JP2020065362A - 鞍乗型電動車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】鞍乗型電動車両の運転フィーリングを向上させる。
【解決手段】実施形態に係る鞍乗型電動車両1は、ハンドルバー7と、ハンドルバー7に設けられたアクセル操作子37と、バッテリ38から供給される電力に応じてトルクを発生させる電動モータ41と、電動モータ41が発生させたトルクが伝達される後輪3と、乗員によるアクセル操作子37の操作に基づいて所定の時間毎にトルク指令値を演算し、演算したトルク指令値を用いて電動モータ41の動作を制御する制御装置30とを備える。制御装置30は、一つ前のトルク指令値と、アクセル操作子37の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値とを少なくとも用いて、今回のトルク指令値を演算する。
【選択図】図3
【解決手段】実施形態に係る鞍乗型電動車両1は、ハンドルバー7と、ハンドルバー7に設けられたアクセル操作子37と、バッテリ38から供給される電力に応じてトルクを発生させる電動モータ41と、電動モータ41が発生させたトルクが伝達される後輪3と、乗員によるアクセル操作子37の操作に基づいて所定の時間毎にトルク指令値を演算し、演算したトルク指令値を用いて電動モータ41の動作を制御する制御装置30とを備える。制御装置30は、一つ前のトルク指令値と、アクセル操作子37の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値とを少なくとも用いて、今回のトルク指令値を演算する。
【選択図】図3
Description
本発明は、電動モータを用いて走行する鞍乗型電動車両に関する。
電動モータを駆動源とする鞍乗型電動車両の1つとして電動二輪車がある。電動モータは、例えば電動二輪車に搭載されたバッテリから電力を供給されて回転し、電動二輪車は走行することができる。
特許文献1は、乗員がアクセルペダルを踏み込む量に応じて要求駆動力を設定して電動モータを制御する四輪自動車を開示している。特許文献1が開示する四輪自動車では、坂道で車両の進行方向を逆方向に変更する場合に、一次遅れフィルタを用いて、要求駆動力に対して一次遅れで実駆動力が変化するように電動モータを制御する。一次遅れフィルタを用いることにより、要求駆動力が急変した場合の実駆動力の急変を抑制し、加速時のショックを軽減することが提案されている。
しかし、特許文献1の図2に示されるように、一次遅れフィルタを採用した制御では、乗員がアクセルペダルを踏み込むと、実駆動力は最初に急激に大きくなり、それから要求駆動力の値に緩やかに収束していくように変化する。アクセル操作に応じて実駆動力が急激に変化すると、電動二輪車等の重量が軽い車両では、乗員は運転フィーリングに違和感を覚える場合がある。例えば、電動二輪車において短時間にアクセル操作量の調整を繰り返した場合、ぎくしゃくした運転フィーリングになる場合がある。
本発明は、運転フィーリングを向上させることが可能な鞍乗型電動車両を提供する。
本発明の実施形態に係る鞍乗型電動車両は、ハンドルバーと、ハンドルバーに設けられたアクセル操作子と、バッテリから供給される電力に応じてトルクを発生させる電動モータと、前記電動モータが発生させたトルクが伝達される駆動輪と、乗員による前記アクセル操作子の操作に基づいて所定の時間毎にトルク指令値を演算し、前記演算したトルク指令値を用いて前記電動モータの動作を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、一つ前のトルク指令値および前記アクセル操作子の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値を少なくとも用いて、今回のトルク指令値を演算する。
本発明の実施形態では、一つ前のトルク指令値を少なくとも反映させて今回のトルク指令値を決定することで、トルクの変化に連続性を与える。これにより、アクセル操作量の変化に応じたトルクの変化を穏やかにすることができる。トルクの急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記一つ前のトルク指令値に基づいて、前記一つ前のトルク指令値と前記今回のトルク指令値との差の上限値を決定してもよい。
一つ前のトルク指令値を用いて差の上限値を決定することで、トルクの急激な変化を抑制し、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記一つ前のトルク指令値に所定の倍率を乗算した値と所定の定数との大小関係に基づいて、前記差の上限値を決定してもよい。
大小関係に基づいて差の上限値を決定することで、トルクの急激な変化を抑制するとともに、乗員の意図を反映させたトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記乗算した値が前記所定の定数未満である場合、前記所定の定数を前記差の上限値に決定してもよい。
差の上限値を最低でも所定の定数とすることで、一つ前のトルク指令値がゼロまたはゼロに近い値であっても、アクセル操作に応じた適切なトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記乗算した値が前記所定の定数以上である場合、前記乗算した値を前記差の上限値に決定してもよい。
差の上限値として所定の定数以上の値を採用することで、乗員の意図を反映させた適切なトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記一つ前のトルク指令値を用いた一次式に基づいて、前記差の上限値を決定してもよい。
一つ前のトルク指令値を用いて差の上限値を決定することで、トルクの急激な変化を抑制し、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記アクセル操作子の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値である第1の値と、前記一つ前のトルク指令値に前記差の上限値を加算した第2の値との大小関係に基づいて、前記今回のトルク指令値を決定してもよい。
大小関係に基づいて今回のトルク指令値を決定することで、トルクの急激な変化を抑制するとともに、乗員の意図を反映させたトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記第2の値が前記第1の値未満である場合、前記第2の値を前記今回のトルク指令値に決定してもよい。
乗員によるアクセル操作の変化量が大きい場合は、そのアクセル操作に応じたトルク指令値を採用せず、一つ前のトルク指令値に差の上限値を加算した値を今回のトルク指令値として採用する。これにより、トルクの急激な変化を抑制し、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記第2の値が前記第1の値以上である場合、前記第1の値を前記今回のトルク指令値に決定してもよい。
乗員によるアクセル操作の変化量が小さいまたはゼロである場合は、そのアクセル操作に応じたトルク指令値を採用する。これにより、緩やかな加速または速度を一定に維持するといった乗員の意図を反映させることができる。
ある実施形態において、前記鞍乗型電動車両の走行速度が所定の速度以上、および前記電動モータが発生させているトルクが所定のトルク以上の少なくとも一方を満たす場合、前記制御装置は、前記一つ前のトルク指令値を用いずに、前記アクセル操作子の現在の操作量に基づいて前記今回のトルク指令値を演算してもよい。
