JP2020066561A - 無機繊維質成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高強度で耐摩耗性に優れ、耐熱スポーリング性に優れ、ハンドリングしやすく、異物、空隙、及び亀裂等がほとんどなく、高温で繰り返し使用しても形状等の変化がほとんどなく、加工性に優れた無機繊維質成形体を提供する。【解決手段】 好適にはシリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維及び生体溶解性繊維のうちの少なくとも1種からなるセラミックス繊維の含有率が10〜60質量%、コロイダルシリカの含有率が固形分換算で1.0〜10質量%、ホウ素化合物の含有率が酸化ホウ素換算で1.0〜10質量%であり、残部が少なくともMgOを含むセラミックス粉末(ホウ素化合物を除く)である。【選択図】 なし

Description

本発明は、軽量且つ高強度で耐久性に優れ、熱膨張係数が小さく耐熱スポーリング性に優れ、表面粗度が小さく、加工性に優れた無機繊維質成形体及びその製造方法に関する。
低密度で強度に優れた断熱材として、セラミック繊維同士をホウ素化合物によって融着させて三次元構造に成形する技術が提案されている。例えば特許文献1には、アルミナシリカ繊維及びシリカ繊維の一方又は両方からなる多孔質成形物の繊維の接触部がホウ素含有ガラスにより融着された形態の繊維多孔質耐火物が開示されており、高温耐熱用断熱材、高温流体用フィルター、触媒担体、金属補強用等に用いることができると記載されている。
また、特許文献2及び特許文献3には、低密度及び強度に優れていることに加えて、耐熱性及び耐熱衝撃性にも優れた断熱材として、所定の平均繊維径を有するシリカ繊維、アルミナ繊維等のセラミック繊維が酸化ホウ素により融着された三次元網目状構造の断熱構造体が開示されており、この断熱構造体は米国NASAスペースシャトルのような再使用宇宙船の表面保護用断熱材として使用できると記載されている。
更に特許文献4には、曲げ鏡用ののし型として、アルミナ・シリケート繊維同士をアルミナゾル、シリカゾルなどの無機バインダにより接着又は融着させた多孔質成形体からなる断熱材が開示されている。この多孔質成形体の例として、かさ密度が0.60g/cmのものと0.40g/cmのものが示されており、いずれも従来使用されてきた珪藻土よりも耐久性が優れていると記載されている。
特公平2−12896号公報 特公平4−28666号公報 特許第2819351号明細書 特願昭62−283818号公報
しかしながら、特許文献1の繊維多孔質耐火物は、かさ密度が0.18〜0.21g/cmと低いため、一般的な断熱材等の用途としては使用することができるものの、板ガラスの製造用ディスクロール、高性能なセラミックスの焼成等に使用される通気性及び平滑性に優れたセッター、自動車用ドアミラーなどのガラス曲げ用のし型等に使用するには不十分であった。
特許文献2及び3の断熱材も、かさ密度の範囲がそれぞれ0.10〜0.40g/cm及び0.08〜0.30g/cmと低く、断熱材以外の用途としては、強度が不十分であった。また、特許文献4の多孔質成形体を近年作製されているドアミラーやルームミラーなどの曲面ミラー用のガラスを曲げ加工する際ののし型として採用するのは困難であると考えられる。その理由は、近年ののし型にはより高密度且つ高強度で、耐久性に優れたものが求められており、更に低熱膨張で耐熱スポーリング性に優れることも求められているからである。
本発明は、上記した従来の断熱材が抱える問題点に鑑みてなされたものであり、板ガラスの製造用ディスクロール、高性能なセラミックスの焼成等に使用される通気性及び平滑性に優れたセッター、自動車用ドアミラーなどのガラス曲げ用のし型等の様々な断熱材の用途に使用可能な、高強度であることとより耐摩耗性に優れていると共に、熱膨張係数が小さいことにより耐熱スポーリング性に優れ、取り扱い性及び作業性のよい重さを有し、異物、空隙、及び亀裂がほとんどなく、高温で繰り返し使用しても形状の変化がほとんどなく、加工性に優れた無機繊維質成形体を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明が提供する無機繊維質成形体は、セラミックス繊維の含有率が10〜60質量%、コロイダルシリカの含有率が固形分換算で1.0〜10質量%、ホウ素化合物の含有率が酸化ホウ素換算で1.0〜10質量%であり、残部が少なくともMgOを含むセラミックス粉末(ホウ素化合物を除く)であることを特徴とする。
