JP2020060611A - 露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】不本意なエラー発報を抑制し、生産性を向上させた露光装置を提供する。【解決手段】本発明に係る露光装置は、原版が載置される原版ステージと、基板が載置される基板ステージと、原版を通過した露光光を基板に導光する投影光学系と、原版ステージと基板ステージとの相対位置及び投影光学系の結像性能を含む露光装置の解像力に寄与する複数の因子のそれぞれの性能を計測する計測手段と、計測手段により計測された計測値から複数の因子のそれぞれが前記解像力に寄与する度合いを示す寄与値を算出し、算出された寄与値を用いて寄与値の許容値から寄与値の余裕値を算出し、算出された寄与値の余裕値に基づいて、複数の因子のそれぞれの寄与値の許容値を変更し、変更された各寄与値の許容値に基づいて各計測値の許容値を変更する処理を行う制御手段とを備えることを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、露光装置に関する。
走査型露光装置においては、基板が移動する際に投影光学系の像面に対する基板の表面の合わせ込みが不完全な状態でパターン転写が行われると、基板上に形成されるパターンに線幅誤差が生じ、パターン不良が発生する。
特許文献1は、投影光学系の光学特性を示す情報と、マスクと基板との同期誤差を示す情報とを用いて基板上に形成されるパターンの線幅を予測し、基板上において不良が生ずる蓋然性の高いショット領域の予測や特定を行うことができる手法を開示している。
特開2005−79449号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている手法は、基板上において不良が生ずる蓋然性の高いショット領域の予測や特定を行うにすぎない。
装置要因によるパターン不良発生を防ぐためには、パターン不良発生に寄与する各要素に対して許容値の合計から分配された固定の個別許容値を設けて監視を行うことが考えられる。
一方、様々な露光プロセスを行う露光装置それぞれにおいては、パターン不良発生に寄与する要素の一部でプロセス、経年劣化、機差等に応じたばらつきが発生することがある。
その際、各パターン不良発生に寄与する要素に対して固定の個別許容値を設けて監視を行うと、そのようなばらつきによって許容値からの予期しない逸脱に伴って、不本意なエラー発報が発生し、生産性が低下する場合がある。
そこで本発明は、上記のような不本意なエラー発報を抑制し、生産性を向上させた露光装置を提供することを目的とする。
本発明に係る露光装置は、光源からの露光光を用いて原版に形成されたパターンを基板に転写するように基板を露光する露光装置であって、原版が載置される原版ステージと、基板が載置される基板ステージと、原版を通過した露光光を基板に導光する投影光学系と、原版ステージと基板ステージとの相対位置及び投影光学系の結像性能を含む露光装置の解像力に寄与する複数の因子のそれぞれの性能を計測する計測手段と、計測手段により計測された計測値から複数の因子のそれぞれが前記解像力に寄与する度合いを示す寄与値を算出し、算出された寄与値を用いて寄与値の許容値から寄与値の余裕値を算出し、算出された寄与値の余裕値に基づいて、複数の因子のそれぞれの寄与値の許容値を変更し、変更された各寄与値の許容値に基づいて各計測値の許容値を変更する処理を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上記のような不本意なエラー発報を抑制し、生産性を向上させた露光装置を提供することができる。
実施形態に係る露光装置の概略構成図。 実施形態に係る露光装置のシステムの構成を示したブロック図。 所定の要素において計測される計測値と算出される寄与値との関係を示したグラフ。 実施形態に係る露光装置の算出部における処理を示したフローチャート。 実施形態に係る露光装置において行われる余裕値再配分による各要素の許容値の変化の一例を示した図。 実施形態に係る露光装置において行われる余裕値再配分による各要素の許容値の変化の別の例を示した図。
以下に、本実施形態に係る露光装置を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に示す図面は、本実施形態を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている。
図1は、本実施形態に係る露光装置100の概略構成図を示している。
本実施形態に係る露光装置100は、プレートWに回路パターンを形成するためのリソグラフィ装置である。
本実施形態に係る露光装置100は、ランプ光源101、ランプ制御装置102、主制御装置103(制御手段)、照明光学系104及び照明系制御装置108を備えている。また本実施形態に係る露光装置100は、マスクステージ109(原版ステージ)、投影光学系110、投影系制御装置114、プレートステージ116(基板ステージ)及びステージ制御装置120を備えている。
