JP2020054696A - 塞栓コイル - Google Patents

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Abstract

【課題】カテーテルを使用して動脈瘤内に塞栓コイルを導入する際に、該塞栓コイルが座屈することを抑制する。【解決手段】カテーテル3を使用して動脈瘤A内に導入可能な塞栓コイル1であって、巻き軸方向が該塞栓コイル1の長さ方向Yと一致する方向に素線2を巻くことにより構成され、素線2の巻き径を異ならせることにより、大径コイル部7と小径コイル部9とが交互に形成される部分を有し、大径コイル部7は、長さ方向Yから見て隣接する素線2同士が少なくとも50%以上オーバーラップして、素線2が巻かれて構成されている塞栓コイル1。【選択図】図6

Description

本発明は、塞栓コイルに関する。
従来から、動脈瘤の治療を行うために様々な治療方法が行われている。このうち、カテーテルを用いて動脈瘤の内部に塞栓コイルを導入し、血管の血液が動脈瘤内に入ることを抑制する治療方法がある。このような治療方法においては、一般的に線状の塞栓コイルが使用されるが、高い充填率で動脈瘤内に充填することが可能であり、動脈瘤にかかる負担を抑制しつつ容易に(即ち、高い操作性で)動脈瘤内に充填することが可能な、塞栓コイルが望まれている。このため、様々な形状の塞栓コイルが開示されている。
例えば、特許文献1には、素線を巻くことにより構成され、素線の巻き径を異ならせることにより、径の大きい大径コイル部と径の小さい小径コイル部とが交互に形成される部分を有する塞栓コイルが開示されている。
特開2018−50760号公報
しかしながら、素線を巻くことにより構成され、素線の巻き径を異ならせることにより、大径コイル部と小径コイル部とが交互に形成される部分を有する塞栓コイルは、カテーテルを使用して動脈瘤内に該塞栓コイルを導入する際、該カテーテル内において該塞栓コイルを押したり引いたりすることに伴って、大径コイル部に小径コイル部がめり込むなどして、塞栓コイルが座屈する場合があった。
そこで、本発明は、カテーテルを使用して動脈瘤内に塞栓コイルを導入する際に、該塞栓コイルが座屈することを抑制することを目的にする。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の塞栓コイルは、カテーテルを使用して動脈瘤内に導入可能な塞栓コイルであって、巻き軸方向が該塞栓コイルの長さ方向と一致する方向に素線を巻くことにより構成され、前記素線の巻き径を異ならせることにより、大径コイル部と小径コイル部とが交互に形成される部分を有し、前記大径コイル部は、前記長さ方向から見て隣接する前記素線同士が少なくとも50%以上オーバーラップして、前記素線が巻かれて構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、大径コイル部は、長さ方向から見て隣接する素線同士が少なくとも50%以上オーバーラップして、素線が巻かれて構成されている。長さ方向から見て隣接する素線同士が少なくとも50%以上オーバーラップしていることで、カテーテルを使用して動脈瘤内に該塞栓コイルを導入する際、該カテーテル内において該塞栓コイルを押したり引いたりした場合であっても、隣接する素線同士が干渉し合い該塞栓コイルが座屈することを抑制できる。
本発明の第2の態様の塞栓コイルは、前記第1の態様において、前記大径コイル部は、前記長さ方向における端部側から中央部側に向かうにしたがって隣接する前記素線同士のオーバーラップ量が小さくなる領域を有することを特徴とする。
本態様によれば、大径コイル部は、長さ方向における端部側から中央部側に向かうにしたがって隣接する素線同士のオーバーラップ量が小さくなる領域を有する。大径コイル部における小径コイル部と隣接する部分は塞栓コイルが座屈し易くなるが、該部分の隣接する素線同士のオーバーラップ量を大きくすることで該部分の座屈を効果的に抑制でき、効果的に塞栓コイルの座屈を抑制できる。
本発明の第3の態様の塞栓コイルは、前記第1又は第2の態様において、前記大径コイル部は、前記素線の巻き径が最大となる部分において隣接する前記素線が同じ巻き径となるように複数回同じ巻き径で前記素線が巻かれていることを特徴とする。
