JP2020065145A - スピーカー用振動板、スピーカーおよびスピーカー用振動板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】音響特性および強度に優れるスピーカー用振動板、スピーカーおよびスピーカー用振動板の製造方法を提供すること。【解決手段】平均繊維長が0.5mm以上、2.0mm以下の植物由来の第1繊維と、平均繊維長が前記第1繊維の平均繊維長よりも長く、かつ、1.0mm以上、20mm以下の石油由来の第2繊維とを含む材料で構成され、前記材料の密度が0.1g/cm3以上、1.5g/cm3以下であるコーンを有することを特徴とするスピーカー用振動板。【選択図】図3
Description
本発明は、スピーカー用振動板、スピーカーおよびスピーカー用振動板の製造方法に関する。
スピーカーは、中心部に円形の開口を有し、コーン形状をなす振動板(コーン)と、前記開口内に挿入され、接着剤により前記振動板と接着固定されている円筒状のボイスコイルボビンと、該ボイスコイルボビンの外周に巻き付けられたボイスコイルと、該ボイスコイルの外周に設置された永久磁石と、該永久磁石に接合され、磁気回路を形成するヨークと、振動を減衰させる機能を有するダンパーとを備え、永久磁石により生じる磁界の存在下でボイスコイルに音源に対応した音声電流が入力されると、電磁誘導作用により、前記音声電流に応じてボイスコイルボビンがその中心軸方向に振動し、この振動が振動板に伝達され、振動板の音波放射面から音波が放出されるようになっている。
このようなスピーカーにおける振動板は、従来、湿式で製造された紙材料で構成されており、音響特性を向上するために、構造面や材料面で種々の工夫が施されている。
特許文献1では、振動板のヤング率、引張強度等の物理特性を向上させるために、織布や不織布からなる基材の上に、ナノレベルに微細化したセルロースを抄造して、目止めの必要がない抄造物の層を形成する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1では、基材を一対の金型で絞り成形してコーン形状に成形する際、各種条件によっては、基材が損傷してしまう可能性が有る。その結果、得られた振動板では、音響特性および強度が不十分となる。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下のものとして実現することが可能である。
本発明のスピーカー用振動板は、平均繊維長さが0.5mm以上、2.0mm以下の植物由来の第1繊維と、平均繊維長さが前記第1繊維の平均繊維長さよりも長く、かつ、1.0mm以上、20mm以下の石油由来の第2繊維とを含む材料で構成され、前記材料の密度が0.1g/cm3以上、1.5g/cm3以下であるコーンを有することを特徴とする。
本発明のスピーカーは、本発明のスピーカー用振動板を備えることを特徴とする。
本発明のスピーカー用振動板の製造方法は、平均繊維長さが0.5mm以上、2.0mm以下の植物由来の第1繊維と、平均繊維長さが前記第1繊維の平均繊維長さよりも長く、かつ、1.0mm以上、20mm以下の石油由来の第2繊維とを含む材料で構成され、前記材料の密度が0.1g/cm3以上1.5g/cm3以下であるコーンを有するスピーカー用振動板を製造するスピーカー用振動板の製造方法であって、
前記第1繊維および前記第2繊維を含むウェブをコーン形状に堆積させる工程と、
前記ウェブの堆積物を加圧して形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明のスピーカー用振動板の製造方法は、平均繊維長さが0.5mm以上、2.0mm以下の植物由来の第1繊維と、平均繊維長さが前記第1繊維の平均繊維長さよりも長く、かつ、1.0mm以上、20mm以下の石油由来の第2繊維とを含む材料で構成され、前記材料の密度が0.1g/cm3以上1.5g/cm3以下であるコーンを有するスピーカー用振動板を製造するスピーカー用振動板の製造方法であって、
前記第1繊維および前記第2繊維を含むウェブをコーン形状に堆積させる工程と、
前記ウェブの堆積物を加圧して形成する工程と、を有することを特徴とする。
以下、本発明のスピーカー用振動板、スピーカーおよびスピーカー用振動板の製造方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
1.スピーカーの構成
図1は、本発明のスピーカーの第1実施形態を示す縦断面図である。図2は、図1に示すコーン形状のスピーカー用振動板の平面図である。図3は、図1に示すスピーカー用振動板のコーンの構成材料の拡大模式図である。図4は、図3に示す第1繊維および第2繊維の拡大図である。なお、以下では、説明の都合上、図1、図3および図4の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
1.スピーカーの構成
図1は、本発明のスピーカーの第1実施形態を示す縦断面図である。図2は、図1に示すコーン形状のスピーカー用振動板の平面図である。図3は、図1に示すスピーカー用振動板のコーンの構成材料の拡大模式図である。図4は、図3に示す第1繊維および第2繊維の拡大図である。なお、以下では、説明の都合上、図1、図3および図4の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
図1に示すように、本発明のスピーカー1は、スピーカー用振動板2と、振動子6と、永久磁石7と、ヨーク71と、トッププレート72と、ダンパー8と、リング部材81と、フレーム9とを備えている。
スピーカー用振動板2およびこれを備えたスピーカー1の用途は、特に限定されず、例えば、ウーハー用、ツイーター用、フルレンジ用が挙げられる。
スピーカー用振動板2は、コーン3と、コーン3の外周部に接着剤5Bを介して接合されたエッジ4とを有する。コーン3は、その全体形状が中心軸Jに対する回転体形状をなし、特に、略円錐台形状をなしている。ここで、コーン3の図1中上面、すなわち内側面は、音波放射面32を構成しており、この音波放射面32は、上方に行くに従って、中心軸Jからの距離が漸増している。また、音波放射面32は、上方に行くに従って、中心軸Jに対する角度が漸増している。図1および図2に示すように、コーン3の下部、すなわち中心部には、ボイスコイルボビン61が挿入される円形の開口31が形成されている。以上のような音波放射面32および開口31を有するコーン3の形状を、以下、「コーン形状」と言う。また、開口31が未だ形成されていな状態のコーン形状を「開口の無いコーン形状」と言う。
なお、音波放射面32の形状は、図示のものに限定されず、例えば、縦端面視で段差部分や、波形形状を有するものでもよい。
コーン3の外径は、特に限定されないが、好ましくは10mm以上、800mm以下、より好ましくは15mm以上、600mm以下とされる。
コーン3の内径(開口31の直径)は、特に限定されないが、好ましくは3mm以上、200mm以下、より好ましくは5mm以上、150mm以下とされる。
