JP2020051440A - 変速機操作装置 - Google Patents

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Yusuke Okada
雄介 岡田
長江 敏広
Toshihiro Nagae
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Abstract

【課題】機械的な解除機構(規制機構)を設けることなく、安全を考慮した変速操作が可能な変速機操作装置を提供することを目的とする。【解決手段】操作回数を含むシフト操作を検出する操作位置検出部16、操作位置検出部16によってシフト操作を検出した場合に、検出したシフト操作に応じて予め定めた変速信号を変速機制御部22に出力する制御装置20と、制御装置20からの変速指示に応じて変速機の変速を制御する変速機制御部22と、車両の走行状態の一例として車速を検出する車速検出部24と、車両の操作状態の一例としてブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出部26と、を備え、制御装置20が、車速検出部24及びブレーキ操作検出部26の各々の検出結果に応じて、予め定めた変速位置へ変速するための操作部12の操作回数を変更する。【選択図】図2

Description

本発明は、車両の変速機を操作するための変速機操作装置に関する。
特許文献1には、装置本体と、装置本体に上方に突出するように設けられ、突出方向に沿った方向に延びる回転軸心回りに回転操作可能な回転ダイアル部を有するダイアルユニットと、装置本体に設けられた押し操作可能なプッシュスイッチユニットとを備えた入力装置が提案されている。
特開2018−18435号公報
特許文献1に記載の入力装置を車両の変速機を操作するための変速機操作装置に適用することが考えられるが、特許文献1では、誤操作を防止するためにモータやソレノイド等のアクチュエータを設けることなく機械的な解除機構(規制機構)を備えており、低コストで誤操作防止を行っているが、部品点数及びコストを削減するためには更なる改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、機械的な解除機構(規制機構)を設けることなく、安全を考慮した変速操作が可能な変速機操作装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1の態様は、操作回数または操作量を含むシフト操作を検出する検出部と、前記検出部によって前記シフト操作を検出した場合に、前記検出部が検出した前記操作回数または前記操作量に応じて予め定めた変速位置へ変速する制御を行う制御部と、車両の走行状態及び車両の操作状態の少なくとも一方の状態を検出する状態検出部と、前記状態検出部の検出結果に応じて、予め定めた変速位置へ変速するための前記操作回数または前記操作量を変更する変更部と、を備える。
第1の態様によれば、検出部では、操作回数または操作量を含むシフト操作が検出される。
制御部では、検出部によってシフト操作を検出した場合に、検出部が検出した操作回数または操作量に応じて予め定めた変速位置へ変速する制御が行われる。すなわち、シフト操作の操作回数や操作量によって、シフト位置が変更される。
状態検出部では、車両の走行状態及び車両の操作情報の少なくとも一方の状態が検出される。状態検出部は、例えば、車両の走行状態として、車速や加速度等を検出し、操作状態としては、ブレーキの操作の有無や、シートベルトの装着有無等を検出してもよい。
そして、変更部では、状態検出部の検出結果に応じて、予め定めた操作位置へ変速するための操作回数または操作量が変更される。例えば、通常は、1回の操作、または予め定めた操作量のシフト操作で変速するところ、検出された状態に応じて、2回の操作、または予め定めた操作量以上の操作量のシフト操作で変速するように変更される。これにより、機械的な解除機構(規制機構)を設けることなく、安全を考慮した変速操作が可能となる。
なお、変更部は、状態検出部によって予め定めた状態が検出された場合に、予め定めた状態が検出されない場合よりも、予め定めた変速位置へ変速するための操作回数または操作量が多くなるように変更してもよい。
