JP2020062626A - 灰処理装置及び発電プラント並びに灰処理装置の運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】捕集部に対する逆洗用ガスの噴射間隔を、捕集されている灰の量に応じた間隔とすることを目的とする。【解決手段】灰処理装置75は、通過する搬送ガス中に含まれる灰を捕集する捕集部80と、捕集部80に対して、間欠的に逆洗用空気を噴射する逆洗用空気噴射装置77と、捕集部80の上流側の圧力と、捕集部80の下流側の圧力との差圧を検出する差圧検出装置81と、差圧検出装置81が検出した差圧に基づいて、逆洗用空気の噴射間隔を決定する噴射間隔決定部と、噴射間隔決定部が決定した噴射間隔で逆洗用空気を噴射するように、逆洗用空気噴射装置77を制御する噴射制御部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、灰処理装置及び発電プラント並びに灰処理装置の運転方法に関するものである。
燃料である炭素含有固体燃料(例えば、石炭)を燃焼させて発電を行う火力発電プラント等では、炭素含有固体燃料を燃焼した際に灰(例えば、フライアッシュ(石炭灰))が発生する。発生した灰は、サイクロン集塵機や電気集塵機等の各種装置において捕捉され、各装置に設けられたホッパに一時的に貯留される。ホッパに一時的に貯留された灰は、その後に、灰処理装置へ搬送される。
灰処理装置は、搬送されてきた灰をフィルタで捕集する。フィルタに捕集された灰は、灰処理装置稼働中に逆洗装置からフィルタに向かって噴射される逆洗用ガスによって、フィルタから払い落とされる。フィルタから払い落とされた灰は、フィルタの鉛直下方に配置されたタンクに貯留される。タンクに貯留された灰は、定期的に搬送車両へ払い出される。
特許文献1には、バグフィルタの上流側と下流側間の差圧を検出する差圧計を設けた排ガス処理装置用バグフィルタ逆洗制御装置が開示されている。この装置では、定期的にバグフィルタの逆洗を行うとともに、差圧計が常時バグフィルタの上流側と下流側間の差圧を監視し、差圧が200mmHO以上となると、定期的な逆洗とは関係なく、差圧が100mmHO以下となるまで強制的な逆洗を行う。
特開平7−213839号公報
これまで、灰処理装置に設けられたフィルタは、経年劣化によって劣化が進むと考えられていた。しかしながら、フィルタは、逆洗を繰り返すことも、劣化が進む要因の一つであることが判明した。このように、フィルタは、経年劣化に加えて、累積の逆洗の回数によっても劣化が進むことが判明した。
特に、近年、発電効率の向上等の目的から、様々な仕様の発電プラントが運用されている。発電プラントの中には、例えば燃焼ガスが高温となるものも含まれている。燃焼ガスが高温となる場合には、発生する灰も高温となるので、灰を捕集するフィルタとして、耐熱性の優れた高温用のフィルタを用いることがある。このような高温用のフィルタは、逆洗による劣化が起こり易いフィルタも存在する場合があることが判明した。
特許文献1の装置では、定期的な逆洗に加えて、差圧に基づいた強制的な逆洗も行っている。すなわち、特許文献1では、バグフィルタの逆洗回数を増加させることについては考慮されているが、逆洗回数を減少させることについては考慮されていない。また、定期的に逆洗を行っているので、フィルタに捕集された灰の量が少なく逆洗が必要ない状態であっても、逆洗が行われる。したがって、特許文献1の装置では、フィルタに対する逆洗が、捕集されている灰の量に応じた間隔で行われずに、過剰に逆洗してしまう可能性があった。したがって、過剰な逆洗によりフィルタの劣化が早く進行する課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、捕集部に対する逆洗用ガスの噴射間隔を、捕集されている灰の量に応じた間隔とすることができる灰処理装置及び発電プラント並びに灰処理装置の運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の灰処理装置及び発電プラント並びに灰処理装置の運転方法は以下の手段を採用する。
本発明の一態様に係る灰処理装置は、通過する搬送ガス中に含まれる灰を捕集する捕集部と、前記捕集部に対して、間欠的に逆洗用ガスを噴射するガス噴射部と、前記捕集部の上流側の圧力と、前記捕集部の下流側の圧力との差圧を検出する差圧検出部と、前記差圧検出部が検出した差圧に基づいて、前記ガス噴射部が前記逆洗用ガスを噴射する間隔である噴射間隔を決定する噴射間隔決定部と、前記噴射間隔決定部が決定した前記噴射間隔で前記逆洗用ガスを噴射するように、前記ガス噴射部を制御する噴射制御部と、を備える。
捕集部の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧は、捕集部に捕集されている灰の量に応じて変化する。具体的には、捕集部に捕集されている灰が多い場合には差圧が大きくなり、捕集されている灰が少ない場合には差圧が小さくなる。また、捕集部に捕集されている灰は、ガス噴射部から噴射される逆洗用ガスによって、捕集部から払い落とされる。
ここで、捕集部が灰を捕集した状態とは、灰を含むガスが捕集部を通過し、この灰の少なくとも一部が捕集部に付着している状況が挙げられる。
上記構成では、ガス噴射部が逆洗用ガスを噴射する間隔を、捕集部の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧に基づいて決定している。すなわち、捕集部に捕集されている灰の量に基づいて噴射間隔を決定している。したがって、逆洗用ガスの噴射間隔を、捕集されている灰の量に応じた間隔とすることができる。
