JP2020066048A - 金型要素及び金型要素の製造方法 - Google Patents

金型要素及び金型要素の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形品に応じた効果的な冷却を行うことができる金型要素及び金型要素の製造方法を提供する。【解決手段】金型入子2は、2段の段付き円柱状で鋼製の本体部21を備える。本体部21の先端部の内部には、第1型を冷却するための冷却水を流す冷却通路22が形成されている。本体部21の内部には、冷却通路22に冷却水を供給し、且つ、冷却通路22を通過した冷却水を排出する送出通路23が形成されている。送出通路23は、本体部21の基端まで延びている。本体部21の内部には、送出通路23の外側で送出通路23を囲む断熱部24が形成されている。断熱部24は、成形品の厚みの薄い部分に対向する位置に形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、金型要素及び金型要素の製造方法に関する。
ダイカスト法、溶湯鍛造法等の鋳造法又は樹脂の射出成形法等で、金型を用いて金属の溶湯を鋳造し金属製品を製造することや、射出成形し樹脂成形品を製造することは広く知られており、このような鋳造用あるいは射出成形用の金型では、溶湯や溶融された樹脂材により金型の温度が高くなるのを防止するために、金型を冷却したり、必要に応じて金型を予熱保温するなどの温調を実施している。
また温調効果を高めるために、金型本体に温調通路を設けるだけでなく、金型本体に対して挿抜可能な別体の金型入子を用いることも一般的に知られている。
特許文献1では、いわゆる3Dプリンタにより金型を製造する場合に、金型の内部に、冷却水の通路となる温調回路を同時に形成することで、従来ドリル孔加工等で形成するよりもより自由度が高く冷却効率のよい冷却入子を造形できることが開示されている。特許文献1では、金型の内部に温調回路を形成し、温調回路に冷却水などの冷却媒体を流すことで金型の過度な温度上昇を防止したり、指向性凝固の促進をしている。
特許文献2では、鋳造金型により鋳造される鋳造鋳物の厚肉部に発生する鋳造欠陥を防止するために、金型の冷却ブロック(金型入子)に、入口から出口にかけて屈曲した形状の冷却通路を形成し、この屈曲した冷却通路に冷却エアを流すことで、厚肉部を形成する金型部分を効果的に冷却している。特許文献2では、冷却ブロックは取り換え可能であり、厚肉部の厚さに応じて、使用する冷却ブロックを適宜選択することで、厚肉部の厚さに応じた温度調整を行っている。
特開平11−348045号公報 実開平7−33433号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載の従来の冷却入子では、鋳造あるいは射出成形時に高温を保つ必要がある金型の部分まで冷却されてしまうことがある。この場合、金型のキャビティの末端部まで溶湯や樹脂が流れる前に冷却固化が進行して流動性が悪化してしまい、成形品の完成度が低くなったり、湯じわなどの不良が発生する場合がある。すなわち、成形品の形状に応じた効果的な温度調整を行うことができず、不良品の発生を低減できないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、成形品に応じた効果的な温度調整を行うことができる金型要素及び金型要素の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の金型要素は、金型に挿脱可能に挿入される金属製の本体部と、前記本体部の先端部の内部に設けられ、冷却用媒体が流通する冷却通路と、前記本体部の内部に設けられ、前記冷却通路に前記冷却用媒体を供給し、且つ、前記冷却通路を通過した前記冷却用媒体を排出する送出通路と、前記本体部の内部で前記送出通路の外側に設けられ、前記送出通路を囲む断熱部と、を備えることを特徴とする。なお、本発明の金型要素は、溶融された樹脂材を用いて射出成形を行う射出成形金型や、金属の溶湯を用いて鋳造する鋳造金型に用いられるものである。
本発明の金型要素によれば、冷却用媒体を供給及び排出する送出通路の外側を、断熱部で囲むので、送出通路に対向する金型部分が冷却用媒体により過度に冷却されてしまうことを抑制することができる。これにより、例えば成形品の冷却不要な部分に対向する送出通路の部分を断熱部で覆うようにすることで、成形品に応じた効果的な冷却(温度調整)を行うことができる。