また、基台に対して回転操作可能または移動操作可能に配置された操作部と、前記基台及び前記操作部の一方に設けられた複数の電磁石と、前記基台及び前記操作部の他方に設けられた磁石と、を更に備え、前記変更部が、予め定めた変速位置へ変速するための前記操作回数または前記操作量を変更し、変更した前記操作回数または前記操作量に応じて予め定めた前記電磁石に選択的に通電する制御を更に行ってもよい。
以上説明したように本発明によれば、機械的な解除機構(規制機構)を設けることなく、安全を考慮した変速操作が可能な変速機操作装置を提供できる、という効果がある。
本実施形態に係る変速機操作装置の外観を示す斜視図である。 本実施形態に係る変速機操作装置の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る制御装置で行う抑制制御を説明するための図である。 本実施形態に係る変速機操作装置の制御装置で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。 変形例の変速機操作装置の外観を示す斜視図である。 変形例の変速機操作装置の制御装置で行う抑制制御を説明するための図である。 電気的な節度機構の構成例を示す図である。 節度感が付与する操作量を変化させて、操作量に応じた変速機の制御を説明する為の図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る変速機操作装置の外観を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態に係る変速機操作装置の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る変速機操作装置10は、円錐台の形状とされた操作部12を備えている。操作部12は、図1の矢印で示すように、操作部12の中心を回転軸として回転操作可能とされている。すなわち、本実施形態係る変速機操作装置10は、操作部12を回転操作することにより、変速機のシフト操作を行う。
なお、操作部12は、本実施形態では、円錐台の形状のものを適用するが、これに限るものではなく、円柱状の形状や、多角柱状の形状、多角錐台の形状等としてもよい。また、操作部12は、例えば、センタコンソールに設けられるが、これに限るものではない。例えば、操作部12は、インストルメントパネルや、フロア、ステアリングコラム、ドアトリム等の他の位置に設けてもよい。
操作部12の上面には、インジケータ18が設けられており、変速機のシフトパターンが表示される。インジケータ18は、操作部12を支持する支持部材の意匠面に設けてもよい。シフトパターンは、本実施形態では、操作部12の回転方向(円錐台の形状の周方向)に沿ってパーキング(P)、後退(R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D)の順に配置されたパターンとされた例を示す。インジケータ18は、変速機の現在のシフト位置に対応する部分が他の部分と異なる状態に変化する。例えば、現在のシフト位置に対応する部分を赤色等で表示し、他の部分を緑色等で表示することにより、シフト位置を報知するようになっている。なお、インジケータ18は、文字の部分の裏面に光源を設けてシフト位置に応じて文字の光源を点灯する形態としてもよい。或いは、シフトパターンのみを印字したものを貼り付けるだけでもよい。或いは、操作部12の上面に液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示部をインジケータ18として設けてシフトパターンを表示してシフト位置を色の変更等により報知する形態としてもよい。また、シフトパターンは、図1に示すパターンに限定されるものではない。また、シフトパターンには、ドライブ(D)の隣にロー(L)など他のシフト位置を含むようにしてもよい。
また、操作部12には、操作部12の回転操作に節度感を付与するために、操作部12の内部に節度機構(図示省略)が設けられている。節度機構は、図示しない公知の節度ピン、スプリング、及びスロープディテント(節度山)から構成され、操作部12を操作位置間から操作位置へ向かう方向に付勢して、操作部12を付勢力により各操作位置に保持する。また、操作部12が節度機構の付勢力に抗して回転操作されることで、操作部12の回転操作に節度感が作用される。また、操作部12は、例えば操作角(1節度分の操作)を22.5度(360度の1/16)とされており、左右双方向に無限に回転可能であり、操作部12の操作位置と変速機のシフト位置(シフトレンジ)とは1対1で対応していない。