例えば、差圧が小さいとき(捕集されている灰の量が少ないとき)に噴射間隔を長くした場合には、一定の間隔で逆洗用ガスを噴射する場合と比較して、逆洗用ガスの噴射回数(単位時間あたりに噴射する回数)を減少させることができる。したがって、逆洗用ガスの噴射による捕集部の劣化を抑制し、捕集部の寿命を長くすることができる。また、逆洗用ガスを噴射する回数を減少させることで、使用する逆洗用ガスの総量を低減することができるとともに、逆洗用空気噴射装置の動力など、逆洗に必要なエネルギを低減することができる。
また、本発明の一態様に係る灰処理装置は、前記捕集部は、通過する搬送ガス中に含まれる灰を捕集するろ布を有し、前記ガス噴射部は、前記ろ布に対して、前記逆洗用ガスを噴射することで、前記ろ布が捕集した灰を脱落させてもよい。
上記構成では、ろ布が捕集した灰を、逆洗用ガスを噴射することで脱落させている。これにより、好適に灰の捕集及び捕集部からの灰の除去を行うことができる。
また、本発明の一態様に係る灰処理装置は、前記噴射間隔決定部は、前記差圧検出部が検出する差圧が第1閾値よりも小さい場合には、前記第1閾値よりも大きい場合よりも前記噴射間隔が長くなるように、決定してもよい。
上記構成では、差圧が第1閾値よりも小さい場合には、第1閾値よりも大きい場合よりも逆洗用ガスの噴射間隔が長くなるように噴射間隔が決定される。すなわち、捕集されている灰の量が、所定の量(差圧が第1閾値となる場合における捕集される灰の量)よりも少ない場合には、噴射間隔が長くなるため、噴射回数が減少する。したがって、一定の間隔で逆洗用ガスを噴射する場合と比較して、逆洗用ガスの噴射回数を減少させることができる。よって、逆洗用ガスの噴射による捕集部の劣化を抑制し、捕集部の寿命を長くすることができる。また、逆洗用ガスを噴射する回数を減少させることで、使用する逆洗用ガスの総量を低減することができるとともに、逆洗用空気噴射装置の動力など、逆洗に必要なエネルギを低減することができる。
また、本発明の一態様に係る灰処理装置は、前記差圧検出部が検出した差圧に基づいて、前記ガス噴射部が前記逆洗用ガスを噴射する時間である噴射時間を決定する噴射時間決定部を備え、前記噴射制御部は、前記噴射時間決定部が決定した前記噴射時間で前記逆洗用ガスを噴射するように、前記ガス噴射部を制御してもよい。
上記構成では、ガス噴射部が逆洗用ガスを噴射する時間を、捕集部の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧に基づいて決定している。すなわち、捕集部に捕集されている灰の量に基づいて噴射時間を決定している。したがって、逆洗用ガスの噴射時間を、捕集されている灰の量に応じた時間とすることができる。
また、本発明の一態様に係る灰処理装置は、前記噴射時間決定部は、前記差圧検出部が検出する差圧が第2閾値よりも大きい場合には、前記第2閾値よりも小さい場合よりも前記噴射時間が長くなるように、決定してもよい。
上記構成では、差圧が第2閾値よりも大きい場合には、第2閾値よりも小さい場合よりも噴射時間が長くなるように逆洗用ガスの噴射時間が決定される。すなわち、捕集されている灰の量が、所定の量(差圧が第2閾値となる場合における捕集される灰の量)よりも多い場合には、噴射時間が長くなる。噴射時間を長くすることで、1回の噴射で、より効果的に捕集部から灰を払い落とすことができる。したがって、一定の噴射時間で噴射する場合と比較して、第2閾値よりも大きい場合における噴射間隔を長くし効果的に捕集部から灰を払い落としつつ、逆洗用ガスの噴射回数を減少させることができる。なお、第2閾値は、上述の第1閾値と異なる値であってもよく、同じ値であってもよい。
また、本発明の一態様に係る灰処理装置は、前記差圧検出部が検出する差圧が、第3閾値よりも大きい場合に、前記ガス噴射部による前記逆洗用ガスの噴射を行い、前記第3閾値よりも小さい場合には、前記ガス噴射部による前記逆洗用ガスの噴射を行わなくてもよい。
上記構成では、差圧が第3閾値よりも小さい場合には、ガス噴射部による逆洗用ガスの噴射を行わない。これにより、捕集されている灰の量が、所定の量(差圧が第3閾値となる場合における捕集される灰の量)よりも少ない場合には、逆洗用ガスの噴射を行わないようにすることができる。したがって、逆洗用ガスの噴射回数を減少させることができる。よって、逆洗用ガスの噴射による捕集部の劣化を抑制し、捕集部の寿命を長くすることができる。また、逆洗用ガスを噴射する回数を減少させることで、使用する逆洗用ガスの総量を低減することができるとともに、逆洗用空気噴射装置の動力など、逆洗に必要なエネルギを低減することができる。
また、本発明の一態様に係る灰処理装置は、前記ガス噴射部が前記逆洗用ガスを噴射する回数に基づいて、前記捕集部の余寿命を予測する余寿命予測部を備えていてもよい。
上記構成では、逆洗用ガスを噴射する回数に基づいて、捕集部の余寿命を予測している。これにより、捕集部の交換時期を予測することができるので、捕集部の劣化が顕著な状態のまま灰処理装置の運転が行われる事態を抑制することができる。
本発明の一態様に係る発電プラントは、上記のいずれかに記載の灰処理装置と、炭素含有固体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを生成する燃焼装置と、を備え、前記灰処理装置は、前記燃焼ガスに含まれる灰を処理する。
本発明の一態様に係る灰処理装置の運転方法は、搬送ガス中に含まれる灰を捕集部で捕集する捕集ステップと、前記捕集部の上流側の圧力と、前記捕集部の下流側の圧力との差圧を検出する検出ステップと、前記検出ステップで検出した差圧に基づいて、前記ガス噴射部から逆洗用ガスを噴射する間隔を決定する決定ステップと、前記決定ステップで決定した間隔で、前記捕集部に対して前記ガス噴射部から間欠的に前記逆洗用ガスを噴射する噴射ステップと、を備えている。
本発明によれば、捕集部に対する逆洗用ガスの噴射間隔を、捕集されている灰の量に応じた間隔とすることができる。