本実施形態に係る露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式を採用しており、ランプ光源101からの光(スリット光)を用いて、マスク(原版)Rとプレート(基板)Wとを走査方向(Y軸方向)に走査している。そして、マスクR上の回路パターンをプレートWのフォトレジスト面に投影し露光する走査露光を行う。
マスクRは、マスクステージ109に移動可能に保持されており、アライメントスコープ123と投影光学系110との間、具体的には、投影光学系110の物体面の位置に配置されている。
プレートWは、プレートステージ116に移動可能に保持されており、投影光学系110の像面の位置に配置されている。
制御部115は、ランプ制御装置102、主制御装置103、照明系制御装置108、投影系制御装置114及びステージ制御装置120を含んでおり、露光装置100の全体を制御している。
主制御装置103は、CPUやメモリ等の不図示の記憶装置を有すると共に、露光装置100の各部を制御している。具体的には、マスクR上のパターンをプレートWに投影する処理、即ち、プレートWを走査露光する処理を制御している。
照明光学系104は、第1フライアイレンズ105を備えている。また照明光学系104は、いずれも不図示の第1コンデンサレンズ、第2フライアイレンズ、平面鏡、第2コンデンサレンズ、スリット規定部材、遮光板及び結像光学系を備えている。
そして、照明光学系104は、入射した光をマスクRに照明させるように構成されており、投影光学系110は、マスクRを通過した露光光をプレートWに導光する。
プレートステージ116上の一端には、投影光学系110を介して照射される露光光の照度を検出するための不図示の照度むらセンサが固定されている。
この照度むらセンサは、例えば幅0.1mmのスリット開口が形成された筐体を有しており、この開口の形成位置に受光素子の受光面が配置されており、投影光学系110からこの開口を介して入射する露光光の照度を検出する。
そして照度むらセンサの検出信号は、ステージ制御装置120を介して、主制御装置103に送信される。
プレートステージ116上に露光光が照射されている状態で、照度むらセンサを露光領域内で移動させることによって、露光光の照度むら(積算照度)を計測することができる。
照度むらセンサを用いた照度むら(積算照度)の測定は、定期的に又は不定期に実行される。
投影光学系110に露光光が長時間照射され続けると、露光エネルギーの一部を吸収して熱が発生する。
その結果、例えばフォーカス、倍率、歪曲、非点収差、波面収差等の結像性能が変化して、無視できないフォーカス誤差やアライメント誤差が生じ得る。
これらは、不図示の収差計測装置を用いて計測することができるため、ランプ光源101による露光光の照明条件が変化したり、投影光学系110内のレンズの発熱分布が変化したりしても補正することができる。
具体的には、投影系制御装置114を介して、各光学部材及びその保持機構に接続されたモータ等の駆動部112やレンズ駆動装置113を駆動することで、光学部材間の間隔を変更して結像性能を補正することができる。
これにより、本実施形態に係る露光装置100においては、結像性能の変化を良好に補正することができる露光方法を実現することができる。
照明光学系104からマスクRを照明する際の照明分布(有効光源分布)は、例えば、プレートステージ116上に不図示の受光センサを載置することで計測することができる。
有効光源が歪んでいると、結像性能を低下させ、マスクRのパターンをプレートWに忠実に転写することが要求される投影露光装置において問題となりうる。
そのため、検出された有効光源分布が所望の規格から外れていた場合、照明光学系104内の各光学部材及びその保持機構に接続された不図示のアクチュエータを駆動することで、その所望の規格からのズレを補正する。
照明光学系104は、ランプ光源101としての複数のランプから発光された照明光を同一光軸上に露光光として合成する。
照度センサ107は、照明光学系104に入射した照明光をハーフミラー106によって一部反射させて取り出した反射光が入射することによって、露光エネルギー(露光光の強度)を導き得る値を出力する。
主制御装置103は、照度センサ107によって計測された値に基づいて、ランプ制御装置102を介してランプ光源101の各ランプの発光量を電力により制御することができる。
プレートステージ116のX方向、Y方向、Z方向の位置、及びX軸、Y軸、Z軸回りの回転角はレーザ干渉計118によってリアルタイムに計測することができる。
また、マスクステージ109についても同様の機構を用いてリアルタイムに計測することができる。
