JP2020062759A - 画像形成装置、制御方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 画像形成装置に搭載された記憶装置の余寿命が少ない場合に、ユーザの意図しない更新ファイルの書き込みが実行されるのを防止すること。【解決手段】 外部機器から更新ファイルを取得し、更新ファイルを記憶装置に書き込むダウンロード処理を実行する画像処理装置は、ダウンロード処理の実行が指示された場合に、記憶装置への書き込みデータ量または書き込み回数の少なくとも一方の情報を元に記憶装置の余寿命を取得し、取得された余寿命に基づいてダウンロード処理の実行を制限するか否かを判定し、判定に応じてダウンロード処理の実行を制限する。【選択図】図2
Description
本発明は、画像形成装置、制御方法、およびプログラムに関する。
複合機等の画像形成装置のファームウェアは、機能改善や障害対応などで必要性に応じてアップデート(更新)する必要が生じた場合に、更新を効率的かつ安全に行うことが要求される。近年はネットワーク経由でファームウェア配信サーバに接続される画像形成装置も一般的になり、ファームウェアの更新の際には、サーバ装置に登録された多数のファームウェアの中から、適用可能なファームウェアを自動的に選択して受信することが可能である。さらには、定期的に最新のファームウェアをサーバに問い合わせて、自動的にアップデート処理を実行する機能も実現されている(例えば特許文献1)。これにより、画像形成装置のファームウェアの更新が以前よりも一般的なものになっている。
さらに、近年の画像形成装置の多機能化の影響により記憶装置に格納されるプログラム容量が増大しており、ファームウェアの更新時には、ダウンロード領域やバックアップ領域等も含めると数百メガ〜数ギガ単位のデータの書き込みが発生することもある。画像形成装置に搭載される記憶装置には、書き込みデータ量や書き込み回数に制限があり、一定量の書き込みが発生すると不良ブロックが発生し、正常な書き込みや読み込みができなくなってしまうことが知られている。
そのため、自動的にアップデート処理を実行する機能においては、ユーザが把握せずに記憶装置への更新ファイルの書き込みが行われる可能性があるという側面もあり、余寿命が少なくなっている記憶装置に対しては、悪影響を与える可能性がある。
これに対して、書き込みデータ量または書き込み回数の少なくとも一方の情報を元に、記憶装置の故障予測や寿命予測を行い、余寿命が少ない記憶装置への書き込みを減らす技術が提案されている。特許文献2には、複数の記憶装置が接続されるような情報処理装置において、複数の記憶装置の余寿命を取得し、再現性の高いデータを余寿命の短い記憶装置に、再現性の低いデータを余寿命の長い記憶装置に移動して管理する手法が提案されている。
ここで、ファームウェアの更新によってバグの対策や性能の向上が期待できるものの、現在の使用によって問題が発生していなければ、必ずしも実行しなくてもよい更新も存在する。特許文献2の技術によって、複数の記憶装置の寿命が尽きる時期を近づけることはできるが、いずれかの記憶装置に必ず更新ファイルを書き込むため、記憶装置の余寿命を短くすることには変わりがない。そのため、全ての記憶装置の余寿命が少ない場合や、画像形成装置が1つの記憶装置を備える場合には効果が得られない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、画像形成装置に搭載された記憶装置の余寿命が少ない場合に、ユーザの意図しない更新ファイルの書き込みが実行されるのを防止することを目的とする。
上記課題を解決するために、本件における画像形成装置は、外部機器から更新ファイルを取得し、前記更新ファイルを記憶装置に書き込むダウンロード処理を実行する画像形成装置であって、前記ダウンロード処理の実行が指示された場合に、前記記憶装置への書き込みデータ量または書き込み回数の少なくとも一方の情報を元に前記記憶装置の余寿命を取得する余寿命取得手段と、取得された前記余寿命に基づいて前記ダウンロード処理の実行を制限するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定に応じて前記ダウンロード処理の実行を制限する制限手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置に搭載された記憶装置の余寿命が少ない場合に、ユーザの意図しない更新ファイルの書き込みが実行されるのを防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
図1は、画像形成装置100の構成を示すハードウェアブロック図である。画像形成装置100は、CPU111、記憶装置112、RAM(Random Access Memory)113、およびネットワークI/F(Interface)118を備える。また、画像形成装置100は、操作部120および操作部I/F114、プリンタユニット130およびプリンタI/F115、ならびにスキャナユニット140およびスキャナI/F116の少なくとも何れかを備える。さらに、画像形成装置100は、外部USBデバイス160を接続可能なUSB−Host I/F117を備えうる。
