JP2020060186A - ブレード付きガイドデバイスを備えたタービンガイド装置 - Google Patents

Abstract

【課題】従来技術における欠点を回避し、かつ特にローターブレードのＨＦＣ破損を大幅に低減するかまたは回避する解決法を提供すること。【解決手段】本発明は、ｎ個のガイドブレード（Ｌ１、Ｌ２、・・・、Ｌｉ、Ｌｉ＋１、・・・Ｌｎ）を有するローター（２）を備えるよう設計されたタービンまたは圧縮機のためのタービンガイド装置（１）に関し、ガイドブレードは、円周方向において等距離ではない不規則な間隔Δｉ，ｉ＋１で一方が他方に続くようローター（２）上に配置され、ここでΔｉ，ｉ＋１はそれぞれ、円周方向において一方が他方のすぐ次に続く２つのガイドブレード（Ｌｉ、Ｌｉ＋１）の間隔を規定する。【選択図】図１

Description

本発明は、圧縮機に関し、かつガイドブレードを備えたガイドデバイスを有するタービンガイド装置に関する。

圧縮機は、封入されたガスに機械的作用を付与する機械（流体エネルギー機械）であり、この目的のために、圧縮機はガスの圧縮のために使用される。その過程で、圧縮機は、作動ガスの圧力および密度を増大させる。ガスの移送中の副作用として低圧縮がある機械は、ファンまたはブロワーと呼ばれており、一般的に圧縮機の一部とは見なされない。タービンは、回転ターボ機械であり、流れる流体の内部エネルギーの降下を機械的動力（つまり回転速度およびトルクの積）に転換し、当該タービンは機械的動力をそのシャフトを介して再び出力する。

その内部エネルギーの一部は、タービンの動翼へ向けて運ばれる流体の流れから抽出される。続いてタービンシャフトは、これらのブレードを用いて回転され；利用可能な電力が出力部で使用される。動作中の遠心力と温度勾配および過渡状態とに起因する高い機械応力および熱応力のため、タービンローターは、タービンの設計における中心点として考慮される。そのため、効率性に関する最適な構成に加えて、構造−機械的な観点は、タービンローターの動作上の安全性を確保するための構成の中心点となる。ここで重要な付加的な点は、使用される材料が典型的には高価でありかつ低質量である、つまり加速挙動に関して低質量の慣性モーメントが決定的であるため、低タービン質量が実現されることである。そうしたタービンおよび圧縮機を経済的に使用するために、タービンローターの耐用期間を、好ましくは改善して、最適化すべきである。タービンの耐用期間を制限するのは、周期的な負荷の結果としての材料疲労がある。ここでは、低サイクル疲労（ＬＣＦ）と高サイクル疲労（ＨＣＦ）とが重複する。動作中の高温が原因となって、クリープ疲労が、タービンホイールのガイドブレードのさらなる破損メカニズムの構成要素となる。

共鳴振動に起因し得る例えばラジアルタービンのローターブレードの振動誘起破壊が、例えば大型ディーゼルエンジンの排気ターボチャージャーにおける故障および破損の最も頻繁な原因の１つであることが知られている。

理論的に仮定された理想的なホイール形状では、すべてのガイドブレードが同一形状になされた場合、振動の節線は、初めはホイールに関して好ましい位置を有しない。しかしながら、ガイドブレードは、ローターの円周にわたって分布され互いに関連する連結された振動子のような挙動をする。ローターブレードの連結は、ハブへの接続を介してもたらされる。適切な振動励起の場合、円周方向におけるブレード振動の波状伝播が発生する可能性がある。この影響の程度は、ブレード間の実際の連結に左右される。

したがって、本発明は、上述の欠点を回避し、かつ特にローターブレードのＨＦＣ破損を大幅に低減するかまたは回避する解決法を提供するという目的に基づく。

この目的は、特許請求の範囲の請求項１に記載の特徴の組み合わせにより達成される。

本発明の基本的な思想は、ガイドブレードが、円周方向において、従来技術から公知のように等間隔のシーケンスでそれぞれ配置されるのではなく、不規則な間隔でひいてはすぐ隣のガイドブレードの間隔が異なる間隔パターンで、配置されることにある。ここで、円周方向における間隔は、１つのガイドブレードから次のガイドブレードまでそれぞれの場合において増加するかまたは減少することができ、あるいは適切な場合には、その後再び増加するかまたは減少するために、同じままとすることもできる。

