JP2020057243A - 評価装置及び評価プログラム - Google Patents

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【課題】物流過程における評価対象物の状態を、高い信頼性をもって評価できるようにする。【解決手段】評価装置は、検出値取得手段と、積算手段と、評価手段とを備える。検出値取得手段は、評価対象物の物流過程において当該評価対象物の状態に影響を及ぼす負荷を周期的に検出するセンサで検出された負荷の検出値を取得する。積算手段は、検出値取得手段で取得した負荷の検出値が当該負荷に対する許容範囲を外れた回数を積算する。評価手段は、積算手段による積算値に基づいて評価対象物の状態を評価する。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、評価装置及びコンピュータを当該評価装置として機能させるための評価プログラムに関する。
青果、鮮魚、精肉又は生花等のような生鮮商品を店舗に納品する際には、できるだけ鮮度が保たれるように物流過程で利用される車両、倉庫等に工夫がなされている。しかしながら、車両での輸送中又は倉庫での保管中に生じた環境の変化により生鮮商品の状態が劣化することがあり得ることは否めない。このため、物流過程での温度,湿度等を監視し、異常値を来すと警告を発する技術は既に知られている。
しかしながら、異常値を来すと警告を発する技術では、異常値にはならないが比較的異常値に近い値が継続したり頻繁に繰り返されたりすることにより、生鮮商品の状態が劣化する現象には対応できない懸念がある。
特開2015−187857号公報
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、物流過程における評価対象物の状態を、高い信頼性をもって評価できる評価装置を提供しようとするものである。
一実施形態において、評価装置は、検出値取得手段と、積算手段と、評価手段とを備える。検出値取得手段は、評価対象物の物流過程において当該評価対象物の状態に影響を及ぼす負荷を周期的に検出するセンサで検出された負荷の検出値を取得する。積算手段は、検出値取得手段で取得した負荷の検出値が当該負荷に対する許容範囲を外れた回数を積算する。評価手段は、積算手段による積算値に基づいて評価対象物の状態を評価する。
本実施形態に係る物流システム及び評価システムを示すシステム構成図。 本実施形態において使用されるコードシンボルのデータ構造を示す模式図。 本実施形態において使用されるセンサ端末のハードウェア構成を示す模式図。 本実施形態において使用される読取端末のハードウェア構成を示す模式図。 本実施形態において使用される評価サーバの要部回路構成を示すブロック図。 図5に示す閾値データベースに保存される閾値レコードのデータ構造を示す模式図。 図5に示す評価データベースに保存される評価レコードのデータ構造を示す模式図。 図4に示すプロセッサが評価プログラムに従って実行する状態評価処理の手順を示す流れ図。 図4に示すプロセッサが評価プログラムに従って実行する状態評価処理の手順を示す流れ図。 図4に示すプロセッサが評価プログラムに従って実行する状態評価処理の手順を示す流れ図。 図9又は図10に示す評価点演算処理の具体的手順の前半部を示す流れ図。 図9又は図10に示す評価点演算処理の具体的手順の後半部を示す流れ図。
以下、物流過程における評価対象物の状態を、高い信頼性をもって評価できる評価装置の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、本実施形態では、青果、鮮魚、精肉又は生花等のような生鮮商品を評価対象物の一例とする。そして、温度、湿度及び加速度を当該評価対象物の状態に影響を及ぼす負荷として、当該評価対象物が発送元から物流センタを経由して店舗に搬送されるまでの物流過程での当該評価対象物の状態、つまりは鮮度を評価する評価装置について例示する。
初めに、図1のシステム図を用いて、評価対象物の物流システムと、この物流システムに適用された評価装置を含む評価システムと、について説明する。物流システムは、第1の搬送工程と、保管工程と、第2の搬送工程とを含む。第1の搬送工程は、製造元で製造され又は収穫元で収穫された生鮮商品が収容された梱包体1を発送元Aから車両等の移送体T1に載せて物流センタBまで搬送する工程である。保管工程は、物流センタBまで搬送されてきた梱包体1を倉庫で一定期間保管する工程である。第2の搬送工程は、物流センタBの倉庫で保管されていた梱包体1を、車両等の移送体T2に載せて店舗Cまで搬送する工程である。なお、発送元Aと店舗Bとはそれぞれ複数あるが、図1では代表する1つのみを示している。
評価システムは、各梱包体1にそれぞれ設けられるコードシンボル2及びセンサ端末3と、各発送元A、物流センタB及び各店舗Cにそれぞれ備えられる読取端末4A,4B,4Cと、評価サーバ5と、通信ネットワーク6と、を含む。通信ネットワーク6は、各読取端末4A,4B,4Cと評価サーバ5とを有線又は無線を利用して接続し、各読取端末4A,4B,4Cから評価サーバ5へとデータを送信可能なものである。例えばインターネットが通信ネットワーク6として適用される。
コードシンボル2は、図2のデータ構成図に示すように、センサ端末ID21と、商品コード22と、をコードシンボル化したものである。センサ端末ID21は、当該コードシンボル2とともに梱包体1に設けられたセンサ端末3の識別コードである。各センサ端末3には、それぞれ異なる一意の識別コードが設定されている。以下、センサ端末3に設定されている識別コードをセンサ端末ID21と称する。商品コード22は、梱包体1に収容されている生鮮商品の識別コードである。各生鮮商品には、それぞれ異なる一意の商品コード22が割り当てられている。この種のコードシンボル2は、例えば二次元データコードによって構成される。コードシンボル2は、バーコードまたは数字列によって構成されてもよい。なお、コードシンボル2は、センサ端末ID21及び商品コード22以外のデータ項目を含んでいてもよい。
センサ端末3は、図3のハードウェア構成図に示すように、コントローラ31、メモリ32、近距離無線ユニット33、時計34、温度センサ35、湿度センサ36及び加速度センサ37を含む。コントローラ31は、センサ端末3としての動作を制御する。メモリ32は、種々のデータを記憶する。近距離無線ユニット33は、近距離無線通信の規格に則り、他の近距離無線通信ユニットとの間で無線通信を行う。時計34は、日付及び時刻を計時する。温度センサ35は、当該センサ端末3が置かれた環境の温度を検出する。湿度センサ36は、当該センサ端末3が置かれた環境の湿度を検出する。加速度センサ37は、当該センサ端末3の動きにより生じる加速度を検出する。
かかる構成のセンサ端末3は、コントローラ31の制御により以下の動作を行う。すなわちセンサ端末3は、梱包体1が発送元Aから物流センタBを経由して店舗Cまで搬送される期間中、時計34によって計時される時刻が所定のサンプリング時間を経過するのを待つ。サンプリング時間は、例えば1秒である。センサ端末3は、サンプリング時間が経過する毎に、温度センサ35、湿度センサ36及び加速度センサ37の各検出値をそれぞれ取得する。そしてセンサ端末3は、各検出値を、その時点の時刻と関連付けてメモリ32に記憶する。かくしてセンサ端末3は、メモリ22において、温度センサ35によって検出された温度データと、湿度センサ36によって検出された湿度データと、加速度センサ37によって検出された加速度データとを時系列に記憶するように構成されている。
ここで、センサ端末3が置かれた環境の温度及び湿度は、当該センサ端末3が設けられた梱包体1に収容されている生鮮商品の鮮度に影響を及ぼす負荷となる。また、センサ端末3の動きにより生じる加速度も、当該生鮮商品の鮮度に影響を及ぼす負荷となる。すなわち、温度センサ35、湿度センサ36及び加速度センサ37は、評価対象物の物流過程において当該評価対象物の状態に影響を及ぼす負荷を周期的に検出するセンサとして機能する。
なお、センサ端末3が有するセンサは、温度センサ35、湿度センサ36及び加速度センサ37の3種類に限定されるものではない。例えば、評価対象物の状態に影響を及ぼす負荷が温度だけであるならば、温度センサ35だけを備えたセンサ端末3を用いてもよい。評価対象物の状態に影響を及ぼす負荷が温度と湿度であるならば、温度センサ35と湿度センサ36とを備えたセンサ端末3を用いればよい。また、温度、湿度又は加速度以外の要因が評価対象物の状態に影響を及ぼす負荷として存在するならば、その要因となる値を検出するセンサを備えたセンサ端末3を適用すればよい。本実施形態では、説明の便宜上、センサ端末3は、温度センサ35と湿度センサ36と加速度センサ37との3種類を備えたものとして、説明を続ける。この場合において、温度センサ35、湿度センサ36及び加速度センサ37のうち、どのセンサを第1のセンサとし、どのセンサを第2のセンサとするかは任意である。