CPU111は、記憶装置112に記憶されたメインコントローラ110用のファームウェアを含むソフトウェアをRAM113に読出して実行する。なお、CPU111により実行されるプログラムには、プリント用アプリケーションプログラムおよびスキャン用アプリケーションプログラムが含まれる。プリント用アプリケーションプログラムにより、プリンタユニット130によるプリントが可能な画像データが記憶装置112から読み出され、プリンタユニット130に出力される。また、スキャン用アプリケーションプログラムにより、スキャナユニット140により読み取られた画像データは記憶装置112に記憶され、PC180等の外部機器に送信されたり、プリンタI/F115を介して印刷される。
記憶装置112は、RAM113に比べて低速で大容量な光学記録媒体および磁気記録媒体の少なくとも何れかを含む。本実施形態において、記憶装置112は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、およびeMMC(embedded Multi Media Card)の少なくとも何れかを含むが、これに限定されない。画像形成装置100には、使用形態や搭載される機能を考慮して、HDD、SSD、およびeMMCの少なくとも何れかの記憶装置が搭載される。記憶装置112には、画像形成装置100のライセンス情報や機器構成情報、ファームウェアバージョン情報といった、機器情報も記憶される。また、上述したように、記憶装置112は、ネットワークI/F118を介してPC180から受信した印刷データや、スキャナユニット140によって読み取ったデータも記憶する。
操作部I/F114は、操作部120を介して画像形成装置100のユーザから受け付けた指示をCPU111に伝達するためのI/Fである。操作部120は、LEDパネルまたは液晶パネルを含む表示部と、タッチパネル機能を有する液晶表示部やキーボードなどの入力部とを備え、ユーザの指示を受け付けることができる。また、操作部I/F114は、操作部120の表示部に表示される内容を切替えるための処理内容をCPU111から受信して操作部120に伝達する。
プリンタI/F115は、メインコントローラ110とプリンタユニット130を接続するためのインタフェースである。プリンタユニット130は、プリンタI/F115を介して記憶装置112から転送される画像データに基づいて記録媒体上に画像の印刷(プリント)を行う。
スキャナI/F116は、メインコントローラ110とスキャナユニット140を接続するためのインタフェースである。スキャナユニット140は、CCD(Charge Coupled Device)等により構成されるラインセンサを用いて原稿を画像データとして読み取り、読み取った画像データをスキャナI/F116を介して記憶装置112へ転送する。記憶装置112へ転送され記憶された画像データは、前述したプリンタユニット130によって印刷することが可能である。例えば、スキャナユニット140により読み取った画像データをプリンタユニット130によって印刷することにより、複写(コピー)処理が可能となる。
USB−HostI/F117は、メインコントローラ110と外部USBデバイス160を接続するためのインタフェースである。ここで、外部USBデバイス160の例としてはFAXユニットが挙げられる。FAXユニットの例では、USB−HostI/F117を介して記憶装置112から転送される画像データに基づいてFAX送信を行う。また、受信するデータに基づいて画像データを生成し、USB−HostI/F117を介して記憶装置112に画像データを転送する。なお、記憶装置112に記憶された画像データは、前述したようにプリンタユニット130により印刷用紙などの記録媒体へプリントされる。外部USBデバイス160は、USBメモリやUSBキーボードなども含みうる。USBメモリからは、ファームウェアを含むソフトウェアのアップデートに必要な更新ファイルの転送も可能である。
ネットワークI/F118は、画像形成装置100がLAN150を介して、ネットワーク上のPC180およびサーバ装置170の少なくとも何れかとの通信を行うためのインタフェースである。
PC180およびサーバ装置170の少なくとも何れかは、画像形成装置100とLAN150で接続され、画像形成装置100に対して、印刷データの送信、WEBブラウザ経由での機器の操作、ファームウェアファイルの転送等が可能である。更新ファイルのダウンロードには、HTTP(HyperText Transfer Protocol)、HTTPS(HTTP Secure)、およびFTP(File Transfer Protocol)を含む任意の通信プロトコルが用いられる。
