JP2020060414A - 自車位置推定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】自車位置の推定精度の低下を抑制する自車位置推定装置を提供する。【解決手段】道路の区画線の候補点と地図区画線とのマッチングにより自車位置を推定する自車位置推定装置であって、第1のマッチング範囲を設定するマッチング範囲設定部と、第1のマッチング範囲に含まれる候補点と地図区画線とのマッチングにより自車位置を推定する自車位置推定部と、候補点のうち予め決められた区画線形成条件により選別された候補点である選別候補点から検出区画線を取得する検出区画線取得部と、インライア数が判定閾値未満であるか否かを判定する判定部と、を備え、マッチング範囲設定部は、インライア数が判定閾値未満であると判定された場合には、幅広の第2のマッチング範囲を設定し、自車位置推定部は、第2のマッチング範囲に含まれる検出区画線と地図区画線とのマッチングにより自車位置を推定する。【選択図】図4
Description
本発明は、自車位置推定装置に関する。
従来、自車位置推定装置に関する技術文献として、特開2015−194397号公報公報が知られている。この公報に記載の車両位置検出装置は、地図情報に含まれる複数の地図線分(車線の区画線など)の位置情報と、車両のカメラにより撮像された車両周囲の撮像画像から検出して鳥瞰変換等を行なった複数の線分の位置とに基づいて地図線分と撮像された線分との対応する組を求め、対応する地図線分の位置情報と撮像画像から得られた線分の位置とが一致するように車両の予測位置(自車位置)の更新を行う。
ところで、車両のカメラの撮像画像などから車両周囲の区画線の候補点(区画線に対応する検出点)を検出する場合、道路脇のガードレールの脚部などが誤って候補点として検出されることでノイズが含まれる。ノイズとなる候補点と地図上の区画線とが誤ってマッチングされると、自車位置の推定精度が大きく低下するため問題がある。
そこで、本技術分野では、自車位置の推定精度の低下を抑制することができる自車位置推定装置を提供することが望まれている。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、自車両の外部センサで検出した道路の区画線の候補点と地図情報から得られる地図区画線とのマッチングにより自車両の地図上の位置である自車位置を推定する自車位置推定装置であって、自車両に搭載された位置測定機の測定結果に基づいて、自車両の地図上の測定位置を認識する測定位置認識部と、地図区画線を含む予め設定された幅の第1のマッチング範囲を設定するマッチング範囲設定部と、第1のマッチング範囲に含まれる候補点と地図区画線とのマッチングにより自車位置を推定する自車位置推定部と、候補点のうち予め決められた区画線形成条件により選別された候補点である選別候補点から検出区画線又は検出区画線点群を取得する検出区画線取得部と、第1のマッチング範囲に含まれる候補点の数であるインライア数が判定閾値未満であるか否かを判定する判定部と、を備え、マッチング範囲設定部は、判定部によりインライア数が判定閾値未満であると判定された場合には、第1のマッチング範囲と比べて幅広の範囲であり地図区画線を含む第2のマッチング範囲を設定し、自車位置推定部は、判定部によりインライア数が判定閾値未満であると判定された場合には、第2のマッチング範囲に含まれる検出区画線又は第2のマッチング範囲に含まれる検出区画線点群と地図区画線とのマッチングにより自車位置を推定する。
以上説明したように、本発明の一態様に係る自車位置推定装置によれば、自車位置の推定精度の低下を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示す本実施形態に係る自車位置推定装置100は、乗用車などの車両(以後、自車両と称する)に搭載され、自車両の地図上の位置である自車位置の推定を行う装置である。自車位置推定装置100は、自車両の周囲の道路の区画線を検出して地図情報から得た地図区画線とのマッチングを行うことで自車位置の推定を行う。
[自車位置推定装置の構成]
図1に示すように、自車位置推定装置100は、システムを統括的に管理するECUlang=EN-US>[Electronic Control Unit]10を備えている。ECU10は、CPU[Central Processing Unit]、ROMlang=EN-US>[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]、CAN[lang=EN-US>Controller Area Network]通信回路などを有する電子制御ユニットである。ECU10では、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。ECU10は、複数の電子ユニットから構成されていてもよい。
