JP2020052090A - 焦点調整装置及び焦点調整方法 - Google Patents

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和則 廣瀬
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Abstract

【課題】焦点の調整精度の低下を抑制することが可能な焦点調整装置及び焦点調整方法を提供する。【解決手段】焦点調整装置は、被写体からの光を集光する集光部材と、前記集光部材によって集光された光を受光して撮像し、画像を生成する撮像部と、回転することによって前記集光部材を前記集光部材の光軸に沿って往復運動させるカム部材と、前記カム部材を回転駆動する駆動部と、前記画像に基づき、前記被写体の焦点の合い度合いを示す評価値を算出する算出部と、前記カム部材を所定の回転方向に回転させながら、前記カム部材の回転に対する前記評価値の変化を示す変化情報を生成する変化情報生成部と、前記駆動部を駆動して前記カム部材を前記回転方向に回転させながら、前記変化情報に基づき焦点を調整する焦点調整部と、を備える。【選択図】図8

Description

本発明の一態様は、顕微鏡などの焦点を調整する焦点調整装置などに関する。
レンズを光軸方向に対して略平行に移動させて焦点を調整するレンズ装置がある。このようなレンズ装置は、たとえば特許文献1などに開示されている。
特開2008−20673号公報
河村 尚登、「デジタルカメラの機構と高画質化技術」、The Journal of the Institute of Image Electronics Engineers of Japan、2014年、第43巻、第3号、p.404−419
拡大光学系のように被写界深度の範囲が小さい光学系では、被写体が載置されたステージ、または対物レンズを光軸方向に動かすことによって焦点調整が行われることがある。たとえば、特許文献1に記載のレンズ装置では、レンズに連結されたラックが偏心カムと当接し、ステッピングモータが偏心カムを回転駆動する構成となっており、偏心カムが時計回りまたは反時計回りに回転駆動されることでレンズが光軸方向に移動し、焦点の調整が行われる。
しかしながら、たとえば、偏心カムとステッピングモータとの連結において遊びがあることがある。このような場合、ステッピングモータの軸の角度が同じであっても、軸を時計回りに回転駆動させて当該角度に停止させたときのレンズの位置と、軸を反時計回りに回転駆動させて当該角度に停止させたときのレンズの位置とが、異なることがある。このような場合、焦点の調整精度が低下するため、好ましくない。
本発明は、上記の課題などを解決するために次のような手段を採る。なお、以下の説明において、発明の理解を容易にするために図面中の符号等を括弧書きで付記するが、本発明の各構成要素はこれらの付記したものに限定されるものではなく、当業者が技術的に理解しうる範囲にまで広く解釈されるべきものである。
本発明の一の手段は、
被写体からの光を集光する集光部材(23)と、
前記集光部材によって集光された光を受光して撮像し、画像を生成する撮像部(22)と、
回転することによって前記集光部材を前記集光部材の光軸に沿って往復運動させるカム部材(33)と、
前記カム部材を回転駆動する駆動部(31)と、
前記画像に基づき、前記被写体の焦点の合い度合いを示す評価値を算出する算出部(11)と、
前記カム部材を所定の回転方向に回転させながら、前記カム部材の回転に対する前記評価値の変化を示す変化情報を生成する変化情報生成部(13、15)と、
前記駆動部を駆動して前記カム部材を前記回転方向に回転させながら、前記変化情報に基づき焦点を調整する焦点調整部(13、15)と、を備える、
焦点調整装置である。
上記構成の焦点調整装置によれば、変化情報を生成する際のカム部材の回転方向と焦点を調整する際のカム部材の回転方向とを同じにすることで、カム部材と駆動部との連結において遊びがある場合であっても、変化情報に基づき設定した位置にカム部材を精度よく停止させることができる。これにより、たとえば、焦点の合う位置を変化情報に基づき取得し、当該位置に精度よくカム部材を停止させることができるので、集光部材を焦点の合う位置に精度よく移動させることができる。したがって、焦点の調整精度の低下を抑制することができる。
上記焦点調整装置において、好ましくは、
前記カム部材に固定される第1の歯車(34)と、
前記第1の歯車とかみ合い、前記駆動部に固定される第2の歯車(32)と、をさらに備え、
前記第1の歯車が1回転する際に、前記第2の歯車が正の整数回回転する。
上記構成の焦点調整装置によれば、カム部材が1回転する前後において、第1の歯車と第2の歯車とを同じ歯でかみ合わせることができるので、各歯車の歯の形状にばらつきがある場合であっても、変化情報に基づき設定した停止位置にカム部材を精度よく停止させることができる。また、カム部材が1回転する前後において、たとえばステッピングモータの停止位置を同じにすることができるので、ステッピングモータの停止位置精度のばらつきに基づくカム部材の回転角度のばらつきを低減することができる。
上記焦点調整装置において、好ましくは、
前記カム部材の外形が、略円形である。
上記構成の焦点調整装置によれば、たとえば旋盤などによる旋削加工、または円筒研磨加工によって、高精度の真円を形成し、滑らかな表面に仕上げることができるので、高品質なカム部材を簡易に作成することができる。また、外形の中心から所定の偏芯量離れた位置にカム部材の回転中心を設ける簡易な構成により、当該偏芯量の2倍の範囲で集光部材を往復運動させることができる。つまり、焦点の調整可能範囲を簡易に設定することができる。
上記焦点調整装置において、好ましくは、
前記算出部は、前記画像における表示のコントラストを前記評価値として算出する。
上記構成の焦点調整装置によれば、被写体についての焦点の合い度合いを簡易に算出することができるので、変化情報を簡易に生成することができる。
上記焦点調整装置において、好ましくは、
前記駆動部は、ステッピングモータである。