サーバ装置170には、複数種類の画像形成装置に対して、最新のファームウェアの更新ファイルがアップロードされており、画像形成装置100からの問い合わせを受け付けて、必要な更新ファイルを配信することができる。ただし、画像形成装置100の設定または画像形成装置100が接続されたネットワーク環境によっては、サーバ装置170には接続しない場合もある。
次に、メインコントローラ110のCPU111により実行されるソフトウェア(メインシステム)210の構成について図2を用いて説明する。なお、図2に示されるソフトウェアは、図1の記憶装置112に記憶され、CPU111によってRAM113に展開され、実行されるものとする。
メインシステム210は、各種機能を実現するために操作部制御部211、プリンタ制御部212、スキャナ制御部213、USB制御部214、アプリケーション制御部215、および通信処理部216といったソフトウェアモジュールを含む。また、メインシステム210は、状態取得部217、余寿命取得部218、更新判定部219、更新処理部220、および更新設定部221といったソフトウェアモジュール(モジュール)を含みうる。
操作部制御部211は、操作部I/F114を介して、操作部120の制御を行うためのモジュールである。プリンタ制御部212およびスキャナ制御部213は、それぞれプリンタI/F115またはスキャナI/F116を介して、プリンタユニット130またはスキャナユニット140の制御を行うためのモジュールである。同様に、USB制御部214もUSB−Host I/F117を介して、そこに接続された外部USBデバイス160の制御を行うためのモジュールである。
アプリケーション制御部215は、直接外部機器の制御は行わないが、画像形成装置100の様々な機能を実現するためのプログラム群を示す。アプリケーション制御部215には、httpd(HyperText Transfer Protocol Deamon)、lpd(Line Printer Deamon)、Wedブラウザ機能、機器情報配信機能等が含まれる。
通信処理部216は、ネットワークI/F118またはUSB−Host I/F117を制御し、PC180、サーバ装置170あるいは外部USBデバイス160との通信を行い、ファームウェアの更新に必要な更新ファイルの転送を行う。図2では、図1のPC180、サーバ装置170、または外部USBデバイス160を、外部記憶装置(外部機器)230として示している。
状態取得部217は、現在の書き込みデータ量または書き込み回数の少なくとも一方の情報を含む、記憶装置112の余寿命の取得に必要な情報(状態情報)を取得するモジュールである。状態取得部217が取得するデータは、記憶装置112を構成するデバイスの特性により異なる。例えば、記憶装置112がHDDである場合、状態情報は、書き込みデータ量(書き込みデータ総量)、不良セクタ数、総使用時間、および電源投入回数の少なくとも何れかを含む。
余寿命取得部218は、状態取得部217が取得した記憶装置112の状態情報を元に、記憶装置112の余寿命を取得するプログラムである。たとえば、記憶装置112がHDDの場合は、書き込みデータ総量に加えて、不良セクタや代替セクタの情報を加味して余寿命の推定を行う。余寿命は、記憶装置112にさらに書き込み可能なデータ量、書き込み回数、稼働時間の少なくとも何れかであってもよいし、これらに基づいた指標であってもよい。例えば、記憶装置112の書き込み可能な公称データ量に対する、書き込みデータ総量の割合であってもよい。
一例では、余寿命取得部218は、記憶装置112全体ではなく、アップデートの実行に用いる領域における不良セクタおよび代替セクタの情報を加味して余寿命の取得を行ってもよい。これによって、より精密に余寿命を取得することができる。なお、記憶装置の種類によっては、記憶装置側に余寿命を取得するコマンドが存在し、このような場合、コマンドをそのまま使用してコマンドの出力の少なくとも一部を余寿命としてもよい。
更新判定部219は、余寿命取得部218により取得された余寿命を元に、ファームウェアのアップデートの実行の可否や、操作部120上にアップデート実行の確認画面を表示するかを判定する。判定の例については、図3を参照して後述する。更新処理部220は、更新判定部219で更新すべきであると判断した場合、または操作部120を介してユーザからアップデート処理の実行の指示があった場合に、図2に示す各モジュールを含む画像形成装置100のソフトウェアの更新処理を行う。
更新設定部221は、ファームウェアの自動アップデートに関連する設定を行うモジュールである。ファームウェアの自動アップデートのON/OFFの設定、定期的なアップデートの確認の設定や、特定の時刻を指定して更新を予約する設定等を実行する。更新設定部221では、例えば週に1度、月に1度など、自動アップデートを実行する頻度を指定することができる。また、自動アップデートを実行する時間帯も指定することができる。