本発明によれば、高強度で耐摩耗性に優れ、耐熱スポーリング性に優れ、ハンドリングしやすく、異物、空隙、及び亀裂等がほとんどなく、高温で繰り返し使用しても形状等の変化がほとんどなく、加工性に優れた無機繊維質成形体を提供することができる。
困難になる。
以下、本発明の実施形態の無機繊維質成形体について説明する。この本発明の実施形態の無機繊維質成形体は、セラミック繊維の含有率が10〜60質量%、好ましくは20〜50質量%、より好ましくは30〜40質量%であり、コロイダルシリカの含有率が固形分換算で1.0〜10質量%、好ましくは2.0〜7.0質量%であり、ホウ素化合物の含有率が酸化ホウ素換算で1.0〜10質量%、好ましくは2.0〜7.0質量%であり、残部が少なくともMgOを含むセラミック粉末である。なお、本明細書においては「A〜B」は、A以上B以下を意味している。
上記の本発明の実施形態の無機繊維質成形体は、かさ密度が500〜1200kg/mであり、加工性に優れている。すなわち、加工性の良否は主にかさ密度に依存しており、かさ密度が1800kg/mを超えると加工が困難になる。また、曲げ強度が6MPa以上であり、熱間線膨張係数が4.6×10−6/K以下であり、1000℃での耐熱スポーリング試験では加熱冷却を5回目以上の繰り返しても亀裂がなく、表面粗さ(Ra)が12μm以下であり、1000℃で24時間保持後の加熱線収縮率が0.3%以下である。更に、化学成分は、SiOが30.0質量%以上60.0質量%以下、Alが20.0質量%以上50.0質量%以下、MgOが3.0質量%以上13.0質量%以下、及びBが1.4質量%以上14.0質量%以下である。
なお、本明細書においては、かさ密度はJIS R2614に準拠して測定したものであり、化学成分はJIS R2216に準拠して測定したものであり、曲げ強度はJIS R2619に準拠して測定したものであり、熱間線膨張係数はJIS R2207−3に準拠して測定したものであり、表面粗さ(Ra)はJIS B0633に準拠して測定したものであり、加熱線収縮率はJIS R2613に準拠して測定したものであり、耐熱スポーリング試験はJIS R2657に準拠して行ったものである。
上記セラミック繊維は、本発明の実施形態の無機繊維質成形体の骨格を形成する物質の1つであり、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、及び生体溶解性繊維のうちの少なくとも1種であるのが好ましい。これらセラミック繊維は、平均繊維径が1〜12μmの範囲内にあるのが好ましく、1.5〜8μmの範囲内にあるのがより好ましく、2〜4μmの範囲内にあるのが最も好ましい。なお、この平均繊維径は日本高温断熱ウール工業会の「セラミックファイバーの繊維径測定方法」に基づいて測定したものである。
なお、シリカ繊維とは高純度のSiO(95質量%以上)を含む繊維であり、アルミナ繊維とは結晶質のアルミナ繊維及びムライト繊維(これらをPCW、AFと称す)であり、シリカアルミナ繊維とはアルミナ(Al)とシリカ(SiO)を主成分としたリフラクトリーセラミックファイバー(RCFとも称する)非晶質繊維である。また、生体溶解性繊維とは、アルカリアースシリケート(AES)繊維とも称され、高純度の二酸化ケイ素・酸化カルシウム・酸化マグネシウムを主成分とした非晶質繊維である。
上記の繊維は、いずれも溶融した原料を高速空気又は水蒸気で吹き飛ばして繊維化するブローイング法、溶融した原料を高速回転するローターにあててその遠心力により繊維化するスピニング法、溶融した原料をノズルから吹き出すことで繊維化するスプレー法、溶融した原料をノズルから引き伸ばして繊維化するダイレクトメルト法、及び溶融した原料をマーブルと称するビー玉状の小球に一旦成形し、これを再溶融してノズルから引き伸ばして繊維化するマーブルメルト法等により作製することができる。
上記のセラミックス繊維の含有率が60質量%を超えると成形体密度が小さくなりすぎ、その結果、強度や耐摩耗性が低下する。逆に、10質量%未満ではセラミックス繊維による補強効果が小さくなりすぎ、成形した後の脱型において成形体自体に亀裂が入るか又は強度が低い成形体となる。