図1に示すように、自車位置推定装置100は、システムを統括的に管理するECUlang=EN-US>[Electronic Control Unit]10を備えている。ECU10は、CPU[Central Processing Unit]、ROMlang=EN-US>[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]、CAN[lang=EN-US>Controller Area Network]通信回路などを有する電子制御ユニットである。ECU10では、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。ECU10は、複数の電子ユニットから構成されていてもよい。
ECU10は、GPS受信部(位置測定機)1、外部センサ2、内部センサ3、及び地図データベース4と接続されている。
GPS受信部1は、3個以上のGPS衛星から信号を受信することにより、自車両の地図上の位置(例えば自車両の緯度及び経度)を測定する位置測定機である。GPS受信部1は、測定した自車両の位置情報(測定結果)をECU10へ送信する。
外部センサ2は、自車両に搭載され、自車両の周辺の状況を検出する検出機器である。外部センサ2は、カメラ及びレーダセンサのうち少なくとも一つを含む。
カメラは、自車両の外部状況を撮像する撮像機器である。カメラは、自車両のフロントガラスの裏側に設けられている。カメラは、自車両の外部状況に関する撮像画像をECU10へ送信する。カメラは、単眼カメラであってもよく、ステレオカメラであってもよい。カメラは、自車両の側方を撮像するように設けられていてもよい。
レーダセンサは、電波(例えばミリ波)又は光を利用して自車両の周辺の物体を検出する検出機器である。レーダセンサには、例えば、ミリ波レーダ又はライダー[LIDAR:Light Detection And Ranging]が含まれる。レーダセンサは、電波又は光を自車両の周辺に送信し、物体で反射された電波又は光を受信することで物体を検出する。レーダセンサは、検出結果をECU10へ送信する。レーダセンサには、ミリ波レーダ及びライダーの両方を含む複数のセンサから構成されていてもよい。レーダセンサは、自車両の側方の物体を検出するように設けられていてもよい。
内部センサ3は、自車両の走行状態を検出する検出機器である。内部センサ3は、車速センサ、加速度センサ、及びヨーレートセンサを含む。車速センサは、自車両の速度を検出する検出器である。車速センサとしては、例えば、自車両の車輪又は車輪と一体に回転するドライブシャフトなどに対して設けられ、車輪の回転速度を検出する車輪速センサが用いられる。車速センサは、検出した車速情報(車輪速情報)をECU10に送信する。
加速度センサは、自車両の加速度を検出する検出器である。加速度センサは、例えば、自車両の前後方向の加速度を検出する前後加速度センサと、自車両の横加速度を検出する横加速度センサとを含んでいる。加速度センサは、例えば、自車両の加速度情報をECU10に送信する。ヨーレートセンサは、自車両の重心の鉛直軸周りのヨーレート(回転角速度)を検出する検出器である。ヨーレートセンサとしては、例えばジャイロセンサを用いることができる。ヨーレートセンサは、検出した自車両のヨーレート情報をECU10へ送信する。
地図データベース4は、地図情報を記憶するデータベースである。地図データベース4は、例えば、自車両に搭載されたHDD[Hard Disk Drive]内に形成されている。地図情報には、道路の位置情報(車線の位置情報)、道路形状の情報(例えばカーブ、道路直線区間の種別、曲率など)、交差点及び分岐点の位置情報などが含まれる。地図情報には、地図上における道路の区画線(地図区画線)の位置情報が含まれている。地図情報には、車線幅の情報が含まれていてもよく、区画線の線幅の情報が含まれていてもよい。なお、地図データベース4は、自車両と通信可能なサーバに形成されていてもよい。
次に、ECU10の機能的構成について説明する。ECU10は、測定位置認識部11、地図区画線取得部12、候補点検出部13、検出区画線取得部14、マッチング範囲設定部15、判定部16、及び自車位置推定部17を有する。
測定位置認識部11は、GPS受信部1の測定した自車両の位置情報に基づいて、自車両の地図上の位置である測定位置を認識する。測定位置認識部11は、例えば緯度経度の情報として測定位置を認識する。また、測定位置認識部11は、内部センサ3の検出結果に基づいて、いわゆるオドメトリにより測定位置を修正してもよい。