また、前記冷却通路は、前記本体部の内部で前記本体部の挿脱方向に直交する方向の断面形状に沿って延びるように形成され、前記断熱部は、断熱用の気体を収容し、前記送出通路の少なくとも一部を囲む収容部を備えることが好ましい。なお、送出通路の少なくとも一部とは、本体部の先端部と基端部と結ぶ軸線方向を上下(縦)方向とした場合に、縦方向における少なくとも一部、及び、横方向における少なくとも一部を含む。すなわち、断熱部は、送出通路の側方の少なくとも一部や、送出部の上方の少なくとも一部を覆う。
この構成によれば、金型の、本体部の先端面に接する部分を冷却通路により効率よく冷却することができる。また、断熱部を収容部に収容した気体から構成するので、低コストで簡単な構成で断熱することができる。
さらに、前記断熱部は、前記冷却通路も囲むことが好ましい。
この構成によれば、冷却通路による過冷却を抑制することができる。さらに、冷却通路を、金型の冷却したい部分より大きな形状で形成した場合でも、断熱部により、冷却される範囲を規制することができる。これにより、冷却通路の形状の自由度が上がり、様々な形状の金型に対して冷却を行うことができる。
さらに、前記本体部の少なくとも先端部の内部に設けられ、前記本体部よりも熱伝導率が高い金属から構成される高熱伝導率部を備え、前記冷却通路は、前記本体部の内部で前記高熱伝導率部を囲むように設けられていることが好ましい。
この構成によれば、本体部の熱を、熱伝導率が高い高熱伝導率部に伝熱させることができるので、本体部の温度を下げ、金型の温度を下げることができる。さらに、高熱伝導率部を冷却通路で覆うので、冷却通路により高熱伝導率部の温度を下げることができ、より一層、本体部の熱を高熱伝導率部に伝熱させることができる。
さらに、前記高熱伝導率部は、前記本体部の内部で前記本体部の挿脱方向に直交する方向の断面形状に沿って延びるように形成され、前記冷却通路は、前記高熱伝導率部の基端部を囲むように設けられていることが好ましい。
この構成によれば、高熱伝導率部の先端部は、冷却通路により囲まれておらず露出しているので、高熱伝導率部の先端部も冷却通路により囲むものに比べて、本体部の熱を高熱伝導率部に多く伝熱させることができる。
さらに、前記高熱伝導率部は、前記本体部の基端部まで延びるように形成され、前記断熱部は、前記送出通路と前記高熱伝導率部とを囲むことが好ましい。
この構成によれば、断熱部により高熱伝導率部を覆うので、高熱伝導率部により本体部の温度が下がり過ぎるのを抑制することができる。
本発明の金型要素の製造方法は、金属の粉からなる金属粉層に選択的に光ビームを照射し、前記金属粉層の所定の部分を溶融固化させて金属固化層を形成する第1工程と、前記金属固化層の上に新たな金属粉層を形成し、前記金属固化層の上に形成された前記金属粉層に光ビームを照射して所定の部分を溶融固化させて新たな金属固化層を形成する第2工程と、を備え、前記第2工程を繰り返し行うことで、前記金属から構成され、金型に挿入される金型要素を製造する金型要素製造方法であって、前記第2工程は、前記金型要素の先端部の内部に、冷却通路を形成する工程と、前記金型要素の内部に、前記冷却通路に冷却用媒体を供給し、且つ、前記冷却通路を通過した前記冷却用媒体を排出する送出通路を形成する工程と、前記金型要素の内部で前記送出通路の外側に、前記送出通路を覆う断熱部を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の金型要素の製造方法によれば、冷却用媒体を供給及び排出する送出通路を、断熱部で覆うように構成された金型要素を容易に造形することができるので、送出通路に対向する部分が冷却用媒体により冷却されてしまうことを抑制することができる。これにより、例えば成形品の冷却不要な部分に対向する送出通路の部分を断熱部で囲むようにすることで、成形品に応じた効果的な冷却(温度調整)を行うことができる。