高速走行している場合および既に大きなトルクを発生させている場合、乗員がアクセル操作を変化させても、車両の挙動の急激な変化は発生しにくい。そのような場合は、一つ前のトルク指令値を用いずに今回のトルク指令値を演算することで、乗員の意図を素早くトルクに反映させることができる。
ある実施形態において、前記乗員から前記電動モータの回生量の大きさを設定する操作を受け付けるインターフェースをさらに備え、前記制御装置は、前記乗員による前記インターフェースの操作に基づいて所定の時間毎に前記回生量を演算し、前記演算した回生量を用いて前記電動モータの動作を制御し、一つ前の回生量に少なくとも基づいて今回の回生量を演算してもよい。
一つ前の回生量を反映させて今回の回生量を決定する。これにより、乗員の操作の変化に応じた回生量の変化を穏やかにすることができる。回生量の急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、前記一つ前のトルク指令値に少なくとも基づいて前記今回のトルク指令値を演算するときに用いるパラメータと、前記一つ前の回生量に少なくとも基づいて前記今回の回生量を演算するときに用いるパラメータとは互いに異なってもよい。
トルク指令値の演算に用いるパラメータと回生量の演算に用いるパラメータとを互いに異ならせることで、加速時と減速時のそれぞれに適した制御を行うことができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記回生量としてマイナスの値のトルク指令値を演算し、前記鞍乗型電動車両の駆動制御から制動制御に切り替わるタイミングでは、前記一つ前のトルク指令値をゼロにして前記今回の回生量を演算してもよい。
駆動制御から制動制御に切り替わるタイミングでは、一つ前のトルク指令値をゼロにすることで、車両の挙動の急激な変化を抑制することができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、前記一つ前のトルク指令値、二つ前のトルク指令値および前記アクセル操作子の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値を少なくとも用いて、前記今回のトルク指令値を演算してもよい。
一つ前のトルク指令値および二つ前のトルク指令値を反映させて今回のトルク指令値を決定する。これにより、アクセル操作量の変化に応じたトルクの変化を穏やかにすることができる。トルクの急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、前記制御装置は、少なくとも前記一つ前のトルク指令値、前記二つ前のトルク指令値および前記アクセル操作子の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値の3値の平均値を演算し、前記平均値を前記今回のトルク指令値に決定してもよい。
一つ前のトルク指令値および二つ前のトルク指令値を用いて求めた平均値を今回のトルク指令値に決定する。これにより、アクセル操作量の変化に応じたトルクの変化を穏やかにすることができる。
ある実施形態において、前記平均値の演算に用いるトルク指令値の数は、前記制御装置が所定の期間に取得するトルク指令値の数であってもよい。
平均値の演算に用いる複数のトルク指令値が短い期間に取得した値であると、トルクの急激な変化を抑制する度合いが低くなる場合がある。一方、平均値の演算に用いる複数のトルク指令値が長い期間で取得した値であると、トルクの変化が穏やかになりすぎる場合がある。適切な期間に取得したトルク指令値を用いることで、適切なトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、前記鞍乗型電動車両は、前記アクセル操作子の操作に対する前記電動モータの動作が互いに異なる複数種類のドライブモードを設定可能であり、前記乗員によるドライブモードの選択操作を受け付けるインターフェースをさらに備え、前記制御装置は、前記乗員が選択したドライブモードに応じて前記平均値の演算に用いるトルク指令値の数を変更してもよい。
平均値の演算に用いるトルク指令値の数が変化すると、電動モータが発生させるトルクの変動の仕方も変化する。例えば、平均値の演算に用いるトルク指令値の数が少ない場合は、アクセル操作量の変化は素早くトルクに反映される。平均値の演算に用いるトルク指令値の数が多い場合は、アクセル操作量の変化は穏やかにトルクに反映される。選択されたドライブモードに応じて平均値の演算に用いるトルク指令値の数を変更することで、乗員の意図を反映させた運転フィーリングを実現できる。
本発明によれば、一つ前のトルク指令値を少なくとも反映させて今回のトルク指令値を決定することで、トルクの変化に連続性を与える。これにより、アクセル操作量の変化に応じたトルクの変化を穏やかにすることができる。トルクの急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。同様の構成要素には同様の参照符号を付し、重複する場合にはその説明を省略する。なお、以下の実施形態は例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
以下の説明において、前、後、上、下、左、右は、それぞれ鞍乗型電動車両のシートに着座した乗員から見たときの前、後、上、下、左、右を意味するものとする。
図1は、本発明の実施形態に係る鞍乗型電動車両の一例である電動二輪車を示す側面図である。図1に示す例では、鞍乗型電動車両はオフロード型の電動二輪車1である。なお、本発明の実施形態に係る鞍乗型電動車両は、ここで例示するオフロード型の電動二輪車に限定されない。本発明の実施形態に係る鞍乗型電動車両は、いわゆるオンロード型、スクーター型、モペット型等の他の型式の電動二輪車であってもよい。また、本発明の実施形態に係る鞍乗型電動車両は、乗員が跨って乗車する任意の車両を意味し、二輪車に限定されない。本発明の実施形態に係る鞍乗型電動車両は、車体を傾けることによって進行方向を変える型式の三輪車(LMW)等であってもよく、ATV(All Terrain Vehicle)等の他の鞍乗型電動車両であってもよい。
図1に示すように、電動二輪車1は、前輪2、後輪3、車体フレーム10、駆動ユニット20を備える。
例示する車体フレーム10は金属製のモノコックフレームである。モノコック構造は、骨組みの代わりに車両のボディ(外皮)に強度および剛性を持たせた構造であり、応力外皮構造とも称される。車体フレーム10の材料は、例えばアルミニウム、鉄、マグネシウム、およびそれらの合金などであるが、それらに限定されない。また、車体フレーム10の材料として、炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastic)等のカーボン複合材料が用いられてもよい。なお、車体フレーム10として、モノコックフレーム以外のフレーム構造、例えばダイヤモンドフレーム、アンダーボーンフレームなどが用いられてもよい。
車体フレーム10は、ヘッドパイプ13を含むフレーム前部12と、フレーム前部12の後方に位置するバッテリ収納ケース11およびモータケース14と、バッテリ収納ケース11から後方に延びるシートフレーム17およびステー18とを備える。モータケース14はバッテリ収納ケース11の下方に位置する。バッテリ収納ケース11は、バッテリ38を収納する。バッテリ収納ケース11およびシートフレーム17の上方に、乗員が跨がって座ることのできるシート16が配置されている。フレーム前部12とバッテリ収納ケース11とは一体に成型されていてもよい。また、バッテリ収納ケース11とモータケース14とは一体に成型されていてもよい。