地図区画線取得部12は、測定位置認識部11の取得した自車両の測定位置と地図データベース4の地図情報とに基づいて、地図上で自車両の周囲に存在する道路上の区画線である地図区画線の位置情報を取得する。自車両の周囲は、例えば地図上で自車両の測定位置から一定距離内の範囲とすることができる。地図区画線取得部12は、地図上で自車両の前方の範囲の地図区画線の位置情報のみを取得してもよい。地図区画線取得部12は、測定位置認識部11の取得した自車両の測定位置に代えて、後述する自車位置推定部17において前回に推定された自車位置を用いてもよい。
候補点検出部13は、外部センサ2の検出結果(レーダセンサの検出結果及び/又はカメラの撮像画像)に基づいて、自車両の周囲の道路の区画線の候補点を検出する。道路の区画線の候補点とは、道路の区画線に対応する検出点である。検出点には、レーダセンサによる区画線の検出点(反射点)又はカメラの撮像画像に対する画像処理により検出された区画線の検出点が含まれる。候補点検出部13は、通常、道路の区画線に対応する候補点を点群として検出する。候補点の点群を候補点群と称する。
候補点検出部13は、例えば、レーダセンサの検出結果から、道路に沿って並ぶように検出された点群を構成する検出点を道路の区画線の候補点として検出する。また、候補点検出部13は、例えばカメラの撮像画像から、画素の輝度などに基づいて検出点を検出する。検出点は、一定値以上の輝度を有する検出点のうち道路に沿って並ぶように検出された点群を構成する点としてもよい。その他、候補点検出部13は、周知の手法(各種の白線認識技術、画像処理技術など)により道路の区画線の候補点を検出することができる。
ここで、図2(a)は、区画線の候補点と地図区画線とのマッチングを説明するための図である。図2(a)に、自車両M、自車両Mの左側の地図区画線La、自車両Mの右側の地図区画線Lb、自車両Mの右側の区画線の候補点Da1〜Da6、自車両Mの右側の区画線の候補点Db1〜Db5、自車両Mの左側の区画線の候補点(ガードレールの脚部に対応する検出点)E1〜E5、自車両Mの左側の第1のマッチング範囲Wa、及び自車両Mの右側の第1のマッチング範囲Wbを示す。自車両Mの位置は地図区画線La、Lbに対応する地図上の位置を表わしている。第1のマッチング範囲Wa、Wbについては後述する。
図2(a)に示す状況において、地図区画線La、Lbは、地図区画線取得部12により取得された地図上の自車両Mの測定位置に対する地図上の区画線の位置に対応する。区画線の候補点Da1〜Da6、Db1〜Db5は、候補点検出部13によりレーダセンサの検出結果などから実際に検出された自車両Mに対する区画線候補の相対位置に対応する。ここで、区画線の候補点E1〜E5は、区画線ではなく、道路に沿って形成されたガードレールの脚部の検出点を誤って区画線の候補点と認識したものである。すなわち、候補点検出部13では、ガードレールの脚部や縁石などに起因するノイズとして、区画線の候補点E1〜E5などを検出してしまう。
図2(a)に示す状況においては、区画線の候補点Da1〜Da6、Db1〜Db5が十分に検出されている。このため、矢印で示すように地図区画線Laが候補点Da1〜Da6に対してマッチングされると共に、地図区画線Lbが候補点Db1〜Db5に対して適切にマッチングされる。
図2(b)は、区画線の候補点と地図区画線のマッチングずれが生じる状況を説明するための図である。図2(b)においては、区画線の擦れなどに起因して区画線の候補点Da3、Da4、Da6、Db5の検出が漏れている。一方で、ガードレールの脚部を誤検出した候補点E1〜E6は全て検出されている。この場合、単純に地図区画線と区画線の候補点とをマッチングしようとすると、ガードレールの脚部に対応する候補点E1〜E6に引きずられ、矢印で示すように地図区画線の誤ったマッチングが行われてしまうおそれがある。
検出区画線取得部14は、候補点検出部13の検出した道路の区画線の候補点に基づいて、候補点のうち予め決められた区画線形成条件を満たす選別候補点を選別する。区画線形成条件とは、候補点の中から区画線に対応する選別候補点を選別するための条件である。すなわち、本実施形態に係る自車位置推定装置100では、候補点の検出後に、改めて区画線形成条件を満たす選別候補点の選別を行う。
