JP2020067318A - 磁気エンコーダ及び磁気エンコーダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は省スペースでありながら、測定対象の角度位置に加えて、測定対象の軸方向又は径方向のゆがみを測定することができる磁気エンコーダ及び磁気エンコーダ装置を提供する。【解決手段】同じ側の表面に設けられる位置検出用エンコーダユニットと磁気エンコーダユニットを備えると共に、環状ベースの中心軸線は全ての磁気エンコーダユニットのN極エリアと全てのS極エリアの円心を通過しており、位置検出用エンコーダユニットは、磁気エンコーダユニットと接すると共に、磁気エンコーダユニットと接する箇所の接線方向及び磁気エンコーダユニットが設けられる表面の法線方向の両方と直交する方向に延伸し、且つ互い違いに配置された複数のN極エリアと複数のS極エリアとを有することによって全体として円環状に構成され、環状ベースの中心軸線は、位置検出用エンコーダユニットの円心を通過する。【選択図】図1
Description
本発明は磁気エンコーダ及び磁気エンコーダ装置に関し、特に、省スペースでありながら、測定対象の角度位置に加えて、測定対象の軸方向のゆがみ又は径方向のゆがみを測定することができる磁気エンコーダ及び磁気エンコーダ装置に関する。
測定対象のゆがみを検出するためには磁気エンコーダが必要とされるが、所謂ラジアル異方性磁石を利用した絶対位置型の磁気エンコーダとしては以下の特許文献1が知られている。特許文献1の図4には、S極とN極の磁極が環状ベースの軸線を囲むように配置される旨が記載されている。
また、特許文献1の図4の第1の円環2121は、S極とN極が軸線を囲むように、円周方向に沿ってそれぞれ90度ずつ延伸し、合計4個のS極とN極が互い違いに配置される。
また、特許文献1の図4に示されるように、第2の円環2122は、軸方向に沿って、前記第1の円環2121との間に中性スペーサリングを挟むように間隔をあけて設けられ、S極とN極がそれぞれ45度ずつ延伸し、合計8個のS極とN極が互い違いに配置される。
更に、第3の円環2123は、軸方向に沿って、前記第2の円環2122との間に中性スペーサリングを挟むように間隔をあけて設けられ、S極とN極がそれぞれ22.5度ずつ延伸し、合計16個のS極とN極が互い違いに配置される。
すなわち、第2の円環2122の磁極の数は第1の円環2121の磁極の数の2倍であり、第3の円環2123の磁極の数は第2の円環2122の磁極の数の2倍である。
このため、特許文献1の図4に示すように、磁極は、軸方向に沿ってS極、N極、S極、N極・・・のように、N極とS極が順番に配置されている。
このため、特許文献1の図4に示すように、磁極は、軸方向に沿ってS極、N極、S極、N極・・・のように、N極とS極が順番に配置されている。
一方、特許文献1の図7には他の実施形態の従来技術も説明されており、軸線を囲うようにそれぞれ90度ずつ延伸する合計4個のS極とN極により、第1のエリア3121が形成されている。また、この第1のエリア3121よりも軸線から更に外側(径方向の外側)には第1のエリア3121を囲むように第2のエリア(特許文献1の図7の符号3122)が形成されている。
第2のエリア3122の磁極エリアは、互い違いに配置された合計16個のN極エリアとS極エリアとからなる。すなわち、第1のエリア3121の1つのN極エリアには、第2のエリア3122の合計4つのN極とS極が対応し、第1のエリア3121の1つのS極エリアには、第2のエリア3122の合計4つのN極とS極が対応する。
このため、特許文献1の図7の従来の実施形態では、径方向にN極、S極、N極、S極という具合にN極とS極が互い違いに配置されることから、所謂ラジアル異方性磁石を利用した絶対位置型の磁気エンコーダとしての機能を発揮することができる。
一方、特許文献1の図4の実施形態によっても、上述したように軸方向に沿ってN極、S極、N極、S極という具合にN極とS極が互い違いに配置されることから、所謂ラジアル異方性磁石を利用した絶対位置型の磁気エンコーダとしての機能を発揮することができる。
しかし、従来の方法では特許文献1の図4の実施形態と図7の実施形態のいずれの形態でも、中性スペーサリングを円環状の磁極エリアの間に挟むことが必要なことから体積が増加する問題がある。
更に、従来の磁気エンコーダ装置では、回転角度(角度位置)と回転速度を測定することはできるが、軸方向のゆがみ又は径方向のゆがみを測定しようとする場合には、別途渦電流測定センサを取り付けて測定を行うか、レーザーを用いて位置の検出を行う必要がある。このような背景から、従来の磁気エンコーダ及び磁気エンコーダ装置には尚も改善の
余地が残されていると言える。
本発明は、このような問題に鑑みて、省スペースでありながら、角度位置に加えて、測定対象の軸方向のゆがみ又は径方向のゆがみを測定することができる磁気エンコーダ及び磁気エンコーダ装置を提供することを目的とする。
本発明はこのような問題に鑑みて、以下の構成を備える。
測定対象のゆがみと角度位置を測定するための磁気エンコーダであって、
磁気透過性材料により構成され、第1の表面と、前記第1の表面の反対側に形成された第2の表面と、を備えた環状ベースと、
前記環状ベースの前記第1の表面又は前記第2の表面のいずれかに設けられた磁気エンコーダユニットと、
前記磁気エンコーダユニットと同じ側の表面に設けられると共に、前記磁気エンコーダユニットと隣り合うように配列される位置検出用エンコーダユニットとを備え、
前記磁気エンコーダユニットは、いずれも円環状に延伸する共に、互い違いに配置された複数のN極エリアと、複数のS極エリアとを有し、前記環状ベースの中心軸線は、全ての前記N極エリアと全ての前記S極エリアとの円心を通過しており、