本発明の実施形態に係る灰処理装置が適用される発電プラントを示す概略構成図である。 図1の発電プラントに適用される灰処理装置及び灰排出系統を示す概略構成図である。 図1の発電プラントに適用される灰処理装置の模式的な縦断面図である。 図1の微粉炭焚きボイラに適用される制御装置のブロック構成図である。 差圧と噴射間隔及び噴射時間との対応関係を示すマップである。 図3の灰処理装置における差圧と、逆洗用ガスの噴射時間及び逆洗用ガスの噴射間隔との関係を示す図である。
以下に、本発明に係る灰処理装置及び発電プラント並びに灰処理装置の運転方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る灰処理装置75は、図1に示されている例えば火力発電プラント(発電プラント)1に適用される。
なお、本実施形態では、上方や上部とは鉛直上側の方向や部分を示している。また同様に「下」とは鉛直下側の方向や部分を示している。
図1に示すように、火力発電プラント1は、例えば石炭(炭素含有固体燃料)を粉砕した微粉炭を固体燃料として用い、この微粉炭を燃焼させ、この燃焼により発生した熱を回収することが可能な微粉炭焚きボイラ10を備える。
微粉炭焚きボイラ10は、火炉11と燃焼装置12とを有している。火炉11は、例えば四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置され、この火炉11を構成する火炉壁の下部に燃焼装置12が設けられている。
燃焼装置12は、火炉壁に設置された複数の燃焼バーナ21,22,23,24,25を有している。本実施例にて、例えばこの燃焼バーナ21,22,23,24,25は、周方向に沿って4個均等間隔で配設されたものが1セットとして、鉛直方向に沿って5セット、つまり、5段配置されている。
そして、各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭供給管26,27,28,29,30を介して微粉炭機(ミル)31,32,33,34,35に連結されている。この微粉炭機31,32,33,34,35は、ハウジング内に鉛直方向に沿った回転軸心をもって回転テーブル(図示省略)が駆動回転可能に支持され、この回転テーブル(図示省略)の上方に対向して複数の粉砕ローラ(図示省略)が回転テーブルの回転に連動して回転可能に支持されて構成されている。従って、石炭が複数の粉砕ローラと回転テーブルとの間に投入されると、ここで所定の大きさまで粉砕され、分級された微粉炭を搬送用空気(1次空気)により微粉炭供給管26,27,28,29,30から燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給することができる。
また、火炉11は、各燃焼バーナ21,22,23,24,25の設置位置に風箱36が設けられており、この風箱36に空気ダクト37の一端部が連結されており、この空気ダクト37は、他端部に送風機38が連結されている。従って、送風機38により送られた燃焼用空気(2次空気、3次空気)を、空気ダクト37から風箱36に供給し、この風箱36から各燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給することができる。
そのため、燃焼装置12にて、各燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭と1次空気とを混合した微粉燃料混合気(燃料ガス)を火炉11内に吹き込み可能であると共に、2次空気を火炉11内に吹き込み可能となっており、図示しない点火トーチにより微粉燃料混合気に点火することで、火炎を形成することができる。
火炉11は、上部に煙道40が連結されており、この煙道40に、伝熱部(熱回収部)として燃焼ガスの熱を回収するための過熱器(スーパーヒータ)41,42、再熱器43,44、節炭器(エコノマイザ)45,46,47が設けられており、火炉11での燃焼で発生した燃焼ガスと水との間で熱交換が行われ、燃焼ガスは排ガスとして煙道40の下流へと導入される。
煙道40は、その下流側に熱交換を行った排ガスが排出される排ガス管48が連結されている。この排ガス管48には、空気予熱器49が設けられている。空気予熱器49では、空気ダクト37を流れる空気と、排ガス管48を流れる排ガスとの間で熱交換を行い、燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給する燃焼用空気を昇温することができる。
また、排ガス管48には、節炭器47よりも下流側であって空気予熱器49よりも上流側に、上流側から順番にサイクロン集塵機61及び脱硝装置50が設けられている。サイクロン集塵機61は、遠心分離によって、排ガス中に含まれる異物を分離除去している。脱硝装置50は、排ガスからNOxなどの有害物質を除去することで排ガスを脱硝している。排ガス管48は、空気予熱器49より下流側に、上流側から順番に電気集塵機51、誘引送風機52及び脱硫装置53が設けられている。電気集塵機51では、電気的な機構により、排ガス中に含まれる異物を分離除去している。脱硫装置53は、排ガスから硫黄酸化物を除去することで排ガスを脱硫している。排ガス管48の下流端部には、煙突54が設けられている。
このような微粉炭焚きボイラ10は、以下のように燃焼ガスの生成及び排出等を行う。
微粉炭機31,32,33,34,35が駆動すると、生成された微粉炭が搬送用空気と共に微粉炭供給管26,27,28,29,30を通して燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給される。また、加熱された燃焼用空気が空気ダクト37から風箱36を介して各燃焼バーナ21,22,23,24,25に供給される。すると、燃焼バーナ21,22,23,24,25は、微粉炭と搬送用空気とが混合した微粉燃料混合気を火炉11に吹き込むと共に燃焼用空気を火炉11に吹き込み、このときに着火することで火炎を形成することができる。この火炉11では、微粉燃料混合気と燃焼用空気とが燃焼して火炎が生じ、この火炉11内の下部で火炎が生じると、燃焼ガス(排ガス)がこの火炉11内を上昇し、煙道40に排出される。