上記少なくともMgOを含むセラミック粉末(ホウ素化合物を除く)は、本発明の実施形態の無機繊維質成形体の骨格を形成するもう1つの物質であり、例えばコーディライト粉末を挙げることができる。上記のセラミック粉末には、該コーディライト粉末に加えて、カオリン粉末若しくはスピネル粉末、又はこれら両方を含んでもよい。上記コーディライト粉末はメジアン径(D50)が1〜40μmであるのが好ましく、5〜25μmであるのがより好ましい。また、カオリン及びスピネルにおいても、いずれもメジアン径(D50)が1〜40μmであるのが好ましく、5〜25μmであるのがより好ましい。なお、本発明においては、メジアン径(D50)はJIS Z8825に準拠して測定したものである。
上記の無機繊維質成形体は、セラミック粉末の含有率が40〜85質量%であるのが好ましく、50〜70質量%であるのがより好ましい。この含有率が40質量%未満ではかさ密度が小さくなりすぎるおそれがあり、逆に85質量%を超えるとかさ密度が大きくなりすぎるおそれがあり、いずれも請求項に記載した品質を達成できなくなる。
上記コロイダルシリカは、無機バインダの役割を担う物質であり、一般的にはメジアン径(D50)が5〜60nmである。このコロイダルシリカの固形分換算の含有率が0.1質量%未満では、上記無機バインダとしての効果が得られなくなる。逆にこの含有率が10質量%を超えると成形が困難になるおそれがある。
上記ホウ素化合物は粉末の形態を有するセラミックであり、ガラス化することによりセラミックス繊維同士を融着する役割を担っているほか、クリストバライト生成を抑制する効果がある。このホウ素化合物は、酸化ホウ素、窒化ホウ素、及び炭化ホウ素のうちの少なくとも1種であるのが好ましい。このホウ素化合物の含有率が酸化ホウ素換算で1.0質量%より少ないと上記の効果が得られにくくなる。逆に、上記含有率が酸化ホウ素換算で10質量%を超えると、焼成収縮が大きくなる。このように酸化ホウ素換算で規定する理由は、空気中での焼成処理により、窒化ホウ素及び炭化ホウ素も酸化ホウ素に変化するからである。上記のホウ素化合物は、メジアン径(D50)が0.1〜40μmであるのが好ましく、5.0〜10μmであるのがより好ましい。
次に、本発明に係る無機繊維質成形体の製造方法の実施形態について説明する。本発明の実施形態の無機繊維質成形体の製造方法は、セラミックス繊維、セラミックス粉末、コロイダルシリカ、及び窒化ホウ素を上記の配合割合になるようにそれぞれ秤り取って水に添加し、更に、有機バインダとして高分子凝集剤をスラリー中の濃度2質量%となるように添加する。これを撹拌機で混合して分散させてスラリーの形態に調製する。このスラリーを湿式吸引成形して所定の形状の湿潤体を得た後、この湿潤体を空気中で例えば110〜130℃で乾燥処理し、更に空気中で1100〜1400℃、好ましくは1200〜1300℃で焼成する。これにより無機繊維質成形体が得られる。
上記にて作製した本発明の実施形態の無機繊維質成形体は、耐摩耗性に優れ、表面粗度が小さく、耐熱スポーリング性に優れ、ハンドリングしやすく、異物、空隙、及び亀裂等がほとんどなく、高温で繰り返し使用しても形状等の変化がほとんどなく、加工性に優れている。そのため、板ガラスの製造用ディスクロール、高性能なセラミックスの焼成等に使用される通気性、平滑性に優れたセッター、自動車用ドアミラーなどのガラス曲げ用の「のし型」等の用途に適している。また、使用中にぼろふり(無機繊維質成形体の表面から素材の粉が落ちる等)がないため、誘導加熱炉の炉壁等にも適用可能である。
なお、ディスクロールとは、耐熱性無機繊維からなる複数の環状ディスクを重ね合せてそれらの中心部に回転軸を挿通させたものであり、板ガラスの製造においては、1600℃程度に加熱することで熔融したガラスを1対のロールで挟み込んで炉から引き出して板状に成形することが行われており、この1対のロールに上記ディスクロールが用いられる。
セッターとは板状治具であり、電子部品や精密なガラス製品等の製造時の焼成工程においては、被焼成物を載置して焼成炉に装入する際に用いる棚板や敷板としてセラミックス製のセッターが用いられる。のし型とは所定の曲率を有する型であり、自動車用のドアミラーや化粧用鏡などの曲げ鏡の製造工程においては、のし型の上にガラス材を載置して、例えば650〜750℃程度に加熱して該ガラス材を該のし型の曲面に沿って変形させて成形することが行われている。