前輪2は、フロントフォーク4の下端で回転可能に支持されている。フロントフォーク4は、ヘッドパイプ13に挿通されたステアリングシャフト5を中心にして左右に回転可能となっている。ステアリングシャフト5の上部にはステアリングハンドル6が取り付けられている。ステアリングハンドル6は、左右に延びるハンドルバー7を含む。ハンドルバー7の両端部にはグリップが設けられている。右側のグリップはアクセルグリップとして機能する。
駆動輪である後輪3はリアアーム8によって支持されている。リアアーム8はその前端に設けられているピボット軸19によって支持されている。モータケース14の後部にはピボット支持部材15が取り付けられている。ピボット支持部材15はピボット軸19を支持している。後輪3とリアアーム8はピボット軸19を中心にして上下動可能となっている。バッテリ収納ケース11の後方にはリアサスペンション9が配置されている。リアサスペンション9の上端は、例えばシートフレーム17またはバッテリ収納ケース11の後部に取り付けられる。リアサスペンション9の下端は、例えばリンク機構を介してリアアーム8に連結される。
駆動ユニット20は、制御装置30、電動モータ41、減速機構50、ドライブスプロケット71を備える。電動モータ41は、バッテリ38から供給される電力により回転してトルクを発生させる。制御装置30は、電動モータ41の動作を制御する。減速機構50は、電動モータ41の回転を減速してドライブスプロケット71に伝達する。
ドライブスプロケット71およびドリブンスプロケット72にはドライブチェーン73がかけられている。ドライブスプロケット71の回転は、ドライブチェーン73を介してドリブンスプロケット72に伝達される。ドリブンスプロケット72の回転は後輪3に伝達され、後輪3は回転する。このように、電動モータ41の回転が後輪3に伝達されることにより、電動二輪車1は走行する。なお、ドライブチェーン73の代わりに無端ベルトが用いられてもよい。また、電動二輪車1はシャフトドライブ式を採用する車両であってもよい。
図2は、電動二輪車1を示すブロック図である。
制御装置30は、電動二輪車1の動作を制御する。制御装置30は、例えばMCU(Motor Control Unit)である。典型的には、制御装置30はデジタル信号処理を行うことが可能なマイクロコントローラ、信号処理プロセッサ等の半導体集積回路を有する。ここでは、制御装置30はMCUであるとして説明するが、制御装置30は別の形態であってもよい。例えば、制御装置30は、VCU(Vehicle Control Unit)とMCUとを含む形態であってもよい。
制御装置30は、演算回路31、メモリ32、モータ駆動回路33を備える。演算回路31は、電動モータ41の動作を制御するとともに、電動二輪車1の各部の動作を制御する。メモリ32は、電動モータ41および電動二輪車1の各部の動作を制御するための手順を規定したコンピュータプログラムを格納している。演算回路31は、メモリ32からコンピュータプログラムを読み出して各種制御を行う。制御装置30には、バッテリ38から電力が供給される。
ハンドルバー7(図1)の右端部には、アクセル操作子37(図2)が設けられている。アクセル操作子37は、乗員の操作を受け付け、乗員のアクセル操作量に応じた信号を演算回路31に出力する。
モード選択スイッチ61は、例えばステアリングハンドル6に設けられる。モード選択スイッチ61は、乗員からドライブモードを設定する操作を受け付けるインターフェースである。モード選択スイッチ61は、例えば機械式スイッチであるがそれに限定されない。例えば、ハンドルバー7にタッチスクリーン機能を有する操作パネルが設けられる形態では、モード選択スイッチ61は、スクリーンに表示されるスイッチであってもよい。この場合、タッチセンサ機能を用いて設定を切り替えてもよい。
電動モータ41には、モータ回転センサ43が設けられている。モータ回転センサ43は、電動モータ41の回転角を検出し、回転角に応じた信号を演算回路31、モータ駆動回路33へ出力する。演算回路31、モータ駆動回路33は、モータ回転センサ43の出力信号から電動モータ41の回転速度を算出する。後輪3には、スピードセンサ49が設けられている。スピードセンサ49は後輪3の回転角を検出し、回転角に応じた信号を演算回路31へ出力する。演算回路31は、スピードセンサ49の出力信号から電動二輪車1の走行速度を算出する。なお、スピードセンサ49は前輪2に設けられていてもよい。
演算回路31は、アクセル操作子37の出力信号、車両の走行速度およびメモリ32に格納されている情報などから、適切な駆動力を発生させるためのトルク指令値を算出し、モータ駆動回路33へ出力する。
モータ駆動回路33は、例えばインバータである。モータ駆動回路33は、演算回路31からのトルク指令値に応じた電力をバッテリ38から電動モータ41に供給する。電力が供給された電動モータ41の回転が後輪3に伝達されて、電動二輪車1は走行する。
演算回路31は、所定の時間毎にトルク指令値を演算し、演算したトルク指令値を用いて電動モータ41の動作を制御する。所定の時間は任意であり、例えば10msであるが、本発明はこれに限定されない。
本実施形態では、演算回路31は、一つ前のトルク指令値と、アクセル操作子37の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値とを少なくとも用いて、今回出力するトルク指令値を演算する。一つ前のトルク指令値を少なくとも反映させて今回のトルク指令値を決定することで、トルクの変化に連続性を与える。これにより、アクセル操作量の変化に応じたトルクの変化を穏やかにすることができる。トルクの急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
図3を用いて、本実施形に係るトルク指令値を決定する処理の詳細を説明する。図3は、トルク指令値を決定する処理を示すフローチャートである。
演算回路31は、所定の時間毎にトルク指令値を演算し、演算したトルク指令値をモータ駆動回路33に出力する。モータ駆動回路33は所定の時間毎に送られてくるトルク指令値に応じた電力を電動モータ41に供給する。
ステップS101において、演算回路31は、一つ前のトルク指令値Tn−1(OUT)を取得する。一つ前のトルク指令値Tn−1(OUT)は、今回出力しようとするトルク指令値Tn(OUT)を演算する直前に、演算回路31からモータ駆動回路33に出力したトルク指令値である。電動モータ41の始動時など、トルク指令値Tn−1(OUT)が存在しない場合は、トルク指令値Tn−1(OUT)としてゼロを取得し得る。
なお、制御装置30がVCUおよびMCUを含む形態においては、VCUがトルク指令値を演算してもよい。この場合、一つ前のトルク指令値Tn−1(OUT)は、今回出力しようとするトルク指令値Tn(OUT)を演算する直前に、VCUからMCUに出力したトルク指令値であってもよい。
ステップS102において、演算回路31は、トルク指令値Tn−1(OUT)に所定の倍率βを乗算した値と、所定の定数αとの大小関係を比較する。定数αおよび倍率βの大きさは任意であり、例えば、車種および走行モードに応じて変更され得る。ここでは、一例として、定数αを20、倍率βを2.0とする。なお、これらの値は一例であり、本発明はそれらの値に限定されない。
例えば、トルク指令値Tn−1(OUT)が10未満である場合、トルク指令値Tn−1(OUT)に倍率βを乗算した値“Tn−1(OUT)×β”よりも、定数αの方が大きい。演算回路31は、乗算した値“Tn−1(OUT)×β”よりも定数αの方が大きいと判定した場合は、差の上限値ΔTnとして定数αを採用する(ステップS103)。