読取端末4A,4B,4Cは、同一構成である。ただし、各々に対して異なる識別コード、いわゆる読取端末IDが設定されている。本実施形態では、読取端末4Aに対しては “RT1”が読取端末IDとして設定されており、読取端末4Bに対しては“RT2”が読取端末IDとして設定されており、読取端末4Cに対しては“RT3”が読取端末IDとして設定されているものとする。
読取端末4A,4B,4Cは、図4のハードウェア構成図に示すように、コントローラ41、メモリ42、近距離無線ユニット43、時計44、操作デバイス45、通信ユニット46、コードリーダ47及び出力デバイス48を含む。コントローラ41は、読取端末4A,4B,4Cとしての動作を制御する。メモリ42は、種々のデータを記憶する。近距離無線ユニット43は、近距離無線通信の規格に則り、他の近距離無線通信ユニットとの間で無線通信を行う。時計44は、日付及び時刻を計時する。操作デバイス45は、読取端末4A,4B,4Cのオペレータによる操作指令を受け付ける。操作デバイス45は、データの送信を指令するための送信ボタンを含む。通信ユニット46は、通信ネットワーク6を介して評価サーバ5との間でデータ通信を行う。コードリーダ47は、コードシンボル2を読み取る。コードリーダ47は、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。出力デバイス48は、警告を出力する。出力デバイス48は、例えば警告メッセージを表示する表示デバイスであってもよい。出力デバイス48は、例えば警告メッセージを発する音声出力デバイスであってもよい。あるいは出力デバイス48は、上記のような表示デバイスと音声出力デバイスとを備えたものであってもよい。
かかる構成の読取端末4A,4B,4Cは、コントローラ41の制御により以下の動作を行う。すなわち読取端末4A,4B,4Cは、オペレータの操作により、梱包体1に設けられたコードシンボル2にコードリーダ47の読取窓が翳されると、このコードシンボル2のデータを読み取る。また読取端末4A,4B,4Cは、オペレータの操作により、梱包体1に設けられたセンサ端末3に近接されると、双方の近距離無線ユニット33,43の作用により、センサ端末3のメモリ32に記憶されているセンサデータ、つまりは温度データ、湿度データ及び加速度データを読み取る。その後、オペレータによって送信ボタンが操作されると、読取端末4A,4B,4Cは、センサ端末3から読み取ったセンサデータをコードシンボル2のデータとともに、通信ネットワーク6を介して評価サーバ5へと送信する。
かくして、読取端末4A,4B,4Cは、センサ端末3から読み取った温度データ、湿度データ及び加速度データを、コードシンボル2から読み取ったセンサ端末ID21及び商品コード22とともに、評価サーバ5へと送信するように構成されている。
なお、コードシンボル2のデータを読み取るとともにセンサデータを読み取ると、送信ボタンが操作されることなく読み取ったデータを評価サーバ5へと送信してもよい。すなわち読取端末4A,4B,4Cから操作ボタンを省略してもよい。
評価サーバ5は、評価装置の一形態である。評価サーバ5は、評価事業者によって管理されるコンピュータである。評価事業者は、特に限定されない。評価事業者は、物流を統轄する企業体であってもよいし、店舗を統轄する企業体であってもよい。あるいは評価事業者は、これらの企業体から依頼された評価専門の企業体であってもよい。評価サーバ5は、単一のコンピュータによって構成されてもよいし、複数のコンピュータによって構成されてもよい。評価サーバ5は、クラウド上に置かれたコンピュータであってもよい。
図5は、評価サーバ5の要部回路構成を示すブロック図である。図5に示すように、評価サーバ5は、プロセッサ51、メインメモリ52、補助記憶デバイス53、時計54、通信インターフェース55及びシステム伝送路56を備える。システム伝送路56は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路56は、プロセッサ51と他の各部とを直接又は信号入出力回路を介して接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。プロセッサ51、メインメモリ52及び補助記憶デバイス53がシステム伝送路56で接続されることにより、評価サーバ5のコンピュータが構成される。
プロセッサ51は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ51は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、評価サーバ5としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ51は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メインメモリ52は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ52は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ52は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ52は、プロセッサ51が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ52は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ51によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶デバイス53は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス53となり得る。補助記憶デバイス53は、プロセッサ51が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ51での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス53は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
時計54は、日付及び時刻を計時する。プロセッサ51は、時計54によって計時される日時を現時点の日付及び時刻として取得する。
通信インターフェース55は、通信ネットワーク6に接続される。通信インターフェース55は、発送元A、物流センタB及び店舗Cにそれぞれ設けられた読取端末4A.4B.4Cと予め設定された通信プロトコルに従い通信ネットワーク6を介してデータ通信を行う。
かかる構成の評価サーバ5は、補助記憶デバイス53の記憶領域の一部を、閾値データベース71及び評価データベース72として使用する。
図6は、閾値データベース71に保存される閾値レコード71Rのデータ構造を示す模式図である。図6に示すように、閾値レコード71Rは、商品コードと関連付けて、第1工程データTA1、第2工程データTA2及び第3工程データTA3と、評価点閾値Nとを記憶する。
第1工程データTA1は、工程コード「001」と関連付けて、温度センサ35、湿度センサ36及び加速度センサ37のセンサ種別毎に、重み係数w1,w2,w3と、許容下限値d1,h1,g1と、許容上限値d2,h2,g2とを記述したものである。第2工程データTA2は、工程コード「002」と関連付けて、温度センサ35、湿度センサ36及び加速度センサ37のセンサ種別毎に、重み係数w1,w2,w3と、許容下限値d1,h1,g1と、許容上限値d2,h2,g2とを記述したものである。第3工程データTA3は、工程コード「003」と関連付けて、温度センサ35、湿度センサ36及び加速度センサ37のセンサ種別毎に、重み係数w1,w2,w3と、許容下限値d1,h1,g1と、許容上限値d2,h2,g2とを記述したものである。
工程コードは、物流過程の工程、つまりは第1搬送工程、保管工程及び第2搬送工程をそれぞれ識別するコードである。本実施形態では、第1搬送工程の工程コードを「001」とし、保管工程の工程コードを「002」とし、第3搬送工程の工程コードを「003」とする。
