JP2020061640A - 光変調器、光送信機、光復調器及び光受信機 - Google Patents

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【課題】簡易な構成で偏波多重変調信号を生成する技術を提供する【解決手段】光変調器は、入力される光信号を位相変調する第1変調手段と、入力される光信号の第1偏波の成分及び前記第1偏波とは直交する第2偏波の成分を位相変調する第2変調手段と、前記第1変調手段が出力する変調光を前記第2変調手段に入力する入力手段と、を備え、前記第2変調手段に入力される前記変調光は、前記第1偏波の成分及び前記第2偏波の成分を含み、前記第2変調手段は、各シンボル期間において、前記第1偏波の成分と前記第2偏波の成分に異なる位相の変化量を与える。【選択図】図3

Description

本発明は、光変復調技術に関する。
非特許文献1及び2は、偏波多重QPSK信号を生成する光変調器を開示している。図1は、非特許文献1及び2が開示する偏波多重QPSK信号を生成する光変調器の構成図である。X偏波の連続光は、分岐部5で分岐され、それぞれ、図2に示すQPSK光変調部6に入力される。上側のQPSK光変調部6は、データ列#1で連続光をQPSK変調し、X偏波のQPSK信号を合波部8に出力する。下側のQPSK光変調部6は、データ列#2で連続光をQPSK変調し、X偏波のQPSK信号を偏波回転部7に出力する。偏波回転部7は、X偏波のQPSK信号の偏波を回転させ、X偏波と直交するY偏波のQPSK信号を合波部8に出力する。合波部8は、X偏波のQPSK信号とY偏波のQPSK信号を合波し、偏波多重QPSK信号を出力する。
図2は、図1のQPSK変調部6の構成図である。分岐部60は、入力される連続光を2分岐して、それぞれ、分岐部61I及び61Qに出力する。分岐部61Iは、入力される連続光を2分岐して、光位相調整部62I及び63Iに出力する。光位相調整部62I及び63Iには、データ列に応じた電圧(以下、バイアス)が印加される。光位相調整部62I及び63Iが出力する光の位相は、それぞれ、印加されるバイアスに応じて調整される。合波部64Iは、光位相調整部62I及び63Iが出力する光を合波して出力する。ここで、QPSK変調部6は、光位相調整部62I及び63Iから出力される光の位相が、基準位相を中心に対称となる様に制御する。例えば、基準位相は、複素平面における実軸(I軸)の方向に対応する位相である。したがって、合波部64Iが出力する合波光は、印加されるバイアスに応じて複素平面の実軸上を移動(振幅が変動)する信号になる。
分岐部61Q、光位相調整部62Q及び63Q並びに合波部64Qでの処理も、分岐部61I、光位相調整部62I及び63I並びに合波部64Iでの上述した処理と同様である。したがって、合波部64Qが出力する合波光は、印加されるバイアスに応じて複素平面の実軸上を移動する信号になる。合波部64Qが出力する合波光は、位相調整部65において、その位相が90度回転される。したがって、位相調整部65が出力する合波光は、印加されるバイアスに応じて複素平面の虚軸(Q軸)上を移動する信号になる。合波部66は、合波部64Iが出力する合波光と、位相調整部65が出力する合波光を合波する。したがって、光位相調整部62I及び63Iと、光位相調整部62Q及び63Qに印加するバイアスをデータ列に応じて調整することで、合波部66が出力する合波光は、QPSK信号になる。
P.Dong,et al.,"112−Gb/s monolithic PDM−QPSK modulator in silicon",Opt.Express 20,B624−B629,2012年 E.Yamada et al.,"112−Gb/s InP DP−QPSK Modulator Integrated with a Silica−PLC Polarization Multiplexing Circuit",in National Fiber Optic Engineers Conference,OSA Technical Digest(Optical Society of America),paper PDP5A.9,2012年
しかしながら、非特許文献1及び2の構成は複雑であり、また、複数回の光の分岐や合波による損失が大きくなる。
本発明は、簡易な構成で偏波多重変調信号を生成する技術を提供するものである。