なお、火炉11では、空気の供給量が微粉炭の供給量に対して理論空気量未満となるように設定されることで、内部が還元雰囲気に保持される。そして、微粉炭の燃焼により発生したNOxが火炉11で還元され、その後、アディショナルエアが追加供給されることで微粉炭の酸化燃焼が完結され、微粉炭の燃焼によるNOxの発生量が低減される。
このとき、図示しない給水ポンプにより供給された水は、節炭器45,46,47によって予熱された後、図示しない蒸気ドラムに供給され火炉壁の各水管(図示せず)に供給される間に加熱されて飽和蒸気となり、再び蒸気ドラムに送り込まれる。更に、蒸気ドラムの飽和蒸気は過熱器41,42に導入され、燃焼ガスによって過熱される。過熱器41,42で生成された過熱蒸気は、図示しない発電装置(例えば、蒸気タービン等)に供給される。また、蒸気タービンでの膨張過程の中途で取り出した蒸気は、再熱器43,44に導入され、再度過熱されて蒸気タービンに戻される。なお、火炉11をドラム型(蒸気ドラム)として説明したが、この構造に限定されるものではない。
その後、煙道40の節炭器45,46,47を通過した排ガスは、脱硝装置50でNOxなどの有害物質が除去され、サイクロン集塵機61及び電気集塵機51で粒子状物質が除去され、脱硫装置53により硫黄酸化物が除去された後、煙突54から大気中に排出される。
次に、火力発電プラント1に設けられる灰処理システム59について、図1から図3を用いて詳細に説明する。図2に示すように、灰処理システム59は、灰排出系統60及び灰処理装置75によって構成されている。本実施形態に係る灰処理システム59では、主に、例えばフライアッシュと呼ばれる微粒子状の灰を処理する。
図1及び図2に示すように、サイクロン集塵機61、電気集塵機51、節炭器45,46,47、脱硝装置50及び空気予熱器49には、各々対応する位置に、サイクロン集塵機ホッパ63、電気集塵機ホッパ62、節炭器ホッパ55、脱硝装置入口ホッパ64及び空気予熱器ホッパ65が設けられている。サイクロン集塵機ホッパ63、電気集塵機ホッパ62、節炭器ホッパ55及び空気予熱器ホッパ65は、対応する各装置の鉛直下方に配置され、各装置で捕捉した灰を一時的に貯留する。脱硝装置入口ホッパ64は、脱硝装置50の上流側に設けられ、脱硝装置入口ダクトで捕捉した灰を一時的に貯留する。また、図1に破線で示すように、電気集塵機51の上流側に電気集塵機上流ダクトで捕捉した灰を一時的に貯留する電気集塵機入口ホッパ58を設けてもよい。
なお、図1では、図示の関係上、各ホッパを1つずつ図示しているが、本実施形態では、図2に示すように、各ホッパは、各々複数(本実施形態では、一例として、2つ)設けられている。
図2に示すように、各ホッパに貯留された灰は、搬送配管66を介して、後述する灰処理装置75へと搬送される。搬送配管66内には、真空吸引ブロワ67によって吸引される搬送ガスが流通している。
搬送配管66は、サイクロン集塵機ホッパ63と接続する第1搬送配管68aと、電気集塵機ホッパ62と接続する第2搬送配管69aと、節炭器ホッパ55と接続する第3搬送配管70aと、脱硝装置入口ホッパ64と接続する第4搬送配管71aと、空気予熱器ホッパ65と接続する第5搬送配管72aと、を有している。
灰排出系統60は、サイクロン集塵機ホッパ63に貯留された灰を灰処理装置75へと搬送する第1系統68と、電気集塵機ホッパ62に貯留された灰を灰処理装置75へと搬送する第2系統69と、節炭器ホッパ55に貯留された灰を灰処理装置75へと搬送する第3系統70と、脱硝装置入口ホッパ64に貯留された灰を灰処理装置75へと搬送する第4系統71と、空気予熱器ホッパ65に貯留された灰を灰処理装置75へと搬送する第5系統72と、を備えている。
第1系統68は、前述の第1搬送配管68aと、サイクロン集塵機ホッパ63と第1搬送配管68aとの接続部分に設けられる第1アッシュインテーク弁68bと、第1搬送配管68aに設けられる第1系統切換弁68cと、を有している。第1搬送配管68aは、各サイクロン集塵機ホッパ63の下端と接続している。各サイクロン集塵機ホッパ63は、第1搬送配管68aの延在方向に沿って所定の間隔で並んで接続されている。また、第1搬送配管68aの上流端には、第1吸込口68dが設けられている。第1搬送配管68a内には、第1吸込口68dから吸い込まれた搬送ガス(例えば空気)が流通する。第1アッシュインテーク弁68bは、開閉弁であって、サイクロン集塵機ホッパ63と第1搬送配管68aとの連通状態と遮断状態とを切り換える。第1系統切換弁68cは、開閉弁である。また、第1系統切換弁68cは、第1搬送配管68aにおいて、最も下流側に設けられるサイクロン集塵機ホッパ63との接続部分よりも下流側に設けられている。第1アッシュインテーク弁68b及び第1系統切換弁68cは、各々、後述する制御装置100によって制御されている。
第2系統69、第3系統70、第4系統71及び第5系統72は、第1系統68と同様に、各々、搬送配管69a、70a、71a、72a、アッシュインテーク弁69b、70b、71b、72b、系統切換弁69c、70c、71c、72c、及び吸込口69d、70d、71d、72dを有している。第2系統69、第3系統70、第4系統71及び第5系統72の構成は、第1系統68と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
灰処理装置75は、搬送配管66の下流端が接続する真空バグフィルタ76と、真空バグフィルタ76内に逆洗用空気(逆洗用ガス)を噴射する逆洗用空気噴射装置(ガス噴射部)77と、真空バグフィルタ76から排出された灰を貯留するフライアッシュタンク78と、を有する。
真空バグフィルタ76は、図3に示すように、外殻を為す筐体79と、筐体79内部に配置されて搬送ガス中に含まれる灰を捕集する捕集部80と、筐体79内部の差圧(ΔP)を検出する差圧検出装置(差圧検出部)81と、を備えている。
