなどの類い、図示せず)をさらに有する。
第2の無線モジュール17は、ゲートウェイGや他の端末装置Mとの無線通信のための処理を行うモジュールである。第2の無線モジュール17は、無線センサーネットワーク100で採用される無線方式、例えばSmartMesh IP(登録商標)などによるものである。第2の無線モジュール17は、第2の無線アンテナ18を有する。
電源部16は、端末装置Mを動作させるために必要な電力を生成する。電源部16は、バッテリ16aと、バッテリ16aに蓄積された電荷から端末装置Mの動作用の定電圧を生成するDC/DCコンバータ16bと、バッテリ16aとDC/DCコンバータ16bとの間に設けられた電源スイッチ16cとを有する。
ここで電源部16は、バッテリ16aの残量を検出する電圧検出回路(第2検出部)25をさらに有する。電圧検出回路25の代わりに、電流値を積算する電流検出回路が用いられてもよい。
電圧検出回路25は例えば、基準電圧回路を応用した複数のトランジスタ、抵抗などから構成される集積回路であり、バッテリ16cの電圧が所定の閾値(例えば満充電に対して20%)より低くなるとアラート信号を出力する低電圧検出回路である。
図1に示されている端末機器23は、オペレータが複数の機器10の保守メンテナンスなどを行うために、任意の端末装置Mの設置位置(箇所)の設定をするか、または、任意の端末装置Mからバッテリ残量や機器10の状態・接続状態等の情報を読み出すために用いられる。
端末機器23における端末装置Mの他の設定項目としては、端末装置MのID(スペック)、各端末装置Mにおけるセンサー類21の情報などの入力が、オペレータによって入力設定部になされる。
情報を読み出す項目としては、最新の測定データ、端末設定情報、ファームウェアバージョンなどが挙げられる。
あるいは、オペレータからの端末機器23の操作によって、各端末装置Mに接続されたセンサー類21(加速度センサー21a、温度センサー21bなど)の感度調整、保存などがなされる。
さらに、端末機器23を用いて測定データの物理量換算、温度データなどの補正処理が行われてもよく、(データ処理後の)読み出しデータの画面表示や端末装置Mから読み出したデータの保存がなされてもよい。
端末機器23は、端末装置Mからエラー兆候、異常時、バッテリ16a残量のアラート信号などを受信してそれを音声及び/または画面出力してもよい。データ分析装置202は、第2の無線モジュール17およびゲートウェイGを介して、これらの信号を受信して、それを音声及び/または画面出力する。
5.機器状態監視システムの動作
機器状態監視システム1では、複数の端末装置Mにて、各々の監視対象の機器10の設置位置および状態を示す検出データ(第1の振動検出データ、第2の振動検出データ、温度検出データ、圧力検出データ、油状態検出データ)を生成する処理が行われる。
機器状態監視システム1ではさらに、複数の端末装置Mのバッテリ16aの残量を示すバッテリ電圧検出データ(電圧検出回路25のバッテリ電圧検出値)を生成する処理が並行して行われる。
複数の端末装置Mにて各々生成された検出データ(第1の振動検出データ、第2の振動検出データ、温度検出データ、圧力検出データ、油状態検出データ、設置位置検出データ、およびバッテリ電圧検出データ)は、ゲートウェイGに無線送信され、ゲートウェイGからネットワーク300を通じてデータ蓄積装置201に送信され、データ蓄積装置201に蓄積される。
データ分析装置202は、データ蓄積装置201に蓄積された検出データ(第1の振動検出データ、第2の振動検出データ、温度検出データ、圧力検出データ、油状態検出データ、設置位置検出データ、およびバッテリ電圧検出データ)を所定のプログラムに従って分析して機器10の状態を診断する。即ち、データ分析装置202のCPU31はメモリ32に格納されたアプリケーションプログラムに従って機器の診断のためのデータ分析を行う。
6.端末装置の動作
図6は、端末装置Mにより実行される処理のフローチャートS100である。
端末装置Mの第1の無線モジュール14のデフォルト状態は、スリープ状態または供給電源OFF状態にあるものとし、第2の無線モジュール17のデフォルト状態は、スリープ状態にあるものとする。
