JP2020060351A - 極低温流体循環式冷却システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプ予冷時あるいは運転時に冷却液が気化することにより生じた気泡を外部に排出する必要をなくして冷却液の浪費を抑えることができる極低温流体循環式冷却システムを提供する。【解決手段】第2の閉流路CP2の真空断熱容器11内の経路にポンプ2Aが設けられ、それを構成する循環ポンプ駆動用モータ部22及び循環ポンプ部23をともに真空断熱容器11内に設置することで、循環ポンプ部23内のインペラ21と、循環ポンプ駆動用モータ部22とを接続するポンプ主軸24を短軸構造とする。循環ポンプ部23内部のインペラ21が、副熱交換器13と、循環ポンプ部23及び副熱交換器13を連結する流路CP2LOWと、の最低部より下側に配置する。【選択図】図1

Description

本発明は、極低温流体循環式冷却システムに関する。
高温超電導電力機器(送電ケーブル、限流器、変圧器など)を冷却する冷却液として、液体窒素や液体水素、液体へリウム等を用いたブレイトンサイクル冷凍機が知られている。冷却液をブレイトンサイクル冷凍機で冷却して高温超電導電力機器に循環させるには、極低温流体循環ポンプ(以下、単に「ポンプ」と呼ぶ場合もある)が不可欠となる。ポンプで昇圧された冷却液は、ブレイトンサイクル冷凍機の熱交換器に供給されて冷却される。なお、ブレイトンサイクル冷凍機とポンプとを用いて高温超電導電力機器を冷却するシステム構成を「冷却システム」と呼ぶこととする。
ところで、従来の極低温流体循環式冷却システムでは、高圧の冷媒ガスを循環させる第1の閉流路と、被冷却体を冷却する冷却液を循環させる第2の閉流路と、を有し、真空断熱容器の外側に設置された駆動用モータにポンプ主軸で接続され、真空断熱容器内に設置された循環ポンプにより、冷却液を循環させることが報告されている。
特開昭64−063696号公報 特許第4744857号公報
しかしながら、図3に示すように従来の極低温流体循環式冷却システムにおいては、ポンプ予冷時あるいは運転時において、駆動用モータからの侵入熱により、循環ポンプ内の冷却液の一部が気化して、気泡が発生し、循環ポンプ内においてキャビテーションが発生しやすくなるため、ガス抜き弁を設け、ガス抜き弁から冷却液と共に気泡を外部に排出する必要があり、かなりの量の冷却液が無駄になるという課題があった。
本発明は上述のような事情から為されたものであり、ポンプ予冷時あるいは運転時に冷却液が気化することにより生じた気泡を外部に排出する必要をなくして冷却液の浪費を抑制できる極低温流体循環式冷却システムを提供することを課題とする。
かかる課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
[1] 冷媒ガスを圧縮・循環させる圧縮機と、
圧縮した冷媒ガスを戻りの冷媒ガスとの熱交換により冷却する主熱交換器と、
冷却した冷媒ガスを断熱膨張させる膨張タービンと、
前記膨張タービンを出た極低温の冷媒ガスと冷却液とを熱交換させる副熱交換器と、
前記冷却液を前記副熱交換器と被冷却体の間で循環させる、内部にインペラを有する循環ポンプと、
前記循環ポンプを駆動させる循環ポンプ駆動用モータと、
前記副熱交換器で熱交換した後の冷媒ガスを、前記主熱交換器を介して前記圧縮機に循環させる循環経路を構成する第1の閉流路と、
前記副熱交換器で熱交換した後の冷却液を、前記循環ポンプで循環させる循環経路を構成する第2の閉流路と、を備え、
前記主熱交換器、前記膨張タービン、前記副熱交換器、前記循環ポンプ、及び前記循環ポンプ駆動用モータは、同一の真空容器内に収納され、
前記循環ポンプ内部の前記インペラが、前記副熱交換器と、前記循環ポンプ及び前記副熱交換器を連結する流路と、の最低部より下側に配置されている、極低温流体循環式冷却システム。
[2] 前記循環ポンプの冷却液入口が、前記循環ポンプ内部の前記インペラより下側に配置されている、[1]に記載の極低温流体循環式冷却システム。
[3] 前記循環ポンプ駆動用モータは、前記循環ポンプの上側に設置されている、[1]又は[2]に記載の極低温流体循環式冷却システム。
[4] 前記循環ポンプと前記循環ポンプ駆動用モータとを含むポンプが、短軸ポンプである、[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の極低温流体循環式冷却システム。