差の上限値ΔTnとは、一つ前のトルク指令値と今回のトルク指令値との差の上限値である。一つ前のトルク指令値と今回のトルク指令値との差の大きさに制限を設けることで、トルクの急激な変化を抑制することができる。差の上限値を超えない範囲ではトルク指令値の設定は自由であることから、トルクの急激な変化を抑制しつつ、乗員の意図を反映させたトルクを発生させることができる。差の上限値ΔTnが大きいほど、一つ前のトルク指令値に対して今回のトルク指令値を大きく設定することが可能である。
ステップS103の処理のように、差の上限値ΔTnとして最低でも定数αを確保することで、トルク指令値Tn−1(OUT)がゼロである場合に、次のトルク指令値Tn(OUT)もゼロになってしまわないようにすることができる。また、トルク指令値Tn−1(OUT)がゼロに近い値であっても、次のトルク指令値Tn(OUT)が小さすぎる値に制限されないようにすることができる。これにより、アクセル操作に応じた適切なトルクを発生させることができる。
ステップS102において、演算回路31は、乗算した値“Tn−1(OUT)×β”は定数α以上であると判定した場合は、差の上限値ΔTnとして乗算した値“Tn−1(OUT)×β”を採用する(ステップS104)。
ステップS103またはS104で差の上限値ΔTnの値を決定すると、ステップS105の処理に進む。ステップS105において、演算回路31は、アクセル操作子37の現在の操作量に基づいてトルク指令値Tn(IN)を演算する。アクセル操作子37は、乗員のアクセル操作量に応じた信号を演算回路31に出力する。例えば、メモリ32には、アクセル操作子37の出力信号とトルク指令値Tn(IN)との関係を示すマップが記録されている。演算回路31はそのマップを用いてトルク指令値Tn(IN)を演算することができる。
演算回路31は、トルク指令値Tn(IN)と、一つ前のトルク指令値に差の上限値を加算した値“Tn−1(OUT)+ΔTn”との大小関係を比較する。
演算回路31は、加算した値“Tn−1(OUT)+ΔTn”がトルク指令値Tn(IN)未満であると判定した場合、加算した値“Tn−1(OUT)+ΔTn”を今回のトルク指令値Tn(OUT)に決定する(ステップS106)。
演算回路31は、決定した今回のトルク指令値Tn(OUT)をモータ駆動回路33に出力する。モータ駆動回路33はトルク指令値Tn(OUT)に応じた電力を電動モータ41に供給する。トルク指令値Tn(OUT)は、その次のトルク指令値を演算するときに“一つ前のトルク指令値”として用いられる。
乗員によるアクセル操作量が大きい場合は、そのアクセル操作に応じたトルク指令値を採用せず、一つ前のトルク指令値に差の上限値を加算した値“Tn−1(OUT)+ΔTn”を今回のトルク指令値Tn(OUT)として採用する。今回のトルク指令値Tn(OUT)の大きさを“Tn−1(OUT)+ΔTn”に制限することにより、トルクの急激な変化を抑制し、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ステップS105において、演算回路31は、加算した値“Tn−1(OUT)+ΔTn”がトルク指令値Tn(IN)以上であると判定した場合、トルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)に決定する(ステップS107)。
演算回路31は、決定した今回のトルク指令値Tn(OUT)をモータ駆動回路33に出力する。モータ駆動回路33はトルク指令値Tn(OUT)に応じた電力を電動モータ41に供給する。トルク指令値Tn(OUT)は、その次のトルク指令値を演算するときに“一つ前のトルク指令値”として用いられる。
乗員によるアクセル操作量が小さいまたはゼロである場合は、そのアクセル操作に応じたトルク指令値を採用する。これにより、緩やかな加速または速度を一定に維持するといった乗員の意図を反映させることができる。
車両の電源がオンの間(ステップS108においてNO)は、ステップS101からS107のトルク指令値を決定する処理を継続する。車両の電源がオフになった場合(ステップS108においてYES)は、処理を終了する。
本実施形態では、一つ前のトルク指令値Tn−1(OUT)を反映させて今回のトルク指令値Tn(OUT)を決定することで、トルクの変化に連続性を与える。これにより、アクセル操作に応じたトルクの変化を穏やかにすることができる。トルクの急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
図4は、電動モータ41の出力トルクの変化を示す図である。図4の縦軸は電動モータ41の出力トルクを示し、横軸は時間を示している。
図4に示すグラフ中の実線は、一つ前のトルク指令値Tn−1(OUT)を考慮せずにトルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)とした場合の電動モータ41の出力トルクを示している。破線は、図3を用いて説明したように一つ前のトルク指令値Tn−1(OUT)を反映させて今回のトルク指令値Tn(OUT)を決定した場合の電動モータ41の出力トルクを示している。一点鎖線は、アクセル操作を電動モータ41の出力トルクへ徐々に反映させる制御を行った場合の電動モータ41の出力トルクを示している。
一つ前のトルク指令値Tn−1(OUT)を考慮せずに、トルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)とした場合、アクセル操作量が変化した直後の電動モータ41の出力トルクは急激に大きくなっている(グラフ中の実線)。アクセル操作に応じて電動モータ41の出力トルクが急激に変化すると、乗員は運転フィーリングに違和感を覚える場合がある。
アクセル操作を電動モータ41の出力トルクへ徐々に反映させる制御を行った場合、アクセル操作量が変化した直後の電動モータ41の出力トルクの急激な上昇は抑制できているが、出力トルクが目標値に達するまでに長い時間が掛かっている(グラフ中の一点鎖線)。電動モータ41の出力トルクが目標値に達するまでに長い時間が掛かると、乗員は運転フィーリングに違和感を覚える場合がある。
一方、図3を用いて説明した一つ前のトルク指令値Tn−1(OUT)を反映させて今回のトルク指令値Tn(OUT)を決定する制御を行った場合、一つ前のトルク指令値Tn−1(OUT)からの上昇幅に制限があるため、アクセル操作量が変化した直後の電動モータ41の出力トルクの上昇は穏やかである(グラフ中の破線)。また、トルク指令値Tn−1(OUT)に倍率βを乗算することから、電動モータ41の出力トルクの上昇は途中から速くなり、目標値に早く到達することができる。このように、本実施形態によれば、トルクの急激な変化を抑制しつつ、乗員の意図を反映させたトルクの目標値に早く到達することができる。これにより、乗員の運転フィーリングを高めることができる。
なお、図3に例示した処理では、ステップS102、S103、S104において、トルク指令値Tn−1(OUT)に倍率βを乗算した値“Tn−1(OUT)×β”と定数αとの大小関係に応じて、差の上限値ΔTnを決定していた。本実施形態の処理はそれに限定されず、別の方法で差の上限値ΔTnを決定してもよい。例えば、以下の一次式(1)を用いて、差の上限値ΔTnを決定してもよい。
ΔTn=Tn−1(OUT)×β+α ・・・(1)
ΔTn=Tn−1(OUT)×β+α ・・・(1)
