JP2020049981A - 無人航空機 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造物表面の塗装作業を安定した品質で行うことができる無人航空機を提供する。【解決手段】水平回転翼であるロータと、機体から水平方向または上方に突き出すように配置された車輪と、前記機体を傾けることなく水平方向に推進させる機構である水平推進機構と、前記機体から前記車輪と同方向に突き出すように配置された塗装ローラーと、を有し、前記車輪は、周辺物との接触によりあらゆる方向へ転動可能な回転体である無人航空機、または、複数の測距センサをさらに有し、前記複数の測距センサは、前記車輪が突き出した方向にその測定方向が向けられている無人航空機により解決する。【選択図】図1

Description

本発明は無人航空機技術に関する。
近年、様々な事業分野において無人航空機の利活用の途が模索されている。
国際公開第2017/183219号
上記特許文献1には、機体から前方および上方に張り出した駆動輪を備える無人航空機が開示されている。特許文献1の無人航空機は、水平回転翼および垂直回転翼の回転で生じる負圧により壁面に吸い付き、駆動輪で面上を移動する。
無人航空機を使って構造物表面の塗装作業を行う際には、構造物に対する無人航空機の距離や姿勢を一定に保つことが望ましい。これを実現する手段としては、特許文献1の無人航空機のように、無人航空機が備える車輪を構造物の表面に接触させ、同面に沿って車輪を転がしながら無人航空機を移動させるという方法が考えられる。しかし、壁面に吸い付く機能を備えていない一般的な無人航空機は、水平移動の際に機体を傾ける必要があり、移動時とホバリング時とで構造物に対する姿勢が変化する。
また、例えば特許文献1の無人航空機のように、接触面に対する車輪の回転方向が固定されている場合、回転方向とは異なる方向に機体が揺動すると、車輪が横滑りを起こしたり、車輪が接触面に係合して機体が傾いたりすることがある。水平回転翼で飛行する無人航空機は上下に常に揺動しているため、例えば車輪を左右方向へ回転可能に取り付け、無人航空機を接触面に沿って左右に飛行させるような場合には、かかる事象が生じやすい。
また、一般的な無人航空機には電子コンパスでそのヘディングの向きを検出するものが多く、鉄筋の構造物等が近くにある場合にはその検出精度が低下する。特に、垂直面を塗装する際に、垂直面に対して塗装ローラーや車輪を押しつける角度が傾いていると、上で述べたような車輪の横滑りや接触面との係合が生じやすくなる。
上記問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、構造物表面の塗装作業を安定した品質で行うことができる無人航空機を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の無人航空機は、水平回転翼であるロータを備え、機体から水平方向または上方に突き出すように配置された車輪と、前記機体を傾けることなく水平方向に推進させる機構である水平推進機構と、前記機体から前記車輪と同方向に突き出すように配置された塗装ローラーと、を有し、前記車輪はあらゆる方向へ転動可能な回転体であることを要旨とする。
無人航空機が、基本的な飛行動作のためのロータとは別に、機体を水平方向へ推進させるための推力源を別途備えることにより、機体を傾けることなく無人航空機を水平飛行させることが可能となる。これにより、天井面の塗装時に塗装ローラーが天井面から離れることが防止でき、また、垂直な塗装面に対しては機体を傾けることなく塗装ローラーを押しつけることが可能となる。また、本発明の無人航空機は、あらゆる方向に転動可能な車輪を備えている。かかる車輪は、機体の揺動により本来の移動方向とは異なる方向に機体が揺れた場合でも、これを押さえ込むのではなく、あえて機体を自由に揺動させてその力を逃がすことで車輪の横滑りや接触面との係合を防ぎ、塗装の乱れを小さく抑えるとともに、機体の原位置への復帰を容易としている。これにより本発明の無人航空機は、構造物表面の塗装作業を安定して行うことが可能となる。
また、上記課題を解決するため、本発明の無人航空機は、水平回転翼であるロータを備え、機体から水平方向または上方に突き出すように配置された車輪と、前記機体を傾けることなく水平方向に推進させる機構である水平推進機構と、前記機体から前記車輪と同方向に突き出すように配置された塗装ローラーと、複数の測距センサと、を有し、前記複数の測距センサは、前記車輪が突き出した方向にその測定方向が向けられていることを要旨とする。