前記位置検出用エンコーダユニットは、いずれも前記磁気エンコーダユニットと接すると共に、前記磁気エンコーダユニットと接する箇所の接線方向及び前記磁気エンコーダユニットが設けられる表面の法線方向の両方と直交する方向に延伸し、且つ互い違いに配置された複数のN極エリアと複数のS極エリアとを有することによって全体として円環状に構成され、前記環状ベースの中心軸線は、円環状に構成された前記位置検出用エンコーダユニットの円心を通過する。
測定対象のゆがみと角度位置を測定するための磁気エンコーダであって、
磁気透過性材料により構成され、第1の表面と、前記第1の表面の反対側に形成された第2の表面と、を備えた環状ベースと、
前記環状ベースの前記第1の表面又は前記第2の表面のいずれかに設けられた磁気エンコーダユニットと、
前記磁気エンコーダユニットと同じ側の表面に設けられると共に、前記磁気エンコーダユニットと隣り合うように配列される位置検出用エンコーダユニットとを備え、
前記磁気エンコーダユニットは、いずれも円環状に延伸する共に、互い違いに配置された複数のN極エリアと、複数のS極エリアとを有し、前記環状ベースの中心軸線は、全ての前記N極エリアと全ての前記S極エリアとの円心を通過しており、
前記位置検出用エンコーダユニットは、いずれも前記磁気エンコーダユニットと接すると共に、前記磁気エンコーダユニットと接する箇所の接線方向及び前記磁気エンコーダユニットが設けられる表面の法線方向の両方と直交する方向に延伸し、且つ互い違いに配置された複数のN極エリアと複数のS極エリアとを有することによって全体として円環状に構成され、前記環状ベースの中心軸線は、円環状に構成された前記位置検出用エンコーダユニットの円心を通過する。
同じ側の表面に設けられる位置検出用エンコーダユニットと磁気エンコーダユニットを備えると共に、環状ベースの中心軸線は全ての磁気エンコーダユニットのN極エリアと全てのS極エリアの円心を通過しており、位置検出用エンコーダユニットは、いずれも磁気エンコーダユニットと接すると共に、磁気エンコーダユニットと接する箇所の接線方向及び磁気エンコーダユニットが設けられる表面の法線方向の両方と直交する方向に延伸し、且つ互い違いに配置された複数のN極エリアと複数のS極エリアとを有することによって全体として円環状に構成され、環状ベースの中心軸線は、位置検出用エンコーダユニットの円心を通過するので、本発明は省スペースでありながら、測定対象の角度位置に加えて、測定対象の軸方向のゆがみ又は径方向のゆがみを測定することができる。
次に、図1、図2、及び図9を参照して本発明の磁気エンコーダの第1の実施形態を説明する。ここで、図1は本発明による測定対象の角度位置とゆがみを測定するための磁気エンコーダの斜視図であり、第1の実施形態を説明するものである。また、図2は第1の実施形態の要部拡大図であり、本発明の第1の実施形態による磁気エンコーダユニットと位置検出用エンコーダユニットを説明するものである。更に、図9は本発明の第1の実施形態等の実施形態の磁気エンコーダを測定対象に取り付け、センサと併せて磁気エンコーダ装置として使用する際の斜視図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態の磁気エンコーダ2は環状ベース21と、磁気エンコーダユニット22と、位置検出用エンコーダユニット23と、接続部24を備える。環状ベース21は板状体であり、且つ平面視にてドーナツ状に形成される。また、図1に示すように、環状ベース21は上側に向いた第1の表面211と、その反対側に形成された第2の表面212を有する。
磁気エンコーダユニット22は、本実施形態では、図2に示すように、第1の表面211の外周縁214の近くに設けられ、図1、図2に示すように、環状ベース21の円心側には磁気エンコーダユニット22は設けられていない。
一方、位置検出用エンコーダユニット23は、磁気エンコーダユニット22と同じ側の表面(すなわち、第1の実施形態では第1の表面211)に設けられると共に、内周縁213側で磁気エンコーダユニット22と隣り合うように配列される。
更に、位置検出用エンコーダユニット23は、図1に示すように、いずれも磁気エンコーダユニット22と接すると共に、磁気エンコーダユニット22と接する箇所の接線方向及び磁気エンコーダユニット22が設けられる表面の法線方向nの両方と直交する方向に延伸し、且つ互い違いに配置された複数のN極エリアと複数のS極エリアとを有することによって全体として円環状に構成される。
なお、上述の位置検出用エンコーダユニット23と磁気エンコーダユニット22の位置関係に関しては、全体としての円環ではなく、図2に示すように狭い範囲で見た場合、磁気エンコーダユニット22の磁性境界線220の延伸方向と、位置検出用エンコーダユニット23のN極とS極が交互に並べられる方向は平行である。このため、以下の説明においては、単に、位置検出用エンコーダユニット23の延伸方向が磁気エンコーダユニット22の延伸方向と平行となる、という場合がある。
また、環状ベース21は、透磁性材料からなり、中心軸線200を円心とする環状に形成されている。そして、環状ベース21と位置検出用エンコーダユニット23との位置関係としては、環状ベース21の中心軸線200が、円環状に構成された位置検出用エンコーダユニット23の円心を通過するような位置関係をなす。
接続部24は、図9に示すように測定対象4と接続する際に利用され、円環状に形成される。
また、図9に示すように、磁気エンコーダユニット22は、いずれも円環状を呈すると共に、互い違いに配置された複数のN極エリアと、複数のS極エリアとを有し、環状ベース21の中心軸線200は、全てのN極エリアと全てのS極エリアの円心を通過している。すなわち、N極エリアとS極エリアは、円心である中心軸線200を共通の軸とした同心円状に互い違いに配置される。