[5] 前記循環ポンプ駆動用モータの冷却用媒体が、ブライン液である、[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の極低温流体循環式冷却システム。
[6] 循環ポンプと前記循環ポンプ駆動用モータとを含むポンプが、一体型ポンプであり、全体が液中に浸漬されたポンプである、[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の極低温流体循環式冷却システム。
本発明の極低温流体循環式冷却システムは、ポンプ予冷時あるいは運転時に冷却液が気化することにより生じた気泡を外部に排出する必要をなくして冷却液の浪費を抑制できる。
本発明の極低温流体循環式冷却システムにおける第1実施形態の構成を示す図である。 本発明の極低温流体循環式冷却システムにおける第2実施形態の構成を示す図である。 従来の冷却システムの例である極低温流体循環式冷却システムの構成を示す図である。
本発明の極低温流体循環式冷却システムは、圧縮機と、主熱交換器と、膨張タービンと、副熱交換器と、循環ポンプと、循環ポンプ駆動用モータと、第1の閉流路と、第2の閉流路と、を備え、前記主熱交換器、前記膨張タービン、前記副熱交換器、前記循環ポンプ、及び前記循環ポンプ駆動用モータは、同一の真空容器内に収納され、前記循環ポンプ内部の前記インペラが、前記副熱交換器と、前記循環ポンプ及び前記副熱交換器を連結する流路と、の最低部より下側に配置されている。
ここで、図3は、従来の冷却システムの例である極低温流体循環式冷却システムの構成を示す図である。図3に示すように、従来の極低温流体循環式冷却システム100では、第1の閉流路CP101は、高圧の冷媒ガスの循環経路である。また、第1の閉流路CP101の一部は、ブレイトンサイクル冷凍機の真空断熱容器111内を経由する構成である。
真空断熱容器111の外側における第1の閉流路CP101には、圧縮機118が設けられており、真空断熱容器111の内側における第1の閉流路CP101には、膨張タービン114が設けられている。膨張タービン114は、真空断熱容器111の天板116に設置されている。また、真空断熱容器111内における第2の閉流路CP102には、従来型ポンプ102が設けられている。従来型ポンプ102は、膨張タービン114と同様に、真空断熱容器111の天板116に設置されている。この従来型ポンプ102については、後述する。第2の閉流路CP102は、従来型ポンプ102の下流側で分岐している。第2の閉流路CP102から分岐する排気経路L103は、真空断熱容器111の外側に延設されており、その上端部にはガス抜き弁115が設けられている。従来型ポンプ102からの侵入熱によって冷却液が気化した際に生じた気泡は、排気経路L103によって真空断熱容器111の外側へ排出される。
真空断熱容器111の内側には、主熱交換器112と副熱交換器113とが設けられている。
主熱交換器112は、圧縮機118により圧縮された後、冷媒ガス入口を介して第1の閉流路CP101に供給された冷媒ガスを、副熱交換器113により熱交換された後の冷媒ガスとの熱交換によって冷却するために設けられている。
副熱交換器113は、第1の閉流路CP101を流れる、膨張タービン114から送出された冷媒ガスと、第2の閉流路CP102を流れる、従来型ポンプ102から送出された液体窒素との間で熱交換を行うために設けられている。
ここで、従来型ポンプ102について、さらに詳細に説明する。
従来型ポンプ102は、循環ポンプ駆動用モータ部(以下、単に「駆動用モータ部」ともいう)122と循環ポンプ部123とを有している。駆動用モータ部122は、真空断熱容器111の天板116に設置され、大気中に設けられている。一方、循環ポンプ部123は、真空断熱容器111の内側に収納されている。なお、循環ポンプ部123内には、インペラ121が設けられている。
循環ポンプ部123は、極低温流体である冷却液が流れるため、75K〜80Kの低温となっている。一方、駆動用モータ部122は、モータや軸受の発熱によって大気温度よりも高くなるため、空冷式または水冷式となっている(図3では、水冷式を例示)。