[実施例1]
10リットルの水に、セラミックス繊維としてシリカアルミナ繊維(Al:45質量%以上、Al+SiO:98質量%以上)10.0質量部、D50が12μmのコーディライト粉末83.0質量部、コロイダルシリカが固形分換算で3.0質量部、D50が5μmの窒化ホウ素4.0質量部の配合割合となるようにそれぞれ秤量して添加し、数分間攪拌してスラリー濃度0.038kg/mのスラリーを調製した。このスラリーに有機バインダとして高分子凝集剤をスラリー中の濃度が2質量%となるように添加して凝集させ、湿式吸引成形にて縦150mm×横150mm×厚さ30mmの板状に成形した。得られた板状の成形体を120℃の空気中で乾燥処理を行った後、1250℃の空気中で3時間焼成処理し、無機繊維質成形体を得た。
得られた成形体に対して、ベルトサンダーによる表面加工機により表面加工すると共に、バンドソーにより外周加工したところ良好に加工することができた。加工後の成形体のかさ密度を測定したところ、1200kg/mであった。この加工後の成形体に対して化学成分、曲げ強度、表面粗さ、熱膨張係数、及び加熱線収縮率を測定すると共に、1000℃の耐熱スポーリング試験を繰り返して異物、空隙、及び亀裂の有無を目視にて確認した。
[実施例2]
10リットルの水に、セラミックス繊維としてシリカアルミナ繊維(Al:45質量%以上、Al+SiO:98質量%以上)52.0質量部、D50が12μmのコーディライト粉末40.0質量部、コロイダルシリカが固形分換算で2.0質量部、D50が5μmの窒化ホウ素6.0質量部の配合割合となるようにそれぞれ秤量して添加し、数分間攪拌してスラリー濃度0.016kg/mのスラリーを調製した。以降は実施例1と同様にして成形及び乾燥処理を行った後、1250℃で3時間焼成して無機繊維質成形体を得た。
この成形体に対して実施例1と同様に表面加工及び外周加工したところ、良好に加工することができた。加工後の成形体のかさ密度を測定したところ、500kg/mであった。また、実施例1と同様に加工後の成形体に対して化学成分、曲げ強度、表面粗さ、熱膨張係数、及び加熱線収縮率を測定すると共に、1000℃の耐熱スポーリング試験を繰り返して異物、空隙、及び亀裂の有無を目視にて確認した。
「実施例3」
10リットルの水に、セラミックス繊維としてシリカアルミナ繊維(Al:45質量%以上、Al+SiO:98質量%以上)46.0質量部、D50が12μmのコーディライト粉末40.0質量部、コロイダルシリカが固形分換算で7.0質量部、D50が5μmの窒化ホウ素7.0質量部の配合割合となるようにそれぞれ秤量して添加し、数分間攪拌してスラリー濃度0.022kg/mのスラリーを調製した。以降は実施例1と同様にして成形及び乾燥処理を行った後、1200℃で3時間焼成して無機繊維質成形体を得た。
この成形体に対して実施例1と同様に表面加工及び外周加工したところ、良好に加工することができた。加工後の成形体のかさ密度を測定したところ、700kg/mであった。また、実施例1と同様に加工後の成形体に対して化学成分、曲げ強度、表面粗さ、熱膨張係数、及び加熱線収縮率を測定すると共に、1000℃の耐熱スポーリング試験を繰り返して異物、空隙、及び亀裂の有無を目視にて確認した。
[実施例4]
10リットルの水に、セラミックス繊維としてシリカアルミナ繊維(Al:45質量%以上、Al+SiO:98質量%以上)26.0質量部、D50が12μmのコーディライト粉末26.0質量部、D50が9μmのカオリン粉末26.0質量部、D50が23μmのスピネル粉末(MgO、Al)12.0質量部、コロイダルシリカが固形分換算で6.0質量部、D50が5μmの窒化ホウ素4.0質量部の配合割合となるようにそれぞれ秤量して添加し、数分間攪拌してスラリー濃度0.025kg/mのスラリーを調製した。以降は実施例1と同様にして成形及び乾燥処理を行った後、1300℃で3時間焼成して無機繊維質成形体を得た。
この成形体に対して実施例1と同様に表面加工及び外周加工したところ、良好に加工することができた。加工後の成形体のかさ密度を測定したところ、800kg/mであった。また、実施例1と同様に加工後の成形体に対して化学成分、曲げ強度、表面粗さ、熱膨張係数、及び加熱線収縮率を測定すると共に、1000℃の耐熱スポーリング試験を繰り返して異物、空隙、及び亀裂の有無を目視にて確認した。