なお、第1の実施形態では、図2に示すように、最も外周縁214に近いエリアがS極エリアに形成され、その内側がN極エリアに形成され、その後はS極エリア、N極エリア、S極エリア、・・・、N極エリア、という具合に、径方向xに沿って円心へ向かい互い違いに配置される。
一方、図2に示すように、位置検出用エンコーダユニット23は環状ベース21の内周面213側に位置し、接続部24と磁気エンコーダユニット22との間に挟まれるように設けられる。なお、位置検出用エンコーダユニット23の位置は、これに限定されず、図2の外周縁214と磁気エンコーダユニット22との間に挟まれるような位置に設けても良い。
環状ベース21は、図1に示すように、第1の表面211と第2の表面212の法線nが中心軸線200と平行となり、その結果、図2に示すように、N極エリアとS極エリアの磁性境界線220は、環状ベース21の径方向xに沿って配列されることとなる。なお、N極エリア及びS極エリアの数は第1の実施形態では3個ずつであるが、適宜増減させても良い。
また、接続部24は、図2に示す内周縁213に隣接するように設けられ、環状ベース21を図9の測定対象4と接続する際に用いられる。なお、接続部24は必ずしも必要なく、測定対象4と接続できれば適宜省略しても差し支えない。
第1の実施形態において、位置検出用エンコーダユニット23は、例えばインクリメンタル方式のエンコーダ(相対位置出力方式のエンコーダ)であり、図9の測定対象4が回転すると、測定が開始された位置から1ずつカウントを増加し又は1ずつカウントを減らす。すなわち、そのスタート位置から何カウント目の磁極かを数えることにより、回転した角度(角度位置)を測定する。
また、第1の実施形態の位置検出用エンコーダユニット23は、N極とS極とが互い違いとなるように、内周縁213に沿うように配置される。そのため、図2に示すように、複数のN極と複数のS極により構成される位置検出用エンコーダユニット23のN極とS極の各磁性境界線230は、磁気エンコーダユニット22の磁性境界線220が延伸する方向と直交する。
また、接続部24は図2に示す内周縁213に隣接するように設けられ、環状ベース21を図9の測定対象4と接続する際に用いられる。なお、接続部24は必ずしも必要なく、測定対象4と接続できれば適宜省略しても差し支えない。
また、接続部24は図2に示す内周縁213に隣接するように設けられ、環状ベース21を図9の測定対象4と接続する際に用いられる。なお、接続部24は必ずしも必要なく、測定対象4と接続できれば適宜省略しても差し支えない。
次に、図3及び図4を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。ここで、図3は本発明による測定対象4の角度位置とゆがみを測定するための磁気エンコーダ2の斜視図である。また、図4は第2の実施形態の要部拡大図であり、本発明の第2の実施形態による磁気エンコーダユニット22と位置検出用エンコーダユニット23を説明するものである。
第2の実施形態では、位置検出用エンコーダユニット23が、第1の実施形態と異なる点を除き、第1の実施形態と同様なので、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態における位置検出用エンコーダユニット23は、第1の位置検出用エリア231と第2の位置検出用エリア232を備え、それぞれ以下のように配置される。すなわち、第1の位置検出用エリア231は、図4に示すように、N極とS極が互い違いに並べられるように配置されることにより、全体としては磁気エンコーダユニット22の延伸方向と平行に延伸し、径が磁気エンコーダユニット22より一回り小さい円環状に形成される。また、第1の位置検出用エリア231は磁気エンコーダユニット22と隣接する。
一方、第2の位置検出用エリア232は、N極とS極の数が、第1の位置検出用エリア231のN極とS極の数と等しく、且つ外周側が第1の位置検出用エリア231に隣接するように設けられ、且つ内周側が接続部24に隣接するよう設けられる。なお、他の実施形態としては、第2の位置検出用エリア232のN極とS極の数は、第1の位置検出用エリアのN極とS極の数と略一致していれば足り、完全に一致しなくても良い。
更に、図4に示すように、第1の位置検出用エリア231のN極とS極の磁性境界線2310は、第2の位置検出用エリア232の磁性境界線2320とずれている。なお、第1の位置検出用エリア231及び第2の位置検出用エリア232を構成するN極とS極の数は適宜調整することができる。
具体的には、第2の実施形態において、位置検出用エンコーダユニット23は、例えば絶対位置の測定に用いられるアブソリュート型エンコーダを用いることができる。第2の実施形態のようにアブソリュート型エンコーダの場合、測定対象4に取り付けられた位置検出用エンコーダユニット23が回転しなくても、図9に示したセンサ3は、位置検出用エンコーダユニット23から出力された磁界を感知できるので、その度に原点(スタート位置)に戻らなくても、スタート位置から何個目かの位置情報(角度位置)を得られる。
具体的には、第2の実施形態において、位置検出用エンコーダユニット23は、例えば絶対位置の測定に用いられるアブソリュート型エンコーダを用いることができる。第2の実施形態のようにアブソリュート型エンコーダの場合、測定対象4に取り付けられた位置検出用エンコーダユニット23が回転しなくても、図9に示したセンサ3は、位置検出用エンコーダユニット23から出力された磁界を感知できるので、その度に原点(スタート位置)に戻らなくても、スタート位置から何個目かの位置情報(角度位置)を得られる。