重み係数w1,w2,w3は、対応する工程コードで特定される物流過程の工程において、対応するセンサ種別「温度」,「湿度」,「加速度」で特定されるセンサの検出値が、対応する商品コードで特定される生鮮商品の状態に影響を及ぼす度合いを示す係数である。重み係数w1,w2,w3は、生鮮商品の状態に影響を及ぼす度合いが大きいほど大きな値となる。重み係数w1,w2,w3は、生鮮商品の状態に影響を及ぼさない場合には“0”となる。例えば加速度センサ37の検出値は、第1搬送工程又は第2搬送工程では影響を及ぼす度合いが大きいが、保管工程では影響を及ぼす度合いが小さいと考えられる。このような場合、工程コード[001]または[003]に対応したセンサ種別「加速度」の重み係数w3は、工程コード[002]に対応したセンサ種別「加速度」の重み係数w3よりも大きな値となる。また、例えば温度の影響を受けやすい生鮮商品と受けにくい生鮮商品とがある。このような場合、温度の影響を受けやすい生鮮商品の商品コードに対応したセンサ種別「温度」の重み係数w1は、温度の影響を受けにくい生鮮商品の商品コードに対応したセンサ種別「温度」の重み係数w1と比べて大きな値となる。
許容下限値d1,h1,g1及び許容上限値d2,h2,g2は、対応する工程コードで特定される物流過程の工程において、対応するセンサ種別「温度」,「湿度」,「加速度」で特定されるセンサの検出値が、対応する商品コードで特定される生鮮商品の状態に影響を及ぼさないと想定される許容範囲の下限値と上限値である。例えば、第1搬送工程において、温度が10℃から25℃の範囲内であれば影響を及ぼさないと想定される生鮮商品の場合、当該生鮮商品の商品コードを含む閾値レコード71Rの工程コード[001]に対応した温度の許容下限値d1は“10”、許容上限値d2は“25”となる。また当該生鮮商品は、保管工程では温度が8℃から28℃の範囲内であれば影響を及ぼさないと想定される場合、当該閾値レコード71Rの工程コード[002]に対応した温度の許容下限値d1は“8”、許容上限値d2は“28”となる。
評価点閾値Nは、後述する評価点演算処理により算出された評価点が当該評価点閾値N以下であれば、対応する商品コードで特定される生鮮商品は鮮度が劣化していないが、評価点閾値Nを超えた場合には鮮度が劣化していると評価するための閾値である。
評価事業者は、予め評価対象物である生鮮商品毎に、工程コード別の重み係数w1,w2,w3、許容下限値d1,h1,g1、及び、許容上限値d2,h2,g2と、評価点閾値Nとの適正値を求め、閾値レコード71Rを作成して、閾値データベース71に保存しておく。
図7は、評価データベース72に保存される評価レコード72Rのデータ構造を示す模式図である。図7に示すように、評価レコード72Rは、センサ端末ID、商品コード、工程コード、第1評価点Va、第2評価点Vb、第3評価点Vc、合計評価点V、評価フラグF及び更新日時の各データを含む。第1評価点Vaは、第1搬送工程に関して後述する評価点演算処理で算出された評価点である。第2評価点Vbは、保管工程に関して後述する評価点演算処理で算出された評価点である。第3評価点Vcは、第2搬送工程に関して後述する評価点演算処理で算出された評価点である。合計評価点Vは、第1評価点Vaと第2評価点Vbと第3評価点Vcとの合計値である。評価フラグFは、対応するセンサ端末IDのセンサ端末3が設けられた梱包体1によって搬送される生鮮商品の状態が良好であるか否かを識別する1ビットのデータである。本実施形態では、良好であるときの評価フラグを“0”とし、不良であるときの評価フラグを“1”とする。更新日時は、当該評価レコード72Rが更新された最新の日付である。
次に、評価サーバ5の動作について、図8〜図12の流れ図を用いて説明する。
図8〜図10は、評価サーバ5のプロセッサ51が、評価プログラムに従って実行する状態評価処理の手順を示す流れ図である。また、図11〜図12は、上記状態評価処理の中で実行される評価点演算処理の手順を具体的に示す流れ図である。評価プログラムは、メインメモリ52または補助記憶デバイス53に記憶されている。なお、図示するとともに以下に説明する処理の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であればその処理手順及び処理内容は特に限定されるものではない。
初めに、製造元で製造され又は収穫元で収穫された生鮮商品が収容された梱包体1が発送元Aに集められる。発送元Aでは、各梱包体1にそれぞれセンサ端末3が取り付けられる。また、そのセンサ端末3のセンサ端末ID21と当該梱包体1に収容されている生鮮商品の商品コード22とをコードシンボル化したコードシンボル2が梱包体1に貼り付けられる。
発送元Aの発送担当者は、読取端末4Aに備えられたコードリーダ47の読取窓をコードシンボル2に翳して、当該コードシンボル2のデータを読み取る。また、発送担当者は、読取端末4Aをセンサ端末3に近づける。そうすると、読取端末4Aとセンサ端末3との間で近距離無線通信が行われる。この近距離無線通信により、センサ端末3のメモリ32に記憶されている時系列のセンサデータ、すなわち温度データ、湿度データ及び加速度データが読取端末4Aへと送信される。そして送信済のセンサデータはクリアされ、その後、メモリ32では新たなセンサデータが検出時刻とともに記憶される。
発送担当者は、操作デバイス45の送信ボタンを押下する。そうすると、読取端末4Aのコントローラ41は、コードシンボル2のデータとセンサデータとを評価サーバ5へと送信するように、通信ユニット46を制御する。この制御により、通信ネットワーク6を介して評価サーバ5へと読取端末データが送信される。読取端末データには、コードシンボル2のデータ及びセンサデータに加えて、当該読取端末4AのID“RT1”が含まれる。
評価サーバ5のプロセッサ51は、評価プログラムが起動したアイドル状態において、図8のAct1として読取端末データを受信するのを待ち受けている。そして通信インターフェース55を介して読取端末データを受信したことを検知すると、プロセッサ51は、Act1においてYESと判定し、Act2へと進む。プロセッサ51は、Act2としてその読取端末データから読取端末IDを検出する。
プロセッサ51は、Act3として読取端末IDが読取端末4AのID、すなわち“RT1”であるか否かを確認する。この場合、読取端末IDは“RT1”であるので、プロセッサ51は、Act3においてYESと判定し、Act4へと進む。プロセッサ51は、Act4として新規の評価レコード72Rを作成する。そしてプロセッサ51は、Act5としてその評価レコード72Rに、コードシンボル2のデータから得られたセンサ端末ID21と商品コード22とをそれぞれ記述する。プロセッサ51は、Act6として第1の搬送工程を示す工程コード“001”を、同評価レコード72Rに記述する。プロセッサ51は、Act7として同評価レコード72Rの評価フラグFを“0”にリセットする。プロセッサ51は、Act8として、時計54で計時されている日時を同評価レコード72Rの更新日時とする。その後、プロセッサ51は、Act9として同評価レコード72Rを評価データベース72に保存する。以上で、プロセッサ51は、読取端末4Aからの読取端末データを受信した場合のデータ処理を終了する。データ処理を終えたプロセッサ51は、アイドル状態に戻る。
発送元Aでの発送作業を終えた梱包体1は、移送体T1に載せられて物流センタBまで搬送される。その間、梱包体1に取り付けられたセンサ端末3においては、温度、湿度及び加速度が周期的に検出され、その温度データ、湿度データ及び加速度データが時系列のセンサデータとしてメモリ32に蓄積される。
さて、物流センタBの入荷担当者は、梱包体1が入荷すると、読取端末4Bに備えられたコードリーダ47の読取窓を、その梱包体1に貼り付けられたコードシンボル2に翳して、コードシンボル2のデータを読み取る。また、入荷担当者は、読取端末4Bをセンサ端末3に近づける。そうすると、読取端末4Bとセンサ端末3との間で近距離無線通信が行われる。この近距離無線通信により、センサ端末3のメモリ32に記憶されている時系列のセンサデータが読取端末4Bへと送信される。そして送信済のセンサデータはクリアされ、その後、メモリ32では新たなセンサデータが検出時刻とともに記憶される。
入荷担当者は、操作デバイス45の送信ボタンを押下する。そうすると、読取端末4Bのコントローラ41は、コードシンボル2のデータとセンサデータとを評価サーバ5へと送信するように、通信ユニット46を制御する。この制御により、通信ネットワーク6を介して評価サーバ5へと読取端末データが送信される。読取端末データには、コードシンボル2のデータ及びセンサデータに加えて、当該読取端末4BのID“RT2”が含まれる。