第2の無線モジュール17のマイクロプロセッサは、無線センサーネットワーク100内のすべてのノード間で正確に同期がとられた内部の時計の時刻を確認する(ステップS101)。その後、マイクロプロセッサは、時計の時刻がゲートウェイGとの通信のためのタイムスロットに入ったかどうかを判定する(ステップS102)。このタイムスロットは、任意の間隔に設定されてよいが、例えば15分間隔に設定される。
第2の無線モジュール17のマイクロプロセッサは、時計の時刻がゲートウェイGとの通信のためのタイムスロットに入ったことを判定すると(ステップS102のYES)、第2の無線モジュール17のスリープ状態を解除して送信状態に設定し、各センサー21の出力信号から診断用の検出データを生成する(ステップS103)。
例えば、マイクロプロセッサは、第1の加速度センサー21aの出力データから、診断用の検出データとして、加速度の実効値、加速度の変位(時間波形)、速度の実効値、速度の変位(時間波形)、エンベロープ加速度のp-p値(ピークtoピーク値)、エンベロープ加速度の変位(時間波形)などを算出する。
続いて、第2の無線モジュール17のマイクロプロセッサは、生成した検出データをメモリ13に保持する(ステップS104)。マイクロプロセッサ12は、メモリ13から検出データを読み出し、送信状態に設定された第2の無線モジュール17を用いてゲートウェイGに無線送信するように制御を行う(ステップS105)。
一方、ゲートウェイGは、受信待ち状態で動いており、端末装置Mから第2の無線モジュール17を用いて無線送信された検出データを受信する。
第2の無線モジュール17のマイクロプロセッサは、データ送信から所定時間内にゲートウェイGからのACKを受け取ることによってゲートウェイGに検出データが無事に送信されたことを判定し、メモリ13から送信済みの検出データを消去し、データ送信に用いた第2の無線モジュール17をスリープ状態にする。
7.データ分析装置の動作
データ分析装置202は、CPU31が記憶する情報処理プログラムをRAMにロードして実行することにより主に以下のステップで処理を実行する。
これにより、データ分析装置202は、データ蓄積装置201に蓄積された検出データ(第1の振動検出データ、第2の振動検出データ、温度検出データ、圧力検出データ、油状態検出データ、設置位置検出データ、およびバッテリ電圧検出データ)を所定のプログラムに従って分析して機器10(バッテリ16a)の状態を診断する。
図7は、データ分析装置により実行される処理のメインフローチャートS200である。
ステップS201:機器10が追加設置または移動されたか判定
ステップS202:端末装置Mの設置または移動時に行う処理フローチャートS300へ進む
ステップS203:システム運用時の処理フローチャートS400へ進む
以下、各ステップについてより具体的に説明する。
(1)ステップS201:機器が追加設置または移動されたか判定
データ分析装置202はステップS201において、機器10が追加設置されたか、または、移動したかを判定する。具体的には、新たに機器10が追加設置された場合は、追加設置された機器10における各種センサデータの増加に伴って、データ分析装置202が自動的に判断する。あるいは、オペレータが、データ分析装置202に直接的に、または、端末機器23を介して間接的に機器10が追加設置された内容を設定してもよい。
業務内容変更や製造ラインの効率化などのために機器10が移動した場合は、オペレータが、データ分析装置202に直接的に、または、端末機器23を介して間接的に機器10が追加設置された内容を設定する。あるいは、端末装置MにGPS(Global Positioning System)を取り付けて、データ分析装置202が自動的に設定できるようにしてもよい。
データ分析装置202はステップS201において、機器10が追加設置されたか、または、移動した(Yes)と判定した場合、ステップS202へ進む。機器10が追加設置されていない、または、移動していない(No)と判定した場合は、ステップS202をスキップしてステップS203へ進む。
(2)ステップS202:端末装置Mの設置または移動時に行う処理フローチャートS300へ進む
データ分析装置202はステップS202において、端末装置Mの設置または移動時に行う処理フローチャートS300(後述)へ進む。このステップS202が完了したら、ステップS203へ進む。
(3)ステップS203:システム運用時の処理フローチャートS400へ進む