本発明の一態様によると、光変調器は、入力される光信号を位相変調する第1変調手段と、入力される光信号の第1偏波の成分及び前記第1偏波とは直交する第2偏波の成分を位相変調する第2変調手段と、前記第1変調手段が出力する変調光を前記第2変調手段に入力する入力手段と、を備え、前記第2変調手段に入力される前記変調光は、前記第1偏波の成分及び前記第2偏波の成分を含み、前記第2変調手段は、各シンボル期間において、前記第1偏波の成分と前記第2偏波の成分に異なる位相の変化量を与えることを特徴とする。
本発明によると、簡易な構成で偏波多重変調信号を生成することができる。
非特許文献に記載の光変調器の構成図。 図1のQPSK変調部の構成図。 一実施形態による光変調器の構成図。 一実施形態による光位相調整部に入力される光信号の説明図。 QPSK信号の信号点を示す図。 一実施形態による光復調器の構成図。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は例示であり、本発明を実施形態の内容に限定するものではない。また、以下の各図においては、実施形態の説明に必要ではない構成要素については図から省略する。
<第一実施形態>
図3は、本実施形態による光変調器の構成図である。なお、本実施形態では、直交する2つの偏波それぞれの変調方式をQPSKとする。つまり、直交する2つの偏波それぞれにおいて1シンボルで2ビットのデータを搬送するものとする。しかしながら、本発明は、PSK、8PSK等、他の多値度の変調方式に対しても同様に適用できる。
光位相調整部10及び光位相調整部12は、電気光学効果などを利用した光位相変調器であり、例えば、図2の光位相調整部62I等と同じ構成を使用することができる。つまり、光位相調整部10及び光位相調整部12は、入力されるバイアスの大きさに応じた位相変化量だけ、入力される光信号の位相を変化させる。ここで、通常、光位相調整部10及び光位相調整部12といった光位相変調器は、入力される光信号の偏波の方向に応じて位相の変換係数が異なる。なお、変換係数とは、位相変化量を決定するパラメータであり、例えば、入力される光信号の偏波面に対応する変換係数がKであると、位相変調器にバイアスVを印加した場合、位相変化量はK×Vになる。本実施形態においては、図4(A)に示す様に、光位相調整部10のX偏波に対する変換係数をKとする。また、図4(B)に示す様に、光位相調整部12のX偏波に対する変換係数をK2Xとし、Y偏波に対する変換係数をK2Yとする。なお、光位相調整部12は、K2XとK2Yとが異なる様に、より詳しくは、K2XとK2Yの差が大きくなる様に設計される。
本実施形態においては、図4(A)に示す様に、光位相調整部10にはX偏波(直線偏波)の光信号(連続光)が入力される。なお、X偏波の方向は、絶対的なものではなく相対的である。つまり、光位相調整部10の設置状態に応じて変換係数がKとなる偏波方向が定まりこれがX偏波の方向となる。また、光位相調整部12には、図4(B)に示す様に、X偏波及びY偏波それぞれに対して45度の角度の偏波面を有する光信号が入力される。なお、X偏波及びY偏波の方向は、絶対的なものではなく相対的である。つまり、光位相調整部12の設置状態に応じて変換係数がK2Xとなる偏波方向が定まりこれがX偏波の方向となる。なお、変換係数がK2Yとなる偏波方向は、変換係数がK2Xとなる偏波方向に対して90度だけ回転した方向である。本実施形態において、変換部13には、変換係数K及びK2Yの値が予め格納されており、変換部14には、変換係数K2X及びK2Yの値が予め格納される。
以下、あるシンボル期間における処理について説明する。光変調器は、各シンボル期間において後述する処理を繰り返す。なお、変換部13には、送信すべきデータ列#1が入力され、変換部14には、送信すべきデータ列#2が入力される。また、変換部13には、変換部14からバイアスVの値が通知される。変換部13は、当該シンボル期間のシンボルで搬送するデータ列#1の連続する2ビットの値に応じたバイアスVを求める。なお、変換部13は、入力される光信号の位相をバイアスVによる位相変化量K×Vだけ変化させることで、変化後の位相が、図5に示すQPSKで使用する4つの座標の内の送信データの値に対応する位相となる様に、バイアスVを求める。変換部13は、バイアスVと、変換部14から通知されるバイアスVと、変換係数K及びK2Yに基づき、以下の式(1)に基づきバイアスV´を求める。