本発明の金型要素の製造方法は、金属の粉からなる金属粉層に選択的に光ビームを照射し、前記金属粉層の所定の部分を溶融固化させて金属固化層を形成する第1工程と、前記金属固化層の上に新たな金属粉層を形成し、前記金属固化層の上に形成された前記金属粉層に光ビームを照射して所定の部分を溶融固化させて新たな金属固化層を形成する第2工程と、を備え、前記第2工程を繰り返し行うことで、前記金属から構成され、金型に挿入される金型要素を製造する金型要素製造方法であって、前記第2工程は、前記金型要素の先端部の内部に、冷却通路を形成する工程と、前記金型要素の内部に、前記冷却通路に冷却用媒体を供給し、且つ、前記冷却通路を通過した前記冷却用媒体を排出する送出通路を形成する工程と、前記金型要素の少なくとも前記冷却通路より先端側に、前記金属粉よりも熱伝導率が高い高熱伝導率部を構成する空間を形成する高熱伝導率部形成工程と、前記金型要素の内部で前記送出通路の外側に、前記送出通路を覆う断熱部を形成する工程と、未溶融固化の前記金属粉を除去する除去工程と、を備え、前記第2工程後の前記金型要素の前記高熱伝導率部に前記金属粉より低融点で高熱伝導率の金属粉末を充填する工程と、前記金属粉末充填後に前記金属粉末の融点以上の温度で前記金属要素を焼結する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の金型要素の製造方法によれば、送出通路を断熱部で覆うように構成された金型要素を容易に造形することができるので、上述したものと同じ効果を得ることができる。
また、上記構成の焼結する工程において、金属粉より低融点で高熱伝導率の金属粉末は高熱伝導率部内部で溶融し、内壁面に密着するので、焼結する工程の後、金型要素を冷却することで、金型要素に、金属粉末を構成する金属からなる高熱伝導率部を一体に形成することができる。
さらに、高熱伝導率部は、金型要素を構成する金属固化層より熱伝導率が高いため、金属固化層を通じて金型のキャビティ内の高温の樹脂材又は金属の溶湯の熱を高熱伝導率部に伝熱することができる。この伝熱により、高熱伝導率部は、金属固化層より温度が高くなるが、高熱伝導率部の近くに形成された冷却通路により冷却される。高熱伝導率部が冷却されると、金属固化層の熱を、さらに高熱伝導率部に伝熱させることができる。これにより、金属固化層の温度をさらに下げ、金型のキャビティ内の高温の樹脂材又は金属の溶湯を効果的に冷却することができる。
また、高熱伝導率部は、冷却通路より先端側に設けられているので、高熱伝導率部の先端部を冷却通路により囲むものに比べて、金属固化層の熱を高熱伝導率部に多く伝熱させることができる。
さらに、冷却通路を金型要素の先端側に近接して形成しなくても十分に金型のキャビティを冷却することが可能となるため、成形時の高温と冷却時の低温との激しい温度変化により金型に微小な亀裂が生じても冷却通路に影響するのを確実に防止することができる。
本発明の実施形態の金型入子と射出成形金型とを示す側面図である。 金型入子と型開き状態の金型を示す断面図である。 金型入子と型締め状態の金型を示す断面図である。 金型入子を示す斜視図である。 第2実施形態の金型入子を示す斜視図である。 第3実施形態の金型入子を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1〜図3に示すように、金型入子2(金型要素)は、金型10に挿脱可能に挿入されるものである。
金型10は、例えば、射出成形用の金型であり、第1型11(固定型)と、第2型12(可動型)とを備え、溶融された高温の樹脂材を用いて、所定の成形品M1(図3参照)を成形する。なお、金型10を有する成形装置は制御装置(図示せず)により制御される。
金型10は、第1型(固定型)11に対して第2型(可動型)12を相対的に接近させることにより型締めが行われ、第1型11に対して第2型12を相対的に離間させることにより型開きが行われる。本実施形態では、図1の左方向に第2型12が移動することで型締めされ、図1の右方向に第2型12が移動することで型開きされる。
第1型11と第2型12とにより型締めが行われることにより、樹脂の成形品M1が成形されるキャビティ15が形成される。
第1型11には、キャビティ15を形成するための形成凹部11aが設けられている。溶融された高温の樹脂材は、供給装置(図示せず)から供給され、供給路及びランナー(図示せず)を通ってキャビティ15内に充填される。
第1型11には、金型入子2を移動可能に収容する収容部11bが形成されている。金型入子2は、例えば油圧シリンダ等から構成される入子移動部(図示せず)により、突出位置(図3参照)と後退位置(図2参照)との間で移動される。収容部11bは、内部を移動する金型入子2の移動方向が、型締め・型開き方向とは異なる方向になるように設けられているが、本構成に限定されるものではない。なお、図1においては、本実施形態の構成を分かりやすくするために、金型入子2、第1型11、第2型12及びキャビティ15のサイズを誇張して描いている。