アイドル状態にあるプロセッサ51は、前述したようにAct1として読取端末データを受信するのを待ち受けている。そして通信インターフェース55を介して読取端末データを受信したことを検知すると、プロセッサ51は、Act2として読取端末データから読取端末IDを検出する。この場合、読取端末IDは読取端末4AのIDではない。したがってプロセッサ51は、Act3においてNOと判定し、Act10へと進む。プロセッサ51は、Act10として読取端末IDが読取端末4BのID、すなわち“RT2”であるか否かを確認する。この場合、読取端末IDは“RT2” であるので、プロセッサ51は、Act10においてYESと判定し、図9のAct11へと進む。
プロセッサ51は、Act11として読取端末データに含まれるコードシンボル2のデータのセンサ端末IDで評価データベース72を検索する。そしてプロセッサ51は、同じセンサ端末IDがセットされた評価レコード72Rを評価データベース72から読み出す。なお、評価データベース72に同じセンサ端末IDがセットされた評価レコード72Rが複数存在する場合には、プロセッサ51は、更新日付が最も新しい評価レコード72Rを読み出す。このように、更新日付が最も新しい評価レコード72Rを読み出すことによって、店舗Cまで搬送された梱包体1に取り付けられていたセンサ端末3を再利用することができる。
評価レコード72Rを読み出したプロセッサ51は、Act12としてその評価レコード72Rの評価フラグFをチェックする。ここでは、評価フラグFは“0”にリセットされているので、プロセッサ51は、Act12においてNOと判定し、Act13へと進む。プロセッサ51は、Act13として当該評価レコード72Rに含まれる工程コードが“001”であるか否かを確認する。この場合、工程コードは“001”であるので、プロセッサ51は、Act13においてYESと判定し、Act14へと進む。
プロセッサ51は、Act14として当該評価レコード72Rに含まれる商品コードと工程コード“001”とで閾値データベース71を検索する。そして同じ商品コードが設定された閾値レコード71Rから、工程コード“001”が含まれる第1工程データTA1を取得する。またプロセッサ51は、Act15として読取端末データからセンサデータSaを取得する。センサデータSaは、梱包体1が移送体T1に載せられて発送元Aから物流センタBまで搬送されている期間中に、当該梱包体1に取り付けられたセンサ端末3の温度センサ35、湿度センサ36及び加速度センサ37でそれぞれ時系列に検出された温度データ、湿度データ及び加速度データである。
こうして、第1工程データTA1とセンサデータSaとを取得したプロセッサ51は、Act16として評価点演算処理を実行する。この評価点演算処理は、図11及び図12の流れ図に示す手順で実行される。
すなわちプロセッサ51は、図11のAct61として温度カウンタdnを“0”に初期化する。温度カウンタdnは、メインメモリ52の揮発性領域に形成されている。プロセッサ51は、Act62としてセンサデータのうち温度データについて、所定の周期、例えば10秒間隔でサンプリングを行う。そしてプロセッサ51は、Act63として温度のサンプリングデータdが第1工程データTA1のセンサ種別「温度」に対応した許容下限値d1から許容上限値d2までの許容範囲内か否かを判定する。温度データのサンプリングデータdが許容範囲内であった場合、プロセッサ51は、Act63においてYESと判定し、Act65へと進む。これに対し、温度データのサンプリングデータdが許容範囲外であった場合には、プロセッサ51は、Act63においてNOと判定し、Act64へと進む。プロセッサ51は、Act64として温度カウンタdnを“1”だけカウントアップする。その後、プロセッサ51は、Act65へと進む。
プロセッサ51は、Act65として温度データのサンプリングを終了したか否かを判断する。温度データのサンプリングを終了していない場合、プロセッサ51は、Act65においてNOと判定し、Act62へと戻る。すなわちプロセッサ51は、温度データのサンプリングを継続する。そして、温度のサンプリングデータdが許容範囲外であることを確認する毎に、プロセッサ51は温度カウンタdnを“1”ずつカウントアップする。
プロセッサ51は、温度データのサンプリングを終了すると、Act65においてYESと判定し、Act66へと進む。プロセッサ51は、Act66として湿度カウンタhnを“0”に初期化する。湿度カウンタhnは、メインメモリ52の揮発性領域に形成されている。プロセッサ51は、Act67としてセンサデータのうち湿度データについて、所定の周期、例えば15秒間隔でサンプリングを行う。そしてプロセッサ51は、Act68として湿度データのサンプリングデータhが第1工程データTA1のセンサ種別「湿度」に対応した許容下限値h1から許容上限値h2までの許容範囲内か否かを判定する。湿度データのサンプリングデータhが許容範囲内であった場合、プロセッサ51は、Act68においてYESと判定し、Act70へと進む。これに対し、湿度データのサンプリングデータhが許容範囲外であった場合には、プロセッサ51は、Act68においてNOと判定し、Act69へと進む。プロセッサ51は、Act69として湿度カウンタhnを“1”だけカウントアップする。その後、プロセッサ51は、Act70へと進む。
プロセッサ51は、Act70として湿度データのサンプリングを終了したか否かを判断する。湿度データのサンプリングを終了していない場合、プロセッサ51は、Act70においてNOと判定し、Act67へと戻る。すなわちプロセッサ51は、湿度データのサンプリングを継続する。そして、湿度データのサンプリングデータhが許容範囲外であることを確認する毎に、プロセッサ51は湿度カウンタhnを“1”ずつカウントアップする。
プロセッサ51は、湿度データのサンプリングを終了すると、Act70においてYESと判定し、図12のAct71へと進む。プロセッサ51は、Act71として加速度カウンタgnを“0”に初期化する。加速度カウンタgnは、メインメモリ52の揮発性領域に形成されている。プロセッサ51は、Act72としてセンサデータのうち加速度データについて、所定の周期、例えば5秒間隔でサンプリングを行う。そしてプロセッサ51は、Act73として加速度データのサンプリングデータgが第1工程データTA1のセンサ種別「加速度」に対応した許容下限値g1から許容上限値g2までの許容範囲内か否かを判定する。加速度データのサンプリングデータgが許容範囲内であった場合、プロセッサ51は、Act73においてYESと判定し、Act75へと進む。これに対し、加速度データのサンプリングデータgが許容範囲外であった場合には、プロセッサ51は、Act73においてNOと判定し、Act74へと進む。プロセッサ51は、Act74として加速度カウンタgnを“1”だけカウントアップする。その後、プロセッサ51は、Act75へと進む。
プロセッサ51は、Act75として加速度データのサンプリングを終了したか否かを判断する。加速度データのサンプリングを終了していない場合、プロセッサ51は、Act75においてNOと判定し、Act72へと戻る。すなわちプロセッサ51は、加速度データのサンプリングを継続する。そして、加速度データのサンプリングデータgが許容範囲外であることを確認する毎に、プロセッサ51は加速度カウンタgnを“1”ずつカウントアップする。
プロセッサ51は、加速度データのサンプリングを終了すると、Act75においてYESと判定し、Act76へと進む。プロセッサ51は、Act76として第1工程データTA1から重み係数w1,w2,w3を取得する。そしてプロセッサ51は、Act77として次の演算式(1)により、評価点Pを算出する。
P=w1*dn+w2*hn+w3*gn …(1)
すなわちプロセッサ51は、温度カウンタdnのカウント値、つまりは、センサデータSaに含まれる温度データのサンプリングデータdが許容範囲を逸脱した回数に、第1工程データTA1における温度の重み係数w1を乗じた値p1を算出する。またプロセッサ51は、湿度カウンタhnのカウント値、つまりは、センサデータSaに含まれる湿度データのサンプリングデータhが許容範囲を逸脱した回数に、第1工程データTA1における湿度の重み係数w2を乗じた値p2を算出する。またプロセッサ51は、加速度カウンタgnのカウント値、つまりは、センサデータSaに含まれる加速度データのサンプリングデータgが許容範囲を逸脱した回数に、第1工程データTA1における加速度の重み係数w3を乗じた値p3を算出する。そしてプロセッサ51は、値p1と値p2と値p3とを合算することで、評価点Pを算出する。
評価点Pを算出し終えると、プロセッサ51は、Act16の評価点演算処理を終了する。評価点演算処理を終了すると、プロセッサ51は、図9のAct17へと進む。プロセッサ51は、Act17として評価点Pを評価レコード72Rの第1評価点Vaとしてセットする。