無人航空機が複数の測距センサを備えることで、塗装面に対する機体の姿勢を特定することが可能となる。これにより、塗装面に対して塗装ローラーをまっすぐに当てることが可能となり、塗装面に対して塗装ローラーや車輪が意図しない方向に滑ったり引っ掛かったりすることが防止される。これにより本発明の無人航空機は、構造物表面の塗装作業を安定して行うことが可能となる。
また、本発明の無人航空機は、前記車輪が前記機体から水平方向に突き出し、前記車輪の突き出した方向を前記機体の前方としたときに、前記水平推進機構が前記機体を前進させる推力源であることが好ましい。塗装面に対する機体の傾きは、塗装面が垂直面であるときに特に生じやすく、本発明の効果がより顕著に現れる。
また、前記水平推進機構は垂直回転翼であることが好ましく、前記水平推進機構は前記機体の後端に配置されていることがより好ましい。
水平推進機構を垂直回転翼で構成することにより、水平方向への推力を一般的な機構で柔軟に制御することが可能となる。また、機体の前端に車輪や塗装ローラー等を配置する際には、機体の重心が前側に偏りやすい。この場合でも、水平推進機構を機体の後端に配置することで機体の重量バランスを改善することができる。また、水平推進機構が機体の上部や底部に配置されると、機体に水平方向だけでなくピッチ方向の推力も生じるため操舵が複雑になる。水平推進機構は前記機体の後端に配置されていることにより、ピッチ方向への分力を抑えることが可能となる。
また、本発明の無人航空機は、前方に突き出した3つ以上の前記車輪を有することが好ましい。車輪を3つ以上備えることにより、塗装面に対する機体の傾きをより高い精度で制限することが可能となる。
また、前記塗装ローラーは、前記車輪と同方向に該車輪よりも突き出していていることが好ましい。
例えば、車輪が突き出した方向における車輪の先端位置と塗装ローラーの先端位置とを揃えた場合、塗装ローラーを塗装面に接触させるためには全ての車輪が塗装面に接触している必要がある。すなわち、塗装面に対して機体がわずかに傾いた場合でも塗装ローラーが塗装面から離れるおそれがある。そこで、塗装面に対する機体の傾きをある程度は許容し、それ以上の傾きを車輪で制限することにより、塗装ローラーをより安定して塗装面に接触させ続けることが可能となる。
以上のように、本発明の無人航空機によれば、構造物表面の塗装作業を安定した品質で行うことが可能となる。
実施形態にかかるマルチコプターの外観を示す斜視図である。 マルチコプターの側面図である。 マルチコプターの正面図である。 塗装ローラーの遊動構造を示す側面図および部分断面図である。 マルチコプターの機能構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。以下に説明する実施形態は、複数のロータRを備える無人航空機であるマルチコプターMについての例である。以下の説明において、「上」および「下」並びに「垂直」とは、図1に描かれた座標軸表示のZ軸に平行な方向をいい、Z1側を「上」、Z2側を「下」とする。「前」および「後ろ」とは、同座標軸表示のX軸に平行な方向をいい、X1側を「前」、X2側を「後ろ」とする。同様に、「左右」とは同座標軸表示のY軸に平行な方向をいう。また、「水平」とは同座標軸表示のXY平面方向をいう。
[構成概要]
図1は、本形態にかかるマルチコプターMの外観を示す斜視図である。図2はマルチコプターMの側面図である。図3はマルチコプターMの正面図である。
本形態のマルチコプターMは、機体から前方に突き出した塗装ローラー71で、機体の前方にある構造物の垂直面を塗装する。以下、このような垂直面を「塗装面」ともいう。マルチコプターMは、これらロータR、塗装ローラー71のほかに、機体から前方に突き出すように配置された4基の車輪であるキャスター141、垂直回転翼からなるプッシャーP、および、機体と塗装面との距離を測定するレーザ測距センサ35を有している。キャスター141はあらゆる方向へ転動可能な回転体の一形態である。プッシャーPは、マルチコプターMの機体を傾けることなく前進させる水平推進機構の一形態である。本形態のマルチコプターMは、これらキャスター141、プッシャーP、およびレーザ測距センサ35を備えることにより、塗装ローラー71による塗装面の塗装作業を安定した品質で行うことが可能とされている。
[フレーム]
以下、図1から図3を参照してマルチコプターMの機体構造について説明する。マルチコプターMは、そのボディとして、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics:炭素繊維強化プラスチック)製の平板材およびパイプ材により構成されたフレーム10を有している。
マルチコプターMのフレーム10は、主に、肉抜きが施された平板材からなるセンタープレート111およびタンク台112、円筒パイプを継手部材で連結することで構成された上ロータアーム121、下ロータアーム122、アウターフレーム131、サスペンションアーム132、フロントフレーム14、およびリアフレーム15により構成されている。