図3及び図4に示す実施例では、金型入子2は、金型への位置決めを兼ねて2段の段付き円柱状で金属(例えば、鉄や鋼)製の本体部21を備える。なお、本体部21の形状は適宜変更可能であり、例えば三角柱状や四角柱状でもよい。また、本体部21の先端面に凸部や凹部を形成するようにしてもよい。
本体部21の先端部(図3及び図4における上端部)の内部には、冷却用媒体(例えば、冷却水)を流す冷却通路22が形成されている。なお、本体部21の先端部に凸部が形成されている場合には、その凸部の内部に冷却通路22を形成することが好ましい。
本体部21の内部には、冷却通路22に冷却水を供給し、且つ、冷却通路22を通過した冷却水を排出する送出通路23が形成されている。送出通路23は、本体部21の基端部まで延びている。
送出通路23は、供給通路23aと排出通路23bとを備える。供給通路23aの上流端部(図3及び図4における下端部)には、冷却水を供給する供給装置(例えば、供給ポンプ)が接続されている。排出通路23bの下流端部(図3及び図4における下端部)は、使用済みの冷却水を貯留する貯留タンクに接続されている。本実施形態では、冷却通路22及び送出通路23は、本体部21に形成された孔により構成されている。
なお、本実施形態では、貯留タンクに貯留された冷却水は、供給したときよりも温度が高くなっているため、冷却装置(図示せず)により冷却されて、冷却水として再利用される。
本体部21の内部には、送出通路23の外側で送出通路23を囲む断熱部24が形成されている。成形品M1には、厚みの厚い部分(上方部分)と、厚みの薄い部分(側方部分)とがあり、断熱部24は、成形品M1の厚みの薄い部分(側方部分)に対向する位置に形成されている。断熱部24は、本体部21に形成された空洞である収容部により構成されている。
[金型入子製造方法]
金型入子2は、例えば、3Dプリンタ(図示せず)により製造される。3Dプリンタは、周知のものであり、以下では、3Dプリンタによる金型入子2の製造工程を簡易的に説明する。
3Dプリンタは、第1工程として、本体部21を構成する金属(例えば、鉄合金)の粉からなる金属粉層を、所定の厚みを有する1層分、造形台(図示せず)上に均一に敷き詰め、その金属粉層の所定部分に選択的に光ビームを照射して固化させ金属固化層(第1層)を形成する。この第1工程では、金属粉層の本体部21を形成する部分に光ビームを照射する。さらに、第1工程では、送出通路23を形成する部分には光ビームを照射しない。これにより、造形に用いられなかった金属粉を吸引除去することで、本体部21の形状で、送出通路23を構成するための孔が2個形成された金属固化層が形成される。
3Dプリンタは、第2工程として、上記金属固化層(第1層)の上に新たな金属粉層を一層分形成し、この新たな金属粉層の所定部分に選択的に光ビームを照射し、新たな金属粉層の所定部分を溶融固化させて金属固化層(第2層)を積層形成する。この第2工程では、第1工程と同様に、金属粉層の本体部21を形成する部分に光ビームを照射し、送出通路23を形成する部分には光ビームを照射しない。これにより、造形に用いられなかった金属粉を吸引除去することで、本体部21の形状で、送出通路23を構成するための孔が2個形成された金属固化層(第2層)が形成される。
上記第2工程を、繰り返し行うことで、複数の金属固化層からなる所定形状の金型入子2が造形される。
3Dプリンタは、第2工程を繰り返し行い複数の金属固化層を形成する過程で、本体部21の形状の変化(大径部から小径部に変化)に対応して、光ビームを照射する範囲を変える制御を行う。
また、3Dプリンタは、第2工程を繰り返し行い複数の金属固化層を形成する過程で、断熱部24の部分を構成する部分には光ビームを照射しないように制御する。
さらに、3Dプリンタは、第2工程を繰り返し行い複数の金属固化層を形成する過程で、冷却通路22の部分を構成する部分には光ビームを照射しないように制御し、造形に用いられなかった冷却通路22、送出通路23や断熱部24の未溶融の金属粉末は、造形時の適宜のタイミングで造形台および造形途中の金型入子内部から吸引除去され、空間として形成される。
このような制御を行うことで、本体部21の内部に冷却通路22、送出通路23及び断熱部24としての空間が形成された金型入子2が製造される。本実施形態では、断熱部24には、断熱用の空気が充填された状態となる。
[成形工程]
金型10を用いて成形品を成形する場合、先ず、金型入子2は後退位置(図2参照)に位置する。