データ分析装置202はステップS203において、システム運用時の処理フローチャートS400(後述)へ進む。このステップS203が完了すると、メインフローチャートS200は、終了となる。
S201〜S203の一連のステップは、機器10が稼働している間やメンテナンス保守作業の間に、上述したタイムスロットごとにループされる。タイムスロット以外の時間帯において、機器状態監視システム1は待機状態となる。
図8は、端末装置Mの設置または移動時に行う位置情報の更新処理フローチャートS300である。
ステップS301:位置情報の入力
ステップS302:端末機器から端末装置に位置情報を送信
ステップS303:ゲートウェイを経由してデータ分析装置の位置情報を更新
以下、各ステップについてより具体的に説明する。
(1)ステップS301:位置情報の入力
設置または移動された端末装置Mに対応する機器10の位置情報が、オペレータによって端末機器23に入力される。
(2)ステップS302:端末機器から端末装置に情報を送信
その入力された位置情報が、端末機器23から端末装置Mに送信される。
(3)ステップS303:ゲートウェイを経由してデータ分析装置の情報を更新
その後、端末装置MからゲートウェイGを経由してデータ分析装置202に、その位置情報が送信され、データ分析装置202に保存されていた対応する位置情報が、それに更新される。
ここで、位置情報は、端末装置MやゲートウェイGを経由せずに、端末機器23からデータ分析装置202へ直接送信されてもよい。
図9はデータ分析装置202により実行される機器の状態の診断処理フローチャートS400である。
ステップS401:端末装置(子機)のセンサー情報などと共に、バッテリ電圧情報を受信
ステップS402:検出データを分析、バッテリ電圧低下を検出
ステップS403:機器に要求を出力、バッテリ交換が必要な端末装置を判断
以下、各ステップについてより具体的に説明する。
(1)ステップS401:端末装置(子機)のセンサー情報などと共に、バッテリ電圧情報を受信
データ分析装置202は、端末装置(子機)Mから各種センサー情報や位置情報などと共に、バッテリ16aの電圧情報(電圧値)を受信する。
(2)ステップS402:検出データを分析、バッテリ電圧低下を検出
データ分析装置202は、機器10に直接装着された第1の加速度センサー21aの出力から生成された第1の振動検出データに基づき、機器10の状態を簡易的に診断することができる。例えば、データ分析装置202は、第1の振動検出データと基準値とを比較したり、第1の振動検出データの変動が閾値以上か否かを判断したりすることで、機器10の状態を簡易的に診断することができる。上述のように、第1の加速度センサー21aは、機器10の、例えば、駆動軸40を受けるフロント側及びリア側の軸受41、41の付近に、それぞれ装着される(図2参照)。また、第1の加速度センサー21aは、機械的損傷及び材料の微小亀裂時に発生する、高周波数の振動を検出する。従って、データ分析装置202は、第1の振動検出データに基づき、各部品(特に軸受及び軸受付近)の損傷状態や劣化の傾向、故障の予測を診断する。
データ分析装置202は、フレームFに装着された端末装置Mに内蔵された第2の加速度センサー19の出力から生成された第2の振動検出データに基づき、機器10の状態を簡易的に診断することができる。例えば、データ分析装置202は、第2の振動検出データと基準値とを比較したり、第2の振動検出データの変動が閾値以上か否かを判断することで、機器10の状態を簡易的に診断したり、機器10のフレームFに対する設置状況やフレームFを含めた周辺環境の状態を分析することが可能となる。上述のように、端末装置Mは、機器10の相対的近くに設置される。また、第2の加速度センサー19は、機器構造体の異常及び回転構造体の異常時に発生する低周波数の振動を検出する。従って、データ分析装置202は、第2の振動検出データに基づき、機器10のフレームFに対するガタ、ゆるみ、装着異常等を診断する。