区画線形成条件としては、候補点群の連続性、車線幅方向における候補点群の端部の間隔、自車両の左右で対となる候補点群の間隔などを用いることができる。具体的に、検出区画線取得部14は、候補点群の連続する長さが長いほど、当該候補点群を構成する候補点の評価値を高い値とする。評価値は、当該候補点が実際に道路の区画線に対応する点である確率の高さを表わす。検出区画線取得部14は、候補点群の連続する長さが長いほど、当該候補点群を構成する候補点に高い評価値を加算する。検出区画線取得部14は、車線幅方向における候補点群の端部の間隔が予め決められた区画線の線幅(例えば交通規則で定められた線幅)に近いほど、当該候補点群を構成する候補点に高い評価値を加算する。検出区画線取得部14は、自車両の左右で対となる候補点群の間隔が地図上の車線幅に近いほど、当該候補点群を構成する候補点に高い評価値を加算する。検出区画線取得部14は、候補点のうち、評価値が予め設定された選別閾値以上の候補点を選別候補点として選別する。
なお、検出区画線取得部14は、必ずしも評価値を演算する必要はない。また、検出区画線取得部14は、必ずしも連続性、車線幅方向における候補点群の端部の間隔、車両の左右に位置する候補点群の対の間隔を全て考慮する必要はない。検出区画線取得部14は、一定の長さ以上に連続している候補点群を構成する候補点について、区画線形成条件を満たす候補点として選別候補点に選別してもよい。
同様に、検出区画線取得部14は、車線幅方向における候補点群の端部の間隔が予め決められた区画線の線幅に対応する範囲となっている候補点群を構成する候補点について、区画線形成条件を満たす候補点として選別候補点に選別してもよい。予め決められた区画線の線幅に対応する範囲とは、一例として、交通規則で定められた線幅を中央値とした一定の範囲とすることができる。検出区画線取得部14は、自車両の左右に位置する候補点群の対の間隔が地図上の車線幅に対応する範囲である候補点群について、区画線形成条件を満たす候補点として選別候補点に選別してもよい。地図上の車線幅に対応する範囲は、一例として、地図情報に含まれる自車両の走行車線の車線幅を中央値とした一定の範囲とすることができる。
検出区画線取得部14は、選別した選別候補点に基づいて、検出区画線を取得する。検出区画線とは、外部センサ2の検出結果から得られた区画線である。検出区画線取得部14は、例えば選別候補点に沿って連続線を生成することで検出区画線を生成する。このような検出区画線の取得には、特開平7-282268号公報や特開2003−308534号公報に記載の技術を用いることができる。検出区画線取得部14は、自車両を基準として検出区画線の位置を認識する。検出区画線取得部14は、検出区画線の幅を固定値としてもよく、選別候補点群から検出区画線の幅を決めてもよい。
図3は、検出区画線と地図区画線とのマッチングを説明するための図である。図3に、自車両Mの左側の検出区画線Ra、自車両Mの右側の検出区画線Rb、自車両Mの左側の第2のマッチング範囲Ha、及び自車両Mの右側の第2のマッチング範囲Hbを示す。第2のマッチング範囲Ha、Hbについては後述する。
図3に示す検出区画線Ra、Rbは、図2(b)に示す区画線の候補点から取得される。具体的に、検出区画線取得部14は、図2(b)における区画線の候補点Da1、Da2、Da5、及びDb1〜Db4を選別候補点として選別する。検出区画線取得部14は、一例として、自車両の左右で対となる候補点群の間隔が地図情報に含まれる車線幅と同等(例えば一定の許容範囲内)であることから、候補点群Da1、Da2、Da5、及びDb1〜Db4を選別候補点として選別する。このように、図2(b)に示すような状況においても選別候補点の選別を行い、図3に示すように検出区画線Ra、Rbとして取得することで、ガードレールの脚部を誤検出した候補点E1〜E6をノイズとして除外することができる。検出区画線取得部14は、選別候補点Da1、Da2、Da5から検出区画線Raを取得する。また、検出区画線取得部14は、選別候補点Db1〜Db4から検出区画線Rbを取得する。
マッチング範囲設定部15は、地図区画線取得部12の取得した地図区画線に基づいて、地図区画線に対応する第1のマッチング範囲を自車両の周囲に設定する。第1のマッチング範囲とは、区画線の候補点と地図区画線とのマッチングに用いる範囲である。
マッチング範囲設定部15は、例えば地図区画線を中心として幅方向に一定の帯状の範囲を第1のマッチング範囲として設定する(図2(a)参照)。第1のマッチング範囲は、一例として、地図区画線を中心として左右に25cmの範囲とすることができる。第1のマッチング範囲は、幅が広すぎると、誤ってガードレールの脚部に対応する候補点などのノイズをマッチング対象にしやすくなるため、適切な狭さとなっている。