また、被冷却体が高温超電導電力機器(例えば、超電導送電ケーブル)の場合、冷却液は、0.3〜2MPaの高い圧力で運転される。大気中に冷却液が漏れないようにするため、駆動用モータ部122は密封された耐圧構造となっている。さらに、駆動用モータ部122から循環ポンプ部123への熱侵入を低減すべく、インペラ121と駆動用モータ部122とを接続するポンプ主軸124は、長軸構造となっている。
従来型ポンプ102を運転する際、循環ポンプ部123には冷却液が充満している。一方、駆動用モータ部122は常温域に配置されているため、駆動用モータ部122には冷却液が気化したガスが充満した状態となっている。また、ポンプ主軸124は、中間部よりも下方側が気体と液体との境界となるような温度分布となっている。駆動用モータ部122の両端は、グリース封入のボールベアリングで支持されている。また、モータ軸とポンプ主軸124とは、フレキブルカップリングで接続されている。さらに、インペラ121の背面側には、冷却液で潤滑されるボールベアリングが配置されており、高速回転時のポンプ主軸124の触れ回りを防止している。
なお、ポンプ主軸124がそれほど長くない場合には、ポンプ主軸124とモータ軸とを一体構造として、インペラ121の背面側にボールベアリングを設けない構造のポンプも知られている。ここで、インペラ121の背面側にボールベアリングを設けない構造のポンプを、「短軸ポンプ」と呼ぶこととする。
かかる課題は、上述したようにポンプ主軸が短い短軸ポンプの場合はもちろんのこと、ポンプ主軸が長い場合(長軸ポンプ)でも同様であった。ブレイトンサイクル冷凍機では、一般に、ポンプよりも熱交換器の方が大型であるためである。
仮に、従来の冷却システム100において、ポンプ主軸124をさらに長くして、循環ポンプ部123内のインペラ121が、副熱交換器113によりも下方に位置するようにすることを考えると、熱の伝導という点ではさらなる利点となる。しかしながら、軸の曲げ固有振動数が低下して高速回転時に主軸が大きく振れまわり、インペラ121の背面側の冷却液で潤滑されるボールベアリングが極端に磨耗するという不具合が生じる。
かかる想定状況に対処するため、図3において破線で示すように、ブレイトンサイクル冷凍機の真空断熱容器111の天板を2段構造とし、従来型ポンプ102を下側の内部天板117に設置する構造としてポンプ主軸124の長軸化を避けることも考えられる。しかしながら、真空断熱容器111内で循環ポンプ部123の配管が副熱交換器113と接続されているため、従来型ポンプ102だけを取り出すことができない。さらに、真空断熱容器111を天板ではなく2分割構造としても、従来型ポンプ102、膨張タービン114、及び熱交換器112,113等を一体で取り出せる構造とするためには、真空断熱容器111が複雑な構造となる。このため、冷却システム100の故障やコスト上昇の原因となる。
一方、従来型ポンプ102を横置きにして、駆動用モータ部122を真空断熱容器111の側面に設置し、ポンプ主軸124の短軸化を実現しつつ、循環ポンプ部123内部のインペラ121を副熱交換器113よりも鉛直方向下方側とすることも考えられる。しかしながら、この場合、冷却液がモータ側に流れ込み、駆動用モータ部122が低温になってグリース封入のボールベアリングが機能しなくなることが想定される。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の極低温流体循環式冷却システムにおける第1実施形態の構成を示す図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る極低温流体循環式冷却システム1Aは、圧縮機18、主熱交換器12、膨張タービン14、副熱交換器13、循環ポンプ部(循環ポンプ)23、循環ポンプ駆動用モータ部(循環ポンプ駆動用モータ)22、第1の閉流路CP1、及び第2の閉流路CP2を備えて概略構成されている。
本実施形態の低温流体循環式冷却システム1Aは、高圧の冷媒ガスの循環経路を形成する第1の閉流路CP1の一部が、ブレイトンサイクル冷凍機の真空断熱容器11内を経由する構成となっている。真空断熱容器11には、高圧の冷媒ガスの入口および出口が設けられている。また、本実施形態の極低温流体循環式冷却システム1Aは、冷却液の一例である液体窒素(LN)の循環経路を形成する第2の閉流路CP2の一部が真空断熱容器11内を経由する構成となっている。また、真空断熱容器11には、液体窒素の入口および出口が設けられている。