次に、図5、図6、図10を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。ただし、第3の実施形態において第1の実施形態又は第2の実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。ここで、図5は本発明による測定対象4の角度位置とゆがみを測定するための磁気エンコーダ2の斜視図である。また、図6は第3の実施形態の要部拡大図であり、本発明の第3の実施形態による磁気エンコーダユニット22と位置検出用エンコーダユニット23を説明するものである。また、図10は本発明の第3の実施形態又は第4の実施形態の磁気エンコーダ2を測定対象4に接続部24を用いて取り付け、センサ3を磁気エンコーダユニット22の外側で、且つ軸方向yに沿って取り付けて、磁気エンコーダ装置50として使用する際の斜視図である。
ここで、第3の実施形態が、第1の実施形態又は第2の実施形態と異なる点は以下のとおりである。すなわち、第3の実施形態では、図5に示すように、環状ベース21は中心軸線200と平行となるように延伸し、中心軸線200を円心とした管状体に形成される。そして、第3の実施形態では、図5に示すように第1の表面211と第2の表面212の法線nが、中心軸線200と垂直となり、且つ第2の表面212は中心軸線200に臨む。
また、第3の実施形態においては、磁気エンコーダユニット22は、図5に示すように第1の表面211に設けられた管状体である。また、図6に示すように、磁気エンコーダユニット22のN極エリアとS極エリアの磁性境界線220は、環状ベース21の軸方向yに沿って配列される。
また、第1の面211における磁気エンコーダユニット22のN極エリアとS極エリアの磁極境界線220は、図6に示すように、環状ベース21の軸方向y(すなわち、中心軸線200と平行な方向)に沿って配置されている。また、第3の実施形態の磁気エンコーダ2は、図10に示すように、第2の表面212側に設けられた接続部24によって測定対象4と接続される。
本発明の磁気式エンコーダ2では、図5に示すように、N極エリアとS極エリアとが同心円状となるように、且つ図10に示すように軸方向yに沿って互い違いとなるように配置されることにより、旋回軸Lの軸方向yのゆがみを測定できる。
一方、位置検出用エンコーダユニット23は、磁気エンコーダユニット22と同じ側の表面(すなわち、第3の実施形態では第1の表面211)に設けられると共に、磁気エンコーダユニット22と隣り合うように配列される。
更に、位置検出用エンコーダユニット23は、磁気エンコーダユニット22と接すると共に、磁気エンコーダユニット22と接する箇所の接線方向及び磁気エンコーダユニット22が設けられる表面の法線方向の両方と直交する方向に延伸し、且つ互い違いに配置された複数のN極エリアと複数のS極エリアとが、円周に沿って並べられることにより、全体として円環状に構成される。
なお、上述の位置検出用エンコーダユニット23と磁気エンコーダユニット22の位置関係に関しては、全体としての円環ではなく、図6に示すように狭い範囲で見た場合、磁気エンコーダユニット22の磁性境界線220の延伸方向と、位置検出用エンコーダユニット23のN極とS極が交互に並べられる方向は平行である。このため、以下の説明においては、単に、位置検出用エンコーダユニット23の延伸方向が磁気エンコーダユニット22の延伸方向と平行となる、という場合がある。
また、環状ベース21と位置検出用エンコーダユニット23との位置関係としては、環状ベース21の中心軸線200が、全体として円環状に構成された位置検出用エンコーダユニット23の円心を通過するような位置関係をなす。
次に、図7と図8を参照して本発明の第4の実施形態を説明する。ここで、図7は本発明による測定対象の角度位置とゆがみを測定するための磁気エンコーダの斜視図である。また、図8は要部拡大図であり、本発明の第4の実施形態による磁気エンコーダユニットと位置検出用エンコーダユニットを説明するものである。
第4の実施形態では、位置検出用エンコーダユニット23が、第3の実施形態と異なる点を除き、第3の実施形態と同様なので、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
第4の実施形態における位置検出用エンコーダユニット23は、第1の位置検出用エリア231と第2の位置検出用エリア232を備え、それぞれ以下のように配置される。すなわち、第1の位置検出用エリア231は、図8に示すように、N極とS極が互い違いに配置されることにより、磁気エンコーダユニット22の延伸方向と平行に延伸し、全体として磁気エンコーダユニット22と一致する円環状に形成される。
第4の実施形態における位置検出用エンコーダユニット23は、第1の位置検出用エリア231と第2の位置検出用エリア232を備え、それぞれ以下のように配置される。すなわち、第1の位置検出用エリア231は、図8に示すように、N極とS極が互い違いに配置されることにより、磁気エンコーダユニット22の延伸方向と平行に延伸し、全体として磁気エンコーダユニット22と一致する円環状に形成される。
また、第2の位置検出用エリア232は、N極とS極の数が、第1の位置検出用エリア231のN極とS極の数と等しく、且つ第1の位置検出用エリア231に隣接するように設けられる。なお、他の実施形態としては、第2の位置検出用エリア232のN極とS極の数は、第1の位置検出用エリア231のN極とS極の数と略一致していれば足り、完全に一致しなくても良い。
更に、図8に示すように、第1の位置検出用エリア231のN極とS極の磁性境界線2310は、第2の位置検出用エリア232の磁性境界線2320とずれている。なお、第1の位置検出用エリア231及び第2の位置検出用エリア232を構成するN極とS極の数は適宜調整することができる。
具体的には、本実施形態において、位置検出用エンコーダユニット23は、絶対位置の測定に用いられるアブソリュート型エンコーダを用いるが、アブソリュート型エンコーダを用いた場合の特徴は第2の実施形態と同様なので説明を省略する。