次に、第2型12を図2における左方向に移動させて、型締めを行い、成形品が成形されるキャビティ15を形成する(図3参照)。
そして、入子移動部は、金型入子2を後退位置から突出位置(図3参照)まで移動させる。
次に、射出成形金型10の制御装置は、供給装置を駆動して樹脂材を供給し、供給路及びランナーを通して樹脂材をキャビティ15に充填する。一方で、金型入子2においては前記供給ポンプを駆動して、供給通路23aに冷却水が供給される。供給通路23aに供給された冷却水は、供給通路23aを通って冷却通路22に送られ、冷却通路22を通った冷却水は、排出通路23bを通って貯留タンクに貯留される。
成形品M1は、図3において金型入子2よりも上方の部分は、金型入子2の側方の部分に比べて厚く、冷却固化に時間を要する。本実施形態では、金型入子2の冷却通路22を通る冷却水により成形品M1の厚い部分を冷却する(温度調整する)ことができる。これにより、成形品M1の凝固時間を短くすることができる。
一方、成形品M1は、図3において金型入子2の側方の部分は、上方の部分に比べて薄く、冷却固化しやすい。このため、成形品M1の薄い部分が、金型入子2の冷却通路22及び送出通路23を通る冷却水により過度に冷却されると、キャビティ15に充填される前に樹脂材が固化されてしまうことがある。
本実施形態では、金型入子2には、成形品M1の薄い部分に対向する位置に、送出通路23を囲む断熱部24が形成されている。これにより、送出通路23を通る冷却水により、樹脂材が過度に冷却され、固化されることがない。
キャビティ15に充填された樹脂材が固化した後、入子移動部は、金型入子2を突出位置から後退位置(図2参照)まで移動させる。次に、第2型12を図1における右方向に移動させて、型開きを行う。そして、成形品M1を、金型10から取り外す。これにより、成形品M1が成形される。
[第2実施形態]
図5に示す第2実施形態では、金型入子50は、本体部21と、冷却通路52と、送出通路53と、断熱部24とを備える。なお、上記第1実施形態と同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
冷却通路52は、本体部21の上部の横方向断面形状に沿って円弧状に延びるように形成されている。また、冷却通路52の下流側端部は、内側に延びて供給通路53aに接続される。これにより、冷却通路52は、上記第1実施形態の冷却通路22に比べて長さが長くなり、キャビティ15に近い先端側を集中して冷却できるため、冷却通路52による冷却性能も向上する。なお、冷却通路52は、冷却通路22より長くなるように形成されていればよく、例えば、複数に折れ曲がった形状であったり、通路径を拡大してもよい。
送出通路53は、上記第1実施形態の送出通路23と同様に、供給通路53aと、排出通路53bとを備える。冷却通路52の入口部は、供給通路53aの上流端部よりも外側に形成されている。第2実施形態では、供給通路53aは、冷却通路52の入口部に接続されるように、下流端部が下流側に向かうにつれて外側に傾斜するように形成されている。
金型入子50は、上記第1実施形態の金型入子2と同様に3Dプリンタにより製造される。3Dプリンタは、冷却通路52と、送出通路53と、断熱部24とを形成する部分には光ビームを照射しないように制御することで、金型入子50を製造可能なため、金型入子50の形状および内部の冷却通路52や送出通路53、断熱部24の形状やレイアウトを自由に設計できる。
[第3実施形態]
図6に示す第3実施形態では、金型入子100は、本体部21と、冷却通路102と、送出通路23と、断熱部24と、高熱伝導率部105とを備える。なお、上記第1実施形態と同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
冷却通路102は、供給通路23aの下流端部に接続されて外側に延びた後、本体部21の横断面形状に沿って円弧状に延び、最後に、排出通路23bの上流端部に接続されるように内側に延びるように形成されている。これにより、冷却通路102は、上記第1実施形態の冷却通路22に比べて長さが長くなり、流路がかせげるのでキャビティ15に近い先端側を集中的に冷却することができ、冷却通路102による冷却性能も向上する。
高熱伝導率部105は、本体部21(鉄)より熱伝導率が高い金属(例えば、銅)から構成されている。