筐体79は、上部に位置する円筒部82と、円筒部82の下端に上端が接続される縮径部83とを一体的に有している。縮径部83は、鉛直下方に向かうにしたがって縮径していて、下端に開口が形成されている。円筒部82の鉛直下部には、搬送配管66が接続されている。また、円筒部82の鉛直上部には、搬送ガスを筐体79内から排出するための搬送ガス排出配管84が接続されている。すなわち、搬送ガス排出配管84は、搬送配管66の接続部分よりも、鉛直上方に接続されている。
捕集部80は、複数のろ布85を有し、円筒部82の内部に配置されている。詳細には、捕集部80は、搬送配管66の接続部分よりも鉛直上方であって、かつ、搬送ガス排出配管84の接続部分よりも鉛直下方に配置されている。また、捕集部80は、円筒部82の内部において、水平方向の略全域に亘って設けられている。各ろ布85は、例えば上下方向に延びる筒状に形成されている。複数のろ布85は、水平方向に並んで配置される。捕集部80は、ろ布85の表面に灰を付着させることで、灰を捕集する。
ここで、捕集部80が灰を捕集している状態とは、灰を含む搬送ガスが捕集部を通過し、この灰の少なくとも一部が捕集部80に付着している状況を示す。
差圧検出装置81は、捕集部80で灰を捕集する前である、捕集部80よりも鉛直下方の領域又は捕集部80の領域の圧力(上流側の圧力)を測定する第1圧力計86と、捕集部80で灰を捕集した後である、捕集部80よりも鉛直上方の領域の圧力(下流側の圧力)を測定する第2圧力計87と、第1圧力計86及び第2圧力計87の測定結果から差圧を検出する差圧算出部88と、を有している。差圧検出装置81は、常時差圧を監視し、計測した差圧を制御装置100に送信する。
逆洗用空気噴射装置77は、逆洗用空気を供給する供給装置89と、筐体79内に設けられ逆洗用空気を噴射する複数のノズル90と、供給装置89とノズル90とを接続する逆洗用空気配管91と、逆洗用空気配管91に設けられる逆洗用空気弁92と、を有している。
ノズル90は、捕集部80の鉛直上方に配置され、ろ布85に向かって間欠的に逆洗用空気を噴射する。
逆洗用空気弁92は、開閉弁であり、逆洗用空気弁92の開閉により、噴射時間及び噴射間隔を制御している。逆洗用空気弁92は、制御装置100によって制御されている。
フライアッシュタンク78は、真空バグフィルタ76から排出された灰を内部に貯留する。例えば、ろ布85の表面に灰を捕集する際に脱落した灰や、逆洗用空気の噴射により脱落した灰を含んでいる。フライアッシュタンク78の下端には、灰排出配管93が接続されていて、該排出配管によって外部に灰を排出する。灰排出配管93には、灰排出配管弁94が設けられている。
制御装置100は、図4に示すように、差圧検出装置81が検出した差圧に基づいて逆洗用空気噴射装置77が逆洗用空気を噴射する間隔(以下、「噴射間隔」という。)を決定する噴射間隔決定部101と、差圧検出装置81が検出した差圧に基づいて逆洗用空気噴射装置77が逆洗用空気を噴射する時間(以下、「噴射時間」という。)を決定する噴射時間決定部102と、噴射間隔決定部101が決定した噴射間隔及び噴射時間決定部102が決定した噴射時間で逆洗用空気を噴射するように逆洗用空気噴射装置77(詳細には、逆洗用空気弁92)を制御する噴射制御部103と、差圧と噴射間隔及び噴射時間との対応関係を示すマップを記憶する記憶部104と、を備えている。また、制御装置100は、各アッシュインテーク弁及び各系統切換え弁の開閉状態の切り替えを制御する。また、制御装置100は、真空吸引ブロワ67の起動及び停止を制御する。
制御装置100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
噴射間隔決定部101は、差圧検出装置81から差圧情報を受信し、記憶部104が記憶しているマップを参照して、噴射間隔を決定する。噴射間隔決定部101は、決定した噴射間隔の指令値を噴射制御部103に送信する。また、噴射時間決定部102は、差圧検出装置81から差圧情報を受信し、記憶部104が記憶しているマップを参照して、噴射間隔を決定する。噴射時間決定部102は、決定した噴射時間の指令値を噴射制御部103に送信する。
記憶部104には、例えば図5に示すマップが記憶されている。図5は、差圧と噴射間隔及び噴射時間との対応関係を示すマップである。なお、図5のマップは、P3>P2>P1であり、t3≧t2≧t1であり、T1≧T2≧T3である。
図5に示すマップは、差圧が大きくなるほど、噴射間隔が短くなるように設定されている。換言すれば、差圧が小さくなるほど、噴射間隔が長くなるように設定されている。また、差圧が大きいほど、噴射時間が長くなるように設定されている。換言すれば、差圧が小さいほど、噴射時間が短くなるように設定されている。
具体的には、図5に示すマップは、差圧がP1kPa(第3閾値)よりも小さい場合、噴射時間は0秒に設定されている。すなわち、差圧がP1kPaよりも小さい場合には、噴射を行わない。したがって、噴射間隔は設定されていない。
差圧が、P1kPa以上であってP2kPa(第1閾値)よりも小さい場合、噴射時間はt1秒に設定される。また、同様に、差圧がP1kPa以上であってP2kPa(第1閾値)よりも小さい場合、噴射間隔はT1秒に設定されている。また、レベルはレベル1に設定されている。
差圧がP2kPa以上であってP3kPa(第2閾値)よりも低い場合、噴射時間はt2秒に設定され、噴射間隔はT2秒に設定されている。また、レベルはレベル2に設定されている。
差圧がP3kPa(第2閾値)以上の場合、噴射時間はt3秒に設定され、噴射間隔はT3秒に設定されている。また、レベルはレベル3に設定されている。
なお、第2閾値は、第1閾値と異なる値としているが、同じ値としてレベル2の設定を省略してもよい。