プロセッサ51は、Act18として評価レコード72Rの第1評価点Vaと第2評価点Vbと第3評価点V3とを合計した合計評価点Vを算出する。ただしこの時点では、第2評価点Vbと第3評価点V3とは算出されていないので、合計評価点Vは第1評価点Vaと等しい値となる。
プロセッサ51は、Act19として合計評価点Vが評価レコード72Rの評価点閾値Nを超えたか否かを確認する。ここで、合計評価点Vが評価点閾値Nを超えている場合、プロセッサ51は、Act19においてYESと判定し、Act20へと進む。プロセッサ51は、Act20として評価レコード72Rの評価フラグFを“1”にセットする。また、プロセッサ51は、Act21として不良品警告処理を行う。すなわちプロセッサ51は、読取レコードの送信元である読取端末4Bに対し、不良品警告信号を出力する。不良品警告信号は、通信ネットワーク6を介して読取端末4Bへと送信される。不良品警告信号を受信した読取端末4Aにおいては、出力デバイス48が作動する。例えば、不良品であることを警告するメッセージが出力される。あるいは不良品であることを警告する音声が出力される。したがって、読取端末4Bのオペレータ、すなわち物流センタBの入荷担当者は、梱包体1に梱包されている生鮮商品は、第1搬送工程での温度、湿度又は加速度の影響により、不良品である可能性が高いことを認識できる。
不良品警告処理を終えると、プロセッサ51は、Act22へと進む。一方、合計評価点Vが評価点閾値Nを超えていない場合には、プロセッサ51は、Act19においてNOと判定し、Act20及びAct21の処理をスキップしてAct22へと進む。
プロセッサ51は、Act22として評価レコード72Rの工程コードを“002”に書き換える。またプロセッサ51は、Act23として評価レコード72Rの更新日時を時計54によって計時されている日時に書き換える。以上で、プロセッサ51は、読取端末4Bからの読取端末データを受信した場合のデータ処理を終了する。データ処理を終えたプロセッサ51は、アイドル状態に戻る。
物流センタBに搬送された梱包体1は、所定の期間、倉庫に保管される。そしてその間、梱包体1に取り付けられたセンサ端末3においては、温度、湿度及び加速度が周期的に検出され、その温度データ、湿度データ及び加速度データが時系列のセンサデータとしてメモリ32に蓄積される。
さて、物流センタBの出荷担当者は、倉庫に保管していた梱包体1を店舗Cへと出荷する時点になると、読取端末4Bに備えられたコードリーダ47の読取窓を、その梱包体1に貼り付けられたコードシンボル2に翳して、コードシンボル2のデータを読み取る。また、出荷担当者は、読取端末4Bをセンサ端末3に近づける。そうすると、読取端末4Bとセンサ端末3との間で近距離無線通信が行われる。この近距離無線通信により、センサ端末3のメモリ32に記憶されている時系列のセンサデータが読取端末4Bへと送信される。そして送信済のセンサデータはクリアされ、その後、メモリ32では新たなセンサデータが検出時刻とともに記憶される。
出荷担当者は、操作デバイス45の送信ボタンを押下する。そうすると、読取端末4Bのコントローラ41は、コードシンボル2のデータとセンサデータとを評価サーバ5へと送信するように、通信ユニット46を制御する。この制御により、通信ネットワーク6を介して評価サーバ5へと読取端末データが送信される。読取端末データには、コードシンボル2のデータ及びセンサデータに加えて、当該読取端末4BのID“RT2”が含まれる。
アイドル状態にあるプロセッサ51は、前述したようにAct1として読取端末データを受信するのを待ち受けている。そして通信インターフェース55を介して読取端末データを受信したことを検知すると、プロセッサ51は、Act2として読取端末データから読取端末IDを検出する。この場合、読取端末IDは読取端末4AのIDではない。したがってプロセッサ51は、Act3においてNOと判定し、Act10へと進む。プロセッサ51は、Act10として読取端末IDが読取端末4BのID、すなわち“RT2”であるか否かを確認する。この場合、読取端末IDは“RT2” であるので、プロセッサ51は、Act10においてYESと判定し、図9のAct11へと進む。
プロセッサ51は、Act11として読取端末データに含まれるコードシンボル2のデータのセンサ端末IDで評価データベース72を検索する。そしてプロセッサ51は、同じセンサ端末IDがセットされた評価レコード72Rを評価データベース72から読み出す。この場合も、評価データベース72に同じセンサ端末IDがセットされた評価レコード72Rが複数存在する場合には、プロセッサ51は、更新日付が最も新しい評価レコード72Rを読み出す。
評価レコード72Rを読み出したプロセッサ51は、Act12としてその評価レコード72Rの評価フラグFをチェックする。ここで、評価フラグFが“1”にセットされていた場合には、当該評価レコード72Rで管理される梱包体1に収容されている生鮮商品は第1の搬送工程において不良と評価されているので、プロセッサ51は、読取端末4Bからの読取端末データを受信した場合のデータ処理を終了する。
これに対し、評価フラグFが“0”にリセットされていた場合には、プロセッサ51は、Act12においてNOと判定し、Act13へと進む。プロセッサ51は、Act13として当該評価レコード72Rに含まれる工程コードが“001”であるか否かを確認する。この場合、工程コードは“001”でないので、プロセッサ51は、Act13においてNOと判定し、Act24へと進む。プロセッサ51は、Act24として当該評価レコード72Rに含まれる工程コードが“002”であるか否かを確認する。この場合、工程コードは“002”であるので、プロセッサ51は、Act24においてYESと判定し、Act25へと進む。なお、Act24において工程コードが“003”以外であった場合には、評価データベース72から読み出した評価レコードが異常を来しているのでNOと判定し、当該データ処理をエラーとする。
プロセッサ51は、Act25として当該評価レコード72Rに含まれる商品コードと工程コード“002”とで閾値データベース71を検索する。そして同じ商品コードが設定された閾値レコード71Rから、工程コード“002”が含まれる第2工程データTA2を取得する。またプロセッサ51は、Act26として読取端末データからセンサデータSbを取得する。センサデータSbは、梱包体1が物流センタBの倉庫に保管されている期間中に、当該梱包体1に取り付けられたセンサ端末3の温度センサ35、湿度センサ36及び加速度センサ37でそれぞれ時系列に検出された温度データ、湿度データ及び加速度データである。
こうして、第2工程データTA2とセンサデータSbとを取得したプロセッサ51は、Act27として評価点演算処理を実行する。この評価点演算処理も、図11及び図12を用いて説明した前述の処理と同様である。すなわちプロセッサ51は、温度カウンタdnのカウント値、つまりは、センサデータSbに含まれる温度データのサンプリングデータdが許容範囲を逸脱した回数に、第2工程データTA2における温度の重み係数w1を乗じた値p1を算出する。またプロセッサ51は、湿度カウンタhnのカウント値、つまりは、センサデータSbに含まれる湿度データのサンプリングデータhが許容範囲を逸脱した回数に、第2工程データTA2における湿度の重み係数w2を乗じた値p2を算出する。またプロセッサ51は、加速度カウンタgnのカウント値、つまりは、センサデータSbに含まれる加速度データのサンプリングデータgが許容範囲を逸脱した回数に、第2工程データTA2における加速度の重み係数w3を乗じた値p3を算出する。そしてプロセッサ51は、値p1と値p2と値p3とを合算することで、評価点Pを算出する。
評価点Pを算出し終えると、プロセッサ51は、Act28へと進む。プロセッサ51は、Act28として評価点Pを評価レコード72Rの第2評価点Vbとしてセットする。
プロセッサ51は、Act29として評価レコード72Rの第1評価点Vaと第2評価点Vbと第3評価点V3とを合計した合計評価点Vを算出する。ただしこの時点では、第3評価点V3は算出されていないので、合計評価点Vは第1評価点Vaと第2評価点Vbとの合算値となる。
プロセッサ51は、Act30として合計評価点Vが評価レコード72Rの評価点閾値Nを超えたか否かを確認する。ここで、合計評価点Vが評価点閾値Nを超えている場合、プロセッサ51は、Act30においてYESと判定し、Act31へと進む。プロセッサ51は、Act31として評価レコード72Rの評価フラグFを“1”にセットする。またプロセッサ51は、Act32として不良品警告処理を行う。すなわちプロセッサ51は、読取レコードの送信元である読取端末4Bに対し、不良品警告信号を出力する。不良品警告信号は、通信ネットワーク6を介して読取端末4Bへと送信される。不良品警告信号を受信した読取端末4Bにおいては、出力デバイス48が作動する。例えば、不良品であることを警告するメッセージが出力される。あるいは不良品であることを警告する音声が出力される。したがって、読取端末4Bのオペレータ、すなわち物流センタBの出荷担当者は、梱包体1に梱包されている生鮮商品は、第1搬送工程及び保管工程での温度、湿度又は加速度の影響により、不良品である可能性が高いことを認識できる。