センタープレート111は、板面を上下に向けて平行に配置された平面視略矩形の2枚の平板材により構成されている。センタープレート111には後述するフライトコントローラFC等の制御機器が配置される。タンク台112も、センタープレート111と同様に、板面を上下に向けて配置された平面視略矩形の平板材である。タンク台112はセンタープレート111から下方に離れた位置に配置されている。タンク台112の上面には塗料タンク73が固定されている。タンク台112の下面には、塗料タンク73の塗料を塗装ローラー71に圧送するポンプ72が取り付けられている(図2参照)。センタープレート111およびタンク台112の四隅には、これらを上下に貫通する柱状の円筒パイプであるプレートポスト119が設けられており、センタープレート111とタンク台112とはプレートポスト119により一体化されている。
上ロータアーム121は、センタープレート111から前後左右へ平面視十字形に延びている。上ロータアーム121を構成する4本の円筒パイプの長手方向における中ほどには、水平回転翼であるロータRがその回転面を上に向けて固定されている。下ロータアーム122は、タンク台112から前後左右へ平面視十字形に延びている。下ロータアーム122を構成する4本の円筒パイプの長手方向における中ほどには、水平回転翼であるロータRがその回転面を下に向けて固定されている。このように、本形態のマルチコプターMは計8基のロータRを備えており、上下に配置されたロータRの各組は、互いに反対方向に回転する二重反転ロータを構成している。上ロータアーム121と下ロータアーム122との間には、垂直に配置された複数の円筒パイプであるアームポスト125が設けられている。上ロータアーム121および下ロータアーム122の左右に延びる円筒パイプを支持するアームポスト125には、測定方向が前方に向けられた一対の測距センサであるレーザ測距センサ35が取り付けられている。
アウターフレーム131は、上ロータアーム121に支持された平面視八角形の外枠部である。サスペンションアーム132は、タンク台112から平面視X形状に延び、アウターフレーム131からタンク台112を吊るすようにアウターフレーム131に連結されている。
フロントフレーム14は、正面視矩形状に組まれた枠体であり、フレーム10の前面を構成している。フロントフレーム14の四隅には、キャスター141が前方に突き出すように取り付けられている。また、フロントフレーム14の正面視略中央からは、塗装ローラー71が前方に突き出している。
リアフレーム15は、背面視矩形状に組まれた枠体であり、フレーム10の背面を構成している。リアフレーム15の下枠およびアウターフレーム131には、円筒パイプが背面視H形状に組まれたプッシャーアーム123が連結されている。プッシャーアーム123には、プッシャーPがその回転面を後方に向けて固定されている。
また、タンク台112、下ロータアーム122、フロントフレーム14、およびリアフレーム15には、下方に向かって延びる棒状の平板材からなるランディングギア19が取り付けられている。
[塗装装置]
本形態のマルチコプターMの塗装装置70は、主に、塗装ローラー71、ポンプ72、および塗料タンク73により構成されている。塗料タンク73の塗料はポンプ72で自動的に塗装ローラー71に圧送される。そのため、塗装ローラー71には常に塗料が含浸されており、これにより塗装作業を連続的に行うことが可能とされている。
図4は、塗装ローラー71の遊動構造を示す側面図(a)、および図4(a)のA−A断面図(b)である。
ポンプ72が送り出した塗料は、チューブ721を通って塗装ローラー71の柄711に注入され、柄711から塗装ローラー71に充填される。上ロータアーム121には、チューブ721が挿通される円筒パイプであるチューブパイプ714が固定されている。チューブパイプ714は上ロータアーム121の前方に延びる円筒パイプと平行に配置され、同パイプに連結部材121aで固定されている。チューブ721は、チューブパイプ714の中を通って塗装ローラー71の柄711の基端部711aに接続されている。
チューブパイプ714の前端には、板面を前後に向けて配置された固定板713aを含む固定部713が設けられている。固定部713はチューブパイプ714の前端に固定されている。一方、塗装ローラー71は、板面を前後に向けて配置された可動板712aを含む可動部712にその柄711が固定されている。これら固定板713aおよび可動板712aは、弾性体であるインシュレータ719を介して結合されている。