図2に示したように、1つのフレームFに4機の機器10が固定され、4機の端末装置Mが装着される。この場合、振動(異常振動)の発生源となる機器10から端末装置Mまでの振動の伝わり方や、フレームFの剛性等により、4機の端末装置Mに内蔵される第2の加速度センサー19(3軸加速度センサー)は、それぞれ異なる第2の振動検出データ(XYZ軸方向の振動検出データ)を出力する。端末装置Mに内蔵される第2の加速度センサー19は、端末装置M内の部材の共振やプリント基板の共振等により、4つの第2の加速度センサー19間での振動検出データのばらつきが大きく、比較判断に適さない感度軸がある可能性がある。そこで、データ分析装置202は、4つの第2の加速度センサー19から出力された第2の振動検出データに含まれるXYZ軸方向の振動検出データから、相対的に顕著な1軸方向の振動検出データを選択する。データ分析装置202は、4つの第2の加速度センサー19からそれぞれ出力された1軸方向の振動検出データを同時刻同士で比較したり、経時的変化を比較したりする。また、データ分析装置202は、1軸方向の振動検出データを基準値と比較したりする。これにより、データ分析装置202は、異常の可能性のある機器10を特定するとともに、フレームFを含む設置環境全体の異常の有無を診断する。また、1軸方向の振動検出データが閾値以上の場合、直ちに異常稼働状態と判断する。また、機器10の振動が大きいと、複数例えば全ての端末装置Mに振動が伝わり、複数例えば全ての第2の加速度センサー19からの第2の振動検出データが基準値を超える場合もある。例えば、データ分析装置202は、4つ全ての第2の加速度センサー19からの第2の振動検出データが閾値以上の場合、振動レベルが極めて大きく重大な異常があると判断してもよい。
上記では、データ分析装置202は、第1の振動検出データと第2の振動検出データとをそれぞれ個別に分析する方法を説明したが、併せて分析してもよい。例えば、データ分析装置202は、第1の振動検出データと第2の振動検出データとの両方が基準値に対して正常範囲内であれば、機器10自体も正常であり、機器10のフレームFに対する取り付け状態も正常であると診断できるので、機器10は正常稼働状態と診断できる。また、データ分析装置202は、第1の振動検出データと第2の振動検出データとの両方が基準値未満(振動が極めて少ない)であれば、機器10は非稼働状態と診断できる。また、データ分析装置202は、第1の振動検出データと第2の振動検出データとの両方が閾値以上であれば、機器10が異常であることを裏付けることができ、機器10は異常稼働状態と診断できる。また、データ分析装置202は、第1の振動検出データは基準値程度であるが、第2の振動検出データが基準値未満(振動が極めて少ない)であれば、端末装置MがフレームFに正常に設置されていない(脱落した等)と診断できる。このように、データ分析装置202は、機器10自体の振動を示す第1の振動検出データと、機器10の振動の伝達によるフレームFの振動を示す第2の振動検出データとを、併せて分析することができる。これにより、何れか一方の振動検出データに基づき分析する場合に比べて、より正確に機器10の状態を診断することができる。
データ分析装置202は、第1の振動検出データと第2の振動検出データとを併せて分析するだけでなく、温度検出データ、圧力検出データ又は油状態検出データを補助的に用いて分析してもよい。具体例を以下に挙げる。
一例として、データ分析装置202は、第1の振動検出データと第2の振動検出データとを併せて分析した結果、振動が大きく、機器10は異常稼働状態の可能性があると判断する。この場合、データ分析装置202は、温度検出データを参照し、温度が閾値未満と判断すると、機器10が稼働を開始したばかりであるから振動が安定しない可能性があると判断できる。従って、データ分析装置202は、機器10は異常稼働状態と診断するのを保留してもよい。
別の一例として、データ分析装置202は、第1の振動検出データと第2の振動検出データとを併せて分析した結果、振動が大きく、機器10は異常稼働状態の可能性があると判断する。この場合、データ分析装置202は、油状態検出データを参照し、油の汚れ(金属の摩耗に拠る金属粉の混入)が閾値以上と判断すると、機器10が異常稼働状態と診断すればよい。言い換えれば、データ分析装置202は、第1の振動検出データと第2の振動検出データとに基づき診断した機器10の異常稼働状態の可能性を、油状態検出データによって裏付けることができる。
データ分析装置202はさらに、バッテリ16aの残量(電圧レベル)を電圧検出回路25から受信し、バッテリ16aの電圧低下具合を検出する。