上記構成の焦点調整装置によれば、たとえば、カム部材の回転量の制御、及びカム部材の位置決めの制御などを簡易な制御で行うことができるので、変化情報の生成及び焦点調整を良好に行うことができる。
上記焦点調整装置において、好ましくは、
前記変化情報生成部は、前記カム部材を前記回転方向に少なくとも1回転させて前記変化情報を生成する。
上記構成の焦点調整装置によれば、焦点の合うカム部材の位置を変化情報に含めることができるので、焦点の合う位置を変化情報に基づき確実に取得することができる。
上記焦点調整装置において、好ましくは、
前記焦点調整部(13)は、前記変化情報に基づき、前記焦点調整装置が合焦する前記カム部材の角度である合焦角度を決定し、前記カム部材を前記回転方向に回転させ、前記合焦角度で前記カム部材の回転を停止する。
上記構成の焦点調整装置によれば、カム部材を合焦角度で精度よく停止させることができるので、集光部材を焦点の合う位置に確実に移動させることができる。
上記焦点調整装置において、好ましくは、
前記焦点調整部(15)は、前記変化情報に基づき、前記焦点調整装置が合焦する前記評価値である合焦評価値を決定し、前記カム部材を前記回転方向に回転させながら前記算出部が算出する前記評価値を監視し、前記評価値と前記合焦評価値とが一致する位置で、前記カム部材の回転を停止する。
上記構成の焦点調整装置によれば、評価値と合焦評価値とが一致する位置でカム部材を精度よく停止させることができるので、たとえば、カム部材の位置を検出する機能を有しない場合においても、集光部材を焦点の合う位置に確実に移動させることができる。
また、本発明の別の手段は、
被写体からの光を集光する集光部材と、前記集光部材によって集光された光を受光して撮像し、画像を生成する撮像部と、回転することによって前記集光部材を前記集光部材の光軸に沿って往復運動させるカム部材と、前記カム部材を回転駆動する駆動部と、を備える焦点調整装置における焦点調整方法であって、
前記画像に基づき、前記被写体の焦点の合い度合いを示す評価値を算出するステップと、
前記カム部材を所定の回転方向に回転させながら、前記カム部材の回転に対する前記評価値の変化を示す変化情報を生成するステップと、
前記カム部材を前記回転方向に回転させながら、前記変化情報に基づき焦点を調整するステップと、を有する、
焦点調整方法である。
上記構成の焦点調整方法によれば、変化情報を生成する際のカム部材の回転方向と焦点を調整する際のカム部材の回転方向とを同じにすることで、カム部材と駆動部との連結において遊びがある場合であっても、変化情報に基づき設定した位置にカム部材を精度よく停止させることができる。これにより、たとえば、焦点の合う位置を変化情報に基づき取得し、当該位置に精度よくカム部材を停止させることができるので、集光部材を焦点の合う位置に精度よく移動させることができる。したがって、焦点の調整精度の低下を抑制することができる。
図1は、本実施形態の焦点調整装置の構成を示す図である。 図2は、本実施形態の顕微鏡の斜視図である。 図3は、本実施形態の顕微鏡の正面図である。 図4は、本実施形態の顕微鏡の側面図である。 図5は、本実施形態の顕微鏡の透過図である。 図6は、本実施形態の顕微鏡の図5の切断線VI−VIの位置における断面図である。 図7は、本実施形態の顕微鏡における偏心カムの正面図である。 図8は、本実施形態の制御装置の構成を示す図である。 図9は、本実施形態の算出部によって算出されるコントラスト値の変化の一例を示す図である。 図10は、本実施形態の焦点調整装置における焦点調整処理を示すフローチャートである。 図11は、本実施形態の変形例の制御装置の構成を示す図である。 図12は、本実施形態の変形例の焦点調整装置における焦点調整処理を示すフローチャートである。
本発明に係る実施形態について、以下の構成に従って図面を参照しながら具体的に説明する。ただし、以下で説明する実施形態はあくまで本発明の一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定的に解釈させるものではない。なお、各図面において、同一の構成要素には同一の符号を付しており、その説明を省略する場合がある。
1.実施形態
(1)焦点調整装置の構成例
(2)動作例
2.変形例
3.本実施形態の特徴
4.補足事項
<1.実施形態>
本実施形態の焦点調整装置は、被写体からの光を集光する集光部材と、集光部材の光軸に沿って当該集光部材を往復運動させるカム部材と、集光部材によって集光された光に基づき撮像された画像に基づき、被写体の焦点の合い度合いを示す評価値を算出する算出部と、を備える構成において、カム部材を所定の回転方向に回転させながら、カム部材の回転に対する評価値の変化を示す変化情報を生成し、カム部材を当該回転方向に回転させながら、変化情報に基づき焦点を調整する点を特徴のひとつとしている。以下、本実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
<(1)焦点調整装置の構成>
図1は、本実施形態の焦点調整装置の構成を示す図である。図1に示されるように、焦点調整装置1は、制御装置5及び顕微鏡6を含んで構成される。
<顕微鏡6の構成例>
図2は、本実施形態の顕微鏡の斜視図である。図3は、本実施形態の顕微鏡の正面図である。図4は、本実施形態の顕微鏡の側面図である。図5は、本実施形態の顕微鏡の透過図である。図6は、本実施形態の顕微鏡の図5の切断線VI−VIの位置における断面図である。図7は、本実施形態の顕微鏡における偏心カムの正面図である。
図2〜図7に示されるように、本実施形態の顕微鏡6は、光学機構2、調整機構3及び支持機構4を含んで構成される。光学機構2は、筐体21、撮像装置22、対物レンズ23、ボールベアリング24、摺動部材25、プレート26及び支持軸27を含んで構成される。調整機構3は、ステッピングモータ31、ピニオンギア32、偏心カム33、ドライブギア34及びカム軸35を含んで構成される。支持機構4は、支持プレート41、試料台42及びレール43を含んで構成される。