エッジ4は、中心軸Jを中心とするリング状をなし、その内周部が接着剤5Bを介してコーン3の外周部と接着され、固定されている。また、エッジ4は、図1の縦端面視で、上方に突出する湾曲凸部41を有している。この湾曲凸部41は、コーン3の振動に伴い、変形する。このようなエッジ4は、可撓性、柔軟性または弾性を有する材料で構成されている。エッジ4の構成材料は、コーン3の構成材料と同一である。
エッジ4の外周部は、フレーム9の上部に、例えば接着剤による接着、融着等の方法により固定されている。
スピーカー1は、円筒状をなすボイスコイルボビン61と、ボイスコイルボビン61の外周部に巻き付けられて装着されたボイスコイル62とを有する振動子6を備えている。ボイスコイルボビン61のボイスコイル62より上方の外周面には、コーン3の開口31の縁部、すなわちスピーカー用振動板2の内周部が、接着剤5Aを介して接着され、固定されている。接着剤5Aとしては、例えは、熱硬化型接着剤、光硬化型接着剤、ホットメルト系接着剤等、種々のものを用いることができる。
コーン3の内側の下部には、ボイスコイルボビン61の上端開口を覆うように、キャップ35が、装着されている。このキャップ35は、その外周縁が、コーン3の音波放射面32に対し例えば接着剤で接着されることにより固定されている。
ボイスコイル62の外周部には、永久磁石7と、永久磁石7に接合されたヨーク71と、永久磁石7の上部に設置されたトッププレート72と、トッププレート72の上部に形成されたリング部材81とが、ボイスコイル62に対し非接触で設置されている。永久磁石7と、ヨーク71と、トッププレート72とで、ボイスコイル62の周りに磁気回路が形成される。
ボイスコイル62に電気信号、すなわち音源に対応した音声電流が入力されると、電磁誘導作用により、前記音声電流に応じて振動子6が上下方向(中心軸J方向)に振動し、この振動がコーン3に伝達され、コーン3の音波放射面32付近の空気が振動し、音波が放出される。
ボイスコイルボビン61の外周部には、リング状をなすダンパー8が設置されている。このダンパー8は、可撓性を有し、振動を減衰させる機能を持つものである。ダンパー8の内周部は、ボイスコイルボビン61の外周面に例えば接着剤で接着されることにより固定され、ダンパー8の外周部は、リング部材81に例えば接着剤で接着されることにより固定されている。また、リング部材81の外周部は、フレーム9の下部に固定されている。
振動子6およびこれに接合されたコーン3は、フレーム9に対し、エッジ4およびダンパー8により、上下方向に振動可能に支持されている。エッジ4およびダンパー8は、振動子6の振動に際し、振動子6が永久磁石7、トッププレート72等に接触しないように振動子6およびコーン3を支持している。これにより、コーン3は、ボイスコイル62への音声電流の入力に対し円滑で応答性の良い振動が可能となる。
2.スピーカー用振動板の構成材料
次に、スピーカー用振動板2の構成材料について説明する。
次に、スピーカー用振動板2の構成材料について説明する。
図3および図4に示すように、スピーカー用振動板2の構成材料は、植物由来の第1繊維100と、石油由来の第2繊維200とを含む材料で構成されている。
第1繊維100は、主として、内部損失を十分に確保し、音響特性を高めるのを担っている。第1繊維100としては、例えば、針葉樹、広葉樹を原料とした木材セルロース繊維、綿、リンター、カボック等の種子毛セルロース繊維、麻、ラミー、楮等の靭皮セルロール繊維、バナナ、マニラ麻等の葉茎セルロース繊維等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、このなかでも、木材セルロース繊維を主とするのが好ましい。木材セルロース繊維はパルプの形態で入手が容易で、コーン3への成形性に優れ、得られたコーン3は良好な音響特性が得られる。パルプとしては、バージンパルプ、クラフトパルプ、晒ケミサーモメカニカルパルプ、合成パルプ、古紙や再生紙に由来するパルプ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。ここで、セルロース繊維とは、化合物としてのセルロース、すなわち狭義のセルロースを主成分とし繊維状をなすものであればよく、レーヨン、キュプラ等再生セルロースや、ヘミセルロース、リグニンを含むものが該当する。
第1繊維100の平均繊維長さは、本発明では、0.5mm以上、2.0mm以下とされる。これにより、後述する第2繊維200での結着が良好になされ、成形性に優れ、適度な内部損失を確保することができる。その結果、良好な音響特性が得られる。
第1繊維100の平均繊維長さが短すぎると、音響損失が低下しすぎて、良好な音響特性が得られない。一方、第1繊維100の平均繊維長さが長すぎると、音響損失が高くなり過ぎて良好な音響特性が得られない。
第1繊維100の平均繊維長さは、0.5mm以上、2.0mm以下であれば、上記効果を発揮することができるが、0.7mm以上、1.5mm以下であるのがより好ましい。これにより、上記効果をより顕著に得ることができる。
第1繊維100の平均繊維幅は、特に限定されないが、5μm以上、50μm以下であるのが好ましく、10μm以上、45μm以下であるのがより好ましい。これにより、後述する第2繊維200での結着が良好になされ、成形性に優れ、適度な内部損失を確保することができる。その結果、良好な音響特性が得られる。
また、同様の理由から、第1繊維100の平均アスペクト比、すなわち平均幅に対する平均長さの比率は、4以上、600以下であるのが好ましく、10以上、400以下であるのがより好ましい。
コーン3の構成材料中の第1繊維100の含有量は、特に限定されないが、10重量%以上、90重量%以下であるのが好ましく、30重量%以上、80重量%以下であるのがより好ましい。このような含有量であると、成形性に優れ、適度な内部損失を確保することができる。その結果、良好な音響特性が得られる。
第2繊維200は、主にコーン3の剛性を高めるのを担っている。また、第1繊維100同士を結着させるバインダーとしての機能も有している。
図4に示すように、第2繊維200は、芯部201と、芯部201よりも軟化点が低い外周部202とを有する2層構成になっている。芯部201は、芯材201Aであり、外周部202は、芯材201Aと異なる材料で構成された被覆層202Aである。
芯材201Aおよび被覆層202Aの構成材料としては、それぞれ、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂のいずれをも用いることができるが、主に、熱可塑性樹脂を用いるのが好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66等のポリアミド(ナイロン:登録商標)、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、ポリエーテル、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。熱可塑性樹脂としては、特に好ましいものは、ポリエステルまたはこれを含む樹脂である。また、ポリ乳酸、ポリカプロラクタン、変性でんぷん、ポリヒドロキシブチレート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート等のバイオマスプラスチックや生分解性プラスチックを含んでいてもよい。これにより、環境適合性が向上する。また、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等の硬化性樹脂を含んでいてもよい。熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を含んでいてもよい。