[実施例5]
10リットルの水に、セラミックス繊維としてシリカアルミナ繊維(Al:45質量%以上、Al+SiO:98質量%以上)30.0質量部、D50が12μmのコーディライト粉末31.0質量部、D50が9μmのカオリン粉末31.0質量部、D50が23μmのスピネル粉末(MgO、Al)2.0質量部、コロイダルシリカが固形分換算で3.0質量部、D50が5μmの窒化ホウ素3.0質量部の配合割合となるようにそれぞれ秤量して添加し、数分間攪拌してスラリー濃度0.022kg/mのスラリーを調製した。以降は実施例1と同様にして成形及び乾燥処理を行った後、1300℃で3時間焼成して無機繊維質成形体を得た。
この成形体に対して実施例1と同様に表面加工及び外周加工したところ、良好に加工することができた。加工後の成形体のかさ密度を測定したところ、700kg/mであった。また、実施例1と同様に加工後の成形体に対して化学成分、曲げ強度、表面粗さ、熱膨張係数、及び加熱線収縮率を測定すると共に、1000℃の耐熱スポーリング試験を繰り返して異物、空隙、及び亀裂の有無を目視にて確認した。
[実施例6]
10リットルの水に、セラミックス繊維としてシリカアルミナ繊維(Al:45質量%以上、Al+SiO:98質量%以上)28.0質量部、D50が12μmのコーディライト粉末63.0質量部、D50が9μmのカオリン粉末3.0質量部、D50が23μmのスピネル粉末(MgO、Al)2.0質量部、コロイダルシリカが固形分換算で2.0質量部、D50が5μmの窒化ホウ素2.0質量部の配合割合となるようにそれぞれ秤量して添加し、数分間攪拌してスラリー濃度0.033kg/mのスラリーを調製した。以降は実施例1と同様にして成形及び乾燥処理を行った後、1350℃で3時間焼成して無機繊維質成形体を得た。
この成形体に対して実施例1と同様に表面加工及び外周加工したところ、良好に加工することができた。加工後の成形体のかさ密度を測定したところ、1050kg/mであった。また、実施例1と同様に加工後の成形体に対して化学成分、曲げ強度、表面粗さ、熱膨張係数、及び加熱線収縮率を測定すると共に、1000℃の耐熱スポーリング試験を繰り返して異物、空隙、及び亀裂の有無を目視にて確認した。
[実施例7]
10リットルの水に、セラミックス繊維としてシリカアルミナ繊維(Al:45質量%以上、Al+SiO:98質量%以上)27.0質量部、D50が12μmのコーディライト粉末52.0質量部、D50が9μmのカオリン粉末3.0質量部、D50が23μmのスピネル粉末(MgO、Al)13.0質量部、コロイダルシリカが固形分換算で1.0質量部、D50が5μmの窒化ホウ素4.0質量部の配合割合となるようにそれぞれ秤量して添加し、数分間攪拌してスラリー濃度0.032kg/mのスラリーを調製した。以降は実施例1と同様にして成形及び乾燥処理を行った後、1300℃で3時間焼成して無機繊維質成形体を得た。
この成形体に対して実施例1と同様に表面加工及び外周加工したところ、良好に加工することができた。加工後の成形体のかさ密度を測定したところ、1040kg/mであった。また、実施例1と同様に加工後の成形体に対して化学成分、曲げ強度、表面粗さ、熱膨張係数、及び加熱線収縮率を測定すると共に、1000℃の耐熱スポーリング試験を繰り返して異物、空隙、及び亀裂の有無を目視にて確認した。
[実施例8]
10リットルの水に、セラミックス繊維として生体溶解性繊維(SiO:70〜80質量%、CaO+MgO:19〜25質量%)30.0質量部、D50が12μmのコーディライト粉末31.0質量部、D50が9μmのカオリン粉末31.0質量部、コロイダルシリカが固形分換算で4.0質量部、D50が5μmの窒化ホウ素4.0質量部の配合割合となるようにそれぞれ秤量して添加し、数分間攪拌してスラリー濃度0.031kg/mのスラリーを調製した。以降は実施例1と同様にして成形及び乾燥処理を行った後、1300℃で3時間焼成して無機繊維質成形体を得た。
この成形体に対して実施例1と同様に表面加工及び外周加工したところ、良好に加工することができた。加工後の成形体のかさ密度を測定したところ、960kg/mであった。また、実施例1と同様に加工後の成形体に対して化学成分、曲げ強度、表面粗さ、熱膨張係数、及び加熱線収縮率を測定すると共に、1000℃の耐熱スポーリング試験を繰り返して異物、空隙、及び亀裂の有無を目視にて確認した。