次に、一実施形態に係る記憶装置112の余寿命による機能制御の一例について図3を用いて説明する。本実施形態では、状態取得部217が取得した状態情報に基づいて余寿命取得部218が取得した記憶装置112の余寿命を元に、画像形成装置100のアップデート機能を制御する。図3では、取得される余寿命が、記憶装置112の公称書き込み可能データ総量に対する、書き込み可能データ量の割合をパーセント刻みで表現される場合の例を示す。
(自動アップデート機能)
自動アップデート機能は、予め設定された時刻(指定時刻)に到達したと画像形成装置100が判定した場合に開始され、サーバ装置170との通信を自動的に行い、更新すべきファームウェアが存在する場合にアップデートを実行する機能である。アップデート処理とは、外部機器から更新ファイルをダウンロードするダウンロード処理と、更新ファイルを展開して画像形成装置100のソフトウェアに適用する適用処理とを含む。また、一例ではアップデート処理はシステムの再起動を伴う。このため、自動アップデートは、ユーザが画像形成装置100を使用する可能性が低い深夜や早朝などの時刻に実行されるように設定されることを想定している。
自動アップデート機能は、予め設定された時刻(指定時刻)に到達したと画像形成装置100が判定した場合に開始され、サーバ装置170との通信を自動的に行い、更新すべきファームウェアが存在する場合にアップデートを実行する機能である。アップデート処理とは、外部機器から更新ファイルをダウンロードするダウンロード処理と、更新ファイルを展開して画像形成装置100のソフトウェアに適用する適用処理とを含む。また、一例ではアップデート処理はシステムの再起動を伴う。このため、自動アップデートは、ユーザが画像形成装置100を使用する可能性が低い深夜や早朝などの時刻に実行されるように設定されることを想定している。
自動アップデート機能では、記憶装置112への更新ファイルの書き込みがユーザに認識しづらいため、ユーザの意図に反して記憶装置112の余寿命を縮める結果となりうる。そのため、本実施形態では、次に説明する手動アップデートよりも余寿命に関する制限を厳しくすることを想定している。具体的には取得された記憶装置の余寿命が10%以上である場合は通常通り自動アップデート処理を実行し、10%未満になった時点で自動アップデートを中止する。
(手動アップデート)
手動アップデートは、操作部120を介したアップデート処理の実行を指示するユーザ操作(開始指示)を画像形成装置100が受け付けることでサーバ装置170と通信し、更新すべきファームウェアが存在する場合にアップデートを実行する機能である。手動アップデートは実際にユーザが操作している状況が想定されるため、記憶装置112の余寿命が少ない場合であっても、そのままアップデート処理を中止するのではなく、操作部120への通知を行い、アップデート処理を継続するかをユーザに問い合わせる。具体的には、余寿命が10%以上である場合は通常通りアップデートの処理を行い、10%未満になった時点で警告表示を行い、5%未満になっている場合にアップデート処理を中止する。
手動アップデートは、操作部120を介したアップデート処理の実行を指示するユーザ操作(開始指示)を画像形成装置100が受け付けることでサーバ装置170と通信し、更新すべきファームウェアが存在する場合にアップデートを実行する機能である。手動アップデートは実際にユーザが操作している状況が想定されるため、記憶装置112の余寿命が少ない場合であっても、そのままアップデート処理を中止するのではなく、操作部120への通知を行い、アップデート処理を継続するかをユーザに問い合わせる。具体的には、余寿命が10%以上である場合は通常通りアップデートの処理を行い、10%未満になった時点で警告表示を行い、5%未満になっている場合にアップデート処理を中止する。
(スキャンプリント機能)
スキャンプリント機能は、プリンタユニット130やスキャナユニット140を動作させて実行する、自動アップデート機能または手動アップデート機能以外の画像形成装置100の一般的な機能(一般機能)である。画像形成装置100のユーザにとってはアップデート機能よりも、スキャンプリント機能が正常に動作することの方が高優先度であると想定されるため、スキャンプリント機能は記憶装置112の余寿命が尽きるまで実行可能であるものとする。
スキャンプリント機能は、プリンタユニット130やスキャナユニット140を動作させて実行する、自動アップデート機能または手動アップデート機能以外の画像形成装置100の一般的な機能(一般機能)である。画像形成装置100のユーザにとってはアップデート機能よりも、スキャンプリント機能が正常に動作することの方が高優先度であると想定されるため、スキャンプリント機能は記憶装置112の余寿命が尽きるまで実行可能であるものとする。
<第一の実施形態>
本実施形態では、メインコントローラ110が自動アップデート機能を実行する場合に実行する処理の一例について説明する。第一の実施形態におけるハードウェア構成、ソフトウェア構成は図1、図2で説明したものと同様であるため説明を省略する。