図2〜図7にはx軸、y軸およびz軸を示している。対物レンズ23の光軸23aに平行な軸であって、被写体44から見て撮像装置22へ向いている軸を「z軸」と定義する。z軸に垂直な軸であって、ステッピングモータ31から見て筐体21へ向いている軸を「x軸」と定義する。また、z軸およびx軸の両方に垂直な軸を「y軸」と定義する。ここでは、x軸、y軸およびz軸は、右手系の3次元の直交座標を形成する。以下、z軸の矢印方向をz軸+側、矢印とは逆方向をz軸−側と呼ぶことがあり、その他の軸についても同様である。また、z軸+側及びz軸−側をそれぞれ「上側」及び「下側」と呼ぶことがある。
<支持機構4>
<支持プレート41>
支持プレート41は、光学機構2及び調整機構3を支持する。本実施形態では、支持プレート41は、たとえば、樹脂または金属により形成された板状の部材である。支持プレート41は、x軸+側に向いた第1面41aと、x軸−側に向いた第2面41bと、を有する。支持プレート41の上側の側面には、略半円状の断面を有し、x軸に平行な溝部41cが設けられる(図2参照)。
<試料台42>
試料台42は、支持プレート41の下側からx軸+側に向かって延びる板状の部材である。試料台42は、たとえば、樹脂または金属により形成される。試料台42の上側の面には、試料44が載置される。試料44は、本発明でいう「被写体」の一具体例である。
<レール43>
レール43は、支持プレート41の第1面41aにおいて、溝部41cと試料台42との間に固定される。レール43は、摺動部材25と嵌合可能な断面を有し、z軸と平行に延びる部材である。
<光学機構2>
<筐体21>
筐体21は、樹脂または金属により形成された略直方体の部材であり、本体を形成する。筐体21は、対物レンズ23の光軸23aを覆う4つの側面と、z軸+側に向いた上側面21aと、z軸−側に向いた下側面21bと、を有する。ここで、光軸23aを覆う4つの側面のうち、第1面41aと対向する面を対向面21cと定義する。対向面21cは、x軸−側に向いている。下側面21bには、対物レンズ23からの光を通過させるための開口部(図示しない)が、光軸23aを含むように形成される。上側面21aには、対物レンズ23からの光を通過させるための開口部(図示しない)が、光軸23aを含むように形成される。対向面21cには、偏心カム33を筐体21の内部へ導入するための開口部21dが形成される(図5及び図6参照)。
<対物レンズ23>
本実施形態では、対物レンズ23は、略円筒形のレンズ鏡筒及び複数のレンズ(図示しない)を含んで構成される。複数のレンズは、レンズ鏡筒の内部に固定される。レンズ鏡筒は、筐体21の下側面21bにおける開口部に取り付けられる。この際、対物レンズ23の光軸23aすなわちz軸は、たとえば鉛直と略平行になる。複数のレンズは、試料44から受ける光を屈折させることで、対物レンズ23に対するz軸+側において試料44からの光を集光する。なお、対物レンズ23は、1つのレンズを含む構成であってもよい。対物レンズ23は、本発明でいう「集光部材」の一具体例である。
<撮像装置22>
撮像装置22は、対物レンズ23によって集光された光を受光して撮像し、画像を生成する。本実施形態では、撮像装置22は、撮像素子(図示しない)及び基板(図示しない)を含んで構成される。撮像素子は、筐体21に対するz軸+側に位置し、対物レンズ23によって集光された試料44からの光を受光する。撮像素子は、照射された光を電気信号に変換する光電変換素子であり、たとえばC−MOSセンサまたはCCDなどであるが、これらに限定されるものではない。対物レンズ23と撮像素子との間の距離は、固定されている。撮像装置22は、本発明でいう「撮像部」の一具体例である。
基板は、たとえば、撮像素子を含む電子部品が搭載されたリジッド基板である。基板は、たとえば、制御装置5から撮像命令を受けると、撮像素子によって取得された電気信号に対して、基板に搭載された電子部品によって所定の電気処理または信号処理を施すことで、撮像素子の撮像結果すなわち試料44を含む画像を示す画像情報を生成する。基板は、生成した画像情報を撮像命令の応答として制御装置5へ出力する。
<摺動部材25及びプレート26>
本実施形態では、プレート26は、yz面に平行な板状の部材であり、樹脂または金属により形成される。プレート26は、対向面21cにおける開口部21dの下側に固定される。摺動部材25は、レール43と嵌合し、レール43の延伸方向に沿って摺動する部材である。本実施形態では、摺動部材25は、プレート26のx軸−側の面に固定される。摺動部材25は、レール43と嵌合することで、レール43の延伸方向すなわちz軸に沿って摺動可能となるが、x軸方向の移動及びy軸方向の移動が制限される。これにより、光学機構2は、z軸方向に移動可能になるとともに、x軸方向の移動及びy軸方向の移動が制限される。
<支持軸27>
支持軸27は、ボールベアリング24を支持する。本実施形態では、支持軸27は、樹脂または金属により形成される略円柱形状の部材である(図5及び図6参照)。支持軸27は、中心軸がx軸に平行になるように、開口部21dの内部に設けられる。
<ボールベアリング24>
ボールベアリング24は、たとえば、内輪(図示しない)、外輪(図示しない)及び複数のボール(図示しない)を含んで構成される。内輪は、たとえば支持軸27を圧入可能な径の貫通孔を有する円筒形状を有する。外輪は、内輪の外形より大きい内径を有する円筒形状を有する。複数のボールは、内輪の外周面及び外輪の内周面の両方に当接するように、内輪と外輪との間に設けられる。ボールベアリング24は、内輪の貫通孔に支持軸27が圧入されることで、開口部21dの内部であって偏心カム33の上側で支持軸27に支持される。この状態において、外輪はyz面内で回転自在となり、外輪の外周面が偏心カム33と当接する。外輪は、偏心カム33の回転に応じて回転する。また、光学機構2に重力が加わるため光学機構2がz軸−側へ移動しようとするが、外輪の外周面が偏心カム33と当接するため、光学機構2のz軸−側への移動が制限される。つまり、光学機構2のz軸方向の位置は、外輪の外周面と偏心カム33とが当接する位置によって定まる。