例えば、ステップS102、S103、S104の処理の代わりに、式(1)を用いて差の上限値ΔTnを決定してもよい。この場合、式(1)を用いて差の上限値ΔTnを決定した後、ステップS105からS107の処理を実行する。
上記の式(1)のように、トルク指令値Tn−1(OUT)を用いて差の上限値ΔTnを決定しても、トルクの急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
なお、電動二輪車1の走行速度が所定の速度以上、および電動モータ41が発生させているトルクが所定のトルク以上の少なくとも一方を満たす場合、演算回路31は、トルク指令値Tn−1(OUT)を用いずに、トルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)としてもよい。高速走行している場合および既に大きなトルクを発生させている場合は、乗員がアクセル操作を変化させても、車両の挙動の急激な変化は発生しにくい。そのような場合は、トルク指令値Tn−1(OUT)を用いずに、トルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)とすることで、乗員の意図を素早くトルクに反映させることができる。
また、本実施形態は、制動時の回生量の制御にも適用することができる。
例えば、アクセル操作子37は、乗員から電動モータ41の回生量の大きさを設定する操作を受け付けるインターフェースの機能を有していてもよい。この場合、例えば、アクセル操作子37を加速側とは反対の側に回すことで、回生エネルギを発生させて減速力を得ることができる。アクセル操作子37を加速側とは反対の側に回す角度が大きくなるほど回生量を大きくすることで、乗員は所望の減速力を得ることができる。
アクセル操作子37は、乗員がアクセル操作子37を加速側とは反対の側に回した量に応じた信号を演算回路31に出力する。演算回路31は、アクセル操作子37の出力信号を用いて、所定の時間毎に回生量を演算する。演算回路31は、演算した回生量を用いて電動モータ41の回生動作を制御する。この場合、演算回路31は、一つ前の回生量に少なくとも基づいて今回の回生量を演算する。例えば、図3に示すステップS101からS108において、トルク指令値を回生量に置き換えた処理を実行することにより、一つ前の回生量に基づいて今回の回生量を演算することができる。
一つ前の回生量を反映させて今回の回生量を決定することにより、乗員の操作の変化に応じた回生量の変化を穏やかにすることができる。回生量の急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
また、回生量として負の値のトルク指令値を演算してもよい。加速側に回していたアクセル操作子37を加速側とは反対の側に回すと、駆動制御から制動制御に切り替わる。駆動制御から制動制御に切り替わるタイミングでは、トルク指令値は正の値から負の値に変化する。この駆動制御から制動制御に切り替わるタイミングでは、一つ前のトルク指令値をゼロにして今回のトルク指令値(今回の回生量)を演算する。正の値のトルク指令値と負の値のトルク指令値の間に、ゼロの値のトルク指令値を設けることで、車両の挙動の急激な変化を抑制することができる。なお、ゼロの値のトルク指令値の意味は、完全なゼロに限定されず、ゼロに近い値のトルク指令値も含み得る。
図3に示す処理で用いる定数αおよび倍率βは、トルク指令値の演算のときと回生量の演算のときとで異なっていてもよい。トルク指令値の演算に用いるパラメータと回生量の演算に用いるパラメータとを互いに異ならせることで、加速時と減速時のそれぞれに適した制御を行うことができる。
上記の説明では、回生量の大きさを設定する操作を受け付けるインターフェースの機能をアクセル操作子37が有していたが、別の部材がそのような機能を有していてもよい。例えば、ブレーキレバーを操作すると回生も行われる形態である場合は、ブレーキレバーが回生量の大きさを設定する操作を受け付けるインターフェースであってもよい。また、電動二輪車1が回生専用の操作子を備える場合は、そのような操作子が回生量の大きさを設定する操作を受け付けるインターフェースとなってもよい。
次に、トルク指令値を決定する処理の別の例を説明する。
図5は、トルク指令値を決定する処理の別の例を示すフローチャートである。この例では、演算回路31は、一つ前のトルク指令値Tn−1(OUT)、二つ前のトルク指令値Tn−2(OUT)、アクセル操作子37の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値Tn(IN)を少なくとも用いて、今回のトルク指令値Tn(OUT)を演算する。一つ前のトルク指令値および二つ前のトルク指令値を少なくとも反映させて今回のトルク指令値を決定する。これにより、アクセル操作量の変化に応じたトルクの変化を穏やかにすることができる。トルクの急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ステップS201において、演算回路31は、アクセル操作子37の現在の操作量に応じたトルク指令値Tn(IN)を演算する。例えば、アクセル操作子37の出力信号とトルク指令値Tn(IN)との関係を示すマップを用いて、トルク指令値Tn(IN)を演算する。
ステップS202において、演算回路31は、3個のトルク指令値Tn−2(OUT)、Tn−1(OUT)、Tn(IN)の平均値TAVEを演算する。
ステップS203において、演算回路31は、平均値TAVEを今回のトルク指令値Tn(OUT)としてモータ駆動回路33に出力する。モータ駆動回路33はトルク指令値Tn(OUT)に応じた電力を電動モータ41に供給する。トルク指令値Tn(OUT)は、その次の平均値を演算するときに“一つ前のトルク指令値”として用いられる。
車両の電源がオンの間(ステップS204においてNO)は、ステップS201からS203の処理を継続する。車両の電源がオフになった場合(ステップS204においてYES)は、処理を終了する。
上記の例では、ステップS202において3個のトルク指令値の平均値を演算したが、4個以上のトルク指令値の平均値を演算してもよい。また、平均値として加重平均を求めてもよい。
本実施形態では、一つ前のトルク指令値および二つ前のトルク指令値を少なくとも反映させて今回のトルク指令値を決定する。これにより、アクセル操作量の変化に応じたトルクの変化を穏やかにすることができる。トルクの急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数は、演算回路31が所定の期間に取得するトルク指令値の数であってもよい。所定の期間は例えば30msであるが、本発明はそれに限定されない。平均値TAVEの演算に用いる複数のトルク指令値が短い期間に取得した値であると、トルクの急激な変化を抑制する度合いが低くなる場合がある。一方、平均値TAVEの演算に用いる複数のトルク指令値が長い期間で取得した値であると、トルクの変化が穏やかになりすぎる場合がある。適切な期間に取得したトルク指令値を用いることで、適切なトルクを発生させることができる。
また、一つ前のトルク指令値および二つ前のトルク指令値は、アクセル操作子37の操作量から演算したトルク指令値Tn−1(IN)およびTn−2(IN)であってもよい。アクセル操作量が変化する過程では、トルク指令値Tn−2(IN)、Tn−1(IN)およびTn(IN)は互いに異なる値になり得る。トルク指令値Tn−2(IN)およびTn−1(IN)を反映させて今回のトルク指令値Tn(OUT)を決定する。これにより、アクセル操作量の変化に応じたトルクの変化を穏やかにすることができる。