本実施形態では、メインコントローラ110が自動アップデート機能を実行する場合に実行する処理の一例について説明する。第一の実施形態におけるハードウェア構成、ソフトウェア構成は図1、図2で説明したものと同様であるため説明を省略する。
まず、図4を参照して、本実施形態に係る自動アップデート実行時のフローチャートを説明する。本フローの動作を実現するプログラムは、記憶装置112に記憶され、CPU111によってRAM113に展開され実行される。また、本フローは、更新設定部221による自動アップデート設定がONに設定され、自動アップデートが実行される時刻(指定時刻)があらかじめ設定された画像形成装置100の時刻が指定時刻に到達した場合に自動的に実行(自動実行)される。
まず、S401では状態取得部217が、記憶装置112の書き込みデータ総量及び書き込み回数といった状態情報を取得する。S402では、余寿命取得部218が、S401で取得した状態情報を元に記憶装置112の余寿命を取得する。
S403で図3の例で示した閾値に基づき、更新判定部219が、S402で取得した余寿命に応じて処理の分岐を行う。ここで余寿命が所定値以上(図3の例では10%以上)であると判定された場合(S403でYes)、画像形成装置100は処理をS406に進め、ダウンロード処理を開始し、適用処理を実行する。すなわち、S406では、ダウンロード処理を含む通常のアップデート処理を継続する。続いて、アップデート処理が完了すると、本フローを終了する。S403で余寿命が所定値未満(図3の例では10%未満)であると判定された場合(S403でNo)、画像形成装置100は処理をS404に進める。
S404では、アップデート処理を停止し、更新設定部221が自動アップデート設定をONからOFFへ切り替える。すなわち、S403で余寿命が所定値未満であると判定された場合は、ダウンロード処理の実行が制限されるため、記憶装置112への更新ファイルの書き込みは行われない。続いて、画像形成装置100は処理をS405に進め、記憶装置112の寿命の影響で自動アップデート処理を停止した旨を通知する。当該通知は、サーバ装置170に対して行われてもよいし、あらかじめ登録された電子メールアドレスに対して電子メールを送信してもよいし、動作ログとして記憶装置112に格納されてもよい。これによって、通知を確認した管理ユーザまたはメンテナンス業者が、画像形成装置100における自動アップデート処理を停止した原因を確認することができる。また、サーバ装置170が画像形成装置100のソフトウェアのバージョン管理を行うことも可能になる。また、画像形成装置100は、S405において、操作部120に自動アップデート処理を停止したことを通知する表示を行い、処理を終了する。
次に、図4で説明した、自動アップデート処理の停止時にS405で操作部120に表示される画面の一例を図5に示す。
図5に示すように、操作部120の画面には、自動アップデートを停止した旨と、記憶装置112の寿命が近付いているため、サービス担当部門に部品交換の依頼が必要である内容の通知が表示される。OKボタン501を押下することでこの画面は非表示となり、図3で説明したようにスキャンプリント機能については継続して使用することが可能である。ユーザはこの通知を元に、画像形成装置100の一般機能に異常が発生する前に、サービス担当部門への作業依頼の必要性を知ることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置は、記憶装置の余寿命が所定値未満であると判断した場合、ダウンロード処理の実行を制限する。これによれば、余寿命が少なくなった記憶装置への負担を抑えることができる。
<第二の実施形態>
第一の実施形態に係る画像形成装置は、記憶装置の余寿命に基づいてダウロード処理の実行を制限するか否かを判定する。第二の実施形態では、更新に必要なデータ量を取得するデータ量取得部を有し、記憶装置の余寿命と更新ファイルのデータ量とに基づいてダウンロードの実行を制限するか否かを判定する画像形成装置について説明する。なお、第一の実施形態と同様の構成、処理については説明を省略する。
第一の実施形態に係る画像形成装置は、記憶装置の余寿命に基づいてダウロード処理の実行を制限するか否かを判定する。第二の実施形態では、更新に必要なデータ量を取得するデータ量取得部を有し、記憶装置の余寿命と更新ファイルのデータ量とに基づいてダウンロードの実行を制限するか否かを判定する画像形成装置について説明する。なお、第一の実施形態と同様の構成、処理については説明を省略する。
まず、図6を参照して、本実施形態における自動アップデート実行時のフローチャートを説明する。本フローチャート記載の動作を実現するプログラムは、記憶装置112に記憶され、CPU111によってRAM113に展開され実行される。また、本フローは、更新設定部221による自動アップデート設定がONに設定され、自動アップデートが実行される時刻(指定時刻)があらかじめ設定された画像形成装置100の時刻が指定時刻に到達した場合に自動的に実行(自動実行)される。