例えば、プレートステージ116のXY平面内の位置は、プレートステージ116に固定されている移動鏡117までの距離をレーザ干渉計118が計測することで求めることができる。
また、プレートステージ116のZ方向の位置は、投光光学系121がプレートW上に投光し、プレートW上において反射された、プレートW上のレジストを感光させない非露光光からなる複数の光束を検出光学系122が検出することで求めることができる。
これらの計測結果及び主制御装置103からの制御情報に基づいて、ステージ制御装置120によってプレートステージ116の走査速度及び位置の制御を行うように、モータ等の駆動部119が駆動される。
なお、レーザ干渉計118による計測結果は、ステージ制御装置120に加えて主制御装置103にも出力されている。
この計測結果と上記のステージ制御装置120による計測結果とに基づいて、主制御装置103は、マスクステージ109とプレートステージ116とを走査(同期移動)させるときの同期誤差を算出することもできる。
結像性能計測部によって実現される投影光学系110のオートフォーカス機能は、例えばマスクR面上のスリット状のマークのプレートW面上における投影状態を検出することによって行うことができる。
具体的には、マスクR面上のスリット状のマークをプレートW面上に投影光学系110を介して投影させる。そして、このマーク像をスリットを介して受光手段であるオートフォーカスセンサ124(光電センサ)で受光し、オートフォーカスセンサ124からの信号によって合焦状態を検出する。
そして、検出された結果をプレートW面の位置検出系にフィードバックし、これによってプレートW面を所定の位置に移動させて合焦状態を得ている。
投影光学系110の結像性能計測部に含まれるアライメントスコープ123は、マスクRに設けられたアライメントマークと、プレートWに設けられたアライメントマークとを、投影光学系110を介して同時に検出することができるように構成されている。
アライメントスコープ123は、その一部、または全体が駆動可能であるような構成を有している。そしてマスクステージ109及びプレートステージ116をそれぞれ所定の位置に固定した状態で、アライメントスコープ123を駆動させる。それによって、投影光学系110の視野内にあるマスクR上及びプレートW上に存在する、等間隔で2次元に配置された複数のマークに関して計測を行う。
このようにして、投影光学系110の視野内におけるディストーションの計測(各像高でのずれの検出)を行う。
主制御装置103には、メモリまたはハードディスク等の記憶装置が設けられている。
そして、主制御装置103の記憶装置には、不図示の照度むらセンサを用いた計測から得られた照度むら(積算照度)を示すデータ、不図示の収差計測装置を用いた計測から得られた波面収差を示すデータが各種装置データとして一時的に格納されている。
なおここで、一時的とは、例えば一枚のプレートWに対する露光処理が完了するまでの期間、または複数枚のプレートWを単位とした1ロット分のプレートWに対する露光処理が完了するまでの期間を指している。
また、主制御装置103の記憶装置には、不図示の受光センサを用いた計測から得られた照明分布を示すデータ、照度センサ107を用いた計測から得られたDOSE制御特性を示すデータが各種装置データとして一時的に格納されている。
また、主制御装置103の記憶装置には、マスクステージ109とプレートステージ116との同期誤差を示すデータが各種装置データとして一時的に格納されている。
また、主制御装置103の記憶装置には、オートフォーカスセンサ124を用いた計測から得られた投影光学系110の像面に対するプレートWの位置ずれ量を示すデータが各種装置データとして一時的に格納されている。
また、主制御装置103の記憶装置には、アライメントスコープ123を用いた計測から得られた投影光学系110のディストーションを示すデータが各種装置データとして一時的に格納されている。
そして、主制御装置103は、装置データ収集部202(図2で後述)から装置データの送信要求があったときに、一時的に格納されている装置データを読み出して、装置データ収集部202へ出力する。
図2は、本実施形態に係る露光装置100のシステム200の構成を示したブロック図である。
システム200は、主制御装置103内に構成されており、記憶部201、装置データ収集部202、算出部203、比較判定部204及び表示部205を備えている。
記憶部201は、後述する各要素の寄与値を記憶することができる。ここでいう寄与値とは、各要素の装置データ(計測値)から算出されるプレートW上に形成されるパターンの解像力、例えば線幅に各要素が寄与する度合いを示す値(解像力バジェットデータ、線幅悪化値)である。
装置データ収集部202は、主制御装置103に装置データの送信要求を送出し、この送信要求に応答して返信される装置データ(計測値)を収集して一定期間格納する。