冷媒ガスは、特に限定されるものではない。冷媒ガスとしては、ネオン、ヘリウム、あるいはこれらの混合ガス等を用いることができる。
冷却液は、特に限定されるものではない。冷却液としては、液体窒素(LN)、液体水素、液体へリウム等を用いることができる。
ポンプ2Aは、冷却液を副熱交換器13と被冷却体(図示略)の間で循環させる循環ポンプ部23、及び循環ポンプ部23を駆動させる循環ポンプ駆動用モータ部(以下、単に「駆動用モータ部」ともいう)22によって構成されている。また、循環ポンプ部23の内部には、インペラ21が設けられている。ポンプ2Aは、循環ポンプ部23及び駆動用モータ部22とともに真空断熱容器11内に設置される構成となっている。なお、ポンプ2Aの設置位置等については、後に詳述する。
被冷却体は、特に限定されるものではない。被冷却体としては、送電ケーブル、限流器、変圧器などの高温超電導電力機器が挙げられる。
第1の閉流路CP1は、圧縮機18により圧縮された後の冷媒ガスを膨張タービン14により断熱膨張させて極低温とし、副熱交換器13で冷却液と熱交換した後の冷媒ガスを、主熱交換器12を介して圧縮機18に循環させる循環経路である。第1の閉流路CP1の真空断熱容器11外の経路途中には、圧縮機18が設けられている。また、第1の閉流路CP1の真空断熱容器11内の経路途中には、主熱交換器12、膨張タービン14、及び副熱交換器13が設けられている。
主熱交換器12は、冷媒ガス入口を介して第1の閉流路CP1に供給された冷媒ガスを、副熱交換器13により冷却液と熱交換された後の冷媒ガスと熱交換することによって冷却するために設けられている。
副熱交換器13は、第1の閉流路CP1を流れる、膨張タービン14から送出された極低温の冷媒ガスと、第2の閉流路CP2を流れる、ポンプ2Aから送出された液体窒素(冷却液)との間で熱交換を行うために設けられている。
膨張タービン14は、冷却した冷媒ガスを断熱膨張させるために設けられている。また、膨張タービン14は、真空断熱容器11の天板16に設置される構成となっている。
第2の閉流路CP2は、冷却液を、ポンプ2Aの循環ポンプ部23で循環させる循環経路を構成する。第2の閉流路CP2において、ポンプ2Aは、真空断熱容器11内の冷却液入口と副熱交換機との間に設けられている。
第2の閉流路CP2のポンプ2Aの下流側には、ポンプ2Aからの侵入熱によって冷却液が気化したことで生じた気泡を外部に排出するために、循環ポンプ23の冷却液の出口から上方に分岐する排気経路L3が設けられている。排気経路L3は、真空断熱容器11外に延設され、その上端部には、ガス抜き弁15が設けられている。
ポンプ2Aを構成する駆動用モータ部22及び循環ポンプ部23は、ともに真空断熱容器11内に設置されている。このため、循環ポンプ部23内のインペラ21と、駆動用モータ部22と、を接続するポンプ主軸24は、短軸構造にできる。すなわち、ポンプ2Aは短軸ポンプであり、真空断熱容器11内の構造を単純にすることができる。なお、駆動用モータ部22は真空断熱容器11内にあるため、冷却用媒体配管L4は、真空断熱容器11内に導入される構造としている。
ここで、特に、循環ポンプ部23内部のインペラ21が、副熱交換器13と、循環ポンプ部23及び副熱交換器13を連結する流路CP2LOWと、の最低部よりも鉛直方向下側に配置された構造としている。
かかる構造とすると、ポンプ予冷時あるいは運転時に駆動用モータ部22からの侵入熱で冷却液の一部が気化して気泡となっても、当該気泡はインペラ21部分には入らず、冷却液とともに循環ポンプ部23の出口から副熱交換器13に流れ、その副熱交換器13で冷却されることで気泡が再び液化する。すなわち、インペラ21に気泡が入ることによるインペラ21の空回りを防止することができる。更に詳細には、立ち上がり時は、第2の閉流路CP2内(特に、流路CP2LOW内)がガス溜まりとなるが、それも運転開始とともに冷却液とともに副熱交換器13に流され、また、運転中に冷却液が一部気化することにより生じた気泡も、冷却液とともに副熱交換器13に流されて、冷却されて再液化される。いずれにしても、インペラ21部分においては、常に液体で満たされた状態を維持できる。
これにより、ポンプ運転前の予冷時に、ガス抜き弁15から冷却液と一緒に気泡を外部に排出する必要はなくなり、運転中も基本的にガス抜き弁15を「閉」状態としておくことができ、そのままで循環ポンプ部23におけるキャビテーションの発生を抑制できる。従って、作業工程を削減することができるとともに、冷却液の浪費を抑えることができる。