後述するがデータ分析装置202は、各検出データを、例えば時間軸に対するグラフとしてディスプレイ35に表示し、データ分析装置202のユーザが各検出データを視覚的に確認できるようにしてもよい。
(3)ステップS403:機器に要求を出力、バッテリ交換が必要な端末装置を判断
上述のように、データ分析装置202は、第1の振動検出データと第2の振動検出データとを分析し、さらに、温度検出データ、圧力検出データ又は油状態検出データを補助的に分析に用いることにより、機器10が正常稼働状態か、異常稼働状態か、非稼働状態かを診断する。
データ分析装置202は、機器10が異常稼働状態と診断すると、ネットワーク300を介して、端末装置Mに警報(例えば、警報音、発光)を出力するよう要求する。具体的には、データ分析装置202は、異常稼働状態と診断した機器10に対して設置された端末装置Mに、警報を出力するよう要求する。
一方、データ分析装置202は、機器10が非稼働状態と診断すると、ネットワーク300を介して、その機器10に装着された第1の加速度センサー21a、温度センサー21b、圧力センサー21c及び油状態センサー21dに低消費電力モードで動作するよう要求する。
一方、データ分析装置202は、機器10が正常稼働状態と診断すると、要求を特に出力しない。
データ分析装置202はさらに、ステップS402で検出したバッテリ16aの電圧レベルが上述した所定の閾値を下回るかどうかにより、バッテリ16aの交換が必要かどうかを判定する。
ここでデータ分析装置202は、端末装置Mの設置または移動時に端末機器23から入力・更新された最新の位置情報とリンクして、バッテリ交換が必要な端末装置Mを判断している。
上記のようにデータ分析装置202のCPU(制御部)31は、第1検出部(センサー21)からの出力信号に基づいて複数の機器10の状態を管理し、第2検出部(電圧検出回路25)に基づいてバッテリ16aを管理する。
CPU(制御部)31は、第1又は第2検出部21,25からの出力信号に基づいて、複数の機器10の状態の異常又はバッテリ16aの交換要の有無を個々に判定し、位置情報を含むアラート情報の有無に関連する情報を生成する。
8.ユーザインターフェース
図10は、本発明に係る一実施形態である機器状態監視システムのユーザインターフェース(第1の出力部)26を示した概念図である。
例えば工場などの施設内の製造ラインが、オペレータやシステム1の管理者などによって、複数の試験エリア(ラインA、B、、、)に区画される(必ずしも区画されなくてもよい)。ここでいう管理者は、作業現場にはいない、例えば管理室に常駐のシステム管理者のことをいう。
ユーザインターフェース26は例えば図10(a)のように、その区画された1つのエリア(ラインA)をマッピングし、試験エリアの番地情報として機器10および端末装置1〜6を表示する。
このラインAにおいては、16台(A、B〜P)の機器10が格子状に配置され、そのうちのA、B、F、K、L、Nの機器10のそれぞれの状態を検出するように、端末装置1〜6が対応して配置されている(取り付けられてもよい)。
端末装置1〜6は、アイコンとしてユーザインターフェース26の地図内(試験エリア)に表示され、端末装置1〜6に対応する各々の機器10の状態は、診断処理フローチャートS400に基づいて、異常を示すと「赤色」、正常(通常通り)であると「青色」、または、注意喚起を示すと「黄色」で表現される。
ここでいう異常とは、各種センサー情報から得た監視対象の機器10の異常を指す。注意喚起とは、電圧検出回路25から得たバッテリ16aの交換要、端末装置M間の接続状況が変更された状態などを指す。
上記のようにデータ分析装置202は、制御部(CPU)31で生成されたアラート情報を出力する第1の出力部(ユーザインターフェース)26をさらに有する。
ここで、端末装置1〜6の各アイコンを選択(クリック)すると、カメラでそのアイコンに対応する機器10を撮影した動画(連続撮影した静止画)が表示されてもよい。
機器状態監視システム1は、その表示のために複数のカメラの撮影画像情報を表示させるための制御信号を生成する表示制御部(図示せず)をさらに有してもよい。