本態様によれば、大径コイル部は、素線の巻き径が最大となる部分において隣接する素線が同じ巻き径となるように複数回同じ巻き径で素線が巻かれている。すなわち、最も座屈し易い巻き径が最大となる部分で、隣接する素線同士のオーバーラップ量を100%とする。このため、特に効果的に塞栓コイルの座屈を抑制できる。
本発明の第4の態様の塞栓コイルは、前記第3の態様において、前記大径コイル部は、前記長さ方向における前記素線の巻き径が最大となる部分の該大径コイル部全体に対する比率が25分の2以上5分の4以下であることを特徴とする。
本態様によれば、大径コイル部は、素線の巻き径が最大となる部分の該大径コイル部全体に対する比率が25分の2以上5分の4以下である。このような構成とすることで、カテーテル内を移動する際の塞栓コイルの直進性が向上するとともに、座屈しづらく大きな巻き径となる大径コイル部を形成できる。
本発明の第5の態様の塞栓コイルは、前記第1から第4のいずれか1項の態様において、前記大径コイル部は、前記長さ方向から見て隣接する前記素線同士が平均して75%以上オーバーラップして、前記素線が巻かれて構成されていることを特徴とする塞栓コイル。
本態様によれば、長さ方向から見て隣接する素線同士が平均して75%以上オーバーラップしていることで、大径コイル部の座屈を抑制できるだけでなく、カテーテル内を移動する際、塞栓コイルが変形して力が分散されること、すなわち塞栓コイルをカテーテルへ導入する際の作業性の低下を抑制できる。
本発明の第6の態様の塞栓コイルは、前記第1から第5のいずれか1項の態様において、前記大径コイル部は、前記長さ方向から見て隣接する前記素線同士が60%以上85%以下オーバーラップして、前記素線が巻かれて構成されていることを特徴とする塞栓コイル。
本態様によれば、長さ方向から見て隣接する素線同士が60%以上オーバーラップしていることで、塞栓コイルの座屈を特に効果的に抑制でき、長さ方向から見て隣接する素線同士が85%以下オーバーラップしていることで、大径コイル部の引っ掛かりによるアンカー効果高めることができる。
本発明の第7の態様の塞栓コイルは、カテーテルを使用して動脈瘤内に導入可能な塞栓コイルであって、巻き軸方向が該塞栓コイルの長さ方向と一致する方向に素線を巻くことにより構成され、前記素線の巻き径を異ならせることにより、大径コイル部と小径コイル部とが交互に形成される部分を有し、前記大径コイル部は、前記長さ方向と交差する交差方向から見た場合の隣接する前記素線同士で形成される前記長さ方向に対する角度が少なくとも30°以下の角度となるように、前記素線が巻かれて構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、大径コイル部は、交差方向から見た場合の隣接する素線同士で形成される長さ方向に対する角度が少なくとも30°以下の角度となるように、素線が巻かれて構成されている。交差方向から見た場合の隣接する素線同士で形成される長さ方向に対する角度が少なくとも30°以下の角度となることで、カテーテルを使用して動脈瘤内に該塞栓コイルを導入する際、該カテーテル内において該塞栓コイルを押したり引いたりした場合であっても、隣接する素線同士が干渉し合い該塞栓コイルが座屈することを抑制できる。
塞栓コイルを使用したカテーテル治療の概要を表す説明図である。 本発明の実施形態1に係る塞栓コイルの一次形状を示す側面図である。 本発明の実施形態1に係る塞栓コイルの二次形状を示す側面図である。 本発明の実施形態1に係る塞栓コイルであって、導入開始前の塞栓コイルを示す図である。 本発明の実施形態1に係る塞栓コイルであって、フレーム形成を説明する図である。 本発明の実施形態1に係る塞栓コイルの大径コイル部の一部分の詳細な形状を表す概略側面断面図である。 本発明の実施形態2に係る塞栓コイルの大径コイル部の一部分の詳細な形状を表す概略側面断面図である。
以下に、本発明の実施形態に係る塞栓コイル1について、添付図面を参照して詳細に説明する。
[実施形態1](図1〜図6参照)
最初に、図1に基づいて塞栓コイル1を使用したカテーテル治療の概要について説明する。
塞栓コイル1は、動脈瘤Aの破裂を防止する目的でカテーテル3を使用して行う動脈瘤治療において使用される。具体的には、例えば動脈瘤Aが人体Hの脳動脈Bの分岐部Cで発症した場合には、図1に表すように、足の付け根Eにカテーテル3を挿入するための挿入口Fを開け、足の付け根Eの大腿動脈から一例として直径2mm程度のカテーテル3を挿入する。