図4(b)に示すように、可動板712aはその中央に開口部hを有している。開口部hの口径は、開口部hに配置される塗装ローラー71の柄711の基端部711aの外径よりも大きいため、基端部711aは開口部h内で自由に動くことができる。つまり、塗装ローラー71は固定板713aには固定されておらず、塗装ローラー71は、インシュレータ719が弾性変形可能な範囲において、フレーム10から独立して遊動することができる。すなわち、塗装作業時におけるフレーム10の意図しない揺動がインシュレータ719に吸収されることで、塗装ローラー71を塗装面に対して安定して接触させ続けることが可能とされている。
また、図2に示すように、本形態の塗装ローラー71はキャスター141よりも前方に突き出している。例えば、前後方向におけるキャスター141の先端位置と塗装ローラー71の先端位置とを揃えた場合、塗装ローラー71を塗装面に接触させるためには全てのキャスター141が塗装面に接触しなければならない。すなわち、塗装面に対してフレーム10がわずかに傾いた場合でも塗装ローラー71が塗装面から離れるおそれがある。本形態のマルチコプターMは、塗装面に対するフレーム10の傾きをあえてある程度許容し、それ以上の傾きをキャスター141で制限する。このことによっても、塗装ローラー71を塗装面に対して安定して接触させ続けることが可能とされている。
ただし、本発明の塗装ローラーは車輪の先まで突き出していなくてもよい。上で述べたような短所が許容可能であれば、キャスター141の先端位置と塗装ローラー71の先端位置とを揃えてもよく、または、例えば塗装ローラー71が前方に常時付勢され、塗装面との接触により塗装ローラー71の先端位置がキャスター141の先端位置まで後退する構造としてもよい。
[プッシャー]
無人航空機を使って構造物表面の塗装作業を行う際には、構造物に対する無人航空機の距離や姿勢を一定に保つことが望ましい。しかし、回転翼で飛行する無人航空機は水平移動の際に機体を傾ける必要があり、移動時とホバリング時とで構造物に対する姿勢が変化するという課題がある。本形態のマルチコプターMはロータRとは別にプッシャーPを備えており、フレーム10を傾けることなくマルチコプターMを水平飛行させることが可能とされている。すなわち、垂直な塗装面に対してフレーム10を傾けることなく塗装ローラー71を押しつけることが可能とされている。
なお、本発明の水平推進機構は、機体を傾けずにこれを水平方向に推進させる機構であればよく、プッシャーPの他にも、例えばロータRの排気流の風向を後方に受け流すルーバやノーターなどであってもよい。本形態では、水平推進機構として垂直回転翼からなるプッシャーPを採用することにより、水平方向への推力を一般的な機構で柔軟に制御することが可能とされている。
また、本形態のプッシャーPはリアフレーム15に取り付けられている。プッシャーPが例えばフレーム10の上部や底部に配置された場合、水平方向への推力だけでなくピッチ方向への推力も生じるため操舵が複雑になる。本形態ではプッシャーPがフレーム10の後端に配置されていることにより、ピッチ方向への分力が抑えられている。
[キャスター]
キャスター141は、いわゆる自在キャスターであり、上下左右に自由に転動可能な車輪である。本形態のキャスター141は駆動源を備えておらず、もっぱら周辺物との接触により従動回転する。
構造物に対する無人航空機の距離や姿勢を一定に保つには、無人航空機が備える車輪を構造物の表面に接触させ、同面に沿って車輪を転がしながら無人航空機を移動させることが好ましい。そして、本形態のキャスター141は、マルチコプターMの揺動により本来の移動方向とは異なる方向にフレーム10が揺れた場合でも、これを押さえ込むのではなく、あえてフレーム10を自由に揺動させてその力を逃がすことで車輪の横滑りや接触面との係合を防ぎ、塗装の乱れを小さく抑えるとともに、フレーム10の原位置への復帰を容易にしている。これにより、塗装面の塗装作業を安定した品質で行うことが可能とされている。
また、本形態のマルチコプターMはフロントフレーム14の四隅に4基のキャスター141が取り付けられており、塗装面に対してフレーム10をどの方向からでも接触させることが可能とされている。なお、キャスター141の数は4基には限られず、3基であってもよい。または、キャスター141を2基にして所定方向への傾きのみを制限することも考えられる。
本発明の車輪は周辺物との接触によりあらゆる方向へ転動可能な回転体であることが好ましく、キャスター141の他にも、例えばボールキャスターやオムニホイールなどであってもよい。また、本形態のキャスター141は駆動源を備えない従動輪であるが、必要であれば駆動源を備えていてもよい。ただしその場合、周辺物との接触によるキャスター141の従動回転を阻害しないよう対処した方がよい。
[レーザ測距センサ]