また、平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数は、電動二輪車1のドライブモードに応じて変更してもよい。電動二輪車1は、アクセル操作子37の操作に対する電動モータ41の動作が互いに異なる複数種類のドライブモードを設定可能である。
乗員は、モード選択スイッチ61(図2)を操作して、複数種類のドライブモードのうちの一つを選択することができる。ドライブモードとして、例えば、強モード、標準モード、エコモードが選択可能である。アクセル操作に対するモータ出力のレスポンスが早い順に、強モード、標準モード、エコモードとなる。
例えば、平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数は、強モードでは3個、標準モードでは4個、エコモードでは5個である。平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数が変化すると、電動モータ41が発生させるトルクの変動の仕方も変化する。例えば、平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数が少ない場合は、アクセル操作量の変化は素早くトルクに反映される。平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数が多い場合は、アクセル操作量の変化は穏やかにトルクに反映される。選択されたドライブモードに応じて平均値の演算に用いるトルク指令値の数を変更することで、乗員の意図を反映させた運転フィーリングを実現できる。
図6は、電動モータ41の出力トルクの変化を示す図である。図6の縦軸は電動モータ41の出力トルクを示し、横軸は時間を示している。
図6に示すグラフ中の実線は、トルク指令値Tn−1(OUT)などの過去のトルク指令値を考慮せずに、トルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)とした場合の電動モータ41の出力トルクを示している。破線は、3個のトルク指令値Tn−2(OUT)、Tn−1(OUT)、Tn(IN)の平均値TAVEを今回のトルク指令値Tn(OUT)とした場合の電動モータ41の出力トルクを示している。一点鎖線は、4個のトルク指令値Tn−3(OUT)、Tn−2(OUT)、Tn−1(OUT)、Tn(IN)の平均値TAVEを今回のトルク指令値Tn(OUT)とした場合の電動モータ41の出力トルクを示している。二点鎖線は、5個のトルク指令値Tn−4(OUT)、Tn−3(OUT)、Tn−2(OUT)、Tn−1(OUT)、Tn(IN)の平均値TAVEを今回のトルク指令値Tn(OUT)とした場合の電動モータ41の出力トルクを示している。ここで、トルク指令値Tn−4(OUT)は四つ前のトルク指令値であり、トルク指令値Tn−3(OUT)は三つ前のトルク指令値である。
トルク指令値Tn−1(OUT)などの過去のトルク指令値を考慮せずに、トルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)とした場合、アクセル操作量の変化に対する電動モータ41の出力トルクの変化は早い(グラフ中の実線)。
3個のトルク指令値Tn−2(OUT)、Tn−1(OUT)、Tn(IN)の平均値TAVEを今回のトルク指令値Tn(OUT)とした場合、アクセル操作量の変化に対する電動モータ41の出力トルクの変化は穏やかである(グラフ中の破線)。図6に示されるように、平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数が多くなるほど、アクセル操作量の変化は穏やかにトルクに反映される。
選択されたドライブモードの種類など、車両の走行条件に応じて平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数を変更することで、乗員の運転フィーリングを高めることができる。
また、平均値TAVEとして加重平均を求める場合は、車両の走行条件に応じて、複数のトルク指令値に対する重み付けのさせ方を変更してもよい。
また、アクセル操作量が非常に小さいまたは非常に大きいときは、トルク指令値Tn−1(OUT)などの過去のトルク指令値を考慮せずに、トルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)としてもよい。
ここで、アクセル操作子37がニュートラル位置にあるときのアクセル開度を0%、アクセル操作子37を全開位置まで回したときのアクセル開度を100%とする。この場合、例えば、アクセル開度が3%から70%の間にあるときは、3個以上のトルク指令値の平均値TAVEを今回のトルク指令値Tn(OUT)とする。アクセル開度が0%以上3%未満および70%より大きく100%以下のときは、トルク指令値Tn−1(OUT)などの過去のトルク指令値を考慮せずに、トルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)とする。また、例えば、アクセル開度が1%から80%のときは、3個以上のトルク指令値の平均値TAVEを今回のトルク指令値Tn(OUT)とし、それ以外の範囲ではトルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)としてもよい。これらの数値は例であり、本発明はこれらに限定されない。
アクセル開度が非常に小さいときおよび非常に大きいときは、アクセル操作の変化に対する電動モータ51のトルクの変化は比較的穏やかである。このため、トルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)としても、乗員は違和感を覚えにくい。トルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)とすることで、乗員の意図に沿ったトルクを発生させることができる。また、アクセル開度が非常に大きいことは、車両が早く加速することを乗員が望んでいる場合がある。トルク指令値Tn(IN)を今回のトルク指令値Tn(OUT)とすることで、乗員の意図に沿ったトルクを発生させることができる。
トルク指令値Tn−1(OUT)などの過去のトルク指令値を今回のトルク指令値Tn(OUT)に反映させるか反映させないかの切替え条件は、変更可能であってもよい。乗員の意志に応じて、それら切替え条件を調整可能であってもよい。
また、電動モータ51と後輪3との間の動力伝達経路に、錘の機能を果たす部材を設けてもよい。動力伝達経路上の慣性質量を大きくすることにより、後輪3の回転数の変化を穏やかにすることができる。
以上、本発明の例示的な実施形態を説明した。
実施形態に係る電動二輪車1は、ハンドルバー7と、ハンドルバー7に設けられたアクセル操作子37と、バッテリ38から供給される電力に応じてトルクを発生させる電動モータ41と、電動モータ41が発生させたトルクが伝達される後輪3と、乗員によるアクセル操作子37の操作に基づいて所定の時間毎にトルク指令値を演算し、演算したトルク指令値を用いて電動モータ41の動作を制御する制御装置30とを備える。制御装置30は、一つ前のトルク指令値およびアクセル操作子37の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値を少なくとも用いて、今回のトルク指令値を演算する。