<調整機構3>
上述したように、調整機構3は、ステッピングモータ31、ピニオンギア32、偏心カム33、ドライブギア34及びカム軸35を含んで構成される。
<ステッピングモータ31>
ステッピングモータ31は、偏心カム33を回転駆動する。詳細には、ステッピングモータ31は、駆動軸31a及びモータ本体31bを含んで構成される。モータ本体31bは、駆動軸31aがx軸に平行となり、支持プレート41の溝部41cに駆動軸31aの一部が含まれるように支持プレート41の第2面41bに固定される。モータ本体31bは、たとえば、制御装置5からパルス電流を受けると、受けたパルス電流の極性に応じた回転方向に、駆動軸31aを所定の角度(以下、1パルス角度と称することがある。)回転させる。ここで、x軸+側からx軸−側を見て時計回りに回転する方向を時計方向と定義する。x軸+側からx軸−側を見て反時計回りに回転する方向を反時計方向と定義する。1パルス角度は、360°を1回転ステップ数(以下、R1と称することがある。)で除した値である。ここで、1回転ステップ数は、正の整数である。ステッピングモータ31は、本発明でいう「駆動部」の一具体例である。
本実施形態では、ステッピングモータ31は、たとえば、正極性のパルス電流(以下、正パルス電流と称することがある。)を制御装置5から受けると、駆動軸31aを時計方向に1パルス角度回転させる。つまり、ステッピングモータ31が正パルス電流を制御装置5からR1回受けると、駆動軸31aが時計方向に合計360°回転する。一方、ステッピングモータ31は、たとえば、負極性のパルス電流(以下、負パルス電流と称することがある。)を制御装置5から受けると、駆動軸31aを反時計方向に1パルス角度回転させる。
<ピニオンギア32>
ピニオンギア32は、ステッピングモータ31に固定される。本実施形態では、ピニオンギア32は、たとえば平歯車である。詳細には、ピニオンギア32は、たとえば、ステッピングモータ31の駆動軸31aを圧入可能な径の貫通孔を中心に有する。ピニオンギア32の外周面には、径方向に突出する複数の歯が、周方向に等間隔に形成される。ここで、ピニオンギア32の歯の個数を、N1と定義する。ピニオンギア32は、貫通孔にステッピングモータ31の駆動軸31aが圧入されることで、駆動軸31aに固定される。そして、ピニオンギア32は、駆動軸31aの回転とともにyz面内で回転する。ピニオンギア32は、本発明でいう「第2の歯車」の一具体例である。
<カム軸35>
カム軸35は、樹脂または金属により形成される略円柱形状の部材であり、支持プレート41によって回転自在に支持される(図4〜図7参照)。本実施形態では、カム軸35は、たとえば、溝部41cの下側において、支持プレート41からx軸+側に突出するように設けられる。カム軸35は、たとえば、ボールベアリングなどの軸受36を介して支持プレート41に固定されており、x軸に平行な軸を回転軸として回転自在である。なお、カム軸35は、他の種類の軸受を介して支持プレート41に固定されてもよい。
<ドライブギア34>
ドライブギア34は、カム軸35に固定される。本実施形態では、ドライブギア34は、たとえば平歯車である。詳細には、ドライブギア34は、たとえば、カム軸35を圧入可能な径の貫通孔を中心に有する。ドライブギア34の外周面には、径方向に突出する複数の歯が、周方向に等間隔に形成される。ここで、ドライブギア34の歯の個数を、N2と定義する。ドライブギア34は、貫通孔にカム軸35の駆動軸31aが圧入されることで、ピニオンギア32とかみ合うとともに、カム軸35に固定される。ドライブギア34は、ピニオンギア32が回転する際、歯を介してピニオンギア32から回転力を受け、yz面内でカム軸35とともに回転する。ドライブギア34は、本発明でいう「第1の歯車」の一具体例である。
ドライブギア34が1回転する際のピニオンギア32の回転数は、正の整数回である。詳細には、N2/N1が正の整数となるように、ピニオンギア32の歯及びドライブギア34の歯が形成されている。本実施形態では、N2/N1がたとえば2であり、ピニオンギア32が2回転する際に、ドライブギア34が1回転する。これにより、ピニオンギア32の歯とドライブギア34の歯とは、ドライブギア34が1回転するごとに同じかみ合わせにすることができるので、歯の形成精度のばらつきによる偏心カム33の回転角度のばらつきを低減することができる。なお、N2/N1が1または3以上の整数となる構成であってもよい。
<偏心カム33>
偏心カム33は、回転することによって対物レンズ23を光軸23aに沿って往復運動させる。本実施形態では、偏心カム33の外形が、略円形である。詳細には、偏心カム33は、樹脂または金属により形成される略円柱形状の部材であり、カム軸35によって支持される(図5〜図7参照)。偏心カム33には、中心軸から偏芯量E1ずれた位置に、カム軸35を圧入可能な径の貫通孔33aが形成される。偏心カム33は、貫通孔33aにカム軸35が圧入されることで、一部が開口部21dの内部に含まれるようにカム軸35に支持される。この状態において、偏心カム33は、カム軸35及びドライブギア34とともにyz面内で回転する。また、偏心カム33は、ボールベアリング24と接し、ボールベアリング24を介して光学機構2を支持する。つまり、ステッピングモータ31と偏心カム33とが駆動軸31a、ピニオンギア32、ドライブギア34及びカム軸35を介して連結されるので、ステッピングモータ31が時計方向に回転すると、偏心カム33は、反時計方向に回転する。また、偏心カム33が1回転する際に、ボールベアリング24は、偏芯量E1の2倍の範囲でz軸方向に上下する。つまり、偏心カム33の回転角度を調整することで、光学機構2のz軸方向の位置を偏芯量E1の2倍の範囲内で調整することができる。偏心カム33は、本発明でいう「カム部材」の一具体例である。