また、血管内に造影剤を注入し、X線による透視画像を見ながらカテーテル3を動脈瘤Aが生じている部位の動脈瘤Aの内部に少し入り込んだ位置に導く。そして、このカテーテル3内に本発明の塞栓コイル1を挿入し、カテーテル3の内壁に添わせてカテーテル3の先端に導き、該先端の開口から押し出して動脈瘤A内に塞栓コイル1の先端部を至らせる。以下、この塞栓コイル1を押し出す操作をして塞栓コイル1を動脈瘤A内に導入して充填して行く。なお、動脈瘤には前記分岐部C以外の非分岐部にできる嚢状動脈瘤と解離性動脈瘤等があり、これらの動脈瘤にも当該塞栓コイル1による治療を行うことができる。
次に、図2及び図3に基づいて本発明の実施形態1に係る塞栓コイル1Aの具体的構成について説明する。
本実施形態の塞栓コイル1Aは、素線2を螺旋状に巻くことによって形成され、最大外径D1として巻かれた大きな直径の大径コイル部7と該大径コイル部7より小さな直径の外径D2で巻かれた小径コイル部9とが塞栓コイル1の長手方向Yに交互に複数個存在するように構成されている。塞栓コイル1Aは、大径コイル部7と小径コイル部9とが交互に複数存在することに基づく凸凹構造を表面に有する。なお、本実施形態の塞栓コイル1には設けられていないが、一様な直径で巻かれた表面が平坦な円筒状構造を有していてもよい。なお本実施形態の塞栓コイル1Aの要部である大径コイル部7の詳細な構成については後述する。
なお、塞栓コイル1Aの材料としては、素線2の線径dが15μm〜100μm、好ましくは30μm〜75μmの白金、タングステン或いはステンレス製の線材が一例として適用できる。そして、これらの材料は腐食に強く、適度な直進性と柔軟性を兼ね備えているから、該塞栓コイル1Aがカテーテル3内を移動するときは適度な直進性を保って滑らかに移動し、該塞栓コイル1Aが動脈瘤A内に導入されたときには、その柔軟性が発揮されて滑らかに湾曲して充填されて行く。
また、小径コイル部9の外径D2としては、0.06mm〜0.40mm、好ましくは0.12mm〜0.30mmが採用できる。大径コイル部7の最大外径D1としては、上記小径コイル部9の外径D2より大きく、カテーテル3内で滑らかな移動が可能な範囲である一例として0.2mm〜0.5mm、好ましくは0.25mm〜0.47mmに設定できる。
また、図2ではカテーテル3内を移動する際の一次形状の塞栓コイル1Aを図示しているが、図3に表すように動脈瘤Aの大きさや形状に合わせてフレーム23の形成を容易にするために、更に大きなコイル径(例えば3mm〜30mm)の二次形状を予め形成するようにしてもよい。なお、該二次形状の形成は省いても良く、本実施形態の塞栓コイル1Aでは二次形状を形成しなくてもフレーム23をスムースに形成することができることを確認している。
次に、図4〜図5に基づいて塞栓コイル1Aを使用して動脈瘤A内に塞栓コイル1Aを導入して行く工程を説明する。詳細には、本実施形態に係る塞栓コイル1Aを使用して動脈瘤A内に塞栓コイル1Aを導入して行く工程を、(A)導入開始の直前、(B)フレーム23の形成の2段階に分けて説明する。
(A)導入開始の直前(図4参照)
塞栓コイル1Aの導入を行う場合には、最初に、カテーテル3を人体Hに設置してカテーテル3の先端が動脈瘤Aの内部に至るようにする。次に、設置したカテーテル3内に外部から塞栓コイル1の長手方向Yの先端方向Y1及び後端方向Y2のうちの先端方向Y1側の端部17を挿入し、カテーテル3の内壁面に添わせて動脈瘤Aに向けて塞栓コイル1Aを移動させる。
この際、本実施形態の塞栓コイル1Aは、先に挿入される大径コイル部7の端部17が球状の凸曲面によって形成されているので、カテーテル3内への塞栓コイル1Aの挿入がスムースに行える。また、本実施形態の塞栓コイル1Aの大径コイル部7は何れも外径が同じであるので、その外周がガイドとして機能し、該塞栓コイル1Aのカテーテル3内での直進性を保つことができる。これにより塞栓コイル1Aを円滑に移動させることが可能である。そして、塞栓コイル1Aの端部17をカテーテル3の先端開口部から突出させて動脈瘤Aの内部に進入させれば塞栓コイル1Aの導入に先立つ準備作業が完了する。
(B)フレーム23の形成(図5参照)