装置データ収集部202は、露光装置100が一枚のプレートWに対して露光処理を完了したタイミングで、または1ロット分のプレートWに対して露光処理を完了したタイミングで装置データを収集する。
装置データ収集部202が収集する装置データとは、プレートW上に形成されるパターンの線幅(解像力)に影響を与える各要素に関するデータである。
ここで、プレートW上に形成されるパターンの線幅に寄与する要素(因子)としては、以下の(1)〜(8)に示すようなものが挙げられる。
(1)照度むら
(2)波面収差
(3)露光変化(UM安定性)
(4)有効光源
(5)DOSE制御特性
(6)MSD(ステージ同期精度のスリット内移動標準偏差)
(7)フォーカス誤差
(8)投影光学系110のディストーション
まず照度むらは、不図示の照度むらセンサ(計測手段)を用いて定期的に又は必要に応じて計測される。この計測結果は、主制御装置103の内部に設けられた記憶装置に格納されており、装置データ収集部202の要求によって収集される。
照度むらは、短時間で急激に変化するものではないため、ロット処理中においては一定であるとみなすことができる。
次に波面収差は、経時的な変化を考慮すると上記の照度むらと同様に、定期的に又は必要に応じて不図示の収差計測装置(計測手段)を用いて測定することができる。また波面収差は、短時間で急激に変化するものではないため、上記照度むらと同様にロット処理中においては一定であるとみなすことができる。
また露光変化(UM安定性)は、連続的に露光が行われることによって投影光学系110に熱が発生した時のフォーカス変動予測値を予めシミュレーションから取得しておくことで、補正時の計算に用いることができる。
従って露光変化(UM安定性)は、ロット処理中の露光負荷の高低に関わらず一定であるとみなすことができる。
また、有効光源及びDOSE制御特性については、ロット処理中においては照明光学系104で設定される有効光源分布を含む照明条件は変更されず一定であるとみなすことができ、また露光光のDOSE制御特性においても一定であるとみなすことができる。
一方、MSD(ステージ同期精度のスリット内移動標準偏差)としては、ステージ制御装置120内に設けられたレーザ干渉計118(計測手段)の計測結果から得られる。すなわち、露光処理中におけるマスクステージ109とプレートステージ116との間の実際の相対位置から得られる同期誤差が用いられる。
そのためMSDは、露光装置100の経時変化等によってロット処理中において変化するものである。
またフォーカス誤差は、露光装置100に設けられるオートフォーカスセンサ124(光電センサ、計測手段)を用いて計測される。
投影光学系110の周辺温度、大気圧の変化、投影光学系110に照射される光による温度上昇、及び投影光学系110を含む装置の発熱による温度上昇等により像面位置は変動する。
そのためフォーカス誤差は、ロット処理中において変化するものである。
また投影光学系110のディストーションは、露光装置100に設けられるアライメントスコープ123(計測手段)を用いて計測される。
具体的には、アライメントスコープ123を用いて、マスクRに設けられたアライメントマークとプレートWに設けられたアライメントマークとを投影光学系110を介して検出する。
上記のフォーカス誤差と同様、投影光学系110の周辺温度、大気圧の変化、投影光学系110に照射される光による温度上昇等によって、アライメント計測値は変動する。
そのため投影光学系110のディストーションは、ロット処理中において変化するものである。
以上のように、プレートW上に形成されるパターンの線幅(解像力)に影響を与える(1)〜(8)の各要素は、ロット処理中に変動しないものとロット処理中に変動するものとに大別することができる。
具体的には、(1)〜(5)の要素がロット処理中に変動しないものであり、(6)〜(8)の要素がロット処理中に変動するものである。
従って、装置データ収集部202が収集した装置データの内、ロット処理中に変動しない(1)〜(5)の要素に関しては、許容値の合計(総許容値)から割り振った要素毎の固定許容値を設ける。そして、それに基づく固定の計測許容値の範囲内で監視を行う。
一方、ロット処理中に変動する(6)〜(8)の要素に関しては、以下に示すように、許容値を変動させて、それに基づく計測許容値の範囲内で監視を行う。
具体的には、まず算出部203において、線幅(解像力)に影響を与える要素毎の余裕値(許容値から寄与値を除いた余裕分)を算出し、算出された余裕値に基づいて各要素への余裕値の再配分を行う。
そして、再配分された余裕値に基づいて各要素の許容値を改めて算出し、それに基づいて新しい計測許容値を算出する。
そして、比較判定部204において算出された計測許容値の範囲内で監視を行う。
次に、上記の算出部203における算出の一例を以下に説明する。
図4は、本実施形態に係る露光装置100の算出部203における処理を示したフローチャートである。
ここで示す例では、余裕値を各要素に均等に再配分することによって算出を行っている。