また、マッチング範囲設定部15は、後述する判定部16の判定結果に応じて、地図区画線に対応する第2のマッチング範囲を自車両の周囲に設定する。第2のマッチング範囲は、検出区画線と地図区画線とのマッチングに用いる範囲であり、第1のマッチング範囲より幅広の範囲である。マッチング範囲設定部15は、例えば地図区画線を中心として幅方向に一定の帯状の範囲を第1のマッチング範囲として設定する。第2のマッチング範囲は例えば地図区画線を中心として左右に60cmの幅の帯状の範囲とすることができる(図3参照)。
判定部16は、区画線の候補点と地図区画線をマッチングさせるとノイズを含みそうな状況であるか否かを判定する。具体的に、判定部16は、候補点検出部13の検出した区画線の候補点とマッチング範囲設定部15の設定した第1のマッチング範囲とに基づいて、インライア数が判定閾値未満であるか否かを判定する。インライア数とは、第1のマッチング範囲に含まれる区画線の候補点の数である。判定閾値は予め設定された値の閾値である。
判定部16は、図2(a)に示す状況において、候補点Da2〜Da6、Db2〜Db5の9個をインライア数としてカウントする。判定部16は、例えば判定閾値を6個として、図2(a)に示す状況においてインライア数が判定閾値未満ではないと判定する。一方で、判定部16は、図2(b)に示す状況においては、候補点Da2、Da5、Db2Db3、Db4の5個をインライア数としてカウントする。この場合、判定部16は、インライア数が判定閾値未満ではないと判定する。
また、判定部16は、曲率が大きく変わるカーブ出入り口や急カーブにおいて区画線の候補点と地図区画線のマッチングにノイズが含まれる可能性が高くなることから、曲率及び曲率変化率の判定を行う。
具体的に、判定部16は、測定位置認識部11の認識した自車両の測定位置と地図データベース4の地図情報とに基づいて、自車両の走行道路の曲率が曲率閾値未満であるか否かを判定する。曲率閾値は予め設定された値の閾値である。また、判定部16は、測定位置認識部11の認識した自車両の測定位置と地図データベース4の地図情報とに基づいて、自車両前方に一定距離内の走行道路の曲率変化率が曲率変化率閾値未満であるか否かを判定する。曲率変化率閾値は予め設定された値の閾値である。一定距離は予め設定された距離であり、例えば10mである。
なお、判定部16は、測定位置認識部11の取得した自車両の測定位置に代えて、後述する自車位置推定部17において前回に推定された自車位置を用いてもよい。
自車位置推定部17は、自車両の地図上の位置である自車位置を推定する。具体的に、自車位置推定部17は、判定部16により、インライア数が判定閾値以上であると判定され、走行道路の曲率が曲率閾値未満と判定され、且つ、自車両前方に一定距離内の走行道路の曲率変化率が曲率変化率閾値未満であると判定された場合、第1のマッチング範囲に含まれる区画線の候補点と地図区画線とのマッチングにより、自車両の地図上の位置である自車位置を推定する。
自車位置推定部17は、例えば図2(a)に示す状況において、第1のマッチング範囲Waに含まれる候補点Da2〜Da6と地図区画線Laとをマッチングすると共に第1のマッチング範囲Wbに含まれる候補点Db2〜Db5と地図区画線Lbとをマッチングすることで、自車位置を推定する。自車位置推定部17は、これらのマッチングにより地図上における自車両Mの位置である自車位置を推定する。
自車位置推定部17は、インライア数が判定閾値未満であると判定された場合、走行道路の曲率が曲率閾値以上であると判定された場合、又は、自車両前方に一定距離内の走行道路の曲率変化率が曲率変化率閾値以上であると判定された場合、第2のマッチング範囲に含まれる検出区画線と地図区画線のマッチングにより、自車位置を推定する。
自車位置推定部17は、例えば図3に示す状況において、第2のマッチング範囲Haに含まれる検出区画線Raと地図区画線Laとをマッチングすると共に、第2のマッチング範囲Hbに含まれる検出区画線Rbと地図区画線Lbとをマッチングすることで、自車位置を推定する。これにより、ノイズが検出されやすい環境においてガードレールの脚部に対応する候補点E1〜E6などと地図区画線を誤ってマッチングすることが抑制され、自車位置の推定精度の低下を抑制することができる。
[自車位置推定装置における自車位置推定処理]
次に、本実施形態の自車位置推定装置100における自車位置推定処理について図4を参照して説明する。図4は、自車位置推定装置100の自車位置推定処理の一例を示すフローチャートである。自車位置推定処理は、例えば自車両の走行中に実行される。なお、測定位置認識部11による自車両の測定位置の取得は適宜行われているものとする。