´=V−K2Y×V/K (1)
そして、変換部13は、当該シンボル期間の間、バイアスV1´を光位相調整部10に出力する。したがって、光位相調整部10は、各シンボル期間において、入力されるX偏波の連続光の位相を、当該シンボル期間において入力されるバイアスV´に変換係数Kを乗じた量だけ変化させた変調光31を出力する。変調光31は、以下のジョーンズベクトルで表される。
偏波回転部11は、図4(B)に示す様に、光位相調整部12に入力される光信号の偏波面が、光位調整部12のX偏波方向及びY偏波方向それぞれに対して45度だけ傾く様に、変調光31の偏波面を回転させた変調光32を出力する。なお、光位相調整部12の設置状態を調整することで、偏波回転部11を省略する構成とすることも可能である。光位相調整部12に入力される変調光32は、以下のジョーンズベクトルで表される。
なお、X偏波成分及びY偏波成分の振幅は、変調光31の(1/√2)になるが、説明を簡略化するため、以下の総ての説明において、振幅の倍率については省略する。
変換部14には、データ列#2が入力される。変換部14は、当該シンボル期間のシンボルで搬送するデータ列#2の連続する2ビットの値に応じたバイアスVを求める。なお、変換部14は、位相変化量(K2X−K2Y)×Vが、搬送するデータ列#2の連続する2ビットの値に応じて0度、45度、90度、135度のいずれかとなる様にVを求める。変換部14は、当該シンボル期間の間、バイアスVを光位相調整部12に出力し、バイアスVの値を変換部13に通知する。光位相調整部12に入力される変調光32は、X偏波成分とY偏波成分を有するため、光位相調整部12は、X偏波成分については、V×K2Xだけ位相を変化させ、Y偏波成分については、V×K2Yだけ位相を変化させた変調光33を出力する。変調光33は、以下のジョーンズベクトルで表される。
本実施形態による光送信機は、図3に示す光変調器を有し、変調光33を光伝送路に出力する。
図6は、本実施形態による光受信機が有する光復調器の構成図である。受信部20には、光送信機が送信した変調光33が入力される。受信部20は、通常のコヒーレント光受信機と同様に、変調光33のX偏波成分とY偏波成分それぞれを検出し、変調光33のX偏波成分とY偏波成分を示す電気信号34及び35を出力する。電気信号34が示す複素平面上の座標をRxとし、電気信号35が示す複素平面上の座標をRyとすると、
である。
ここで、式(1)を上記式(2)に代入すると、
となる。
ここで、電気信号35の位相K×Vは、上述した様に、データ列#1の2ビットに対応する位相であり、判定部21は、電気信号35の位相からデータ列#1の値を判定(復調)することができる。また、電気信号34と電気信号35の位相差である(K2X−K2Y)×Vは、上述した様に、データ列#2の2ビットに対応するため、判定部21は、電気信号34と電気信号35の位相差からデータ列#2の値を判定(復調)することができる。
なお、本実施形態において、変換部14は、バイアスVの値を変換部13に通知していた。ここで、式(1)の両辺に、変換係数K1を乗ずると、以下の式(4)になる。
×V´=K×V−K2Y×V (4)
式(4)のK2Y×Vは、光位相調整部12がY偏波の光信号に与える位相変化量に対応する。したがって、変換部14がバイアスVの値を変換部13に通知する構成に代えて、変換部14がY偏波の光信号に与える位相変化量を変換部13に通知する構成とすることができる。この場合、変換部13は、変換係数K2Yを保持する必要はなくなる。また、変換係数K2Yに加えて変換係数K2xも変換部13に格納しておき、さらに、データ列#2を変換部13にも入力することで、変換部13が、バイアスVを求める構成とすることもできる。この場合、変換部14は、変換部13にバイアスVを通知する必要はなくなる。また、本実施形態では、光位相調整部12には、X偏波及びY偏波それぞれに対して45度の角度の偏波面を有する光信号を入力するものとした。しかしながら、X偏波の成分と、Y偏波の成分を有する光信号であれば良い。例えば、偏波回転部11に代えて1/4波長板を使用することができる。この場合、1/4波長板は、X偏波の成分と、Y偏波の成分を、それぞれ有する円偏波の変調光を光位相調整部12に出力する。
10、12:光位相調整部、13、14:変換部、11:偏波回転部

Claims (14)