中でも、芯材201Aは、ポリエチレンテレフタレートで構成されているのが好ましい。これにより、第2繊維200のコシを強くすることができ、コーン3の剛性を十分に高めることができる。また、被覆層202Aは、ポリオレフィン、ポリアミド、よりなる群から選択される少なくとも1種で構成されているのが好ましい。これにより、第1繊維100との結着が良好になされる。すなわち、被覆層202Aは、バインダーとしての機能に優れる。
芯部201と外周部202との軟化点の差は10℃以上であるのが好ましく、20℃以上であるのがより好ましい。
このように、第2繊維200は、芯部201と、芯部201よりも軟化点が低い外周部202とを有する2層構成になっている。芯部201は、芯材201Aであり、外周部202は、芯材201Aと異なる材料で構成された被覆層202Aである。これにより、第2繊維200のコシを強くすることおよび第2繊維200のバインダーとしての機能を高めることを両立することができる。
また、芯部201と外周部202との境界部は明確でなくてもよい。すなわち、第2繊維200が、中心側から外周側に向って、軟化点が徐々に低くなっている構成であっても、前述した効果が得られる。
第2繊維200の平均繊維長さは、第1繊維100の平均繊維長さよりも長く、1.0mm以上20mm以下とされる。これにより、第1繊維100との結着を良好に行うことができるとともに、コーン3の剛性を十分に高めることができる。
第2繊維200の平均繊維長さが短すぎると、コーン3の剛性が不十分になる。一方、第2繊維200の平均繊維長さが長すぎると、成形体にムラが生じ、音響特性が低下する。
第2繊維200の平均繊維長さは、1.0mm以上20mm以下であればよいが、1.0mm以上10mm以下であるのがより好ましい。これにより、上記効果をより顕著に得ることができる。
第2繊維200の平均繊維幅は、10μm以上、100μm以下であるのが好ましく、15μm以上、50μm以下であるのがより好ましい。これにより、第1繊維100との結着をさらに良好に行うことができるとともに、コーン3の剛性をさらに高めることができる。
コーン3の構成材料中の第2繊維200の含有量は、特に限定されないが、5重量%以上、90重量%以下であるのが好ましく、10重量%以上、50重量%以下であるのがより好ましい。このような含有量であると、十分な剛性のコーン3が得られる。
コーン3の構成材料中の第1繊維100の含有量をAとし、コーン3の構成材料中の第2繊維200の含有量をBとしたとき、A+Bは、50重量%以上、100重量%以下であるのが好ましく、70重量%以上、100重量%以下であるのがより好ましい。これにより、コーン3の構成材料中の第1繊維100および第2繊維200の含有量を十分に確保することができる。よって、本発明の効果をより顕著に得ることができる。
また、A/Bは、1/10以上、10以下であるのが好ましく、1/2以上、6以下であるのがより好ましく、1/1以上、4以下であるのがさらに好ましい。これにより、第2繊維200の含有量を十分に確保することができ、コーン3の剛性を効果的に高めることができる。
コーン3の構成材料の密度は、0.1g/cm3以上、1.5g/cm3以下とされる。これにより、コーン3の剛性を十分に確保することができるとともに、繊維同士の適度な空隙を確保することができる。その結果、優れた音響特性を得ることができる。
密度が低すぎると、コーン3の剛性を十分に確保することができない。一方、密度が高すぎると、繊維同士の空隙を十分に確保することができず、優れた音響特性を得ることができなくなる。
コーン3の構成材料の密度は、0.1g/cm3以上、1.5g/cm3以下であればよいが、0.15g/cm3以上、0.8g/cm3以下であるのがより好ましい。これにより、上記効果をより顕著に得ることができる。
また、コーン3の平均厚さtは、特に限定されないが、0.15mm以上、2.0mm以下であるのが好ましく、0.2mm以上、1.7mm以下であるのがより好ましい。これにより、十分な剛性を有し、軽量で、応答性の良いコーン3が得られ、音響特性の向上に寄与する。
なお、コーン3の厚さは、コーン3全体に渡って均一である場合に限らず、厚さが徐々に異なっている部分や、厚さが徐々に変化している部分があってもよい。例えば、コーン3の内周部から外周部に向かって、すなわち中心軸Jより近い部位から中心軸Jより遠い部位に向かって、厚さが漸減または漸増するような箇所を有していてもよい。
コーン3の構成材料中、第1繊維100および第2繊維200は、ランダムに配置されていること、すなわちランダム配向となっているのが好ましい。ここで、ランダム配向とは、配向度が低いことと同義である。例えば、湿式(ウエット方式)の抄紙方法で製造されたシートを後述するような方法で成形すると、繊維の配向の向きによっては、成形時に皺や破れが生じる可能性が出てくるが、繊維がランダムに配向されていることにより、さらに確実に成形時に皺や破れが生じるのを防止することができる。
以上述べたように、コーン3の構成材料中、繊維をランダム配向とするには、後述する製造方法のように、乾式で、すなわちドライファイバーテクノロジーでスピーカー用振動板2を製造するのが好ましい。すなわち、乾式で解繊された解繊物に基づく繊維であるのが好ましい。
コーン3の構成材料中には、前述した繊維以外の成分が含まれていてもよい。例えば、以下のような添加剤が挙げられる。添加剤としては、例えば、中和剤、定着剤、粘剤、紙力増強剤、耐水化剤、静電気による繊維の凝集や樹脂の凝集を抑制するための凝集抑制剤、カーボンブラック、白色顔料等の着色剤、難燃剤等が挙げられる。
以上述べたように、スピーカー用振動板2は、平均繊維長さが0.5mm以上、2.0mm以下の植物由来の第1繊維100と、平均繊維長さが第1繊維100の平均繊維長さよりも長く、かつ、1.0mm以上、20mm以下の石油由来の第2繊維200とを含む材料で構成され、構成材料の密度が0.1g/cm3以上1.5g/cm3以下であるコーン3を有する。
これにより、成形性に優れ、適度な内部損失を確保することができるとともに、スピーカー用振動板2の剛性を十分に高めることができる。その結果、高い耐久性および良好な音響特性を有するスピーカー用振動板2が得られる。
なお、スピーカー用振動板2の構成材料は、植物由来および石油由来ではない繊維を含んでいても良い。例えば、羊毛等の動物由来の繊維や、ガラス繊維や、炭素繊維等の繊維を含んでいてもよい。