準備作業の終了後、塞栓コイル1Aの導入操作を行って、塞栓コイル1Aのカテーテル3内への押し込みを進める。カテーテル3の先端開口から送り出された塞栓コイル1Aは動脈瘤Aの内部深くに導入され、塞栓コイル1Aの端部17は例えば動脈瘤Aの奥部側の内壁面に最初に接触し湾曲しつつ手前側或いは側方に向って繰り出される。
そして、手前側或いは側方に向って繰り出された塞栓コイル1Aの端部17は、動脈瘤Aの内面に接触して更に湾曲した状態で折り返されてリング状部分21が形成される。さらに、塞栓コイル1Aの導入が進むと、図5で表されるように、複数のリング状部分21が形成され、これら複数のリング状部分21によって後続の塞栓コイル1Aを導入する際の外殻部材となるフレーム23が形成されていく。ここで、フレーム23を成す複数のリング状部分21における大径コイル部7及び小径コイル部9の存在量は、動脈瘤Aのサイズや形状に対して適宜設定して用いることが好ましい。
フレーム23には、該フレーム23が形成される段階で各リング状部分21同士の接触位置(交差位置)において、大径コイル部7及び小径コイル部9からなる凸凹構造の存在によって大径コイル部7が引っ掛かった状態になる部分ができる。その結果、大径コイル部7の引っ掛かりによるアンカー効果が発生し、該アンカー効果によってフレーム23の構造、すなわち複数のリング状部分21による三次元的構造が安定する。
次に、図6を参照して本実施形態の塞栓コイル1Aの要部である本実施形態の大径コイル部7Aの詳細について説明する。
図3で表されるように、本実施形態の大径コイル部7Aは、先端方向Y1及び後端方向Y2の両方に、断面が塞栓コイル1の長手方向Yに対して直線状の斜面となる斜面部72を有している。また、本実施形態の大径コイル部7Aは、先端方向Y1及び後端方向Y2の斜面部72に挟まれる位置に、断面が塞栓コイル1の長手方向Yと平行な直線状となる平行部71を有している。なお、平行部71の位置が最大外径D1となる位置である。
なお、上記のように、本実施形態の塞栓コイル1Aは、カテーテル3を使用して動脈瘤A内に導入可能な塞栓コイル1であって、巻き軸方向が該塞栓コイル1Aの長さ方向である塞栓コイル1の長手方向Yと一致する方向に素線2を巻くことにより構成されている。そして、本実施形態の塞栓コイル1Aは、素線2の巻き径を異ならせることにより、大径コイル部7と小径コイル部9とが交互に形成される部分を有している。
ここで、本実施形態の大径コイル部7Aは、塞栓コイル1の長手方向Yから見て隣接する素線2同士が少なくとも50%以上オーバーラップして、素線2が巻かれて構成されている。詳細には、本実施形態の大径コイル部7Aにおいては、斜面部72では長手方向Yから見て隣接する素線2同士が50%オーバーラップしており、平行部71では長手方向Yから見て隣接する素線2同士が100%オーバーラップしている。
このように、本実施形態の塞栓コイル1Aは、大径コイル部7が塞栓コイル1の長手方向Yから見て隣接する素線2同士が少なくとも50%以上オーバーラップして、素線2が巻かれて構成されている。このような構成となっていることで、カテーテル3を使用して動脈瘤A内に該塞栓コイル1Aを導入する際、該カテーテル3内において該塞栓コイル1Aを押したり引いたりした場合であっても、隣接する素線2同士が干渉し合い該塞栓コイルが座屈することを抑制できる。
ここで、長手方向Yから見て隣接する素線2同士が少なくとも60%以上オーバーラップしていることが、塞栓コイルの座屈抑制と言う観点から特に好ましい。ただし、アンカー効果を高めるという観点からは、長手方向Yから見て隣接する素線2同士が85%を超えてオーバーラップしないようにすることが好ましい。
なお、「大径コイル部7が塞栓コイル1の長手方向Yから見て隣接する素線2同士が少なくとも50%以上オーバーラップして、素線2が巻かれて構成されている」とは、大径コイル部7を構成する全ての隣接する素線2、並びに、大径コイル部7を構成する素線2と小径コイル部9を構成する素線2との隣接部分73(図6参照)において、塞栓コイル1の長手方向Yから見て少なくとも50%以上オーバーラップして素線2が巻かれて構成されている意味である。