本形態のマルチコプターMは、一対のレーザ測距センサ35を備えていることにより、塗装面に対するフレーム10の相対的な姿勢を特定・自動補正することが可能とされている。これにより、塗装面に対して塗装ローラー71をまっすぐに当てることができ、塗装面に対して塗装ローラー71やキャスター141が意図しない方向に滑ったり引っ掛かったりすることが防止される。
本形態のレーザ測距センサ35は、フレーム10の左右の端部に配置されている。これにより塗装面に対するフレーム10のヨー方向の傾きを補正することができる。なお、本形態のレーザ測距センサ35は、上下方向の位置を揃えて配置されているが、例えばこれらレーザ測距センサ35の上下方向の位置をずらして配置することで、塗装面に対するフレーム10のピッチ方向の傾きも補正することができる。
なお、本発明の測距センサはレーザ測距センサ35には限られず、塗装面との距離を測定可能であれば、例えば赤外線、超音波、レーダー(電波)、カメラやステレオカメラを用いた画像認識などを用いた測距センサであってもよい。また、測距センサの数も2つには限られず、2つ以上であれば任意に追加してよい。さらに、レーザ測距センサ35は必須の構成ではなく、レーザ測距センサ35がなくても所望の品質で塗装作業が可能な場合には省略してもよい。
[機能構成]
図5はマルチコプターMの機能構成を示すブロック図である。本形態のマルチコプターMの機能は、制御部であるフライトコントローラFC、ロータRおよびプッシャーP、これらロータRおよびプッシャーPのモータ41,42の駆動回路である複数のESC23(Electronic Speed Controller)、操縦者(オペレータ端末51)と通信を行う通信装置52、および塗装装置70により構成されている。なお、これらに電力を供給するバッテリー60の記載は省略している。
フライトコントローラFCは制御装置20を有している。制御装置20は、中央処理装置であるCPU21と、RAMやROM・フラッシュメモリなどの記憶装置からなるメモリ22とを有している。
フライトコントローラFCはさらに、IMU31(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)、GPS受信器32、気圧センサ33、および電子コンパス34を含む飛行制御センサ群Sを有しており、これらは制御装置20に接続されている。また、レーザ測距センサ35もフライトコントローラFCの一部として制御装置20に接続されている。
IMU31はフレーム10の傾きを検出するセンサであり、主に3軸加速度センサおよび3軸角速度センサにより構成されている。気圧センサ33は、検出した気圧高度からマルチコプターMの海抜高度(標高)を算出する高度センサである。本例の電子コンパス34には3軸地磁気センサが用いられている。電子コンパス34はマルチコプターMの機首の方位角を検出する。GPS受信器32は、正確には航法衛星システム(NSS:Navigation Satellite System)の受信器である。GPS受信器32は、全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)または地域航法衛星システム(RNSS:Regional Navigational Satellite System)から現在の経緯度値を取得する。
フライトコンローラFCは、これら飛行制御センサ群Sにより、機体の傾きや回転のほか、飛行中の経緯度、高度、および機首の方位角を含む自機の位置情報を取得することが可能とされている。
なお、本例の飛行制御センサ群Sは屋外用の構成とされているが、マルチコプターMは屋内を飛行するものであってもよい。例えば、無線信号を送出するビーコンを施設内に所定間隔で配置し、これらビーコンから受信した信号の電波強度からマルチコプターMと各ビーコンとの相対的な距離を計測し、その施設内におけるマルチコプターMの位置を特定することが考えられる。または、マルチコプターMに別途カメラを搭載し、カメラで撮影した周囲の映像から画像認識により施設内の特徴箇所を検出し、これに基づいて施設内における位置を特定することも可能である。同様に、レーザや赤外線、超音波などを利用した測距センサを別途搭載し、施設内の床面または天井面や壁面とマルチコプターMとの距離を計測して、その施設内におけるマルチコプターMの位置を特定してもよい。
制御装置20は、マルチコプターMの飛行時における姿勢や基本的な飛行動作を制御するプログラムである飛行制御プログラムFSを有している。飛行制御プログラムFSは、飛行制御センサ群Sから取得した情報を基に個々のロータRの回転数を調節し、機体の姿勢や位置の乱れを補正しながらマルチコプターMを飛行させる。