また、各要素における余裕値の算出、及び各要素への余裕値の再配分は、一枚のプレートWに対して露光処理を完了するごとに行うこととする。
また、以下に示す算出は、(6)MSD、(7)フォーカス誤差、(8)投影光学系110のディストーションの少なくとも一つに対して行うこととする。
図3は、所定の要素において計測される装置データ(計測値)と算出される寄与値との関係を示している。
ここで、NはプレートWの番号を示している。
図3に示されているように、許容値(寄与値の許容値)CDMax 及び寄与値CDMeas はそれぞれ、計測許容値(計測値の許容値)Max及び計測値Measと関数fで関係づけられている。
図4に示されているように、算出を開始し(S400)、プレートWに対する露光処理が開始された後(S401)、前回の露光処理において計測許容値Max(N−1)が設定されているか判定する(S402)。
もし、計測許容値Max(N−1)が設定されていなければ(S402のNo)、記憶部201に記憶されている各要素の初期許容値CDMax (0)から、以下の式(1)を用いて、各要素の初期計測許容値Max(0)を求める(S404)。
Figure 2020060611
ここで、f−1は関数fの逆関数である。またiは要素の番号であり、i=1、2、3である。
なお、初期許容値CDMax (0)は、装置の性能から予め算出することができ、または出荷時における計測値から決定することもできる。
そして、初期許容値CDMax (0)及び算出された初期計測許容値Max(0)をそれぞれ、前回の算出後の許容値CDMax (N−1)及び計測許容値Max(N−1)に設定する(S405)。
一方、計測許容値Max(N−1)が設定されていれば(S402のYes)、前回の露光処理後の許容値CDMax (N−1)及び計測許容値Max(N−1)を取得する(S403)。
次に、装置データ収集部202が収集した各要素の計測値Meas(N)を取得する(S406)。
なお、各要素の計測値Meas(N)が、以下で再配分された余裕値に基づいて改めて算出された各要素の許容値CDMax (N)から決定された新しい計測許容値Max(N)と比較判定部204において比較判定される値となる。
そして、図3に示されている関係から、各要素の計測値Meas(N)に対応する寄与値CDMeas (N)を以下の式(2)から算出する(S407)。
Figure 2020060611
そして、以下の式(3)に示されるように、寄与値CDMeas (N)と前回の算出後の許容値CDMax (N−1)との差から各要素の余裕値ΔCD(N)を求める(S407)。
Figure 2020060611
そして、以下の式(4)に示されるように、各要素の余裕値ΔCD(N)の相加平均を求めて、各要素の新たな余裕値(各要素の再配分余裕値)を算出する(S408)。
Figure 2020060611
そして、以下の式(5)に示されるように、各要素の寄与値CDMeas (N)に算出された新たな余裕値を加算して、各要素の新たな許容値(余裕値再配分後の許容値)CDMax (N)とする(S409)。
Figure 2020060611
そして、算出された各要素の新たな許容値CDMax (N)を主制御装置103の記憶装置に格納する。
そして、以下の式(6)に示されるように、算出された各要素の新たな許容値CDMax (N)から各要素の新たな計測許容値Max(N)を式(1)と同様に算出する(S410)。
Figure 2020060611
そして、算出された各要素の新たな計測許容値Max(N)を主制御装置103の記憶装置に格納する。
そして、プレートWに対する露光処理が終了した後(S411)、S406で取得された計測値Meas(N)とS410で算出された計測許容値Max(N)とを比較判定部204において比較判定する(S412)。
比較判定部204は、ロット処理中に変動しない要素(1)〜(5)に関しては、装置データ収集部202が収集した要素毎の計測値Meas(N)と、要素毎の固定許容値に基づいて決定した固定の計測許容値Max(N)とを比較する。そして、計測値Meas(N)が計測許容値Max(N)を越えているか否かを判断する。
また、ロット処理中に変動する要素(6)〜(8)に関しては、装置データ収集部202が収集した要素毎の計測値Meas(N)と、余裕値再配分後の各要素の許容値に基づいて決定した計測許容値Max(N)とを比較する。そして、計測値Meas(N)が計測許容値Max(N)を越えているか否かを判断する。
もし、少なくとも一つの要素において、計測値Meas(N)が計測許容値Max(N)より大きくなっていた場合(S412のYes)、エラーを発報して(S413)、算出処理を終了する(S415)。
一方で、いずれの要素においても計測値Meas(N)が計測許容値Max(N)より小さい場合(S412のNo)、次に全プレートに対する処理が終了したか判定する(S414)。