また、スピーカー1は、スピーカー用振動板2を備えているため、前述したスピーカー用振動板2の利点が享受されたスピーカー1を得ることができる。
3.スピーカー用振動板の製造装置およびスピーカー用振動板の製造方法
図5は、本発明のスピーカー用振動板の製造方法を実施するための製造装置および製造工程の実施形態を示す図である。以下、図5を参照しつつ、本発明のスピーカー用振動板の製造方法の実施形態について説明する。
図5は、本発明のスピーカー用振動板の製造方法を実施するための製造装置および製造工程の実施形態を示す図である。以下、図5を参照しつつ、本発明のスピーカー用振動板の製造方法の実施形態について説明する。
なお、以下では、説明の都合上、図5の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言い、上段左側を「左」または「上流側」、上段右側を「右」または「下流側」と言うことがある。
図5に示すように、スピーカー用振動板製造装置10は、乾式で解繊された繊維および樹脂を含む材料からコーン3を形成する工程と、該コーン3を用いてスピーカー1を製造する工程とを実行する装置であって、原料供給部11と、粗砕部12と、解繊部13と、選別部14と、第1ウェブ形成部15と、細分部16と、混合部17と、ほぐし部18と、ウェブ堆積部26と、第1成形部21と、第2成形部22と、を備えている。また、スピーカー用振動板製造装置10は、加湿部231と、加湿部232と、加湿部233と、加湿部234と、加湿部235と、ブロアー173と、ブロアー261と、ブロアー262と、を備えている。
また、スピーカー用振動板製造装置10が備える各部、例えば、原料供給部11、粗砕部12、解繊部13、選別部14、第1ウェブ形成部15、細分部16、混合部17、ほぐし部18、ウェブ堆積部26、第1成形部21、第2成形部22等は、それぞれ、制御部28と電気的に接続されている。そして、これら各部の作動は、制御部28によって制御される。制御部28は、CPU(Central Processing Unit)281と、記憶部282とを有している。CPU281は、例えば、各種の判断や各種の命令等を行なうことができる。記憶部282には、例えば、スピーカー用振動板の製造までのプログラム等の、各種プログラムが記憶されている。また、この制御部28は、スピーカー用振動板製造装置10に内蔵されていてもよいし、外部のコンピューター等の外部機器に設けられていてもよい。また、外部機器は、例えば、スピーカー用振動板製造装置10とケーブル等を介して通信される場合、無線通信される場合、スピーカー用振動板製造装置10と例えばインターネットのようなネットワークを介して接続されている場合等がある。またCPU281と、記憶部282とは、例えば、一体化されて、1つのユニットとして構成されていてもよいし、CPU281がスピーカー用振動板製造装置10に内蔵され、記憶部282が外部のコンピューター等の外部機器に設けられていてもよし、記憶部282がスピーカー用振動板製造装置10に内蔵され、CPU281が外部のコンピューター等の外部機器に設けられていてもよい。
また、スピーカー用振動板製造装置10では、原料供給工程と、粗砕工程と、解繊工程と、選別工程と、第1ウェブ形成工程と、分断工程と、混合工程と、ほぐし工程と、ウェブ堆積工程と、第1成形工程と、第2成形工程とがこの順に実行される。
以下、各部の構成について説明する。
原料供給部11は、粗砕部12に原料M1(基材)を供給する原料供給工程を行なう部分である。この原料M1としては、前述した植物由来の繊維、すなわちセルロース繊維を含むシート状材料である。また、原料M1は、織布、不織布等、形態は問わない。また、原料M1は、例えば、古紙を解繊して製造されたリサイクルペーパー(再生紙)や、ユポ紙(登録商標)に代表される合成紙であってもよい。
原料供給部11は、粗砕部12に原料M1(基材)を供給する原料供給工程を行なう部分である。この原料M1としては、前述した植物由来の繊維、すなわちセルロース繊維を含むシート状材料である。また、原料M1は、織布、不織布等、形態は問わない。また、原料M1は、例えば、古紙を解繊して製造されたリサイクルペーパー(再生紙)や、ユポ紙(登録商標)に代表される合成紙であってもよい。
粗砕部12は、原料供給部11から供給された原料M1を大気中(空気中)等の気中で粗砕する粗砕工程を行なう部分である。粗砕部12は、通常は、シュレッダーで構成されており、一対の粗砕刃121と、シュート(ホッパー)122とを有している。
一対の粗砕刃121は、互いに反対方向に回転することにより、これらの間で原料M1を粗砕して、すなわち、裁断して、短冊状の小片である粗砕片M2(シュレッダー片)にすることができる。粗砕片M2の形状や大きさは、解繊部13における解繊処理に適しているのが好ましく、例えば、1辺の長さが100mm以下の小片であるのが好ましく、10mm以上、70mm以下の小片であるのがより好ましい。
シュート122は、一対の粗砕刃121の下方に配置され、例えば漏斗状をなすものとなっている。これにより、シュート122は、粗砕刃121によって粗砕されて落下してきた粗砕片M2を受けることができる。
また、シュート122の上方には、加湿部231が一対の粗砕刃121に隣り合って配置されている。加湿部231は、シュート122内の粗砕片M2を加湿するものである。この加湿部231は、水分を含む図示しないフィルターを有し、フィルターに空気を通過させることにより、湿度を高めた加湿空気を粗砕片M2に供給する気化式、あるいは温風気化式の加湿器で構成されている。加湿空気が粗砕片M2に供給されることにより、粗砕片M2が静電気によってシュート122等に付着するのを抑制することができる。
シュート122は、流路を構成する管241を介して、解繊部13に接続されている。シュート122に集められた粗砕片M2は、管241を通過して、解繊部13に搬送される。
解繊部13は、粗砕片M2を気中で、すなわち、乾式で解繊する解繊工程を行なう部分である。この解繊部13での解繊処理により、粗砕片M2から解繊物M3を生成することができる。ここで「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる粗砕片M2を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。そして、この解きほぐされたものが解繊物M3となる。解繊物M3の形状は、線状や帯状である。
解繊部13は、例えば本実施形態では、高速回転するローターと、ローターの外周に位置するライナーとを有するインペラーミルで構成されている。解繊部13に流入してきた粗砕片M2は、ローターとライナーとの間に挟まれて解繊される。
また、解繊部13は、ローターの回転により、粗砕部12から選別部14へ向かう気流を発生させることができる。これにより、粗砕片M2を管241から解繊部13に吸引することができる。また、解繊処理後、解繊物M3を、管242を介して選別部14に送り出すことができる。