偏心カム33が1回転する際のステッピングモータ31の回転数は、N2/N1回すなわち2回である。これにより、偏心カム33が1回転する前後におけるステッピングモータ31の駆動軸31aの停止位置(回転角度)を同じにすることができるので、ステッピングモータ31の停止位置精度のばらつきに基づく偏心カム33の回転角度のばらつきを低減することができる。
<制御装置5の構成例>
図8は、本実施形態の制御装置の構成を示す図である。図8に示されるように、制御装置5は、算出部11、制御部13及びパルス電流源14を含んで構成される。
<算出部11>
本実施形態では、非特許文献1に記載された「コントラスト方式AF」を用いて、光学機構2の焦点の調整が行われる。詳細には、算出部11は、制御部13から正パルス出力情報を受けると、撮像命令を撮像装置22へ出力し、撮像命令の応答として画像情報を撮像装置22から受ける。正パルス出力情報については、後述する。算出部11は、撮像装置22から受けた画像情報に基づき、試料44の焦点の合い度合いを示す評価値を算出する。具体的には、算出部11は、画像における表示のコントラストを評価値として算出する。より具体的には、たとえば、白色及び黒色で構成される所定の模様を試料44に形成しておく。算出部11は、画像における当該模様に基づき、たとえば白色の輝度と黒色の輝度との比をコントラスト値として算出し、算出結果を含むコントラスト情報を制御部13へ出力する。
<パルス電流源14>
パルス電流源14は、制御部13の制御に従って動作し、パルス電流をステッピングモータ31へ供給する。
<制御部13>
制御部13は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)であり、制御装置5を制御する。詳細には、制御部13は、パルス電流源14を制御することで、正パルス電流または負パルス電流をステッピングモータ31へ供給する。これにより、制御部13は、ステッピングモータ31を時計方向または反時計方向へ1パルス角度回転させることが可能となる。制御部13は、本発明でいう「焦点調整部」及び「変化情報生成部」の一具体例である。
<変化情報の生成処理>
図9は、本実施形態の算出部によって算出されるコントラスト値の変化の一例を示す図である。なお、図9では、縦軸はコントラスト値を示し、横軸はパルス電流源14が正パルス電流を供給した回数(以下、パルス数とも称することがある。)を示す。
図8及び図9に示されるように、制御部13は、たとえば、偏心カム33を反時計方向に回転させながら、偏心カム33の回転に対するコントラスト値の変化を示す変化情報を生成する。本実施形態では、制御部13は、偏心カム33を反時計方向に1回転させて変化情報を生成する。詳細には、制御部13は、パルス電流源14を制御して正パルス電流をステッピングモータ31へR2回繰り返し供給し、偏心カム33を反時計方向へ1回転させる。ここで、R2=(R1×N2/N1)=2×R1である。この際、制御部13は、パルス電流源14を制御して正パルス電流をステッピングモータ31へ供給するごとに、正パルス電流が供給されたことを示す正パルス出力情報を算出部11へ出力する。制御部13は、正パルス出力情報の応答としてコントラスト情報を算出部11から受けると、受けたコントラスト情報を蓄積する。制御部13は、R2個のコントラスト情報が蓄積されると、R2個のコントラスト情報を受けた順にまとめることで、R2個のコントラスト値が1〜R2のインデックス順に配列された変化情報を生成する。この変化情報に含まれるコントラスト値をインデックス順にプロットすると、図9に示すように、パルス数1とパルス数R2との間に含まれる波形が得られる。この波形は、偏心カム33が反時計方向に1回転する際のコントラスト値の変化を示す波形である。
<合焦処理>
制御部13は、ステッピングモータ31を駆動して偏心カム33を反時計方向に回転させながら、変化情報に基づき焦点を調整する。本実施形態では、制御部13は、変化情報に基づき、焦点調整装置1が合焦する偏心カム33の角度である合焦角度を決定する。具体的には、制御部13は、変化情報に基づき、パルス数P1において最大のコントラスト値C1を示すことを認識し、パルス数P1に、偏心カム33を1回転させるのに要するパルス数R2を加えたパルス数P2を合焦角度として決定する(図9参照)。
制御部13は、偏心カム33を反時計方向に回転させ、合焦角度で偏心カム33の回転を停止する。詳細には、制御部13は、正パルス電流がすでにステッピングモータ31へR2回供給されているので、パルス電流源14を制御し、正パルス電流を(P2−R2)回すなわちP1回さらにステッピングモータ31へ供給してから動作を停止する。
する。
なお、制御部13は、パルス数1からパルス数P2まで、同じ時間間隔でパルス電流源14に正パルス電流を供給させる。つまり、変化情報の生成処理と合焦処理とが連続して行われる。なお、変化情報の分析に時間を要する場合、パルス数R2とパルス数(R2+1)との間の間隔をより長くしてもよい。また、コントラスト値の算出に時間を要する場合、パルス数1からパルス数R2までの時間間隔を、パルス数(R2+1)からパルス数P2までの時間間隔より長くしてもよい。
<(2)動作例>
次に、本実施形態の焦点調整装置における焦点調整処理について、図10を参照しながら説明する。図10は、本実施形態の焦点調整装置における焦点調整処理を示すフローチャートである。
<S100>
光学機構2の焦点が、z軸方向についての光学機構2の移動範囲内で試料44に合うように、試料44が試料台42に載置される。また、制御部13は、パルス数を示すカウント値を保持する(S100)。
<S102>
次に、制御部13は、カウント値をゼロにセットする(S102)。
<S104>
次に、制御部13は、パルス電流源14を制御し、正パルス電流をステッピングモータ31へ供給するとともに、正パルス出力情報を算出部11へ出力する(S104)。
<S106>
次に、制御部13は、カウント値をインクリメントする(S106)。
<S108>
次に、算出部11は、制御部13から正パルス出力情報を受けると、撮像命令を撮像装置22へ出力する。撮像装置22は、算出部11から撮像命令を受けると、試料44を撮像して試料44を含む画像を生成し、生成した画像を含む画像情報を算出部11へ出力する(S108)。