別の表現をすると、本実施形態の大径コイル部7Aは、図6で表されるように塞栓コイル1の長手方向Yと交差する交差方向から見た場合、隣接する素線2同士で形成される塞栓コイル1の長手方向Yに対する角度Θが少なくとも30°以下の角度となるように、素線2が巻かれて構成されている。詳細には、本実施形態の大径コイル部7Aにおいては、斜面部72では隣接する素線2同士で形成される塞栓コイル1の長手方向Yに対する角度Θが30°の角度となっており、平行部71では隣接する素線2同士で形成される塞栓コイル1の長手方向Yに対する角度Θが0°の角度となっている。
このように、本実施形態の塞栓コイル1Aは、大径コイル部7が交差方向から見た場合の隣接する素線2同士で形成される塞栓コイル1の長手方向Yに対する角度が少なくとも30°以下の角度となるように、素線2が巻かれて構成されている。このような構成となっていることで、カテーテル3を使用して動脈瘤A内に該塞栓コイル1Aを導入する際、該カテーテル3内において該塞栓コイル1Aを押したり引いたりした場合であっても、隣接する素線2同士が干渉し合い該塞栓コイル1Aが座屈することを抑制できる。
なお、「大径コイル部7が交差方向から見た場合の隣接する素線2同士で形成される塞栓コイル1の長手方向Yに対する角度が少なくとも30°以下の角度となるように、素線2が巻かれて構成されている」とは、大径コイル部7を構成する全ての隣接する素線2、並びに、大径コイル部7を構成する素線2と小径コイル部9を構成する素線2との隣接部分73において、交差方向から見た場合の隣接する素線2同士で形成される塞栓コイル1の長手方向Yに対する角度が少なくとも30°以下の角度となるように、素線2が巻かれて構成されている意味である。
また、図6で表されるように、本実施形態の大径コイル部7Aは、素線2の巻き径が最大となる部分である平行部71において、隣接する素線2が同じ巻き径となるように複数回同じ巻き径で素線2が巻かれている。すなわち、本実施形態の大径コイル部7Aは、最も座屈し易い巻き径が最大となる部分で、塞栓コイル1の長手方向Yから見た隣接する素線2同士のオーバーラップ量を100%としている。このため、本実施形態の大径コイル部7Aは、特に効果的に塞栓コイル1の座屈を抑制できる構成になっている。
なお、図6は概略図であるので実際の本実施形態の大径コイル部7Aの形状を必ずしも正確に表しているわけではないが、本実施形態の大径コイル部7Aは、塞栓コイル1の長手方向Yにおける素線2の巻き径が最大となる部分である平行部71の長さL1の該大径コイル部7全体の長さL2に対する比率であるL1/L2が25分の2以上5分の4以下となっている。L1/L2が25分の2以上となっていることで、カテーテル3内を移動する際に平行部71がカテーテル3の内壁に沿い易くなって塞栓コイル1の直進性が向上する。また、L1/L2が5分の4以下となっていることで、大径コイル部7Aの巻き径を大きくしても座屈し難くなり、且つ、アンカー効果を高くすることもできる。このように、本実施形態の大径コイル部7Aは、このような構成となっていることで、カテーテル3内を移動する際の塞栓コイル1の直進性が向上するとともに、座屈しづらく大きな巻き径となる大径コイル部7を形成している。
ここで、大径コイル部7Aは、長手方向Yから見て隣接する素線2同士が平均して75%以上オーバーラップして、素線2が巻かれていることが特に好ましい。長手方向Yから見て隣接する素線2同士が平均して75%以上オーバーラップしていることで、大径コイル部7の座屈を抑制できるだけでなく、カテーテル3内を移動する際、塞栓コイル1が変形して力が分散されること、すなわち塞栓コイル1をカテーテル3へ導入する際の作業性の低下を抑制できるためである。
[実施形態2](図7)
次に、実施形態2の塞栓コイル1について、図7を参照して詳細に説明する。
図7は、実施形態1の塞栓コイル1Aの図6に対応する図である。なお、上記実施形態1と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。
なお、本実施形態の塞栓コイル1は、大径コイル部7の斜面部72の構成以外は、実施形態1の塞栓コイル1Aと同様の構成である。