管242の途中には、ブロアー261が設置されている。ブロアー261は、選別部14に向かう気流を発生させる気流発生装置である。これにより、選別部14への解繊物M3の移送が促進される。
選別部14は、解繊物M3を、繊維の長さの大小によって選別する選別工程を行なう部分である。選別部14では、解繊物M3は、第1選別物M4−1と、第1選別物M4−1よりも大きい第2選別物M4−2とに選別される。第1選別物M4−1における繊維は、その後のコーン3の製造に適したサイズのものとなっている。この値は、前述した通りである。一方、第2選別物M4−2は、例えば、解繊が不十分なものや、解繊された繊維同士が過剰に凝集したもの等が含まれる。
選別部14は、ドラム部141と、ドラム部141を収納するハウジング部142とを有する。
ドラム部141は、円筒状をなす網体で構成され、その中心軸回りに回転する篩である。このドラム部141には、管242より解繊物M3が流入してくる。そして、ドラム部141が回転することにより、網の目開きよりも小さい解繊物M3は、第1選別物M4−1として選別され、網の目開き以上の大きさの解繊物M3は、第2選別物M4−2として選別される。そして、第1選別物M4−1は、ドラム部141から落下する。
一方、第2選別物M4−2は、ドラム部141に接続されている管243に送り出される。管243は、ドラム部141と反対側(上流側)が管241に接続されている。この管243を通過した第2選別物M4−2は、管241内で粗砕片M2と合流して、粗砕片M2とともに解繊部13に流入する。これにより、第2選別物M4−2は、解繊部13に戻されて、粗砕片M2とともに解繊処理される。
また、ドラム部141の網の目開きを選択することにより、ドラム部141を通過する第1選別物M4−1中の繊維のサイズを所定の範囲に設定することができる。また、後述するメッシュベルト151の目開きを選択することにより、メッシュベルト151を通過する第1選別物M4−1中の繊維のサイズを所定の範囲に設定することができる。これらの選択を行うことで、コーン3の構成材料中の繊維のサイズ、特に繊維の平均繊維長さを前述したような適正な値にすることができ、第1繊維100が選別される。
また、ドラム部141を通過した第1選別物M4−1は、気中に分散しつつ落下して、ドラム部141の下方に位置する第1ウェブ形成部(分離部)15に向かう。第1ウェブ形成部15は、第1選別物M4−1から第1ウェブM5を形成する第1ウェブ形成工程を行なう部分である。第1ウェブ形成部15は、メッシュベルト(分離ベルト)151と、3つの張架ローラー152と、吸引部(サクション機構)153とを有している。
メッシュベルト151は、無端ベルトであり、その上部に第1選別物M4−1が堆積する。このメッシュベルト151は、3つの張架ローラー152に掛け回されている。そして、張架ローラー152は、モーター等の駆動源、変速機等を有する図示しない駆動部に連結されており、この駆動部の駆動により回転駆動し、メッシュベルト151上の第1選別物M4−1は、下流側に搬送される。
第1選別物M4−1は、メッシュベルト151の目開き以上の大きさとなっている。これにより、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151の通過が規制され、よって、メッシュベルト151上に堆積することができる。また、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151上に堆積しつつ、メッシュベルト151ごと下流側に搬送されるため、層状の第1ウェブM5を形成する。
また、第1選別物M4−1には、異物CM、すなわち、例えば塵や埃等が混在しているおそれがある。異物CMは、例えば、粗砕や解繊によって生じることがある。そして、このような異物CMは、後述する回収部27に回収されることとなる。
吸引部153は、メッシュベルト151の下方から空気を吸引することができる。これにより、メッシュベルト151を通過した異物CMを空気ごと吸引することができる。
また、吸引部153は、管244を介して、回収部27に接続されている。吸引部153で吸引された異物CMは、回収部27に回収される。
回収部27には、管245がさらに接続されている。また、管245の途中には、ブロアー262が設置されている。このブロアー262の作動により、吸引部153で吸引力を生じさせることができる。これにより、メッシュベルト151上における第1ウェブM5の形成が促進される。この第1ウェブM5は、異物CMが除去されたものとなる。また、塵や埃は、ブロアー262の作動により、管244を通過して、回収部27まで到達する。
ハウジング部142には、加湿部232が接続されている。加湿部232は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部142内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、第1選別物M4−1を加湿することができ、よって、第1選別物M4−1がハウジング部142の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
選別部14の下流側には、加湿部235が配置されている。加湿部235は、水を噴霧する超音波式加湿器で構成されている。これにより、第1ウェブM5に水分を供給することができ、よって、第1ウェブM5の水分量が調節される。この調節により、静電力による第1ウェブM5のメッシュベルト151への吸着を抑制することができる。これにより、第1ウェブM5は、メッシュベルト151が張架ローラー152で折り返される位置で、メッシュベルト151から容易に剥離される。
加湿部235の下流側には、細分部16が配置されている。細分部16は、メッシュベルト151から剥離した第1ウェブM5を分断する分断工程を行なう部分である。細分部16は、回転可能に支持されたプロペラ161と、プロペラ161を収納するハウジング部162とを有している。そして、回転するプロペラ161により、第1ウェブM5を分断することができる。分断された第1ウェブM5は、細分体M6となる。また、細分体M6は、ハウジング部162内を下降する。
ハウジング部162には、加湿部233が接続されている。加湿部233は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部162内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、細分体M6がプロペラ161やハウジング部162の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
細分部16の下流側には、混合部17が配置されている。細分部16と混合部17とは、管172を介して接続されている。管172は、細分体M6を混合部17に搬送する流路である。管172の途中には、ブロアー173が設けられており、ブロアー173の作動によって細分体M6の混合部17への搬送が促進される。