なお、操作部12の回転中心の位置等に、スポーツモードやスノーモード等へ移行するためのスイッチを備える構成としてもよい。
また、本実施形態に係る変速機操作装置10は、制御装置20を備えている。制御装置20は、操作部12の回転操作を検出して変速指示を行うことにより変速機の変速を制御する。また、制御装置20は、操作部12の操作に応じてインジケータ18を制御する。
制御装置20には、CPU20A、ROM20B、RAM20C、不揮発性記憶媒体(例えば、EPROM)20D、及びI/O(入出力インタフェース)20Eがそれぞれバス20Fに接続されたマイクロコンピュータが含まれている。ROM20B等には、変速機の変速を制御する変速機操作プログラム等の各種のプログラムが記憶されており、CPU20AがROM20B等に記憶されるプログラムを読み出して実行することで、制御装置20が操作部12への操作の検出、インジケータ18の制御、及び変速指示の制御等を行う。
I/O20Eには、操作位置検出部16、インジケータ18、変速機制御部22、車速検出部24、及びブレーキ操作検出部26が接続されている。
操作位置検出部16は、操作回数を含むシフト操作を検出する。具体的には、操作位置検出部16は、磁気タイプの回転センサやロータリーエンコーダ等を適用して操作部12の回転操作の位置を検出し、検出結果を制御装置20に出力する。これにより、制御装置20は、操作位置検出部16の検出結果からシフト操作を検出して、検出したシフト操作に応じて予め定めた変速信号を変速機制御部22に出力する。また、制御装置20は、シフト操作に応じてインジケータ18を制御して、変更されたシフト位置を報知する。なお、本実施形態では、操作位置検出部16は、節度機構による1節度分の操作位置を1回の操作として、操作部12の操作回数を検出する。
変速機制御部22は、制御装置20からの変速指示に応じて変速機の変速を制御する。すなわち、変速機制御部22は、操作部12の操作によって指示されたシフト位置になるように変速機を制御する。また、変速機制御部22は、変速機の変速後に、現在のシフト位置を表すシフト位置情報を制御装置20に通知し、制御装置20が、インジケータ18を制御して通知されたシフト位置を報知する。なお、本実施形態では、図示しないイグニッションスイッチがオフされた場合に、変速機制御部22は、パーキング(P)に変速機を制御する。
車速検出部24は、車両の走行状態の一例として車速を検出し、検出結果を制御装置20に出力する。車速検出部24は、例えば、ハブやロータ、トランスミッションの出力軸等の回転を検出することにより、車速を検出する。
ブレーキ操作検出部26は、車両の操作状態の一例としてブレーキ操作を検出し、検出結果を制御装置20に出力する。ブレーキ操作検出部26は、例えば、ブレーキペダルの操作によりオンオフするブレーキスイッチを適用してもよいし、ブレーキの油圧の変化を検出する油圧センサを適用してもよい。
なお、操作位置検出部16が検出部に対応し、制御装置20及び変速機制御部22が制御部に対応し、車速検出部24及びブレーキ操作検出部26が状態検出部に対応し、制御装置20が変更部に対応する。
ところで、本実施形態では、上述したように、操作部12を回転操作することにより、変速機のシフト操作を行うが、シフトロック機構等の機械的な解除機構(規制機構)を設けていない。機械的な解除機構(規制機構)がないため、車両の状態に関わらず、操作部12は回転操作が可能である。
そこで、本実施形態に係る変速機操作装置10では、制御装置20が、誤操作を抑制する抑制制御を行う。制御装置20が行う抑制制御は、車速検出部24及びブレーキ操作検出部26の各々の検出結果に応じて、予め定めた変速位置へ変速するための操作部12の操作回数を変更する。ここで、制御装置20による抑制制御について詳細に説明する。図3は、本実施形態に係る制御装置20で行う抑制制御を説明するための図である。