つまり、各々の機器10を撮影するカメラが、機器状態監視システム1にさらに備えられ、カメラが撮影した画像情報を、データ分析装置202および/または端末機器23に送信できるように機器状態監視システム1を構成する。カメラの個数は機器10の個数と同一でもよいし、必要に応じてそれを超えてもそれ未満でもよい(1個でも複数個でもよい)。
センサーモジュールMは、端末装置23が撮影した画像信号を受信し、データ分析装置202は、センサーモジュールMからその画像信号を受信し、画像情報と、これに対応させる位置情報とを関連付けた情報を生成することができる。
ユーザインターフェース26は例えば図10(b)のように、管理者エリアの地図(番地)情報として、座席表、そのうちの担当試験エリアの保守メンテナンス管理者A〜Dの氏名および連絡先a〜d(内線番号、メールアドレスなど)、およびデータ分析装置202の配置位置をさらに表示する。
管理者A〜Dの氏名および連絡先a〜dは、アイコンとしてユーザインターフェース26の地図内(管理者エリア)に表示される。例えば、管理者A〜Dの氏名のアイコンを選択またはダブルクリックすると、各人の内線番号が表示または内線呼び出しがされてもよい。
連絡先a〜dのアイコンを選択(ダブルクリック)すると、各人のメールアドレスを宛先としたメーラが起動されてもよい。
端末機器23の第2の通信モジュールは、データ分析装置202の制御部31で生成されたアラート情報を受信してもよい。端末機器23は、受信したアラート情報を出力する第2の出力部(ディスプレイおよび/または音声出力部)をさらに有してもよい。
ユーザインターフェース26はグラフィックとして、分析装置202のディスプレイ35、端末機器23のディスプレイ、および/またはユーザインターフェース用の外部ディスプレイ(図示せず)に表示される。
また、分析装置202およびユーザインターフェース用の外部ディスプレイも、受信したアラート情報を音声出力する音声出力部(図示せず)を有してもよい。
図10(a)の試験エリアおよび(b)の管理者エリアは、1つのディスプレイに並べて表示されてもよいし、どちらか一方を選択表示できるようにしてもよい。
図11は、本発明に係る他実施形態である機器状態監視システムのユーザインターフェースを示した概念図である。
図11のユーザインターフェース26'は上述した図10のユーザインターフェース26と同様のものであるので、説明の簡単のため異なる内容のみ説明する。
図11に示されているようにユーザインターフェース26'は、端末装置1〜6、それに対応するA、B、F、K、L、Nの機器10、およびそれらの機器10の状態のみを、地図情報なしで端末装置ごとにアイコンとして表示する。
これらのアイコンは、端末装置1〜6に対応する各々の機器10の状態が異常または注意喚起を示すと「黄色」で枠塗りされたうえで「異常(A)」または「異常(B)」と表示される。正常(通常)時を示す場合は、枠塗り表現されずに「正常」と表示される。
ユーザインターフェース26、26'は、上述したタイムスロットに応じて自動更新されるが、そのうえで管理者やオペレータによって手動更新されてもよい。
図12は、メッシュ型の機器状態監視システム1の構成一例を示す図である。
この図においては、センサーモジュール(子機)M4が、M1、M3、M6と接続された場所(情報)から、M2、M5、M6に接続変更される場所(情報)に移動された状況を示している。当然ながらセンサーモジュールMの配置変更は、これに限られない。
上記のようにセンサーモジュールM1〜M6間の接続情報が変更された場合、端末装置Mのマイクロプロセッサ(制御部)12は、当該センサーモジュール(M4)の位置が移動した旨のアラート情報を生成することができる。
上述したように、端末装置Mの設置/移動時に位置情報を端末機器23から入力し、その位置情報や対応する機器の状態がユーザインターフェース26、26'に表示される。これにより、管理者やオペレータが、端末装置Mの設置箇所を管理し、端末装置Mの保守効率を向上させることができる。そして、管理者やオペレータは、電圧検出回路25によってバッテリ交換の必要な端末装置Mを把握でき、その端末装置の配置位置も即座に認識できるので、作業メンテナンス性が向上する。したがって、オペレータの作業メンテナンス時の安全性や作業性を向上させることもできる。
9.変形例
1つの機器10に装着する第1の加速度センサー21aの数は、1又は3以上でもよい。