もし、全プレートに対して処理が終了した場合には(S414のYes)、算出処理を終了する(S415)。
一方で、全プレートに対して処理が終了していない場合には(S414のNo)、S401に戻って新たなプレートに対して露光処理を開始する。
図5は、本実施形態に係る露光装置100において行われる余裕値再配分による各要素の許容値CDMax の変化を示している。
図5に示されているように、本実施形態に係る露光装置100では、(1)照度むら、(2)波面収差、(3)露光変化(UM安定性)、(4)有効光源、(5)DOSE制御特性については余裕値の再配分は行わない。
一方で、余裕値の再配分が行われた(6)MSD、(7)フォーカス誤差、(8)投影光学系110のディストーションについては、余裕値が均等に再配分されている。
なお、上記の算出は一例であり、各要素の余裕値ΔCD(N)の和を他の方法で再配分することによって、各要素の新たな許容値CDMax (N)及び新たな計測許容値Max(N)を算出することもできる。
例えば、許容値と寄与値との比であるCDMax (N)/CDMeas (N)が各要素において互いに等しくなるように余裕値ΔCD(N)の和を再配分する方法も考えられる。
また例えば、各要素における規定時間当たりの寄与値CDMeas (N)の変動量を算出し、その変動量が大きい、すなわち変化速度が大きい要素に対して、より多くの余裕値を再配分する方法も考えられる。
また例えば、各要素における寄与値CDMeas (N)の変動に対する敏感度を考慮して余裕値の再配分を行ってもよい。この場合、例えば図6に示されるように、MSDのような寄与値CDMeas (N)の変動に敏感な要素(計測値のばらつきが大きい要素)に優先して余裕値を配分するようになる。
また、過去の余裕値の再配分の評価結果を蓄積し、蓄積した評価結果から再配分結果の良し悪しを学習することで、各要素に最適な余裕値の再配分を行ってもよい。
また、ロット毎に目標の線幅を指定することで、算出部203での算出時に寄与値データから読み込まれる線幅データを変更することもできる。
なお、比較判定S412を行うタイミングに関しては、上記のように、N枚目のプレートに対する露光処理が終了したS411の後に行うことができる。すなわち、装置データ収集部202が収集した各要素の計測値Meas(N)を用いて再配分余裕値の算出を行う。そして、余裕値再配分後の許容値CDMax (N)に基づいて算出した新たな計測許容値Max(N)を使用してエラー判定を行うことができる。
しかしながら、N枚目のプレートに対する露光処理が開始されるS401より前に再配分後の余裕値が各要素で偏りすぎている場合には、露光装置に何かしらの不備があると判断して、エラー判定を発報することも可能である。
(6)MSD、(7)フォーカス誤差及び(8)投影光学系110のディストーションについて、N枚目のプレートに対する計測値Meas(N)は、以下の二種類に分けられる。すなわち、N枚目のプレートに対する計測値Meas(N)は、N枚目のプレートに対する露光処理が終了したS411より後に取得できるものと、N枚目のプレートに対する露光処理が開始されるS401より前に取得できるものとに分けられる。
MSDは、露光処理動作においてマスクステージ109とプレートステージ116とを走査(同期移動)させる際のデータを取得する。そのためMSDについては、N枚目のプレートに対する露光処理が終了したS411より後にN枚目のプレートに関する計測値Meas(N)が取得できる。
一方、フォーカス誤差及び投影光学系110のディストーションは、露光処理が開始されるS401より前に実施される計測動作によってデータを取得する。そのためフォーカス誤差及び投影光学系110のディストーションについては、N枚目のプレートに対する露光処理が開始されるS401より前にN枚目のプレートの計測値Meas(N)が取得できる。
従って、MSDについては、N−1枚目のプレートに対する露光処理終了後に行われた余裕値の再配分結果が偏りすぎている場合には、露光装置に何かしらの不備があると判断し、N枚目のプレートの露光処理開始前にエラー判定を発報することができる。
また本実施形態に係る露光装置100では、露光装置100の稼働時間に対する各余裕値の変化の実績データを参照してエラーを発報することもできる。すなわち、各稼働時間において算出された各余裕値の少なくとも一つと実績データに基づく余裕値との差が所定値以上になった際にエラーを発報することができる。
表示部205は、CRTや液晶表示素子等の表示装置を備えており、装置データ収集部202が収集した計測値Meas(N)、及び算出部203で算出された各要素の寄与値CDMeas (N)を表示する。
また表示部205は、比較判定部204の比較において計測値Meas(N)が計測許容値Max(N)を越えている場合に、要素毎にエラーの警告表示をする。