本実施形態では、図3(A)に示すように、シフト位置がドライブ(D)レンジ、車速が予め定めた車速未満の低速走行、かつブレーキ操作中の場合は、操作部12を1節度分左回転させると、ニュートラル(N)に変速する。同じ場合において、操作部12を1回の操作で2節度分左回転させると、後退(R)に変速する。同様に、1回の操作で3節度分以上左回転させると、パーキング(P)に変更する。なお、1回の操作とは、所定時間内における一連の操作(連続操作)を指す。
また、図3(B)に示すように、シフト位置がドライブ(D)レンジ、車速が予め定めた車速未満の低速走行、かつブレーキ操作なしの場合は、操作部12を1節度分左回転させてもドライブ(D)を維持する。同じ場合において、操作部12を1回の操作で2節度分左回転させると、ニュートラル(N)に変速し、同様に、操作部12を1回の操作で3節度分左回転させると、後退(R)に変速し、同様に、操作部12を1回の操作で4節度分以上左回転させると、パーキング(P)に変速する。
また、図3(C)に示すように、シフト位置がドライブ(D)レンジ、車速が予め定めた車速以上の高速走行、かつブレーキ操作なしの場合は、操作部12を1節度分左回転させてもドライブ(D)を維持する。同じ場合において、操作部12を1回の操作で2節度分左回転させると、ニュートラル(N)に変速し、同様に、操作部12を1回の操作で3節度分以上左回転させても、ニュートラル(N)を維持する。
また、図3(D)に示すように、シフト位置がドライブ(D)レンジ、車速が予め定めた車速以上の高速走行、かつブレーキ操作中の場合は、操作部12を1節度分左回転させると、ニュートラル(N)に変速する。同じ場合において、操作部12を1回の操作で2節度分以上左回転させてもニュートラル(N)を維持する。
なお、図1では、ロー(L)レンジが存在しないが、ドライブ(D)の隣にロー(L)レンジが存在する場合がある。ロー(L)レンジが存在する場合は、図3(E)に示すように、シフト位置がドライブ(D)レンジ、車速が予め定めた車速以上の高速走行の場合、操作部12を1節度分右回転させてもドライブ(D)を維持する。同じ場合において、操作部12を1回の操作で2節度分右回転させたところで、ロー(L)に変速する。また、図3(F)に示すように、シフト位置がドライブ(D)レンジ、車速が予め定めた車速未満の低速走行の場合は、操作部12を1節度分右回転させると、ロー(L)に変速する。
続いて、上述のように構成された本実施形態に係る変速機操作装置10の制御装置20で行われる具体的な処理について説明する。図4は、本実施形態に係る変速機操作装置10の制御装置20で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図4の処理は、制御装置20で行われる抑制制御を含む一部の処理を示す。また、図4の処理は、例えば、ドライブ(D)に変速された場合に開始するものとする。
ステップ100では、制御装置20が、車速検出部24及びブレーキ操作検出部26の各検出結果から、車速及びブレーキ操作を検出してステップ102へ移行する。
ステップ102では、制御装置20が、車速が予め定めた車速未満の低速走行中であるか否かを判定する。該判定が肯定された場合にはステップ104へ移行し、否定された場合には高速走行中と判定してステップ110へ移行する。
ステップ104では、制御装置20が、ブレーキ操作中であるか否かを判定する。該判定が肯定された場合にはステップ106へ移行し、否定された場合にはステップ108へ移行する。
ステップ106では、低速ブレーキ操作中の変速処理を行って一連の処理を終了する。低速ブレーキ操作中の変速処理は、図3(A)に示すように変速を制御する。
また、ステップ108では、低速ブレーキ操作なしの変速処理を行って一連の処理を終了する。低速ブレーキ操作なしの変速処理は、図3(B)に示すように変速を制御する。
一方、ステップ110では、高速走行のブレーキ操作中であるか否かを判定する。該判定が肯定された場合にはステップ112へ移行し、否定された場合にはステップ114へ移行する。
ステップ112では、高速ブレーキ操作中の変速処理を行って一連の処理を終了する。高速ブレーキ操作中の変速処理は、図3(D)に示すように変速を制御する。