高熱伝導率部105は、送出通路23の外側を通り、冷却通路102の内側で円弧状に延びるように形成され、高熱伝導率部105の周方向の一部は、冷却通路102により囲まれる。第3実施形態では、断熱部24は、送出通路23の一部と高熱伝導率部105の一部とを囲む。
また、高熱伝導率部105は、円弧状に延びる部分は、冷却通路102よりも本体部21の先端側(図6における上端側)に突出するように形成されている。
金型入子100は、上記第1実施形態の金型入子2と同様に3Dプリンタにより製造される。3Dプリンタは、冷却通路102と、送出通路23と、断熱部24と、高熱伝導率部105とを形成する部分には光ビームを照射しないように制御する。これにより、高熱伝導率部105の部分は、空洞となる。
本実施例では、さらに3Dプリンタにより金型入子100を造形後、空洞の高熱伝導率部105に銅粉末(金属粉末)を充填し、その状態で金型入子100を焼結炉で焼結する工程を行う。
焼結温度は一般的に800℃〜1300℃であり、金型入子100の主原料である鉄の溶融温度より低い。この焼結工程において、鉄より溶融温度が低い銅は高熱伝導率部105内部で溶融し、内壁面に密着する。その後、金型入子100を冷却することで、金型入子100に、内部に密着した銅の高熱伝導率部105が一体に形成される。
なお、焼結工程は、前記第1実施例および第2実施例においても3Dプリンタでの造形工程の後に実施可能であり、レーザーでの溶融固化状態をさらに均一かつより確実に溶融結合させ、成形品の強度をより一層向上させることができる。
高熱伝導率部105は、金型入子100の本体部21よりも熱伝導率が高いため、本体部21を通じてキャビティ15内の高温の樹脂材の熱が伝熱され、本体部21よりも温度が高くなる。第3実施形態では、本体部21よりも温度が高い高熱伝導率部105のもっとも高温となるキャビティ15側を冷却通路102で囲むので、高熱伝導率部105を確実に冷却することができる。高熱伝導率部105が冷却されると、本体部21の熱を、さらに高熱伝導率部105に伝熱させることができ、本体部21の温度を下げ、成形品M1の厚い部分を冷却することができる。
さらに、冷却通路102は、高熱伝導率部105の基端部のみを囲んでおり、高熱伝導率部105の先端部は露出されているので、高熱伝導率部105の先端部も冷却通路102により囲むものに比べて、本体部21の熱を高熱伝導率部105に多く伝熱させることができる。
また、本第3実施形態の構成により、冷却水通路102を金型入子100の先端側に近接して形成しなくても十分にキャビティ15を冷却することが可能となるため、成形時の高温と冷却時の低温との激しい温度変化により金型に微小な亀裂が生じても冷却通路102に影響するのを確実に防止することができる。
また、断熱部24は、高熱伝導率部105の一部を覆うので、高熱伝導率部105により本体部21の温度が下がり過ぎるのを抑制することができる。
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、断熱部24を形成する位置及びその形状は適宜変更可能であり、断熱部24を複数形成するようにしてもよい。また、断熱部24に凹部や孔を形成するようにしてもよい。
上記実施形態では、供給装置から溶融した樹脂材を供給して、樹脂の成形品M1を成形する射出成形用金型に用いられる金型入子に本発明を実施しているが、これに限らず、例えば、供給装置から金属の溶湯を供給して金属製品を鋳造する鋳造用金型に用いられる金型入子に本発明を実施してもよい。この場合にも同様の効果を得られ、送出通路を通る冷却水により、金属の溶湯が過度に冷却され、固化されることがない。
上記実施形態では、金型入子を3Dプリンタにより製造しているが、その製造方法は適宜変更可能であり、例えば、金型入子を上下方向又は左右方向に複数に分割し、各分割部を例えば金型により個別に成形又は鋳造し、複数の分割部を接合することで製造するようにしてもよい。
また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
2,50,100…金型入子(金型要素)、10…金型、21…本体部、22,52,102…冷却通路、23,53…送出通路、23a,53a…供給通路、23b,53b…排出通路、24…断熱部、105…高熱伝導率部

Claims (8)

  1. 金型に挿脱可能に挿入される金属製の本体部と、
    前記本体部の先端部の内部に設けられ、冷却用媒体が流通する冷却通路と、