図7で表されるように、実施形態2の塞栓コイル1の大径コイル部7である大径コイル部7Bの斜面部72は、塞栓コイル1の長手方向Yにおける端部側から中央部側に向かうにしたがって隣接する素線2同士のオーバーラップ量が小さくなっている。別の表現をすると、図7で表されるように、大径コイル部7Bの斜面部72は、塞栓コイル1の長手方向Yにおける中央側から端部側に向かうにしたがって、隣接する素線2同士の位置関係が長手方向Yと平行に近くなっている。このように、大径コイル部7は、塞栓コイル1の長手方向Yにおける端部側から中央部側に向かうにしたがって隣接する素線同士のオーバーラップ量が小さくなる領域を有することが好ましい。大径コイル部7における小径コイル部9と隣接する部分は塞栓コイル1が座屈し易くなるが、該部分の隣接する素線2同士のオーバーラップ量を大きくすることで該部分の座屈を効果的に抑制でき、効果的に塞栓コイル1の座屈を抑制できるためである。
なお、本実施形態の大径コイル部7Bも、実施形態1の大径コイル部7Aと同様、塞栓コイル1の長手方向Yから見て、何れの隣接する素線2同士が少なくとも50%以上オーバーラップしているとともに、何れの隣接する素線2同士で形成される塞栓コイル1の長手方向Yに対する角度の最大値である最大角度Θmaxが少なくとも30°以下の角度となっている。
なお、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることは言うまでもない。
また、上記実施例の塞栓コイル1を使用可能なカテーテル3を使用することで、塞栓コイル1の座屈を抑制しつつ該塞栓コイル1を動脈瘤A内に充填することが可能になる。
1…塞栓コイル、1A…塞栓コイル、2…素線、3…カテーテル、7…大径コイル部、
7A…大径コイル部、7B…大径コイル部、9…小径コイル部、17…端部、
21…リング状部分、23…フレーム、71…平行部、72…斜面部、
73…隣接部分、A…動脈瘤、B…脳動脈、C…分岐部、d…素線2の線径、
D1…最大外径、D2…外径、E…足の付け根、F…挿入口、H…人体、
L1…平行部71の長さ、L2…大径コイル部7全体の長さ

Claims (7)

  1. カテーテルを使用して動脈瘤内に導入可能な塞栓コイルであって、
    巻き軸方向が該塞栓コイルの長さ方向と一致する方向に素線を巻くことにより構成され、
    前記素線の巻き径を異ならせることにより、大径コイル部と小径コイル部とが交互に形成される部分を有し、
    前記大径コイル部は、前記長さ方向から見て隣接する前記素線同士が少なくとも50%以上オーバーラップして、前記素線が巻かれて構成されていることを特徴とする塞栓コイル。
  2. 請求項1に記載の塞栓コイルにおいて、
    前記大径コイル部は、前記長さ方向における端部側から中央部側に向かうにしたがって隣接する前記素線同士のオーバーラップ量が小さくなる領域を有することを特徴とする塞栓コイル。
  3. 請求項1又は2に記載の塞栓コイルにおいて、
    前記大径コイル部は、前記素線の巻き径が最大となる部分において隣接する前記素線が同じ巻き径となるように複数回同じ巻き径で前記素線が巻かれていることを特徴とする塞栓コイル。
  4. 請求項3に記載の塞栓コイルにおいて、
    前記大径コイル部は、前記長さ方向における前記素線の巻き径が最大となる部分の該大径コイル部全体に対する比率が25分の2以上5分の4以下であることを特徴とする塞栓コイル。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の塞栓コイルにおいて、
    前記大径コイル部は、前記長さ方向から見て隣接する前記素線同士が平均して75%以上オーバーラップして、前記素線が巻かれて構成されていることを特徴とする塞栓コイル。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の塞栓コイルにおいて、
    前記大径コイル部は、前記長さ方向から見て隣接する前記素線同士が60%以上85%以下オーバーラップして、前記素線が巻かれて構成されていることを特徴とする塞栓コイル。
  7. カテーテルを使用して動脈瘤内に導入可能な塞栓コイルであって、
    巻き軸方向が該塞栓コイルの長さ方向と一致する方向に素線を巻くことにより構成され、
    前記素線の巻き径を異ならせることにより、大径コイル部と小径コイル部とが交互に形成される部分を有し、
    前記大径コイル部は、前記長さ方向と交差する交差方向から見た場合の隣接する前記素線同士で形成される前記長さ方向に対する角度が少なくとも30°以下の角度となるように、前記素線が巻かれて構成されていることを特徴とする塞栓コイル。
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