[実施例9]
10リットルの水に、セラミックス繊維としてアルミナ繊維(Al:72〜100質量%)20.0質量部、D50が12μmのコーディライト粉末37.5質量部、D50が9μmのカオリン粉末37.5質量部、コロイダルシリカが固形分換算で1.0質量部、D50が5μmの窒化ホウ素4.0質量部の配合割合となるようにそれぞれ秤量して添加し、数分間攪拌してスラリー濃度0.032kg/m%のスラリーを調製した。以降は実施例1と同様にして成形及び乾燥処理を行った後、1350℃で3時間焼成して無機繊維質成形体を得た。
この成形体に対して実施例1と同様に表面加工及び外周加工したところ、良好に加工することができた。加工後の成形体のかさ密度を測定したところ、1030kg/mであった。また、実施例1と同様に加工後の成形体に対して化学成分、曲げ強度、表面粗さ、熱膨張係数、及び加熱線収縮率を測定すると共に、1000℃の耐熱スポーリング試験を繰り返して異物、空隙、及び亀裂の有無を目視にて確認した。
[実施例10]
10リットルの水にセラミックス繊維としてシリカ繊維(SiO:75〜100重量%)25.0質量部、D50が12μmのコーディライト粉末30.0質量部、D50が9μmのカオリン粉末30.0質量部、D50が23μmのスピネル粉末(MgO、Al)10.0質量部、コロイダルシリカ2.0質量部、D50が5μmの窒化ホウ素3.0質量部の配合割合となるようにそれぞれ秤量して添加し、数分間攪拌してスラリー濃度0.028kg/mのスラリーを調製した。以降は実施例1と同様にして成形及び乾燥処理を行った後、1200℃で3時間焼成して無機繊維質成形体を得た。
この成形体に対して実施例1と同様に表面加工及び外周加工したところ、良好に加工することができた。加工後の成形体のかさ密度を測定したところ、900kg/mであった。また、実施例1と同様に加工後の成形体に対して化学成分、曲げ強度、表面粗さ、熱膨張係数、及び加熱線収縮率を測定すると共に、1000℃の耐熱スポーリング試験を繰り返して異物、空隙、及び亀裂の有無を目視にて確認した。上記の実施例1〜10の無機繊維質成形体の組成及び測定結果を下記表1に示す。
Figure 2020066561
[比較例1]
10リットルの水に、セラミックス繊維としてシリカアルミナ繊維(Al:45質量%以上、Al+SiO:98質量%以上)66.0質量部、D50が12μmのコーディライト粉末30.0質量部、コロイダルシリカが固形分換算で2.0質量部、D50が5μmの窒化ホウ素2.0質量部の配合割合となるようにそれぞれ秤量して添加し、数分間攪拌してスラリー濃度0.012kg/mのスラリーを調製した。以降は実施例1と同様にして成形及び乾燥処理を行った後、1250℃で3時間焼成して無機繊維質成形体を得た。
この成形体に対して実施例1と同様に表面加工及び外周加工したところ、良好に加工することができた。加工後の成形体のかさ密度を測定したところ、400kg/mであった。また、実施例1と同様に加工後の成形体に対して化学成分、曲げ強度、表面粗さ、熱膨張係数、及び加熱線収縮率を測定すると共に、1000℃の耐熱スポーリング試験を繰り返して異物、空隙、及び亀裂の有無を目視にて確認した。
[比較例2]
10リットルの水に、セラミックス繊維としてシリカアルミナ繊維(Al:45質量%以上、Al+SiO:98質量%以上)5.0質量部、D50が12μmのコーディライト粉末90.0質量部、コロイダルシリカが固形分換算で2.0質量部、D50が5μmの窒化ホウ素3.0質量部の配合割合となるようにそれぞれ秤量して添加し、数分間攪拌してスラリー濃度0.016kg/mのスラリーを調製した。以降は実施例1と同様にして成形を試みたところ、得られた成形体は脱型後の目視確認において亀裂が入っていたため、その後の測定(曲げ強度、表面粗さ、熱膨張係数、加熱線収縮率)及び耐熱スポーリング試験を行うことができなかった。上記の比較例1〜2の無機繊維質成形体の組成及び測定結果を下記表2に示す。
Figure 2020066561