    前記本体部の内部に設けられ、前記冷却通路に前記冷却用媒体を供給し、且つ、前記冷却通路を通過した前記冷却用媒体を排出する送出通路と、
    前記本体部の内部で前記送出通路の外側に設けられ、前記送出通路を囲む断熱部と、
    を備えることを特徴とする金型要素。
  2. 請求項1に記載の金型要素において、
    前記冷却通路は、前記本体部の内部で前記本体部の挿脱方向に直交する方向の断面形状に沿って延びるように形成され、
    前記断熱部は、断熱用の気体を収容し、前記送出通路の少なくとも一部を囲む収容部を備えることを特徴とする金型要素。
  3. 請求項1又は2に記載の金型要素において、
    前記断熱部は、前記冷却通路も囲むことを特徴とする金型要素。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の金型要素において、
    前記本体部の少なくとも先端部の内部に設けられ、前記本体部よりも熱伝導率が高い金属から構成される高熱伝導率部を備え、
    前記冷却通路は、前記本体部の内部で前記高熱伝導率部を囲むように設けられていることを特徴とする金型要素。
  5. 請求項4に記載の金型要素において、
    前記高熱伝導率部は、前記本体部の内部で前記本体部の挿脱方向に直交する方向の断面形状に沿って延びるように形成され、
    前記冷却通路は、前記高熱伝導率部の基端部を囲むように設けられていることを特徴とする金型要素。
  6. 請求項4又は5に記載の金型要素において、
    前記高熱伝導率部は、前記本体部の基端部まで延びるように形成され、
    前記断熱部は、前記送出通路と前記高熱伝導率部とを囲むことを特徴とする金型要素。
  7. 金属の粉からなる金属粉層に選択的に光ビームを照射し、前記金属粉層の所定の部分を溶融固化させて金属固化層を形成する第1工程と、
    前記金属固化層の上に新たな金属粉層を形成し、前記金属固化層の上に形成された前記金属粉層に光ビームを照射して所定の部分を溶融固化させて新たな金属固化層を形成する第2工程と、
    を備え、前記第2工程を繰り返し行うことで、前記金属から構成され、金型に挿入される金型要素を製造する金型要素製造方法であって、
    前記第2工程は、
    前記金型要素の先端部の内部に、冷却通路を形成する工程と、
    前記金型要素の内部に、前記冷却通路に冷却用媒体を供給し、且つ、前記冷却通路を通過した前記冷却用媒体を排出する送出通路を形成する工程と、
    前記金型要素の内部で前記送出通路の外側に、前記送出通路を覆う断熱部を形成する工程と、を備えることを特徴とする金型要素製造方法。
  8. 金属の粉からなる金属粉層に選択的に光ビームを照射し、前記金属粉層の所定の部分を溶融固化させて金属固化層を形成する第1工程と、
    前記金属固化層の上に新たな金属粉層を形成し、前記金属固化層の上に形成された前記金属粉層に光ビームを照射して所定の部分を溶融固化させて新たな金属固化層を形成する第2工程と、
    を備え、前記第2工程を繰り返し行うことで、前記金属から構成され、金型に挿入される金型要素を製造する金型要素製造方法であって、
    前記第2工程は、
    前記金型要素の先端部の内部に、冷却通路を形成する工程と、
    前記金型要素の内部に、前記冷却通路に冷却用媒体を供給し、且つ、前記冷却通路を通過した前記冷却用媒体を排出する送出通路を形成する工程と、
    前記金型要素の少なくとも前記冷却通路より先端側に、前記金属粉よりも熱伝導率が高い高熱伝導率部を構成する空間を形成する高熱伝導率部形成工程と、
    前記金型要素の内部で前記送出通路の外側に、前記送出通路を覆う断熱部を形成する工程と、
    未溶融固化の前記金属粉を除去する除去工程と、を備え、
    前記第2工程後の前記金型要素の前記高熱伝導率部に前記金属粉より低融点で高熱伝導率の金属粉末を充填する工程と、
    前記金属粉末充填後に前記金属粉末の融点以上の温度で前記金属要素を焼結する工程と、
    を含むことを特徴とする金型要素製造方法。
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JPS60168910U (ja) * 1984-04-19 1985-11-09 株式会社日本製鋼所 パリソン成形金型
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