S401〜S403の処理は、第一の実施形態と同様のため説明を省略する。S403で余寿命が所定値以上(図3の例では10%以上)であると判定された場合(S403でYes)、画像形成装置100は処理をS406に進め、通常のアップデート処理を実行してフローを終了する。S403で余寿命が所定値未満(図3の例では10%未満)であると判定された場合(S403でNo)、画像形成装置100は処理をS601に進める。
S601では画像形成装置100のデータ量取得部はサーバ装置170にアクセスし、アップデートに必要なデータ量を取得する。アップデートに必要なデータ量とは、サーバ装置170から受信する予定の更新ファイルのファイルサイズ、またはアップデート処理を実行するために必要な記憶装置112の容量に対応する。なお、サーバ装置170から受信する予定の更新ファイルのファイルサイズは、展開前のファイルサイズ(データ転送量)または展開した後のファイルサイズに対応する。
S602では更新判定部219が、アップデートに必要なデータ量が所定量以上であるか否かを判定する。アップデートに必要なデータ量が所定量より少ないと判定された場合(S405でNo)、記憶装置112へのデータ書き込み量も少なくなり、アップデート処理を停止する必要がない場合もあるので、そのままS409に進み通常のアップデート処理を実行する。S602で判定するアップデートに必要なデータ量に関する所定量は、例えば余寿命の1割など、記憶装置112の余寿命に基づいて決定されてもよい。別の例では、S602の所定量は、例えば画像形成装置100またはユーザによって予め設定された、50MBなどの量であってもよい。別の例では、S602の所定量は、例えば記憶装置112の容量の5%など、記憶装置112の特性および画像形成装置100の機能の少なくとも何れかに応じて決定されてもよい。
S602でアップデートに必要なデータ量が所定量以上であると画像形成装置100が判定した場合(S602でYes)、ダウンロード処理の実行を制限するためにS404に処理を進める。本実施形態に係るS404で、更新設定部221が自動アップデート設定をONからOFFへ切り替えてもよいし、ONのままにしてもよい。S404で自動アップデート設定をONのままにした場合、アップデートに必要なデータ量が所定量以上である更新ファイルのダウンロード処理の実行を制限しながらも、アップデートに必要なデータ量が所定量未満であれば更新ファイルを適用することができる。つづいて、画像形成装置100は処理をS405に進める。S405の処理は上述したため説明を省略する。
なお、図6のS601およびS602ではアップデートに必要なデータ量に基づいてダウンロード処理の実行を制限するか否かの判定を行ったが、アップデート対象のソフトウェアの重要度などの情報を取得し、当該情報に基づいて判定を行ってもよい。例えば、更新ファイルが重要な更新であることを示す指標を画像形成装置100が取得した場合、余寿命よりアップデートに必要なデータ量が少なければ、余寿命が少なくなっている場合であっても、S406に処理を進め、アップデート処理を継続してもよい。これによって、画像形成装置100を運用するにあたって重要なアップデート処理は実行し、ユーザに大きな影響を与えない低重要度のアップデート処理の実行は制限することができる。
以上説明したように、第二の実施形態に係る画像形成装置は記憶装置の余寿命と更新ファイルのデータ量とに基づいてダウンロード処理の実行を制限するか否かを判定する。これによって、記憶装置の余寿命への影響の大きさを考慮して、更新ファイルをダウンロードするか否かを判定することができる。
<第三の実施形態>
第一および第二の実施形態では、ファームウェアの自動アップデート時の処理例について説明した。本実施形態では、ファームウェアの手動アップデート時の処理例について説明する。第一または第二の実施形態と同様の構成、処理については説明を省略する。
第一および第二の実施形態では、ファームウェアの自動アップデート時の処理例について説明した。本実施形態では、ファームウェアの手動アップデート時の処理例について説明する。第一または第二の実施形態と同様の構成、処理については説明を省略する。
まず、図7を用いて、本実施形態に係る手動アップデート実行時のフローチャートを説明する。本フローチャート記載の動作を実現するプログラムは、記憶装置112に記憶され、CPU111によりRAM113に展開され実行される。また、本フローは、更新設定部221による自動アップデート設定のON/OFFやアップデート時刻の予約設定に関わらず、画像形成装置100の操作部120を介してユーザの実行指示を受け付けた時点で実行(手動実行)される。
まず、S701では状態取得部217が、記憶装置112の書き込みデータ総量及び書き込み回数といった状態情報を取得する。S702では、余寿命取得部218が、S701で取得した状態情報を元に記憶装置112の余寿命を取得する。