機器10と第2の加速度センサー19の数は、異なってもよい。機器10の数より第2の加速度センサー19の数が多くてもよいし、少なくてもよい。第2の加速度センサー19は、機器10の数に拘わらず、少なくとも1つあればよい。あるいは、第2の加速度センサー19は、必要に応じて省略されてもよい。
機器状態監視システム1は、ゲートウェイGとネットワーク300と端末装置Mと端末機器23との接続履歴を学習し、それを反映した処理フローチャートS200、S300でユーザインターフェース26、26'を表示させてもよい。また、機器状態監視システム1は、Bluetooth(登録商標) Mesh規格を用いて端末装置Mを稼働させてもよい。
あるいは、人感センサーを加えて、機器10の状態(注意喚起)が決定されてもよい。
本発明は、工場内の機器の状態を監視するシステムのみならず、例えば、ビル、鉄道、船舶、建設用車両など、様々な種類の設備、施設内の監視対象を監視する場合に適用できる。その他、橋梁、道路、トンネルなどの構築物において、監視対象となる部位の振動や変形などの状態を監視するシステムにも本発明は応用することができる。
本技術の各実施形態及び各変形例について上に説明したが、本技術は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1・・・・機器状態監視システム
10・・・機器
12・・・制御部(マイクロプロセッサ)
14・・・第1の無線モジュール
16a・・バッテリ
17・・・第2の無線モジュール(第1の通信部)
19・・・第2の加速度センサー
21・・・第1検出部
21a・・第1の加速度センサー
21b・・温度センサー
21c・・圧力センサー
21d・・油状態センサー
23・・・端末機器(入力設定部、第2の通信部)
25・・・電圧検出回路(第2検出部)
26・・・ユーザインターフェース
200・・データ分析システム
201・・データ蓄積装置
202・・データ分析装置
300・・ネットワーク
F・・・・フレーム
G・・・・ゲートウェイ
M・・・・端末装置(センサーモジュール)

Claims (6)

  1. データ分析装置と、
    バッテリ、複数の機器の状態を検出して検出データを出力する第1検出部、前記データ分析装置と通信可能な第1の通信部、および、前記バッテリ残量を検出する第2検出部を有する複数のセンサーモジュールと、
    前記複数のセンサーモジュールに対応する前記複数の機器の位置情報の入力を受け付ける入力設定部と、入力された前記位置情報を前記センサーモジュールへ送信する第2の通信部とを有する端末機器と
    を具備し、
    前記データ分析装置は、
    前記第1又は第2検出部からの出力信号に基づいて、前記複数の機器の状態の異常又は前記バッテリの交換要の有無を判定し、その判定結果と、前記センサーモジュールから送信される前記位置情報とを関連付けた情報を生成する
    制御部を有する
    状態監視システム。
  2. 請求項1に記載の状態監視システムであって、
    前記複数のセンサーモジュールは、前記データ分析装置と前記第2の通信部とで異なる通信方式で通信する
    状態監視システム。
  3. 請求項1または2に記載の状態監視システムであって、
    前記制御部は、前記複数の機器の状態の異常又は前記バッテリの交換要と判定したときにアラート情報を生成し、
    前記データ分析装置は、前記制御部で生成されたアラート情報を出力する第1の出力部をさらに有する
    状態監視システム。
  4. 請求項3に記載の状態監視システムであって、
    前記第2の通信部は、前記制御部で生成されたアラート情報を受信し、
    前記端末機器は、受信した前記アラート情報を出力する第2の出力部をさらに有する
    状態監視システム。
  5. 請求項3または4に記載の状態監視システムであって、
    前記センサーモジュールは、前記端末装置が撮影した画像信号を受信し、
    前記データ分析装置は、前記センサーモジュールから前記画像信号を受信し、前記位置情報と前記画像信号とを関連付けた情報を生成する
    状態監視システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の状態監視システムであって、
    前記制御部は、前記センサーモジュール間の接続情報が変更された場合に、当該センサーモジュールの位置が移動した旨のアラート情報を生成する