次に、本実施形態の自車位置推定装置100における自車位置推定処理について図4を参照して説明する。図4は、自車位置推定装置100の自車位置推定処理の一例を示すフローチャートである。自車位置推定処理は、例えば自車両の走行中に実行される。なお、測定位置認識部11による自車両の測定位置の取得は適宜行われているものとする。
図4に示すように、自車位置推定装置100のECU10は、S10として、地図区画線取得部12による地図区画線の取得を行う。地図区画線取得部12は、測定位置認識部11の取得した自車両の測定位置と地図データベース4の地図情報とに基づいて、自車両の周囲の地図区画線の位置情報を取得する。また、S10において、マッチング範囲設定部15は、地図区画線に基づいて第1のマッチング範囲を設定する。その後、ECU10はS12に移行する。
S12において、ECU10は、候補点検出部13により区画線の候補点を検出する。候補点検出部13は、例えば、レーダセンサの検出結果から、道路に沿って並ぶように検出された点群を構成する検出点を道路の区画線の候補点として検出する。その後、ECU10はS14に移行する。
S14において、ECU10は、検出区画線取得部14により検出区画線を取得する。検出区画線取得部14は、候補点検出部13の検出した道路の区画線の候補点に基づいて、候補点のうち予め決められた区画線形成条件を満たす選別候補点を選別し、選別候補点から検出区画線を取得する。その後、ECU10はS16に移行する。
S16において、ECU10は、判定部16によりインライア数が判定閾値以上であるか否かを判定する。判定部16は、候補点検出部13の検出した区画線の候補点とマッチング範囲設定部15の設定した第1のマッチング範囲とに基づいて上記の判定を行う。ECU10は、インライア数が判定閾値以上であると判定された場合(S16:YES)、S18に移行する。ECU10は、インライア数が判定閾値以上ではないと判定された場合(S16:NO)、S24に移行する。なお、インライア数が判定閾値以上ではないとは、インライア数が判定閾値未満であると言う意味である。
S18において、ECU10は、判定部16により自車両の走行道路の曲率が曲率閾値未満であるか否かを判定する。判定部16は、測定位置認識部11の認識した自車両の測定位置と地図データベース4の地図情報とに基づいて上記判定を行う。ECU10は、走行道路の曲率が曲率閾値未満であると判定された場合(S18:YES)、S20に移行する。ECU10は、走行道路の曲率が曲率閾値未満ではないと判定された場合(S18:NO)、S24に移行する。
S18において、ECU10は、判定部16により自車両前方に一定距離内の走行道路の曲率変化率が曲率変化率閾値未満であるか否かを判定する。判定部16は、測定位置認識部11の認識した自車両の測定位置と地図データベース4の地図情報とに基づいて上記判定を行う。ECU10は、走行道路の曲率が曲率閾値未満であると判定された場合(S20:YES)、S22に移行する。ECU10は、走行道路の曲率変化率が曲率変化率閾値未満ではないと判定された場合(S20:NO)、S24に移行する。
S22において、ECU10は、自車位置推定部17により第1のマッチング範囲及び区画線の候補点を用いた自車位置の推定を行う。自車位置推定部17は、第1のマッチング範囲に含まれる区画線の候補点と地図区画線とのマッチングにより、自車位置の推定を行う。その後、ECU10は今回の自車位置推定処理を終了する。
S24において、ECU10は、自車位置推定部17により第2のマッチング範囲及び検出区画線を用いた自車位置の推定を行う。自車位置推定部17は、第2のマッチング範囲に含まれる検出区画線と地図区画線とのマッチングにより、自車位置の推定を行う。その後、ECU10は今回の自車位置推定処理を終了する。
[自車位置推定装置の作用効果]
以上説明した本実施形態に係る自車位置推定装置100によれば、インライア数が判定閾値未満であると判定された場合には、地図区画線に対応する第1のマッチング範囲に十分な数の候補点が無く、誤ってガードレールの脚部などの検出点と地図区画線とのマッチングがされる可能性が高まる。このため、自車位置推定装置100では、判定部16の判定結果に応じて、候補点と地図区画線とのマッチングではなく、予め決められた区画線形成条件により選別された選別候補点から生成された検出区画線を用い、第2のマッチング範囲内の検出区画線と地図区画線とのマッチングを行うことで、自車位置の推定精度の低下を抑制することができる。