以上のように、第1の実施形態乃至第4の実施形態の磁気エンコーダ2は、磁気エンコーダユニット22と位置検出用エンコーダユニット23とが、環状ベース21の同じ側の表面に設けられる。
更に、磁気エンコーダユニット22を介して測定対象4のゆがみを測定することに加えて、位置検出用エンコーダユニット23を設けたので、測定対象4の角度位置をも測定することができる。
また、磁気エンコーダユニット22のN極とS極を互い違いに且つ同心円状に分布させて
磁気エンコーダ2形成することにより、測定対象4の軸方向y及び径方向xのゆがみを測定することができる。
具体的には、第1の実施形態及び第2の実施形態の磁気エンコーダ2の磁場(磁界)方向(Magnetic field direction、N極からS極への方向)は、中心軸線200と平行な方向である。すなわち、図1に示すように、N極の法線nを通過するようにN極から出て行き再びS極へ入る。
一方、第3の実施形態及び第4の実施形態の磁気エンコーダ2の磁場方向は、中心軸線200と垂直な方向である。すなわち、図5に示すように、N極の法線nを通過するようにN極から出て行き再びS極に入る。
次に、第1の実施形態と第3の実施形態の磁気エンコーダユニット22の磁場の方向について説明する。第1の実施形態の磁気エンコーダ2の磁場(磁界)方向(Magnetic field direction、N極からS極への方向)は、中心軸線200と平行な方向である。すなわち、図1に示すように、N極の法線nを通過するようにN極から出て行き再びS極へ入る。
一方、図5に示した第3の実施形態の磁気エンコーダ2の磁場方向は、中心軸線200と垂直な方向である。すなわち、図5に示すように、N極の法線nを通過するようにN極から出て行き再びS極に入る。なお、第2の実施形態の磁気エンコーダユニット22の磁場の方向については、第1の実施形態と同じなので、説明を省略する。また、なお、第4の実施形態の磁気エンコーダユニット22の磁場の方向については、第3の実施形態と同じなので、説明を省略する。
第1の実施形態〜第4の実施形態の磁気エンコーダ2を用いて、測定対象4の旋回軸Lの軸方向y及び径方向xにおけるゆがみと、角度位置を測定する方法をより具体的に説明するため、磁気エンコーダ2を搭載した磁気エンコーダ装置50について説明する。
図9は、本発明の第1の実施形態又は第2の実施形態の磁気エンコーダ2を測定対象4に取り付け、センサ3と併せて磁気エンコーダ装置50として使用する際の斜視図である。
図9は、本発明の第1の実施形態又は第2の実施形態の磁気エンコーダ2を測定対象4に取り付け、センサ3と併せて磁気エンコーダ装置50として使用する際の斜視図である。
図9に示すように、磁気エンコーダ装置50は、測定対象4の径方向xのゆがみを測定するために、図1で説明した磁気エンコーダ2が、測定対象4を取り囲むように設けられる。なお、図9の実施形態によれば位置検出用エンコーダ23は一重の円環なので第1の実施形態の磁気エンコーダ2を示しているが、二重の円環からなる第2の実施形態の磁気エンコーダ2でも磁気エンコーダ装置50に適用できる。
また、図9の実施形態では、磁気エンコーダユニット22は、位置検出用エンコーダユニット23の更に円心側にある接続部24によって測定対象4と接続されている。
ここで、測定対象4は、図9にて矢印で示したとおり、磁気エンコーダ2を伴って、旋回軸Lを軸として矢印の方向に回転する。
ここで、測定対象4は、図9にて矢印で示したとおり、磁気エンコーダ2を伴って、旋回軸Lを軸として矢印の方向に回転する。
また、センサ3は、径方向xにN極エリアとS極エリアが互い違いに設けられた磁気エンコーダユニット22に隣接するように、且つ磁気エンコーダユニット22とは隙間をあけるように設けられる。更に、センサ3は、測定対象4の旋回軸Lから見て放射状に設けられた位置検出用エンコーダユニット23にも隣接するように、且つ位置検出用エンコーダユニット23とは隙間をあけるように設けられる。
すなわち、第1の実施形態では、磁気エンコーダユニット22は環状ベース21の外縁に隣接するように設けられ、且つ、位置検出用エンコーダユニット23はこの磁気エンコーダユニット22よりも円心側に設けられるので、センサ3は、磁気エンコーダユニット22に加えて、位置検出用エンコーダユニット23による磁場の変化をも検出できるように、図9に示すように、径方向xに延伸した直方体状に形成される。
ここで、センサ3は、上述したように、磁気エンコーダユニット22及び位置検出用エンコーダユニット23の磁場の変化を検知することができる程度に磁気エンコーダユニット22と位置検出用エンコーダユニット23に近接しているが、接触はしていない。そのため、測定対象4と共に磁気エンコーダ2が回転しても摩擦は生じない。
なお、センサ3は、磁気エンコーダ2と接触しないように取り付けられれば足り、その取り付け方法は特に限定されない。
また、本実施形態に用いられるセンサ3は、磁気抵抗センサやホールセンサ等の磁気センサから適宜選択すれば足り、特に限定されない。
更に、センサ3は、磁気エンコーダユニット22及び位置検出用エンコーダユニット23が前記測定対象4と共に回転する際に発生する磁界(磁場)の変化を検出するアナログ磁気感知素子(図示せず)を備える。
更に、センサ3は、磁気エンコーダユニット22及び位置検出用エンコーダユニット23が前記測定対象4と共に回転する際に発生する磁界(磁場)の変化を検出するアナログ磁気感知素子(図示せず)を備える。