本発明の実施形態では、一つ前のトルク指令値を少なくとも反映させて今回のトルク指令値を決定することで、トルクの変化に連続性を与える。これにより、アクセル操作量の変化に応じたトルクの変化を穏やかにすることができる。トルクの急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、一つ前のトルク指令値に基づいて、一つ前のトルク指令値と今回のトルク指令値との差の上限値ΔTnを決定してもよい。一つ前のトルク指令値を用いて差の上限値ΔTnを決定することで、トルクの急激な変化を抑制し、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、一つ前のトルク指令値に所定の倍率βを乗算した値と所定の定数αとの大小関係に基づいて、差の上限値ΔTnを決定してもよい。大小関係に基づいて差の上限値ΔTnを決定することで、トルクの急激な変化を抑制するとともに、乗員の意図を反映させたトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、上記乗算した値が所定の定数α未満である場合、所定の定数αを差の上限値ΔTnに決定してもよい。差の上限値ΔTnを最低でも所定の定数αとすることで、一つ前のトルク指令値がゼロまたはゼロに近い値であっても、アクセル操作に応じた適切なトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、上記乗算した値が所定の定数α以上である場合、上記乗算した値を差の上限値ΔTnに決定してもよい。差の上限値ΔTnとして所定の定数α以上の値を採用することで、乗員の意図を反映させた適切なトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、一つ前のトルク指令値を用いた一次式(1)に基づいて、差の上限値ΔTnを決定してもよい。一つ前のトルク指令値を用いて差の上限値ΔTnを決定することで、トルクの急激な変化を抑制し、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、アクセル操作子37の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値である第1の値と、一つ前のトルク指令値に差の上限値ΔTnを加算した第2の値との大小関係に基づいて、今回のトルク指令値を決定してもよい。大小関係に基づいて今回のトルク指令値を決定することで、トルクの急激な変化を抑制するとともに、乗員の意図を反映させたトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、第2の値が第1の値未満である場合、第2の値を今回のトルク指令値に決定してもよい。乗員によるアクセル操作の変化量が大きい場合は、そのアクセル操作に応じたトルク指令値を採用せず、一つ前のトルク指令値に差の上限値ΔTnを加算した値を今回のトルク指令値として採用する。これにより、トルクの急激な変化を抑制し、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、第2の値が第1の値以上である場合、第1の値を今回のトルク指令値に決定してもよい。乗員によるアクセル操作の変化量が小さいまたはゼロである場合は、そのアクセル操作に応じたトルク指令値を採用する。これにより、緩やかな加速または速度を一定に維持するといった乗員の意図を反映させることができる。
ある実施形態において、電動二輪車1の走行速度が所定の速度以上、および電動モータ41が発生させているトルクが所定のトルク以上の少なくとも一方を満たす場合、制御装置30は、一つ前のトルク指令値を用いずに、アクセル操作子37の現在の操作量に基づいて今回のトルク指令値を演算してもよい。高速走行している場合および既に大きなトルクを発生させている場合、乗員がアクセル操作を変化させても、車両の挙動の急激な変化は発生しにくい。そのような場合は、一つ前のトルク指令値を用いずに今回のトルク指令値を演算することで、乗員の意図を素早くトルクに反映させることができる。
ある実施形態において、乗員から電動モータ41の回生量の大きさを設定する操作を受け付けるインターフェースをさらに備え、制御装置30は、乗員によるインターフェースの操作に基づいて所定の時間毎に回生量を演算し、演算した回生量を用いて電動モータ41の動作を制御してもよい。制御装置30は、一つ前の回生量に少なくとも基づいて今回の回生量を演算してもよい。一つ前の回生量を反映させて今回の回生量を決定する。これにより、乗員の操作の変化に応じた回生量の変化を穏やかにすることができる。回生量の急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、一つ前のトルク指令値に少なくとも基づいて今回のトルク指令値を演算するときに用いるパラメータと、一つ前の回生量に少なくとも基づいて今回の回生量を演算するときに用いるパラメータとは互いに異なってもよい。トルク指令値の演算に用いるパラメータと回生量の演算に用いるパラメータとを互いに異ならせることで、加速時と減速時のそれぞれに適した制御を行うことができる。
ある実施形態において、制御装置30は、回生量としてマイナスの値のトルク指令値を演算し、電動二輪車1の駆動制御から制動制御に切り替わるタイミングでは、一つ前のトルク指令値をゼロにして今回の回生量を演算してもよい。駆動制御から制動制御に切り替わるタイミングでは、一つ前のトルク指令値をゼロにすることで、車両の挙動の急激な変化を抑制することができる。
ある実施形態において、制御装置30は、一つ前のトルク指令値、二つ前のトルク指令値およびアクセル操作子37の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値を少なくとも用いて、今回のトルク指令値を演算してもよい。一つ前のトルク指令値および二つ前のトルク指令値を反映させて今回のトルク指令値を決定する。これにより、アクセル操作量の変化に応じたトルクの変化を穏やかにすることができる。トルクの急激な変化を抑制することができ、乗員の運転フィーリングを向上させることができる。
ある実施形態において、制御装置30は、少なくとも一つ前のトルク指令値、二つ前のトルク指令値およびアクセル操作子37の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値の3値の平均値TAVEを演算し、平均値TAVEを今回のトルク指令値に決定してもよい。
一つ前のトルク指令値および二つ前のトルク指令値を用いて求めた平均値TAVEを今回のトルク指令値に決定する。これにより、アクセル操作量の変化に応じたトルクの変化を穏やかにすることができる。
ある実施形態において、平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数は、制御装置30が所定の期間に取得するトルク指令値の数であってもよい。平均値TAVEの演算に用いる複数のトルク指令値が短い期間に取得した値であると、トルクの急激な変化を抑制する度合いが低くなる場合がある。一方、平均値TAVEの演算に用いる複数のトルク指令値が長い期間で取得した値であると、トルクの変化が穏やかになりすぎる場合がある。適切な期間に取得したトルク指令値を用いることで、適切なトルクを発生させることができる。
ある実施形態において、電動二輪車1は、アクセル操作子37の操作に対する電動モータ41の動作が互いに異なる複数種類のドライブモードを設定可能であり、乗員によるドライブモードの選択操作を受け付けるインターフェースをさらに備え、制御装置30は、乗員が選択したドライブモードに応じて平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数を変更してもよい。