<S110>
次に、算出部11は、画像情報を撮像装置22から受けると、受けた画像情報に基づきコントラスト値を算出し、算出結果を含むコントラスト情報を制御部13へ出力する。制御部13は、算出部11からコントラスト情報を受けると、受けたコントラスト情報を蓄積する(S110)。
<S112>
次に、制御部13は、偏心カム33が1回転したか否かを判断する。具体的には、制御部13は、カウント値がR2より小さい場合(S112でNO)、偏心カム33が1回転していないと判断する。そして、制御部13は、パルス電流源14を制御し、新たな正パルス電流をステッピングモータ31へ供給するとともに、新たな正パルス出力情報を算出部11へ出力する(S104)。
<S114>
一方、制御部13は、カウント値がR2と一致する場合(S112でYES)、偏心カム33が1回転した判断する。そして、制御部13は、R2個のコントラスト情報を受けた順にまとめることで変化情報を生成する(S114)。
<S116>
次に、制御部13は、変化情報に基づき、パルス数P1において最大のコントラスト値C1を示すことを認識し、パルス数P1に、偏心カム33を1回転させるのに要するパルス数R2を加えたパルス数P2を合焦角度として決定する(S116)。
<S118>
次に、制御部13は、パルス電流源14を制御し、正パルス電流をステッピングモータ31へ供給する(S118)。
<S120>
次に、制御部13は、カウント値をインクリメントする(S120)。
<S122>
次に、制御部13は、カウント値がP2より小さい場合(S122でNO)、パルス電流源14を制御し、新たな正パルス電流をステッピングモータ31へ供給する(S118)。
<S124>
一方、制御部13は、カウント値がP2と一致する場合(S122でYES)、光学機構2が合焦状態になったと判断し、焦点調整処理を終了する(S124)。
なお、上記フローチャートにおける各処理は、動作に影響がない範囲で入れ換えられてもよい。たとえば、上記フローチャートにおけるS104とS106との処理の順序は入れ換えられてもよい。また、上記フローチャートにおけるS118とS120との処理の順序は入れ換えられてもよい。
<2.変形例>
次に、本発明の実施形態の変形例について説明する。この変形例は、実施形態と比較して、合焦する方法が異なっている。以下の説明では、実施形態との相違点について説明し、実施形態と共通な部分については説明を省略する。
図11は、本実施形態の変形例の制御装置の構成を示す図である。図11に示されるように、本実施形態の変形例の制御装置5は、実施形態の制御装置5(図8参照)と比較して、制御部13の代わりに、制御部15を備える点において相違している。以下、制御部15が、制御部13の内容と相違する点について具体的に説明する。
<制御部15の構成>
<合焦処理>
本実施形態では、制御部15は、変化情報を生成した後、変化情報に基づき、焦点調整装置1が合焦するコントラスト値である合焦評価値を決定する。具体的には、制御部15は、変化情報に基づき、パルス数P1において最大のコントラスト値C1を示すことを認識し、コントラスト値C1を合焦評価値として決定する(図9参照)。
制御部15は、偏心カム33を反時計方向に回転させながら算出部11が算出するコントラスト値を監視し、コントラスト値と合焦評価値とが一致する位置で、偏心カム33の回転を停止する。詳細には、制御部15は、合焦評価値を決定した後、パルス電流源14を制御して正パルス電流をステッピングモータ31へ供給し、偏心カム33を反時計方向へ1パルス角度回転させるとともに、正パルス出力情報を算出部11へ出力する。そして、制御部15は、正パルス出力情報の応答として算出部11からコントラスト情報を受けると、受けたコントラスト情報に含まれるコントラスト値と合焦評価値とが一致するか否かを確認する。制御部15は、コントラスト値と合焦評価値とが一致しない場合、パルス電流源14を制御して正パルス電流をステッピングモータ31へさらに供給する。一方、制御部15は、コントラスト値と合焦評価値とが一致する場合、光学機構2の焦点が試料44に合ったと判断し、動作を停止する。具体的には、制御部15は、コントラスト値がC1を示すパルス数P2において光学機構2の焦点が試料44に合ったと判断し、動作を停止する。
なお、制御部15は、コントラスト値と合焦評価値とが一致するか否かの判断において、コントラスト値と合焦評価値とが完全に一致しなくても、コントラスト値と合焦評価値との差が許容誤差内であれば、コントラスト値と合焦評価値とが一致すると判断してもよい。
<動作例>
次に、本実施形態の変形例の焦点調整装置における焦点調整処理について、図12を参照しながら説明する。図12は、本実施形態の変形例の焦点調整装置における焦点調整処理を示すフローチャートである。本焦点調整処理のフローチャートは、図10に示す焦点調整処理のフローチャートと比較して、変化情報に基づき、偏心カム33が1回転する際の最大のコントラスト値が合焦評価値として決定され、制御部15が、コントラスト値と合焦評価値とが一致するまで偏心カム33を反時計方向へ回転させて合焦させる点において相違している。S100〜S114は実施形態の焦点調整処理と同様であるため説明を省略する。
<S216>
次に、制御部15は、変化情報に基づき、パルス数P1において最大のコントラスト値C1を示すことを認識し、コントラスト値C1を合焦評価値として決定する(S216)。
<S218>
次に、制御部15は、パルス電流源14を制御し、正パルス電流をステッピングモータ31へ供給するとともに、正パルス出力情報を算出部11へ出力する(S218)。
<S220>
次に、算出部11は、制御部15から正パルス出力情報を受けると、撮像命令を撮像装置22へ出力する。撮像装置22は、算出部11から撮像命令を受けると、試料44を撮像して試料44を含む画像を生成し、生成した画像を含む画像情報を算出部11へ出力する(S220)。
<S222>