また、ステップ114では、高速ブレーキ操作なしの変速処理を行って一連の処理を終了する。高速ブレーキ操作なしの変速処理は、図3(C)に示すように変速を制御する。
このように、制御装置20が、車両の走行状態や操作状態に応じて、変速機の制御を行うことで、機械的な解除機構(規制機構)が無くても、意図しないシフト位置への変速を抑制することができる。
なお、上記の実施形態では、操作部12を回転操作することにより、変速機のシフト操作を行う形態を説明したが、回転操作に限るものではない。例えば、図5に示すように、車両前後方向にシフトノブ14を操作する形態に適用してもよい。
ここで、図5に示すシフトノブ14を車両前後方向に操作する形態を変形例として説明する。図5は、変形例の変速機操作装置の外観を示す斜視図である。
変形例では、シフトノブ14が車両前後方向に移動可能とされており、車両前後方向の中立位置(中心位置等)に付勢する図示しない付勢機構を備えて、付勢機構によりシフトノブ14が車両前方または後方に移動させると、前後方向の中立位置に戻るように構成されている。
シフト操作は、車両前側、または後側へのシフトノブ14の操作回数に応じて変速される。操作回数は、車両前方または車両後方へシフトノブ14を移動して中立位置に戻るまでを1回の操作としてカウントする。また、シフトパターンは、ロー(L)、ドライブ(D)、ニュートラル(N)、後退(R)、パーキング(P)の順のパターンとされている。シフト操作は、具体的には、現在のシフト位置がパーキング(P)の場合、車両後方向への1回のシフトノブ14の操作で後退(R)に変速する。続いて、シフトノブ14の2回目の操作でニュートラル(N)、3回目の操作でドライブ(D)、4回目の操作でロー(L)の順に変速する。
変形例においても上記実施形態と同様に、制御装置20が抑制制御を行う。具体的には、図6(A)に示すように、シフト位置がドライブ(D)レンジ、車速が予め定めた車速未満の低速走行、かつブレーキ操作中の場合は、シフトノブ14を前方へ1回操作すると、ニュートラル(N)に変速する。また、シフトノブ14を前方へ2回操作すると、後退(R)に変速し、シフトノブを前方へ3回操作さすると、パーキング(P)に変速する。また、シフトノブ14を前方へ4回操作しても、パーキング(P)を維持する。なお、2回以上の複数回操作は、所定時間以内の連続操作を指す。
また、図6(B)に示すように、シフト位置がドライブ(D)レンジ、車速が予め定めた車速未満の低速走行、かつブレーキ操作なしの場合は、シフトノブ14を前方へ1回操作してもドライブ(D)を維持する。また、シフトノブ14を前方へ2回操作すると、ニュートラル(N)に変速する。また、シフトノブを前方へ3回操作すると、後退(R)に変速する。また、シフトノブ14を前方へ4回操作すると、パーキング(P)に変速する。
また、図6(C)に示すように、シフト位置がドライブ(D)レンジ、車速が予め定めた車速以上の高速走行、かつブレーキ操作なしの場合は、シフトノブ14を前方へ1回操作してもドライブ(D)を維持する。また、シフトノブ14を前方へ2回操作すると、ニュートラル(N)に変速する。また、シフトノブを前方へ3回操作しても、ニュートラル(N)に変速する。
また、図6(D)に示すように、シフト位置がドライブ(D)レンジ、車速が予め定めた車速以上の高速走行、かつブレーキ操作中の場合は、シフトノブ14を前方へ1回操作すると、ニュートラル(N)に変速する。また、シフトノブ14を前方へ2回操作しても、ニュートラル(N)に変速する。また、シフトノブを前方へ3回操作しても、ニュートラル(N)に変速する。
また、図5に示すように、ロー(L)レンジが存在する場合は、図6(E)に示すように、シフト位置がドライブ(D)レンジ、車速が予め定めた車速以上の高速走行の場合、シフトノブ14を後方へ1回操作してもドライブ(D)を維持する。また、シフトノブ14を後方へ2回操作すると、ロー(L)に変速する。
また、図6(F)に示すように、シフト位置がドライブ(D)レンジ、車速が予め定めた車速未満の低速走行の場合、シフトノブ14を後方へ1回操作すると、ロー(L)に変速する。また、シフトノブ14を後方へ2回操作しても、ロー(L)を維持する。
