JP2020051660A - 通気口部材 - Google Patents

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貴之 原田
Takayuki Harada
貴之 原田
亮輔 伊藤
Ryosuke Ito
亮輔 伊藤
大輔 小河
Daisuke Ogawa
大輔 小河
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Abstract

【課題】網部材の着脱を容易にした通気口部材を提供する。【解決手段】送風路に接続するための屋内側開口と、屋内側開口を含む平面に対して略垂直平面上に配置され鉛直下方に向けて開口する屋外側開口と、屋内側開口と屋外側開口とを連通する管状の通風路と、屋外側開口を覆う網部材と、を備え、通風路は、屋外側開口の位置において対向する二つの辺から内周方向に突出する網置突部と、対向する二つの辺の端部において網置突部を有さない切欠部と、を備えた通気口部材を提供する。【選択図】図4

Description

本発明は、通気口部材に関するものである。
従来、給気用屋外フードは、異物の侵入を防止するための網(フィルタ)を給気入口に備える構成が知られている(特許文献1)。
特許第5362874号公報
このような従来の給気用屋外フードは、網を取り外す際、網を固定している固定部材を外しても網が落下しないように、網をスライドさせて着脱する構造とするのが一般的である。しかしながら、作業者は網の長さ寸法分、体を移動させる必要があり、フードが取り付いているような高所において、網を見ながら、すなわち足場を見ない状態で体を移動させるのは危険であるという課題があった。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、網の着脱を容易にするものである。
そして、この目的を達成するために、本発明に係る通気口部材は、送風路に接合するための屋内側開口と前記屋内側開口を含む平面に対して略垂直平面上に配置され鉛直下方に向けて開口する屋外側開口を有し前記屋内側開口と前記屋外側開口とを連通する上方部材と、前記屋外側開口を下方に延長する管状の下方部材と、を備えた通気口部材であって、前記下方部材は、第一側面部材と、前記第一側面部材と対向する第二側面部材と、前記第一側面部材と前期第二側面部材とに隣接する前方部材と、前記前方部材と対向し前記前方部材よりも前記屋内側開口側に位置する後方部材と、を備え、前記第一側面部材と前記第二側面部材と前記前方部材とは、当該通気口部材の設置状態における下方から上方に向かう平面であって前記上方部材に係止される垂直接合平面を備え、前記屋外側開口の内側に設置される長方形状の網部材と、前記屋外側開口の位置において対向する二つの辺から内周方向に突出する網置突部と、前記対向する二つの辺の端部において前記網置突部を有さない切欠部を備えるものであって、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、網部材の着脱時における高所作業の危険性を低減する通気口部材を提供することができる。
本発明に係る通気口部材の建物への施工状態を示す概要図 通気口部材の側面図 下方部材を上方から見た斜視図 網部材取り付け時の通気口部材を下方から見た斜視図 通気口部材の下面図 従来の構成で網を着脱する際の模式図 本発明の構成で網を着脱する際の模式図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、全図面を通して、同一の部位については同一の符号を付して二度目以降の説明を省略している。
(実施の形態1)
以下、図1、図2、図3を用いて本発明に係る通気口部材1について説明する。なお、図1は通気口部材1の建物への施工状態を示す概要図、図2は通気口部材1の側面図、図3は下方部材3を上方から見た斜視図である。
通気口部材1は、ビルや工場などの建物の外壁面19などに取り付けられ、つまり屋外20に配置される。通気口部材1は、外壁面19近傍にて、外壁面19を屋内21側に貫通して設置される側通気用のダクト22の一端に接合される。通気口部材1は、例えばダクト22の他端に設置された送風機23による、屋外20から屋内21への送風により発生した気流24を通過させる。つまり通気口部材1は、屋外20から屋内21への風路の一部である通風路25を構成する。
通気口部材1は、通風路25の途中で、図2に示すように、部材として上方部材2と下方部材3に分割されている。
上方部材2は、屋内側開口4と下方側開口5を備える。
屋内側開口4は、開口面、つまり屋内側開口4を含む平面が外壁面19に対して平行に設けられる。
下方側開口5は、屋内側開口4の開口面に対して略垂直平面上に配置される。つまり下方側開口5は、開口を鉛直下方に向けて配置される。下方側開口5には、下方部材3が当該下方側開口5を下方に延長し、言い換えると通風路25を下方に延長するように接合されている。つまり、通風路25は略L字形状に屈折する。
図3に示すように、下方部材3は、第一側面部材7と第二側面部材8と前方部材9と後方部材10と屋外側開口12を備える。
第一側面部材7は、下方部材3の一側面を形成する。本実施の形態においては、第一側面部材7は、図2における紙面に平行な面であって、手前側に位置する面を構成する部材と定義する。第一側面部材7は、板状の略方形形状を有しており、詳しくは下面が後方部材10から前方部材9側にかけて下方に傾斜する台形形状を有する。
第二側面部材8は第一側面部材7と対向する面を形成する。形状は第一側面部材7と同一であり、下面が後方部材10から前方部材9側にかけて下方に傾斜する台形形状を有する。
前方部材9は、第一側面部材7と第二側面部材8に隣接して設けられる。本実施の形態においては、前方部材9は図1における建物などの外壁面19から遠い位置に配置されている部材と定義する。
下方部材3の上方付近には、図3に示すように、複数の下方接合穴11が設けられており、上方部材2の上方接合穴6と一致するように係止される。
下方部材3と上方部材2とが係止されることで図1に示す通気口部材1の外郭が形成される。