次に、算出部11は、画像情報を撮像装置22から受けると、受けた画像情報に基づきコントラスト値を算出し、算出結果を含むコントラスト情報を制御部15へ出力する(S222)。
<S224>
次に、制御部15は、算出部11からコントラスト情報を受けると、受けたコントラスト情報に含まれるコントラスト値と合焦評価値とが一致するか否かを確認する(S224)。制御部15は、コントラスト値と合焦評価値とが一致しない場合(S224でNO)、パルス電流源14を制御し、新たな正パルス電流をステッピングモータ31へ供給するとともに、新たな正パルス出力情報を算出部11へ出力する(S218)。
<S226>
一方、制御部15は、コントラスト値と合焦評価値とが一致する場合(S224でYES)、光学機構2が合焦状態になったと判断し、焦点調整処理を終了する(S226)。
このように、本実施形態の変形例では、コントラスト値を監視しながら光学機構2の焦点の調整が行われるため、ステッピングモータ31のような位置決めする機能を有するモータを用いなくても、光学機構2の焦点の調整を行うことができる。
<(3)本実施形態の特徴>
上記構成の焦点調整装置によれば、変化情報を生成する際の偏心カム33の回転方向と焦点を調整する際の偏心カム33の回転方向とを同じにすることで、偏心カム33とステッピングモータ31との連結において遊びがある場合であっても、変化情報に基づき設定した位置に偏心カム33を精度よく停止させることができる。これにより、たとえば、焦点の合う位置を変化情報に基づき取得し、当該位置に精度よく偏心カム33を停止させることができるので、対物レンズ23を焦点の合う位置に精度よく移動させることができる。したがって、焦点の調整精度の低下を抑制することができる。
上記構成の焦点調整装置では、偏心カム33に固定されるドライブギア34が1回転する際に、ドライブギア34とかみ合い、ステッピングモータ31に固定されるピニオンギア32が正の整数回回転するため、偏心カム33が1回転する前後において、ドライブギア34とピニオンギア32とを同じ歯でかみ合わせることができる。これにより、各歯車の歯の形状にばらつきがある場合であっても、変化情報に基づき設定した停止位置に偏心カム33を精度よく停止させることができる。また、偏心カム33が1回転する前後において、ステッピングモータ31の停止位置を同じにすることができるので、ステッピングモータ31の停止位置精度のばらつきに基づく偏心カム33の回転角度のばらつきを低減することができる。
上記構成の焦点調整装置では、偏心カム33の外形が、略円形であるため、たとえば旋盤などによる旋削加工、または円筒研磨加工によって、高精度の真円を形成し、滑らかな表面に仕上げることができるので、高品質な偏心カム33を簡易に作成することができる。また、外形の中心から偏芯量E1離れた位置に偏心カム33の回転中心を設ける簡易な構成により、偏芯量E1の2倍の範囲で集光部材を往復運動させることができる。つまり、焦点の調整可能範囲を簡易に設定することができる。
上記構成の焦点調整装置では、算出部11が、画像における表示のコントラストを評価値として算出するため、試料44についての焦点の合い度合いを簡易に算出することができるので、変化情報を簡易に生成することができる。
上記構成の焦点調整装置では、ステッピングモータ31が、偏心カム33を回転駆動するため、たとえば、偏心カム33の回転量の制御、及び偏心カム33の位置決めの制御などを簡易な制御で行うことができるので、変化情報の生成及び焦点調整を良好に行うことができる。
上記構成の焦点調整装置では、制御部13、15は、偏心カム33を反時計方向に1回転させて変化情報を生成するため、焦点の合う偏心カム33の位置を変化情報に含めることができるので、焦点の合う位置を変化情報に基づき確実に取得することができる。
上記構成の焦点調整装置では、制御部13が、変化情報に基づき、焦点調整装置1が合焦する偏心カム33の角度である合焦角度を決定し、偏心カム33を反時計方向に回転させ、合焦角度で偏心カム33の回転を停止する。これにより、偏心カム33を合焦角度で精度よく停止させることができるので、対物レンズ23を焦点の合う位置に確実に移動させることができる。
上記の変形例の焦点調整装置では、制御部15が、変化情報に基づき、焦点調整装置1が合焦する評価値である合焦評価値を決定し、偏心カム33を反時計方向に回転させながら算出部11が算出する評価値を監視し、評価値と合焦評価値とが一致する位置で、偏心カム33の回転を停止する。これにより、評価値と合焦評価値とが一致する位置で偏心カム33を精度よく停止させることができるので、たとえば、偏心カム33の位置を検出する機能を有しない場合においても、対物レンズ23を焦点の合う位置に確実に移動させることができる。
<4.補足事項>
以上、本発明の実施形態についての具体的な説明を行った。上記説明では、あくまで一実施形態としての説明であって、本発明の範囲はこの一実施形態に留まらず、当業者が把握可能な範囲にまで広く解釈されるものである。
本実施形態の焦点調整装置では、対物レンズ23が「集光部材」の一具体例である構成について説明したが、被写体からの光を反射によって集光する凹面鏡などの他の種類の光学部材が「集光部材」の一具体例となる構成であってもよい。
また、本実施形態の焦点調整装置では、偏心カム33を反時計方向に回転させながら、変化情報の生成処理及び合焦処理が行われる構成について説明したが、偏心カム33を時計方向に回転させながら、変化情報の生成処理及び合焦処理が行われる構成であってもよい。
また、本実施形態の焦点調整装置では、変化情報の生成処理及び合焦処理の間、偏心カム33の回転方向が維持される構成について説明したが、変化情報の生成処理及び合焦処理の間、偏心カム33の回転方向の切り替えが行われる構成であってもよい。具体的には、たとえば、偏心カム33を反時計方向に回転させながら変化情報の生成処理を行った後、一旦偏心カム33を時計方向に回転させ、再び偏心カム33を反時計方向に回転させながら合焦処理が行われる構成であってもよい。たとえば、偏心カム33を反時計方向に1回転させて変化情報を生成した状態において、偏心カム33を時計方向に少し戻した位置で焦点が合う場合がある。このような場合、当該位置を過ぎるまで偏心カム33を時計方向に戻した後、再び偏心カム33を反時計方向に回転させながら当該位置で停止させることで、焦点の調整をより早く完了させることができる。