さらに、上記に述べた処理はプレート毎に行うだけでなく、プレート内のショット領域毎に行うこともできる。
また本実施形態に係る露光装置100では、各ステージが走査される、投影光学系110の光軸に平行な方向であるZ方向に垂直なXY面内において、互いに垂直なX方向(第1の方向)及びY方向(第2の方向)それぞれにおいて上記処理を行うこともできる。
以上のように、本実施形態によれば経年劣化や機差等によるばらつきが一部要素で発生したとしても、各要素に余裕値を再配分し、それにより新たに決定した計測許容値を用いて計測値の判定を行うことで、不本意なエラー発報を防ぐことができる。それにより、生産性が向上した露光装置を提供することができる。
以上、好ましい実施形態について説明したが、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 露光装置
101 ランプ光源(光源)
103 主制御装置(制御手段)
109 マスクステージ(原版ステージ)
110 投影光学系
116 プレートステージ(基板ステージ)
118 レーザ干渉計(計測手段)
123 アライメントスコープ(計測手段)
124 オートフォーカスセンサ(計測手段)
R マスク(原版)
W プレート(基板)

Claims (9)

  1. 光源からの露光光を用いて原版に形成されたパターンを基板に転写するように前記基板を露光する露光装置であって、
    前記原版が載置される原版ステージと、
    前記基板が載置される基板ステージと、
    前記原版を通過した前記露光光を前記基板に導光する投影光学系と、
    前記原版ステージと前記基板ステージとの相対位置及び前記投影光学系の結像性能を含む前記露光装置の解像力に寄与する複数の因子のそれぞれの性能を計測する計測手段と、
    前記計測手段により計測された計測値から前記複数の因子のそれぞれが前記解像力に寄与する度合いを示す寄与値を算出し、該算出された寄与値を用いて前記寄与値の許容値から前記寄与値の余裕値を算出し、該算出された寄与値の余裕値に基づいて、前記複数の因子のそれぞれの寄与値の許容値を変更し、該変更された各寄与値の許容値に基づいて各計測値の許容値を変更する処理を行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする露光装置。
  2. 前記制御手段は、前記算出された寄与値と該寄与値の許容値との差が互いに等しくなるように、各寄与値の許容値を変更することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記制御手段は、前記算出された寄与値と該寄与値の許容値との比が互いに等しくなるように、各寄与値の許容値を変更することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  4. 前記計測手段による計測は、前記原版ステージと前記基板ステージとの同期精度のスリット内移動標準偏差、前記原版を通過した前記露光光を前記基板に導光する前記投影光学系のフォーカス誤差、及び前記投影光学系のディストーションを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の露光装置。
  5. 前記制御手段は、前記計測手段により計測された計測値が該計測値の許容値を超えた際にエラーを発報することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の露光装置。
  6. 前記制御手段は、前記露光装置の稼働時間に対する各寄与値の余裕値の変化の実績データを参照し、前記算出された各寄与値の余裕値の少なくとも一つと前記実績データに基づく寄与値の余裕値との差が所定値以上になった際にエラーを発報することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の露光装置。
  7. 前記原版ステージ及び前記基板ステージは、前記投影光学系の光軸に垂直な面内で移動するようにされており、
    前記制御手段は、該面内において互いに垂直な第1及び第2の方向それぞれについて前記処理を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の露光装置。
  8. 前記制御手段は、一枚の前記基板に対する露光処理が終了する毎に前記処理を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の露光装置。
  9. 前記制御手段は、一枚の前記基板に含まれる複数のショット領域のうちの一つに対する露光処理が終了する毎に前記処理を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の露光装置。
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