  1. 入力される光信号を位相変調する第1変調手段と、
    入力される光信号の第1偏波の成分及び前記第1偏波とは直交する第2偏波の成分を位相変調する第2変調手段と、
    前記第1変調手段が出力する変調光を前記第2変調手段に入力する入力手段と、
    を備え、
    前記第2変調手段に入力される前記変調光は、前記第1偏波の成分及び前記第2偏波の成分を含み、
    前記第2変調手段は、各シンボル期間において、前記第1偏波の成分と前記第2偏波の成分に異なる位相の変化量を与えることを特徴とする光変調器。
  2. 前記第2変調手段に入力される前記変調光の偏波面は、前記第1偏波の偏波面及び前記第2偏波の偏波面それぞれに対して45度の角度を有することを特徴とする請求項1に記載の光変調器。
  3. 前記入力手段は、前記第1変調手段が出力する前記変調光の偏波面を回転させることを特徴とする請求項2に記載の光変調器。
  4. 前記入力手段は、前記第1変調手段が出力する直線偏波の前記変調光を円偏波に変換することを特徴とする請求項1に記載の光変調器。
  5. 前記第1変調手段は、第1データに基づき入力される連続光を位相変調し、
    前記第2変調手段は、第2データに基づき前記第1偏波の成分及び前記第2偏波の成分を位相変調することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光変調器。
  6. 前記第1変調手段は、
    前記第1データに基づき第1バイアスを決定し、前記第1バイアスを出力する第1出力手段と、
    前記第1バイアスに応じて前記連続光を位相変調する第1位相調整手段と、
    を有し、
    前記第2変調手段は、
    前記第2データに基づき第2バイアスを決定し、前記第2バイアスを出力する第2出力手段と、
    前記第2バイアスに応じて前記第1偏波の成分及び前記第2偏波の成分を位相変調する第2位相調整手段と、
    を有することを特徴とする請求項5に記載の光変調器。
  7. 前記第1位相調整手段は、前記第1バイアスに第1変換係数を乗じた第1位相変化量を前記連続光に与え、
    前記第2位相調整手段は、前記第2バイアスに第2変換係数を乗じた第2位相変化量を前記第1偏波の成分に与え、かつ、前記第2バイアスに第3変換係数を乗じた第3位相変化量を前記第2偏波の成分に与え、
    前記第2変換係数と前記第3変換係数は異なる値であることを特徴とする請求項6に記載の光変調器。
  8. 前記第2出力手段は、前記第2データに応じた第4位相変化量を、前記第2変換係数と前記第3変換係数との差で除することで前記第2バイアスを決定することを特徴とする請求項7に記載の光変調器。
  9. 前記第1出力手段は、前記第1データに対応する位相の前記変調光を出力するために前記連続光に与える第5位相変化量と、前記第1変換係数及び前記第3位相変化量に基づき前記第1バイアスを決定することを特徴とする請求項7又は8に記載の光変調器。
  10. 前記第1バイアスは、前記第5位相変化量と前記第3位相変化量との差を前記第1変換係数で除した値であることを特徴とする請求項9に記載の光変調器。
  11. 前記第2出力手段は、前記第2バイアス又は前記第3位相変化量を前記第1出力手段に通知することを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載の光変調器。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の光変調器を有することを特徴とする光送信機。
  13. 第1偏波の第1成分及び前記第1偏波とは直交する第2偏波の第2成分を含む光信号を復調する光復調器であって、
    前記第1成分の位相は第1データに対応し、
    前記第1成分と前記第2成分の位相差は第2データに対応し、
    前記第1成分及び前記第2成分それぞれをコヒーレント検出して第1電気信号及び第2電気信号を出力する出力手段と、
    前記第1電気信号の位相に基づき前記第1データを判定し、前記第1電気信号と前記第2電気信号の位相差に基づき前記第2データを判定する判定手段と、
    を備えていることを特徴とする光復調器。
  14. 請求項13に記載の光復調器を有することを特徴とする光受信機。
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