本発明によれば、タービンのためのタービンガイド装置または圧縮機のための圧縮機ガイド装置は、この目的のために、ｎ個のガイドブレードを有するローターを備えるよう設計されており、ガイドブレードは、等距離ではない不規則な間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１で、連続的に円周方向においてローター上に配置されており、ここで、それぞれの場合におけるΔ_ｉ，_ｉ＋１は、円周方向において一方が他方のすぐ次に続く２つのガイドブレードの間隔（すなわち、位置ｉにおけるガイドブレードと位置_ｉ＋１における後続のガイドブレードとの間隔）を定義する。この目的のために、その間隔は、ローターの中心に基づく（半径方向の）固定の間隔に沿って、円周方向において考慮されることが好ましい。

本発明の好ましい構成では、円周にわたって分布するよう配置されたｎ個のガイドブレードは、それらの形状が同一となるよう設計されることが提示される。なお、本発明の代替的な構成では、個別のまたはすべてのガイドブレードがその形状において少なくとも部分領域で異なるよう設計されることも提示できる。したがって、副次数(subsidiary order)のさらなる励起のために、かつ調波励起の主要モードを防ぐために、個別のガイドブレードの形状変化が例えばこの結果に寄与することもあることを提示できる。

加えて、円周方向において一方が他方のすぐ次に続く２つのガイドブレードのそれぞれの場合の複数の間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１ははっきりと異なるという利点が提示される。したがって、すべてのガイドブレードは、すぐ隣のガイドブレードに基づいてそれぞれの場合において異なる間隔で、例えばローター上に配置することもできる。本発明によれば、この目的のために、円周方向において一方が他方のすぐ次に続く２つのガイドブレードのそれぞれの場合のすべての間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１ははっきりと異なり、その結果、（３６０°に基づく）ｎ個の異なる角度分割寸法を伴う円周方向における分割パターンが得られることが提示される。

本発明のさらに有利な構成では、２つのガイドブレードのそれぞれの場合における間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１の、後続の間隔または先行する間隔それぞれに対する変動を変更させることを提示できる。とりわけ、ここでは、互いに関連する２つのガイドブレードのそれぞれの場合における間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１の、先行するガイドブレードの間隔Δ_{ｉ−１，ｉ}または後続のガイドブレードの間隔Δ_ｉ＋１それぞれに対する変動を増加させるかまたは低減させることを提示できる。これによって、円周全体にわたる２つの連続するガイドブレードの間隔それぞれは互いに異なり、その結果、（３６０°に基づく）ｎ個の異なる角度分割寸法を伴う円周方向における分割パターンを得ることができ、例えば、連続した例示的な角度間隔として２０°、３０°、２７°、１８°、・・・３３°が挙げられる。

さらに、タービンガイド装置の動作中の振動励起時に、周期的な調和振動励起をその副次数へ分割する目標分割が行われるように、円周方向における２つのガイドブレードの間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１それぞれが所定の分割計画に従って決定される場合に、有利になる。

本発明のさらなる態様は、上述のタービンガイド装置を有するタービンに関する。

本発明の他の有利なさらなる展開例は、従属請求項において特徴付けられるか、または本発明の好ましい実施形態の説明とともに図面を用いてより詳細に示される。

本発明に基づくタービンガイド装置の例示的な概略実施形態を示す図である。

以下では、図１を参照して本発明をより詳細に説明しており、図１には、ガイドブレードＬ１、Ｌ２、・・・Ｌ１５の取り付け位置を示す分割位置Ｔ１からＴ１５を伴うタービンガイド装置１の単なる例示的な平面図が示されている。

タービンガイド装置１は、タービンまたは圧縮機のために設計されており、かつローター２の中心Ｚにハブを備えるローター２を備えており、当該ハブは詳細には図示しない。１５個のガイドブレードＬ１、Ｌ２、・・・Ｌｉ、Ｌｉ＋１、・・・Ｌ１５は、等距離ではない不規則な間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１で円周方向においてローター２上に連続的に配置されている。

ここで、Δ_ｉ，_ｉ＋１はそれぞれ、円周方向において一方が他方のすぐ次に続く２つのガイドブレードＬｉ、Ｌｉ＋１の円弧の線に沿って、円周方向における相対的な間隔を定義する。