上記表1及び表2の結果から、本発明の要件を満たす実施例1〜10の無機繊維質成形体は、曲げ強度が6MPa以上であるので高強度であり、表面粗さが9.5μm以下であるのでガラスを曲げるのし型として有効であり、RT(室温)〜700℃における熱間線膨張係数が4.6×10−6/K以下で且つ1000℃×24hrでの加熱線収縮率が0.3以下であるので耐熱スポーリング性に優れていることが分かる。一方、比較例1の無機繊維質成形体は、実施例1〜10に比べて曲げ強さが低く、表面粗さ及び熱膨張係数は大きかった。また、耐熱スポーリング試験では1回目で亀裂が発生した。
本発明は、軽量且つ高強度で耐久性に優れ、熱膨張係数が小さく耐熱スポーリング性に優れ、表面粗度が小さく、加工性に優れた無機繊維質成形体に関する。
上記目的を達成するため、本発明が提供する無機繊維質成形体は、セラミックス繊維の含有率が10〜60質量%、コロイダルシリカの含有率が固形分換算で1.0〜10質量%、ホウ素化合物の含有率が酸化ホウ素換算で1.0〜10質量%であり、残部が少なくともMgOを含むセラミックス粉末(ホウ素化合物を除く)であ り、前記セラミックス粉末(ホウ素化合物を除く)が、コーディライト粉末、カオリン粉末、及びスピネル粉末のうち、少なくともコーディライト粉末を含むことを特徴とする。

Claims (12)

  1. セラミックス繊維の含有率が10〜60質量%、コロイダルシリカの含有率が固形分換算で1.0〜10質量%、ホウ素化合物の含有率が酸化ホウ素換算で1.0〜10質量%であり、残部が少なくともMgOを含むセラミックス粉末(ホウ素化合物を除く)であることを特徴とする無機繊維質成形体。
  2. 前記セラミックス繊維が、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維及び生体溶解性繊維のうちの少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載の無機繊維質成形体。
  3. 前記セラミックス粉末(ホウ素化合物を除く)が、コーディライト粉末、カオリン粉末、及びスピネル粉末のうち、少なくともコーディライト粉末を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の無機繊維質成形体。
  4. 前記ホウ素化合物が、酸化ホウ素、窒化ホウ素、及び炭化ホウ素のうちの少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の無機繊維質成形体。
  5. 前記セラミックス粉末のメジアン径(D50)が、0.1〜40μmであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無機繊維質成形体。
  6. かさ密度が500〜1200kg/mであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の無機繊維質成形体。
  7. SiOを30.0質量%以上60.0質量%以下、Alを20.0質量%以上50.0質量%以下、MgOを3.0質量%以上13.0質量%以下、Bを1.4質量%以上14.0質量%以下含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の無機繊維質成形体。
  8. 曲げ強度が6MPa以上であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の無機繊維質成形体。
  9. 表面粗さが9.5μm以下であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の無機繊維質成形体。
  10. RT〜700℃における熱間線膨張係数が、4.6×10−6/K以下であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の無機繊維質成形体。
  11. 1000℃×24hでの加熱線収縮率が0.3%以下であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の無機繊維質成形体。
  12. セラミックス繊維と、セラミックス粉末と、コロイダルシリカと、ホウ素化合物を水中に分散させ、有機バインダにより凝集させたスラリーを湿式吸引成形後乾燥させ、1100〜1400℃で焼成することを特徴とする無機繊維質成形体の製造方法。
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