P1からP3の値、t1からt3の値及びT1からT3の値は、灰処理装置75及び灰排出系統60の運転状況に応じて適切となるように設定されている。例えば、P1の値は、灰処理装置75及び灰排出系統60のウォーミング運転時及びクリーンアップ運転時に、通常運転(各ホッパから灰を搬送し、処理する運転)時に設定する差圧よりも若干大きい値としてもよい。ウォーミング運転とは、通常運転を行う前に、すべてのアッシュインテーク弁を閉じた状態で真空ブロワを起動し、搬送配管66からフライアッシュタンク78入口までの管内及び機器内に残留する異物を予め取り除く運転である。また、クリーンアップ運転とは、通常運転を行った後に、すべてのアッシュインテーク弁を閉じた状態で真空ブロワを起動し、搬送配管66内に残留する異物を取り除く運転である。
このようにP1を設定することで、真空ブロワは起動しているものの、ろ布85に灰等の異物がほとんど付着しないウォーミング運転及びクリーンアップ運転時に、逆洗用空気の噴射を行わないようにすることができる。
また、例えば、P3の値は、多量に灰を捕捉するサイクロン集塵機61や電気集塵機51にて捕捉された灰が搬送されてくるような場合に、通常運転時に設定する差圧よりも若干小さい値としてもよい。
噴射制御部103は、噴射間隔決定部101が決定した噴射間隔及び噴射時間決定部102が決定した噴射時間の指令値を受信し、受信した噴射間隔及び噴射時間となるように、逆洗用空気弁92の開閉を制御する。
次に、各ホッパから灰を処理する方法について説明する。なお、本実施形態では、5つの系統のうち、代表として主に第1系統68における灰の処理方法について説明する。他の系統における灰の処理方法については、第1系統68と略同様なので、その詳細な説明を省略する。
図2に示すように、サイクロン集塵機61で捕捉された灰は、サイクロン集塵機ホッパ63に一時的に貯留される。このとき、すべての系統のアッシュインテーク弁及びすべての系統切換弁は閉状態とされている。次に、第1系統切換弁68cのみを開状態とするとともに、真空吸引ブロワ67を起動し、ウォーミング運転を行う。
ウォーミング運転が終了すると、複数のサイクロン集塵機ホッパ63のうちの1つを選択し、選択したサイクロン集塵機ホッパ63に対応する第1アッシュインテーク弁68bを開状態とする。第1アッシュインテーク弁68bを開状態とすることで、サイクロン集塵機ホッパ63内の灰が第1搬送配管68a内に排出される。第1搬送配管68a内に排出された灰は、真空吸引ブロワ67に吸引されることで、搬送ガスとともに灰処理装置75へ搬送される。第1アッシュインテーク弁68bを開状態とした後に、所定の時間経過後に、第1アッシュインテーク弁68bを閉状態とする。このように、第1アッシュインテーク弁68bの開閉を繰り返しながら徐々にサイクロン集塵機ホッパ63内の灰を排出し、ホッパ内の灰が空になると第1アッシュインテーク弁68bを閉状態とする。次に、別のサイクロン集塵機ホッパ63を選択し、選択したサイクロン集塵機ホッパ63に対応する第1アッシュインテーク弁68bを開状態とし、同様に徐々にサイクロン集塵機ホッパ63内の灰を排出する。すべてのサイクロン集塵機ホッパ63の灰の排出処理が完了すると、第1系統切換弁68cを閉じる。このようにして、第1系統68における灰の処理を完了する。第1系統68における灰の処理が完了すると、他の系統の灰の処理に移行する。すべての系統の灰の処理を終えた後に、クリーンアップ運転を行う。
図3に示すように、各系統から搬送配管66を介して灰処理装置75へ搬送されてきた灰は、真空バグフィルタ76に導入される。なお、図3では搬送ガスの流れを実線矢印で示し、逆洗用空気の流れを一点鎖線矢印で示している。
真空バグフィルタ76の筐体79内に導入された灰は、搬送ガスとともに、鉛直上方に配置された搬送ガス排出配管84に向かって流通する。このとき、灰を含んだ搬送ガスは、捕集部80を通過する。捕集部80を通過する際に、搬送ガス中に含まれている灰がろ布85の表面に付着することで、捕集部は灰を捕集する。また、一部はろ布85の表面から脱落してフライアッシュタンク78に貯留される。このようにして、灰が捕集部80に捕集される(捕集ステップ)。捕集部80を通過した搬送ガスは、搬送ガス排出配管84を介して真空吸引ブロワ67を通過し、大気へ放出される(図2参照)。
真空バグフィルタ76では、ろ布85の鉛直上方に設けられたノズル90から、ろ布85に向かって、間欠的に逆洗用空気が噴射する(噴射ステップ)。すなわち、ろ布85の逆洗を行う。このとき、逆洗用空気は、制御装置100によって制御された噴射間隔及び噴射時間でノズル90から噴射される。具体的には、制御装置100が、差圧検出装置が検出した差圧(検出ステップ)及び記憶部104に記憶されているマップ(図5参照)に基づいて噴射間隔及び噴射時間を決定し(決定ステップ)、決定された噴射間隔及び噴射時間でノズル90から逆洗用空気が噴射される。
逆洗用空気を噴射することで、ろ布85が変形・伸縮し、ろ布85の表面に付着していた灰が、ろ布85から払い落とされる(図3破線矢印参照)。ろ布85から払い落とされた灰は、筐体79の下部に形成された開口を通過し、真空バグフィルタ76から排出される。真空バグフィルタ76から排出された灰は、真空バグフィルタ76の鉛直下方に設けられたフライアッシュタンク78に貯留される。フライアッシュタンク78に貯留された灰は定期的に搬送車両110へ払い出される(図2参照)。
次に、真空バグフィルタ76内における差圧(捕集部80の上流側と下流側との差圧)と、噴射間隔及び噴射時間との関係について、図6を用いて説明する。図6の上に示されているグラフは、時間の経過による差圧の変化の一例を示し、下に示されているグラフは、差圧に基づいた噴射間隔及び噴射時間の一例を示している。
捕集部80の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧は、捕集部80に捕集されている灰の量に応じて変化する。具体的には、捕集部80に捕集されている灰が多い場合には差圧が大きくなり、捕集されている灰が少ない場合には差圧が小さくなる。