不良品警告処理を終えると、プロセッサ51は、Act33へと進む。一方、合計評価点Vが評価点閾値Nを超えていない場合には、プロセッサ51は、Act30においてNOと判定し、Act31及びAct32の処理をスキップしてAct33へと進む。
プロセッサ51は、Act33として評価レコード72Rの工程コードを“003”に書き換える。またプロセッサ51は、Act34として評価レコード72Rの更新日時を時計54によって計時されている日時に書き換える。以上で、プロセッサ51は、読取端末4Bからの読取端末データを受信した場合のデータ処理を終了する。データ処理を終えたプロセッサ51は、アイドル状態に戻る。
物流センタBでの出荷作業を終えた梱包体1は、移送体T2に載せられて店舗Cまで搬送される。その間、梱包体1に取り付けられたセンサ端末3においては、温度、湿度及び加速度が周期的に検出され、その温度データ、湿度データ及び加速度データが時系列のセンサデータとしてメモリ32に蓄積される。
さて、店舗Cの検品担当者は、梱包体1が入荷すると、読取端末4Cに備えられたコードリーダ47の読取窓を、その梱包体1に貼り付けられたコードシンボル2に翳して、コードシンボル2のデータを読み取る。また、検品担当者は、読取端末4Cをセンサ端末3に近づける。そうすると、読取端末4Cとセンサ端末3との間で近距離無線通信が行われる。この近距離無線通信により、センサ端末3のメモリ32に記憶されている時系列のセンサデータが読取端末4Cへと送信される。検品担当者は、検品作業を終えた梱包体1〜センサ端末3を取り外す。
検品担当者は、操作デバイス45の送信ボタンを押下する。そうすると、読取端末4Cのコントローラ41は、コードシンボル2のデータとセンサデータとを評価サーバ5へと送信するように、通信ユニット46を制御する。この制御により、通信ネットワーク6を介して評価サーバ5へと読取端末データが送信される。読取端末データには、コードシンボル2のデータ及びセンサデータに加えて、当該読取端末4CのID“RT3”が含まれる。
アイドル状態にあるプロセッサ51は、前述したようにAct1として読取端末データを受信するのを待ち受けている。そして通信インターフェース55を介して読取端末データを受信したことを検知すると、プロセッサ51は、Act2として読取端末データから読取端末IDを検出する。この場合、読取端末IDは読取端末4AのIDではない。したがってプロセッサ51は、Act3においてNOと判定し、Act10へと進む。プロセッサ51は、Act10として読取端末IDが読取端末4BのID、すなわち“RT2”であるか否かを確認する。この場合、読取端末IDは“RT2”でもない。したがってプロセッサ51は、Act10においてNOと判定し、図10のAct41へと進む。
プロセッサ51は、Act41として読取端末データに含まれるコードシンボル2のデータのセンサ端末IDで評価データベース72を検索する。そしてプロセッサ51は、同じセンサ端末IDがセットされた評価レコード72Rを評価データベース72から読み出す。この場合も、評価データベース72に同じセンサ端末IDがセットされた評価レコード72Rが複数存在する場合には、プロセッサ51は、更新日付が最も新しい評価レコード72Rを読み出す。
評価レコード72Rを読み出したプロセッサ51は、Act42としてその評価レコード72Rの評価フラグFをチェックする。ここで、評価フラグFが“1”にセットされていた場合には、当該評価レコード72Rで管理される梱包体1に収容されている生鮮商品は保管工程において不良と評価されているので、プロセッサ51は、読取端末4Cからの読取端末データを受信した場合のデータ処理を終了する。
これに対し、評価フラグFが“0”にリセットされていた場合には、プロセッサ51は、Act42においてNOと判定し、Act43へと進む。プロセッサ51は、Act43として当該評価レコード72Rに含まれる工程コードが“003”であるか否かを確認する。この場合、工程コードは“003”であるので、プロセッサ51は、Act43においてYESと判定し、Act44へと進む。なお、Act43において工程コードが“003”以外であった場合には、評価データベース72から読み出した評価レコードが異常を来しているのでNOと判定し、当該データ処理をエラーとする。
プロセッサ51は、Act44として当該評価レコード72Rに含まれる商品コードと工程コード“003”とで閾値データベース71を検索する。そして同じ商品コードが設定された閾値レコード71Rから、工程コード“003”が含まれる第3工程データTA3を取得する。またプロセッサ51は、Act45として読取端末データからセンサデータScを取得する。センサデータScは、梱包体1が移送体TA2に載せられて物流センタBから店舗Cまで搬送されている期間中に、当該梱包体1に取り付けられたセンサ端末3の温度センサ35、湿度センサ36及び加速度センサ37でそれぞれ時系列に検出された温度データ、湿度データ及び加速度データである。
こうして、第3工程データTA3とセンサデータScとを取得したプロセッサ51は、Act46として評価点演算処理を実行する。この評価点演算処理も、図11及び図12を用いて説明した前述の処理と同様である。すなわちプロセッサ51は、温度カウンタdnのカウント値、つまりは、センサデータScに含まれる温度データのサンプリングデータdが許容範囲を逸脱した回数に、第3工程データTA3における温度の重み係数w1を乗じた値p1を算出する。またプロセッサ51は、湿度カウンタhnのカウント値、つまりは、センサデータScに含まれる湿度データのサンプリングデータhが許容範囲を逸脱した回数に、第3工程データTA3における湿度の重み係数w2を乗じた値p2を算出する。またプロセッサ51は、加速度カウンタgnのカウント値、つまりは、センサデータSbに含まれる加速度データのサンプリングデータgが許容範囲を逸脱した回数に、第3工程データTA3における加速度の重み係数w3を乗じた値p3を算出する。そしてプロセッサ51は、値p1と値p2と値p3とを合算することで、評価点Pを算出する。
評価点Pを算出し終えると、プロセッサ51は、Act47へと進む。プロセッサ51は、Act47として評価点Pを評価レコード72Rの第3評価点Vcとしてセットする。
プロセッサ51は、Act48として評価レコード72Rの第1評価点Vaと第2評価点Vbと第3評価点V3とを合計した合計評価点Vを算出する。プロセッサ51は、Act49として合計評価点Vが評価レコード72Rの評価点閾値Nを超えたか否かを確認する。ここで、合計評価点Vが評価点閾値Nを超えている場合、プロセッサ51は、Act49においてYESと判定し、Act50へと進む。プロセッサ51は、Act50として評価レコード72Rの評価フラグFを“1”にセットする。またプロセッサ51は、Act51として不良品警告処理を行う。すなわちプロセッサ51は、読取レコードの送信元である読取端末4Cに対し、不良品警告信号を出力する。不良品警告信号は、通信ネットワーク6を介して読取端末4Cへと送信される。不良品警告信号を受信した読取端末4Cにおいては、出力デバイス48が作動する。例えば、不良品であることを警告するメッセージが出力される。あるいは不良品であることを警告する音声が出力される。したがって、読取端末4Cのオペレータ、すなわち店舗Cの検品担当者は、梱包体1に梱包されている生鮮商品は、第1搬送工程、保管工程及び第2搬送工程での温度、湿度又は加速度の影響により、不良品である可能性が高いことを認識できる。
不良品警告処理を終えると、プロセッサ51は、Act52へと進む。一方、合計評価点Vが評価点閾値Nを超えていない場合には、プロセッサ51は、Act49においてNOと判定し、Act50及びAct51の処理をスキップしてAct52へと進む。
プロセッサ51は、Act52として評価レコード72Rの更新日時を時計54によって計時されている日時に書き換える。以上で、プロセッサ51は、読取端末4Cからの読取端末データを受信した場合のデータ処理を終了する。データ処理を終えたプロセッサ51は、アイドル状態に戻る。