次に、図10と図11を参照して第3の実施形態及び第4の実施形態で説明した磁気エンコーダ2を測定対象4に取り付けた磁気エンコーダ装置50について説明する。ここで、図10は本発明の第3の実施形態又は第4の実施形態の磁気エンコーダ2を測定対象4に接続部24を用いて取り付け、センサ3を磁気エンコーダユニット22の外側で、且つ軸方向に沿って取り付けて、磁気エンコーダ装置50として使用する際の斜視図である。また、図11は本発明の第3の実施形態又は第4の実施形態の磁気エンコーダ2を測定対象4に直接取り付け、センサ3を磁気エンコーダユニット22の外側で、且つ軸方向yに沿って取り付けて、磁気エンコーダ装置50として使用する際の斜視図である。
図10に示すように、磁気エンコーダ装置50は、第3の実施形態の磁気エンコーダ2が測定対象4に取り付けらることにより構成される。なお、図10の実施形態によれば位置検出用エンコーダ23は全体として一重の円環なので第3の実施形態の磁気エンコーダ2を示しているが、二重の円環からなる第4の実施形態の磁気エンコーダ2でも磁気エンコーダ装置50に適用できる。
環状ベース21の第2の面212(図5参照)は、測定対象4側に位置し、環状ベース21は接続部24を介して測定対象4に取り付けられる。
図10に示すように、磁気エンコーダユニット22は、測定対象4の外周に形成された外周面41から径方向xに離れた場所に位置する。すなわち、磁気エンコーダユニット22と測定対象4は、接続部24によって接続されているので、互いに離間している。
また、図10に示すように、センサ3は磁気エンコーダ2の磁性境界線220が軸方向yに沿って並べられた方向と平行に設けられる。
また、図10に示すように、センサ3は磁気エンコーダ2の磁性境界線220が軸方向yに沿って並べられた方向と平行に設けられる。
なお、図10の実施形態でもセンサ3は、磁気エンコーダユニット22と位置検出用エンコーダユニット23を検知できる程度に近づいた位置に設けられ、且つ磁気エンコーダユニット22及び位置検出用エンコーダユニット23と接触しない程度に離れている。
なお、図10に示すように、第3の実施形態で説明した磁気エンコーダ2が取り付けられた磁気エンコーダ装置50の場合、第1の面211と第2の面212の法線nは、図5に示すように、中心軸線200と垂直となる。
なお、図10に示すように、第3の実施形態で説明した磁気エンコーダ2が取り付けられた磁気エンコーダ装置50の場合、第1の面211と第2の面212の法線nは、図5に示すように、中心軸線200と垂直となる。
続いて図11の実施形態について説明する。図11と図10との相違点としては、図11の実施形態では図10の接続部24に相当する構成が存在しない点にある。
すなわち、図11の実施形態では、接続部24を介さずに、磁気エンコーダユニット2の第2の表面212が測定対象4の外周面41に直接取り付けられている。なお、その他の構成については図10と同様なので説明を省略する。
すなわち、図11の実施形態では、接続部24を介さずに、磁気エンコーダユニット2の第2の表面212が測定対象4の外周面41に直接取り付けられている。なお、その他の構成については図10と同様なので説明を省略する。
次に、図12を参照して、磁気エンコーダ装置50を用いて測定対象4の軸方向y及び径方向xのゆがみと、回転角度(角度位置)と、回転速度と、加速度を計算する方法を説明する。ここで、図12は本発明による測定対象のゆがみ等を測定するために、磁気エンコーダ装置50を操作する際のフローチャートである。
先ず、いずれのパラメータを測定する場合でも共通してステップS10を行う。すなわち、測定対象4の旋回軸Lと、磁気エンコーダ2の円心(中心軸線200)がずれていると回転運動に支障をきたし、更に正確な測定ができないため、両者の偏心量を最小化すべく測定対象4の旋回軸Lと磁気エンコーダ2の円心を一致させ、同心円上となるように位置合わせをする。
次に、ステップS21、ステップS22、及びステップS23からなるルートの測定方法について説明する。測定対象4が回転運動を開始すると、第1の実施形態(図1、図2)及び第2の実施形態(図3、図4)の磁気エンコーダ2を備えた磁気エンコーダ装置50(図9)は以下のように動作する。
すなわち、回転運動する磁気エンコーダ2の磁気エンコーダユニット22が、センサ3によって検知される。センサ3は、測定対象4の径方向xへの偏向によって生じる磁場分布の変化を検出し、磁場分布の変化を電気信号(電圧)に変換して、図示しないマイクロコントロールユニット(MCU,Micro Control Unit)に出力する(ステップS21)。
マイクロコントロールユニットはこのセンサ3から出力された電気信号に基づいて、測定対象4の径方向xのゆがみの量を計算し(ステップS22)、図示しない表示装置によってその数値を表示する。
マイクロコントロールユニットはこのセンサ3から出力された電気信号に基づいて、測定対象4の径方向xのゆがみの量を計算し(ステップS22)、図示しない表示装置によってその数値を表示する。
このようにして、測定対象4を回転させた際の、測定対象4の径方向xのゆがみと振動量を検出することができる(S23)。
次に、第3の実施形態(図5、図6)及び第4の実施形態(図7、図8)の磁気エンコーダ2を備えた磁気エンコーダ装置50(図10、図11)の動作を、ステップS10、ステップS21、ステップS22、及びステップS24からなるフローチャートを参照して説明する。
まず最初に、測定対象4の旋回軸Lと磁気エンコーダ2の円心(中心軸線200)の偏心量を最小化すべく、測定対象4の旋回軸Lと磁気エンコーダ2の円心を一致さる点は同様である(ステップS10)。
そして、測定対象4が回転運動を開始すると、これに取り付けられた磁気エンコーダ2の磁気エンコーダユニット22はセンサ3によって検知される。センサ3は、測定対象4の軸方向yへの偏向によって生じる磁場分布の変化を検出し(ステップS21)、磁場分布の変化を電気信号(電圧)に変換して、図示しないマイクロコントロールユニットに出力する。マイクロコントロールユニットはこのセンサ3から出力された電気信号に基づいて、測定対象4の軸方向yのゆがみの量を計算し(ステップS22)、図示しない表示装置によってその数値を表示する。