また、本実施形態の焦点調整装置では、非特許文献1に記載された「コントラスト方式AF」を用いて、光学機構2の焦点の調整が行われる構成について説明したが、非特許文献1に記載された「位相差方式AF」または「像面位相差方式AF」などの他の方法を用いて、光学機構2の焦点の調整が行われる構成であってもよい。この場合、焦点検出用のセンサが「撮像部」の一具体例として設けられる。
また、本実施形態の焦点調整装置では、ステッピングモータ31が偏心カム33を回転駆動する構成について説明したが、位置決め制御機能を有しない通常の回転モータが偏心カム33を回転駆動する構成であってもよい。実施形態においてステッピングモータ31の代わりに通常の回転モータを用いる場合、たとえばフォトインタラプタなどの当該モータの回転角度を検出するセンサが設けられる。なお、変形例においてステッピングモータ31の代わりに通常の回転モータを用いる場合、回転角度を検出するセンサを設けなくても焦点を調整することができる。
また、本実施形態の焦点調整装置では、偏心カム33を反時計方向に1回転させて変化情報を生成する構成について説明したが、偏心カム33を反時計方向に1回転より多く回転させて変化情報を生成する構成であってもよい。しかしながら、偏心カム33を反時計方向に1回転より多く回転させた場合、変化情報の生成時間が長くなるため、偏心カム33を反時計方向に1回転させて変化情報を生成する構成が好ましい。
本発明の焦点調整装置は、たとえば、顕微鏡などの焦点調整に好適に適用される。
1…焦点調整装置
2…光学機構
3…調整機構
4…支持機構
5…制御装置
6…顕微鏡
11…算出部
13、15…制御部
14…パルス電流源
21…筐体
21a…上側面
21b…下側面
21c…対向面
21d…開口部
22…撮像装置
23…対物レンズ
23a…光軸
24…ボールベアリング
25…摺動部材
26…プレート
27…支持軸
31…ステッピングモータ
31a…駆動軸
31b…モータ本体
32…ピニオンギア
33…偏心カム
33a…貫通孔
34…ドライブギア
35…カム軸
36…軸受
41…支持プレート
41a…第1面
41b…第2面
41c…溝部
42…試料台
43…レール
44…試料

Claims (9)

  1. 被写体からの光を集光する集光部材と、
    前記集光部材によって集光された光を受光して撮像し、画像を生成する撮像部と、
    回転することによって前記集光部材を前記集光部材の光軸に沿って往復運動させるカム部材と、
    前記カム部材を回転駆動する駆動部と、
    前記画像に基づき、前記被写体の焦点の合い度合いを示す評価値を算出する算出部と、
    前記カム部材を所定の回転方向に回転させながら、前記カム部材の回転に対する前記評価値の変化を示す変化情報を生成する変化情報生成部と、
    前記駆動部を駆動して前記カム部材を前記回転方向に回転させながら、前記変化情報に基づき焦点を調整する焦点調整部と、を備える、
    焦点調整装置。
  2. 前記カム部材に固定される第1の歯車と、
    前記第1の歯車とかみ合い、前記駆動部に固定される第2の歯車と、をさらに備え、
    前記第1の歯車が1回転する際に、前記第2の歯車が正の整数回回転する、
    請求項1に記載の焦点調整装置。
  3. 前記カム部材の外形が、略円形である、
    請求項1または請求項2に記載の焦点調整装置。
  4. 前記算出部は、前記画像における表示のコントラストを前記評価値として算出する、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の焦点調整装置。
  5. 前記駆動部は、ステッピングモータである、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の焦点調整装置。
  6. 前記変化情報生成部は、前記カム部材を前記回転方向に少なくとも1回転させて前記変化情報を生成する、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の焦点調整装置。
  7. 前記焦点調整部は、前記変化情報に基づき、前記焦点調整装置が合焦する前記カム部材の角度である合焦角度を決定し、前記カム部材を前記回転方向に回転させ、前記合焦角度で前記カム部材の回転を停止する、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の焦点調整装置。
  8. 前記焦点調整部は、前記変化情報に基づき、前記焦点調整装置が合焦する前記評価値である合焦評価値を決定し、前記カム部材を前記回転方向に回転させながら前記算出部が算出する前記評価値を監視し、前記評価値と前記合焦評価値とが一致する位置で、前記カム部材の回転を停止する、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の焦点調整装置。
  9. 被写体からの光を集光する集光部材と、前記集光部材によって集光された光を受光して撮像し、画像を生成する撮像部と、回転することによって前記集光部材を前記集光部材の光軸に沿って往復運動させるカム部材と、前記カム部材を回転駆動する駆動部と、を備える焦点調整装置における焦点調整方法であって、
    前記画像に基づき、前記被写体の焦点の合い度合いを示す評価値を算出するステップと、
    前記カム部材を所定の回転方向に回転させながら、前記カム部材の回転に対する前記評価値の変化を示す変化情報を生成するステップと、
    前記カム部材を前記回転方向に回転させながら、前記変化情報に基づき焦点を調整するステップと、を有する、
    焦点調整方法。
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