S703で図3の例で示した閾値に基づき、更新判定部219が、S702で取得した余寿命に応じて処理の分岐を行う。ここで余寿命が第1の所定値以上(図3の例では10%以上)であると判定された場合(S703でYes)、画像形成装置100は処理をS712に進め、アップデート処理を続行してフローを終了する。S703で余寿命が第1の所定値未満(図3の例では10%未満)であると判定された場合(S703でNo)、画像形成装置100は処理をS704に進める。
S704で余寿命が第2の所定値以上(図3の例では5%以上)であると判定された場合(S704でYes)、画像形成装置100は処理をS705に進める。S704で余寿命が第2の所定値未満(図3の例では5%未満)であると判定された場合(S704でNo)、画像形成装置100は処理をS709に進め、ダウンロード処理の実行を制限する。すなわち、S704で余寿命が所定値未満であると判定された場合は、ダウンロード処理の実行が制限されるため、記憶装置112への更新ファイルの書き込みは行われない。続いて、画像形成装置100は処理をS710に進め、S405で説明したものと同様のエラー通知を実行してフローを終了する。
S705では画像形成装置100はサーバ装置170からアップデートに必要なデータ量を取得する。アップデートに必要なデータ量とは、サーバ装置170から受信する予定のファイルのファイルサイズ、またはアップデート処理を実行するために必要な記憶装置112の容量に対応する。なお、サーバ装置170から受信する予定の更新ファイルのファイルサイズは、展開前のファイルサイズ(データ転送量)であってもよいし、展開した後のファイルサイズであってもよい。
S706では更新判定部219が、アップデートに必要なデータ量に基づいてアップデート処理を実行するか否かを判定する。アップデートに必要なデータ量が所定量より少ないと判定された場合(S706でNo)、記憶装置112へのデータ書き込み量も少なくなり、アップデート処理を停止する必要がない場合もあるので、そのままS712に進みアップデート処理を継続する。S706で判定するアップデートに必要なデータ量に関する所定量は、記憶装置112の特性および画像形成装置100の機能に応じて予め決定されているものとする。
S706でアップデートに必要なデータ量が所定量以上であると画像形成装置100が判定した場合(S706でYes)、S707に処理を進める。S707では、操作部120にアップデート処理を続行するかどうかを確認する画面を表示し、S708に処理を進める。S707で操作部120に表示される画面は図7を参照して後述する。
操作部120を介してユーザからアップデート処理の続行が指示された場合(S708でYes)、画像形成装置100は処理をS712に進め、アップデート処理を継続し、ユーザから停止を指示された場合(S708でNo)は処理をS711に進める。S711では、ダウンロード処理の実行を制限し、フローチャートを終了する。なお、S707においてユーザにすでに記憶装置112の余寿命が少なくなっていることが通知されているため、S711の後は、通知を行わずに処理を終了してもよい。
次に、図8を参照してS707で説明した手動アップデート処理の際に操作部120に表示される警告画面の一例を説明する。
図8に示すように、操作部120の画面には、記憶装置112を保護するために部品交換後にファームウェアアップデートを実行する旨と、記憶装置112の寿命が近付いているため、サービス担当部門に部品交換の依頼が必要である内容の通知が示される。OKボタン801を押下すると、アップデート処理は続行され、ダウンロード処理が実行される。中止ボタン802を押下すると、アップデート処理が停止され、ダウンロード処理の実行が制限され、この画面は非表示となる。なお、自動アップデートの時と同様に、図3で説明したようなスキャン、プリント機能といった画像形成装置100の一般機能については継続して使用することが可能である。ユーザはこの警告画面を元に、画像形成装置100の一般機能に異常が発生する前に、サービス担当への作業依頼の必要性を知ることが可能となる。
本実施形態では、図8の画面が操作部120に表示されるものとして説明した。しかしながら、アップデート処理が、LAN150経由で画像形成装置100と接続されたPC180からWEBブラウザ等を使用して実行を指示される場合も存在する。このような場合は、LAN150を介して画像形成装置100に接続しているPC180のモニター上に同様の画面を表示して警告表示することも可能である。
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置は、記憶装置の余寿命が少ない場合、アップデート処理を続行するかをユーザに確認する。これによって、余寿命が少ない場合であっても、ユーザが希望すれば更新ファイルのダウンロード処理を実行することができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