このようにして、測定対象4を回転させた際の、測定対象4の軸方向yのゆがみと振動量を検出することができる(ステップS24)。
次に、ステップS31、ステップS32、ステップS22、及びステップS23からなるルートの測定方法について説明する。このルートの特徴は、詳しくは後述するルックアップテーブル(look up table, LUT)には磁場の強度とゆがみの対応表が記憶されており、径方向xのゆがみを測定し得る図1、図3の磁気エンコーダ2を用いた場合でも、軸方向yのゆがみを知ることができる点にある。
測定対象4が回転運動を開始すると、第1の実施形態(図1、図2)の磁気エンコーダ2を備えた磁気エンコーダ装置50(図9)は以下のように動作する。
すなわち、センサ3のアナログ磁気感知素子(図示せず)が、回転運動する測定対象4に取り付けられた磁気エンコーダ2の磁気エンコーダユニット22の磁束(flux)の大きさを検知することにより磁場の強度を検出し(ステップS31)、磁場の強度の変化を電気信号に変換して、図示しないマイクロコントロールユニットに出力する。
すなわち、図13の磁気エンコーダ2とセンサ3との距離と磁場強度との関係を示すグラフに示すように、測定対象4を回転させたときに、アナログ磁気感知素子と磁気エンコーダユニット22との間の距離が変化すれば、アナログ磁気感知素子が検知し得る磁束の大きさも変わるので、ステップ31ではこれを利用して測定する。
次に、マイクロコントロールユニットはこのセンサ3から出力された電気信号に基づいて、図示しないルックアップテーブルに記憶された磁場の強度と軸方向yのゆがみの量の対応表を参照し(ステップS32)、測定対象4の軸方向のゆがみの量を計算し(ステップS22)、図示しない表示装置によってその数値を表示する。
このようにして、測定対象4を回転させた際の、測定対象4の軸方向xのゆがみを検出することができる(ステップS24)。
すなわち、中間のルート(S21、S22、及びS23からなるルート)の測定で、図1の磁気エンコーダ2を使用して径方向xのゆがみを測定できる他、ルックアップテーブルを参照する左側のルート(S31、S32、S22、及びS24のルート)で測定することにより軸方向yのゆがみをも知ることができるので、結果的に径方向xのゆがみも軸方向yのゆがみも両方とも測定できる。
なお、第3の実施形態(図5、図6)及び第4の実施形態(図7、図8)の磁気エンコーダ2を備えた磁気エンコーダ装置50(図10、図11)の動作については、ルックアップテーブルにより、測定対象4の軸方向yのゆがみに代えて径方向xのゆがみを検出できる点を除き同様なので説明を省略する。
また、左側のルートで径方向xのゆがみを測定する場合には、図1の磁気エンコーダ2に代えて、図5の磁気エンコーダ2を利用すれば足りるので、説明を省略する。
なお、ルックアップテーブル(LUT)に記憶する情報としては三平方の定理を利用して軸方向yへのゆがみを求めるため、以下の情報を記憶しておくことが考えられる。すなわち、ステップS21、ステップS22を経由するルートでは、径方向xへのゆがみを測定できるが、このとき、径方向xへのゆがみが、1.73であったとする。また、この時のステップS31、ステップS32を経由して得られたゆがみが2.0であったとする。
ここで、ステップS31とステップS32を経て得られるゆがみはアナログ磁気感知素子によって検出されるので、例えば1,1.41,1.73,2等の単一の数値に過ぎず、且つ、図1の実施形態では径方向xに沿ってゆがみグリッドエンコーダユニット22が互い違いに並べられているに過ぎないので、直接的に軸方向yへのゆがみを求めることはできない。すなわち、軸方向yへゆがんでいることによって得られた値(軸方向成分のゆがみ)なのか径方向へゆがんでいることによって得られた値(径方向成分のゆがみ)なのか、直接的には知るすべがない。
しかし、測定対象4の全体のゆがみと径方向xへのゆがみの両方が分かれば、軸方向yへのゆがみの量(軸方向成分)を求めることができる。上記の例であれば、三平方の定理により、1:2:1.73となることから、不知の軸方向yへのゆがみは1であることが導かれる。
そのため、ルックアップテーブルには1を記憶しておく。なお、図12のフローチャートではステップS31、ステップS32のルート単独で垂直方向のゆがみを求めることができるように記載されているが、ステップS21、ステップS22のルートの測定も併せて行う場合がある。ただし、軸方向yへのゆがみを測定できるのであれば、その他の方法によって求めても差し支えない。
また、本発明の磁気エンコーダ2は磁気エンコーダユニット22に加えて、位置検出用エンコーダユニット23を備えるので、軸方向y及び径方向xのゆがみを測定できる他、後述するように角度位置も測定できる。
すなわち、センサ3は、位置検出用エンコーダユニット23が発生させる磁場を検出し、インクリメンタル方式のエンコーダの場合には相対的な回転角度を求め、絶対位置を測定するアブソリュート型エンコーダの場合には、原点(スタート位置)から何個目かの位置情報(角度位置)を直接得て、角度位置に関する情報を得ることができる。
なお、回転速度の求め方については、ある時間で区切り、回転角度(角度位置)の変化量を計算することで算出できるが、その求め方については従来技術と同様なので説明を省略する。また、加速度についても、求め方は従来と同様なので説明を省略する。
以上のように、本発明は、測定対象4のゆがみと角度位置を、磁気エンコーダユニット22と位置検出用エンコーダユニット23を用いて測定できる。