なお、循環ポンプ部23内部のインペラ21の位置は、副熱交換器13と、循環ポンプ部23及び副熱交換器13を連結する流路CP2LOWと、の最低部よりも鉛直方向下側に配置されていれば、特に制限はなく、循環ポンプ部23内部のインペラ21が、副熱交換器13の鉛直投影内であっても鉛直投影外であってもよい。特に、真空断熱容器11をコンパクトにする観点から、循環ポンプ部23内部のインペラ21が、副熱交換器13の鉛直投影外であることが好ましい。
また、駆動用モータ部22に冷却液が流れ込まないように、駆動用モータ部22は、循環ポンプ部23の上側に設置されていることが好ましい。さらに、循環ポンプ部23の冷却液入口23aが、循環ポンプ部23内部のインペラ21よりも鉛直方向下側に設置されていることが好ましい。
ところで、駆動用モータ部22に供給する冷却用媒体としては、特に限定されるものではなく、通常の清水(水)やブライン液(不凍液)を用いることができる。ここで、ブライン液とは、凝固点が水よりも低く、温度が0℃以下になっても凍結することがない不凍性の冷熱媒体を意味する。
冷却用媒体としては、ブライン液を用いることが好ましい。ブライン液は駆動用モータ部22が0℃以下になっても凍結しないため、駆動用モータ部22が−20℃程度までなら問題なくポンプ2Aの運転が可能となる。
ブライン液としては、例えば、無機質ブライン液、有機質ブライン液などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいし、防腐剤や防錆剤などの添加物が含まれていてもよい。
無機質ブライン液としては、例えば、塩化カルシウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液、塩化マグネシウム水溶液などが挙げられる。
有機質ブライン液としては、例えば、プロピレングリコール水溶液、エチレングリコール水溶液、メタノール溶液、エタノール溶液などが挙げられる。
以上説明したように、本実施形態の極低温流体循環式冷却システム1Aによれば、ポンプ予冷時あるいは運転時に冷却液が気化することにより生じた気泡を外部に排出する必要がなくなり、作業工程が削減される。加えて、冷却液の浪費が抑えられる。
また、駆動用モータ部22が、循環ポンプ部23の上側(上方)に設置されていれば、上記効果に加えて、冷却液が駆動用モータ部22側へ流れ込んで当該モータが低温になってしまうことによりグリース封入のボールベアリングが機能しなくなることを防止することができる。
また、本実施形態の極低温流体循環式冷却システム1Aによれば、ポンプ2Aが短軸ポンプであるため、上記効果に加えて、ボールベアリングの摩耗を抑制することができる。
<第2実施形態>
図2は、本発明の極低温流体循環式冷却システムにおける第2実施形態の構成を示す図である。ここで、第1実施形態と同一の構成については、同符号を付し、以下、重複した説明を省略する。
上述した第1実施形態の極低温流体循環式冷却システム1Aにおいては、ポンプ2Aとして、循環ポンプ部23と駆動用モータ部22とが短いポンプ主軸24で接続された短軸ポンプを採用しているが、第2実施形態に係る極低温流体循環式冷却システム1Bにおいては、図2に示すように、ポンプ2Bとして、循環ポンプ部と循環ポンプ駆動用モータ部とが一体となった一体型ポンプを採用している。一体型ポンプとしては、サブマージドポンプ本体を用いることができる。なお、本実施形態では、真空断熱容器11内にポンプ2Bを収納するとともに、真空断熱容器11内に冷却液を導入して、ポンプ2Bの全体が液中に浸漬された構成となっている。
かかる第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
以上のように、上述の各実施形態によれば、ポンプ予冷時あるいは運転時に循環ポンプ部からの侵入熱で冷却液の一部が気化して気泡となっても、当該気泡はインペラ21には入らず、冷却液とともにポンプ出口から副熱交換器13に流れ、その副熱交換器13で冷却されることで気泡が再び液化する。よって、ガス抜き弁15を開とする手間はなく、また、冷却液が浪費されることもなく、かつ、インペラ21の部分に気泡が溜まることなく常に冷却液で満たしていることができる。