上述の各実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100:画像形成装置、110:メインコントローラ、120:操作部、130:プリンタユニット、140:スキャナユニット、150:LAN、160:外部USBデバイス、170:サーバ装置、180:PC
Claims (11)
- 外部機器から更新ファイルを取得し、前記更新ファイルを記憶装置に書き込むダウンロード処理を実行する画像形成装置であって、
前記ダウンロード処理の実行が指示された場合に、前記記憶装置への書き込みデータ量または書き込み回数の少なくとも一方の情報を元に前記記憶装置の余寿命を取得する余寿命取得手段と、
取得された前記余寿命に基づいて前記ダウンロード処理の実行を制限するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定に応じて前記ダウンロード処理の実行を制限する制限手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記ダウンロード処理により取得される予定の更新ファイルのファイルサイズに対応するデータ量を取得するデータ量取得手段をさらに備え、
前記判定手段は、前記データ量が所定量より少ない場合に、前記ダウンロード処理の実行を制限すると判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記データ量取得手段は、前記ダウンロード処理により受信される予定の更新ファイルの重要度に関する指標をさらに取得し、
前記判定手段は、前記更新ファイルの前記重要度が低いと判定した場合に前記ダウンロード処理の実行を制限すると判定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記制限手段により前記ダウンロード処理の実行が制限されたことを示す情報を外部機器に送信する送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制限手段により前記ダウンロード処理の実行が制限されたことを示す情報を表示部に表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制限手段で前記ダウンロード処理の実行が制限されている場合であっても、スキャンおよびプリントの少なくとも何れかを含む機能を継続して動作させるための制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置。
- あらかじめ設定された指定時刻に前記ダウンロード処理の実行を指示する自動実行手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 操作部を介してユーザからの指示を受け付けた場合に前記ダウンロード処理の実行が指示されたと判定する手動実行手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 前記判定手段は、前記ダウンロード処理の実行を制限すると判定した場合であっても、前記ダウンロード処理の実行を制限するかどうかを確認する画面を操作部に表示し、前記操作部を介したユーザからの指示にさらに基づいて前記ダウンロード処理の実行を制限するかどうかを判定することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 外部機器から更新ファイルを取得し、前記更新ファイルを記憶装置に書き込むダウンロード処理を実行する画像形成装置の制御方法であって、
前記ダウンロード処理の実行が指示された場合に、前記記憶装置への書き込みデータ量または書き込み回数の少なくとも一方の情報を元に前記記憶装置の余寿命を取得する余寿命取得工程と、
取得された前記余寿命に基づいて前記ダウンロード処理の実行を制限するかどうかを判定する判定工程と、
前記判定工程における判定に応じて前記ダウンロード処理の実行を制限する制限工程と、
を含むことを特徴とする制御方法。 - 請求項1乃至9の何れか一項に記載の画像形成装置としてコンピュータを動作させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018194456A JP2020062759A (ja) | 2018-10-15 | 2018-10-15 | 画像形成装置、制御方法、およびプログラム |
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- 2018-10-15 JP JP2018194456A patent/JP2020062759A/ja active Pending
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