図１でさらに明らかにされるように、円周方向において一方が他方のすぐ次に続く２つのガイドブレードＬｉ、Ｌｉ＋１それぞれのすべての間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１は、はっきりと異なっており、その結果、異なる角度分割寸法を伴う円周方向における分割パターンが得られる。優先的には常に２つのガイドブレードの間に少なくとも１つの異なるガイドブレード間隔が配置されるが、それにもかかわらず、特定のガイドブレード間隔を複数回発生させることができる。したがって、ガイドブレードＬ３の位置とガイドブレードＬ４の位置との間の間隔を、ガイドブレードＬ９の位置とガイドブレードＬ１０の位置との間の間隔に等しくすることができる。

その実施形態においては、本発明は、上述の好ましい例示的な実施形態に限定されない。これに関して、タービンガイド装置は、タービンと、圧縮機ガイド装置として実施される圧縮機との両方に適している。それどころか、根本的に異なるタイプの実施形態に用いる場合であっても、示された解決法を利用する多くのバージョンが考えられる。

１ タービンガイド装置
２ ローター
Ｌ１〜Ｌ１５ ガイドブレード
Ｔ１〜Ｔ１５ ガイドブレードの取り付け位置

Claims (9)

1. ｎ個のガイドブレード（Ｌ１、Ｌ２、・・・Ｌｉ、Ｌｉ＋１、・・・Ｌｎ）を有するローター（２）を備えるよう設計されたタービンまたは圧縮機のためのタービンガイド装置（１）であって、
   前記ガイドブレード（Ｌ１、Ｌ２、・・・Ｌｉ、Ｌｉ＋１、・・・Ｌｎ）は、等距離ではない不規則な間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１で円周方向において一方が他方に続くように前記ローター（２）上に配置されており、
   Δ_ｉ，_ｉ＋１は、それぞれの場合において前記円周方向において一方が他方のすぐ次に続く２つのガイドブレード（Ｌｉ、Ｌｉ＋１）の前記間隔を規定することを特徴とするタービンガイド装置（１）。
2. ｎ個の前記ガイドブレード（Ｌ１、Ｌ２、・・・、Ｌｉ、Ｌｉ＋１、・・・、Ｌｎ）は、前記ガイドブレードの形状が同一となるよう設計されていることを特徴とする請求項１に記載のタービンガイド装置（１）。
3. ｎ個の前記ガイドブレード（Ｌ１、Ｌ２、・・・、Ｌｉ、Ｌｉ＋１、・・・Ｌｎ）は、少なくとも部分領域において、前記ガイドブレードの形状が異なるように設計されていることを特徴とする請求項１に記載のタービンガイド装置（１）。
4. 前記円周方向において一方が他方のすぐ次に続く２つの前記ガイドブレード（Ｌｉ、Ｌｉ＋１）のそれぞれの場合の複数の前記間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１は異なることを特徴とする請求項１、請求項２または請求項３に記載のタービンガイド装置（１）。
5. 前記円周方向において一方が他方のすぐ次に続く２つの前記ガイドブレード（Ｌｉ、Ｌｉ＋１）のそれぞれの場合におけるすべての前記間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１は異なっており、その結果、異なる角度分割寸法を伴う前記円周方向における分割パターンが得られることを特徴とする、請求項１、請求項２または請求項３に記載のタービンガイド装置（１）。
6. ２つの前記ガイドブレード（Ｌｉ、Ｌｉ＋１）のそれぞれの場合における間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１の、後続のまたは先行する間隔に対する変動が一定ではないことを特徴とする請求項１から請求項５のいずれか一項に記載のタービンガイド装置（１）。
7. 互いに関連する２つの前記ガイドブレード（Ｌｉ、Ｌｉ＋１）のそれぞれの場合における間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１の、先行する前記ガイドブレードの前記間隔Δ_ｉ−１，_ｉまたは後続の前記ガイドブレードに対する間隔Δ_ｉ＋１，_ｉ＋２に対する変動は、増加または減少することを特徴とする請求項６に記載のタービンガイド装置（１）。
8. 前記タービンガイド装置（１）の動作中の振動励起時に、周期的な調和振動励起をその副次数へ分割する目標分割が発生するように、前記円周方向における２つの前記ガイドブレード（Ｌｉ、Ｌｉ＋１）のそれぞれの場合におけるそれぞれの前記間隔Δ_ｉ，_ｉ＋１は、所定の分割計画に基づいて決定されることを特徴とする請求項１から請求項７のいずれか一項に記載のタービンガイド装置（１）。
9. 請求項１から請求項８のいずれか一項に記載のタービンガイド装置（１）を有するタービン。

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