混合部17には、樹脂供給部171が接続されている。樹脂供給部171からは、繊維状の石油由来の繊維、すなわち、第2繊維200が供給される。樹脂供給部171は、例えば、スクリューフィーダーを有し、スクリューフィーダーが回転駆動することにより、第2繊維200を混合部17に供給することができる。この第2繊維200の平均繊維長さ等は、前述したとおりである。
なお、樹脂供給部171から供給されるものとしては、第2繊維200の他に、前述した添加剤が必要に応じ含まれていてもよい。この添加剤は、第2繊維200とは別に供給しても、予め第2繊維200に含ませた(複合化した)ものとして樹脂供給部171から供給してもよい。
混合部17は、例えばサイクロン式とすることができ、供給された第2繊維200は、管172によって搬送されてきた細分体M6、すなわち、第1繊維100とサイクロンで合流し、混合される。
このように混合部17は、混合工程を行う。すなわち、後述する第2ウェブM8を堆積させる工程に先立って、第1繊維100および第2繊維200を気中で混合する工程を有する。これにより、第1繊維100と第2繊維200とが均一にムラなく混合された混合物M7を得ることができ、音響特性および強度にムラが無いスピーカー用振動板2を得ることができる。
なお、細分部16から混合部17に流入する細分体M6に対する、樹脂供給部171からの第2繊維200の供給量を調整することにより、混合物M7中の第1繊維100と第2繊維200との配合比を設定することができる。この設定は、例えば、秤を設け、フィードバック制御を制御部28で行うことにより、スクリューフィーダーの回転速度を調整して、単位時間当たりの第2繊維200の供給量を調整することで可能となる。このような設定を行うことで、スピーカー用振動板2の構成材料中の第1繊維100の含有量、または第2繊維200の含有量を前述したような適正な値にすることができる。
ほぐし部18は、混合物M7における、互いに絡み合った繊維同士をほぐすほぐし工程を行なう部分である。ほぐし部18は、ドラム部181と、ドラム部181を収納するハウジング部182とを有する。
ドラム部181は、円筒状をなす網体で構成され、その中心軸回りに回転する篩である。このドラム部181には、混合物M7が流入してくる。そして、ドラム部181が回転することにより、混合物M7のうち、網の目開きよりも小さい繊維等が、ドラム部181を通過することができる。その際、混合物M7がほぐされることとなる。
なお、ドラム部181は、回転するドラム形状に限定されず、面内方向に振動する、目開きを有する篩いでもよく、スプレーのように混合物M7を噴射するような構成のものであってもよい。
そして、ドラム部181でほぐされた混合物M7は、気中に分散しつつ落下して、ドラム部181の下方に位置するウェブ堆積部26に向かう。
ハウジング部182には、加湿部234が接続されている。加湿部234は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部182内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、ハウジング部182内を加湿することができ、よって、混合物M7がハウジング部182の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
なお、加湿部231〜加湿部234までに加えられる水分量(合計水分量)は、例えば、加湿前の材料100質量部に対して0.5質量部以上、20質量部以下であるのが好ましい。
図5に示すように、ほぐし部18の下方には、ハウジング部182を経て落下した混合物M7を堆積させて第2ウェブM8を形成するウェブ堆積部26が配置されている。
ウェブ堆積部26は、第1繊維100および第2繊維200を含む混合物M7をコーン形状に堆積させるウェブ堆積工程を行う。ウェブ堆積部26は、第1下型215を載置する載置台260を有している。第1下型215は、第1成形部21とウェブ堆積部26との間を移動可能となっており、ウェブ堆積部26においては、載置台260により、適正な位置に位置決めがなされる。すなわち、第1下型215は、その凹形状のキャビティーの中心軸Kが、混合物M7が落下する落下点の中心部に合致するように位置決めがなされる。また、第1下型215には、リング状のヒーター217が内蔵されている。
ほぐし部18より落下した混合物M7は、載置台260上にある第1下型215のキャビティー内に堆積し、コーン形状に対応した第2ウェブM8を形成する。この場合、載置台260およびこの上の第1下型215を中心軸K回りに回転させつつ第2ウェブM8を堆積させることができる。これにより、周方向に厚みムラのない第2ウェブM8を形成することができる。
また、例えば、載置台260に対し、適宜、横方向の移動、上下方向の移動、傾斜、回転、振動等を与え、第1下型215のキャビティーの中心部と外周部とで、第2ウェブM8の堆積物の厚さを変えるような操作を行うこともできる。これにより、例えば、中心部の厚さが外周部に比べて厚いコーン3、あるいは逆に外周部の厚さが中心部に比べて厚いコーン3を、容易に成形することができる。また、コーン3の各部の厚さは等しく、中心部の密度(剛性)が外周部に比べて高いコーン3、あるいは逆に外周部の密度(剛性)が中心部に比べて高いコーン3を、容易に成形することができる。
このように、コーン3の各部で、特に中心軸Jからの距離に対応して、コーン3の厚さ、密度、剛性、柔軟性等の条件が異なるコーン3を容易に製造することができるという利点がある。
第1下型215のキャビティー内に所望量の第2ウェブM8が堆積したら、この第1下型215を第1成形部21へ移送する。第1成形部21は、第1成形工程、すなわち、コーン形成工程を行なう部分である。
第1成形部21では、移送されてきた第1下型215と第1上型216とで、堆積している第2ウェブM8を加熱加圧する。第1上型216には、前記キャビティーに対応した凸形状が形成されているとともに、リング状のヒーター217が内蔵されている。
また、この際第2ウェブの密度が前述した数値範囲内となるように加圧する。また、第2繊維200の表面部、すなわち、被覆層202Aが溶融し、この溶融した部分を介して繊維同士が結着する。これにより、開口31の無いコーン形状の変形シートSCが得られる。なお、第2ウェブM8内の第2繊維200は、完全に溶融固化して繊維同士を結着する場合の他、第2繊維200の全部または一部が半溶融状態で、繊維を完全に結着していない状態であってもよい。
その後、第1下型215および第1上型216から離型され、冷却され、第2成形部22へ搬送される。
第1下型215の第1成形部21とウェブ堆積部26との間の移送タイミング、載置台260の横方向や上下方向の移動、傾斜、回転、振動等、第1成形部21における第1下型215および第1上型216の加圧タイミング、加圧圧力、加熱温度等は、制御部28により制御されている。
なお、第1下型215および第1上型216では、ヒーター217が省略されていてもよい。すなわち、第1成形工程は、加圧のみを行う工程であってもよい。