続いて図4、図5を用いて本発明における屋外側開口12周辺と網部材13の構造について説明する。図4は網部材13が取り付けられた状態の通気口部材1を下方から見た斜視図、図5は通気口部材1の下面図である。
下方部材3は、図4、図5に示すように、網置突部14と、切欠部15と、網部材13とを備える。
網置突部14は、第一側面部材7と第二側面部材8それぞれの下辺であって屋外側開口12に接する二辺に取り付けられる。網置突部14は、矩形形状を有し、当該二辺から屋外側開口12の内周方向に突出する。ここで内周方向とは、通風路25の中心軸方向を指す。網置突部14は、矩形形状の面が取り付けられる第一側面部材7と第二側面部材8の下端の辺と平行、つまり、屋外側開口12と同一平面に属する。そして、屋外側開口12と同様、後方部材10から前方部材9側にかけて下方に傾斜するように設けられる。そして、網置突部14は、第一側面部材7と第二側面部材8の下端の辺の中央近傍に位置し、網部材13を下方から支持する。これにより、網部材13の固定が外れた際に網部材13の落下を防止することができる。
切欠部15は、網置突部14と同一平面上に位置し、網置突部14の前方部材9側と後方部材10側の両側に空間として設けられる。また、切欠部15が網置突部14の後方部材10側にも存在することで、網置突部14を下方部材3に取り付ける際に対称性が確保される。これにより、二つある網置突部14部品の流用が可能になることと、施工者の誤取付を防止することができる。
網部材13は矩形形状の枠体の内部に格子状の金網を配置した部材である。網部材13は、網の目が略鉛直方向を向くように下方部材3の最下端に挿入され、第一側面部材7および第二側面部材8とに係止される。下方部材3の最下端は後方部材10から前方部材9側にかけて下方に傾斜する形状であり、網部材13は水平面に対して前後方向に傾斜した状態で取り付けられる。網部材13の第一側面部材7側と第二側面部材8側の二辺の長さは、図5における二つの網置突部14の突部先端同士(間)の距離Aよりも長い。また網部材13の第一側面部材7側と第二側面部材8側の二辺の長さは、第一側面部材7の内壁面と第二側面部材8の内壁面の距離Bよりも短い。そして網部材13の他二辺の長さは、前方部材9と後方部材10の内壁面の距離Cよりも短い。
続いて図6、図7を用いて、網部材13の着脱手順を説明する。図6は従来の構成で網を着脱する際の模式図、図7は本発明の構成で網を着脱する際の模式図である。
通気口部材1は、ビルや工場などの建物の外壁面19に設置されるため、高所に設置されることがある。高所作業では、移動式クレーンに取り付けられたゴンドラ16などの狭所での作業が多い。このとき、作業者17は網部材を前後方向に可動させることで網部材の着脱作業を行う。ここで、前後方向とは外壁面19の方向とそれに対向する方向と定義する。しかしながら、従来の構成では網部材は略水平状態でしか可動しないため、作業者17は、図6に示すように網部材の長さ寸法分、体を移動させる必要があった。したがって、作業者17が足元や作業する周囲の環境を目視できない状態で体を移動させるため、特に高所において、作業に危険を伴うことがあった。
一方、図7に示すように、本発明の構成では、作業者は、網置突部14の前方部材9側の端部26を支点にして網部材13を斜め上方向に挿入する。網部材13の挿入位置は、前方部材9側の切欠部15である。網部材13の挿入時には、作業者は網部材13の作業者側端部近傍を把持するため、網部材13の荷重が作業者に負担になるが、端部26を支点にして網部材13を支えることができるため、作業者への荷重負担が軽減される。そして作業者は、網部材13が通気口部材1に挿入されるにつれて、網部材13の挿入先端を水平方向に倒してゆく。そして、網部材13全体が通気口部材1に挿入されると、網部材13と屋外側開口12とは同一平面に位置し、網置突部14が網部材13の荷重を支える状態となる。この状態で、作業者は網部材13に設けられたネジ孔と、屋外側開口12に設けられたネジ孔とを一致させて網部材13を通気口部材1にネジ止めする。
これにより作業者17は手の移動のみで網部材13を容易に取り付けることが可能となる。したがって、作業者17の負担を軽減するとともに、作業者17が周囲の状況や網部材13の状態を確認しながら作業に従事することで、高所作業での危険を低減することが可能となる。
また、例えば作業現場の外壁面19に対向する外壁面18があり、作業環境が著しく狭い状況が考えられる。このような状況において、従来の構成では網を取り付けるための十分なスペースが存在せず、着脱が不可能になる恐れがあることに対し、通気口部材1であれば、網部材13を着脱することが可能である。
なお、必ずしも網置突部14および切欠部15の存在は第一側面部材7および第二側面部材8の対向する二辺に限定する必要はない。例えば前方部材9と後方部材10の対向する二辺、すなわち下方部材3の対向する任意の二辺に設けてもよい。網置突部14および切欠部15を前方部材9と後方部材10の対向する二辺に備える場合、外壁面19に対向する外壁面18が非常に近い場合であっても、網部材13の挿抜空間が十分確保できるため、容易に着脱が可能となる。また、網置突部14の両側に切欠部15が設けられているため、作業者17からみて左右どちらからでも取付が可能となるため通気口部材の設置場所を選ばない。
なお、上記は網部材13の取り付け作業について説明したが、取り外し作業でも同様の効果を得られることは言うまでもない。
本発明にかかる通気口部材は、網部材を容易に着脱可能であるため、建物に施工される換気口全般への利用が考えられる。
1 通気口部材
2 上方部材
3 下方部材
4 屋内側開口
5 下方側開口
6 上方接合穴
7 第一側面部材
8 第二側面部材
9 前方部材
10 後方部材
11 下方接合穴
12 屋外側開口
13 網部材
14 網置突部
15 切欠部
16 ゴンドラ
17 作業者
18 対向する外壁面
19 外壁面
20 屋外
21 屋内
22 ダクト
23 送風機
24 気流
25 通風路
26 端部