なお、上記の実施形態は、図1の矢印のように、操作部12を回転可能とし、変形例のように、操作部12を中立位置に付勢する形態としてもよい。具体的には、左回転してから中立位置まで、または右回転から中立位置までを1回の操作として操作回数を検出して変形例のように制御装置20が抑制制御を行ってもよい。
また、上記の実施形態では、図示しない節度機構により、操作部12に節度感を付与する例を説明したが、節度機構としては、機械的な機構の他に、電気的に節度を付与するものを適用してもよい。図7は、電気的な節度機構の構成例を示す図である。
図7に示す節度機構は、操作部12の回転に伴って回転する磁石50と、操作部12が回転しても回転しない基台58に設けられた複数の電磁石56A〜56Hと、を備える。なお、電磁石56A〜56Hは区別しない場合は電磁石56と称する。また、図7では、操作部12に磁石50を設け、基台58に電磁石56を設ける例を示すが、操作部12に複数の電磁石を設け、基台58に磁石50を設ける構成としてもよい。
電磁石56は、鉄心52にコイル54が巻き付けられており、通電することにより、磁石として機能して、磁石50を引き付けるようになっている。図7の例では、8個の電磁石56A〜56Hを備える例を示すが、8個に限るものではなく、8個未満でもよいし、9個以上でもよい。
ここで、制御装置20が、通電する電磁石56を選択的に制御すれば、節度感が得られる操作量が変化し、回転操作の操作量を変更することができる。例えば、全ての電磁石56に通電すると、操作部12の回転操作に対して45度毎に節度感が得られる。また、全ての電磁石56ではなく、磁石50に対向する電磁石56と当該電磁石56に隣接する電磁石に通電しても、操作部12の回転操作に対して45度の回転操作で節度感が得られる。また、1つ毎に通電すると、90度毎に節度感が得られる。そこで、上記の実施形態において抑制制御を行う際に、制御装置20が、電磁石56の通電を更に制御することにより、車両の走行状態や操作情報に応じて、シフト操作の操作量を変更することが可能となる。
具体的には、図3に示す変速処理(抑制制御)は、通電する電磁石56を制御することにより、図8に示すように節度感が付与される操作量を変化させて、操作量に応じて変速を制御することができる。
例えば、図3(A)に示す低速ブレーキ操作中の変速処理の場合は、電磁石56A、56B、56C、56Fに通電することにより、図8(A)に示すように、左回転45度で1回目の節度感が付与され、続いて左回転45度、合計90度で2回目の節度感が付与される。続いて、左回転135度、合計225度で3回目の節度感が付与される。すなわち、低速ブレーキ操作中の変速処理の場合には、パーキング(P)の操作範囲が広くなる。
また、図3(B)に示す低速ブレーキ操作なしの変速処理の場合は、電磁石56A、56C、56D、56E、56Fに通電することにより、図8(B)に示すように、左回転90度で1回目の節度感が付与され、続いて左回転45度、合計135度で2回目の節度感が付与される。続いて、左回転45度、合計180度で3回目の節度感が付与される。続いて左回転45度、合計225度で4回目の節度感が付与される。すなわち、ドライブ(D)の操作範囲が広くなる。
また、図3(C)に示す高速ブレーキ操作中の変速処理の場合は、電磁石56A、56C、56Eに通電することにより、図8(C)に示すように、左回転90度で1回目の節度感が付与され、続いて左回転90度、合計180度で2回目の節度感が付与される。すなわち、ドライブ(D)及びニュートラル(N)の操作範囲が全ての電磁石56を通電する場合よりも広くなる。
また、図3(D)に示す高速ブレーキ操作なしの変速処理の場合は、電磁石56A、56B、56Eに通電することにより、図8(D)に示すように、左回転45度で1回目の節度感が付与され、続いて左回転135度、合計180度で2回目の節度感が付与される。すなわち、ニュートラル(N)の操作範囲が広くなる。
また、図3(E)に示す変速処理の場合は、電磁石56A、56F、56Gに通電することにより、図8(E)に示すように、右回転90度で1回目の節度感が付与され、続いて右回転45度、合計135度で2回目の節度感が付与される。すなわち、ドライブ(D)の操作範囲が広くなる。
また、図3(F)に示す変速処理の場合は、電磁石56A、56F、56Hに通電することにより、図8(F)に示すように、右回転45度で1回目の節度感が付与され、続いて右回転90度、合計135度で2回目の節度感が付与される。すなわち、ロー(L)の操作範囲が広くなる。