また、磁気エンコーダユニット22等が取り付けられる環状ベース21は平板状又は管状であり、磁気エンコーダユニット22と位置検出用エンコーダユニット23を環状ベース21の同じ側の面に設け、磁気エンコーダユニット22のS極とN極を互い違いに円環状に配置することにより、中性スペーサリングを用いなくても測定対象4のゆがみを測定できる。
また、位置検出用エンコーダユニット23に、アブソリュート型エンコーダを用い、又はインクリメンタル方式のエンコーダを用いるので、回転角度(角度位置)、回転速度、加速度をも測定できる。
以上の説明は、本発明の実施例に過ぎず、これを以って特許請求の範囲を限定するものではない。また、本発明の特許請求の範囲及び明細書の内容に簡単な付加や変化を加えたに過ぎないものについても、特許請求の範囲に記載された発明の技術的範囲に属するものとする。
2 磁気エンコーダ
21 環状ベース
211 第1の表面
212 第2の表面
200 中心軸線
n 法線
22 磁気エンコーダユニット
23 位置検出用エンコーダユニット
24 接続部
213 内周縁
214 外周縁
220 磁気エンコーダユニットの磁性境界線
230 位置検出用ユニットの磁性境界線
2310 第1の位置検出用エリアの磁性境界線
2320 第2の位置検出用エリアの磁性境界線
231 第1の位置検出用エリア
232 第2の位置検出用エリア
x 径方向
y 軸方向
3 センサ
L 旋回軸
4 測定対象
41 外周面
50 磁気エンコーダ装置
21 環状ベース
211 第1の表面
212 第2の表面
200 中心軸線
n 法線
22 磁気エンコーダユニット
23 位置検出用エンコーダユニット
24 接続部
213 内周縁
214 外周縁
220 磁気エンコーダユニットの磁性境界線
230 位置検出用ユニットの磁性境界線
2310 第1の位置検出用エリアの磁性境界線
2320 第2の位置検出用エリアの磁性境界線
231 第1の位置検出用エリア
232 第2の位置検出用エリア
x 径方向
y 軸方向
3 センサ
L 旋回軸
4 測定対象
41 外周面
50 磁気エンコーダ装置
Claims (7)
- 測定対象のゆがみと角度位置を測定するための磁気エンコーダであって、
磁気透過性材料により構成され、第1の表面と、前記第1の表面の反対側に形成された第2の表面と、を備えた環状ベースと、
前記環状ベースの前記第1の表面又は前記第2の表面のいずれかに設けられた磁気エンコーダユニットと、
前記磁気エンコーダユニットと同じ側の表面に設けられると共に、前記磁気エンコーダユニットと隣り合うように配列される位置検出用エンコーダユニットと、
を備え、
前記磁気エンコーダユニットは、いずれも円環状に延伸する共に、互い違いに配置された複数のN極エリアと、複数のS極エリアとを有し、前記環状ベースの中心軸線は、全ての前記N極エリアと全ての前記S極エリアとの円心を通過しており、
前記位置検出用エンコーダユニットは、前記磁気エンコーダユニットと接すると共に、前記磁気エンコーダユニットと接する箇所の接線方向及び前記磁気エンコーダユニットが設けられる表面の法線方向の両方と直交する方向に延伸し、且つ互い違いに配置された複数のN極エリアと複数のS極エリアとを有することによって全体として円環状に構成され、前記環状ベースの中心軸線は、円環状に構成された前記位置検出用エンコーダユニットの円心を通過することを特徴とする磁気エンコーダ。 - 前記環状ベースは板状体に形成されると共に、前記法線方向は前記中心軸線と平行であり、前記磁気エンコーダユニット及び前記位置検出用エンコーダユニットは前記第1の表面に設けられた板状体であり、且つ前記磁気エンコーダユニットの前記N極エリアと前記S極エリアの間の磁性境界線は前記環状ベースの径方向に沿って配列され、
前記位置検出用エンコーダユニットは、前記環状ベースの内周縁と前記磁気エンコーダユニットの間、又は、前記環状ベースの外周縁と前記磁気エンコーダユニットの間に設けられることを特徴とする請求項1に記載の磁気エンコーダ。 - 前記環状ベースは管状体に形成されると共に、前記法線方向は、前記中心軸線と垂直であり、且つ前記第2の表面は前記中心軸線に臨み、前記磁気エンコーダユニット及び前記位置検出用エンコーダユニットは前記第1の表面に設けられた管状体であり、且つ前記磁気エンコーダユニットの前記N極エリアと前記S極エリアの磁性境界線は前記環状ベースの軸方向に沿って配列されることを特徴とする請求項1に記載の磁気エンコーダ。
- 所定の旋回軸を回転軸として回転する略円柱状の測定対象に取り付けられ、前記測定対象のゆがみと角度位置を測定する磁気エンコーダ装置であって、
前記中心軸線が前記旋回軸と一致し且つ前記測定対象の外周面を取り囲むように設けられた請求項1〜3のいずれか一項に記載の前記磁気エンコーダと、
前記磁気エンコーダユニット及び前記位置検出用エンコーダユニットが前記測定対象と共に回転する際に発生する磁界の変化を検出するアナログ磁気感知素子を備え、且つ前記磁気エンコーダユニット及び前記位置検出用エンコーダユニットと間隔をあけて設けられたセンサと、
を備えることを特徴とする磁気エンコーダ装置。 - 前記磁気エンコーダの前記磁気エンコーダユニット及び前記位置検出用エンコーダユニットは、接続部によって前記測定対象の外表面に接続されて前記測定対象と共に回転する、ことを特徴とする請求項4に記載の磁気エンコーダ装置。
- 前記磁気エンコーダの前記磁気エンコーダユニット及び前記位置検出用エンコーダユニットは、前記中心軸線に向かう内側の表面が前記測定対象の前記外周面に直接取付けられていることを特徴とする請求項4に記載の磁気エンコーダ装置。
- 前記アナログ磁気感知素子は、磁気抵抗センサ又はホールセンサであることを特徴とする請求項4に記載の磁気エンコーダ装置。
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