ここに、評価サーバ5において、プロセッサ51を主体とするコンピュータは、図9のAct15、Act26及び図10のAct45の処理を行うことによって、評価対象物の状態に影響を及ぼす負荷、つまりは温度、湿度又は加速度の検出値を検出する検出値取得手段として機能する。この場合において、温度を第1の負荷とした場合には、湿度又は加速度は第2の負荷となり得る。湿度を第1の負荷とした場合には、温度又は加速度は第2の負荷となり得る。加速度を第1の負荷とした場合には、温度又は湿度は第2の負荷となり得る。すなわち、プロセッサ51を主体とするコンピュータは、図9のAct15、Act26及び図10のAct45の処理を行うことによって、第1の検出値取得手段又は第2の検出値取得手段として機能する。
また、評価サーバ5において、プロセッサ51を主体とするコンピュータは、図9のAct14、Act25及び図10のAct44の処理を行うことによって、許容範囲取得手段として機能する。
また、評価サーバ5において、プロセッサ51を主体とするコンピュータは、図9のAct16、Act27及び図10のAct46の処理、つまりは図11及び図12を用いて説明した評価点演算処理のうち、Act61乃至Act75の処理を行うことによって、積算手段として機能する。この場合において、温度を第1の負荷とした場合には、湿度又は加速度は第2の負荷となり得る。湿度を第1の負荷とした場合には、温度又は加速度は第2の負荷となり得る。加速度を第1の負荷とした場合には、温度又は湿度は第2の負荷となり得る。すなわち、プロセッサ51を主体とするコンピュータは、図9のAct16、Act27及び図10のAct46の処理を行うことによって、第1の積算手段又は第2の積算手段として機能する。
また、評価サーバ5において、プロセッサ51を主体とするコンピュータは、上記評価点演算処理のうち、Act76の処理を実行することにより、重み係数取得手段として機能する。
また、評価サーバ5において、プロセッサ51を主体とするコンピュータは、上記評価点演算処理のうち、Act77の処理を実行することにより、合算手段として機能する。
また、評価サーバ5において、プロセッサ51を主体とするコンピュータは、図9のAct17乃至Act21、Act28乃至Act32及び図10のAct47乃至Act51の処理を行うことによって、評価手段として機能する。
このように、本実施形態の評価サーバ5においては、Act19において合計評価点Vが評価点閾値Nを超えていると判定された場合、評価レコード72Rの評価フラグFが“1”にセットされる。
Act19において、合計評価点Vは、第1の搬送工程に対する第1の評価点Vaとなる。第1評価点Vaは、回数dnに重み係数w1を乗じた値w1*dnと、回数hnに重み係数w2を乗じた値w2*hnと、回数gnに重み係数w3を乗じた値w3*gnとの合算値である。
回数dnは、第1の搬送工程において、温度データのサンプリングデータdが第1工程データTA1における温度の許容範囲(d1≦d≦d2)を逸脱した回数である。重み係数w1は、第1工程データTA1における温度の重み係数である。回数hnは、第1の搬送工程において、湿度データのサンプリングデータhが第1工程データTA1における湿度の許容範囲(h1≦h≦h2)を逸脱した回数である。重み係数w2は、第1工程データTA1における湿度の重み係数である。回数gnは、第1の搬送工程において、加速度データのサンプリングデータgが第1工程データTA1における加速度の許容範囲(g1≦g≦g2)を逸脱した回数である。重み係数w3は、第1工程データTA1における加速度の重み係数である。
したがって、第1の搬送工程において、温度、湿度又は加速度がそれぞれの許容範囲を逸脱した回数が多ければ多いほど、第1評価点Vaは大きな値となる。そして仮に、第1評価点Vaが評価点閾値Nを超えた場合には、その時点で、評価レコード72Rの評価フラグFが“1”にセットされて、不良品警告が発せられる。したがって、第1の搬送工程を終えた段階で、温度、湿度又は加速度が許容範囲を逸脱した事象の積み重ねにより生鮮商品の状態が劣化している恐れがある場合に、物流センタBの入荷担当者は、不良品警告によってその状態を的確に把握することができる。
また、本実施形態の評価サーバ5においては、Act19において合計評価点Vが評価点閾値Nを超えていないと判定された場合でも、Act30において合計評価点Vが評価点閾値Nを超えていると判定された場合には、評価レコード72Rの評価フラグFが“1”にセットされる。Act30において、合計評価点Vは、第1の搬送工程に対する第1の評価点Vaと、保管工程に対する第2の評価点Vbとの合計値となる。第2評価点Vbは、回数dnに重み係数w1を乗じた値w1*dnと、回数hnに重み係数w2を乗じた値w2*hnと、回数gnに重み係数w3を乗じた値w3*gnとの合算値である。
回数dnは、保管工程において、温度データのサンプリングデータdが第2工程データTA2における温度の許容範囲(d1≦d≦d2)を逸脱した回数である。重み係数w1は、第2工程データTA2における温度の重み係数である。回数hnは、保管工程において、湿度データのサンプリングデータhが第2工程データTA2における湿度の許容範囲(h1≦h≦h2)を逸脱した回数である。重み係数w2は、第2工程データTA2における湿度の重み係数である。回数gnは、保管工程において、加速度データのサンプリングデータgが第2工程データTA2における加速度の許容範囲(g1≦g≦g2)を逸脱した回数である。重み係数w3は、第2工程データTA2における加速度の重み係数である。
したがって、保管工程において、温度、湿度又は加速度がそれぞれ許容範囲を逸脱した回数が多ければ多いほど、第2評価点Vbは大きな値となる。そして仮に、第1評価点Vaと第2評価点Vbとの合計値が評価点閾値Nを超えた場合には、その時点で、評価レコード72Rの評価フラグFが“1”にセットされて、不良品警告が発せられる。したがって、第1の搬送工程を経て保管工程を終えた段階で、温度、湿度又は加速度が許容範囲を逸脱した事象の積み重ねにより生鮮商品の状態が劣化している恐れがある場合に、物流センタBの出荷担当者は、不良品警告によってその現象を的確に把握することができる。
また、本実施形態の評価サーバ5においては、Act30において合計評価点Vが評価点閾値Nを超えていないと判定された場合でも、Act49において合計評価点Vが評価点閾値Nを超えていると判定された場合には、評価レコード72Rの評価フラグFが“1”にセットされる。Act49において、合計評価点Vは、第1の搬送工程に対する第1の評価点Vaと、保管工程に対する第2の評価点Vbと、第2の搬送工程に対する第3の評価点Vcとの合計値となる。第3評価点Vbは、回数dnに重み係数w1を乗じた値w1*dnと、回数hnに重み係数w2を乗じた値w2*hnと、回数gnに重み係数w3を乗じた値w3*gnとの合算値である。
回数dnは、第2の搬送工程において、温度データのサンプリングデータdが第3工程データTA3における温度の許容範囲(d1≦d≦d2)を逸脱した回数である。重み係数w1は、第3工程データTA3における温度の重み係数である。回数hnは、第2の搬送工程において、湿度データのサンプリングデータhが第3工程データTA3における湿度の許容範囲(h1≦h≦h2)を逸脱した回数である。重み係数w2は、第3工程データTA3における湿度の重み係数である。回数gnは、第2の搬送工程において、加速度データのサンプリングデータgが第3工程データTA3における加速度の許容範囲(g1≦g≦g2)を逸脱した回数である。重み係数w3は、第3工程データTA3における加速度の重み係数である。
したがって、第2の搬送工程において、温度、湿度又は加速度がそれぞれ許容範囲を逸脱した回数が多ければ多いほど、第3評価点Vcは大きな値となる。そして仮に、第1評価点Vaと第2評価点Vbと第3評価点Vcとの合計値が評価点閾値Nを超えた場合には、その時点で、評価レコード72Rの評価フラグFが“1”にセットされて、不良品警告が発せられる。したがって、第1の搬送工程から保管工程を経て第2搬送工程を終えた段階で、温度、湿度又は加速度が許容範囲を逸脱した事象の積み重ねにより生鮮商品の状態が劣化している恐れがある場合に、店舗Cの検品担当者は、不良品警告によってその現象を的確に把握することができる。
このように本実施形態によれば、物流過程において生鮮商品の鮮度に影響を及ぼす負荷が、許容範囲を若干超える状況が長い時間継続したり複数回発生したりしているために生鮮商品の鮮度が劣化している恐れがある場合に、高い信頼性をもって生鮮商品の状態を評価できる評価サーバ5を提供することができる。
しかも本実施形態では、生鮮商品の鮮度に影響を及ぼす負荷として温度、湿度及び加速度の3種類を用いている。そして評価サーバ5は、例えば温度だけでは不良品警告が発生する状況になっていなくても、温度と湿度又は加速度による影響を総合的に見て不良品警告を発生するようにしている。したがって、より高い信頼性をもって生鮮商品の状態を評価できる評価サーバ5を提供することができる。