このように、電磁石56に選択的に通電することにより、車両の走行状態や操作情報に応じて、シフト操作の操作量を変更することが可能となる。
なお、上記の磁石50と複数の電磁石56を用いた電気的な節度機構は、操作部12を回転させる形態以外の形態に適用してもよい。例えば、図5に示すような車両前後方向にシフトノブ14を操作する形態で、かつ中立に付勢する付勢機構がなく、かつ図5に示すインジケータ18のように直線状のシフトパターンを有する形態に適用してもよい。この場合は、例えば、シフトノブ14に磁石50を設け、シフト位置に対応する位置に複数の電磁石56を設ければ、図8と同様に、操作量を変更することが可能となる。
また、上記の実施形態では、車両の走行状態としての車速及び操作状態としてのブレーキ操作に応じて変速機の変速を制御する例を説明したが、これに限るものではない。例えば、走行状態または操作状態に応じて変速機を制御してもよい。例えば、低速走行中はブレーキ操作に関わらず、図3(B)に示すように変速機を制御し、高速走行中はブレーキ操作に関わらず、図3(C)に示すように変速機を制御してもよい。或いは、車速に関係なく、ブレーキ操作の有無によって変速を制御してもよい。また、走行状態は車速以外の他の走行状態(例えば、加速度等)を検出して、検出された走行状態に応じて変速機を制御してもよい。また、操作状態はブレーキ操作以外の他の操作状態を検出して、検出された操作状態に応じて変速機を制御してもよい。
また、上記の実施形態及び変形例において、1回目の操作(例えば、右または左への操作部12の回転操作や、前方または後方へのシフトノブ14の操作等)を解除操作またはシフト操作意志として検出してもよい。すなわち、1回目の操作をシフト操作後に、2回目以降の操作をシフト操作として検出するようにしてもよい。例えば、図4の処理の開始条件を、ドライブ(D)変速され、かつ1回目の操作部12への操作を検出した場合に開始する形態としてもよい。
また、上記の実施形態における制御装置20で行われる処理は、ソフトウエアの処理として説明したが、これに限るものではない。例えば、ハードウエアで行う処理としてもよいし、ハードウエアとソフトウエアの双方を組み合わせた処理としてもよい。
また、上記の実施形態における制御装置20で行われる処理は、プログラムとして記憶媒体に記憶して流通させるようにしてもよい。
さらに、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10・・・変速機操作装置、16・・・操作位置検出部、20・・・制御装置、22・・・変速機制御部、24・・・車速検出部、26・・・ブレーキ操作検出部

Claims (3)

  1. 操作回数または操作量を含むシフト操作を検出する検出部と、
    前記検出部によって前記シフト操作を検出した場合に、前記検出部が検出した前記操作回数または前記操作量に応じて予め定めた変速位置へ変速する制御を行う制御部と、
    車両の走行状態及び車両の操作状態の少なくとも一方の状態を検出する状態検出部と、
    前記状態検出部の検出結果に応じて、予め定めた変速位置へ変速するための前記操作回数または前記操作量を変更する変更部と、
    を備えた変速機操作装置。
  2. 前記変更部は、前記状態検出部によって予め定めた状態が検出された場合に、前記予め定めた状態が検出されない場合よりも、前記予め定めた変速位置へ変速するための前記操作回数または前記操作量が多くなるように変更する請求項1に記載の変速機操作装置。
  3. 基台に対して回転操作可能または移動操作可能に配置された操作部と、
    前記基台及び前記操作部の一方に設けられた複数の電磁石と、
    前記基台及び前記操作部の他方に設けられた磁石と、
    を更に備え、
    前記変更部が、予め定めた変速位置へ変速するための前記操作回数または前記操作量を変更し、変更した前記操作回数または前記操作量に応じて予め定めた前記電磁石に選択的に通電する制御を更に行う請求項1又は請求項2に記載の変速機操作装置。
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