第2成形部22は、第2成形工程を行うものであり、第2下型225と、第2上型226とを有する。第2下型225には、製造するコーン3のコーン形状に対応した凹形状のキャビティーが形成され、第2上型226には、その中心部に開口31を形成するための第1打抜刃227が形成されているとともに、コーン3の外縁の形状を整えるための第2打抜刃228が形成されている。第2下型225および第2上型226は、例えば金属材料で構成されている。
第2下型225のキャビティー内に変形シートSCを装填し、第2上型226を下降させて変形シートSCの不要部分を打ち抜き、除去する。すなわち、第1打抜刃227により開口31を形成し、第2打抜刃228によりコーン3の外縁の形状を整える。これにより、所望のコーン形状のコーン3が成形される。
このように成形する工程と同時、または、コーン3を成形する工程の後に、スピーカー用振動板2(変形シートSC)の内周部を切り出す工程を有することにより、開口31が形成される。
第2成形部22における第2下型225および第2上型226の加圧タイミング、加圧圧力等は、制御部28により制御されている。
なお、第2下型225は、第2成形部22で用いられる専用の型として説明したが、これに限らず、第1成形部21の第1下型215を第2成形部22へ移送し、これを第2下型225として用いてもよい。
そして、図示はしないが、エッジ4を別途製造し、接着剤を介してコーン3の縁部に接着することにより、スピーカー用振動板2が得られる。なお、コーン3とエッジ4とは、一体的に製造してもよい。この場合、例えば、第1下型215のキャビティーの形状を、コーン3とエッジ4とが連続した形状となるようなものとすればよい。
このように、本発明のスピーカー用振動板の製造方法は、平均繊維長さが0.5mm以上、2.0mm以下の植物由来の第1繊維100と、平均繊維長さが第1繊維100の平均繊維長さよりも長く、かつ、1.0mm以上、20mm以下の石油由来の第2繊維200とを含む材料で構成され、構成材料の密度が0.1g/cm3以上1.5g/cm3以下であるコーン3を有するスピーカー用振動板2を製造するスピーカー用振動板の製造方法であって、第1繊維100および第2繊維200を含む第2ウェブM8をコーン形状に堆積させる工程と、第2ウェブM8の堆積物を加圧して形成する工程と、を有する。
これにより、成形性に優れ、適度な内部損失を確保することができるとともに、スピーカー用振動板2の剛性を十分に高めることができる。その結果、高い耐久性および良好な音響特性を有するスピーカー用振動板2が得られる。
<第2実施形態>
図6は、本発明のスピーカー用振動板の製造方法を実施するための製造装置および製造工程の第2実施形態を示す部分断面図である。以下、図6を参照しつつ第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図6は、本発明のスピーカー用振動板の製造方法を実施するための製造装置および製造工程の第2実施形態を示す部分断面図である。以下、図6を参照しつつ第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態では、第1成形部21は、上側が開放し、かつ、底部に開口213が設けられた有底筒状の下型211と、下型211の上部に設けられたメッシュ部材212と、開口213に接続された吸引部214と、を有する。
メッシュ部材212は、第2ウェブM8が堆積する部分であり、製造するコーン3に対応する形状をなしている。すなわち、前記実施形態で述べたキャビティーを有する形状をなしている。また、メッシュ部材212の目開きは、前述した平均繊維長さを有する第1繊維100および第2繊維200が通過しない程度の大きさとなっている。
吸引部214が作動することにより、メッシュ部材212を介して図示しないドラム部181から分散された混合物M7を吸引することができ、メッシュ部材212への堆積が促進される。これにより、厚さムラのない第2ウェブM8の堆積物を迅速に得ることができる。
そして、形成された第2ウェブM8の堆積物を、第1実施形態で述べた第1下型215に移して、加熱加圧を行い、前述した通り、スピーカー用振動板2を製造することができる。なお、第1下型215に移さず、そのまま、メッシュ部材212上で加熱加圧を行ってもよい。この場合、メッシュ部材212は、例えば、通電により加熱可能な構成としてもよい。
このように、本実施形態では、第2ウェブM8を堆積させる工程では、第2ウェブM8の堆積を促進させる促進動作を行いつつ第2ウェブMの堆積を行う。これにより、厚さムラのない第2ウェブM8の堆積物を迅速に得ることができる。
<第3実施形態>
図7は、本発明のスピーカー用振動板の製造方法を実施するための製造装置および製造工程の第3実施形態を示す側面図である。図8は、図7に示すコーンの構成材料の拡大模式図である。以下、図7および図8を参照しつつ第3実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図7は、本発明のスピーカー用振動板の製造方法を実施するための製造装置および製造工程の第3実施形態を示す側面図である。図8は、図7に示すコーンの構成材料の拡大模式図である。以下、図7および図8を参照しつつ第3実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態では、第1下型215および第1上型216に電圧を印加する電圧印加部218を有する。電圧印加部218は、交流電圧を印加するものである。第1下型215および第1上型216に電圧を印加することにより、図8に示すように、第2繊維200が、第2ウェブM8の厚さ方向に沿って起立した状態となる。この状態で加熱加圧を行うことにより、図8に示すような配向性を概ね維持しつつ、シート状に成形される。これにより、第2繊維200が梁のような機能を発揮し、スピーカー用振動板2の強度をより高めることができる。また、このような配向であると、繊維の密度をより低くすることができるため、音響特性の向上も図ることができる。
このように、第2ウェブM8を堆積させる工程では、第2繊維200の配向に異方性を付与しつつ第2ウェブM8の堆積を行う。これにより、第2繊維200が梁のような機能を発揮し、スピーカー用振動板2の強度をより高めることができる。また、このような配向であると、繊維の密度をより低くすることができるため、音響特性の向上も図ることができる。
なお、第2ウェブM8を堆積させる工程とは、体積を開始してから加熱加圧を行うまでのことを言う。すなわち、第2ウェブM8を堆積している最中であっても、第2ウェブM8の堆積が終わった後でも、加熱加圧が行われていなければ、第2ウェブM8を堆積させる工程に含まれる。さらに換言すると、加熱加圧が行われる前であれば、第2ウェブM8を堆積している最中に電圧を印加してもよく、第2ウェブM8の堆積が終わった後に電圧を印加してもよい。
<第4実施形態>