Claims (5)

  1. 送風路に接続するための屋内側開口と、
    前記屋内側開口を含む平面に対して略垂直平面上に配置され鉛直下方に向けて開口する屋外側開口と、
    前記屋内側開口と前記屋外側開口とを連通する管状の通風路と、
    前記屋外側開口を覆う網部材と、を備え、
    前記通風路は、
    前記屋外側開口の位置において対向する二つの辺から内周方向に突出する網置突部と、
    前記対向する二つの辺の端部において前記網置突部を有さない切欠部と、を備えた通気口部材。
  2. 前記網部材は、
    矩形形状を有し、
    前記矩形形状を形成する対向二辺の長さは、
    前記網置突部における突出先端同士の距離よりも長く、
    前記通風路にて前記網置突部が設けられた対向する壁面の距離よりも短い、請求項1記載の通気口部材。
  3. 前記通風路は、
    第一側面部材と、
    前記第一側面部材と対向する第二側面部材と、
    前記第一側面部材と第二側面部材とに隣接する前方部材と、
    前記前方部材と対向し前記前方部材よりも前記屋内側開口側に位置する後方部材と、を備え、
    前記網置突部は、
    前記第一側面部材及び前記第二側面部材に設けられた請求項1または2に記載の通気口部材。
  4. 前記通風路は、
    第一側面部材と、
    前記第一側面部材と対向する第二側面部材と、
    前記第一側面部材と第二側面部材とに隣接する前方部材と、
    前記前方部材と対向し前記前方部材よりも前記屋内側開口側に位置する後方部材と、を備え、
    前記網置突部は、
    前記前方部材及び前記後方部材に設けられた請求項1または2に記載の通気口部材。
  5. 前記切欠部は、
    前記網置突部の両側に設けられた請求項1から4のいずれかに記載の通気口部材。
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