以上説明した本実施形態に係る自車位置推定装置100によれば、インライア数が判定閾値未満であると判定された場合には、地図区画線に対応する第1のマッチング範囲に十分な数の候補点が無く、誤ってガードレールの脚部などの検出点と地図区画線とのマッチングがされる可能性が高まる。このため、自車位置推定装置100では、判定部16の判定結果に応じて、候補点と地図区画線とのマッチングではなく、予め決められた区画線形成条件により選別された選別候補点から生成された検出区画線を用い、第2のマッチング範囲内の検出区画線と地図区画線とのマッチングを行うことで、自車位置の推定精度の低下を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。
検出区画線は、連続線に限られず、点群であってもよい。検出区画線取得部14は、必ずしも線としての検出区画線を取得する必要はなく、上述した選別候補点群を検出区画線点群として出力することができる。この場合、自車位置推定部17は、第2のマッチング範囲に含まれる検出区画線点群(選別候補点群)と地図区画線のマッチングにより自車位置の推定を行うことができる。
判定部16は、必ずしも曲率及び曲率変化率の判定を行わなくてもよい。判定部16は、少なくともインライア数の判定を行う態様であればよい。この場合、図4に示すftyは、S18、S20を省略した形となる。
第1のマッチング範囲及び第2のマッチング範囲は、必ずしも幅方向の中央に地図区画線が位置する範囲である必要はなく、幅方向で車線内側又は車線外側に寄った位置に地図区画線が位置する範囲であってもよい。
1…GPS受信部(位置測定機)、2…外部センサ、3…内部センサ、4…地図データベース、10…ECU、11…測定位置認識部、12…地図区画線取得部、13…候補点検出部、14…検出区画線取得部、15…マッチング範囲設定部、16…判定部、17…自車位置推定部、100…自車位置推定装置。
Claims (1)
- 自車両の外部センサで検出した道路の区画線の候補点と地図情報から得られる地図区画線とのマッチングにより前記自車両の地図上の位置である自車位置を推定する自車位置推定装置であって、
前記自車両に搭載された位置測定機の測定結果に基づいて、前記自車両の地図上の測定位置を認識する測定位置認識部と、
前記地図区画線を含む予め設定された幅の第1のマッチング範囲を設定するマッチング範囲設定部と、
前記第1のマッチング範囲に含まれる前記候補点と前記地図区画線とのマッチングにより前記自車位置を推定する自車位置推定部と、
前記候補点のうち予め決められた区画線形成条件により選別された前記候補点である選別候補点から検出区画線又は検出区画線点群を取得する検出区画線取得部と、
前記第1のマッチング範囲に含まれる前記候補点の数であるインライア数が判定閾値未満であるか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記マッチング範囲設定部は、前記判定部により前記インライア数が前記判定閾値未満であると判定された場合には、前記第1のマッチング範囲と比べて幅広の範囲であり前記地図区画線を含む第2のマッチング範囲を設定し、
前記自車位置推定部は、前記判定部により前記インライア数が前記判定閾値未満であると判定された場合には、前記第2のマッチング範囲に含まれる前記検出区画線又は前記第2のマッチング範囲に含まれる前記検出区画線点群と前記地図区画線とのマッチングにより前記自車位置を推定する、自車位置推定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018190874A JP2020060414A (ja) | 2018-10-09 | 2018-10-09 | 自車位置推定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2020060414A true JP2020060414A (ja) | 2020-04-16 |
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ID=70219615
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2020060414A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018189463A (ja) * | 2017-05-01 | 2018-11-29 | 株式会社Soken | 車両位置推定装置及びプログラム |
-
2018
- 2018-10-09 JP JP2018190874A patent/JP2020060414A/ja active Pending
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