図9は、本発明のスピーカー用振動板の製造方法を実施するための製造装置および製造工程の第4実施形態を示す部分断面図である。以下、図9を参照しつつ第4実施形態について説明するが、前述した第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図9は、本発明のスピーカー用振動板の製造方法を実施するための製造装置および製造工程の第4実施形態を示す部分断面図である。以下、図9を参照しつつ第4実施形態について説明するが、前述した第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態では、吸引部214を作動させて第2ウェブM8を堆積させた後、吸引部214の作動を維持したまま、下型211およびメッシュ部材212をひっくり返す、すなわち、上下を反転させるように回転させる。これにより、第2ウェブM8から、紙粉や、異物などを振るい落とすことができる。よって、得られたスピーカー用振動板2の音響特性をさらに高めることができる。
このように、本実施形態では、第2ウェブM8を堆積させる工程と、第2ウェブM8の堆積物を加熱加圧して形成する工程との間に、第2ウェブM8の堆積物の状態の改善を行う工程を有する。これにより、得られたスピーカー用振動板2の音響特性をさらに高めることができる。
なお、下型211の上下を反転させて振動を加えてもよい。
なお、下型211の上下を反転させて振動を加えてもよい。
以上、本発明のスピーカー用振動板、スピーカーおよびスピーカー用振動板の製造方法を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、スピーカー用振動板およびスピーカーを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。また、スピーカー用振動板の製造方法についても、各工程の前後に任意の工程が付加されていてもよい。
また、スピーカー用振動板製造装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
1…スピーカー、2…スピーカー用振動板、3…コーン、4…エッジ、5A…接着剤、5B…接着剤、6…振動子、7…永久磁石、8…ダンパー、9…フレーム、10…スピーカー用振動板製造装置、11…原料供給部、12…粗砕部、13…解繊部、14…選別部、15…第1ウェブ形成部、16…細分部、17…混合部、18…ほぐし部、21…第1成形部、22…第2成形部、26…ウェブ堆積部、27…回収部、28…制御部、31…開口、32…音波放射面、35…キャップ、41…湾曲凸部、61…ボイスコイルボビン、62…ボイスコイル、71…ヨーク、72…トッププレート、81…リング部材、100…第1繊維、121…粗砕刃、122…シュート、141…ドラム部、142…ハウジング部、151…メッシュベルト、152…張架ローラー、153…吸引部、161…プロペラ、162…ハウジング部、171…樹脂供給部、172…管、173…ブロアー、181…ドラム部、182…ハウジング部、200…第2繊維、201…芯部、201A…芯材、202…外周部、202A…被覆層、211…下型、212…メッシュ部材、213…開口、214…吸引部、215…第1下型、216…第1上型、217…ヒーター、218…電圧印加部、225…第2下型、226…第2上型、227…第1打抜刃、228…第2打抜刃、231…加湿部、232…加湿部、233…加湿部、234…加湿部、235…加湿部、241…管、242…管、243…管、244…管、245…管、260…載置台、261…ブロアー、262…ブロアー、281…CPU、282…記憶部、CM…異物、J…中心軸、K…中心軸、M1…原料、M2…粗砕片、M3…解繊物、M4−1…第1選別物、M4−2…第2選別物、M5…第1ウェブ、M6…細分体、M7…混合物、M8…第2ウェブ、SC…変形シート、t…平均厚さ
Claims (13)
- 平均繊維長が0.5mm以上、2.0mm以下の植物由来の第1繊維と、平均繊維長が前記第1繊維の平均繊維長よりも長く、かつ、1.0mm以上、20mm以下の石油由来の第2繊維とを含む材料で構成され、前記材料の密度が0.1g/cm3以上、1.5g/cm3以下であるコーンを有することを特徴とするスピーカー用振動板。
- 前記第1繊維の平均繊維幅は、5μm以上、50μm以下である請求項1に記載のスピーカー用振動板。
- 前記第2繊維の平均繊維幅は、10μm以上、100μm以下である請求項1または2に記載のスピーカー用振動板。
- 前記材料中の前記第1繊維の含有量をAとし、前記材料中の前記第2繊維の含有量をBとしたとき、
A+Bは、50重量%以上、100重量%以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のスピーカー用振動板。 - 前記材料中の前記第1繊維の含有量をAとし、前記材料中の前記第2繊維の含有量をBとしたとき、
A/Bは、1/10以上、10以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスピーカー用振動板。 - 前記第2繊維は、芯部と、前記芯部よりも軟化点が低い外周部とを有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のスピーカー用振動板。
- 前記芯部は、芯材であり、
外周部は、芯材と異なる材料で構成された被覆層である請求項1ないし6のいずれか1項に記載のスピーカー用振動板。 - 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のスピーカー用振動板を備えることを特徴とするスピーカー。
- 平均繊維長が0.5mm以上、2.0mm以下の植物由来の第1繊維と、平均繊維長が前記第1繊維の平均繊維長よりも長く、かつ、1.0mm以上、20mm以下の石油由来の第2繊維とを含む材料で構成され、前記材料の密度が0.1g/cm3以上1.5g/cm3以下であるコーンを有するスピーカー用振動板を製造するスピーカー用振動板の製造方法であって、
前記第1繊維および前記第2繊維を含むウェブをコーン形状に堆積させる工程と、
前記ウェブの堆積物を加圧して形成する工程と、を有することを特徴とするスピーカー用振動板の製造方法。 - 前記ウェブを堆積させる工程に先立って、前記第1繊維および前記第2繊維を気中で混合する工程を有する請求項9に記載のスピーカー用振動板の製造方法。
- 前記ウェブを堆積させる工程では、前記ウェブの堆積を促進させる促進動作を行いつつ前記ウェブの堆積を行う請求項9または10に記載のスピーカー用振動板の製造方法。
- 前記ウェブを堆積させる工程では、前記第2繊維の配向に異方性を付与しつつ前記ウェブの堆積を行う請求項9ないし11のいずれか1項に記載のスピーカー用振動板の製造方法。
- 前記ウェブを堆積させる工程と、前記堆積物を加熱加圧して形成する工程との間に、前記堆積物の状態の改善を行う工程を有する請求項9ないし12のいずれか1項に記載のスピーカー用振動板の製造方法。
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