    状態監視システム。
JP2018201434A 2018-10-26 2018-10-26 状態監視システム Pending JP2020067925A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018201434A JP2020067925A (ja) 2018-10-26 2018-10-26 状態監視システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018201434A JP2020067925A (ja) 2018-10-26 2018-10-26 状態監視システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020067925A true JP2020067925A (ja) 2020-04-30

Family

ID=70390457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018201434A Pending JP2020067925A (ja) 2018-10-26 2018-10-26 状態監視システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020067925A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022190506A1 (ja) * 2021-03-12 2022-09-15 オムロン株式会社 管理装置、センサ、通信端末、および管理装置の制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022190506A1 (ja) * 2021-03-12 2022-09-15 オムロン株式会社 管理装置、センサ、通信端末、および管理装置の制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100652876B1 (ko) 건설기계의 무선전장 시스템 및 이를 이용한 건설기계메인터넌스 시스템
KR101477943B1 (ko) 산업용 자동 진단 장치
JP2017091258A (ja) フィールド機器、フィールド機器システム、および診断方法
JP5627504B2 (ja) 空調設備保守システム及びデータ解析装置
JP2006194656A (ja) 回転機械の故障診断システム
JP2014081707A (ja) プロセス制御システム及びその管理方法
JP2020067925A (ja) 状態監視システム
JP2014228471A (ja) 構造物劣化診断システム
JP6975679B2 (ja) 回転機診断システム、情報処理装置及び回転機診断方法
WO2020195536A1 (ja) 構造物の異常判別方法及び異常判別システム
KR101997217B1 (ko) 장치 진단 시스템
JP7028394B2 (ja) 状態監視システム
KR101100236B1 (ko) 자동화 및 계측 설비의 상태 감시 및 관리 시스템
JP6408357B2 (ja) データ収集装置
JP2019185336A (ja) 監視システム
JP2021179988A (ja) 機械構成要素のリアルタイム稼働状態監視のためのシステムおよび方法
JP5844666B2 (ja) Hart通信対応機器
JP2013187737A (ja) 分析装置用携帯端末及びそれを用いた分析システム
JP2012203447A (ja) Hart通信機能を有する入出力装置
KR20090003983A (ko) 오피시를 이용한 에이치엠아이 시스템의 원격 감시를 위한화면 전송 방법
CN112602028A (zh) 异常检测装置及异常检测方法
WO2024062690A1 (ja) データ処理装置、物理量計測装置、データ処理システム、及び、データ処理方法
JP2018139152A (ja) フィールド機器、フィールド機器システム、および診断方法
KR102076708B1 (ko) 구조물 모니터링을 위한 계측설비의 자가진단 시스템
JP2013031014A (ja) 無線センサネットワークおよびその設置方法