平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数が変化すると、電動モータ41が発生させるトルクの変動の仕方も変化する。例えば、平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数が少ない場合は、アクセル操作量の変化は素早くトルクに反映される。平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数が多い場合は、アクセル操作量の変化は穏やかにトルクに反映される。選択されたドライブモードに応じて平均値TAVEの演算に用いるトルク指令値の数を変更することで、乗員の意図を反映させた運転フィーリングを実現できる。
以上、本発明の実施形態を説明した。上述の実施形態の説明は、本発明の例示であり、本発明を限定するものではない。また、上述の実施形態で説明した各構成要素を適宜組み合わせた実施形態も可能である。本発明は、特許請求の範囲またはその均等の範囲において、改変、置き換え、付加および省略などが可能である。
本発明は、鞍乗型電動車両の分野において特に有用である。
1:電動二輪車(鞍乗型電動車両)、 2:前輪、 3:後輪(駆動輪)、 4:フロントフォーク、 5:ステアリングシャフト、 6:ステアリングハンドル、 7:ハンドルバー、 8:リアアーム、 9:リアサスペンション、 10:車体フレーム、 11:バッテリ収納ケース、 12:フレーム前部、 13:ヘッドパイプ、 14:モータケース、 15:ピボット支持部材、 16:シート、 17:シートフレーム、 18:ステー、 19:ピボット軸、 20:駆動ユニット、 30:制御装置、 31:演算回路、 32:メモリ、 33:モータ駆動回路、 37:アクセル操作子、 38:バッテリ、 41:電動モータ、 43:モータ回転センサ、 49:スピードセンサ、 50:減速機構、 61:モード選択スイッチ、 71:ドライブスプロケット、 72:ドリブンスプロケット、 73:チェーン
Claims (17)
- ハンドルバーと、
ハンドルバーに設けられたアクセル操作子と、
バッテリから供給される電力に応じてトルクを発生させる電動モータと、
前記電動モータが発生させたトルクが伝達される駆動輪と、
乗員による前記アクセル操作子の操作に基づいて所定の時間毎にトルク指令値を演算し、前記演算したトルク指令値を用いて前記電動モータの動作を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、一つ前のトルク指令値および前記アクセル操作子の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値を少なくとも用いて、今回のトルク指令値を演算する、鞍乗型電動車両。 - 前記制御装置は、前記一つ前のトルク指令値に基づいて、前記一つ前のトルク指令値と前記今回のトルク指令値との差の上限値を決定する、請求項1に記載の鞍乗型電動車両。
- 前記制御装置は、前記一つ前のトルク指令値に所定の倍率を乗算した値と所定の定数との大小関係に基づいて、前記差の上限値を決定する、請求項2に記載の鞍乗型電動車両。
- 前記制御装置は、前記乗算した値が前記所定の定数未満である場合、前記所定の定数を前記差の上限値に決定する、請求項3に記載の鞍乗型電動車両。
- 前記制御装置は、前記乗算した値が前記所定の定数以上である場合、前記乗算した値を前記差の上限値に決定する、請求項3または4に記載の鞍乗型電動車両。
- 前記制御装置は、前記一つ前のトルク指令値を用いた一次式に基づいて、前記差の上限値を決定する、請求項2に記載の鞍乗型電動車両。
- 前記制御装置は、前記アクセル操作子の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値である第1の値と、前記一つ前のトルク指令値に前記差の上限値を加算した第2の値との大小関係に基づいて、前記今回のトルク指令値を決定する、請求項2から6のいずれかに記載の鞍乗型電動車両。
- 前記制御装置は、前記第2の値が前記第1の値未満である場合、前記第2の値を前記今回のトルク指令値に決定する、請求項7に記載の鞍乗型電動車両。
- 前記制御装置は、前記第2の値が前記第1の値以上である場合、前記第1の値を前記今回のトルク指令値に決定する、請求項7または8に記載の鞍乗型電動車両。
- 前記鞍乗型電動車両の走行速度が所定の速度以上、および前記電動モータが発生させているトルクが所定のトルク以上の少なくとも一方を満たす場合、前記制御装置は、前記一つ前のトルク指令値を用いずに、前記アクセル操作子の現在の操作量に基づいて前記今回のトルク指令値を演算する、請求項1から9のいずれかに記載の鞍乗型電動車両。
- 前記乗員から前記電動モータの回生量の大きさを設定する操作を受け付けるインターフェースをさらに備え、
前記制御装置は、
前記乗員による前記インターフェースの操作に基づいて所定の時間毎に前記回生量を演算し、前記演算した回生量を用いて前記電動モータの動作を制御し、
一つ前の回生量に少なくとも基づいて今回の回生量を演算する、請求項1から10のいずれかに記載の鞍乗型電動車両。 - 前記一つ前のトルク指令値に少なくとも基づいて前記今回のトルク指令値を演算するときに用いるパラメータと、前記一つ前の回生量に少なくとも基づいて前記今回の回生量を演算するときに用いるパラメータとは互いに異なる、請求項11に記載の鞍乗型電動車両。
- 前記制御装置は、前記回生量としてマイナスの値のトルク指令値を演算し、
前記鞍乗型電動車両の駆動制御から制動制御に切り替わるタイミングでは、前記一つ前のトルク指令値をゼロにして前記今回の回生量を演算する、請求項11または12に記載の鞍乗型電動車両。 - 前記制御装置は、前記一つ前のトルク指令値、二つ前のトルク指令値および前記アクセル操作子の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値を少なくとも用いて、前記今回のトルク指令値を演算する、請求項1に記載の鞍乗型電動車両。
- 前記制御装置は、
少なくとも前記一つ前のトルク指令値、前記二つ前のトルク指令値および前記アクセル操作子の現在の操作量に基づいて演算したトルク指令値の3値の平均値を演算し、
前記平均値を前記今回のトルク指令値に決定する、請求項14に記載の鞍乗型電動車両。 - 前記平均値の演算に用いるトルク指令値の数は、前記制御装置が所定の期間に取得するトルク指令値の数である、請求項15に記載の鞍乗型電動車両。
- 前記鞍乗型電動車両は、前記アクセル操作子の操作に対する前記電動モータの動作が互いに異なる複数種類のドライブモードを設定可能であり、
前記乗員によるドライブモードの選択操作を受け付けるインターフェースをさらに備え、
前記制御装置は、前記乗員が選択したドライブモードに応じて前記平均値の演算に用いるトルク指令値の数を変更する、請求項15に記載の鞍乗型電動車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018195811A JP2020065362A (ja) | 2018-10-17 | 2018-10-17 | 鞍乗型電動車両 |
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2018
- 2018-10-17 JP JP2018195811A patent/JP2020065362A/ja active Pending
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