これのため、灰処理システム59が作動し、灰処理装置75へ灰が搬送され始めると、捕集部80に灰が捕集されるので、差圧が上昇する。差圧が上昇し始めても、P1kPaを超えるまでは、図6の区間Aに示すように、逆洗用空気の噴射は行われない。
差圧がP1kPaを超えると、制御装置100はレベル1と判断する。すなわち、制御装置100は、ある程度の量の灰が、捕集部80に捕集されていると判断する。制御装置100は、レベル1と判断すると、区間Bに示すように、噴射間隔T1秒、噴射時間t1秒で逆洗用空気の噴射を行う。
レベル1の逆洗用空気の噴射を行っても差圧の上昇が続き、または早期に差圧上昇が生じて、差圧がP2kPaを超えると、制御装置100はレベル2と判断する。すなわち、レベル1の逆洗用空気の噴射では、逆洗用空気による灰の払い落としが十分でないと判断する。制御装置100は、レベル2と判断すると、区間Cに示すように、噴射間隔T2秒、噴射時間t2秒で逆洗用空気の噴射を行う。
レベル2の逆洗用空気の噴射を行っても差圧の上昇が続き、または早期に差圧上昇が生じて、差圧がP3kPaを超えると、制御装置100はレベル3と判断する。すなわち、レベル2の逆洗用空気の噴射でも、逆洗用空気による灰の払い落としが十分でないと判断する。制御装置100は、レベル3と判断すると、区間Dに示すように、噴射間隔T3秒、噴射時間t3秒で逆洗用空気の噴射を行う。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、逆洗用空気噴射装置77が逆洗用空気を噴射する間隔を、捕集部80の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧に基づいて決定している。すなわち、捕集部80に捕集されている灰の量に基づいて噴射間隔を決定している。したがって、逆洗用ガスの噴射間隔を、捕集されている灰の量に応じた間隔とすることができる。
また、差圧が小さくなるほど噴射間隔が長くなるように設定されている。すなわち、捕集部80に捕集されている灰の量が少ないほど噴射間隔が長くなる。これにより、捕集されている灰の量が少ない場合には、噴射回数(単位時間あたりに噴射する回数)が少なくなる。したがって、一定の間隔で逆洗用空気を噴射する場合と比較して、逆洗用空気の噴射回数(単位時間あたりに噴射する回数)を減少させることができる。よって、逆洗用空気の噴射によるろ布85の劣化を抑制し、捕集部80(特に、ろ布85)の寿命を長くすることができる。また、逆洗用空気の噴射回数を減少させることで、使用する逆洗用空気の総量を低減することができるとともに、逆洗用空気噴射装置の動力など逆洗に必要なエネルギを低減することができる。
本実施形態では、ガス噴射部が逆洗用ガスを噴射する時間を、捕集部80の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧に基づいて決定している。すなわち、捕集部80に捕集されている灰の量に基づいて噴射時間を決定している。したがって、逆洗用ガスの噴射時間を、捕集されている灰の量に応じた時間とすることができる。
また、差圧が大きくなるほど噴射時間が長くなるように設定されている。すなわち、捕集部80に捕集されている灰の量が多いほど噴射時間が長くなる。これにより、捕集されている灰の量が多い場合には、噴射時間が長くなる。噴射時間を長くすることで、1回の噴射で、より効果的にろ布85から灰を払い落すことができる。したがって、噴射時間を変化させない場合と比較して、少ない噴射回数で同様の効果を得ることができる。よって、噴射時間を長くすることで、逆洗用ガスの噴射回数を減少させることができる。
本実施形態では、差圧が大きくなるほど噴射間隔は短くなる。すなわち、噴射回数は増加する。一方で、差圧が大きくなるほど、噴射時間を長くし、1回の噴射による効果を向上させている。したがって、差圧が大きい場合であっても、噴射間隔を大幅に短縮化する必要がない。このように、本実施形態では、差圧が大きい場合の噴射間隔の短縮化を、噴射時間を長くすることで抑制することができる。
本実施形態では、差圧がP1kPaよりも小さい場合には、逆洗用空気の噴射を行わない。これにより、捕集されている灰の量が、所定の量(差圧がP1kPaとなる場合における灰の量)よりも少ない場合には、逆洗用ガスの噴射を行わないようにすることができる。したがって、不必要な逆洗を抑制し、逆洗用空気の噴射回数を減少させることができる。
[変形例]
累積の逆洗の回数によっても劣化が進むという知見に基づいて、ろ布85の余寿命を予測できるようにしてもよい。
すなわち、制御装置100が、逆洗用空気噴射装置77が逆洗用空気を噴射する回数に基づいて、捕集部80の余寿命を予測する余寿命予測部を備えていてもよい。
余寿命予測部は、以下の式(1)により、ろ布85の余寿命(ろ布85の劣化が顕著になるまでの日数)Aを算出する。
A=(X−(T×Y))/Y・・・(1)
但し、X:使用しているろ布の劣化が顕著になる累積逆洗回数(過去の逆洗運用実績等により設定する)
Y:1日当たりの逆洗回数
T:ろ布使用日数
本変形例では、逆洗用ガスを噴射する回数に基づいて、ろ布85の余寿命を予測している。これにより、ろ布85の交換時期を予測することができるので、ろ布85の劣化が顕著な状態のまま灰処理装置75の運転が行われる事態を抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施形態及び上記変形例にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、逆洗に逆洗用空気を用いる例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、窒素等の不活性ガスを用いてもよい。
また、上記実施形態では、灰処理装置75を微粉炭焚きボイラに適用する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、石炭以外の燃料を燃焼させるボイラに適用してもよい。