このとき、ポンプ全体を真空断熱容器11内に設置されているため、前提として、トランスファーチューブが不要となり、ポンプ主軸も短軸とすることができる。
ところで、特許文献1及び特許文献2は、真空断熱容器内にポンプを収納し、前記断熱容器内に冷却液を導入して、ポンプ全体が液中に浸漬されたポンプの構成を開示している。
特許文献1及び特許文献2に開示されたポンプを高温超電導電力機器の冷却機システムにそのまま適用しようとした場合、当該ポンプを収納する真空断熱容器と、ブレイトンサイクル冷凍機の真空断熱容器は、それぞれ別個に設置され、上述したように真空断熱トランスファーチューブを用いて相互に接続された構成とする必要があった。これにより、トランスファーチューブの圧力損失や設置スペース、コストの増加といった課題があった。
これに対して上述の各実施形態によれば、ポンプを構成する循環ポンプ部及び駆動用モータ部の双方を冷凍機の真空断熱容器内に収納することにより、トランスファーチューブが不要である。
本発明の極低温流体循環式冷却システムは、例えば、高温超電導電力機器(送電ケーブル、限流器、変圧器など)を冷却する冷却液(液体窒素、液体水素、液体ヘリウムなどなど)を生成するのに利用することができる。
1A,1B,100・・・極低温流体循環式冷却システム
2A,2B,102・・・ポンプ
11,111・・・真空断熱容器
12,112・・・主熱交換器
13,113・・・副熱交換器
14,114・・・膨張タービン
15,115・・・ガス抜き弁
16,116・・・天板
18,118・・・圧縮機
21,121・・・インペラ
22,122・・・循環ポンプ駆動用モータ部(循環ポンプ駆動用モータ)
23,203・・・循環ポンプ部(循環ポンプ)
23a・・・冷却液入口
24,124・・・ポンプ主軸
CP1,CP101・・・第1の閉流路
CP2,CP102・・・第2の閉流路
CP2LOW・・・循環ポンプ部及び副熱交換器を連結する流路

Claims (6)

  1. 冷媒ガスを圧縮・循環させる圧縮機と、
    圧縮した冷媒ガスを戻りの冷媒ガスとの熱交換により冷却する主熱交換器と、
    冷却した冷媒ガスを断熱膨張させる膨張タービンと、
    前記膨張タービンを出た極低温の冷媒ガスと冷却液とを熱交換させる副熱交換器と、
    前記冷却液を前記副熱交換器と被冷却体の間で循環させる、内部にインペラを有する循環ポンプと、
    前記循環ポンプを駆動させる循環ポンプ駆動用モータと、
    前記副熱交換器で熱交換した後の冷媒ガスを、前記主熱交換器を介して前記圧縮機に循環させる循環経路を構成する第1の閉流路と、
    前記副熱交換器で熱交換した後の冷却液を、前記循環ポンプで循環させる循環経路を構成する第2の閉流路と、を備え、
    前記主熱交換器、前記膨張タービン、前記副熱交換器、前記循環ポンプ、及び前記循環ポンプ駆動用モータは、同一の真空容器内に収納され、
    前記循環ポンプ内部の前記インペラが、前記副熱交換器と、前記循環ポンプ及び前記副熱交換器を連結する流路と、の最低部より下側に配置されている、極低温流体循環式冷却システム。
  2. 前記循環ポンプの冷却液入口が、前記循環ポンプ内部の前記インペラより下側に配置されている、請求項1に記載の極低温流体循環式冷却システム。
  3. 前記循環ポンプ駆動用モータは、前記循環ポンプの上側に設置されている、請求項1又は2に記載の極低温流体循環式冷却システム。
  4. 前記循環ポンプと前記循環ポンプ駆動用モータとを含むポンプが、短軸ポンプである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の極低温流体循環式冷却システム。
  5. 前記循環ポンプ駆動用モータの冷却用媒体が、ブライン液である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の極低温流体循環式冷却システム。
  6. 循環ポンプと前記循環ポンプ駆動用モータとを含むポンプが、一体型ポンプであり、全体が液中に浸漬されたポンプである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の極低温流体循環式冷却システム。
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