そのうえ、温度と湿度又は加速度による影響を総合的に見る場合には、温度、湿度及び加速度に対して重み係数を設定するようにしている。したがって、例えば加速度の影響が大きい第1の搬送工程又は第2の搬送工程では、加速度の影響が小さい保管工程よりも加速度に対する重み係数を大きくすることで、より高い信頼性をもって生鮮商品の状態を評価できるようになる。
さらに、本実施形態によれば、物流過程の工程毎に、生鮮商品の鮮度に影響を及ぼす負荷に対する許容範囲を設定できるようにしている。したがって、例えば温度の影響が大きい第1の搬送工程又は第2の搬送工程では、温度の影響が小さい保管工程よりも温度に対する許容範囲を狭くすることによって、より高い信頼性をもって生鮮商品の状態を評価できるようになる。
ところで、店舗Cでの検品作業を終えた生鮮商品を収容した梱包体1に付されていたセンサ端末3を再利用した場合、評価データベース72に同じセンサ端末IDがセットされた評価レコード72Rが複数存在する場合があり得る。この点に関し、前記実施形態では、Act11またはAct41において、評価データベース72から評価レコード72Rを読み出す際に、同じセンサ端末IDがセットされた評価レコード72Rが複数存在する場合には、更新日付が最も新しい評価レコード72Rを読み出すようにした。したがって、センサ端末3を再利用しても評価システムに支障を来すことはないので、センサ端末3にかかるコストを低減することができる。
以上、物流過程における評価対象物の状態を、高い信頼性をもって評価できる評価装置の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
例えば前記実施形態では、温度センサ35を第1のセンサとし、湿度センサ36を第2のセンサとし、加速度センサ37を第3のセンサとした。温度センサ35、湿度センサ36及び加速度センサ37のうちどのセンサを第1のセンサとし、どのセンサを第2または第3のセンサとするかは特に限定されるものではない。
前記実施形態では、プロセッサ51は、図9のAct19、Act30又は図10のAct49において、合計評価点Vが評価点閾値Nを超えている場合、図9のAct21、Act32又は図10のAct51において不良品警告処理を行った。この点に関しては、図9のAct19、Act30又は図10のAct49において、合計評価点Vが評価点閾値Nを超えていない場合に、プロセッサ51は、読取レコードの送信元である読取端末4Bまたは4Cに対し、良品であることを報知する処理を行ってもよい。
前記実施形態では、図11のAct62において温度データをサンプリングする間隔を10秒とし、Act67において湿度データをサンプリングする間隔を15秒とし、図12のAct72において加速度データをサンプリングする間隔を5秒とした。これらの間隔は、特に限定されるものではない。例えば温度データをサンプリングする間隔と湿度データをサンプリングする間隔と加速度データをサンプリングする間隔とが同一であってもよい。
評価システムは、前記実施形態のものに限定されるものではない。例えばセンサ端末3が、当該センサ端末3が付されている梱包体1に収容されている生鮮商品の商品コードを記憶し、読取端末4A,4B,4Cとの間でセンサ端末IDとともに商品コードを送信するように構成する。こうすることにより、評価システムからコードシンボル2を不要にできる。また、センサ端末3がGPSセンサを備えるとともに無線通信ユニットを搭載する。そしてセンサ端末3のコントローラ31は、周期的に、温度,湿度、加速度の検出値とともにGPSセンサによる位置情報を評価サーバ5へと発信する。こうすることにより、読取端末4A,4B,4Cを不要にすることも可能である。
評価対象物は、生鮮商品に限定されない。物流過程において、影響を及ぼす負荷がある物品を、本評価装置の評価対象物とすることができる。
物流過程は、第1の搬送工程と保管工程と第2の搬送工程と含むものに限定されるものではない。例えば発送元Aから直接店舗Cに搬送する搬送工程だけであってもよい。
なお、評価サーバ5の譲渡は一般に、評価プログラム等のプログラムがメインメモリ52または補助記憶デバイス53に記憶された状態にて行われる。しかしこれに限らず、評価プログラムがメインメモリ52または補助記憶デバイス53に記憶されていない状態で評価サーバ5が譲渡されてもよい。そしてこの場合は、評価サーバ5が備える書き込み可能な記憶デバイスに、この評価サーバ5とは個別に譲渡された評価プログラムがユーザなどの操作に応じて書き込まれることとなる。評価プログラムの譲渡は、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。記録媒体は、CD−ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…梱包体、2…コードシンボル、3…センサ端末、4A.4B.4C…読取端末、5…評価サーバ、6…通信ネットワーク、51…プロセッサ、52…メインメモリ、53…補助記憶デバイス、54…時計、55…通信インターフェース、71…閾値データベース、72…評価データベース。

Claims (6)

  1. 評価対象物の物流過程において当該評価対象物の状態に影響を及ぼす負荷を周期的に検出するセンサで検出された前記負荷の検出値を取得する検出値取得手段と、
    前記検出値取得手段で取得した前記負荷の検出値が当該負荷に対する許容範囲を外れた回数を積算する積算手段と、
    前記積算手段による積算値に基づいて前記評価対象物の状態を評価する評価手段と、
    を具備する評価装置。
  2. 評価対象物の物流過程において当該評価対象物の状態に影響を及ぼす第1の負荷を周期的に検出する第1のセンサで検出された前記第1の負荷の検出値を取得する第1の検出値取得手段と、
    前記評価対象物の物流過程において当該評価対象物の状態に影響を及ぼす第2の負荷を周期的に検出する第2のセンサで検出された前記第2の負荷の検出値を取得する第2の検出値取得手段と、
    前記第1の検出値取得手段で取得した前記第1の負荷の検出値が当該第1の負荷に対する許容範囲を外れた回数を積算する第1の積算手段と、
    前記第2の検出値取得手段で取得した前記第2の負荷の検出値が当該第2の負荷に対する許容範囲を外れた回数を積算する第2の積算手段と、
    前記第1の積算手段による第1の積算値と前記第2の積算手段による第2の積算値とを合算する合算手段と、
    前記合算手段による合算値に基づいて前記評価対象物の状態を評価する評価手段と、
    を具備する評価装置。
  3. 前記第1の負荷及び前記第2の負荷に対してそれぞれ設定された重み係数を取得する重み係数取得手段、
    をさらに具備し、
    前記合算手段は、前記第1の積算手段による前記第1の積算値に前記第1の負荷に対して設定された前記重み係数を乗じた値と、前記第2の積算手段による前記第2の積算値に前記第2の負荷に対して設定された前記重み係数を乗じた値とを合算する、請求項2記載の評価装置。
  4. 前記物流過程の工程毎に設定された前記許容範囲に係るデータを取得する許容範囲取得手段、
    をさらに具備し、
    前記積算手段は、前記物流過程の工程毎に、その工程に対して設定された前記許容範囲に係るデータに基づき、前記負荷の検出値が当該負荷に対する許容範囲を外れた回数を積算する、請求項1記載の評価装置。
  5. 前記物流過程の工程毎に設定された前記第1の負荷に対する許容範囲に係るデータと前記第2の負荷に対する許容範囲に係るデータとを取得する許容範囲取得手段、
    をさらに具備し、
    前記第1の積算手段は、前記物流過程の工程毎に、その工程に対して設定された前記第1の負荷に対する前記許容範囲に係るデータに基づき、前記第1の検出値取得手段で取得した前記第1の負荷の検出値が当該第1の負荷に対する許容範囲を外れた回数を積算し、
    前記第2の積算手段は、前記物流過程の工程毎に、その工程に対して設定された前記第2の負荷に対する前記許容範囲に係るデータに基づき、前記第2の検出値取得手段で取得した前記第2の負荷の検出値が当該第2の負荷に対する許容範囲を外れた回数を積算する、請求項2記載の評価装置。
  6. 評価対象物の状態を評価する評価装置のコンピュータを、
    前記評価対象物の物流過程において当該評価対象物の状態に影響を及ぼす負荷を周期的に検出するセンサで検出された前記負荷の検出値を取得する検出値取得手段、
    前記検出値取得手段で取得した前記負荷の検出値が当該負荷に対する許容範囲を外れた回数を積算する積算手段、及び、
    前記積算手段による積算値に基づいて前記評価対象物の状態を評価する評価手段、
    として機能させるための評価プログラム。
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