また、上記実施形態では、各レベルにおける逆洗用空気の噴射時間をすべて異なる噴射時間としたが、本発明はこれに限定されず、異なるレベルにおける噴射時間を同じ噴射時間としてもよい。例えば、レベル2における噴射時間t2秒と、レベル3における噴射時間t3秒を同じ噴射時間としてもよい。
また、上記実施形態では、火力発電プラント1として、燃焼装置12で生成し熱交換を終えた排ガスを煙突54からすべて大気に放出する微粉炭焚きボイラ10に灰処理装置75を適用する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、排ガスの一部を排ガス流れの途中位置から抽出し、抽出した排ガスを燃焼装置12に戻す排ガス再循環システムを備えた微粉炭焚きボイラ10に灰処理装置75を適用してもよい。排ガス再循環システムを適用した微粉炭焚きボイラ10では、サイクロン集塵機で捕捉される灰が高温となるので、灰を捕集するろ布として、耐熱性の優れた高温用のろ布を用いることがある。このような高温用のフィルタは逆洗による劣化が起こり易いフィルタも存在する。このため、本実施形態に係る灰処理装置75を適用することで、劣化が生じ易い高温用のろ布の寿命を長くすることができる。
1 :火力発電プラント(発電プラント)
10 :微粉炭焚きボイラ
45 :節炭器
46 :節炭器
47 :節炭器
49 :空気予熱器
50 :脱硝装置
51 :電気集塵機
53 :脱硫装置
55 :節炭器ホッパ
59 :灰処理システム
60 :灰排出系統
61 :サイクロン集塵機
62 :電気集塵機ホッパ
63 :サイクロン集塵機ホッパ
64 :脱硝装置入口ホッパ
65 :空気予熱器ホッパ
66 :搬送配管
67 :真空吸引ブロワ
68 :第1系統
68a :第1搬送配管
68b :第1アッシュインテーク弁
68c :第1系統切換弁
68d :第1吸込口
69 :第2系統
70 :第3系統
71 :第4系統
72 :第5系統
75 :灰処理装置
76 :真空バグフィルタ
77 :逆洗用空気噴射装置(ガス噴射部)
78 :フライアッシュタンク
79 :筐体
80 :捕集部
81 :差圧検出装置(差圧検出部)
82 :円筒部
83 :縮径部
84 :搬送ガス排出配管
85 :ろ布
86 :第1圧力計
87 :第2圧力計
88 :差圧算出部
89 :供給装置
90 :ノズル
91 :逆洗用空気配管
92 :逆洗用空気弁
93 :灰排出配管
94 :灰排出配管弁
100 :制御装置
101 :噴射間隔決定部
102 :噴射時間決定部
103 :噴射制御部
104 :記憶部
110 :搬送車両

Claims (9)

  1. 通過する搬送ガス中に含まれる灰を捕集する捕集部と、
    前記捕集部に対して、間欠的に逆洗用ガスを噴射するガス噴射部と、
    前記捕集部の上流側の圧力と、前記捕集部の下流側の圧力との差圧を検出する差圧検出部と、
    前記差圧検出部が検出した差圧に基づいて、前記ガス噴射部が前記逆洗用ガスを噴射する間隔である噴射間隔を決定する噴射間隔決定部と、
    前記噴射間隔決定部が決定した前記噴射間隔で前記逆洗用ガスを噴射するように、前記ガス噴射部を制御する噴射制御部と、を備える灰処理装置。
  2. 前記捕集部は、通過する搬送ガス中に含まれる灰を捕集するろ布を有し、
    前記ガス噴射部は、前記ろ布に対して、前記逆洗用ガスを噴射することで、前記ろ布が捕集した灰を脱落させる請求項1に記載の灰処理装置。
  3. 前記噴射間隔決定部は、前記差圧検出部が検出する差圧が第1閾値よりも小さい場合には、前記第1閾値よりも大きい場合よりも前記噴射間隔が長くなるように、決定する請求項1または請求項2に記載の灰処理装置。
  4. 前記差圧検出部が検出した差圧に基づいて、前記ガス噴射部が前記逆洗用ガスを噴射する時間である噴射時間を決定する噴射時間決定部を備え、
    前記噴射制御部は、前記噴射時間決定部が決定した前記噴射時間で前記逆洗用ガスを噴射するように、前記ガス噴射部を制御する請求項1から請求項3のいずれかに記載の灰処理装置。
  5. 前記噴射時間決定部は、前記差圧検出部が検出する差圧が第2閾値よりも大きい場合には、前記第2閾値よりも小さい場合よりも前記噴射時間が長くなるように、決定する請求項4に記載の灰処理装置。
  6. 前記差圧検出部が検出する差圧が、第3閾値よりも大きい場合に、前記ガス噴射部による前記逆洗用ガスの噴射を行い、前記第3閾値よりも小さい場合には、前記ガス噴射部による前記逆洗用ガスの噴射を行わない請求項1から請求項5のいずれかに記載の灰処理装置。
  7. 前記ガス噴射部が前記逆洗用ガスを噴射する回数に基づいて、前記捕集部の余寿命を予測する余寿命予測部を備えた請求項1から請求項6のいずれかに記載の灰処理装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の灰処理装置と、
    炭素含有固体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを生成する燃焼装置と、を備え、
    前記灰処理装置は、前記燃焼ガスに含まれる灰を処理する発電プラント。
  9. 搬送ガス中に含まれる灰を捕集部で捕集する捕集ステップと、
    前記捕集部の上流側の圧力と、前記捕集部の下流側の圧力との差圧を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップで検出した差圧に基づいて、ガス噴射部から逆洗用ガスを噴射する間隔を決定する決定ステップと、
    前記決定ステップで決定した間隔で、前記捕集部に対して前記ガス噴射部から間欠的に前記逆洗用ガスを噴射する噴射ステップと、を備えた灰処理装置の運転方法。
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