ここで、通常飛行時におけるプッシャーPの取り扱いは任意である。通常飛行時にはロータRの回転数制御のみでマルチコプターMを飛行させてもよく、プッシャーPを前進推力として利用してもよい。また、塗装作業時には、例えばオペレータ端末51のトグルスイッチなどでプッシャーPを常時ONにしてもよく。または、例えば飛行制御プログラムFSがレーザ測距センサ35の出力値を監視し、塗装面からマルチコプターMが離れないように自動的にプッシャーPを制御してもよい。
制御装置20はさらに、マルチコプターMを自律飛行させるプログラムである自律飛行プログラムAPを有している。そして、制御装置20のメモリ22には、マルチコプターMの目的地や経由地の経緯度、飛行中の高度や速度などが指定されたパラメータである飛行計画FPが登録されている。自律飛行プログラムAPは、オペレータ端末51からの指示や所定の時刻などを開始条件として、飛行計画FPに従ってマルチコプターMを自律的に飛行させることができる。
このように、本形態のマルチコプターMは高度な飛行制御機能を備えた無人航空機である。ただし、本発明の無人航空機はマルチコプターMの形態には限定されず、例えば飛行制御センサ群Sから一部のセンサが省略された機体や、自律飛行機能を備えず手動操縦のみにより飛行可能な機体を用いることもできる。また、本発明の無人航空機はマルチコプターの形態には限られず、ヘリコプターであってもよい。
[変形例]
本形態のマルチコプターMは、フレーム10の前方にある構造物の垂直面を塗装する構成とされてる。マルチコプターMは、構造物の天井面を塗装する構成にすることもできる。その場合、キャスター141および塗装ローラー71をフレーム10から上方に突き出すように設け、レーザ測距センサ35の測定方向を天井面に向ければよい。この場合でも、フレーム10を傾けることなくプッシャーPで水平飛行することができるため、水平移動時に意図せず塗装ローラー71が天井面から離れることが防止される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることができる。
M:マルチコプター(無人航空機),10:フレーム(機体),141:キャスター(車輪),FC:フライトコントローラ,S:飛行制御センサ群,35:レーザ測距センサ(測距センサ),R:ロータ(水平回転翼),P:プッシャー(垂直回転翼),71:塗装ローラー,72:ポンプ,73:塗料タンク

Claims (8)

  1. 水平回転翼であるロータを備える無人航空機であって、
    機体から水平方向または上方に突き出すように配置された車輪と、
    前記機体を傾けることなく水平方向に推進させる機構である水平推進機構と、
    前記機体から前記車輪と同方向に突き出すように配置された塗装ローラーと、を有し、
    前記車輪は、周辺物との接触によりあらゆる方向へ転動可能な回転体であることを特徴とする無人航空機。
  2. 水平回転翼であるロータを備える無人航空機であって、
    機体から水平方向または上方に突き出すように配置された車輪と、
    前記機体を傾けることなく水平方向に推進させる機構である水平推進機構と、
    前記機体から前記車輪と同方向に突き出すように配置された塗装ローラーと、
    複数の測距センサと、を有し、
    前記複数の測距センサは、前記車輪が突き出した方向にその測定方向が向けられていることを特徴とする無人航空機。
  3. 前記車輪は、周辺物との接触によりあらゆる方向へ転動可能な回転体であることを特徴とする請求項2に記載の無人航空機。
  4. 前記車輪は前記機体から水平方向に突き出しており、
    前記車輪が突き出した方向を前記機体の前方としたときに、前記水平推進機構は前記機体を前進させる機構であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無人航空機。
  5. 前記水平推進機構は垂直回転翼であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の無人航空機。
  6. 前記車輪は前記機体から水平方向に突き出しており、
    前記水平推進機構は垂直回転翼であり、
    前記車輪が突き出した方向を前記機体の前方、その反対側を後方としたときに、前記水平推進機構は前記機体の後端に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の無人航空機。
  7. 同方向に突き出した3つ以上の前記車輪を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の無人航空機。
  8. 前記塗装ローラーは、前記車輪と同方向に該車輪よりも突き出していることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の無人航空機。
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